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JP2011115251A - 炊飯器 - Google Patents

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JP2011115251A
JP2011115251A JP2009273083A JP2009273083A JP2011115251A JP 2011115251 A JP2011115251 A JP 2011115251A JP 2009273083 A JP2009273083 A JP 2009273083A JP 2009273083 A JP2009273083 A JP 2009273083A JP 2011115251 A JP2011115251 A JP 2011115251A
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Shinsuke Sasaki
晋介 佐々木
Masanori Hirota
正宣 広田
Hiroo Nitta
浩朗 新田
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Panasonic Corp
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Abstract

【課題】食味を損なうことなく、炊飯時間を短縮する炊飯器を提供すること。
【解決手段】貯留手段15と、給水加熱手段19と、給水手段17とを備え、鍋2内の米と水を撹拌できるように貯留手段15の貯留水を、給水量制御手段6bと水勢制御手段6cと制御しながら給水手段17によって鍋2内に給水することにより、鍋2内の温度上昇を均一に素早く行い、精度良く温度制御して米の吸水、糊化を促進して、「吸水工程」、「炊上工程」などの加熱工程に要する時間を短縮することが可能となり、食味を損なうことなく炊飯時間を短縮することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は被調理物の食味を損なうことなく、炊飯時間を短縮する炊飯器に関するものである。
一般的に、炊飯工程(時間)は大まかに分類すると、所定温度(たとえば鍋温度60℃)で所定時間(例えば20分)、米に水を吸収させる「吸水工程」と、該吸水温度(60℃)から沸騰状態(100℃)にまで加熱する「炊上工程」と、沸騰状態(100℃)を保持させる「沸騰工程」と、炊き上がったごはんを上記沸騰温度(100℃)と同等の温度(100℃)でむらす「むらし工程」とから成っている。
図8は従来の炊飯器の通常炊飯の鍋、米の温度変化遷移図である。図の実線は鍋温度を検知するセンサの検知温度、破線は米の温度を表す。
炊飯動作は、「吸水工程」、「炊上工程」、「沸騰工程」、「むらし工程」を含んでいる。
炊飯器の理想的な加熱状況は、炊飯量により異なり、たとえば「沸騰工程」の長さや、同「沸騰工程」における鍋加熱手段への供給電力を炊飯量に対応して設定することによって美味しくごはんが炊けることが知られている。その一方で、「炊上工程」については、炊飯量によらずにほぼ一定の温度変化を行わせることによってごはんが美味しく炊けることもまた経験的に判っている。炊飯器は、これらの状況に適した加熱を行うように所定の炊飯シーケンスに従って加熱手段を制御する。
一方、炊飯中に、炊飯量と炊上レベルに対応した任意の給水量制御を行い、ごはんの炊上状態(硬め・普通・軟らかめ)を所望の状態にコントロールするようにしている炊飯器は既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された従来の炊飯器は、「炊上工程」の途中の所定期間Δtにおいて、炊飯量(合数)の判定が行われ、炊き分けスイッチによって設定される炊上状態、軟らかめ〜硬めと炊上工程で判定された炊飯量(合数)に応じて、貯留水の供給量を適切に制御することにより、良好な炊き分け機能を実現するようになっている。
また、炊飯時間を短縮するには、各工程での時間短縮を検討するのであるが、物理的に短縮が不可能な場合や、時間短縮をすることによって食味を損なう場合が存在する。
ここで図9は従来の炊飯器の早炊時の鍋、米の温度変化遷移図である。図9に示すように一般的には「吸水工程」を短縮、もしくは無くすことによって時間短縮を実現している。しかしこのような炊飯を実施した場合には、米の吸水が充分でない内に「炊上工程」に進むために水分の蒸発量が増え、炊き上がった米飯は含水率が低く、また米の表面に水分が偏ることで芯が残り、食味の悪いものとなっている。
これを解決するために、「吸水工程」を短縮した「早炊コース」実施時には通常炊飯時に利用される通常水量目盛りより高水位を表示する早炊用目盛りを利用する炊飯器は既に知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載された従来の炊飯器は、通常水量目盛りよりも高水位とした早炊用の
水量目盛りを利用することで、予め水量を増やして過剰に蒸発する水分量を補い「炊上工程」、「沸騰工程」においても鍋内に水分が長く残留し、米の吸水を進めることができるものである。
特公平8−15456号公報 特許第3652482号公報
しかしながら、「炊上工程」、「沸騰工程」において水は米のデンプンが高濃度に溶け込んだ炊飯液(「おねば」)として存在しており、浸透圧が米の内外で同等に保たれるために米中心部まで効率的に吸水を促進できるものではなく、炊き上がった米飯の食味を損なってしまうという課題を有していた。
従って、単純に各工程の時間を短縮し、炊飯初期の加水量を増量して「炊上工程」、「沸騰工程」における残留水分量を増やすだけでは、食味を損なうことなく、炊飯時間を短縮することは困難である。
また、特許文献1に記載された従来の炊飯器は、良好な炊き分け機能を実現する為の発明であり、時間短縮よりも寧ろ食味の向上を実現するものである。実際、炊飯量と炊き分け設定に応じて、貯留水の給水量を適切に制御することから、炊飯初期の加水量に対して水量を加減するものであって、特許文献1のように給水を行ったとしても時間短縮は実現せず、またその効果を想到するものでもない。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、食味を損なうことなく、炊飯時間を短縮する炊飯器を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、前記従来の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下のことを見出した。
即ち、本発明の発明者らは、「吸水工程」、「炊上工程」において強火加熱するタイミング、つまり鍋内の調理物の温度差が最も大きいタイミングで鍋内の水と米を撹拌することによって、鍋内が所望の温度に均一に素早く達することで、米の吸水、加熱に関して鍋内でのムラが無くなることを見出した。
また、給水による炊飯液のデンプン濃度を一時的に薄めることによって米粒の内外で浸透圧差が生じることにより米の吸水が促進されることを見出した。そして、この知見により本発明に想到した。
前記従来の課題を解決するために、本発明の炊飯器は、水を貯留する貯留手段と、前記鍋内に前記貯留水を給水する給水手段と、前記給水手段からの給水量を制御する給水量制御手段と、前記給水手段からの給水の水勢を制御する水勢制御手段を設け、前記給水手段からの給水の水勢によって前記鍋内の米と水を撹拌する構成としたものである。
これによって、「吸水工程」、「炊上工程」において給水による攪拌を行い、攪拌によって鍋内の温度上昇を均一化して米の吸水、加熱状態のムラを無くすることで、最も伝熱の遅い(すなわち米の熱反応が遅い)部分に依存していた炊飯時間を短縮することができ
る。
さらに給水によって一時的に炊飯液のデンプン濃度が減少し、米の内外で浸透圧差を生じる作用により、米の吸水を促進する効果が得られ、米の吸水量を維持しつつ吸水速度を早めて「吸水工程」を短縮することによって炊飯時間を短縮することができる。
本発明の炊飯器は、給水撹拌の鍋内温度上昇の均一化作用によって米の熱反応速度のムラをなくして鍋内の米全体としての糊化速度を速めるとともに、給水による炊飯液のデンプン濃度を減少させて米内外の浸透圧差を大きくする作用によって、「吸水工程」、「炊上工程」などを短縮でき、被調理物の食味を損なうことなく、炊飯時間を短縮することができる。
本発明の実施の形態1における炊飯器の側断面図 本発明の実施の形態1における給水撹拌時の鍋内の水流を示す鍋の側断面図 本発明の実施の形態1における給水撹拌時の鍋内の水流を示す別態様の鍋の側断面図 本発明の実施の形態1における「吸水工程」時に給水撹拌を実施した場合の炊飯器の鍋、米の温度変化遷移図 本発明の実施の形態1における別態様の「吸水工程」時に給水撹拌を実施した場合の炊飯器の鍋、米の温度変化遷移図 本発明の実施の形態1における更に別態様の「吸水工程」時に給水撹拌を実施した場合の炊飯器の鍋、米の温度変化遷移図 本発明の実施の形態1における「炊上工程」時に給水撹拌を実施した場合の炊飯器の鍋、米の温度変化遷移図 従来の炊飯器の通常炊飯の鍋、米の温度変化遷移図 従来の炊飯器の早炊時の鍋、米の温度変化遷移図
第1の発明は炊飯器本体と、前記炊飯器本体を覆う蓋と、前記炊飯器本体に装備する鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋の温度を検出する鍋温度検出手段と、前記鍋温度検出手段の出力に応じて所定の炊飯シーケンスに従って前記加熱手段を制御する加熱制御手段を備え、水を貯留する貯留手段と、前記鍋内に前記貯留水を給水する給水手段と、前記給水手段からの給水量を制御する給水量制御手段と、前記給水手段からの給水の水勢を制御する水勢制御手段を設け、前記給水手段からの給水の水勢によって前記鍋内の米と水を撹拌することにより、鍋内の温度を均一に上昇させることができ、さらには給水することで炊飯液のデンプン濃度を下げることで米の内外での浸透圧差を生じて効率的に米の吸水を促進させることが可能となり、本来の吸水工程を短縮できることによって、炊き上がった米飯の食味を損なうことなく炊飯時間を短縮することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の前記給水手段の水勢は少なくとも前記炊飯器の最低炊飯量の米と水を撹拌可能とすることにより、米、水の撹拌効果をより確実にすることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の前記給水手段による給水を、前記鍋の内側面と底面との接続部に向けて行うことにより、給水の水勢を維持したままで水流の方向を略水平方向や略上方へ変えることができ、米、炊飯液の攪拌効果を向上することができる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の前記給水手段による給水を、前記鍋内の米飯の表層部が水から露出していない水分量であるタイミングで給水することにより、米、水の撹拌効果をより確実にすることができる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明の米の吸水工程のときに給水することにより、吸水促進温度(例えば60℃)に加熱する場合に攪拌の効果で鍋内温度上昇を均一化して鍋内の米の吸水をムラ無く促進することができ、鍋内の部位による吸水の遅れを無くして炊飯時間を短縮することができる。
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明の米の吸水工程のときに、前記加熱制御手段は吸水促進温度よりも高い温度に前記鍋を加熱制御することにより、より素早く、均一に温度上昇させることができ、鍋内の位置による吸水の遅れを無くして炊飯時間を短縮することができる。
第7の発明は、特に、第1〜6のいずれか1つの発明の水を沸騰させる炊上工程のときに給水することにより、炊飯中にもっとも鍋内で温度差を生じやすい炊上工程の温度上昇を均一化することで、米の吸水、糊化をムラ無く促進することができ、鍋内の部位による吸水、糊化の遅れを無くして炊飯時間を短縮することができる。
第8の発明は、特に、第1〜7のいずれか1つの発明の前記貯留水を加熱する給水加熱手段と、前記貯留水の温度を検知する給水温度センサを設け、前記給水加熱手段によって前記鍋の温度に応じて温度調節された前記貯留水を給水することにより、攪拌時の鍋温度制御の精度を高めることができて米の吸水、糊化をムラ無く促進することができ、鍋内の部位による吸水、糊化の遅れを無くして炊飯時間を短縮することができる。
第9の発明は、特に、第8の発明の前記給水加熱手段によって前記鍋の温度以上の温度に加熱された前記貯留水を給水することにより、米の吸水、糊化をムラ無く促進することができ、鍋内の部位による吸水、糊化の遅れを無くして炊飯時間を短縮することができる。
第10の発明は、特に、第9の発明の前記鍋内が沸騰状態に達する前に給水する場合には、前記給水加熱手段によって前記鍋の温度以上の温度に加熱された前記貯留水を給水することにより、鍋内の温度上昇を素早く行うことで米の吸水、糊化をムラ無く促進することができ、鍋内の部位による吸水、糊化の遅れを無くして炊飯時間を短縮することができる。
第11の発明は、特に、第8の発明の前記鍋内が沸騰状態に達する前に給水する場合には、前記給水加熱手段によって前記鍋内の温度よりも低い温度に加熱もしくは放冷された前記貯留水を給水することにより、米を冷却してヒートショックを与え、米表面の組成を崩して吸水経路を生成して吸水を促進させることにより、炊飯時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における炊飯器の側断面図を示すものである。
図1において、炊飯器本体1は、上面が開口する略円筒状に形成しており、この炊飯器本体1の内部に鍋収納部である保護枠9を配設し、この保護枠9内には内周面に描かれた
水位線を有する鍋2を着脱自在に配設している。保護枠9の外側で鍋2の底面外側には鍋2を加熱する鍋底面加熱コイル5aを、鍋2の側面外側には鍋側面加熱コイル5bを配設している。鍋底面加熱コイル5aおよび鍋側面加熱コイル5bは加熱コイルに代えてヒータであってもよい。
炊飯器本体1の上部に蓋3を開閉自在に取り付けている。蓋3は、保護枠9の後部にヒンジ軸3aを介して回動自在に支持し、回動バネ3bにより付勢されている。蓋3のもう一端には、保護枠9の前方にフックボタン1aを配設し蓋3の開放を抑止する。フックボタン1aが蓋3へ嵌合しているときには、蓋3は開放することなくフックボタン1aに保持され、閉蓋状態となっており、フックボタン1aとの嵌合が解除されると、回動バネ3bの付勢により蓋3はヒンジ軸3aを支点に開放されて開蓋する。
保護枠9から露出して設置された鍋温度センサ7が、鍋2の底の略中心部に接触して熱伝導によって鍋2の温度を検知する。特に蓋3が閉蓋状態のとき、鍋2全体が略断熱されている状態となるので、鍋2の底に接触することで鍋2全体の温度を検知することができる。
蓋3の下部に、鍋2の開口部を閉塞する内蓋4を配設し、内蓋4には炊飯および保温中に鍋2内に発生する蒸気を排出する蒸気口4bを有する。内蓋4の上部には内蓋4を加熱する内蓋加熱コイル(ヒータ)5cと炊飯器本体1外部と連通している筒形状の蒸気筒10を配設している。炊飯および保温中に鍋2内に発生する蒸気は、蒸気口4b、蒸気筒10を通じて炊飯器本体1外部へ排出される。
蒸気筒10と内蓋4の間に蒸気口パッキン4cを配設し、蒸気が蓋3の内部に流入するのを防止している。また、内蓋4の外周部に、鍋2のフランジ部2aの上面と当接する内蓋パッキン4aを配設しており、炊飯および保温中に鍋2内に発生する蒸気が蒸気口4b以外から外部に流出するのを防止している。
水を貯留する貯留手段15から鍋2に導通する給水経路18には貯留水を鍋2に給水するための給水手段17(ポンプなど)を配設している。また貯留手段15に隣接して設けた、貯留水を加熱するための給水加熱手段19と給水温度を検知する給水温度センサ16によって、貯留水の温度を調節することができる。尚、本実施の形態では、貯留手段15に貯留する水を加熱したり、温度検知しているが、給水経路18において水を加熱したり、温度検知してもよい。
給水手段17の流量、駆動時間などを制御する給水量制御手段6bによって、鍋2への給水量を制御可能である。
尚、本実施の形態では貯留手段15は炊飯器本体1側に設置して、給水手段17はポンプとしているが、蓋3に貯留手段15を設けることで給水手段17を電磁弁などとして重力落下により投入してもよい。
図1では貯留手段15は炊飯器本体1側に設置して、給水手段17はポンプとしているが、蓋3側に貯留手段15を設けることで給水手段17を電磁弁などとして重力落下により投入してもよい。
鍋2への給水の投入口20に開口度を可変する弁等を設け、開口度を制御することで給水の水勢を制御する水勢制御手段6cによって、例えば合数や、米デンプンの糊化による米と炊飯液の流動性に応じて撹拌可能な水勢に制御することができる。
また、給水時の水勢を増すために給水の投入口20は水経路18よりも径を絞った一定形状(例えば水経路径Φ3mmに対して投入口Φ1mm)としておき、給水手段17の吐出量などを制御することで給水の水勢を制御するようにすれば、給水量制御手段6bが水勢制御手段6cとして機能し、米と炊飯液の流動性に応じて撹拌可能な水勢に制御することができる。
図2、図3は給水撹拌時の鍋2内の水流を示す鍋の側断面図である。一般的に炊飯器の鍋2断面は沸騰時の対流促進や、お手入れの容易性の観点から、鍋の内側面と底面との接続部2aは緩やかなR形状を呈している(以降、R部2aと記す)。図2の投入口20からの点線で示す水流がR部2aに沿うように給水できる位置に投入口20を配置することで給水の水勢を維持したままで、水流の方向を略水平方向や略上方に変えることができ、米、炊飯液の攪拌効果を向上することができる。また複数の給水口を鍋2の対称位置に設けることによって撹拌時に米、炊飯液の偏りを防ぐことができる。
なお図3では鍋2底の略中央部に略円錐形で鍋底と緩やかな曲線で接続される突起部2bを設けて、投入口20を突起部2bの略上方に配置している。投入口20から給水された水は、水勢を維持したままで突起部2bの曲線に沿って方向を略水平方向や略上方に変えることができ、米、炊飯液の攪拌効果を向上することができる。また突起部2bを略中心部に配置することで投入口20は単一であっても撹拌時に米、炊飯液の偏りを防ぐことができる。
以上のように構成された炊飯器について、以下その動作、作用を説明する。
まず、所定量の米と水を洗米処理の後に鍋2に入れて炊飯器本体1にセットして炊飯開始する。本発明の炊飯器においては、後の工程で給水手段17によって給水することから、あらかじめ通常炊飯に比べて少ない水量で炊飯開始でき、使用者の便宜のために少ない水位となる専用の炊飯用目盛りを備え、使用する。
最初に、鍋2内の温度を米の糊化温度以下の吸水促進温度(例えば60℃)に昇温して米の吸水を促進する「吸水工程」が開始する。
図4は、本発明の第1の実施の形態の「吸水工程」時に給水撹拌を実施した場合の炊飯器の鍋、米の温度変化遷移図である。鍋温度は鍋温度センサ7の検知温度、米温度は鍋2内の平均温度とする。破線で示された、給水撹拌なしの通常の米温度に比べて、給水撹拌時には鍋底面加熱コイル5aによって加熱される鍋肌付近の高温となる部分を給水の水勢によって撹拌することで、鍋内温度を均一化して米温度の平均温度を素早く所定温度まで上げることができる。
このとき給水量制御手段6bによって制御される給水量は、鍋内の高温部と低温部を撹拌によって均一化でき、給水の温度によって米温度の平均温度を低下させない水量である。なお貯留水を給水加熱手段19で吸水促進温度程度(例えば60℃)に加熱してから給水することによって給水撹拌時に米温度の平均温度の低下を防ぐことができる。
また図5は、本発明の第1の実施の形態の別態様の「吸水工程」時に給水撹拌を実施した場合の炊飯器の鍋、米の温度変化遷移図である。給水撹拌時の鍋2の温度を、吸水促進温度よりも高い高温前炊温度(例えば70℃)に制御した場合の鍋、米の温度変化遷移図である。制御給水撹拌によって鍋内の米温度(平均)を吸水促進温度に均温化する際に、鍋2の温度を吸水促進温度よりも高い高温前炊温度(例えば70℃)に制御することによって、鍋2内の高温部と低温部の温度差が大きいために撹拌時の均温化に要する時間が短くなる。また給水量が多い場合の米温度の低下を高温部との撹拌によって防ぐことができ
る。
図6は、本発明の第1の実施の形態の更に別態様の「吸水工程」時に給水撹拌を実施した場合の炊飯器の鍋、米の温度変化遷移図である。給水撹拌時の貯留水温度が鍋2内温度よりも所定の温度差Δthsだけ低い温度となるように貯留水温度、鍋2内温度を制御した場合の鍋、米の温度変化遷移図である。給水撹拌時の貯留水温度が鍋2内温度よりも所定の温度差Δthsだけ低い温度となるように貯留水温度、鍋2内温度をすることによって、給水撹拌時に米にヒートショックを与え、米表面の組成を崩して吸水経路を生成し、吸水を促進させることによって「吸水工程」に要する時間を短縮することができる。
以上のように「吸水工程」のときに所定の吸水促進温度(例えば60℃)まで均一に素早く鍋2内の米、炊飯液の温度を上昇させることによって、米の吸水をムラ無く促進することができるために、鍋2内の部位による米の吸水の遅れを無くして「吸水工程」に要する時間を短縮することができる。
次に、沸騰状態(100℃)にまで加熱する「炊上工程」に移る。
図7は、本発明の第1の実施の形態の「炊上工程」時に給水撹拌を実施した場合の炊飯器の鍋、米の温度変化遷移図である。米デンプンの糊化を促進するために鍋2内を98℃以上に加熱するわけであるが、破線で示した、通常の加熱のみにおける米温度(平均)は鍋2の昇温速度に比べて緩慢に昇温される(図7)。そこで「炊上工程」においても給水撹拌を実施して米温度を均一に素早く昇温することで、鍋2内の米をムラなく吸水、糊化を促進させて「炊上工程」に要する時間を短縮することができる。
このとき、貯留水温度は給水加熱手段19によって鍋2内の温度以上に加熱制御し、給水による米温度の低下を防ぐ必要がある。これは米の糊化温度以上に加熱した状態で米温度を低下させることは米の糊化促進を阻害するためである。
以上のように「炊上工程」のときに所定の糊化促進温度(例えば98℃以上)まで均一に素早く鍋2内の米、炊飯液の温度を上昇させることによって、米の吸水、糊化をムラ無く促進することができるために、鍋2内の部位による米の吸水の遅れを無くして「炊上工程」に要する時間を短縮することができる。
次いで、鍋2の温度を鍋温度センサ7などで検知して鍋2内の水を沸騰状態に維持する「沸騰工程」に遷移する。ここでは沸騰温度の維持と沸騰気泡による撹拌強制伝熱によって米の吸水と、糊化のための吸熱を促進する。ここで一般的な早炊きにおいては「吸水工程」を短縮、もしくは省略しているために米に充分な吸水がなされておらず、米の芯に吸水されるべき水分は米に入ることなく蒸発して芯が残る。
しかし本実施の形態では、「吸水工程」「炊上工程」で給水撹拌を実施したことにより、吸水、糊化促進しつつ工程に要する時間短縮を実施できたので、米の水分量を適切なものに制御できる。
次に鍋2の底の水分が蒸発して鍋2の温度が水の沸点を大きく超えることで「むらし工程」へと遷移する。「むらし工程」ではごはんを焦がさないように弱い火力で加熱し、ごはんの温度としては100℃を保ち、糊化を進めながら余分な水分のみを飛ばしていく。「むらし工程」が終了することで炊飯を終了して保温に移行する。
このように「吸水工程」「炊上工程」の加熱時に均一に素早く鍋2内を温度上昇させることによって米への吸水と糊化を効率よく促進して、鍋2内の部位による米の吸水、糊化
の遅れを無くして、食味を劣化させること無く炊飯時間を短縮することができる。
以上のように、本実施の形態においては炊飯中にタイミングよく貯留水を鍋2内へ給水し、そのときの水勢によって米と炊飯液を撹拌することにより、鍋2内の温度上昇を均一化する作用によって米の熱反応速度のムラをなくして鍋2内の米全体の吸水速度や糊化速度を速めるとともに、給水によって炊飯液のデンプン濃度を減少させて米内外の浸透圧差を大きくする作用によって米の吸水を促進して、「吸水工程」、「炊上工程」などに要する時間を短縮でき、被調理物の食味を損なうことなく、炊飯時間を短縮することができる。
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、「吸水工程」、「炊上工程」における米、炊飯液の加熱時に均一に素早く加熱ができ、米への吸水、糊化促進が可能となるので、調理物の高精度な温度調節を必要とする調理機器の調理時間短縮等の用途にも適用できる。
1 炊飯器本体
2 鍋
2a 接続部(R部)
2b 突起部
3 蓋
4 内蓋
4a 内蓋パッキン
4b 蒸気口
4c 蒸気口パッキン
5 加熱手段
5a 鍋底面加熱コイル
5b 鍋側面加熱コイル
5c 内蓋加熱コイル
6 制御手段
6a 加熱制御手段
6b 給水量制御手段
6c 水勢制御手段
7 鍋温度センサ
10 蒸気筒
15 貯留手段
16 給水温度センサ
17 給水手段
18 水経路
19 給水加熱手段
20 投入口

Claims (11)

  1. 炊飯器本体と、前記炊飯器本体を覆う蓋と、前記炊飯器本体に装備する鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋の温度を検出する鍋温度検出手段と、前記鍋温度検出手段の出力に応じて所定の炊飯シーケンスに従って前記加熱手段を制御する加熱制御手段を備え、水を貯留する貯留手段と、前記鍋内に前記貯留水を給水する給水手段と、前記給水手段からの給水量を制御する給水量制御手段と、前記給水手段からの給水の水勢を制御する水勢制御手段を設け、前記給水手段からの給水の水勢によって前記鍋内の米と水を撹拌することを特徴とした炊飯器。
  2. 前記給水手段の水勢は少なくとも前記炊飯器の最低炊飯量の米と水を撹拌可能であることを特徴とした請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記給水手段による給水を、前記鍋の内側面と底面との接続部に向けて行うことを特徴とした請求項1または2に記載の炊飯器。
  4. 前記給水手段による給水を、前記鍋内の米飯の表層部が水から露出していない水分量であるタイミングで給水することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の炊飯器。
  5. 米の吸水工程のときに給水することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
  6. 米の吸水工程のときに、前記加熱制御手段は吸水促進温度よりも高い温度に前記鍋を加熱制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の炊飯器。
  7. 水を沸騰させる炊上工程のときに給水することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の炊飯器。
  8. 前記貯留水を加熱する給水加熱手段と、前記貯留水の温度を検知する給水温度センサを設け、前記給水加熱手段によって前記鍋の温度に応じて温度調節された前記貯留水を給水することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の炊飯器。
  9. 前記給水加熱手段によって前記鍋の温度以上の温度に加熱された前記貯留水を給水することを特徴とする請求項8に記載の炊飯器。
  10. 前記鍋内が沸騰状態に達する前に給水する場合には、前記給水加熱手段によって前記鍋の温度以上の温度に加熱された前記貯留水を給水することを特徴とする請求項9に記載の炊飯器。
  11. 前記鍋内が沸騰状態に達する前に給水する場合には、前記給水加熱手段によって前記鍋内の温度よりも低い温度に加熱もしくは放冷された前記貯留水を給水することを特徴とする請求項8に記載の炊飯器。
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