JP2011113758A - 有機el素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】Ag合金から構成される陽極の寸法及び形状を精度良く制御することが可能な有機EL素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の有機EL素子は、トップエミッション型の有機EL素子であって、陽極120と、陽極120の上方に設けられた有機発光層150と、有機発光層150の上方に設けられた陰極170とを備え、陽極120は、Alで構成される密着層121と、密着層121の上方に設けられ、Ag合金から構成される反射層122とを含み、反射層122の端面及び密着層121の端面は連続し、反射層122の膜厚は、50nm以上80nm以下である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の有機EL素子は、トップエミッション型の有機EL素子であって、陽極120と、陽極120の上方に設けられた有機発光層150と、有機発光層150の上方に設けられた陰極170とを備え、陽極120は、Alで構成される密着層121と、密着層121の上方に設けられ、Ag合金から構成される反射層122とを含み、反射層122の端面及び密着層121の端面は連続し、反射層122の膜厚は、50nm以上80nm以下である。
【選択図】図1
Description
本発明は、有機EL素子及びその製造方法に関し、特にAg及びAlより構成される陽極を持つトップエミッション型の有機EL素子及びその製造方法に関する。
有機EL素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)は、平坦層及びTFT(薄膜トランジスタ)などを介して基板上に形成され、陽極、有機発光層及び陰極が順次積層された構造を有するデバイスである。有機EL素子は、陽極から正孔、陰極から電子を有機発光層に注入し、有機発光層内で正孔と電子とを再結合させることで発光する。
有機EL素子は有機発光層で発生した光が取り出される向きに応じて2つのタイプに区別され、基板側から光が取り出されるボトムエミッション型の有機EL素子と、陰極側から光が取り出されるトップエミッション型の有機EL素子とがある。トップエミッション型の有機EL素子については、例えば特許文献1及び2に記載されている。
ところで、トップエミッション型の有機EL素子においては、有機発光層で発生した光を効率的に陰極側から取り出すために、陰極に例えばITO(Indium Tin Oxide)などの光透過性の高い材料が用いられ、陽極に例えばAg(銀)又はAgを含む合金(以下、単にAg合金という)などの光反射率の高い材料が用いられる。
しかしながら、Ag合金はウェットエッチングでの加工におけるエッチングレートが非常に早い。そのため、Ag合金を陽極に用いると、エッチングを精度良く制御することができず、陽極の寸法及び形状を制御することが困難となる。
また、Ag合金をウェットエッチングにより加工するとエッチングにより表れた側面は凹凸の激しいものとなる。そのため、Ag合金を陽極に用いると、陽極の上方に形成される層で段切れが発生する。その結果、陽極の上方に形成される層が剥がれたり、有機発光層につながる水分のリークパスが形成され、有機発光層に水分が導かれて発光不良などの不具合が発生したりする。
このとき、例えば特許文献2に開示されているように、ドライエッチングによりAg合金を加工することも考えられる。しかし、この場合には、製造工程の複雑化及び高コスト化という新たな問題が生じる。また、陽極のドライエッチングにおいて陽極の下側に設けられた層も同時にエッチングされるため、陽極の下側の層がダメージを受けるという問題も生じる。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑み、Ag合金から構成される陽極の寸法及び形状を精度良く制御することが可能な有機EL素子及びその製造方法を提供することを第1の目的とする。
また、発光不良などの陽極に起因する不具合の発生を抑えることが可能な有機EL素子及びその製造方法を提供することを第2の目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る有機EL素子は、トップエミッション型の有機EL素子であって、陽極と、前記陽極の上方に設けられた有機発光層と、前記有機発光層の上方に設けられた陰極とを備え、前記陽極は、Al(アルミニウム)で構成される密着層と、前記密着層の上方に設けられ、Ag(銀)又はAgを含む合金から構成される反射層とを含み、前記反射層の端面及び前記密着層の端面は連続し、前記反射層の膜厚は、50nm以上80nm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、Ag合金から構成される陽極の寸法及び形状を高精度に制御することが可能な有機EL素子及びその製造方法を実現できる。また、発光不良などの陽極に起因する不具合の発生を抑えることが可能な有機EL素子及びその製造方法を実現できる。
本発明の一態様に係る有機EL素子は、トップエミッション型の有機EL素子であって、陽極と、前記陽極の上方に設けられた有機発光層と、前記有機発光層の上方に設けられた陰極とを備え、前記陽極は、Al(アルミニウム)で構成される密着層と、前記密着層の上方に設けられ、Ag(銀)又はAgを含む合金から構成される反射層とを含み、前記反射層の端面及び前記密着層の端面は連続し、前記反射層の膜厚は、50nm以上80nm以下である。
本態様によれば、陽極はAg合金の層とウェットエッチングにおけるエッチングレートがAg合金よりも遅いAlの層で構成される。従って、陽極のウェットエッチングにおいてAg合金の層が一瞬で溶解しても、Alの層でエッチングレートを調整することができるため、サイドエッチングが非常に小さく、寸法及び形状を高精度に制御することが可能な陽極を作成することが可能となる。
また、反射層は50nm以上の膜厚を有するため、有機発光層で発生した光をAg合金と同等レベルの反射率で上方に反射することが可能となる。
また、反射層は80nm以下の膜厚を有するため、陽極端面での凹凸を抑えることが可能となる。その結果、陽極の上方に形成される層が剥がれたり、有機発光層につながる水分のリークパスが形成され、有機発光層に水分が導かれて発光不良などの不具合が発生したりすることを抑えることが可能となる。
また、陽極の下層はAg合金と比較して平坦化膜との密着性が高いAlの層で構成されるため、陽極とその下方の平坦化膜との高い密着性を確保することが可能となる。
ここで、本発明の一態様に係る有機EL素子では、前記陽極は、前記密着層の一部と前記反射層の一部とを同一のマスクを用いて一括してウェットエッチングすることにより形成されてもよい。
本態様によれば、反射層及び密着層は一括エッチングされ、反射層の表面に密着層を反映した段差形状が生じないので、陽極の上方に形成される層の剥がれや有機発光層に水分が導かれることによる発光不良などの問題を更に抑えることが可能となる。
また、陽極はウェットエッチングにより密着層及び反射層を加工して形成される。よって、ドライエッチングにより加工するときのように、製造工程の複雑化及び高コスト化などの問題は生じない。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法は、陽極を形成する工程と、前記陽極の上方に有機発光層を形成する工程と、前記有機発光層の上方に陰極を形成する工程とを含み、前記陽極を形成する工程は、Alから構成される密着層と、前記密着層の上に50nm以上80nm以下のAg(銀)又はAgを含む合金から構成される反射層とを順次形成する工程と、前記密着層の一部と前記反射層の一部とを同一のマスクを用いて一括してウェットエッチングする工程とを含む。
本態様によれば、Alの層で密着層及び反射層のウェットエッチングのレートを調整することができるため、サイドエッチングが非常に小さく、寸法及び形状を高精度に制御することが可能な陽極を作成することが可能となる。
また、反射層は50nm以上80nm以下の膜厚を有するため、有機発光層で発生した光をAg合金と同等レベルの反射率で上方に反射し、かつ端面での凹凸を抑えることが可能な陽極を作成することが可能となる。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法では、前記ウェットエッチングでは、燐硝酢酸液がウェットエッチング液として使用されてもよい。
本態様によれば、Ag合金の層とAlの層とを一括してウェットエッチングすることが可能となる。
以下、本発明の実施形態における有機EL素子及びその製造方法について、図面を参照しながら具体的に説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素は同一の参照符号で示される。
図1は、本実施形態の有機EL素子の構成を模式的に示す断面図である。
この有機EL素子は、トップエミッション型の有機EL素子であって、基板100と、基板100の上に形成された平坦化膜110と、平坦化膜110の上に形成された有機発光材料を含むEL(エレクトロルミネッセンス)部分200とから構成されている。
基板100は、例えば、ガラス基板及び樹脂などからなるフレキシブル基板などであり、その上に積層される各層を支持する機能を有する。基板100は、半導体素子の一例であるTFT(薄膜トランジスタ)が含まれているアクティブ型であり、このTFTは配線により陽極120と電気的に接続されている。
基板100に含まれるTFTは、ソース電極及びドレイン電極と、ソース電極及びドレイン電極に接触して形成された半導体層と、この半導体層の上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極とから構成されている。TFTは、キャパシタとともに、マトリックス状に配列された画素毎に配置され、そして、画素毎のEL部分200に電圧を印加する駆動回路を構成するものである。
平坦化膜110は、基板100のTFTを覆うように下地層として形成されている。平坦化膜110によってその上面の平担性が確保されている。
EL部分200は、陽極(アノード電極)120と、ホール注入層130と、ホール輸送層140と、有機発光層150と、電子輸送層160と、陰極(カソード電極)170とから構成されている。
陽極120の厚さは、例えば100〜300nmである。陽極120はスパッタ法によって形成されている。有機EL素子では、各材料(有機発光層150など)が陽極120と陰極170との間に挟まれており、陽極120は、機能としてはホール(正孔)を有機EL素子内(特に有機発光層150)に注入する役割を持っている。
陽極120は、Al(アルミニウム)で構成される密着層121と、密着層121の上方に設けられ、Ag合金から構成される反射層122とを含む。密着層121は、平坦化膜110との密着性を確保し、かつ陽極120のエッチングレートをコントロールする機能を有する。反射層122は、有機発光層150で発生した光を上方(陰極170に向かう方向)に反射する機能を有する。
ここで、1つのAg粒子の直径が10〜20nm程度であるので、Ag粒子の大きさが陽極120端面での凹凸に影響しない厚みを考えたとき、反射層122は80nm以下の膜厚を有することが好ましい。また、密着層121は、陽極120の寸法及び形状を制御するために80nm以下の膜厚を有することが好ましい。
図2は、密着層121の上に14nm、28nm及び50nmの膜厚のAg合金を形成してなる各サンプルの反射率の入射光波長依存性、及びAg合金だけからなるサンプルの反射率の入射光波長依存性を示す図である。
図2から、密着層121の上にAg合金を形成する場合はAg合金だけのものと同等レベルの反射率(例えば、波長450nmの光に対して90%以上の反射率)を確保するために、50nm以上のAg合金の膜厚が必要となることがわかる。従って、反射層122は、有機発光層150で発生した光を上方に高効率に反射するために、50nm以上の膜厚を有することが好ましい。その結果、反射層122の膜厚は、50nm以上80nm以下であるのが好ましい。
ホール注入層130には、ホール注入性の他に、光透過性及び表面平担性が要求される。ホール注入層130を構成する材料としては、例えば、酸化タングステン(WOx)及び酸化モリブデン(MoOx)などの遷移金属の酸化物を用いることができる。ホール注入層130は、有機EL素子の駆動電圧を低電圧化すること、ホール注入を安定化し有機EL素子を長寿命化すること、及び陽極120の突起などを被覆し有機EL素子の欠陥を減少させることなどの効果を発揮する。
ホール輸送層140は、有機発光層150にホールを効率良く運ぶ役割と、有機発光層150とホール注入層130との界面での励起子の失活防止の役割とを有している。ホール輸送層140には、ホール注入層130の材料が電子に弱い場合に、電子をブロックする役割もある。ホール輸送層140は、例えばトリフェルアミン及びポニアニリンなどのホール輸送性高分子材料からなる。ホール輸送層140の厚さは、例えば5〜50nm程度である。
有機発光層150は、陽極120の上方に設けられ、電子やホールを輸送し、更に電子とホールとの再結合をする場を与える層である。有機発光層150を構成する発光材料として、例えば、ポリフェニレンビニレン(PPV)及びその誘導体(PPV誘導体)、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリフルオレン(PFO)及びその誘導体(PFO誘導体)、並びにポリスピロフルオレン誘導体などの高分子系材料(高分子有機EL材料)が用いられる。芳香環又は縮合環のような共役系を持った高分子又はπ共役系高分子は蛍光性を有することから、有機発光層150を構成する高分子発光材料として用いることができる。高分子系材料の特徴としては、成膜にインクジェット及びスピンコートのような溶媒プロセスが使用できることがあり、さらには、デバイス構造が簡単であること、膜の信頼性が本質的に優れていること、及び低電圧駆動のデバイスを構成できることも挙げることができる。
電子輸送層160は、有機発光層150と陰極170との間に配置される層である。電子輸送層160は、有機EL素子の駆動電圧を低電圧化すること、電子注入を安定化し有機EL素子を長寿命化すること、有機発光層150からの正孔をブロックすること、及び有機発光層150と陰極170との密着を強化し発光面の均一性を向上させ有機EL素子の欠陥を減少させることなどの効果を発揮する。電子輸送層160は、例えば、BaAl積層体、フタロシアニン及びフッ化リチウムなどからなる。電子輸送層160の厚さは、例えば20〜100nm程度である。
陰極170は、有機発光層150の上方に設けられた透明電極からなり、機能としては電子を有機EL素子内(特に有機発光層150)に注入する役割を持っている。陰極170は、例えば、ITO及びIZOなどからなる。また、陰極170の厚さは、例えば5〜200nm程度である。
バンク層180は、有機発光層150を含む各層を画素に対応して区画するための層であり、樹脂などからなり、フォトリソグラフィ法を用いたバンクパターンによって形成される。バンク層180の厚さは、例えば100〜3000nm程度である。バンク層180の開口部内には、インクジェット法によって電子輸送層160及び有機発光層150などが形成されている。
封止膜190は、陰極170の上に形成された例えば透明膜及び透明基板などであり、水分から有機EL素子を保護する役割を有している。封止されていない有機EL素子では、水分によって電極及び有機層の剥離などが進行し、ダークスポット(暗欠陥点)と呼ばれる点状又は円状の無発光の欠陥が生じ成長する。それを防ぐために、封止膜190が設けられている。封止膜190は、例えば、SiN、SiON及び有機膜などからなる。封止膜190の厚さは、例えば20〜5000nm程度である。
上記構造を持つ有機EL素子では、EL部分200に電圧を印加すると、有機発光層150で光が生じ、透明電極である陰極170及び封止膜190を介して光210は外に(上方に)出る。また、有機発光層150で生じた光のうち基板100側に向かったものは、陽極120で反射した後、その反射光は、陰極170及び封止膜190などを介して光210として外に(上方に)出る。
図3は、本実施形態の有機EL素子の製造方法(陽極120の形成方法)を示す断面図である。
まず、図3(a)及び図3(b)に示されるように、基板100が用意され、基板100の上に、平坦化膜110が形成される。
次に、図3(c)に示されるように、平坦化膜110の上に、Alをスパッタ法によってベタ層を形成することによって密着層121が形成される。
具体的には、例えばAlターゲットを基板100と共にチャンバー内に設置し、チャンバー内を真空状態にした後、アルゴン(Ar)や窒素(N2)といったガスが導入され、ターゲットと基板100との間に電圧をかけられる。これにより、イオンが発生し、このイオンがAlターゲットに衝突し、ターゲット粒子がはじき飛ばされて基板100に付着し、Al膜が形成される。
次に、図3(d)に示されるように、密着層121の上に、Ag合金をスパッタ法によってベタ層を形成することによって反射層122が形成される。
具体的には、例えば、Ag合金ターゲットが基板100と共にチャンバー内に設置され、チャンバー内が真空状態にされた後、ArやN2といったガスが導入され、ターゲットと基板100との間に電圧をかけられる。これにより、イオンが発生し、このイオンがAg合金ターゲットに衝突し、ターゲット粒子がはじき飛ばされて基板100に付着し、Ag合金膜が形成される。
次に、反射層122の上に、フォトレジストが形成された後、フォトリソグラフィ法によってフォトレジストがパターニングされる。パターニングされたフォトレジスト(レジストマスク)は、陽極120の形成領域(位置・形状)を規定する。
次に、レジストマスクをマスクとしたウェットエッチングによって順次形成された密着層121及び反射層122をパターニングして陽極120が形成される。
具体的には、例えば燐酸と硝酸と酢酸との混合液(燐硝酢酸液)がウェットエッチング液として使用され、基板100が燐硝酢酸液中に浸漬される。
図4は、100秒間だけ基板100を燐硝酢酸液中に浸漬させた後の密着層121及び反射層122の断面形状を示すSEM(Scanning Electron Microscope)写真である。陽極120は密着層121の一部と反射層122の一部とを同一のマスクを用いて一括してウェットエッチングすることにより形成される。従って、図4に示されるように、反射層122の端面及び密着層121の端面は連続(反射層122の端面及び密着層121の端面が平坦面を形成)して形成される。
これにより、陽極120の端面の上方に形成されるホール注入層130において段切れが発生することを抑えることができる。その結果、陽極120の上方に形成される層が剥がれたり、有機発光層150につながる水分のリークパスが形成され、有機発光層150に水分が導かれて発光不良などの不具合が発生したりするのを抑えることができる。
次に、レジストマスクが除去される。
具体的には、例えば基板100をアセトン及びジメチルホルムアミドなどの市販のレジスト剥離液中に浸漬させてレジストマスクが溶解された後、基板100がイソプロピルアルコール(IPA)及び純水などを用いて洗浄される。
具体的には、例えば基板100をアセトン及びジメチルホルムアミドなどの市販のレジスト剥離液中に浸漬させてレジストマスクが溶解された後、基板100がイソプロピルアルコール(IPA)及び純水などを用いて洗浄される。
次に、図3(e)に示されるように、陽極120及び平坦化膜110の上に、ホール注入層130がスパッタ法によって成膜される。
具体的には、例えば、WOxターゲットが基板100と共にチャンバー内に設置され、チャンバー内が真空状態にされた後、Arガスが導入され、WOxターゲットと基板100との間に電圧がかけられる。これにより、Arイオンが発生し、このイオンがターゲットに衝突し、ターゲット粒子がはじき飛ばされて基板100に付着し、WOx膜が形成される。
次に、図3(f)に示されるように、バンク層180が形成される。具体的には、例えば、ホール注入層130を覆うように基板100の上に、レジストが成膜された後、開口部を規定するマスクを介したフォトリソグラフィ法によってレジストをパターニングして開口部が形成され、開口部が形成されたレジストをバンク層180とする。
(比較例)
以下、図面を参照にしながら本発明の実施形態の比較例に係る有機EL素子について説明する。
以下、図面を参照にしながら本発明の実施形態の比較例に係る有機EL素子について説明する。
図5は、本比較例に係る有機EL素子の製造方法(陽極320の形成方法)を示す断面図である。
まず、図5(a)及び図5(b)に示されるように、基板300が用意され、基板300の上に、平坦化膜310が形成される。
次に、図5(c)に示されるように、平坦化膜310の上に、Alをスパッタ法によってベタ層が形成された後、レジストマスクをマスクとしたウェットエッチングによってベタ層をパターニングすることによりAlで構成される密着層321が形成される。
次に、図5(d)に示されるように、平坦化膜310及び密着層321の上に、Ag合金をスパッタ法によってベタ層が形成され、レジストマスクをマスクとしたウェットエッチングによってベタ層をパターニングしてAg合金から構成される反射層322が形成される。
次に、図5(e)に示されるように、陽極320及び平坦化膜310の上に、ホール注入層330がスパッタ法によって成膜される。
次に、図5(f)に示されるように、ホール注入層330を覆うように基板300の上に、レジストが成膜された後、レジストをパターニングして開口部が形成され、これをバンク層380とする。
図6は、図5の製造方法により作成された有機EL素子における水分のリークパス(図6の矢印で示すパス)を示す断面図である。
図5の製造方法では、密着層321及び反射層322は個別にエッチングされ、反射層322は密着層321を覆う形で形成される。従って、反射層322の表面に密着層321を反映した段差形状が生じるため、陽極320の上方に形成される層で段切れが発生する。その結果、陽極320の上方に形成される層が剥がれたり、有機発光層につながる水分のリークパスが形成され、有機発光層に水分が導かれて発光不良などの不具合が発生したりする。これに対し、図3の製造方法では、密着層121及び反射層122は一括して同じマスクを用いてエッチングされるため、反射層322の表面に密着層321を反映した段差形状は生じない。従って、陽極の上方に形成される層の剥がれや有機発光層に水分が導かれることによる発光不良などの問題が抑えられる。
以上のように本実施形態の有機EL素子は、トップエミッション型のものであるため、基板100側の陽極120を反射電極とし、それに対向する陰極170及び封止膜190を透明にして、光を上方に出射させる。したがって、反射電極である陽極120の反射性が、有機発光層150の発光効率とともに重要な要素となる。この点、本実施形態の有機EL素子では、陽極120の上面は、高反射材料であるAgを含む反射層122により形成されているため、陽極120の反射性を高くすることが可能となる。
トップエミッション構造の有機EL素子の場合、一般的なボトムエミッション構造の有機EL素子と比較して、発光面積率を大きくすることができるという利点がある。発光面積率が大きいので、輝度も低くてよく、電圧も小さくてよく、よって寿命も長くなるというメリットも得られる。発光面積率を大きくできるのは、トップエミッション構造の場合、EL部分200の下にTFTを含む基板100が設けられ、基板100と逆方向に光を取り出すので、TFTやキャパシタなどによって基板100のスペースが占拠されても、発光面積率の問題を回避することができるからである。また、トップエミッション構造の場合には、基板100は透明である必要はなく、従って、非透明の基板(例えば、シリコン基板)を用いることもできる。
また、本実施形態の有機EL素子では、陽極120はウェットエッチングにより加工されて形成される。よって、ドライエッチングにより加工するときのように、製造工程の複雑化及び高コスト化などの問題は生じない。
また、本実施形態の有機EL素子では、陽極120はAg合金の層とAlの層とから構成される。ウェットエッチングにおけるAlのエッチングレートはAg合金のエッチングレートよりも遅いため、Alの層はレートコントロール層として機能する。従って、陽極120のウェットエッチングにおいてAg合金の層が一瞬で溶解しても、Alの層でエッチングレートを調整することができる。その結果、サイドエッチングが非常に小さく、寸法及び形状を高精度に制御することが可能な陽極120を作成することが可能となる。
また、本実施形態の有機EL素子では、陽極120のAg合金の層は、高反射を確保できる範囲で薄膜化できる。この場合、陽極120ではAg合金の層のパターン形状を無視することができ、Alの層形状が支配的となる。よって、寸法及び形状を更に高精度に制御することが可能な陽極120を作成することが可能となる。
また、本実施形態の有機EL素子では、陽極120の平坦化膜110と接する部分に、Ag合金と比較して平坦化膜110との密着性が高いAlの層が用いられている。従って、陽極120と平坦化膜110との高い密着性を確保することができる。
以上、本発明の有機EL素子及びその製造方法について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、上記実施形態において、密着層はAlから構成されるとしたが、Al、Alの導電性酸化物及びAlの金属化合物を主成分とする層であればこれに限られない。同様に、反射層は、Ag合金から構成されるとしたが、Ag合金を主成分とする層であればこれに限られない。
また、上記実施形態において、有機発光層を含む各層を画素に対応して区画することができればバンク層は用いられなくてもよい。
また、上記実施形態において、基板上面の平坦性が確保できれば平坦化膜は用いられなくてもよい。
また、上記実施形態において、有機発光層にホールを注入できればホール注入層及びホール輸送層は用いられなくてもよい。同様に、有機発光層に電子を注入できれば電子輸送層は用いられなくてもよい。
また、上記実施形態において、密着層及び反射層のウェットエッチングには燐硝酢酸液が用いられるとしたが、密着層及び反射層の両方をウェットエッチングすることが可能なエッチング液であればこれに限られない。
本発明は、有機EL素子及びその製造方法に利用でき、特にAg合金及びAlを用いた陽極を持つトップエミッション型の有機EL素子及びその製造方法などに利用することができる。
100、300 基板
110、310 平坦化膜
120、320 陽極
121、321 密着層
122、322 反射層
130、330 ホール注入層
140 ホール輸送層
150 有機発光層
160 電子輸送層
170 陰極
180、380 バンク層
190 封止膜
200 EL部分
210 光
110、310 平坦化膜
120、320 陽極
121、321 密着層
122、322 反射層
130、330 ホール注入層
140 ホール輸送層
150 有機発光層
160 電子輸送層
170 陰極
180、380 バンク層
190 封止膜
200 EL部分
210 光
Claims (4)
- トップエミッション型の有機EL素子であって、
陽極と、
前記陽極の上方に設けられた有機発光層と、
前記有機発光層の上方に設けられた陰極とを備え、
前記陽極は、Al(アルミニウム)で構成される密着層と、前記密着層の上方に設けられ、Ag(銀)又はAgを含む合金から構成される反射層とを含み、
前記反射層の端面及び前記密着層の端面は連続し、
前記反射層の膜厚は、50nm以上80nm以下である
有機EL素子。 - 前記陽極は、前記密着層の一部と前記反射層の一部とを同一のマスクを用いて一括してウェットエッチングすることにより形成される
請求項1に記載の有機EL素子。 - 陽極を形成する工程と、
前記陽極の上方に有機発光層を形成する工程と、
前記有機発光層の上方に陰極を形成する工程とを含み、
前記陽極を形成する工程は、
Alから構成される密着層と、前記密着層の上に50nm以上80nm以下のAg(銀)又はAgを含む合金から構成される反射層とを順次形成する工程と、
前記密着層の一部と前記反射層の一部とを同一のマスクを用いて一括してウェットエッチングする工程とを含む
有機EL素子の製造方法。 - 前記ウェットエッチングでは、燐硝酢酸液がウェットエッチング液として使用される
請求項3に記載の有機EL素子の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2009268032A JP2011113758A (ja) | 2009-11-25 | 2009-11-25 | 有機el素子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2009268032A JP2011113758A (ja) | 2009-11-25 | 2009-11-25 | 有機el素子及びその製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2011113758A true JP2011113758A (ja) | 2011-06-09 |
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ID=44235951
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2009268032A Pending JP2011113758A (ja) | 2009-11-25 | 2009-11-25 | 有機el素子及びその製造方法 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP2011113758A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013186448A (ja) * | 2012-03-12 | 2013-09-19 | Sony Corp | 表示パネル、表示装置および電子機器 |
| CN105118924A (zh) * | 2015-07-29 | 2015-12-02 | 苏州大学 | 一种防短路的顶发射oled器件及其制备方法 |
| WO2021025040A1 (ja) * | 2019-08-05 | 2021-02-11 | 三菱マテリアル株式会社 | 積層膜 |
-
2009
- 2009-11-25 JP JP2009268032A patent/JP2011113758A/ja active Pending
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