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JP2011185681A - 圧電センサ - Google Patents

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JP2011185681A JP2010049764A JP2010049764A JP2011185681A JP 2011185681 A JP2011185681 A JP 2011185681A JP 2010049764 A JP2010049764 A JP 2010049764A JP 2010049764 A JP2010049764 A JP 2010049764A JP 2011185681 A JP2011185681 A JP 2011185681A
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Abstract

【課題】薄層化が可能であり、高周波の作用により強い電磁ノイズが発生するため従来は利用できなかった環境であっても使用可能な圧電センサを提供する。
【解決手段】本発明に係る圧電センサ50は、圧電体膜2、下部電極3、ポリイミド層4、上部電極5、および、圧電体膜6(または誘電体膜)が積層された圧電センサであって、圧電体膜6(または誘電体膜)は、圧電体膜2と同一の比誘電率および静電容量を有し、圧電体膜2と圧電体膜6とは同一の極性面を対向させて配置され、ポリイミド層4の層方向の面積は、圧電体膜2の層方向の面積と同じかまたは小さく、かつ、圧電体膜6(または誘電体膜)の層方向の面積と同じかまたは小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電センサに関するものである。
従来、圧電体の有する圧電効果を利用した、加速度センサ、圧力センサ、アコースティック・エミッション(以下、適宜「AE」と略す)センサなどの圧電センサが広く用いられている。また、圧電センサの中でも、AEセンサは、部材の劣化診断、プロセス異常診断などに利用されている。このような広い用途に使用可能なため、圧電センサは非常に有用なセンサとして重要視されている(例えば、特許文献1)。
通常、圧電センサではバルク状の圧電体に電極が備えられた構造が採用されている。圧電センサの実際の使用時には、圧電体は金属製の筐体内にて固定されて使用されることが一般的である。
また、圧電センサでは、しばしば微弱な電圧信号を扱う必要があり、特にAEを検出する場合には、ノイズなどの不要な帯域の信号成分をカットできるよう、フィルタを利用することでその検出精度を高めている。
特開平7−135345号公報(1995年5月23日公開)
しかしながら、上記従来の圧電センサでは、検出部の薄層化が困難であるために、必要とされる場所で利用できなかったり、環境からもたらされるノイズにより検出不良が生じ得るという問題点を有している。
具体的に説明すると、従来の圧電センサは通常金属筐体の内部に収められた構造である。金属筐体は、主に、衝撃等から内部の圧電素子を守り、同時に外環境からのノイズの混入を抑制するために用いられる。そのため、上記従来の圧電センサの厚さは最低のものでも2.4mmである(PAC社(Physical Acoustics Corporation)S9225)。したがって、圧電センサの厚み方向に2.4mm以上の平行な空間がない場合には、そもそも円柱状のこの圧電センサを設置することは不可能である。また、圧電センサに対して強い電磁波が作用する高周波電源を利用する環境などでは、金属筐体とフィルタの利用によっても電磁ノイズを十分には除去できず、その結果、本来発生しているAEを検出できないことがある。
このように、広い用途で使用の可能性があるにもかかわらず、実際には設置環境により圧電センサの利用は制限されることとなる。
設置環境の問題の一例として、半導体製造装置の一つである高周波プラズマ処理装置の内部などを挙げることができる。プラズマ処理装置の処理槽内部では、高周波を利用してプラズマを生成しているために大きな電界の変化が生じ、その結果、強い電磁ノイズが発生する。プラズマ生成領域あるいはその近傍にある構成部材等では、AEの発生を伴いながら様々な劣化現象が生じていると考えられるが、通常、プラズマ生成領域近傍には高々1mm〜2mm程度の隙間しか存在しない。つまり、この強い電磁ノイズの存在と隙間のみの狭い設置空間とによる制限のために、従来の圧電センサは利用することができない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、薄層化が可能であり、高周波の作用により強い電磁ノイズが発生するため従来は利用できなかった環境であっても使用可能な圧電センサを提供することにある。
本発明の圧電センサは、上記課題を解決するために、第1圧電体膜、第1電極、絶縁体層、第2電極、および、上記圧電体膜と同一の比誘電率および静電容量を有する、第2圧電体膜または誘電体膜が積層された圧電センサであって、第1圧電体膜と第2圧電体膜とは同一の極性面を対向させて配置され、上記絶縁体層の層方向の面積は、上記第1圧電体膜の層方向の面積と同じかまたは小さく、かつ、第2圧電体膜または誘電体膜の層方向の面積と同じかまたは小さいことを特徴としている。
これにより、第1圧電体膜、および、第2圧電体膜または誘電体膜に加わる設置圧力をより効果的に大きな状態にして圧電センサを設置することができる。その結果、第1圧電体膜および第2圧電体膜または誘電体膜にて検出される検出信号の最大振幅に関する検出能を向上させることができ、しかも各部材の積層構造を有することによって薄型の圧電センサを実現できる。また、第1圧電体膜、および、第2圧電体膜または誘電体膜を備える両圧電体の同一極性面が対向して配置した差動型の構造であるため、ノイズを有意なレベルまで低下させることが困難な高周波電源を利用する環境下であっても信号の検出が可能である。
また、本発明の圧電センサでは、上記絶縁体層が可撓性を示すことが好ましい。
これにより、圧電センサの上下方向に強い力学的負荷がかかった場合にも、その負荷を絶縁体層が受容できるため、構成部材の破損等による圧電センサの故障の発生を低減させることができる。
また、本発明の圧電センサでは、上記絶縁体層がポリイミド層であることが好ましい。
ポリイミドは高分子系絶縁物質の中でも優れた耐薬品性、耐熱性を示すので、広範な使用環境での利用に耐えるのに最適である。また高い電気的絶縁性を持つとともに、超音波を減衰させる効果に優れるため、一方の厚み方向から伝播した超音波を他方へと伝えにくくでき、上記絶縁体層をより薄くするのに効果的である。
また、本発明の圧電センサでは、上記ポリイミド層の厚さが、200μm以上、600μm以下であることが好ましい。
これにより、圧電センサにて検出される検出信号の最大振幅を大きな値としつつ、絶縁体層の厚さを薄い範囲に保つことができ、圧電センサの薄型化に寄与できる。
また、本発明の圧電センサでは、上記第1圧電体膜と上記第2圧電体膜または誘電体膜とが、いずれも導電性を有する第1基板と第2基板とにそれぞれ形成されており、第1基板の外縁部および第2基板の外縁部は、導電性が損なわれないように接合されていることが好ましい。
これにより、圧電センサに外部からの電磁ノイズが作用する場合であっても、導電性物質で覆われたセンサ外殻部は場所によらず等電位に保たれるため、第1圧電体膜と第2圧電体膜または誘電体膜とは同等の強さのノイズ信号を検出することになる。その結果、第1圧電体膜と第2圧電体膜または誘電体膜との差動信号において、当該電磁ノイズの影響は著しく低減され、理想的には検出されない。
また、本発明の圧電センサでは、上記第1基板と第2基板とが、いずれも撓みを生ずることができ、上記第1圧電体膜、および、第2圧電体膜または誘電体膜の厚さがいずれも10μm以下であることが好ましい。
これにより、上記第1基板と第2基板とを必要な程度撓ませた状態でそれらの外縁部を接合することが可能になり、圧電センサに局面形状を付与できる。
また、本発明の圧電センサでは、上記第1電極および第2電極のそれぞれに連結された導線と、第1電極および第2電極から上記導線を介して得られた電圧信号を伝送するための接続端子とが備えられており、上記導線を含むケーブルの少なくとも一部が絶縁碍子によって覆われていることが好ましい。
上記ケーブルの少なくとも一部が絶縁碍子によって覆われていることによって、電磁ノイズによる影響を受け難い圧電センサを提供することができる。特に、強い高周波電界が作用する環境で利用する場合には、ケーブルに対しても大きな電磁ノイズが作用するため非常に有効である。
本発明の圧電センサは、以上のように、第1圧電体膜、第1電極、絶縁体層、第2電極、および、第2圧電体膜または誘電体膜が積層された圧電センサであって、上記第2圧電体膜または誘電体膜は、上記第1圧電体膜と同一の比誘電率および静電容量を有し、上記第1圧電体膜と第2圧電体膜とは同一の極性面を対向させて配置され、上記絶縁体層の層方向の面積は、上記第1圧電体膜の層方向の面積と同じかまたは小さく、かつ、第2圧電体膜または誘電体膜の層方向の面積と同じかまたは小さいものである。
その結果、第1圧電体膜および第2圧電体膜または誘電体膜にて検出される検出信号の最大振幅に関する検出能を向上させることができ、各部材の積層構造によって圧電センサの薄型化を実現できる。また、第1圧電体膜、および、第2圧電体膜または誘電体膜を備える差動型の構造であるため、ノイズを有意なレベルまで低下させることが困難な高周波電源を利用する環境下であっても信号の検出が可能であるという効果を奏する。
本発明における圧電センサの実施の一形態を示す断面図である。 本発明における、ケーブルに連結された圧電センサを示す側面図である。 図2に示す圧電センサのセンサ部分を示す図である。 圧電センサに関して一軸圧縮試験機を示す構成図である。 本発明の圧電センサに関する検出波形の最大振幅と負荷荷重との関係、ならびに2.0kN負荷時の最大振幅と印加周波数との関係を示すグラフである。 比較用の非差動型圧電センサを示す断面図である。 本発明の圧電センサおよび比較用の非差動型センサにて検出された信号を示すグラフである。 Tiウェハを処理した際に検出されたシグナルを示すグラフである。 表1に基づく各サンプルのデータを示すグラフである。 表1に基づく各サンプルのデータを示すグラフである。 各印加電圧周波数におけるポリイミド厚さと最大振幅値との関係を示すグラフである。 比較例1の比較圧電センサの試験結果に基づくグラフである。
本発明の一実施形態について図1〜図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。図1は、本実施の形態に係る圧電センサ50の基本的な構造を示す断面図である。圧電センサ50は、基板(第1基板)1上に圧電体膜(第1圧電体膜)2、下部電極(第1電極)3およびポリイミド層(絶縁体層)4を備え、さらに、上部電極(第2電極)5、圧電体膜(第2圧電体膜)6および基板(第2基板)7等を備えた構造を有する。以下、各構成部材について説明する。
基板1・7は、その間に配置された圧電体膜2等を支持するため、土台となる部材である。基板1・7の材料としては特に限定されるものではなく、公知の材料を用いることができ、例えば、ケイ素、サファイア、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、炭化ケイ素、ガラス、窒化珪素など、各種絶縁体や半導体を使用可能である。また、いわゆる超合金などの耐熱合金、ステンレス、その他の金属材料や合金、金属間化合物、さらに炭化チタン、窒化チタンなどの導電性化合物を用いてもよい。
圧電体膜2・6は、圧電効果により電圧を生じさせる。圧電体膜2の材料としては公知の圧電材料を使用すればよく、各種の酸化物や窒化物、高分子などを用いることができる。すなわち、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)をはじめとして、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、四ほう酸リチウム、ニオブ酸カリウム、ランガサイト系結晶などの単結晶や、酸化亜鉛や窒化アルミニウムなどの配向結晶、ポリフッ化ビニリデンなどである。特に圧電センサの薄層化の観点からは、より薄い圧電体が望ましく、さらに製作の容易さ等も考慮すると、基板1上へ薄膜圧電体を直接形成するのが良い。耐熱性、結晶安定性や圧電性に優れ、低い比誘電率ならびに高い絶縁破壊抵抗を有することから、窒化アルミニウムまたはその固溶体からなる薄膜圧電体が好ましく、より広範な環境での使用に適用可能になる。
圧電体膜2・6の厚さは、圧電体膜2・6が検出子としての役割を担うことが可能な範囲で、圧電センサ50の薄型化のためにより薄いことが好ましく、150μm以下とすることができる。より好ましい範囲としては、良好な薄膜圧電体が成膜し易い1μm以上、10μm以下であり、さらに好ましい範囲としては、圧電体の成膜不良が起こりにくく、仮に圧電体の成膜不良や成膜後の損傷があってもセンサとしての機能を損ないにくい3μm以上、6μm以下である。
圧電体膜2・6の外周部にはポリイミド両面テープ2a・6aが配置されており、これにより基板1と下部電極3または内部導体3cとの間の短絡、および基板7と上部電極5または内部導体5cとの間の短絡を防止できる。
圧電センサ50には圧電体膜2・6が備えられており、差動型の構造を有している。両圧電体膜のうち、圧電体膜2は検出面側に配置されており、圧電体膜6は差動信号を得るための参照用として配置されている。このため、圧電体膜2・6は同一の比誘電率および静電容量を有し、同一の極性面が対向して配置されている。また、参照用となる圧電体膜6に代えて、圧電体膜2と同一の比誘電率および静電容量を有する誘電体を用いてもよい。例えば、圧電体膜2には圧電性を示す、配向性をもった窒化アルミニウム薄膜圧電体を用い、誘電体としては、配向性をもたず圧電性を示さない窒化アルミニウム薄膜を用いることもできる。下部電極3は、圧電体膜2にて生じた電圧を内部導体(導線)3cに伝達し、上部電極5は、圧電体膜6にて生じた電圧を内部導体(導線)5cに伝達する。このように、下部電極3は内部導体3cと、上部電極5は内部導体5cとそれぞれ連結している。
下部電極3および上部電極5はそれぞれ同一の構成であり、例えば銅箔から構成されている。また、下部電極3および上部電極5は、ポリイミド層4との接合の役割を果たすポリイミド両面テープ3a・5aを備える。さらに、下部電極3および圧電体膜2間にポリイミドフィルム3bが、上部電極5および圧電体膜6間にポリイミドフィルム5bが備えられている。これにより万一の事故により圧電体が損傷を受け、その上下に存在する下部電極3と基板1、あるいは上部電極5と基板7との間が短絡し、センサが使用不能になることを防止している。なお、圧電センサ50では下部電極3および上部電極5に銅箔を用いているが、銅箔に代えて、白金、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、銅、パラジウム、クロム、およびこれらの合金のうちいずれかを用いてもよい。
内部導体3c・5cの表面はともに内部絶縁層を介してそれぞれ一次外部導体3d・5dにて被覆され、さらにそれぞれ一次絶縁被覆層3f・5fで保護されている。さらに、二次外部導体8aとその表面の二次絶縁被覆層8bによってこれらすべてが被覆されている。このように、内部導体3c・5cが外部導体によって二重にシールドされているために、測定環境によって受けるノイズの影響を低減できる構造となっている。
圧電センサ50では、下部電極3および上部電極5の間に、ポリイミド両面テープ3a・5aを介して絶縁体層であるポリイミド層4が配置されている。ポリイミド層4は、複数のポリイミドフィルムが積層されたものであってもよく、一層のポリイミドフィルムまたはシートにて構成されたものであってもよい。積層する場合、各ポリイミドフィルム同士は、シリコーン系接着剤等によって接着することができ、例えばポリイミド両面テープを使用してもよい。このような接着剤を用いてポリイミドフィルムを積層させて厚いポリイミド層を形成すると、同じ厚さになる1枚のポリイミドシートを用いるよりも柔軟なポリイミド層を形成できるため好ましい。
また、圧電センサ50ではポリイミド層4の厚さは440μmに設定されている。上記厚さは適宜変更可能であり、好ましい範囲として、200μm以上、600μm以下とすることができる。下限値が200μm以上であると、圧電センサ50にて検出される検出信号の最大振幅値が増大する点で好ましい。一方、ポリイミド層4の厚さが増加すると検出信号の最大振幅値はさらに増大するが、600μmを超えるとほとんど増大しない。したがって、好ましい上限値を600μmとすることによって圧電センサ50の薄型化に寄与できる。
ポリイミド層4の層方向に関する形状は、圧電体膜2ならびに6のそれぞれにより形成される膜面内の領域と重ねた際に、それら両方の領域の内部に収まるような形状である。つまり、ポリイミド層4の層方向の面積に関して言えば、圧電体膜2の層方向の面積と同じか小さく、かつ、圧電体膜6(圧電体膜6に代えて誘電体膜を用いた場合には、誘電体膜)の層方向の面積と同じか小さい。これにより、圧電センサ50を構成する際に、圧電体膜2・6にはこのポリイミド層の層方向の面積に応じて設置圧力が加わり、しかも設置負荷のすべてが圧電体膜(あるいは誘電体膜)にかかることになり、設置圧力を効果的により大きな状態にすることができる。その結果、圧電体膜2・6にて検出される検出信号の最大振幅に関する検出能を向上させることができる。
また、好ましくは、ポリイミド層4の層方向の面積が、圧電体膜2・6の層方向の面積に対して、80%以下である(上限値)。これにより、圧電センサの作製時に僅かに位置のずれがあったとしても、圧電体膜2・6の領域から外れることなく配置できるため、好ましく圧電体膜2・6に大きな圧力を加えることができる。また、下限値については特に限定されないが、小さすぎる場合には圧電センサ50の作製が困難となるほか、圧電体膜が圧力を受ける領域が狭くなることで、圧電体膜の実質的な静電容量も小さくなるので、結果的に信号対雑音比(S/N)が小さくなり好ましくない。したがって、絶縁体の層方向の面積より計算される圧電体膜の静電容量が、ケーブル等による浮遊容量よりも十分に大きくなるように絶縁体層の層方向の面積を調整するのがよく、例えば500pF以上となるようにするとよい。
一例として窒化アルミニウム薄膜圧電体を用いる場合であれば、その比誘電率を8.8と仮定すると、圧電体膜の厚さが3μmのときには、20mm(直径5mmの円の面積程度)より大きくなるようにすることが好ましい。
また、圧電体膜の面積については、ポリイミド層4の層方向の面積が圧電体膜2・6の層方向の面積に対して80%以下であるのが好ましいため、窒化アルミニウム薄膜からなる圧電体膜の場合には、圧電体膜の層方向の面積は25mm以上であるのが好ましいことになる。
圧電センサ50では、成形が容易である観点および可撓性を有する観点から、ポリイミド層4を備えた構造としている。ポリイミド層4が可撓性を備えることにより、破損等による圧電センサ50の故障を低減させることができる。しかしながら、ポリイミド層4に代えて、サファイアや石英、窒化珪素系、アルミナ系、シリカ系などのセラミックス材料などの絶縁体を用いても本実施の形態に係る圧電センサを構成することは可能である。
圧電センサ50は、上記構造を有しており、堅牢な金属製の筐体を用いることなく薄層の構造を実現することができる。具体的には、中心のポリイミド層4の厚さが440μmの場合、基板1・7をそれぞれ100μm、圧電体膜2・6をそれぞれ3μm、下部電極3・上部電極5をそれぞれ150μmに設定した場合、これらの層厚さは946μm(0.946mm)となり、その他の層を含めても高々1mm程度である。これは従来の圧電センサの最低厚さ2.4μm程度に比較して非常に薄型化されていることが分かる。
また、通常の電子信号を利用するセンサ類は少なからず電磁波の影響を受ける。圧電体を検出子として利用し、微弱な圧電信号を利用するAEセンサの場合、通常は不要な周波数帯域にあるノイズをカットするためのフィルタを使用してより微細なAE信号の検出を可能としている。
これに対して、本実施の形態に係る圧電センサ50は2つの圧電体膜2・6を同一極性面を対向させて備える差動型である。さらに、圧電体膜2・6の間にはポリイミド層4が配置されているため、検出側の圧電体膜2にて検出されたAE信号は、ポリイミド層4によって著しく減衰する。このため、圧電体膜6で検出されるAE信号は極めて小さいか、ほとんど検出されない。
特に、基板1・7として導電性物質を選択し、その外縁部を残して圧電体膜2・6を形成し、導電性が損なわれないように基板1と7の外縁部を接合してしまえば、金属筐体を用いるのと同じくシールド効果を発揮し、電気的なノイズを抑制することができる。
さらに金属や合金の薄板のように撓みを生じることのできる材料を基板1・7として選択し、十分な薄さの圧電体膜2・6を形成するならば、圧電センサの全部材が可撓性を有することになる。したがって、特定の冶工具等を用いて、これを一体の圧電センサとなるように形成すれば、曲率を有する圧電センサを得ることができる。つまり、センサ設置面が曲面であっても、その曲率に合わせた形状の圧電センサとすることができるため、曲面上への設置の際にも検出面に十分な設置圧力を与えながら効果的に設置できる。つまり、薄く、電磁ノイズに強く、曲面にも設置可能な圧電センサを提供できる。
以上のように、圧電センサ50は差動型の構成であるため、圧電体膜2・6にて検出されたAE信号の差動信号から微弱なAE信号を高感度にて検出することができる。圧電センサ50によれば、特にノイズを除去することが困難な高周波電源を利用する環境下であってもAE信号の検出が可能である。
図2は、ケーブル60に連結された圧電センサ50を示す側面図である。圧電センサ50は、ケーブル60の端部に連結されており、狭い測定箇所にも設置可能な形状を有している。好ましい形態としてケーブル60の表面は絶縁碍子61にて被覆された構成となっており、端部の絶縁碍子は容易に動かないように固定される。これにより、高周波プラズマ等の環境下であっても、電磁波による影響を受け難い圧電センサ50を提供することができ、AEの測定が可能である。また、ケーブル60の他方の端部には、接続端子62が備えられており、プリアンプと接続可能な構成となっている。
図3は、図2の圧電センサ50を示す上面図である。圧電センサ50は、金属製の基板1・7における外縁部同士の接合により一体化することでシールド効果を高め、またR150の曲率がつくように接合されているため、検出面(下面)はR150の凹面への設置に最適な形状を有している。検出面の曲率は、接合時に適当な冶具を使用することにより種々に設定できるため、適宜変更可能である。例えば、20μm以上、500μm以下の厚さの基板1・7を用いることで、R10の曲率を持つ曲面から平面までを得ることができる。
このように、圧電センサ50が設置箇所に設置される際には、設置箇所に合わせた形状が付与されているので、圧電センサ50と設置箇所とを一体化させることが容易である。
ポリイミド層4における設置圧力について、以下に詳細に説明する。本発明者らは圧電センサに関して長期に亘る鋭意検討により、圧電センサの検出能を向上させるためには、電極に対する圧電体膜の設置圧力を増加させる必要があることを見出した。従来の圧電センサでは筐体内面に圧電体や電極等が形成されているため、設置圧力を筐体内部に形成された圧電体等が受けることはない。これに対し、本実施の形態に係る圧電センサ50は、設置時に加えられる荷重はそのまま圧電体にも伝わる。このため、検出特性に荷重依存性が出現するおそれがあると考えられるからである。以下、曲面形状を有する圧電センサ50について、その曲率に応じて均等な設置圧力を加えることのできる冶具72を使用して実施した試験の結果を示す。
まず、圧電センサ50の特性を評価するための装置について説明する。図4は、圧電センサの評価に用いる一軸圧縮試験機70を示す構成図である。一軸圧縮試験機70は、所定の荷重(設置圧力)条件下にて、圧電センサ50に擬似AEを検出させるための試験機である。同図に示すように、一軸圧縮試験機70は、プッシュロッド71・71a、冶具72、励振用センサ73、ファンクションジェネレータ74、オシロスコープ75およびプリアンプ76を備えている。
プッシュロッド71・71aは、冶具72および励振用センサ73を挟み固定する。冶具72は、Al合金製であり、R150の曲率の凹面と凸面をもつ一対の冶具である。圧電センサ50は、予め付与された曲面を維持したままの状態で冶具72の間に挟み込まれている。このように、局面を持つ圧電センサ50は、このような局面同士で挟まれる設置空間に設置することも可能である。また、励振用センサ73としては周波数特性が100kHzから1MHzまでの領域に渡って平坦な、いわゆる広帯域型の汎用AEセンサを用いている。以下、圧縮荷重負荷時の一軸圧縮試験機70の動作について説明する。
圧縮試験時には、まず、プッシュロッド71・71a間により、冶具72および励振用センサ73に対して静荷重を負荷する。静荷重を一定に保ったまま励振用センサ73に所定の電圧信号を印加すると、励振用センサ73が駆動するために冶具72に弾性波が発生し、これが擬似AEとして圧電センサ50にまで伝播する。圧電センサ50が検出した弾性波は電圧信号に変換され、プリアンプ76で増幅された後にオシロスコープ75に取り込まれる。
次に、一軸圧縮試験機70を用いた試験結果について説明する。図5は、励振用センサ73に振幅20Vの正弦波信号1波長分を印加して実施した圧電センサ50の簡易評価試験結果を示すグラフである。図5(a)は、印加電圧周波数300kHz時の検出波形の最大振幅と負荷荷重との関係を示しており、図5(b)は、2.0kN負荷時の検出波形の最大振幅と印加周波数との関係を示している。なお、図5(a)・(b)の両グラフは、プリアンプ76のゲインを100倍にして試験を行った結果である。
図5(a)に示すように、冶具72に1.5kN以上の荷重を加えると、圧電センサ50の差動出力信号の最大振幅はほぼ一定に保たれ、安定している。さらに、2.0kN以上ではほとんど変化なく安定している。このように、冶具72が基板1・7に及ぼす荷重が1.5kN以上であれば、良好な最大振幅を得ることができるため非常に好ましい。なお、圧電センサ50では絶縁体層の層方向の面積を50mmとしているので、絶縁体層に30MPa以上の圧力がかかるようにすることが非常に好ましいとも言える。
また、図5(b)は、冶具72に対する(圧電センサ50に対する)負荷荷重を2.0kNに固定した時の出力電圧と印加周波数との関係を示している。励振用センサ73として100kHzから1MHzまでの出力特性が平坦な広帯域型のAEセンサを用いていることから、圧電センサ50は約200〜300kHz付近に出力特性のピークを有すると考えてよい。
比較のために本発明に係る圧電センサ50と異なる非差動型圧電センサ150を用いて、圧電センサ50との差異を示す。図6は、比較用の非差動型圧電センサ150の構造を示す断面図である。非差動型圧電センサ150は、基板101・107間に圧電体膜102および電極103を備えた構造を有する。さらに、電極103にはポリイミドテープ103aおよびポリイミドフィルム103bが設けられている。電極103は内部導体103cに連結されており、内部導体103cは、一次外部導体103dによって被覆されている。
上記の非差動型圧電センサ150に対して、圧電センサ50と同様に、ケーブルおよび接続端子を備え付け、ケーブル長なども全て同条件とした。この非差動型圧電センサ150を圧電センサ50に代えて、一軸圧縮試験機70に取り付け、圧電センサ50と同条件にて印加電圧周波数300kHz時の検出波形の最大振幅と負荷荷重との関係を測定した。その結果、非差動型圧電センサ150では、3kN以上の荷重を加えても図5(a)のように飽和点には達しなかった。このことから、圧電センサ50によれば、より小さな荷重にて圧電体膜2・6をそれぞれ下部電極3および上部電極5に対して十分に押し付けることができており、ポリイミド層4の挿入が極めて効果的であるということがわかる。
さらに、圧電センサ50および非差動型圧電センサ150の比較を行うため、ケーブル長などの共通の構成を同一の条件として実施した比較試験の結果を図7に示す。図7は、2.0kN負荷時における検出波形の最大振幅と印加周波数との関係を示すグラフである。
図7に示す本発明に係る圧電センサ50の結果を示すグラフ(上側グラフ)と、非差動型圧電センサ150の結果を示すグラフ(下側グラフ)とを比較すると、印加周波数に対する依存性は類似しているが、圧電センサ50は、非差動型圧電センサ150の検出した電圧レベルを約200 mV上回ることが分かる。すなわち、圧電センサ50は、ポリイミド層4を有することによって、同じ設置圧力であっても圧電体膜2・6により高い圧力を及ぼすことができ、検出能が向上されていることが分かる。
最後に、本実施の形態に係る圧電センサ50が差動型であることによる優位性を説明する。非差動型圧電センサ150を用いてプラズマエッチング中に発生する異常放電の検出試験に臨んだところ、極めて大きなスパイク状信号が発生することが明らかとなった。試験中に検出した波形の一例を図8(a)・(b)に示す。
本発明者らの詳細な調査によって、図8のスパイク状信号は異常放電により発生する電磁的な信号(以下、「異常放電信号」と称する)であることが判明した。しかしながら、図8(a)に示すスパイク状信号は、ローパスフィルタによっても十分にカットすることが困難である。その結果、プリアンプのゲインを40dB以下に抑えこまざるを得なかった。通常のAE計測では、センサ信号を計測系全体で60〜80dB程度増幅する必要があるので、ここで検知されたスパイク状信号は、目的とするAE検出のための極めて大きな障害になっていることがわかる。
そこで、このスパイク状信号のレベルを下げるための対策として、本実施の形態に係る圧電センサ50を用いた結果を図8(b)に示す。図8(b)は、異常放電信号に対する圧電センサ50の応答結果を示すグラフである。
スパイク状信号が電磁的な信号であることから、これが差動ケーブル内の二本の信号線(内部導体)のそれぞれに、あるいはそれらと連結されている圧電体に同一レベルで飛び込むならば、二本の信号線を介して得られるそれぞれの電圧信号の差分を取ることで、原理的にはスパイク状信号をキャンセルすることができる。
さらに圧電センサ50によって図8(b)に示す信号を検出した際には、図8(a)に示す非差動型圧電センサ150の場合よりも30dBゲインを大きくとっているにもかかわらず、スパイク状信号の振幅は同等以下にまで押さえ込まれている。またその減衰も極めて速い。したがって、このスパイク状信号と前後してAE信号が設置面側から到達するとしても、設置面側の圧電体ではAE信号を検出することができるが、もう一方の上面側の圧電体ではポリイミドスペーサ(絶縁体層)による減衰効果によりAE信号はほとんど検出できない。その結果、両者の差分信号を取り出すことで、スパイク状信号のレベルを下げつつ、必要なAE信号を確実に検出することができるので、AE信号の検知が可能となる。
また、高周波プラズマを生成する場合のように、高周波電界の影響を受ける環境下では、特に圧電センサ50のケーブル60付近はノイズの影響を受け易い。これに対して、図1に示したように圧電センサ50では、内部導体3c・5cがそれぞれ一次外部導体3d・5dおよび二次外部導体8aにて2重にシールドされている。さらに、圧電センサ50のケーブル60は絶縁碍子61によって被覆されている。これにより、ケーブル部分において強固なノイズ対策を施すことができ、スパイク状信号の影響の低減に貢献することができる。
本発明について、実施例および図9〜図12に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。当業者は本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更、修正、および改変を行うことができる。
〔差動信号の生成〕
圧電センサの受信面および上面にて検出された検出信号に基づき、以下の手法によって差動信号を得た。具体的には以下の2種類の方法を適宜用いて差動信号を得た。
(1)方法1
4CHをもつディジタルオシロスコープ(横河電機株式会社 DL1640L)1台と40dBの固定増幅率を持つAE用ローノイズプリアンプ(NF回路設計ブロック 9913)2台を使用する。差動型センサのそれぞれの出力端子をプリアンプに接続して増幅した信号を、それぞれオシロスコープで計測するとともに、オシロスコープのもつ演算機能を利用して差動信号を生成する。したがって、両出力端子からの波形と差動信号との3つの波形を同時に観察できる。
(2)方法2
差動信号を1本の出力端子より得るために、差動増幅器(NF回路設計ブロック 5307)を用いた。これを用いると、差動型センサの二つの出力端子からの信号を適当なレベルまで増幅しつつ差動信号として一つの出力端子で得ることができる。差動増幅器からの信号をオシロスコープに取りこめば差動信号波形を観察できる。なお、この差動増幅器の利得は最大1000倍なので、それ以上に増幅する際には、増幅器とオシロスコープとの間にディスクリミネータ(NF回路設計ブロック AE9922)を挟んで使用した(図8(b)に示す場合)。
個別の信号を同時に確認したい場合(図9、10、11に示す場合)には方法1を、それ以外の場合には方法2を使用した。
まず、図1の圧電センサ50と同様の圧電センサを作製した。各部材として、基板1・7は厚さ100μm、幅17mm、長さ30mmのIN600基板(株式会社ニラコ)を用いた。
圧電体膜2・6は厚さ3μm、幅7mm、長さ7mmの窒化アルミニウム薄膜圧電体であり、高周波マグネトロンスパッタ装置を用いて、基板1・7の所定の位置に形成した。また、圧電体膜2・6はともに同一の膜厚および比誘電率を有し、成膜後の表面は同一極性面を持つことを確認した。これら圧電体の成膜面積は同一であるので、当然静電容量も同じである。
ポリイミド両面テープ2a・6aは、厚さ114μm、幅13mm、長さ13mmに用意した両面カプトンテープ(パーマセル社製 P−223)を用い、その中央の幅7mm、長さ7mmの領域をくり抜いたものであり、くり抜いた部分の中心と圧電体膜の中心とが合うように位置を調整して基板1・7上に貼った。
また、ポリイミド両面テープ3a・5aとしては、厚さ114μm、幅11mm、長さ11mmに用意した両面カプトンテープ(パーマセル社 P−223)、ポリイミドフィルム3b・5bとしては、厚さ12.5μm、幅9mm、長さ9mmに用意したカプトン50H(東レ・デュポン株式会社)を用いた。
下部電極3ならびに上部電極5には、いずれも厚さ40μm、幅5mm、長さ5mmの銅箔(株式会社ニラコ)を用い、それぞれポリイミド両面テープ3aとポリイミドフィルム3b、ポリイミド両面テープ5aとポリイミドフィルム5bの間に挟まれて、それぞれが接触する内部導体3c、5c以外の導電性部材との間では決して短絡しないようになっている。
さらに、ポリイミド層4は5種類の異なる厚さとし、4種類の圧電センサ50を作製した。すなわち、厚さを(a)50μm(50μm厚ポリイミドフィルム1枚)、(b)125μm(125μm厚ポリイミドフィルム1枚)、(c)250μm(125μm厚ポリイミドフィルム2枚)、(d)667μm(125μm厚ポリイミドフィルム3枚+146μm厚ポリイミド両面テープ2枚)、(e)938μm(125μm厚ポリイミドフィルム4枚+146μm厚ポリイミド両面テープ3枚)とした。なお、ポリイミドフィルムは、東レ・デュポン社株式会社 200H又は500H、ポリイミド両面テープは株式会社寺岡製作所製の760Hを使用した。
上記基板、圧電体膜およびポリイミドフィルム等の各部材を、曲率をつけずに平行面を有する一対の冶具を用いて設置圧力750Nにて挟持した。また、得られたサンプル5種類の基板1から基板7までの総厚さは、0.7mm〜1.7mm程度であった。
また、内部導体3c・5c等を含むケーブル60としては、テフロン(登録商標)同軸ケーブル(RG196A/U)をもとに、さらにシールド被覆を施したケーブルを製作して使用し、絶縁碍子61および接続端子62としては、それぞれ、坂口電熱株式会社 RG6910、HUBER+SUHNER社 SMA−50−1−4/111を用いた。
以上の部材から作製した5種の圧電センサを、図4に示した一軸圧縮試験機70に設置し、実施の形態にて説明した方法によって励振用センサ73に振幅20Vの正弦波信号1波長分を印加して各サンプルについて簡易評価試験を行った。得られた試験結果を表1に示す。
Figure 2011185681
表1において、最上段はポリイミドフィルム層の厚さを示している。また、2段目は信号源を示す。当該圧電センサでは、圧電体膜2が受信面に対応し、圧電体膜6が上面に対応する。ここで、受信面の電圧と上面の電圧との差分{(1)−(2)}を差動とする。最左欄には、印加周波数(kHz)が記載されており、印加周波数に対応する最大振幅(V)を、受信面、上面および差動ごとに示している。
各サンプルの上面での検出信号の最大振幅は、受信面での検出信号の最大振幅の十分の一程度にまで低下しており、上面の圧電体の影響は無視でき得ることがわかる。また、受信面での検出波形と差動信号による波形とは良く対応していることも確認した。表1に基づく各サンプルのデータに基づくグラフを図9(a)〜(c)および図10(a)、(b)に示す。
また、表1において特に出力値の高い200kHz〜400kHzのデータを特に表2に示す。200kHz〜400kHzのデータについて検討すると、以下の傾向が見出された。具体的に図11を用いて以下説明する。図11(a)は印加電圧周波数が200kHzの場合のポリイミド厚さと最大振幅値との関係を示すグラフである。また、同様に、図11(b)は印加電圧周波数が300kHzの、図11(c)は印加電圧周波数が400kHzの場合のポリイミド厚さと最大振幅との関係を示すグラフである。
Figure 2011185681
図11(a)〜(c)に示されるように、ポリイミド層4の厚さが200μm以上になると検出信号の最大振幅が増大する。一方、ポリイミド層4が600μmを超えても最大振幅はほとんど増加しない。このため、大きな最大振幅を得つつ、圧電センサを薄型に保つ観点から、ポリイミド層4の厚さは、200μm以上、600μm以下であることが好ましいことが分かる。
〔比較例1〕
ポリイミド層4を挿入しない以外は、実施例1と同様にして比較圧電センサを作製した。作製した比較圧電センサを用いて、実施例1と同様に一軸圧縮試験機70に圧電センサを設置し、実施例1と同じ条件にて簡易評価試験を行った。得られた試験結果に基づくグラフを図12に示す。
図12に示すように、比較圧電センサではポリイミド層4が積層されていないため、圧電体の上面における検出信号の最大振幅は、受信面における検出信号の最大振幅の二分の一以上であった。
このため、実施例1の圧電センサと比較して、差動信号による波形と受信面における検出波形との良好な対応を確認することができなかった。この比較結果から、実施例1の圧電センサが優位性を有していることは明らかである。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組合せて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る圧電センサは、特に設置箇所が狭く、高周波電源が用いられるような電磁ノイズが多く発生する環境下であっても加速度センサ、圧力センサ、アコースティック・エミッションセンサとして利用可能である。
1 基板(第1基板)
2 圧電体膜(第1圧電体膜)
3 下部電極(第1電極)
3c 内部導体(導線)
4 ポリイミド層(絶縁体層)
5 上部電極(第2電極)
5c 内部導体(導線)
6 圧電体膜(第2圧電体膜)
7 基板(第2基板)
8a 二次外部導体
8b 二次絶縁被覆層
50 圧電センサ
60 ケーブル
61 絶縁碍子
62 接続端子
70 一軸圧縮試験機
71・71a プッシュロッド
72 冶具
73 励振用センサ
74 ファンクションジェネレータ
75 オシロスコープ
76 プリアンプ

Claims (7)

  1. 第1圧電体膜、第1電極、絶縁体層、第2電極、および、第2圧電体膜または誘電体膜が積層された圧電センサであって、
    上記第2圧電体膜または誘電体膜は、上記第1圧電体膜と同一の比誘電率および静電容量を有し、
    上記第1圧電体膜と第2圧電体膜とは同一の極性面を対向させて配置され、
    上記絶縁体層の層方向の面積は、上記第1圧電体膜の層方向の面積と同じかまたは小さく、かつ、第2圧電体膜または誘電体膜の層方向の面積と同じかまたは小さいことを特徴とする圧電センサ。
  2. 上記絶縁体層が可撓性を示すことを特徴とする請求項1に記載の圧電センサ。
  3. 上記絶縁体層がポリイミド層であることを特徴とする請求項2に記載の圧電センサ。
  4. 上記ポリイミド層の厚さが、200μm以上、600μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の圧電センサ。
  5. 上記第1圧電体膜と上記第2圧電体膜または誘電体膜とが、いずれも導電性を有する第1基板と第2基板とにそれぞれ形成されており、
    第1基板の外縁部および第2基板の外縁部は、導電性が損なわれないように接合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧電センサ。
  6. 上記第1基板と上記第2基板とが、いずれも撓みを生ずることができ、
    上記第1圧電体膜、および、第2圧電体膜または誘電体膜の厚さが10μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の圧電センサ。
  7. 上記第1電極および第2電極のそれぞれに連結された導線と、
    第1電極および第2電極から上記導線を介して得られた電圧信号を伝送するための接続端子とが備えられており、
    上記導線を含むケーブルの少なくとも一部が絶縁碍子によって覆われていることを特徴とする請求項5または6に記載の圧電センサ。
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