JP2011184779A - アークイオンプレーティング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蒸発源5の端面から内方に所定幅の端部領域を除く内側領域表面の磁束密度が7〜10mTであり、端部領域表面の磁束密度が内側領域表面の磁束密度よりも3mT以上大きく、蒸発面11における磁力線は、蒸発面の法線に対する角度θが0°<θ<20°であり、端部領域表面では内側領域に向けて傾いており、内側領域の磁束密度は、標準偏差が3以下である。
【選択図】図3
Description
その磁界として、特許文献1には、蒸発源の蒸発面における磁界の強さが5mT(ミリテスラ)以上で、アーク電流値が200A以上であることが推奨されている。また、蒸発面における法線に対する磁力線の最大角度θが60°以下であることが推奨されている。
また、特許文献2には、蒸発面の中心から蒸発面の径方向に沿った任意の線分上における磁束密度の最小値が4.5mT以上、平均値が8mT以上、標準偏差が3以下である磁界を形成することで、陰極(カソード)の利用効率を向上させることができると記載されている。
蒸発面に生じるアークスポットは、電子の放出点であるから、蒸発源の利用効率を高めるには、蒸発面の全域で平均的に動き回れるようにすることが重要である。本発明では、蒸発面の磁束密度を7〜10mTとした内側領域表面においては、アークスポットは高速でランダムに動き回ることができる。また、その放電領域にアークスポットを閉じ込める効果を得るには、磁束密度として7mT以上必要である。磁束密度が10mTを超えると、アークスポットの存在自体が著しく制限され、成膜速度が著しく低下してしまう問題がある。また、アーク放電の電圧値が通常時より上昇する問題も発生してしまう。
一方、蒸発源の端部領域においては、内側領域表面よりも磁束密度が大きいので、内側領域表面のアークスポットが端部領域に向かおうとしても、端部領域の強い磁場によって跳ね返されるようにして、内側領域に戻される。したがって、アークスポットを端部領域から表面部以外に入り込む現象を防止して、ほぼ内側領域内に閉じ込めた状態で移動させることができる。所定幅としては端面から1cmの幅が望ましい。
アークスポットを端部領域から外に移動しないようにするために、端部領域表面の磁束密度を内側領域表面の磁束密度より少なくとも3mT大きくしておくことが重要である。より好ましくは、内側領域表面の磁束密度が7〜10mTに対して、端部領域表面の磁束密度を15mT以上とするとよい。
磁力線が蒸発面の法線に対して上記の角度に設定されていると、蒸発面にアークスポットを閉じ込める効果がある。
また、アークスポットを移動させる力は、磁場における蒸発面に平行な成分と、蒸発面に垂直な成分とのそれぞれの大きさにより決まり、その向きは、蒸発面に平行な成分に直角の方向と、平行な成分に同じ方向との合成方向となる。したがって、磁場における蒸発面に平行な成分を蒸発面の内側領域に向けるようにすれば、端部領域表面にアークスポットが移動しようとしても蒸発面の内側領域に戻す方向に力が働き、端部領域から外に飛び出すことが防止される。
蒸発面の内側領域においては、局部的な集中をなくして全体に均等にアークスポットが移動することにより、蒸発源が均等に消耗し、利用効率がよくなる。
この実施形態のアークイオンプレーティング装置1は、図1及び図2に示すように、真空チャンバ2内に、ワーク(被コーティング物)3を保持するテーブル4が設けられるとともに、このテーブル4を介して両側に、カソードとしての蒸発源5がそれぞれ設けられている。テーブル4は、その上面に複数のワーク3を保持する支持棒6が周方向に間隔をおいて複数本立設されるとともに、これら支持棒6を図1の矢印で示すように水平回転する機構を有しており、自身も旋回機構(図示略)により水平に旋回させられるターンテーブルとなっている。そして、支持棒6に保持したワーク3を自転させながら公転させる構成である。
また、真空チャンバ2には、内部に反応ガスを導入するガス導入口7と、内部から反応ガスを排出するガス排出口8とが設けられているとともに、テーブル4の後方に、テーブル4上のワーク3を加熱して被膜の密着力を高めるためにヒータ9が設けられている。
また、テーブル4にも、これに保持されるワーク3に負のバイアス電圧をかけるバイアス電源14が接続されている。
図3に蒸発面11上の磁力線のベクトルを模式的に示したように、破線で示すように、内側領域Cにおいては、蒸発面11の法線に対する角度が0°<θ<20°とされ、端部領域Eにおいては、実線で示すように、内側領域Cの磁力線よりも大きい磁束密度の磁力線が蒸発面11の法線に対する角度は0°<θ<20°とされるが、内側領域Cに向けて傾いた状態に形成される。
まず、テーブル4の支持棒6にワーク3を保持して、真空チャンバ2内を真空引きした後、Ar等をガス導入口7より導入して、蒸発源5とワーク3上の酸化物等の不純物をスパッタすることにより除去する。そして、再度真空チャンバ2内を真空引きした後、窒素ガス等の反応ガスをガス導入口7から導入し、蒸発源5に向けたアノード電極12をトリガとしてアーク放電を発生させることにより、蒸発源5を構成する物質をプラズマ化して反応ガスと反応させ、テーブル4上のワーク3表面に窒化膜等を成膜する。
このとき、蒸発源5の蒸発面11上には、前述した磁石15,16によって磁界が発生しており、この磁界の作用によりアークスポットの移動が制御される。
なお、この内側領域Cの磁束密度の標準偏差が3以下としたのは、蒸発源5を均等に消耗させるためである。
そして、このようにアークスポットAを内側領域C内に閉じ込め、端部領域Eを超えることが拘束されるので、アークスポットが蒸発源表面部以外に入り込む現象が防止され、安定した放電を維持することができる。
蒸発源として直径100mm、厚さ16mmのTiAl(Ti:Al=50:50)を用いた。
そして、蒸発源の外側の環状の磁石及び蒸発源裏面の磁石とも永久磁石のネオジム磁石で、保磁力が2000kA/m、表面磁束密度が1150mTとした。比較例として、蒸発源の外側の磁石はネオジム磁石で保磁力が2000kA/m、表面磁束密度が1150mTとしたが、蒸発源の裏面中央の磁石はフェライト磁石で、保磁力が250kA/m、表面磁束密度が350mTとした。
この図5に示されるように、実施例のものでは、蒸発源の中心から比較的広い範囲で10mT以下の領域が存在し、外周端部付近で15mT以上に大きくなっている。端部領域を除く内側領域の部分では、磁束密度は標準偏差3以下であった。また、磁力線と蒸発面の法線とのなす角度(傾斜角)は、ほぼ全面で0°<θ<20°の範囲となっている。また、その角度が比較的小さいので、磁束密度の絶対値と垂直成分との差はあまり生じていない。
これに対して、比較例のものは、中心部付近の磁場が5mT以下と非常に小さい値であるとともに、蒸発源の外周端部も15mT以下となっている。内側領域を含めて全体に磁束密度のばらつきも大きい。また、磁力線と蒸発面の法線とのなす角度(傾斜角)は、蒸発面の中心部付近は0°<θ<20°の範囲であるが、外周端部付近では20°を超えている。
この図6によると、比較例のものは、蒸発面の中心部で狭い凹状のエロージョン部となっているが、実施例のものは、比較的広い範囲でエロージョン部が形成されており、蒸発源の利用効率が良いことがわかる。実施例のものは60%、比較例のものは47.3%の利用効率であった。利用効率は、使用前の蒸発源の体積に対して、アーク放電により消耗した体積の比率である。
また、実施例のものは、アーク放電が長時間継続して発生したが、比較例のものは、アークスポットが蒸発源の表面部以外に入り込むことが起因して電源の安全回路が作動して中断することがあった。
例えば、上記実施形態では、蒸発源を円板状に形成したが、柱状、筒状等のものにも適用することができ、その場合も、端面から1cm幅の範囲を端部領域として、前述したような磁界を設定すればよい。
2 真空チャンバ
3 ワーク
4 テーブル
5 蒸発源
6 支持棒
7 ガス導入口
8 ガス排出口
9 ヒータ
11 蒸発面
12 アノード電極
13 アーク電源
14 バイアス電源
15,16 磁石
Claims (4)
- 蒸発源の端面から内方に所定幅の端部領域を除く内側領域表面の磁束密度が7〜10mTであり、前記端部領域表面の磁束密度が前記内側領域表面の磁束密度よりも大きいことを特徴とするアークイオンプレーティング装置。
- 前記端部領域表面における磁束密度は前記内側領域表面の磁束密度よりも3mT以上大きいことを特徴とする請求項1記載のアークイオンプレーティング装置。
- 前記蒸発面における磁力線は、前記蒸発面の法線に対する角度θが0°<θ<20°であり、前記端部領域表面では前記内側領域に向けて傾いていることを特徴とする請求項1又は2記載のアークイオンプレーティング装置。
- 前記内側領域の磁束密度は、標準偏差が3以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のアークイオンプレーティング装置。
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| JP2010053757A JP2011184779A (ja) | 2010-03-10 | 2010-03-10 | アークイオンプレーティング装置 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2010053757A JP2011184779A (ja) | 2010-03-10 | 2010-03-10 | アークイオンプレーティング装置 |
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Family Applications (1)
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