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JP2011179143A - ポリ乳酸極細繊維 - Google Patents

ポリ乳酸極細繊維 Download PDF

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JP2011179143A JP2010045279A JP2010045279A JP2011179143A JP 2011179143 A JP2011179143 A JP 2011179143A JP 2010045279 A JP2010045279 A JP 2010045279A JP 2010045279 A JP2010045279 A JP 2010045279A JP 2011179143 A JP2011179143 A JP 2011179143A
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Kumiko Tsuda
久美子 津田
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Abstract

【課題】本発明の目的は、抗菌剤を添加しなくても、それ自体が抗菌性能を有し、衣料用用途として実用性を有するポリ乳酸繊維構造体を提供する。
【解決手段】ポリ乳酸極細繊維を含む繊維構造体であって、ポリ乳酸極細繊維が単糸径が10〜1000nm、引張強度が1.0〜6.0cN/dtex、伸度が10〜80%であり、JIS−L−1902(2008)に規定された菌液吸収法による静菌活性値が2.2以上であることを特徴とする繊維構造体。
【選択図】なし

Description

本発明は抗菌性を有するポリ乳酸極細繊維及び該繊維から成る繊維構造体に関するものである。
近年、抗菌加工を施した繊維製品や樹脂成形品などが注目され、例えば、抗菌性を付与
した衣類、医療用品、日用品などが市販されている。これら従来の抗菌製品では、樹脂に抗菌性を付与するための抗菌加工が必要とされる。この抗菌加工に用いられる抗菌物質としては、従来、銅、銀、亜鉛等の金属イオンを有する無機系抗菌剤;塩化ベンザルコニウム、有機シリコン系、第4級アンモニウム塩等の有機系抗菌剤などが汎用されている。
しかし、無機系抗菌剤は、合成樹脂に添加すると成形時の熱や照射される光の影響で変
形し、製品価値が著しく低下してしまうという欠点があり、一方、有機系抗菌剤は、耐候
性・耐薬品性が悪く、急性経口毒性が高いという欠点がある。
特許文献1のナノファイバーは、静電紡糸で得ることができるため、繊維自体の製造工
程は簡潔である。しかし、この場合も、抗菌、消臭効果を発現するために、光触媒を担持
する工程が別途必要となる。
また、特許文献2〜10のその他の抗菌製品においても、繊維や粒子、シートなどに抗
菌剤を付与する工程が別途必要となる。
このように、いずれの技術においても、繊維やフィルムの成形工程とは別に抗菌剤や光
触媒を付与する工程が必須となるため、手間とコストがかかる。また、洗濯や摩擦、磨耗により抗菌剤は脱落し、抗菌性能を低下させる欠点を有する。
この点、特許文献11および12には、抗菌剤を添加しなくとも、それ自体抗菌性を有
するポリ乳酸繊維が開示されている。
しかし、これらのポリ乳酸繊維の抗菌性は、ミクロンオーダーの繊維表面に存在する乳
酸モノマーによるものであり、衣料用途としては実用強度が不足し、また実用強度とするには太繊度とする必要があり、そのためソフト性が低下したり、単位重量当たりの表面積が低下するために十分な抗菌性が得られないという問題があった。
特開2007−15202号公報 特開平6−2272号公報 特開平9−31847号公報 特開平9−286817号公報 特開2000−248422号公報 特開平11−279417号公報 特開2002−69747号公報 特開平7−179694号公報 特開平10−140472号公報 特開2000−80560号公報 特開2001−40527号公報 国際公開第2001/049584号パンフレット
本発明の目的は、抗菌剤を添加しなくてもそれ自体が抗菌性能を有し、且つ衣料用用途としてソフト性と実用強度を備えたポリ乳酸極細繊維を含む繊維構造体を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した。
即ち上記課題は、ポリ乳酸極細繊維を含む繊維構造体であって下記要件を満足することを特徴とする繊維構造体。
a)ポリ乳酸極細繊維の単糸繊維径が10〜1000nm、引張強度が1.0〜6.0cN/dtex、伸度が10〜80%であること。
b)繊維構造体のJIS−L−1902(2008)に規定された菌液吸収法による静菌活性値が2.2以上であること。
とすることにより達成される。
好ましくは、ポリ乳酸極細繊維の単糸繊維直径のばらつき(CV%)が、0〜25%であり、ポリ乳酸極細繊維が、ポリ乳酸を島成分とする海島型複合繊維から海成分を溶解除去して得られるポリ乳酸極細繊維である繊維構造体、さらに好ましくは海成分が特定の熱水可溶性ポリエステルである海島型複合繊維から海成分を除去して得られる繊維構造体、
により達成される。
本発明を構成するポリ乳酸極細繊維は、単位重量当り繊維表面積が大であるので、抗菌剤を添加しなくても強い抗菌性を有し、且つ高強度で衣料用用途としても実用性を有するポリ乳酸極細繊維であり、該繊維を含む繊維構造体は柔軟性と抗菌性に富むものである。
本発明を構成するポリ乳酸極細繊維に用いるポリ乳酸としては、L−乳酸を主たる繰り返し単位とするポリL乳酸及び/又はD−乳酸を主たる繰り返し単位よりなるポリD乳酸からなる。また、L−乳酸、D−乳酸の他にエステル形成能を有するその他の成分を共重合した共重合ポリ乳酸であってもよい。共重合可能な成分としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸類の他、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の分子内に複数の水酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸など分子内に複数のカルボン酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体が挙げられる。
ポリ乳酸の融点は、100℃以上、好ましくは140℃以上、最も好ましくは160℃ 以上である。融点が100℃に満たない場合には、単糸間の融着の発生による延伸性不良や、染色加工時、熱セット時、摩擦加熱時に溶融欠点が生じるなど、製品の品位が著しく低いものとなるため、衣料用途に用いることができない。ここで融点とはDSC測定によって得られたファーストラン溶融ピークのピーク温度を意味する。
そのため耐熱性繊維とするためには、ポリL乳酸であればL−乳酸の比率が95モル%以上、より好ましく98モル%以上であることが好ましく、ポリD乳酸であればD乳酸の比率は95モル%以上、より好ましくは98モル%以上であることが好ましい。
より好ましくは上記ポリL−乳酸とポリD−乳酸とが対となるステレオコンプレックス結晶を形成しているものである。ステレオコンプレックス構造とすることにより高強度、高耐熱性ポリ乳酸繊維が得られる。
ポリ乳酸の製造方法には、L−乳酸および/またはD−乳酸を原料として一旦環状二量体であるラクチドを生成せしめ、その後開環重合を行う二段階のラクチド法と、L−乳酸および/またはD−乳酸を原料として溶媒中で直接脱水縮合を行う一段階の直接重合法が知られている。本発明で用いるポリ乳酸はいずれの製法によって得られたものであってもよい。
ポリ乳酸の重量平均分子量は、通常少なくとも5万、好ましくは少なくとも15万、好ましくは15〜30万である。重量平均分子量が5万未満の場合には繊維の強度物性が低いものしか得られないため好ましくない。30万を超える場合は重合時間が長くなり又溶融粘度が高くなり好ましくない。
また、溶融粘度を低減させるため、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネートのような脂肪族ポリエステルポリマーを内部可塑剤として、あるいは外部可塑剤として用いることができる。
また、耐加水分解性を向上させるため、ポリ乳酸のカルボキシル末端基を、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、オキサジン化合物、アジリジン化合物、ジオール化合物、長鎖アルコール化合物などの末端封鎖剤によって封鎖したポリ乳酸であってもよい。この場合、ポリ乳酸の末端カルボキシル基濃度が0〜10eq/tであると、熱水処理時の強力低下を抑制することができるので、リラックス精練や染色加工などの風合い出しのための加工を十分に行うことができるようになる。
さらには、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、糸摩擦低減剤、抗酸化剤、着色顔料などとして無機微粒子や有機化合物を必要に応じて添加することができる。
本発明を構成するポリ乳酸極細繊維は、単糸径が10〜1000nmであることが必要である。単糸径が10nm未満の場合には、繊維構造自身が不安定で、物性及び繊維形態を不安定になるので好ましくなく、一方1000nmを越える場合には抗菌性が低下し、また超極細繊維特有の柔らかさや風合いが得られず、好ましくない。また、複合繊維断面内の各島成分は、その径が均一であるほど海成分を除去して得られる極細繊維からなるハイマルチフィラメント糸の品位及び耐久性が向上する。
本発明を構成するポリ乳酸極細繊維の引張り強度は1.0〜6.0cN/dtexであり、その切断伸度が10〜80%であることが必要である。前記極細繊維の物性、特に引張り強度が1.0cN/dtex以上であることが重要である。引張り強さが1.0cN/dtex未満の場合用途が限定されてしまう。本発明によって、様々な用途に応用展開可能な強度を持ち、かつ従来にない特徴を有するポリ乳酸極細繊維を得ることができる。
一般的に極細繊維を得る方法としては、直接紡糸法により極細繊維とする方法、2成分貼り合わせ型複合繊維とし、分割して極細化する方法、又海島型複合繊維として海成分を溶解除去して島成分からなる極細繊維とする方法等があるが、本発明で使用するポリ乳酸極細繊維を得る方法としては海成分として熱水可溶性ポリエステルを用い、島成分にポリ乳酸を用いた海島型複合繊維の海成分を溶解除去することで得る方法が好ましい。
ここで熱水可溶性とは、95℃の熱水に60分間浸した際に完全に熱水中に溶解することを意味するものであり、熱水可溶性ポリエステルを海成分とした複合繊維とし、好ましくは織編物等の繊維構造体とした後、公知のアルカリ減量工程や一般的な精練工程において、アルカリなどの薬品を用いずに熱水処理により海成分を溶解除去し、複合繊維中の島成分を各々に完全に分割することでポリ乳酸極細繊維が得られる。
熱水可溶性ポリエステルの具体例としては、特開平1−272820号公報、特開昭61−296120号公報、特開昭63−165516号公報および特開昭63−159520号公報等に記載されているような、5−ナトリウムスルホイソフタル酸およびイソフタル酸を特定量共重合した共重合ポリエステル、5−ナトリウムイソフタル酸、イソフタル酸およびポリアルキレングリコールもしくはその誘導体を特定量共重合した共重合ポリエステル、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、イソフタル酸および脂肪族ジカルボン酸を特定量共重合した共重合ポリエステルなどが挙げられる。好ましくは7〜13モル%の5−ナトリウムスルホイソフタル酸および8〜30重量%のイソフタル酸が共重合されている共重合ポリエステルから選ばれることが好ましい。5−ナトリウムスルホイソフタル酸が7モル%未満の場合では、充分な熱水可溶性が得られず、13モル%を超える場合は、複合繊維紡糸時の断糸が増加し、工程安定性が悪化する傾向があるので不適切である。また、イソフタル酸が8モル%未満の場合では、充分な熱水可溶性が得られず、30モル%を超える場合は、複合繊維紡糸時の断糸が増加し、工程安定性が悪化するだけでなく、非晶性となり軟化点が低下するため、延伸後の熱セット温度が上げられず、海成分を溶解除去して得られるポリ乳酸極細繊維は充分な強度を保持できないので不適切である。
本発明で使用する海島型複合繊維においては、溶融紡糸時における海成分の溶融粘度が島成分ポリマーの方より大きくすることが好ましく、そのように設定することにより海成分の複合重量比率が40%以下のように低くなっても、島同士が互に接合したり、或は島成分の大部分が互に接合して海島型複合繊維とは異なるものを形成することがない。また島径が均一になりやすく、そのため高延伸できることにより従来にない超極細繊度、高強度繊維が得られるものである。
上記の海成分と島成分の溶融粘度比(海/島)は、0.8〜2.5であることが好ましく、より好ましくは1.1〜2.0、最も好ましくは1.3〜1.5の範囲内であることが好ましい。この比が0.8倍未満の場合には、工程の安定性溶融紡糸時に島成分が互に接合しやすくなり、一方それが2.5倍を超える場合には、粘度差が大きすぎるために紡糸工程の安定性が低下しやすい。
さらに、海島型複合繊維としては、その海島複合重量比率(海:島)は、95:5〜5:95の範囲内にあることが必要であり、好ましくは30:70〜10:90の範囲内にあることが好ましい。より好ましくは40:60〜10:90である。上記範囲内にあれば、島成分間の海成分の厚さを薄くすることができ、海成分の溶解除去が容易となり、島成分の極細繊維への転換が容易になる。ここで海成分の割合が5重量%未満の場合には、海成分の量が少なくなりすぎて、島間に相互接合が発生しやすくなる。
また海島型複合繊維における島成分数は、多いほど海成分を溶解除去して極細繊維を製造する場合の生産性が高くなり、しかも得られる極細繊維も顕著に細くなって、超極細繊維特有の柔らかさ、滑らかさ、光沢感と共に高抗菌性などを発現することができるので、島成分数は100以上であることが重要であり好ましくは500以上である。ここで島成分数が100未満の場合には、生産効率が悪く好ましくない。なお、島成分数があまりに多くなりすぎると、紡糸口金の製造コストが高くなるだけでなく、紡糸口金の加工精度自体も低下しやすくなるので、島成分数を1000以下とすることが好ましい。
本発明で使用する海島型複合繊維は、上記の海成分、島成分を公知の海島型複合繊維装置を用いて繊維化することにより得られる。
本発明で使用する海島型複合繊維から海成分を溶解除去して得られる直径10〜1000nmの極細単繊維の繊度のばらつきを表すCV%値は、0〜25%であることが必要である。より好ましくは0〜20%、さらに好ましくは0〜15%である。このCV値が低いことは、繊度のばらつきが少ないことを意味する。ここで海島成分の溶融粘度比を0.8〜2.5とすることによりCV%を上記の範囲とすることが可能となったものである。
本発明のポリ乳酸極細繊維は、ナノレベルの繊維径でばらつきも少なく、用途に合わせた商品設計が可能となる。例えば、フィルター用途では、極細単繊維径において吸着できる物質を選択しておけば、用途に合わせて繊維径の設計をすることが可能になり、非常に効率的に商品設計を行うことが可能になる。
本発明を構成するポリ乳酸極細繊維は、即効性のある抗菌性を有する繊維である。ポリ乳酸繊維における抗菌性発現のメカニズムについては、明確ではないが、ポリ乳酸繊維の繊維表面に存在する乳酸モノマーが菌に対して影響するものと推定される。特に、単位重量当たりの表面積が1800cm/g以上と繊維の表面積が極めて大きいために分解速度が増加し、抗菌作用がより有効に作用するものと推定される。
また、本発明を構成するポリ乳酸極細繊維は、単位重量当たりの表面積が1800cm/g以上であることが好ましい。生分解性と抗菌性を向上させるには、繊維の表面積を増加させることが必要であり、単位重量当たりの表面積を1800cm/g以上に調整することで、優れた生分解性と抗菌性を同時に発現させることが可能になる。単位重量当たりの表面積が1800cm/g未満では、繊維の表面積が小さすぎて抗菌性が発現するまでに時間を要するため、即効性のある抗菌性が要求される分野での使用が制限される。
本発明の繊維構造体としては織物、編み物、不織布などの布帛状物はもちろん、綿状物、帯状物、紐状物、糸状物など、その構造、形状はいかなるものであっても差し支えない。また織物、編物、不織布は、複数の種類の繊維を混紡、混繊、交織、交編をした複合材料であってもよい。また、これらの繊維製品であってもかまわない。
本発明の繊維構造体としては具体的には、衣料品としてスポーツウエア、ホームウエア、コート、ブルゾン、ブラウス、シャツ、スカート、スラックス、室内運動着、パジャマ、寝間着、肌着、オフィスウェア、作業服、食品白衣、看護白衣、患者衣、介護衣、学生服、厨房衣などが挙げられる。雑貨用品としては、エプロン、タオル、手袋、マフラー、靴下、帽子、靴、サンダル、かばん、傘などが挙げられる。インテリア用品としては、カーテン、絨毯、マット、こたつカバー、ソファーカバー、クッションカバー、ソファー用側地、便座カバー、便座マット、テーブルクロスなどが挙げられる。寝具用品としては、布団用側地、布団用詰め綿、毛布、毛布用側地、枕の充填材、シーツ、防水シーツ、布団カバー、枕カバーなどが挙げられる。介護用品としては、サポーター、コルセット、リハビリ用靴や、肌着、おむつカバー、小物などが挙げられる。
本発明を下記実施例によりさらに説明する。
下記実施例及び比較例において、下記の測定及び評価を行った。
(1)極細単糸繊維の繊維径と繊度
海成分溶解除去後の極細繊維の10000倍の走査型電子顕微鏡観察により、1本の複合繊維内の極細単糸繊維について、平均単糸繊維直径を算出した。繊維径より繊度を算出した。
(2)繊維径の均一性
繊維径の均一性を、繊維直径のばらつき(CV)を算出し、評価した。
海成分溶解除去後の極細単糸繊維の10000倍の走査型電子顕微鏡観察により、繊維径を求めた。ランダムに選択した50本の極細単糸繊維の繊維径データにおいて、平均単糸繊維径(r)と標準偏差(σ)を算出し、以下で定義する繊維径変動係数(CV)を算出した。
繊維径変動係数(CV)=σ/r
前記平均単糸繊維径(r)は、極細繊維の横断面を走査型電子顕微鏡を用い、倍率10000倍で観察し、測定された微細単糸繊維の長径と、短径の平均値である。
(3)極細繊維の引張強度、伸度
室温(25℃)で、初期試料長=200mm、引っ張り速度=200mm/分とし、JIS L−1013に示される条件で荷重−伸長曲線を求めた。次に破断時の荷重値を初期の繊度で割った値を引張り強度とし、破断時の伸長値を伸度として強伸度曲線を求めた。
(4)抗菌性の評価
滅菌後クリーンベンチ内で乾燥した検体(試験片0.4g)に、予め高圧蒸気滅菌し、氷冷した1/20濃度のニュートリエントブロスで生菌数を1〜3×10個/mlに調整した試験菌懸濁液0.2mlを検体全体に均一に浸みるように接種し、滅菌したキャップを締め付ける。これを37±2℃で18時間培養し、培養後の生菌数を測定する。なお、試験菌としては、黄色ブトウ状球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538P)を用い、下記の方法で抗菌性の指標である静菌活性値を算出した。
静菌活性値(S)=(M−M)−(M−M)≧2.2
ただし、試験成立条件 M−M ≧1.0 を満たすものとする。
:標準布の18時間培養後の3検体の生菌数の常用対数値の平均値
:標準布の試験菌接種直後の3検体の生菌数の常用対数値の平均値
:抗菌加工布の18時間培養後の3検体の生菌数の常用対数値の平均値
:抗菌加工布の試験菌接種直後の3検体の生菌数の常用対数値の平均値
標準布には、抗菌防臭加工製品の加工効果評価試験マニュアルに規定のものを使用した。静菌活性値が2.2以上のものを抗菌性有りと判定した。
[実施例1、2、3]
島成分として融点172℃、260℃/1000sec−1における溶融粘度が1500poiseであるポリL−乳酸(重量平均分子量 26万、L体比率100%)を用い、海成分として260℃/1000sec−1における溶融粘度が2100poiseである5−ナトリウムスルホイソフタル酸12モル%、およびイソフタル酸19モル%を共重合した熱水溶解性ポリエステルを用い、島成分数900、ホール数10の海島型複合紡糸用口金を用いて、公知の複合紡糸機にて複合重量比率(海:島)を30:70、紡糸温度260℃、引き取り速度1000m/分で巻き取った。続いて、得られた未延伸糸をホットロール−ホットロール系延伸機を用いて、延伸温度80℃、熱セット温度120℃で延伸糸の伸度が35%となるように延伸倍率を合わせて延伸を行い、マルチフィラメント延伸糸(海島型複合繊維)を得た。得られたマルチフィラメント延伸糸で、実施例1、2、3それぞれの目付けが140、100、60g/mとなるよう筒編みを作成した。続いて、筒編みを95℃の熱水で精練と同時に海成分を溶解除去した後、極細繊維構造体を得た。得られた極細単糸繊維の直径は、700nm(単位重量当たりの表面積が46900cm/g)で、CV%は全て10%以下となり、繊維径は均一であった。また、得られた極細繊維の強度は2.5cN/dtex、伸度55%である。実施例1、2、3それぞれについて抗菌性試験を実施した結果、静菌活性値は、3.8、3.1、2.4であった。
[比較例1]
実施例1と同様のポリL−乳酸(重量平均分子量 26万、L体比率100%)を用い、ホール数36の単独用口金を用いて、紡糸温度260℃、引き取り速度1000m/分で巻き取った。続いて、得られた未延伸糸を通常のホットロール−ホットロール系延伸機を用いて、延伸温度80℃、熱セット温度120℃で延伸糸の伸度が35%となるように延伸倍率を合わせて延伸を行い、繊維直径12.3μm(単位重量当たりの表面積が2400cm/g)のマルチフィラメント延伸糸を得た。実施例1と同様に目付け60g/mとなるよう筒編みを作成し、抗菌試験を実施した結果、静菌活性値は0であり、標準布帛と同等であった。
[実施例4、5]
実施例1と同様のマルチフィラメント糸(海島型複合繊維)とポリエステル糸(繊維直径15μm)を筒編み作成の際に合糸することで、ポリ乳酸極細糸の混率が30%となるよう繊維構造体を作成した。筒編みを95℃の熱水で精練と同時に海成分を溶解除去した後に得られた繊維構造体の目付けは、実施例4、5それぞれ75、130g/cmである。抗菌試験を実施した結果、3.5、2.7と共に抗菌性を示した。
本発明の抗菌性ポリ乳酸極細繊維構造体は、抗菌剤を添加しなくても、それ自体が抗菌性能を有し、また衣料用用途として実用性を有するので、衣料用途や包装材、衛材等の用途に有用である。

Claims (4)

  1. ポリ乳酸極細繊維を含む繊維構造体であって下記要件を満足することを特徴とする繊維構造体。
    a)ポリ乳酸極細繊維の単糸繊維径が10〜1000nm、引張強度が1.0〜6.0cN/dtex、伸度が10〜80%であること。
    b)繊維構造体のJIS−L−1902(2008)に規定された菌液吸収法による静菌活性値が2.2以上であること。
  2. ポリ乳酸極細繊維の単糸繊維直径のばらつき(CV%)が、0〜25%である請求項1記載の繊維構造体。
  3. ポリ乳酸極細繊維が、ポリ乳酸を島成分とする海島型複合繊維から海成分を溶解除去して得られるポリ乳酸極細繊維である請求項1〜2いずれかに記載の繊維構造体。
  4. 海成分が熱水可溶性ポリエステルである請求項3に記載の繊維構造体。
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