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JP2011172455A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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JP2011172455A
JP2011172455A JP2010036389A JP2010036389A JP2011172455A JP 2011172455 A JP2011172455 A JP 2011172455A JP 2010036389 A JP2010036389 A JP 2010036389A JP 2010036389 A JP2010036389 A JP 2010036389A JP 2011172455 A JP2011172455 A JP 2011172455A
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Shigetoshi Yamaguchi
茂利 山口
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Abstract

【課題】構成簡素且つ制御性に優れた電動アクチュエータを提供すること。
【解決手段】電動アクチュエータ1は、円筒状をなすサーキュラスプライン3と、同サーキュラスプライン3と同軸に配置されたフレクススプライン4とを備える。フレクススプライン4は、ラバーマグネット(ゴム磁石)により形成されるとともに、同フレクススプライン4には、周方向に沿って極性の異なる磁極が交互に形成される。そして、電動アクチュエータ1は、磁気力によりフレクススプライン4を撓ませて部分的にサーキュラスプライン3と噛合させるとともに、その撓められたフレクススプライン4の形状を回転させる回転磁界を形成するステータ20を備えてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動アクチュエータに関するものである。
従来、波動歯車装置を減速機構に用いた電動アクチュエータがある(例えば、特許文献1参照)。一般に、波動歯車装置は、同軸に配置されたサーキュラスプライン及びフレクススプライン、並びに同フレクススプラインを撓ませて部分的にサーキュラスプラインと噛合させるとともにその撓められた形状を回転させる波動発生器とを備えてなる。そして、上記従来例に示す電動アクチュエータは、その波動発生器をモータ駆動することにより、サーキュラスプライン及びフレクススプライン間の歯数差に基づきモータ回転を減速して出力する構成となっている。
また、例えば、特許文献2には、サーキュラスプラインの内側にフレクススプラインが配置されるとともに、同フレクススプラインの内周に沿って移動可能に封止された磁性流体と、その磁性流体の径方向内側において回転磁界を形成するステータ(回転磁界形成手段)とを備えた構成が開示されている。
即ち、磁気力により磁性流体に偏在を生じさせることで、フレクススプラインを非円形状(楕円状)に撓ませて部分的にサーキュラスプラインと噛合させることができる。そして、その磁気力が作用する方向を回転させる、即ち回転磁界の形成により、そのサーキュラスプラインの撓められた形状を回転させて両者間の歯数差に基づきサーキュラスプラインを回転駆動することができる。従って、上記構成によれば、その駆動源としてのモータと減速機構としての波動歯車装置とを一体化して小型化を図ることができる。そして、例えば、特許文献3には、更に、回転磁界形成手段としてのステータをサーキュラスプラインの径方向外側に配置することにより、より一層の小型化を図る構成が開示されている。
特表2004−513314号公報 特開平2−275146号公報 特開平7−12181号公報
しかしながら、磁性体といえど、流体を用いることにより、その制御性は低下する。そして、その磁性流体の密封構造及び封入作業の追加により製造工程が煩雑化するという問題もあることから、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、構成簡素且つ制御性に優れた電動アクチュエータを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ラバーマグネットを円筒状に形成してなるとともに周方向に沿って極性の異なる磁極が交互に形成されたフレクススプラインと、前記フレクススプラインと同軸に配置されるロータギヤと、磁気力により前記フレクススプラインを撓ませて部分的に前記ロータギヤと噛合させるとともにその撓められた前記フレクススプラインの形状を回転させる回転磁界を形成するステータと、を備えた電動アクチュエータであること、を要旨とする。
即ち、上記構成のように、ラバーマグネット(ゴム磁石)によりフレクススプラインを形成することにより、磁性流体を用いた従来技術(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)のような磁性流体の密封構造及びその封入作業は不要になる。また、着磁による多極化が可能であり、これにより制御性が向上する。その結果、より円滑な回転を実現することができる。そして、その制御上、磁極位置の検出は不要である。加えて、フレクススプラインは非回転であるため、軸受及びその潤滑も不要である。更に、吸引力のみならず反発力も利用可能となることで、その発生するトルクが増大する。また、無通電時には保持トルクが発生しないため、非出力時にも抵抗要素にはならない。そして、通電時においても、過大な外部入力の発生時には、その噛合部位が弾性変形することで、トルクリミッタとして機能するという利点がある。
請求項2に記載の発明は、前記回転磁界を形成する前記ステータ側の磁極数をpとし、前記フレクススプライン側の磁極数をPとした場合に、P=p±2n(nは整数)が成り立つこと、を要旨とする。
上記構成によれば、その整数「n」が、磁気力により撓められたフレクススプラインの突出部位数を示すとともに、各突出部位は、同フレクススプラインの周方向に沿って均等間隔で形成される。従って、上記構成によれば、容易に、その制御性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、n=2であること、を要旨とする。
即ち、ロータギヤとの噛合状態を考慮するならば、上記の整数「n」に小さな値を設定して、フレクススプラインを大きく撓ませることが望ましい。しかしながら、「n=1」の場合には、その唯一の突出部位側に同フレクススプラインが撓むことにより偏心が生じ、これが振動の発生要因となってしまう。この点、上記構成によれば、フレクススプラインの撓められた形状は、楕円形状となる。従って、偏心を生ずることなく良好な噛合状態を確保することができ、その結果、優れた静粛性を実現することができる。
請求項4に記載の発明は、前記ロータギヤは内歯を有する円筒状に形成されるとともに、前記ステータは、前記ロータギヤの径方向内側に配置された前記フレクススプラインの筒内に設けられること、を要旨とする。
上記構成によれば、構成簡素且つ制御性に優れた所謂アウタロータ型の電動アクチュエータを提供することができる。
請求項5に記載の発明は、前記ロータギヤは外歯を有して前記フレクススプラインの径方向内側に配置されるとともに、前記ステータは、前記ロータギヤの径方向外側に配置されること、を要旨とする。
上記構成によれば、構成簡素且つ制御性に優れた所謂インナロータ型の電動アクチュエータを提供することができる。そして、このような所謂インナロータ型とすることで、フレクススプラインの直径を縮小して更なる小型化を図ることができる。また、ステータについても、その寸法上の制約が緩和される。そして、これにより、巻線数を増加させて高トルク化を図ることもできる。
本発明によれば、構成簡素且つ制御性に優れた電動アクチュエータを提供することができる。
第1の実施形態における電動アクチュエータの軸線方向に直交する断面図。 第1の実施形態における電動アクチュエータの軸線方向に沿った断面図。 電動アクチュエータの作用説明図。 電動アクチュエータの作用説明図。 電動アクチュエータの作用説明図。 電動アクチュエータの作用説明図。 第2の実施形態における電動アクチュエータの軸線方向に直交する断面図。 第2の実施形態における電動アクチュエータの軸線方向に沿った断面図。
[第1の実施形態]
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動アクチュエータ1は、円筒状をなすサーキュラスプライン3と、同サーキュラスプライン3の径方向内側に同軸配置されたフレクススプライン4とを備えている。本実施形態では、フレクススプライン4には外歯5が形成されるとともに、サーキュラスプライン3には、フレクススプライン4の外歯5と噛合可能な内歯6が形成されている。尚、本実施形態では、フレクススプライン4に設けられた外歯5の歯数は、サーキュラスプライン3に設けられた内歯6の歯数よりも僅かに少なく設定されている。また、サーキュラスプライン3には、上記内歯6に加え、外歯7が形成されている。そして、本実施形態の電動アクチュエータ1は、この外歯7が形成されたサーキュラスプライン3を出力部として構成されている。
詳述すると、図2に示すように、本実施形態の電動アクチュエータ1は、略円盤状をなすベース部材10を有するとともに、同ベース部材10の外周には軸受11が設けられている。そして、上記のように出力部を構成するロータギヤとしてのサーキュラスプライン3は、その軸方向の一端(図2中、下方向の内側端部)が同軸受11に支承されることより、その軸線周りに自在回転可能となっている。
一方、本実施形態のフレクススプライン4は、有底円筒状をなす所謂カップ型に形成されるとともに、その底部12の中央部分には、同底部12を貫通する挿通孔13、及び同挿通孔13から連続する態様で軸方向筒内側(同2中、下側)に延びる円筒状の支持部14が形成されている。そして、同フレクススプライン4は、その挿通孔13及び支持部14に螺子部材15が挿通されるとともに、同螺子部材15が上記ベース部材10の中央部に形成された螺子孔16に螺着されることにより、上記サーキュラスプライン3と同軸位置において、その開口部17をベース部材10側に向ける態様で、同ベース部材10に締結されている。
ここで、本実施形態のフレクススプライン4は、ゴム(ラバー)を結合材(バインダー)として磁性粉体を成型することにより得られるラバーマグネット(ゴム磁石)により形成されている。尚、一般に、ラバーゴムの結合材には、各種エラストマ(例えば、塩化ビニールや塩素化ポリエチレンゴム等)やニトリルゴム等が用いられる。そして、磁性粉体としては、フェライトやネオジウム等の磁石粉末が用いられる。
また、上記のように円筒状に形成された本実施形態のフレクススプライン4には、その周方向に沿って極性の異なる磁極が交互に形成されている。具体的には、図3に示すように、本実施形態のフレクススプライン4には、その周方向に沿って等間隔で「12」の磁極Mf(Mf1〜Mf12)が形成されている。そして、本実施形態の電動アクチュエータ1には、更に、このラバーゴムからなるフレクススプライン4を通過する回転磁界を形成することにより、その出力部となる上記サーキュラスプライン3に回転力を生じせしめる回転磁界形成手段としてのステータ20が備えられている。
詳述すると、図1及び図2に示すように、本実施形態のステータ20は、略円盤状をなすステータコア21と、当該ステータコア21から径方向外側に向かって放射状に延びる複数のティース22とを備えるとともに、各ティース22には、それぞれ巻線23が巻回されている。また、本実施形態では、ステータ20は、上記螺子部材15によりフレクススプライン4と共締めされることにより、同フレクススプライン4の筒内に配置されている。そして、同ステータ20は、上記各巻線23に対して三相(U,V,W)の駆動電流が通電されることにより、その駆動電流の位相変化に基づく回転磁界を形成する構成となっている。
さらに詳述すると、本実施形態のステータ20は、上記のように巻線23が巻回された「12」本のティース22を有している。尚、本実施形態では、各巻線23は集中巻きで巻回されている。そして、各巻線23に上記駆動電流が通電されることにより、図4〜図6に示すように、その周囲に「8」の磁極Ms(Ms1〜Ms8)を形成する構成となっている。
即ち、これらの各磁極Msがフレクススプライン4側の各磁極Mfと吸引し又は反発することにより、同フレクススプライン4は非円形状に撓められる。そして、その径方向外側に突出する部分(突出部位)の外歯5において、部分的にサーキュラスプライン3側の内歯6と噛合する。
ここで、上記のように、本実施形態の電動アクチュエータ1において、ステータ20側の磁極数は「8」であり、フレクススプライン4側の磁極数は「12」である。従って、ステータ20側の磁極数を「p」とし、フレクススプライン4側の磁極数を「P」とすると、次の(1)式に適合する。
P=p±2n(nは整数) ・・・(1)
そして、この(1)式が成立する場合、その整数「n」は、ステータ20の磁気力により撓められたフレクススプライン4における突出部位数を示すとともに、その各突出部位は、同フレクススプライン4の周方向に沿って均等間隔で形成される。
即ち、本実施形態では、上記(1)式において「n=2」が成り立つ(符号は「+」)。従って、そのフレクススプライン4は、ステータ20の磁気力により楕円形状に撓められる。そして、同フレクススプライン4は、軸心を挟んで「180°(機械角)」の対向位置にある二つの突出部位において、その径方向外側に配置されたサーキュラスプライン3と噛合することになる。
また、ステータ20の周囲に形成される各磁極Msは、同ステータ20(の各巻線23)に通電される駆動電流の位相に応じて、その形成位置が移動する。そして、この各磁極Msの移動により回転磁界が形成され、上記のように撓められたフレクススプライン4の楕円形状が回転することにより、そのサーキュラスプライン3との噛合位置が周方向に移動する構成となっている。
具体的には、例えば、図3に示すように、フレクススプライン4側に形成された「12」個の磁極Mf(Mf1〜Mf12)は、それぞれ、ステータ20に設けられた「12」本の各ティース22(22a〜22l)と対向する位置に配置される。また、図4に示すように、ステータ20の各巻線23に通電される駆動電流の位相が「電気角0°」である場合には、ティース22aに対応する位置(同図中、最も上側に位置するティース22aの周方向中心及びステータ20の中心を通る補助線L0上)に、ステータ20側の磁極Ms1が形成される。そして、このとき、これら対向する二つの磁極Mf1,Ms1の極性は、同極性(この例ではN極)であるとする。
このような場合(図4参照、駆動電流の位相が「電気角0°」であるとき)、フレクススプライン4は、上記ティース22aに対向する磁極Mf1の形成位置、及び同磁極Mf1に対して「180°(機械角)」の対向位置にある磁極Mf7の形成位置の二箇所を突出部位とする楕円形状に撓められる。
即ち、上記のように、その「12」本のティース22に巻回された各巻線23に対して三相(U,V,W)の駆動電流を通電する本実施形態のステータ20の電気角倍率は「4倍」である。従って、そのティース22aから周方向に「90°,180°,270°(機械角)」離間した位置に設けられた各ティース22d,22g,22jに対応する位置には、同ティース22aに対応する位置に形成された磁極Ms1と同極性の磁極Ms3,Ms5,Ms7が形成される。
一方、フレクススプライン4においては、周方向に「30°(機械角)」の間隔をおいて隣り合う二つの磁極Mfは、互いに異極性を有するものとなっている。従って、上記磁極Mf1から周方向に「180°(機械角)」離間した位置にある磁極Mf7は、磁極Mf1と同極性(この例ではN極)であり、「90°,270°(機械角)」離間した位置にある各磁極Mf4,Mf10は磁極Mf1とは異極性(この例ではS極)である。
このため、ステータ20とフレクススプライン4との間には、その軸心を挟んで対向する二つの磁極Mf1,Mf7の形成位置においては磁気的な反発力が作用する一方、これら各磁極Mf1,Mf7から周方向に「90°(機械角)」に離間した二つの磁極Mf4,Mf10の形成位置では磁気的な吸引力が作用する。そして、このステータ20とフレクススプライン4との間に作用する磁気力により、同フレクススプライン4は、その磁気的な反発力の生ずる各磁極Mf1,Mf7が形成された部分を突出部位として楕円形状に撓められることになる。
また、図5に示すように、駆動電流の位相が「電気角120°」である場合、上記「電気角0°」の場合(図4参照)においてティース22aに対応する位置に形成された磁極Ms1は、同ティース22aから周方向に「30°(機械角)」離間したティース22bに対応する位置(ティース22bの周方向中心及びステータ20の中心を通る補助線L1上の位置)に移動する。そして、この磁極Ms1と同極性を有する各磁極Ms3,Ms5,Ms7もまた、上記「電気角0°」の場合におけるその形成位置(各ティース22d,22g,22jに対応する位置)から周方向に「30°(機械角)」離間した各ティース22e,22h,22kに対応する位置に移動する。
一方、上記のように、フレクススプライン4側において、その周方向に隣り合う各磁極Mf、即ち「30°(機械角)」離間した位置にある二つの磁極Mfは、異極性である。従って、同極性を有するステータ20側の各磁極Ms1,Ms3,Ms5,Ms7に対向するフレクススプライン4側の各磁極Mf2,Mf5,Mf8,Mf11のうち、軸心を挟んで対向位置にある二つの磁極Mf2,Mf8は、それぞれ対向するステータ20側の各磁極Ms1,Ms5とは異なる極性(この例ではS極)を有する。そして、残る二つの磁極Mf5,Mf11については、その対向するステータ20側の各磁極Ms3,Ms7と同一の極性(この例ではN極)を有するものとなっている。
このため、ステータ20とフレクススプライン4との間には、その軸心を挟んで対向する各磁極Mf5,Mf11の形成位置においては磁気的な反発力が作用する一方、これら各磁極Mf5,Mf11から周方向に「90°(機械角)」に離間した各磁極Mf8,Mf2の形成位置では磁気的な吸引力が作用する。そして、これにより、同フレクススプライン4は、その磁気的な反発力の生ずる各磁極Mf5,Mf11が形成された部分を突出部位として楕円形状に撓められることになる。
また、図6に示すように、駆動電流の位相が「電気角240°」である場合、上記「電気角0°」の場合(図4参照)においてティース22aに対応する位置に形成された磁極Ms1は、同ティース22aから周方向に「60°(機械角)」離間したティース22cに対応する位置(ティース22cの周方向中心及びステータ20の中心を通る補助線L2上の位置)に移動する。そして、この磁極Ms1と同極性を有する各磁極Ms3,Ms5,Ms7もまた、上記「電気角0°」の場合におけるその形成位置(各ティース22d,22g,22jに対応する位置)から周方向に「60°(機械角)」離間した各ティース22f,22i,22lに対応する位置に移動する。
一方、フレクススプライン4側において、その同極性を有するステータ20側の各磁極Ms1,Ms3,Ms5,Ms7に対向する各磁極Mf3,Mf6,Mf9,Mf12のうち、各磁極Mf3,Mf9は、その対向するステータ20側の各磁極Ms1,Ms5と同一の極性(この例ではN極)を有する。そして、残る二つの磁極Mf6,Mf12は、その対向するステータ20側の各磁極Ms3,Ms7とは異なる極性(この例ではS極)を有するものとなっている。
このため、ステータ20とフレクススプライン4との間には、その軸心を挟んで対向する各磁極Mf6,Mf12の形成位置においては磁気的な吸引力が作用する一方、これら各磁極Mf6,Mf12から周方向に「90°(機械角)」に離間した各磁極Mf9,Mf3の形成位置では磁気的な反発力が作用する。そして、これにより、同フレクススプライン4は、その磁気的な反発力の生ずる各磁極Mf6,Mf12が形成された部分を突出部位として楕円形状に撓められることになる。
このように、本実施形態では、その駆動電流の位相が「電気角120°」進むことにより、ステータ20側の各磁極Msの形成位置が、周方向に「30°(機械角)」移動する(図2〜図6の各図中、反時計回り方向)。そして、その磁気力により撓められたフレクススプライン4の楕円形状は、このステータ20側の各磁極Msが移動する方向とは逆方向(各図中、時計回り方向)に「60°(機械角)」回転する。
そして、本実施形態の電動アクチュエータ1は、その楕円形状の回転によりフレクススプライン4とサーキュラスプライン3との噛合位置(図1参照)が周方向に移動する際、その出力部を構成するロータギヤとしてのサーキュラスプライン3が、両者間の歯数差に基づき相対回転する構成となっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)電動アクチュエータ1は、円筒状をなすサーキュラスプライン3と、同サーキュラスプライン3と同軸に配置されたフレクススプライン4とを備える。フレクススプライン4は、ラバーマグネット(ゴム磁石)により形成されるとともに、同フレクススプライン4には、周方向に沿って極性の異なる磁極が交互に形成される。そして、電動アクチュエータ1は、磁気力によりフレクススプライン4を撓ませて部分的にサーキュラスプライン3と噛合させるとともに、その撓められたフレクススプライン4の形状を回転させる回転磁界を形成するステータ20を備えてなる。
上記構成のように、ラバーマグネット(ゴム磁石)によりフレクススプライン4を形成することにより、磁性流体を用いた従来技術(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)のような磁性流体の密封構造及びその封入作業は不要になる。また、着磁による多極化が可能であり、これにより制御性が向上する。その結果、より円滑な回転を実現することができる。そして、その制御上、磁極位置の検出は不要である。加えて、フレクススプライン4は非回転であるため、軸受及びその潤滑も不要である。更に、吸引力のみならず反発力も利用可能となることで、その発生するトルクが増大する。また、無通電時には保持トルクが発生しないため、非出力時にも抵抗要素にはならない。そして、通電時においても、過大な外部入力の発生時には、その噛合部位が弾性変形することで、トルクリミッタとして機能するという利点がある。
(2)フレクススプライン4は、「12」の磁極Mf(Mf1〜Mf12)を有する。そして、ステータ20側には、その駆動電流の通電により、「8」の磁極Ms(Ms1〜Ms8)が形成される。
即ち、回転磁界を形成するステータ20側の磁極数を「p」とし、フレクススプライン4側の磁極数を「P」とした場合に、「P=p±2n(nは整数)」が成り立つとき、その整数「n」は、磁気力により撓められたフレクススプライン4の突出部位数を示す。そして、この場合、その各突出部位は、同フレクススプライン4の周方向に沿って均等間隔で形成される。従って、上記構成によれば、容易に、その制御性を向上させることができる。
ここで、サーキュラスプライン3との噛合状態を考慮するならば、上記の整数「n」に小さな値を設定して、フレクススプライン4を大きく撓ませることが望ましい。しかしながら、「n=1」の場合には、その唯一の突出部位側にフレクススプライン4が撓むことにより偏心が生じ、これが振動の発生要因となってしまう。この点、上記構成によれば、「n=2」が成立することで、フレクススプライン4は、楕円形状となる。従って、偏心を生ずることなく良好な噛合状態を確保ことができ、その結果、優れた静粛性を実現することができる。
[第2の実施形態]
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。
図7に示すように、本実施形態の電動アクチュエータ31は、回転軸32とともに一体回転可能に設けられたロータギヤ33と、同ロータギヤ33を囲むように複数のティース34を周方向に整列配置してなるステータ35とを備えている。そして、これらロータギヤ33及びステータ35の間には、ラバーマグネット(ゴム磁石)を円筒状に成型してなるフレクススプライン36が設けられるとともに、同フレクススプライン36には、その周方向に沿って極性の異なる磁極が交互に形成されている。
詳述すると、図7及び図8に示すように、本実施形態の電動アクチュエータ31は、円盤状に形成されたベース部材37を有している。そして、本実施形態のステータ35は、その各ティース34が放射状に配置されるように、ベース部材37上(同図中、上側の面)に、複数のティース部材38を円環状に配設することにより形成されている。また、本実施形態のフレクススプライン36は、有底筒状をなす所謂カップ型に形成されている。そして、同フレクススプライン36は、その底部39がベース部材37上に固定されることにより、ステータ35の径方向内側に同軸配置されている。
また、本実施形態の電動アクチュエータ31は、有底筒状に形成されたカバー部材40を備えており、同カバー部材40は、その開口部41を閉塞する態様で当該開口部41の内周が上記ベース部材37の周縁部に取着される。そして、これにより、上記ステータ35及びフレクススプライン36は、カバー部材40の筒内に配置されている。
更に、カバー部材40の底部42には、挿通孔43が形成されており、ロータギヤ33は、この挿通孔43から上記回転軸32の一端を突出させる態様で、同カバー部材40の筒内に収容されている。そして、ロータギヤ33は、同挿通孔43の周縁に設けられた軸受44に支承されることにより、上記ステータ35及びフレクススプライン36の径方向内側に配置されるとともに、その同軸位置において自在回転可能となっている。
また、図7に示すように、本実施形態では、フレクススプライン36には内歯45が形成されるとともに、ロータギヤ33には、同フレクススプライン36の内歯45と噛合可能な外歯46が形成されている。尚、本実施形態では、ロータギヤ33に設けられた外歯46の歯数は、フレクススプラインに設けられた内歯45よりも僅かに少なく設定されている。
更に、本実施形態のステータ35は、「12」本のティース34を有するとともに、該各ティース34に巻回された巻線47に対して三相(U,V,W)の駆動電流が通電されることにより、その径方向内側に等間隔で「8」の磁極が形成されるようになっている。そして、その径方向内側に配置されるフレクススプライン36には、周方向に沿って均等間隔で「12」の磁極が形成されている。
即ち、本実施形態の電動アクチュエータ31もまた、駆動電流の通電によりステータ35とフレクススプライン36との間に生ずる磁気力に基づき同フレクススプライン36を撓ませることにより、部分的に同フレクススプライン36の内歯45をロータギヤ33の外歯46に噛合させる。そして、その駆動電流の位相変化に基づき形成される回転磁界によって同フレクススプライン36の撓められた形状(楕円形状)を回転させることにより、その歯数差に基づいて、同フレクススプライン36と部分的に噛合されたロータギヤ33を回転駆動する。
このように、本実施形態の電動アクチュエータ31は、所謂インナロータ型のアクチュエータとして構成されている。そして、本実施形態では、このロータギヤ33と一体回転可能に設けられた回転軸32の一端(図8参照、カバー部材40の筒内から外部に突出された側の一端)が、その出力部となるように構成されている。
以上、本実施形態によれば、上記第1の実施形態において言及した(1)(2)の効果に加え、次のような作用・効果を得ることができる。
(3)電動アクチュエータ31は、回転軸32とともに一体回転可能に設けられたロータギヤ33と、同ロータギヤ33を囲むように複数のティース34を周方向に整列配置してなるステータ35とを備える。
このような所謂インナロータ型とすることで、フレクススプライン36の径寸を縮小して更なる小型化を図ることができる。また、ステータ35についても、その寸法上の制約が緩和される。そして、これにより、巻線数を増加させて高トルク化を図ることもできる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、ステータ20(35)は、通電より「8」の磁極を形成する「12」本のティース22(34)を有するとともに、フレクススプライン4(36)には、その周方向に沿って均等間隔で「12」の磁極が形成されることとした。しかし、これに限らず、ステータ側の磁極数(p)及びフレクススプライン側の磁極数(P)については、必ずしもこれに限るものではなく、それぞれ、任意の数に設定してもよい。尚、その制御性及び静粛性を考慮すれば、何れにせよ上記(1)式の関係が成立することが望ましく、更には、同(1)式中、「n=2」となることが望ましい。
・上記第1の実施形態では、ロータギヤとしてのサーキュラスプライン3に外歯7を形成することにより、同サーキュラスプライン3を出力部とすることとした。しかし、これに限らず、例えば、サーキュラスプラインを有底筒状に形成し、その底部に出力軸を設ける等、出力部の構造は、どのようなものであってもよい。
1…電動アクチュエータ、3…サーキュラスプライン、4…フレクススプライン、Mf(Mf1〜Mf11)…磁極、5…外歯、6…内歯、20…ステータ、22(22a〜22l)…ティース、23…巻線、Ms(Ms1〜Ms8)…磁極、31…電動アクチュエータ、33…ロータギヤ、34…ティース、35…ステータ、36…フレクススプライン、45…内歯、46…外歯、47…巻線。

Claims (5)

  1. ラバーマグネットを円筒状に形成してなるとともに周方向に沿って極性の異なる磁極が交互に形成されたフレクススプラインと、
    前記フレクススプラインと同軸に配置されるロータギヤと、
    磁気力により前記フレクススプラインを撓ませて部分的に前記ロータギヤと噛合させるとともにその撓められた前記フレクススプラインの形状を回転させる回転磁界を形成するステータと、を備えた電動アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記回転磁界を形成する前記ステータ側の磁極数をpとし、前記フレクススプライン側の磁極数をPとした場合に、P=p±2n(nは整数)が成り立つこと、
    を特徴とする電動アクチュエータ。
  3. 請求項2に記載の電動アクチュエータにおいて、
    n=2であること、を特徴とする電動アクチュエータ。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記ロータギヤは内歯を有する円筒状に形成されるとともに、
    前記ステータは、前記ロータギヤの径方向内側に配置された前記フレクススプラインの筒内に設けられること、を特徴とする電動アクチュエータ。
  5. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記ロータギヤは外歯を有して前記フレクススプラインの径方向内側に配置されるとともに、
    前記ステータは、前記ロータギヤの径方向外側に配置されること、
    を特徴とする電動アクチュエータ。
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