JP2011163431A - 組合せオイルリング - Google Patents
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Abstract
【課題】2ピース形の組合せオイルリングに回り止め機能を付与し、かつ、組付性を良好にする。
【解決手段】上下2本のレール13,14を柱部15で連結した断面略I字形のオイルリング11と、このオイルリング11を半径方向外方に押圧付勢するコイルエキスパンダ12とからなり、前記オイルリング11の上面11b及び下面11aの少なくとも一方に回り止め部材21が固定され、この回り止め部材21が、ピストン1のリング溝4面に形成されてピストン1の外周面3に開口している凹部22に挿入可能である組合せオイルリング10において、前記回り止め部材21がオイルリング11の内周端から半径方向内方に突出している。
【選択図】図1
【解決手段】上下2本のレール13,14を柱部15で連結した断面略I字形のオイルリング11と、このオイルリング11を半径方向外方に押圧付勢するコイルエキスパンダ12とからなり、前記オイルリング11の上面11b及び下面11aの少なくとも一方に回り止め部材21が固定され、この回り止め部材21が、ピストン1のリング溝4面に形成されてピストン1の外周面3に開口している凹部22に挿入可能である組合せオイルリング10において、前記回り止め部材21がオイルリング11の内周端から半径方向内方に突出している。
【選択図】図1
Description
本発明は、回り止め機能を備えた2ピース形の組合せオイルリングに関する。
シリンダ軸が水平あるいは水平に近く傾斜したエンジンに組合せオイルリングが使用されている場合、リングが回転して合口が下方に位置すると、エンジンの停止中にオイルが合口を通って燃焼室に浸入する。この状態でエンジンが起動されると、白煙を生じたり、オイル消費の増大が起きる。
リングが円周方向に回転することにより、上記のような問題が生じるために、リングの回り止め手段を採用する場合がある。この回り止め手段を採用する先行技術として特許文献1に示す技術が知られている。特許文献1では、2ピース形の組合せオイルリングにおいて、オイルリングの下面や上面に回り止め部材を固着し、この回り止め部材が挿入する凹部をピストンのリング溝面に形成する。
特許文献1の回り止め構造は組合せオイルリングの組付性の点で問題があり、2ピース形の組合せオイルリングは回り止め構造が実用化されているものがなかった。
本発明の目的は、2ピース形の組合せオイルリングに回り止め機能を付与し、かつ、組付性を良好にすることである。
上記課題を解決するために本発明は次の解決手段を採る。すなわち、
本発明は、上下2本のレールを柱部で連結した断面略I字形のオイルリングと、このオイルリングを半径方向外方に押圧付勢するコイルエキスパンダとからなり、前記オイルリングの上面及び下面の少なくとも一方に回り止め部材が固定され、この回り止め部材が、ピストンのリング溝面に形成されてピストンの外周面に開口している凹部に挿入可能である組合せオイルリングにおいて、前記回り止め部材がオイルリングの内周端から半径方向内方に突出していることを特徴とする。
本発明は、上下2本のレールを柱部で連結した断面略I字形のオイルリングと、このオイルリングを半径方向外方に押圧付勢するコイルエキスパンダとからなり、前記オイルリングの上面及び下面の少なくとも一方に回り止め部材が固定され、この回り止め部材が、ピストンのリング溝面に形成されてピストンの外周面に開口している凹部に挿入可能である組合せオイルリングにおいて、前記回り止め部材がオイルリングの内周端から半径方向内方に突出していることを特徴とする。
前記回り止め部材は軸方向高さが0.5〜1.0mm、内周側突出長さが2.0〜3.0mmであることが好ましい。回り止め部材の軸方向高さが0.5mm未満では、部材の剛性が不足し、1.0mmを越えるとピストンのリング溝面の凹部深さが深くなり、ピストンのランド部の強度が低下するため好ましくない。回り止め部材の内周側突出長さが2.0mm未満では、シリンダに挿入する前の自由状態時に、回り止め部材がリング溝面の凹部から外れる場合があり、組付性が低下する。3.0mmあれば充分である。
前記回り止め部材はオイルリングに溶接又は接着剤で固定するのが好ましい。また、前記回り止め部材はオイルリングに一体形成された突起に嵌合させて固定するようにしてもよい。この場合、オイルリングは外周面のみに表面硬化処理が施されていることが好ましい。前記回り止め部材はオイルリングの合口端部に位置していることが好ましい。
本発明によれば、オイルリングの回り止め部材がピストンのリング溝面に形成されている凹部に挿入されると、オイルリングの円周方向における動きが規制されるので、オイルリングはリング溝内の円周方向における所定位置に維持される。
また、本発明によれば、組合せオイルリングの組み付け性が良好である。すなわち、組合せオイルリングをピストンに装着したとき、ピストンとオイルリングとの芯ずれにより、回り止め部材位置のオイルリング内周がピストン外周から飛び出した場合でも、回り止め部材がオイルリングの内周端から内方に突出しているので、回り止め部材の一部分がピストンのリング溝面に形成されている凹部に留まる。その結果、組合せオイルリングを装着したピストンをシリンダボアに容易に挿入できる。
回り止め部材はオイルリングに溶接又は接着剤で固定すれば、オイルリングに確実に固定できる。また、回り止め部材はオイルリングに一体形成された突起に嵌合させるようにすれば、オイルリングに容易に固定できる。この場合、オイルリングは外周面のみに表面硬化処理が施されていれば、前記突起の形成部分に表面硬化処理が施されないので、突起の加工を容易に行なえる。回り止め部材はオイルリングの合口端部に位置していれば、オイルリングの回り止め部材とピストンのリング溝面の凹部の位置合わせが容易となり、組合せオイルリングの組み付け性を良好にする。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1において、ピストン1は、シリンダ2が水平に配置された横置き型のエンジン用のものである。シリンダ2内のピストン1の外周面3に形成されているオイルリング溝4に組合せオイルリング10が装着されている。組合せオイルリング10は2ピース形の鋼製組合せオイルリングであり、オイルリング11とコイルエキスパンダ12とから構成されている。
オイルリング11は、合い口を有する略I字形断面のリングで、円周方向に延びる上下一対のレール13,14と、円周方向に延び上下のレール13,14を連結する柱部15とからなっている。オイルリング11は硬鋼線、ピアノ線、あるいはバネ用ステンレス鋼線などから形成されている。上下のレール13,14の外周面16,17はシリンダ2の内周面5と接触し、シリンダ2の内周面5上のオイルを掻き取る摺動面を構成する。オイルリング11の外周面16,17は無処理あるいは表面硬化処理が施されている。表面硬化処理としてはPVD皮膜の被覆、DLC皮膜の被覆、あるいは外周のみの窒化処理などが採用される。柱部15と上下のレール13,14とで形成される外周溝18はオイル受容溝であり、上下のレール13,14の外周面16,17でシリンダ2の内周面5から掻き取ったオイルは、外周溝18から、柱部15に円周方向に間隔をおいて形成されている複数個のオイル孔19を通ってオイルリング11の内周側に移動し、ピストン1のオイルリング溝4の底面6に形成されている複数のオイル逃し孔(図示せず)を通ってオイルパンに落とされる。
上下のレール13,14と柱部15とで形成されている内周溝20にコイルエキスパンダ12が装着されており、オイルリング11を半径方向外方に押圧付勢する。コイルエキスパンダ12は線材をコイル状に巻き、更にリング状に形成したものである。
したがって、オイルリング11はコイルエキスパンダ12によって半径方向外方に押圧付勢されることにより、上下のレール13,14の外周面16,17がシリンダ2の内周面5に押接されている。
次に、組合せオイルリング10の回り止め構造を説明する。
回り止め部材21がオイルリング11の一方の合口端部の下面11aに、下レール14の内周端から半径方向内方に突出した状態で固定されている。回り止め部材21は溶接や接着剤等の手段によってオイルリング11に固定されている。回り止め部材21は長方形の板部材を示しているが、形状は特に限定されない。
一方、回り止め部材21が挿入される凹部22がオイルリング溝4の下面4aに形成されている。凹部22はピストン1の半径方向に外周面3まで延びて外周面3に開口している。凹部22は半径方向から見て断面円弧状の凹部を示しているが、断面形状は特に限定されない。
オイルリング11は、回り止め部材21がオイルリング溝4の下面4aの凹部22に挿入されている。したがって、オイルリング11の回り止め部材21がオイルリング溝4の下面4aの凹部22の壁面に係合することによって、オイルリング11が円周方向に回転するのを防止される。
また、組合せオイルリング10の組付性が良好である。すなわち、組合せオイルリング10をピストン1に装着したとき、オイルリング11はシリンダ2ボア挿入時よりも内径が広がっている。そのため、ピストン1とオイルリング11との芯ずれにより、回り止め部材21位置のオイルリング11内周がピストン1外周から飛び出してしまうことがある。その場合でも、回り止め部材21がオイルリング11の内周端から内方に突出しているので、回り止め部材21の一部分がピストン1のオイルリング溝4の下面4aに形成されている凹部22に留まる。その結果、組合せオイルリング10を装着したピストン1をシリンダ2ボアに容易に挿入できる。
ちなみに、回り止め部材がオイルリングの内周端から突出していない場合は次の問題を生じる。組合せオイルリングをピストン1に装着したとき、オイルリングはシリンダ2ボア挿入時よりも内径が広がっているため、ピストン1とオイルリングとの芯ずれにより、回り止め部材位置のオイルリング内周がピストン1外周から飛び出し、回り止め部材がピストン1のオイルリング溝4の下面4aの凹部22から外れる場合がある。その場合、オイルリングが円周方向に回転し、回り止め部材が円周方向にずれると、組合せオイルリングを装着したピストン1をシリンダ2ボアに挿入するとき、回り止め部材がピストン1のオイルリング溝4の下面4aに形成されている凹部22位置に合致しないため、組合せオイルリングを装着したピストン1をシリンダ2ボアに挿入できない。
なお、回り止め部材21のオイルリング11への固定方法は溶接や接着剤などに限らない。例えば次のように行ってもよい。図2に示すように、回り止め部材21に嵌合溝21aを形成する。一方、オイルリング11の下レール14における合口部分の内周側端部を折り曲げ等のプレス加工によって、オイルリング11の合口端部の下面11aから軸方向下方に突出する嵌合突起を形成する。この嵌合突起に回り止め部材21の嵌合溝21aを嵌合することによって、回り止め部材21をオイルリング11の下面11aに固定するようにしてもよい。
なお、以上の実施形態では、回り止めを、オイルリング11の下面11a側で行なうようにしたが、これに限らない。オイルリング11の上面11b側に回り止め部材を設け、オイルリング溝4の上面4bに凹部を形成することによって、オイルリング11の上面側で回り止めを行なうようにしてもよい。あるいは、オイルリング11の下面11aと上面11bの双方の側で回り止めを行なうようにしてもよい。
1・・ピストン、2・・シリンダ、3・・ピストン外周面、4・・オイルリング溝、4a・・リング溝下面、4b・・リング溝上面、5・・シリンダ内周面、6・・リング溝底面、10・・組合せオイルリング、11・・オイルリング、11a・・オイルリング下面、11b・・オイルリング上面、12・・コイルエキスパンダ、13・・上側レール、14・・下側レール、15・・柱部、16,17・・外周面、18・・外周溝、19・・オイル孔、20・・内周溝、21・・回り止め部材、21a・・嵌合溝、22・・凹部。
Claims (6)
- 上下2本のレールを柱部で連結した断面略I字形のオイルリングと、このオイルリングを半径方向外方に押圧付勢するコイルエキスパンダとからなり、前記オイルリングの上面及び下面の少なくとも一方に回り止め部材が固定され、この回り止め部材が、ピストンのリング溝面に形成されてピストンの外周面に開口している凹部に挿入可能である組合せオイルリングにおいて、前記回り止め部材がオイルリングの内周端から半径方向内方に突出していることを特徴とする組合せオイルリング。
- 前記回り止め部材の軸方向高さが0.5〜1.0mm、内周側突出長さが2.0〜3.0mmであることを特徴とする請求項1記載の組合せオイルリング。
- 前記回り止め部材がオイルリングに溶接又は接着剤で固定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の組合せオイルリング。
- 前記回り止め部材がオイルリングに一体形成された突起に嵌合していることを特徴とする請求項1,2又は3記載の組合せオイルリング。
- 前記オイルリングの外周面のみに表面硬化処理が施されていることを特徴とする請求項4記載の組合せオイルリング。
- 前記回り止め部材がオイルリングの合口端部に位置していることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の組合せオイルリング。
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| JP2010026277A JP2011163431A (ja) | 2010-02-09 | 2010-02-09 | 組合せオイルリング |
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018514730A (ja) * | 2015-05-01 | 2018-06-07 | サン−ゴバン パフォーマンス プラスティクス エルプラスエス ゲーエムベーハー | シールリング |
-
2010
- 2010-02-09 JP JP2010026277A patent/JP2011163431A/ja active Pending
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