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JP2011163321A - エンジン始動制御装置 - Google Patents

エンジン始動制御装置 Download PDF

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信介 川津
Nobuhiko Shima
延彦 嶋
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Abstract

【課題】スタータの通電時間を従来より短くして、バッテリの負担軽減とスタータの耐久性向上とを実現する。
【解決手段】スタータ11への通電中(エンジン始動中)に、スタータ11のピニオン13がエンジン20側のリングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になった時点で、スタータ11への通電を停止させる。このようにすれば、スタータ11への通電中にエンジン回転速度が始動完了判定回転速度に到達する前であっても、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態(スタータ11でエンジン20を回転駆動できなくなった状態)を検出した時点で該スタータ11への通電を停止させることができ、スタータ11の通電時間を従来より短くできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン始動時のスタータの通電停止制御を改善したエンジン始動制御装置に関する発明である。
従来のエンジン始動制御は、次の3種類に大別される。
(1)回動操作式のイグニッションキースイッチを搭載した車両では、運転者がイグニッションキースイッチをON位置からSTART位置(スタート位置)に回動操作すると、スタータに通電してエンジンをクランキングして始動させ、運転者が始動完了と判断したときにイグニッションキースイッチをSTART位置からON位置に戻すことでスタータへの通電を停止させるようにしている。
(2)プッシュ操作式のスタートスイッチ(イグニッションスイッチ)を採用した車両では、運転者がスタートスイッチをプッシュ操作すると、スタータに通電してエンジンをクランキングして始動させ、エンジン回転速度が始動完了判定回転速度以上になったか否かで、始動完了か否かを判定して、始動完了と判定した時点でスタータへの通電を停止させるようにしている。
(3)アイドルストップシステム(エンジン自動停止始動システム)を搭載した車両では、アイドルストップ中に所定の自動始動条件が成立したときに、スタータに通電してエンジンをクランキングして始動させ、エンジン回転速度が始動完了判定回転速度以上になったか否かで、始動完了か否かを判定して、始動完了と判定した時点でスタータへの通電を停止させるようにしている(特許文献1参照)。
特許第4214401号公報(段落[0037]参照)
上述したように、従来は、いずれのエンジン始動方法でも、エンジン始動が完了するまでスタータに通電し続けるが、エンジン始動完了時のエンジン回転速度は、スタータの無負荷回転速度(無負荷状態における回転速度)と比べて高いため、スタータのピニオン回転速度が無負荷回転速度を越えた後は、エンジンの回転力によってスタータのピニオンが回される状態になっているにも拘らず、エンジン回転速度が始動完了判定回転速度に達するまで、スタータへの通電が無駄に継続されることになり、その分、バッテリ電力が無駄に消費されて、バッテリに負担がかかるだけでなく、スタータの耐久性にも影響を及ぼしてしまう。
特に、アイドルストップシステムでは、エンジン再始動回数が大幅に増加するため、バッテリの負担が大きくなると共に、スタータの耐久性を大幅に向上させる必要があり、コストアップを招く要因となっている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、スタータの通電時間を従来より短くして、バッテリの負担軽減とスタータの耐久性向上とを実現できるエンジン始動制御装置を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、始動要求に応じてスタータに通電してエンジンをクランキングして該エンジンを始動するスタータ制御手段を備えたエンジン始動制御装置において、前記スタータ制御手段は、前記スタータへの通電中に該スタータのピニオンが前記エンジン側のリングギアによって回される状態を検出したときに該スタータへの通電を停止させるようにしたものである。
このようにすれば、スタータへの通電中にエンジン回転速度が始動完了判定回転速度に到達する前であっても、スタータのピニオンがエンジン側のリングギアによって回される状態(スタータでエンジンを回転駆動できなくなった状態)を検出した時点で該スタータへの通電を停止させることができて、スタータの通電時間を従来より短くでき、バッテリの負担軽減とスタータの耐久性向上とを実現できる。
具体的には、請求項2のように、スタータへの通電中にピニオンがリングギアに加えるトルクを検出する手段を備え、該トルクが所定値以下となったときに該スタータのピニオンが該リングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させるようにしても良い。エンジン始動中にエンジン回転速度の上昇に伴い、スタータのピニオンがリングギアを回転駆動する状態からピニオンがリングギアによって回される状態に反転し、それに応じて、スタータのモータは空転するため、ピニオンがリングギヤに加えるトルクは空転トルクのみとなる。従って、上記所定値を空転トルク又は空転トルク付近の値に設定することで、スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったか否かを判定できる。
また、請求項3のように、スタータへの通電中に該スタータのピニオンがリングギアに加えるトルクを検出する手段を備え、該トルクの変化率が所定値以上変化したときに該スタータのピニオンが該リングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させるようにしても良い。スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になると、スタータのピニオンがリングギアに加えるトルクが空転トルクのみとなるため、該トルクの変化率が急激に変化したか否かで、スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったか否かを判定できる。
また、請求項4のように、スタータへの通電中に該スタータのピニオン回転速度を検出する手段を備え、該スタータのピニオン回転速度が無負荷回転速度以上になったときに、該スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させるようにしても良い。スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になると、ピニオンの回転速度が無負荷回転速度以上になるためである。
また、請求項5のように、スタータへの通電中に該スタータのピニオン回転速度を検出する手段を備え、該スタータのピニオン回転速度の変化率が所定値以上変化したときに、該スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させるようにしても良い。スタータのピニオン回転速度が無負荷回転速度以上になる領域では、燃焼圧力によりエンジン回転速度が急激に上昇してスタータのピニオン回転速度も急激に上昇するため、スタータのピニオン回転速度の変化率が急激に変化したか否かで、スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったか否かを判定できる。
また、請求項6のように、スタータへの通電中に該スタータの駆動電流又は駆動電力を検出する手段を備え、該スタータの駆動電流又は駆動電力が所定値以下になったときにスタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させるようにしても良い。エンジン始動中は、エンジン回転速度の上昇に伴ってスタータの負荷(トルク)が低下し、それに応じてスタータの駆動電流や駆動電力が低下する。このような関係から、スタータの駆動電流又は駆動電力が所定値以下になったか否かで、スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったか否かを判定できる。
また、請求項7のように、スタータへの通電中に該スタータの駆動電圧を検出する手段を備え、該スタータの駆動電圧が所定値以上になったときにスタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させるようにしても良い。エンジン始動中は、エンジン回転速度の上昇に伴ってスタータの負荷(トルク)が低下するに従って、スタータの駆動電圧が上昇する。このような関係から、スタータの駆動電圧が所定値以上になったか否かで、スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったか否かを判定できる。
また、請求項8のように、スタータへの通電中に該スタータの駆動電流、駆動電圧、駆動電力のいずれかを検出する手段を備え、該スタータの駆動電流、駆動電圧、駆動電力のいずれかの検出値の変化率が所定値以上変化したときにスタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させるようにしても良い。スタータのピニオン回転速度が無負荷回転速度を超える際に、燃焼圧力によりエンジン回転速度が急激に上昇してスタータの負荷(トルク)が急激に変化するため、スタータの駆動電流、駆動電圧、駆動電力のいずれかの検出値の変化率が急激に変化したか否かで、スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったか否かを判定できる。
また、請求項9のように、スタータへの通電中に該スタータの駆動電流を検出する手段を備え、該スタータの駆動電流が無負荷電流値になったときに該スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させるようにしても良い。スタータのピニオン回転速度が無負荷回転速度に達すると、スタータの駆動電流が無負荷電流値になるため、スタータの駆動電流が無負荷電流値になったか否かで、スタータのピニオンがリングギアによって回される状態になったか否かを判定できる。
以上説明した請求項1〜9に係る発明は、回動操作式のイグニッションキースイッチを搭載した車両や、プッシュ操作式のスタートスイッチを採用した車両にも適用可能であるが、請求項10のように、エンジン運転中に所定の自動停止条件が成立したときにエンジンを停止させ、所定の自動始動条件が成立したときにスタータに通電して該エンジンを再始動させるエンジン自動停止再始動システム(アイドルストップシステム)に適用しても良い。エンジン自動停止再始動システムでは、エンジン再始動回数が大幅に増加するため、本発明を適用することで、バッテリの負担軽減とスタータの耐久性向上に関して大きな効果が得られる。
図1は本発明の実施例1におけるエンジン始動制御システムの概略構成図である。 図2はエンジン始動中のスタータの駆動電流、駆動電圧、ピニオン回転速度、エンジン回転速度の挙動の一例を示すタイムチャートである。 図3は本発明のスタータOFF制御の技術思想を説明するフローチャートである。 図4は本発明のスタータOFF制御の技術思想を具体化した実施例1のスタータOFF制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図5は実施例2におけるエンジン始動制御システムの概略構成図である。 図6は実施例2のスタータOFF制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図7は実施例3におけるエンジン始動制御システムの概略構成図である。 図8は実施例3のスタータOFF制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図9は実施例4におけるエンジン始動制御システムの概略構成図である。 図10は実施例4のスタータOFF制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図4に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて自動停止再始動システム(アイドルストップシステム)の構成を説明する。スタータ11は、いわゆるピニオン押し出し式スタータであり、モータ部12と、このモータ部12によって回転駆動されるピニオン13と、このピニオン13を押し出すためのピニオンアクチュエータ14等を備えた構成となっている。
ピニオン13は、ワンウエイクラッチ(図示せず)を介してモータ部12の減速機構(図示せず)の回転軸に軸方向に移動可能に連結されている。エンジン始動時にピニオン13を押し出すピニオンアクチュエータ14は、プランジャ15とプランジャコイル16とから構成され、プランジャ15がレバー17を介してピニオン13のワンウエイクラッチに連結されている。プランジャコイル16に通電すると、プランジャ15が矢印A方向に吸引され、それによって、レバー17が軸18を中心にして回動してピニオン13がワンウエイクラッチと一体に押し出されて、該ピニオン13がエンジン20のクランク軸に連結されたリングギア21に噛み合わされる。これと同時に、プランジャ15の端部に設けられた可動接点15aがモータ部12の電源スイッチ22の接点間を閉じて、電源スイッチ22をオンさせる。これにより、モータ部12に通電されて、ピニオン13が回転されてリングギア21が回転されることで、エンジン20がクランキングされて始動される。
エンジン始動完了時のエンジン回転速度(リングギア21の回転速度)は、スタータ11の無負荷回転速度(無負荷状態における回転速度)と比べて高いため、スタータ11のピニオン13の回転速度が無負荷回転速度を越えた後は、エンジン20側のリングギア21によってスタータ11のピニオン13が回される状態になる。この状態になると、ピニオン13のワンウエイクラッチが空転して、スタータ11のモータ部12がリングギア16によって回されることが防止される。
一方、エンジン20のクランク軸には歯車状のシグナルロータ24が嵌着され、該シグナルロータ24の外周に対向してクランク角センサ25が設置され、該クランク角センサ25から所定クランク角毎に出力されるパルス信号がエンジン制御回路(以下「ECU」という)26に入力される。このECU26は、クランク角センサ25の出力パルス間隔に基づいてエンジン回転速度を演算すると共に、カム角センサ(図示せず)のパルス出力位置を基準にしてクランク角センサ25の出力パルスをカウントして、そのカウント値からクランク角を検出する。
スタータ11のプランジャコイル16の電源端子とバッテリ27との間には常開型の電源リレー28が設けられ、該電源リレー28のコイル28aへの通電のオン/オフがECU26によって制御される。ECU26は、特許請求の範囲でいうスタータ制御手段として機能し、例えばプッシュ操作式のスタートスイッチ30のオン/オフ信号を取り込み、スタートスイッチ26からオン信号が入力されると、電源リレー28のコイル28aに通電して電源リレー28のスイッチ28bをオンする。これにより、スタータ11のピニオンアクチュエータ14のプランジャコイル16に通電されてピニオン13がリングギア21に噛み合わされた状態になるのと同時に、プランジャ15の端部に設けられた可動接点15aがモータ部12の電源スイッチ22の接点間を閉じてモータ部12に通電され、ピニオン13が回転駆動されてエンジン20がクランキングされて始動される。
尚、プッシュ操作式のスタートスイッチ30に代えて、回動操作式のイグニッションキースイッチを用いても良い。回動操作式のイグニッションキースイッチの場合は、運転者がイグニッションキースイッチをON位置(オン位置)からSTART位置(スタート位置)に回動操作したときに、電源リレー28のコイル28aに通電して電源リレー28のスイッチ28bをオンさせるようにすれば良い。
また、ECU26は、図示しないエンジン自動停止始動制御ルーチンを実行することで、エンジン自動停止再始動制御(いわゆるアイドルストップ制御)を実行する。このエンジン自動停止始動制御では、車両走行中に運転者が減速操作(アクセル全閉、ブレーキ操作等)を行って車両停止に至る可能性のある所定減速状態になったとき、又は、車両を停車させてブレーキ操作を継続しているときに、自動停止要求(アイドルストップ要求)が発生したと判断して、エンジン20の燃焼(燃料噴射及び/又は点火)を停止させてエンジン20を自動的に停止(アイドルストップ)させる。
その後、運転者が車両発進のための準備操作(ブレーキ解除、シフトレバーのドライブレンジへの操作等)や発進操作(アクセル踏み込み等)を行ったときに、再始動要求が発生したと判断して、電源リレー28のコイル28aに通電して電源リレー28のスイッチ28bをオンさせる。これにより、プランジャコイル16に通電され、その電磁吸引力によりプランジャ15が吸引されることで、ピニオン13がリングギア21に飛び込んで噛み合わされた状態になるのと同時に、プランジャ15の端部に設けられた可動接点15aがモータ部12の電源スイッチ22の接点間を閉じて、電源スイッチ22をオンさせる。これにより、モータ部12に通電され、ピニオン13が回転駆動されてエンジン20がクランキングされ、燃料噴射が再開されて再始動される。
その他、バッテリ充電制御システムやエアコン等の車載機器の制御システムから再始動要求が発生する場合もある。再始動要求は、エンジン回転速度が降下する期間(以下「エンジン回転降下期間」という)に発生する場合もあるし、エンジン回転停止後に発生する場合もある。
更に、ECU26は、スタータ11への通電中(両スイッチ28b,22のオン中)に該スタータ11のピニオン13がエンジン20側のリングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になった時点で、電源リレー28のコイル28aへの通電を停止して、電源リレー28のスイッチ28bをオフさせることで、ピニオンアクチュエータ14のプランジャコイル16への通電を停止する。これにより、ピニオンアクチュエータ14のリターンスプリング(図示せず)によりプランジャ15がオフ位置まで戻されてピニオン13がリングギア21から離れると共に、モータ部12の電源スイッチ22の接点間が開放されてスタータ11のモータ部12への通電が停止される。
図2は、エンジン始動中のスタータ11の駆動電流、駆動電圧、ピニオン回転速度、エンジン回転速度の挙動の一例を示すタイムチャートである。エンジン始動中に、エンジン回転速度とスタータ11のピニオン回転速度が上昇するに従って、スタータ11の負荷(トルク)が低下し、それに応じてスタータ11の駆動電流や駆動電力が低下し、逆に、スタータ11の駆動電圧は上昇する。
本実施例1では、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを、ピニオン11がリングギア21に加えるトルクを検出して判定する。これを実現するために、ピニオン11がリングギア21に加えるトルクを検出するトルクセンサ32を設け、このトルクセンサ32の出力信号をECU26に入力する。
ECU26は、スタータ11への通電中にトルクセンサ32で検出したトルクが所定値以下になったか否かで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、該トルクが所定値以下になった時点で、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して、両スイッチ28b,22をオフさせてスタータ11への通電を停止させる。
エンジン始動中にエンジン回転速度の上昇に伴い、スタータ11のピニオン13がリングギア21を回転駆動する状態からピニオン13がリングギア21によって回される状態に反転し、それに応じて、スタータ11のモータ12は空転するため、ピニオン13がリングギア21に加えるトルクは空転トルクのみとなる。従って、上記所定値(判定しきい値)を空転トルク又は空転トルク付近の値に設定することで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを判定できる。
或は、スタータ11のピニオン13がリングギア21に加えるトルクの変化率が所定値以上変化したか否かで、該スタータ11のピニオン13が該リングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、該トルクの変化率が所定値以上変化した時点で、該スタータ11のピニオン13が該リングギア21によって回される状態になったと判断して該スタータ11への通電を停止させるようにしても良い。スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になると、スタータ11のピニオン13がリングギア21に加えるトルクが空転トルクのみとなるため、該トルクの変化率が急激に変化したか否かで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを判定できる。
図3は、本発明のスタータOFF制御の技術思想を説明するフローチャートである。
本発明のスタータOFF制御は、ECU26の電源ON期間中に所定周期で繰り返し実行され、まず、ステップ101で、スタータ11のON中(エンジン始動中)であるか否かを判定し、スタータ11のON中でなければ、そのまま処理を終了する。
上記ステップ101で、スタータ11のON中(エンジン始動中)と判定されれば、ステップ102に進み、スタータ11のピニオン13がエンジン20側のリングギア21によって回される状態になったか否かを判定し、ピニオン13がリングギア21によって回される状態になるまで待機する。
その後、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になった時点で、ステップ103に進み、両スイッチ28b,22をオフさせてスタータ11への通電を停止させる。
図4は、本発明のスタータOFF制御の技術思想を具体化した実施例1のスタータOFF制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。本ルーチンは、ECU26の電源ON期間中に所定周期で繰り返し実行され、まず、ステップ201で、スタータ11のON中(エンジン始動中)であるか否かを判定し、スタータ11のON中でなければ、そのまま処理を終了する。
上記ステップ201で、スタータ11のON中(エンジン始動中)と判定されれば、ステップ202に進み、スタータ11のピニオン11がリングギア21に加えるトルクをトルクセンサ32により検出する。この後、ステップ203に進み、トルクセンサ32で検出したトルクが所定値以下であるか否か(又はトルクの変化率が所定値以上変化したか否か)を判定し、「No」と判定されれば、ステップ202に戻る。これにより、トルクセンサ32で検出したトルクが所定値以下になるまで(又はトルクの変化率が所定値以上変化するまで)、待機する。
その後、トルクセンサ32で検出したトルクが所定値以下になった時点(又はトルクの変化率が所定値以上変化した時点)で、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して、ステップ204に進み、両スイッチ28b,22をオフさせてスタータ11への通電を停止させる。
以上説明した本実施例1によれば、スタータ11への通電中にエンジン回転速度が始動完了判定回転速度に到達する前であっても、スタータ11のピニオン13がエンジン20側のリングギア21によって回される状態(スタータ11でエンジン20を回転駆動できなくなった状態)を検出した時点で該スタータ11への通電を停止させることができて、スタータ11の通電時間を従来より短くでき、バッテリ27の負担軽減とスタータ11の耐久性向上とを実現できる。
上記実施例1では、スタータ11への通電中にスタータ11のピニオン13がエンジン20側のリングギア21によって回される状態になったか否かを監視する手段として、トルクセンサ32を設けたが、図5及び図6に示す本発明の実施例2では、スタータ11のピニオン回転速度を検出するピニオン回転速度センサ33を設けている(実施例1のトルクセンサ32は設けない)。
本実施例2では、スタータ11への通電中にピニオン回転速度センサ33で検出したピニオン回転速度が無負荷回転速度以上になったか否かで、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、該ピニオン回転速度が無負荷回転速度以上になった時点で、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して該スタータ11への通電を停止させるようにしている。スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になると、ピニオン回転速度が無負荷回転速度以上になるためである。ここで、無負荷回転速度とは、無負荷状態における回転速度である。
或は、スタータ11のピニオン回転速度の変化率が所定値以上変化したか否かで、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、該ピニオン回転速度の変化率が所定値以上変化した時点で、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して該スタータ11への通電を停止させるようにしても良い。スタータ11のピニオン回転速度が無負荷回転速度以上になる領域では、燃焼圧力によりエンジン回転速度が急激に上昇してスタータ11のピニオン回転速度も急激に上昇するため、スタータ11のピニオン回転速度の変化率が急激に変化したか否かで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを判定できる。
本実施例2では、ECU26によって図6のスタータOFF制御ルーチンをECU26の電源ON期間中に所定周期で繰り返し実行する。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ301で、スタータ11のON中(エンジン始動中)であるか否かを判定し、スタータ11のON中でなければ、そのまま本ルーチンの処理を終了する。
上記ステップ301で、スタータ11のON中(エンジン始動中)と判定されれば、ステップ302に進み、スタータ11のピニオン回転速度をピニオン回転速度センサ33により検出する。この後、ステップ303に進み、ピニオン回転速度センサ33で検出したピニオン回転速度が無負荷回転速度以上であるか否か(又はピニオン回転速度の変化率が所定値以上変化したか否か)を判定し、「No」と判定されれば、ステップ302に戻る。これにより、ピニオン回転速度が無負荷回転速度以上になるまで(又はピニオン回転速度の変化率が所定値以上変化するまで)、待機する。
その後、ピニオン回転速度が無負荷回転速度以上になった時点(又はピニオン回転速度の変化率が所定値以上変化した時点)で、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して、ステップ304に進み、両スイッチ28b,22をオフさせてスタータ11への通電を停止させる。
以上説明した本実施例2でも、前記実施例1と同様に、スタータ11の通電時間を従来より短くでき、バッテリ27の負担軽減とスタータ11の耐久性向上とを実現できる。
図7及び図8に示す本発明の実施例3では、スタータ11の駆動電流(モータ部12の駆動電流)を検出する電流センサ34を設け、該スタータ11の駆動電流が所定値以下になったか否かで、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、該スタータ11の駆動電流が所定値以下になった時点で、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して該スタータ11への通電を停止させるようになっている。
図2に示すように、エンジン始動中は、エンジン回転速度の上昇に伴ってスタータ11の負荷(トルク)が低下し、それに応じてスタータ11の駆動電流が低下する。このような関係から、スタータ11の駆動電流が所定値以下になったか否かで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを判定できる。
或は、スタータ11の駆動電流の変化率が所定値以上変化したか否かで、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、該スタータ11の駆動電流の変化率が所定値以上変化した時点で、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して該スタータ11への通電を停止させるようにしても良い。スタータ11のピニオン回転速度が無負荷回転速度を超える際に、燃焼圧力によりエンジン回転速度が急激に上昇してスタータ11の負荷(トルク)が急激に変化するため、スタータ11の駆動電流の変化率が急激に変化したか否かで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを判定できる。
本実施例3では、ECU26によって図8のスタータOFF制御ルーチンをECU26の電源ON期間中に所定周期で繰り返し実行する。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ401で、スタータ11のON中(エンジン始動中)であるか否かを判定し、スタータ11のON中でなければ、そのまま本ルーチンの処理を終了する。
上記ステップ401で、スタータ11のON中(エンジン始動中)と判定されれば、ステップ402に進み、スタータ11の駆動電流を電流センサ34により検出する。この後、ステップ403に進み、電流センサ34で検出したスタータ11の駆動電流が所定値以下であるか否か(又はスタータ11の駆動電流の変化率が所定値以上変化したか否か)を判定し、「No」と判定されれば、ステップ402に戻る。これにより、スタータ11の駆動電流が所定値以下になるまで(又はスタータ11の駆動電流の変化率が所定値以上変化するまで)、待機する。
その後、スタータ11の駆動電流が所定値以下になった時点(又はスタータ11の駆動電流の変化率が所定値以上変化した時点)で、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して、ステップ404に進み、両スイッチ28b,22をオフさせてスタータ11への通電を停止させる。
以上説明した本実施例3でも、前記実施例1と同様に、スタータ11の通電時間を従来より短くでき、バッテリ27の負担軽減とスタータ11の耐久性向上とを実現できる。
尚、スタータ11のON中(エンジン始動中)に電流センサ34により検出したスタータ11の駆動電流がほぼ無負荷電流値になったか否かで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、スタータ11の駆動電流がほぼ無負荷電流値になった時点で、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して、両スイッチ28b,22をオフさせてスタータ11への通電を停止させるようにしても良い。スタータ11のピニオン回転速度が無負荷回転速度に達すると、スタータ11の駆動電流が無負荷電流値になるため、スタータ11の駆動電流が無負荷電流値になったか否かで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを判定できる。
或は、スタータ11の駆動電力を検出して、スタータ11の駆動電力が所定値以下になったか否か(又はスタータ11の駆動電力の変化率が所定値以上変化したか否か)で、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、スタータ11の駆動電力が所定値以下になった時点(又はスタータ11の駆動電力の変化率が所定値以上変化した時点)で、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して、両スイッチ28b,22をオフさせてスタータ11への通電を停止させるようにしても良い。
図9及び図10に示す本発明の実施例4では、スタータ11の駆動電圧(モータ部12の印加電圧)を検出する電圧センサ35を設け、該スタータ11の駆動電圧が所定値以上になったか否かで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、該スタータ11の駆動電圧が所定値以上になった時点で、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して該スタータ11への通電を停止させるようになっている。エンジン始動中は、エンジン回転速度の上昇に伴ってスタータ11の負荷(トルク)が低下し、それに応じてスタータ11の駆動電圧が上昇する。このような関係から、スタータ11の駆動電圧が所定値以上になったか否かで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを判定できる。
或は、スタータ11の駆動電圧の変化率が所定値以上変化したか否かで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを監視して、該スタータ11の駆動電圧の変化率が所定値以上変化した時点で、該スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して該スタータ11への通電を停止させるようにしても良い。スタータ11のピニオン回転速度が無負荷回転速度を超える際に、燃焼圧力によりエンジン回転速度が急激に上昇してスタータ11の負荷(トルク)が急激に変化するため、スタータ11の駆動電圧の変化率が急激に変化したか否かで、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったか否かを判定できる。
本実施例4では、ECU26によって図10のスタータOFF制御ルーチンをECU26の電源ON期間中に所定周期で繰り返し実行する。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ501で、スタータ11のON中(エンジン始動中)であるか否かを判定し、スタータ11のON中でなければ、そのまま本ルーチンの処理を終了する。
上記ステップ501で、スタータ11のON中(エンジン始動中)と判定されれば、ステップ502に進み、スタータ11の駆動電圧を電圧センサ35により検出する。この後、ステップ503に進み、電圧センサ35で検出したスタータ11の駆動電圧が所定値以上であるか否か(又はスタータ11の駆動電圧の変化率が所定値以上変化したか否か)を判定し、「No」と判定されれば、ステップ502に戻る。これにより、スタータ11の駆動電圧が所定値以上になるまで(又はスタータ11の駆動電圧の変化率が所定値以上変化するまで)、待機する。
その後、スタータ11の駆動電圧が所定値以上になった時点(又はスタータ11の駆動電圧の変化率が所定値以上変化した時点)で、スタータ11のピニオン13がリングギア21によって回される状態になったと判断して、ステップ504に進み、両スイッチ28b,22をオフさせてスタータ11への通電を停止させる。
以上説明した本実施例4でも、前記実施例1と同様に、スタータ11の通電時間を従来より短くでき、バッテリ27の負担軽減とスタータ11の耐久性向上とを実現できる。
本発明は、エンジン自動停止再始動システム(アイドルストップシステム)を搭載しない車両にも適用可能であるが、エンジン自動停止再始動システムを搭載した車両では、エンジン再始動回数が大幅に増加するため、本発明を適用することで、バッテリ27の負担軽減とスタータ11の耐久性向上に関して大きな効果が得られる。
また、スタータ11は図1等に示した構成のものに限定されず、例えば、モータ部12とピニオンアクチュエータ14とを独立して制御可能となるように構成しても良い(各スイッチ22,28bのオン/オフを独立して制御可能となるように構成しても良い)。
また、エンジン始動後もスタータのピニオンをエンジン側のリングギアに噛み合わせた状態に維持する常噛みスタータを採用した構成のものにも本発明を適用して実施することができる。
その他、本発明は、上記各実施例を適宜組み合わせて実施しても良い等、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。
11…スタータ、12…モータ部、13…ピニオン、14…ピニオンアクチュエータ、15…プランジャ、16…プランジャコイル、20…エンジン、21…リングギア、26…ECU(スタータ制御手段)、27…バッテリ、28…電源リレー、28b…リレースイッチ、30…スタートスイッチ、32…トルクセンサ、33…ピニオン回転速度センサ、34…電流センサ、35…電圧センサ

Claims (10)

  1. 始動要求に応じてスタータに通電してエンジンをクランキングして該エンジンを始動するスタータ制御手段を備えたエンジン始動制御装置において、
    前記スタータ制御手段は、前記スタータへの通電中に該スタータのピニオンが前記エンジン側のリングギアによって回される状態を検出したときに該スタータへの通電を停止させることを特徴とするエンジン始動制御装置。
  2. 前記スタータ制御手段は、前記スタータへの通電中に該スタータのピニオンが前記リングギアに加えるトルクを検出する手段を備え、該トルクが所定値以下となったときに該スタータのピニオンが該リングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  3. 前記スタータ制御手段は、前記スタータへの通電中に該スタータのピニオンが前記リングギアに加えるトルクを検出する手段を備え、該トルクの変化率が所定値以上変化したときに該スタータのピニオンが該リングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  4. 前記スタータ制御手段は、前記スタータへの通電中に該スタータのピニオン回転速度を検出する手段を備え、該スタータのピニオン回転速度が無負荷回転速度以上になったときに該スタータのピニオンが前記リングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  5. 前記スタータ制御手段は、前記スタータへの通電中に該スタータのピニオン回転速度を検出する手段を備え、該スタータのピニオン回転速度の変化率が所定値以上変化したときに該スタータのピニオンが前記リングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  6. 前記スタータ制御手段は、前記スタータへの通電中に該スタータの駆動電流又は駆動電力を検出する手段を備え、該スタータの駆動電流又は駆動電力が所定値以下になったときに該スタータのピニオンが前記リングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  7. 前記スタータ制御手段は、前記スタータへの通電中に該スタータの駆動電圧を検出する手段を備え、該スタータの駆動電圧が所定値以上になったときに該スタータのピニオンが前記リングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  8. 前記スタータ制御手段は、前記スタータへの通電中に該スタータの駆動電流、駆動電圧、駆動電力のいずれかを検出する手段を備え、該スタータの駆動電流、駆動電圧、駆動電力のいずれかの検出値の変化率が所定値以上変化したときに該スタータのピニオンが前記リングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  9. 前記スタータ制御手段は、前記スタータへの通電中に該スタータの駆動電流を検出する手段を備え、該スタータの駆動電流が無負荷電流値になったときに該スタータのピニオンが前記リングギアによって回される状態になったと判断して該スタータへの通電を停止させることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  10. エンジン運転中に所定の自動停止条件が成立したときに前記エンジンを停止させ、所定の自動始動条件が成立したときに前記スタータに通電して該エンジンを再始動させるエンジン自動停止再始動システムに搭載される請求項1乃至9のいずれかに記載のエンジン始動制御装置。
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