JP2011163270A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】制限ピンと係合溝とのクリアランスによるがたつきを抑制することのできる可変動弁装置を提供する。
【解決手段】この可変動弁装置は、吸気バルブのバルブタイミングを変更するバルブタイミング可変機構30と、ハウジングロータ31及びベーンロータ35の相対的な回転位相を中間位相に固定する位相固定機構80を含む。位相固定機構80は、第1制限ピン41と第1係合溝46とを互いに係合しかつ第2制限ピン51と第2係合溝56とを互いに係合することによりハウジングロータ31及びベーンロータ35の回転位相を中間位相に固定する。第1制限ピン41のピン先端部41Bにおいて第1係合溝46と対応する面には、先端に向かうにつれて当該制限ピンが細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられる。
【選択図】図4
【解決手段】この可変動弁装置は、吸気バルブのバルブタイミングを変更するバルブタイミング可変機構30と、ハウジングロータ31及びベーンロータ35の相対的な回転位相を中間位相に固定する位相固定機構80を含む。位相固定機構80は、第1制限ピン41と第1係合溝46とを互いに係合しかつ第2制限ピン51と第2係合溝56とを互いに係合することによりハウジングロータ31及びベーンロータ35の回転位相を中間位相に固定する。第1制限ピン41のピン先端部41Bにおいて第1係合溝46と対応する面には、先端に向かうにつれて当該制限ピンが細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられる。
【選択図】図4
Description
本発明は、吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変更する可変動弁機構と、この可変動弁機構を構成する入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相を特定位相に固定する位相固定機構とを含む内燃機関の可変動弁装置に関する。
上記可変動弁装置としては例えば特許文献1に記載のものが知られている。
この可変動弁装置の位相固定機構は第1位相制限機構および第2位相制限機構を含めて構成されている。第1位相制限機構は入力回転体から突出した第1係合体を出力回転体の第1係合溝の係合端部に係合して入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相の範囲を規制するものとして構成されている。第2位相制限機構は入力回転体から突出した第2係合体を出力回転体の第2係合溝の係合端部に係合して入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相の範囲を規制するものとして構成されている。
この可変動弁装置の位相固定機構は第1位相制限機構および第2位相制限機構を含めて構成されている。第1位相制限機構は入力回転体から突出した第1係合体を出力回転体の第1係合溝の係合端部に係合して入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相の範囲を規制するものとして構成されている。第2位相制限機構は入力回転体から突出した第2係合体を出力回転体の第2係合溝の係合端部に係合して入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相の範囲を規制するものとして構成されている。
ところで、2つの制限機構を備える可変動弁装置の構成として、2つの制限機構の協働により入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相を特定位相に固定するものが考えられる。
上記可変動弁装置の各制限機構の具体的な構成は以下のものになる。
すなわち第1位相制限機構は、入力回転体および出力回転体の一方から突出した第1係合体を入力回転体および出力回転体の他方に設けられた第1係合溝の係合端部に係合して入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相が特定位相よりも進角することを規制するものとして構成される。
すなわち第1位相制限機構は、入力回転体および出力回転体の一方から突出した第1係合体を入力回転体および出力回転体の他方に設けられた第1係合溝の係合端部に係合して入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相が特定位相よりも進角することを規制するものとして構成される。
また第2位相制限機構は、入力回転体および出力回転体の一方から突出した第2係合体を入力回転体および出力回転体の他方に設けられた第2係合溝の係合端部に係合して入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相が特定位相よりも遅角することを規制するものとして構成される。
このような可変動弁装置によれば、製造時において設計寸法と実際の寸法との誤差が生じることより、第1係合体および第2係合体の一方が対応する係合溝の係合端部と互いに係合した状態のときに、第1係合体および第2係合体の他方とこれに対応する係合溝の係合端部との間にクリアランスが形成される。そして、このクリアランスが過度に大きいときには入力回転体と出力回転体とのがたつきが問題となる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1係合体と第1係合溝との係合及び第2係合体と第2係合溝との係合の協働により入力回転体及び出力回転体の相対的な回転位相を固定する構成を採用した上で係合体と係合溝とのクリアランスによるがたつきを抑制することのできる内燃機関の可変動弁装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変更する可変動弁機構と、この可変動弁機構を構成する入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相を特定位相に固定する位相固定機構とを含む内燃機関の可変動弁装置において、前記位相固定機構は、第1係合体と第1係合溝とを互いに係合しかつ第2係合体と第2係合溝とを互いに係合することにより前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相を前記特定位相に固定するものであり、前記第1係合体および前記第2係合体の少なくとも一方の先端部において前記第1係合溝または前記第2係合溝と対応する面には、先端に向かうにつれて当該係合体が細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられることを要旨としている。
(1)請求項1に記載の発明は、吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変更する可変動弁機構と、この可変動弁機構を構成する入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相を特定位相に固定する位相固定機構とを含む内燃機関の可変動弁装置において、前記位相固定機構は、第1係合体と第1係合溝とを互いに係合しかつ第2係合体と第2係合溝とを互いに係合することにより前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相を前記特定位相に固定するものであり、前記第1係合体および前記第2係合体の少なくとも一方の先端部において前記第1係合溝または前記第2係合溝と対応する面には、先端に向かうにつれて当該係合体が細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられることを要旨としている。
この発明によれば、第1係合体および第2係合体の少なくとも一方の先端部に先端に向かうにつれて当該係合体が細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられるため、製造時の誤差により生じる係合体と係合溝とのクリアランスが同傾斜面により吸収される。従って、第1係合体と第1係合溝との係合、および第2係合体と第2係合溝との係合の協働により入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相を固定する構成を採用したうえで、係合体と係合溝とのクリアランスによるがたつきを抑制することができる。
(2)請求項2に記載の発明は、吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変更する可変動弁機構と、この可変動弁機構を構成する入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相を特定位相に固定する位相固定機構とを含む内燃機関の可変動弁装置において、前記位相固定機構は、第1係合体と第1係合溝とを互いに係合しかつ第2係合体と第2係合溝とを互いに係合することにより前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相を前記特定位相に固定するものであり、前記第1係合体は、カムシャフトのトルクの変動方向がバルブタイミングを遅角する方向のときに前記第1係合溝の係合端部から離れる方向に移動し、カムシャフトのトルクの変動方向がバルブタイミングを進角する方向のときに前記第1係合溝の係合端部に近づく方向に移動するものであり、前記第2係合体は、カムシャフトのトルクの変動方向がバルブタイミングを遅角する方向のときに前記第2係合溝の係合端部に近づく方向に移動し、カムシャフトのトルクの変動方向がバルブタイミングを進角する方向のときに前記第2係合溝の係合端部から離れる方向に移動するものであり、前記第1係合体の先端部において前記第1係合溝と対応する面には、先端に向かうにつれて当該係合体が細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられることを要旨としている。
この発明によれば、請求項1に係る発明と同様の作用により、係合体と係合溝とのクリアランスによるがたつきを抑制することができる。ただし、このように第1係合体および第2係合体の少なくとも一方に傾斜面を設けた構成によれば、係合体が係合溝の係合端部に押し付けられたとき、係合体の先端部に傾斜面が設けられていることに起因して係合体と係合溝との係合が解除されやすくなる。
ここで、第1係合体および第2係合体のそれぞれが第1係合溝および第2係合溝と係合し、これにより入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相が特定位相に固定された状態において、カムシャフト(出力回転体)のトルク変動が生じた状況を想定する。
トルクの変動方向がバルブタイミングを遅角する方向のとき(遅角側トルク変動)、第1係合体は第1係合溝の係合端部から離れる方向に移動し、第2係合体は第2係合溝の係合端部に押し付けられる。一方、トルクの変動方向がバルブタイミングを進角する方向のとき(進角側トルク変動)、第1係合体は第1係合溝の係合端部に押し付けられ、第2係合体は第2係合溝の係合端部から離れる方向に移動する。
進角側トルク変動のときにカムシャフトのトルクにより第1係合体が第1係合溝の係合端部に押し付けられる力(押付力A)と、遅角側トルク変動のときにカムシャフトのトルクにより第2係合体が第2係合溝の係合端部に押し付けられる力(押付力B)とを比較したとき、前者の方が後者よりも小さいものとなる。すなわち、押付力Aは入力回転体の回転方向と同じ方向に作用して第1係合溝の係合端部に第1係合体を押し付けようとするものであり、これに対して押付力Bは入力回転体の回転方向と反対方向に作用し第2係合溝の係合端部に第2係合体を押し付けようとするものであるため、押付力Bは押付力Aよりも大きなものとなる。
上記発明ではこのことを考慮し、カムシャフトのトルク変動時に係合端部に押し付けられる力が相対的に小さい第1係合体に傾斜面を設けているため、カムシャフトのトルク変動時に係合端部に押し付けられる力が相対的に大きい第2係合体に傾斜面を設けた場合と比較して、係合体と係合溝との係合が解除されにくくなる。従って、係合体と係合溝とのクリアランスによるがたつきをより好適に抑制することができる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の可変動弁装置において、クランクシャフトに同期して回転する前記入力回転体とカムシャフトに同期して回転する前記出力回転体とを含むとともに、これら回転体の相対的な回転位相を変更して吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変更する前記可変動弁機構と、前記入力回転体および前記出力回転体の一方から突出した前記第1係合体を前記入力回転体および前記出力回転体の他方に設けられた前記第1係合溝の係合端部に係合することにより、バルブタイミングが前記特定位相に対応したバルブタイミングよりも進角する方向に前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相が変化することを規制する第1規制機構と、前記入力回転体および前記出力回転体の一方から突出した前記第2係合体を前記入力回転体および前記出力回転体の他方に設けられた前記第2係合溝の係合端部に係合することにより、バルブタイミングが前記特定位相に対応したバルブタイミングよりも遅角する方向に前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相が変化することを規制する第2規制機構とを含むことを要旨としている。
(4)請求項4に記載の発明は、クランクシャフトに同期して回転する入力回転体とカムシャフトに同期して回転する出力回転体とを含むとともにこれら回転体の相対的な回転位相を変更して吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変更する可変動弁機構と、前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相を特定位相に固定する位相固定機構とを含む内燃機関の可変動弁装置において、前記位相固定機構は、協働して前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相を前記特定位相に固定する第1規制機構および第2規制機構を含むものであり、前記第1規制機構は、前記入力回転体および前記出力回転体の一方から突出した第1係合体を前記入力回転体および前記出力回転体の他方に設けられた第1係合溝の係合端部に係合することにより、バルブタイミングが前記特定位相に対応したバルブタイミングよりも進角する方向に前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相が変化することを規制するものであり、前記第2規制機構は、前記入力回転体および前記出力回転体の一方から突出した第2係合体を前記入力回転体および前記出力回転体の他方に設けられた第2係合溝の係合端部に係合することにより、バルブタイミングが前記特定位相に対応したバルブタイミングよりも遅角する方向に前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相が変化することを規制するものであり、前記第1係合体の先端部において前記第1係合溝に対応する面には、先端に向かうにつれて当該係合体が細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられることを要旨としている。
この発明によれば、第1係合体の先端部に先端に向かうにつれて当該係合体が細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられるため、製造時の誤差により生じる係合体と係合溝とのクリアランスが同傾斜面により吸収される。従って、第1係合体と第1係合溝との係合、および第2係合体と第2係合溝との係合の協働により入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相を固定する構成を採用したうえで、係合体と係合溝とのクリアランスによるがたつきを抑制することができる。
また上記発明では、カムシャフトのトルク変動時に係合端部に押し付けられる力が相対的に小さい第1係合体に傾斜面を設けているため、カムシャフトのトルク変動時に係合端部に押し付けられる力が相対的に大きい第2係合体に傾斜面を設けた場合と比較して、係合体と係合溝との係合が解除されにくくなる。従って、係合体と係合溝とのクリアランスによるがたつきをより好適に抑制することができる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記第1係合溝および前記第2係合溝の少なくとも一方の前記係合端部には、前記第1係合体または前記第2係合体の傾斜面に対応して傾斜する傾斜面が設けられることを要旨としている。
この発明によれば、第1係合体の先端部および第1係合溝の係合端部のそれぞれに傾斜面が設けられ、または第2係合体の先端部および第2係合溝の係合端部のそれぞれに傾斜面が設けられているため、製造時の誤差により生じる係合体と係合溝とのクリアランスが各傾斜面により吸収される。従って、係合体と係合溝とのクリアランスによるがたつきをより好適に抑制することができる。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記第1係合溝は、前記特定位相に対応する位置から同位相よりも遅角側の第1遅角位相に対応する位置までにわたり形成された第1下段溝と、この第1下段溝よりも浅くかつ前記第1遅角位相に対応する位置から同位相よりも遅角側の第2遅角位相に対応する位置までにわたり形成された第1上段溝とを含むとともに、前記第1下段溝と前記第1上段溝とが段差部を介して連続するものであり、前記第2係合溝は、前記特定位相に対応する位置から同位相よりも進角側の進角位相に対応する位置までにわたり形成された第2下段溝と、この第2下段溝よりも浅くかつ前記特定位相に対応する位置から同位相よりも遅角側の第3遅角位相に対応する位置までにわたり形成された第2上段溝とを含むとともに、前記第2下段溝と前記第2上段溝とが段差部を介して連続するものであることを要旨としている。
この発明によれば、入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相が第2遅角位相よりも遅角側にある状態において第1係合体および第1係合溝を互いに係合するとき、まず第1係合体が第1上段溝に嵌め込まれ、次に第1係合体が第1下段溝に嵌め込まれる。また、入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相が第3遅角位相よりも遅角側にある状態において第2係合体および第2係合溝を互いに係合するとき、まず第2係合体が第2上段溝に嵌め込まれ、次に第2係合体が第2下段溝に嵌め込まれる。これにより、入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相の範囲が段階的に小さくされるため、第1係合体および第2係合体による回転位相の固定をより確実に行うことができる。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項7に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記第2下段溝の周方向長さが前記第1下段溝の周方向長さよりも大きいことを要旨としている。
図1〜図10を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1に可変動弁装置20を搭載した内燃機関1の全体構成を示す。
内燃機関1には、シリンダブロック11およびシリンダヘッド12およびオイルパン13を含む機関本体10と、シリンダヘッド12に設けられた動弁系の各要素を含む可変動弁装置20と、機関本体10等に潤滑油を供給する潤滑装置60と、これら装置を統括的に制御する制御装置90とが設けられている。
図1に可変動弁装置20を搭載した内燃機関1の全体構成を示す。
内燃機関1には、シリンダブロック11およびシリンダヘッド12およびオイルパン13を含む機関本体10と、シリンダヘッド12に設けられた動弁系の各要素を含む可変動弁装置20と、機関本体10等に潤滑油を供給する潤滑装置60と、これら装置を統括的に制御する制御装置90とが設けられている。
可変動弁装置20は、燃焼室14を開閉する吸気バルブ21および排気バルブ23と、これらバルブを押し下げる吸気カムシャフト22および排気カムシャフト24と、クランクシャフト15の回転位相に対する吸気カムシャフト22の回転位相(以下、「バルブタイミングVT」)を変更するバルブタイミング可変機構30とを含めて構成されている。
潤滑装置60は、オイルパン13の潤滑油を吐出するオイルポンプ61と、オイルポンプ61から吐出された潤滑油を内燃機関1の各部位に供給する潤滑油路70と、バルブタイミング可変機構30への潤滑油の供給態様を制御する油圧制御装置62とを含めて構成されている。
制御装置90は、内燃機関1を制御するための各種の演算処理等を行う電子制御装置91と、クランクポジションセンサ92およびカムポジションセンサ93をはじめとする各種のセンサとを含めて構成されている。クランクポジションセンサ92は、クランクシャフト15の回転角度(以下、「クランク角度CA」)に応じた信号を電子制御装置91に出力する。カムポジションセンサ93は、吸気カムシャフト22の回転角度(以下、「吸気カム角度DA」)に応じた信号を電子制御装置91に出力する。
電子制御装置91は、各種の制御に用いるためのパラメータとして次のもの算出する。すなわち、クランクポジションセンサ92からの出力信号に基づいてクランク角度CAに相当する演算値を算出する。また、カムポジションセンサ93からの出力信号に基づいて吸気カム角度DAに相当する演算値を算出する。また、クランク角度CAおよび吸気カム角度DAに基づいてバルブタイミングVTに相当する演算値を算出する。
電子制御装置91により行われる制御として、バルブタイミング可変機構30の制御によりバルブタイミングVTを変更するバルブタイミング制御が挙げられる。バルブタイミング制御では、機関運転状態に基づいてバルブタイミングVTを最も進角側のバルブタイミング(以下、「最進角VTmax」)と最も遅角側のバルブタイミング(以下、「最遅角VTmin」)との間で変更する。また、内燃機関1の停止時にはバルブタイミングVTを最遅角VTminに変更する。
図2を参照して、バルブタイミング可変機構30の構成について説明する。なお、図中の矢印Xは、クランクシャフト15(スプロケット33)および吸気カムシャフト22の回転方向を示している。
バルブタイミング可変機構30は、クランクシャフト15に同期して回転するハウジングロータ31と、吸気カムシャフト22に同期して回転するベーンロータ35と、バルブタイミングVTを最進角VTmaxと最遅角VTminとの間にある特定のタイミング(以下、「中間角VTmdl」)に固定する位相固定機構80とを含めて構成されている。
ハウジングロータ31は、タイミングチェーンを介してクランクシャフト15に連結されたスプロケット33と、スプロケット33の内側に組みつけられてスプロケット33と一体的に回転するハウジング本体32と、ハウジング本体32に取り付けられるカバー34(図4参照)とを含めて構成されている。ハウジング本体32には、径方向においてハウジングロータ31の回転軸(吸気カムシャフト22)に向けて突出する3つの区画壁32Aが設けられている。
ベーンロータ35は、吸気カムシャフト22の端部に固定されるとともにハウジング本体32内の空間に配置されている。ベーンロータ35には、ハウジング本体32の隣り合う区画壁32Aの間に向けて突出した3つのベーン36が設けられている。各ベーン36は、区画壁32Aの間に形成されているベーン収容室37を進角室38および遅角室39に区画している。
進角室38は、ベーン収容室37内においてベーン36よりも吸気カムシャフト22の回転方向Xの後方側に位置している。遅角室39は、ベーン収容室37内においてベーン36よりも吸気カムシャフト22の回転方向Xの前方側に位置している。進角室38および遅角室39の容積は、油圧制御装置62によるバルブタイミング可変機構30に対する潤滑油の供給状態に応じて変化する。
バルブタイミング可変機構30の動作について説明する。
進角室38への潤滑油の供給および遅角室39からの潤滑油の排出により、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して進角側すなわち吸気カムシャフト22の回転方向Xに回転するとき、バルブタイミングVTは進角側に変化する。ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して最も進角側に回転したとき、すなわちハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が回転方向Xの最も前方側の位相にあるとき、バルブタイミングVTは最進角VTmaxに設定される。
進角室38への潤滑油の供給および遅角室39からの潤滑油の排出により、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して進角側すなわち吸気カムシャフト22の回転方向Xに回転するとき、バルブタイミングVTは進角側に変化する。ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して最も進角側に回転したとき、すなわちハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が回転方向Xの最も前方側の位相にあるとき、バルブタイミングVTは最進角VTmaxに設定される。
進角室38からの潤滑油の排出および遅角室39への潤滑油の供給により、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して遅角側すなわち吸気カムシャフト22の回転方向Xとは反対方向に回転するとき、バルブタイミングVTは遅角側に変化する。ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して最も遅角側に回転したとき、すなわちハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が回転方向Xの最も後方側の位相にあるとき、バルブタイミングVTは最遅角VTminに設定される。
位相固定機構80は、バルブタイミングVTの進角側への変化を規制する第1位相制限機構40と、この第1位相制限機構40よりも進角側に設けられてバルブタイミングVTの遅角側への変化を規制する第2位相制限機構50とにより構成されている。
第1位相制限機構40は、3つのベーン36のうちの1つに形成された第1係合溝46と、この第1係合溝46内を移動するとともに同係合溝46の端部に係合する第1制限ピン41と、潤滑装置60から潤滑油の供給を受ける第1制限室44とを含めて構成されている。第1制限室44に油圧が供給されているとき、第1制限ピン41はベーン36から突出した状態に維持される。第1制限室44の油圧が解除されているとき、第1制限ピン41はベーン36に収容された状態に維持される。
第2位相制限機構50は、ベーン36に形成された第2係合溝56と、この係合溝56内を移動するとともに同係合溝56の端部に係合する第2制限ピン51と、潤滑装置60から潤滑油の供給を受ける第2制限室54とを含めて構成されている。第2係合溝56は、第1位相制限機構40が設けられたベーン36に対して回転方向Xの前方側及び後方側のそれぞれに位置する2つのベーン36のうち、回転方向Xの前方側のベーン36に対応して設けられている。そして、第2制限室54に油圧が供給されているとき、第2制限ピン51はベーン36から突出した状態に維持される。第2制限室54の油圧が解除されているとき、第2制限ピン51はベーン36に収容された状態に維持される。
第1制限ピン41がベーン36から突出して第1係合溝46に係合し、かつ第2制限ピン51がベーン36から突出して第2係合溝56に係合しているとき、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間角VTmdlに対応する特定の位相(以下、「中間位相PM」)に固定される。すなわち、位相固定機構80は第1位相制限機構40および第2位相制限機構50の協働により、バルブタイミングVTを中間角VTmdlに固定する。以降では、バルブタイミングVTを中間角VTmdlに固定するために、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMに向けて変更される動作を「中間角固定動作」という。
中間角VTmdlとしては、内燃機関1の始動に適したタイミングが設定されている。すなわち、機関始動時においてバルブタイミングVTを中間角VTmdlに設定した場合と、これよりも遅角側のバルブタイミングVTに設定した場合とを比較したとき、機関始動性は後者よりも前者の方が高いものとなる。
図3を参照して、潤滑装置60とバルブタイミング可変機構30との間における潤滑油の流通構造について説明する。なお同図は、これら装置の間における油路の構成を模式的に示している。
バルブタイミング可変機構30には、油圧制御装置62により潤滑油の供給および排出の状態が切り替えられる4種類の油圧室、すなわち複数の進角室38および複数の遅角室39および第1制限室44および第2制限室54が設けられている。
オイルポンプ61から吐出された潤滑油は、第1供給油路71または第2供給油路73を介して第1オイルコントロールバルブ63または第2オイルコントロールバルブ64に供給される。
第1オイルコントロールバルブ63に供給された潤滑油は、同バルブ63の動作状態に応じて次のように潤滑油路70を流通する。
(a)第1オイルコントロールバルブ63の動作状態が進角室38に潤滑油を供給し、かつ遅角室39から潤滑油を排出する動作状態にあるとき、進角油路75を介して進角室38に潤滑油が供給されるとともに遅角油路76を介して遅角室39の潤滑油が排出される。遅角室39から排出された潤滑油は、第1オイルコントロールバルブ63および第1排出油路72を介してオイルパン13に戻される。
(b)第1オイルコントロールバルブ63の動作状態が遅角室39に潤滑油を供給し、かつ進角室38から潤滑油を排出する動作状態にあるとき、遅角油路76を介して遅角室39に潤滑油が供給されるとともに進角油路75を介して進角室38の潤滑油が排出される。進角室38から排出された潤滑油は、第1オイルコントロールバルブ63および第1排出油路72を介してオイルパン13に戻される。
(c)第1オイルコントロールバルブ63の動作状態が進角室38および遅角室39に潤滑油を供給する動作状態にあるとき、進角油路75および遅角油路76のそれぞれを介して進角室38および遅角室39に潤滑油が供給される。
(a)第1オイルコントロールバルブ63の動作状態が進角室38に潤滑油を供給し、かつ遅角室39から潤滑油を排出する動作状態にあるとき、進角油路75を介して進角室38に潤滑油が供給されるとともに遅角油路76を介して遅角室39の潤滑油が排出される。遅角室39から排出された潤滑油は、第1オイルコントロールバルブ63および第1排出油路72を介してオイルパン13に戻される。
(b)第1オイルコントロールバルブ63の動作状態が遅角室39に潤滑油を供給し、かつ進角室38から潤滑油を排出する動作状態にあるとき、遅角油路76を介して遅角室39に潤滑油が供給されるとともに進角油路75を介して進角室38の潤滑油が排出される。進角室38から排出された潤滑油は、第1オイルコントロールバルブ63および第1排出油路72を介してオイルパン13に戻される。
(c)第1オイルコントロールバルブ63の動作状態が進角室38および遅角室39に潤滑油を供給する動作状態にあるとき、進角油路75および遅角油路76のそれぞれを介して進角室38および遅角室39に潤滑油が供給される。
第2オイルコントロールバルブ64に供給された潤滑油は、同バルブ64の動作状態に応じて次のように潤滑油路70を流通する。
(a)第2オイルコントロールバルブ64の動作状態が第1制限室44および第2制限室54に潤滑油を供給する動作状態にあるとき、第1制限油路77および第2制限油路78のそれぞれを介して第1制限室44および第2制限室54に潤滑油が供給される。
(b)第2オイルコントロールバルブ64の動作状態が第1制限室44および第2制限室54から潤滑油を排出する動作状態にあるとき、第1制限油路77および第2制限油路78のそれぞれを介して第1制限室44および第2制限室54から潤滑油が排出される。これら制限室44,54から排出された潤滑油は、第2オイルコントロールバルブ64および第2排出油路74を介してオイルパン13に戻される。
(c)第2オイルコントロールバルブ64の動作状態が第1制限室44に潤滑油を供給し、かつ第2制限室54から潤滑油を排出する動作状態にあるとき、第1制限油路77を介して第1制限室44に潤滑油が供給されるとともに第2制限油路78を介して第2制限室54から潤滑油が排出される。第2制限室54から排出された潤滑油は、第2オイルコントロールバルブ64および第2排出油路74を介してオイルパン13に戻される。
(d)第2オイルコントロールバルブ64の動作状態が第1制限室44から潤滑油を排出し、かつ第2制限室54に潤滑油を供給する動作状態にあるとき、第1制限油路77を介して第1制限室44から潤滑油が排出されるとともに第2制限油路78を介して第2制限室54に潤滑油が供給される。第1制限室44から排出された潤滑油は、第2オイルコントロールバルブ64および第2排出油路74を介してオイルパン13に戻される。
(a)第2オイルコントロールバルブ64の動作状態が第1制限室44および第2制限室54に潤滑油を供給する動作状態にあるとき、第1制限油路77および第2制限油路78のそれぞれを介して第1制限室44および第2制限室54に潤滑油が供給される。
(b)第2オイルコントロールバルブ64の動作状態が第1制限室44および第2制限室54から潤滑油を排出する動作状態にあるとき、第1制限油路77および第2制限油路78のそれぞれを介して第1制限室44および第2制限室54から潤滑油が排出される。これら制限室44,54から排出された潤滑油は、第2オイルコントロールバルブ64および第2排出油路74を介してオイルパン13に戻される。
(c)第2オイルコントロールバルブ64の動作状態が第1制限室44に潤滑油を供給し、かつ第2制限室54から潤滑油を排出する動作状態にあるとき、第1制限油路77を介して第1制限室44に潤滑油が供給されるとともに第2制限油路78を介して第2制限室54から潤滑油が排出される。第2制限室54から排出された潤滑油は、第2オイルコントロールバルブ64および第2排出油路74を介してオイルパン13に戻される。
(d)第2オイルコントロールバルブ64の動作状態が第1制限室44から潤滑油を排出し、かつ第2制限室54に潤滑油を供給する動作状態にあるとき、第1制限油路77を介して第1制限室44から潤滑油が排出されるとともに第2制限油路78を介して第2制限室54に潤滑油が供給される。第1制限室44から排出された潤滑油は、第2オイルコントロールバルブ64および第2排出油路74を介してオイルパン13に戻される。
図4を参照して、位相固定機構80の詳細な構造について説明する。なお、図4は図2のA−A線に沿うバルブタイミング可変機構30の断面構造を平面上に展開したものを示している。
第1位相制限機構40は、第1制限ピン41および第1係合溝46および第1制限室44の他に、ベーン36内に設けられて第1制限ピン41を一方向に押す第1制限ばね42と、ベーン36内に形成された同ばね42を収容する第1ばね室45とを含めて構成されている。
第1制限ピン41は、そのピン先端面が第1下段溝47の底面に突き当てられているときにベーン36内に位置するピン本体部41Aと、このときに第1係合溝46内に位置するピン先端部41Bとにより構成されている。ピン先端部41Bは、先端面に向かうに連れて径が小さくなるテーパ形状の部位として構成されている。第1制限室44の油圧が第1制限ばね42の力よりも小さいとき、第1制限ピン41はベーン36から突出する方向(以下、「突出方向ZA」)に動作する。第1制限室44の油圧が第1制限ばね42の力よりも大きいとき、第1制限ピン41はベーン36に収容される方向(以下、「収容方向ZB」)に動作する。
第1係合溝46は、互いに深さの異なる2つの溝、すなわち相対的に深さの大きい第1下段溝47および相対的に深さの小さい第1上段溝48により構成されている。第1下段溝47と第1上段溝48との間には、これら溝の境界となる第1段差部49が設けられている。
第1係合溝46の進角側の端部すなわち第1下段溝47の進角側の端部(以下、「第1進角端部47A」)は、中間位相PMと対応するところに設けられている。第1係合溝46の遅角側の端部すなわち第1上段溝48の遅角側の端部(以下、「第1遅角端部47B」)は、中間位相PMよりも所定量△P1だけ遅角側にある第1遅角位相PX1と対応するところに設けられている。第1係合溝46の第1段差部49すなわち第1下段溝47の遅角側の端部(以下、「第1段差端部47C」)は、中間位相PMよりも所定量△P2(<所定量△P1)だけ遅角側にある第2遅角位相PX2と対応するところに設けられている。
第1進角端部47Aは、第1制限ピン41のピン先端部41Bのテーパ形状に対応して傾斜している。すなわち、第1係合溝46の開口側から底面側に向かうにつれて溝長手方向の外側から内側に向けて傾斜している。
以降では、ピン先端部41Bが第1下段溝47内にあるときの第1制限ピン41の位置を「第1制限ピン41の下係合位置」とする。ピン先端部41Bが第1係合溝46内において第1下段溝47の外側にあるときの第1制限ピン41の位置を「第1制限ピン41の上係合位置」とする。ピン先端部41Bが第1係合溝46の外側にあるときの第1制限ピン41の位置を「第1制限ピン41の解除位置」とする。
第2位相制限機構50は、第2制限ピン51および第2係合溝56および第2制限室54の他に、ベーン36内に設けられて第2制限ピン51を一方向に押す第2制限ばね52と、ベーン36内に形成された同ばね52を収容する第2ばね室55とを含めて構成されている。
第2制限ピン51は、そのピン先端面が第2下段溝57の底面に突き当てられているときにベーン36内に位置するピン本体部51Aと、このときにベーン36の外に位置するピン先端部51Bにより構成されている。ピン本体部51Aおよびピン先端部51Bは、同径かつ同軸の円筒形状の部位として構成されている。第2制限室54の油圧が第2制限ばね52の力よりも小さいとき、第2制限ピン51はベーン36から突出する方向である突出方向ZAに動作する。第2制限室54の油圧が第2制限ばね52の力よりも大きいとき、第2制限ピン51はベーン36に収容される方向である収容方向ZBに動作する。
第2係合溝56は、互いに深さの異なる2つの溝、すなわち相対的に深さの大きい第2下段溝57および相対的に深さの小さい第2上段溝58により構成されている。第2下段溝57と第2上段溝58との間には、これら溝の境界となる第2段差部59が設けられている。
第2係合溝56の進角側の端部すなわち第2下段溝57の進角側の端部(以下、「第2進角端部57A」)は、中間位相PMよりも所定量△P3(>所定量△P1>所定量△P2)だけ進角側にある進角位相PYと対応するところに設けられている。第2係合溝56の遅角側の端部すなわち第2上段溝58の遅角側の端部(以下、「第2遅角端部57B」)は、中間位相PMよりも所定量△P4だけ遅角側にある第3遅角位相PX3と対応するところに設けられている。第2係合溝56の第2段差部59すなわち第2下段溝57の遅角側の端部(以下、「第2段差端部57C」)は、中間位相PMに対応するところに設けられている。
第2段差端部57Cは、第2制限ピン51のピン先端部51Bの側面形状に対応して形成されている。すなわち、第2段差部59の上面部から底面までにわたり第2制限ピン51の突出方向ZAおよび収容方向ZBに沿うように形成されている。
以降では、ピン先端部51Bが第2下段溝57内にあるときの第2制限ピン51の位置を「第2制限ピン51の下係合位置」とする。ピン先端部51Bが第2係合溝56内において第2下段溝57の外側にあるときの第2制限ピン51の位置を「第2制限ピン51の上係合位置」とする。ピン先端部51Bが第2係合溝56の外側にあるときの第2制限ピン51の位置を「第2制限ピン51の解除位置」とする。
図5を参照して、第1係合溝46および第2係合溝56の長さの関係について説明する。なお同図では、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相を一致させた状態で各位相制限機構40,50を上下に並べて示している。
第1係合溝46の所定量△P1および所定量△P2、ならびに第2係合溝56の所定量△P3および所定量△P4の大小関係は、所定量△P4>所定量△P3>所定量△P1>所定量△P2となっている。すなわち、第1進角端部47Aから第1遅角端部47Bまでの周方向の長さは、第2進角端部57Aから第2段差端部57Cまでの周方向の長さよりも小さい。また、第1段差端部47Cから第1進角端部47Aまでの周方向の長さは、第2段差端部57Cから第2進角端部57Aまでの周方向の長さよりも小さい。また、第1段差端部47Cから第1遅角端部47Bまでの周方向の長さは、第2段差端部57Cから第2遅角端部57Bまでの周方向の長さよりも小さい。
図4を参照して、位相固定機構80の動作について説明する。
第1位相制限機構40は次のように動作する。
第1制限ピン41のピン先端部41Bがベーンロータ35から突出している状態において、第1制限室44に潤滑油が供給されたとき、第1制限ピン41がベーンロータ35に収容される。
第1位相制限機構40は次のように動作する。
第1制限ピン41のピン先端部41Bがベーンロータ35から突出している状態において、第1制限室44に潤滑油が供給されたとき、第1制限ピン41がベーンロータ35に収容される。
第1制限ピン41のピン先端部41Bがベーンロータ35に収容されている状態において、第1制限室44の潤滑油が排出されたとき、第1制限ピン41がベーンロータ35から突出する。この場合、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMと第2遅角位相PX2との間にあるとき、ピン先端部41Bが第1下段溝47の底面に突き当てられる。一方、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が第1遅角位相PX1と第2遅角位相PX2との間にあるとき、ピン先端部41Bが第1上段溝48の底面に突き当てられる。
第2位相制限機構50は次のように動作する。
第2制限ピン51のピン先端部51Bがベーンロータ35から突出している状態において、第2制限室54に潤滑油が供給されたとき、第2制限ピン51はベーンロータ35に収容される。
第2制限ピン51のピン先端部51Bがベーンロータ35から突出している状態において、第2制限室54に潤滑油が供給されたとき、第2制限ピン51はベーンロータ35に収容される。
第2制限ピン51のピン先端部51Bがベーンロータ35に収容されている状態において、第2制限室54の潤滑油が排出されたとき、第2制限ピン51がベーンロータ35から突出する。この場合、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMと進角位相PYとの間にあるとき、ピン先端部51Bが第2下段溝57の底面に突き当てられる。一方、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMと第3遅角位相PX3との間にあるとき、ピン先端部51Bが第2上段溝58の底面に突き当てられる。
位相固定機構80によるバルブタイミングVTの制限態様について説明する。
第1制限ピン41が下係合位置にありかつ第2制限ピン51が解除位置にあるとき、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転範囲は、第1下段溝47の第1進角端部47Aから第1段差端部47Cまでの範囲に制限される。すなわち、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相について、進角側への回転が中間位相PMで規制され、かつ遅角側への回転が第2遅角位相PX2で規制される。
第1制限ピン41が下係合位置にありかつ第2制限ピン51が解除位置にあるとき、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転範囲は、第1下段溝47の第1進角端部47Aから第1段差端部47Cまでの範囲に制限される。すなわち、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相について、進角側への回転が中間位相PMで規制され、かつ遅角側への回転が第2遅角位相PX2で規制される。
第2制限ピン51が下係合位置にありかつ第1制限ピン41が解除位置にあるとき、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転範囲は、第2下段溝57の第2進角端部57Aから第2段差端部57Cまでの範囲に制限される。すなわち、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相について、遅角側への回転が中間位相PMで規制され、進角側への回転が進角位相PYで規制される。
第1制限ピン41および第2制限ピン51の双方が下係合位置にあるとき、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転について、進角側への回転が第1制限ピン41と第1下段溝47との係合により規制され、かつ遅角側への回転が第2制限ピン51と第2下段溝57との係合により規制される。すなわち、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMで固定される。これにより、バルブタイミングVTは中間角VTmdlに固定される。
図6および図7を参照して、バルブタイミングVTが中間角VTmdlよりも遅角側にあることを前提としたときの位相固定機構80の中間角固定動作について説明する。なお同図では、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相を一致させた状態で各位相制限機構40,50を上下に並べて示している。
電子制御装置91は、バルブタイミングVTが中間角VTmdlよりも遅角側にある状態において、バルブタイミングVTを中間角VTmdlに固定する要求がある旨判定したとき、第1オイルコントロールバルブ63および第2オイルコントロールバルブ64のそれぞれに対して指令信号を送信する。すなわち、第1オイルコントロールバルブ63に対しては、進角室38に潤滑油を供給しかつ遅角室39から潤滑油を排出する動作状態を維持するための指令信号を送信する。また、第2オイルコントロールバルブ64に対しては、第1制限室44および第2制限室54から潤滑油を排出する動作状態を維持するための指令信号を送信する。
これにより、進角油路75を介して進角室38に潤滑油が供給されるとともに遅角油路76を介して遅角室39の潤滑油が排出されるため、バルブタイミングVTは進角する。また、第1制限油路77および第2制限油路78のそれぞれを介して第1制限室44および第2制限室54から潤滑油が排出されるため、各制限ピン41,51はベーン36から突出しようとする状態に維持される。
各位相制限機構40,50は具体的には次のように動作する。
図6(a)に示されるように、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が第3遅角位相PX3よりも遅角側にあるとき、第1制限ピン41および第2制限ピン51はそれぞれ第1係合溝46および第2係合溝56の外側に位置している。
図6(a)に示されるように、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が第3遅角位相PX3よりも遅角側にあるとき、第1制限ピン41および第2制限ピン51はそれぞれ第1係合溝46および第2係合溝56の外側に位置している。
図6(b)に示されるように、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が第3遅角位相PX3に到達したとき、第2制限ピン51がベーン36から突出してピン先端部51Bが第2上段溝58に嵌り込む。このとき、第1制限ピン41は第1係合溝46の外側に位置している。位相固定機構80がこの状態にあるとき、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して第3遅角位相PX3よりも遅角側に回転することが規制される。
図6(c)に示されるように、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が第2遅角位相PX2に到達したとき、第1制限ピン41がベーン36から突出してピン先端部41Bが第1上段溝48に嵌り込む。このとき、第2制限ピン51は第2上段溝58内に位置している。位相固定機構80がこの状態にあるとき、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して第2遅角位相PX2よりも遅角側に回転することが規制される。
図7(a)に示されるように、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が第1遅角位相PX1に到達したとき、第1制限ピン41が第1段差部49を乗り越えてピン先端部41Bが第1下段溝47に嵌り込む。このとき、第2制限ピン51は第2上段溝58内に位置している。位相固定機構80がこの状態にあるとき、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して第1遅角位相PX1よりも遅角側に回転することが規制される。
図7(b)に示されるように、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMに到達したとき、第2制限ピン51が第2段差部59を乗り越えてピン先端部51Bが第2下段溝57に嵌り込む。このとき、第1制限ピン41のピン先端部41Bの側面が第1下段溝47の第1進角端部47Aと接触した状態にある。また、第2制限ピン51のピン先端部51Bの側面が第2下段溝57の第2段差端部57Cと接触した状態にある。
位相固定機構80がこの状態にあるとき、第1制限ピン41と第1進角端部47Aとの係合および第2制限ピン51と第2段差端部57Cとの係合により、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して回転することが規制される。すなわち、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMに固定されるとともに、バルブタイミングVTが中間角VTmdlに固定される。
図8を参照して、バルブタイミングVTが中間角VTmdlよりも進角側にあることを前提としたときの位相固定機構80の中間角固定動作について説明する。なお同図では、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相を一致させた状態で各位相制限機構40,50を上下に並べて示している。
電子制御装置91は、バルブタイミングVTが中間角VTmdlよりも進角側にある状態において、バルブタイミングVTを中間角VTmdlに固定する要求がある旨判定したとき、第1オイルコントロールバルブ63および第2オイルコントロールバルブ64のそれぞれに対して指令信号を送信する。すなわち、第1オイルコントロールバルブ63に対しては、遅角室39に潤滑油を供給しかつ進角室38から潤滑油を排出する動作状態を維持するための指令信号を送信する。また、第2オイルコントロールバルブ64に対しては、第1制限室44および第2制限室54から潤滑油を排出する動作状態を維持するための指令信号を送信する。
これにより、遅角油路76を介して遅角室39に潤滑油が供給されるとともに進角油路75を介して進角室38の潤滑油が排出されるため、バルブタイミングVTは遅角する。また、第1制限油路77および第2制限油路78のそれぞれを介して第1制限室44および第2制限室54から潤滑油が排出されるため、各制限ピン41,51はベーン36から突出しようとする状態に維持される。
各位相制限機構40,50は具体的には次のように動作する。
図8(a)に示されるように、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が進角位相PYよりも進角側にあるとき、第1制限ピン41および第2制限ピン51がそれぞれ第1係合溝46および第2係合溝56の外側に位置している。
図8(a)に示されるように、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が進角位相PYよりも進角側にあるとき、第1制限ピン41および第2制限ピン51がそれぞれ第1係合溝46および第2係合溝56の外側に位置している。
図8(b)に示されるように、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が進角位相PYに到達したとき、第2制限ピン51がベーン36から突出してピン先端部51Bが第2下段溝57に嵌り込む。このとき、第1制限ピン41は第1係合溝46の外側に位置している。位相固定機構80がこの状態にあるとき、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して進角位相PYよりも進角側に回転することが規制される。
図8(c)に示されるように、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMに到達したとき、第1制限ピン41がベーン36から突出してピン先端部41Bが第1下段溝47に嵌り込む。このとき、第1制限ピン41のピン先端部41Bの側面が第1下段溝47の第1進角端部47Aと接触した状態にある。また、第2制限ピン51のピン先端部51Bの側面が第2下段溝57の第2段差端部57Cと接触した状態にある。
位相固定機構80がこの状態にあるとき、第1制限ピン41と第1進角端部47Aとの係合および第2制限ピン51と第2段差端部57Cとの係合により、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して回転することが規制される。すなわち、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMに固定されるとともに、バルブタイミングVTが中間角VTmdlに固定される。
ここで、第1位相制限機構40の第1制限ピン41および第1係合溝46にテーパ構造が採用されていないことを除いては位相固定機構80と同様の構造を有する仮想の位相固定機構を「仮想固定機構100」とする。そして、この仮想固定機構100との対比のもとに、位相固定機構80において第1制限ピン41および第1係合溝46にテーパ構造を採用したことにより奏せられる効果について説明する。
図9に、図2のA−A線に沿う仮想固定機構100の断面構造を平面上に展開して模式化したものを示す。図10に、図2のA−A線に沿う位相固定機構80の断面構造を平面上に展開して模式化したものを示している。なお、説明の便宜上、仮想固定機構100の各構成要素に対して位相固定機構80の各構成要素と同一の符号を付している。
以下では、第1制限ピン41と第2制限ピン51との周方向の間隔を「ピン間隔S1」とする。また、第1係合溝46において中間位相PMに対応する位置と第2係合溝56において中間位相PMに対応する位置との間隔を「溝間隔S2」とする。また、第2制限ピン51と第2段差端部57Cとが係合した状態を基準としたときのピン間隔S1と溝間隔S2との差、すなわち同状態を基準としたときの第1制限ピン41と第1進角端部47Aとの差を「ずれ量△S」とする。
仮想固定機構100および位相固定機構80のそれぞれにおいては、ピン間隔S1および溝間隔S2およびずれ量△Sの大きさに応じて各制限ピン41,51の係合態様が異なる。なお、ピン間隔S1および溝間隔S2は設計上の数値としては同じものに設定されるものの、製造時の組立誤差や寸法公差に起因して位相固定機構毎にばらつきが生じるため、結果としてピン間隔S1と溝間隔S2との間にずれ量△Sが生じる。
図9を参照して、仮想固定機構100の係合態様について説明する。
図9(a)に示されるように、ピン間隔S1が溝間隔S2よりも所定ずれ量△SAだけ小さい場合において、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMにあるとき、例えば、第1制限ピン41がベーン36内に収容された状態に保持されるとともに、第2制限ピン51が第2段差端部57Cと係合する。このとき、第2制限ピン51の先端面は第2係合溝56の底面に突き当てられる。
図9(a)に示されるように、ピン間隔S1が溝間隔S2よりも所定ずれ量△SAだけ小さい場合において、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMにあるとき、例えば、第1制限ピン41がベーン36内に収容された状態に保持されるとともに、第2制限ピン51が第2段差端部57Cと係合する。このとき、第2制限ピン51の先端面は第2係合溝56の底面に突き当てられる。
図9(b)に示されるように、ピン間隔S1と溝間隔S2とが一致している場合において、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMにあるとき、第1制限ピン41および第2制限ピン51がそれぞれ第1進角端部47Aおよび第2段差端部57Cと係合する。このとき、各制限ピン41,51の先端面はいずれも各係合溝46,56の底面に突き当てられる。
図9(c)に示されるように、ピン間隔S1が溝間隔S2よりも所定ずれ量△SBだけ大きい場合においてハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMにあるとき、例えば第1制限ピン41と第1進角端部47Aとの間に周方向のクリアランスCLが形成されるとともに第2制限ピン51が第2段差端部57Cと係合する。このとき、各制限ピン41,51の先端面はいずれも各係合溝46,56の底面に突き当てられる。
第1制限ピン41と第1進角端部47Aとの間に周方向のクリアランスCLが形成された状態では、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転が規制されないため、ベーンロータ35の回転位相が中間位相PMに固定されない。そしてこの場合には、周方向のクリアランスCLの分だけベーンロータ35がハウジングロータ31に対して回転できるため、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して揺動する。すなわち、各制限ピン41,51がベーン36から突出した状態にあるもののバルブタイミングVTが中間角VTmdlに固定された状態が維持されない。
図10を参照して、位相固定機構80の制限ピンの係合態様について説明する。
図10(a)に示されるように、ピン間隔S1が溝間隔S2よりも所定ずれ量△SAだけ小さい場合において、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMにあるとき、第1制限ピン41はベーン36から突出量T1だけ突き出た状態で第1進角端部47Aと係合する。また、第2制限ピン51はその先端面が第2下段溝57の底面に突き当てられた状態で第2段差端部57Cと係合する。このとき、第1制限ピン41のピン先端部41Bと第1下段溝47の底面との間には、所定量M1の大きさを有する軸方向のクリアランスCMが形成される。なお、第1制限ピン41がベーン36から突出量T1だけ突き出た状態は、第1制限ピン41が上係合位置にある状態に相当する。
図10(a)に示されるように、ピン間隔S1が溝間隔S2よりも所定ずれ量△SAだけ小さい場合において、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMにあるとき、第1制限ピン41はベーン36から突出量T1だけ突き出た状態で第1進角端部47Aと係合する。また、第2制限ピン51はその先端面が第2下段溝57の底面に突き当てられた状態で第2段差端部57Cと係合する。このとき、第1制限ピン41のピン先端部41Bと第1下段溝47の底面との間には、所定量M1の大きさを有する軸方向のクリアランスCMが形成される。なお、第1制限ピン41がベーン36から突出量T1だけ突き出た状態は、第1制限ピン41が上係合位置にある状態に相当する。
所定ずれ量△SAは、位相固定機構80においてピン間隔S1が溝間隔S2よりも小さい場合に、第1制限ピン41および第2制限ピン51のそれぞれを第1係合溝46および第2係合溝56に嵌め込むことができるずれ量△Sの上限に相当する。すなわち、ピン間隔S1が溝間隔S2よりも小さい場合において、ピン間隔S1と溝間隔S2との差が所定ずれ量△SAよりも小さいとき、各制限ピン41,51を各係合溝46,56に係合して、バルブタイミングVTを中間角VTmdlに固定することができる。
図10(b)に示されるように、ピン間隔S1と溝間隔S2とが一致している場合において、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMにあるとき、第1制限ピン41はベーン36から突出量T2(>突出量T1)だけ突き出た状態で第1進角端部47Aと係合する。また、第2制限ピン51はその先端面が第2下段溝57の底面に突き当てられた状態で第2段差端部57Cと係合する。このとき、第1制限ピン41のピン先端部41Bと第1下段溝47の底面との間には、所定量M2(<所定量M1)の大きさを有する軸方向のクリアランスCMが形成される。なお、第1制限ピン41がベーン36から突出量T2だけ突き出た状態は、第1制限ピン41が上係合位置と下係合位置との境界にある状態に相当する。
図10(c)に示されるように、ピン間隔S1が溝間隔S2よりも所定ずれ量△SBだけ大きい場合において、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相が中間位相PMにあるとき、第1制限ピン41はベーン36から突出量T3(>突出量T2)だけ突き出た状態で第1進角端部47Aと係合する。また、第2制限ピン51はその先端面が第2下段溝57の底面に突き当てられた状態で第2段差端部57Cと係合する。このとき、第1制限ピン41のピン先端部41Bと第1下段溝47の底面との間には、軸方向のクリアランスCMは形成されない。なお、第1制限ピン41がベーン36から突出量T3だけ突き出た状態は、第1制限ピン41が下係合位置にある状態に相当する。
所定ずれ量△SBは、位相固定機構80においてピン間隔S1が溝間隔S2よりも大きい場合に、第1制限ピン41および第2制限ピン51のそれぞれを第1係合溝46および第2係合溝56に嵌め込むことができるずれ量△Sの上限に相当する。すなわち、ピン間隔S1が溝間隔S2よりも大きい場合において、ピン間隔S1と溝間隔S2との差が所定ずれ量△SBよりも小さいとき、各制限ピン41,51を各係合溝46,56に係合して、バルブタイミングVTを中間角VTmdlに固定することができる。
このように、位相固定機構80においては第1制限ピン41および第1係合溝46にテーパ構造を採用していることにより、仮想固定機構100と比較して各制限ピン41,51と各係合溝46,56とを係合することのできる範囲が大きくなる。従って、位相固定機構80毎にピン間隔S1および溝間隔S2のばらつきが生じてもハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相を中間位相PMに固定しやすくなる。
本実施形態よれば以下の作用効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、位相固定機構80は、第1制限ピン41と第1係合溝46とを係合しかつ第2制限ピン51と第2係合溝56とを係合することによりハウジングロータ31およびベーンロータ35の相対的な回転位相を中間位相PMに固定する。そして、このような位相固定機構80について、第1制限ピン41のピン先端部41Bの第1係合溝46と対応する面には、先端に向かうにつれて当該第1制限ピン41が細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられている。
(1)本実施形態では、位相固定機構80は、第1制限ピン41と第1係合溝46とを係合しかつ第2制限ピン51と第2係合溝56とを係合することによりハウジングロータ31およびベーンロータ35の相対的な回転位相を中間位相PMに固定する。そして、このような位相固定機構80について、第1制限ピン41のピン先端部41Bの第1係合溝46と対応する面には、先端に向かうにつれて当該第1制限ピン41が細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられている。
この構成によれば、第1制限ピン41のピン先端部41Bに、先端に向かうにつれて当該ピン先端部41Bが細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられるため、製造時の誤差により生じるピン先端部41Bと第1係合溝46とのクリアランスが同傾斜面により吸収される。すなわち、第1制限ピン41と第1係合溝46との係合および第2制限ピン51と第2係合溝56との係合の協働によりハウジングロータ31およびベーンロータ35の相対的な回転位相を固定する構成を採用したものについて、制限ピン41,51と係合溝46,56とのクリアランスCLによるがたつきを抑制することができる。
(2)本実施形態では、第1制限ピン41は、吸気カムシャフト22のトルクの変動方向がバルブタイミングVTを遅角するときに第1係合溝46の第1進角端部47Aから離れる方向に移動し、そしてトルクの変動方向がバルブタイミングVTを進角するときに第1係合溝46の第1進角端部47Aに近づく方向に移動するものとして構成されている。第2制限ピン51は、吸気カムシャフト22のトルクの変動方向がバルブタイミングVTを遅角する方向のときに第2係合溝56の第2段差端部57Cに近づく方向に移動し、同シャフト22のトルクの変動方向がバルブタイミングVTを進角する方向のときに第2係合溝56の第2段差端部57Cから離れる方向に移動するものとして構成されている。そして、第1制限ピン41のピン先端部41Bにおいて第1係合溝46と対応する面には、先端に向かうにつれて当該制限ピンが細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられる。
この構成によれば、上記(1)と同様の作用により、第1制限ピン41と第1係合溝46とのクリアランスによるがたつきを抑制することができる。ただし、このような構成によれば、第1制限ピン41が第1係合溝46の第1進角端部47Aに押し付けられたとき、同ピン41に傾斜面を設けたことに起因して第1制限ピン41と第1係合溝46との係合が解除されやすくなることが考えられる。
ここで、図4を参照して、第1制限ピン41および第2制限ピン51のそれぞれが第1係合溝46および第2係合溝56と係合し、これによりハウジングロータ31およびベーンロータ35の相対的な回転位相が中間位相PMに固定された状態において、吸気カムシャフト22のトルク変動が生じた状況について説明する。
トルクの変動方向がバルブタイミングVTを遅角する方向のとき(遅角側トルク変動)、第1制限ピン41は第1係合溝46の第1進角端部47Aから離れる方向に移動し、第2制限ピン51は第2係合溝56の第2段差端部57Cに押し付けられる。一方、トルクの変動方向がバルブタイミングVTを進角する方向のとき(進角側トルク変動)、第1制限ピン41は第1係合溝46の第1進角端部47Aに押し付けられ、第2制限ピン51は第2係合溝56の第2段差端部57Cから離れる方向に移動する。
進角側トルク変動のときに吸気カムシャフト22のトルクにより第1制限ピン41が第1進角端部47Aに押し付けられる力(押付力A)と、遅角側トルク変動のときに同シャフト22のトルクにより第2制限ピン51が第2段差端部57Cに押し付けられる力(押付力B)とを比較したとき、前者の方が後者よりも小さいものとなる。
すなわち、押付力Aはハウジングロータ31の回転方向と同じ方向に作用して第1進角端部47Aに第1制限ピン41を押し付けるものであり、これに対し押付力Bはハウジングロータ31の回転方向と反対方向に作用し第2段差端部57Cに第2制限ピン51を押し付けようとするものであるため、押付力Bは押付力Aよりも大きなものとなる。
上記構成ではこのことを考慮して、吸気カムシャフト22のトルク変動時に、第1進角端部47Aまたは第2段差端部57Cのうちでこれら端部を押し付ける力が相対的に小さい第1制限ピン41に傾斜面を設けている。このため、吸気カムシャフト22のトルク変動時に第2段差端部57Cを押し付ける力が相対的に大きい第2制限ピン51に傾斜面を設けた場合と比較して、第1制限ピン41と第1係合溝46との係合が解除されにくくなる。従って、制限ピンと係合溝とのクリアランスによるがたつきをより好適に抑制することができる。
(3)本実施形態では、第1係合溝46の第1進角端部47Aには、第1制限ピン41の傾斜面に対応して傾斜する傾斜面が設けられる。
この構成によれば、第1制限ピン41のピン先端部41Bおよび第1係合溝46の第1進角端部47Aのそれぞれに傾斜面が設けられているため、製造時の誤差により生じる第1制限ピン41と第1係合溝46とのクリアランスが各傾斜面により吸収される。
この構成によれば、第1制限ピン41のピン先端部41Bおよび第1係合溝46の第1進角端部47Aのそれぞれに傾斜面が設けられているため、製造時の誤差により生じる第1制限ピン41と第1係合溝46とのクリアランスが各傾斜面により吸収される。
(4)本実施形態では、第1係合溝46は、第1下段溝47と第1上段溝48とを含むものであり、第1下段溝47と第1上段溝48とが第1段差部49を介して連続しているものである。第2係合溝56は、第2下段溝57と第2上段溝58とを含むものであり、第2下段溝57と第2上段溝58とが第2段差部59を介して連続しているものである。
この構成によれば、ハウジングロータ31およびベーンロータ35の相対的な回転位相が第2遅角位相よりも遅角側にある状態において第1制限ピン41および第1係合溝46を互いに係合するとき、まず第1制限ピン41が第1上段溝48に嵌め込まれ、次に第1制限ピン41が第1下段溝47に嵌め込まれる。また、ハウジングロータ31およびベーンロータ35の相対的な回転位相が第3遅角位相PX3よりも遅角側にある状態において第2制限ピン51および第2係合溝56を互いに係合するとき、まず第2制限ピン51が第2上段溝58に嵌め込まれ、次に第2制限ピン51が第2下段溝57に嵌め込まれる。これにより、ハウジングロータ31およびベーンロータ35の相対的な回転位相が遅角側から中間位相に向けて変化するとき、その回転位相の範囲が段階的に小さくされるため、ハウジングロータ31およびベーンロータ35による回転位相の固定をより確実に行うことができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記実施形態にて例示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
なお、本発明の実施態様は上記実施形態にて例示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記実施形態では、第1上段溝48の第2遅角位相PX2を第2上段溝58の第3遅角位相PX3よりも進角側の位相としているが、これに代えて、第1上段溝48の第2遅角位相PX2を第2上段溝58の第3遅角位相PX3よりも遅角側の位相とすることもできる。この構成を採用したときの中間角固定動作時には、図11の(a)〜(d)に示される順に各制限ピン41,51が各係合溝46,56に嵌め込まれてバルブタイミングVTが中間角VTmdlに固定される。
・上記実施形態では、第1係合溝46の第1進角端部47Aに第1制限ピン41のピン先端部41Bの傾斜面に沿う傾斜面を形成したが、第1進角端部47Aの傾斜面を別の形状の面、例えば第1係合溝46の底面に垂直な面に変更することもできる。このような構成でも、上記(1)および(2)の効果が奏せられる。
・上記実施形態では、第1制限ピン41および第2制限ピン51のうち前者の先端部にのみ傾斜面を設けているが、第1制限ピン41に代えて、第2制限ピン51にのみ上記実施形態のピン先端部41Bの形状に準じた傾斜面を設けることもできる。この場合には、第2制限ピン51のピン先端部51Bの傾斜面に対応する形状の傾斜面を第2係合溝56の第2段差端部57Cに設けることが望ましい。第2制限ピン51のピン先端部51Bにのみ傾斜面を設ける構成でも、上記実施形態の(1)の効果が奏せられる。
・上記実施形態では、第1制限ピン41および第2制限ピン51のうち前者の先端部にのみ傾斜面を設けているが、第1制限ピン41のピン先端部41Bに加えて第2制限ピン51のピン先端部51Bに傾斜面を設けることもできる。また、この構成に対して、第2制限ピン51のピン先端部51Bの傾斜面に対応する形状の傾斜面を第2係合溝56の第2段差端部57Cに設けることもできる。各制限ピン41,51の先端部に傾斜面を設けた構成によれば、ピン間隔S1および溝間隔S2のずれにより生じるクリアランスを吸収できる幅がより大きくなる。
・上記変形例において、第1制限ピン41のピン先端部41Bの傾斜度合を第2制限ピン51のピン先端部51Bの傾斜度合よりも小さくすることにより、第1制限ピン41を収容方向ZBに移動させる力を低減することができる。すなわち、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転にともなう第2制限ピン51の第2段差端部57Cへの押し付けにともない、第2制限ピン51と第2段差端部57Cとの係合が解除されることを抑制することができる。
・上記実施形態では、第1係合溝46に第1上段溝48を設ける構成としたが、第1上段溝48を省略することもできる。このような構成でも、上記実施形態の(1)〜(3)の効果が奏せられる。
・上記実施形態では、第2係合溝56に第2上段溝58を設ける構成としたが、第2上段溝58を省略することもできる。このような構成でも、上記実施形態の(1)〜(3)の効果が奏せられる。
・上記実施形態では、進角室38および遅角室39のそれぞれに対する潤滑油の給排状態を制御することにより、ハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相を変更する構造のバルブタイミング可変機構30を採用したが、同回転位相を変更するための構造は上記実施形態に例示した構造に限られるものではない。例えば、ベーンロータ35内に対応する進角室38と遅角室39とを互いに連通する油路と、この油路を開閉する弁とを含めてバルブタイミング可変機構を構成し、油路を介して進角室38と遅角室39との間で潤滑油を移動させることによりハウジングロータ31に対するベーンロータ35の回転位相を変更することもできる。
・上記実施形態では、第1位相制限機構40および第2位相制限機構50により位相固定機構80を構成しているが、各位相制限機構40,50に加えてさらに別の位相制限機構を設けることもできる。
・上記実施形態では、各制限ピン41,51をベーンロータ35に設け、各係合溝46,56をハウジングロータ31に設ける構成としたが、各制限ピン41,51および各係合溝46,56とベーンロータ35およびハウジングロータ31との関係を以下の(A)〜(C)のいずれかに変更することもできる。
(A)第1制限ピン41をベーンロータ35に設けるとともに第1係合溝46をハウジングロータ31に設ける。また、第2制限ピン51をハウジングロータ31に設けるとともに第2係合溝56をベーンロータ35に設ける。
(B)第1制限ピン41をハウジングロータ31に設けるとともに第1係合溝46をベーンロータ35に設ける。また、第2制限ピン51をベーンロータ35に設けるとともに第2係合溝56をハウジングロータ31に設ける。
(C)第1制限ピン41および第2制限ピン51をハウジングロータ31に設けるとともに、第1係合溝46および第2係合溝56をベーンロータ35に設ける。
(A)第1制限ピン41をベーンロータ35に設けるとともに第1係合溝46をハウジングロータ31に設ける。また、第2制限ピン51をハウジングロータ31に設けるとともに第2係合溝56をベーンロータ35に設ける。
(B)第1制限ピン41をハウジングロータ31に設けるとともに第1係合溝46をベーンロータ35に設ける。また、第2制限ピン51をベーンロータ35に設けるとともに第2係合溝56をハウジングロータ31に設ける。
(C)第1制限ピン41および第2制限ピン51をハウジングロータ31に設けるとともに、第1係合溝46および第2係合溝56をベーンロータ35に設ける。
・上記実施形態では、各制限ピン41,51の突出方向ZAおよび収容方向ZBをベーンロータ35の回転軸の軸線と同じ方向に設定しているが、各制限ピン41,51の配置態様はこれに限られるものではない。例えば、各制限ピン41,51の突出方向ZAおよび収容方向ZBをハウジングロータ31の径方向と同じ方向に設定することもできる。この場合には、各制限ピン41,51と対応するように各係合溝46,56の形成位置も変更される。
・上記実施形態では、吸気バルブ21のバルブタイミングVTを変更するバルブタイミング可変機構30に対して本発明を適用しているが、排気バルブ23のバルブタイミングVTを変更するバルブタイミング可変機構に対して本発明を適用することもできる。
1…内燃機関、10…機関本体、11…シリンダブロック、12…シリンダヘッド、13…オイルパン、14…燃焼室、15…クランクシャフト、20…可変動弁装置、21…吸気バルブ、22…吸気カムシャフト、23…排気バルブ、24…排気カムシャフト、30…バルブタイミング可変機構(可変動弁機構)、31…ハウジングロータ(入力回転体)、32…ハウジング本体、32A…区画壁、33…スプロケット、34…カバー、35…ベーンロータ(出力回転体)、36…ベーン、37…ベーン収容室、38…進角室、39…遅角室、40…第1位相制限機構(第1規制機構)、41…第1制限ピン、41A…ピン本体部、41B…ピン先端部、42…第1制限ばね、43…第1収容室(第1係合体)、44…第1制限室、45…第1ばね室、46…第1係合溝、47…第1下段溝、47A…第1進角端部(係合端部)、47B…第1遅角端部、47C…第1段差端部、48…第1上段溝、49…第1段差部(段差部)、50…第2位相制限機構(第2規制機構)、51…第2制限ピン(第2係合体)、51A…ピン本体部、51B…ピン先端部、52…第2制限ばね、53…第2収容室、54…第2制限室、55…第2ばね室、56…第2係合溝、57…第2下段溝、57A…第2進角端部、57B…第2遅角端部、57C…第2段差端部(係合端部)、58…第2上段溝、59…第2段差部(段差部)、60…潤滑装置、61…オイルポンプ、62…油圧制御装置、63…第1オイルコントロールバルブ、64…第2オイルコントロールバルブ、70…潤滑油路、71…第1供給油路、72…第1排出油路、73…第2供給油路、74…第2排出油路、75…進角油路、76…遅角油路、77…第1制限油路、78…第2制限油路、80…位相固定機構、90…制御装置、91…電子制御装置、92…クランクポジションセンサ、93…カムポジションセンサ、100…仮想固定機構。
Claims (7)
- 吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変更する可変動弁機構と、この可変動弁機構を構成する入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相を特定位相に固定する位相固定機構とを含む内燃機関の可変動弁装置において、
前記位相固定機構は、第1係合体と第1係合溝とを互いに係合しかつ第2係合体と第2係合溝とを互いに係合することにより前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相を前記特定位相に固定するものであり、
前記第1係合体および前記第2係合体の少なくとも一方の先端部において前記第1係合溝または前記第2係合溝と対応する面には、先端に向かうにつれて当該係合体が細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられる
ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 - 吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変更する可変動弁機構と、この可変動弁機構を構成する入力回転体および出力回転体の相対的な回転位相を特定位相に固定する位相固定機構とを含む内燃機関の可変動弁装置において、
前記位相固定機構は、第1係合体と第1係合溝とを互いに係合しかつ第2係合体と第2係合溝とを互いに係合することにより前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相を前記特定位相に固定するものであり、
前記第1係合体は、カムシャフトのトルクの変動方向がバルブタイミングを遅角する方向のときに前記第1係合溝の係合端部から離れる方向に移動し、カムシャフトのトルクの変動方向がバルブタイミングを進角する方向のときに前記第1係合溝の係合端部に近づく方向に移動するものであり、
前記第2係合体は、カムシャフトのトルクの変動方向がバルブタイミングを遅角する方向のときに前記第2係合溝の係合端部に近づく方向に移動し、カムシャフトのトルクの変動方向がバルブタイミングを進角する方向のときに前記第2係合溝の係合端部から離れる方向に移動するものであり、
前記第1係合体の先端部において前記第1係合溝と対応する面には、先端に向かうにつれて当該係合体が細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられる
ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 - 請求項1または2に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
クランクシャフトに同期して回転する前記入力回転体とカムシャフトに同期して回転する前記出力回転体とを含むとともに、これら回転体の相対的な回転位相を変更して吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変更する前記可変動弁機構と、
前記入力回転体および前記出力回転体の一方から突出した前記第1係合体を前記入力回転体および前記出力回転体の他方に設けられた前記第1係合溝の係合端部に係合することにより、バルブタイミングが前記特定位相に対応したバルブタイミングよりも進角する方向に前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相が変化することを規制する第1規制機構と、
前記入力回転体および前記出力回転体の一方から突出した前記第2係合体を前記入力回転体および前記出力回転体の他方に設けられた前記第2係合溝の係合端部に係合することにより、バルブタイミングが前記特定位相に対応したバルブタイミングよりも遅角する方向に前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相が変化することを規制する第2規制機構とを含む
ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 - クランクシャフトに同期して回転する入力回転体とカムシャフトに同期して回転する出力回転体とを含むとともにこれら回転体の相対的な回転位相を変更して吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変更する可変動弁機構と、前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相を特定位相に固定する位相固定機構とを含む内燃機関の可変動弁装置において、
前記位相固定機構は、協働して前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相を前記特定位相に固定する第1規制機構および第2規制機構を含むものであり、
前記第1規制機構は、前記入力回転体および前記出力回転体の一方から突出した第1係合体を前記入力回転体および前記出力回転体の他方に設けられた第1係合溝の係合端部に係合することにより、バルブタイミングが前記特定位相に対応したバルブタイミングよりも進角する方向に前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相が変化することを規制するものであり、
前記第2規制機構は、前記入力回転体および前記出力回転体の一方から突出した第2係合体を前記入力回転体および前記出力回転体の他方に設けられた第2係合溝の係合端部に係合することにより、バルブタイミングが前記特定位相に対応したバルブタイミングよりも遅角する方向に前記入力回転体および前記出力回転体の相対的な回転位相が変化することを規制するものであり、
前記第1係合体の先端部において前記第1係合溝に対応する面には、先端に向かうにつれて当該係合体が細くなる方向に傾斜する傾斜面が設けられる
ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 - 請求項3または4に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
前記第1係合溝および前記第2係合溝の少なくとも一方の前記係合端部には、前記第1係合体または前記第2係合体の傾斜面に対応して傾斜する傾斜面が設けられる
ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
前記第1係合溝は、前記特定位相に対応する位置から同位相よりも遅角側の第1遅角位相に対応する位置までにわたり形成された第1下段溝と、この第1下段溝よりも浅くかつ前記第1遅角位相に対応する位置から同位相よりも遅角側の第2遅角位相に対応する位置までにわたり形成された第1上段溝とを含むとともに、前記第1下段溝と前記第1上段溝とが段差部を介して連続するものであり、
前記第2係合溝は、前記特定位相に対応する位置から同位相よりも進角側の進角位相に対応する位置までにわたり形成された第2下段溝と、この第2下段溝よりも浅くかつ前記特定位相に対応する位置から同位相よりも遅角側の第3遅角位相に対応する位置までにわたり形成された第2上段溝とを含むとともに、前記第2下段溝と前記第2上段溝とが段差部を介して連続するものである
ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 - 請求項6に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
前記第2下段溝の周方向長さが前記第1下段溝の周方向長さよりも大きい
ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
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