JP2011146364A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents
プラズマディスプレイパネル Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011146364A JP2011146364A JP2010161357A JP2010161357A JP2011146364A JP 2011146364 A JP2011146364 A JP 2011146364A JP 2010161357 A JP2010161357 A JP 2010161357A JP 2010161357 A JP2010161357 A JP 2010161357A JP 2011146364 A JP2011146364 A JP 2011146364A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dielectric layer
- thickness
- plasma display
- electrodes
- display panel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
Abstract
【課題】高精細表示においても、高輝度、高信頼性を確保し、さらに地球温暖化防止や環境問題に配慮した低消費電力のプラズマディスプレイパネルを実現する。
【解決手段】ガラス基板上に複数の表示電極対と誘電体層とが形成された前面板と、基板上に複数の電極と蛍光体層とが形成された背面板とを対向配置するとともに周囲を封着して放電セルを複数形成し、前記表示電極対の間隙にて主放電を生じ画像表示をするプラズマディスプレイパネルであって、背面板は複数の電極に平行に形成された縦隔壁と、垂直に形成された横隔壁とを有し、放電セルのそれぞれには誘電体層の厚みの異なる箇所が複数存在し、間隙上の誘電体層の厚みD1よりも、間隙側でない誘電体層であって、縦隔壁および横隔壁に相当する位置でない誘電体層の厚みD2は薄いことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】ガラス基板上に複数の表示電極対と誘電体層とが形成された前面板と、基板上に複数の電極と蛍光体層とが形成された背面板とを対向配置するとともに周囲を封着して放電セルを複数形成し、前記表示電極対の間隙にて主放電を生じ画像表示をするプラズマディスプレイパネルであって、背面板は複数の電極に平行に形成された縦隔壁と、垂直に形成された横隔壁とを有し、放電セルのそれぞれには誘電体層の厚みの異なる箇所が複数存在し、間隙上の誘電体層の厚みD1よりも、間隙側でない誘電体層であって、縦隔壁および横隔壁に相当する位置でない誘電体層の厚みD2は薄いことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、表示デバイスなどに用いるプラズマディスプレイパネルに関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと呼ぶ)は、高精細化、大画面化の実現が可能であることから、65インチクラスのテレビなどが製品化されている。近年、PDPは従来のNTSC方式に比べて走査線数が2倍以上のハイディフィニションテレビへの適用が進んでいるとともに、環境問題に配慮して鉛成分を含まないPDPが要求されている。
PDPは、基本的には、前面板と背面板とで構成されている。前面板は、フロート法による硼硅酸ナトリウム系ガラスのガラス基板と、ガラス基板の一方の主面上に形成されたストライプ状の透明電極とバス電極とで構成される表示電極と、表示電極を覆ってコンデンサとしての働きをする誘電体層と、誘電体層上に形成された酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層とで構成されている。一方、背面板は、ガラス基板と、その一方の主面上に形成されたストライプ状のアドレス電極と、アドレス電極を覆う下地誘電体層と、下地誘電体層上に形成された隔壁と、各隔壁間に形成された赤色、緑色および青色それぞれに発光する蛍光体層とで構成されている。
前面板と背面板とはその電極形成面側を対向させて気密封着され、隔壁によって仕切られた放電空間にNe−Xeの放電ガスが53000Pa〜80000Paの圧力で封入されている。PDPは、表示電極に映像信号電圧を選択的に印加することによって放電させ、その放電によって発生した紫外線が各色蛍光体層を励起して赤色、緑色、青色の発光をさせてカラー画像表示を実現している。
表示電極のバス電極には導電性を確保するための銀電極が用いられ、誘電体層としては酸化鉛を主成分とする低融点ガラスが用いられているが、近年の環境問題への配慮から誘電体層として鉛成分を含まない例が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
近年、PDPは従来のNTSC方式に比べて走査線数が2倍以上のハイディフィニションテレビへの適用が進んでいる。このようなハイビジョン化によって、走査線数が増加して表示電極の数が増加し、さらに画素のサイズが小さくなる。そのため、プラズマディスプレイの1画素の発光効率も従来のものに比べて、低下する傾向にあり、従来の輝度を維持しようとすると、単位面積当たりの電力を増加させる必要があった。
このことはテレビセットとしての省電力の観点から観た場合、改善が不可欠なことはいうまでもない。更に、昨今は、日本国内のエコポイントやアメリカ合衆国のエナジースターといった認定制度など、国の内外で、地球温暖化防止への配慮から電気製品の低消費電力化が求められており、薄型テレビも例外ではなく、まさに至急実現しなければならない、課題となっている。
また、低誘電率の誘電体を用いた工夫も試みられているが、このような場合に、個々の画素の点灯、非点灯を選択するための、選択放電と呼ばれる期間内に印加される放電電圧が、原理的に上昇してしまう傾向が広く知られており、発光効率の向上と、選択放電の低減の両立も、一つの課題となっている。
本発明は、このような状況下で、画素のサイズ低減と低消費電力化さらには、選択放電電圧の低減の両立という課題を解決して、高精細表示でも、高輝度、低消費電力性能を確保し、さらに環境問題に配慮したPDPを実現することを目的としている。
このような課題に対して本発明のPDPは、ガラス基板上に複数の表示電極対と誘電体層とが形成された前面板と、基板上に複数の電極と蛍光体層とが形成された背面板とを対向配置するとともに周囲を封着して放電セルを複数形成し、前記表示電極対の間隙にて主放電を生じ画像表示をするPDPであって、背面板は複数の電極に平行に形成された縦隔壁と、垂直に形成された横隔壁とを有し、放電セルのそれぞれには誘電体層の厚みの異なる箇所が複数存在し、間隙上の誘電体層の厚みD1よりも、間隙側でない誘電体層であって、縦隔壁および横隔壁に相当する位置でない誘電体層の厚みD2は薄いことを特徴とする。このような構成によれば、従来の放電セルとは異なり、誘電体の厚みの違いにより、画素サイズが小さい場合でも、プラズマの発生状態を変化させ、画素内の放電の励起効率を変化させて、発光効率を制御することが可能となる。
ここで、誘電体層の厚みD1と、D2の関係が0.1D1≦D2<0.6D1であることが望ましい。これによって、プラズマの発生状態を画素内の放電の励起効率の改善に結びつくように変化させることにより、PDPのハイビジョン化によっても、励起効率の改善、即ち、発光効率を改善させることが可能である。
また、放電セルのそれぞれにおいて、間隙の中心から横隔壁の頂部の端部までの距離に対する、間隙の中心から誘電体層の厚みがD2となる領域の横隔壁側の端部までの距離が0.6以上であることが望ましい。さらに、誘電体層の厚みD2となる領域の表示電極と平行方向の長さLが、D2よりも大きいことが望ましい。
また、表示電極は金属バス電極を有し、背面板上の電極の前面板への投影像と金属バス電極との重なり部分が、誘電体層の厚みD2となる領域であり、誘電体層の厚みD2となる領域のバス電極方向の長さWdが、背面板上の電極の幅Waの2倍以内であることが望ましい。これによって上記の効果をより確実に実践できるように配慮されている。
また、放電セルのそれぞれには蛍光体層の厚みの異なる箇所が複数存在し、誘電体層の厚みがD2である領域の投影像と、蛍光体層が薄くなる領域とが一致することが望ましい。そして、蛍光体層の薄くなる領域の厚みD3と、蛍光体層の厚みD4の関係が、0≦D3≦0.4D4であることが望ましく、蛍光体層の厚みがD3となる領域の縦隔壁方向の長さが、誘電体層の厚みがD2となる領域の縦隔壁方向の長さの1倍以上であることが望ましい。
以上のように本発明によれば、高精細表示においても、高輝度、高信頼性を確保し、さらに地球温暖化防止や環境問題に配慮した低消費電力のPDPを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態におけるPDPについて図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態におけるPDPの構造を示す斜視図である。PDPの基本構造は、一般的な交流面放電型PDPと同様である。そして図2は本発明の実施の形態におけるPDPの断面図を示す。図1に示すように、PDP1は前面ガラス基板3などよりなる前面板2と、背面ガラス基板11などよりなる背面板10とが対向して配置され、その外周部をガラスフリットなどからなる封着材によって気密封着されている。封着されたPDP1内部の放電空間16には、NeおよびXeなどの放電ガスが53000Pa〜80000Paの圧力で封入されている。
図1は本発明の実施の形態におけるPDPの構造を示す斜視図である。PDPの基本構造は、一般的な交流面放電型PDPと同様である。そして図2は本発明の実施の形態におけるPDPの断面図を示す。図1に示すように、PDP1は前面ガラス基板3などよりなる前面板2と、背面ガラス基板11などよりなる背面板10とが対向して配置され、その外周部をガラスフリットなどからなる封着材によって気密封着されている。封着されたPDP1内部の放電空間16には、NeおよびXeなどの放電ガスが53000Pa〜80000Paの圧力で封入されている。
前面板2の前面ガラス基板3上には、走査電極4および維持電極5よりなる一対の帯状の表示電極6とブラックストライプ(遮光層)7が互いに平行にそれぞれ複数列配置されている。前面ガラス基板3上には表示電極6と遮光層7とを覆うようにコンデンサとしての働きをする誘電体層8が形成され、さらにその表面に酸化マグネシウム(MgO)などからなる保護層9が形成されている。
また、背面板10の背面ガラス基板11上には、前面板2の走査電極4および維持電極5と直交する方向に、複数の帯状のアドレス電極12が互いに平行に配置され、これを下地誘電体層13が被覆している。さらに、アドレス電極12間の下地誘電体層13上には放電空間16を区切る所定の高さの隔壁14が形成されている。隔壁14間の溝にアドレス電極12毎に、紫外線によって赤色、緑色および青色にそれぞれ発光する蛍光体層15が順次塗布して形成されている。走査電極4および維持電極5とアドレス電極12とが交差する位置に放電セルが形成され、表示電極6方向に並んだ赤色、緑色、青色の蛍光体層15を有する放電セルがカラー表示のための画素になる。
図2は、本発明の実施の形態におけるPDP1の誘電体層8の構成を示す前面板2および背面板10の断面図であり、図2は図1と上下反転させて示している。図2に示すように、フロート法などにより製造された前面ガラス基板3に、走査電極4と維持電極5よりなる表示電極6と遮光層7がパターン形成されている。走査電極4と維持電極5はそれぞれインジウムスズ酸化物(ITO)や酸化スズ(SnO2)などからなる透明電極4a、5aと、透明電極4a、5a上に形成された金属バス電極4b、5bとにより構成されている。金属バス電極4b、5bは透明電極4a、5aの長手方向に導電性を付与する目的として用いられ、銀(Ag)材料を主成分とする導電性材料によって形成されている。
誘電体層8は、前面ガラス基板3上に形成されたこれらの透明電極4a、5aと金属バス電極4b、5bと遮光層7を覆って設けた第1誘電体層81と、第1誘電体層81上に形成された第2誘電体層82の少なくとも2層構成とし、さらに第2誘電体層82上に保護層9を形成している。
次に、PDPの製造方法について説明する。まず、前面ガラス基板3上に、走査電極4および維持電極5と遮光層7とを形成する。透明電極4a、5aと金属バス電極4b、5bは、フォトリソグラフィ法などを用いてパターニングして形成される。透明電極4a、5aは薄膜プロセスなどを用いて形成され、金属バス電極4b、5bは銀(Ag)材料を含むペーストを所望の温度で焼成して固化している。また、遮光層7も同様に、黒色顔料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や黒色顔料をガラス基板の全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングし、焼成することにより形成される。
次に、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆うように前面ガラス基板3上に誘電体ペーストをダイコート法などにより塗布して誘電体ペースト層(誘電体材料層)を形成する。誘電体ペーストを塗布した後、所定の時間放置することによって塗布された誘電体ペースト表面がレベリングされて平坦な表面になる。その後、誘電体ペースト層を焼成固化することにより、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆う誘電体層8が形成される。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料、バインダおよび溶剤を含む塗料である。次に、誘電体層8上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層9を真空蒸着法により形成する。以上の工程により前面ガラス基板3上に所定の構成物(走査電極4、維持電極5、遮光層7、誘電体層8、保護層9)が形成され、前面板2が完成する。
一方、背面板10は次のようにして形成される。まず、背面ガラス基板11上に、銀(Ag)材料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や、金属膜を全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングする方法などによりアドレス電極12用の構成物となる材料層を形成し、それを所望の温度で焼成することによりアドレス電極12を形成する。次に、アドレス電極12が形成された背面ガラス基板11上にダイコート法などによりアドレス電極12を覆うように誘電体ペーストを塗布して誘電体ペースト層を形成する。その後、誘電体ペースト層を焼成することにより下地誘電体層13を形成する。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料とバインダおよび溶剤を含んだ塗料である。
次に、下地誘電体層13上に隔壁材料を含む隔壁形成用ペーストを塗布して所定の形状にパターニングすることにより、隔壁材料層を形成した後、焼成することにより隔壁14を形成する。ここで、下地誘電体層13上に塗布した隔壁用ペーストをパターニングする方法としては、フォトリソグラフィ法やサンドブラスト法を用いることができる。次に、隣接する隔壁14間の下地誘電体層13上および隔壁14の側面に蛍光体材料を含む蛍光体ペーストを塗布し、焼成することにより蛍光体層15が形成される。以上の工程により、背面ガラス基板11上に所定の構成部材を有する背面板10が完成する。
このようにして所定の構成部材を備えた前面板2と背面板10とを走査電極4とアドレス電極12とが直交するように対向配置して、その周囲をガラスフリットで封着し、放電空間16にNe、Xeなどを含む放電ガスを封入することによりPDP1が完成する。
前面板2の誘電体層8を構成する第1誘電体層81および第2誘電体層82の材料組成について詳細に説明する。誘電体材料は、次の材料組成より構成されている。すなわち、酸化ビスマス(Bi2O3)を20重量%〜40重量%含み、酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化バリウム(BaO)から選ばれる少なくとも1種を0.5重量%〜12重量%含み、酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、二酸化マンガン(MnO2)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含んでいる。
なお、酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、二酸化マンガン(MnO2)に代えて、酸化銅(CuO)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化コバルト(Co2O3)、酸化バナジウム(V2O7)、酸化アンチモン(Sb2O3)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含ませてもよい。
また、上記以外の成分として、酸化亜鉛(ZnO)を0重量%〜40重量%、酸化硼素(B2O3)を0重量%〜35重量%、酸化硅素(SiO2)を0重量%〜15重量%、酸化アルミニウム(Al2O3)を0重量%〜10重量%など、鉛成分を含まない材料組成が含まれていてもよく、これらの材料組成の含有量に特に限定はなく、従来技術程度の材料組成の含有量範囲である。
これらの組成成分からなる誘電体材料を、湿式ジェットミルやボールミルで平均粒径が0.5μm〜2.5μmとなるように粉砕して誘電体材料粉末を作製する。次にこの誘電体材料粉末55重量%〜70重量%と、バインダ成分30重量%〜45重量%とを三本ロールでよく混練してダイコート用、または印刷用の第1誘電体層用ペーストを作製する。
バインダ成分はエチルセルロース、またはアクリル樹脂1重量%〜20重量%を含むターピネオール、またはブチルカルビトールアセテートである。また、ペースト中には、必要に応じて可塑剤としてフタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、リン酸トリフェニル、リン酸トリブチルを添加し、分散剤としてグリセロールモノオレート、ソルビタンセスキオレヘート、ホモゲノール(Kaoコーポレーション社製品名)、アルキルアリル基のリン酸エステルなどを添加して印刷性を向上させてもよい。
次に、この第1誘電体層用ペーストを用い、表示電極6を覆うように前面ガラス基板3にダイコート法あるいはスクリーン印刷法で印刷して乾燥させ、その後、誘電体材料の軟化点より少し高い温度の575℃〜590℃で焼成する。
第2誘電体層82については、第1誘電体層81の場合と同様なガラス系材料を感光性ペーストと混合して、作成し、感光性を持たせた誘電体材料を用いることで、フォトリソグラフィ法により、図2に示した図1の断面図に示すように、所望の位置に、第2誘電体層82の貫通孔20を設けることができる。
これにより、第2誘電体層82の貫通孔20で、誘電体層8の全体としての厚みが薄くなり(膜厚をD2とする)、第2誘電体層82の孔の開いていない部分では誘電体層8の全体としての厚みが厚くなる(膜厚をD1とする)ことで、誘電体層8の厚みが異なる箇所を設けることができる。
ここから、本発明の実施の形態について説明する。図2に示した断面図が本発明の実施の形態に相当する。第2誘電体層82に設けた貫通孔20によって、誘電体層8に形成された薄膜部21は表示電極6の各々の上方にある。そして本発明の実施の形態では背面板10には縦隔壁14A(図示なし)と横隔壁14Bを有している。
そして表示電極6の間隙であるメインギャップ(MG)22の中心から、横隔壁14Bの頂部端部までの距離をW1、同じくMG22の中心から、膜厚がD2となる薄膜部21の横隔壁14Bに近いほうの端部までの距離をW2とする。
図2においてW2は50μmであり、貫通孔20つまり、薄膜部21の膜厚D2は6μmである。膜厚D2の領域である薄膜部21の紙面横方向の幅は約40μmとしている。また誘電体層8の総厚である膜厚D1は、第1誘電体層81と第2誘電体層82の重ね合わせによって、表示電極6のMG22を覆うように形成され、20μmである。
ここで、図3は、貫通孔20の有無と励起効率との関係を示している。このように、この構造を採用することにより、従来のような、貫通孔20がない、すなわち、誘電体層8の厚みがすべて、20μmと均一な場合に比べて励起効率が、10%以上改善できることが分かる。尚、図3の相対励起効率とは、誘電体層の薄膜部21がない場合の励起効率を基準にした場合の、励起効率を示すので、その改善度の尺度として、みることができる。
ところで、この励起効率はPDPのトータルの消費エネルギーの中で、PDPの蛍光体発光の源となる紫外線の発光に使われるエネルギーの割合を示すもので、励起効率の増加はそのまま、PDPの発光効率に結びつくと考えられる。励起効率が10%以上改善するということは、とりもなおさず、発光効率の改善度が10%以上であることを示していることに他ならない。
また図4は、各放電セル内の貫通孔20の位置と励起効率の関係を示す図である。横軸には図2で示したW1に対するW2の相対値を示している。ここに示したように、W1を1としたときのW2が0.6以上で励起効率が改善されることが分かる。また、詳細な検討を重ねた結果、貫通孔20の長さ(図2における紙面垂直方向)Lは、少なくとも第1誘電体層81の厚みD2よりも大きくすることで、より励起効率の改善がなされることが判明した。
図5には誘電体層8の薄膜部21の厚みD2と励起効率の関係を示している。薄膜部21の膜厚D2は誘電体層8の膜厚D1に対する相対的な値として表示した。図5から明らかなように、膜厚D1を1としたとき、薄膜部21の膜厚D2が0.8以上では、効果がなく、0.6以下に減少するにつれて、徐々に励起効率が改善することが分かる。そして、同膜厚D2が0.3以下では急激に励起効率が20%以上に上昇することが分かる。但し、誘電体層8の絶縁耐圧を考慮した場合には、この厚みは0.1程度以上であることが、求められる。したがって、励起効率改善が得られる薄膜部21の満たす条件は0.1D1≦D2<0.6D1であることが分かる。
図6〜図9は本発明の実施の形態の別の形態を示す。図6に示すように本発明の効果を奏するために、バス電極4b,5bは、貫通孔20の真下である必要はない。このようにすることで、バス電極4b,5b上の誘電体層8の膜厚が厚くなり、誘電体層の絶縁破壊耐圧を十分に確保することも可能となる。また図7に示すように、上記の貫通孔20は断面の形状が垂直でなく、緩やかなテーパー状になっていて、貫通孔20の底部で誘電体層8の薄膜部21が形成されていてもよい。
また、図8に示すようにバス電極4b,5bはガラス基板上のライン形状の隆起部23の上に設置されており、透明電極4a,5aとバス電極4b,5bとの電気的な接続箇所は、この隆起部分に存在する。この隆起部23があることにより、プロセス上の制限等から、金属バス電極4b,5bが薄くなっていても、バス電極4b,5b上の誘電体の薄膜部21を十分に薄くすることが可能となる。
なお、この隆起部23はこの隆起部23以外の部分をエッチング加工などにより、相対的に薄くすることにより、形成してもよい。また隆起部23は、誘電体層8と同様の材料によってフォトリソグラフィ法などによって形成しても構わない。そして、このような隆起部23を設ける形態においても、貫通孔20と同等の効果が得られることを確認した。
また、本発明の実施の形態の付随的な効果として、画像表示時に表示電極6等に印加する選択放電電圧に関しても、効果的な低減が可能なことが判明した。すなわち、誘電体層8の薄膜部21の存在により、選択放電のために、アドレス電極12と走査電極4の間に印加すべき電圧は誘電体が薄い分、容量が大きくなるので、誘電体薄膜部21が存在しない時に比べて、少なく済ませることができる。
次に、本発明の実施の形態における前面板2と背面板10の望ましい位置関係を示す。図9は前面板2と背面板10の位置関係を示す平面図および断面図である。図9(b)は図9(a)のa−a断面図であり、保護層9等の構成部位は記載を省略している。
本発明の実施の形態において、誘電体層8の薄膜部21の領域が、アドレス電極12の前面板2上への投影像30をすべて覆っていることにより、選択放電電圧を効果的に、低減することが可能である。しかしながら、隣接セルとの干渉を抑制するためには、さらに次のような設定が必要である。
即ち、誘電体層8の薄膜部21の金属バス電極4b(又は5b)に沿った部分の長さWdが、アドレス電極12の前面板2上への投影像30の幅Waと、ほぼ等しいか、Waの最大2倍程度以内に抑えておくことである。これにより、選択セルのアドレス電極12とバス電極4b(又は5b)間の静電容量を、選択セルのアドレス電極12と隣接セルのバス電極4b(又は5b)間の静電容量に比べて十分に大きく保つことができるからである。
次に、図10には本発明の実施の形態の別の形態を示す。同図に示すように本発明の実施の形態では、蛍光体層15には厚みの異なる複数の箇所が存在し、特に、蛍光体層薄膜部24が存在する。この蛍光体層薄膜部24の領域は、走査電極4側の誘電体薄膜部21の領域の投影像と一致するときに、最も選択放電電圧を低下させることが可能なことが、シミュレーションにより確認された。その結果を図11に示す。ここでは、蛍光体層薄膜部24を、形成しない場合(従来技術)、維持電極直下に形成した場合、メインギャップ(MG)直下に形成した場合、および走査電極直下に形成した場合を比較しており、結果は放電電圧の従来技術に対する相対値で示している。
更に、この蛍光体層薄膜部24の領域の縦隔壁方向の長さが、誘電体層薄膜部21の縦隔壁方向の長さの1倍以上である場合に、比較的大きな効果が認められることが判明した。図12にその結果を示す。また、蛍光体層薄膜部24の厚みをD3、その他の箇所の蛍光体層15の厚みをD4としたときに、0≦D3≦0.4D4の範囲において大きな効果が認められることも確認された。なお、この図12では、蛍光体層薄膜部の厚みD3はD4に対する相対値で示す。
以上のように、誘電体層8の膜厚を薄くする箇所の形成構造によらず、誘電体層8に厚みの異なる箇所が複数存在することで、従来技術の構造に比べて、励起効率が改善することが判明した。
なお、誘電体層8に溝を形成する構造を有し、隣接する放電セルが誤放電を起こすのを防ぐなどの効果を狙った技術が開示されている。しかしながら本発明の実施の形態では、誘電体層8の溝は表示電極対のMG22の内部とは全く異なる場所に形成されており、むしろ、このMG22から離れた位置に形成することで、発光効率を改善している。この点で従来技術とは大きく異なる。
さらに、本発明の実施の形態では、単に誘電体層に凹部を設ける技術とは異なり、横隔壁14Bと貫通孔20が共存し、両者の関係によって発光効率の改善を求めるものである。
以上のように本発明によれば、高精細表示においても、高輝度、高信頼性を確保し、さらに地球温暖化防止や環境問題に配慮した低消費電力のPDPを実現することができる。
以上のように本発明のPDPは、環境に優しく表示品質に優れたPDPを実現して大画面の表示デバイスなどに有用である。
1 PDP
2 前面板
3 前面ガラス基板
4 走査電極
4a,5a 透明電極
4b,5b 金属バス電極
5 維持電極
6 表示電極
7 ブラックストライプ(遮光層)
8 誘電体層
9 保護層
10 背面板
11 背面ガラス基板
12 アドレス電極
13 下地誘電体層
14 隔壁
14A 縦隔壁
14B 横隔壁
15 蛍光体層
16 放電空間
20 貫通孔
21 薄膜部
22 MG
23 隆起部
2 前面板
3 前面ガラス基板
4 走査電極
4a,5a 透明電極
4b,5b 金属バス電極
5 維持電極
6 表示電極
7 ブラックストライプ(遮光層)
8 誘電体層
9 保護層
10 背面板
11 背面ガラス基板
12 アドレス電極
13 下地誘電体層
14 隔壁
14A 縦隔壁
14B 横隔壁
15 蛍光体層
16 放電空間
20 貫通孔
21 薄膜部
22 MG
23 隆起部
Claims (8)
- ガラス基板上に複数の表示電極対と誘電体層とが形成された前面板と、基板上に複数の電極と蛍光体層とが形成された背面板とを対向配置するとともに周囲を封着して放電セルを複数形成し、前記表示電極対の間隙にて主放電を生じ画像表示をするプラズマディスプレイパネルであって、
前記背面板は前記複数の電極に平行に形成された縦隔壁と前記複数の電極に垂直に形成された横隔壁とを有し、
前記放電セルのそれぞれには誘電体層の厚みの異なる箇所が複数存在し、
前記間隙側上の前記誘電体層の厚みD1よりも
前記間隙側でない前記誘電体層であって、前記縦隔壁および前記横隔壁に相当する位置でない前記誘電体層の厚みD2は薄いことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 前記誘電体層の厚みD1と、前記誘電体層の厚みD2の関係が
0.1D1≦D2<0.6D1
であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。 - 前記放電セルのそれぞれにおいて、前記間隙の中心から前記横隔壁の頂部の端部までの距離に対する、前記間隙の中心から前記誘電体層の厚みがD2となる領域の前記横隔壁側の端部までの距離が0.6以上であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 前記誘電体層の厚みD2となる領域の前記表示電極と平行方向の長さLが、前記D2よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 前記表示電極は金属バス電極を有し、
前記背面板上の電極の前記前面板への投影像と前記金属バス電極との重なり部分が、前記誘電体層の厚みD2となる領域であり、
前記誘電体層の厚みD2となる領域の前記バス電極方向の長さWdが、前記背面板上の電極の幅Waの2倍以内であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。 - 前記放電セルのそれぞれには蛍光体層の厚みの異なる箇所が複数存在し、
前記誘電体層の厚みがD2である領域の投影像と、前記蛍光体層が薄くなる領域とが一致することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。 - 前記蛍光体層の薄くなる領域の厚みD3と、前記蛍光体層の厚みD4の関係が
0≦D3≦0.4D4
であることを特徴とする請求項6に記載のプラズマディスプレイパネル。 - 前記蛍光体層の厚みがD3となる領域の前記縦隔壁方向の長さが、前記誘電体層の厚みがD2となる領域の前記縦隔壁方向の長さの1倍以上であることを特徴とする請求項6に記載のプラズマディスプレイパネル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2010161357A JP2011146364A (ja) | 2009-07-22 | 2010-07-16 | プラズマディスプレイパネル |
Applications Claiming Priority (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2009170936 | 2009-07-22 | ||
| JP2009170936 | 2009-07-22 | ||
| JP2009283623 | 2009-12-15 | ||
| JP2009283623 | 2009-12-15 | ||
| JP2010161357A JP2011146364A (ja) | 2009-07-22 | 2010-07-16 | プラズマディスプレイパネル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2011146364A true JP2011146364A (ja) | 2011-07-28 |
Family
ID=44461016
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2010161357A Pending JP2011146364A (ja) | 2009-07-22 | 2010-07-16 | プラズマディスプレイパネル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2011146364A (ja) |
-
2010
- 2010-07-16 JP JP2010161357A patent/JP2011146364A/ja active Pending
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2009170192A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP4089739B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| KR100920858B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널 | |
| CN101326611B (zh) | 等离子体显示面板 | |
| JP4770516B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP4089740B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP4910558B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP4770515B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP2008243522A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP5245224B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP2010015698A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP4289433B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP2011146364A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP4915106B2 (ja) | プラズマディスプレイパネルの製造方法およびプラズマディスプレイパネル用の誘電体ペースト | |
| JP4289434B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| WO2009113138A1 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP4329862B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP4382148B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP4329861B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP2012248396A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP2011165486A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP2009283161A (ja) | プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法および誘電体ペースト | |
| JP2011258437A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP2011258400A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
| JP2011165365A (ja) | プラズマディスプレイパネル |