以下、本発明によるX線診断装置の実施例を、図1乃至図8を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例に係るX線診断装置の構成を示したブロック図である。このX線診断装置100は、天板18上に載置された被検体Pに対してX線撮影やX線透視を行うためのX線を照射するX線照射部10及び被検体Pを透過したX線を検出するX線検出部14と、このX線照射部10及びX線検出部14を保持するCアーム19と、天板18及びCアーム19を移動する機構部20とを備えている。
また、X線照射部10を照射駆動する高電圧部30と、X線検出部14による検出結果に基づき画像データを生成する画像データ生成部40と、画像データ生成部40で生成された画像データを処理する画像データ処理部50と、画像データ処理部50で処理された画像データを表示する表示部70と、各種コマンド等の入力を行う操作部80と、上記の各ユニットを統括して制御するシステム制御部90とを備えている。
X線照射部10は、高電圧部30の駆動によりX線を発生するX線管11と、X線管11と被検体Pの間に配置され、被検体Pに照射するX線管11からのX線の照射範囲を制限するX線絞り器12とを備えている。そして、天板18上に載置された被検体Pに対して、透視用のX線や撮影用のX線を照射する。
X線検出部14は、X線照射部10に対向して配置され、被検体Pを透過したX線を検出して電荷に変換するX線検出器15と、X線検出器15で変換された電荷を読み出してX線投影データを生成する信号処理部16とを備えている。
X線検出器15は例えばX線を直接電荷に変換する直接変換方式であり、入射したX線を電荷に変換して蓄積する列方向及びライン方向の2次元に配列された複数の検出素子と、この検出素子に蓄積された電荷を読み出すための駆動パルスを供給するゲートドライバとを備えている。そして、読み出した電荷を信号処理部16に出力する。なお、X線を光に変換した後、電荷に変換する間接変換方式を用いて実施するようにしてもよい。
信号処理部16は、X線検出器15の検出素子から読み出された電荷を電圧に変換するアンプ及びその電圧を増幅するアンプと、このアンプの出力をデジタル信号に変換するA/D変換器と、A/D変換器からの信号を時系列信号に変換してX線投影データを生成するパラレル・シリアル変換器とを備えている。そして、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。
機構部20は、X線透視やX線撮影を行うために、被検体Pに対するX線照射部10及びX線検出部14の相対的位置を位置決めする位置決め手段であり、天板18を長手方向、幅方向、及び上下方向の各方向へ移動して被検体Pに対するX線照射部10及びX線検出部14の位置決めを行うための天板移動機構21と、Cアーム19を回動して被検体Pに対するX線照射部10及びX線検出部14の位置決めを行うためのアーム移動機構22と、天板移動機構21及びアーム移動機構22を制御する機構制御部23とを備えている。そして、操作部80からの位置決め操作により入力された位置情報に基づいて、天板18及びCアーム19が移動される。
図2は、アーム移動機構22の構成を示した図である。アーム移動機構22は、一端部近傍でX線照射部10を保持すると共に他端部近傍でX線検出部14を保持するCアーム19を矢印R1方向に回動可能に支持する第1の支持体221、この第1の支持体221を矢印R2回動可能に支持する第2の支持体222、及び上方に配置された2つのガイドレール224を備えている。また、第2の支持体222を、鉛直線223aを中心として回動可能に支持し、またガイドレール224に沿って移動可能に支持し、更にガイドレール224に対して垂直方向に水平移動可能に支持する第3の支持体223を備えている。
そして、X線照射部10及びX線検出部14は、例えばCアーム19のR1方向への回動により、天板18により移動された被検体Pの患部をアイソセンタC0として、矢印で示した右斜位方向(RAO)及び左斜位方向(LAO)に回動して位置決めされる。また、Cアーム19のR2方向の回動により、被検体Pの患部をアイソセンタC0として、図示しない頭部方向及び足部方向に回動して位置決めされる。このCアーム19のR1及びR2方向への回動により、X線照射部10及びX線検出部14による任意の角度からの被検体Pに対するX線撮影やX線透視を可能にしている。
図1に示した高電圧部30は、透視用のX線及びこの透視用よりも高い強度の撮影用のX線を発生させるためにX線照射部10のX線管11を照射駆動する高電圧発生部31と、高電圧発生部31を制御するX線制御部32とを備えている。
X線制御部32は、システム制御部90から供給される管電圧、管電流、パルス幅、照射レート等の照射条件に基づいて、X線管11が照射駆動されるように高電圧発生部31の制御を行う。そして、X線管11から透視用のX線や撮影用のX線を連続的に照射させる。また、照射レートに応じて間欠的に照射させる。
画像データ生成部40は、X線検出部14の信号処理部16から出力されるX線投影データに基づいて2次元の画像データ(2D画像データ)を生成する。ここで、X線照射部10及びX線検出部14による複数の位置決めされた位置からの造影剤が注入されていない被検体Pに対するX線撮影により、複数の非造影画像データを生成する。次いで、X線照射部10及びX線検出部14による複数の位置決めされた位置からの造影剤が注入された被検体Pに対するX線撮影により、複数の造影画像データを生成する。
また、被検体P上のX線検出部14により検出が可能な領域に例えば金属球等のマーカを取り付けた後、X線照射部10及びX線検出部14による複数の位置決めされた位置からの造影剤が注入されていない被検体Pに対するX線撮影により、マーカのデータを含む複数の非造影画像データを生成する。次いで、X線照射部10及びX線検出部14による複数の位置決めされた位置からの造影剤が注入された被検体Pに対するX線撮影により、マーカのデータを含む複数の造影画像データを生成する。
更に、X線照射部10及びX線検出部14によるカテーテルやガイドワイヤ等のデバイスが挿入された被検体Pに対するX線透視により、透視画像データを生成する。そして、生成した複数の非造影画像データ、複数の造影画像データ、マーカデータを含む複数の非造影画像データ、マーカデータを含む複数の造影画像データ、透視画像データ等の2D画像データを画像データ処理部50に出力する。
画像データ処理部50は、画像データ生成部40から出力された複数の画像データを再構成して3次元の画像データ(3D画像データ)を生成する3D再構成部51と、画像データ生成部40から出力された透視画像データから被検体P内に挿入されたデバイスの位置を示すロードマップ画像データを生成するロードマップ画像データ生成部52とを備えている。
また、画像データ処理部50は、画像データ生成部40から出力された透視画像データから、X線照射部10及びX線検出部14に対する前記透視画像データを生成するためにX線透視が行われたときの被検体Pの位置と前記透視画像データが生成される前の被検体Pの位置との関係を示す位置画像データを生成する位置画像データ生成部53を備えている。
更に、画像データ処理部50は、3D再構成部51で生成された3D画像データや画像データ生成部40から出力された複数の非造影画像データ等を保存する画像データ記憶部54を備えている。
3D再構成部51は、画像データ生成部40から出力された複数の非造影画像データ及び複数の造影画像データを夫々再構成して3D非造影画像データ及び3D造影画像データを生成する。次いで、生成した3D非造影画像データと3D造影画像データとの減算処理により血管部分を抽出した3DDSA画像データを生成する。そして、生成した3D非造影画像データ及び3DDSA画像データの各3D画像データを画像データ記憶部54に保存する。
また、画像データ生成部40から出力されたマーカデータを含む複数の非造影画像データを再構成して3D非造影画像データを生成する。また、画像データ生成部40から出力されたマーカデータを含む複数の造影画像データに基づいて、画像データ記憶部54に保存されたマーカデータを含む複数の非造影画像データを読み出し、読み出したマーカデータを含む複数の非造影画像データと、この非造影画像データが生成された位置と同じ位置からのX線撮影により生成されたマーカデータを含む造影画像データとの減算処理により複数のDSA画像データを生成する。次いで、生成した複数のDSA画像データを再構成して3DDSA画像データを生成する。そして、生成した3D非造影画像データ及び3DDSA画像データの各3D画像データを画像データ記憶部54に保存する。
ロードマップ画像データ生成部52は、操作部80からロードマップ透視を開始する操作が行われると、画像データ生成部40から出力される透視画像データ及びシステム制御部90から供給される前記透視画像データを生成するためにX線透視が行われたときの位置決めされた透視位置の情報に基づいて、画像データ記憶部54に保存された3DDSA画像データを読み出す。次いで、読み出した3DDSA画像データから得られる投影画像データにライブ画像データである前記透視画像データを重ね合わせてロードマップ画像データを生成する。そして、生成したロードマップ画像データを表示部70に出力する。
位置画像データ生成部53は、操作部80からロードマップ透視を開始する操作が行われると、画像データ生成部40から出力された透視画像データ及びシステム制御部90から供給される前記透視画像データを生成するためにX線透視が行われたときの位置決めされた透視位置の情報に基づいて、前記透視位置と同じ位置からのX線撮影又はX線透視により得られる各第1乃至第4のマスク画像データを生成する。次いで、生成した各第1乃至第4のマスク画像データと前記透視画像データとの減算処理により各第1乃至第4の位置画像データを生成する。そして、生成した各第1乃至第4の位置画像データを表示部70に出力する。
ここで、操作部80からの第1のマスク画像を設定する操作に応じて、画像データ記憶部54に保存された3D非造影画像データを読み出す。次いで、読み出した3D非造影画像データから、前記透視位置からのX線撮影により得られる投影画像データである非造影画像データを第1のマスク画像データとして生成する。そして、生成した第1のマスク画像データと画像データ生成部40から出力された透視画像データとの減算処理により第1の位置画像データを生成する。
また、操作部80からの第2のマスク画像を設定する操作に応じて、画像データ記憶部54に保存されたマーカデータを含む3D非造影画像データを読み出し、読み出した3D非造影画像データから所定のアルゴリズムに従ってマーカデータのみを抽出した3Dマーカ画像データを生成する。次いで、生成した3Dマーカ画像データから、前記透視位置からのX線撮影により得られる投影画像データである2Dマーカ画像データを第2のマスク画像データとして生成する。そして、生成した第2のマスク画像データと画像データ生成部40から出力された透視画像データとの減算処理により第2の位置画像データを生成する。
更に、操作部80からの第3のマスク画像を設定する操作に応じて、前記透視位置に位置決めされた直後のX線透視により画像データ生成部40から得られた透視画像データを第3のマスク画像データとして生成する。そして、生成した第3のマスク画像データと、第3のマスク画像データの後に画像データ生成部40から出力された透視画像データとの減算処理により第3の位置画像データを生成する。
更にまた、操作部80からの第4のマスク画像を設定する操作に応じて、画像データ記憶部54に保存された複数の非造影画像データの中から、ロードマップ透視開始操作が行われたときの位置に最も近い撮影位置からのX線撮影により生成された非造影画像データを読み出すことにより、読み出した非造影画像データを第4のマスク画像データとして生成する。そして、生成した第4のマスク画像データと、前記撮影位置に位置決めされた位置を透視位置としてX線透視が行われたときに画像データ生成部40から出力される透視画像データとの減算処理により第4の位置画像データを生成する。
表示部70はCRTや液晶パネル等を備え、画像データ処理部50のロードマップ画像データ生成部52で生成されたロードマップ画像データと共に、位置画像データ生成部53で生成された各第1乃至第4の位置画像データを表示する。
操作部80は、キーボード、トラックボール、ジョイスティック、マウスなどの入力デバイスを備え、被検体Pを識別する氏名やID番号等の被検体情報、X線照射部10及びX線検出部14を位置決めする位置等を設定するための入力操作、X線照射条件を設定するための入力操作、表示に関する諸条件の設定や選択を行なうための入力操作等を行う。
システム制御部90は、CPUと記憶回路を備え、操作部80から入力された情報を一旦記憶した後、これらの入力情報に基づいてX線照射部10、X線検出部14、機構部20、高電圧部30、画像データ生成部40、及び画像データ処理部50の制御やシステム全体の制御を行なう。
以下、図1乃至図8を参照して、X線診断装置100の動作の一例を説明する。図3は、第1のマスク画像の設定に応じたX線診断装置100の動作を示すフローチャートである。図4は、第2のマスク画像の設定に応じたX線診断装置100の動作を示すフローチャートである。図5は、表示部70に表示されたロードマップ画像データ及び第2の位置画像データの一例を示す図である。図6は、表示部70に表示されたロードマップ画像データ及び第2の位置画像データの他の例を示す図である。図7は、第3のマスク画像の設定に応じたX線診断装置100の動作を示すフローチャートである。図8は、第4のマスク画像の設定に応じたX線診断装置100の動作を示すフローチャートである。
先ず、第1のマスク画像の設定に応じたX線診断装置100の動作を説明する。
図3において、操作部80から第1のマスク画像、被検体Pに対するX線照射部10及びX線検出部14の相対的位置を位置決めするための位置情報、及びX線の照射条件を設定する入力操作が操作部80から行われると、システム制御部90の記憶回路に第1のマスク画像、位置情報、及び照射条件の入力情報が保存される。その後、天板18上に載置された造影剤が注入されていない被検体PのX線撮影を開始する操作が操作部80から行われると、X線診断装置100は動作を開始する(ステップS1)。
システム制御部90は、第1のマスク画像、位置情報、及び照射条件の入力情報に基づいて、X線照射部10、X線検出部14、機構部20、高電圧部30、画像データ生成部40、及び画像データ処理部50にX線撮影を指示する。
機構部20の機構制御部23は、システム制御部90から供給される位置情報に基づいて、天板移動機構21及びアーム移動機構22を制御する。また、高電圧部30のX線制御部32は、システム制御部90から供給される照射条件に基づいて、X線照射部10から撮影用のX線を照射させる高電圧発生部31の制御を行なう。
機構部20のアーム移動機構22は、Cアーム19を例えばR1方向に所定の角度の範囲を回動する。高電圧発生部31は、Cアーム19の回動に応じてX線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は回動しながら、天板18上に載置された被検体Pに対して撮影用のX線を照射する。
X線検出部14は、被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて複数の非造影画像データを生成し、生成した複数の非造影画像データを画像データ処理部50の3D再構成部51に出力する。3D再構成部51は、画像データ生成部40から出力された複数の非造影画像データから3D非造影画像データを生成し、生成した3D非造影画像データを画像データ記憶部54に保存する(ステップS2)。
次に、造影剤が注入された被検体PのX線撮影を開始する操作が操作部80から行われると、Cアーム19をR1方向に造影剤が注入される前と同じ角度の範囲を回動する。高電圧発生部31は、Cアーム19の回動に応じてX線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は回動しながら、天板18上に載置された被検体Pに対して撮影用のX線を照射する。
X線検出部14は、被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて複数の造影画像データを生成し、生成した複数の造影画像データを3D再構成部51に出力する。3D再構成部51は画像データ生成部40から出力された複数の造影画像データに基づいて3DDSA画像データを生成し、生成した3DDSA画像データを画像データ記憶部54に保存する(ステップS3)。
次に、操作部80から位置決め操作が行われた後、デバイスが挿入された被検体Pのロードマップ透視を開始する操作が操作部80から行われると、高電圧発生部31は、X線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は、天板18上に載置された被検体Pに対して透視用のX線を照射する。
X線検出部14は、被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて透視画像データを生成し、生成した透視画像データを画像データ処理部50のロードマップ画像データ生成部52及び位置画像データ生成部53に出力する。
ロードマップ画像データ生成部52は、画像データ生成部40から出力された透視画像データ及びシステム制御部90から供給される前記透視画像データを生成するためにX線透視が行われたときの位置決めされた透視位置の情報に基づいて、ロードマップ画像データを生成する。そして、生成したロードマップ画像データをリアルタイムに表示部70に出力する(ステップS4)。
位置画像データ生成部53は、画像データ生成部40から出力された透視画像データ及びシステム制御部90から供給される前記透視画像データを生成するためにX線透視が行われたときの位置決めされた透視位置の情報に基づいて、第1の位置画像データを生成する。そして、生成した第1の位置画像データをリアルタイムに表示部70に出力する(ステップS5)。
このように、画像処理を行う位置画像データ生成部53を設けることにより、新たな操作を必要とせず従来から行っている操作部80からの操作だけで、第1の位置画像データを生成することができる。
表示部70は、ロードマップ画像データ生成部52から出力されたロードマップ画像データ及び位置画像データ生成部53から出力された第1の位置画像データを合成し、合成したロードマップ画像データ及び第1の位置画像データをリアルタイムに表示する(ステップS6)。
このように、表示部70に第1の位置画像データを表示することにより、透視画像データが得られたときのX線照射部10及びX線検出部14に対する被検体Pの位置が、複数の非造影画像データが得られたときの位置からずれているか否かを容易に把握することができる。
ステップS6の後に、操作部80からロードマップ透視を終了する操作が行われると、システム制御部90がX線照射部10、X線検出部14、機構部20、高電圧部30、画像データ生成部40、及び画像データ処理部50に動作の停止を指示することにより、X線診断装置100は動作を終了する(ステップS7)。
次に、第2のマスク画像の設定に応じたX線診断装置100の動作を説明する。
図4は、第2のマスク画像の設定に応じたX線診断装置100の動作を示したフローチャートである。操作部80から第2のマスク画像、被検体Pに対するX線照射部10及びX線検出部14の相対的位置を位置決めするための位置情報、及びX線の照射条件を設定する入力操作を設定する入力操作が操作部80から行われると、システム制御部90の記憶回路に第2のマスク画像、位置情報、及びX線の照射条件の入力情報が保存される。そして、天板18上に載置された被検体P上のX線検出部14により検出が可能な領域に例えば金属球等のマーカを取り付けた後、造影剤が注入されていない被検体PのX線撮影を開始する操作が操作部80から行われると、X線診断装置100は動作を開始する(ステップS11)。
機構制御部23は、システム制御部90から供給される位置情報に基づいて、天板移動機構21及びアーム移動機構22を制御する。また、X線制御部32は、システム制御部90から供給される照射条件に基づいて、X線照射部10から撮影用のX線を照射させる高電圧発生部31の制御を行なう。
アーム移動機構22は、Cアーム19をR1方向に所定の角度の範囲を回動する。高電圧発生部31は、Cアーム19の回動に応じてX線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は回動しながら、天板18上に載置された被検体Pに対して撮影用のX線を照射する。
X線検出部14は、被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて複数の非造影画像データを生成し、生成した複数の非造影画像データを3D再構成部51に出力する。3D再構成部51は、画像データ生成部40から出力された複数の非造影画像データからマーカのデータを含む3D非造影画像データを生成し、生成した3D非造影画像データを画像データ記憶部54に保存する(ステップS12)。
次に、造影剤が注入される前と同じ位置にマーカが取り付けられた被検体Pに造影剤を注入した後、X線撮影を開始する操作が操作部80から行われると、Cアーム19をR1方向に造影剤が注入される前と同じ角度の範囲を回動する。高電圧発生部31は、Cアーム19の回動に応じてX線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は回動しながら、天板18上に載置された被検体Pに対して撮影用のX線を照射する。
X線検出部14は、被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて複数の造影画像データを生成し、生成した複数の造影画像データを3D再構成部51に出力する。
3D再構成部51は、画像データ生成部40から出力された複数の造影画像データに基づいて3DDSA画像データを生成し、生成した3DDSA画像データを画像データ記憶部54に保存する(ステップS13)。
次に、操作部80から位置決め操作が行われた後、造影剤が注入される前と同じ位置にマーカが取り付けられ、デバイスが挿入された被検体Pのロードマップ透視を開始する操作が操作部80から行われると、高電圧発生部31は、X線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は、天板18上に載置された被検体Pに対して透視用のX線を照射する。X線検出部14は被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。
画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて透視画像データを生成し、生成した透視画像データをロードマップ画像データ生成部52及び位置画像データ生成部53に出力する。
ロードマップ画像データ生成部52は、画像データ生成部40から出力された透視画像データ及びシステム制御部90から供給される前記透視画像データを生成するためにX線透視が行われたときの位置決めされた透視位置の情報に基づいて、ロードマップ画像データを生成する。そして、生成したロードマップ画像データをリアルタイムに表示部70に出力する(ステップS14)。
位置画像データ生成部53は、画像データ生成部40から出力された透視画像データ及びシステム制御部90から供給される前記透視画像データを生成するためにX線透視が行われたときの位置決めされた透視位置の情報に基づいて、第2の位置画像データを生成する。そして、生成した第2の位置画像データをリアルタイムに表示部70に出力する(ステップS15)。
このように、画像処理を行う位置画像データ生成部53を設けることにより、新たな操作を必要とせず従来から行っている操作部80からの操作だけで、第2の位置画像データを生成することができる。
表示部70は、ロードマップ画像データ生成部52から出力されたロードマップ画像データ及び位置画像データ生成部53から出力された第2の位置画像データを合成してリアルタイムに表示する(ステップS16)。
表示部70の画面にリアルタイムに表示されたロードマップ画像データ及び第2の位置画像データの一例を示した図である。この画面71は、第1及び第2の表示エリア72,73により構成される。
第1の表示エリア72には、ロードマップ画像データ生成部52で生成されたロードマップ画像データ74が表示されている。ロードマップ画像データ74には、被検体Pの血管に対応する血管データ741の及び被検体Pの血管内に挿入された例えばカテーテルに対応するカテーテルデータ742が表示されている。
第2の表示エリア73には、位置画像データ生成部53で生成された第2の位置画像データ75が表示されている。そして、第2の位置画像データ75には、被検体Pに取り付けられたマーカに対応する画像データ生成部40で生成された透視画像データに含まれていた透視マーカデータ751及び第2のマスク画像データに含まれていたマスクマーカデータ752が表示されている。
透視マーカデータ751は、一部がマスクマーカデータ752と重なり、マスクマーカデータ752の一側に位置している。これにより、透視画像データが得られたときの被検体Pの位置が、複数の非造影画像データが得られたときの位置から一側にずれていることがわかる。
なお、透視画像データが得られたときの被検体Pの位置が、複数の非造影画像データが得られたときの位置と一致していると、透視マーカデータ751と752が略重なるため、図6に示すように、透視マーカデータ751aとマスクマーカデータ752aが重なり合って同じ位置に表示された第2の位置画像データ75aを得ることができる。
ここで、位置画像データ生成部53は、透視マーカデータ751とマスクマーカデータ752の位置ずれを例えば閾値処理やパターンマッチング等の処理方法で検出する。そして、検出した位置の差が予め設定した許容範囲から外れたとき、その警告情報を表示部70に出力する。
このように、表示部70に第2の位置画像データを表示することにより、透視画像データに含まれるマーカのデータと、2Dマーカ画像データに含まれるマーカのデータとの位置関係から、透視画像データが得られたときのX線照射部10及びX線検出部14に対する被検体Pの位置が、複数の非造影画像データが得られたときの位置からずれているか否かを容易に把握することができる。
ステップS16の後に、操作部80からロードマップ透視を終了する操作が行われると、X線診断装置100は動作を終了する(ステップS17)。
次に、第3のマスク画像の設定に応じたX線診断装置100の動作を説明する。
図7は、第3のマスク画像の設定に応じたX線診断装置100の動作を示したフローチャートである。操作部80から第3のマスク画像、被検体Pに対するX線照射部10及びX線検出部14の相対的位置を位置決めするための位置情報、及びX線の照射条件を設定する入力操作が操作部80から行われると、システム制御部90の記憶回路に第3のマスク画像、位置情報、及びX線の照射条件の入力情報が保存される。その後、天板18上に載置された造影剤が注入されていない被検体PのX線撮影を開始する操作が操作部80から行われると、X線診断装置100は動作を開始する(ステップS21)。
機構制御部23は、システム制御部90から供給される位置情報に基づいて、天板移動機構21及びアーム移動機構22を制御する。また、X線制御部32は、システム制御部90から供給される照射条件に基づいて、X線照射部10から撮影用のX線を照射させる高電圧発生部31の制御を行なう。
アーム移動機構22は、Cアーム19をR1方向に所定の角度の範囲を回動する。高電圧発生部31は、Cアーム19の回動に応じてX線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は回動しながら、天板18上に載置された被検体Pに対して撮影用のX線を照射する。
X線検出部14は、被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて複数の非造影画像データを生成し、生成した複数の非造影画像データを3D再構成部51に出力する。3D再構成部51は、画像データ生成部40から出力された複数の非造影画像データから3D非造影画像データを生成し、生成した3D非造影画像データを画像データ記憶部54に保存する(ステップS22)。
次に、造影剤が注入された被検体PのX線撮影を開始する操作が操作部80から行われると、Cアーム19をR1方向に造影剤が注入される前と同じ角度の範囲を回動する。高電圧発生部31は、Cアーム19の回動に応じてX線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は回動しながら、天板18上に載置された被検体Pに対して撮影用のX線を照射する。
X線検出部14は、被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて、X線照射部10及びX線検出部14による造影剤が注入されていない場合と同じ角度からのX線撮影により複数の造影画像データを生成し、生成した複数の造影画像データを3D再構成部51に出力する。3D再構成部51は、画像データ生成部40から出力された複数の造影画像データに基づいて3DDSA画像データを生成し、生成した3DDSA画像データを画像データ記憶部54に保存する(ステップS23)。
次に、操作部80から位置決め操作が行われた後、デバイスが挿入された被検体Pのロードマップ透視を開始する操作が操作部80から行われると、高電圧発生部31は、X線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は、天板18上に載置された被検体Pに対して透視用のX線を照射する。
X線検出部14は、被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて透視画像データを生成し、生成した透視画像データをロードマップ画像データ生成部52及び位置画像データ生成部53に出力する。
ロードマップ画像データ生成部52は、画像データ生成部40から出力された透視画像データ及びシステム制御部90から供給される前記透視画像データを生成するためにX線透視が行われたときの位置決めされた透視位置の情報に基づいて、ロードマップ画像データを生成する。そして、生成したロードマップ画像データをリアルタイムに表示部70に出力する(ステップS24)。
位置画像データ生成部53は、画像データ生成部40から出力された透視画像データ及びシステム制御部90から供給される前記透視画像データを生成するためにX線透視が行われたときの位置決めされた透視位置の情報に基づいて、第3の位置画像データを生成する。そして、生成した第3の位置画像データをリアルタイムに表示部70に出力する(ステップS25)。
このように、画像処理を行う位置画像データ生成部53を設けることにより、新たな操作を必要とせず従来から行っている操作部80からの操作だけで、第3の位置画像データを生成することができる。
表示部70は、ロードマップ画像データ生成部52から出力されたロードマップ画像データ及び位置画像データ生成部53から出力された第3の位置画像データを合成し、合成したロードマップ画像データ及び第3の位置画像データをリアルタイムに表示する(ステップS26)。
このように、表示部70に第3の位置画像データを表示することにより、透視画像データが得られたときのX線照射部10及びX線検出部14に対する被検体Pの位置が、その透視画像データを生成するために位置決めされた直後に透視画像データが生成されたときの位置からずれているか否かを容易に把握することができる。
ステップS26の後に、操作部80から位置決めした透視位置を変更する操作が行われると、ステップS24及びステップS25に戻る。そして、操作部80からロードマップ透視を終了する操作が行われると、X線診断装置100は動作を終了する(ステップS27)。
次に、第4のマスク画像の設定に応じたX線診断装置100の動作を説明する。
図8は、第4のマスク画像の設定に応じたX線診断装置100の動作を示したフローチャートである。操作部80から第4のマスク画像、被検体Pに対するX線照射部10及びX線検出部14の相対的位置を位置決めするための位置情報、及びX線の照射条件を設定する入力操作が操作部80から行われると、システム制御部90の記憶回路に第4のマスク画像、位置情報、及びX線の照射条件の入力情報が保存される。その後、天板18上に載置された造影剤が注入されていない被検体PのX線撮影を開始する操作が操作部80から行われると、X線診断装置100は動作を開始する(ステップS31)。
機構制御部23は、システム制御部90から供給される位置情報に基づいて、天板移動機構21及びアーム移動機構22を制御する。また、X線制御部32は、システム制御部90から供給される照射条件に基づいて、X線照射部10から撮影用のX線を照射させる高電圧発生部31の制御を行なう。
アーム移動機構22は、Cアーム19をR1方向に所定の角度の範囲を回動する。高電圧発生部31は、Cアーム19の回動に応じてX線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は回動しながら、天板18上に載置された被検体Pに対して撮影用のX線を照射する。
X線検出部14は、被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて複数の非造影画像データを生成し、生成した複数の非造影画像データを3D再構成部51に出力する。また、生成した複数の非造影画像データにこの非造影画像データを生成するためにX線撮影が行われたときの撮影位置の情報を付加して画像データ記憶部54に保存する。3D再構成部51は、画像データ生成部40から出力された複数の非造影画像データから3D非造影画像データを生成し、生成した3D非造影画像データを画像データ記憶部54に保存する(ステップS32)。
次に、造影剤が注入された被検体PのX線撮影を開始する操作が操作部80から行われると、Cアーム19をR1方向に造影剤が注入される前と同じ角度の範囲を回動する。高電圧発生部31は、Cアーム19の回動に応じてX線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は回動しながら、天板18上に載置された被検体Pに対して撮影用のX線を照射する。
X線検出部14は、被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて複数の造影画像データを生成し、生成した複数の造影画像データを3D再構成部51に出力する。3D再構成部51は、画像データ生成部40から出力された複数の造影画像データに基づいて3DDSA画像データを生成し、生成した3DDSA画像データを画像データ記憶部54に保存する(ステップS33)。
次に、操作部80から位置決め操作が行われた後、デバイスが挿入された被検体Pのロードマップ透視を開始する操作が操作部80から行われると、位置画像データ生成部53は、画像データ記憶部54に保存された複数の非造影画像データに付加された撮影位置の情報の中から、システム制御部90から供給される位置決め操作により入力された位置情報の位置に最も近い撮影位置の情報を読み出し、読み出した撮影位置の情報をシステム制御部90に出力する。
システム制御部90は、位置画像データ生成部53から出力された撮影位置の情報に基づいて、機構制御部23を制御する。機構制御部23は、天板移動機構21及びアーム移動機構22を制御して、システム制御部90から供給された撮影位置の情報の位置を透視位置として位置決めする(ステップS34)。
天板18及びCアーム19が透視位置へ移動された後、X線制御部32は、システム制御部90から供給される照射条件に基づいて、X線照射部10から透視用のX線を照射させる高電圧発生部31の制御を行なう。
高電圧発生部31は、X線照射部10を照射駆動する。X線照射部10は、天板18上に載置された被検体Pに対して透視用のX線を照射する。
X線検出部14は、被検体Pを透過したX線を検出してX線投影データを生成し、生成したX線投影データを画像データ生成部40に出力する。画像データ生成部40はX線検出部14から出力されたX線投影データに基づいて透視画像データを生成し、生成した透視画像データをロードマップ画像データ生成部52及び位置画像データ生成部53に出力する。
ロードマップ画像データ生成部52は、画像データ生成部40から出力された透視画像データ及びシステム制御部90から供給される前記透視画像データを生成するためにX線透視が行われたときの透視位置の情報に基づいて、ロードマップ画像データを生成する。そして、生成したロードマップ画像データをリアルタイムに表示部70に出力する(ステップS35)。
位置画像データ生成部53は、画像データ生成部40から出力された透視画像データ及びシステム制御部90から供給される前記透視画像データを生成するためにX線透視が行われたときの位置決めされた透視位置の情報に基づいて、第4の位置画像データを生成する。そして、生成した第4の位置画像データをリアルタイムに表示部70に出力する(ステップS36)。
このように、画像処理を行う位置画像データ生成部53を設けることにより、新たな操作を必要とせず従来から行っている操作部80からの操作だけで、第4の位置画像データを生成することができる。そして、第4の位置画像データの生成工程では、第1の位置画像データに比べて3D非造影画像データや3D非造影画像データから投影画像データを生成する必要がないため、生成時間の短縮を図ることができる。
表示部70は、ロードマップ画像データ生成部52から出力されたロードマップ画像データ及び位置画像データ生成部53から出力された第4の位置画像データを合成し、合成したロードマップ画像データ及び第4の位置画像データをリアルタイムに表示する(ステップS37)。
このように、表示部70に第4の位置画像データを表示することにより、透視画像データが得られたときのX線照射部10及びX線検出部14に対する被検体Pの位置が、複数の非造影画像データ及び造影画像データが得られたときの位置からずれているか否かを容易に把握することができる。
ステップS36の後に、操作部80からロードマップ透視を終了する操作が行われると、X線診断装置100は動作を終了する(ステップS38)。
以上述べた本発明の実施例によれば、画像処理を行う位置画像データ生成部53を設けることにより、新たな操作を必要とせず従来から行っている操作だけで、位置画像データを生成することができる。
そして、位置画像データ生成部53により第1の位置画像データを生成して表示部70に第1の位置画像データを表示することにより、透視画像データが得られたときのX線照射部10及びX線検出部14に対する被検体Pの位置が、複数の非造影画像データが得られたときの位置からずれているか否かを容易に把握することができる。
また、位置画像データ生成部53により第2の位置画像データを生成して表示部70に第2の位置画像データを表示することにより、透視画像データに含まれるマーカのデータと、2Dマーカ画像データに含まれるマーカのデータの位置の関係から、X線照射部10及びX線検出部14に対する透視画像データが得られたときの被検体Pの位置が、複数の非造影画像データが得られたときの位置からずれているか否かを容易に把握することができる。
更に、位置画像データ生成部53により第3の位置画像データを生成して表示部70に第3の位置画像データを表示することにより、透視画像データが得られたときのX線照射部10及びX線検出部14に対する被検体Pの位置が、その透視画像データを生成するために位置決めされた直後に透視画像データが生成されたときの位置からずれているか否かを容易に把握することができる。
更にまた、位置画像データ生成部53により第4の位置画像データを生成して表示部70に第4の位置画像データを表示することにより、透視画像データが得られたときのX線照射部10及びX線検出部14に対する被検体Pの位置が、複数の非造影画像データが得られたときの位置からずれているか否かを容易に把握することができる。
以上により、透視画像データが得られたときのX線照射部10及びX線検出部14に対する被検体Pの位置が、その透視画像データが得られる前の位置からずれているか否かを容易に把握できるため、デバイスを正確に操作することが可能となり、診断や治療を迅速に行うことができる。