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JP2011009754A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体基板の一方の面に不純物拡散層を容易に形成し、光電変換効率の高い太陽電池を作製する。
【解決手段】少なくとも1枚の半導体基板と少なくとも1枚の拡散防止板を背中合わせに配置し、第1の不純物拡散を行う背中合わせ拡散を行う。また、少なくとも1枚の半導体基板と少なくとも1枚の拡散防止板を背中合わせに配置し、第1の背中合わせ拡散を行った後、上記半導体基板の不純物を拡散した面が背中合わせになるように配置して第2の背中合わせ拡散を行う。また、上記拡散防止板を半導体基板とすることにより不純物拡散層を形成する。更には、上記第1と第2の不純物拡散で同一の導電型の不純物を拡散することにより不純物拡散層を形成する。
【効果】半導体基板の一方の面のみに不純物拡散層を一回の不純物拡散のみで形成することが出来るため、作製が容易で光電変換効率の高い太陽電池を作製することが出来る。
【選択図】図1

Description

本発明は、拡散防止板を用いて作製した太陽電池および作製法に関する。
太陽電池を作製する場合の不純物の拡散方法としては、例えば「Solar Cells」、Martin A. Green 著、Prentice-Hall, inc. 社刊、の第109頁、第6.4図、第6.5図(a)および第6.5図(b)に示されている。この例では、石英の炉心管内に複数の半導体基板を間隔を開けて配置し、その半導体基板の周辺に不純物ガスが行き渡るようにして行っている。この例は不純物としてリンを、半導体基板としてシリコンを用い、800℃から900℃に加熱しn型の導電型を示す不純物拡散層を形成している。このため、上記の第6.5図(a)にあるように上記半導体基板の両面に不純物が拡散されてしまう(本願の図18(c)に相当)。
「Solar Cells」、Martin A. Green 著、Prentice-Hall, inc. 社刊、 第109頁
上記従来技術の不純物拡散法では、上記の第6.5図(b)にあるように、半導体基板の一方の面のみに不純物拡散層を形成したい場合には、拡散の前に予め図18(b)に示すように上記半導体基板の一方の面に熱CVD窒化膜や熱酸化膜、またはプラズマCVDなどによる低温形成の窒化膜や酸化膜などからなる拡散防止膜14を形成して拡散を行うか、両面に不純物を拡散したのち一方の面の拡散層をエッチングや機械的研削により除去する必要がある。このため、拡散防止膜形成やエッチングなどの太陽電池作製工程が増えてしまい太陽電池作製コストの増大を招く。また、特に熱酸化などの高温処理を追加することにより、半導体基板の少数キャリヤライフタイムが低下するなどの品質低下が発生する。更には、不純物の再拡散により不純物プロファイルが変化し、最適プロファイルを得ることが出来なくなるなどの問題が発生し太陽電池の光電変換効率が低下してしまう。また、エッチングや機械的研削などを行うことにより、上記半導体基板の表面形状が変化するため、例えば光反射防止構造として形成されているテクスチャー構造の形状が変化し光反射防止機能が低下することにより、太陽電池の光電変換効率が低下してしまう。
少なくとも1枚の半導体基板と少なくとも1枚の拡散防止板を背中合わせに配置し、第1の不純物拡散を行う背中合わせ拡散により上記課題を解決することが出来る。
また、少なくとも1枚の半導体基板と少なくとも1枚の拡散防止板を背中合わせに配置し、第1の背中合わせ拡散を行った後、上記半導体基板の不純物を拡散した面が背中合わせになるように配置して第2の背中合わせ拡散を行うことにより上記課題を解決することが出来る。
また、上記拡散防止板を半導体基板とすることにより上記課題を解決することが出来る。
更には、上記第1と第2の不純物拡散で同一の導電型の不純物を拡散することにより上記課題を解決することが出来る。
本発明によれば、半導体基板の一方の面のみに不純物拡散層を一回の不純物拡散のみで形成することが出来るため、作製が容易で光電変換効率の高い太陽電池を作製することが出来る。
本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の一作製法を説明するための図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の一作製法を説明するための図である。 本発明の一作製法を説明するための図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 本発明の太陽電池の一作製法を示す図である。 従来の太陽電池の一作製法を示す図である。
実施例1
図1に本発明の実施例1の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この実施例では図1(a)に示すように、2枚の半導体基板1を向かい合わせてボート5上にのせ、通常の半導体製造に用いられる炉心管4の中に置きキャリヤガス7を一方の端から導入し、他方に置かれたキャップ6から排気ガス8を排出した。この装置の半導体基板1の拡大図を図1(b)に示す。複数の半導体基板は第1の半導体板2と第2の半導体基板3を2枚一組で背中合わせに配置している。このように構成することにより、第1の半導体基板および第2の半導体基板3の背中合わせにされた面の反対側の面のみがキャリヤガス7にさらされるため、キャリヤガスに所望の第1の不純物を混入させて、所望の温度に保持することによりキャリヤガス7にさらされた面のみに第1の不純物を拡散することが出来た。第1と第2の半導体基板2,3を図1(c)のようにぴったりと接して配置する事により背中合わせされた面への不純物の進入を完全に防止することが出来る。しかし、不純物によっては半導体基板2、3のキャリヤガスに接する部分に形成される拡散ガラスや、半導体基板の反りなどによって出来た背中合わせ面への微量のキャリヤガスの進入などによって2枚が融着し、拡散終了後に2枚の半導体基板を分離することが難しくなったり、場合によっては分離出来なくなってしまうことがある。これを防止するためには、図1(d)に示すように半導体基板2の表面9に反りを持たせることが有効である。また、図1(e)に示すように半導体基板2の表面9に微細な凹凸を形成してもよい。この場合には、光反射防止のために通常形成される四角錐などの微細な表面凹凸をそのまま用いてもよい。また、図1(f)に示すように2枚の半導体基板の一方の基板の表面にのみ凹凸やそりを有していても同様の効果が得られた。上記反りまたは凹凸の高さ10を2μm以上とすることにより2枚の半導体基板の融着を防止することができた。但し、上記2枚の半導体基板の背中合わせになっている面の半導体基板表面34の間隔11が1mmを超えると背中合わせ面へのキャリヤガスの回り込みが増大し、背中合わせ面に第1の導電型の不純物の回り込みが激しくなるため、上記間隔11は1mm以下とすることが望ましい。上記説明では2枚の半導体基板を用いて両方の基板表面に不純物の拡散を行うことにより片面のみに不純物を拡散した半導体を2枚同時に得ることが出来る例を示しているが、例えば上記第2の半導体基板3は第1の半導体基板2の裏面への不純物の拡散を防止することを目的とした単なるダミー基板であってもよし、半導体以外の材質からなる単なる拡散防止板であってもよい。
上記の不純物拡散法では、予め上記半導体基板の一方の面に熱酸化膜などの拡散防止膜を形成して拡散を行ったり、両面に拡散をしたのち一方の面の拡散層をエッチングや機械的研削により除去したりせずに半導体基板の一方の面にのみ不純物拡散層を一回の不純物拡散で形成することが出来た。このため、熱酸化膜形成やエッチングなどの太陽電池作製工程が不要となり、作製工程数を低減できた。また、熱酸化などの高温処理の回数を減らすことが出来たため、半導体基板の少数キャリヤライフタイムの低下を防止することが出来た。また、エッチングや機械的研削などを行うことによる、上記半導体基板の表面形状の変化が無くなった。このため例えば光反射防止構造として形成されているテクスチャー形状の変化による光反射防止機能の低下で太陽電池の光電変換効率が低下することが無くなった。
上記の説明の半導体基板には、シリコンやゲルマニウム、ガリウム砒素などの単結晶、多結晶などの円形や四角形などの外形の基板を用いることが出来き、半導体基板の導電型はi型、p型、n型のいずれでもよい。また、不純物としては、リン、ヒ素、アンチモン、ボロン、アルミ、ガリウム、などがある。これらの不純物拡散源は通常液体または固体の化合物を用いる。例えばリンの場合は液体のPOCl3を窒素と酸素を混合したキャリヤガスに混ぜて炉心管に導入する。固体のリン拡散源としては石英やSiC基板などにP2O5を塗布した固体拡散源などを用いる。場合によってはPH3などのガスを拡散源として用いる場合がある。また、ボロン拡散源としては液体のBBr3を窒素と酸素を混合したキャリヤガスに混ぜて用いたり、固体のBN基板を用いたりガス状のB2H6を用いたりする場合がある。
実施例2
図2に本発明の実施例2の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この実施例では不純物拡散源として固体拡散源36を用いた例を示す。このような固体拡散源では上記液体拡散源に含まれるClやBrなどのハロゲンガスを含んでいない拡散源を用いることが出来る。排気ガス8にハロゲンガスを含む場合は、ハロゲンガスが装置を腐食したり、人体の健康に害を及ぼすことがある。また、大気中へ放出された場合の大気汚染などの問題も考慮する必要がある。通常はこれらの問題を防止するために上記ハロゲンガスの回収装置を用いる。しかし、固体拡散源を用いる場合は、排気ガス8をそのまま大気に放出しても上記のような問題は生じないため、装置コストを低減することができる。
また、ハロゲンガスを含む拡散源を用いた場合には半導体基板中に大量のハロゲン原子が含まれるため、例えば熱酸化膜を半導体基板表面に形成した場合に半導体と酸化膜の界面付近に存在するハロゲンガスが上記界面での少数キャリヤの再結合速度を高め太陽電池の光電変換効率を低下させる場合がある。しかし、固体拡散源などのハロゲン元素を含まない拡散源を用いる方法で形成された太陽電池には太陽電池作製工程に入る前の半導体基板に含まれる程度のハロゲンガスしか含まれないため、光電変換効率が低下することがない。
実施例3
図3に本発明の実施例3の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この実施例では、不純物の拡散に減圧拡散法を用いている。この方法は、バルブ12を用いて導入ガス7の炉心管4への流入を完全に止めるか、ごく微量とし、パッキン13等でキャップ6と炉心管4との間を気密封止し、排気チューブ33に排気ポンプ(図示せず)を接続して炉心管内の気圧を減圧しながら不純物を導入する方法である。この実施例では固体拡散源36を用いているが、固体拡散源を用いずに不純物を含むキャリヤガスを導入ガス7として用いることにより不純物を拡散してもよい。これらの方法では、炉心管内が減圧されているため不純物が炉心管内にまんべんなく行き渡り、半導体基板1表面での不純物拡散の均一性が増す。また、不純物拡散源に含まれる重金属など、半導体基板に欠陥を発生させたり、少数キャリヤライフタイムを低下させたりする原因となる有害な不純物が半導体基板内に拡散することを防止、または低減することが出来る。特に、不純物としてボロンを用いる場合は拡散温度が1000℃から1100℃前後と高く、有害な不純物の拡散による半導体基板品質の低下が発生しやすいが、本方法を用いることにより太陽電池作製後も半導体基板品質、特にキャリヤライフタイムを高く保つことが出来るため、太陽電池の光電変換効率を高くすることが出来る。
特にボロンを不純物として拡散した場合には、拡散後に熱処理を行うとキャリヤライフタイムが大きく低下することがある。これを防止するためには、熱酸化膜などの拡散防止膜を必要としない本発明の背中合わせ拡散法と上記減圧拡散法を組み合わせることにより不純物拡散以外の熱処理を完全に無くすことが出来るため、太陽電池の変換効率を高めることが出来る。
上記減圧拡散法は上記背中合わせ拡散法との組み合わせにおいても有効であるが。これに限らず、通常の拡散法においても太陽電池の光電変換効率を向上させる効果がある。特にボロンの拡散では不純物拡散源としてBNをバインダーで基板状に成形した固体拡散源を用いた場合は不純物拡散後のSi基板の少数キャリヤライフタイムが不純物拡散前の50%以下となってしまう。例えば、CZ法で作られた比抵抗10Ω・cmのSi基板の場合、初期の少数キャリヤライフタイムが100μs以上のウエハーを用いてもボロン拡散後では10μs前後まで低下してしまう。このような固体拡散源にはLi、Na、Kなどのアルカリ金属が通常1ppm以上含まれる。また、その他のCr、Mn、Fe、Ni、Cuなどの金属も10ppm以上含まれる。
熱CVD等で作製されるパイロリティックボロンナイトライド(PBN)からなる拡散源はNaなどのアルカリ金属は通常1ppm以下しか含まれない。また、その他のMn、Fe、Ni、Cuなどの金属も1ppm以下しか含まれない。このような高純度の固体拡散源を用いると、Si基板において不純物拡散後に不純物拡散前の50%以上の少数キャリヤライフタイムを得ることが出来る。また、例えばCZ法で作られた比抵抗10Ω・cmのSi基板の場合、初期の少数キャリヤライフタイムが100μs以上のウエハーを用いるとボロン拡散後でも100μs前後のキャリヤライフタイムが比較的再現性良く得られるが、拡散源の使用状況によっては拡散後の少数キャリヤライフタイムがばらつくことがある。
高純度の液体のBBr3を不純物拡散源として用いる場合は、Li、Na、Kなどのアルカリ金属は10ppb以下しか含まれない。また、As、BiなどのV族原子も20ppb以下しか含まれない。Al、Ga、などのIII族原子も20ppb以下しか含まれない。その他のCr、Co、Cu、Au、Fe、Pb、Hg、Ni、Sn、Ti、Zn、Mg、Mn、Agなどの金属やSr、Caなどの他の不純物20ppb以下しか含まれないこのような高純度の液体拡散源を用いると、Si基板において不純物拡散後に不純物拡散前の50%以上の少数キャリヤライフタイムを得ることが出来る。また、例えばCZ法で作られた比抵抗10Ω・cmのSi基板の場合、初期の少数キャリヤライフタイムが100μs以上のウエハーを用いるとボロン拡散後でも100μs前後のキャリヤライフタイムが得られるが、再現性が低く上記少数キャリヤライフタイムより小さい値しか得られない場合が多い。
上記のように、拡散源以外の不純物原子の含有量が高い不純物拡散源を用いると少数キャリヤライフタイムの低下が発生する。また、高純度の不純物拡散源を用いた場合も、得られる少数キャリヤライフタイムの再現性の低下が起こる。
これに対して、上記減圧拡散法を用いることにより、BNをバインダーで基板状に成形した固体拡散源のように拡散源以外の不純物濃度の高い不純物拡散源を用いても不純物拡散後のSi基板の少数キャリヤライフタイムを不純物拡散前の50%以上とすることが出来た。例えば、CZ法で作られた比抵抗10Ω・cmのSi基板の場合、初期の少数キャリヤライフタイムが100μs以上のウエハーを用いた場合には、ボロン拡散後で再現性良く100μs前後の少数キャリヤライフタイムが得られた。
また、上記パイロリティックボロンナイトライドからなる固体拡散源のよに拡散源以外の主な不純物を1ppm以下しか含まない拡散源や、液体のBBr3のように拡散源以外の主な不純物を20ppb以下しか含まない拡散源を用いても、上記減圧拡散法を用いることにより再現性良く高い少数キャリヤライフタイムが得られた。
このような高い少数キャリヤライフタイムは太陽電池の光電変換効率を高める上で非常に重要な要素であり、少数キャリヤライフタイムを高めることによって少数キャリヤの拡散長を少なくとも半導体基板厚みの2倍、望ましくは半導体基板厚みの3倍以上とすることにより太陽電池の発電電流が増加するため高い光電変換効率が得られる。
実施例4
図4および図5に本発明の実施例4の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この実施例では、すでに第1の不純物拡散層15を一方の面に持つ半導体基板1のもう一方の面に第2の不純物拡散を行っている。図4(a)には従来の方法を用いた例を、図4(b)には本発明の方法を用いた例を示す。従来の方法では図4(a)に示すように、不純物拡散時に第1の拡散層15の上への第2の不純物拡散で拡散される不純物の拡散を防止するために、例えば熱酸化により作製した拡散防止膜14を形成し、不純物拡散後にエッチングにより拡散防止膜14を除去している。この熱酸化膜の形成は、通常900℃から1000℃程度の温度で行い0.1μm程度の膜厚とする。このため、例えば第1の不純物拡散層の不純物がボロンである場合には、酸化膜形成により、半導体基板1表面に垂直な方向のボロン濃度プロファイルは図5に示すように酸化膜形成前のプロファイル16から酸化膜形成後のプロファイル17に変化する。このように、酸化後はボロン濃度が半導体基板1の不純物の基板濃度と同じになる深さである拡散深さが深くなり、最大不純物濃度が低くなる。太陽電池を作製する場合に、このボロン拡散面から光を入射して発電を行う場合には太陽光の中の短波長光に対する感度を向上させるためにボロン拡散層の深さを浅くする必要がある。従来技術により第2の不純物拡散を行う図4(a)の方法で作製した太陽電池に比べて図4(b)の方法で作製した太陽電池ではボロン拡散深さが浅いため短波長感度が高くこの結果光電変換効率が高まる。
更に、図5の酸化膜形成後のプロファイル17に示すように、熱酸化を行うことにより基板表面にボロン濃度の勾配が出来てしまい、基板の最表面のボロン濃度が最大濃度の半分より小さくなってしまう。このように、表面に向かって不純物濃度が低下するような勾配を持つと、基板表面での少数キャリヤの再結合が増大し光電変換効率が低下する。図4(b)の方法ではこのような勾配の無い不純物プロファイルを得ることが出来るため、太陽電池の光電変換効率を向上することが出来る。
また、リンの拡散は通常750℃から900℃で行う。このため、上記第1の不純物拡散層15の不純物がリンである場合は、上記拡散防止膜14を750℃以上の温度で行うとリンの不純物濃度プロファイルが変化して拡散深さが深くなり、上記と同様に太陽電池の光電変換効率が低下する。よって、熱酸化膜などの750℃以上の温度で形成される拡散防止膜14を用いることなく、上記背中合わせ拡散を行うことにより太陽電池の光電変換効率を高めることが出来る。
実施例5
図6、図7、図8および図9に本発明の実施例5の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この実施例では、本発明の方法を用いて半導体基板の一方の面への第1の不純物拡散層と上記半導体基板の他方の面への第2の不純物拡散層を形成した例を示す。この作製プロセスでは、第1の不純物拡散層の不純物としてボロンを、第2の不純物拡散層の不純物としてリンを用い、半導体基板にはシリコンを用いた。図6(a)に示すプロセスでは2枚の半導体基板1を背中合わせに配置し、第1の拡散工程としてボロンの拡散を行い第1の不純物拡散層15を形成した。次に上記2枚の半導体基板をそれぞれ裏返して背中合わせに配置し第2の拡散工程としてリンを拡散し第2の不純物拡散層19を形成した。この方法により、半導体基板の一方の面にp型の拡散層を持ち他方の面にn型の拡散層を持つ半導体基板を簡便に作製することが出来た。
図6(b)に示すプロセスでは、図6(a)に示すプロセスにおける第1の不純物拡散と第2の不純物拡散で拡散する不純物を入れ替えている。これにより、図6(a)のプロセスで作製した構造と同様の不純物拡散層を持つ半導体基板を作製できた。しかし、作製した不純物拡散層の不純物濃度プロファイルを見るとこれらの2つのプロセスで作製された拡散層は互いに異なる不純物濃度プロファイルを持つ。上記図6(a)のプロセスを用いて作製された半導体基板のリンおよびボロンの不純物濃度プロファイルを図7に示す。この作製プロセスではボロンの拡散を初めに行っている。ボロンの拡散は通常1000℃から1100℃で行う。リンの拡散は通常750℃から900℃で行う。よって、初めに拡散されたボロンはその拡散温度より低い温度のリン拡散を後で行っても不純物濃度プロファイルはほとんど変化しない。よって、ボロン拡散のみを行った場合の拡散深さを約0.35μm、リン拡散のみを行った場合の拡散深さが約0.3μmとなるように作製した場合には、それぞれの拡散深は第1の拡散と第2の拡散を行った後も図7に示すボロン濃度21とリン濃度20のようにほぼ上記それぞれの拡散深さと同じである。これに対し、上記図6(b)に示すプロセスで拡散を行った場合は、初めに拡散を行ったリンが第2の拡散時の高温処理で再拡散するため図8に示すようにリン濃度プロファイル20が深くなる。このように拡散深さが深くなると半導体基板のリン拡散面から入射する太陽光に対する感度が低下し太陽電池の光電変換効率が低下する。よって、図6(a)と図6(b)のプロセスではボロンの拡散を先に行う図6(a)のプロセスが有利である。すなわち、本発明の方式を用いて第1の拡散と第2の拡散を行う場合には、より高温の拡散を先に行うことが望ましい。また、第1の拡散と第2の拡散で拡散時間が異なる場合も拡散時間が長くなるほど拡散深さが深くなるため、上記と同様の理由で拡散時間の長い方の拡散を先に行うことが望ましい。
上記の不純物拡散法では、予め上記半導体基板の一方の面に熱酸化膜などの拡散防止膜を形成して拡散を行ったり、両面に拡散をしたのち一方の面の拡散層をエッチングや機械的研削により除去したりせずに半導体基板のそれぞれの面に異なる導電型の不純物拡散層を2回の不純物拡散のみで形成することが出来た。このため、熱酸化膜形成やエッチングなどの太陽電池作製工程を低減できた。また、熱酸化などの高温処理の回数を減らすことにより、半導体基板の少数キャリヤライフタイムの低下を防止することが出来た。また、エッチングや機械的研削などを行うことによる、上記半導体基板の表面形状の変化が無くなり、例えば光反射防止構造として形成されているテクスチャー構造の形状が変化し光反射防止機能が低下することによる光電変換効率の低下を防止することが出来た。
上記方法で形成した半導体基板に図9(a)に示すように通常の方法で表面電極38および裏面電極39を形成することにより、表面からの入射光43および裏面からの入射光37により発電可能な太陽電池を簡便に作成することが出来た。また、図9(b)に示すように表面および裏面に誘電体膜などからなる反射防止膜を形成することにより、半導体基板1表面に形成された微細凹凸から成る反射防止構造とあいまって入射光を有効に取り込むことができた。当然ながら上記微細凹凸のない平坦な表面を持つ半導体基板であっても上記の効果が得られることはいうまでもない。さらには、図9(c)に示すように酸化膜やシリコンナイトライド膜などで形成されるパッシベーション膜41を挿入することにより少数キャリヤの再結合を低減し光電変換効率を高めることが出来た。また、たとえば図9(b)に示す構造の裏面全面に電極を形成し図9(f)に示す構造とすることにより表面からの光のみで発電する構造とすることも出来た。また、図9(e)や図9(b)に示すように基板1に電極39が第1および第2の不純物拡散層15、19を介さずに接する部分に第1の導電型の拡散層15とは反対の導電型を持ち、半導体基板1の上記反対の導電型の不純物濃度より高い不純物濃度を有するBSF層42をアルミアロイ法などを用いて設けることにより電極39と基板1の界面での少数キャリヤ再結合速度を低減し、光電変換効率を高めることが出来た。
上記の説明では第1の拡散層をp型のボロン拡散層とし、第2の拡散層をn型のリン拡散層とした作製法について説明したが、上記第1と第2の不純物拡散層が同じ導電型で上記第1と第2の拡散層の不純物濃度や拡散深さが異なる不純物拡散層を上記半導体基板の表と裏にそれぞれ形成する場合にも上記の説明のように第1と第2の拡散を行うことにより、表と裏にそれぞれ同じ導電型を示し拡散層の不純物濃度や拡散深さが異なる第1と第2の不純物拡散層を持つ図9(d)に示す構造の半導体基板を2回の拡散工程のみで簡便に形成することが出来る。
図9(a)から(f)に示す構造は一例であり、拡散層、反射防止膜層、パッシベーション層、BSF層、電極、光の入射方向などの構造を適時組み合わせた構造においても上記不純物拡散層形成法を用いることにより光電変換効率の高い太陽電池が得られる。
実施例6
図10に本発明の実施例6の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この実施例では第2の拡散時に半導体基板1の背中合わせされた面に若干の拡散ガスの回り込みが発生する場合について説明する。上記回り込みにより、図10(a)に示すように第2の不純物拡散によって不純物拡散層の回り込み部22が発生する。これにより第1の拡散層15の面積が減少し上記半導体基板を太陽電池として有効に使用出来る面積が減少する。これを防止するために、図10(b)で示すように、第1の拡散で形成された第1の不純物ガラス24を除去せずに、この第1の不純物ガラス24を第2の拡散での拡散防止膜として用いることが有効である。この方法により、上記拡散層の回り込み部分22は背中合わせ部分にまでは及ばないため半導体基板1の全面を太陽電池として用いることが出来た。
また、上記方法により第2の不純物拡散時に拡散ガスがわずかに背中合わせ面の中心域に進入した場合でも上記第1の不純物ガラス24が第2の拡散時に拡散防止膜となるため第1の不純物拡散層15の面に第2の不純物が拡散されるのを防止することが出来る。
上記実施例6の説明において、上記第1の不純拡散に背中合わせ拡散法を用いることは本質ではなく、通常の拡散法と拡散後の片面エッチング法や、熱酸化膜などの拡散防止膜を用いた通常の拡散方法などを用いてもよい。重要なのは第2の不純物拡散時に第1の拡散で形成された不純物拡散ガラスを残していることである。
実施例7
図11に本発明の実施例7の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この実施例では第1の拡散時に第1の拡散層の回り込み部23が形成されてしまう場合について説明する。この場合にも上記実施例6と同様に第1の拡散で形成された第1の不純物ガラス24を除去せずに第2の不純物拡散を行うことによって、図11(a)に示すように第1の不純物拡散層15の面積が減少することを防止することが出来る。しかしながらこの場合には、すでに第1の拡散によって第1の拡散層の回り込み部23が形成されているため、第2の拡散で形成される第2の拡散層19の面積が小さくなっている。これを解消するために、図11(b)に示すように第1の拡散の後に拡散ガラスエッチング工程を行い第1の不純物拡散で形成された第1の不純物ガラスの回り込み部35を除去する。この後第2の拡散を行うことによ図11(b)のように半導体基板の一方の面の全面にの第2の拡散層19を形成することができた。この構造では、図9(a)および図9(b)の電極形成工程に示すように、図9(a)に比べて図9(b)では第2の電極26を半導体基板のより外側に形成することが出来るため、同じ面積の半導体基板1からより大きい面積の効率の高い太陽電池を得ることができた。
実施例8
図12に本発明の実施例8の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この実施例では図10や図11を用いて説明したように半導体基板1の端面または背中合わせにした面への拡散層の回り込み部22や23を除去した。この方法としては拡散層の回り込み部22や23の拡散層のみをエッチングや研削により除去することも出来るが、より簡便には切断線44にそってダイシング法やレーザーカット法などにより切除することが出来た。
実施例9
図13に本発明の実施例9の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この実施例では2枚の半導体基板2、3を背中合わせに配置する場合に、図13(a)に示す形状の溝27を持つボート5を用いると第1の半導体基板2と第2の半導体基板3との間に隙間が開きやすくなる。これを防止するために図13(b)に示すように溝27が斜面を持つ形状とした。これにより第1の基板2と第2の基板3の隙間を狭めることが出来た。
実施例10
図14に本発明の実施例10の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この実施例ではボートの上部の溝28を下部の溝27の位置から横にずらして設けている。この溝に第1の半導体基板2と第2の半導体基板3を入れることによりこれらの半導体基板の隙間を小さくすることが出来た。この場合も下部溝の形状を図14(b)に示すように斜面を持つ形状とすることにより、隙間を更に低減することが出来た。また、図14(c)に示すように、下部の溝27の形状を斜めに傾いた半導体基板2、3に沿うよに側面を傾けて、これとほぼ直角に底面を傾けることにより、半導体基板2、3の上下のずれも少なくすることが出来た。
実施例11
図15に本発明の実施例11の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。通常は図15(a)に示すように炉心管4をほぼ水平に配置し、半導体基板2、3をほぼ垂直に配置して拡散を行っている。しかし、これらの方法では上記実施例9や実施例10で述べたように半導体基板2、3の隙間を少なくするための工夫が必要である。これに対して、図15(b)に示すように半導体基板2、3をほぼ水平に重ね合わせて配置することにより、2枚の半導体基板間の隙間を簡便に低減することが出来た。また、図15(c)に示す構造の縦型の炉心管4を用い、半導体基板をほぼ水平に配置することにより2枚の半導体基板間の隙間を簡便に低減できると共に、同じ口径の炉心管内に図15(b)の構造よりも多くの半導体基板を配置することが出来た。
実施例12
図16に本発明の実施例12の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この作成法においては、実施例3で説明した減圧拡散法を用いている。この方法では常圧拡散に比べると固体拡散源36から不純物が直線的に炉心管内を進み直接または衝突を繰り返しながら半導体基板2、3に到達する。このため拡散防止板29を半導体基板2、3と固体拡散源36の間に設置し拡散防止板29に開けたスリット30がおのおの背中合わせに配置されている半導体基板2、3の2組の間に位置するように設置することにより背中合わせに配置されている半導体基板2、3の背中合わせになっている面への拡散源の回り込みを低減することが出来た。また、導入ガス7として不純物を含むキャリヤガスを用いて減圧拡散を行う場合にも同様の効果が得られた。
実施例13
図17に本発明の実施例13の背中合わせ拡散を用いた作製法を示す。この作成法においては、これまで説明した拡散方法に加えて、第2の拡散源として拡散源基板31を用いて一回の拡散で第1の不純物拡散層と第2の不純物拡散層を半導体基板の表面と裏面に形成する方法について説明する。具体的には、図17(a)に示すように、半導体基板2の表面にこれまでに説明した背中合わせ拡散法で第1の導電型を形成する場合に、半導体基板2の裏面に不純物拡散源基板31を配置する。これにより、1回の拡散行程のみで第1の不純物拡散層と第2の不純物拡散層を半導体基板2の表面と裏面に形成することができた。不純物拡散源基板に含まれる不純物の導電型や濃度を適時選択することにより、互いに不純物濃度の異なる同一の導電型の不純物拡散層や互いに導電型の異なる不純物拡散層を一回の不純物拡散で半導体基板の表面と裏面に形成することが出来た。
また、図17(b)に示すように不純物拡散源基板31の片方の面のみに拡散源層32が形成されていても同様の効果を得ることが出来る。更には、上記不純物拡散源基板31または図17(c)に示すような表面および裏面に拡散源層32を持つ不純物拡散源基板31を第1の半導体基板2と第2の半導体基板3で挟むことにより1枚の不純物拡散源基板31で2枚の半導体基板2、3上に同時に上記構造の不純物拡散層を形成することが出来た。
これまでの説明の半導体基板には、シリコンやゲルマニウム、ガリウム砒素などの単結晶、多結晶などの材質で、円形や四角形などの外形を持つ基板を用いることができ、半導体基板の導電型はi型、p型、n型のいずれでもよい。また、不純物としては、リン、ヒ素、アンチモン、ボロン、アルミニウム、ガリウム、などがある。これらの不純物拡散源は通常液体または固体の化合物を用いる。例えばリンの場合は液体のPOCl3を窒素と酸素を混合したキャリヤガスに混ぜて炉心管に導入する。固体のリン拡散源としては石英やSiC基板などにP2O5を塗布した固体拡散源などを用いる。場合によってはPH3などのガスを拡散源として用いる場合がある。また、ボロン拡散源としては液体のBBr3を窒素と酸素を混合したキャリヤガスに混ぜて用いたり、固体のBN基板を用いたりガス状のB2H6を用いたりする場合がある。
また、上記で説明した拡散方法や拡散層、反射防止膜層、パッシベーション層、BSF層、電極、光の入射方向などの構造を適時組み合わせた方法や構造においても上記背中合わせ拡散法を用いることにより光電変換効率の高い太陽電池が得られる。
1:半導体基板、2:第1の半導体基板、3:第2の半導体基板、4:炉心管、5:ボート、6:キャップ、7:導入ガス、8:排気ガス、9:半導体基板表面、10:凹凸高さ、11:間隔、12:バルブ、13:パッキン、14:拡散防止膜、15:第1の不純物拡散層、16:拡散直後のボロン濃度プロファイル、17:酸化後のボロン濃度プロファイル、18:表面の濃度勾配、19:第2の不純物拡散層、20:リン濃度プロファイル、21:ボロン濃度プロファイル、22:第2の不純物拡散層の回り込み部、23:第1の不純物拡散層の回り込み部、24:第1の不純物ガラス、25:第1の電極、26:第2の電極、27:下部の溝、28:上部の溝、29:拡散防止板、30:スリット、31:拡散源基板、32:拡散源層、33:排気チューブ、34:半導体基板表面、35:第1の不純物ガラスの回り込み部、36:固体拡散源、37:裏面からの入射光、38:表面電極、39:裏面電極、40:反射防止膜、41:パッシベーション膜、42:BSF層、43:表面からの入射光、44:切断線。

Claims (7)

  1. 第1の半導体基板の第1の面と第1の不純物拡散源基板の第1の面とを対向させて配置して、前記第1の半導体基板の第1の面に第1の不純物拡散層を形成し、
    前記第1の半導体基板の第1の面と反対側の第2の面に第2の不純物拡散を行い、第2の不純物拡散層を形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 前記第2の不純物拡散層は、前記第1の不純物拡散により前記第1の面に形成される第1の不純物拡散層とは異なる導電型であることを特徴とする太陽電池の製造方法。
  3. 前記第1の不純物拡散源基板の第1の面に拡散源層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の太陽電池の製造方法。
  4. 請求項1記載の太陽電池の製造方法において、さらに、前記第1の不純物拡散源基板の第1の面と反対側の第2の面に、第2の半導体基板の第1の面を対向させて配置し、前記第2の半導体基板の第1の面と反対側の第2の面に、前記第2の不純物拡散を行い、第2の不純物拡散層を形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  5. 半導体基板の第1の面に、第1の不純物拡散を行い第1の不純物拡散層を形成し、
    前記第1の不純物拡散により形成される不純物ガラス層を前記第1の面に残したまま、前記半導体基板の前記第1の面と反対側の第2の面に第2の不純物拡散を行い、前記第1の不純物拡散層とは異なる導電型の第2の不純物拡散層を形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  6. 前記第1の不純物拡散により前記第2の面に回り込んだ不純物ガラス層を除去してから、前記第2の面に前記第2の不純物拡散を行うことを特徴とする請求項5記載の太陽電池の製造方法。
  7. 前記第2の不純物拡散の後、前記第1,2の面又は/及び前記第1の面と前記第2の面の間にある端面に回り込んだ拡散層を除去することを特徴とする請求項5記載の太陽電池の製造方法。
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