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JP2011000067A - 加熱調理用衣付き食品及び食感保持材 - Google Patents

加熱調理用衣付き食品及び食感保持材 Download PDF

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JP2011000067A
JP2011000067A JP2009146161A JP2009146161A JP2011000067A JP 2011000067 A JP2011000067 A JP 2011000067A JP 2009146161 A JP2009146161 A JP 2009146161A JP 2009146161 A JP2009146161 A JP 2009146161A JP 2011000067 A JP2011000067 A JP 2011000067A
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Masayoshi Takeda
優美 竹田
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QP Corp
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Abstract

【課題】油ちょう等の加熱調理後、時間が経過しても加熱調理直後の衣のサクサクとした食感を保持する加熱調理用衣付き食品を製造する。
【解決手段】
卵白蛋白質2〜8%及び食用油脂5〜20%を配合し、粘度が800mPa・s以上(品温10℃)、pHが3.8〜4.5、平均粒子径が40μm以下である水中油型乳化物からなる加工液卵白であって、該加工液卵白が乳酸発酵されてなる加工液卵白を中種に配合して加熱調理用衣付き食品を製する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、油ちょう等により加熱調理した後、時間が経過しても衣のサクサクとした食感が保持される加熱調理用衣付き食品及び加熱調理用衣付き食品の食感保持材に関する。
コロッケ、から揚げ、メンチカツ、エビフライ等の衣付き食品は、ルウや野菜、畜肉、魚介類等の食材を中種とし、その表面に打ち粉やバッター液を付着させ、さらに好みによりパン粉、シリアル等のブレッダーを付着させた後、油ちょう等の加熱調理を行い製造する。衣付き食品の衣は、加熱調理直後ではサクサクとして好ましい食感であるが、経時的にサクサク感が失われ、べとついた油っぽい食感となる。テイクアウトの惣菜や弁当等では、衣付き食品を加熱調理直後に食することが難しいため、衣のサクサク感の劣化が問題となっている。
特許文献1に、加熱調理から長時間が経過しても、加熱調理直後の衣のサクサク感を保持するために、中種に1次バッターをつけて油ちょうして1次衣を形成した後、さらにその上にサクミを保持する機能を持った2次バッターをつけて再油ちょうして2次衣を形成する方法が記載されているが、この方法は工程が煩雑であり、その効果も未だ十分ではなかった。
また、本出願人は、既に乳酸発酵卵白を用いて加熱調理用衣付き食品の食感を改善する発明について出願(特願2009―146038号)を行っている。
上記出願に開示された発明は、食用油脂を配合することなく、卵白及び乳酸菌資化性糖類を含む水溶液に乳酸菌を添加して発酵させた乳酸発酵卵白を、加熱調理用衣付き食品の中種に配合し、油ちょうすることで、加熱調理直後の衣のサクサク感を改善するものであり、加熱調理後、時間が経過しても、加熱調理直後の衣のサクサク感を保持する手段については何ら開示されていない。
さらに、特許文献2には、卵を用いたペースト状発酵食品の製造方法に関し、卵として卵白が例示され、加工液卵白又は加工乾燥卵白を製した後に当該加工液卵白又は加工乾燥卵白と食用油脂とを均質化処理したペースト状発酵食品が示唆されている。しかしながら、得られる発酵食品に、食用油脂を本願発明と同程度配合させた場合、当該発酵食品を中種に配合して加熱調理用衣付き食品を調製し油ちょうしたところ、加熱調理後に時間が経過した際に、衣の食感の劣化を抑えることができず消費者の意向を十分に満足するものではなかった。
特開2000−262244号公報 特開昭53−9353号公報
本発明の目的は、油ちょう等の加熱調理後、時間が経過しても、加熱調理直後の衣のサクサク感を保持する加熱調理用衣付き食品を提供するものである。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を行ったところ、食用油脂を配合した卵白混合液を特定処理した加工液卵白、さらに当該加工液卵白を乾燥した加工乾燥卵白を加熱調理用衣付き食品の中種に配合するならば、意外にも、油ちょう等の加熱調理後、時間が経過しても、衣が加熱調理直後のサクサク感を保持することを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)卵白蛋白質2〜8%及び食用油脂5〜20%を配合し、粘度が800mPa・s以上(品温10℃)、pHが3.8〜4.5、平均粒子径が40μm以下である水中油型乳化物からなる加工液卵白であって、該加工液卵白が乳酸発酵されてなる加工液卵白を中種に配合する加熱調理用衣付き食品、
(2)上記加工液卵白が、卵白蛋白質2〜8%及び食用油脂5〜20%を配合した卵白混合液をpHが3.8〜4.5となるように乳酸発酵し、次いで加熱殺菌し、該殺菌発酵液を30〜55℃に冷却した後、均質化処理を施して得られる加工液卵白である(1)記載の加熱調理用衣付き食品、
(3)上記加工液卵白に乾燥処理を施して製した加工乾燥卵白を配合した(1)又は(2)記載の加熱調理用衣付き食品、
(4)上記加工液卵白又は上記加工乾燥卵白の配合量が、中種の配合原料全体に対して固形分換算で0.05〜15%である(1)乃至(3)記載の加熱調理用衣付き食品、
(5)加熱調理用衣付き食品の中種に配合する食感改善材において、加熱調理用衣付き食品の中種に配合する食感改善材において、卵白蛋白質2〜8%及び食用油脂5〜20%を配合し、粘度が800mPa・s以上(品温10℃)、pHが3.8〜4.5、平均粒子径が40μm以下である水中油型乳化物からなる加工液卵白であって、該加工液卵白が乳酸発酵されてなる加工液卵白を有効成分として含有する加熱調理用衣付き食品の食感保持材、
(6)上記加工液卵白に乾燥処理を施して製した加工乾燥卵白を有効成分として含有する(5)記載の加熱調理用衣付き食品の食感保持材、
である。
本発明によれば、加熱調理後、時間が経過しても、衣のサクサク感が損なわれない加熱調理用衣付き食品を提供することができる。したがって、本発明の加熱調理用衣付き食品を加熱調理してテイクアウト用の惣菜や弁当のおかず等に用いることで、これらの商品価値を高めることができ新たな需要を拡大できる。
以下、本発明を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」をそれぞれ意味する。
本発明は、食用油脂を配合した卵白混合液を特定処理した加工液卵白、さらに当該加工液卵白を乾燥した加工乾燥卵白を、中種に配合した加熱調理用衣付き食品及び特定の加工液卵白を有効成分とする加熱調理用衣付き食品の食感保持材に係る発明である。配合する加工卵白の製造方法に特徴を有することから、説明上、まず本発明で用いる加工卵白の代表的な製造方法を中心に詳述する。
本発明の有効成分である加工卵白は、卵白及び食用油脂を主成分とした加工卵白であって、その製造方法に特徴を有する。つまり、本発明で用いる加工卵白は、卵白蛋白質2〜8%及び食用油脂5〜20%を配合した卵白混合液をpHが3.8〜4.5となるように乳酸発酵し、次いで加熱殺菌し、該殺菌発酵液を30〜55℃に冷却した後、均質化処理を施すことを特徴とし、加熱調理用衣付き食品の中種に配合すれば、加熱調理後、時間が経過しても、衣は加熱調理直後のサクサク感を保持する。
上記加工卵白で用いる卵白蛋白質としては、水分を除く卵白成分の9割が卵白蛋白質であることから、例えば、鶏等の鳥類の卵を割卵し卵黄を分離したものであり工業的に得られる生卵白、またこれを殺菌、凍結したもの、濃縮又は希釈したもの、特定の成分(リゾチームやアビジン等)を除去したもの、乾燥させたもの等を用いると良い。また本発明においては、効果に影響を及ぼさない程度に卵黄やその他の卵由来の成分を含んでいても差し支えない。
また、上記加工卵白で用いる食用油脂としては、食用に供される油脂であればいずれのもので良い。例えば、菜種油、コーン油、綿実油、サフラワー油、オリーブ油、紅花油、大豆油、パーム油、魚油、卵黄油等の動植物油又はこれらの精製油、あるいはMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド、硬化油、エステル交換油等のような化学的、酵素的処理等を施して得られる油脂等が挙げられる。
本発明の有効成分である加工液卵白は、まず、卵白及び食用油脂を配合した卵白混合液を調製する。卵白混合液に対する卵白の配合量は卵白蛋白質換算で2〜8%、好ましくは3〜8%である。つまり、卵白蛋白質の原料として生卵白やこれを殺菌した殺菌卵白を用いた場合、五訂食品成分表2001(女子栄養大学出版部発行)によると生卵白は水分が88.4%、蛋白質が10.5%であることより、卵白混合液に対し生卵白を19〜76%、好ましくは28.5〜76%配合することとなる。また、卵白混合液に対する食用油脂の配合量は5〜20%、好ましくは5〜15%である。本発明の有効成分である加工液卵白は、上記卵白混合液を後述する乳酸発酵により発酵させたものである。したがって、卵白混合液中の卵白蛋白質及び食用油脂の配合量は、本発明の加熱調理用衣付き食品に用いる加工液卵白中の配合量となる。
卵白混合液中の卵白蛋白質の含有量が上記範囲より少ない、あるいは食用油脂の配合量が上記範囲より少ないと、得られた加工液卵白を加熱調理用衣付き食品の中種に配合した際、加熱調理後、経時的に衣のサクサク感が損なわれる。一方、卵白蛋白質の配合量が上記範囲より多いと、乳酸発酵前の殺菌を兼ねた加熱処理において、全体がセットしてしまう場合があり、その後の乳酸発酵が出来ない場合がある。また、食用油脂の配合量が上記範囲より多いと、乳酸発酵が困難となる場合がある。
卵白混合液は、次工程で乳酸発酵処理を施すが、乳酸発酵の効率を改善する目的で一般的に添加されている乳酸菌資化性糖類、発酵促進物質及びpH調整剤を卵白混合液に配合することが好ましい。また、卵白にはリゾチーム等の微生物増殖抑制因子を含有するが、乳酸発酵を円滑に促進する目的で、卵白混合液の加熱殺菌も兼ねて上記因子の失活処理を施すことが好ましい。
乳酸菌資化性糖類としては、例えば、単糖類(グルコース、ガラクトース、フルクトース、マンノース、N−アセチルグルコサミン等)、二糖類(ラクトース、マルトース、スクロース、セルビオース、トレハロース等)、オリゴ糖類(特に3〜5個の単糖類が結合しているもの)、ブドウ糖果糖液糖等が挙げられ、1種又は2種以上を組み合わせて卵白混合液に配合することが出来る。また、卵白混合液に対する乳酸菌資化性糖類の配合量は、1〜15%が好ましく、2〜10%がさらに好ましい。乳酸菌資化性糖類の配合量が上記範囲より少ないと、乳酸菌資化性糖類不足により発酵が十分に進行しない場合があり、一方、上記範囲より多いと浸透圧上昇により発酵が進行しにくくなる傾向がある。
発酵促進物質としては、発酵を促進するための成分、例えば、ビタミン(ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン等)、蛋白質、ペプチド、アミノ酸、又は核酸等を含んだものであれば特に限定されるものではなく、具体的には、例えば、酵母エキス、肉エキス、麦芽エキス、カゼイン加水分解物、卵黄、脱脂粉乳、ビタミン類、補酵素類、ミネラル類等が挙げられ、1種又は2種以上を組み合わせて卵白混合液に配合することが出来る。また、卵白混合液に対する発酵促進物質の配合量は、1〜20%が好ましく、2〜20%がさらに好ましい。発酵促進物質の配合量が上記範囲より少ないと、発酵促進としての機能を発揮し難く、一方、上記範囲より多くしたとしても配合量に応じた発酵促進機能が期待し難く経済的でない。
pH調整剤としては、卵白混合液中の卵白がアルカリ性を呈すること、及び乳酸発酵の至適pHが5.0〜7.5であることより、酸剤を用いることが好ましい。酸剤としては、具体的には、例えば、乳酸、クエン酸、酢酸、塩酸等が挙げられ、本発明は乳酸発酵処理を施すことから、乳酸が好ましい。なお、pH調整剤の添加量は、卵白混合液が上記至適pHとなるように添加すれば良い。また、乳酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、水酸化ナトリウム等のアルカリ剤と組み合わせても良い。
本発明の有効成分である加工液卵白は、卵白蛋白質及び食用油脂、並びに乳酸発酵の効率を改善する目的で一般的に添加されている乳酸菌資化性糖類及び発酵促進物質を配合し、pH調整剤により乳酸発酵の至適pHに調整した卵白混合液を、微生物増殖抑制因子の失活と加熱殺菌を兼ねて加熱処理を施すと良い。加熱処理は、卵白蛋白質が加熱変性される程度の条件で行えば良く、具体的には、60〜110℃が好ましく、70〜95℃がより好ましい。上記範囲より加熱温度が低いと卵白蛋白質中に存在する微生物増殖抑制因子の失活や殺菌が不十分で乳酸発酵が不十分となる場合があり、上記範囲より加熱温度が高いと褐変や焦げ付きにより工業的利用が困難になる場合がある。また、処理時間は、加熱温度にもよるが、1〜60分が好ましく、5〜40分がより好ましい。卵白混合液の加熱処理は、加熱による卵白蛋白質の局部的な凝固物の発生を防止するため、流動性を持たせながら行うことが好ましい。例えば、攪拌機で攪拌したり、プレートヒーターで流しながら行う等の方法で行うと良い。
次に、得られた卵白蛋白質及び食用油脂を配合した卵白混合液を乳酸発酵の至適温度、具体的には、15〜50℃に冷却した後、pHが3.8〜4.5となるように乳酸発酵する。上記食用油脂を配合した卵白混合液を乳酸発酵し、その後の工程を行って得られる本発明で用いる加工液卵白は、粘度が800mPa・s以上となり、加熱調理用衣付き食品の中種に配合すると、加熱調理後、時間が経過しても、加熱調理直後の衣のサクサク感が保持される。これに対し、後述の試験例で示しているとおり食用油脂を配合しない卵白混合液を本発明と同様、乳酸発酵させ均質化処理して加工液卵白を製した後、当該加工液卵白に食用油脂を添加して再度、均質化処理した際には、粘度が800mPa・sを下回り、加熱調理用衣付き食品の中種に配合しても、加熱調理後、経時的に衣のサクサク感が損なわれて好ましくない。また、乳酸発酵もpHが4.5以下となるように行わないと、加熱調理用衣付き食品の中種に配合した際に、加熱調理後、経時的に衣のサクサク感が損なわれて好ましくない。なお、乳酸発酵が進行するとpHが徐々に低下するが、pHが低くなり過ぎると酸により逆に乳酸菌が死滅し発酵効率が低下し、実質的にpHを3.8より低くすることが出来ない。
乳酸発酵に用いる乳酸菌は、特に限定されるものではなく、一般的にヨーグルトやチーズの製造に利用される、例えば、ラクトバチルス属(Lactobacillus bulgaricus等)、ストレプトコッカス属(Streptococcus thermophilus、Streptococcus diacetylactis等)、ラクトコッカス属(Lactococcus lactis等)、ロイコノストック属(Leuconostoc cremoris等)、エンテロコッカス属(Enterococcus faecalis)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium Bbifidum等)等が挙げられ、本発明の乳酸発酵は、これらの乳酸菌の1種又は2種以上を含んだ乳酸菌スターターを用いると良い。また、乳酸発酵の条件も、一般的な条件で行うと良く、具体的には、例えば、乳酸菌スターターを1mLあたり好ましくは10〜10、さらに好ましくは10〜10になるように卵白混合液に添加し、15〜50℃で8〜72時間発酵すると良い。
次に、得られた乳酸発酵液を乳酸菌を死滅させるために加熱殺菌し殺菌発酵液を調製する。加熱殺菌は、具体的には、70〜140℃で2秒〜30分行うことが好ましく、70〜95℃で30秒〜20分行うことがより好ましい。
本発明の有効成分である加工液卵白は、上記で得られた殺菌発酵液を30〜55℃、好ましくは35〜50℃に冷却した後、均質化処理を施す必要がある。殺菌発酵液を冷却せずに、あるいは冷却しても冷却温度が上記範囲より高い状態で均質化処理を施すと、得られる加工液卵白は、平均粒子径が40μmより大きく、加熱調理用衣付き食品の中種に配合した際に、加熱調理後、経時的に衣のサクサク感が損なわれて好ましくない。一方、冷却温度が上記範囲より低い状態で均質化処理を施すと、得られる加工液卵白は、粘度が800mPa・sより低く、加熱調理用衣付き食品の中種に配合した際に、加熱調理後、経時的に衣のサクサク感が損なわれて好ましくない。
冷却は、工業的規模での生産性を考慮し冷却水を用いて行うと良い。また、均質化処理は、加工液卵白の平均粒子径が40μm以下となるようなせん断力に優れた均質化処理機であればいずれのものでも良い。例えば、高圧ホモゲナイザーを用いる場合は、工業規模での生産性を考慮し、圧力5〜100MPa(ゲージ圧)で処理することが好ましく、8〜70MPaで処理することがより好ましい。
均質化処理を施した上記加工液卵白は、常法に則り、室温(30℃以下)以下に冷却し、細菌面を考慮し10℃以下で冷蔵保管する。
以上の製造方法で得られた加工液卵白は、卵白蛋白質2〜8%(好ましくは3〜8%)及び食用油脂5〜20%(好ましくは5〜15%)を配合し、粘度が800mPa・s以上(好ましくは1,000mPa・s以上)(品温10℃)、pHが3.8〜4.5、平均粒子径が40μm以下(好ましくは30μm以下)である水中油型乳化物からなる加工液卵白であり、当該加工液卵白が乳酸発酵されたものである。これにより、本発明の有効成分である加工液卵白は、加熱調理用衣付き食品の中種に配合した際、加熱調理後、時間が経過しても、加熱調理直後の衣のサクサク感が保持する。ここで、加工液卵白が乳酸発酵されたものとは、加工液卵白の製造工程の何れかで乳酸発酵工程を含んでいるということである。
これに対し、後述の試験例で示しているとおり卵白蛋白質を2〜8%及び食用油脂を5〜20%配合した卵白混合液を乳酸発酵させることなくpHを3.8〜4.5となるように調整し、その後、均質化処理を施したものは、卵白蛋白質2〜8%及び食用油脂5〜20%を配合し、粘度が800mPa・s以上(品温10℃)、pHが3.8〜4.5、平均粒子径が40μm以下である水中油型乳化物からなる加工液卵白が得られる。しかしながら、上述した加工液卵白は、加工液卵白を乳酸発酵されていないためか、本発明で用いる加工液卵白と同様に加熱調理用衣付き食品の中種に配合すると、加熱調理直後においてすでに衣のサクサク感を欠いており好ましくない。
また、本発明で用いる加工液卵白に、例えば、キサンタンガム、タマリンドシードガム、ジェランガム、グアガム、アラビアガム、サイリュームシードガム、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、うるち米澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、ワキシコーンスターチ、もち米澱粉等の澱粉、湿熱処理澱粉、加工澱粉等の増粘剤を安定化剤として添加した場合、本発明で用いる加工液卵白の上記粘度は、当該増粘剤を添加していない時の粘度である。また、粘度は品温10℃の時の粘度であり、BH形粘度計を用いローター:No.5、回転数:20rpmの条件で測定し、2回転後の示度により算出した値である。
また、平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(日機装(株)製、商品名「マイクロトラックMT3300EXII」)を用いて、試料をセットしてから超音波をかけることなく1.5分後に測定開始し、2.5分後に測定終了して得られた値である。
本発明で用いる加工液卵白において、粘度の上限及び平均粒子径の下限については、特に規定していないが、工業的規模での生産性、並びに卵白蛋白質及び食用油脂の配合量より、上述した方法で得られる加工液卵白は、粘度が20,000mPa・s以下(品温10℃)、平均粒子径が1μm以上程度である。
本発明は、長期保管を考慮し、上記本発明で用いる加工液卵白に、必要に応じデキストリン等の賦形材や清水等の水系媒体を添加した後、乾燥処理を施した加工乾燥卵白としても良い。乾燥処理は、例えば、スプレードライ、フリーズドライ、パンドライ等、任意の方法を採用することが出来る。特に、スプレードライは、瞬時に乾燥されるためか、加工液卵白の物性が良く保持され、上述した本発明で用いる加工液卵白と同様、加熱調理用衣付き食品の中種に配合すると、加熱調理後、時間が経過しても、加熱調理直後の衣のサクサク感が保持され易いことから好ましい。
本発明において、加熱調理用衣付き食品とは、ルウや野菜、畜肉、魚介類等の食材を中種とし、その表面に澱粉や蛋白質から成る打ち粉やバッター液を付着させ、さらに好みによりその表面にブレッダーを付着させたものであり、喫食に際して加熱調理して完成させる半調理食品をいう。本発明において、衣とは、中種の表面に付着させた打ち粉やバッター液、ブレッダーのことをいい、また、これらは加熱調理の有無により限定されるものではない。
本発明の加熱調理用衣付き食品の中種となるルウは、小麦粉を油脂で炒めて製するものに限定されるものではなく、澱粉により粘度を有するペースト状食品であればいずれのもので良い。例えば、ホワイトソース、ドミグラスソース、カレー、トマトクリームソース、カルボナーラソース、カスタードクリーム、フラワーペースト等が挙げられる。また、中種となる食材は、特に限定されるものではなく、例えば、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、インゲン豆、レンズ豆、大豆、とうもろこし、米、パスタ等の穀類、カボチャ、ニンジン、ホウレン草、キャベツ、ナス、トマト、ピーマン、アスパラガス、玉葱等の野菜、シイタケ、マッシュルーム等のきのこ類、牛肉、豚肉、鶏肉等の畜肉、家禽の卵、チーズ等の乳製品、マグロ、サケ、マス、カニ、エビ、イカ、ホタテ、牡蛎等の魚介類を必要に応じてミンチ、加熱、成型等の下処理を施して用いれば良い。
本発明の有効成分である加工卵白の中種への配合方法は特に限定されるものではなく、例えば、中種がルウ、潰し野菜、米飯、ひき肉等のように攪拌することができる形態であれば、加工卵白をルウや食材に攪拌混合して行い、中種が魚の切り身等のように攪拌することができない形態であれば、ピックル液注入インジェクターを使用して加工卵白を魚の切り身に注入する等して行えば良い。
本発明の加熱調理用衣付き食品の中種表面に打ち粉やバッター液として付着させる澱粉は、特に限定されるものではなく、例えば、小麦粉、米粉等の穀粉、片栗粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉等の生澱粉、これらを常法によりα化処理、湿熱処理等の物理的処理を行った澱粉、酵素処理を行った澱粉、更に、常法により架橋処理、エステル化処理、エーテル化処理、酸化処理等の化学的処理の1種又は2種以上を行った架橋澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、酸化澱粉等の加工澱粉を1種又は2種以上用いることができる。また、これらの澱粉は液状でも粉末状でも良く、蛋白質や調味料との混合物でも良い。
本発明の加熱調理用衣付き食品の中種表面に打ち粉やバッター液として付着させる蛋白質は、特に限定されるものではなく、例えば、液卵、牛乳、ホエイ、豆乳、大豆蛋白、小麦蛋白等、これらを常法により酵素処理、脱脂処理、脱糖処理、分画処理等の処理を1種又は2種以上行った蛋白質を1種又は2種以上用いることができる。また、これらの蛋白質は液状でも粉末状でも良く、澱粉や調味料との混合物でも良い。
本発明の加熱調理用衣付き食品の中種表面に付着させるブレッダーは、水分40%以下であり、難水溶性及び難油溶性の固体で粉粒状の食材であれば、特に限定されるものではなく、例えば、パン粉、雑穀、乾麺類、シリアル、ナッツ等があげられる。パン粉をブレッダーとして用いた衣付き食品は、加熱調理後の経時的な衣のサクサク感の劣化程度が大きいため、特に、パン粉を本発明のブレッダーとして用いると発明の効果が高く発揮される。
本発明の加熱調理用衣付き食品の加熱調理方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、天ぷらを調製する場合のように油脂で揚げる他、焼きトンカツを調製する場合のように油脂を引いた鉄板上で焼成する、油脂を必要に応じ塗してオーブンやマイクロ波で加熱をする等の方法から適宜選択することができる。特に、油脂で揚げる際に本発明の効果が高く発揮される。
本発明の加熱調理用衣付き食品は、冷凍あるいは冷蔵保存し、必要により取り出して加熱調理することもできる。また、加熱調理用衣付き食品を加熱調理後に冷凍あるいは冷蔵保存した後も、衣のサクサク感は保持される。
本発明の加熱調理用衣付き食品において、本発明の有効成分である加工液卵白の配合量は、本発明の効果を奏する程度配合すれば良く、中種に対し加工液卵白の固形分換算で0.05〜15%が好ましく、0.1〜10%がより好ましい。加工液卵白の配合量が上記範囲より少ないと本発明の効果である加熱調理後の衣のサクサク感の保持能力が発揮されない場合があり、一方、上記範囲より配合量を多くしたとしても、それ以上の効果が期待できず経済的でないためである。なお、加工液卵白の固形分換算とは、加工液卵白を用いた場合は、当該加工液卵白から水分を除いた部分を意味し、加工乾燥卵白を用いた場合は、原料の本発明の加工液卵白から水分を除いた部分を意味し、別途添加した賦形材等は含まれない。
本発明の食感保持材は、上記の加工卵白を有効成分とし、その含有量は特に限定されず、本発明の効果を奏する程度含有すれば良い。食感保持材に対し加工液卵白の固形分換算で0.5〜90%含有することが好ましく、1〜50%がより好ましい。加工液卵白の含有量が上記範囲より少ないと本発明の効果である加熱調理後の衣のサクサク感の保持能力が発揮されない場合があり、一方、上記範囲より含有量が多いと、食材への食感保持材の分散が悪くなり、本発明の効果を十分に発揮することができない場合がある。なお、加工液卵白の固形分換算とは、加工液卵白を用いた場合は、当該加工液卵白から水分を除いた部分を意味し、加工乾燥卵白を用いた場合は、原料の本発明の加工液卵白から水分を除いた部分を意味し、別途添加した賦形材等は含まれない。
本発明の食感保持材の配合量は、食感保持材中の加工液卵白含有量にもよるが、本発明の効果を奏する程度配合すれば良く、中種に対して加工液卵白が固形分換算で0.05〜15%となるよう配合するのが好ましく、0.1〜10%がより好ましい。食感保持材の配合量が上記範囲より少ないと本発明の効果である加熱調理後の衣のサクサク感の保持能力が発揮されない場合があり、一方、上記範囲より配合量を多くしたとしても、それ以上の効果が期待できず経済的でないためである。
本発明の食感保持材には、上記記載の加工液卵白の他に、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択し配合することができる。具体的には、例えば、グルコース、ショ糖、乳糖、麦芽糖、オリゴ糖、ぶどう糖果糖液糖等の糖類、スクラロース、ステビア、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、キシリトール、トレハロース、パラチノース等の甘味料、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、リゾリン脂質等の乳化剤、味醂、日本酒等の酒類、醤油、食塩、核酸、アミノ酸、グルタミン酸ナトリウム等の調味料、胡椒等の香辛料、クエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸等の有機酸及びその塩、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム等のミネラル類、ビタミン類、各種ペプチド、澱粉、デキストリン、色素、香料等が挙げられる。
本発明の食感保持材は、上記記載の加工液卵白を含有していればいずれの形態であっても良く、種々の形態(例えば、液状、粉末状、マイクロコロイド状、クリーム状、ペースト状、ゼリー状)を有することができる。すなわち、配合する中種の性状に応じて、適切な形態に加工することができる。
本発明の加熱調理用衣付き食品の製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、以下のように製造することができる。ルウや野菜、畜肉、魚介類等に加工卵白を配合し成型した中種の表面に、小麦粉、卵液、パン粉等を順に塗布して加熱調理用衣付き食品を製する。
以下、本発明について、実施例、比較例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定するものではない。
[本発明品用加工液卵白の製造例1]
生卵白34部(卵白蛋白質3.6部)、菜種油10部、スクロース6部、生卵黄0.5部、酵母エキス0.05部、50%乳酸0.15部及び清水49.3部からなる卵白混合液100部(pH6.8)を攪拌、調製した。得られた卵白混合液を高速で攪拌させながら85℃で30分間加熱した後、冷水により35℃まで冷却し、次いで乳酸菌スターター0.01部(Lactobacillus bulgaricus、Streptococcus thermophilus)を添加し、35℃で48時間発酵しpH4.2とした。次に、発酵液を85℃で5分間加熱殺菌した後、冷水により40℃まで冷却し、次いで高圧ホモゲナイザーを用いて10MPaの圧力で処理し、冷水により10℃に冷却し本発明品用加工液卵白1を製した。
得られた本発明品用加工液卵白1は、卵白蛋白質を3.6%、食用油脂を10%含有し、固形分20%、粘度2,200mPa・s(品温10℃)、pH4.2、平均粒子径25μmである水中油型乳化物からなり、加工液卵白が乳酸発酵されたものである。
[本発明品用加工液卵白の製造例2]
生卵白50部(卵白蛋白質5.3部)、菜種油12部、スクロース6部、生卵黄0.5部、酵母エキス0.05部、50%乳酸0.15部及び清水31.3部からなる卵白混合液100部(pH7.0)を攪拌、調製した。得られた卵白混合液を高速で攪拌させながら75℃で15分間加熱した後、冷水により35℃まで冷却し、次いで乳酸菌スターター0.01部(Lactobacillus bulgaricus、Streptococcus thermophilus)を添加し、35℃で24時間発酵しpH4.4とした。次に、発酵液を85℃で5分間加熱殺菌した後、冷水により45℃まで冷却し、次いで高圧ホモゲナイザーを用いて30MPaの圧力で処理し、冷水により10℃に冷却し本発明品用加工液卵白2を製した。
得られた本発明品用加工液卵白2は、卵白蛋白質を5.3%、食用油脂を12%含有し、固形分24%、粘度7,200mPa・s(品温10℃)、pH4.4、平均粒子径18μmである水中油型乳化物からなり、加工液卵白が乳酸発酵されたものである。
[本発明品用加工乾燥卵白の製造例3]
本発明品用加工液卵白の製造例1で得られた加工液卵白20部、デキストリン2部及び清水78部を混合した後、当該混合液を送風温度160℃、排風温度65℃の条件でスプレードライし本発明品用加工乾燥卵白3を製した。
得られた本発明品用加工乾燥卵白3は、卵白蛋白質を11.5%、食用油脂を32%含有し、固形分64%、デキストリン32%、水分4%、pH4.2であり、乳酸発酵された加工液卵白を粉末化したものである。
[比較用加工液卵白の製造例1]
本発明品用加工液卵白の製造例1において、菜種油10部を除いた配合で、本発明品用加工液卵白の製造例1の全工程と同様の方法で食用油脂を配合しないで乳酸発酵させた加工液卵白を製した後、当該加工液卵白90部に菜種油10部を添加混合し、次いで高圧ホモゲナイザーを用いて10MPaの圧力で処理し、冷水により10℃に冷却し比較用加工液卵白1を製した。
得られた比較用加工液卵白1は、卵白蛋白質を3.6%、食用油脂を10%含有し、固形分20%、粘度700mPa・s(品温10℃)、pH4.2、平均粒子径22μmである水中油型乳化物からなり、加工液卵白が乳酸発酵されたものである。
[比較用加工液卵白の製造例2]
本発明品用加工液卵白の製造例1において、本発明品用加工液卵白の製造例1と同様の配合で、本発明品用加工液卵白の製造例1の乳酸菌を添加する前までの工程を行った後、50%乳酸でpHを4.2に調整し、次いで高圧ホモゲナイザーを用いて10MPaの圧力で処理し、冷水により10℃に冷却し比較用加工液卵白2を製した。
得られた比較用加工液卵白2は、卵白蛋白質を3.6%、食用油脂を10%含有し、固形分20%、粘度1,500mPa・s(品温10℃)、pH4.2、平均粒子径21μmである水中油型乳化物からなるものであるが、加工液卵白が乳酸発酵されたものでない。
[試験例1]
本発明品用加工液卵白1及び2、並びに比較用加工液卵白1及び2を用いて、加工液卵白の製造方法の違いによる、衣のサクサク感の保持能力への影響を調べた。以下の方法によりモデル加熱調理用衣付き食品を調製した。茹でたジャガイモ84%、炒め玉葱8%、各加工液卵白8%を混合し、50gずつに小分けし成型した。成型した中種の表面に小麦粉、卵液、パン粉を順に塗してモデル加熱調理用衣付き食品を製した。モデル加熱調理用衣付き食品を170℃で3分間油ちょうして衣付き食品製した。油ちょう直後に試食したところ、本発明品用加工液卵白1及び2、比較用加工液卵白1を中種に配合した衣付き食品は衣が非常にサクサクしていたが、比較用加工液卵白2を中種に配合した衣付き食品の衣は非常に油っぽく、サクサク感に欠けていた。製した衣付き食品を6時間室温(25℃)で放置した後に試食して下記の基準で評価した。
Figure 2011000067
<乳酸発酵>○:乳酸発酵している。×:乳酸発酵していない。
<評価基準>
◎:非常にサクサクしている。
○:サクサクしている。
△:ややサクサク感に欠ける。
×:サクサク感に欠ける。
表1より、油脂を配合せずに乳酸発酵されてなる加工液卵白に食用油脂を添加し均質化処理した比較用加工液卵白1は、平均粒子径が40μm以下であるが、粘度が800mPa・sより低く、油ちょう後放置したときに衣のサクサク感を保持する能力が十分ではなかった。また、乳酸発酵していない比較用加工液卵白2は、粘度が800mPa・s以上であり、平均粒子径も40μm以下であるが、加熱調理直後においてすでに衣のサクサク感を欠いており好ましくなかった。これに対し、油脂を配合し乳酸発酵されてなる本発明品用加工液卵白1及び2は、粘度が800mPa・s以上であり、平均粒子径が40μm以下であり、油ちょう後放置したときに衣のサクサク感を保持する能力が非常に優れていた。
[試験例2]
本発明品用加工液卵白の製造例1において、生卵白および菜種油の配合量を変えて下記表の卵白蛋白質および食用油脂の含有量の加工液卵白を本発明品用加工液卵白の製造例1と同様の方法で調製し、得られた各加工液卵白を用いて、卵白蛋白質および食用油脂の含有量の違いによる、衣のサクサク感の保持能力への影響を調べた。なお、得られた加工液卵白は、いずれも粘度が800mPa・s以上(品温10℃)、pHが3.8〜4.5、平均粒子径が40μm以下である水中油型乳化物からなる加工液卵白であって、当該加工液卵白が乳酸発酵されたものである。試験例1と同様、モデル加熱調理用衣付き食品を製し、170℃で3分間油ちょうして衣付き食品製した。油ちょう直後に試食したところ、いずれの衣付き食品も衣が非常にサクサクしていた。製した衣付き食品を6時間室温(25℃)で放置した後に試食して下記の基準で評価した。
Figure 2011000067
表2より、卵白蛋白質の含有量が2%より少ない加工液卵白、あるいは食用油脂の含有量が5%より少ない加工液卵白は、油ちょう後放置したときに衣のサクサク感を保持する能力に劣っていた。これに対し卵白蛋白質2〜8%及び食用油脂5〜20%を含有する加工液卵白は、油ちょう後放置したときに衣のサクサク感を保持する能力が非常に優れていた。
[試験例3]
本発明品用加工液卵白の製造例1において、乳酸発酵し加熱殺菌した後の冷却温度を下記表の温度まで行った以外は、本発明品用加工液卵白の製造例1と同様の方法で加工液卵白を調製し、得られた各加工液卵白を用いて冷却温度の違いによる、衣のサクサク感の保持能力への影響を調べた。なお、得られた加工液卵白は、いずれもpHが3.8〜4.5である水中油型乳化物からなる加工液卵白であって、当該加工液卵白が乳酸発酵されたものである。試験例1と同様、モデル加熱調理用衣付き食品を製し、170℃で3分間油ちょうして衣付き食品製した。油ちょう直後に試食したところ、いずれの衣付き食品も衣が非常にサクサクしていた。製した衣付き食品を6時間室温(25℃)で放置した後に試食して下記の基準で評価した。
Figure 2011000067
表3より、品温55℃より高い状態までしか冷却しなかった加工液卵白は、粘度が800mPa・s以上(品温10℃)であるが、平均粒子径が40μmより大きく、油ちょう後放置したときに衣のサクサク感を保持する能力が十分ではなかった。また、冷却を品温30℃より低い状態まで行った加工液卵白は、平均粒子径が40μm以下であるが、粘度が800mPa・s(品温10℃)より低く、油ちょう後放置したときに衣のサクサク感を保持する能力が十分ではなかった。これに対し、冷却を30〜55℃まで行った加工液卵白は、粘度が800mPa・s以上(品温10℃)、平均粒子径が40μm以下であり、油ちょう後放置したときに衣のサクサク感を保持する能力が非常に優れていた。特に、冷却を35〜50℃まで行った加工液卵白は、粘度が1,000mPa・s以上(品温10℃)、平均粒子径が30μm以下であり、油ちょう後放置したときに衣のサクサク感を保持する能力が非常に優れていた。
[試験例4]
本発明品用加工液卵白の製造例1において、乳酸発酵を下記表のpHとなるように処理時間を変えた以外は、本発明品用加工液卵白の製造例1と同様の方法で加工液卵白を調製し、得られた各加工液卵白を用いて、衣のサクサク感の保持能力への影響を調べた。なお、得られた加工液卵白は、いずれも粘度が800mPa・s以上(品温10℃)、pHが3.8〜4.5、平均粒子径が40μm以下である水中油型乳化物からなる加工液卵白であって、当該加工液卵白が乳酸発酵されたものである。試験例1と同様、モデル加熱調理用衣付き食品を製し、170℃で3分間油ちょうして衣付き食品製した。油ちょう直後に試食したところ、いずれの衣付き食品も衣が非常にサクサクしていた。製した衣付き食品を6時間室温(25℃)で放置した後に試食して下記の基準で評価した。
Figure 2011000067
表4より、pHが4.5より高い加工液卵白は、油ちょう後放置したときに衣のサクサク感を保持する能力が十分ではなかった。pHが3.8〜4.5となるように乳酸発酵させた加工液卵白は、油ちょう後放置したときに衣のサクサク感を保持する能力が非常に優れていた。
[実施例1]
<加熱調理用クリームコロッケの作成>
小麦粉7%、バター7%、牛乳28%、炒め玉葱15%、水気を切ったマッシュルーム水煮7.5%、食塩0.4%、胡椒0.1%、本発明品用加工液卵白1を35%混合し、80℃達温まで煮詰めて中種を調製し、冷却後、30gずつに小分けし成型した。成型した中種の表面に小麦粉、卵液、パン粉を順に塗して加熱調理用衣付き食品を製した(中種における本発明品用加工液卵白1の固形分量7%)。加熱調理用衣付き食品を160℃で4分30秒間油ちょう後、6時間室温(25℃)で放置した後に試食したところ、衣はサクサク感を非常に良く保持していた。
[比較例1]
<加熱調理用クリームコロッケの作成>
実施例1において、本発明品用加工液卵白1に換えて、クリーム8%及び牛乳27%を用いた以外は、実施例1と同様の方法で加熱調理用衣付き食品を製造した(中種におけるクリーム8%及び牛乳27%の固形分量7.4%)。実施例1と同様、加熱調理用衣付き食品を油ちょう後、室温で6時間放置した後に試食したところ、衣はサクサク感を失っていた。
[実施例2]
<加熱調理用から揚げの作成>
本発明品用加工液卵白3を10.7%、料理酒83.2%、醤油5.4%、胡椒0.7%の混合液を、鳥もも肉70%に対して30%インジェクターで注入した後、100gずつに裁断して中種を製した。中種の表面に、片栗粉を塗して加熱調理用衣付き食品を製した(中種における本発明品用加工液卵白1の固形分量2.0%)。加熱調理用衣付き食品を170℃で4分間油ちょう後、6時間室温(25℃)で放置した後に試食したところ、衣はサクサク感を非常に良く保持していた。
[実施例3]
<加熱調理用クリームコロッケの作成>
実施例1において、本発明品用加工液卵白1を35%から0.1%に換えて、クリーム8%及び牛乳26.9%を用いた以外は、実施例1と同様の方法で加熱調理用衣付き食品を製造した(中種における本発明品用加工液卵白1の固形分量0.02%)。実施例1と同様、加熱調理用衣付き食品を油ちょう後、室温で6時間放置した後に試食したところ、衣は、わずかにしっとりとしているもののサクサク感を保持していた。
[実施例4]
<加熱調理用変わりカツの作成>
本発明品用加工液卵白2を97.5%、食塩2%、胡椒0.5%の混合液を、豚ロース肉80%に対して20%インジェクターで注入した後、100gずつに裁断して中種を製した。中種の表面に乾燥卵白、卵液、7mm角程度に砕いたコーンフレークを順に塗して加熱調理用衣付き食品を製した(中種における本発明品用加工液卵白2の固形分量4.7%)。加熱調理用衣付き食品1個に対して菜種油大さじ1を塗し、230℃のオーブンで25分間焼成後、6時間室温(25℃)で放置した後に試食したところ、衣はサクサク感を保持していた。
以上の結果より、本発明品用加工卵白を中種に配合した加熱調理用衣付き食品は、加熱調理後、時間が経過しても、衣のサクサク感が保持され好ましかった(実施例1〜4)。本発明品用加工卵白を固形分換算で0.05〜15%の範囲で配合した場合に衣のサクサク感がより保持された(実施例1、2、4)。一方、本発明品用加工卵白を中種に配合しない場合は、衣のサクサク感が保持されず好ましくなかった(比較例1)。

Claims (6)

  1. 卵白蛋白質2〜8%及び食用油脂5〜20%を配合し、粘度が800mPa・s以上(品温10℃)、pHが3.8〜4.5、平均粒子径が40μm以下である水中油型乳化物からなる加工液卵白であって、該加工液卵白が乳酸発酵されてなる加工液卵白を中種に配合することを特徴とする加熱調理用衣付き食品。
  2. 上記加工液卵白が、卵白蛋白質2〜8%及び食用油脂5〜20%を配合した卵白混合液をpHが3.8〜4.5となるように乳酸発酵し、次いで加熱殺菌し、該殺菌発酵液を30〜55℃に冷却した後、均質化処理を施して得られる加工液卵白である請求項1記載の加熱調理用衣付き食品。
  3. 上記加工液卵白に乾燥処理を施して製した加工乾燥卵白を配合した請求項1又は請求項2記載の加熱調理用衣付き食品。
  4. 上記加工液卵白又は上記加工乾燥卵白の配合量が、中種の配合原料全体に対して固形分換算で0.05〜15%である請求項1乃至請求項3記載の加熱調理用衣付き食品。
  5. 加熱調理用衣付き食品の中種に配合する食感改善材において、卵白蛋白質2〜8%及び食用油脂5〜20%を配合し、粘度が800mPa・s以上(品温10℃)、pHが3.8〜4.5、平均粒子径が40μm以下である水中油型乳化物からなる加工液卵白であって、該加工液卵白が乳酸発酵されてなる加工液卵白を有効成分として含有することを特徴とする加熱調理用衣付き食品の食感保持材。
  6. 上記加工液卵白に乾燥処理を施して製した加工乾燥卵白を有効成分として含有する請求項5記載の加熱調理用衣付き食品の食感保持材。
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CN113163818A (zh) * 2018-12-18 2021-07-23 日清富滋株式会社 油炸食品用扑面混合物

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