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JP2011087678A - 輸液ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】輸液動作における予定量及び流量の指定値設定をより的確に行える輸液ポンプを提供する。
【解決手段】予定量及び流量の指定値を設定する操作部及び該操作部によって設定された指令値を記憶する記憶部を備えた携帯型の設定端末と、ポンプ本体200とは別体に設ける。ポンプ本体200の上面には、設定端末と近距離無線通信を行うための指令値受信器(リーダ)206が設けられており、指令値受信器206上に設定端末をかざすと、設定端末の記憶部に記憶されていた予定量及び流量の指定値が、ポンプ本体200側に読み込まれる。そして、ポンプ本体200は、読み込んだ予定量及び流量の指定値に従ったポンプ動作を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、被輸送液体を輸液する輸液ポンプに関する。
従来、輸液ポンプとして、特許文献1に開示されるように、制御デバイスと輸液デバイスとからなり、制御デバイス上のキーをユーザが押すと、制御デバイスはどのボタンが押されたかを輸液デバイスに送信し、輸液デバイスが、輸液デバイス上のボタンが押された場合と同様に作動するようにした輸液ポンプがある。
特開2003−290345号公報
上記のように、輸液ポンプを遠隔操作できるように構成した場合、輸液デバイスを直接操作する必要がなく利便性が高いものの、不用意なボタン操作によって輸液流量などの設定(指令値)が変更されてしまう可能性があった。
また、遠隔操作では、輸液開始時に流量・予定量などの設定操作を行う必要があり、例えば、医師が自身の処方に従って流量・予定量の設定を予め行うことができず、また、遠隔操作では、複数の輸液ポンプがある場合に、患者や薬剤収納容器などを確認しながら、個々の輸液ポンプの動作設定を的確に行わせることが難しいという問題があった。
本発明の目的は、輸液動作の指定値の設定をより的確に行える輸液ポンプを提供することにある。
本発明に係る輸液ポンプは、被輸送液体を輸液するポンプ本体と、該ポンプ本体での輸液動作の指令値を設定する操作部及び該操作部によって設定された指令値を記憶する記憶部を備えた携帯型の設定端末と、を別体に設けると共に、前記ポンプ本体と前記設定端末とが近接した状態で通信を行う近距離通信器を前記ポンプ本体及び前記設定端末にそれぞれ設け、前記設定端末の記憶部に記憶された前記指令値を、前記近距離通信器によって前記ポンプ本体に対して送信し、前記ポンプ本体が前記指令値に応じて輸液動作を行うようにした。
ここで、前記近距離通信器を、近距離無線通信を行う通信器とすることができ、また、前記近距離通信器を、着脱可能なコネクタを介した有線通信を行う通信器とすることができる。
また、前記ポンプ本体が、輸液動作異常を示す警報信号を外部に向けて無線で送信する警報送信部を備える一方、前記設定端末が、前記ポンプ本体の警報送信部から無線送信される警報信号を受信する警報受信部と、前記警報信号を受信したときに警報音を発する警報音発生部とを備え、前記警報送信部と警報受信部との間での最大通信距離が、前記近距離通信器における最大通信距離よりも長く設定されるようにするとよい。
上記警報受信部・警報送信部を備える構成において、前記ポンプ本体が、前記輸液動作異常の発生時に警報音を発する警報音発生部と、該警報音発生部の動作・停止を選択する消音モードスイッチとを備えるとよい。
また、前記ポンプ本体が、前記近距離通信器による前記ポンプ本体と前記設定端末との間での通信が可能な状態に前記設定端末を装着する装着部を備えるとよい。
上記のポンプ本体が装着部を備える構成において、前記設定端末が、前記ポンプ本体における輸液動作の開始を指示する開始スイッチを備え、該開始スイッチによる開始指令を、前記近距離通信器を介して前記ポンプ本体に送信するようにできる。
また、前記指令値として、少なくとも被輸送液体の流量及び予定量を含み、前記設定端末が、前記流量及び予定量と前記ポンプ本体における輸液動作の開始時期を示す信号とに基づいて輸液の完了時刻及び/又は残り輸液時間を演算する演算部と、前記演算部によって演算された輸液の完了時刻及び/又は残り輸液時間を表示する表示部とを備えるとよい。
上記輸液の完了時刻及び/又は残り輸液時間を演算する演算部を備える構成において、前記演算部が、前記輸液動作の指令値の送信を行った時点、前記ポンプ本体から輸液動作の開始を示す信号を前記近距離通信器を介して受信した時点、前記設定端末に備えられた計時開始指令スイッチが操作された時点のいずれかを、輸液動作の開始時期として判断することができる。
更に、前記設定端末が、前記完了時刻になったとき又は残り輸液時間が零になったときに警報を発する完了警報発生部を備えるとよい。
また、前記ポンプ本体が、前記指令値を設定する操作部、及び、該操作部によって設定された指令値を記憶する記憶部を備え、前記ポンプ本体が前記設定端末から受信した前記指令値と前記ポンプ本体の記憶部に記憶されている指令値とが一致することを条件として、輸液動作を開始する構成とすることができる。
本発明に係る輸液ポンプは、ポンプ本体と携帯型の設定端末とが近接した状態で、設定端末の記憶部に記憶されている指令値がポンプ本体に送信され、ポンプ本体が、受信した指令値に応じて被輸送液体を輸液するので、設定端末における指令値の設定を、ポンプ本体から離れた位置において輸液開始前に予め行え、かつ、指令値の送受信にはポンプ本体と設定端末とを近づける必要があるので、不用意に指令値が設定されてしまうことを回避でき、また、生体(患者)への注入を行う現場で生体や被輸送液体(輸液バッグ)などを確認しながらポンプ本体への指令値の送信を行え、ポンプ本体の動作を的確に設定できる。
また、指令値の送受信を近距離無線通信で行わせれば、指令値をポンプ本体に対して容易に送信させることができる。また、指令値の送受信を着脱可能なコネクタを介した有線通信で行わせる場合には、指令値の送受信が不用意になされてしまうことをより確実に回避することができ、また、指令値の送受信をより安定した状態で行わせることができる。
また、ポンプ本体から無線送信される警報信号を設定端末が受けて、設定端末において警報が発せられるようにすれば、ポンプ本体から離れて設定端末を携帯している看護師などが、ポンプ本体における動作異常に気付き、速やかな対処を行える。
また、ポンプ本体における動作異常に対する警報音の発生を任意に停止させることができれば、夜間にポンプ本体で警報音が発せられることによって患者の安眠が妨げられることを防止でき、また、警報信号は設定端末に無線送信されるから、例えばナースステーションに設定端末を置いておけば、看護師が異常の発生に気付いて必要な処置を施すことができる。
また、ポンプ本体に対して設定端末を装着させることで、たとえ近距離通信を無線で行わせる場合であっても、通信の安定性を確保でき、動作設定を確実に行わせることができ、この場合、設定端末に設けた開始スイッチの信号に基づいてポンプ本体の輸液動作を開始させても、ポンプ本体側での開始操作と同等に、的確に動作開始を指示でき、また、設定端末側の操作によってのみ輸液動作が開始されるようにすれば、設定端末がない状態での不用意な動作開始を回避できる。
また、設定端末側で輸液完了時刻や残り輸液時間を予測し、その予測結果を表示部に表示させれば、例えばナースステーションに置かれた設定端末の表示部で、輸液の進行状況を確認して、病室に出向くタイミングなどを決定することができ、効率よく輸液作業を行える。更に、設定端末が輸液完了時刻や残り輸液時間が零になった時点で警報を発すれば、看護師が輸液完了に気付くのが遅れてしまうことを回避できる。
また、ポンプ本体に設けられた操作部によって設定された指令値と、設定端末側から送信された指令値とを照合させることで、指令値が誤設定された場合に、誤った指令値に基づいてポンプ本体が動作してしまうことを回避できる。
本発明の第1実施形態における携帯型の設定端末を示す正面図である。 前記第1実施形態におけるポンプ本体の斜視図である。 前記第1実施形態における携帯型の設定端末の内部構成を示すブロック図である。 前記第1実施形態におけるポンプ本体の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態におけるポンプ本体を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるポンプ本体を示す斜視図である。 前記第3実施形態における設定端末を示す図であり、(A)は上面図、(B)は正面図である。 本発明の第4実施形態におけるポンプ本体を示す斜視図である。 前記第4実施形態におけるポンプ本体に設けた設定端末の装着部を示す部分拡大斜視図である。 前記第4実施形態における設定端末の裏面を示す斜視図である。 前記第4実施形態における設定端末の内部構成を示すブロック図である。 前記第4実施形態におけるポンプ本体の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第5実施形態における設定端末をポンプ本体に設けた設定端末の装着部と共に示す部分拡大斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る輸液ポンプを、図面に基づいて説明する。
本実施形態の輸液ポンプは、医療分野において栄養液や薬液などの非経口液体(被輸送液体)を生体(患者)に投与するために用いるものである。
図1は、後述するポンプ本体200と対をなして使用され、ポンプ本体200との間で無線通信によって信号の送受信を行う携帯型の設定端末100を示す図である。
前記無線通信については、後で詳細に説明するが、本実施形態では、設定端末100側からポンプ本体200に対して輸液の予定量・流量の指令値が送信され、ポンプ本体200から設定端末100に対しては、ポンプ本体200の異常を示す信号が送信されるようになっている。
図1に示す設定端末100は、薄い箱状であって、例えば看護師の制服のポケットに入り、また、片手で持って操作できる大きさ・重さに形成される。また、前記設定端末100は、内蔵のバッテリを電源として動作し、液晶表示部110及び操作ボタン(操作部)120を備えている。
前記操作ボタン120としては、ポンプ本体200の輸液動作における流量(mL/h)及び予定量(mL)の設定を、1,10,100単位で増減するためのアップ・ダウンスイッチ121、ブザー(警報音)を消音するための消音スイッチ122、前記流量(mL/h)と予定量(mL)とのいずれを設定するかを選択するための切替スイッチ123などを備えている。
尚、前記操作ボタン120としては、上記の他、電源スイッチ、ブザーの音量切り替えスイッチ、液晶表示の切り替えスイッチ、流量(mL/h)及び予定量(mL)の設定変更を禁止するキーロックボタンなどを設けてもよい。
更に、前記操作ボタン120として、テンキーボタンなどを設け、該テンキーボタンによるパスワードの入力によって、前記流量(mL/h)及び予定量(mL)の設定・変更を可能する構成とすることができる。また、操作ボタン120の代わりに、タッチパネルを設けることもできる。
図1において、前記液晶表示部110には、ポンプ本体200における異常を示す「ポンプ異常」の文字表示111、前記アップ・ダウンスイッチ121によって設定される「流量(mL/h)」及び「予定量(mL)」の指令値の数値表示112,113、前記「流量(mL/h)」及び「予定量(mL)」に従った輸液の完了予定時刻の数値表示114、設定端末100の内蔵バッテリの残量を示す電池マーク115、現在の時刻を示す数値表示116、輸液の完了を示す「輸液完了」の文字表示117、などが表示される。
尚、ポンプ本体200では、後述するように、「気泡混入」「つまり」「流量異常」「ドアオープン」「要充電」などの項目毎に異常の有無を診断し、前記項目毎に警報表示を行うので、前記項目のうちのいずれの異常が発生したかを区別する異常信号を設定端末100がポンプ本体200側から受信するようにし、該受信結果に基づいて設定端末100においても前記項目毎の警報表示を行わせるようにすることができる。
また、前記液晶表示部110には、ポンプ本体200との無線通信の交信状態(電波強度など)を示す表示などを行わせてもよい。
また、輸液の完了予定時刻の数値表示114、現在の時刻を示す数値表示116に代えて、輸液動作の残り時間(輸液完了までの時間)の数値表示を行わせることができ、更に、輸液の完了予定時刻の数値表示114と現在の時刻を示す数値表示116との組み合わせと、輸液動作の残り時間(輸液完了までの時間)の数値表示とのいずれか一方を選択的に表示させることができる。
前記設定端末100における「流量(mL/h)」及び「予定量(mL)」の設定・変更は、以下のようにして行われる。
前記切替スイッチ123を押すと、前記液晶表示部110における予定量の数値表示113が点滅し、該点滅状態で、前記アップ・ダウンスイッチ121を押すと、予定量の数値表示113が点滅状態を保ったまま変更され、予定量の数値が要求値になった時点で再度切替スイッチ123を1回押すと、予定量の数値が確定されて数値表示113の点滅が停止し、代わりに、流量の数値表示112が点滅する。
流量の数値表示112が点滅している状態で、アップ・ダウンスイッチ121を押すと、流量の数値表示112が点滅状態を保ったまま変更され、流量の数値が要求値になった時点で再度切替スイッチ123を押すと、流量の数値が確定されて数値表示112の点滅が停止し、予定量及び流量の設定が確定される。
このように、前記アップ・ダウンスイッチ121の操作で設定・変更される予定量及び流量の数値は、液晶表示部110に表示されると共に、データとして設定端末100に備えられたメモリに記憶される。
また、設定端末100には、輸液完了時(輸液の完了予定時刻になった時点、輸液動作の残り時間が零になった時点)やポンプ本体200から異常発生信号を受信した時に警報音を発するブザーが設けられており、ブザーが鳴っている状態で消音スイッチ122を押すとブザー音が消音されるようになっている。
尚、ブザーが鳴っていない状態で前記消音スイッチ122を長押した場合に、ブザーを鳴らさない消音モードへの切り替えがなされるようにしてもよく、この場合、液晶表示部110に消音モード状態であることを表示することが好ましい。
前記輸液の完了予定時刻の数値表示114は、予定量及び流量の設定に基づいて算出した輸液動作に要する時間と、輸液動作が開始された時点の時刻とから演算した結果が表示されるようになっている。そして、完了予定時刻になったときに、ブザー160(完了警報発生部)を鳴らし、かつ、前記「輸液完了」の文字表示117を点滅させるようになっている。
尚、輸液の完了予定時刻になったときに、前記「輸液完了」の文字表示117を点滅させる代わりに、完了予定時刻の数値表示114を点滅させてもよい。
また、前記液晶表示部(モニタ)110の表示は、無操作状態が一定時間以上継続したときに自動的にオフさせる(モニタの電源を切る)ことができ、また、前記液晶表示部110の表示のオフ(電源オフ)からオン(電源オン)への切り替えは、前記操作ボタン120のいずれかが押されたときに実行されるようにできる。
更に、液晶表示部110のオフ状態で、ポンプ本体200側から異常の発生を示す信号を受信したときに、液晶表示部110がオン状態に切り替わるように設定することもできる。
図2は、上記図1に示した設定端末100と組み合わされるポンプ本体200を示す斜視図であり、ポンプ本体200は、AC電源又は内蔵バッテリを電源として動作する。
前記ポンプ本体200は、例えば特公昭61−55393号公報に開示されるような蠕動式(ペリスタリックフィンガ式)のポンプを備えた本体部201と、前記本体部201の前面に開閉自在に取り付けられるドア202とを備える。
前記本体部201の前面には、輸液バッグ等に接続された可撓性チューブを上下方向に沿って装着するチューブ装着部と、該チューブ装着部に装着されたチューブのフィンガによる押し潰し位置を順次移動させることで輸液する蠕動式ポンプ部とを備える。
前記ドア202には、ドア202の開閉に用いるドアロックレバー203が設けられており、輸液バッグ等に接続されたチューブを前記チューブ装着部に装着するときには、前記ドアロックレバー203を操作してドア202を開け、装着が完了すると、ドア202を閉め、前記ドアロックレバー203を操作してドア202を本体部201に対してロックする。
ドア202の内面には、チューブを本体部201のポンプ部に向けて所定圧力で押圧するバッグプレートが設けられており、ドア202のロック状態(閉状態)で、前記チューブは本体部201のポンプ部に向けて押圧され、前記チューブは、ポンプ部のフィンガとバッグプレートとの間で押し潰される。
尚、図2において、ドア202の上部に設けた挿通穴204は、前記チューブ装着部に装着されたチューブを外部に取り出すための穴である。
前記ドア202の前面には、液晶表示部210及び操作ボタン(操作部)220が設けられている。
前記液晶表示部210には、輸液の完了を示す「完了」の文字表示211、ポンプ本体200における異常を示す「気泡混入」「つまり」「流量異常」「ドアオープン」「要充電」などの警報表示212、「流量(mL/h)」の数値表示213、輸液開始後の「積算量(mL)」の計数結果の数値と「予定量(mL)」の数値とのいずれか一方の選択的に表示する積算・予定量表示214などが行われる。
前記ポンプ本体200は、前記「気泡混入」「つまり」「流量異常」「ドアオープン」「要充電」の異常の有無をそれぞれに検出する異常検出手段を備え、該異常検出手段で異常の発生が診断されたときに、異常発生項目に応じて「気泡混入」「つまり」「流量異常」「ドアオープン」「要充電」の警報表示212を点滅させる。
前記「気泡混入」は、前記チューブ装着部に装着されるチューブ内への気泡の混入であり、前記気泡の有無は、前記本体部201の前面に設けられた気泡検出部によって、超音波を用いて検出される。
また、「つまり」(閉塞)は、ポンプ下流側での前記チューブの閉塞であり、「つまり」(閉塞)の発生は、前記本体部201の前面に設けられた閉塞検出部によって、チューブの膨らみ具合から検出される。
また、「流量異常」は、設定された流量に対する実流量の異常であり、点滴筒内の滴下状態を監視する点滴プローブをポンプ本体200に接続した場合に、該点滴プローブで検出される滴下の有無と滴下タイミングとから前記流量異常が検出される。
また、「ドアオープン」は、前記ドア202が完全に閉まっていない状態であり、ドア202の開閉を検出するリミットスイッチの信号に基づいて検出される。
また、「要充電」は、ポンプ本体200に内蔵されたバッテリの電圧低下状態を示し、バッテリの電圧が閾値(動作補償の下限値)を下回るようになると「要充電」の判断がなされる。
前記操作ボタン220としては、前記液晶表示部210における「積算量(mL)」の表示と「予定量(mL)」の表示との切り替えを指示する積算量スイッチ221、輸液・ブザーの停止スイッチ222、輸液の開始スイッチ223、ブザーの消音モードを選択する消音モード選択スイッチ224(消音モードスイッチ)などが設けられる。
前記積算量スイッチ221は、前記液晶表示部210に例えば「積算量(mL)」の数値データが表示されている状態で押されると、「積算量(mL)」の数値データに代えて「予定量(mL)」の数値データを表示する状態に切り替え、「予定量(mL)」の数値データが表示されている状態で押されると、「予定量(mL)」の数値データに代えて「積算量(mL)」の数値データを表示する状態に切り替える。
前記「積算量(mL)」は、輸液開始時からの「流量(mL/h)」の積算値であり、輸液開始時からの経過時間と前記「流量(mL/h)」とから周期的に更新演算される。
また、輸液・ブザーの停止スイッチ222は、ポンプ本体200のブザーが鳴っている状態で押されると、ブザーを消音し、ブザーが鳴っていない状態であって輸液実行中に押されると、輸液動作を停止させるスチッチである。
また、輸液の開始スイッチ223は、輸液動作(ポンプの動作)を開始させるスイッチであり、消音モード選択スイッチ224は、予めブザーを鳴らさないモードを選択するためのスイッチである。
ポンプ本体200のブザーは、輸液の完了時(予定量の輸液が完了した時点)や、「気泡混入」「つまり」「流量異常」「ドアオープン」「要充電」などの異常発生時に鳴動されるようになっており、前記液晶表示部210における表示と共に、輸液完了や異常の発生を知らせる。
尚、本実施形態では、本体部201の上面に、輸液完了や異常の発生を知らせるランプ205を設けてあり、消音モードが選択されている状態であっても、前記ランプ205が点灯することで、輸液完了や異常の発生を、ポンプ本体200の周囲で認識できるようにしてある。
また、消音モードでは異常発生時にランプ205を点灯させ、ブザーを鳴らす場合には、ランプ205を点灯させないようなモード設定にすることもできる。
上記のように、本実施形態のポンプ本体200には、予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定を行うための操作部(操作ボタン)が設けられておらず、予定量(mL)及び流量(mL/h)は、前記設定端末100から送信される指令値に基づいて設定されるようになっている。
前記指令値は、前記ポンプ本体200と前記設定端末100とが近接した状態で行われる近距離通信によって、前記設定端末100から前記ポンプ本体200に対して送信されるようになっており、近距離通信手段(近距離通信器)として、本実施形態では、近接型非接触ICカードなどにおいて用いられる狭域の近距離無線通信(例えば、ソニー社のフェリカ(FeliCa):登録商標)を用いる。
具体的には、前記ポンプ本体200の上面に、前記近距離無線通信を行うための指令値受信器(リーダ、近距離通信器)206が設けられており、前記設定端末100を、前記通信器206上に数十センチメートルを下回る近距離でかざすと、設定端末100側の通信器と前記指令値受信器206との間で無線通信が行われ、ポンプ本体200では、設定端末100の検出、相互認証、データの読み出しを行い、前記設定端末100において操作ボタン120を用いて予め設定され記憶されている予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値が、前記ポンプ本体200に読み込まれる。
即ち、前記ポンプ本体200から離した状態で前記設定端末100を操作して、予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定・変更を行っても、係る設定・変更がポンプ本体200に直ちに送信されることはなく、設定・変更結果は、前記設定端末100のメモリに格納される。そして、設定端末100を、ポンプ本体200に近接させ、かつ、前記指令値受信器206の通信領域内に位置させることで、ポンプ本体200と設定端末100との間での通信が可能になり、設定端末100のメモリに格納されていた予定量(mL)及び流量(mL/h)が、ポンプ本体200に送信される。換言すれば、設定端末100で設定した予定量(mL)及び流量(mL/h)をポンプ本体200に読み込ませるためには、意識的に、設定端末100をポンプ本体200の指令値受信器206付近に近づける必要がある。
ここで、ポンプ本体200に対して設定端末100が1対1で対応付けられており、別のポンプ本体200に対応する設定端末100を近づけた場合、予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値の読み込みは行われず、ポンプ本体200と設定端末100との組み合わせが異なることを、ポンプ本体200がブザーやランプによって知らせるようにする。
また、対応する設定端末100をポンプ本体200の指令値受信器206にかざしたものの、送受信(予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値の読み取り)に失敗した場合にも、ポンプ本体200がブザーやランプによって知らせるとよい。
また、前記ポンプ本体200と設定端末100との組み合わせを明確にするために、対をなすポンプ本体200と設定端末100とに同じ識別番号を記載したプレートなどを貼付するとよい。
前記ポンプ本体200は、狭域の近距離無線通信によって前記設定端末100から予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値を読み出すと、これを内部のメモリに格納し、前記液晶表示部210に表示すると共に、前記流量(mL/h)の指令値に従ってポンプ部の動作設定を行い、前記開始スイッチ223が押されると、前記設定端末100から読み込んだ流量(mL/h)の指令値に応じた輸液動作を開始する。
また、ポンプ本体200は、前記流量(mL/h)と輸液動作開始時からの経過時間とから積算量(mL)を演算し(前記流量(mL/h)を累積演算することで積算量(mL)を演算し)、積算量(mL)が予定量(mL)に達した時点で輸液完了を判断し、輸液完了を判断すると、液晶表示部205に完了表示(「完了」文字の点滅)を行い、また、ブザーを鳴らし(及び/又はランプ214を点灯し)、更に、ポンプ動作を最低流量動作に移行させる。
尚、前記近距離無線通信としては、前述の近接型非接触ICカードに用いられるソニー社のフェリカ(登録商標)などの他、ブルートゥース(登録商標)や、赤外線通信などを用いることができる。
また、ポンプ本体200は、「気泡混入」「つまり」「流量異常」「ドアオープン」「要充電」の異常を検出したときに、前記液晶表示部205に異常の発生を表示し、ブザーを鳴らすと共に、異常発生を示す信号を設定端末100に向けて無線送信する。
前記異常発生信号の無線送信は、例えば設定端末100がナースステーションに置かれている場合や、設定端末100を携行している看護師が通常勤務状態で移動する範囲内で、設定端末100とポンプ本体200との間で無線通信が行えるような最大通信距離(電波強度)に設定されている。即ち、予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値の送信を行う近距離無線通信に対して、より広域でかつ最大通信距離の長い無線通信を行うための機器を、別途、設定端末100とポンプ本体200とにそれぞれ設けてある。
設定端末100からポンプ本体200に向けての予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値の送信は、同一部屋内などに限定した通信(近距離無線通信)であって、ポンプ本体200に設定端末100を意識的に近づける(向ける)必要がある。これに対し、ポンプ本体200から設定端末100に向けての異常信号の送信は、設定端末100が、ポンプ本体200が設置される部屋の外側に離れ、設定端末100を携帯している看護師からポンプ本体200を直視できず、また、ポンプ本体200のブザー音が聞こえない位置まで設定端末100が離れても通信可能なように設定される。
従って、予定される範囲内、例えば病院の敷地内や同一建物内や同一病棟内や同一階に設定端末100が存在すれば、ポンプ本体200が発した異常信号が広域の中距離無線通信で設定端末100に受信されるようになっている。換言すれば、前記設定端末100における異常信号の受信においては、設定端末100の位置や向きなどを意識する必要はなく、ポンプ本体200から異常信号が発信されると、これが直ちに設定端末100側に受信されるようになっている。
尚、前記異常信号の無線通信において、電波が壁などで遮られて必要な通信距離を確保できない場合には、中継局を介した無線通信を行わせてもよい。
前記ポンプ本体200は、「気泡混入」「つまり」「流量異常」「ドアオープン」「要充電」の異常を検出したときには、異常発生を知らせる信号を無線で前記設定端末100に送信し、異常発生信号を受けた設定端末100は、前述のように、ブザーを鳴らし、また、「ポンプ異常」の文字表示111を点滅させる。
前記ポンプ本体200から設定端末100に送信する異常信号は、設定端末100側で「気泡混入」「つまり」「流量異常」「ドアオープン」「要充電」などに区別して異常発生を警報する手段(例えば、液晶による文字表示)を備える場合には、前記異常項目毎に発生の有無を示す信号とすればよく、また、設定端末100側では「気泡混入」「つまり」「流量異常」「ドアオープン」「要充電」などに区別せずに警報を発生する場合には、前記異常項目のいずれかが発生している状態と前記異常項目の全てが生じていない状態とをオン・オフ的に示す信号とすればよい。
図3は、前記設定端末100の内部構成を示すブロック図であり、前記液晶表示部(表示装置)110、操作ボタン120の他、処理装置(演算部)130、メモリ140、警報受信器(広域中距離無線通信器、警報受信部)150、ブザー(警報音発生部)160、指令値送信器(狭域近距離無線通信器)170などを備えている。
尚、前記メモリ140としては、不揮発性の書き換え可能メモリ(EEPROM)を用いることが好ましい。
前記操作ボタン120の操作で、予定量(mL)及び流量(mL/h)が設定・変更されると、処理装置130は、その結果を、前記液晶表示部(表示装置)110に表示させると共に、前記メモリ140に記憶させる。
前記メモリ140に記憶させた予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値は、設定端末100をポンプ本体200に近接させた状態で、前記指令値送信器170を用いて実行される近距離無線通信によって、前記ポンプ本体200側に送信される。
また、ポンプ本体200側から送信される異常発生を知らせる無線信号は、前記警報受信器150で受信され、異常発生を知らせる無線信号が受信されると、処理装置130は、前記液晶表示部(表示装置)110のポンプ異常の文字表示111を点滅させ、また、ブザー160を鳴らして、異常の発生を警報する。
また、処理装置130は、輸液の完了予定時刻を判断し、完了予定時刻になったときに、前記液晶表示部(表示装置)110における「輸液完了」の文字表示117を点滅させ、また、ブザー160を鳴らす。
図4は、前記ポンプ本体200の内部構成を示すブロック図であり、液晶表示部(表示装置)210、操作ボタン220、指令値受信器(狭域近距離無線通信器)206、ランプ205、ポンプモータ270、処理装置230、メモリ240、警報送信器(広域中距離無線通信器、警報送信部)250、ブザー260(警報音発生部)などを備えている。
尚、前記メモリ240としては、不揮発性の書き換え可能メモリ(EEPROM)を用いることが好ましい。
前記指令値受信器(リーダ)206は、近傍の通信領域内に設定端末100(指令値送信器170、非接触通信媒体)が位置するようになると、設定端末100側から予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値を読み込む。
前記指令値受信器(リーダ)206によって読み込まれた予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値は、処理装置230を介してメモリ240に格納され、また、処理装置230は、読み込んだ予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値を、液晶表示部(表示装置)210に表示させる。
更に、前記処理装置230は、流量(mL/h)の指令値に応じて本体部(ポンプ部)201の動作設定を行い、開始スイッチ223が押されると前記流量(mL/h)の指令値に対応するポンプ動作を開始させる。
また、輸液開始(ポンプ動作開始)後、処理装置230は、流量(mL/h)の指令値に基づいて積算量を演算し、積算量の表示要求があれば演算結果の積算量を液晶表示部(表示装置)210に表示し、積算量が予定量に達すると、輸液完了の表示を液晶表示部(表示装置)210で行うと共にブザー260及び/又はランプ205を動作させる。
また、処理装置230は、各種センサ信号から異常(気泡混入、つまりなど)の有無を判断し、異常発生があれば、異常項目を液晶表示部(表示装置)210に表示させると共にブザー260及び/又はランプ205を動作させ、更に、異常発生を示す信号を、警報送信器250を介して設定端末100側の警報受信器150に無線送信する。
上記構成の設定端末100とポンプ本体200とからなる輸液ポンプを、例えば病院で患者への栄養液などの投与に用いる場合、ポンプ本体200は実際に投与を行う場所(病室や処置室など)に設置されるが、ポンプ本体200に対して設定端末100は独立して携帯することが可能であり、しかも、設定端末100で設定した予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値は設定端末100のメモリ140に格納される。
従って、設定端末100を用いた予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定は、ポンプ本体200の近傍で行う必要はなく、かつ、実際に輸液を開始させる直前に行う必要もないため、例えば、医師や看護師が、診察室やナースステーションにおいて、前記設定端末100を操作して予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値を予め設定することができる。
そして、実際に患者に対して栄養剤等の投与を行う場合には、看護師が予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値の設定を行った設定端末100を携行して、ポンプ本体200の設置場所(患者の病室や処置室など)に移動する。
ポンプ本体200の設置場所に出向いた看護師は、ポンプ本体200の電源投入、輸液セットの準備やプライミング、更に輸液チューブのポンプ本体200への装着などを行った後、携行した設定端末100をポンプ本体200の指令値受信器(リーダ)206にかざすことで、設定端末100側で予め設定され記憶されている予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値をポンプ本体200側に読み込ませる。
設定端末100側から予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値を読み込んだポンプ本体200は、読込み値に従って輸液動作設定及び液晶表示を行う。
看護師は、予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値がポンプ本体200側に読み込まれ動作設定されたことを、ポンプ本体200の液晶表示部210の表示によって確認し、その後、患者への静脈針の穿刺などを行い、開始スイッチ223を押すことで、輸液動作を開始させる。
設定端末100は、輸液動作の開始の判断に基づいて完了予定時刻を演算し、演算した完了予定時刻を表示するが、前記輸液動作の開始の判断は、ポンプ本体200との間での近距離無線通信が行われた時点を輸液動作の開始と見なしても良いし、予定量(mL)及び流量(mL/h)の送受信が行われる近距離無線通信によって、ポンプ本体200から設定端末100側に輸液動作の開始を示す信号を送信するように構成できる。
また、設定端末100側に、輸液の開始時刻を指定する(輸液動作開始後の経過時間のカウント開始を指示する)ボタン(計時開始指令スイッチ)を設け、看護師が、ポンプ本体200の開始スイッチ223を押した直後又は直前に、設定端末100の前記ボタンを操作することで、設定端末100側が輸液の開始を認識できるようにすることができる。
輸液動作を開始させた後の看護師は、ポンプ本体200から離れて、ナースステーションに戻ったり、別の病室に移動することで、直接にポンプ本体200を監視できない状態になる。しかし、設定端末100を持って移動したり、設定端末100をナースステーションに置いておけば、ポンプ本体200に何らかの異常が発生すると、携帯している又はナースステーションに置かれた設定端末100が、ポンプ本体200側から送信される異常信号を受け取って警告するため、ポンプ本体200から離れていてもポンプ本体200における異常の発生を知って、ポンプ本体200が置かれた病室に出向き、異常の発生に対する処置を実施することができる。
また、設定端末100には、輸液動作の完了時刻(残り時間)が表示されるから、看護師は、係る表示に基づいて病室を訪れるべきタイミングを判断でき、効率的な作業を行える。
尚、設定端末100で設定した予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値がポンプ本体200に読み込まれてから所定時間内に開始スイッチ223が押されない場合には、予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値設定がなされていない初期状態にリセットさせ、再度、ポンプ本体200に設定端末100側で設定された予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値を読み込ませる構成とするとよい。
上記のように、本実施形態では、設定端末100を、対応するポンプ本体200に近づけないと、ポンプ本体200における予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定が行われないから、患者や輸液バッグなどの確認を行った上で、予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定を行え、不用意にポンプ本体200での輸液動作の設定がなされてしまうことを回避できる。
例えば、設定端末100の操作ボタン120が押されたことを無線で送信し、ポンプ本体200側で前記ボタン操作に見合った設定・動作を行う所謂遠隔操作式では、ポンプ本体200が複数設置される場合など、ポンプ本体200と設定端末100との対応が不明瞭のまま設定操作がなされてしまい、予定量(mL)及び流量(mL/h)が誤設定される可能性がある。
これに対し、設定端末100をポンプ本体200にかざす(近接させる)行為においては、設定端末100とポンプ本体200との対応を明確に意識して動作することになり、予定量(mL)及び流量(mL/h)が誤設定される可能性を低下させることができる。
また、ポンプ本体200側では、予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定・変更が行えず、例えば、設定端末100によるポンプ動作の設定を行った後に、不正な設定変更がなされることを回避できる。
更に、例えば、医師が自身の処方に従って設定端末100での予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定動作を行えば、看護師がその設定端末100をそのままポンプ本体200に持っていけば、設定動作を完了させることができるので、看護師が医師の処方に従って操作ボタンを操作して予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定・変更を行う必要がなく、例えばカルテの読み間違いや口頭指示の聞き間違いによる設定ミスを防ぐことができる。
また、ポンプ本体200における異常の発生が、設定端末100に無線で送信され、異常表示やブザーの鳴動がなされるので、ポンプ本体200から離れていても、設定端末100によって異常発生を認知して、速やかな対応を行える。
更に、ポンプ本体200におけるブザー260を消音モードにしておけば、夜間などにブザー音で患者の安眠が妨害されることを回避しつつ、例えばナースステーションに待機している看護師が設定端末100によってポンプ本体200における異常発生を知ることができる。
尚、上記実施形態では、ポンプ本体200側に予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定・変更を行うための操作ボタンを備えない構成としたが、ポンプ本体200側に予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定・変更を行うための操作ボタンを備え、該操作ボタンの操作で設定された予定量(mL)及び流量(mL/h)を内蔵のメモリ(記憶部)に記憶するようにしてもよい。
この場合、ポンプ本体200側でのボタン操作で予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定・変更を行え、更に、設定端末100が近づけられた場合に、設定端末100で設定された予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値が読み取られるようにできる。
ここで、設定端末100で設定された予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値を優先する設定としておけば、ポンプ本体200側でのボタン操作で予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定・変更を行っても、それとは異なる予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値が設定端末100側から読み込まれた場合に、設定端末100側での設定に従ってポンプ動作を行わせることができる。
従って、設定端末100がない場合でも、ポンプ本体200の操作で予定量(mL)及び流量(mL/h)を設定して輸液を開始させることができる一方、ポンプ本体200の操作による予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定ミスを、設定端末100から予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令で修正させることが可能となる。
また、ポンプ本体200側でのボタン操作で予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定・変更を行うと共に、設定端末100側で設定された予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値の読み取りを行わせ、両者が一致する場合に、輸液動作の開始が許可されるように構成することができる。
上記構成とすれば、ポンプ本体200側と設定端末100側との少なくとも一方に
予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定ミスがあれば、輸液動作を開始できないため、設定ミスの発生に気づき、予定量(mL)及び流量(mL/h)の確認を行う必要が生じ、間違った予定量(mL)及び流量(mL/h)での輸液を未然に防止できる。
図2に示した実施形態では、ポンプ本体200の上面に、設定端末100との間での近距離無線通信を行うための指令値受信器(リーダ)206を設置したが、図5に示すように、ポンプ本体200の側面に、前記受信器(リーダ)206を設けると共に、設定端末100を前記受信器206との間での送受信が可能な位置に収容支持する設定端末ホルダ(ポケット、装着部)231を設け、設定端末ホルダ231に収容させた設定端末100とポンプ本体200との間で、近距離無線通信が行われるように構成することができる。
前記設定端末ホルダ231は、上方に設定端末100を差し入れるための開放部を有し、ポンプ本体200の側面と平行に設定端末100を保持するポケット状のものである。
上記設定端末ホルダ231を備える場合、看護師は、輸液動作を開始させるためにポンプ本体200に近づいたときに、設定端末ホルダ(ポケット)231に設定端末100を差し入れ、予定量(mL)及び流量(mL/h)の読込みを行わせ、開始スイッチ223を押した後に、設定端末ホルダ231から設定端末100を抜くようにすれば、設定端末100とポンプ本体200との間での近距離無線通信を確実かつ安定して行わせることができ、また、設定端末100が、輸液動作の開始信号をポンプ本体200側から近距離無線通信で得ることができ、完了予定時刻の演算精度が向上する。
ここで、開始スイッチ223が押される前に、設定端末ホルダ231から設定端末100が抜かれ、近距離無線通信が途絶えた場合に、ポンプ本体200がこれを異常としてブザーなどによる警告を行い、一旦読み込んだ予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令をキャンセルさせることができる。
尚、設定端末ホルダ231から設定端末100が抜かれたことは、近距離無線通信が途絶えることで判断できる他、設定端末ホルダ231の底部などに設けたリミットスイッチのオン・オフで判断させることができる。
また、設定端末ホルダ231から設定端末100が抜かれたことに基づいて輸液動作を開始させるようにすることができ、例えば、開始スイッチ223を押した後で、設定端末ホルダ231から設定端末100を抜くと、輸液動作が開始されるようにすれば、設定端末100の抜き忘れを防止できる。この場合、開始スイッチ223が押されたときに、設定端末100の抜き取りを促す表示や音声案内を行わせることが好ましい。
看護師が設定端末100を携帯したり、ナースステーションなどの看護師が居る可能性が高い部屋に設定端末100を置いてあれば、ポンプ本体200の異常が設定端末100に対して無線で知らされ、設定端末100がブザーの鳴動などを行うことで、ポンプ本体200の近くに居なくても、看護師が異常の発生に気づくことができるが、設定端末ホルダ231に設定端末100を置き忘れると、上記の作用・効果が得られなくなる。
そこで、設定端末ホルダ231から設定端末100を抜くことを、輸液動作の開始条件とすることで、置き忘れの発生を防止し、看護師が設定端末100を介してポンプ本体200の異常を認識できるようにする。
また、前記設定端末ホルダ231をポンプ本体200に備える構成において、図6に示すように、ポンプ本体200に開始スイッチ223を備えずに、図7に示すように、設定端末100に開始スイッチ124を備えるようにし、設定端末ホルダ231に設定端末100を差し入れた近距離無線通信の成立状態で、設定端末100の開始スイッチ124を押すと、開始スイッチ124が押されたことに基づく開始指令信号が、近距離無線通信でポンプ本体200側に無線送信され、ポンプ本体200が輸液動作を開始するように構成することができる。
この場合、ポンプ本体200単体では、輸液動作を開始させることができず、設定端末100を設定端末ホルダ231に差し入れ、予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値をポンプ本体200が読み込み、かつ、設定端末100の開始スイッチ124が押されることで、輸液動作が開始される。
従って、設定端末100を看護師が携行すれば、看護師の指示・操作とは無関係に輸液動作が開始されてしまうことを回避でき、輸液ポンプの誤動作を防止でき、また、設定端末100の開始スイッチ124は、ポンプ本体200との間での近距離無線通信が成立していないと、ポンプ本体200のポンプ動作を開始させることにならないので、不用意にポンプ動作が開始されてしまうこともない。
また、設定端末100を設定端末ホルダ231に保持させている場合には、係る保持状態で設定端末100の操作ボタン120(アップ・ダウンスイッチ121)を操作することで、係る操作に連動してポンプ本体200側における予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定が切り換るように構成することができる。
ところで、上記実施形態では、設定端末100側で設定された予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値のポンプ本体200側への送信を、ソニー社のフェリカ(登録商標)などの近距離無線通信で行わせるようにしたが、着脱可能なコネクタを介した有線通信によって前記指令値の送受信を行わせることができる。
図8は、前記有線通信によって設定端末100側から指令値の読込みを行うポンプ本体200を示す斜視図であり、この図8に示すポンプ本体200は、図2に示したポンプ本体200に対して、通信器(リーダ)206に代えて、コネクタを備えた設定端末装着部280を設けてある点のみが異なり、設定端末装着部280以外の共通部分には、図2と同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図8に示すポンプ本体200(本体部201)の上面には、設定端末装着部280を構成する凹部281が形成されており、この凹部281の深さDは設定端末100の厚さTと略同等で、凹部281の内周壁で囲まれる領域の大きさは設定端末100の外形よりも僅かに大きく形成され、この凹部281に設定端末100が略水平状態で落とし込まれるようになっている。
図9は、前記凹部281が設けられるポンプ本体200(本体部201)の上面を示す拡大斜視図であり、凹部281の底面282には、設定端末100側に設けられるコネクタと嵌合して電気的に接続されるコネクタ283が設けられ、更に、凹部281の内周壁284の設定端末100の両側面に対向する面には、設定端末100を収納状態にロックするためのロック部材285が、左右に2箇所ずつ計4箇所に設けられている。
前記ロック部材285は、図9に示すような内周壁284から突出する位置と、ロック部材285の先端が内周壁284と略同一面となり内周壁284から突出しない位置との間で進退自在に支持され、かつ、図外の弾性体(スプリングなど)によって内周壁284から突出する方向に付勢されている。
また、凹部281近傍のポンプ本体200(本体部201)の上面には、前記ロック部材285を内周壁284側に引き込んで、内周壁284から突出しない位置にまで退避させるイジェクトボタン286が設けられている。
一方、設定端末100の周壁100aには、前記ロック部材285の位置に合わせて、前記ロック部材285が挿入される嵌合穴180が4箇所設けられ、また、図10に示すように、設定端末100の背面100bに前記コネクタ283と嵌合して電気的に接続されるコネクタ190が、前記底面282におけるコネクタ283の位置に合わせて設けられている。
上記設定端末100を、液晶表示部110及び操作ボタン(操作部)120が設けられる表面100cを上向きとして設定端末装着部280に押し込むようにすると、設定端末100の周壁100aでロック部材285が押圧されることで、前記ロック部材285は退避し、設定端末100を更に押し込むと、設定端末100側のコネクタ190とポンプ本体200側のコネクタ283とが嵌合する。
コネクタ190とコネクタ283とが所期の嵌合状態になるまで押し込まれると、凹部281の深さ方向で、ロック部材285と嵌合穴180の位置が合致し、前述のように、図外の弾性体(スプリングなど)によって内周壁284から突出する方向に付勢されているロック部材285が、嵌合穴180に嵌挿され、設定端末100は設定端末装着部280にロックされる。
係るロック状態において、設定端末100側のコネクタ190とポンプ本体200側のコネクタ283とが嵌合して電気的に接続され、設定端末100とポンプ本体200とが、コネクタ190,283を介して有線で相互通信可能となる。
一方、設定端末100を設定端末装着部280から取り外し、コネクタ190とコネクタ283との間が電気的に遮断される状態とする場合には、前記イジェクトボタン286を押圧することで、前記ロック部材285が退避し、嵌合穴180から抜かれるようにし、この状態で上方に設定端末100を引き上げることで、コネクタ190とコネクタ283との嵌合が外れ、有線通信の経路が断たれる。
尚、前記凹部281の底面282に、上方に向けて弾性付勢されるプレートを設け、設定端末100を装着するときに、このプレートを弾性付勢力に抗して押し下げた状態で設定端末100がロックされるようにしてあれば、前記イジェクトボタン286を押圧して前記ロック部材285を退避させたときに、前記プレートが弾性復帰力で上方に持ち上げられる力で、設定端末100を凹部281から上方に持ち上げられ、設定端末100の取り外し操作が容易になる。
図11は、前記コネクタ190を備えた設定端末100の内部構成を示すブロック図であり、図3に示した近距離無線通信用通信器170に代えて、コネクタ190と、該コネクタ190を介してポンプ本体200側に信号を送信し、ポンプ本体200側から送られてきた信号を受信するための有線通信器191とを備えている。
一方、図12は、前記コネクタ283を備えたポンプ本体200の内部構成を示すブロック図であり、図4に示した近距離無線通信用通信器(リーダ)206に代えて、コネクタ283と、該コネクタ283を介して設定端末100側に信号を送信し、設定端末100側から送られてきた信号を受信するための有線通信器289とを備えている。
そして、前記設定端末100側のコネクタ190と、ポンプ本体200側のコネクタ283とを嵌合させて電気的に接続させると、設定端末100とポンプ本体200との間で有線通信によって信号の送受信が可能になる。
上記のコネクタ190,283を備える構成において、予め設定端末100の操作ボタン120を操作して、予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値を設定しておき、指令値設定がなされた設定端末100を、ポンプ本体200が置かれた部屋に携行する。
そして、電源投入されたポンプ本体200の設定端末装着部280に、前記設定端末100を装着すると、コネクタ190とコネクタ283とが嵌合されて電気的に接続され、コネクタ190,283を介した有線通信が可能になるから、前記設定端末100側からポンプ本体200側に向けて、予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値を送信する。
予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値を送信したポンプ本体200は、前記指令値に対応する輸液動作を行わせる設定を行い、開始スイッチ223が押されると、輸液動作を開始させる。
また、前記開始スイッチ223の操作によって輸液動作を開始させたときに、輸液動作の開始を示す信号を、前記ポンプ本体200側から設定端末100側にコネクタ190,283を介して送信し、輸液動作開始信号を受けた設定端末100は、そのときの時刻と、記憶している予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値とから、輸液完了の予定時刻を演算し、該演算結果を液晶表示部110に表示する。
前記輸液完了の予定時刻は、設定端末100がポンプ本体200の設定端末装着部280から外された後も継続され、ポンプ本体200と分離された設定端末100から輸液完了の予定時刻を確認することができる。
尚、ポンプ本体200と設定端末100とをコネクタ190,283を介して接続していない状態でも、ポンプ本体200が検知した異常の信号は、無線によって設定端末100側に送信され、該異常信号に基づいて設定端末100がブザーの鳴動などを行う。
従って、設定端末100を携帯している看護師や設定端末100が置かれるナースステーションに詰めている看護師、換言すれば、ポンプ本体200とは離れている場所にいる看護師が、異常の発生に速やかに気づき、該当するポンプ本体200が置かれている病室等に駆けつけて必要な処理を行うことができる。
また、前記設定端末ホルダ231を備える場合と同様に、ポンプ本体200に開始スイッチ223を備えずに、図13に示すように、設定端末100側に開始スイッチ124を設け、設定端末100を設定端末装着部280に装着すると、予め設定端末100で設定されていた予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値がポンプ本体200側に有線で通信され、該通信が正常に行われた状態で、設定端末100の開始スイッチ124を押すと、輸液動作が開始されるように構成できる。
また、ポンプ本体200から延びる通信線の端部にコネクタ283を設け、該コネクタ283に設定端末100のコネクタ190を接続させることで、設定端末100とポンプ本体200との間での有線通信を可能にする通信経路が接続されるようにできる。
但し、前記ポンプ本体200から延びる通信線は、最大でも数メートルの長さで、例えばポンプ本体200が設けられる病室の外での接続は不能であり、ポンプ本体200の近傍(例えば同じ病室内)で設定端末100が接続され得るようにする。
即ち、例えば病院の建物に構築されるLAN(構内通信網)にポンプ本体200や設定端末100を接続させるのではなく、ポンプ本体200と設定端末100とを一対一の近距離で有線通信させる。
上記有線通信を行わせる場合も、予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値は予め設定端末100に設定・記憶させておくことができるが、実際にその設定に従ってポンプ本体200を動作させるためには、設定端末100をポンプ本体200の近傍まで携行する必要があり、患者や輸液バッグなどの対応を確認しつつ、ポンプ本体200における予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定を行える。
しかも、設定端末100に予め記憶されているデータをポンプ本体200に転送することで、ポンプ本体200における予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定が行われるので、例えば医師が設定端末100を操作して指定した予定量(mL)及び流量(mL/h)をそのままポンプ本体200に設定させることができ、予定量(mL)及び流量(mL/h)の誤設定を回避できる。
尚、設定端末100に予め記憶されている予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値をポンプ本体200に近距離の無線・有線通信で送信する際に、輸液バッグや患者の対応関係を確認できるようにするため、輸液バッグや患者の識別情報を入力・記憶する機能と、輸液バッグや患者又は患者のベッドなどに付けられた識別コード(バーコードや2次元コードなど)を読み取るリーダーとを設定端末100に備えるようにし、前記リーダーで読み取った輸液バッグや患者の識別コードと、予め設定端末100に記憶されている輸液バッグや患者の識別情報とが合致する場合に、予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値のポンプ本体200への送信を許可し、合致しない場合には前記指令値の送信を禁止すると共にブザーなどで警告するよう構成することができる。
上記構成とすれば、予定量(mL)及び流量(mL/h)、輸液バッグ、患者の組み合わせを予め指定しておけば、患者に対して医師の処方とは異なる輸液バッグや予定量(mL)・流量(mL/h)で輸液を行ってしまうことを回避できる。
簡易には、使用する輸液バッグや患者の名前などの情報を、設定端末100に入力・記憶させることができるようにしておき、係る情報を設定端末100の液晶表示部110に表示させるようにすることができる。
尚、前記ポンプ本体200に、ナースコールと接続するためのコネクタを備え、該コネクタによってナースコールと接続した場合に、「気泡混入」「つまり」「流量異常」「ドアオープン」「要充電」などの異常が発生すると、ナースコールに信号を送るように構成することができる。
また、異常の発生や輸液動作の開始準備が整っていることや輸液動作の完了などを音声で知らせる音声ガイドを、ポンプ本体200及び/又は設定端末100に備えることができ、また、設定端末100に、ポンプ本体200の異常信号を受け取った場合や、輸液完了時刻になったときにバイブレーションで知らせる機能を備えるようにできる。
また、上記実施形態では、設定端末ホルダ231や設定端末装着部280などの設定端末100の装着部を、ポンプ本体200に対して一体的に設けたが、ポンプ本体200に対して有線で繋がっている別体の端末装着部を設け、該端末装着部に近距離無線通信を行うための通信器や有線通信のためのコネクタを設けることができる。
また、設定端末100との間で近距離無線通信を行うための外部受信器(外部リーダ、外部近距離無線通信器)が、ポンプ本体200に対して有線で接続されるように構成することができる。
この場合、例えば、前記外部受信器がポンプ本体200に接続されている場合には、設定端末100から読み込んだ予定量(mL)及び流量(mL/h)の指令値でポンプ本体200が動作し、前記外部受信器がポンプ本体200に接続されていない場合には、ポンプ本体200に設けた操作部で指令された予定量(mL)及び流量(mL/h)でポンプ本体200が動作するように構成できる。
また、設定端末100においてポンプ本体200からの前記異常信号(警報信号)を受信する警報受信器150が、周期的にポンプ本体200側からの電波強度を判定し、電波強度が、通信安定性が低下するほどに低下した場合にブザーを鳴らし、電波強度の低下を警報することができる。
係る構成とすれば、電波障害やポンプ本体200の移動などによって異常信号の受信に支障が生じる可能性があることを看護師が認識でき、通信不良によって異常信号が設定端末100に届かずに、ポンプ本体200の異常状態が放置されてしまうことを未然に防止できる。
また、設定端末100及び/又はポンプ本体200に、指紋認証装置を設け、該指紋認証装置が予め登録された指紋を読み取ったとき、即ち、予め登録された医師や看護師であることが判別されたときにのみ、設定端末100における予定量(mL)及び流量(mL/h)の設定・変更や、ポンプ本体200の動作開始の操作を許可させるようにできる。
また、ポンプ本体200に指令値受信器(リーダ)206を備える場合、この指令値受信器(リーダ)206で個人認証ICカード(IDカード)の読み取りも行えるようにし、看護師が個々に携帯している個人認証ICカードを指令値受信器(リーダ)206で読み取って、予め登録されている看護師であることが識別された場合に、設定端末100との間の送受信や、ポンプ動作の開始を許可するように構成することができる。
上記のように、設定端末100及び/又はポンプ本体200に個人認証装置を備えるようにすれば、予め登録された看護師や医師のみが操作を行えることになり、輸液ポンプの動作の誤設定をより確実に防止できる。
更に、設定端末100及び/又はポンプ本体200の操作履歴を、それぞれのメモリに保存することができ、指紋や個人認証ICカードによる個人認証を行う場合には、操作した医師や看護師の情報に対応させて操作履歴を保存させることができる。
100…設定端末、110…液晶表示部、120…操作ボタン(操作部)、150…警報受信器(広域中距離無線通信器、警報受信部)、160…ブザー160(完了警報発生部)、170…指令値送信器(狭域近距離無線通信器)、190,283…コネクタ、200…ポンプ本体、206…指令値受信器(リーダ、近距離通信器)、210…液晶表示部、220…操作ボタン(操作部)220、250…警報送信器(広域中距離無線通信器、警報送信部)、260…ブザー(警報音発生部)、231…設定端末ホルダ(ポケット、装着部)、280…設定端末装着部

Claims (11)

  1. 被輸送液体を輸液するポンプ本体と、該ポンプ本体での輸液動作の指令値を設定する操作部及び該操作部によって設定された指令値を記憶する記憶部を備えた携帯型の設定端末と、を別体に設けると共に、
    前記ポンプ本体と前記設定端末とが近接した状態で通信を行う近距離通信器を前記ポンプ本体及び前記設定端末にそれぞれ設け、前記設定端末の記憶部に記憶された前記指令値を、前記近距離通信器によって前記ポンプ本体に対して送信し、前記ポンプ本体が前記指令値に応じて輸液動作を行うことを特徴とする輸液ポンプ。
  2. 前記近距離通信器が、近距離無線通信を行う通信器であることを特徴とする請求項1記載の輸液ポンプ。
  3. 前記近距離通信器が、着脱可能なコネクタを介した有線通信を行う通信器であることを特徴とする請求項1記載の輸液ポンプ。
  4. 前記ポンプ本体が、輸液動作異常を示す警報信号を外部に向けて無線で送信する警報送信部を備える一方、
    前記設定端末が、前記ポンプ本体の警報送信部から無線送信される警報信号を受信する警報受信部と、前記警報信号を受信したときに警報音を発する警報音発生部とを備え、
    前記警報送信部と警報受信部との間での最大通信距離が、前記近距離通信器における最大通信距離よりも長く設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の輸液ポンプ。
  5. 前記ポンプ本体が、前記輸液動作異常の発生時に警報音を発する警報音発生部と、該警報音発生部の動作・停止を選択する消音モードスイッチとを備えることを特徴とする請求項4記載の輸液ポンプ。
  6. 前記ポンプ本体が、前記近距離通信器による前記ポンプ本体と前記設定端末との間での通信が可能な状態に前記設定端末を装着する装着部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の輸液ポンプ。
  7. 前記設定端末が、前記ポンプ本体における輸液動作の開始を指示する開始スイッチを備え、該開始スイッチによる開始指令を、前記近距離通信器を介して前記ポンプ本体に送信することを特徴とする請求項6記載の輸液ポンプ。
  8. 前記指令値として、少なくとも被輸送液体の流量及び予定量を含み、
    前記設定端末が、前記流量及び予定量と前記ポンプ本体における輸液動作の開始時期を示す信号とに基づいて輸液の完了時刻及び/又は残り輸液時間を演算する演算部と、前記演算部によって演算された輸液の完了時刻及び/又は残り輸液時間を表示する表示部とを備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の輸液ポンプ。
  9. 前記設定端末の演算部が、前記輸液動作の指令値の送信を行った時点、前記ポンプ本体から輸液動作の開始を示す信号を前記近距離通信器を介して受信した時点、前記設定端末に備えられた計時開始指令スイッチが操作された時点のいずれかを、輸液動作の開始時期として判断することを特徴とする請求項8記載の輸液ポンプ。
  10. 前記設定端末が、前記完了時刻になったとき又は残り輸液時間が零になったときに警報を発する完了警報発生部を備えることを特徴とする請求項8又は9記載の輸液ポンプ。
  11. 前記ポンプ本体が、前記指令値を設定する操作部、及び、該操作部によって設定された指令値を記憶する記憶部を備え、前記ポンプ本体が前記設定端末から受信した前記指令値と前記ポンプ本体の記憶部に記憶されている指令値とが一致することを条件として、輸液動作を開始することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の輸液ポンプ。
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