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JP2011083795A - レーザ加工装置およびレーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置およびレーザ加工方法 Download PDF

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JP2011083795A JP2009238410A JP2009238410A JP2011083795A JP 2011083795 A JP2011083795 A JP 2011083795A JP 2009238410 A JP2009238410 A JP 2009238410A JP 2009238410 A JP2009238410 A JP 2009238410A JP 2011083795 A JP2011083795 A JP 2011083795A
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Yuzo Ishida
雄三 石田
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Pulstec Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】 微細な加工跡を設定された配置で形成するレーザ加工において、加工位置精度を向上させる。
【解決手段】 コントローラは、加工開始位置Dが検出された時刻t3において、パルス信号供給装置に対してパルス列信号の出力指令を出力する。これにより、パルス信号供給装置がレーザ駆動回路にパルス列信号を出力し、レーザ駆動回路がこのパルス列信号に応じた駆動信号をレーザ光源に出力する。このとき、遅れ信号生成回路が、加工開始位置Dが検出された時刻t3から実際に加工用強度のレーザ光が照射される時刻t4までの遅れ(タイミングずれDev)を検出する。そして、コントローラは、パルス列信号における2周期目のローレベル信号の時間幅LtをタイミングずれDevだけ短く設定する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、対物レンズで集光したレーザ光を加工対象物に照射することによりピット等の加工跡を形成するレーザ加工装置およびレーザ加工方法に関する。
従来から、対物レンズで集光したレーザ光と加工対象物との相対位置をX方向とY方向とに変化させながら、加工設定位置にレーザ光を照射することにより加工対象物に加工跡を形成するレーザ加工装置が、例えば、特許文献1などで知られている。こうしたレーザ加工装置は、レーザ光の照射位置を適正に制御することで、要望通りの加工を行うことができる。
特開平8−118061号公報
加工対象物の表面にナノオーダーの微細な加工跡(ピットあるいはピットを形成するための反応跡)を形成する場合は、レーザ光の照射位置をXY方向へ移動させる移動機構の移動精度を高くし、かつ、所定のXY位置でレーザ光を発光させることが1つの条件である。しかし、いくら移動精度や位置検出精度の高い移動機構を用いても、実際に形成された加工跡が設定位置からずれてしまうという問題があった。発明者は、この原因が、レーザ光を発光すべき設定位置を検出してから実際にレーザ光が出射されるまでの時間遅れによるものであることを突き止めた。以下、この理由について説明する。
レーザ加工装置においては、ステージが微小距離移動するたびにその位置を表すデジタル信号がコントローラ(マイクロコンピュータ)に入力される。コントローラは、入力した位置信号に基づいてステージの移動位置が加工開始位置になったと判定したときに、パルス状のレーザ光を出射させるための発光指令をパルス信号供給装置に出力する。パルス信号供給装置は、コントローラから出力された発光指令により、レーザ駆動回路を介してレーザ光源に加工用強度のレーザ光を出射させるハイレベル信号と非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル信号とが一定の周期で交互に切り替わる発光信号を出力する。これによりレーザ光源から加工用強度のレーザ光と非加工用強度のレーザ光が一定の周期で交互に出射され、加工跡が一定の間隔で形成される。
図15は、この動作タイミングを表した信号波形図である。図中において、(a)はコントローラへ入力する位置検出信号、(b)はコントローラがパルス信号供給装置に対して出力する発光指令信号、(c)はレーザ光源へ入力する発光信号、(d)は出射されたレーザ光出力を表す波形である。
この図から分かるように、ステージの位置が加工開始位置となる時刻t1から、実際に加工用強度のレーザ光が出射される時刻t2までの間に、僅かではあるが時間遅れDevが生じる。この時間遅れDevは、1)位置検出信号がコントローラに入力してから、コントローラが加工位置になったことを判定してレーザ光の発光指令を出力するまでの時間遅れ、2)パルス信号供給装置がコントローラの発光指令を受けてからレーザ光源に発光信号を出力するまでの時間遅れ、3)レーザ光源が発光信号を入力してからレーザ光強度が加工用強度になるまでの時間遅れによるものである。このため、図16に示すように、加工対象物に形成される加工跡Pit(実線部分)が、破線にて示す加工設定位置からずれてしまう。この場合、ずれの方向は、レーザ光照射位置の移動方向となる。このため、例えば、レーザ光照射位置をX方向に往復移動させX方向の往復移動両端においてY方向に送り移動させることで加工跡Pitを正方形状の配置(方眼紙の交点位置)に形成しようとしても、隣り合う加工列におけるずれ方向が正反対となるため、そのような配置に加工跡Pitを形成することができない。
LEDの基板や液晶の基板の製造においては、レーザ光の照射により基板表面にナノオーダーの加工跡を正方形状あるいは六方細密状に配置して形成することが要求される。そして、上述したように加工跡の配置が正方形状あるいは六方細密状からずれてしまうと、そのずれが大きいほど素子の品質が低下してしまう。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、微細な加工跡を設定された配置で形成するレーザ加工において、加工位置精度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、加工対象物をセットするためのステージと、レーザ光源を有し、前記ステージにセットされた加工対象物に、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を対物レンズにより集光して照射する加工ヘッドと、前記加工ヘッドと前記ステージとの相対位置を変化させることにより、加工対象物におけるレーザ光の照射位置をX方向と前記X方向に直交するY方向とに移動させる移動手段と、前記移動手段により変化する前記加工ヘッドと前記ステージとの相対的なX方向位置とY方向位置とを検出する移動位置検出手段と、レーザ光源に対して設定された強度のレーザ光を出射させるための発光信号を供給する発光信号供給手段と、前記加工対象物におけるレーザ光の照射位置が予め設定された移動ルートに沿って移動するように、移動位置検出手段により検出される前記加工ヘッドと前記ステージとの相対位置に基づいて前記移動手段を制御する移動制御手段と、前記移動制御手段により前記移動手段が制御されているときに、前記移動位置検出手段により検出されるレーザ光の照射位置に基づいて、加工設定位置に加工用強度のレーザ光が照射され、加工設定位置とは異なる位置に非加工用強度のレーザ光が照射されるように、前記発光信号供給手段に対して前記発光信号の供給指令を出力するレーザ光照射制御手段とを備えたレーザ加工装置において、前記移動位置検出手段が予め設定された設定位置を検出したタイミングで前記加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号の供給指令を前記発光信号供給手段に出力した場合における、前記設定位置を検出したタイミングから前記レーザ光源から前記加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出するタイミングずれ検出手段と、前記検出したタイミングずれに基づいて、前記発光信号供給手段が非加工用強度のレーザ光を出射させる発光信号の時間幅を変更することにより、前記加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号が前記レーザ光源に供給されるタイミングを調整する発光信号供給タイミング調整手段とを備えたことにある。
本発明のレーザ加工装置は、加工対象物をセットしたステージと加工ヘッドとの相対位置を移動手段が変化させて、加工対象物におけるレーザ光の照射位置をX方向とY方向とに移動させる。移動位置検出手段は、加工ヘッドとステージとの相対的なX方向位置とY方向位置とを検出する。そして、移動制御手段が、検出された加工ヘッドとステージとの相対位置に基づいて、加工対象物におけるレーザ光の照射位置が予め設定された移動ルートに沿って移動するように移動手段を制御する。ここで、レーザ光の照射位置とは、対物レンズがレーザ光を集光して照射できる位置であって、実際に加工対象物にレーザ光が照射されているか否かを問うものではない。
レーザ光照射制御手段は、レーザ光の照射位置が予め設定された移動ルートに沿って移動しているときに、移動位置検出手段により検出される加工ヘッドとステージとの相対位置に基づいて、加工設定位置に加工用強度のレーザ光が照射されるように、また、加工設定位置とは異なる位置に非加工用強度のレーザ光が照射されるように発光信号供給手段に対して発光信号の供給指令を出力する。発光信号供給手段は、発光信号の供給指令を受けると、レーザ光源に対して設定された強度のレーザ光を出射させるための発光信号を供給する。レーザ光の強度は、レーザ光源に供給される発光信号により、少なくとも加工用強度と非加工用強度とに切り替えられる。加工用強度のレーザ光とは、加工対象物に加工跡を形成することができる強度のレーザ光であり、非加工用強度のレーザ光とは、加工対象物を変化させない強度(加工用強度よりも弱い)のレーザ光である。レーザ光源は、発光信号供給手段から供給された発光信号が加工用強度のレーザ光を出射させる発光信号であれば、その発光信号が供給された時間だけ加工用強度のレーザ光を出射する。また、発光信号供給手段から供給された発光信号が非加工用強度のレーザ光を出射させる発光信号であれば、その発光信号が供給された時間だけ非加工用強度のレーザ光を出射する。従って、レーザ光の強度を加工用と非加工用とを組み合わせることで加工対象物の表面に任意の間隔で加工跡を形成することができる。
こうしたレーザ光照射制御中においては、加工設定位置を検出したタイミングで発光信号供給手段に対して加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号の供給指令を出力すると、実際にレーザ光源から加工用強度のレーザ光が出射されるまでの時間遅れにより、特に、ナノオーダーの加工跡を形成する場合においては、加工跡が加工設定位置からずれてしまう。そこで、本発明においては、タイミングずれ検出手段と発光信号供給タイミング調整手段とを備えている。タイミングずれ検出手段は、移動位置検出手段が予め設定された設定位置を検出したタイミングで加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号の供給指令を発光信号供給手段に出力した場合における、設定位置を検出したタイミングからレーザ光源から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出する。そして、発光信号供給タイミング調整手段が、検出したタイミングずれに基づいて、発光信号供給手段が非加工用強度のレーザ光を出射させる発光信号の時間幅を変更することにより、加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号がレーザ光源に供給されるタイミングを調整する。
これにより、加工設定位置に加工用強度のレーザ光を精度良く照射することができる。従って、レーザ加工の加工位置精度を向上させることができる。この結果、例えば、加工対象物に微細な加工跡(ピット等)を正方形状あるいは六方細密状に精度良く配置して形成することが可能となる。
また、本発明の他の特徴は、前記発光信号供給手段は、前記レーザ光源に対して加工用強度のレーザ光を出射させるハイレベル信号と非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル信号とが一定の周期で交互に切り替わるパルス列信号を出力するものであり、前記移動制御手段は、前記発光信号供給手段が前記パルス列信号を出力するときには、前記レーザ光の照射位置が前記移動ルートを等速度で移動するように前記移動手段を制御し、前記レーザ光照射制御手段は、前記加工開始設定位置が検出されたときに前記発光信号供給手段に対して前記パルス列信号を前記レーザ光源に供給する供給指令を出力し、前記発光信号供給タイミング調整手段は、前記タイミングずれ検出手段により前記タイミングずれが検出されたとき、前記タイミングずれに応じた時間だけ、前記パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を短くすることにある。
本発明においては、加工開始設定位置が検出されたときに発光信号供給手段に対してパルス列信号をレーザ光源に供給する供給指令を出力する。発光信号供給手段は、この供給指令により、レーザ光源に対して加工用強度のレーザ光を出射させるハイレベル信号と非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル信号とが一定の周期で交互に切り替わるパルス列信号を出力する。これによりレーザ光源から加工用強度のレーザ光と非加工用強度のレーザ光とが交互に出射される。このレーザ光が出射されるときには、レーザ光の照射位置が移動ルートを等速度(一定速度)で移動する。従って、加工対象物に加工跡を所定の間隔で形成することができる。この場合、加工開始設定位置においては、加工用強度のレーザ光の照射が遅れるため、加工開始設定位置からずれた位置に加工跡が形成されるが、その後、発光信号供給タイミング調整手段が、タイミングずれに応じた時間だけ、パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅(出力期間)を短くするため、その後は、加工跡が加工設定位置に形成されるようになる。従って、レーザ加工の加工位置精度を向上させることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記移動制御手段は、レーザ光の照射位置をX方向における第1停止位置と第2停止位置との間を往復移動させるとともに、前記第1停止位置と第2停止位置とにおいてY方向に送り移動させるものであり、前記レーザ光照射制御手段は、レーザ光の照射位置が前記第1停止位置と第2停止位置との間に設定された加工設定範囲の始まりとなる加工開始位置に到達したことが検出されるたびに、前記発光信号供給手段に対して前記パルス列信号を前記レーザ光源に供給する供給指令を出力し、前記タイミングずれ検出手段は、レーザ光の照射位置が前記加工開始位置に到達したことが検出されるたびに、前記レーザ光の照射位置が前記加工開始位置に到達したことが検出されたタイミングから前記レーザ光源から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出し、前記発光信号供給タイミング調整手段は、前記タイミングずれ検出手段により前記タイミングずれが検出されるたびに、前記タイミングずれに応じた時間だけ、前記パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を短くすることにある。
本発明においては、加工対象物におけるレーザ光の照射位置が、第1停止位置と第2停止位置との間をX方向に往復移動し、かつ、第1停止位置および第2停止位置に到達するたびに送りピッチだけY方向に移動する。X方向における加工設定範囲(加工領域)は、第1停止位置と第2停止位置との間に設けられている。レーザ光照射制御手段は、レーザ光の照射位置が加工設定範囲の始まりとなる加工開始位置に到達したことが検出されるたびに、発光信号供給手段に対してパルス列信号をレーザ光源に供給する供給指令を出力する。このとき、タイミングずれ検出手段が、レーザ光の照射位置が加工開始位置に到達したことが検出されたタイミングからレーザ光源から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出し、発光信号供給タイミング調整手段が、タイミングずれ検出手段によりタイミングずれが検出されるたびに、そのタイミングずれに応じた時間だけ、パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を短くする。従って、レーザ光の照射位置がX方向に移動して加工設定範囲に進入するときに、毎回、タイミングずれの検出と、それに基づくローレベル信号の時間幅の調整が行われる。この結果、レーザ加工の加工位置精度を更に向上させることができる。特に、LEDや液晶の基板製造過程において、本発明を適用すれば、基板に微細な加工跡(ピット等)を正方形状あるいは六方細密状に精度良く配置して形成することが容易となり、高品質なLEDや液晶の基板を製造することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記レーザ光の照射位置が前記加工設定範囲の途中に設定された特定加工設定位置に到達したことが検出されるたびに、前記レーザ光の照射位置が前記特定加工設定位置に到達したことが検出されるタイミングから前記レーザ光源から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出する途中タイミングずれ検出手段と、前記途中タイミングずれ検出手段により検出したタイミングずれに基づいて、前記パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を変更することにより、前記加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号が前記レーザ光源に供給されるタイミングを調整する途中発光信号供給タイミング調整手段とを備えたことにある。
本発明においては、途中タイミングずれ検出手段が、レーザ光の照射位置が加工設定範囲の途中に設定された特定加工設定位置(タイミングずれ検出を兼用した加工設定位置)に到達したことが検出されるたびに、レーザ光の照射位置が特定加工設定位置に到達したことが検出されるタイミングからレーザ光源から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出する。そして、途中発光信号供給タイミング調整手段が、このタイミングずれに基づいて、パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を変更することにより、加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号がレーザ光源に供給されるタイミングを調整する。つまり、本発明においては、加工開始時だけでなく、レーザ加工途中においてもタイミングずれを検出し、そのタイミングずれに基づいてパルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を変更する。この結果、例えば、レーザ光の照射位置が加工設定範囲内を精度良く等速度で移動できないような場合であっても、レーザ加工の途中で加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号の供給タイミングを調整するため、高い加工位置精度を維持することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記発光信号供給手段は、前記レーザ光源に対して加工用強度のレーザ光を出射させるハイレベル信号を出力するハイレベル期間と前記ハイレベル信号を出力する直前に非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル信号を出力するローレベル期間を設けたパルス信号を出力するとともに、前記パルス信号を出力していないときには非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル直流信号を出力するものであり、前記レーザ光照射制御手段は、加工設定位置よりも手前位置に設定された発光指令位置が検出されるたびに、前記発光信号供給手段に対して前記パルス信号の供給指令を出力し、前記発光信号供給タイミング調整手段は、前記加工設定位置と前記発光指令位置との間の距離をレーザ光の照射位置が移動するのに要する時間から、前記タイミングずれ検出手段により検出されたタイミングずれの時間を減算した時間を前記パルス信号のローレベル期間として設定することにある。
本発明においては、レーザ加工を行うときには、発光信号供給手段がレーザ光源に対してパルス信号を出力し、レーザ加工を行わないときには、ローレベル直流信号を出力する。パルス信号は、レーザ光源に対して加工用強度のレーザ光を出射させるハイレベル信号を出力するハイレベル期間とハイレベル信号を出力する直前に非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル信号を出力するローレベル期間を設けたものである。従って、この発光信号がレーザ光源に供給された場合、レーザ光源は、最初にローレベル信号により非加工用強度のレーザ光を出射し、その後にハイレベル信号により加工用強度のレーザ光を出射する。このため、ローレベル期間(時間幅)を調整することにより、加工用強度のレーザ光を出射させるためのハイレベル信号がレーザ光源に供給されるまでの時間を調整することができる。
レーザ光照射制御手段は、加工設定位置よりも手前位置に設定された発光指令位置が検出されるたびに、発光信号供給手段に対してパルス信号の供給指令を出力する。つまり、加工設定位置が検出されるタイミングよりも早めにパルス信号の供給指令を出力する。この信号早出し時間は、加工設定位置と発光指令位置との間の距離をレーザ光の照射位置が移動するのに要する時間となる。従って、この信号早出し時間からタイミングずれの時間を減算した時間をパルス信号のローレベル期間に設定すれば、加工設定位置に加工用強度のレーザ光を照射することができる。そこで、発光信号供給タイミング調整手段は、加工設定位置と発光指令位置との間の距離をレーザ光の照射位置が移動するのに要する時間から、タイミングずれ検出手段により検出されたタイミングずれの時間を減算した時間をローレベル期間として設定する。これにより、各加工設定位置ごとに加工用レーザ光の照射位置を調整することができる。このため、レーザ光の照射位置が加工設定範囲内を精度良く等速度(一定速度)で移動できないような場合であっても、高い加工位置精度を維持することができる。例えば、LEDや液晶の基板製造過程において、本発明を適用すれば、基板に微細な加工跡(ピット等)を正方形状あるいは六方細密状に精度良く配置して形成することが容易となり、高品質なLEDや液晶の基板を製造することができる。
更に、本発明の実施にあたっては、レーザ加工装置の発明に限定されることなく、レーザ加工方法の発明としても実施し得るものである。
実施形態に係るレーザ加工装置のシステム構成図である。 発光信号(パルス列信号)を表す波形図である。 加工領域と加工移動ルートを表すX−Y座標図である。 レーザ加工制御ルーチンの一部を表すフローチャートである。 レーザ加工制御ルーチンの一部を表すフローチャートである。 レーザ加工制御ルーチンの一部を表すフローチャートである。 レーザ加工制御ルーチンの一部を表すフローチャートである。 タイミング調整ルーチンの一部を表すフローチャートである。 タイミング調整ルーチンの一部を表すフローチャートである。 X方向にレーザ加工を開始するときの信号波形図である。 変形例に係るタイミング調整ルーチンの一部を表すフローチャートである。 変形例に係るタイミング調整ルーチンの一部を表すフローチャートである。 変形例に係るX方向にレーザ加工を開始するときの信号波形図である。 第2実施形態にかかる発光信号(パルス信号)を表す波形図である。 第2実施形態に係るレーザ加工制御ルーチンの一部を表すフローチャートである。 第2実施形態に係るレーザ加工制御ルーチンの一部を表すフローチャートである。 第2実施形態に係るタイミング調整ルーチンの一部を表すフローチャートである。 第2実施形態に係るタイミング調整ルーチンの一部を表すフローチャートである。 第2実施形態に係るタイミング調整ルーチンの一部を表すフローチャートである。 第2実施形態に係るX方向にレーザ加工を開始するときの信号波形図である。 従来例に係るX方向にレーザ加工を開始するときの信号波形図である。 従来例に係る加工跡のずれを表す説明図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、実施形態に係るレーザ加工装置1の概略システム構成図である。このレーザ加工装置1は、平板状の加工対象物OBをセット(固定支持)するとともに加工対象物OBの位置をX方向,Y方向に移動するステージ駆動装置20と、レーザ光を照射して加工対象物OBの表面をレーザ加工する加工ヘッド30とを備えている。加工対象物OBは、加工ヘッド30から照射されたレーザ光により、表面にナノオーダーの超微細ピットが正方形状の配置で無数に形成されてLED等の基板として使用される。加工ヘッド30は、装置本体に固定されたヘッド支持フレーム(図示略)により固定されている。
ステージ駆動装置20は、加工対象物OBを載置固定するステージ21と、ステージ21をX方向(図1においては左右方向)に移動させるX方向フィードモータ22と、ステージ21をY方向(図1においては奥行き方向)に移動させるY方向フィードモータ23とを備えている。X方向とY方向は、ステージ21の載置面と平行な一つの方向であって、互いに直交する方向となる。ステージ駆動装置20は、X方向フィードモータ22の出力軸に連結されたねじ送り機構24、および、Y方向フィードモータ23の出力軸に連結されたねじ送り機構(図示略)により、それぞれのフィードモータ22,23を回転させることによりステージ21をX方向とY方向とに移動させるXYステージである。
X方向フィードモータ22内には、同モータ22の回転を検出して、その回転を表す回転信号を出力するエンコーダ22aが組み込まれている。この回転信号は、X方向フィードモータ22が所定の微少角度だけ回転するたびにハイレベルとローレベルとを交互に切り替えるパルス列信号であって、回転方向を識別するために互いにπ/2だけ位相のずれたA相信号とB相信号とで構成される。回転信号は、X方向フィードモータ制御回路42とX方向位置検出回路44とに出力される。
X方向位置検出回路44は、エンコーダ22aからの回転信号のパルス数をX方向フィードモータ22の回転方向に応じてカウントアップ又はカウントダウンし、そのカウント値からステージ21のX方向位置を検出し、X方向位置(以下、単にX位置と呼ぶ)を表す信号をコントローラ90に出力する。X位置は、加工ヘッド30に対するステージ21のX方向の相対位置を表すため、加工ヘッド30から加工対象物OBに照射されるレーザ光の照射位置のX座標値として扱われる。尚、レーザ光の照射位置とは、加工ヘッド30がレーザ光を集光して照射できる位置であって、実際にレーザ光が加工対象物OBに照射されているか否かを問うものではない。
X方向位置検出回路44におけるカウント値の初期設定は、電源投入時にコントローラ90の指示によって行われる。すなわち、コントローラ90は、電源投入時に、X方向フィードモータ制御回路42にステージ21のX方向限界位置への移動、および、X方向位置検出回路44に初期設定を指示する。この指示により、X方向フィードモータ制御回路42は、X方向フィードモータ22を回転させてステージ21をX方向限界位置に移動させる。このX方向限界位置は、X方向フィードモータ22によって駆動されるステージ21のX方向の駆動限界位置である。X方向位置検出回路44は、このステージ21の移動中、エンコーダ22aからの回転信号を入力し続けている。そして、ステージ21がX方向限界位置まで達してX方向フィードモータ22の回転が停止すると、X方向位置検出回路44はエンコーダ22aからの回転信号の入力停止を検出して、カウント値を「0」にリセットする。このとき、X方向位置検出回路44は、X方向フィードモータ制御回路42に出力停止のための信号を出力し、これにより、X方向フィードモータ制御回路42はX方向フィードモータ22への駆動信号の出力を停止する。その後に、X方向フィードモータ22が駆動された際には、X方向位置検出回路44は、回転信号のパルス数をX方向フィードモータ22の回転方向に応じてカウントアップまたはカウントダウンし、そのカウント値に基づいてステージ21のX位置を計算し、X位置を表すデジタル信号をX方向フィードモータ制御回路42およびコントローラ90に出力し続ける。X方向位置検出回路44は、X位置が所定距離αだけ移動するたびに、そのときのX位置を表すX位置検出信号を出力する。以下、この所定距離αを検出単位距離αと呼ぶ。
同様に、Y方向フィードモータ23内にも、同モータ23の回転を検出して、その回転を表す回転信号を出力するエンコーダ23aが組み込まれている。この回転信号は、X方向フィードモータ22内のエンコーダ22aと同様に、Y方向フィードモータ23が所定の微少角度だけ回転するたびにハイレベルとローレベルとを交互に切り替えるパルス列信号であって、互いにπ/2だけ位相のずれたA相信号とB相信号とで構成される。この回転信号は、Y方向フィードモータ制御回路43とY方向位置検出回路45とに出力される。
Y方向位置検出回路45は、エンコーダ23aからの回転信号のパルス数をY方向フィードモータ23の回転方向に応じてカウントアップ又はカウントダウンし、そのカウント値からステージ21のY方向位置を検出し、Y方向位置(以下、単にY位置と呼ぶ)を表すデジタル信号をコントローラ90に出力する。Y位置は、加工ヘッド30に対するステージ21のY方向の相対位置を表すため、加工ヘッド30から加工対象物OBに照射されるレーザ光の照射位置のY座標値として扱われる。
Y方向位置検出回路45におけるカウント値の初期設定は、X方向位置検出回路44と同様に、電源投入時にコントローラ90の指示によって行われる。すなわち、コントローラ90からの初期設定が指示されると、Y方向フィードモータ制御回路43がY方向フィードモータ23を回転させてステージ21をY方向限界位置に移動させる。そして、Y方向位置検出回路45は、ステージ21がY方向限界位置に達してエンコーダ23aからの回転信号の入力が停止したこと検知すると、カウント値を「0」にリセットするとともに、Y方向フィードモータ制御回路43に出力停止信号を出力する。その後、Y方向位置検出回路45は、回転信号のパルス数をY方向フィードモータ23の回転方向に応じてカウントアップまたはカウントダウンし、そのカウント値に基づいてステージ21のY位置を計算し、Y位置を表す信号をY方向フィードモータ制御回路43およびコントローラ90に出力し続ける。
X方向フィードモータ制御回路42は、コントローラ90の指示により、X方向フィードモータ22を駆動制御して、ステージ21を指定X位置へ移動させたり、指定速度で移動させたりする。具体的には、X方向フィードモータ制御回路42は、コントローラ90によって指定されたX位置への移動が指示されたときには、X方向位置検出回路44によって検出されるX位置を用いてX方向フィードモータ22の回転を制御し、検出されるX位置がコントローラ90から指定されたX位置に等しくなるまでX方向フィードモータ22を回転させる。また、X方向フィードモータ制御回路42は、コントローラ90によって移動開始指令が指示されたときには、エンコーダ22aの出力する回転信号からステージ21のX方向の移動速度を計算して、計算された移動速度がコントローラ90によって指定されている移動速度と等しくなるようにX方向フィードモータ22の回転を制御する。
Y方向フィードモータ制御回路43は、X方向フィードモータ制御回路42と同様に、コントローラ90によって指定Y位置への移動が指示されたときには、Y方向位置検出回路45によって検出されるY位置が指定Y位置に等しくなるまでY方向フィードモータ23を回転させ、コントローラ90によって移動開始指令が指示されたときには、エンコーダ23aの出力する回転信号からステージ21のY方向の移動速度を計算して、計算された移動速度がコントローラ90によって指定されている移動速度と等しくなるようにY方向フィードモータ23の回転を制御する。
次に、加工ヘッド30について説明する。加工ヘッド30は、レーザ光源31を備え、レーザ光源31から出射されたレーザ光を加工対象物OBに向けて照射するとともに、その反射光を受光する構成となっている。加工ヘッド30は、レーザ光源31、コリメートレンズ32、偏光ビームスプリッタ33、1/4波長板34、対物レンズ35、集光レンズ36、シリンドリカルレンズ37、フォトディテクタ38、フォーカスアクチュエータ39を備えている。レーザ光源31から出射したレーザ光は、コリメートレンズ32により平行光となって偏光ビームスプリッタ33に入射する。レーザ光は、その大半(例えば、95%)が偏光ビームスプリッタ33をそのまま透過し、一部が偏光ビームスプリッタ33で反射する。
偏光ビームスプリッタ33を透過したレーザ光は、1/4波長板34と通過して円偏光になり、対物レンズ35により加工対象物OBの表面で集光する。加工対象物OBの表面に集光したレーザ光は、加工対象物OBの表面で反射する。加工対象物OBの表面で反射した反射光は、対物レンズ35により平行光になり、1/4波長板34を通過して出射時の偏光方向とは偏光方向が90°異なる直線偏光になり、偏光ビームスプリッタ33に入射し、偏光ビームスプリッタ33によってその大半(例えば、95%)が反射されて集光レンズ36に入射する。集光レンズ36は、偏光ビームスプリッタ33による反射光をシリンドリカルレンズ37を介してフォトディテクタ38に集光する。フォトディテクタ38の出力する受光信号は、後述するフォーカスサーボ制御に使用される。
更に、加工ヘッド30は、レーザ光源31から出射されたレーザ光の一部(例えば、5%)を偏光ビームスプリッタ33で反射させ、その反射光を集光レンズ40によりフォトディテクタ41の受光面に集光させる構成を備えている。フォトディテクタ41は、レーザ光源31が出射したレーザ光の強度に対応した受光信号を出力する。その受光信号は、信号増幅回路71により増幅された後、レーザ駆動回路70にフィードバックされてレーザ光の強度調整に使用されるとともに、後述する遅れ信号生成回路81に供給されて遅れ時間(タイミングずれDev)の検出に使用される。
次に、レーザ光のフォーカスサーボについて説明する。レーザ光の加工対象物OBの表面からの反射光を受光するフォトディテクタ38は、分割線で区切られた4つの同一正方形状の受光素子からなる4分割受光素子にて構成され、時計回りに配置された受光領域A,B,C,Dに入射した光の強度に比例した大きさの検出信号を受光信号(a,b,c,d)として出力する。フォトディテクタ38は、4つの受光素子が配置された中央に反射光が集光するように固定されている。
フォトディテクタ38から出力される受光信号(a,b,c,d)は、HF信号増幅回路61に入力される。HF信号増幅回路61は、受光信号(a,b,c,d)をそれぞれ増幅してフォーカスエラー信号生成回路62に出力する。フォーカスエラー信号生成回路62は、増幅された受光信号(a’,b’,c’,d’)を使って演算によりフォーカスエラー信号を生成する。本実施形態においては、非点収差法によるフォーカスサーボ制御を用いているため、(a’+c’)−(b’+d’)の演算を行う。フォーカスエラー信号生成回路62は、演算結果であるフォーカスエラー信号を導通回路65を介してフォーカスサーボ回路63に出力する。フォーカスエラー信号(a’+c’)−(b’+d’)は、レーザ光の焦点位置の加工対象物OBの表面からのずれ量を表している。
導通回路65は、マスク信号発生回路66からローレベル信号を入力している間は、フォーカスエラー信号生成回路62から入力したフォーカスエラー信号をそのままフォーカスサーボ回路63に出力し、マスク信号発生回路66からハイレベル信号を入力している間は、フォーカスエラー信号生成回路62から入力したフォーカスエラー信号を遮断する。従って、マスク信号発生回路66からハイレベル信号を入力している間は、フォーカスサーボ回路63には、(a’+c’)−(b’+d’)=0としたフォーカスエラー信号が入力されることになる。
フォーカスサーボ回路63は、コントローラ90により作動制御され、フォーカスエラー信号に基づいて、フォーカスサーボ信号を生成してドライブ回路64に出力する。ドライブ回路64は、このフォーカスサーボ信号に応じてフォーカスアクチュエータ39を駆動制御して、対物レンズ35をレーザ光の光軸方向に変位させる。この場合、フォーカスエラー信号(a’+c’)−(b’+d’)の値が常にゼロとなるようにフォーカスサーボ信号を生成することにより、加工対象物OBの表面にレーザ光を集光させ続けることができる。
従って、導通回路65によりフォーカスエラー信号生成回路62から出力されたフォーカスエラー信号が遮断されているときには、フォーカスサーボ制御がホールドされる。つまり、対物レンズ35の位置が変化しないように維持される。マスク信号発生回路66は、コントローラ90からの指令により導通回路65に出力する信号のレベル(ハイレベルとローレベル)を切り換える。このため、コントローラ90は、マスク信号発生回路66への指令により、フォーカスサーボ制御のホールド、および、ホールド解除を制御することができる。
レーザ光源31は、レーザ駆動回路70によって駆動される。レーザ駆動回路70は、コントローラ90からの指令により作動を開始し、パルス信号供給装置50から供給される発光信号に応じたレーザ駆動信号をレーザ光源31に出力する。パルス信号供給装置50は、レーザ駆動回路70に出力する発光信号のレベルをハイレベルとローレベルとの二段階に切り替え可能となっている。レーザ駆動回路70は、ハイレベルの発光信号を入力している間、レーザ光源31に対して加工用レーザ駆動信号を出力し続け、ローレベルの発光信号を入力している間、レーザ光源31に対して非加工用レーザ駆動信号を出力し続ける。レーザ光源31は、加工用レーザ駆動信号を入力している間、加工用強度のレーザ光を出射し、非加工用レーザ駆動信号を入力している間、非加工用強度のレーザ光を出射する。加工用強度とは、レーザ光源31から出射されるレーザ光の照射によって加工対象物OBの表面が加工され(フォトレジストに反応跡を形成するものも含む)、かつ、フォーカスサーボ制御を可能とする強度を意味する。また、非加工用強度とは、レーザ光源31から出射されるレーザ光の照射によって加工対象物OBの表面が加工されず、かつ、フォーカスサーボ制御を可能とする強度を意味する。
尚、本実施形態においては、パルス信号供給装置50から出力される発光信号をレーザ駆動回路70によりレーザ駆動信号に変換してレーザ光源31に出力しているが、パルス信号供給装置50にレーザ駆動回路70の機能をもたせてもよい。従って、パルス信号供給装置50からレーザ駆動回路70を介してレーザ光源31に供給されるレーザ光照射用の信号が、本発明の発光信号に相当する。
パルス信号供給装置50は、コントローラ90からの指令により非加工用強度のレーザ照射開始指令を受けるとローレベルの直流信号の出力を開始し、コントローラ90から加工用強度のレーザ照射開始指令を受けると、内部に設けたメモリ50aに記憶されている波形のパルス列信号を出力する。パルス列信号は、図2に示すように、レーザ光源31に対して加工用強度のレーザ光を出射させるハイレベル信号HSと、レーザ光源31に対して非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル信号LSとが一定の周期で交互に切り替わる信号である。
パルス信号供給装置50は、パルス列信号の情報として、ハイレベル信号HSの信号強度と、ハイレベル信号HSの時間幅(パルス幅)と、ローレベル信号LSの信号強度と、ローレベル信号LSの時間幅とを表すデジタルデータを予めコントローラ90から入力し、内部のメモリ50aに記憶する。そして、このデータに基づいて、1周期分のパルス信号の波形(ハイレベル信号とローレベル信号とを組み合わせた波形)を表すデジタルデータを作成してメモリ50aに記憶する。そして、コントローラ90から加工用強度のレーザ光の出力指令を入力すると、1周期分のパルス信号を連続させたアナログのパルス列信号を生成してレーザ駆動回路70に出力する。このパルス列信号は、ハイレベル信号から開始されるように生成される。この場合、ハイレベル信号HSの時間幅はHtに設定され、ローレベル信号LSの時間幅はLtに設定される(図2参照)。
また、パルス信号供給装置50は、コントローラ90から非加工用強度のレーザ光の出力指令を入力した場合には、ローレベル信号LSの信号強度と同じ強度の直流信号をレーザ駆動回路70に出力する。また、パルス信号供給装置50は、コントローラ90からレーザ照射停止指令を入力した後は、信号出力を停止する。このため、レーザ駆動回路70に入力される信号はゼロレベルとなり、レーザ駆動回路70はレーザ駆動信号の出力を停止する。従って、レーザ光源31からレーザ光が出射されなくなる。尚、レーザ駆動回路70は、レーザ光源31から出射されたレーザ光の強度を表す信号を信号増幅回路71から入力し、加工用レーザ光の強度、および、非加工用レーザ光の強度がそれぞれの目標強度と相違する場合には、それらが目標強度と一致するようにレーザ駆動信号の強さを調整する。
次に、遅れ時間を検出する構成について説明する。遅れ時間とは、X方向位置検出回路44がX方向の加工開始設定位置を検出したタイミングでコントローラ90が加工用強度のレーザ光を出射させるための指令をパルス信号供給装置50に出力した場合における、加工開始設定位置を検出したタイミングから実際にレーザ光源31から加工用強度のレーザ光が出射されるまで(レーザ光源31から出射されるレーザ光の強度が非加工用強度から加工用強度に切り替わるまで)の時間をいう。レーザ加工装置1は、遅れ時間を検出する構成として、信号入力検出回路80と、遅れ信号生成回路81と、A/D変換器82とを備えている。信号入力検出回路80は、コントローラ90から作動開始指令が入力し、かつ、X方向位置検出回路44から加工開始設定位置の検出信号が入力すると、信号が入力したことを表すハイレベルの信号入力検出信号(1パルス信号)を遅れ信号生成回路81に出力する。信号入力検出回路80は、一旦、信号入力検出信号を出力した後は、コントローラ90から作動開始指令が再度入力しないかぎり、信号入力検出信号を出力しない。
遅れ信号生成回路81は、信号入力検出回路80から出力される信号がハイレベルになると自身の出力をハイレベルにし、レーザ光の強度を表す信号増幅回路71から出力される信号がローレベルからハイレベル(加工用強度のレーザ光が照射されているときのレベル)に切り替わると、自身の出力をハイレベルからローレベルに切り換えるように回路構成されている。従って、遅れ信号生成回路81の出力信号のパルス幅(ハイレベルとなる期間)は、X方向位置検出回路44が加工開始設定位置を検出したタイミングからレーザ光の強度が加工用強度に切り替わるタイミングまでの遅れ時間を表すものとなる。
A/D変換器82は、遅れ信号生成回路81の出力信号を入力し、入力した信号の瞬時値をデジタルデータに変換してコントローラ90に出力する。コントローラ90は、A/D変換器82から出力された信号をデータ処理することにより遅れ時間を検出する。
コントローラ90は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを主要部とした電子制御装置であり、各種の加工データを記憶するメモリ90aを備えている。また、コントローラ90には、作業者が各種パラメータや処理等を指示するための入力装置91と、作業者に対して各種の設定状況や作動状況等を視覚的に知らせるための表示装置92とが接続されている。
次に、レーザ加工装置により行われるレーザ加工について説明する。まず、加工対象物OBにおけるレーザ加工領域およびレーザ光の移動ルートについて説明する。図3は、加工対象物OBの加工領域を設定するXY座標を表し、図中において、灰色に塗りつぶした領域が加工領域(加工設定範囲)である。加工領域は、X座標におけるD位置からD’位置までの範囲と、Y座標におけるS位置からE位置までの範囲で囲まれる長方形の領域である。レーザ加工時においては、レーザ光照射位置は、ステージ駆動装置20の位置制御により、加工領域の外となる開始点StからA’位置にまでX方向に直線移動した後、Y方向に送りピッチだけ移動する。そして、今度は反対方向に直線移動してA位置にまで戻ることにより1往復移動する。この往復移動をY位置がE位置になるまで繰り返すことにより、レーザ光照射位置を加工領域全体に移動させることができる。この場合、レーザ光の強度は、レーザ光照射位置が加工領域から外に出ているときには非加工用強度に設定され、レーザ光照射位置が加工領域内を移動するときにはパルス信号供給装置50が出力するパルス列信号に同期して加工用強度と非加工用強度とに切り替わる。以下、パルス列信号にしたがってレーザ光源31から出力されるレーザ光を加工用パルス状レーザ光と呼ぶ。
ここで、図3に示すXY座標において加工制御上必要となる特定位置について説明する。上述した位置Dおよび位置D’は、加工用パルス状レーザ光の照射を開始、あるいは、停止する位置となる。従って、以下、位置D,D’を加工開始位置D,D’と呼ぶ。また、位置Aおよび位置A’は、レーザ光照射位置のX方向の移動が停止する位置となる。従って、以下、位置A,A’を停止位置A,A’と呼ぶ。また、X座標における位置Aと位置Dとの間、および、位置A’と位置D’との間には、位置B,位置C、および、位置B’,位置C’が設定されている。この位置Bおよび位置B’は、レーザ光照射位置が停止位置AまたはA’からX方向に移動を開始したのち、その移動速度が等速度(一定速度)となる位置である。従って、以下、位置B,B’を等速移動位置B,B’と呼ぶ。また、位置Cおよび位置C’は、フォーカスサーボのホールド/ホールド解除を切り替える位置である。従って、以下、位置C,C’をホールド切替位置C,C’と呼ぶ。図中、位置Ftは、フォーカスサーボを開始する位置である。これら位置A〜D,A’〜D’は、X座標値を表す。一方、Y座標における位置に関しては、位置Sと位置Eが設定されている。位置Sは、レーザ加工を開始する位置であるため、以下、開始位置Sと呼ぶ。位置Eは、レーザ加工を終了する位置であるため、以下、終了位置Eと呼ぶ。これら位置S,Eは、Y座標値を表す。
尚、位置A〜D,A’〜D’は、X方向位置検出回路44がX位置検出信号を出力する位置に設定されている。また、位置S,Eは、Y方向位置検出回路45がY位置検出信号を出力する位置に設定されている。また、位置D−D’間の距離は、レーザ光照射位置が位置D−D’間を等速移動する時間が、パルス列信号の周期(Ht+Lt)を整数倍した時間にハイレベル信号HSの時間幅Ht一つ分を加算した時間((Ht+Lt)・n+Ht)となるように設定されている。つまり、レーザ光照射位置が加工開始位置Dから加工領域外に出るとき、および、レーザ光照射位置が加工開始位置D’から加工領域外に出るときに、パルス列信号がハイレベルとなる期間の時間幅Htが経過して終了するタイミングとなるように設定されている。また、Y方向の1回の送り量は、X方向の加工ピッチと等しくなるように設定されている。
次に、レーザ加工制御処理について説明する。図4A〜4Dは、コントローラ90により実行されるレーザ加工制御ルーチンを表す。レーザ加工制御ルーチンは、コントローラ90のROM内に制御プログラムとして記憶されており、作業者がステージ21に加工対象物OBをセットした後、入力装置91からレーザ加工の開始指令を入力すると起動する。レーザ加工制御ルーチンは、後述するタイミング調整ルーチン(図5A〜5B)と並行して行われる。
ステップS100にてレーザ加工制御ルーチンが開始されると、コントローラ90は、まず、ステップS102において、変数nの値を「0」に設定する。続いて、ステップS104において、X方向フィードモータ制御回路42に対して、ホールド切替位置Cへの移動指令を出力する。X方向フィードモータ制御回路42は、この指令に基づいて、X方向位置検出回路44によって検出されるX位置がホールド切替位置Cと等しくなるまでX方向フィードモータ22を回転させる。続いて、コントローラ90は、ステップS106において、Y方向フィードモータ制御回路43に対して、開始位置Sへの移動指令を出力する。Y方向フィードモータ制御回路43は、この指令に基づいて、Y方向位置検出回路45によって検出されるY位置が開始位置Sと等しくなるまでY方向フィードモータ23を回転させる。
続いて、コントローラ90は、ステップS108,S110において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置がホールド切替位置Cに等しくなるまで待機する。そして、X位置がホールド切替位置Cと等しくなったことを検出すると(S110:Yes)、続くステップS112,S114において、Y方向位置検出回路45からY位置を入力しながら、Y位置が開始位置Sに等しくなるまで待機する。そして、Y位置が開始位置Sと等しくなったことを検出すると(S114:Yes)、ステップS116において、レーザ駆動回路70に対して駆動開始指令を出力するとともにパルス信号供給装置50にローレベルの直流信号出力の開始指令を出力する。これにより、パルス信号供給装置50は、ローレベルに設定された直流信号の出力を開始する。レーザ駆動回路70は、パルス信号供給装置50から出力された直流信号を入力して、非加工用レーザ駆動信号をレーザ光源31に出力する。レーザ光源31は、レーザ駆動回路70から出力された非加工用レーザ駆動信号により駆動されて、非加工用強度のレーザ光を出射する。これにより加工対象物OBの表面に非加工用強度のレーザ光が照射され、その反射光がフォトディテクタ38によって検出される。この場合、加工対象物OBは、非加工用強度のレーザ光の照射によって加工されない。
続いて、コントローラ90は、ステップS118において、フォーカスサーボ回路63と図示していないフォーカスアクチュエータ39を駆動する回路とS字検出回路とに対して、フォーカスサーボの開始指令を出力する。これにより、レーザ光の焦点位置がレーザ光の光軸方向に移動し、レーザ光の焦点位置が加工対象物OBの表面に一致したタイミングでフォーカスサーボが開始される。
こうして、レーザ光の焦点位置が加工対象物OBの表面に一致すると、コントローラ90は、ステップS120において、マスク信号発生回路66にフォーカスサーボ制御のホールド指令信号を出力する。これによりマスク信号発生回路66が導通回路65にハイレベル信号を出力し、フォーカスサーボ制御がホールドされる。従って、対物レンズ35の位置が変化しないように維持される。
続いて、コントローラ90は、ステップS122において、X方向フィードモータ制御回路42に対して、停止位置Aへの移動指令を出力する。これにより、X方向フィードモータ制御回路42は、X位置が停止位置Aと等しくなるまでX方向フィードモータ22を回転させる。続いて、コントローラ90は、ステップS124,S126において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が停止位置Aと等しくなるまで待機する。そして、X位置が停止位置Aと等しくなったことを検出すると(S126:Yes)、ステップS128において、X方向フィードモータ制御回路42に対して、X正方向への移動開始指令を出力する。これにより、X方向フィードモータ制御回路42は、X方向フィードモータ22を正回転駆動してレーザ光照射位置がX正方向に移動するようにステージ21を移動させる。ステージ21は、移動開始時点においては加速度移動するが、等速移動位置Bを通過するころには等速移動するようになる。
続いて、コントローラ90は、ステップS130,S132において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置がホールド切替位置C以上になるまで待機し、X位置がホールド切替位置C以上になると、ステップS134において、マスク信号発生回路66にフォーカスサーボ制御のホールド解除指令信号を出力する。これによりマスク信号発生回路66は、導通回路65に出力していた信号をハイレベルからローレベルに切り替える。こうして、フォーカスエラー信号生成回路62の出力するフォーカスエラー信号がフォーカスサーボ回路63に入力されるようになり、フォーカスサーボ制御が開始される。つまり、レーザ光の焦点位置が加工対象物OBの表面に一致するように、対物レンズ35がレーザ光の光軸方向に駆動制御される。尚、本明細書においては、ステップS132のように、X位置(Y位置)の大きさの比較は、X座標値(Y座標値)の大きさの比較を意味するものである。
続いて、コントローラ90は、ステップS136,S138において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が加工開始位置D以上になるまで待機し、X位置が加工開始位置D以上になると、ステップS140において、パルス信号供給装置50に加工用パルス状レーザ光の照射開始指令を出力する。これにより、パルス信号供給装置50は、ハイレベル信号とローレベル信号とが交互に繰り返されるパルス列信号の出力を開始する。レーザ駆動回路70は、パルス信号供給装置50から出力されたパルス列信号を入力して、レーザ光源31に対して加工用レーザ駆動信号と非加工用レーザ駆動信号とを交互に出力する。レーザ光源31は、レーザ駆動回路70から出力されたレーザ駆動信号により駆動されて、加工用パルス状レーザ光を出射する。
コントローラ90は、ステップS142,S144において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が加工開始位置D’以上になるまで待機する。この待機中においては、加工対象物OBの表面に加工用強度のレーザ光が断続的に照射され、加工対象物OBの表面にピットが断続的に形成される。そして、X位置が加工開始位置D’以上になると、コントローラ90は、ステップS146において、パルス信号供給装置50に非加工用レーザ光の照射開始指令を出力する。これにより、パルス信号供給装置50は、パルス列信号に代えてローレベルに設定された直流信号の出力を開始する。従って、この時点で、レーザ加工が一旦中断される。こうして、加工開始位置Dから加工開始位置D’までの間において、ピット(加工跡)が所定の間隔で直線状に配置されて形成される。
続いて、コントローラ90は、ステップS148,S150において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置がホールド切替位置C’以上になるまで待機し、X位置がホールド切替位置C’以上になると、ステップS152において、マスク信号発生回路66にフォーカスサーボ制御のホールド指令信号を出力する。これにより、フォーカスサーボ制御がホールドされる。続いて、コントローラ90は、ステップS154,S156において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が等速移動位置B’以上になるまで待機し、X位置が等速移動位置B’以上になると、ステップS158において、X方向フィードモータ制御回路42に対して、ステージ21のX正方向の移動停止指令を出力する。X方向フィードモータ制御回路42は、この指令に基づいて、X方向フィードモータ22の駆動を停止する。尚、X方向フィードモータ22を停止させるためには微小の時間であるが、減速させる期間が必要であるため停止位置A’で停止することになる。
続いて、コントローラ90は、ステップS160において、変数nの値を「1」だけインクリメントする。そして、ステップS162において、Y方向の送りピッチpに変数nを乗じた値と開始位置Sとの和で表されるY位置(S+n・p)が終了位置Eを超えたか否かを判断する。レーザ加工制御ルーチンが開始されて最初にステップS162による判断が行われるときには、「No」と判断されて、その処理がステップS167に進められる。コントローラ90は、ステップS167において、Y方向フィードモータ制御回路43に対して、Y位置(S+n・p)への移動指令を出力する。Y方向フィードモータ制御回路43は、この指令に基づいて、Y方向位置検出回路45によって検出されるY位置が、移動指令により指定されたY位置(S+n・p)と等しくなるまでY方向フィードモータ23を回転させる。
コントローラ90は、ステップS168,S169において、Y方向位置検出回路45からY位置を入力しながら、Y位置がY位置(S+n・p)と等しくなるまで待機し、Y位置がY位置(S+n・p)に到達すると、ステップS170において、X方向フィードモータ制御回路42に対して、X負方向への移動開始指令を出力する。これにより、X方向フィードモータ制御回路42は、X方向フィードモータ22を逆回転駆動してレーザ光照射位置がX負方向に移動するようにステージ21を移動させる。ステージ21は、移動開始時点においては加速度移動するが、等速移動位置B’を通過するころには等速移動するようになる。
続いて、コントローラ90は、ステップS172,S174において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置がホールド切替位置C’以下になるまで待機し、X位置がホールド切替位置C’以下になると、ステップS176において、マスク信号発生回路66にフォーカスサーボ制御のホールド解除指令信号を出力する。これにより、フォーカスサーボ制御が開始される。続いて、コントローラ90は、ステップS178,S180において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が加工開始位置D’以下になるまで待機し、X位置が加工開始位置D’以下になると、ステップS182において、パルス信号供給装置50に加工用パルス状レーザ光の照射開始指令を出力する。これにより、パルス信号供給装置50は、パルス列信号の出力を開始し、レーザ光源31が加工用パルス状レーザ光の出射を開始する。
続いて、コントローラ90は、ステップS184,S186において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が加工開始位置D以下になるまで待機し、X位置が加工開始位置D以下になると、ステップS188において、パルス信号供給装置50に非加工用レーザ光の照射開始指令を出力する。これにより、パルス信号供給装置50は、パルス列信号に代えてローレベルに設定された直流信号の出力を開始する。こうして、レーザ加工が一旦中断される。従って、加工開始位置D’から加工開始位置Dまでの間において、ピットが所定の間隔で直線状に配置されて形成される。
続いて、コントローラ90は、ステップS190,S192において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置がホールド切替位置C以下になるまで待機し、X位置がホールド切替位置C以下になると、ステップS194において、マスク信号発生回路66にフォーカスサーボ制御のホールド指令信号を出力する。これにより、フォーカスサーボ制御がホールドされる。続いて、コントローラ90は、ステップS196,S198において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が等速移動位置B以下になるまで待機し、X位置が等速移動位置B以下になると、ステップS200において、X方向フィードモータ制御回路42に対して、ステージ21のX負方向の移動停止指令を出力する。X方向フィードモータ制御回路42は、この指令に基づいて、X方向フィードモータ22に駆動を停止する。この場合も減速させて停止させるため停止位置Aで停止することになる。
続いて、コントローラ90は、ステップS202において、変数nの値を「1」だけインクリメントする。そして、ステップS204において、Y位置(S+n・p)が終了位置Eを超えたか否かを判断する。Y位置(S+n・p)が終了位置Eを超えていない場合には、ステップS210において、Y方向フィードモータ制御回路43に対して、Y位置(S+n・p)への移動指令を出力する。Y方向フィードモータ制御回路43は、この指令に基づいて、Y方向位置検出回路45によって検出されるY位置が、移動指令により指定されたY位置(S+n・p)と等しくなるまでY向フィードモータを回転させる。続いて、コントローラ90は、ステップS212,S214において、Y方向位置検出回路45からY位置を入力しながら、Y位置がY位置(S+n・p)に等しくなるまで待機し、Y位置がY位置(S+n・p)に到達すると、その処理をステップS128に戻す。
従って、こうした処理が繰り返されることにより、加工開始位置D−D’間においてピットが所定の間隔でX方向に直線状に形成されるとともに、そのピット列が送りピッチp間隔でY方向に複数形成されていく。このようにレーザ光照射位置を往復移動させてレーザ加工を行うときに、ホールド切替位置C−C’間の外側においては、フォーカスサーボ制御がホールドされる。従って、レーザ光照射位置のX方向の移動ストローク範囲が加工対象物OBの表面を外れて、レーザ光の合焦位置とレーザ光の照射面とが大きくずれてしまうような場合でも、フォーカスサーボ制御が外れない。このため、レーザ加工の開始直前にフォーカスサーボ制御を再開しても、加工開始位置D−D’間において適正なフォーカスサーボ制御を行うことができる。
こうしたレーザ加工処理が繰り返されると、加工領域がY方向に拡がっていく。そして、Y方向位置検出回路45により検出されるY位置(S+n・p)が終了位置Eを越えた場合には、ステップS162あるいはステップS204において「No」と判断される。コントローラ90は、この判断に基づいて、ステップS163において、マスク信号発生回路66にフォーカスサーボ制御のホールド解除指令信号を出力し、ステップS164において、フォーカスサーボ回路63にフォーカスサーボ制御の停止指令を出力し、ステップS165において、パルス信号供給装置50およびレーザ駆動回路70に対してレーザ光の照射停止指令を出力する。これによりレーザ光(非加工用強度のレーザ光)の照射が停止される。こうして、加工対象物OBの表面には、予め設定された加工領域全体にレーザ加工が施される。コントローラ90は、レーザ光の照射停止指令を出力すると、ステップS166において、レーザ加工制御ルーチンを終了する。
こうしたレーザ加工は、加工用パルス状レーザ光の照射により、各加工設定位置(ピットを形成する目標位置)に加工用強度のレーザ光を照射し、加工設定位置とは異なる位置(隣り合うピットの間)に非加工用強度のレーザ光を照射しようとするものであるが、加工開始位置D,D’の検出から加工用強度のレーザ光の出射開始までの時間遅れがあると、ピットが形成される位置が加工設定位置から全体的にずれてしまう。そこで、コントローラ90は、レーザ加工制御ルーチンと並行してタイミング調整処理を行っている。
タイミング調整処理は、加工開始位置Dを検出したタイミングから、実際にレーザ光源31から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでの遅れを検出し、この遅れに基づいて、パルス信号供給装置50が出力するパルス列信号における1つのローレベル信号の出力期間を調整して、それ以降、加工設定位置に加工用強度のレーザ光が照射されるようにする処理である。図5A,5Bは、コントローラ90により実行されるタイミング調整ルーチンを表す。タイミング調整ルーチンは、コントローラ90のROM内に制御プログラムとして記憶されており、上述したレーザ加工制御ルーチンの起動と同時に起動する。
ステップS300にてタイミング調整ルーチンが起動すると、コントローラ90は、ステップS302,S304において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置がホールド切替位置C以下になるまで待機する。そして、X位置がホールド切替位置C以下になったことを検出すると(S304:Yes)、続くステップS306,S308においてX方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が加工開始位置Dから検出単位距離αだけ少ない位置(D−α)以上となるまで待機する。この待機時においては、X位置の確認と同時に、ステップS310にてレーザ照射停止指令が出力されたか否かを判断する。つまり、レーザ加工制御ルーチンにおけるステップS165の指令が出力されたか否かを判断する。
検出単位距離αは、X方向位置検出回路44がX位置検出信号を出力してから次のX位置検出信号を出力するまでの移動距離である。この検出単位距離αは、X方向位置検出回路44がX位置検出信号を出力する周期をT、レーザ光照射位置のX方向移動速度をSPとすると、α=SP×Tで表すことができる。
この待機中においては、レーザ光の照射位置は、ホールド切替位置Cから停止位置A(初回の処理であれば、停止位置Aは開始点Stとなる)にまでX負方向に移動し、その後、停止位置Aで移動方向が反転する。そして、レーザ光のX方向における照射位置が加工開始位置Dから検出単位距離αだけ手前の位置(D−α)以上になると、コントローラ90は、続くステップS314において、信号入力検出回路80に対して作動開始指令を出力する。
上述したレーザ加工制御ルーチンにおいては、レーザ光の照射位置がX正方向に移動する場合は、加工開始位置Dが検出されたタイミングでコントローラ90からパルス信号供給装置50に対してパルス列信号の出力指令が出力される。従って、ステップS308においてX位置(D−α)が検出された時点においては、まだ、パルス信号供給装置50からレーザ駆動回路70にパルス列信号が出力されていない。そして、レーザ光の照射位置がさらに検出単位距離αだけX正方向に移動すると、X方向位置検出回路44は、加工開始位置Dを表すデジタルデータをコントローラ90および信号入力検出回路80に出力する。これにより信号入力検出回路80は、信号が入力したことを表すハイレベルの信号入力検出信号(1パルス信号)を遅れ信号生成回路81に出力する。また、パルス信号供給装置50は、コントローラ90からのパルス列信号の出力指令によりレーザ駆動回路70にパルス列信号を出力する。これにより、レーザ光源31から加工用パルス状レーザ光が出射される。
遅れ信号生成回路81は、信号入力検出回路80から出力される信号がハイレベルになると自身の出力をハイレベルにし、信号増幅回路71から出力される信号がハイレベル(加工用強度のレーザ光が照射されているときのレベル)になると、自身の出力をハイレベルからローレベルに切り換える。従って、遅れ信号生成回路81により生成される信号がハイレベルとなる期間は、X方向位置検出回路44が加工開始位置Dを検出したタイミングからレーザ光の強度が加工用強度に切り替わるタイミングまでの遅れ時間に相当する。以下、この遅れ時間をタイミングずれDevと呼ぶ。A/D変換器82は、遅れ信号生成回路81により生成される信号をデジタル信号に変換してコントローラ90に出力する。
コントローラ90は、ステップS316において、A/D変換器82からデータを入力し、ステップS318において、このデータから、遅れ信号生成回路81により生成される信号のハイレベルとなる時間をタイミングずれDevとして計算する。続いて、コントローラ90は、ステップS320において、パルス信号供給装置50が出力するパルス列信号における1つのローレベル信号LSの時間幅Lt(ローレベル信号LSの出力期間)を次式(1)により設定する。
Lt=Lt−Dev ・・・(1)
ここで、右辺のLtは、パルス信号供給装置50に記憶されているローレベル信号LSの時間幅である。従って、パルス列信号における特定のローレベル信号LSの時間幅LtがタイミングずれDevだけ短く設定される。本実施形態においては、図2に示すように、加工開始位置Dが検出されたタイミングの次の周期となる第2周期目のパルス列信号のローレベル信号LSの時間幅LtをタイミングずれDevだけ短く設定するが、タイミングずれDevが検出されてからなるべく早い時期におけるローレベル信号LSの時間幅Ltを調整することが好ましい。
続いて、コントローラ90は、ステップS322,S324において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置がホールド切替位置C’以上となるまで待機する。この待機中においては、レーザ加工制御ルーチンにより、レーザ光源31から加工用パルス状レーザ光が出射され、加工対象物OBの表面にピットが所定間隔でX正方向に形成されていく。このレーザ加工時においては、パルス列信号におけるローレベル信号LSの第2周期目の時間幅LtがタイミングずれDevだけ短く設定されているため、第3周期目のハイレベル信号HSによるレーザ光照射から、レーザ照射設定位置(加工設定位置)に正しくピット(加工跡)を形成することができる。
ここで、図6を用いて加工用強度のレーザ光の照射タイミング調整について説明する。図6は、X正方向にレーザ加工を開始するときの信号波形図であり、(a)はX方向位置検出回路44が出力するX位置検出信号(デジタル信号)、(b)はコントローラ90が信号入力検出回路80へ出力する作動開始指令信号、(c)は信号増幅回路71が出力する信号(レーザ光の発光強度)、(d)は遅れ信号生成回路81が出力するパルス信号の波形を表す。
時刻t1において、X方向位置検出回路44によりX位置(D−α)が検出されると(S308:Yes)、時刻t2において、コントローラ90から信号入力検出回路80へ作動開始指令が出力される。そして、時刻t3において、X方向位置検出回路44により加工開始位置Dが検出されると、コントローラ90からパルス信号供給装置50に対してパルス列信号の出力指令が出力される(S140)とともに、信号入力検出回路80が遅れ信号生成回路81にハイレベルの信号入力検出信号(1パルス信号)を出力する。パルス信号供給装置50はレーザ駆動回路70にパルス列信号を出力し、レーザ駆動回路70は、入力したパルス列信号に応じてレーザ駆動信号をレーザ光源31に供給する。こうして、時刻t4において、加工用パルス状レーザ光の照射が開始される。従って、時刻t3から時刻t4までの経過時間が遅れ時間、つまり、タイミングずれDevに相当する。
コントローラ90は、ステップS320において、パルス列信号における第2周期目のローレベル信号LSの時間幅LtをタイミングずれDevだけ短く設定する。このため、図6の時刻t5において発生していたタイミングずれDevが、時刻t6においては、ゼロになる。つまり、レーザ照射設定位置に加工用強度のレーザ光を照射することができる。
図5のタイミング調整ルーチンの説明に戻る。コントローラ90は、ステップS324において、X位置がホールド切替位置C’以上となったことを検出すると、続くステップS326,S328において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が加工開始位置D’に検出単位距離αを加算した位置(D’+α)以下になるまで待機する。この待機時においては、X位置の確認と同時に、ステップS330にてレーザ照射停止指令が出力されたか否かを判断する。この間において、レーザ光の照射位置は、レーザ加工制御ルーチンによりホールド切替位置C’から停止位置A’にまでX正方向に移動し、停止位置A’でY方向に送りピッチpだけ移動した後に、X負方向への移動を開始する。
そして、X位置が位置(D’+α)以下になると、ステップS328の判断は「Yes」となり、コントローラ90は、ステップS334において、信号入力検出回路80に対して作動開始指令を出力する。続いて、コントローラ90は、ステップS336において、A/D変換器82からデータを入力し、ステップS338において、このデータから、遅れ信号生成回路81により生成される信号のハイレベルとなる時間をタイミングずれDevとして計算する。
ステップS334において、X位置が位置(D’+α)以下になった時点では、まだ、パルス信号供給装置50からレーザ駆動回路70にパルス列信号が出力されていない。そして、レーザ光の照射位置がさらに検出単位距離αだけX負方向に移動すると、X方向位置検出回路44は、加工開始位置D’を表すデジタルデータをコントローラ90および信号入力検出回路80に出力する。これにより信号入力検出回路80は、ハイレベルの信号入力検出信号を遅れ信号生成回路81に出力する。また、パルス信号供給装置50は、コントローラ90からのパルス列信号の出力指令によりレーザ駆動回路70にパルス列信号を出力する。これにより、レーザ光源31から加工用パルス状レーザ光が出射される。こうして、遅れ信号生成回路81は、X方向位置検出回路44が加工開始位置D’を検出したタイミングからレーザ光の強度が加工用強度に切り替わるタイミングまでの遅れ時間に相当する時間幅のパルス信号を出力する。
コントローラ90は、ステップS338において、タイミングずれDevを計算すると、続くステップS340において、パルス信号供給装置50が出力するパルス列信号における第2周期目のローレベル信号LSの時間幅LtをタイミングずれDevだけ短く設定する(Lt=Lt−Dev)。コントローラ90は、ステップS340の処理を実行すると、その処理をステップ302に戻す。これにより上述した処理が繰り返される。そして、ステップS310またはステップS330において、レーザ照射停止指令が出力されたことを検出すると、ステップS312においてタイミング調整ルーチンを終了する。
以上説明した本実施形態のレーザ加工装置1によれば、レーザ光の照射位置を加工領域を含んでX方向に往復移動させ、X方向の往復移動両端においてY方向に送り移動させて加工領域内でレーザ加工を行う。そして、レーザ光の照射位置が加工開始位置D,D’から加工領域に進入するたびに、タイミングずれDevを検出し、パルス列信号における1つのローレベル信号LSの時間幅LtをタイミングずれDevだけ短く設定するため、それ以降、レーザ照射設定位置(加工設定位置)にて加工用強度のレーザ光を照射することができる。これにより、Y方向に隣り合うピット列の各ピットの位置をそろえることができる。この結果、例えば、ナノオーダーの微細なピットを正方形状あるいは六方細密状に精度良く配置して形成することができ、高品質のLED基板や液晶の基板を製造することができる。
尚、加工開始位置D,D’が、X方向位置検出回路44がX位置検出信号を出力できる位置Xと無視できる範囲内で相違している場合には、相違値(X−D),(D’−X)を使って、上記タイミングずれDevに(X−D)/SP,(D’−X)/SPを加算した値をタイミングずれDevとするようにしてもよい。この場合には、さらに精度良く加工設定位置にピットを形成することができる。
次に、上述した実施形態におけるタイミング調整ルーチンの変形例について説明する。上述した実施形態においては、加工開始位置D,D’においてタイミングずれDevを検出し、そのタイミングずれDevに基づいて1つのローレベル信号LSの時間幅Ltを調整した。この場合、ステージ21のX方向の等速移動を高精度に行うことが要求される。ステージ21を高精度に等速移動(一定速度移動)できない場合には、ピットの形成位置が加工設定位置からずれてしまうおそれがある。そこで、変形例においては、加工開始位置D,D’に加えて、レーザ光照射位置が距離Wだけ移動するたびにタイミングずれDevを検出して1つのローレベル信号LSの時間幅Ltを調整することで、高い等速移動性能を備えていないステージ駆動装置20でも、ピットの形成位置が加工設定位置に高精度に合うようにした。
変形例に係るタイミング調整ルーチンは、上述した実施形態のタイミング調整ルーチンのステップS320とステップS322との間に図7に示す処理を追加し、ステップS340の後に図8に示す処理を追加したものである。以下、この追加する処理について説明する。
コントローラ90は、ステップS320において、パルス列信号における1つのローレベル信号LSの時間幅Ltを設定すると、続くステップS321−1において、変数mの値を「1」に設定する。続いて、ステップS321−2,S321−3において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が位置(D+m・W−α)以上となるまで待機する。ここで、Wは、タイミングずれDevを周期的に検出するにあたり、その1周期におけるレーザ光照射位置の移動距離である。この距離Wは、検出単位距離αの整数倍に設定されている。尚、この待機時においては、X位置の確認と同時に、ステップS321−10にてレーザ照射停止指令が出力されたか否かについて判断される。
コントローラ90は、X位置が位置(D+m・W−α)以上になると、ステップS321−4において、信号入力検出回路80に対して作動開始指令を出力する。続いて、コントローラ90は、ステップS321−5において、A/D変換器82からデータを入力し、ステップS321−6において、このデータから、遅れ信号生成回路81により生成される信号のハイレベルとなる時間をタイミングずれDevとして計算する。
上述したように、タイミング調整ルーチンにおいては、加工開始位置Dにおいて、タイミングずれDevを検出し、パルス列信号における1つのローレベル信号LSの時間幅LtをタイミングずれDevだけ短く設定することにより、加工用強度のレーザ光の照射タイミングを調整するが、ステージ21を高精度に等速移動できない場合には、照射タイミングの調整後にレーザ光の照射位置が設定位置からずれてくることがある。そこで、この変形例のタイミング調整ルーチンにおいては、X方向位置検出回路44により位置(D+m・W)が検出されたタイミングから実際に加工用強度のレーザ光が照射されるまでの時間、つまり、タイミングずれDevを、遅れ信号生成回路81の出力信号がハイレベルとなる時間から求める。
コントローラ90は、ステップS321−6において、タイミングずれDevを計算すると、続くステップS321−7において、パルス信号供給装置50が出力するパルス列信号における次の周期のローレベル信号LSの時間幅LtをタイミングずれDevだけ短く設定する(Lt=Lt−Dev)。続いて、ステップS321−8において、X方向位置検出回路44により検出されたX位置が位置(D’−W)以上となったか否かを判断する。X位置が位置(D’−W)未満である場合には、ステップS321−9において、変数mの値を「1」だけインクリメントし、その処理をステップS321−10に戻す。
これにより、レーザ光照射位置が距離Wだけ移動するたびにタイミングずれDevが検出され、パルス列信号におけるローレベル信号LSの時間幅Ltが調整される。そして、X位置が位置(D’−W)以上になると、この図7に示したルーチンを抜けて、上述したステップS322からの処理が行われる。また、こうした処理の途中で、レーザ照射停止指令の出力が検出されると(S321−10:Yes)、タイミング調整ルーチンが終了する。
次に、ステップS340の後に追加する処理について図8を用いて説明する。上述した図7における処理は、レーザ光照射位置がX正方向に移動するときの処理であったが、この図8における処理は、レーザ光照射位置がX負方向に移動するときの処理であり、図7の処理に対してX座標位置が相違する程度であるため、簡単な説明に留める。
コントローラ90は、ステップS340において、パルス列信号における1つのローレベル信号LSの時間幅Ltを設定すると、続くステップS341において、変数mの値を「1」に設定する。続いて、ステップS342,S343において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が位置(D−m・W+α)以下となるまで待機する。コントローラ90は、X位置が位置(D−m・W+α)以下になると、ステップS344において、信号入力検出回路80に対して作動開始指令を出力し、ステップS345において、A/D変換器82からデータを入力し、ステップS346において、タイミングずれDevを計算する。続いて、ステップS347において、パルス信号供給装置50が出力するパルス列信号における次の周期のローレベル信号LSの時間幅LtをタイミングずれDevだけ短く設定する(Lt=Lt−Dev)。続いて、ステップS348において、X方向位置検出回路44により検出されたX位置が位置(D+W)以下となったか否かを判断する。X位置が位置(D+W)より大きい場合には、ステップS349において、変数mの値を「1」だけインクリメントし、その処理をステップS350に戻す。
これにより、レーザ光照射位置がX負方向に移動する場合においても、レーザ光照射位置が距離Wだけ移動するたびにタイミングずれDevが検出され、パルス列信号におけるローレベル信号LSの時間幅Ltが調整される。そして、X位置が位置(D+W)以下になると、この図8に示したルーチンを抜けて、上述したステップS302からの処理が行われる。また、こうした処理の途中で、レーザ照射停止指令の出力が検出されると(S350:Yes)、タイミング調整ルーチンが終了する。
ここで、図9を用いて加工用強度のレーザ光の照射タイミング調整について説明する。図9は、X正方向にレーザ加工を開始するときの信号波形図であり、(a),(b),(c),(d)は、図6における(a),(b),(c),(d)と同じ信号の波形である。時刻t1〜時刻t6に示すように、加工開始位置Dにおいて生じていたタイミングずれDev1は、パルス列信号における第2周期目のローレベル信号LSの時間幅LtをタイミングずれDev1だけ短く設定することで、時刻t6においてゼロになる。従って、それ以降は、加工用パルス状レーザ光によるレーザ加工がX正方向に進んでいっても、レーザ照射設定位置に加工用強度のレーザ光が照射されるはずである。しかし、ステージ21の移動速度が僅かに変化した等の理由により、加工用強度のレーザ光の照射される位置がレーザ照射設定位置からずれてくるケースがある。
こうしたケースは、加工用強度のレーザ光の照射位置がレーザ照射設定位置よりもX正方向のずれる場合とX負方向にずれる場合がある。つまり、加工用レーザ光の照射タイミングが設定タイミングから遅れたり早くなったりする場合がある。こうしたことに対処するために、変形例のタイミング調整ルーチンにおいては、定期的にレーザ光照射タイミングを調整する。時刻t7〜時刻t11に示す例は、加工用レーザ光の照射タイミングが設定タイミングから遅れている場合のタイミング調整を表し、時刻t12〜時刻t17に示す例は、加工用レーザ光の照射タイミングが設定タイミングよりも早い場合のタイミング調整を表す。
時刻t7において、2回目のタイミングずれ検出位置(D+W)よりも検出単位距離α手前のX位置が検出される。そして、時刻t8において、コントローラ90から信号入力検出回路80へ作動開始指令が出力され、時刻t9において、X方向位置検出回路44によりレーザ照射設定位置(D+W)が検出される。この例では、加工用レーザ光の照射タイミングが遅れているため、時刻t10にて加工用強度のレーザ光が検出される。従って、時刻t9から時刻t10までの時間がタイミングずれDev2となる。この場合には、パルス列信号における次の周期のローレベル信号LSの時間幅LtがタイミングずれDev2だけ短く設定される。これにより、時刻t11において、レーザ照射設定位置に加工用強度のレーザ光が照射される。
また、時刻t12において、3回目のタイミングずれ検出位置(D+2W)よりも検出単位距離α手前のX位置が検出される。そして、時刻t14において、コントローラ90から信号入力検出回路80へ作動開始指令が出力される。この例では、加工用レーザ光の照射タイミングが早くなっていることから、X方向位置検出回路44によりレーザ照射設定位置(D+2W)が検出される時刻15よりも早い時刻t13から加工用強度のレーザ光が検出されているため、遅れ信号生成回路81は、次の加工用強度のレーザ光の照射が検出される時刻t16までハイレベル信号を出力する。この場合、タイミングずれDev3は、次式のように計算することができる。
Dev3=T2−T1
ここで、T2は、遅れ信号生成回路81がハイレベル信号を出力する時間幅、T1はパルス信号供給装置50の出力するパルス列信号の周期(Ht+Lt)である。この場合、タイミングずれDev3は負の値となる。従って、パルス列信号における次の周期のローレベル信号LSの時間幅LtがタイミングずれDev3で調整されると、その調整された時間幅Ltはもとの時間幅Ltよりも長くなる。これにより、時刻t17において、レーザ照射設定位置に加工用強度のレーザ光が照射される。
以上説明した変形例に係るタイミング調整ルーチンによれば、レーザ光照射位置がタイミングずれ検出位置(D+m・W)に到達したことが検出されるたびに、タイミングずれDevを検出し、パルス列信号におけるローレベル信号LSの時間幅Ltを調整するため、ステージ21をX方向に等速移動させる精度が高くなくても、ピットを加工設定位置に形成することができる。この結果、ステージ駆動装置20に高い等速移動性能が要求されないため、加工精度の向上と低コスト化を両立させることができる。尚、タイミングずれ検出位置(D+m・W)は、本発明における特定加工設定位置に相当する。
尚、加工用パルス状レーザ光の照射開始設定位置(D+m・W),(D’−m・W)が、X方向位置検出回路44がX位置検出信号を出力できる位置Xと無視できる範囲内で相違している場合には、相違値(X−(D+m・W)),((D’−m・W)−X)を使って、上記タイミングずれDevに(X−(D+m・W))/SP,((D’−m・W)−X)/SPを加算した値をタイミングずれDevとするようにしてもよい。この場合には、さらに精度良く設定位置にピットを形成することができる。
次に、第2実施形態について説明する。尚、上述した実施形態(変形例を含む)を第1実施形態と呼び、以下に説明する実施形態を第2実施形態と呼ぶ。第2実施形態は、第1実施形態に比べて、コントローラ90の実行するレーザ加工制御ルーチンとタイミング調整ルーチン、および、パルス信号供給装置50に記憶されるパルス信号データが相違し、他の構成については第1実施形態と同じである。
第1実施形態においては、パルス信号供給装置50にパルス列信号を生成するための情報を記憶し、コントローラ90からレーザ加工開始指令を入力すると、1周期分のパルス信号を連続させたアナログのパルス列信号を生成してレーザ駆動回路70に出力する構成であった。つまり、コントローラ90からレーザ加工開始指令を入力した後は、加工用パルス状レーザ光を連続的に照射する構成であった。これに対して、第2実施形態においては、パルス信号供給装置50に1パルス分のパルス信号情報を記憶しておき、レーザ光照射位置が加工設定位置に接近したことを検知するたびに、コントローラ90からパルス信号供給装置50にパルス信号出力指令を出力して、レーザ光源31にレーザ駆動信号を供給する構成を採用している。
パルス信号供給装置50は、コントローラ90からの指令により非加工強度のレーザ照射開始指令が出力されるとローレベルの直流信号の出力を開始する。そして、コントローラ90からパルス信号の出力指令を受けたときのみ、その都度、メモリ50aに記憶されている波形の1つのパルス信号を出力する。つまり、ローレベルの直流信号の合間にパルス信号を出力する。パルス信号は、単なるハイレベルの矩形波ではなく、ローレベルとなる期間が含まれる。このローレベルとなる期間(ローレベル期間Lpと呼ぶ)は、パルス信号の先頭に設けられる。つまり、パルス信号は、図10に示すように、先に出力されるローレベル信号とその後に出力されるハイレベル信号とで1つのパルス信号を構成している。ローレベル期間Lpにおけるパルス信号の強度は、パルス信号を出力していないときの直流のローレベル信号と同じ強度である。従って、パルス信号供給装置50は、コントローラ90からの指令によりパルス信号を出力するものの、その直後、つまり、パルス信号を出力した時点からローレベル期間Lpが経過するまでの間は、その出力状態が変化しない。このため、ローレベル期間Lpだけ遅れてハイレベル信号がレーザ駆動回路70に出力されることになる。
パルス信号供給装置50は、パルス信号の情報として、ハイレベル期間Hpにおける信号強度と、ハイレベル期間Hpの長さと、ローレベル期間Lpにおける信号強度とを表すデジタルデータを予めコントローラ90から入力してメモリ90aに記憶している。そして、レーザ加工中に、コントローラ90からローレベル期間Lpの長さ(この長さを単にローレベル期間Lpと呼ぶ)を表す情報が入力すると、ローレベルとハイレベルとからなる1パルス分のパルス波形のデジタルデータを作成してメモリ50aに記憶する。尚、コントローラ90からローレベル期間Lpを表す情報が入力しない場合には、ローレベル期間Lpをゼロ(Lp=0)としたパルス波形のデジタルデータを作成してメモリ50aに記憶する。
次に、第2実施形態におけるレーザ加工制御ルーチンについて説明する。第2実施形態におけるレーザ加工制御ルーチンは、第1実施形態におけるレーザ加工制御ルーチン(図4)のステップS140〜ステップS146に代えて図11に示す処理を行い、ステップS182〜ステップS188に代えて図12に示す処理を行う。以下、第1実施形態と相違する処理について図11,図12を用いて説明する。
コントローラ90は、レーザ光照射位置が開始点StからX正方向に進み、X方向位置検出回路44により検出されるX位置が加工開始位置Dに達すると、ステップS501において、パルス信号供給装置50に対して、パルス信号の出力指令を出力する。これにより、パルス信号供給装置50は、メモリ50aに記憶されている波形の1つのパルス信号をレーザ駆動回路70に出力する。パルス信号供給装置50が出力するパルス信号は、ローレベル信号とその後に出力されるハイレベル信号とで構成されているが、このステップS501においてパルス信号供給装置50が出力するパルス信号は、後述するタイミング調整ルーチンにより、ローレベル期間Lpがゼロに設定されている。従って、レーザ駆動回路70は、パルス信号供給装置50から出力されたハイレベルのパルス信号にしたがって加工用レーザ駆動信号をレーザ光源31に出力する。こうして、1つのパルス信号の出力により加工対象物OBの表面に1つのピットが形成される。
続いて、コントローラ90は、ステップS502において、変数kの値を「1」に設定する。続いて、ステップS503,S504において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が位置(D+k・p−α−Dev・SP)以上になるまで待機する。ここで、pはX方向の加工ピッチ、つまり、ピットの形成間隔を表し、kは整数(1,2,3・・・)を表し、αはX方向位置検出回路44がX位置検出信号を出力する位置間隔である検出単位距離を表し、Devは後述するタイミング調整ルーチンにより設定されるタイミングずれを表し、SPはレーザ光照射位置のX方向移動速度を表す。
この場合、k=1に設定されているため、加工開始位置DからX正方向に加工ピッチpだけ進んだポイントよりも、所定距離(α+Dev・SP)だけ手前の位置への到達が判断されることになる。そして、X方向位置検出回路44により検出されるX位置が位置(D+k・p−α−Dev・SP)以上になると(S504:Yes)、コントローラ90は、ステップS505において、パルス信号供給装置50に対して、2回目のパルス信号の出力指令を出力する。この位置(D+k・p−α−Dev・SP)は、本発明における発光指令位置に相当する。これにより、加工対象物OBの表面に2つ目のピットが形成される。
このステップS505は後述するように繰り返し実行され、その都度パルス信号供給装置50に対してパルス信号の出力指令が出力されるが、3回目のパルス信号からは、後述するタイミング調整ルーチンにより、タイミングずれDevに応じたローレベル期間Lpが設定された信号となる。ローレベル期間Lpにおけるパルス信号の強度は、パルス信号を出力していないときのローレベルの信号(直流信号)と同じ強度である。このため、パルス信号供給装置50が出力するパルス信号のローレベル期間Lp中においては、引き続きレーザ駆動回路70から非加工用レーザ駆動信号がレーザ光源31に出力される。そして、ローレベル期間Lpが終了してハイレベルに切り替わると、レーザ駆動回路70は、加工用レーザ駆動信号をレーザ光源31に出力する。パルス信号供給装置50は、パルス信号の出力期間(Lp+Hp)が経過すると、再びローレベルの直流信号を出力し始める。従って、このローレベル期間Lpだけ、レーザ光源31から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングが遅くなる。
続いて、コントローラ90は、ステップS506において、変数kの値を「1」だけインクリメントする。続いて、ステップS507において、加工開始位置Dに距離k・pを加算したX位置(D+k・p)が加工開始位置D’よりも大きいか否かを判断する。つまり、加工領域におけるX座標の境界にまでレーザ加工が進んだか否かを判断する。コントローラ90は、X位置(D+k・p)が加工開始位置D’以下であると判断した場合(S507:No)には、その処理をステップS503に戻す。従って、X位置が位置(D+k・p−α−Dev・SP)以上になったことが検出されるたびに、パルス信号供給装置50に対してパルス信号の出力指令が出力される。そして、パルス信号供給装置50からパルス信号が出力されるたびに、パルス信号のレベルに応じた強度のレーザ光が加工対象物OBに照射される。
こうした処理が繰り返されて、X位置(D+k・p)が加工開始位置D’よりも大きくなると、コントローラ90は、ステップS507において、「Yes」と判定して、その処理をステップS148に進める。
次に、レーザ加工制御ルーチンにおけるステップS182〜ステップS188に代えて行う処理について図12を用いて説明する。上述した図11における処理は、レーザ光照射位置が加工領域をX正方向に移動するときの処理であったが、この図12における処理は、レーザ光照射位置が加工領域をX負方向に移動するときの処理であり、図11の処理に対してX座標位置が相違する程度であるため、簡単な説明に留める。
コントローラ90は、レーザ光照射位置が停止位置A’からX負方向に進み、X方向位置検出回路44により検出されるX位置が加工開始位置D’に達すると、ステップS511において、パルス信号供給装置50に対して、パルス信号の出力指令を出力する。これにより、パルス信号供給装置50は、メモリ50aに記憶されている波形の1つのパルス信号をレーザ駆動回路70に出力する。こうして、加工対象物OBの表面に第2列目における最初のピットが形成される。尚、ステップS511においてパルス信号供給装置50から出力されるパルス信号は、後述するタイミング調整ルーチンにより、ローレベル期間Lpがゼロに設定されている。
続いて、コントローラ90は、ステップS512において、変数kの値を「1」に設定する。続いて、ステップS513,S514において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が位置(D’−k・p+α+Dev・SP)以下になるまで待機する。そして、X方向位置検出回路44により検出されるX位置が位置(D+k・p−α−Dev・SP)以下になると(S514:Yes)、コントローラ90は、ステップS515において、パルス信号供給装置50に対して、パルス信号の出力指令を出力する。
続いて、コントローラ90は、ステップS516において、変数kの値を「1」だけインクリメントし、続くステップS517において、加工開始位置D’から距離k・pを減算したX位置(D’−k・p)が加工開始位置Dよりも小さいか否かを判断する。コントローラ90は、X位置((D’−k・p)が加工開始位置D’に到達していない場合は、その処理をステップS513に戻す。従って、X位置が位置(D+k・p−α−Dev・SP)以下になったことが検出されるたびに、パルス信号供給装置50に対してパルス信号の出力指令が出力され、パルス信号のレベルに応じた強度のレーザ光が加工対象物OBに照射される。この場合、ステップS515においては、3回目のパルス信号から、後述するタイミング調整ルーチンにより、タイミングずれDevに応じたローレベル期間Lpが設定された信号となる。従って、このローレベル期間Lpだけ、レーザ光源31から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングが遅くなる。
こうした処理が繰り返されて、X位置(D’−k・p)が加工開始位置Dよりも小さくなると、コントローラ90は、ステップS517において、「Yes」と判定して、その処理をステップS190に進める。尚、第2実施形態においても、レーザ光照射位置が加工開始位置Dから加工領域外に出るとき、および、レーザ光照射位置が加工開始位置D’から加工領域外に出るときには、パルス信号がハイレベル期間Hpが丁度終了するタイミングとなるように設定されている。
次に、第2実施形態におけるタイミング調整ルーチンについて説明する。このタイミング調整ルーチンは、パルス信号供給装置50がレーザ駆動回路70に出力するパルス信号におけるローレベル期間Lpをコントローラ90により設定するものである。図13A〜13Cは、コントローラ90により実行されるタイミング調整ルーチンを表す。タイミング調整ルーチンは、コントローラ90のROM内に制御プログラムとして記憶されており、レーザ加工制御ルーチンと並行して行われる。
ステップS600にてタイミング調整ルーチンが起動すると、コントローラ90は、ステップS602において、変数sの値を「1」に設定する。続いて、ステップS604,S606において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置がホールド切替位置C以下になるまで待機する。そして、X位置がホールド切替位置C以下になったことを確認すると(S606:Yes)、続くステップS608,S610においてX方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が加工開始位置Dから検出単位距離αだけ少ない位置(D−α)以上となるまで待機する。この待機時においては、X位置の確認と同時に、ステップS612にてレーザ照射停止指令が出力されたか否かを判断する。つまり、レーザ加工制御ルーチンにおけるステップS163の指令が出力されたか否かを判断する。
この待機中においては、レーザ光の照射位置は、ホールド切替位置Cから停止位置A(初回の処理であれば、停止位置Aは開始点Stとなる)にまでX負方向に移動し、その後、停止位置Aで移動方向が反転する。そして、レーザ光のX方向における照射位置が加工開始位置Dから検出単位距離αだけ手前の位置(D−α)以上になると、コントローラ90は、ステップS616において、信号入力検出回路80に対して作動開始指令を出力する。
上述したレーザ加工制御ルーチンにおいては、レーザ光の照射位置がX正方向に移動する場合は、加工開始位置Dが検出されたタイミングでコントローラ90からパルス信号供給装置50に対してパルス信号の出力指令が出力される(S501)。従って、ステップS610においてX位置(D−α)が検出された時点においては、まだ、パルス信号供給装置50からレーザ駆動回路70にパルス信号が出力されていない。そして、レーザ光の照射位置がさらに検出単位距離αだけX正方向に移動すると、X方向位置検出回路44は、加工開始位置Dを表すデジタルデータをコントローラ90および信号入力検出回路80に出力する。これにより信号入力検出回路80は、信号が入力したことを表すハイレベルの信号入力検出信号(1パルス信号)を遅れ信号生成回路81に出力する。また、パルス信号供給装置50は、コントローラ90からのパルス信号の出力指令によりレーザ駆動回路70にパルス信号を出力する。これにより、レーザ光源31から加工用強度のレーザ光が出射される。この時点では、コントローラ90からパルス信号供給装置50にパルス信号のローレベル期間Lpの設定指令が出力されていないため、パルス信号供給装置50から出力されるパルス信号のローレベル期間Lpはゼロとなっている。
遅れ信号生成回路81は、信号入力検出回路80から出力される信号がハイレベルになると自身の出力をハイレベルにし、信号増幅回路71から出力される信号がローレベルからハイレベル(加工用強度のレーザ光が照射されているときのレベル)に切り替わると、自身の出力をハイレベルからローレベルに切り換える。従って、遅れ信号生成回路81により生成される信号がハイレベルとなる期間は、X方向位置検出回路44が加工開始位置Dを検出したタイミングからレーザ光の強度が加工用強度に切り替わるタイミングまでの遅れ時間であるタイミングずれDevを表す。A/D変換器82は、遅れ信号生成回路81により生成される信号をデジタル信号に変換してコントローラ90に出力する。
コントローラ90は、ステップS618において、A/D変換器82からデータを入力し、ステップS620において、このデータから、遅れ信号生成回路81により生成される信号のハイレベルとなる時間をタイミングずれDevとして計算する。続いて、コントローラ90は、ステップS622,S624において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が位置(D+s・p−α−Dev・SP)以上になるまで待機する。この場合、s=1に設定されているため、加工開始位置DからX正方向に加工ピッチpだけ進んだポイントよりも、所定距離(α+Dev・SP)だけ手前の位置への到達が判断されることになる。X位置が位置(D+s・p−α−Dev・SP)以上になったことが検出される位置は、レーザ加工制御ルーチンのステップS505において2つ目以降のピットを形成するときにコントローラ90がパルス信号供給装置50にパルス信号の出力指令を行う位置である。
コントローラ90は、ステップS624において、X位置が位置(D+s・p−α−Dev・SP)以上になったことを検出すると、続くステップS626において、次式により整数Nnを計算する。
Nn=INT{(位置(D+(s+1)・p−Dev・SP)−位置X)/α}
ここでINTは、括弧{ }内の計算値の整数部分を求める関数を表す。
続いて、コントローラ90は、ステップS628において、ローレベル期間Lpを次式により計算する。
Lp={(位置(D+(s+1)・p)−位置(X+Nn・α))/SP}−Dev
続いて、コントローラ90は、ステップS630において、この算出されたローレベル期間Lpを表す情報をパルス信号供給装置50に出力することによりローレベル期間Lpを設定する。
このステップS626〜S630の処理は、次の加工設定位置(D+(s+1)・p)の手前でX方向位置検出回路44からX位置検出信号が出力される位置と、加工設定位置(D+(s+1)・p)との差を移動速度SPで除算して得られる時間から、タイミングずれDevを減算して得られる時間をローレベル期間Lpに設定するものである。
続いて、コントローラ90は、ステップS632において、X位置(D+s・p)が加工開始位置D’より大きいか否かを判断する。そして、X位置(D+s・p)が加工開始位置D’以下である場合には、ステップS634において、変数sの値を「1」だけインクリメントして、その処理をステップS622に戻して上述した処理を繰り返す。これにより、X位置が位置(D+s・p−α−Dev・SP)以上になったことが検出されるたびに、次の加工設定位置(D+(s+1)・p)に加工用強度のレーザ光を照射するためのパルス信号のローレベル期間Lpが設定される。この結果、適正なタイミングで加工用強度のレーザ光を照射することができ、それぞれの加工設定位置にピット(加工跡)を形成することができる。
ここで、加工用強度のレーザ光の照射タイミング調整について図14を用いて説明する。図14は、X正方向にレーザ加工を開始するときの信号波形図であり、(a)はX方向位置検出回路44が出力するX位置検出信号(デジタル信号)、(b)はコントローラ90が信号入力検出回路80へ出力する作動開始指令信号、(c)は信号増幅回路71が出力する信号(レーザ光の発光強度)、(d)は遅れ信号生成回路81が出力するパルス信号の波形を表す。
時刻t1において、X方向位置検出回路44によりX位置(D−α)が検出されると(S610:Yes)、時刻t2において、コントローラ90は、信号入力検出回路80へ作動開始指令を出力する。そして、時刻t3において、X方向位置検出回路44により加工開始位置Dが検出されると、コントローラ90はパルス信号供給装置50に対してパルス信号の出力指令を出力し(S501)、信号入力検出回路80は遅れ信号生成回路81にハイレベルの信号入力検出信号(1パルス信号)を出力する。これにより、パルス信号供給装置50はレーザ駆動回路70にパルス信号を出力し、レーザ駆動回路70は入力したパルス信号に応じてレーザ駆動信号をレーザ光源31に供給する。このパルス信号は、ローレベル期間Lpがゼロに設定されている。こうして、時刻t4において、1パルス分の加工用強度のレーザ光が加工対象物OBに照射される。従って、時刻t3から時刻t4までの経過時間が遅れ時間、つまり、タイミングずれDevに相当する。
コントローラ90は、2つ目のレーザ照射設定位置(D+p)の手前となるX位置が検出された時刻t5において、パルス信号供給装置50に対してパルス信号の出力指令が出力する。この段階では、まだパルス信号のローレベル期間Lpは設定されていない。従って、時刻t5からタイミングずれDevだけ遅れた時刻t6において1パルス分の加工用強度のレーザ光が加工対象物OBに照射される。また、コントローラ90は、時刻t5において、ステップS624の判断が「Yes」となり、次の加工設定位置(レーザ照射設定位置D+2p)におけるパルス信号のローレベル期間Lpを設定する。そして、ステップS504,S505において、3つ目の加工設定位置(D+2p)よりも所定距離(α+Dev・SP)だけ手前の位置以上となるX位置が検出された時刻t7において、コントローラ90からパルス信号供給装置50に対してパルス信号の出力指令が出力される。この場合、ローレベル期間Lpは、レーザ照射指令を行う位置とレーザ照射設定位置との差を移動速度SPで除算して得られる時間(早出し時間であり、図中においてa,b,cで表される)からタイミングずれDevを減算した時間に設定される。こうして、時刻t8において、レーザ光源31からパルス信号に対応した強度のレーザ光が出射される。従って、時刻t8からローレベル期間Lpだけ経過した時刻t9において、レーザ光源31から加工用強度のレーザ光が出射される。これにより、加工設定位置にピットを形成することができる。尚、図中(c)の波形において、太線部分がパルス信号供給装置50から供給されたパルス信号の出射期間を表している。
また、時刻t7においては、ステップS626〜S630により、次の加工設定位置(D+3p)におけるパルス信号のローレベル期間Lp(=b−Dev)も設定される。こうして、時刻t10において、コントローラ90からパルス信号供給装置50に対してパルス信号の出力指令が出力されると、時刻t11において、レーザ光源31からパルス信号に対応した強度のレーザ光が出射される。従って、時刻11からローレベル期間Lpだけ経過した時刻t12において、レーザ光源31から加工用強度のレーザ光が出射される。また、時刻t10において、次の加工設定位置(D+4p)におけるパルス信号のローレベル期間Lp(=c−Dev)も設定される。こうして、時刻t13において、コントローラ90からパルス信号供給装置50に対してパルス信号の出力指令が出力されると、時刻t14において、レーザ光源31からパルス信号に対応した強度のレーザ光が出射される。この例では、ローレベル期間Lpは、早出し時間cとタイミングずれDevが同じとなっているため、ゼロに設定される。この結果、それぞれの加工設定位置にピット(加工跡)を形成することができる。
図13Bのタイミング調整ルーチンの説明に戻る。コントローラ90は、ステップS632において、X位置(D+s・p)が加工開始位置D’より大きいと判断すると、その処理をステップS636に進める。コントローラ90は、ステップS636において、変数sの値を「1」に設定し、ステップS637において、パルス信号供給装置50にローレベル期間Lpをゼロとする情報を出力する。続いて、ステップS638,S640において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置がホールド切替位置C’以上になるまで待機する。そして、X位置がホールド切替位置C’以上になったことを検出すると(S640:Yes)、続くステップS642,S644においてX方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が加工開始位置D’に検出単位距離αを加算した位置(D’+α)以下となるまで待機する。この待機時においては、X位置の確認と同時に、ステップS646にてレーザ照射停止指令が出力されたか否かを判断する。つまり、レーザ加工制御ルーチンにおけるステップS163の指令が出力されたか否かを判断する。
この待機中においては、レーザ光の照射位置は、ホールド切替位置C’から停止位置A’にまでX正向に移動し、その後、停止位置Aで移動方向が反転する。そして、レーザ光のX方向における照射位置が加工開始位置D’より検出単位距離αだけ手前の位置(D’+α)以下になると、コントローラ90は、ステップS650において、信号入力検出回路80に対して作動開始指令を出力する。
上述したレーザ加工制御ルーチンにおいては、レーザ光の照射位置がX負方向に移動する場合は、加工開始位置D’が検出されたタイミングでコントローラ90からパルス信号供給装置50に対してパルス信号の出力指令が出力される(S511)。従って、ステップS644においてX位置(D’+α)が検出された時点においては、まだ、パルス信号供給装置50からレーザ駆動回路70にパルス信号が出力されていない。そして、レーザ光の照射位置がさらにαだけX負方向に移動すると、X方向位置検出回路44は、加工開始位置D’を表すデジタルデータをコントローラ90および信号入力検出回路80に出力する。これにより信号入力検出回路80は、信号が入力したことを表すハイレベルの信号入力検出信号(1パルス信号)を遅れ信号生成回路81に出力する。また、パルス信号供給装置50は、コントローラ90からのパルス信号の出力指令によりレーザ駆動回路70にパルス信号を出力する。このとき、コントローラ90は、ステップS637にてパルス信号供給装置50に対してパルス信号のローレベル期間Lpをゼロとする情報を出力しているため、ローレベル期間Lpはゼロとなっている。従って、遅れ信号生成回路81は、X方向位置検出回路44が加工開始位置D’を検出したタイミングからレーザ光の強度が加工用強度に切り替わるタイミングまでのタイミングずれDevの期間だけハイレベル信号を出力する。
コントローラ90は、ステップS652において、A/D変換器82からデータを入力し、ステップS654において、このデータから、遅れ信号生成回路81により生成される信号のハイレベルとなる時間をタイミングずれDevとして計算する。続いて、コントローラ90は、ステップS656,S658において、X方向位置検出回路44からX位置を入力しながら、X位置が位置(D’−s・p+α+Dev・SP)以下になるまで待機する。この場合、s=1に設定されているため、加工開始位置D’からX負方向に加工ピッチpだけ進んだポイントよりも、所定距離(α+Dev・SP)だけ手前の位置への到達が判断されることになる。X位置が位置(D’−s・p+α+Dev・SP)以下になったことが検出される位置は、レーザ加工制御ルーチンのステップS515において2つ目以降のピットを形成するときにコントローラ90がパルス信号供給装置50にパルス信号の出力指令を行う位置である。
コントローラ90は、ステップS658において、X位置が位置(D’−s・p+α+Dev・SP)以下になったと判断すると、続くステップS660において、次式により整数Nnを計算する。
Nn=INT{(位置X−位置(D’−(s+1)・p+Dev・SP))/α}
続いて、コントローラ90は、ステップS662において、ローレベル期間Lpを次式により計算する。
Lp={(位置(X−Nn・α)−位置(D’−(s+1)・p))/SP}−Dev
続いて、コントローラ90は、ステップS664において、この算出されたローレベル期間Lpを表す情報をパルス信号供給装置50に出力することによりローレベル期間Lpを設定する。
このステップS660〜S664の処理は、次の加工設定位置(D’−(s+1)・p)の手前でX方向位置検出回路44からX位置検出信号が出力される位置と、加工設定位置(D’−(s+1)・p)との差を移動速度SPで除算して得られる時間から、タイミングずれDevを減算して得られる時間をローレベル期間Lpに設定するものである。
続いて、コントローラ90は、ステップS666において、X位置(D’−s・p)が加工開始位置Dより小さいか否かを判断する。そして、X位置(D’−s・p)が加工開始位置D以上である場合には、ステップS668において、変数sの値を「1」だけインクリメントして、その処理をステップS656に戻して上述した処理を繰り返す。これにより、X位置が位置(D’−s・p+α+Dev・SP)以上になったことが検出されるたびに、次の加工設定位置(D’−(s+1)・p)に加工用強度のレーザ光を照射するためのパルス信号のローレベル期間Lpが設定される。この結果、適正なタイミングで加工用強度のレーザ光を照射することができ、それぞれの加工設定位置にピット(加工跡)を形成することができる。また、コントローラ90は、ステップS666において、X位置(D’−s・p)が加工開始位置Dより小さいと判断すると、ステップS667において、パルス信号供給装置50にローレベル期間Lpをゼロとする情報を出力し、その処理をステップS602に戻して同様の処理を繰り返す。
以上説明した第2実施形態によれば、レーザ光の照射位置が加工開始位置D,D’を加工領域に進入する方向に通過するたびに、タイミングずれDevを検出し、このタイミングずれDevに基づいて、各加工設定位置ごとに加工用強度のレーザ光を照射するためのパルス信号のローレベル期間Lpを設定する。このため、各加工設定位置に正確にピットを形成することができ、Y方向に隣り合うピット列の各ピットの位置をそろえることができる。また、X方向の加工設定位置を、X方向位置検出回路44がX位置検出信号を出力する位置とは異なる位置に設定することができる。つまり、ローレベル期間Lpを、レーザ照射指令を行う位置(X方向位置検出回路44がX位置検出信号を出力する位置)とレーザ照射設定位置(加工設定位置)との差を移動速度SPで除算して得られる早出し時間(図14のa,b,c)からタイミングずれDevを減算してローレベル期間Lpを算出するため、X方向における加工設定位置を任意に設定することができる。従って、ピットの配置の自由度が増す。また、加工開始位置D,D’と加工ピッチpとからX方向の加工設定位置を定めておき、レーザ光の照射位置をX方向に往復移動させるとともに、その往復移動両端においてY方向に送り移動させるため、Y方向の1回の送り量を加工ピッチpと等しくすることで、ナノオーダーの微細なピットを正方形状に配置して形成することができる。また、隣り合うピット列においてX方向の加工設定位置を互いに半加工ピッチだけずらすことで、ピットを六方細密状に配置して形成することができる。これらの結果、高品質のLED基板や液晶の基板を製造することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変形も可能である。
例えば、本実施形態においては、タイミングずれDevの検出をX方向の往復移動における各移動ごとに行っているが、レーザ加工期間中においてタイミングずれDevの変動が微小であり、加工設定位置とレーザ加工位置とのずれが許容範囲内であれば、最初に検出したタイミングずれDevをレーザ加工中において使用し続けるようにしてもよい。また、長期間においてタイミングずれDevが殆ど変動しない状況であれば、検出したタイミングずれDevを不揮発性メモリ等の記憶手段に記憶しておき、レーザ加工を開始するときにタイミングずれDevを読み込んで長期にわたって使用するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、ピットを正方形状配置にて形成するが、例えば、六方細密状配置に形成してもよい。また、そうした配置に限るものでもない。
また、本実施形態においては、レーザ光照射位置をX方向に往復移動させ、X方向の往復移動両端においてY方向に送り移動させているが、レーザ光照射位置の移動ルートはこれに限るものではなく任意に設定できるものである。また、本実施形態においては、レーザ光照射位置の移動をステージ21の移動により行っているが、加工ヘッド30をX方向,Y方向に移動させる構成であってもよいし、ステージ21と加工ヘッド30の両方を関連させて移動させる構成であってもよい。
また、レーザ加工は、加工対象物OBの表面に加工用レーザ光を照射してピットを形成するものに限らず、表面にフォトレジストを被覆した加工対象物OBに加工用レーザ光を照射してフォトレジストに反応跡を形成し、その後、現像液にて反応跡を除去し、残ったフォトレジストをマスクとして使ってエッチングにより加工対象物OBにピットを形成するものでもよい。
尚、本実施形態における移動手段は、X方向フィードモータ22,Y方向フィードモータ23が本発明の移動手段に相当し、本実施形態におけるエンコーダ22a,23a,X方向位置検出回路44,Y方向位置検出回路45が本発明における移動位置検出手段に相当する。また、本実施形態におけるパルス信号供給装置50およびレーザ駆動回路70が本発明の発光信号供給手段に相当し、本実施形態におけるX方向フィードモータ制御回路42,Y方向フィードモータ制御回路43、および、コントローラ90がレーザ加工制御ルーチンにおいて移動位置を指令する処理が本発明の移動制御手段に相当する。また、本実施形態におけるコントローラ90がレーザ加工制御ルーチンにおいてX位置に基づいて加工用強度および非加工用強度のレーザ光の照射指令を行う処理が本発明のレーザ光照射制御手段に相当する。
また、本実施形態におけるコントローラ90がタイミング調整ルーチンにおいてタイミングずれDevを計算する処理(S308〜S318,S328〜S338,S321−3〜S321−6,S343〜S346,S610〜S620,S644〜S654)が本発明のタイミングずれ検出手段、タイミングずれ検出ステップに相当する。また、本実施形態におけるコントローラ90がタイミング調整ルーチンにおいてローレベル信号の時間幅あるいはローレベル期間を設定する処理(S320,S340,S321−7,S347,S630,S664)が本発明の発光信号供給タイミング調整手段、発光信号供給タイミング調整ステップに相当する。また、本実施形態におけるコントローラ90がタイミング調整ルーチンにおいて加工開始後にタイミングずれを繰り返し計算する処理(S321−3〜S321−6,S343〜S346)が本発明における途中タイミングずれ検出手段、途中タイミングずれ検出ステップに相当する。また、本実施形態におけるコントローラ90がタイミング調整ルーチンにおいて加工開始後にローレベル信号の時間幅を繰り返し設定する処理(S321−7,S347)が本発明における途中発光信号供給タイミング調整手段、途中発光信号供給タイミング調整ステップに相当する。
また、本実施形態におけるコントローラ90がレーザ加工制御ルーチンにおいてX位置およびY位置を検出する処理が本発明の移動位置検出ステップに相当し、本実施形態におけるコントローラ90がレーザ加工制御ルーチンにおいてX位置およびY位置に基づいてレーザ光照射位置を移動させる処理が本発明の移動制御ステップに相当する。また、本実施形態におけるコントローラ90がレーザ加工制御ルーチンにおいてX位置に基づいて加工用強度および非加工用強度のレーザ光の照射指令を行う処理が本発明の発光指令ステップに相当する。また、本実施形態におけるパルス信号供給装置50およびレーザ駆動回路70が発光指令にしたがってレーザ光源に発光信号を供給する処理が発光信号供給ステップに相当する。
1…レーザ加工装置、20…ステージ駆動装置、21…ステージ、22…X方向フィードモータ、22a,23a…エンコーダ、23…Y方向フィードモータ、30…加工ヘッド、31…レーザ光源、35…対物レンズ、42…X方向フィードモータ制御回路、43…Y方向フィードモータ制御回路、44…X方向位置検出回路、45…Y方向位置検出回路、50…パルス信号供給装置、50a…メモリ、61…HF信号増幅回路、70…レーザ駆動回路、80…信号入力検出回路、81…遅れ信号生成回路、82…A/D変換器、90…コントローラ、90a…メモリ、OB…加工対象物。

Claims (10)

  1. 加工対象物をセットするためのステージと、
    レーザ光源を有し、前記ステージにセットされた加工対象物に、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を対物レンズにより集光して照射する加工ヘッドと、
    前記加工ヘッドと前記ステージとの相対位置を変化させることにより、加工対象物におけるレーザ光の照射位置をX方向と前記X方向に直交するY方向とに移動させる移動手段と、
    前記移動手段により変化する前記加工ヘッドと前記ステージとの相対的なX方向位置とY方向位置とを検出する移動位置検出手段と、
    レーザ光源に対して設定された強度のレーザ光を出射させるための発光信号を供給する発光信号供給手段と、
    前記加工対象物におけるレーザ光の照射位置が予め設定された移動ルートに沿って移動するように、移動位置検出手段により検出される前記加工ヘッドと前記ステージとの相対位置に基づいて前記移動手段を制御する移動制御手段と、
    前記移動制御手段により前記移動手段が制御されているときに、前記移動位置検出手段により検出されるレーザ光の照射位置に基づいて、加工設定位置に加工用強度のレーザ光が照射され、加工設定位置とは異なる位置に非加工用強度のレーザ光が照射されるように、前記発光信号供給手段に対して前記発光信号の供給指令を出力するレーザ光照射制御手段と
    を備えたレーザ加工装置において、
    前記移動位置検出手段が予め設定された設定位置を検出したタイミングで前記加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号の供給指令を前記発光信号供給手段に出力した場合における、前記設定位置を検出したタイミングから前記レーザ光源から前記加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出するタイミングずれ検出手段と、
    前記検出したタイミングずれに基づいて、前記発光信号供給手段が非加工用強度のレーザ光を出射させる発光信号の時間幅を変更することにより、前記加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号が前記レーザ光源に供給されるタイミングを調整する発光信号供給タイミング調整手段と
    を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記発光信号供給手段は、前記レーザ光源に対して加工用強度のレーザ光を出射させるハイレベル信号と非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル信号とが一定の周期で交互に切り替わるパルス列信号を出力するものであり、
    前記移動制御手段は、前記発光信号供給手段が前記パルス列信号を出力するときには、前記レーザ光の照射位置が前記移動ルートを等速度で移動するように前記移動手段を制御し、
    前記レーザ光照射制御手段は、前記加工開始設定位置が検出されたときに前記発光信号供給手段に対して前記パルス列信号を前記レーザ光源に供給する供給指令を出力し、
    前記発光信号供給タイミング調整手段は、前記タイミングずれ検出手段により前記タイミングずれが検出されたとき、前記タイミングずれに応じた時間だけ、前記パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を短くすることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工装置。
  3. 前記移動制御手段は、レーザ光の照射位置をX方向における第1停止位置と第2停止位置との間を往復移動させるとともに、前記第1停止位置と第2停止位置とにおいてY方向に送り移動させるものであり、
    前記レーザ光照射制御手段は、レーザ光の照射位置が前記第1停止位置と第2停止位置との間に設定された加工設定範囲の始まりとなる加工開始位置に到達したことが検出されるたびに、前記発光信号供給手段に対して前記パルス列信号を前記レーザ光源に供給する供給指令を出力し、
    前記タイミングずれ検出手段は、レーザ光の照射位置が前記加工開始位置に到達したことが検出されるたびに、前記レーザ光の照射位置が前記加工開始位置に到達したことが検出されたタイミングから前記レーザ光源から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出し、
    前記発光信号供給タイミング調整手段は、前記タイミングずれ検出手段により前記タイミングずれが検出されるたびに、前記タイミングずれに応じた時間だけ、前記パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を短くすることを特徴とする請求項2記載のレーザ加工装置。
  4. 前記レーザ光の照射位置が前記加工設定範囲の途中に設定された特定加工設定位置に到達したことが検出されるたびに、前記レーザ光の照射位置が前記特定加工設定位置に到達したことが検出されるタイミングから前記レーザ光源から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出する途中タイミングずれ検出手段と、
    前記途中タイミングずれ検出手段により検出したタイミングずれに基づいて、前記パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を変更することにより、前記加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号が前記レーザ光源に供給されるタイミングを調整する途中発光信号供給タイミング調整手段と
    を備えたことを特徴とする請求項3記載のレーザ加工装置。
  5. 前記発光信号供給手段は、前記レーザ光源に対して加工用強度のレーザ光を出射させるハイレベル信号を出力するハイレベル期間と前記ハイレベル信号を出力する直前に非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル信号を出力するローレベル期間を設けたパルス信号を出力するとともに、前記パルス信号を出力していないときには非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル直流信号を出力するものであり、
    前記レーザ光照射制御手段は、加工設定位置よりも手前位置に設定された発光指令位置が検出されるたびに、前記発光信号供給手段に対して前記パルス信号の供給指令を出力し、
    前記発光信号供給タイミング調整手段は、前記加工設定位置と前記発光指令位置との間の距離をレーザ光の照射位置が移動するのに要する時間から、前記タイミングずれ検出手段により検出されたタイミングずれの時間を減算した時間を前記パルス信号のローレベル期間として設定することを特徴とする請求項1記載のレーザ加工装置。
  6. 加工対象物をセットするためのステージと、レーザ光源を有しレーザ光を対物レンズにより集光して加工対象物に照射する加工ヘッドとの相対位置をX方向と前記X方向とに直交するY方向とで検出する移動位置検出ステップと、
    前記移動位置検出ステップにより検出される前記ステージと前記加工ヘッドとの相対位置に基づいて、前記加工対象物におけるレーザ光の照射位置が予め設定された移動ルートに沿って移動するように、前記ステージと前記加工ヘッドとの相対位置を変化させる移動制御ステップと、
    前記移動制御ステップにより前記加工対象物におけるレーザ光の照射位置が予め設定された移動ルートに沿って移動しているときに、前記移動位置検出ステップにより検出される前記レーザ光の照射位置に基づいて、加工設定位置に加工用強度のレーザ光が照射され、加工設定位置とは異なる位置に非加工用強度のレーザ光が照射されるように、発光信号の供給指令を出力する発光指令ステップと、
    前記発光指令ステップにより出力された発光信号の供給指令にしたがって、レーザ光源に対して設定された強度のレーザ光を出射させるための発光信号を供給する発光信号供給ステップと
    を含むレーザ加工方法において、
    前記移動位置検出ステップにより予め設定された設定位置を検出したタイミングで前記加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号の供給指令を出力した場合における、前記設定位置を検出したタイミングから前記レーザ光源から前記加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出するタイミングずれ検出ステップと、
    前記検出したタイミングずれに基づいて、前記非加工用強度のレーザ光を出射させる発光信号の時間幅を変更することにより、前記加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号が前記レーザ光源に供給されるタイミングを調整する発光信号供給タイミング調整ステップと
    を含むことを特徴とするレーザ加工方法。
  7. 前記発光信号供給ステップは、前記レーザ光源に対して加工用強度のレーザ光を出射させるハイレベル信号と非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル信号とが一定の周期で交互に切り替わるパルス列信号を出力するものであり、
    前記移動制御ステップは、前記発光信号供給ステップで前記パルス列信号を出力するときには、前記レーザ光の照射位置が前記移動ルートを等速度で移動するように制御し、
    前記発光指令ステップは、前記加工開始設定位置が検出されたときに前記パルス列信号を前記レーザ光源に供給する供給指令を出力し、
    前記発光信号供給タイミング調整ステップは、前記タイミングずれ検出ステップにより前記タイミングずれが検出されたとき、前記タイミングずれに応じた時間だけ、前記パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を短くすることを特徴とする請求項6記載のレーザ加工方法。
  8. 前記移動制御ステップは、レーザ光の照射位置をX方向における第1停止位置と第2停止位置との間を往復移動させるとともに、前記第1停止位置と第2停止位置とにおいてY方向に送り移動させるものであり、
    前記発光指令ステップは、レーザ光の照射位置が前記第1停止位置と第2停止位置との間に設定された加工設定範囲の始まりとなる加工開始位置に到達したことが検出されるたびに、前記パルス列信号を前記レーザ光源に供給する供給指令を出力し、
    前記タイミングずれ検出ステップは、レーザ光の照射位置が前記加工開始位置に到達したことが検出されるたびに、前記レーザ光の照射位置が前記加工開始位置に到達したことが検出されたタイミングから前記レーザ光源から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出し、
    前記発光信号供給タイミング調整ステップは、前記タイミングずれ検出ステップにより前記タイミングずれが検出されるたびに、前記タイミングずれに応じた時間だけ、前記パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を短くすることを特徴とする請求項7記載のレーザ加工方法。
  9. 前記レーザ光の照射位置が前記加工設定範囲の途中に設定された特定加工設定位置に到達したことが検出されるたびに、前記レーザ光の照射位置が前記特定加工設定位置に到達したことが検出されたタイミングから前記レーザ光源から加工用強度のレーザ光が出射されるタイミングまでのタイミングずれを検出する途中タイミングずれ検出ステップと、
    前記途中タイミングずれ検出ステップにより検出したタイミングずれに基づいて、前記パルス列信号における1つのローレベル信号の時間幅を変更することにより、前記加工用強度のレーザ光を出射させるための発光信号が前記レーザ光源に供給されるタイミングを調整する途中発光信号供給タイミング調整ステップと
    を含むことを特徴とする請求項8記載のレーザ加工方法。
  10. 前記発光信号供給ステップは、前記レーザ光源に対して加工用強度のレーザ光を出射させるハイレベル信号を出力するハイレベル期間と前記ハイレベル信号を出力する直前に非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル信号を出力するローレベル期間を設けたパルス信号を出力するとともに、前記パルス信号を出力していないときには非加工用強度のレーザ光を出射させるローレベル直流信号を出力するものであり、
    前記発光指令ステップは、加工設定位置よりも手前位置に設定された発光指令位置が検出されるたびに、前記パルス信号の供給指令を出力し、
    前記発光信号供給タイミング調整ステップは、前記加工設定位置と前記発光指令位置との間の距離をレーザ光の照射位置が移動するのに要する時間から、前記タイミングずれ検出ステップにより検出されたタイミングずれの時間を減算した時間を前記パルス信号のローレベル期間として設定することを特徴とする請求項6記載のレーザ加工方法。
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