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JP2011082230A - 基板塗布装置 - Google Patents

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JP2011082230A
JP2011082230A JP2009231130A JP2009231130A JP2011082230A JP 2011082230 A JP2011082230 A JP 2011082230A JP 2009231130 A JP2009231130 A JP 2009231130A JP 2009231130 A JP2009231130 A JP 2009231130A JP 2011082230 A JP2011082230 A JP 2011082230A
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nozzle
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slit nozzle
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JP2009231130A
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Kazuo Kise
一夫 木瀬
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】一連の基板に塗布処理を行う際のタクトタイムを短縮する。
【解決手段】ステージ3に支持された基板90について、スリットノズル41で走査を行いつつ、レジスト液の塗布を行う。基板塗布装置1には、このような塗布のための走査を、第1走査方向(+X)と第2走査方向(−X)とのいずれについても実行可能に構成された制御手段が設けられている。スリットノズル41のリップ部は、2つの走査方向に関して鏡面対称な形状とされ、リップ部の下端高さも2つの走査方向の側で同一とされることにより、2つの方向のいずれの走査においても塗布性能が同等となる。往復走査によって一連の基板を順次に処理可能であるため、1回の走査が完了する都度、ひとつの待機位置にスリットノズル41を戻すための空走期間がなく、往復用に個別のノズルを備える装置のような構成の複雑さを回避しつつタクトタイムを短縮できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウェハ、液晶表示装置用ガラス基板、PDP用ガラス基板、磁気/光ディスク用のガラス/セラミック基板等(以下、単に「基板」と称する。)の各種基板の表面に塗布液を塗布する基板塗布装置に関する。
基板の製造工程では、基板の上面に種々の塗布液を塗布する基板塗布装置が使用されている。そのような装置として、スリット状の吐出部を有するスリットノズルを使用し、ステージ上に載置された基板の表面をスリットノズルによって直線的に走査しつつ、基板表面上に塗膜を形成するスリットコータが知られている(例えば、特許文献1〜特許文献3)。
このうち特許文献1および特許文献2のスリットコータでは、所定の待機位置から出発したノズルが1つの方向に基板を走査して塗布を行った後に、待機位置まで空走して戻り、次の基板に対する塗布走査は当該待機位置から開始するという「片方向走査方式」の構成となっている。
また、特許文献3のスリットコータは、一対のスリットノズルを備えており、ひとつの基板への塗布のために往路では一方のスリットノズルを使用して塗布を行い、次の基板への塗布のための復路では他方のスリットノズルを使用して塗布を行うという、「ノズル分担型の往復走査方式」の構成となっている。
特開2006−108287号公報 特開2001−000907号公報 特開2009−070838号公報
ところが、「片方向走査方式」の方式構成では、スリットノズルの走査の復路の空走期間の間は、ステージ上をスリットノズルが走行しているために、この期間では塗布装置への基板の搬入や搬出も行うことができず、タクトタイムが大きくなる原因のひとつとなっている。
また、「ノズル分担型の往復走査方式」では、スリットノズルの空走期間によるタクトタイム増大の抑制は可能であるが、スリットノズルを2つ用いる点で、1つのみを採用した場合に比べると、塗布装置自体が複雑化し、メンテナンスに時間を要する。例えば、ノズルの目詰まりにおいて、ノズル交換に要するメンテナンス時間の増大などが挙げられる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、装置構造を複雑化することなく、タクトタイムを低減させることが可能な基板塗布装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、基板に塗布液を塗布する基板塗布装置であって、前記基板を載置するステージと、前記ステージに載置された前記基板の表面に前記塗布液を吐出するノズルと、前記ノズルに塗布液を供給する塗布液供給手段と、前記ステージの両側にそれぞれ規定された第1待機位置と第2待機位置との間で、前記ノズルを移動させる移動機構と、前記移動機構と前記塗布液供給手段とを制御することにより、1)前記ステージ上に導入された第1の基板が前記ステージ上に載置された状態で、前記第1待機位置から前記第2待機位置に向かう第1走査方向に前記ノズルを走査させつつ前記塗布液を前記ノズルから前記第1の基板上に吐出させた後、前記第1の基板が前記ステージ上から搬出されるまで前記ノズルを前記第2待機位置で待機させる第1処理と、2)前記第1の基板が前記ステージ上から搬出された後、前記ステージ上に導入された第2の基板が前記ステージ上に載置された状態で、前記第2待機位置から前記第1待機位置に向かう第2走査方向に前記ノズルを走査させつつ前記塗布液を前記ノズルから前記第2の基板上に吐出させた後、前記第2の基板が前記ステージ上から搬出されるまで前記ノズルを前記第1待機位置で待機させる第2処理と、を順次に実行させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の基板塗布装置であって、前記ノズルは、前記塗布液の吐出口を規定するリップ部を有しており、前記ノズルに関して、前記第1走査方向の下流側と前記第2走査方向の下流側とを、前記ノズルの両側として定義したとき、前記ノズルには、前記リップ部の両側には、基板突起部との衝突から前記リップ部を保護する保護部材が付設されていることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の基板塗布装置であって、前記ステージに付設されて、計測対象物の高さを計測する高さ計測手段、をさらに備え、前記リップ部と前記保護部材のそれぞれとを前記計測対象物として前記高さ計測手段の付設場所に個別に位置させることによって、前記吐出口と前記保護部材とのそれぞれの高さを計測し、前記吐出口と前記保護部材のそれぞれとの高さの差のうち少なくとも一つが所定の許容高低差範囲を逸脱したときには、前記基板の塗布処理を停止させることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板塗布装置であって、前記ノズルにおいて前記塗布液の吐出口を形成するリップ部が、前記第1走査方向と前記第2走査方向とに関して鏡面対称な形状とされていることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の基板塗布装置であって、前記ノズルにおいて前記塗布液の吐出口を形成するリップ部が、前記吐出口の両側部分において同一の高さの下端面を有することを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の基板塗布装置であって、前記ステージ上に載置された基板表面と前記吐出口との間隔に応じて変化する距離の測定を行うギャップセンサが、前記リップ部の両側のうち、少なくとも一方の側において前記ノズルに付設されており、前記測定によって得られた距離が所定の許容範囲を逸脱したときには、所定の異常対応処理を行う異常対応手段、をさらに備えることを特徴とする。
請求項1ないし請求項6の発明によれば、単一のノズルによる往復走査によって各基板への塗布液の塗布が行われるため、ひとつの基板の塗布を完了した後のノズルが元の待機位置に戻る空走期間が不要となり、装置構造を複雑化することなく、タクトタイムを低減させることが可能である。
特に請求項2の発明によれば、ノズルのリップ部の両側にリップ部を保護する保護部材が設けられているため、往復走査のいずれにおいても障害物との衝突によるノズルの破損を防止できる。
特に請求項3の発明によれば、ノズルの吐出口と保護部材との高低差が所定の許容高低差範囲であるかどうかを各保護部材について判断できるため、往復走査のいずれにおいても保護部材の高さが適切な状態で塗布処理を行うことが可能である。
特に請求項4の発明によれば、塗布液の吐出口を形成するリップ部が、第1走査方向と第2走査方向とに関して鏡面対称な形状であるため、往復走査のいずれにおいても同等な塗布性能を得ることができる。
特に請求項5の発明によれば、塗布液の吐出口を形成するリップ部が、吐出口の両側部分において同一の高さの下端面を有するため、往復走査のいずれにおいても同等な塗布性能を得ることができる。
特に請求項6の発明によれば、ステージ上に載置された基板表面と吐出口との間隔が許容範囲を超えて大きく変化したときに、それに応じた対策が可能となる。
本発明の実施の形態に係る基板塗布装置1の概略を示す斜視図である。 基板塗布装置の本体の側断面を示すと共に、レジスト液の塗布動作に係る主たる構成要素を示す図である。 ノズルのリップ形状を示す図である。 ノズル周辺の構成を示す図である。 被検出体の一例を示す図である。 測定時のリニアゲージおよびノズルを側方から見た図である。 ギャップセンサから測定される垂直位置ズレを説明した図である。 バンパー高およびギャップの異常の検出に係わる制御部の機能的構成を示すブロック図である。 基板塗布装置の基本動作を示すフローチャートである。 架橋構造の位置を示す図である。 バンパーの高さ測定に係わる動作を示すフローチャートである。 異物検出の際の動作を示すフローチャートである。
<1.基板塗布装置の概要>
<1−1.本体の基本構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る基板塗布装置1の概略を示す斜視図である。また、図2は、実施の形態における基板塗布装置1を図1のII−II線で切断した縦断面図であり、塗布工程に係る主な構成の概要を側面から示す図である。なお、図1および図2において、図示および説明の都合上、Z軸方向が鉛直方向を表し、XY平面が水平面を表すものとして定義するが、それらは位置関係を把握するために便宜上定義するものであって、以下に説明する各方向を限定するものではない。以下の各図についても同様である。
また、以下においては、
(+X)方向を「前方向」、
(−X)方向を「後方向」、
(+X)方向と(−X)方向との組合せを「前後方向」、
と、それぞれ略称する。後述するように、この実施の形態の基板塗布装置1では、塗布のための往復走査との関係においては、(+X)方向(前方向)が「第1走査方向」に、(−X)方向(後方向)が「第2走査方向」に、それぞれ相当する。
基板塗布装置1は、本体2と制御部8とに大別され、基板90の表面に所定の塗布液を塗布する装置として構成されている。基板90は、典型的には精密電子装置用あるいは光電変換パネル用の基板であり、たとえば、フラットパネルディスプレイや太陽電池パネルなどの基板となる矩形ガラス板である。また塗布液は、たとえばエッチング用のレジスト液のような薬液であってもよく、有機材料液などの製膜処理のための機能材料液であってもよい。以下では、塗布液としてレジスト液が使用される場合について説明する。
後に詳述するように、この実施形態の基板塗布装置1は、単一のスリットノズル41によって、(+X)方向と(−X方向)とのいずれの方向の塗布走査も行うことができるように構成されている。すなわち、第1の基板に対してはスリットノズル41によって前方向(+X方向)の塗布走査を行い、当該第1の基板を搬出した後に載置される第2の基板に対しては、同じスリットノズル41によって後方向(−X方向)の塗布走査を行う。同様の往復動作を繰り返すことにより、単一のスリットノズル41によって、奇数番目の基板には方向(+X方向)の塗布走査を、偶数番目の基板には方向(−X方向)の塗布走査を行うような、往復走査を繰り返すことができる「単一ノズル型の往復走査方式」を実現する構成となっている。
各部の基本構成において、まず本体2は、基板90を載置して保持するための保持台として機能するとともに、付属する各機構の基台としても機能するステージ3を備える。ステージ3は直方体形状を有する例えば一体の石製であり、その上面(保持面30)および側面は平坦面に加工されている。ステージ3の上面は水平面とされており、基板90の保持面30となっている。保持面30には図示しない多数の真空吸着口が分布して形成されており、基板塗布装置1において基板90を塗布する間、基板90を吸着することにより、基板90を所定の水平位置に保持する。また、保持面30には、図示しない駆動手段によって上下に昇降自在な複数のリフトピンPが、適宜の間隔をおいて設けられている。リフトピンPは、基板90をこの装置1に搬入してステージ3上に載置するにあたって基板90を受け取る際や、塗布済の基板90を押し上げて搬出する際に用いられる。
保持面30のうち基板90の保持エリア(基板90が保持される領域)を挟んだ両端部には、略水平方向に平行に伸びる一対の走行レール31が固設される。走行レール31は、架橋構造4の両端部の最下方に固設される図示しない支持ブロックとともに、架橋構造4の移動を案内し(移動方向を所定の方向に規定する)、架橋構造4を保持面30の上方に支持するリニアガイドを構成する。
ステージ3の上方には、このステージ3の両側部分から略水平に掛け渡された架橋構造4が設けられている。架橋構造4は、例えばカーボンファイバ補強樹脂を骨材とするノズル支持部40と、その両端を支持する昇降機構43,44とから主に構成される。
ノズル支持部40には、スリットノズル41が取り付けられている。図1においてY軸方向に長手方向を有するスリットノズル41には、スリットノズル41へレジスト液を供給する塗布液供給機構6(図2参照)が接続されている。スリットノズル41の(+X)側には、スリットノズル41(特に、そのリップ部LP:図3参照)を保護するための部材として、板状のバンパー部材6aが取付けられている。スリットノズル41の(+X)側にはまた、一対となっているギャップセンサ42aがY方向に離れて取り付けられている。図1では見えていないが、図3中に示すように、スリットノズル41の(−X)側には、バンパー部材6bと一対のギャップセンサ42bとが、(+X)側と同様にして取り付けられている。これらと塗布液供給機構6とについての詳細は後述する。
昇降機構43,44は、スリットノズル41の両側に分かれて、ノズル支持部40によりスリットノズル41と連結されている。昇降機構43,44は主にACサーボモータ43a,44a、ボールネジ(図示せず)およびロータリーエンコーダ43b,44bを備える。ACサーボモータ43a,44aの上部に設けられたロータリーエンコーダ43b,44bは、ACサーボモータ43a,44aの回転軸の軸位置を検出し、軸位置に対応する位置アドレスARを制御部8へ伝達する。スリットノズル41の鉛直方向における位置である垂直位置は、ロータリーエンコーダ43b,44bから制御部8へ伝達される位置アドレスARによって特定される。
架橋構造4の両端部には、ステージ3の両側の縁側に沿って、それぞれ固定子(ステータ)50aと移動子50bおよび固定子51aと移動子51bを備える一対のACコアレスリニアモータ(以下、単に、「リニアモータ」と略する。)50,51が、それぞれ固設される。また、架橋構造4の両端部には、それぞれスケール部と検出子とを備えたリニアエンコーダ52,53が、それぞれ固設される。リニアエンコーダ52,53は、リニアモータ50,51の位置を検出する。
これらリニアモータ50,51とリニアエンコーダ52,53とが主として、架橋構造4が走行レール31に案内されつつステージ3上を移動するための走行機構5を構成する。リニアエンコーダ52,53は位置を検出し、位置アドレスALを制御部8へ伝達する。このリニアエンコーダ52,53から伝達された位置アドレスALは、昇降機構43の水平前後方向における位置である水平位置を特定するための情報となる。
図2に示すように、ステージ3に前後方向に隣接して、第1待機位置WP1と第2待機位置WP2とが規定されている。これらの待機位置WP1,WP2は、開口が設けられており、スリットノズル41と同じくY軸方向に長手方向を有し、かつ該長手方向長さはスリットノズル41の長手方向長さとほぼ同じである。各回の塗布走査を開始する前にスリットノズル41が待機する場所として規定される。具体的には、前方向への塗布走査の前には、スリットノズル41は第1待機位置WP1で待機し、後方向への塗布走査の前には、スリットノズル41は第2待機位置WP2で待機する。
待機位置WP1,WP2内に主に位置する予備塗布機構7a,7bは、基板90へのレジスト液の塗布(本塗布工程)に先立って行われる予備塗布工程(後述する)に際し用いられる。予備塗布機構7a,7bは、前後方向について鏡面対称の方向関係で設置されているが、それらの基本的構成は同一である。すなわち、予備塗布機構7a(7b)は、筐体70a(70b)、ローラ71a(71b)、回転機構72a(72b)、および液切りブレード73a(73b)を備えている。
筐体70a(70b)は、図2に示すように、上面からローラ71a(71b)の一部が露出するように配置される略箱状の部材である。筐体70a(70b)の内部には、ローラ71a(71b)の塗布面の一部を浸すのに適した量の洗浄液が貯留される。なお、詳細は図示しないが、貯留される洗浄液は、洗浄液供給部から供給され、オーバーフローまたはドレインによって筐体70a(70b)外に排出される。また、洗浄液はレジスト液の溶剤成分を含む揮発性の液体が望ましいが、もちろんこれに限られるものではない。
円筒状のローラ71a(71b)は、その円筒面が予備塗布工程においてスリットノズル41によって走査されることにより、レジスト液が塗布される塗布面を構成している。すなわち、ローラ71a(71b)は本発明における予備塗布部材に相当する。ローラ71a(71b)の円筒中心は軸心であり、ローラ71a(71b)は軸心がY軸方向に沿うように配置される。ローラ71a(71b)の軸心には回転機構72a(72b)から回転駆動力が伝達される。
回転機構72a(72b)は、詳細は図示しないが、回転駆動力を生成する回転モータおよび当該回転駆動力を伝達するリンク部材などから構成される機構である。当該回転モータによって生成された回転駆動力はリンク部材を介してローラ71a(71b)に伝達され、ローラ71aは図2において時計回りに回転し、ローラ71bは反時計回りに回転する。これにより、ローラ71a(71b)の塗布面とスリットノズル41とが相対的に移動する。
また、回転機構72a(72b)がローラ71a(71b)を回転させることにより、ローラ71a(71b)の塗布面がこの貯留された洗浄液に浸される。また、塗布面のうち洗浄液に浸っている部分は、ローラ71a(71b)が回転することにより洗浄液から引き上げられる。
このように、予備塗布機構7a,7bでは、ローラ71a(71b)の塗布面が洗浄液に浸されることにより、予備塗布工程において塗布面に塗布されたレジスト液が洗浄され除去される。
筐体70a(70b)の内部には、液切りブレード73a(73b)が固設されている。液切りブレード73a(73b)はローラ71a(71b)の塗布面に向けてわずかに押圧された状態で、Y軸方向に均一に当接している。この状態でローラ71a(71b)が回転すると、液切りブレード73a(73b)と塗布面とは相対的に移動し、液切りブレード73a(73b)は塗布面の付着物を掻き取りつつ除去する。なお、液切りブレード73a(73b)は、塗布面より硬度の低い材質、具体的には樹脂またはゴム等により形成することが好ましい。
一対の予備塗布機構7a,7bのうち、一方の予備塗布機構7aは、スリットノズル41によって基板90を前方向に走査しつつ基板90上にレジスト液を塗布する第1本塗布工程の前に使用される。他方の予備塗布機構7bは、スリットノズル41による後方向の塗布走査を行う第2本塗布工程の前に使用される。
第1予備塗布工程を行うときには、走行機構5および昇降機構43,44によって、スリットノズル41はローラ71aの直上(以下、「第1予備塗布位置」と称する)に配置される。すなわち、第1予備塗布工程において、スリットノズル41はほぼ静止した状態となる。
この状態で、スリットノズル41には塗布液供給機構6からレジスト液が送液され供給される。スリットノズル41は、塗布液供給機構6からレジスト液が供給されると、供給されたレジスト液を吐出口から(−Z)方向に吐出される。ここで、塗布液供給機構6は、図示しないボトルからレジスト液を吸引し、吸引したレジスト液を吐出することにより、レジスト液を送液するポンプを指す。
第2予備塗布工程では、スリットノズル41がローラ71bの直上(以下、「第2予備塗布位置」と称する)に配置され、同様のレジスト液の予備的な塗布が行われる。
<1−2.ノズルおよびその周辺の特徴的構成>
基板塗布装置1のノズルおよびその周辺の特徴的構成について、図3および図4を参照しながらより詳細に説明する。
<1−2−1.ノズルのリップ形状>
図3に示すように、スリットノズル41は、ノズル支持部40の下方に取り付けられている。ノズルのリップ形状は通常、鏡面非対称な構成がとられているため、往復走査のいずれにおいても同等な塗布性能を得ることが困難な状況にある。そこで、往復走査における塗布性能の効率性を考慮して、本発明におけるスリットノズル41は、略同一の形状を持つ一対の金属部材410,411を鏡面対称となるように対向させ、それらを相互に固定することによって構成されることが特に好ましい。金属部材410,411間には、レジスト液の流路空間が形成されており、スリットノズル41のうちの下側部分は、吐出口41mを規定するリップ部LPとなっている。スリットノズル41内の流路空間を通ったレジスト液は、吐出口41mから下方に吐出される。
第1金属部材410の下端は、水平かつ平坦な第1リップ面410aとなっている。同様に、第2金属部材411の下端も、水平かつ平坦な第2リップ面411aとなっている。これらのリップ面410a,411aはいずれも、スリットノズル41がレジスト液を塗布する場合において、塗布対象物(基板90またはローラ71a,71b)の表面に対向する面となっている。
第1リップ面410aおよび第2リップ面411aは同じ高さにあって、相互に同じ形状と、同じサイズとを持つ。このため、各リップ面410a,411aから塗布対象物の表面までは同一の距離Hとなっている。また、第1リップ面410aおよび第2リップ面411aからそれぞれ連続する第1傾斜面410bおよび第2傾斜面411bも、互いに同じ面積と同じ傾斜角度とを有する。すなわち、リップ部LPは、吐出口41mを2分割するような仮想的鉛直面に対して面対称に構成されている。したがって、スリットノズル41を用いて前方向に塗布走査を行う場合と、後方向に塗布走査を行う場合とで、スリットノズル41自身の形状が塗布性能に及ぼす作用は同一である。すなわち、リップ部LPが前後方向について鏡面対称に形成されていることから、この装置1は「単一ノズルの往復走査方式」に特に適した構造となっている。スリットノズル41の外形のうちリップ部LPからかなり離れた部分、具体的には傾斜面410b,411bよりも上の部分の外形に対する塗布走査の性能の依存性は小さいため、少なくともリップ部LPが鏡面対称に形成されていれば、前後方向の往復塗布走査における塗布性能の対称性は実質的に確保される。
<1−2−2.ノズルの保護部材>
基板塗布装置1は、第1本塗布工程と第2本塗布工程とのいずれにおいてもスリットノズル41と接触する可能性のある異物等を検出し、スリットノズル41を保護することができる。図4は、ノズル周辺の構成を示す図であり、スリットノズル41(特にそのリップ部LP)の保護部材として、バンパー部材6a,6bを備えている。
図5は、スリットノズル41と接触する可能性のある異物Fmの例を示す側面図である。各本塗布工程においては、スリットノズル41は、その下端部たる吐出口41mが基板90に対して、例えば50μm〜200μmとなるように、昇降機構43,44により調整される。そして、本塗布工程においては、この吐出口41mの高さを維持したまま、スリットノズル41は前方向(+X方向)または後方向(−X方向)へ移動される。以下、この本塗布工程における吐出口41mの高さを「基準高」と称する。
本塗布工程においてスリットノズル41のリップ部LPが移動する領域には、図5(a)に示すように基板90の上面に付着した異物Fmや、図5(b)に示すように基板90の隆起部(基板90と保持面30との間に異物Fmが挟まって生じる他の部分よりも盛り上がった部分)90aが存在することがある。このような異物Fmや隆起部90aが存在したまま本塗布工程を強行した場合、異物Fmとリップ部LPとが接触し、スリットノズル41の破損などが生じるおそれがある。なお以下、検出対象となる異物Fm及び隆起部90aを総称して、「被検出体」NGと称する。
このような現象を回避するためスリットノズル41には、基板塗布装置1では、被検出体NGを検出するためのバンパー部材6a,6bがスリットノズル41の前後方向に固定的に取り付けられている。すなわち、スリットノズル41が前方向(+X方向)に走行するときは、バンパー部材6aがノズル保護部材として機能を果たし、スリットノズル41が後方向(−X方向)に走行するときは、バンパー部材6bがノズル保護部材として機能を果たす。バンパー部材6a,6bは、長尺状の板状部材であり、例えば、ステンレス等の金属から構成される。また、バンパー部材6a,6bは、(+X)側および(−X)側ともに長手方向がY軸に沿うように平行に配置され、バンパー部材6a,6bの下端部の高さ(基板90との間に形成される間隔)は、スリットノズル41の下端面410a,411a以下となるように固定される。換言すると、スリットノズル41の下端面410a,411aからバンパー部材6a,6bが存在するX軸方向に水平に伸ばした仮想線には、バンパー部材6a,6bが必ず存在することになる(図4参照)。
図5に示すように、基板90上に被検出体NGが存在した場合は、この被検出体NGはスリットノズル41と接触する前に、バンパー部材6a,6bと接触し、これによりバンパー部材6a,6bにおいて振動が発生し、その振動がスリットノズル41に伝達される。基板塗布装置1では、このスリットノズル41の振動に基づいて、被検出体NGの存在を検出するようになっている。
スリットノズル41には、その振動を検出するための振動センサ7がリップ部LP(より具体的には一方の金属部材411)に設けられている(図4参照)。振動センサ7は、圧電素子を有しており、与えられる加速度に比例した電気信号を出力する。この振動センサ7は、制御部8に電気的に接続され、検出された振動は電気信号として制御部8に入力される。これにより、制御部8が被検出体NGの存在を把握できるようになっている。
<1−2−3.高さ計測機構>
さらに、バンパー部材6a,6bのそれぞれ下端と、スリットノズル41の下端面410a,411aで規定される吐出口41mの高さ位置との距離を測定するために、ステージ3の前後方向の所定位置301(302)に、それぞれ一対のリニアゲージ91,92(93,94)が固設される(図1または図2参照)。
リニアゲージ91,92(93,94)は、ステージ3の保持面30と垂直な鉛直方向(Z方向)における測定対象の垂直位置を測定するための部材となっている。以下では、リニアゲージ91,92の構成について、図6を参照しながら説明する。
リニアゲージ91(92)は、Z方向に弾性的に上下動可能な測定子911(921)は、下方に向かって力を加えられると、反発可能に押し下げられる。リニアゲージ91(92)は、測定子911(921)の押し下げ量を検出して、検出結果を制御部8へ出力するように構成されている。したがって、リニアゲージ91(92)の測定子911(921)の先端に測定対象を接触させた状態にしておけば、制御部8において、Z方向における当該測定対象の垂直位置を導出可能である。
また、リニアゲージ91(92)の測定値は、スリットノズル41の下端面410a,411aが保持面30と同じ高さにあるときに、「0」となるように校正される(図6(a)参照)。すなわち、リニアゲージ91(92)の測定値は、保持面30を基準としており、保持面30とバンパー部材6a,6bとの距離または保持面30を基準としたバンパー部材6a,6bの高さ(以下、「バンパー高」と称する。)を意味する。
図6(b)は、バンパー部材6aのバンパー高を説明する図である。図6(b)に示すように、バンパー高Da(j)は、保持面30とバンパー部材6a下端との距離または保持面30を基準としたバンパー部材6aの高さを意味する。ただし、添字「j」はリニアゲージ91,92のいずれかを識別するための符号である。
図6(c)は、バンパー部材6bのバンパー高を説明する図である。図6(c)に示すように、バンパー高Db(j)は、保持面30とバンパー部材6bの下端との距離または保持面30を基準としたバンパー部材6bの高さを意味する。
以上、図6(a)〜(c)では、リニアゲージ91,92において行われる測定について説明したが、リニアゲージ93,94における測定についても同様に行う。
<1−2−4.ギャップセンサ>
また、スリットノズル41の(+X)側および(−X)側にギャップセンサ42a,42bがノズル支持部40を介して固定的に取り付けられている(図4参照)。
ギャップセンサ42a,42bは、架橋構造4のノズル支持部40に基板90の表面と対向する位置に取り付けられ、所定の方向(−Z方向)の基板90との間の距離(ギャップ)を検出して、検出結果を制御部8に伝達する。これらのギャップセンサ42a,42bは、ギャップセンサ42a,42b自身と基板90の表面との距離を測定するが、この距離は、ステージ3上に載置された基板90の表面とスリットノズル41の吐出口41mとの間隔に応じて変化する距離である。したがって、この距離の変化を検出することにより、基板90の表面とスリットノズル41の吐出口41mとの間隔の変化がモニタされる。
ギャップセンサ42a,42bとしては、基板90を汚損させないために非接触センサが使用され、たとえば光学的に距離測定を行うセンサが好適に使用される。図7はギャップセンサ42a,42bによる初期測定時と走行測定時との間で生じる垂直位置ズレを説明した図である。ここで、ギャップG(i,0)は、ノズル走行開始と同期して測定される、ギャップセンサ42a(42b)の下端面と基板90の表面との初期間隔を意味し(図7(a)参照)、ギャップG(i,t)は、基板塗布装置1の動作中に連続的に測定される、ギャップセンサ42a(42b)の下端面と基板90の表面との走行時間隔を意味する(図7(b)参照)。ただし、添字「i」はギャップセンサ42a,42bのいずれかを識別するための符号であり、添字「t」は走行時における走行開始時からの所要時間を示している。したがって、図7に示すように、走行時の各時刻tにおける垂直位置ズレGv(i,t)は、ギャップG(i,t)とギャップG(i,0)との差、すなわち[G(i,t)−G(i,0)]と示すことができ、すなわち、ギャップG(i,0)からの経時的な間隔の変化として表現可能となる。
<1−3.制御部の構成>
続いて、図1を再び参照する。制御部8は、プログラムに従って各種データを処理する演算部80、プログラムや各種データを保存する記憶部81を内部に備える。また、前面には、オペレータが基板塗布装置1に対して必要な指示を入力するための操作部82と、各種データを表示する表示部83とを備える。
制御部8は、図1において図示しないケーブルやI/Oインターフェースにより本体2に付属する各機構と電気的に接続されている。制御部8は、操作部82からの入力信号や、図示しない各種センサなどからの信号に基づいて、基板塗布装置1の各機能の統括制御を行う。
記憶部81は、例えば、データを一時的に記憶するRAM、読み取り専用のROM、および磁気ディスク装置などが該当する。また、操作部82としては、ボタンおよびスイッチ類(キーボードやマウスなどを含む。)などが該当するが、タッチパネルディスプレイのように、表示部83の機能を兼ね備えたものであってもよい。表示部83には、液晶ディスプレイや各種ランプなどが該当する。
図8は、バンパー高Da(j),Db(j)およびギャップG(i,t)の異常の検出に係わる制御部8の機能的構成を示すブロック図である。図8で示されるように、高さ計測制御部801、昇降機構制御部802、異常判定部803および異常報知部804の各機能は、制御部8が、I/Oインターフェース等の各種ハードウェアを利用しつつ、制御プログラムを実行することにより、実現される。以下、図8を参照しながら各機能について、説明する。
高さ計測制御部801は、リニアゲージ91,92(93,94)から伝達される検出結果から、測定対象の垂直位置を導出する。
昇降機構制御部802は、ロータリーエンコーダ43b,44bから伝達される位置アドレスARを取得するとともに、ACサーボモータ43a,44aへ制御信号を出力する。位置アドレスARを監視しつつACサーボモータ43a,44aへ制御信号を出力することにより、スリットノズル41を任意の垂直位置へ移動させる。さらに、昇降機構制御部802は、ギャップセンサ42a,42bから伝達されるギャップG(i,t)を取得する。
異常判定部803は、記憶部81に記憶されたバンパー高Da(j)(Db(j))が許容範囲(D1<Da(j),Db(j)<D2;D1は許容範囲の最小値であり、D2は許容範囲の最大値である。)を逸脱した場合に、バンパー部材6a(6b)の高さに異常が起こっていると判定する。ここで、「許容範囲」とは、例えば、自重によりタワミ等に起因するスリットノズル41の長手方向における垂直位置変動や、保持面30の平坦性等やレジスト塗布時の吐出口41mと基板90の表面との間隔を考慮して、スリットノズル41を確実に保護可能な範囲に設定すべきものである。また、異常判定部803は、記憶部81に記憶された初期のギャップG(i,0)および走行時のギャップG(i,t)に基づいて、垂直位置ズレGv(i,t)を演算部80にて導出し、ギャップG(i,t)の異常の有無を判定する。具体的には、異常判定部803は、垂直位置ズレGv(i,t)が誤差範囲(Gv1<Gv(i,t)<Gv2;Gv1は誤差範囲の最小値であり、Gv2は誤差範囲の最大値である。)を逸脱した場合に、バンパー部材6aまたは6bに異常が起こっていると判定する。
異常報知部804は、異常判定部803によりバンパー部材6a,6bに異常があると判定された場合に、オペレータに異常の発生を、例えば、表示部83への警告表示等により報知する。
<2.基板塗布装置の動作>
<2−1.基本動作>
次に、基板塗布装置1を用いた基板塗布装置の動作について説明する。図9は、基板塗布装置1の基本動作を示すフローチャートである。また、図10は、架橋構造4の位置を示す平面図である。なお、図10において、実線で示す架橋構造4の位置が第1待機位置WP1に相当し、図10において二点鎖線で示す架橋構造4の位置が第2待機位置WP2に相当する。また、基板90に対する処理が開始されるときまでに、基板塗布装置1は架橋構造4を第1待機位置WP1に移動させているものとする。
基板90に対する処理が開始されると、基板塗布装置1の両側に配置された2台の基板搬送機構RB1,RB2のうち上流側の搬送機構RB1から、図10に示す基板搬送路方向すなわち(+Y方向)に基板90が基板塗布装置1に向けて搬入され、ステージ3の保持面30に載置される(ステップS1)。これらの基板搬送機構RB1,RB2は、スリットノズル41による基板90の走査方向に直交する方向において基板塗布装置1に隣接している。
より具体的には、ステップS1では、上流側の搬送機構RB1が保持面30の上方に基板90を搬入し、ステージ3から突出し上方に移動した状態のリフトピンPに当該基板90を受け渡す。このとき架橋構造4は先述のように図10に示す第1待機位置WP1に存在しているため、架橋構造4が搬入される基板90等に干渉することはない。
次に、上流側の搬送機構RB1から基板90を受け取ったリフトピンPが、基板90を支持したままの状態で下降を開始する。そして、リフトピンPがステージ3内に埋没することにより、リフトピンPの先端が保持面30の高さ位置まで下降すると、基板90の下面が保持面30に当接し、当該基板90が保持面30上に載置される。このとき、基板塗布装置1は、保持面30に設けられた多数の吸着口からの吸引を行い、ステージ3(保持面30)に載置された基板90を吸着保持する。なお、基板90の搬入工程(ステップS1)が終了すると、バンパー部材6aの高さ測定が行われるが、これについては後述する。
このような基板90の搬入処理とは別に、基板塗布装置1では、本塗布工程に先立って、スリットノズル41の先端部の状態を回復させるための最適化処理、すなわち第1予備塗布工程が第1待機位置WP1にて実行される(ステップS2)。
第1予備塗布工程では、まず、リニアモータ50,51がスリットノズル41を第1走査方向(+X方向)に移動させて、予備塗布機構7aのローラ71aの上方に配置される。次に、昇降機構制御部802により、スリットノズル41のYZ平面内における姿勢を調整しつつ、スリットノズル41をローラ71aの塗布面に近接させる。
スリットノズル41の第1予備塗布位置への移動が完了すると、制御部8からの制御信号に応じて、塗布液供給機構6がスリットノズル41に対してレジスト液の供給を行い、これによって、スリットノズル41の吐出口41mからレジスト液が吐出される。そして、レジスト液の吐出に同期して、回転機構72aがローラ71aを回転させることにより、塗布面へのレジスト液の塗布、つまりは予備塗布処理が実行される。
第1予備塗布工程における塗布面の回転方向は、ローラ71aのうち吐出口41mに対向する頂部が第1本塗布工程でのスリットノズル41の走査方向(+X)とは逆の方向(―X)に接線方向の速度を持つような方向である。すなわち、ローラ71aの頂部が(―X)方向に接線速度を持つように回転することによって、この時点ではまだ静止しているスリットノズル41が、あたかもローラ71aの頂部に対して相対的に(+X)方向に移動しているような状態とされる。このため、第1予備塗布工程は、第1本塗布工程の前段階において、第1本塗布工程と同様の吐出走査の状況を作り出している。
塗布面のうちレジスト液が塗布された領域は、ローラ71aの回転により順次筺体70aの下部に貯留されている洗浄液に浸される。すなわち、塗布面に塗布されたレジスト液は、ただちに洗浄液によって洗浄除去される。さらに、ローラ71aが回転することにより洗浄液に浸っていた塗布面が洗浄液から引き上げられ、塗布面の洗浄処理が終了する。
塗布面のうち洗浄処理が終了した領域は、ローラ71aの回転により、液切りブレード73aにより付着物(主に洗浄液やレジスト液の残留物など)が剥ぎ取られる。このようにして、液切りブレード73aによる除去処理が行われる。
予備塗布工程によってローラ71aの塗布面のうちレジスト液が塗布された領域は、このようにして塗布されたレジスト液が除去されて、再びレジスト液が塗布される位置(最高到達点)に戻る。これにより、ローラ71aの塗布面によってスリットノズル41が汚染されないようにされている。
以上のように、スリットノズル41からの所定量のレジスト液の吐出が行われることで、予備塗布時に走査移動と同様の効果が得られる。バンパー高Da(j)を測定後、制御部8からの制御信号に基づいて、昇降機構制御部802が、ノズル支持部40に取り付けられたギャップセンサ42aを基板90の厚み分よりも高い所定の高度(以下、「測定高度」と称する。)に移動させる。
ギャップセンサ42aが測定高度にセットされると、制御部8はリニアモータ50,51を駆動し第1待機位置WP1に配置されていた架橋構造4を走行レール31に沿って第1走査方向(+X)に移動させることにより、ギャップセンサ42aをレジスト塗布領域の上方まで移動させる。また、レジスト塗布領域とは、基板90の上面のうちでレジスト液を塗布しようとする領域であって、通常、基板90の全面積から、端縁に沿った所定幅の領域を除いた領域である。
そして、制御部8は、リニアエンコーダ52,53から入力される架橋構造4のX軸方向の位置が第1走査方向(+X)の塗布開始位置となった時点で、リニアモータ50,51を停止させる。なお、第1走査方向(+X)の塗布開始位置とは、架橋構造4におけるスリットノズル41のX軸方向の位置が、レジスト塗布領域の(−X)方向側の端部の位置となる位置である。
次に、制御部8は、ロータリーエンコーダ43b,44bから取得された位置アドレスARを基に、スリットノズル41が基準高となるようノズル支持部40の位置を算出し、算出結果に基づいて、昇降機構制御部802に制御信号を与える。この制御信号に基づいて、昇降機構43,44のそれぞれのACサーボモータ43a,44aがそれぞれの回転軸を回転させてノズル支持部40をZ軸方向(主に(−Z)方向)に移動させ、スリットノズル41を基準高に調整する。この際、バンパー部材6a,6bの下端部の位置は、基板90の上面よりも高い位置とされる。
第1走査方向(+X)についての第1本塗布工程においてスリットノズル41の姿勢調整が完了すると、制御部8はリニアモータ50,51および塗布液供給機構6に制御信号を送出する。この制御信号に応じて、リニアモータ50,51が架橋構造4の第1走査方向への移動を開始させる。また、塗布液供給機構6がレジスト液の吐出を開始し、スリットノズル41に向けてレジスト液の送液を開始する、つまりは第1走査方向(+X)について第1本塗布工程が行われる(ステップS3)。
このようにして、スリットノズル41が第1走査方向(+X)に移動しつつ、レジスト液を吐出し、基板塗布装置1は基板90の上面のレジスト塗布領域にレジスト液を供給する。なお、この制御部8は、リニアエンコーダ52,53からの入力に基づいて、移動しているリニアモータ50,51(架橋構造4)のX軸方向の位置を監視している。
一方、走行開始と同期して、ギャップセンサ42aが基板90表面のレジスト塗布領域における基板90表面からのギャップG(1,t)の測定を開始し、測定結果を制御部8に伝達する。このとき、制御部8は、ギャップセンサ42aからの測定結果を、記憶部81に保存する。さらに、演算部80にて垂直位置ズレGv(1,t)を算出し、異常判定部803に算出結果を与える。続いて、異常判定部803からの判定結果に基づいて、異常の有無が判断される。異常が検知された場合は、異常報知部804により警告が出力され、第1本塗布工程が停止される。異常が検知されない場合は、第1本塗布工程が続行される。
架橋構造4が第1走査方向(+X)に移動することにより、リニアエンコーダ52,53から入力される架橋構造4のX軸方向の位置が第1走査方向(+X)の塗布終了位置となった時点で、制御部8はリニアモータ50,51を停止させるとともに、塗布液供給機構6からの吐出を停止させる。なお、第1走査方向(+X)の塗布終了位置とは、架橋構造4におけるスリットノズル41のX軸方向の位置が、レジスト塗布領域の(+X)方向側の端部の位置となる位置である。
このようにスリットノズル41が、レジスト液を吐出しながら、レジスト塗布領域の(−X)方向側の端部の位置すなわち第1走査方向(+X)の塗布開始位置から、レジスト塗布領域の(+X)方向側の端部の位置すなわち第1走査方向(+X)の塗布終了位置まで移動することにより、第1本塗布工程において、基板90のレジスト塗布領域の全面にレジスト液が塗布される。
スリットノズル41からのレジスト液の吐出が停止すると、昇降機構制御部802によって、スリットノズル41を基板90から離間させる。すなわち、昇降機構制御部802によって、スリットノズル41を(+Z)方向に上昇させる。
次に、制御部8はリニアモータ50,51を駆動し第1走査方向(+X)の塗布終了位置に停止している架橋構造4をさらに(+X)方向に移動させつつ、リニアエンコーダ52,53からのリニアモータ50,51(架橋構造4)のX軸方向の位置を監視する。そして、リニアエンコーダ52,53から入力される架橋構造4のX軸方向の位置が第2待機位置WP2となった時点で、制御部8はリニアモータ50,51を停止させ、ステップS3の第1本塗布工程を終了する。
第1本塗布工程が終了すると、レジスト液が塗布された基板90を基板塗布装置1から搬出する(ステップS4)。このとき、架橋構造4は第2待機位置WP2に退避しているため、搬出される基板90等と架橋構造4とが干渉することはない。
具体的には、ステージ3が吸着口からの吸引を停止して基板90の吸着状態を解除し、リフトピンPが上昇してステージ3から基板90を引き剥がす。そして、リフトピンPが基板90の受け渡し位置まで上昇すると、下流側の基板RB2がリフトピンPから基板90を受け取り、(−Y)方向(基板搬送方向)に向けて基板90を搬出する。
第1本塗布工程において処理された基板90が基板塗布装置1から搬出されると、さらに処理すべき基板(未塗布基板)が存在するか否かによって、処理を継続するか否かを判定する(ステップS5)。
継続して処理すべき基板が存在していない場合(ステップS5においてNo)、ステップS6ないしS10の工程をスキップして基板塗布処理を終了する。
一方、継続して処理すべき新たな基板が存在している場合(ステップS5においてYes)、ステップS1と同様の工程によって、新たな基板を基板塗布装置1のステージ3に載置する(ステップS6)。以後は、この新たな基板が各図中の基板90として扱われる。なお、基板90の搬入工程(ステップS6)が終了すると、バンパー部材6bの高さ測定が行われるが、これについては後述する。
このような新たな基板90の搬入処理とは別に、ステップS2の時と同様に、第2本塗布工程に先立って、第2待機位置WP2にて第2予備塗布工程が実行される(ステップS7)。
第2予備塗布工程では、まず、リニアモータ50,51がスリットノズル41を第1走査方向(+X方向)に移動させて、予備塗布機構7bのローラ71bの上方に配置される。次に、昇降機構制御部802により、スリットノズル41のYZ平面内における姿勢を調整しつつ、スリットノズル41をローラ71bの塗布面に近接させる。
スリットノズル41の予備塗布位置への移動が完了すると、第1予備塗布工程と同様の第2予備塗布工程が実行される。バンパー高Db(j)を測定後、制御部8からの制御信号に基づいて、昇降機構制御部802が、ノズル支持部40に取り付けられたギャップセンサ42bを測定高度に移動させる。
ギャップセンサ42bが測定高度にセットされると、制御部8はリニアモータ50,51を駆動し第2待機位置WP2に配置されていた架橋構造4を走行レール31に沿って第2走査方向(−X)に移動させることにより、ギャップセンサ42bをレジスト塗布領域の上方まで移動させる。
そして、制御部8は、リニアエンコーダ52,53から入力される架橋構造4のX軸方向の位置が第2走査方向(−X)の塗布開始位置となった時点で、リニアモータ50,51を停止させる。なお、第2走査方向(−X)の塗布開始位置とは、架橋構造4におけるスリットノズル41のX軸方向の位置が、レジスト塗布領域の(+X)方向側の端部の位置となる位置である。
次に、制御部8は、ロータリーエンコーダ43b,44bから取得された位置アドレスARを基に、スリットノズル41が基準高となるようノズル支持部40の位置を算出し、算出結果に基づいて、昇降機構制御部802に制御信号を与える。この制御信号に基づいて、昇降機構43,44のそれぞれのACサーボモータ43a,44aがそれぞれの回転軸を回転させてノズル支持部40をZ軸方向(主に(−Z)方向)に移動させ、スリットノズル41を基準高に調整する。
第2本塗布工程においてスリットノズル41の姿勢調整が完了すると、制御部8はリニアモータ50,51および塗布液供給機構6に制御信号を送出する。この制御信号に応じて、リニアモータ50,51が架橋構造4の第2走査方向への移動を開始させる。また、塗布液供給機構6がレジスト液の吐出を開始し、スリットノズル41に向けてレジスト液の送液を開始する、つまりは第2本塗布工程が行われる(ステップS8)。
このようにして、スリットノズル41が第2走査方向(−X)に移動しつつ、レジスト液を吐出し、基板塗布装置1は基板90の上面のレジスト塗布領域にレジスト液を供給する。なお、制御部8は、第1走査方向と同様に、リニアエンコーダ52,53からの入力に基づいて、移動しているリニアモータ50,51(架橋構造4)のX軸方向の位置を監視している。
一方、ステップS8においては、走行開始と同期して、ギャップセンサ42bによる基板90表面のレジスト塗布領域における基板90の表面からのギャップG(2,t)の測定を開始するとともに、その測定結果に基づいて演算部80にて垂直位置ズレGv(2,t)を算出し、異常判定部803に算出結果を与える。続いて、異常判定部803を用いた異常判定動作は第1本塗布工程と同様である。
架橋構造4が第2走査方向(−X)に移動することにより、リニアエンコーダ52,53から入力される架橋構造4のX軸方向の位置が第2走査方向の塗布終了位置となった時点で、制御部8はリニアモータ50,51を停止させるとともに、塗布液供給機構6からの吐出を停止させる。なお、第2走査方向(−X)の塗布終了位置とは、架橋構造4におけるスリットノズル41のX軸方向の位置が、レジスト塗布領域の(−X)方向側の端部の位置となる位置である。
このようにスリットノズル41が、レジスト液を吐出しながら、レジスト塗布領域の(+X)方向側の端部の位置(第2走査方向の塗布開始位置)から、レジスト塗布領域の(−X)方向側の端部の位置(第2走査方向の塗布終了位置)まで移動することにより、第2本塗布工程において、基板90のレジスト塗布領域の全面にレジスト液が塗布される。
スリットノズル41からのレジスト液の吐出が停止すると、制御部8は昇降機構制御部802を制御して、スリットノズル41を基板90から離間させる。すなわち、昇降機構制御部802によって、スリットノズル41を(+Z)方向に上昇させる。
次に、制御部8はリニアエンコーダ52,53からの出力信号を監視し、架橋構造4のX軸方向の位置が第1待機位置WP1となった時点で、制御部8はリニアモータ50,51を停止させ、ステップS8の第2本塗布工程を終了する。その詳細動作は、第1本塗布工程と同様である。
第2本塗布工程が終了すると、下流側の基板搬送機構RB2が、レジスト液が塗布された基板90を基板塗布装置1から搬出する(ステップS9)。このとき、架橋構造4は第1待機位置WP1に退避しているため、ステップS4の場合と同様、搬出される基板90等と架橋構造4とが干渉することはない。
第2本塗布工程において処理された基板90が基板塗布装置1から搬出されると、さらに処理すべき基板が存在するか否かによって、処理を継続するか否かを判定する(ステップS10)。
継続して処理すべき基板が存在している場合(ステップS10においてYes)、ステップS1に戻って処理を繰り返す。
一方、継続して処理すべき基板(未塗布基板)が存在していない場合(ステップS10においてNo)、基板90に対する処理を終了する。
以上のように、本発明に係る実施の形態における基板塗布装置1は、ステージ3に支持された基板90に向けてレジスト液を吐出する際に、第1走査方向および第2走査方向の両方向の走査に適合する構造と制御シーケンスを有していることにより、順次に搬入される一連の基板に対して、第1走査方向(前方向)と第2走査方向(後方向)との往復走査を交代的に実行させることができる。一連の基板のうち奇数番目の基板は第1走査方向(前方向)によって、偶数番目の基板は第2走査方向(後方向)の走査によって塗布液の塗布がそれぞれ行われることになる。
したがって、基板にレジスト液を吐出する時間(走査方向に移動させる時間)とは別に戻り動作を行う時間を設ける必要がなく、基板を処理するために必要となるタクトタイムを短縮の効果が得られる。
<2−2.バンパー部材の高さ測定>
続いて、予備塗布工程(ステップS2およびステップS7)前に予め行われる、バンパー部材6a,6bの高さ測定において、図11を用いて詳細に説明する。図11は、バンパー部材6a,6bの高さ測定に係わる動作を示すフローチャートである。バンパー部材6a,6bのこの高さ測定工程は、2枚以上の所定の枚数の基板の塗布が完了する都度(すなわち2回以上の塗布回数ごと)、または前回の高さ測定工程の完了時から所定の時間が経過した後に実行する。
第1待機位置WP1(第2待機位置WP2)での予備塗布工程(ステップS2またはステップS7)が終了すると、昇降機構43,44によって架橋構造4を待避させた後、走行機構5は、スリットノズル41の吐出口41mをリニアゲージ91,92(93,94)の上方となるようにスリットノズル41を水平移動させる、すなわち、スリットノズル41の吐出口41mの水平位置とリニアゲージ91,92(93,94)の水平位置とを一致させる(ステップS21)。続いて、制御部8はスリットノズル41の吐出口41mの原点出しを行う(ステップS22)。具体的には、制御部8は、高さ計測制御部801および昇降機構制御部802を介して、下端面410a,411aの垂直位置を監視しながらスリットノズル41を下降させ、下端面410a,411aの垂直位置が「0」になったとき、スリットノズル41の下降を停止させる(図6(a)参照)。そして、制御部8はこのときの位置アドレスARを、昇降機構制御部802を介して取得して、基準位置アドレスAR0として記憶部81に記憶させる(ステップS23)。
続いて、制御部8が、走行機構5を介して、バンパー部材6aの下端面がリニアゲージ91,92(93,94)の上方となるようにスリットノズル41を水平移動させる、すなわち、バンパー部材6aの下端面およびリニアゲージ91,92の水平位置を一致させる(図6(b)参照)(ステップS24)。このとき、吐出口41mがリニアゲージ91,92(93,94)によって傷つけられることを防止する等の理由により、水平移動前にスリットノズル41をいったん上方に退避し、水平移動後にスリットノズル41を水平移動前の垂直位置に戻すようにすることが望ましい。すなわち、ここでの水平移動は、移動前と移動後とで、吐出口41mの垂直位置が変化しない、すなわち、位置アドレスARが基準位置アドレスAR0のまま維持されるような移動であればよく、途中の移動経路は制限されない。
水平移動完了後、制御部8は、バンパー部材6aの下端面の垂直位置を取得して、記憶部81にバンパー高Da(j)として記憶させる(ステップS25)。その後、異常判定部803は、バンパー高Da(j)が許容範囲内(D1<Da(j)<D2)か否かを判断し、バンパー高Da(j)が範囲外の場合(ステップS26においてNo)、警報として、制御部8の表示部83に許容範囲外を示す警告画面が表示される(ステップS261)。警報を出力することにより、オペレータに異常を知らせることができることから、ステップS24に戻って、バンパー高Da(j)が許容範囲内になるよう調整される。
バンパー高Da(j)が範囲内(ステップS26においてYes)の場合、制御部8が、走行機構5を介して、バンパー部材6bの下端面がリニアゲージ91,92(93,94)の上方となるようにスリットノズル41を水平移動させる、すなわち、バンパー部材6bの下端面およびリニアゲージ91,92(93,94)の水平位置を一致させる(図6(c)参照)(ステップS27)。
水平移動完了後、制御部8は、バンパー部材6bの下端面の垂直位置を取得して、記憶部81にバンパー高Db(j)として記憶させる(ステップS28)。その後、異常判定部803は、バンパー高Db(j)が許容範囲内(D1<Db(j)<D2)か否かを判断し、バンパー高Db(j)が範囲外の場合(ステップS29においてNo)、警報として、制御部8の表示部83に許容範囲外を示す警告画面が表示される(ステップS291)。警報を出力することにより、オペレータに異常を知らせることができることから、ステップS27に戻って、バンパー高Db(j)が許容範囲内になるよう調整される。
<2−3.異物検出の際の動作>
さらに、第1または第2本塗布工程の動作(ステップS3またはステップS8)において、異物を検出した際の動作について説明する。図12は、第1走査方向または第2走査方向の本塗布工程において、異物検出の際の動作を示すフローチャートである。まず、スリットノズル41の吐出口41mから基板90に向けてレジスト液の吐出が開始される(ステップS31)。これと同時に走行機構5により(+X)側または(−X)側へ向けて所定速度でスリットノズル41の水平移動が開始される(ステップS32)。すなわち、スリットノズル41が、基板90上を移動しつつ基板90へレジスト液を吐出する本塗布工程が開始される。
一方で、この本塗布工程が継続されている間においては、制御部8により、スリットノズル41のレジスト塗布領域に被検出体NGが存在するか否かが監視される。すなわち、振動センサ7が振動を検出するか否かが監視されることになる(ステップS33)。
この監視により振動センサ7により振動が検出された場合は(ステップS33においてYes)、本塗布工程がその時点において強制的に停止される。すなわち、スリットノズル41からのレジスト液の吐出が停止されるとともに、スリットノズル41の走査移動が停止される。さらに、警報として、制御部8の表示部83に被検出体NGが検出されたことを示す警告画面が表示される(ステップS36)。警報を出力することにより、オペレータに異常を知らせることができることから、復旧作業等を効率的に行うことができる。
被検出体NGと接触するバンパー部材6aまたは6bは、スリットノズル41の吐出口41mの進行の前方側に所定の間隔において配置されることから、被検出体NGが検出された時点で直ちにスリットノズル41の走査移動を停止することにより、スリットノズル41と被検出体NGとの接触を事前に防止することができる。これにより、被検出体NGとの接触により、スリットノズル41の先端部が破損することを有効に防止できる。
以上のステップS36が実行された後は、スリットノズル41は、昇降機構制御部802によって上昇され、さらに、走行機構5により第1待機位置WP1または第2待機位置WP2まで移動される(ステップS37)。続いて、リフトピンPの上昇により基板90が保持面30から押し上げられ、この状態で上記の搬送ロボットにより、基板90が搬出される(ステップS4またはステップS9)。この基板90は本塗布工程が完了していないため、完了している他の基板90と区別される。
バンパー部材6aまたは6bが被検出体NGとの接触により破損した場合には、バンパー部材の交換が行われる。ここで、振動センサ7がバンパー部材6a,6bに直接取り付けられていないため、バンパー部材の交換の度に振動センサ7を取り付けるなどの作業が不要であり、迅速にバンパー部材を交換でき、交換コストも低減できる。また、破損したバンパー部材の交換を行う際、図5に示すように、異物Fmがステージ3に付着していることも考えられるため、ステージ3の復旧作業を行うことが好ましい。
また、振動センサ7をバンパー部材6a,6bでなくスリットノズル41に対して取り付けるため、被検出体NGとバンパー部材6a,6bとの接触による振動以外の異状による振動も敏感に検出できる。例えば、架橋構造4と走行レール31との間に異物が挟み込まれたときには、架橋構造4の移動が妨げられ、スリットノズル41を含めた架橋構造4には通常と異なる振動が生じる。このような架橋構造4の走行異状に係わる振動も検出できるため、塗布不良が発生した基板90を有効に検出できることになる。
一方、本塗布工程において被検出体NGが検出されず(ステップS33においてNo)に、スリットノズル41が所定の終了位置まで移動したときは(ステップS34においてYes)、本塗布工程は正常に完了し、正常時の終了工程が行われる。すなわち、スリットノズル41からのレジスト液の吐出が停止され(ステップS35)、走行機構5によりスリットノズル41は、第1走査方向の走行終了時においては第2待機位置WP2に移動され、また第2走査方向の走行終了時においては第1待機位置WP1に移動される(ステップS37)。そして、本塗布工程が完了した基板90が、ステージ3から搬出される(ステップS4またはステップS9)。
<3.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
※ ノズルは、スリット状に限らず、例えば、複数のノズルを直線的に配列した複数ヘッドノズルを適用してもよい。
※ ステップS1の基板90をステージ3に載置する工程は、ステップS2の予備塗布工程の後に行われても良いし、これらの工程が同時に並行して実行されても良い。
※ 異物検出およびバンパーに異常が判定された際、オペレータに異常事態の発生を知得させる手段として、警告画面に表示させる視覚的な方法以外にも、スピーカーからの警報音の出力、警告ランプの点灯など、聴覚的な方法等を適宜利用可能である。
※ 振動センサ7が第2金属部材411に設けられているが、例えば、ノズル支持部40や第1金属部材410などに設けられてもよい。すなわち、振動を検知できればよく、設定場所は限定されない。
※ ノズル垂直位置の特定のためのギャップセンサは1つのみ、あるいは、さらに多くのギャップセンサを備えていてもよい。
※ 本実施形態では、基板搬送機構RB1,RB2が基板塗布装置の両側に配置されたが、これに限らず、片側から搬入出を行っても良い。
※ バンパー部材6a,6bの高さ測定工程は、予備塗布工程前に毎回行っても良い。
※ リニアゲージ91〜94は、第1走査方向側あるいは第2走査方向側の片側だけでもよい。
1 基板塗布装置
3 ステージ
5 走査機構
6 塗布液供給機構
8 制御部
30 保持面
31 走行レール
4 架橋構造
40 ノズル支持部
41 スリットノズル
41m 吐出口
43,44 昇降機構
50,51 リニアモータ
90 基板
Da,Db 垂直位置
6a,6b バンパー部材
WP1 第1待機位置
WP2 第2待機位置
LP ノズルのリップ部

Claims (6)

  1. 基板に塗布液を塗布する基板塗布装置であって、
    前記基板を載置するステージと、
    前記ステージに載置された前記基板の表面に前記塗布液を吐出するノズルと、
    前記ノズルに塗布液を供給する塗布液供給手段と、
    前記ステージの両側にそれぞれ規定された第1待機位置と第2待機位置との間で、前記ノズルを移動させる移動機構と、
    前記移動機構と前記塗布液供給手段とを制御することにより、
    1) 前記ステージ上に導入された第1の基板が前記ステージ上に載置された状態で、前記第1待機位置から前記第2待機位置に向かう第1走査方向に前記ノズルを走査させつつ前記塗布液を前記ノズルから前記第1の基板上に吐出させた後、前記第1の基板が前記ステージ上から搬出されるまで前記ノズルを前記第2待機位置で待機させる第1処理と、
    2) 前記第1の基板が前記ステージ上から搬出された後、前記ステージ上に導入された第2の基板が前記ステージ上に載置された状態で、前記第2待機位置から前記第1待機位置に向かう第2走査方向に前記ノズルを走査させつつ前記塗布液を前記ノズルから前記第2の基板上に吐出させた後、前記第2の基板が前記ステージ上から搬出されるまで前記ノズルを前記第1待機位置で待機させる第2処理と、
    を順次に実行させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする基板塗布装置。
  2. 請求項1に記載の基板塗布装置であって、
    前記ノズルは、前記塗布液の吐出口を規定するリップ部を有しており、
    前記ノズルに関して、前記第1走査方向の下流側と前記第2走査方向の下流側とを、前記ノズルの両側として定義したとき、
    前記ノズルには、前記リップ部の両側には、基板突起部との衝突から前記リップ部を保護する保護部材が付設されていることを特徴とする基板塗布装置。
  3. 請求項2に記載の基板塗布装置であって、
    前記ステージに付設されて、計測対象物の高さを計測する高さ計測手段、
    をさらに備え、
    前記リップ部と前記保護部材のそれぞれとを前記計測対象物として前記高さ計測手段の付設場所に個別に位置させることによって、前記吐出口と前記保護部材とのそれぞれの高さを計測し、
    前記吐出口と前記保護部材のそれぞれとの高さの差のうち少なくとも一つが所定の許容高低差範囲を逸脱したときには、前記基板の塗布処理を停止させることを特徴とする基板塗布装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板塗布装置であって、
    前記ノズルにおいて前記塗布液の吐出口を形成するリップ部が、前記第1走査方向と前記第2走査方向とに関して鏡面対称な形状とされていることを特徴とする基板塗布装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の基板塗布装置であって、
    前記ノズルにおいて前記塗布液の吐出口を形成するリップ部が、前記吐出口の両側部分において同一の高さの下端面を有することを特徴とする基板塗布装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の基板塗布装置であって、
    前記ステージ上に載置された基板表面と前記吐出口との間隔に応じて変化する距離の測定を行うギャップセンサが、前記リップ部の両側のうち、少なくとも一方の側において前記ノズルに付設されており、
    前記測定によって得られた距離が所定の許容範囲を逸脱したときには、所定の異常対応処理を行う異常対応手段、
    をさらに備えることを特徴とする基板塗布装置。
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