JP2011081995A - 耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた耐オーブン特性を有する蓄電デバイスを作製し得る、耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータを提供すること。
【解決手段】磁場勾配NMR法によって測定された各方向の拡散係数の積がD(Z)×D(MD)×D(TD)<4.5×10−31である耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータ。
【選択図】なし
【解決手段】磁場勾配NMR法によって測定された各方向の拡散係数の積がD(Z)×D(MD)×D(TD)<4.5×10−31である耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータ。
【選択図】なし
Description
本発明は、耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータに関する。
近年、リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイス(リチウムイオンキャパシタ、非水系リチウム蓄電素子などと呼ばれるものも含む)の開発が活発に行われている。蓄電デバイスには通常、微多孔膜(セパレータ)が正負極間に設けられている。このようなセパレータは、正負極間の接触を防ぎ、イオンを透過させる機能を有する。
ここで、セパレータには、蓄電デバイスの良好な安全性確保の観点から、一定以上の物理的強度を備えることが求められる。即ち、蓄電デバイスの充放電に伴ってセパレータには電極からの圧力が加えられる場合があり、電極がセパレータを突き破って電極間の短絡が生じる可能性がある。
また、セパレータには、蓄電デバイスの高出力を達成する観点から、電気抵抗が小さいことも求められる。
ここで、セパレータには、蓄電デバイスの良好な安全性確保の観点から、一定以上の物理的強度を備えることが求められる。即ち、蓄電デバイスの充放電に伴ってセパレータには電極からの圧力が加えられる場合があり、電極がセパレータを突き破って電極間の短絡が生じる可能性がある。
また、セパレータには、蓄電デバイスの高出力を達成する観点から、電気抵抗が小さいことも求められる。
このような事情のもと、例えば特許文献1には、超高分子量のポリエチレンを使用した微多孔膜が提案されている。また、特許文献2には、無機粒子含有ポリオレフィン微多孔膜が開示されている。
しかしながら、特許文献1,2に記載された微多孔膜はいずれも、セパレータとして用いた場合の耐オーブン特性の観点からはなお改良の余地を有するものである。
上記事情に鑑み、本発明は優れた耐オーブン特性を有する蓄電デバイスを作製し得る、耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータを提供することを課題とする。
上記事情に鑑み、本発明は優れた耐オーブン特性を有する蓄電デバイスを作製し得る、耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータを提供することを課題とする。
本発明者らは、磁場勾配NMR法によって測定された各方向の拡散係数の積がD(Z)×D(MD)×D(TD)<4.5×10−31である微多孔膜を、蓄電デバイスのセパレータとして用いることにより、優れた耐オーブン特性を有する蓄電デバイスが得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]
磁場勾配NMR法によって測定された各方向の拡散係数の積がD(Z)×D(MD)×D(TD)<4.5×10−31である耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータ。
[2]
前記セパレータを形成するポリオレフィン樹脂が高密度ポリエチレンを含む、上記[1]記載の耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータ。
[3]
上記[1]又は[2]記載の耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータを備える蓄電デバイス。
[1]
磁場勾配NMR法によって測定された各方向の拡散係数の積がD(Z)×D(MD)×D(TD)<4.5×10−31である耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータ。
[2]
前記セパレータを形成するポリオレフィン樹脂が高密度ポリエチレンを含む、上記[1]記載の耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータ。
[3]
上記[1]又は[2]記載の耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータを備える蓄電デバイス。
本発明により、優れた耐オーブン特性を有する蓄電デバイスを作製し得る、耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータを提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施の形態」と略記する。)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態の耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータは、磁場勾配NMR法によって測定された各方向の拡散係数の積がD(Z)×D(MD)×D(TD)<4.5×10−31に調整されている。
本実施の形態においてD(Z)、D(MD)、D(TD)は、それぞれ、磁場勾配NMR法によって測定されたセパレータの膜厚方向、MD(縦)方向、TD(幅)方向の拡散係数を示す。本発明者らは、セパレータの各方向の拡散係数の積であるD(Z)×D(MD)×D(TD)の数値範囲と、そのセパレータを用いた蓄電デバイスの耐オーブン特性との間に相関関係があることを発見した。即ち、磁場勾配NMR法によって測定された各方向の拡散係数の積であるD(Z)×D(MD)×D(TD)の数値を特定範囲に制御することにより、優れた耐オーブン特性を有する蓄電デバイスが得られることを見出した。その理由は詳らかではないが、Z方向、MD、TDの3次元のパラメータでイオンの通り道である流路を規定することで、高温時におけるセパレータの収縮を抑制し、セパレータの内部短絡を防ぐものと推定される。
本実施の形態のポリオレフィン微多孔膜のD(Z)×D(MD)×D(TD)の数値範囲は、D(Z)×D(MD)×D(TD)<4.5×10−31であり、好ましくは4.0×10−31以下、より好ましくは3.0×10−31以下であり、下限としては、好ましくは5.0×10−32以上、より好ましくは1.0×10−31以上である。
ここで、D(Z)×D(MD)×D(TD)の値が4.5×10−31以上であると、電池を作製した際に、充分な耐オーブン特性を確保できない。一方、5.0×10−32未満であると、透過性が低下する傾向にある。
ここで、D(Z)×D(MD)×D(TD)の値が4.5×10−31以上であると、電池を作製した際に、充分な耐オーブン特性を確保できない。一方、5.0×10−32未満であると、透過性が低下する傾向にある。
D(Z)×D(MD)×D(TD)の値を上記特定範囲に調整するための手段としては、延伸条件や熱固定/熱緩和条件の調整等が挙げられる。より具体的には、拡散係数の積の値を大きくするには、延伸工程の際の延伸倍率を大きくとること、熱固定/熱緩和の工程の際に延伸を行い、延伸倍率を大きくとること、更には、トータルの延伸倍率として、MD方向とTD方向の延伸倍率が等方的になるよう調整すること、等が挙げられる。一方、拡散係数の積の値を小さくするには、延伸工程の際の延伸倍率を小さくとること、熱固定/熱緩和の工程の際の延伸倍率を小さくとること、更には、トータルの延伸倍率として、MD方向とTD方向の延伸倍率のどちらかが他方に比べて大きくなるよう調整すること、等が挙げられる。なお、磁場勾配NMR法は、後述する実施例に記載された方法に準じて行うことができる。
本実施の形態の耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータ(以下、単に「セパレータ」とも言う。)は、ポリオレフィン樹脂を含むポリオレフィン樹脂組成物から形成される。本実施の形態において使用するポリオレフィン樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、及び1−オクテン等のモノマーを重合して得られる重合体(ホモ重合体や共重合体、多段重合体等)が挙げられる。これら重合体は1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
また、前記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、アタクティックポリプロピレン、ポリブテン、エチレンプロピレンラバー等を用いてもよい。
ここで、セパレータの融点を低下させる観点、又は突刺強度を向上させる観点から、前記ポリオレフィン樹脂は高密度ポリエチレンを含むことが好ましい。
高密度ポリエチレンが、前記ポリオレフィン樹脂中に占める割合としては、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは50質量%以上であり、100質量%であってもよい。
高密度ポリエチレンが、前記ポリオレフィン樹脂中に占める割合としては、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは50質量%以上であり、100質量%であってもよい。
ブレンドするポリオレフィン全体のMvとしては10万以上120万以下であることが好ましい。より好ましくは30万以上80万以下である。Mvが10万以上であると溶融時の耐破膜性が発現しやすくなる傾向にあり、120万以下であると押出工程が容易となる傾向にあり、また、溶融時の収縮力の緩和が早くなり耐熱性が向上する傾向にあるため好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂組成物には必要に応じて、フェノール系やリン系やイオウ系等の酸化防止剤;ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類;紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色顔料等の各種添加剤を混合して使用できる。
前記ポリオレフィン樹脂組成物は、必要に応じて、無機粒子を含んでもよい。
このような無機粒子としては、例えば、アルミナ、シリカ(珪素酸化物)、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄などの酸化物系セラミックス、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物系セラミックス、シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリンクレー、カオリナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ藻土、ケイ砂等のセラミックス、ガラス繊維などが挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。中でも、電気化学的安定性の観点から、シリカ、アルミナ、チタニウムがより好ましく、シリカが特に好ましい。
このような無機粒子としては、例えば、アルミナ、シリカ(珪素酸化物)、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄などの酸化物系セラミックス、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物系セラミックス、シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリンクレー、カオリナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ藻土、ケイ砂等のセラミックス、ガラス繊維などが挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。中でも、電気化学的安定性の観点から、シリカ、アルミナ、チタニウムがより好ましく、シリカが特に好ましい。
本実施の形態のセパレータの製造方法としては、例えば、下記(1)〜(5)の各工程を含む製造方法を用いることができる。
(1)ポリオレフィン樹脂と、可塑剤と、必要に応じて無機粒子とを混練して混練物を形成する混練工程、
(2)前記混練工程の後に混練物を押出し、シート状(単層、積層であることは問わない)に成形して冷却固化させるシート成形工程、
(3)シート成形工程の後、必要に応じて可塑剤や無機材を抽出し、更にシートを一軸以上の方向へ延伸する延伸工程、
(4)前記工程の後、必要に応じて可塑剤や無機粒子を抽出して更にシートを一軸以上の方向へ延伸する延伸工程、
(5)延伸工程の後、必要に応じて可塑剤や無機剤を抽出し、更に熱処理を行う後加工工程。
(1)ポリオレフィン樹脂と、可塑剤と、必要に応じて無機粒子とを混練して混練物を形成する混練工程、
(2)前記混練工程の後に混練物を押出し、シート状(単層、積層であることは問わない)に成形して冷却固化させるシート成形工程、
(3)シート成形工程の後、必要に応じて可塑剤や無機材を抽出し、更にシートを一軸以上の方向へ延伸する延伸工程、
(4)前記工程の後、必要に応じて可塑剤や無機粒子を抽出して更にシートを一軸以上の方向へ延伸する延伸工程、
(5)延伸工程の後、必要に応じて可塑剤や無機剤を抽出し、更に熱処理を行う後加工工程。
前記(1)の工程で用いられる可塑剤としては、ポリオレフィン樹脂と混合した際にポリオレフィン樹脂の融点以上において均一溶液を形成しうる不揮発性溶媒であることが好ましい。また、常温において液体であることが好ましい。
前記可塑剤としては、例えば、流動パラフィンやパラフィンワックス等の炭化水素類;フタル酸ジエチルヘキシルやフタル酸ジブチル等のエステル類;オレイルアルコールやステアリルアルコール等の高級アルコール類;等が挙げられる。
特にポリオレフィン樹脂としてポリエチレンが含まれる場合、可塑剤として流動パラフィンを用いることは、ポリオレフィン樹脂と可塑剤との界面剥離を抑制し、均一な延伸を実施する観点、又は高突刺強度を実現する観点から好ましい。また、フタル酸ジエチルヘキシルを用いることは、混練物を溶融押出しする際の負荷を上昇させ、無機粒子の分散性を向上させる(品位の良い膜を実現する)観点から好ましい。
前記可塑剤としては、例えば、流動パラフィンやパラフィンワックス等の炭化水素類;フタル酸ジエチルヘキシルやフタル酸ジブチル等のエステル類;オレイルアルコールやステアリルアルコール等の高級アルコール類;等が挙げられる。
特にポリオレフィン樹脂としてポリエチレンが含まれる場合、可塑剤として流動パラフィンを用いることは、ポリオレフィン樹脂と可塑剤との界面剥離を抑制し、均一な延伸を実施する観点、又は高突刺強度を実現する観点から好ましい。また、フタル酸ジエチルヘキシルを用いることは、混練物を溶融押出しする際の負荷を上昇させ、無機粒子の分散性を向上させる(品位の良い膜を実現する)観点から好ましい。
前記可塑剤が、前記混練物中に占める割合としては、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上であり、上限としては、好ましくは80質量%以下、好ましくは70質量%以下である。当該割合を80質量%以下とすることは、溶融成形時のメルトテンションを高く維持し、成形性を確保する観点から好ましい。一方、当該割合を30質量%以上とすることは、成形性を確保する観点、及び、ポリオレフィンの結晶領域におけるラメラ晶を効率よく引き伸ばす観点から好ましい。ここで、ラメラ晶が効率よく引き伸ばされることは、ポリオレフィン鎖の切断が生じずにポリオレフィン鎖が効率よく引き伸ばされることを意味し、均一かつ微細な孔構造の形成や、セパレータの強度及び結晶化度の向上に寄与し得る。
ポリオレフィン樹脂と、可塑剤と、必要に応じて無機粒子とを混練する方法としては、例えば、以下の(a),(b)の方法が挙げられる。
(a)ポリオレフィン樹脂と無機粒子とを押出機、ニーダー等の樹脂混練装置に投入し、樹脂を加熱溶融混練させながら更に可塑剤を導入し混練する方法。
(b)予めポリオレフィン樹脂と無機粒子と可塑剤を、ヘンシェルミキサー等を用い所定の割合で事前混練する工程を経て、該混練物を押出機に投入し、加熱溶融させながら更に可塑剤を導入し混練する方法。
(a)ポリオレフィン樹脂と無機粒子とを押出機、ニーダー等の樹脂混練装置に投入し、樹脂を加熱溶融混練させながら更に可塑剤を導入し混練する方法。
(b)予めポリオレフィン樹脂と無機粒子と可塑剤を、ヘンシェルミキサー等を用い所定の割合で事前混練する工程を経て、該混練物を押出機に投入し、加熱溶融させながら更に可塑剤を導入し混練する方法。
前記(2)の工程は、例えば、前記混練物をTダイ等を介してシート状に押し出し、熱伝導体に接触させて冷却固化させる工程である。当該熱伝導体としては、金属、水、空気、あるいは可塑剤自身等が使用できる。また、冷却固化をロール間で挟み込むことにより行なうことは、シート状成形体の膜強度を増加させる観点や、シート状成形体の表面平滑性を向上させる観点から好ましい。
前記(3)、(4)の工程における延伸方法としては、例えば、同時二軸延伸、逐次二軸延、多段延伸、多数回延伸等の方法が挙げられる。中でも、同時二軸延伸方法を採用することは、セパレータの突刺強度の増加や膜厚均一化の観点から好ましい。
トータルの面倍率は膜厚の均一性、引張伸度及び気孔率のバランスの観点より、8倍以上が好ましく、15倍以上がより好ましく、30倍以上がさらに好ましい。30倍以上であると、高強度で低い伸度のものが得られやすくなる。
トータルの面倍率は膜厚の均一性、引張伸度及び気孔率のバランスの観点より、8倍以上が好ましく、15倍以上がより好ましく、30倍以上がさらに好ましい。30倍以上であると、高強度で低い伸度のものが得られやすくなる。
前記(3)、(4)の工程における延伸温度としては、ポリオレフィン樹脂の融点温度を基準温度として、好ましくは融点温度−50℃以上、より好ましくは融点温度−30℃以上、更に好ましくは融点温度−20℃以上であり、上限としては、好ましくは融点温度−2℃以下、より好ましくは融点温度−3℃以下である。延伸温度を融点温度−50℃以上とすることは、ポリオレフィン樹脂と無機粒子との界面、もしくはポリオレフィン樹脂と可塑剤との界面を良好に密着させ、セパレータの局所的かつ微小領域での耐圧縮性能を向上させる観点から好ましい。例えば、ポリオレフィン樹脂として高密度ポリエチレンを用いた場合、延伸温度としては115℃以上132℃以下が好適である。複数のポリオレフィンを混合して用いた場合は、その融解熱量が大きい方のポリオレフィンの融点を基準とすることができる。
前記(3)、(4)の工程において、抽出は、抽出溶媒に浸漬、あるいはシャワーする方法等により行なうことができる。抽出溶媒としては、ポリオレフィンに対して貧溶媒であり、且つ、可塑剤や無機粒子に対しては良溶媒であり、沸点がポリオレフィンの融点よりも低いものが好ましい。このような抽出溶媒としては、例えば、n−ヘキサンやシクロヘキサン等の炭化水素類、塩化メチレンや1,1,1−トリクロロエタン、フルオロカーボン系等ハロゲン化炭化水素類、エタノールやイソプロパノール等のアルコール類、アセトンや2−ブタノン等のケトン類、アルカリ水、が挙げられる。この中から選択し、単独若しくは混合して使用する。
なお、無機粒子を用いる場合は、全工程内のいずれかで全量あるいは一部を抽出してもよいし、製品中に残存させてもよい。また、抽出の順序、方法及び回数については特に制限はない。無機粒子の抽出は、必要に応じて行わなくてもよい。
なお、無機粒子を用いる場合は、全工程内のいずれかで全量あるいは一部を抽出してもよいし、製品中に残存させてもよい。また、抽出の順序、方法及び回数については特に制限はない。無機粒子の抽出は、必要に応じて行わなくてもよい。
前記(5)の工程は、熱固定及び/又は熱緩和を行う工程であることが好ましい。
熱処理の方法としては、テンターやロール延伸機を利用して、延伸及び緩和操作等を行う熱固定方法が挙げられる。緩和操作とは、膜のMD及び/或いはTDへ、ある緩和率で行う縮小操作のことである。緩和率とは、緩和操作後の膜のMD寸法を操作前の膜のMD寸法で除した値、或いは緩和操作後のTD寸法を操作前の膜のTD寸法で除した値、或いはMD、TD双方を緩和した場合は、MDの緩和率とTDの緩和率を乗じた値のことである。所定の温度としては、熱収縮率の観点より100℃以上が好ましく、気孔率及び透過性の観点より150℃未満が好ましい。所定の緩和率としては、熱収縮率の観点より0.95以下が好ましく、0.9以下であることがより好ましい。また、しわ発生防止と気孔率及び透過性の観点より0.6以上であることが好ましい。緩和操作は、MD、TD両方向で行ってもよいが、MD或いはTD片方だけの緩和操作でも、操作方向だけでなく操作と垂直方向についても、熱収縮率を低減することが可能である。
熱処理の方法としては、テンターやロール延伸機を利用して、延伸及び緩和操作等を行う熱固定方法が挙げられる。緩和操作とは、膜のMD及び/或いはTDへ、ある緩和率で行う縮小操作のことである。緩和率とは、緩和操作後の膜のMD寸法を操作前の膜のMD寸法で除した値、或いは緩和操作後のTD寸法を操作前の膜のTD寸法で除した値、或いはMD、TD双方を緩和した場合は、MDの緩和率とTDの緩和率を乗じた値のことである。所定の温度としては、熱収縮率の観点より100℃以上が好ましく、気孔率及び透過性の観点より150℃未満が好ましい。所定の緩和率としては、熱収縮率の観点より0.95以下が好ましく、0.9以下であることがより好ましい。また、しわ発生防止と気孔率及び透過性の観点より0.6以上であることが好ましい。緩和操作は、MD、TD両方向で行ってもよいが、MD或いはTD片方だけの緩和操作でも、操作方向だけでなく操作と垂直方向についても、熱収縮率を低減することが可能である。
なお、前記セパレータの製造方法としては、(1)〜(5)の各工程に加え、積層体を得るための工程として、単層体を複数枚重ね合わせる工程を採用することができる。また、電子線照射、プラズマ照射、界面活性剤塗布、化学的改質などの表面処理工程を採用することも出来る。
本実施の形態のセパレータの突刺強度は、好ましくは2.4N/20μm以上、より好ましくは4N/20μm以上であり、上限としては、好ましくは20N/20μm以下、より好ましくは10N/20μm以下である。突刺強度を2.4N/20μm以上とすることは、電池捲回時における脱落した活物質等による破膜を抑制する観点から好ましい。また、充放電に伴う電極の膨張収縮によって短絡するリスクを低減し得る観点からも好ましい。一方、20N/20μm以下とすることは、加熱時の配向緩和による幅収縮を低減し得る観点から好ましい。
なお、上記突刺強度は、ポリオレフィン分子量、ポリオレフィン樹脂の割合、及び、前記(3)の工程における延伸温度、延伸倍率を調整する方法等により調節可能である。
なお、上記突刺強度は、ポリオレフィン分子量、ポリオレフィン樹脂の割合、及び、前記(3)の工程における延伸温度、延伸倍率を調整する方法等により調節可能である。
ここで、突刺強度は、カトーテック製のハンディー圧縮試験器KES−G5(商標)を用いて、開口部の直径11.3mmの試料ホルダーで微多孔膜を固定し、次に固定された微多孔膜の中央部を、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/secで、23±2℃雰囲気下にて突刺試験を行うことにより計測した最大突刺荷重(N)の値を言う。
本実施の形態のセパレータの気孔率は、好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上であり、上限としては、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下である。気孔率を50%以上とすることは、出力を確保する観点から好適である。一方、90%以下とすることは、突刺強度を確保する観点から好ましい。
なお、上記気孔率は、前記(3)の工程における延伸温度、延伸倍率を調整する方法、及び/又は、前記(5)の熱固定及び熱緩和工程の温度、倍率を調整する方法等により調節可能である。
なお、上記気孔率は、前記(3)の工程における延伸温度、延伸倍率を調整する方法、及び/又は、前記(5)の熱固定及び熱緩和工程の温度、倍率を調整する方法等により調節可能である。
本実施の形態のセパレータの140℃における幅方向の熱収縮率は、好ましくは33%以下、より好ましくは20%以下である。140℃における幅方向の熱収縮率を33%以下とすることは、蓄電デバイス作製時に加熱工程があった場合、収縮が発生し電極同士が接触し短絡が発生するリスクを低減し得る。また、収縮が小さいことは、長期の信頼性を確保する観点からも好ましい。
なお、上記熱収縮率は、前記(5)の熱固定及び熱緩和工程の温度、倍率を調整する方法等により調節可能である。
なお、上記熱収縮率は、前記(5)の熱固定及び熱緩和工程の温度、倍率を調整する方法等により調節可能である。
本実施の形態のセパレータの膜厚は、好ましくは2μm以上、より好ましくは5μm以上であり、上限としては、好ましくは100μm以下、より好ましくは60μm以下、更に好ましくは50μm以下である。膜厚を2μm以上とすることは、機械強度を向上させる観点から好適である。一方、100μm以下とすることは、セパレータの占有体積が減るため、電池の高容量化の点において有利となる傾向があるので好ましい。
本実施の形態のセパレータの透気度は、好ましくは10秒以上、より好ましくは50秒以上であり、上限としては、好ましくは1000秒以下、好ましくは500秒以下、さらに好ましくは300秒以下である。透気度を10秒以上とすることは、蓄電デバイスの自己放電を抑制する観点から好適である。一方、1000秒以下とすることは、良好な充放電特性を得る観点から好ましい。
なお、上記透気度は、前記(5)の熱固定及び熱緩和工程の温度、倍率を調整する方法等により調節可能である。
なお、上記透気度は、前記(5)の熱固定及び熱緩和工程の温度、倍率を調整する方法等により調節可能である。
本実施の形態の蓄電デバイスは、上述した蓄電デバイス用セパレータと、正極と、負極と、電解液とを含む。
前記蓄電デバイスは、例えば、前記セパレータを幅10〜500mm(好ましくは80〜500mm)、長さ200〜4000m(好ましくは1000〜4000m)の縦長形状のセパレータとして調製し、当該セパレータを、正極―セパレータ―負極―セパレータ、又は負極―セパレータ―正極―セパレータの順で重ね、円又は扁平な渦巻状に巻回して巻回体を得、当該巻回体を電池缶内に収納し、更に電解液を注入することにより製造することができる。
なお、前記蓄電デバイスは、正極―セパレータ―負極―セパレータ、又は負極―セパレータ―正極―セパレータの順に平板状に積層し、袋状のフィルムでラミネートし、電解液を注入する工程を経て製造することもできる。
前記蓄電デバイスは、例えば、前記セパレータを幅10〜500mm(好ましくは80〜500mm)、長さ200〜4000m(好ましくは1000〜4000m)の縦長形状のセパレータとして調製し、当該セパレータを、正極―セパレータ―負極―セパレータ、又は負極―セパレータ―正極―セパレータの順で重ね、円又は扁平な渦巻状に巻回して巻回体を得、当該巻回体を電池缶内に収納し、更に電解液を注入することにより製造することができる。
なお、前記蓄電デバイスは、正極―セパレータ―負極―セパレータ、又は負極―セパレータ―正極―セパレータの順に平板状に積層し、袋状のフィルムでラミネートし、電解液を注入する工程を経て製造することもできる。
本実施の形態の蓄電デバイスは高出力、長期信頼性に優れるので、電気自動車やハイブリッド自動車用として、特に有用である。
なお、上述した各種パラメータの測定方法については特に断りの無い限り、後述する実施例における測定方法に準じて測定される。
次に、実施例及び比較例を挙げて本実施の形態をより具体的に説明するが、本実施の形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の物性は以下の方法により測定した。
(1)粘度平均分子量(Mv)
ASTM−D4020に基づき、デカリン溶媒における135℃での極限粘度[η]を求めた。
ポリエチレンのMvは次式により算出した。
[η]=6.77×10−4Mv0.67
ポリプロピレンについては、次式によりMvを算出した。
[η]=1.10×10−4Mv0.80
ASTM−D4020に基づき、デカリン溶媒における135℃での極限粘度[η]を求めた。
ポリエチレンのMvは次式により算出した。
[η]=6.77×10−4Mv0.67
ポリプロピレンについては、次式によりMvを算出した。
[η]=1.10×10−4Mv0.80
(2)膜厚
微小測厚器(東洋精機製 タイプKBM)を用いて室温23℃で測定した。
微小測厚器(東洋精機製 タイプKBM)を用いて室温23℃で測定した。
(3)気孔率
10cm×10cm角の試料を微多孔膜から切り取り、その体積(cm3)と質量(g)を求め、膜密度を0.95(g/cm3)として次式を用いて計算した。
気孔率=(1−質量/体積/0.95)×100
10cm×10cm角の試料を微多孔膜から切り取り、その体積(cm3)と質量(g)を求め、膜密度を0.95(g/cm3)として次式を用いて計算した。
気孔率=(1−質量/体積/0.95)×100
(4)透気度
JIS P−8117準拠のガーレー式透気度計(東洋精機製)にて測定した。
JIS P−8117準拠のガーレー式透気度計(東洋精機製)にて測定した。
(5)拡散係数D
多孔性フィルムの内部に、リチウム塩LiN(SO2CF3)2(LiTFSI)をエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒に溶解した電解液を浸透させて保持させた状態で、磁場勾配NMR測定法で、30℃におけるリチウムイオンの拡散係数Dを求めた。磁場勾配NMR測定法では観測されるピーク高さをE、磁場勾配パルスを与えない場合のピーク高さをE0、核磁気回転比をγ(T−1・s−1)、磁場勾配強度をg(T・m−1)、磁場勾配パルス印加時間をδ(s)、拡散待ち時間をΔ(s)、自己拡散係数をD(m2・s−1)とした場合、下式が成り立つ。
Ln(E/E0)=D×γ2×g2×δ2×(Δ−δ/3)
上式から、g、δ、Δを変化させてNMRピークの変化を観測することでDが得られる。実際には、NMRシーケンスとしてbpp−led−DOSY法を用い、Δ、およびδを固定してgを0からLn(E/E0)≦−3となる範囲で10点以上変化させ、Ln(E/E0)をY軸、γ2×g2×δ2×(Δ−δ/3)をX軸としてプロットした直線の傾きからDを得た。Δ、およびδの設定値は任意であるが、測定対象の縦緩和時間をT1(s)、横緩和時間をT2(s)とした場合に下記の条件を満たす必要がある。
10ms<Δ<T1
0.2ms<δ<T2
実際には、Δ=50msとし、δを0.4ms≦δ≦3.2msの範囲の任意の値として、磁場勾配NMR測定を実施した。多孔質フィルムの構造の影響により、自己拡散が阻害を受けると上記のプロットが下に凸の曲線となるが、この場合にはLn(E/E0)が0から−2の範囲で曲線を直線近似し、この傾きからDを得た。
多孔性フィルムの内部に、リチウム塩LiN(SO2CF3)2(LiTFSI)をエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒に溶解した電解液を浸透させて保持させた状態で、磁場勾配NMR測定法で、30℃におけるリチウムイオンの拡散係数Dを求めた。磁場勾配NMR測定法では観測されるピーク高さをE、磁場勾配パルスを与えない場合のピーク高さをE0、核磁気回転比をγ(T−1・s−1)、磁場勾配強度をg(T・m−1)、磁場勾配パルス印加時間をδ(s)、拡散待ち時間をΔ(s)、自己拡散係数をD(m2・s−1)とした場合、下式が成り立つ。
Ln(E/E0)=D×γ2×g2×δ2×(Δ−δ/3)
上式から、g、δ、Δを変化させてNMRピークの変化を観測することでDが得られる。実際には、NMRシーケンスとしてbpp−led−DOSY法を用い、Δ、およびδを固定してgを0からLn(E/E0)≦−3となる範囲で10点以上変化させ、Ln(E/E0)をY軸、γ2×g2×δ2×(Δ−δ/3)をX軸としてプロットした直線の傾きからDを得た。Δ、およびδの設定値は任意であるが、測定対象の縦緩和時間をT1(s)、横緩和時間をT2(s)とした場合に下記の条件を満たす必要がある。
10ms<Δ<T1
0.2ms<δ<T2
実際には、Δ=50msとし、δを0.4ms≦δ≦3.2msの範囲の任意の値として、磁場勾配NMR測定を実施した。多孔質フィルムの構造の影響により、自己拡散が阻害を受けると上記のプロットが下に凸の曲線となるが、この場合にはLn(E/E0)が0から−2の範囲で曲線を直線近似し、この傾きからDを得た。
(6)オーブンテスト
a.正極の作製
正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物LiCoO2を92.2質量%、導電材としてリン片状グラファイトとアセチレンブラックをそれぞれ2.3質量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3.2質量%をN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを正極集電体となるアルミニウム箔にダイコーターで塗布し、乾燥し、ロールプレス機で圧縮成形して正極を作製した。これを幅約58mmに切断して帯状にした。
b.負極の作製
負極活物質として人造グラファイト96.9質量%、バインダーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.4質量%とスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス1.7質量%を精製水中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを負極集電体となる銅箔にダイコーターで塗布し、乾燥し、ロールプレス機で圧縮成形して負極を作製した。これを幅約58mmに切断して帯状にした。
c.非水電解液の調製
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPF6を濃度1.0mol/リットルとなるように溶解させて調製した。
d.電池組立て
幅約63mmに切断した帯状ポリオレフィン微多孔膜(セパレータ)と帯状正極、及び帯状負極を、帯状負極、セパレータ、帯状正極、セパレータの順に重ね、250gfの巻取張力で渦巻状に複数回捲回することで電極板積層体を作製した。この電極板積層体を外径が18mmで高さが65mmのステンレス製容器に収納し、正極集電体から導出したアルミニウム製タブを容器蓋端子部に、負極集電体から導出したニッケル製タブを容器壁に溶接した。その後、真空乾燥を行い、アルゴンボックス内にて容器内に前記した非水電解液を注入し、封口することにより電池を組み立てた。
e.前処理
組立てた電池を1/3Cの電流値で電圧4.2Vまで定電流充電した後4.2Vの定電圧充電を5時間行い、その後1/3Cの電流で3.0Vの終止電圧まで放電を行った。次に、1Cの電流値で電圧4.2Vまで定電流充電した後4.2Vの定電圧充電を2時間行い、その後1Cの電流で3.0Vの終止電圧まで放電を行った。最後に1Cの電流値で4.2Vまで定電流充電をした後に4.2Vの定電圧充電を2時間行い前処理とした。
f.オーブンテスト
前処理を行った電池をオーブンに投入し、室温から5℃/minで昇温した後150℃で一定時間放置した。30分以内に発火したものを「×」、30分以上発火しなかったものを「○」とし、特に60分以上発火しなかったものを「◎」として、耐オーブン特性の指標とした。
a.正極の作製
正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物LiCoO2を92.2質量%、導電材としてリン片状グラファイトとアセチレンブラックをそれぞれ2.3質量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3.2質量%をN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを正極集電体となるアルミニウム箔にダイコーターで塗布し、乾燥し、ロールプレス機で圧縮成形して正極を作製した。これを幅約58mmに切断して帯状にした。
b.負極の作製
負極活物質として人造グラファイト96.9質量%、バインダーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.4質量%とスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス1.7質量%を精製水中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを負極集電体となる銅箔にダイコーターで塗布し、乾燥し、ロールプレス機で圧縮成形して負極を作製した。これを幅約58mmに切断して帯状にした。
c.非水電解液の調製
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPF6を濃度1.0mol/リットルとなるように溶解させて調製した。
d.電池組立て
幅約63mmに切断した帯状ポリオレフィン微多孔膜(セパレータ)と帯状正極、及び帯状負極を、帯状負極、セパレータ、帯状正極、セパレータの順に重ね、250gfの巻取張力で渦巻状に複数回捲回することで電極板積層体を作製した。この電極板積層体を外径が18mmで高さが65mmのステンレス製容器に収納し、正極集電体から導出したアルミニウム製タブを容器蓋端子部に、負極集電体から導出したニッケル製タブを容器壁に溶接した。その後、真空乾燥を行い、アルゴンボックス内にて容器内に前記した非水電解液を注入し、封口することにより電池を組み立てた。
e.前処理
組立てた電池を1/3Cの電流値で電圧4.2Vまで定電流充電した後4.2Vの定電圧充電を5時間行い、その後1/3Cの電流で3.0Vの終止電圧まで放電を行った。次に、1Cの電流値で電圧4.2Vまで定電流充電した後4.2Vの定電圧充電を2時間行い、その後1Cの電流で3.0Vの終止電圧まで放電を行った。最後に1Cの電流値で4.2Vまで定電流充電をした後に4.2Vの定電圧充電を2時間行い前処理とした。
f.オーブンテスト
前処理を行った電池をオーブンに投入し、室温から5℃/minで昇温した後150℃で一定時間放置した。30分以内に発火したものを「×」、30分以上発火しなかったものを「○」とし、特に60分以上発火しなかったものを「◎」として、耐オーブン特性の指標とした。
[実施例1]
粘度平均分子量(Mv)が100万の超高分子量ポリエチレン19.2質量%、Mvが25万の高密度ポリエチレン12.8質量%、フタル酸ジオクチル(DOP)48質量%、微粉シリカ20質量%を混合造粒した後、先端にTダイを装着した二軸押出機にて溶融混練した後に押出し、両側から加熱したロールで圧延し、厚さ100μmのシート状に成形した。該成形物からDOP、微粉シリカを抽出除去し微多孔膜を作製した。該微多孔膜を2枚重ねて、延伸温度125.5℃で、MDに5延伸した後、120℃でTDに延伸速度2.1倍延伸し、最後に138℃にて熱処理して10%延伸緩和することによりセパレータを得た。得られたセパレータの物性と評価結果を表1に示す。
粘度平均分子量(Mv)が100万の超高分子量ポリエチレン19.2質量%、Mvが25万の高密度ポリエチレン12.8質量%、フタル酸ジオクチル(DOP)48質量%、微粉シリカ20質量%を混合造粒した後、先端にTダイを装着した二軸押出機にて溶融混練した後に押出し、両側から加熱したロールで圧延し、厚さ100μmのシート状に成形した。該成形物からDOP、微粉シリカを抽出除去し微多孔膜を作製した。該微多孔膜を2枚重ねて、延伸温度125.5℃で、MDに5延伸した後、120℃でTDに延伸速度2.1倍延伸し、最後に138℃にて熱処理して10%延伸緩和することによりセパレータを得た。得られたセパレータの物性と評価結果を表1に示す。
[実施例2]
Mvが70万のホモポリマーのポリエチレンを47.5質量%、Mv30万のホモポリマーのポリエチレンを47.5質量%、Mv40万のポリプロピレンを5質量%(PPブレンド量 5質量%)とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5m2/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が66質量%となるように(即ち、ポリマー濃度(「PC」と略記することがある)が34質量%となるように)、フィーダー及びポンプを調整した。
続いて、溶融混練物を、T−ダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚み1750μmのゲルシートを得た。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率6.4倍、設定温度124℃である。
次に、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、TDテンターに導き、熱固定を行った。熱固定温度は129.5℃で、延伸倍率1.45倍でHSを行い、その後のTDの緩和率を0.85としてセパレータを得た。得られたセパレータの物性と評価結果を表1に示す。
Mvが70万のホモポリマーのポリエチレンを47.5質量%、Mv30万のホモポリマーのポリエチレンを47.5質量%、Mv40万のポリプロピレンを5質量%(PPブレンド量 5質量%)とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー等混合物を得た。得られたポリマー等混合物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5m2/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
溶融混練し、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比が66質量%となるように(即ち、ポリマー濃度(「PC」と略記することがある)が34質量%となるように)、フィーダー及びポンプを調整した。
続いて、溶融混練物を、T−ダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール上に押出しキャストすることにより、厚み1750μmのゲルシートを得た。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率6.4倍、設定温度124℃である。
次に、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、TDテンターに導き、熱固定を行った。熱固定温度は129.5℃で、延伸倍率1.45倍でHSを行い、その後のTDの緩和率を0.85としてセパレータを得た。得られたセパレータの物性と評価結果を表1に示す。
[実施例3]
ゲルシートの厚みを1350μm、二軸延伸温度を125℃、HS温度を126℃、HS倍率を1.4倍で行い、その後のTDの緩和率を0.8にしたこと以外は、実施例2と同様の方法によりセパレータを得た。得られたセパレータの物性と評価結果を表1に示す。
ゲルシートの厚みを1350μm、二軸延伸温度を125℃、HS温度を126℃、HS倍率を1.4倍で行い、その後のTDの緩和率を0.8にしたこと以外は、実施例2と同様の方法によりセパレータを得た。得られたセパレータの物性と評価結果を表1に示す。
[比較例1]
ゲルシートの厚みを1150μm、二軸延伸温度を123℃、HS温度を121℃、HS倍率を1.4倍で行い、その後のTDの緩和率を0.8にしたこと以外は、実施例2と同様の方法によりセパレータを得た。得られたセパレータの物性と評価結果を表1に示す。
ゲルシートの厚みを1150μm、二軸延伸温度を123℃、HS温度を121℃、HS倍率を1.4倍で行い、その後のTDの緩和率を0.8にしたこと以外は、実施例2と同様の方法によりセパレータを得た。得られたセパレータの物性と評価結果を表1に示す。
[比較例2]
ゲルシートの厚みを1850μm、PCを30質量%、二軸延伸温度を128℃、抽出溶媒に塩化メチレンを用い、HS温度を129℃、HS倍率を1.6倍で行い、その後のTDの緩和率を0.8にしたこと以外は、実施例2と同様の方法によりセパレータを得た。得られたセパレータの物性と評価結果を表1に示す。
ゲルシートの厚みを1850μm、PCを30質量%、二軸延伸温度を128℃、抽出溶媒に塩化メチレンを用い、HS温度を129℃、HS倍率を1.6倍で行い、その後のTDの緩和率を0.8にしたこと以外は、実施例2と同様の方法によりセパレータを得た。得られたセパレータの物性と評価結果を表1に示す。
表1の結果から明らかなように、実施例1〜3の、磁場勾配NMR法によって測定された各方向の拡散係数の積がD(Z)×D(MD)×D(TD)<4.5×10−31を満たすセパレータを用いた電池は、いずれも優れた耐オーブン特性を示した。
本発明により、優れた耐オーブン特性を有する蓄電デバイスを作製し得る、耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータを提供することができる。
Claims (3)
- 磁場勾配NMR法によって測定された各方向の拡散係数の積がD(Z)×D(MD)×D(TD)<4.5×10−31である耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータ。
- 前記セパレータを形成するポリオレフィン樹脂が高密度ポリエチレンを含む、請求項1記載の耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータ。
- 請求項1又は2記載の耐オーブン特性蓄電デバイス用セパレータを備える蓄電デバイス。
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|---|---|
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