JP2011074204A - 炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂を含有する炭素繊維複合架橋樹脂材料から、触媒の前処理等が不要であり、安全衛生上及び経済性に優れ、なおかつ、通常熱分解に必要とされる温度以下の条件で、効率よく炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを分離し、炭素繊維を回収できる、炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法を提供する。
【解決手段】
炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを含んでなる炭素繊維複合架橋樹脂材料を、濃硫酸を含有する処理液と接触させる工程(I)、工程(I)で得られる、炭素繊維複合架橋樹脂材料と前記処理液との混合物を、前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ250℃未満の温度範囲にて加熱する工程(II)、及び工程(II)を経た混合物から、炭素繊維を回収する工程(III)を有する、炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法。
【選択図】 なし。
炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂を含有する炭素繊維複合架橋樹脂材料から、触媒の前処理等が不要であり、安全衛生上及び経済性に優れ、なおかつ、通常熱分解に必要とされる温度以下の条件で、効率よく炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを分離し、炭素繊維を回収できる、炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法を提供する。
【解決手段】
炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを含んでなる炭素繊維複合架橋樹脂材料を、濃硫酸を含有する処理液と接触させる工程(I)、工程(I)で得られる、炭素繊維複合架橋樹脂材料と前記処理液との混合物を、前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ250℃未満の温度範囲にて加熱する工程(II)、及び工程(II)を経た混合物から、炭素繊維を回収する工程(III)を有する、炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法。
【選択図】 なし。
Description
本発明は、航空機部品、自動車部品、運動器具、電気器具、その他各種構造部材に用いられる炭素繊維複合架橋樹脂材料から炭素繊維を回収する方法に関する。
先進複合材料の代表である繊維強化プラスチックは、その優れた引張り弾性率などの特徴を生かして、航空・宇宙材料やスポーツ用品、産業用途に使用されている。なかでも、炭素材料強化プラスチックであるCFRP(carbon fiber reinforced plastics)は、生産拡大と大幅な価格低下から、上記の特徴を生かした汎用材料として産業用途への一層の使用拡大が期待されている。
CFRPは、炭素繊維としてポリアクリロニトリル系炭素繊維やピッチ系炭素繊維を使用し、マトリクスとして架橋性樹脂を架橋してなる架橋樹脂を使用するものであるが、製造工程で発生する屑類や、不要になったものの処理がやっかいであるという問題がある。燃やしても、プラスチックは容易に燃焼するが、炭素繊維はほとんど残渣として残るからである。そのため、CFRPは廃棄物処理上は不燃物に分類され、埋立処理されている。
しかしながら、近年においては、埋立地の確保が難しいうえに、埋立地を確保できたとしても周囲の環境を悪化させるといった問題があり、その対策が望まれている。また、埋立処理は、資源の再利用という観点からも好ましいことではない。
そこで、CFRPから炭素繊維と架橋樹脂とを分離し、炭素繊維を回収することが考えられるが、架橋樹脂からなる繊維強化プラスチックのマトリックス樹脂は、加熱しても溶解せず、汎用溶剤には不溶になるため、CFRPから炭素繊維を回収し再利用することが困難であった。そのため、粉砕等によって機械的に分離を行っているが、得られた架橋樹脂と炭素繊維の分離物の純度は著しく低い。また、粉砕された炭素繊維は繊維長が短く、再び炭素繊維/樹脂複合材料に使用した場合には、その強度は著しく低下してしまう。
従来、炭素繊維と架橋樹脂(樹脂硬化物)との分離を目的とする発明としては、特許文献1、2に示されるように、300℃以上の温度で架橋樹脂を熱分解させる方法がある。これらの文献に記載された発明では、架橋樹脂を熱分解してガス化するため、エネルギーとして再利用することは出来ても、樹脂分解物を再利用することはできず、炭素材料(炭素繊維)は変質して再利用できなくなる場合がある。また、架橋樹脂を化学的に分解又は溶解する方法が特許文献3〜5に示されているが、オートクレーブ等を用いた高圧、及び250℃以上の高温での分解又は溶解であるため、安全上並びに経済性の点で好ましくなく、やはり炭素繊維が再利用できなくなる場合がある。
また、特許文献6,7には、繊維強化プラスチックに含まれる繊維及び充填材等の分離回収技術が示されているが、短時間での炭素材料と硬化性樹脂の分離には、水分除去したリン酸類、リン酸類の塩、及びアルカリ金属化合物等の触媒が必要であり、触媒調製等に手間がかかるため好ましくない。
本発明は、上記した従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂を含有する炭素繊維複合樹脂材料から、触媒の前処理等が不要であり、安全衛生上及び経済性に優れ、なおかつ、通常熱分解に必要とされる温度以下の条件で、効率よく炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを分離し、炭素繊維を回収することができる、炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(4)の炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法を提供するものである。
(1)炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを含んでなる炭素繊維複合架橋樹脂材料を濃硫酸を含有する処理液と接触させる工程(I)、工程(I)で得られる、炭素繊維複合架橋樹脂材料と前記処理液との混合物を、前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ250℃未満の温度範囲にて加熱する工程(II)、及び工程(II)を経た混合物から、炭素繊維を回収する工程(III)を有する、炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法。
(2)前記架橋ポリオレフィン樹脂が架橋ポリシクロオレフィン樹脂である(1)に記載の回収方法。
(3)前記処理液として、濃硫酸を70重量%以上含有する溶液を用いる(1)又は(2)に記載の回収方法。
(4)前記処理液の使用量が、架橋ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、500〜50000重量部である(1)〜(3)のいずれかに記載の回収方法。
(1)炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを含んでなる炭素繊維複合架橋樹脂材料を濃硫酸を含有する処理液と接触させる工程(I)、工程(I)で得られる、炭素繊維複合架橋樹脂材料と前記処理液との混合物を、前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ250℃未満の温度範囲にて加熱する工程(II)、及び工程(II)を経た混合物から、炭素繊維を回収する工程(III)を有する、炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法。
(2)前記架橋ポリオレフィン樹脂が架橋ポリシクロオレフィン樹脂である(1)に記載の回収方法。
(3)前記処理液として、濃硫酸を70重量%以上含有する溶液を用いる(1)又は(2)に記載の回収方法。
(4)前記処理液の使用量が、架橋ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、500〜50000重量部である(1)〜(3)のいずれかに記載の回収方法。
本発明によれば、触媒の前処理等を行うことなく、通常熱分解に必要とされる温度以下の条件で、効率よく炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを分離し、炭素繊維複合架橋樹脂材料から炭素繊維を回収することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法は、炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを含んでなる炭素繊維複合架橋樹脂材料を濃硫酸を含有する処理液と接触させる工程(I)、工程(I)で得られる、炭素繊維複合架橋樹脂材料と前記処理液との混合物を、前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ250℃未満の温度範囲にて加熱する工程(II)、及び工程(II)を経た混合物から、炭素繊維を回収する工程(III)を有するものである。
本発明の炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法は、炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを含んでなる炭素繊維複合架橋樹脂材料を濃硫酸を含有する処理液と接触させる工程(I)、工程(I)で得られる、炭素繊維複合架橋樹脂材料と前記処理液との混合物を、前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ250℃未満の温度範囲にて加熱する工程(II)、及び工程(II)を経た混合物から、炭素繊維を回収する工程(III)を有するものである。
(炭素繊維複合架橋樹脂材料)
本発明の回収方法での処理対象である炭素繊維複合架橋樹脂材料は、炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを含んでなるものである。
本発明の回収方法での処理対象である炭素繊維複合架橋樹脂材料は、炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを含んでなるものである。
炭素繊維複合架橋樹脂材料に含まれる炭素繊維としては、炭素を主成分とする材料であればどのようなものでもよく、例えば、アクリルを原料とする炭素繊維、ピッチを原料とする炭素繊維、カーボンブラック、グラファイト、活性炭、ダイヤモンド、コークス、カーボンナノチューブ、フラーレンあるいはこれらの混合物などがある。中でも、ポリアクリロニトリル繊維を原料として製造されるPAN系炭素繊維であるのが好ましい。
また、炭素繊維は、予めサイジング剤を付着してなるものである必要はないが、予めサイジング剤を付着してなる炭素繊維であってもよい。かかる炭素繊維は、マトリクス樹脂である架橋ポリオレフィン樹脂との密着性が一般に高い。
サイジング剤としては、特に限定はなく、公知のものが挙げられる。例えば、エポキシ樹脂;ウレタン樹脂;ビニルエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ナイロン樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどポリオレフィン樹脂;ポリエステル樹脂;及びフェノール樹脂;からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。中でも、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、及びポリオレフィン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、エポキシ樹脂及び/又はビニルエステル樹脂がより好ましい。
このようなサイジング剤の具体例としては、KP−226、KP−0110、KP−136、KP−300、KP−752、及びKP−1005などの、エポキシ樹脂からなるサイジング剤;KP−2816、KP−2817、KP−2807、KP−2820、及びKP−2821などの、ウレタン樹脂からなるサイジング剤;KP−371やKP−372などの、ビニルエステル樹脂からなるサイジング剤;KP−1008などのナイロン樹脂からなるサイジング剤;P−138などのポリエチレン樹脂からなるサイジング剤;TPE−100やTPE−102などの、ポリプロピレン樹脂からなるサイジング剤;KP−880やKP−881などの、ポリエステル樹脂からなるサイジング剤;などが挙げられる(いずれも松本油脂製薬社製の製品である。)。
炭素繊維へのサイジング剤の付着は、サイジング剤を炭素繊維に接触させることにより行われる。その際、サイジング剤を水、又はアセトンなどの有機溶剤に分散又は溶解し、分散液又は溶液として使用するのが好ましい。サイジング剤の分散性を高め、液安定性を良好にする観点から、当該分散液又は溶液には適宜界面活性剤を添加するのが好ましい。
炭素繊維へのサイジング剤の付着量としては、炭素繊維とサイジング剤との合計量を100重量%として、通常、0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜3重量%、より好ましくは0.5〜2重量%である。付着量がこの範囲にあれば、適度な炭素繊維の収束性が得られ、炭素繊維の充分な耐擦過性が得られて機械的摩擦などによる毛羽の発生が抑制され、また、シクロオレフィンモノマーの含浸性が向上し、得られる炭素繊維複合架橋樹脂材料にあっては機械的強度が向上する。
架橋ポリオレフィン樹脂は、架橋性ポリオレフィン樹脂を架橋させて得られる樹脂である。
架橋性ポリオレフィンは、架橋性の炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィンである。ここで、「架橋性の炭素−炭素不飽和結合」とは、メタセシス開環重合には関与せず、架橋反応に関与する炭素−炭素不飽和結合をいう。架橋反応とは橋架け構造を形成する反応であり、本発明においては、通常、ラジカル架橋反応又はメタセシス架橋反応、特にラジカル架橋反応をいう。架橋性の炭素−炭素不飽和結合としては、芳香族炭素−炭素不飽和結合を除く炭素−炭素不飽和結合、すなわち、脂肪族炭素−炭素二重結合又は三重結合が挙げられる。
架橋性ポリオレフィンは、架橋性の炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィンである。ここで、「架橋性の炭素−炭素不飽和結合」とは、メタセシス開環重合には関与せず、架橋反応に関与する炭素−炭素不飽和結合をいう。架橋反応とは橋架け構造を形成する反応であり、本発明においては、通常、ラジカル架橋反応又はメタセシス架橋反応、特にラジカル架橋反応をいう。架橋性の炭素−炭素不飽和結合としては、芳香族炭素−炭素不飽和結合を除く炭素−炭素不飽和結合、すなわち、脂肪族炭素−炭素二重結合又は三重結合が挙げられる。
架橋性炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィンとしては、例えば、架橋性炭素−炭素不飽和結合を有するシクロオレフィンの重合体(ポリシクロオレフィン)が挙げられる。架橋性炭素−炭素不飽和結合を有するシクロオレフィンの重合体としては、シクロオレフィンの単独重合体であっても、シクロオレフィンの二種以上からなる共重合体であっても、シクロオレフィンとシクロオレフィンと共重合可能なその他のモノマーとの共重体であってもよい。また、前記シクロオレフィンの重合体としては、架橋性炭素−炭素不飽和結合を有するものであればよく、ポリシクロオレフィンの付加重合体であっても、シクロオレフィンの開環メタセシス重合体であってもよい。これらの中では、架橋性炭素−炭素不飽和結合を有するシクロオレフィンの開環メタセシス重合体が好ましい。
シクロオレフィンの具体例としては、3−ビニルシクロヘキセン、4−ビニルシクロヘキセン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロへキサジエン、1,4−シクロへキサジエン、5−エチル−1,3−シクロへキサジエン、1,3−シクロへプタジエン、1,3−シクロオクタジエンなどの単環シクロオレフィンモノマー;5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−アリルノルボルネン、5,6−ジエチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、2,5−ノルボルナジエンなどのノルボルネン系モノマー;を挙げることができる。
これらのシクロオレフィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのシクロオレフィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、濃硫酸を含有する処理液により分解及び/又は溶解する架橋ポリオレフィン樹脂としては、特に限定はないが、濃硫酸を含有する処理液により効率良く分解可能であることから、架橋ポリシクロオレフィン樹脂が好ましく、架橋性炭素−炭素不飽和結合を有するシクロオレフィンの開環メタセシス重合体からなる架橋性ポリシクロオレフィン樹脂を架橋してなる架橋ポリシクロオレフィン樹脂がより好ましい。
本発明の回収方法の処理対象である炭素繊維複合架橋樹脂材料としては、炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂を含有するものであれば、特に限定されないが、下記(i)〜(iii)のいずれかの方法により得られる架橋性樹脂成形体を得たのち、このものの架橋反応を行うことにより得られるものが好ましい。
方法(i):架橋性炭素−炭素不飽和結合を有するオレフィンモノマー、及び後述する架橋剤を少なくとも含有する重合性組成物(A)を任意の部材に注ぐか又は塗布して、重合性組成物中に炭素繊維を含浸させた後、塊状重合する方法。
方法(ii):重合性組成物(A)を、炭素繊維を載置した型内に注ぎこみ、塊状重合する方法。
方法(iii):炭素繊維に重合性組成物(A)を含浸させたものを予め準備し、塊状重合する方法。
方法(ii):重合性組成物(A)を、炭素繊維を載置した型内に注ぎこみ、塊状重合する方法。
方法(iii):炭素繊維に重合性組成物(A)を含浸させたものを予め準備し、塊状重合する方法。
前記(i)の方法で用いる部材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ナイロンなどの樹脂;鉄、ステンレス、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、金、銀などの金属材料;などが挙げられる。
重合性組成物(A)を前記部材に注ぐ又は塗布する方法は特に制限されず、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スリットコート法などの公知の塗布方法が挙げられる。重合性組成物への炭素繊維の含浸は、例えば、炭素繊維を重合性組成物が塗布された部材上に載置し、所望により、その上に保護フィルムを重ね、上側からローラーなどにより押圧することで行うことができる。
塊状重合は重合触媒(メタセシス重合触媒)が機能する温度まで重合性組成物(A)を加熱することによって開始される。重合性組成物(A)を所定温度に加熱する方法としては特に制約されず、加熱プレート上に載せて加熱する方法、プレス機を用いて加圧しながら加熱(熱プレス)する方法、加熱したローラーで押圧する方法、加熱炉を用いる方法などが挙げられる。
以上のようにして得られる架橋性樹脂成形体は、通常、層状として得られ、その厚さは、通常15mm以下、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下である。
前記(ii)の方法に用いる型としては、従来公知の成形型、例えば、割型構造すなわちコア型とキャビティー型を有する成形型を用いることができ、それらの空隙部(キャビティー)に予め炭素繊維を載置し、重合性組成物(A)を注入して塊状重合させる。コア型とキャビティー型は、目的とする成形品の形状にあった空隙部を形成するように作製される。また、成形型の形状、材質、大きさなどは特に制限されない。さらに、ガラス板や金属板などの板状成形型と所定の厚さのスペーサーとを用意し、スペーサーを2枚の板状成形型で挟んで形成される空間内に予め炭素繊維を載置し、重合性組成物(A)を注入することにより、シート状又はフィルム状の架橋性樹脂成形体を得ることもできる。
前記(iii)の方法は、シート状又はフィルム状の架橋性樹脂成形体を得るのに好適に使用される。例えば、重合性組成物(A)の炭素繊維への含浸は、重合性組成物(A)の所定量を、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スリットコート法等の公知の方法により炭素繊維に塗布し、所望によりその上に保護フィルムを重ね、上側からローラーなどで押圧することにより行うことができる。重合性組成物(A)を炭素繊維に含浸させた後、含浸物を所定温度に加熱することで重合性組成物(A)を塊状重合させ、所望の架橋性樹脂成形体を得る。
前記(i)、(ii)及び(iii)のいずれの方法においても、重合性組成物(A)を重合させるための加熱温度は、通常、50〜250℃、好ましくは80〜200℃、より好ましくは90〜150℃の範囲であって、かつ架橋剤、通常、ラジカル発生剤の1分間半減期温度以下、好ましくは1分間半減期温度の10℃以下、より好ましくは1分間半減期温度の20℃以下である。また、重合時間は適宜選択すればよいが、通常、10秒間から60分間、好ましくは20分間以内である。
前記架橋性ポリオレフィン樹脂を架橋するには、架橋剤の存在下に、架橋性ポリオレフィン樹脂を前記架橋性ポリオレフィンが架橋反応を起こす温度以上に維持することによって行うことができる。
用いる架橋剤としては、例えば、有機過酸化物、ジアゾ化合物、及び非極性ラジカル発生剤などのラジカル発生剤が挙げられる。
前記有機過酸化物としては、例えば、t−ブチルヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド類;ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンなどのジアルキルペルオキシド類;ジプロピオニルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシドなどのジアシルペルオキシド類;2,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブタン、1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどのペルオキシケタール類;t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシベンゾエートなどのペルオキシエステル類;t−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナート、ジ(イソプロピルペルオキシ)ジカルボナートなどのペルオキシカルボナート類;t−ブチルトリメチルシリルペルオキシドなどのアルキルシリルペルオキシド類;3,3,5,7,7−ペンタメチル−1,2,4−トリオキセパン、3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリパーオキソナン、3,6−ジエチル−3,6−ジメチル−1,2,4,5−テトロキサンなどの環状ペルオキシド類;などが挙げられる。これらの中でも、メタセシス重合反応に対する障害が少ない点で、ジアルキルペルオキシド類、ペルオキシケタール類、及び環状ペルオキシド類が好ましい。
前記ジアゾ化合物としては、例えば、4,4’−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノンなどが挙げられる。
前記非極性ラジカル発生剤としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン、1,1,2−トリフェニルエタン、1,1,1−トリフェニル−2−フェニルエタンなどが挙げられる。
これらのラジカル発生剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記非極性ラジカル発生剤としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン、1,1,2−トリフェニルエタン、1,1,1−トリフェニル−2−フェニルエタンなどが挙げられる。
これらのラジカル発生剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
加熱温度は、通常、架橋剤により架橋反応が誘起される温度以上である。例えば、架橋剤としてラジカル発生剤を使用する場合、通常、1分間半減期温度以上、好ましくは1分間半減期温度より5℃以上高い温度、より好ましくは1分間半減期温度より10℃以上高い温度である。典型的には、100〜300℃、好ましくは150〜250℃の範囲である。加熱時間は、0.1〜180分間、好ましくは0.5〜120分間、より好ましくは1〜60分間の範囲である。
本発明の回収方法は、炭素繊維複合架橋樹脂材料と濃硫酸を含有する処理液との混合物を、前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ250℃未満の温度範囲にて加熱し、炭素繊維複合架橋樹脂材料を炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解生成物とに分離することを1つの大きな特徴とする。
本発明の炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法は、下記工程(I)、工程(II)、及び工程(III)を有する。
本発明の炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法は、下記工程(I)、工程(II)、及び工程(III)を有する。
(1)工程(I):
工程(I)は、炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを含有する炭素繊維複合架橋樹脂材料を、濃硫酸を含有する処理液と接触させる工程である。
工程(I)は、炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを含有する炭素繊維複合架橋樹脂材料を、濃硫酸を含有する処理液と接触させる工程である。
処理する際の炭素繊維複合架橋樹脂材料の大きさは、特に限定されず、処理装置の規模に合わせて処理可能な大きさであればよい。また、炭素繊維複合架橋樹脂材料を適当な大きさに切断した後に処理してもよいが、特に微小にする必要はない。また、粉砕してから処理することもできるが、破断時に発生する粉塵が安全衛生上好ましくなく、塵肺、爆発の危険性があり、さらには経済的にも好ましくない。輸送時の利便性、取り扱いやすさ、処理効率などを考慮すると、できれば切断のみにするか、粉砕する場合でも最小限にとめるべきであり、好ましくは1cm3以上1.5m3以下程度の大きさとする。
本発明に用いる処理液は、架橋ポリオレフィン樹脂を分解及び/又は溶解する液である。該処理液に含まれる濃硫酸は単独で使用しても、適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン)と併用してもよい。処理液としては、通常、濃硫酸を50重量%以上含有する溶液が好ましく、濃硫酸を70重量%以上含有する溶液がより好ましく、濃硫酸単独からなるものが特に好ましい。本発明で用いる処理液には、これらの硫酸や溶媒のほかに不純物が含まれていてもかまわない。なお、本発明において「濃硫酸」とは、濃度が90重量%以上である硫酸をいう。
本発明に用いる処理液を調製する際の温度はどのような温度でもよいが、常圧下で処理する場合には、使用する硫酸及び溶媒の融点以上、沸点以下であることが好ましい。また、処理液を調製する際の雰囲気は、大気中でも不活性気体中でもよく、常圧下、減圧下、加圧下のいずれでもよい。
炭素繊維複合架橋樹脂材料を前記処理液と接触させる方法としては、特に限定されないが、例えば、炭素繊維複合架橋樹脂材料を処理液中に浸漬する方法が挙げられる。また、処理速度を高めるために、処理液をスプレー等によって噴霧することもでき、これを高圧で吹き付けることもできる。
炭素繊維複合架橋樹脂材料を前記処理液と接触させるときの雰囲気は、大気中でも、窒素、アルゴン又は二酸化炭素等の不活性気体中でもよく、常圧下、減圧下又は加圧下のいずれでもよい。なかでも、安全性や作業性、経済性に優れる点で、常圧下に処理液を使用・保存することが好ましい。したがって、特定の気体雰囲気や特定の気圧を設定するための装置などを必ずしも必要としない。
前記処理液の使用量としては、特に限定されないが、架橋ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、通常、500〜50000重量部、好ましくは5000〜30000重量部である。処理液を架橋ポリオレフィン樹脂に対し上記範囲で使用すれば、分解及び/又は溶解の効果が大きく、好ましい。
(2)工程(II)
工程(II)は、工程(I)で得られる、炭素繊維複合架橋樹脂材料と処理液との混合物を、前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ250℃未満の温度範囲、好ましくは前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ200℃以下の温度範囲にて加熱する工程である。炭素繊維複合架橋樹脂材料と処理液との混合物をこのような温度範囲に加熱することにより、安全にかつ効率よく炭素繊維複合架橋樹脂材料に含まれる架橋ポリオレフィン樹脂を分解及び/又は溶解させて、炭素繊維と分離することができる。なお、架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度は、後述の実施例に記載の方法に従って測定することができる。
工程(II)は、工程(I)で得られる、炭素繊維複合架橋樹脂材料と処理液との混合物を、前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ250℃未満の温度範囲、好ましくは前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ200℃以下の温度範囲にて加熱する工程である。炭素繊維複合架橋樹脂材料と処理液との混合物をこのような温度範囲に加熱することにより、安全にかつ効率よく炭素繊維複合架橋樹脂材料に含まれる架橋ポリオレフィン樹脂を分解及び/又は溶解させて、炭素繊維と分離することができる。なお、架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度は、後述の実施例に記載の方法に従って測定することができる。
炭素繊維複合架橋樹脂材料と処理液との混合物を加熱する方法は、特に限定されず、どのようなものでもよく、処理液を直接ヒーターで加熱することもできるし、処理液の入った容器をヒーターで間接的に加熱することもできる。また、オイル、水、蒸気のような熱媒を用いて加熱してもよい。
炭素繊維複合架橋樹脂材料と処理液との混合物を加熱処理する時間は任意であるが、好ましくは0.1〜100時間である。0.1時間未満では、架橋ポリオレフィン樹脂がほとんど分解及び/又は溶解せず、100時間を超えると著しく経済性に劣る。より好ましくは、0.2〜20時間である。
また、炭素繊維複合架橋樹脂材料と処理液との混合物を加熱処理する際には、処理液を攪拌してもよい。攪拌する方法はどのようなものでもよいが、攪拌羽根による方法、噴流を起こす方法、容器を揺動する方法、不活性気体の気泡を用いる方法、超音波による方法などがある。
(3)工程(III)
工程(III)は、工程(II)を経た混合物から、炭素繊維を回収する工程である。
本発明に用いる処理液にて炭素繊維複合架橋樹脂材料を処理した後は、処理液中に含まれる炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解生成物とを分離する。分離する方法は、どのような方法でもよいが、例えば、ろ過、沈殿分離、遠心分離あるいはそれらの操作の併用によって分離する方法が挙げられる。分離された炭素繊維は、水、有機溶媒等の溶剤によって洗浄し、乾燥してもよい。
工程(III)は、工程(II)を経た混合物から、炭素繊維を回収する工程である。
本発明に用いる処理液にて炭素繊維複合架橋樹脂材料を処理した後は、処理液中に含まれる炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解生成物とを分離する。分離する方法は、どのような方法でもよいが、例えば、ろ過、沈殿分離、遠心分離あるいはそれらの操作の併用によって分離する方法が挙げられる。分離された炭素繊維は、水、有機溶媒等の溶剤によって洗浄し、乾燥してもよい。
本発明の回収方法により分離・回収された炭素繊維、及び架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解生成物は、種々の原材料として再利用することが可能である。
また、一度以上使用された本発明の処理液は、必要とあれば必須成分である硫酸を補充添加することで、新たな炭素繊維複合架橋樹脂材料を処理するために繰り返して使用することが可能である。
次に、実施例および比較例を挙げ、本発明についてさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例および比較例において、「部」および「%」は特に断りのない限り、重量基準である。
本実施例では以下の方法に従って評価を行った。
(1)数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)は、トルエンを展開溶媒とする、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる測定結果を標準ポリスチレンの分子量に換算して求めた。
(2)重合転化率は重合反応物のガスクロマトグラフィーにより残留モノマーを定量して求めた。
(1)数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)は、トルエンを展開溶媒とする、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる測定結果を標準ポリスチレンの分子量に換算して求めた。
(2)重合転化率は重合反応物のガスクロマトグラフィーにより残留モノマーを定量して求めた。
(3)架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率は、処理液による処理後の固形分重量(A)と炭素繊維重量(B)の差を、反応前の積層体重量(C)と炭素繊維重量(B)の差で割り、重量減少率によって算出した(下記式)。
(試料の作製)
処理の対象とする試料は以下のようにして作製した。
ガラス製フラスコ中で、ベンジリデン(1,3−ジメシチル−4−イミダゾリン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド0.04部と、ビニルジフェニルホスフィン0.08部を、テトラヒドロフラン0.7部に溶解させて触媒液を調製した。200mlの金属容器にテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン90部、ジシクロペンタジエン10部、2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール0.28部およびヒュームドシリカ(商品名「アエロジルR711」、日本アエロジル社製)2.5部を入れ、均一に混合してモノマー液を得た。
処理の対象とする試料は以下のようにして作製した。
ガラス製フラスコ中で、ベンジリデン(1,3−ジメシチル−4−イミダゾリン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド0.04部と、ビニルジフェニルホスフィン0.08部を、テトラヒドロフラン0.7部に溶解させて触媒液を調製した。200mlの金属容器にテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン90部、ジシクロペンタジエン10部、2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール0.28部およびヒュームドシリカ(商品名「アエロジルR711」、日本アエロジル社製)2.5部を入れ、均一に混合してモノマー液を得た。
次いで、ポリエチレン製の瓶に、前記モノマー液80部、連鎖移動剤としてメタクリル酸ウンデセニル(商品名「エコノマーML」、新中村化学社製)3.2部、過酸化物としてジ−t−ブチルペルオキサイド〔商品名「カヤブチルD」(登録商標)、化薬アクゾ社製〕 3.42部、トリメタクリル酸2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール10部および上記触媒液0.7部を攪拌しながら加えて、重合性組成物を得た。
次いで、この重合性組成物をポリエチレンナフタレートフィルム(商品名「タイプQ51」、厚さ75μm、帝人デュポンフィルム社製)の上に流延し、その上に炭素繊維織物〔商品名「パイロフィル織物(クロス)」(登録商標)、品番TR3110M、三菱レイヨン社製〕を敷いて、さらにその上に上記重合性組成物を流延した。その上からさらにポリエチレンナフタレートフィルムをかぶせ、ローラーを用いて重合性組成物を炭素繊維織物全体に含浸させた。次いで、これを95℃に加熱したアルミニウム板に1分間貼り付けて、重合性組成物を塊状重合させてプリプレグを得た。このプリプレグの塊状重合体部分の分子量を測定したところ、Mw=35,000、Mw/Mn=2.45であった。また、得られたプリプレグをトルエンに溶解させ、ガスクロマトグラフィーにより残留モノマーを定量して重合転化率を計算したところ98.1%であった。
このプリプレグを100mm角の大きさに切り出し、それを4枚重ねにし、その両面をアルミニウム箔で挟み、熱プレスで、3MPa、200℃で15分間加熱し、100mm×100mm×1mmの積層体(炭素繊維複合架橋樹脂材料)を作製した。
得られた積層体を10mm×20mm角の大きさに切り出し、分解および/又は溶解用試験片とした。当該試験片に含まれる架橋ポリオレフィン樹脂(架橋ポリシクロオレフィン樹脂)のガラス転移温度は175℃であった。架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度は、動的粘弾性測定装置により測定した。
得られた積層体を10mm×20mm角の大きさに切り出し、分解および/又は溶解用試験片とした。当該試験片に含まれる架橋ポリオレフィン樹脂(架橋ポリシクロオレフィン樹脂)のガラス転移温度は175℃であった。架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度は、動的粘弾性測定装置により測定した。
(実施例1)
フラスコ上部にコンデンサーを取り付けた100mlのガラス製フラスコに前記試験片1片および濃硫酸50gを入れ、200℃で6時間反応させた。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
フラスコ上部にコンデンサーを取り付けた100mlのガラス製フラスコに前記試験片1片および濃硫酸50gを入れ、200℃で6時間反応させた。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
(実施例2)
反応温度を150℃にした以外は、実施例1と同様にして、試験片の処理を行った。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
反応温度を150℃にした以外は、実施例1と同様にして、試験片の処理を行った。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
(比較例1)
濃硫酸に代えてトルエンを用い、反応温度を110℃にした以外は、実施例1と同様にして、試験片の処理を行った。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
濃硫酸に代えてトルエンを用い、反応温度を110℃にした以外は、実施例1と同様にして、試験片の処理を行った。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
(比較例2)
濃硫酸に代えてメシチレンを用い、反応温度を165℃にした以外は、実施例1と同様にして、試験片の処理を行った。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
濃硫酸に代えてメシチレンを用い、反応温度を165℃にした以外は、実施例1と同様にして、試験片の処理を行った。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
(比較例3)
濃硫酸に代えてo−ジクロロベンゼンを用い、反応温度を180℃にした以外は、実施例1と同様にして、試験片の処理を行った。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
濃硫酸に代えてo−ジクロロベンゼンを用い、反応温度を180℃にした以外は、実施例1と同様にして、試験片の処理を行った。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
(比較例4)
濃硫酸に代えてジエチレングリコールモノメチルエーテル(diglyme)を用い、反応温度を165℃にし、水酸化リチウム(LiOH)0.7gを添加した以外は、実施例1と同様にして、試験片の処理を行った。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
濃硫酸に代えてジエチレングリコールモノメチルエーテル(diglyme)を用い、反応温度を165℃にし、水酸化リチウム(LiOH)0.7gを添加した以外は、実施例1と同様にして、試験片の処理を行った。架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解率の結果を表1に示す。
表1から、積層体(炭素繊維複合架橋樹脂材料)を濃硫酸中で分解及び/又は溶解処理をした場合(実施例1,2)では、効率よく架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解が行われたことがわかる。結果、実施例では、再利用可能な炭素繊維が得られた。一方、濃硫酸以外の、従来の処理剤を用いた比較例1〜4では架橋ポリオレフィン樹脂の分解及び/又は溶解処理効率は非常に低いことが分かる。
なお、実施例1の条件で加熱温度を260℃として試験片の処理を行ったところ、炭素繊維が劣化しており、再利用が困難であった。
なお、実施例1の条件で加熱温度を260℃として試験片の処理を行ったところ、炭素繊維が劣化しており、再利用が困難であった。
Claims (4)
- 炭素繊維と架橋ポリオレフィン樹脂とを含んでなる炭素繊維複合架橋樹脂材料を、濃硫酸を含有する処理液と接触させる工程(I)、
工程(I)で得られる、炭素繊維複合架橋樹脂材料と前記処理液との混合物を、前記架橋ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度以上かつ250℃未満の温度範囲にて加熱する工程(II)、及び
工程(II)を経た混合物から、炭素繊維を回収する工程(III)
を有する、
炭素繊維複合架橋樹脂材料からの炭素繊維の回収方法。 - 前記架橋ポリオレフィン樹脂が架橋ポリシクロオレフィン樹脂である請求項1に記載の回収方法。
- 前記処理液として、濃硫酸を70重量%以上含有する溶液を用いる請求項1又は2に記載の回収方法。
- 前記処理液の使用量が、架橋ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、500〜50000重量部である請求項1〜3のいずれかに記載の回収方法。
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- 2009-09-30 JP JP2009226789A patent/JP2011074204A/ja active Pending
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