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JP2011072970A - 糖鎖捕捉物質を含むタブレットおよびその用途 - Google Patents

糖鎖捕捉物質を含むタブレットおよびその用途 Download PDF

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JP2011072970A
JP2011072970A JP2009229879A JP2009229879A JP2011072970A JP 2011072970 A JP2011072970 A JP 2011072970A JP 2009229879 A JP2009229879 A JP 2009229879A JP 2009229879 A JP2009229879 A JP 2009229879A JP 2011072970 A JP2011072970 A JP 2011072970A
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sugar
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trapping substance
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Hideyuki Shimaoka
秀行 島岡
Midori Abe
碧 阿部
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

【課題】簡便な操作にて所定量の糖鎖捕捉物質を導入することを容易にし、たとえハイスループットアッセイにおいても糖鎖捕捉物質の導入に際して煩雑な操作を必要としないような、タブレットおよびその用途を提供する。
【解決手段】本発明は、下記(式1)で表される糖鎖捕捉物質と、塩とを含むタブレット。
【化1】
Figure 2011072970

(担体はポリマーマトリックス、Rは−O−,−S−,−NH−,−CO−,−CONH−で中断されてもよい炭素数1〜20の炭化水素鎖を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、所定の糖鎖捕捉物質を含み、かつ、水に溶解させて一定濃度の糖鎖捕捉物質の溶液とするためのタブレット、およびこのタブレットの用途に関する。
血清、細胞破砕液、組織などの混合物から、糖鎖などの特定の生体高分子を精製抽出する手段として、これらの分子と特異的に作用する固相担体を用いる方法がある。例えば、特許文献1には、ヒドラジド基含有ポリマービーズなどの糖鎖捕捉用の固相担体(糖鎖捕捉物質)を用いて、糖鎖を精製抽出することができる旨記載されている。また、非特許文献1には、実際に表面に捕捉物質を固定化した固相ビーズを用いて、タンパク質を精製する技術が記載されている。
国際公開第2008/018170号パンフレット
実験医学別冊 タンパク質実験ハンドブック、47−52頁、羊土社、2003年
ところで、近年において、同時に複数のアッセイを行うためのマルチウェルタイプ、特に96穴、384穴などのハイスループットタイプのマイクロタイタープレートなどが開発され、アッセイ技術の向上が図られている。また、糖鎖の精製抽出も、迅速化ならびに少量サンプルでの実施の要請から、このようなマイクロタイタープレートを用いて行うことが要望されるようになってきている。
そこで、特許文献1に記載されているような糖鎖捕捉物質を用いて、マイクロタイタープレートにて糖鎖の精製抽出を行う場合には、マイクロタイタープレートの各ウェルにおいて糖鎖捕捉物質を一定量とする必要がある。このような用途では、糖鎖捕捉物質は通常微粒子の形態のものが使用され、一般的に微粒子は乾燥粉末の状態で提供されることが多い。
このような場合、各ウェルにおいて糖鎖捕捉物質を一定量とするために、使用するウェルの数だけ糖鎖捕捉物質の乾燥粉末を秤量して、ウェルごとに分散液を作製する方法がある。この場合、ミリグラムまたはマイクログラムのオーダーで秤量する必要があることから秤量誤差が無視できないという点、およびその秤量誤差が各ウェルについて発生する点、ならびにウェルの数が非常に多いハイスループットアッセイには秤量回数が非常に多くなるという点などから現実的なアプローチとは言えない。
一方で、秤量誤差をおよび秤量回数の低減の観点から、一度に大容量の分散液を作製し、その分散液をマイクロタイタープレートの各ウェルに分注するという操作を行う方法が考えられる。しかしながら、ハイスループットアッセイにおいては、分注の回数が非常に多くなり、操作も煩雑になる。また、分注の操作中に分散液中で微粒子が沈殿し、分散液中で糖鎖捕捉物質の分布ができてしまうため、各ウェルに一定量の糖鎖捕捉物質を導入することが困難であり、これが分注操作時の誤差となる。このような分注操作持の誤差は、各ウェルでのアッセイの評価を困難にし、特にスクリーニング用途でのマイクロタイタープレートでのアッセイでは望ましくない。
分散液の入った容器を振とう、あるいは、分散液をスターラー等で撹拌させながら、各ウェルへの分注操作を行うことにより、分注操作時の誤差を低減することは可能である。しかしながら、分注操作の回数を低減させることは困難であり、このような煩雑な操作は、分注操作を含めた全操作の自動化を実現することを困難にしている。
このため、マイクロタイタープレートを用いて同時に多くのアッセイを行うことが可能であったとしても、分注操作を含めた全操作の自動化が困難であることから、ハイスループットアッセイを行うことの利点が活かし切れていなかった。
そこで、本発明は、簡便な操作にて所定量の糖鎖捕捉物質を導入することを容易にし、たとえハイスループットアッセイにおいても糖鎖捕捉物質の導入に際して煩雑な操作を必要としないような、タブレットおよびその用途を提供するものである。
本発明は、
(1)下記(式1)で表される糖鎖捕捉物質と、塩とを含むタブレット。
Figure 2011072970
(担体はポリマーマトリックス、Rは−O−,−S−,−NH−,−CO−,−CONH−で中断されてもよい炭素数1〜20の炭化水素鎖を示す。)
(2)前記糖鎖捕捉物質が下記の(式2)で表される架橋型ポリマー構造を有する(1)記載のタブレット。
Figure 2011072970
(R1,R2は−O−,−S−,−NH−,−CO−,−CONH−で中断されてもよい炭素数1〜20の炭化水素鎖,R3,R4,R5はH,CH3,または炭素数2〜5の炭化水素鎖を示す。m,nはモノマーユニット数を示す。)
(3)前記糖鎖捕捉物質が下記の(式3)で表される架橋型ポリマー構造を有する(2)記載のタブレット。
Figure 2011072970
(m,nはモノマーユニット数を示す。)
(4)前記糖鎖捕捉物質が平均粒径0.1μm以上500μm以下のポリマー粒子である(1)〜(3)のいずれかに記載のタブレット。
(5)前記糖鎖捕捉物質が乾燥重量1mg当り100nmol以上のヒドラジド基を有するポリマー粒子である(1)〜(4)のいずれかに記載のタブレット。
(6)前記糖鎖捕捉物質がpH3〜8で安定である(1)〜(5)のいずれかに記載のタブレット。
(7)前記糖鎖捕捉物質が少なくとも1MPa以下の圧力下で安定である(1)〜(5)のいずれかに記載のタブレット。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載のタブレットを水に溶解させて糖鎖捕捉物質の分散液とし、
当該分散液に糖鎖および/または糖の誘導体を含有する試料を導入し、前記糖鎖捕捉物質と前記糖鎖および/または糖の誘導体との間で複合体を形成させる、試料調製方法。
(9)マルチウェルタイプのマイクロタイタープレートにて試料調製を行う試料調製方法であって、
前記各ウェルに、(1)〜(7)のいずれかに記載のタブレットを投入し、
当該各ウェルに水を導入してタブレットを溶解させて糖鎖捕捉物質の分散液とし、
前記各ウェルに糖鎖および/または糖の誘導体を含有する試料を導入し、前記糖鎖捕捉物質と前記糖鎖および/または糖の誘導体との間で複合体を形成させる、試料調製方法。
(10)(8)または(9)記載の試料調製方法において、
前記複合体を酸性条件で処理して、糖鎖および/または糖の誘導体を遊離させる、試料調製方法。
(11)(10)記載の試料調製方法において、
前記遊離させた糖鎖および/または糖の誘導体を、さらにラベル化する、試料調製方法。
(12)(11)記載の試料調製方法において、
前記ラベル化が2−アミノベンズアミド、または、2−アミノピリジンによる蛍光ラベル化である、試料調製方法。
を提供する。
本発明によれば、簡便な操作にて所定量の糖鎖捕捉物質を導入することを容易にし、たとえハイスループットアッセイにおいても糖鎖捕捉物質の導入に際して煩雑な操作を必要としないタブレットが提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
一つの観点から、本発明は、下記(式1)で表される糖鎖捕捉物質と、塩とを含むタブレットを提供する。
Figure 2011072970
(担体はポリマーマトリックス、Rは−O−,−S−,−NH−,−CO−,−CONH−で中断されてもよい炭素数1〜20の炭化水素鎖を示す。)
ここで、「糖鎖捕捉物質」とは、以下の糖鎖捕捉反応に関与する物質をいう。
Figure 2011072970
式1において、担体は、無機物質または有機高分子物質からなる粒子状のポリマーマトリックスである。
ここで、担体として用いることができる無機物質としては、粒子状のものであればよく、例えばシリカ粒子、アルミナ粒子、ガラス粒子、金属粒子などが挙げられる。
また、有機高分子物質としては、アガロース、セファロースに代表される多糖類ゲル、ビニル化合物の重合体であるポリマーを粒子状にしたものが挙げられる。
また、粒子の形状は球であることが好ましく、平均粒径0.1μm以上500μm以下のポリマー粒子である。このような範囲の粒径を有する担体の粒子は、遠心分離,フィルタなどによる回収が容易であり、かつ、充分な表面積を有しているために糖鎖との反応効率も高いと考えられる。粒径が上記の範囲よりも大幅に大きい場合、表面積が小さくなるために糖鎖との反応効率が低くなることがある。また、粒径が上記の範囲よりも大幅に小さい場合、特にフィルタによる粒子の回収が難しくなることがある。さらに、粒子をカラムに充填して用いる場合、粒径が過小であると通液の際の圧力損失が大きくなってしまうことがある。
Rは、−O−,−S−,−NH−,−CO−,−CONH−で中断されてもよい炭素数1〜20の炭化水素鎖を示し、例えば下記のものを挙げることができる。下記式中、a、b、dは1から5の整数を表し、cは1から10の整数を表す。
Figure 2011072970
また、上記(式1)で表される糖鎖捕捉物質は、特許文献1に記載されているように、重合性基を含むカルボン酸エステルモノマーを含む原料を架橋剤存在下で重合させてカルボン酸エステル含有ポリマー粒子を得た後、当該カルボン酸エステル含有ポリマー粒子を10体積パーセント以上の濃度のヒドラジン溶液で処理することにより得ることができる。
ここで、カルボン酸エステルモノマーとしては、カルボン酸のN−ヒドロキシスクシンイミドエステル、カルボン酸メチルエステルが挙げられる。
また、架橋剤としては、多官能の化合物であって、カルボン酸エステルモノマーと共重合を行う化合物を好適に用いることができ、例えば(1)ポリオールのジまたはトリ(メタ)アクリル酸エステル類、例えばポリオールがエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリグリセリン等であるもの、(2)上記(1)において、不飽和酸が(メタ)アクリル酸以外のもの、例えばマレイン酸、フマル酸などであるもの、(3)ビスアクリルアミド類、例えばN,N'−メチレンビスアクリルアミドなど、(4)ポリエポキシドと(メタ)アクリル酸を反応させて得られるジまたはトリ(メタ)アクリル酸エステル類、(5)ポリイソシアネートと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステルを反応させて得られるジ(メタ)アクリル酸カルバミルエステル類、例えばポリイソシアネートがトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどであるもの、(6)多価アリル化合物、例えばアリル化デンプン、アリル化セルロース、ジアリルフタレート、テトラアリロキシエタン、ペンタエリストールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、トリアリルトリメリテート等が挙げられる。これらの中でも本発明では、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、N,N'−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等が好ましい。
すなわち、(式1)で表される糖鎖捕捉物質は、下記のような構造をとるものを用いることができる。
−(ヒドラジド基含有化合物成分)m−(架橋剤成分)n−
このような構造を有する糖鎖捕捉物質としては、下記の(式2)で表される架橋型ポリマー構造を有するものが挙げられる。
Figure 2011072970
(R1,R2は−O−,−S−,−NH−,−CO−,−CONH−で中断されてもよい炭素数1〜20の炭化水素鎖,R3,R4,R5はH,CH3,または炭素数2〜5の炭化水素鎖を示す。m,nはモノマーユニット数を示す。)
1は、−O−,−S−,−NH−,−CO−,−CONH−で中断されてもよい炭素数1〜20の炭化水素鎖を示し、例えば前記Rと同様のものを挙げることができる。
2は、−O−,−S−,−NH−,−CO−,−CONH−で中断されてもよい炭素数1〜20の炭化水素鎖を示し、例えば下記のものを挙げることができる。下記式中、e、fは1から5の整数を表し、gは1から10の整数を表す。
Figure 2011072970
3、R4、R5は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、H,CH3,または炭素数2〜5の炭化水素鎖を示し、例えば下記のものを挙げることができる。下記式中、hは1から4の整数を表す。
Figure 2011072970
また、このような(式2)のうち、特に好適な物質Aとしては、下記の(式3)で表される架橋型ポリマー構造を有するものが挙げられる。
Figure 2011072970
(m,nはモノマーユニット数を示す。)
本発明で用いられる糖鎖捕捉物質は、乾燥重量1mg当り100nmol以上、好ましくは0.5μmol以上のヒドラジド基を有するポリマー粒子である。また、pH3〜8で安定であり、少なくとも1MPa以下の圧力下で安定であることが、粒子の形状を保ち、かつ、活性なヒドラジド基の含有量が実質的に変化しないという観点から好ましい。また、架橋剤と共重合した粒子なので、溶媒への溶解性が低くなり、さらに物理的強度が十分得られる。さらには、pH3〜8で切断される部位がない。
このような糖鎖捕捉物質を用いた糖鎖捕捉反応、すなわち糖鎖捕捉物質と、糖鎖および/または糖の誘導体との反応は、糖鎖および/または糖の誘導体を含む試料に、糖鎖捕捉物質を導入して、pHが4〜8の条件にて、また反応温度が4〜90℃、好ましくは25〜90℃、より好ましくは40〜90℃の条件における反応系で、10分間〜24時間、好ましくは10分間〜8時間、より好ましくは10分間〜2時間行われる。
本発明のタブレットに用いられる塩としては、結晶化しやすい塩であればよく、例えばリン酸塩、臭化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウムなどの無機塩、デンプンなどの糖類、ゼラチンなどの水溶性の賦形剤、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどの水溶性の合成ポリマーなどが挙げられる。特に、リン酸塩は乾燥すると固化しやすいため、好ましい。
本発明のタブレットは、例えば以下のようにして作製することができる。
糖鎖捕捉物質をサンプルチューブにて秤量し、そこに所定濃度の緩衝剤を所定量だけ導入して分散液を作製する。作製した分散液を、例えばマイクロタイタープレートのウェルに分注し、その後プレートごと加熱乾燥させて、糖鎖捕捉物質と一緒に塩を固めてタブレットを得ることができる。また、加熱乾燥に換えて、自然乾燥(風乾)や凍結真空乾燥によりタブレットを形成することも可能である。
また、このとき、糖鎖捕捉物質の量、緩衝剤の濃度および導入量、緩衝剤の種類は、想定される実験系を考慮して適宜設定することができる。すなわち、タブレットに含有される糖鎖捕捉物質および塩の量は、水を添加して所定の容積の溶液としたとき、所定の濃度となるように調整される。
また、別の観点から、本発明は前述のタブレットの用途として、試料調製方法を提供する。
すなわち、当該試料調製方法の一態様は、前述のタブレットを水に溶解させて糖鎖捕捉物質の分散液とし、当該分散液に糖鎖および/または糖の誘導体を含有する試料を導入し、前記糖鎖捕捉物質と前記糖鎖および/または糖の誘導体との間で複合体を形成させるものである。
この試料調製方法によれば、前述のタブレットが、水に溶解させたときに所定濃度の糖鎖捕捉物質および塩になるように調整されているため、所定量の糖鎖捕捉物質を導入することが容易となり、従来の粉末形態で提供されていたときに生じ得た、秤量誤差などの影響を受けない。
また、試料調製方法の他の態様は、マルチウェルタイプのマイクロタイタープレートにて試料調製を行う試料調製方法であって、前記各ウェルに、前述のタブレットを投入し、当該各ウェルに水を導入してタブレットを溶解させて糖鎖捕捉物質の分散液とし、前記各ウェルに糖鎖および/または糖の誘導体を含有する試料を導入し、前記糖鎖捕捉物質と前記糖鎖および/または糖の誘導体との間で複合体を形成させるものである。
この試料調製方法によれば、前述したように、所定量の固相担体を導入することが容易になる上に、特にマイクロタイタープレートのような一度に多くのウェルに一定量の糖鎖捕捉物質を含む分散液を導入する際に、分注操作などの煩雑な操作を行うことなく、タブレットを各ウェルに投入し、一定量の水を導入するといった簡便な操作だけでよく、従来行ってきた分注操作による誤差を低減することを可能にすることができる。
さらに、本発明の試料調製方法において、糖鎖捕捉物質と糖鎖および/または糖の誘導体との間で形成された複合体を酸性条件下で処理して、糖鎖および/または糖の誘導体を遊離させてもよい。
このときの酸性条件での処理は、0.01〜10体積パーセントの酢酸溶液による処理であり、好ましくは0.01〜1体積パーセントの酢酸溶液にて、25〜80℃で5〜60分間行われる。
このようにして得られる糖鎖サンプルからなる分析試料は、標識化されていないものであり、標識しなくてもよい用途に有用である。
このようにして、糖鎖および/または糖の誘導体を含む生体試料より分析試料のための糖鎖および/または糖の誘導体を、簡単な操作で分離精製することが可能になる。さらなる観点から、本発明は、この分析試料方法により得られる分析試料を提供する。
また、この試料調製方法において、遊離させた糖鎖および/または糖の誘導体を、さらにラベル化してもよく、このようなラベル化としては、2−アミノベンズアミド、または、2−アミノピリジンによる蛍光ラベル化が挙げられる。
さらに、本発明の試料調製方法において、糖鎖捕捉物質と糖鎖および/または糖の誘導体との間で形成された複合体における、糖鎖および/または糖の誘導体に対して結合性または親和性を有する物質を含む第二の試料を接触させて、当該糖鎖および/または糖の誘導体に対して結合性または親和性を有する物質を捕集することもできる。
本実施形態においては、まず、糖鎖捕捉物質と、糖鎖および/または糖の誘導体とを反応させて複合体とした後、この複合体に対して、診断または検査を行うための検体から採取した試料(以下、「検体試料」という)を作用させて、この検体試料に含まれる糖鎖および/または糖の誘導体に対して結合性または親和性を有する物質、例えばレクチンなどの糖結合性タンパク質を捕集させる。
また、捕集された物質を、検出、定量化することにより、糖鎖と検体細胞の分化増殖、細胞接着、免疫、および細胞の癌化との関係について、より高度な解析を行うことができる。
以下の実験例にて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実験例に限定されることはない。
(製造例)
特許文献1に記載されているように、以下の1〜4の手順にしたがって、ヒドラジド基含有ポリマービーズを作製し、実施例、比較例において糖鎖捕捉ビーズとして用いた。
1.メチルエステル含有モノマーの合成
以下のスキーム1に示すルートでメチルエステル含有モノマーを合成した。
Figure 2011072970
(1)化合物(c)の合成
無水メタクリル酸(MAH:5g,0.03mol)(b)を100mlのクロロホルムに溶解させた溶液を、25gの(エチレンジオキシ)ビス(エチルアミン)(EDBEA:25g,0.17mol)(a)を100mlのクロロホルムに溶解させた溶液に氷浴上で滴下投入した。そこへ窒素を封入し、終夜攪拌させた。得られた反応溶液から溶媒を蒸発させて得た残留物を、シリカゲルカラム(展開溶媒:クロロホルム90容/メタノール10容の混合溶媒)にかけて所定のフラクションを分取して、このフラクションから溶媒を蒸発させて化合物(c)を得た。
(2)化合物(e)の合成
5gの化合物(c)(0.023mol)を100mlのクロロホルムに溶解させた溶液に、1.5当量のコハク酸モノメチル(d)および1.5当量の水溶性カルボジイミド化合物(WSC)である1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドを加えて、密栓した。そこへ窒素を封入し、終夜攪拌させた。得られた反応溶液から溶媒を蒸発させて得た残留物を、シリカゲルカラム(展開溶媒:クロロホルム90容/メタノール10容の混合溶媒)にかけて所定のフラクションを分取して、このフラクションから溶媒を蒸発させて化合物(e)を得た。
また、得られた物質は、NMR、マトリックス支援レーザイオン化−飛行時間型質量分析器(MALDI−TOF−MS)により化合物(e)であることを確認した。
2.メチルエステル含有ポリマーの合成
以下のスキーム2に示すルートでメチルエステル含有ポリマー粒子を合成した。
Figure 2011072970
三口フラスコに25mlの5%ポリビニルアルコール(PVA)水溶液を装入し、そこへ窒素をパージした。1gの化合物(e)(2.6mmol)、エチレングリコールジメタクリレート(f)(EGDMA:(e)に対して5mol%)および1mlのクロロホルムからなる混合物を、前記三口フラスコに導入し、60℃に保ちながら攪拌して、混合物に含まれるモノマーとしての化合物(e)およびEGDMAをPVA水溶液中に分散させた。続いて、モノマーに対して3重量%の重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を加えて重合を開始させた。60℃で16時間反応させた後、生成したポリマー粒子を遠心分離により回収し、メタノールと水とで洗浄した。
3.ヒドラジド基の導入
ポリマー粒子400mgを容器にとり、ヒドラジン1水和物4mlを加えて攪拌し、室温で2時間静置した。反応後、ヒドラジン1水和物を除去し、メタノールで洗浄したのち、1M塩酸でリンスした。その後さらに純水で洗浄した。
4.官能基量の定量
ポリマー粒子1mgを容器にとり、N−アセチル−D−ラクトサミン(LacNAc)1μmolを添加し、さらに、2%酢酸を含むアセトニトリル180μlを加えた。これを80℃で45分間加熱することによりLacNAcとビーズ上のヒドラジド基を反応させた。純水でビーズをリンスして未反応の糖鎖を回収し、それをMALDI−TOF−MS測定により定量(内部標準法)し、ビーズへのLacNAc結合量を求めた。ビーズ1mgあたり0.86μmol(860nmol)のLacNAcが結合することが分かった。
(実施例1)
9.6gのダルベッコPBS(−)粉末(日水製薬(株)製)を1リットルの純水に溶解して、PBS溶液を得た。製造例で得られた糖鎖捕捉ビーズを50mg、サンプルチューブに量り取り、そこに500μlのPBS溶液を加えて、分散液を作製した。この分散液を50μl、ピペットで量り取り、フッ素系樹脂で成形したU底マイクロプレート((株)フロンケミカル製のフッ素系樹脂で成形したカルチャープレート)の10箇所のウェルにそれぞれ分注した。その後、マイクロプレートを80℃のオーブン内に1時間静置して、ウェル内の分散液を乾燥させた。乾燥後、各ウェルにタブレット状に固められたビーズを取り出し、合計10個のタブレットが得られた。
得られたタブレットの一つをサンプルチューブに投入し、純水100μlを注入したところ、素早く良好な状態で分散した。
(実施例2)
実施例1で調製した9個のタブレットを、9本のサンプルチューブにそれぞれ投入した。各サンプルチューブに純水100μlを注入し、分散状態にした後、遠心してビーズを沈殿させて上澄みを除去した。この操作を3回繰り返した後、真空乾燥してビーズを乾燥させ、サンプルチューブごとに、残ったビーズの総乾燥重量をそれぞれ測定した。この測定の結果を表1に示した。
(比較例1)
製造例で得られた糖鎖捕捉ビーズを50mg、サンプルチューブに量り取り、そこに500μlの純水を加えて、分散液を作製した。この分散液を9本のサンプルチューブに50μlずつ分注した。チューブを遠心してビーズを沈殿させ、上澄みを除去した後、真空乾燥してビーズを乾燥させ、サンプルチューブごとに、残ったビーズの総乾燥重量をそれぞれ測定した。この測定の結果を表1に示した。
Figure 2011072970
表1によれば、実施例2のアッセイの方が、比較例1のアッセイよりも、標準偏差/平均値で得られるCV値が理想であるゼロに近い値となった。また、実施例2のアッセイの方が短時間で行うことができた。

Claims (12)

  1. 下記(式1)で表される糖鎖捕捉物質と、塩とを含むタブレット。
    Figure 2011072970
    (担体はポリマーマトリックス、Rは−O−,−S−,−NH−,−CO−,−CONH−で中断されてもよい炭素数1〜20の炭化水素鎖を示す。)
  2. 前記糖鎖捕捉物質が下記の(式2)で表される架橋型ポリマー構造を有する請求項1記載のタブレット。
    Figure 2011072970
    (R1,R2は−O−,−S−,−NH−,−CO−,−CONH−で中断されてもよい炭素数1〜20の炭化水素鎖,R3,R4,R5はH,CH3,または炭素数2〜5の炭化水素鎖を示す。m,nはモノマーユニット数を示す。)
  3. 前記糖鎖捕捉物質が下記の(式3)で表される架橋型ポリマー構造を有する請求項2記載のタブレット。
    Figure 2011072970
    (m,nはモノマーユニット数を示す。)
  4. 前記糖鎖捕捉物質が平均粒径0.1μm以上500μm以下のポリマー粒子である請求項1〜3のいずれか一項に記載のタブレット。
  5. 前記糖鎖捕捉物質が乾燥重量1mg当り100nmol以上のヒドラジド基を有するポリマー粒子である請求項1〜4のいずれか一項に記載のタブレット。
  6. 前記糖鎖捕捉物質がpH3〜8で安定である請求項1〜5のいずれか一項に記載のタブレット。
  7. 前記糖鎖捕捉物質が少なくとも1MPa以下の圧力下で安定である請求項1〜5のいずれか一項に記載のタブレット。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のタブレットを水に溶解させて糖鎖捕捉物質の分散液とし、
    当該分散液に糖鎖および/または糖の誘導体を含有する試料を導入し、前記糖鎖捕捉物質と前記糖鎖および/または糖の誘導体との間で複合体を形成させる、試料調製方法。
  9. マルチウェルタイプのマイクロタイタープレートにて試料調製を行う試料調製方法であって、
    前記各ウェルに、請求項1〜7のいずれか一項に記載のタブレットを投入し、
    当該各ウェルに水を導入してタブレットを溶解させて糖鎖捕捉物質の分散液とし、
    前記各ウェルに糖鎖および/または糖の誘導体を含有する試料を導入し、前記糖鎖捕捉物質と前記糖鎖および/または糖の誘導体との間で複合体を形成させる、試料調製方法。
  10. 請求項8または9に記載の試料調製方法において、
    前記複合体を酸性条件で処理して、糖鎖および/または糖の誘導体を遊離させる、試料調製方法。
  11. 請求項10記載の試料調製方法において、
    前記遊離させた糖鎖および/または糖の誘導体を、さらにラベル化する、試料調製方法。
  12. 請求項11記載の試料調製方法において、
    前記ラベル化が2−アミノベンズアミド、または、2−アミノピリジンによる蛍光ラベル化である、試料調製方法。
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