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JP2011059030A - 噴霧器および分析装置 - Google Patents

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JP2011059030A JP2009211317A JP2009211317A JP2011059030A JP 2011059030 A JP2011059030 A JP 2011059030A JP 2009211317 A JP2009211317 A JP 2009211317A JP 2009211317 A JP2009211317 A JP 2009211317A JP 2011059030 A JP2011059030 A JP 2011059030A
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Kazumi Inagaki
和三 稲垣
Shinichiro Fujii
紳一郎 藤井
Akiko Takatsu
章子 高津
Koichi Chiba
光一 千葉
Yanbei Zhu
彦北 朱
Takayoshi Kuroiwa
貴芳 黒岩
Takao Nakagawa
孝郎 中川
Masaaki Abe
正昭 阿部
Yuka Takasaki
裕加 高崎
Tomoya Umemura
知也 梅村
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Nagoya University NUC
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
ST Japan Inc
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Nagoya University NUC
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
ST Japan Inc
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Abstract

【課題】デッドボリュームによる分離の悪化を抑制しつつ汎用性と噴霧効率を向上させること。
【解決手段】一端部に噴霧口(12b)が形成された筒状の外筒(12)と、前記外筒(12)の内部に同軸に配置され且つ前記外筒(12)との間で噴霧用のガスが流れるガス流路(R1)が形成される筒状の中筒(13)と、前記中筒(13)の内部に同軸に配置され且つ前記中筒(13)との間に隙間をあけて配置された筒状の内筒(14)と、前記内筒(14)の内部に形成され前記噴霧口(12b)に搬送されて噴霧される液体試料が流れる試料流路(R3)と、前記試料流路(R3)に支持されて前記液体試料に含まれる成分を分離する分離媒体(26)と、を備えた噴霧器(3)。
【選択図】図2

Description

本発明は、試料を霧状にして噴き出す噴霧器、いわゆるネブライザーおよび、噴霧器を使用した分析装置に関する。
誘導結合プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)のようなプラズマを原子化源またはイオン化源に用いた発光分析装置または質量分析装置は、材料分析、環境分析、少量分析等の幅広い分野における汎用性の高い高感度元素分析装置として知られている。このような装置において、分析対象元素の中には、例えば、六価クロムや三価クロムが含まれるクロムのように、化学形態(酸化数、化合物あるいは結合物質等の違い)によって、その機能あるいは毒性が大きく異なる元素があり、それらの元素に関しては化学形態別分析が行われている。
従来の誘導結合プラズマ発光分析装置(ICP-OES:ICP - Optical Emission Spectrometer、または、ICP-AES:ICP - Atomic Emission Spectrometer)や誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS:ICP - Mass Spectrometer)では、プラズマを安定に保つために、液体状の試料を気化室で噴霧器、いわゆるネブライザーで霧状(エアロゾル)にし、霧状の試料をプラズマ源に供給してプラズマ化し、プラズマからの発光やイオン化された試料に基づいて分析を行っている。
プラズマ発光分析装置および質量分析装置を使用した化学形態別分析では、従来では、固相抽出、クロマトグラフィー等の分離技術と組み合わされた複合分析システムが採用されている。すなわち、このような複合分析システムを構築する場合、プラズマ源に導入するために試料を霧状にする試料導入用のネブライザー(噴霧器)に、クロマトグラフィー等における分離技術で使用されて試料を化学形態別に分離するカラム(分離カラム)を、直接結合するのが一般的である。
この構成では、汎用の試料導入ネブライザーでは、分離された後の試料が通過する試料送液管において、拡散が発生し、分析対象の化合物の分離が損なわれる。すなわち、試料導入ネブライザーの試料送液管が大きなデッドボリュームとなってしまう。また、分離カラム等とネブライザーとを接続する接続配管も、分離した試料が拡散しにくい低デッドボリューム配管が必要となり、ミクロスケール以下の分離カラムを使用する場合、高度な配管技術を要する問題がある。さらに、分離に使用する溶離液の組成が変化すると、その変化に合わせて、プラズマ発光分析装置および質量分析装置での測定信号がドリフト(変動)する場合があり、ドリフトが生じる場合はその補正が必要となる。
このようなデッドボリュームに関する問題を解決するために、分離媒体を内部に一体型として組み込んだ試料ネブライザーとして、下記の技術が知られている。
特許文献1(特開2003−151486号公報)には、先端部(1a)が細く形成されたカラム(1)の内部に、試料を分離する吸着剤として機能する充填剤(2)が充填されたエレクトロスプレーカラムが記載されており、試料を予め酸等でイオン化しておいてカラム(1)内部に導入し、カラム(1)に高電圧をかけて帯電液滴として、先端の開口(1b)から、質量分析計のアナライザに向けて噴霧するエレクトロスプレーイオン(ESI)技術が記載されている。
特許文献2(特開2005−134168号公報)には、液体クロマトグラフ/質量分析計で使用可能なエレクトロスプレーイオン源(ESI)として、中空のキャピラリー(2)の中空部に多孔質体(モノリスカラム)が充填され、キャピラリー(2)の先端部の外周面に導電性のコーティング膜(3)を形成して、コーティング膜(3)を電極として使用して、キャピラリー(2)から帯電液滴として噴出させる技術が記載されている。
非特許文献1には、気化室を介さずに、直接噴霧試料をプラズマ源に導入する直接導入ネブライザー(DIN:Direct Injection Nebulizer)において、ネブライザーの内部の試料導入管の内面を化学修飾して、分離機能を持たせた技術が記載されている。
特開2003−151486号公報(「0004」、「0020」〜「0023」、図1) 特開2005−134168号公報(「0003」〜「0006」、「0016」〜「0039」、図1、図9、図10)
著者名:Hans-Gerd Riepe 他3名、論文名:改良試料導入システムを用いた誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)によるプラチナ定量におけるハフニウム酸化物イオンの質量干渉の抑制に関する実用性評価研究(Feasibility studies on the suppression of HfO+ mass interferences on platinum determination by inductively coupled plasma mass spectrometry (ICP-MS) by modification of the sample introduction system)、刊行物名:原子スペクトル分析誌(Journal of Analytical Atomic Spectrometry)、発行国:イギリス、発行所:英国王立化学会(Royal Society of Chemistry)、発行年月日:2000年4月4日、巻数:15、ページ:p.507−511
(従来技術の問題点)
特許文献1、2に記載されたエレクトロスプレーイオン技術では、噴霧に高圧電源を必要とするため、既存の市販プラズマ発光分析装置および質量分析装置に直接適用できない問題がある。
非特許文献1に記載されたDINに関する技術では、プラズマ発光分析装置および質量分析装置に適用は可能であるが、汎用の試料導入系とは異なる特殊な試料導入系となっている。したがって、DINは、装置への取り付けおよび使用が難しい問題がある。また、プラズマ源においてプラズマを安定に保つためには試料導入量が20〜30[μL/min]以下に限定されるが、DINでは汎用の試料導入系に比べて噴霧効率が悪いために、分析の感度や安定性が低下するという問題もある。さらに、DINを作成する場合に、DINを製造した後に中心管を化学修飾しなければならないため、簡単な化学修飾しかできないという問題もある。また、一度化学修飾したDINは分離機能が固定されるため、特定の試料の分離にしか対応できず、多様な試料には対応できない問題がある。
前述の事情に鑑み、本発明は、デッドボリュームによる分離の悪化を抑制しつつ汎用性と噴霧効率を向上させることを技術的課題とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項1記載の発明の噴霧器は、
一端部に噴霧口が形成された筒状の外筒と、
前記外筒の内部に同軸に配置され且つ前記外筒との間で噴霧用のガスが流れるガス流路が形成される筒状の中筒と、
前記中筒の内部に同軸に配置され且つ前記中筒との間に隙間をあけて配置された筒状の内筒と、
前記内筒の内部に形成され、前記噴霧口に搬送されて噴霧される液体試料が流れる試料流路と、
前記試料流路に支持されて、前記液体試料に含まれる成分を分離する分離媒体と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の噴霧器において、
前記外筒に対して着脱可能に支持された前記内筒、
を備えたことを特徴とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項3記載の発明の分析装置は、
請求項1または2に記載の噴霧器と、
成分が分離されて前記噴霧器から噴霧された霧状の試料が供給されて、前記試料をプラズマ化するプラズマ源と、
プラズマ化された試料の分析を行う分析計と、
を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の分析装置において、
質量分析計により構成された前記分析計、
を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の分析装置において、
プラズマ化された前記試料からの発光に基づいて、分析を行う発光分析装置により構成された前記分析計、
を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、同軸型の噴霧器において、噴霧口に通じる試料流路に設けられた分離媒体で成分が分離されており、デッドボリュームによる分離の悪化を抑制しつつ汎用性と噴霧効率を向上させることができる。また、中筒と内筒との間に流体を流すことも可能になっている。
請求項2に記載の発明によれば、内筒の位置を微調整したり、試料に応じた内筒に交換することができ、内筒を交換するだけで多様な試料に対応することができる。
請求項3に記載の発明によれば、デッドボリュームによる分離の悪化を抑制しつつ汎用性と噴霧効率を向上した噴霧器から噴霧された試料を分析でき、プラズマが安定すると共に、精度良く分離された試料を測定することができる。
請求項4に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、精度の高い質量分析ができる。
請求項5に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、精度の高い発光分析ができる。
図1は実施例1の分析装置の説明図である。 図2は実施例1のネブライザーの全体説明図である。 図3は実施例1のネブライザーの先端部分の拡大説明図である。 図4は実施例1のネブライザーの断面図である。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例である実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は実施例1の分析装置の説明図である。
図1において、本発明の実施例1の分析装置1は、液体状の溶離液(移動相液)が収容される液体タンク2を有する。液体タンク2には、試料容器中の液体状の試料を送る送液ポンプP1が接続されている。前記送液ポンプP1の送液方向下流側には、溶離液に対して液体状の試料が注入されるインジェクタJ1が接続されている。なお、本願明細書および特許請求の範囲において、液体試料とは、液体状の試料、または、液体中に固体状の試料が分散、懸濁または溶けた状態等の液体も含む意味で使用している。
インジェクタJ1には、噴霧器であるネブライザー3が接続されている。なお、ネブライザー3については、後で詳述する。前記ネブライザー3の先端部は、気化室4に支持されている。気化室4には、ネブライザー3から噴霧された霧状の試料が搬送されるプラズマ搬送路4aと、廃液が排出される排出路4bとが形成されている。
前記プラズマ搬送路4aには、プラズマ源の一例としてのプラズマトーチ6が接続されている。プラズマトーチ6は3重管構造に構成されており、プラズマ搬送路4aに接続されて霧状の試料が通過する試料ガス流路6aと、試料ガス流路6aの外周に設けられたアルゴン(Ar)等の補助ガスが流れる補助ガス流路6bと、補助ガス流路6bの外周に設けられたアルゴン(Ar)等のプラズマガスが流れるプラズマガス流路6cと、を有する。プラズマトーチ6の先端部6dには、誘導プラズマ発生用のコイル6eが設置されており、アルゴンガスをプラズマ化する電界を発生させる高周波の電力が供給可能に構成されている。
前記プラズマトーチ6の先端側には、分析計の一例としての質量分析計7が設置されている。質量分析計7は、円錐状のサンプリングコーン7aおよびスキマーコーン7bを通じて、プラズマでイオン化された試料が引き込まれ、イオンレンズ7cで収束されて、4重極子マスフィルターからなる質量分析部7dに送り込まれる。質量分析部7dで選別されたイオンは、イオン検出器7eで検出される。実施例1の質量分析計7には、サンプリングコーン7aとスキマーコーン7bとの間を排気する排気装置の一例としてのロータリポンプ7fや、イオンレンズ7cや質量分析部7dを排気する排気装置の一例としてのターボ分子ポンプ7gが設置されている。
なお、実施例1の質量分析計7は、Q−MS(Quadrupole mass spectrometer:4重極質量分析計)が使用されているが、Q−MSに限定されず、従来公知の任意の質量分析計を使用可能である。
また、プラズマトーチ6の先端部の側方には、分析計の一例として、発光分析装置8が設置されている。実施例1の発光分析装置8は、発光を集光する集光系8aと、集光系8aで集光された光を絞る入口スリット8bと、入口スリット8bを通過した光を反射する凹面鏡8cと、凹面鏡8cで反射された光を分光する回折格子8dと、回折格子8dで分光された光を反射する凹面鏡8eと、凹面鏡8eで反射された光を絞る出口スリット8fと、出口スリット8fを通過した光を検出する検出器8gとを有する。
なお、実施例1の発光分析装置8は、例示した構成に限定されず、従来公知の任意の発光分析装置を採用可能である。
(ネブライザーの説明)
図2は実施例1のネブライザーの全体説明図である。
図3は実施例1のネブライザーの先端部分の拡大説明図である。
図4は実施例1のネブライザーの断面図である。
図2において、実施例1のネブライザー3は、筒状のネブライザー本体11を有する。ネブライザー本体11は、中空円筒状の外筒12を有する。外筒12の先端部12aは先端に近づくに連れて細く形成され、先端部12aの先端には噴霧口12bが形成されている。また外筒12の基端側には、噴霧用のガスが導入される噴霧ガス導入部12cが形成されている。
図2〜図4において、外筒12の内部には、中空円筒状の中筒13が外筒12と同軸に配置されており、実施例1の中筒13は、外筒12の基端部に一体的に形成されている。したがって、中筒13と外筒12との間には、噴霧用のガスが流れるガス流路R1が形成される。図2、図3において、中筒13の先端部13aは、外筒の噴霧口12bの近傍まで延びており、実施例1では先端部13aの先端は、噴霧口12bよりも内側、すなわち、左側に配置されている。また、実施例1の中筒13の基端部13bは、外筒12の基端よりも左方に延びており、流体を導入可能な流体導入部13cが形成されている。
図2〜図4において、中筒13の内部には、中空円筒状の内筒の一例としてのキャピラリー管14が、中筒13と同軸に配置されている。キャピラリー管14と中筒13との間には、流体流路R2が形成され、中空円筒のキャピラリー管14の内部には試料流路R3が形成されている。実施例1のキャピラリー管14は、右端が噴霧口12b近傍に配置されると共に、左端部が中筒13を貫通して左方に延びており、内筒固定部材の一例としての固定ユニオン16に支持されている。
固定ユニオン16は、円筒状のユニオン本体17を有する。ユニオン本体17は、軸方向の両端側から軸方向に延びる一対の凹部17a,17bが形成されており、凹部17a,17bの間には仕切壁17cが形成されている。各凹部17a,17bの内周面には、ネジ溝が形成されており、仕切壁17cには、各凹部17a,17bを接続する貫通口17dが形成されている。右側の凹部17aには、ネブライザー本体11の左端、すなわち、中筒13の基端部13bが収容されている。中筒13の左端部は、凹部17aの内周面のネジ溝に噛み合う第1の固定ネジ18を貫通して支持されており、中筒13の左端には、仕切壁17cとの間を封止する封止部材の一例としての第1キャップ19が装着されている。
また、左側の凹部17bには、内周面のネジ溝に噛み合う第2の固定ネジ21が装着されており、第2の固定ネジ21には、弾性材料であって低摩擦材料の一例としてのポリテトラフルオロエチレン製のスリーブ22を介してキャピラリー管14が貫通した状態で支持されている。スリーブ22の内端には、封止部材の一例としての第2キャップ23が装着されている。なお、実施例1の固定ユニオン16では、ユニオン本体17や固定ネジ18,21、キャップ19,23は樹脂材料により構成されている。
したがって、実施例1のキャピラリー管14は、第2の固定ネジ21を締めることで、固定ユニオン16を介してネブライザー本体11に固定されると共に、第2の固定ネジ21を緩めることで、ネブライザー本体11、すなわち、外筒12や中筒13に対して取り外される。したがって、実施例1のキャピラリー管14は、外筒12等に対して着脱可能な状態で支持されている。
中空円筒状のキャピラリー管14は、インジェクタJ1に接続されており、キャピラリー管14内部の試料流路R3を試料が流動可能となっている。
図3、図4において、実施例1のネブライザー3では、中筒13の先端と外筒12との間のリング状の隙間である噴霧用のガスが流れるガス出口24に対して、キャピラリー管14の先端の液体試料の出口である試料出口25は、噴霧口12bとガス出口24との間に配置されるように、前記固定ユニオン16で調整される。したがって、実施例1では、非特許文献2に記載された同軸型のネブライザーのように、内筒を挟んでガス出口と試料出口とが隣接せず、ガス出口24と試料出口25とが分離された状態で配置されている。
なお、試料出口25の位置は、キャピラリー管14の軸方向に対して、ガス出口24と同じ位置、すなわち、面一となる位置から噴霧口12bと塩が析出しない程度の間隔をあけた位置に配置することが可能であり、使用する液体試料の成分やガスの流量等に応じて変更可能である。特に、実施例1では、キャピラリー管14の位置が固定ユニオン16で微調整が可能であり、試料出口25の位置調整が可能である。
実施例1のキャピラリー管14の試料流路R3には、試料流路R3を流れる試料を成分毎に分離する分離媒体の一例としての有機モノリス26が支持されている。実施例1の有機モノリス26は、多孔質の構造体であり、プラスに帯電する六価クロムや三価クロムやヒ素(As)、セレン(Se)等を含む試料の分析を行うのに対応して、陰イオン交換基で化学修飾が行われている。
(モノリスの形成方法)
実施例1の有機モノリスは、キャピラリー管14として、外径375μm、内径150μmのガラスキャピラリー管に対して、メタクリル酸グリシジルをベースとするGMAモノリスモノマー溶液を使用して形成した。
実施例1では、GMAモノリスモノマー溶液としては、溶液1[mL]当たり、メタクリル酸グリシジル150[μL]、ジメタクリル酸エチレングリコール50[μL]、1−プロパノール467[μL]、1,4−ブタンジオール266[μL]、水67[μL]、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)2[mg]を含む溶液を使用した。この溶液をガラスキャピラリー管内に注入して封止し、60℃で24時間加熱して熱重合した後、メタノールで細孔形成剤を除去することで多孔質の構造体である有機モノリス26を形成した。
(陰イオン交換基の導入方法)
実施例1では、有機モノリス26が形成されたキャピラリー管14に対して、容積濃度で、10%(vol/vol)のジメチルアミンと、90%(vol/vol)のメタノールとを混合した液体を、75℃で2時間、1mm/sの速度で流した。次に、10%(vol/vol)のベンジルクロライドと90%(vol/vol)のN,N′ジメチルホルムアミドとを混合した液体を、75℃で1時間、1mm/sの速度で流して、有機モノリス26に、陰イオン交換基を化学修飾で付与した。
したがって、実施例1のキャピラリー管14では、噴霧口12bに対応する先端部まで、陰イオン交換基が化学修飾がされた有機モノリスが設けられている。
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1のネブライザー3では、噴霧ガスの一例としてのアルゴン(Ar)を噴霧ガス導入部12cから導入されると、キャピラリー管14の先端から液体状の試料が霧状になって、噴霧口12bから気化室4に噴出し、プラズマトーチ6でプラズマ化され、質量分析計7や発光分析装置8で計測、分析がされる。
このとき、実施例1のネブライザー3では、キャピラリー管14内に有機モノリス26が支持されており、キャピラリー管14内を通過する試料は、成分毎に分離された状態で噴霧口12bから噴出される。したがって、ネブライザーと試料容器との間に分離カラムを配置する従来の構成では、分離カラムを通過後にネブライザーの内部を通過する間に、分離した成分が混合する問題、すなわち、デッドボリュームがあったが、実施例1では、有機モノリス26がキャピラリー管14の先端まで設けられており、分離された成分が混合することなく噴霧口12bから噴霧される。したがって、デッドボリュームを0とすることができる。よって、デッドボリュームを抑制するための高度な配管技術も必要なく、デッドボリュームを抑制することができる。
また、実施例1のネブライザー3では、外筒12、中筒13、キャピラリー管14の3重管構造となっており、2重管構造の構成に比べて、キャピラリー管14と外筒12との間の隙間を確保しやすい。特に、実施例1では、ガス出口24と試料出口25とが分離された位置に配置されており、液体試料として高塩濃度の溶媒や溶離液を使用しても、試料出口25から噴霧された霧に含まれる塩がガス出口24に析出しにくくなっている。特に、実施例1では、試料出口25がガス出口24よりも、ガスが流れる方向に対して上流側に配置されており、ガス出口24が析出した塩で目詰まりすることが抑制されている。
特に、実施例1では、外筒12の先端部12aが先端に近づくに連れて細くなっており、ガス流路R1の断面積はガス出口24に近づくに連れて狭くなっている。したがって、ガス出口24から噴き出すガスの圧力が高くなり、噴霧口12bから噴霧される液滴の径が小さくなりやすく、安定して高効率の噴霧が可能になっている。
したがって、実施例1のネブライザー3では、特許文献1、2に記載されたエレクトロスプレーイオン技術のように、高電圧の印加が必要なく、特別な配管技術も必要なく、既設のICP−OES/MS装置1に容易に適用可能である。さらに、実施例1のネブライザー3は、キャピラリー管14と外筒12とが同軸に配置された同軸型のネブライザーであり、非特許文献1に記載されたDINや、試料の流路とガスの流路が90°の角度で直交するクロスフロー型等の従来公知のネブライザーに比べて、取扱も容易であると共に、霧状の液滴が細かくなりやすくて噴霧効率も高く、安定した噴霧が可能となっている。
また、実施例1のネブライザー3では、キャピラリー管14が着脱可能に構成されており、着脱不能の構成に比べて、キャピラリー管14の外筒12や噴霧口12bに対する位置の調整(微調整)が可能になっている。したがって、製造時の誤差等で噴霧効率にばらつきが発生することを抑制することが可能になっている。
さらに、実施例1のネブライザー3では、外筒12、中筒13、キャピラリー管14の3重管構造となっており、2重管構造の構成に比べて、キャピラリー管14と外筒12との間の隙間を確保しやすい。したがって、キャピラリー管14の試料流路R3を流れる液体に含まれる塩が噴霧口12b近傍に析出し難く、噴霧効率が低下することが抑制されている。
また、例えば、陰イオン交換基が化学修飾されたもの以外に、陽イオン交換基が化学修飾されたものや、異なる種類の陰イオン交換基が化学修飾されたものや、オクタデシル基のようなアルキル鎖あるいは他の官能基を化学修飾したものなどのキャピラリー管14を複数用意しておき、分析対象の試料に応じて、適切なキャピラリー管14に交換することが可能になっている。したがって、キャピラリー管14を交換するだけで、多様な試料に対応することが可能となっており、非特許文献1記載のネブライザーのように特定の試料にしか対応できず、対象となる試料が変更された場合にネブライザー全体を交換する必要がある場合に比べて、コストを低減することができる。
さらに、従来の2重管構造のネブライザーでは、試料液が通過する中央のキャピラリー管の径が細い場合、振動によって先端がぶれ、噴霧が安定しないことがあるが、実施例1のネブライザー3では、3重管構造となっており、中筒13がキャピラリー管14を支える形となり、振れ幅を小さくすることができる。したがって、キャピラリー管14が細くなっても、従来の構成に比べて、振動防止に効果があり、噴霧を安定させることができる。
また、実施例1のネブライザー3では、流体流路R2が設けられており、噴霧口12bに対して、ガス流路R1からの噴霧ガスと、試料流路R3からの試料以外に第3の流体を流すことが可能となっている。したがって、例えば、2つの液体試料の分析を行う場合に、第1の液体試料を試料流路R3から導入して、第2の液体試料を流体流路R2から導入して、噴霧口12bの近傍で2つの液体試料が混合された状態で噴霧することも可能である。
ここで、分析によっては、溶離液(移動相)中のNa等の塩あるいは有機溶剤の濃度を変化させながら試料流路R3に流して、分析を行うことがある。このような分析では、質量分析計7や発光分析計8で計測される測定値に、塩あるいは有機溶剤濃度の変化が影響を及ぼしてドリフト(変動)することがある。これに対応するために、流体流路R2から第3の流体の一例としてのドリフト補正液を導入して、測定値のドリフトの影響を抑制することも可能になっている。
あるいは、非常に高い塩濃度の溶離液(移動相)を使用する場合、溶離液(移動相)中の塩が噴霧口12b近傍に析出して、噴霧口12bが目詰まりする可能性もあるが、第3の流体として、塩を溶かす溶媒を流して、析出した塩による悪影響を抑制することも可能である。
あるいは、分析対象の試料がヒ素(As)やセレン(Se)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)の場合には、例えば、第3の流体の一例としての水素(H)を導入することで、噴霧口12bにおいて化学反応させ、液中のヒ素(As)等を、気体の水素化合物(AsH、SeH、PbH、SbH等)として噴霧し、分析を行うことも可能である。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H06)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、例示した具体的な数値や材料については、例示した値や材料に限定されず、設計や仕様、用途等に応じて、適宜変更可能である。
(H02)前記実施例において、分離媒体の一例として、有機モノリスを例示したが、この構成に限定されず、例えば、シリカモノリス及びそれを化学修飾した分離媒体、あるいは特許文献1、2に記載されたシリカゲル等の充填剤やサイズの異なるポアーが混在する棒状の多孔質体を分離媒体として採用することも可能である。
(H03)前記実施例において、キャピラリー管14は着脱可能に構成することが望ましいが、着脱不能あるいは製造可能であれば一体形成の構成とすることも可能である。
(H04)前記実施例において、質量分析計7と発光分析装置8の両方を備えた分析装置1を例示したが、この構成に限定されず、いずれか一方のみとしたり、例示した分析計以外の分析計を設置することも可能である。
(H05)前記実施例において、分離媒体は、キャピラリー管14の先端まで形成されていることが望ましいが、先端部の手前までに形成したり、キャピラリー管14全体に形成せずに部分的に形成したり等することも可能である。
(H06)前記実施例において、多糖あるいは界面活性剤等の高分子を含む溶離液(移動相液)を分析に用いる場合があるが、このような場合でも、多糖あるいは界面活性剤等による目詰まりは抑制される。また、溶離液(移動相液)中の多糖あるいは界面活性剤等の濃度を変化させて分析する場合があり、このような場合、濃度変化が影響を及ぼしてドリフト(変動)することがある。これに対応するために、流体流路R2から第3の流体の一例としてのドリフト補正液を導入して、測定値のドリフトの影響を抑制することも可能になっている。
1…分析装置、
3…噴霧器、
6…プラズマ源、
7…質量分析計、
7,8…分析計、
8…発光分析装置、
12…外筒、
12b…噴霧口、
13…中筒、
14…内筒、
26…分離媒体、
R1…ガス流路、
R3…試料流路。

Claims (5)

  1. 一端部に噴霧口が形成された筒状の外筒と、
    前記外筒の内部に同軸に配置され且つ前記外筒との間で噴霧用のガスが流れるガス流路が形成される筒状の中筒と、
    前記中筒の内部に同軸に配置され且つ前記中筒との間に隙間をあけて配置された筒状の内筒と、
    前記内筒の内部に形成され、前記噴霧口に搬送されて噴霧される液体試料が流れる試料流路と、
    前記試料流路に支持されて、前記液体試料に含まれる成分を分離する分離媒体と、
    を備えたことを特徴とする噴霧器。
  2. 前記外筒に対して着脱可能に支持された前記内筒、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の噴霧器。
  3. 請求項1または2に記載の噴霧器と、
    成分が分離されて前記噴霧器から噴霧された霧状の試料が供給されて、前記試料をプラズマ化するプラズマ源と、
    プラズマ化された試料の分析を行う分析計と、
    を備えたことを特徴とする分析装置。
  4. 質量分析計により構成された前記分析計、
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載の分析装置。
  5. プラズマ化された前記試料からの発光に基づいて、分析を行う発光分析装置により構成された前記分析計、
    を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の分析装置。
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