次に、本発明を実施するための形態について図面と共に説明する。
(第1の実施の形態)
始めに、図1から図12を参照し、第1の実施の形態に係る基板検査装置、コンタクタウェハ、基板検査装置における位置合わせ方法、コンタクタウェハの製造方法について説明する。
最初に、本実施の形態に係る基板検査装置について説明する。
図1は、本実施の形態に係る基板検査装置を示す一部断面を含む正面図である。
図1に示すように、基板検査装置10は、テスター本体11、テストヘッド12、オートプローバ13を有する。
テスター本体11は、基板(ウェハ)内の多数の半導体チップを試験するための信号を発生し、半導体チップからの信号を読み取るLSI(Large Scale Integrated Circuit)等の電気回路を有する。
テストヘッド12は、オートプローバ13内に上下に動かすことができるように設置されている。テストヘッド12は、コンタクタホルダ14、コンタクタ15を有する。コンタクタ15は、テスター本体11と基板(ウェハ)16との間に設けられ、テスター本体11から送られてきた信号を基板(ウェハ)16に送り、基板(ウェハ)16から送られてきた信号をテスター本体11に送る。コンタクタホルダ14は、テストヘッド12とコンタクタ15との間に設けられ、コンタクタ15をテストヘッド12に固定保持する。具体的には、コンタクタホルダ14は、テストヘッド12の下部に設けられ、下面側にコンタクタ15を固定保持する。
オートプローバ13は、チャック17を有する。チャック17は、基板(ウェハ)16を吸着固定する。オートプローバ13及びチャック17は、図示しない温度調節機構等を有し、基板(ウェハ)16の温度を所定の温度に調節する。基板(ウェハ)16には、電極パッド18が形成されている。
図1に示すように、本実施の形態では、コンタクタ15は、半導体ウェハにより構成されている。従って、本実施の形態では、以下、コンタクタ15をコンタクタウェハともいう。また、基板16をウェハ16ともいう。ただし、コンタクタ15は、半導体ウェハ以外により構成されていてもよい。
コンタクタウェハ15には、表面にコンタクト部21aが形成された引出配線21、接点22、テスト回路23が形成されている(図1では、コンタクト部21aの図示を省略し、引出配線21とコンタクト部21aとを一体的に示している。)。引出配線21は、コンタクタウェハ15のウェハ16側に設けられ、表面に形成されたコンタクト部21aがウェハ16の電極パッド18と接触することによって、コンタクタウェハ15とウェハ16とを電気的に接続する。本実施の形態では、表面にコンタクト部21aが形成された引出配線21は、コンタクタウェハ15の下面に設けられる。引出配線21及びコンタクト部21aは、金属等の導電性材料により形成されている。接点22は、コンタクタウェハ15のコンタクタホルダ14側に設けられ、コンタクタウェハ15とコンタクタホルダ14とを電気的に接続する。接点22は、コンタクタウェハ15の上面に設けてもよい。また、図1に模式的に示すように、コンタクタウェハ15の側面に設けてもよい。接点22も、金属等の導電性材料により形成されている。テスト回路23は、コンタクタウェハ15の内部であって、表面にコンタクト部21aが形成された引出配線21と接点22の間に設けられる。テスト回路23は、半導体製造技術を用いたプロセス(半導体プロセス)により形成してもよい。
なお、コンタクタホルダ14、テストヘッド12の内部には、コンタクタウェハ15の接点22とテスター本体11とを電気的に接続する配線22aが設けられる。すなわち、コンタクタ15は、テスター本体11と基板(ウェハ)16との間に設けられ、配線22aを介してテスター本体11から送られてきた信号を基板(ウェハ)16に送り、基板(ウェハ)16から送られてきた信号を配線22aを介してテスター本体11に送る。
また、ウェハ16に、電極パッド18以外に、電気的な配線がなされないダミー電極パッドを形成し、コンタクタウェハ15に、ダミー電極パッドと接触するためのダミーコンタクト部を形成してもよい。ダミーコンタクト部は、コンタクタウェハ15の例えば周縁部に形成され、テスト回路23等と電気的に接続されていない。
図1に示すように、コンタクタウェハ15は、上面から順に、絶縁層24、接点22に接続される配線25、絶縁層26により分離して形成したテスト回路23及びパッド27、ウェハ基体に形成した貫通電極28、配線29を有する。コンタクタウェハ15の下面には、コンタクト部21aを絶縁層30により分離して形成している。
なお、本実施の形態におけるテスター本体11は、本発明における検査装置本体部に相当する。また、本実施の形態におけるテストヘッド12及びコンタクタホルダ14は、本発明における固定保持機構に相当する。
また、テストヘッド12は、オートプローバ13の内部に設けられてもよく、オートプローバ13の外部に設けられてもよい。
次に、図2及び図3を参照し、本実施の形態においてコンタクタウェハに形成するテスト回路の構成について説明する。図2及び図3は、本実施の形態に係る基板検査装置の電気回路の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、基板検査装置の電気回路は、テスター本体11、コンタクタウェハ15、ウェハ16により構成されている。テスター本体11は、テストジェネレーション31、データプロセッサ32を有する。データプロセッサ32は、データプロセッサに加え、メモリ、AD/DAC(アナログデジタル/デジタルアナログコンバータ)を有する。コンタクタウェハ15には、図2に示すブロック図の上方に挿入されたコンタクタウェハ15の平面図に示すように、テスト回路部15aを多数形成する。テスト回路部15aのそれぞれは、コンタクトパッド(コンタクト部)21a、テスト回路23を有する。テスト回路部15aのテスト回路23は、ドライバ41、コンパレータ42、スイッチ43を有する。
例えば仕様として、ドライバ41、コンパレータ42、スイッチ43の周波数帯域は、〜200MHz/10GHzとし、ドライバ41は、Vol/Voh固定(Worst条件)/可変(プログラマブルでなくても可)とし、コンパレータ42は、Vil/Vih固定(Worst条件)/可変(プログラマブルでなくても可)とすることができる。スイッチ43として、5つのMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor;金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)を用い、4つはDC測定系とし、残り1つを高速測定系とすることができる。
なお、コンタクタウェハ15のテスト回路部15aに電圧/電流源44を含まず、テスター本体11に含んでもよい。電圧/電流源44をテスター本体11に含む例を図3に示す。図3に示す例では、テスター本体11に電圧/電流源44を含むため、コンタクタウェハ15のテスト回路部15aに電圧/電流源がなくてもよい。
次に、図4から図7を参照し、コンタクタウェハにテスト回路が備えられている構造について説明する。図4から図7は、本実施の形態に係るコンタクタウェハの構造の例を模式的に示す断面図である。
図4に示す例では、テスト回路23は、半導体プロセスによりコンタクタウェハ15自体に形成する。図4に示すように、コンタクタウェハ15の上面側に、半導体プロセスにより、例えばMOSFET等よりなる半導体素子51を形成し、スイッチ、ドライバ、コンパレータを形成する。コンタクタウェハ15の上面側に形成された半導体素子51は、絶縁層52により被覆されるとともに、例えばMOSFETのソース53、ドレイン54、ゲート55の各電極等の各半導体素子51の電極端子は、配線56及びビア電極57等により、絶縁層52の表面にパッド58として引き出される。一方、コンタクタウェハ15の一部には、コンタクタウェハ15の上面から下面にかけて貫通する貫通孔61が形成され、コンタクタウェハ15の上面側に形成された半導体素子51の一部の電極端子は、貫通孔61に形成された貫通電極62により、ウェハ15の下面側にパッド63として引き出される。
一方、テスト回路をコンタクタウェハに備える構造は、図4に示すような構造に限定されない。図5から図7に、コンタクタウェハにテスト回路を備える他の構造の例を示す。図5に示す例では、別のウェハにテスト回路を形成し、そのウェハをコンタクタウェハに埋め込む。図6及び図7に示す例では、別のウェハにテスト回路を形成し、そのウェハをコンタクタウェハ15上に直接実装する。
図5に示す例では、テスト回路23は、コンタクタウェハ15とは異なるウェハ15bに半導体プロセスにより形成する。ウェハ15bの上面側に、MOSFET等の半導体素子を形成するのは、図4に示す例と同様である。ただし、図5に示す例では、テスト回路23が形成されたウェハ15bが、コンタクタウェハ15の凹部に埋め込まれている。埋め込まれているウェハ15bでは、図4と同様に、半導体素子51の一部の電極端子は、配線56及びビア電極57等により、ウェハ15bの上面に引き出される。また、ウェハ15bの上面から下面にかけて貫通する貫通孔61aに形成した貫通電極62a、コンタクタウェハ15の凹部の底面に形成したパッド63a、コンタクタウェハ15の凹部の底面から下面にかけて貫通する貫通孔61に形成した貫通電極62、コンタクタウェハ15の下面に形成したパッド63により、半導体素子51の一部の電極端子は、コンタクタウェハ15の下面側に引き出される。
図6に示す例では、図5と同様にして、コンタクタウェハ15と異なるウェハ15c上に半導体プロセスによりテスト回路23を形成し、テスト回路23を形成したウェハ15cが、コンタクタウェハ15上に直接実装される。実装されるウェハ15cでは、図4及び図5と同様に、半導体素子51の一部の電極素子は、絶縁層52の間に形成した配線56及びビア電極57、絶縁層52の上面に形成したパッド58により、ウェハ15cの上面に引き出される。また、ウェハ15cの上面から下面にかけて貫通する貫通孔61bに形成した貫通電極62b、コンタクタウェハ15の下面に形成したパッド63b、コンタクタウェハ15の上面から下面にかけて貫通する貫通孔61に形成した貫通電極62、コンタクタウェハ15の下面に形成したパッド63により、半導体素子51の一部の電極端子は、コンタクタウェハ15の下面側に引き出される。
更に、図7に示す例では、図6に示す実装されるウェハを上下逆(表面が下面、裏面が上面)の配置にしたウェハ15dをコンタクタウェハ15に実装する。実装されるウェハ15dでは、半導体素子51の一部の電極素子は、ウェハ15dの表面(下面)から裏面(上面)にかけて貫通する貫通孔61cに形成した貫通電極62c、ウェハ15dの裏面(上面)に形成したパッド63cにより、ウェハ15dの裏面(上面)に引き出される。また、絶縁層52の間に形成した配線56、絶縁層52に形成したビア電極57a、コンタクタウェハ15の上面に形成したパッド58a、コンタクタウェハ15の上面から下面にかけて貫通する貫通孔61に形成した貫通電極62、コンタクタウェハ15の下面に形成したパッド63により、半導体素子51の一部の電極端子は、コンタクタウェハ15の下面側に引き出される。
次に、図8から図10を参照し、本実施の形態に係る基板検査装置においてコンタクタと基板とを位置合わせする基板検査装置における位置合わせ方法について説明する。
図8は、本実施の形態に係る基板検査装置における位置合わせ方法の各工程の手順を説明するためのフローチャートである。図9及び図10は、本実施の形態に係る基板検査装置における位置合わせ方法の各ステップにおけるコンタクタ及び基板の構造を模式的に示す断面図である。なお、図8は、基板検査装置における位置合わせ方法のみならず、位置合わせ方法を含む基板検査方法を示す。
本実施の形態に係る基板検査装置における位置合わせ方法を含む基板検査方法は、図8に示すように、親水化処理工程(ステップS11)と、液体供給工程(ステップS12)と、載置工程(ステップS13からステップS15)と、固定保持工程(ステップS16)と、検査工程(ステップS17)と、切り離し工程(ステップS18)とを含む。また、載置工程は、載置ステップ(ステップS13)と、位置合わせステップ(ステップS14)と、エッチングステップ(ステップS15)とを含む。また、本実施の形態に係る基板検査装置における位置合わせ方法は、ステップS11の親水化処理工程からステップS13〜ステップS15の載置工程までを含む。
始めに、ステップS11の親水化処理工程を行う。親水化処理工程は、ウェハ16を準備し、必要に応じて電極パッド18の親水化処理、及びそれ以外の部位の疎水化処理を行う工程である。図9(a)は、ステップS11の工程が行われた後のウェハ16の構造を示す。図9(a)から図9(d)において親水化処理が行われた電極パッド18の表面を18aで表す。
親水化処理としては、特に限定されるものではなく、光触媒を塗布した後にマスクにより選択的にUV光照射を行う方法、有機ケイ素化合物等の撥水性材料の選択的な塗布、等、種々の方法を用いることができる。その際、電極パッド18が親水化処理されればよく、それ以外の部位は撥水処理しなくてもよい。
また、前述したダミー電極パッドがある場合には、ダミー電極パッドも親水化処理がなされる。
次に、ステップS12の液体供給工程を行う。液体供給工程は、電極パッド18が親水化処理された表面18aを有し、それ以外の部位が疎水化処理されたウェハ16上に液体19を供給する工程である。図9(b)は、ステップS12の工程が行われた後の基板の構造を示す。
図9(b)に示すように、親水化処理された電極パッド18の表面18a上及び表面18aの近傍に、液体19を供給する。液体19を供給する方法としては、特に限定されず、塗布、噴霧、吐出、等の種々の供給方法を用いることができる。図9(b)に示す例では、親水化処理された電極パッド18の表面18a上及び近傍に、液体を塗布する。
液体19は、導電性を有するものであればよく、特に限定されるものではないが、例えば電極パッド18が親水化処理され、それ以外の部位が疎水化処理される場合には、親水性を有する液体、例えば水分を含む液体を用いることができる。あるいは、電極パッド18が疎水化処理され、それ以外の部位が親水化処理される場合には、疎水性(親油性)の液体を用いることもできる。
また、液体19を電極パッド18の親水化処理された表面18aに直接塗布しなくてもよい。基板の表面全面に液体を薄く塗布する場合でも、疎水化処理をした表面から親水化処理した表面へ液体が移動する。あるいは、インクジェット印刷技術を用いて、電極パッド18上に選択的に液体を塗布してもよい。
また、前述したダミー電極パッドがある場合には、ダミー電極パッドにも液体が塗布される。
次に、ステップS13からステップS15の載置工程を行う。載置工程は、ウェハ16上にコンタクタウェハ15を載置し、コンタクタウェハ15をウェハ16に対して位置合わせする工程である。載置工程は、載置ステップ(ステップS13)、位置合わせステップ(ステップS14)、エッチングステップ(ステップS15)を含む。
最初に、ステップS13の載置ステップを行う。載置ステップでは、図9(c)に示すように、表面に液体が供給されたウェハ16上にコンタクタウェハ15を載置する。すなわち、親水化処理された電極パッド18の表面の上及び近傍に液体が塗布された状態で、電極パッド18とコンタクタウェハ15の引出電極21の表面に形成されたコンタクト部21aとが液体19を介して接触するように、ウェハ16上にコンタクタウェハ15を載置する。
この際、基板検査装置に備えられた位置合わせ機構等により位置合わせを行った上で基板上にコンタクタを載置する。ただし、後述するように、基板検査装置による位置合わせを高精度に行う必要はない。また、載置する際に、コンタクタウェハ15にいずれの方向にも力を加える必要はない。
なお、載置するコンタクタウェハ15のコンタクト部21aにおいても、ウェハ16の電極パッド18と同様に親水化処理が行われてもよい。あるいは、コンタクト部21aを、液体に対して濡れ性の良い金属等の親水性を有する材料を用いて形成してもよい。
また、コンタクタウェハ15をウェハ16上に載置する載置動作は、コンタクタホルダ14と一体のテストヘッド12とは別に設けられた図示しない搬送装置により行ってもよい。又は、予めテストヘッド12のコンタクタホルダ14に保持されているコンタクタウェハ15をウェハ16上でコンタクタホルダ14から切り離して落下させるような方法を用いてもよい。
また、ウェハ16に前述したダミー電極パッドがあり、コンタクタウェハ15に前述したダミーコンタクト部がある場合には、ダミー電極パッドとダミーコンタクト部とが液体を介して接触する。
ステップS13でウェハ16上に載置されたコンタクタウェハ15は、ステップS14の位置合わせステップにおいて、図9(d)に示すように、ステップS14のウェハ16との間で自己整合的に位置合わせがなされる。これは、液体19が、ウェハ16、コンタクタウェハ15のそれぞれに対し、親水性を有する部位に接するように移動すること、また、液体19自体が、表面張力により広がらないで一点にまとまること、によるものである。従って、表面張力を利用する点では、親水性の液体を用い、電極パッド18及びコンタクト部21aを親水性にするのが、より好ましい。
また、ウェハ16に前述したダミー電極パッドがあり、コンタクタウェハ15に前述したダミーコンタクト部がある場合には、ダミー電極パッドとダミーコンタクト部とが液体を介して位置合わせされる。
ステップS14でコンタクタウェハ15が位置合わせされたウェハ16では、ステップS15のエッチングステップにおいて、図9(e)に示すように、液体19により、電極パッド18の表面が、還元され、又はエッチングされる。すなわち、電極パッド18の表面には、酸化膜又は汚染等による被膜が形成されている場合がある。このような場合には、液体19により、酸化膜又は被膜が還元されるか、又はエッチングにより除去される。あるいは、同時に、コンタクタウェハ15のコンタクト部21aの表面に酸化膜又は汚染等による被膜が形成されている場合にも、コンタクト部21aの表面に形成されている酸化膜等は、除去される。
このような還元、又はエッチングを行うために、液体19は、酸化膜等を還元する機能を有するか、又は酸化膜等をエッチングする機能を有するものを用いることができる。また、このような還元又はエッチングを行うことにより、電極パッド18とコンタクト部21aとの電気的な接触を向上させることができる。
次に、ステップS16の固定保持工程を行う。固定保持工程は、コンタクタホルダ14を下降させてコンタクタウェハ15を押し下げ、コンタクタウェハ15とウェハ16とを接触させた状態で固定保持する工程である。図9(f)は、ステップS16の工程が行われた後の基板の構造を示す(図9(f)では、コンタクト部21aの図示を省略し、引出配線21とコンタクト部21aとを一体的に示している。以下の図でも同様の場合がある。)。
図9(f)に示すように、コンタクタホルダ14により、コンタクタウェハ15をウェハ16に押さえつけるように力を加え、電極パッド18とコンタクト部21aを接触させる。ステップS15において、既に電極パッド18とコンタクト部21aとは位置合せされているため、ステップS16において、下方への力を印加するだけでよく、横方向に力を印加する必要はない。
また、固定保持工程を行うことにより、コンタクタウェハ15の接点22と、コンタクタホルダ14の接点とを電気的に接続する。これにより、ウェハ16内に形成した電気回路が、コンタクタウェハ15に形成したコンタクト部21a、テスト回路23、接点22、及びコンタクタホルダ14内に形成した配線22aを介し、テスター本体11と接続される。
ステップS11からステップS16の工程よりなる基板検査装置における位置合わせ方法を行った後、ステップS17の検査工程よりなる基板検査を行う。検査工程では、テスター本体11と接続されたウェハ16の電気回路の検査である基板検査を実行する。本実施の形態では、テスター本体11から送られた信号に基づいて、コンタクタウェハ15に設けられたテスト回路23のスイッチ及びドライバを制御して信号を発生し、発生した信号が基板の電気回路の入力側に送られる。その結果、電気回路の出力側から発生した信号は、コンタクタウェハ15のテスト回路23のスイッチ及びコンパレータを制御して読取られ、読取られた信号が、テスター本体11へと送られる。
本実施の形態では、信号発生、信号読取りをウェハ16に隣接するコンタクタウェハ15で行う。これにより、ウェハ16から信号を読み取る回路までの配線長を短縮することができる。回路配線長が長いと、回路配線に寄生する寄生容量が著しく増大し、特に高周波の信号を高精度で検出することができない。従って、本実施の形態では、高い周波数、特に1GHz以上の高い周波数で動作する回路を有する半導体基板を検査する場合において、従来の基板検査装置に比べ、高精度で基板検査を行うことができる。
ステップS17の検査工程を行った後、ステップS18の切り離し工程を行う。切り離し工程では、検査終了後、コンタクタホルダ14がコンタクタウェハ15を保持したまま上昇し、コンタクタウェハ15とウェハ16とを切り離す。あるいは、コンタクタウェハ15をウェハ16に載せたまま、離脱用の処理室に移動し、切り離してもよい。
コンタクタウェハ15とウェハ16とは、液体19を介して位置合わせされるが、液体19が蒸発した後、吸着したまま離れなくなる場合もある。そのような場合には、ウェハ16とコンタクタウェハ15とを切り離すには、コンタクタウェハ15とウェハ16との間に圧力をかけることにより切り離す。ここで、図10(a)及び図10(b)は、それぞれステップS18の工程が行われる前後の基板の構造を示す。図10(a)及び図10(b)に示すように、予めテストヘッド12、コンタクタホルダ14に設けられたガス供給路73を介し、コンタクタウェハ15に設けられた貫通孔74にガスを送り込み、コンタクタウェハ15とウェハ16とを切り離す。貫通孔74は、コンタクタウェハ15の中心に設けてもよく、コンタクト部21aが設けられていないコンタクタウェハ15の周辺であってもよい。
また、コンタクタウェハ15に貫通孔74を設けなくてもよく、ウェハ16の周辺から、コンタクタウェハ15とウェハ16との間にガスを吹き込んでもよい。また、雰囲気を減圧することで、高圧を必要とせず離脱することができる。また、乾燥するに伴い吸着力が弱められるような液体を選択して用いることにより、特別な方法を用いずに、コンタクタウェハ15とウェハ16とを切り離すことができる。あるいは、コンタクタウェハ15とウェハ16との間に液体を流し込むことにより切り離すこともできる。その他、コンタクタウェハ15をウェハ16に載せたまま、離脱用の処理室に移動し、そこで離脱させてもよい。
次に、図11及び図12を参照し、本実施の形態に係るコンタクタウェハの製造方法について説明する。
図11は、本実施の形態に係るコンタクタウェハの製造方法の各工程の手順を説明するためのフローチャートである。図12は、本実施の形態に係るコンタクタウェハの製造方法の各ステップにおけるコンタクタウェハの構造を模式的に示す断面図及び上面図である。図12(a)から図12(f)のそれぞれは、図11におけるステップS21からステップS26の工程が行われた後のコンタクタウェハの構造を示す。なお、図12では、断面図を左側に示し、上面図を右側に示す。
本実施の形態に係るコンタクタウェハの製造方法は、図11に示すように、基板準備工程(ステップS21)と、金属膜形成工程(ステップS22)と、配線形成工程(ステップS23)と、絶縁層形成工程(ステップS24)と、引出配線形成工程(ステップS25)と、コンタクト部形成工程(ステップS26)とを含む。
始めに、ステップS21の基板準備工程を行う。基板準備工程では、図12(a)に示すように、予め回路を形成したウェハ15eを準備する。ウェハ15e内にドライバ、コンパレータ、スイッチを形成する方法として、半導体製造加工技術、すなわち、フォトリソ技術や成膜技術等を組み合わせることにより、回路を加工し、最終的にコンタクト部へ繋がる配線を設けておく。
図12(a)に示すように、コンタクタウェハ15の一例としては、下面から順に、絶縁層24、配線25、絶縁層26で分離して形成したテスト回路23及びパッド27、コンタクタウェハ15の基体に形成した貫通電極28を有する。
次に、ステップS22の金属膜形成工程を行う。金属膜形成工程では、図12(b)に示すように、ウェハ15e上に、配線29を形成するための金属膜29aを形成する。
次に、ステップS23の配線形成工程を行う。配線形成工程では、図12(c)に示すように、金属膜29a上にマスクを形成し、一部を除去して配線29を形成する。具体的には、必要な配線部分にマスクを形成した後に、マスクに覆われていない部位をエッチングにより除去する。この際のエッチングの方法は、ウェットエッチングでもよく、ドライエッチングでもよい。また、配線29は、基板周辺部まで形成する。基板周辺部まで形成した配線29は、検査装置との信号をやりとりするためのものとする。
次に、ステップS24の絶縁層形成工程を行う。絶縁層形成工程では、図12(d)に示すように、配線29を形成したウェハ15eの全面に絶縁層30を形成し、一部を除去して配線29を上面へ引き出す箇所を形成する。又は、配線29からコンタクト部21aを接続する位置にマスクを形成した後に、表面に絶縁層30を形成してもよい。絶縁層30の形成は、先に形成した配線に損傷を与えない方法であれば、CVD、PVD、塗布、蒸着等のいかなる方法でも構わない。絶縁層30は、シリコンの酸化物のほか、ポリイミドのような樹脂材料でも構わない。
次に、ステップS25の引出配線形成工程を行う。引出配線形成工程では、図12(e)に示すように、ステップS24で形成した配線29を上面へ引き出す箇所をめっき等の手法を用いて金属で埋め込み、引出配線21を形成する。
次に、ステップS26のコンタクト部形成工程を行う。コンタクト部形成工程は、図12(f)に示すように、配線29を上面へ引き出した引出配線21の上にコンタクト部21aを形成する。コンタクト部21aの上面は、ウェハ15eの表面(絶縁層30の上面)と同じ高さの平面でもよく、ウェハ15eの表面よりも高い凸状態でもよい。ウェハ15eの表面よりも低い凹状態で形成する場合にも、電極パッド18との間に導電性を有する液体を介して電気的に接続をとることが可能である。
なお、コンタクト部形成工程(ステップS26)を行わず、引出配線形成工程(ステップS25)において、引出配線をウェハ15eの表面(絶縁層30の上面)まで形成してもよい。
また、ステップS26の後に、コンタクト部21aの表面を親水化処理する親水化処理工程を行ってもよい。親水化処理工程は、図9(a)を用いて説明したウェハ16に対する親水化処理と同様な方法を用いて行うことができる。すなわち、光触媒を塗布した後にマスクにより選択的にUV光照射を行う方法、有機ケイ素化合物等の撥水性材料の選択的な塗布、等、種々の方法を用いることができる。このとき、コンタクト部21aの表面が親水化処理され、それ以外の部位が撥水化処理されるようにしてもよい。
以上のような製造方法により、コンタクタウェハが製造される。
なお、図12(a)から図12(f)のそれぞれの右側に示した上面図では、配線29は縦横格子状に形成され、引出配線21及びコンタクト部21aも格子状に配列するように、形成される。しかし、格子状に限定されるわけではなく、格子状以外の形状、例えばウェハ16の中心から放射状に延びる形状であってもよい。配線29、引出配線21及びコンタクト部21aが放射状に形成されている例を図13(a)から図13(f)に示す。図13は、図12と比較すると、図13(a)から図13(f)のそれぞれの右側に示す上面図における配置の形状のみが異なるものである。図13では、図12と同一の符号を付しており、詳細な説明を省略する。
また、コンタクタウェハは、できるだけ汎用性があるように設計し、ウェハの電極パッドの配置に対応して、使用しないコンタクト部を絶縁処理してもよい。使用しないコンタクト部の絶縁処理は、例えばコンタクタウェハを製品として出荷する前に行ってもよく、出荷した後、検査の直前に行ってもよい。検査の直前に行う方法として、基板検査装置内又は基板検査装置の近傍に絶縁処理用のユニット(例えばレジスト塗布処理ユニット)、導電性回復処理用(復帰用)のユニット(例えばレジスト剥離/現像処理ユニット)を設けて絶縁処理及び導電性回復処理を行う方法がある。その場合、工場内のホストコンピュータからの配信指示を受信し、検査前に検査装置内又は基板検査装置の近傍で絶縁処理を行うことができる。
絶縁処理が行われたコンタクタウェハは、形成されたコンタクト部のうち、使用されないコンタクト部の表面が、絶縁性材料により被覆されている。絶縁性材料として、例えばレジストを用いることができ、インクジェット印刷法を用いて塗布することができる。
あるいは、形成されたコンタクト部のうち、使用されないコンタクト部を電気的に接続する配線を例えばレーザー等により切断加工してもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る基板検査装置によれば、基板の電極パッド及びコンタクタウェハのコンタクト部が微細化、多ピン化、狭ピッチ化した場合においても、基板上にコンタクタウェハを高い精度で位置合わせすることができ、大きな荷重を加えることなく基板の電極パッドとコンタクタウェハのコンタクト部との間を確実に電気的に接続することができる。
(第2の実施の形態)
次に、図14及び図15を参照し、第2の実施の形態に係る基板検査装置及びコンタクタウェハについて説明する。
図14は、本実施の形態に係る基板検査装置を示す一部断面を含む正面図である。
本実施の形態に係る基板検査装置10aは、コンタクタウェハ15に無線通信用の回路を形成している。
本実施の形態においても、基板検査装置10aは、テスター本体11a、テストヘッド12a、オートプローバ13を有する。また、テスター本体11a、テストヘッド12a、オートプローバ13の構成及び機能のほとんどの部分については、第1の実施の形態と同様である。テスター本体11aは、半導体チップからの信号を読み取るLSI(Large Scale Integrated Circuit)等の電気回路により構成されている。テストヘッド12aは、オートプローバ13内に上下に動かすことができるように設置され、コンタクタホルダ14a、コンタクタウェハ15を有する。コンタクタホルダ14aは、テストヘッド12aとコンタクタウェハ15との間に設けられ、コンタクタウェハ15をテストヘッド12aに固定保持する。オートプローバ13は、チャック17を有し、チャック17は、ウェハ16を吸着固定する。
なお、以下の文中でも、先に説明した部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある(以下の変形例、実施の形態についても同様)。
一方、本実施の形態では、テスター本体11aには、上述したLSIの他、コンタクタウェハ15と無線通信を用いて非接触で信号を授受するための無線通信用の回路を有する。また、コンタクタウェハ15は、テスター本体11aと無線通信を用いて信号を授受するための無線通信用の回路を有する。これらの無線通信用の回路を用い、テスター本体11aとコンタクタウェハ15とは、直接無線通信を行う。
図14に示すように、コンタクタウェハ15には、コンタクト部21a、テスト回路23が含まれ、テスト回路23には、無線通信回路が含まれる(図14では、コンタクト部21aの図示を省略し、引出配線21とコンタクト部21aとを一体的に示している。)。テスト回路23は、半導体製造技術を用いたプロセス(半導体プロセス)により形成することができる。また、接点は、形成しなくてもよい。
また、図14に示すように、テストヘッド12a及びコンタクタホルダ14aには、コンタクタウェハ15とテスター本体11aとを接続するための配線を設けなくてもよい。
なお、本実施の形態におけるテスター本体11aは、本発明における検査装置本体部に相当する。また、本実施の形態におけるテストヘッド12a及びコンタクタホルダ14aは、本発明における固定保持機構に相当する。
また、テストヘッド12aは、オートプローバ13の内部に設けられてもよく、オートプローバ13の外部に設けられてもよい。
次に、図15を参照し、本実施の形態におけるコンタクタウェハ15に形成するテスト回路の構成について説明する。図15は、本実施の形態に係る基板検査装置の電気回路の構成を示すブロック図である。
図15に示すように、基板検査装置10aの電気回路は、テスター本体11a、コンタクタウェハ15、ウェハ16よりなり、大部分の構成は、第1の実施の形態と同様である。テスター本体11aは、テストジェネレーション31、データプロセッサ32を有する。データプロセッサ32は、データプロセッサに加え、メモリ、AD/DAC(アナログデジタル/デジタルアナログコンバータ)を有する。コンタクタウェハ15には、図14に示すブロック図の上方に挿入されたコンタクタウェハ15の平面図に示すように、テスト回路部15aを多数形成する。テスト回路部15aのそれぞれは、コンタクト部21a、テスト回路23を有する。テスト回路部15aのテスト回路23は、ドライバ41、コンパレータ42、スイッチ43、電圧/電流源44を有する。
上記した構成に加え、本実施の形態では、テスター本体11aは、無線I/F33、アンテナ33を有する。また、テスト回路部15aのテスト回路23は、無線I/F45、アンテナ45を有する。無線I/F33、45は、送信系、受信系の回路を含むものである。送信系、受信系の回路が、例えばデュプレクサを介して合流し、アンテナと接続されるような構成を有することができる。
無線通信方式としては、特に限定されないが、一般的な非接触通信技術であればよく、例えば電子マネー等で利用されている非接触ICカード等に用いられている通信方式を用いることができる。
本実施の形態に係るコンタクタウェハの構造は、テスト回路中に無線通信回路が含まれる点を除き、第1の実施の形態と同様である。すなわち、第1の実施の形態において図4から図7を用いて説明した種々の構造を有するコンタクタウェハを用いることができる。また、第1の実施の形態において図8から図10を用いて説明した基板検査装置における位置合わせ方法を用いて位置合わせを行うことができる。更に、第1の実施の形態で図11を用いて説明したコンタクタウェハの製造方法を用いてコンタクタウェハを製造することができる。
本実施の形態によれば、ウェハとコンタクタウェハとの間で位置合わせができ、ウェハとコンタクタウェハとを電気的に接続することができればよく、コンタクタウェハとコンタクタホルダとが電気的に接続されなくてもよい。また、コンタクタホルダ中に配線を設けなくてもよい。従って、コンタクタホルダの構造を簡略化することができる。
あるいは、ウェハとコンタクタウェハとの間で位置合わせすることができ、ウェハとコンタクタウェハとを電気的に接続することができれば、コンタクタウェハとコンタクタホルダと接触させることのない構成とすることも可能である。
(第2の実施の形態の変形例)
次に、図16及び図17を参照し、第2の実施の形態の変形例に係る基板検査装置及びコンタクタウェハについて説明する。
図16は、本変形例に係る基板検査装置を示す一部断面を含む正面図である。
本変形例に係る基板検査装置10bは、テスター本体11b側のテスト回路及び無線通信用回路がコンタクタホルダ14b中に設けられたテスター回路ウェハ80に含まれている。
本変形例においても、基板検査装置10bは、テスター本体11b、テストヘッド12b、オートプローバ13を有する。また、テストヘッド12bのコンタクタホルダ14b、コンタクタウェハ15を除いた部分、オートプローバ13の構成については、第1の実施の形態と同様である。テストヘッド12bは、オートプローバ13内に上下に動かすことができるように設置され、コンタクタホルダ14b、コンタクタウェハ15を有する。コンタクタホルダ14bは、テストヘッド12bとコンタクタウェハ15との間に設けられ、コンタクタウェハ15をテストヘッド12bに固定保持する。オートプローバ13は、チャック17を有し、チャック17は、ウェハ16を吸着固定する。また、コンタクタウェハ15の構成は、第2の実施の形態と同様である。
一方、本変形例では、基板を検査するための信号を発生するテストジェネレーション等の回路を、テスター本体11bに設けておらず、コンタクタホルダ14bの内部に設けられたテスター回路ウェハ80に設けている。また、コンタクタホルダ14bは、コンタクタウェハ15と無線通信を用いて非接触で信号を授受するための無線通信用の回路を有している。
図16に示すように、コンタクタホルダ14bの内部には、テスター回路ウェハ80を設けている。テスター回路ウェハ80には、無線通信回路等を含めたテスト回路81、配線82等が形成されている。
なお、本変形例におけるテスター本体11bは、本発明における検査装置本体部に相当する。また、本変形例におけるテストヘッド12b及びコンタクタホルダ14bは、本発明における固定保持機構に相当する。
また、テストヘッド12bは、オートプローバ13の内部に設けられてもよく、オートプローバ13の外部に設けられてもよい。
次に、図17を参照し、本変形例におけるテスター回路ウェハ及びコンタクタウェハに形成するテスト回路の構成について説明する。図17は、本変形例に係る基板検査装置の電気回路の構成を示すブロック図である。
図17に示すように、基板検査装置の電気回路は、テスター本体11b、テスター回路ウェハ80、コンタクタウェハ15、ウェハ16により構成されている。コンタクタウェハ15の各テスト回路部に形成するテスト回路の構成は、第2の実施の形態と同様であり、ドライバ41、コンパレータ42、スイッチ43、電圧/電流源44、無線I/F45、アンテナ45を有する。
一方、本変形例では、第2の実施の形態でテスター本体に設けられていたテストジェネレーション31、データプロセッサ32、無線I/F33、アンテナ33は、テスター回路ウェハ80に設けられる。データプロセッサ32は、データプロセッサに加え、メモリ、AD/DAC(アナログデジタル/デジタルアナログコンバータ)を有する。これらに加え、テスター回路ウェハ80には、テスター本体11bと信号を授受するためのテスターコンピュータとのI/F34が設けられる。
無線I/F33、45の回路構成、無線通信方式としては、第2の実施の形態と同様とすることができる。
本変形例に係るコンタクタウェハの構造は、第2の実施の形態と同様である。すなわち、第1の実施の形態で図4から図7を用いて説明した種々の構造を有するコンタクタウェハを用いることができる。また、第1の実施の形態で図8から図10を用いて説明した基板検査装置における位置合わせ方法を用いて位置合わせを行うことができる。更に、第1の実施の形態で図11を用いて説明したコンタクタウェハの製造方法を用いてコンタクタウェハを製造することができる。
本変形例によれば、コンタクタホルダ中のテスター回路ウェハに形成したテスト回路で発生した信号は、無線通信によりコンタクタウェハに送信され、コンタクタウェハを介して基板の検査回路に送信される。また、基板の検査回路で発生した信号は、コンタクタウェハから無線通信によりテスター回路ウェハに送信される。従って、テスター回路ウェハから基板までの通信距離、配線長を短縮することができる。回路配線長が長いと、回路配線に寄生する寄生容量が著しく増大し、特に高周波の信号を高精度で検出することができない。本変形例では、信号発生回路部分も基板の付近に設けることにより、更に高い周波数、特に1GHz以上の高い周波数で動作する回路を有する半導体基板を検査する場合において、従来の基板検査装置に比べ、高精度で基板検査を行うことができる。
なお、本変形例でも、基板とコンタクタウェハとの間で位置合わせができ、基板とコンタクタウェハとを電気的に接続することができればよく、コンタクタウェハとコンタクタホルダとが電気的に接続されなくてもよい。また、コンタクタホルダ中に配線を設けなくてもよい。従って、コンタクタホルダの構造を簡略化することができる。
あるいは、基板とコンタクタウェハとの間で位置合わせができ、基板とコンタクタウェハとが電気的が接続されていれば、コンタクタウェハとコンタクタホルダと接触させない構成とすることも可能である。
(第3の実施の形態)
次に、図18及び図19を参照し、第3の実施の形態に係る基板検査装置及びコンタクタウェハについて説明する。
図18は、本実施の形態に係る基板検査装置を示す一部断面を含む正面図である。
本実施の形態に係る基板検査装置10cは、上下両面に電極パッドが形成された被検査基板(基板)における電気的な検査を行うものであり、検査装置本体部に電気的に接続され、基板の上面側に接続するための上面側コンタクタ及び基板の下面側に電気的に接続するための下面側コンタクタを有している。
本実施の形態においても、基板検査装置10cは、テスター本体11c、テストヘッド12c、オートプローバ13を有する。また、テストヘッド12cのコンタクタホルダ14b、コンタクタウェハ15を除いた部分、オートプローバ13の構成については、第1の実施の形態と同様である。また、テストヘッド12c、コンタクタホルダ14b、コンタクタウェハ15の構成については、第2の実施の形態の変形例と同様である。すなわち、テスター本体11c側のテスト回路及び無線通信用回路が、コンタクタホルダ14b中に設けられたテスター回路ウェハ80に含まれている。
一方、本実施の形態に係る基板検査装置10cは、上下両面に電極パッドが形成された基板の電気的な検査を行うものである。従って、テストヘッド12cは、テスター本体11cと基板116の下面側とを電気的に接続するための下面側コンタクタ(以下「下面側コンタクタウェハ」という。)115、及び下面側コンタクタホルダ114bを有する。下面側コンタクタウェハ115は、テスター本体11cと基板(ウェハ)116との間に設けられ、テスター本体11から送られてきた信号を基板(ウェハ)116に送り、基板(ウェハ)116から送られてきた信号をテスター本体11cに送る。下面側コンタクタホルダ114bは、下面側コンタクタホルダ114bの下面側に設けられた凹部がチャック17と係合するように固定保持される。下面側コンタクタウェハ115は、下面側コンタクタホルダ114bの上面側に設けられた凹部に係合するように固定保持される。従って、下面側コンタクタウェハ115は、下面側コンタクタホルダ114bを介してチャック17に固定保持される。
また、本実施の形態では、基板(ウェハ)を下面側から電気的に接続して検査するための信号を発生するテストジェネレーション等の回路を、テスター本体11cに設けておらず、下面側コンタクタホルダ114bの内部に設けられたテスター回路ウェハ180に設けている。また、下面側コンタクタホルダ114bは、下面側コンタクタウェハ115と無線通信を用いて非接触で信号を授受するための無線通信用の回路を有している。
なお、下面側コンタクタホルダ114bの内部に設けられたテスター回路ウェハ180から引き出された配線122aと、テスター本体11cとは、図示しない配線で接続されてもよく、図示しない無線通信回路を介して接続されてもよい。
一方、本実施の形態では、コンタクタホルダ14b、コンタクタウェハ15、テスター回路ウェハ80は、それぞれ(上面側)コンタクタホルダ、(上面側)コンタクタウェハ、(上面側)テスター回路ウェハである。
次に、図19を参照し、本実施の形態におけるテスター回路ウェハ及びコンタクタウェハに形成するテスト回路の構成について説明する。図19は、本実施の形態に係る基板検査装置の電気回路の構成を示すブロック図である。
図19に示すように、基板検査装置の電気回路は、大きく基板(ウェハ)の上面側と下面側とに分けられる。
上面側の電気回路は、テスター本体11c、(上面側)テスター回路ウェハ80、(上面側)コンタクタウェハ15、ウェハ116により構成されている。(上面側)テスター回路ウェハ80は、無線通信回路等を含めたテスト回路81、配線82等を有する。また、(上面側)テスター回路ウェハ80のテスト回路81は、第2の実施の形態の変形例と同様であり、テストジェネレーション31、データプロセッサ32、無線I/F33、アンテナ33、テスターコンピュータとのI/F34を有する。(上面側)コンタクタウェハ15は、第2の実施の形態の変形例と同様であり、ドライバ41、コンパレータ42、スイッチ43、電圧/電流源44、無線I/F45、アンテナ45を有する。
一方、下面側の電気回路は、テスター本体11c、下面側テスター回路ウェハ180、下面側コンタクタウェハ115、ウェハ116により構成されている。下面側テスター回路ウェハ180は、無線通信回路等を含めたテスト回路181、配線182等を有する。また、下面側テスター回路ウェハ180も、(上面側)テスター回路ウェハ80と同様であり、テストジェネレーション131、データプロセッサ132、無線I/F133、アンテナ133、テスターコンピュータとのI/F134を有する。下面側コンタクタウェハ115は、(上面側)コンタクタウェハ15と同様であり、ドライバ141、コンパレータ142、スイッチ143、電圧/電流源144、無線I/F145、アンテナ145を有する。
本実施の形態に係る(上面側)コンタクタウェハ15の構造は、第1の実施の形態で図4から図7を用いて説明した種々の構造を有するコンタクタウェハを用いることができる。更に、第1の実施の形態で図11を用いて説明したコンタクタウェハの製造方法を用いて(上面側)コンタクタウェハを製造することができる。
一方、下面側コンタクタウェハ115も、第1の実施の形態と同様のコンタクタウェハを用いることができ、第1の実施の形態に係るコンタクタウェハの製造方法を用いて製造することができる。また、図18に示す下面側コンタクタウェハ115における引出配線121、コンタクト部121a、テスト回路123、絶縁層124、配線125、絶縁層126、パッド127、貫通電極128、配線129及び絶縁層130は、第1の実施の形態に係るコンタクタウェハ15における引出配線21、コンタクト部21a、テスト回路23、絶縁層24、配線25、絶縁層26、パッド27、貫通電極28、配線29及び絶縁層30のそれぞれに相当する。
次に、図20から図21Dを参照し、本実施の形態に係る基板検査装置においてコンタクタと基板とを位置合わせする基板検査装置における位置合わせ方法について説明する。
図20は、本実施の形態に係る基板検査装置における位置合わせ方法の各工程の手順を説明するためのフローチャートである。図21Aから図21Dは、本実施の形態に係る基板検査装置における位置合わせ方法の各ステップにおけるコンタクタ及び基板の構造を模式的に示す断面図である。なお、図20は、基板検査装置における位置合わせ方法のみならず、位置合わせ方法を含む基板検査方法を示す。
本実施の形態に係る基板検査装置における位置合わせ方法を含む基板検査方法は、図20に示すように、下面側親水化処理工程(ステップS31)と、下面側液体供給工程(ステップS32)と、下面側載置工程(ステップS33からステップS35)と、下面側固定保持工程(ステップS36)と、(上面側)親水化処理工程(ステップS37)と、(上面側)液体供給工程(ステップS38)と、(上面側)載置工程(ステップS39からステップS41)と、(上面側)固定保持工程(ステップS42)と、検査工程(ステップS43)と、切り離し工程(ステップS44)とを含む。下面側載置工程は、載置ステップ(ステップS33)と、位置合わせステップ(ステップS34)と、エッチングステップ(ステップS35)とを含み、(上面側)載置工程は、載置ステップ(ステップS39)と、位置合わせステップ(ステップS40)と、エッチングステップ(ステップS41)とを含む。また、本実施の形態に係る基板検査装置における位置合わせ方法は、ステップS31の下面側親水化処理工程からステップS39〜ステップS41の(上面側)載置工程までを含む。
始めに、ステップS31の下面側親水化処理工程を行う。下面側親水化処理工程は、貼り合せ等により積層基板として製造され、上下両面に電極パッドが形成されているウェハ116を準備し、必要に応じて下面に形成されている下面側電極パッド118の親水化処理、及びそれ以外の部位の疎水化処理を行う工程である。図21A(a)は、ステップS31の工程が行われた後のウェハ116の構造を示す。図21A(a)から図21A(d)において親水化処理が行われた下面側電極パッド118の表面を118aで表す。
親水化処理の方法、下面側電極パッド118以外の部位の撥水処理の有無、下面側ダミー電極パッドの親水化処理については、第1の実施の形態におけるステップS11と同様にすることができる。
次に、ステップS32の下面側液体供給工程を行う。下面側液体供給工程は、下面側コンタクタホルダ114bの上面側の凹部に収容され、下面側コンタクト部121aが親水化処理された下面側コンタクタウェハ115上に液体119を供給する工程である。図21A(b)は、ステップS32の工程が行われた後の基板の構造を示す。
図21A(b)に示すように、下面側コンタクタウェハ115の引出電極121の表面に形成された下面側コンタクト部121a上及び下面側コンタクト部121aの近傍に、液体119を供給する。液体119を供給する方法、液体119の材料、液体119の塗布方法は、第1の実施の形態におけるステップS12と同様にすることができる。
また、下面側コンタクタウェハ116にダミーコンタクト部がある場合には、ダミーコンタクト部にも液体が塗布される。
次に、ステップS33からステップS35の下面側載置工程を行う。下面側載置工程は、下面側コンタクタウェハ115上にウェハ116を載置し、ウェハ116を下面側コンタクタウェハ115に対して位置合わせする工程である。下面側載置工程は、載置ステップ(ステップS33)、位置合わせステップ(ステップS34)、エッチングステップ(ステップS35)を含む。
最初に、ステップS33の載置ステップを行う。載置ステップでは、図21A(c)に示すように、表面に液体119が供給された下面側コンタクタウェハ115上にウェハ116を載置する。すなわち、親水化処理された下面側電極パッド118の表面の上及び近傍に液体が塗布された状態で、下面側コンタクタウェハ115の引出電極121の表面に形成された下面側コンタクト部121aと下面側電極パッド118とが液体119を介して接触するように、下面側コンタクタウェハ115上にウェハ116を載置する。
この際、基板検査装置による位置合わせを高精度に行う必要はない。また、載置する際に、ウェハ116にいずれの方向にも力を加える必要はない。
なお、下面側コンタクタウェハ115の下面側コンタクト部121aにおいても、ウェハ116の下面側電極パッド118と同様に親水化処理が行われてもよい。あるいは、下面側コンタクト部121aを、液体に対して濡れ性の良い金属等の親水性を有する材料を用いて形成してもよい。
また、ウェハ116を下面側コンタクタウェハ115上に載置する載置動作は、図示しない搬送装置により行ってもよい。
また、ウェハ116に前述した下面側ダミー電極パッドがあり、下面側コンタクタウェハ115に前述した下面側ダミーコンタクト部がある場合には、下面側ダミー電極パッドと下面側ダミーコンタクト部とが液体を介して接触する。
ステップS33で下面側コンタクタウェハ115上に載置されたウェハ116は、第1の実施の形態のステップS14と同様に、ステップS34において、図21A(d)に示すように、下面側コンタクタウェハ115との間で液体119の表面張力により自己整合的に位置合わせがなされる。
また、ウェハ116に前述した下面側ダミー電極パッドがあり、下面側コンタクタウェハ115に前述した下面側ダミーコンタクト部がある場合には、下面側ダミー電極パッドと下面側ダミーコンタクト部とが液体を介して位置合わせされる。
ステップS34でウェハ116が位置合わせされた下面側コンタクタウェハ115では、ステップS35のエッチングステップにおいて、図21B(e)に示すように、液体119により、下面側電極パッド118の表面が、還元され、又はエッチングされる。すなわち、下面側電極パッド118の表面には、酸化膜又は汚染等による被膜が形成されている場合がある。このような場合には、液体119により、酸化膜又は被膜が還元されるか、又はエッチングにより除去される。あるいは、同時に、下面側コンタクタウェハ115の下面側コンタクト部121aの表面に酸化膜又は汚染等による被膜が形成されている場合にも、下面側コンタクト部121aの表面に形成されている酸化膜等は、除去される。
従って、液体119として、酸化膜等を還元する機能を有するか、又は酸化膜等をエッチングする機能を有するものを用いることができるのは、第1の実施の形態と同様である。
次に、ステップS36の下面側固定保持工程を行う。下面側固定保持工程は、ウェハ116を押し下げ、ウェハ116と下面側コンタクタウェハ115とを接触させた状態で固定保持する工程である。図21B(f)は、ステップS36の工程が行われた後の基板の構造を示す(なお、図21B(f)から図21D(l)では、下面側コンタクト部121aの図示を省略し、引出配線121と下面側コンタクト部21aとを一体的に示している。)。
図21B(f)に示すように、ウェハ116を下面側コンタクタウェハ115に押さえつけるように力を加え、下面側電極パッド118と下面側コンタクト部121aとを接触させる。ステップS35において、既に電極パッド118と下面側コンタクト部121aとは位置合せされているため、ステップS36において、下方への力を印加するだけでよく、横方向に力を印加する必要はない。
なお、ステップS36の下面側固定保持工程を省略し、後にステップS42を行うときに、ウェハ116と下面側コンタクタウェハ115とを接触させた状態で固定保持してもよい。
次に、ステップS37の(上面側)親水化処理工程を行う。(上面側)親水化処理工程は、必要に応じてウェハ116の下面側電極パッド118の親水化処理、及びそれ以外の部位の疎水化処理を行う工程であり、第1の実施の形態におけるステップS11と同様にすることができる。図21B(g)は、ステップS37の工程が行われた後のウェハ116の構造を示す。図21B(g)から図21C(j)において親水化処理が行われた(上面側)電極パッド18の表面を18aで表す。
次に、ステップS38の(上面側)液体供給工程を行う。ウェハ115上に液体19を供給する工程であり、第1の実施の形態におけるステップS12と同様にすることができる。図21C(h)は、ステップS38の工程が行われた後の基板の構造を示す。
次に、ステップS39からステップS41の(上面側)載置工程を行う。(上面側)載置工程は、ウェハ116上に(上面側)コンタクタウェハ15を載置し、(上面側)コンタクタウェハ15をウェハ116に対して位置合わせする工程である。(上面側)載置工程は、載置ステップ(ステップS39)、位置合わせステップ(ステップS40)、エッチングステップ(ステップS41)を含む。
最初に、ステップS39の載置ステップを行う。載置ステップでは、図21C(i)に示すように、表面に液体19が供給されたウェハ116の上方に、(上面側)コンタクタウェハ15をウェハ搬送アーム90により搬送し、ウェハ116上に載置する。この際、ウェハ搬送アーム90による位置合わせを高精度に行う必要はない。また、載置する際に、ウェハ116にいずれの方向にも力を加える必要はない。
なお、(上面側)コンタクタウェハ15の(上面側)コンタクト部21aにおいても、ウェハ116の(上面側)電極パッド18と同様に親水化処理が行われてもよい。あるいは、(上面側)コンタクト部21aを、液体に対して濡れ性の良い金属等の親水性を有する材料を用いて形成してもよい。
また、ウェハ116に前述した(上面側)ダミー電極パッドがあり、(上面側)コンタクタウェハ15に前述した(上面側)ダミーコンタクト部がある場合には、(上面側)ダミー電極パッドと(上面側)ダミーコンタクト部とが液体を介して接触する。
ステップS39でウェハ116上に載置された(上面側)コンタクタウェハ15は、第1の実施の形態のステップS14と同様に、ステップS40において、図21C(j)に示すように、ウェハ116上との間で液体19の表面張力により自己整合的に位置合わせがなされる。
また、ウェハ116に前述した(上面側)ダミー電極パッドがあり、(上面側)コンタクタウェハ15に前述した(上面側)ダミーコンタクト部がある場合には、(上面側)ダミー電極パッドと(上面側)ダミーコンタクト部とが液体を介して位置合わせされる。
ステップS40で(上面側)コンタクタウェハ15が位置合わせされたウェハ116では、第1の実施の形態におけるステップS15と同様に、ステップS41のエッチングステップにおいて、図21D(k)に示すように、液体19により、(上面側)電極パッド18の表面が、還元され、又はエッチングされる。
次に、ステップS42の(上面側)固定保持工程を行う。(上面側)固定保持工程は、コンタクタホルダ14bを下降させてコンタクタウェハ15を押し下げ、コンタクタウェハ15とウェハ116とを接触させた状態で固定保持する工程であり、第1の実施の形態におけるステップS16と同様にすることができる。図21D(l)は、ステップS42の工程が行われた後の基板の構造を示す(なお、図21D(l)では、下面側コンタクト部121aの図示を省略する。)。
ステップS31からステップS42の工程よりなる基板検査装置における位置合わせ方法を行った後、ステップS43の検査工程よりなる基板検査を行う。検査工程は、第1の実施の形態におけるステップS17と同様にすることができる。ただし、本実施の形態では、ウェハ116の下面側では、テスター本体11cから、下面側テスター回路ウェハ180を介して下面側コンタクタウェハ115へ無線通信によって信号が送られ、送られた信号に基づいて、下面側コンタクタウェハ115に設けられたテスト回路123のスイッチ及びドライバを制御して信号を発生し、発生した信号がウェハ116の電気回路の下面側の入力側に送られる。その結果、ウェハ116の電気回路の下面側の出力側から発生した信号は、下面側コンタクタウェハ115のテスト回路123のスイッチ及びコンパレータを制御して読取られ、読取られた信号が、下面側コンタクタウェハ115から無線通信によって下面側テスター回路ウェハ180へ送られ、更にテスター本体11cへと送られる。
ステップS43の検査工程を行った後、ステップS44の切り離し工程を行う。切り離し工程は、第1の実施の形態におけるステップS18と同様にすることができる。
本実施の形態でも、ウェハ116から信号を読み取る回路までの配線長を短縮することができ、高い周波数、特に1GHz以上の高い周波数で動作する回路を有する半導体基板を検査する場合において、従来の基板検査装置に比べ、高精度で基板検査を行うことができる。
(第4の実施の形態)
次に、図22及び図23を参照し、第4の実施の形態に係る基板検査装置、コンタクタウェハ及びコンタクタウェハの製造方法について説明する。
最初に、図22を参照し、本実施の形態に係る基板検査装置について説明する。図22は、本実施の形態に係る基板検査装置を示す一部断面を含む正面図である。
本実施の形態に係る基板検査装置10dのコンタクタウェハ15fには、コンタクト部21a、接点22が設けられるものの、ドライバ、コンパレータ、スイッチ、電圧/電流源等のテスト回路は設けられていない。
本実施の形態においては、基板検査装置10dは、テスター本体11d、テストヘッド12d、オートプローバ13を有する。また、テストヘッド12d、オートプローバ13の構成については、第1の実施の形態と同様である。
一方、第1の実施の形態においてコンタクタウェハ内に設けたテスト回路は、本実施の形態ではテスター本体11dに設けられている。あるいは、第2の実施の形態の変形例のように、コンタクタホルダ14cの内部にテスター回路ウェハを設け、その中に形成してもよい。
本実施の形態では、第1の実施の形態で図8から図10を用いて説明した基板検査装置における位置合わせ方法を用いて位置合わせを行うことができる。
次に、図23を参照し、本実施の形態に係るコンタクタウェハの製造方法について説明する。図23は、本実施の形態に係るコンタクタウェハの製造方法の各ステップにおけるコンタクタウェハの構造を模式的に示す断面図及び上面図である。
本実施の形態に係るコンタクタウェハの製造方法は、予め準備する半導体ウェハにテスト回路を形成していないことを除き、第1の実施の形態に係るコンタクタウェハの製造方法と同様である。従って、第1の実施の形態で説明した図11に示す各工程を行うことができる。また、図23(a)から図23(f)のそれぞれは、図11におけるステップS21からステップS26の工程が行われた後のコンタクタウェハの構造を示す。なお、図23では、断面図を左側に示し、上面図を右側に示す。
本実施の形態に係るコンタクタウェハの製造方法も、図11に示すように、基板準備工程(ステップS21)と、金属膜形成工程(ステップS22)と、配線形成工程(ステップS23)と、絶縁層形成工程(ステップS24)と、引出配線形成工程(ステップS25)と、コンタクト部形成工程(ステップS26)とを含む。
ステップS21の基板準備工程では、図23(a)に示すように、予めウェハ15fを準備する。上述したように、本実施の形態では、ウェハ15f内にテスト回路を形成しない。
次に、ステップS22の金属膜形成工程では、図23(b)に示すように、配線29を形成するための金属膜29aを形成する。
次に、ステップS23の配線形成工程では、図23(c)に示すように、金属膜29a上にマスクを形成し、一部を除去して配線29を形成する。具体的には、必要な配線部分にマスクを形成した後に、マスクに覆われていない部位をエッチングにより除去する。第1の実施の形態と同様に、この際のエッチングの方法は、ウェットエッチングでもよく、ドライエッチングでもよい。
次に、ステップS24の絶縁層形成工程では、図23(d)に示すように、配線29を形成したウェハ15fの全面に絶縁層30を形成し、一部を除去して配線29を上面へ引き出す箇所を形成する。又は、配線29からコンタクト部21を接続する位置にマスクを形成した後に、表面に絶縁層30を形成してもよい。絶縁層30の形成は、第1の実施の形態と同様に、先に形成した配線に損傷を与えない方法であれば、CVD、PVD、塗布、蒸着等のいかなる方法でも構わない。絶縁層30は、シリコンの酸化物のほか、ポリイミドのような樹脂材料でも構わない。
次に、第1の実施の形態と同様に、ステップS25の引出配線形成工程を行い、図23(e)に示すように、引出配線21を形成する。
次に、ステップS26のコンタクト部形成工程では、図23(f)に示すように、上面へ引き出した引出配線21の上にコンタクト部21aを形成する。コンタクト部21aとして使用する親水性の金属を蓋のように埋め込む。コンタクト部21aの上面はウェハ15fの表面(絶縁層30の上面)と同じ高さの平面でもよく、ウェハ15fの表面よりも高い凸状態で形成してもよい。ウェハ15fの表面よりも低い凹部を形成する場合にも、電極パッド18との間に導電性を有する液体を介して電気的に接続することができる。
なお、コンタクト部形成工程(ステップS26)を行わず、引出配線形成工程(ステップS25)において、引出配線をウェハ15fの表面(絶縁層30の上面)まで形成してもよい。
また、ステップS26の後に、光触媒を塗布した後にマスクにより選択的にUV光照射を行う方法、有機ケイ素化合物等の撥水性材料の選択的な塗布、等、種々の方法を用いて、コンタクト部21aを親水化処理する親水化処理工程を行ってもよい。このとき、コンタクト部21aの表面が親水化処理され、それ以外の部位が撥水化処理されるようにしてもよい。
以上のような製造方法により、コンタクタウェハが製造される。
本実施の形態によっても、基板とコンタクタウェハとの間で容易に自己整合的に位置合わせすることができ、基板とコンタクタウェハとを容易に電気的に接続することができる。従って、コンタクタを基板に押し付けるために付加する荷重を極力低減することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について記述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。