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JP2011055575A - 電動車両 - Google Patents

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JP2011055575A JP2009199356A JP2009199356A JP2011055575A JP 2011055575 A JP2011055575 A JP 2011055575A JP 2009199356 A JP2009199356 A JP 2009199356A JP 2009199356 A JP2009199356 A JP 2009199356A JP 2011055575 A JP2011055575 A JP 2011055575A
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Naoki Takahashi
直樹 高橋
Hiromichi Kawamura
弘道 川村
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】駆動装置に電力を供給するための蓄電装置を備えた電動車両において、どのようなタイミングで車両が走行状態から駐車状態とされた場合でも、駐車中において、蓄電装置が高充電状態に保持されることによる、蓄電装置の劣化を有効に防止することが可能な電動車両を提供すること。
【解決手段】駆動装置100に電力を供給するための蓄電装置300を備えた電動車両において、前記電動車両の走行中において、走行状態から駐車状態となったと仮定した場合に、駐車中における前記蓄電装置の内部温度の推移を予測する予測手段310と、前記予測手段により予測された前記蓄電装置の内部温度の推移に基づいて、前記蓄電装置のSOCの上限値を設定する設定手段310と、を備えることを特徴とする電動車両。
【選択図】 図1

Description

本発明は、駆動装置に電力を供給するための蓄電装置を備えた電動車両に関するものである。
駆動装置に電力を供給するための蓄電装置を備えた電動車両において、電動車両を駐車する際に、電動車両に備えられた蓄電装置が高充電状態にあり、駐車中において、蓄電装置が高充電状態に保持されることにより、蓄電装置の劣化が促進してしまうことが知られている。これに対して、このような電動車両において、ナビゲーション装置などを用いて車両位置と目的地との相対距離を検出し、検出した相対距離が所定距離以下となった場合に、目的地到達時における、蓄電装置の蓄電量が所定の閾値以下となるように、蓄電装置の入出力電力を制御する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2007−59088号公報
しかしながら、上記従来技術においては、車両位置と目的地との相対距離が所定距離以下となった場合にのみ、蓄電装置の入出力電力を制御するものであるため、たとえば、運転者が予定を変更し、車両位置と目的地との相対距離が上記所定距離よりも長い地点において車両を駐車させた場合(目的地から離れた地点で車両を駐車させた場合)には、蓄電装置の蓄電量を制御することができず、そのため、このような場合には、蓄電装置が劣化してしまうという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、駆動装置に電力を供給するための蓄電装置を備えた電動車両において、どのようなタイミングで車両が走行状態から駐車状態とされた場合でも、駐車中において、蓄電装置が高充電状態に保持されることによる、蓄電装置の劣化を有効に防止することが可能な電動車両を提供することにある。
本発明は、駆動装置に電力を供給するための蓄電装置を備えた電動車両において、電動車両の走行中において、走行状態から駐車状態となったと仮定した場合に、駐車中における蓄電装置の内部温度の推移を予測し、予測した内部温度の推移に基づいて、蓄電装置のSOCの上限値を設定することで、上記課題を解決する。
本発明によれば、蓄電装置の内部温度の推移を予測し、予測した内部温度の推移に基づいて、蓄電装置のSOCの上限値を設定するため、蓄電装置の蓄電量を適切に制御することができ、これにより、どのようなタイミングで車両が走行状態から駐車状態とされた場合でも、駐車中において、蓄電装置が高充電状態に保持されることによる、蓄電装置の劣化を有効に防止することができる。
図1は、本実施形態に係る電動車両のシステム構成を示す図である。 図2は、第1実施形態に係る蓄電装置のSOCの上限値設定処理を示すフローチャートである。 図3Aは、駐車中における蓄電装置の内部温度の推移の一例を示すグラフである。 図3Bは、駐車中における蓄電装置の内部温度が、所定温度Tよりも高い状態で推移する場合の一例を示すグラフである。 図3Cは、駐車中における蓄電装置の内部温度が、所定温度Tよりも低い状態で推移する場合の一例を示すグラフである。 図3Dは、駐車中における蓄電装置の内部温度が、所定温度Tよりも高い状態から低い状態へと推移する場合の一例を示すグラフである。 図4は、第1実施形態に係るSOC上限値設定処理の適用例を示すグラフである。 図5は、第2実施形態に係る蓄電装置のSOCの上限値設定処理を示すフローチャートである。 図6は、第3実施形態に係る蓄電装置のSOCの上限値設定処理を示すフローチャートである。 図7は、第3実施形態に係る基準劣化負荷量Lの補正処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
図1は、本実施形態に係る電動車両のシステム構成を示す図である。
本実施形態の電動車両は、図1に示すように、駆動装置100と、発電装置200と、蓄電装置300とを備えている。
駆動装置100は、駆動用モータ101および駆動用インバータ102を備えており、駆動系制御装置110により、運転者のアクセル操作に基づいた指令が駆動用インバータ102に送出されることで、運転者のアクセル操作に応じた駆動力を駆動輪500に発生させる。具体的には、駆動装置100は、発電装置200により発電された電力および/または蓄電装置300に貯蔵されている電力を取り出して、取り出した電力を、駆動用インバータ102を介して駆動用モータ101により動力に変換し、必要に応じて減速機400により、動力変換が行なわれた後、駆動輪500を駆動させる。そして、これにより、電動車両の走行が行なわれることとなる。なお、駆動系制御装置110は、駆動装置100を制御するためのプログラムを格納したROMと、このROMに格納されたプログラムを実行するCPUと、記憶装置としてのRAMとを備え、これにより、駆動装置100を制御するものである。
また、駆動装置100においては、駆動用モータ101により電力の回生が行なわれた場合には、回生された電力は、駆動用インバータ102によって電力変換が行なわれた後、蓄電装置300に出力される。
発電装置200は、発電用エンジン201、発電用モータ202、および発電用インバータ203を備えている。発電装置200は、発電系制御装置210からの指令に基づき、発電用エンジン201が燃料により駆動されることにより、発電用エンジン201の駆動による出力トルクにより発電用モータ202により発電が行なわれるようになっており、発電された電力は、発電用インバータ203により電力変換が行なわれた後に、駆動装置100および/または蓄電装置300に出力される。なお、発電系制御装置210は、発電装置200を制御するためのプログラムを格納したROMと、このROMに格納されたプログラムを実行するCPUと、記憶装置としてのRAMとを備え、これにより、発電装置200を制御するものである。
蓄電装置300は、発電装置200により発電された電力および駆動装置100からの回生電力を貯蔵する。蓄電装置300としては、特に限定されず、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池などの各種二次電池が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
この蓄電装置300は、蓄電系制御装置310に接続されており、蓄電系制御装置310は、蓄電装置300の電力の入出力制御などの各種制御を行う。具体的には、蓄電系制御装置310は、蓄電装置300の端子電圧、通電電流、内部温度、内部抵抗、蓄電量、雰囲気温度、および放熱特性等の各種データを取得し、これらに基づいて、蓄電装置300の制御を行う。なお、これらの各データは、蓄電装置300に備えられたセンサ(不図示)からの出力を用いて測定してもよいし、あるいは、各種測定結果等から推定してもよい。
そして、本実施形態においては、電動車両が走行状態から直ちに駐車状態とされた場合に、蓄電装置300が高温・高SOC状態で保持されることにより、蓄電装置300が劣化してしまうことを防止するために、蓄電系制御装置310は、これらのデータに基づき、後述するSOC(State of Charge;蓄電量)上限値設定処理を行なうことで、蓄電装置300のSOCの上限値を設定し、設定したSOCの上限値を、駆動系制御装置110および発電系制御装置210に送出する。そして、蓄電装置300により送出されたSOCの上限値に基づき、駆動系制御装置110は、駆動用モータ101により回生された電力の蓄電装置300への出力の制御を行い、また、発電系制御装置210は、発電用エンジン210による発電の制御を行う。このように、蓄電系制御装置310は、蓄電装置300のSOCの上限値を、駆動系制御装置110および発電系制御装置210に送出し、これにより、駆動系制御装置110および発電系制御装置210を協調動作させることで、蓄電装置300に入出力される電力の制御を行う。
このような蓄電系制御装置310は、蓄電装置300を制御するためのプログラムを格納したROMと、このROMに格納されたプログラムを実行するCPUと、記憶装置としてのRAMとを備え、これにより、蓄電装置300を制御するものであり、特に、本実施形態に係る蓄電系制御装置310は、蓄電装置300のSOCの上限値を設定し、これに基づいて、蓄電装置300に入出力される電力の制御を行うために、各種機能を備えている。すなわち、蓄電系制御装置310は、蓄電装置310の内部温度の推移を予測するための温度推移予測機能と、温度推移予測機能により予測された蓄電装置310の内部温度の推移に基づいて、蓄電装置310のSOCの上限値を設定するSOC上限値設定機能と、を備えている。
また、弱電系負荷600としては、エアコン、カーナビゲーション、ワイパー等の各種電気負荷装置が例示される。
次いで、蓄電系制御装置310による、蓄電装置300のSOCの上限値設定処理について、図2に示すフローチャートに基づいて、説明する。図2は、蓄電系制御装置310による、蓄電装置300のSOCの上限値設定処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、電動車両のイグニッションオン操作が行なわれ、走行状態にある場合に行われる。ここで、本実施形態においては、電動車両が実際に走行している場合に加え、実際に走行していない場合(たとえば、一時停止している場合)であっても、電動車両のイグニッションオン操作が行なわれ、電動車両が起動した状態である場合をも含めて、「走行状態」にあるものとする(後述する第2、第3実施形態においても同様。)。また、本処理は、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
まず、ステップS101では、蓄電系制御装置310により、蓄電装置300の内部温度Tbat、外気温度Tair、および蓄電装置300の放熱特性の取得が行なわれる。なお、蓄電装置300の内部温度Tbatは、たとえば、蓄電装置300内部に備えられた温度センサ(不図示)からの出力を受信することで取得することができる。また、外気温度Tairは、たとえば、蓄電装置300の雰囲気温度を検出するための温度センサ(不図示)からの出力を受信することで取得することができる。さらに、蓄電装置300の放熱特性は、蓄電装置300または蓄電系制御装置310に、予め記憶されている蓄電装置300の放熱特性を読み出すことにより取得することができる。なお、蓄電装置300の放熱特性としては、たとえば、蓄電装置300の熱時定数や熱容量などが挙げられる。
ステップS102では、ステップS101で取得した蓄電装置300の内部温度Tbat、外気温度Tair、および蓄電装置300の放熱特性に基づいて、蓄電系制御装置310の温度推移予測機能により、電動車両が現在の走行状態から直ちに駐車状態とされたと仮定した場合(すなわち、電動車両のイグニッションオフ操作が行なわれ、電動車両が放置状態とされたと仮定した場合)に、駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移の予測が行なわれる。
図3Aに、蓄電系制御装置310の温度推移予測機能により予測される、駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移の一例を示す。一般に、電動車両が走行状態から駐車状態とされると、蓄電装置300の内部温度は、外気温度Tairに近づく傾向にあることが知られており。そのため、本実施形態では、蓄電装置300の内部温度Tbat、外気温度Tair、および蓄電装置300の放熱特性に基づき、図3Aに示すように、現在の時間(すなわち、蓄電装置300の内部温度の推移の予測を行なった時間)tから、時間の経過とともに、外気温度Tairに近づくような態様で、駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移(時間の経過による、蓄電装置300の内部温度の変化)を予測する。
ステップS103では、蓄電系制御装置310のSOC上限値設定機能により、予め設定された蓄電装置300の所定温度Tの取得が行なわれる。なお、所定温度Tは、蓄電装置300の設計段階において決定される温度であり、SOCの上限値を決定するために用いられる所定の閾値温度である。所定温度Tの取得は、たとえば、蓄電装置300または蓄電系制御装置310に所定温度Tを予め記憶させておき、これを読み出すことにより行なわれる。
ステップS104では、蓄電系制御装置310のSOC上限値設定機能により、ステップS102において予測された蓄電装置300の内部温度の推移に基づき、蓄電装置300の内部温度が、ステップS103において取得された所定温度Tよりも高い温度で推移し続けるか(常に、所定温度Tよりも高い温度で推移するか)否かについての判断が行なわれる。そして、蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも高い温度で推移し続けると判断された場合には、ステップS105に進み、それ以外の場合には、ステップS106に進む。
ステップS105では、ステップS104において、蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも高い温度で推移し続けると判断されたため、電動車両が走行状態から直ちに駐車状態となった場合に、蓄電装置300が高温・高SOC状態で保持されることによる蓄電装置300の劣化を抑制するために、蓄電装置300のSOCの上限値SOCupper_limを、予め設定された基準SOC(以下、基準SOCを、基準SOCとする。)よりも、低く設定する。すなわち、ステップS105においては、蓄電装置300のSOC使用範囲が縮小されることとなる。ここで、基準SOCは、蓄電装置300の設計段階において決定されるSOCであり、蓄電装置300のSOCの上限値SOCupper_limを設定する際に、基準とされるSOCである。
たとえば、図3Bに示す例においては、ステップS102において予測された蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも高い温度で推移し続けるため、ステップS105に進み、蓄電装置300のSOCの上限値SOCupper_limは、基準SOCよりも、低い値に設定されることとなる。
なお、ステップS105において、SOCの上限値SOCupper_limを、基準SOCよりも低く設定する際において、SOCの上限値SOCupper_limの具体的な値を決定する際には、たとえば、ステップS102において予測された蓄電装置300の内部温度の推移と、所定温度Tとの差に基づいて、決定すればよい。具体的には、蓄電装置300の内部温度の推移と、所定温度Tとの差が比較的大きい場合には、SOCの上限値SOCupper_limを、比較的低い値に設定し、一方で、蓄電装置300の内部温度の推移と、所定温度Tとの差が比較的小さい場合には、SOCの上限値SOCupper_limを、基準SOCにより近い値に設定すればよい。
一方、ステップS104において、蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも高い温度で推移し続けると判断されなかった場合には、ステップS106に進む。ステップS106では、蓄電系制御装置310のSOC上限値設定機能により、ステップS102において予測された蓄電装置300の内部温度の推移に基づき、蓄電装置300の内部温度が、ステップS103において取得された所定温度Tよりも低い温度で推移し続けるか(常に、所定温度Tよりも低い温度で推移するか)否かについての判断が行なわれる。そして、蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも低い温度で推移し続けると判断された場合には、ステップS107に進み、それ以外の場合には、ステップS108に進む。
ステップS107では、ステップS106において、蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも低い温度で推移し続けると判断されたため、電動車両が直ちに駐車状態となった場合でも、蓄電装置300が高温・高SOC状態で保持される可能性が比較的低く、そのため、蓄電装置300のSOCの上限値SOCupper_limを、基準SOCよりも、高く設定する。すなわち、ステップS107においては、蓄電装置300のSOC使用範囲が拡大されることとなる。
たとえば、図3Cに示す例においては、ステップS102において予測された蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも高い温度で推移し続けるため、ステップS107に進み、蓄電装置300のSOCの上限値SOCupper_limは、基準SOCよりも、高い値に設定されることとなる。
なお、ステップS107において、SOCの上限値SOCupper_limを、基準SOCよりも高く設定する際において、SOCの上限値SOCupper_limの具体的な値を決定する際には、たとえば、ステップS102において予測された蓄電装置300の内部温度の推移と、所定温度Tとの差に基づいて、決定すればよい。具体的には、蓄電装置300の内部温度の推移と、所定温度Tとの差が比較的大きい場合には、SOCの上限値SOCupper_limを、比較的高い値に設定し、一方で、蓄電装置300の内部温度の推移と、所定温度Tとの差が比較的小さい場合には、SOCの上限値SOCupper_limを、基準SOCにより近い値に設定すればよい。
一方、ステップS106において、蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも低い温度で推移し続けると判断されなかった場合には、ステップS108に進む。たとえば、図3Dに示す例においては、蓄電装置300の内部温度は、所定温度Tよりも高い温度から、所定温度Tよりも低い温度へと推移するため、ステップS104において、蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも高い温度で推移し続けると判断されず(ステップS104=No)、かつ、ステップS106において、蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも低い温度で推移し続けると判断されない(ステップS106=No)ため、ステップS108に進むこととなる。
ステップS108では、蓄電装置300の内部温度が所定温度Tよりも高い領域(図3Dにおいて、時間tから時間tまで)における、蓄電装置300の劣化に対する影響、および、蓄電装置300の内部温度が所定温度Tよりも低い領域(図3Dにおいて、時間tから時間tまで)における、蓄電装置300の劣化に対する影響の算出が行なわれる。そして、ステップS108では、所定温度Tよりも高い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響と、所定温度Tよりも低い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響と、が実質的に等しいか否かの判断を行ない、これらが実質的に等しい場合には、ステップS109に進む。一方、これらが等しくない場合には、ステップS110に進む。
なお、所定温度Tよりも高い(低い)領域における、蓄電装置300の劣化に対する影響は、たとえば、所定温度Tよりも高い(低い)状態における時間の長さ、および所定温度Tとの差の大きさに基づいて、算出することができる。また、ステップS108においては、所定温度Tよりも高い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響と、所定温度Tよりも低い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響と、が実質的に等しいか否かの判断に際して、必ずしもこれらが厳密な意味で等しいものである必要はなく、等しいと判断できる程度であればよい。
ステップS109では、所定温度Tよりも高い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響と、所定温度Tよりも低い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響と、が実質的に等しいと判断されたため、この場合には、SOCの上限値SOCupper_limを、基準SOCよりも高く、あるいは低く設定する必要がないため、SOCの上限値SOCupper_limを、基準SOCと等しい値に設定する。
一方、ステップS108において、所定温度Tよりも高い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響と、所定温度Tよりも低い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響と、が実質的に等しくないと判断された場合には、ステップS110に進む。ステップS110においては、所定温度Tよりも高い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響の方が、所定温度Tよりも低い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響よりも大きいか否かの判断が行なわれる。
そして、ステップS110において、所定温度Tよりも高い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響の方が大きいと判断された場合には、ステップS105に進み、SOCの上限値SOCupper_limを、基準SOCよりも、低く設定する。なお、この場合においては、SOCの上限値SOCupper_limの具体的な値は、たとえば、所定温度Tよりも高い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響の大きさに応じて設定すればよい。
一方、ステップS110において、所定温度Tよりも高い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響の方が大きいと判断されなかった場合(すなわち、所定温度Tよりも低い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響の方が大きいと判断された場合)には、ステップS107に進み、SOCの上限値SOCupper_limを、基準SOCよりも、高く設定する。なお、この場合においては、SOCの上限値SOCupper_limの具体的な値は、たとえば、所定温度Tよりも低い領域における蓄電装置300の劣化に対する影響の大きさに応じて設定すればよい。
以上のようにして、本実施形態に係る蓄電装置300のSOCの上限値SOCupper_limの設定処理が行なわれる。そして、このようにして設定されるSOCの上限値SOCupper_limは、図1に示す駆動系制御装置110および発電系制御装置210に送出され、これら駆動系制御装置110および発電系制御装置210により、駆動用モータ101により回生された電力の蓄電装置300への出力の制御、および、発電用エンジン210による発電の制御が実行されることで、蓄電装置300に入出力される電力の制御が行われることとなる。
そして、上述したSOC上限値設定処理の具体的な適用例について、図4に示すグラフを用いて説明する。図4は、本実施形態に係るSOC上限値設定処理の具体的な適用例を示すグラフであり、図4においては、上段に、電動車両の走行中における、蓄電装置300の内部温度Tbatの時間変化を、下段に、電動車両の走行中において、本実施形態に係るSOC上限値設定処理に基づいて設定されるSOCの上限値SOCupper_limの時間変化を、それぞれ示している。
図4に示すように、時間t10から時間t11の間では、時間の経過に伴い、蓄電装置300の内部温度Tbatが上昇しているものの、蓄電装置300の内部温度Tbatが所定温度T以下で推移している。そのため、時間t10から時間t11の間では、電動車両が走行状態から直ちに駐車状態となった場合でも、蓄電装置300が高温・高SOC状態で保持される可能性が低く、むしろ蓄電装置300のSOC使用範囲を拡大しておくことが好ましいため、SOCの上限値SOCupper_limは基準SOCよりも高い値に設定されることとなる。なお、時間t10から時間t11の間では、蓄電装置300の内部温度Tbatが時間の経過とともに上昇していくのに伴い、SOCの上限値SOCupper_limも時間の経過とともに低い値に設定される。
また、時間t11から時間t12の間では、蓄電装置300の内部温度Tbatが急激に上昇し、所定温度T以上で推移している。そのため、時間t11から時間t12の間では、電動車両が走行状態から直ちに駐車状態となった場合に、蓄電装置300が高温・高SOC状態で保持されてしまい、これにより蓄電装置300が劣化してしまうことを抑制するために、SOCの上限値SOCupper_limは基準SOCよりも低い値に設定されることとなる。なお、時間t11から時間t12の間では、蓄電装置300の内部温度Tbatが時間の経過とともに上昇していくのに伴い、SOCの上限値SOCupper_limも時間の経過とともに低い値に設定される。すなわち、時間t11から時間t12の間においては、蓄電装置300のSOCの使用範囲を徐々に制限している。
時間t12から時間t13の間では、蓄電装置300の内部温度Tbatは一定であるものの、所定温度T以上で推移する。そのため、時間t12から時間t13の間においても、電動車両が走行状態から直ちに駐車状態となった場合に、蓄電装置300が高温・高SOC状態で保持されてしまい、これにより蓄電装置300が劣化してしまうことを抑制するために、SOCの上限値SOCupper_limは基準SOCよりも低い値に設定されることとなる。なお、時間t12から時間t13の間では、蓄電系制御装置310の温度推移予測機能により予測される、駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移も一定となるため、SOCの上限値SOCupper_limは、時間の経過にかかわらず、一定の値に維持されることとなる。
時間t13から時間t14の間では、蓄電装置300の内部温度Tbatが時間の経過とともに低下しているものの、蓄電装置300の内部温度Tbatが所定温度T以上で推移している。そのため、時間t13から時間t14の間においても、電動車両が走行状態から直ちに駐車状態となった場合に、蓄電装置300が高温・高SOC状態で保持されてしまい、これにより蓄電装置300が劣化してしまうことを抑制するために、SOCの上限値SOCupper_limは基準SOCよりも低い値に設定されることとなる。なお、時間t13から時間t14の間では、蓄電装置300の内部温度Tbatが時間の経過とともに低下していくのに伴い、SOCの上限値SOCupper_limも時間の経過とともに高い値に設定される。すなわち、時間t13から時間t14の間においては、蓄電装置300のSOCの使用範囲を徐々に緩和している。
時間t14から時間t15の間では、蓄電装置300の内部温度Tbatが時間の経過とともに低下し、蓄電装置300の内部温度Tbatが所定温度T以下で推移している。そのため、時間t14から時間t15の間では、電動車両が走行状態から直ちに駐車状態となった場合でも、蓄電装置300が高温・高SOC状態で保持される可能性が低く、むしろ蓄電装置300のSOC使用範囲を拡大しておくことが好ましいため、SOCの上限値SOCupper_limは基準SOCよりも高い値に設定されることとなる。すなわち、時間t14から時間t15の間においては、蓄電装置300のSOCの使用範囲を積極的拡大している。
以上のように、本実施形態においては、蓄電装置300の内部温度Tbat、外気温度Tair、および蓄電装置300の放熱特性に基づいて、電動車両が現在の走行状態から直ちに駐車状態とされたと仮定した場合に、駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移を予測し、予測した蓄電装置300の内部温度の推移に基づいて、SOCの上限値SOCupper_limを設定するものである。そのため、本実施形態によれば、蓄電装置300の蓄電量を適切に制御することができ、これにより、どのようなタイミングで車両が走行状態から駐車状態とされた場合でも、駐車中において、蓄電装置300が、高温・高SOC状態に保持されることによる、蓄電装置300の劣化を有効に防止することができる。
特に、本実施形態においては、駐車中における、蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも高い温度で推移し続ける場合(または、所定温度Tよりも高い領域における、蓄電装置300の劣化に対する影響が大きい場合)には、SOCの上限値SOCupper_limを基準SOCよりも低くすることにより、車両が走行状態から駐車状態とされた場合に、駐車中において、蓄電装置300が、高温・高SOC状態に保持されることによる、蓄電装置300の劣化の防止を図るものである。また、その一方で、駐車中における、蓄電装置300の内部温度が、所定温度Tよりも低い温度で推移し続ける場合(または、所定温度Tよりも低い領域における、蓄電装置300の劣化に対する影響が大きい場合)には、SOCの上限値SOCupper_limを基準SOCよりも高く設定することで、蓄電装置300のSOCの使用範囲を積極的に拡大するため、これにより、エネルギー効率を高めることができる。
なお、電動車両が駐車状態とされた場合に、蓄電装置300が高温・高SOC状態で保持されることによる、蓄電装置300の劣化は、蓄電装置300の内部温度とSOCとによって決定されるものである。そして、その一方で、電動車両で用いられる、蓄電装置300は、熱容量(放熱特性)が大きいため、蓄電装置300の内部温度が、外気温度に収束するためには比較的長い時間が掛かることとなる。そのため、たとえば、蓄電装置300の内部温度ではなく、蓄電装置300周辺の外気温度を用いて、SOCの上限値を制御した場合には、その制御は、蓄電装置300の内部温度に基づくものでないため、適切に制御を行うことができないという問題がある。これに対して、本実施形態では、蓄電装置300の内部温度Tbat、外気温度Tair、および蓄電装置300の放熱特性に基づいて、駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移を予測し、これに基づいて、SOCの上限値SOCupper_limを設定するものであるため、このような問題を有効に解決できるものである。
《第2実施形態》
次いで、本発明の第2実施形態を説明する。
第2実施形態においては、図1に示すシステム構成を有する電動車両(上述した第1実施形態の電動車両)において、以下に説明するように動作する以外は、第1実施形態と同様である。
以下においては、第2実施形態に係る蓄電装置300のSOCの上限値設定処理について、図5に示すフローチャートに基づいて、説明する。図5は、第2実施形態に係る蓄電装置300のSOCの上限値設定処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、電動車両のイグニッションオン操作が行なわれ、走行状態にある場合に行われる。また、本処理は、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
まず、ステップS201では、上述の第1実施形態におけるステップS101と同様に、蓄電系制御装置310により、蓄電装置300の内部温度Tbat、外気温度Tair、および蓄電装置300の放熱特性の取得が、行なわれる。
ステップS202では、上述の第1実施形態におけるステップS102と同様に、蓄電系制御装置310の温度推移予測機能により、電動車両が現在の走行状態から直ちに駐車状態とされたと仮定した場合に、駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移の予測が行なわれる。
ステップS203では、現在のSOCの上限値SOCupper_lim(すなわち、前回の処理において、設定されたSOCの上限値)を取得する。なお、以下においては、現在のSOCの上限値SOCupper_limをSOCupper_lim[n]とし、今回の処理において設定されるSOCの上限値SOCupper_limをSOCupper_lim[n+1]とする。また、ステップS203において、SOCの上限値SOCupper_limが設定されていない場合には、SOCの上限値SOCupper_limの代わりに、予め設定された基準SOCを用いればよい。
ステップS204では、ステップS202において予測された駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移、およびステップS203において取得した現在のSOCの上限値SOCupper_lim[n]に基づき、現在の劣化負荷量(以下、「予測劣化負荷量Lpre」とする。)を算出する。ここで、劣化負荷量は、電動車両が現在の走行状態から直ちに駐車状態とされ、かつ、駐車状態にて一定時間放置された場合に、蓄電装置300に対して劣化負荷を与える度合いであり、劣化負荷量が高いほど、電動車両が駐車状態とされ、一定時間放置された場合に、蓄電装置300の劣化度合いは高いものとなる。
ステップS205では、蓄電系制御装置310のSOC上限値設定機能により、予め設定された蓄電装置300の所定温度T、および、予め設定された蓄電装置300の基準SOCに基づいて、基準劣化負荷量Lの算出が行なわれる。ここで、所定温度T、および、基準SOCは、ともに蓄電装置300の設計段階において決定される温度およびSOCであり、同様に、基準劣化負荷量Lも、設計段階において決定される劣化負荷量である。
ステップS206では、蓄電系制御装置310のSOC上限値設定機能により、ステップS204において算出された予測劣化負荷量Lpreと、ステップS205において算出された基準劣化負荷量Lとの比較が行なわれ、予測劣化負荷量Lpreが基準劣化負荷量Lよりも高い場合には、ステップS207に進み、予測劣化負荷量Lpreが基準劣化負荷量L以下である場合には、ステップS211に進む。
ステップS207では、ステップS206において、予測劣化負荷量Lpreが基準劣化負荷量Lよりも高いと判断されたため、蓄電系制御装置310のSOC上限値設定機能により、今回処理時における、SOCの上限値SOCupper_lim[n+1]を、現在のSOCの上限値SOCupper_lim[n]よりも、一定量X[%]だけ低い値に設定する。すなわち、SOCupper_lim[n+1]=SOCupper_lim[n]−SOCupper_lim[n]×(X/100)とする。ここで、一定量X[%]としては、特に限定されず、適宜設定すればよいが、本実施形態では、一定量X[%]の初期値を、たとえば、5[%]に設定する。
ステップS208では、蓄電系制御装置310のSOC上限値設定機能により、SOCupper_limを引き下げる処理(上述のステップS207の処理)が、連続して行なわれたか否かの判断、すなわち、前回処理においても、SOCupper_limを引き下げる処理が行なわれたか否かの判断が行なわれる。SOCupper_limを引き下げる処理が、連続して行なわれた場合には、ステップS209に進み、それ以外の場合には、ステップS210に進む。
ステップS209では、SOCupper_limを引き下げる処理が、連続して行なわれたため、一定量X[%]を、初期値の2倍の値に設定し、ステップS201に戻る。すなわち、たとえば、一定量X[%]の初期値が、5[%]である場合には、一定量X[%]を10%に設定する。
一方、SOCupper_limを引き下げる処理が、連続して行なわれず、前回処理においては、SOCupper_limを引き上げる処理(後述するステップS211)が行なわれたと判断し、一定量X[%]を、初期値の1/2の値に設定し、ステップS201に戻る。すなわち、たとえば、一定量X[%]の初期値が、5[%]である場合には、一定量X[%]を2.5%に設定する。
また、上述したステップS206において、予測劣化負荷量Lpreが基準劣化負荷量L以下であると判断された場合には、ステップS211に進む。ステップS211では、予測劣化負荷量Lpreが基準劣化負荷量L以下であると判断されたため、蓄電系制御装置310のSOC上限値設定機能により、今回処理時における、SOCの上限値SOCupper_lim[n+1]を、現在のSOCの上限値SOCupper_lim[n]よりも、一定量X[%]だけ高い値に設定する。すなわち、SOCupper_lim[n+1]=SOCupper_lim[n]+SOCupper_lim[n]×(X/100)とする。
ステップS212では、蓄電系制御装置310のSOC上限値設定機能により、SOCupper_limを引き上げる処理(上述のステップS211の処理)が、連続して行なわれたか否かの判断、すなわち、前回処理においても、SOCupper_limを引き上げる処理が行なわれたか否かの判断が行なわれる。SOCupper_limを引き上げる処理が、連続して行なわれた場合には、ステップS213に進み、それ以外の場合には、ステップS214に進む。
ステップS213では、SOCupper_limを引き上げる処理が、連続して行なわれたため、一定量X[%]を、初期値の2倍の値に設定し、ステップS201に戻る。
一方、SOCupper_limを引き上げる処理が、連続して行なわれず、前回処理においては、SOCupper_limを引き下げる処理(ステップS207)が行なわれたと判断し、一定量X[%]を、初期値の1/2の値に設定し、ステップS201に戻る。
なお、上述のステップS209、S213においては、一定量X[%]を、初期値の2倍の値に設定したが、必ずしも初期値の2倍の値とする必要はなく、1倍より大きい範囲で、適宜設定すればよい。同様に、ステップS210、S214においては、一定量X[%]を、初期値の1/2の値に設定したが、必ずしも初期値の1/2の値とする必要はなく、1倍未満の範囲で、適宜設定すればよい。
第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
すなわち、第2実施形態によれば、駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移、および現在のSOCの上限値SOCupper_lim[n]に基づき、現在の劣化負荷量を予測することで、予測劣化負荷量Lpreを算出し、算出した予測劣化負荷量Lpreと基準劣化負荷量Lとの関係に基づき、現在の上限値SOCupper_lim[n]を、逐次変更するものであり、これにより、SOCの上限値SOCupper_limをより適切に決定することができる。
加えて、第2実施形態によれば、予測劣化負荷量Lpreと基準劣化負荷量Lとの関係に基づき、現在の上限値SOCupper_lim[n]を、逐次変更することにより、電動車両が現在の走行状態から直ちに駐車状態とされ、かつ、駐車状態にて一定時間放置された場合における劣化度を、設計段階の劣化度に近づけることができる。そして、その結果として、車両が走行状態から駐車状態とされた場合に、駐車中において、蓄電装置300が、高温・高SOC状態に保持されることによる、蓄電装置300の劣化の防止を可能としながら、SOCの使用範囲を必要以上に制限してしまうことを防止することができ、結果として、エネルギー効率をより高めることができる。
《第3実施形態》
次いで、本発明の第3実施形態を説明する。
第3実施形態においては、図1に示すシステム構成を有する電動車両(上述した第1、第2実施形態の電動車両)において、蓄電系制御装置310が、温度推移予測機能、およびSOC上限値設定機能に加えて、駐車時間推定機能、駐車履歴情報検出機能、駐車履歴情報記憶機能、および基準劣化負荷量補正機能をさらに有し、以下に説明するように動作する以外は、第2実施形態と同様である。
なお、第3実施形態に係る蓄電系制御装置310の駐車時間推定機能は、現在の日時、電動車両の走行日時の履歴、および駐車時間の履歴に基づき、電動車両の走行中において、走行状態から駐車状態となったとした場合における、駐車時間を推定する機能である。
また、第3実施形態に係る蓄電系制御装置310の駐車履歴情報検出機能は、電動車両が駐車状態にある場合に、駐車中における、蓄電装置100の内部温度、外気温度、および蓄電装置300のSOCを、所定時間間隔で検出する機能であり、駐車履歴情報記憶機能は、検出した内部温度、外気温度、およびSOCを、駐車履歴情報として記憶する機能である。
さらに、第3実施形態に係る蓄電系制御装置310の基準劣化負荷量補正機能は、駐車履歴情報記憶機能により記憶された駐車履歴情報に基づいて、基準劣化負荷量Lの補正処理を行なう機能である。
以下においては、第3実施形態に係る蓄電装置300のSOCの上限値設定処理について、図6に示すフローチャートに基づいて、説明する。図6は、第3実施形態に係る蓄電装置300のSOCの上限値設定処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、電動車両のイグニッションオン操作が行なわれ、走行状態にある場合に行われる。また、本処理は、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
まず、ステップS301〜S303においては、上述の第2実施形態におけるステップS201〜S203と同様に、蓄電系制御装置310による、蓄電装置300の内部温度Tbat、外気温度Tair、および蓄電装置300の放熱特性の取得(ステップS301)、蓄電系制御装置310の温度推移予測機能による、電動車両が現在の走行状態から直ちに駐車状態とされたと仮定した場合に、駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移の予測(ステップS302)、および現在のSOCの上限値SOCupper_lim[n]の取得(ステップS303)が行なわれる。
次いで、ステップS304では、蓄電系制御装置310の駐車時間推定機能により、現在の日時、電動車両の走行日時の履歴、および駐車時間の履歴に基づき、電動車両が現在の走行状態から直ちに駐車状態とされたと仮定した場合における、駐車時間を推定する(以下、推定された駐車時間を、推定駐車時間Hpreとする。)。なお、電動車両の走行日時の履歴、および駐車時間の履歴としては、たとえば、蓄電系制御装置310に備えられたRAMに、これらが記憶されるようにしておき、これを利用するような構成とすればよい。
ステップS305では、蓄電系制御装置310のSOC上限値設定機能により、ステップS302において予測された駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移、ステップS303において取得した現在のSOCの上限値SOCupper_lim[n]、およびステップS304において算出された推定駐車時間Hpreに基づき、現在の劣化負荷量(以下、「予測劣化負荷量Lpre」とする。)の算出が行なわれる。
ステップS306では、蓄電系制御装置310のSOC上限値設定機能により、予め設定された所定温度T、予め設定された基準SOC、および、ステップS304において算出された推定駐車時間Hpreに基づいて、基準劣化負荷量Lの算出が行なわれる。ここで、所定温度T、および、基準SOCは、ともに蓄電装置300の設計段階において決定される温度およびSOCであり、同様に、基準劣化負荷量Lも、設計段階において決定される劣化負荷量である。
なお、ステップS306においては、後述する基準劣化負荷量補正処理により、基準劣化負荷量Lの補正が必要であると判断され、基準劣化負荷量Lの補正が行なわれた場合には、補正後の基準劣化負荷量Lcorrectを、基準劣化負荷量Lとして採用する。
そして、ステップS307からステップS315では、上述の第2実施形態におけるステップS206〜S214と同様に、予測劣化負荷量Lpreと、基準劣化負荷量Lとの比較(ステップS307)、一定量X[%]に基づく、SOCの上限値SOCupper_lim[n+1]の設定(ステップS308、S312)、および、一定量X[%]の変更処理(ステップS309〜S311、S313〜S315)がそれぞれ行なわれる。
以上のようにして、第3実施形態に係る蓄電装置300のSOCの上限値設定処理は行なわれる。
次いで、第3実施形態に係る基準劣化負荷量Lの補正処理について、図7に示すフローチャートに基づいて、説明する。図7は、第3実施形態に係る基準劣化負荷量Lの補正処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、電動車両についてイグニッションオフ操作がなされ、電動車両が実際に駐車状態とされた場合に、開始される。
まず、ステップS401では、蓄電系制御装置310の駐車履歴情報検出機能により、蓄電装置300の内部温度、蓄電装置300のSOC、および外気温度の検出が行われる。
ステップS402では、蓄電系制御装置310の駐車履歴情報記憶機能により、ステップS401で検出された蓄電装置300の内部温度、蓄電装置300のSOC、および外気温度の記憶処理が行なわれる。
ステップS403では、蓄電系制御装置310により、運転者によってイグニッションオン操作がされたか否かの判断が行なわれる。イグニッションオン操作がされた場合には、ステップS404に進み、イグニッションオン操作がされていない場合には、ステップS401に戻り、所定時間間隔で、蓄電装置300の内部温度、蓄電装置300のSOC、および外気温度の検出(ステップS401)および記憶(ステップS402)が繰り返し行なわれる。なお、運転者によってイグニッションオン操作がされたか否かの判断は、たとえば、電動車両に備えられた車両コントローラ(不図示)から、イグニッションオン操作に対応する信号を受信することにより判断することができる。
ステップS404では、蓄電系制御装置310により、前回イグニッションオフ操作がなされてから、ステップS403においてイグニッションオン操作がされるまでの時間を計測することで、実際の駐車時間Hactの算出が行なわれる。
ステップS405では、蓄電系制御装置310の基準劣化負荷量補正機能により、ステップS402にて記憶した駐車中における蓄電装置300の実際の内部温度の履歴、および、実際の外気温度の履歴、ならびに蓄電系制御装置310の放熱特性に基づいて、駐車中における蓄電装置300の実際の内部温度推移を算出する。
ステップS406では、蓄電系制御装置310の基準劣化負荷量補正機能により、ステップS405で算出した駐車中における蓄電装置300の実際の内部温度推移、ステップS404で算出した実際の駐車時間Hact、およびステップS402にて記憶した蓄電装置300の実際のSOCの履歴から、駐車中における実際の劣化負荷量Lact_1の算出が行なわれる。
ステップS407では、蓄電系制御装置310の基準劣化負荷量補正機能により、予め設定された所定温度T、ステップS404で算出した実際の駐車時間Hact、および予め設定された基準SOCに基づいて、実際の駐車時間に基づく劣化負荷量Lact_2の算出が行なわれる。なお、この実際の駐車時間に基づく劣化負荷量Lact_2は、推定駐車時間Hpreの代わりに、実際の駐車時間Hactを用いている以外は、上述のSOCの上限値設定処理のステップS306における、基準劣化負荷量Lと同様の方法にて算出されたものである。
ステップS408では、蓄電系制御装置310の基準劣化負荷量補正機能により、ステップS406において算出された駐車中における実際の劣化負荷量Lact_1と、ステップS407において算出された実際の駐車時間に基づく劣化負荷量Lact_2と、が実質的に同程度であるか否かの判断が行なわれる。駐車中における実際の劣化負荷量Lact_1と、実際の駐車時間に基づく劣化負荷量Lact_2とが実質的に同程度の値である場合には、基準劣化負荷量Lを補正することなく、本処理を終了する。一方、駐車中における実際の劣化負荷量Lact_1と、実際の駐車時間に基づく劣化負荷量Lact_2とが同程度の値でないと判定された場合には、ステップS409に進む。なお、駐車中における実際の劣化負荷量Lact_1と、実際の駐車時間に基づく劣化負荷量Lact_2とが実質的に同程度であるか否かの判断に際しては、必ずしもこれらが厳密な意味で同じ値である必要はなく、実施的に同じであると判断できる程度の値となっていればよい。
ステップS409では、蓄電系制御装置310の基準劣化負荷量補正機能により、駐車中における実際の劣化負荷量Lact_1と、実際の駐車時間に基づく劣化負荷量Lact_2との差分に応じて、基準劣化負荷量Lの補正が行なわれ、補正後の基準劣化負荷量Lcorrectが算出され、本処理を終了する。そして、上述したように、SOCの上限値設定処理のステップS306において、本処理で算出された補正後の基準劣化負荷量Lcorrectが用いられることとなる。
以上のようにして、第3実施形態に係る基準劣化負荷量Lの補正処理は行なわれる。なお、上述した基準劣化負荷量Lは、イグニッションオフ操作およびイグニッションオン操作が行なわれる都度、繰り返し実行される。
第3実施形態によれば、上述した第1実施形態および第2の効果に加えて、以下の効果を奏する。
すなわち、第3実施形態によれば、SOCの上限値SOCupper_limを設定する際に、現在の日時、電動車両の走行日時の履歴、および駐車時間の履歴に基づいて、推定駐車時間Hpreを算出し、推定駐車時間Hpreを考慮して、予測劣化負荷量Lpreおよび基準劣化負荷量Lを算出するものであるため、予測劣化負荷量Lpreおよび基準劣化負荷量Lを運転者の走行履歴や走行日時に応じたものとすることができ、その結果として、算出される予測劣化負荷量Lpreおよび基準劣化負荷量Lを精度の高いものとすることができる。そして、これにより、SOCの上限値SOCupper_limをより適切に決定することができる。
加えて、第3実施形態によれば、電動車両の駐車中における蓄電装置300の内部温度の推移に基づいて、基準劣化負荷量Lの補正処理を行なうことで、電動車両の走行中において、算出される予測劣化負荷量Lpreおよび基準劣化負荷量Lが、駐車中における蓄電装置300の実際の劣化負荷量と異なるものとなった場合でも、電動車両の駐車状態において、蓄電装置300に蓄えられた電力を消費することなく、蓄電装置300の実際の劣化度が、蓄電装置300の設計段階の劣化度から乖離してしまうことを有効に抑制することができる。
なお、上述の第1〜第3実施形態において、蓄電装置300の温度推移予測機能は本発明の予測手段に、蓄電装置300のSOC上限値設定機能および基準劣化負荷量補正機能は本発明の設定手段に、蓄電装置300の駐車履歴情報検出機能は本発明の検出手段に、蓄電装置300の駐車履歴情報記憶機能は本発明の記憶手段に、それぞれ相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
たとえば、上述の実施形態においては、発電装置200を発電用エンジン201を有するような構成としたが、発電用エンジン201の代わりに燃料電池を有するような構成としてもよいし、さらには、発電装置200を有しないような構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、蓄電装置300の内部温度Tbatを、蓄電装置300内部に備えられた温度センサにより測定するような構成を例示したが、蓄電装置300の内部温度Tbatを、電動車両の走行状態(たとえば、蓄電装置300の負荷や、駆動用モータ101の負荷等から求められる走行状態)に基づいて、推定するような構成としてもよい。
100…駆動装置
101…駆動用モータ
102…駆動用インバータ
110…駆動系制御装置
200…発電装置
201…発電用エンジン
202…発電用モータ
203…発電用インバータ
210…発電系制御装置
300…蓄電装置
310…蓄電系制御装置

Claims (12)

  1. 駆動装置に電力を供給するための蓄電装置を備えた電動車両において、
    前記電動車両の走行中において、走行状態から駐車状態となったと仮定した場合に、駐車中における前記蓄電装置の内部温度の推移を予測する予測手段と、
    前記予測手段により予測された前記蓄電装置の内部温度の推移に基づいて、前記蓄電装置のSOCの上限値を設定する設定手段と、を備えることを特徴とする電動車両。
  2. 請求項1に記載の電動車両において、
    前記予測手段は、前記蓄電装置の現在の内部温度、現在の外気温度、および予め記憶されている前記蓄電装置の放熱特性に基づいて、前記蓄電装置の内部温度の推移を予測することを特徴とする電動車両。
  3. 請求項1または2に記載の電動車両において、
    前記設定手段は、
    前記予測手段により、前記蓄電装置の内部温度が、予め設定された所定温度よりも高い温度で推移すると予測された場合には、前記蓄電装置のSOCの上限値を、予め設定された基準SOCよりも低く設定し、
    前記予測手段により、前記蓄電装置の内部温度が、前記所定温度よりも低い温度で推移すると予測された場合には、前記蓄電装置のSOCの上限値を、前記基準SOCよりも高く設定することを特徴とする電動車両。
  4. 請求項3に記載の電動車両において、
    前記設定手段は、
    前記予測手段により、前記蓄電装置の内部温度が、前記所定温度よりも高い温度から低い温度に推移すると予測された場合、または前記所定温度よりも低い温度から高い温度に推移すると予測された場合には、
    前記蓄電装置の内部温度が前記所定温度よりも高い温度にある状態、および前記所定温度よりも低い温度にある状態のうち、いずれが前記蓄電装置の劣化に対する影響が大きいかを判断し、該判断に基づき、前記蓄電装置のSOCの上限値を設定することを特徴とする電動車両。
  5. 請求項4に記載の電動車両において、
    前記設定手段は、
    前記所定温度よりも高い温度にある状態の方が、前記蓄電装置の劣化に対する影響が大きいと判断された場合には、前記蓄電装置のSOCの上限値を、前記基準SOCよりも低く設定し、
    前記所定温度よりも低い温度にある状態の方が、前記蓄電装置の劣化に対する影響が大きいと判断された場合には、前記蓄電装置のSOCの上限値を、前記基準SOCよりも高く設定することを特徴とする電動車両。
  6. 請求項1または2に記載の電動車両において、
    前記設定手段は、
    前記予測手段により予測された前記蓄電装置の温度の推移、および現在のSOCの上限値に基づいて、前記電動車両が走行状態から駐車状態となったと仮定した場合に、駐車中における前記蓄電装置の劣化負荷量を予測し、
    前記予測された劣化負荷量と、予め設定された前記蓄電装置の内部温度である所定温度、および予め設定された前記蓄電装置のSOCである所定SOCに基づいて算出される基準劣化負荷量とを比較し、該比較結果に応じて、前記蓄電装置のSOCの上限値を変更することを特徴とする電動車両。
  7. 請求項6に記載の電動車両において、
    前記設定手段は、
    前記予測された劣化負荷量が、前記基準劣化負荷量より大きい場合には、前記予測された劣化負荷量と前記基準劣化負荷量との差の大きさに応じて、前記蓄電装置のSOCの上限値を、現在のSOCの上限値よりも低く設定し、
    前記予測された劣化負荷量が、前記基準劣化負荷量以下である場合には、前記予測された劣化負荷量と前記基準劣化負荷量との差の大きさに応じて、前記蓄電装置のSOCの上限値を、現在のSOCの上限値よりも高く設定することを特徴とする電動車両。
  8. 請求項6または7に記載の電動車両において、
    前記電動車両の走行日時の履歴、および駐車時間の履歴に基づき、前記電動車両の走行中において、走行状態から駐車状態となったとした場合における、駐車時間を推定する推定手段をさらに備えることを特徴とする電動車両。
  9. 請求項8に記載の電動車両において、
    前記設定手段は、前記蓄電装置の温度の推移、現在のSOCの上限値、および前記推定手段により推定された駐車時間に基づいて、前記劣化負荷量を予測することを特徴とする電動車両。
  10. 請求項8または9に記載の電動車両において、
    前記設定手段は、前記所定温度、前記所定SOC、および前記推定手段により推定された駐車時間に基づいて、前記基準劣化負荷量を算出することを特徴とする電動車両。
  11. 請求項8〜10のいずれかに記載の電動車両において、
    前記電動車両が駐車状態にある場合に、駐車中における、前記蓄電装置の内部温度、外気温度、および前記蓄電装置のSOCを、所定時間間隔で検出する検出手段と、
    検出した前記内部温度、外気温度、およびSOCを、駐車履歴情報として記憶する記憶手段と、をさらに備えることを特徴とする電動車両。
  12. 請求項11に記載の電動車両において、
    前記設定手段は、前記駐車履歴情報に基づいて、駐車中における、前記蓄電装置の実際の内部温度の推移、および実際の駐車時間を算出し、
    前記設定手段は、算出した前記蓄電装置の実際の内部温度の推移、および実際の駐車時間に基づいて、実際の劣化負荷量を算出するとともに、実際の駐車時間、前記所定温度、および前記所定SOCに基づいて、駐車時間に基づく劣化負荷量を算出し、
    前記設定手段は、前記実際の劣化負荷量と、前記駐車時間に基づく劣化負荷量と、の差に基づいて、前記基準劣化負荷量を補正することを特徴とする電動車両。
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