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JP2011053560A - 感光性樹脂組成物、高分子化合物、樹脂パターンの形成方法、および電子デバイス - Google Patents

感光性樹脂組成物、高分子化合物、樹脂パターンの形成方法、および電子デバイス Download PDF

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JP2011053560A
JP2011053560A JP2009203960A JP2009203960A JP2011053560A JP 2011053560 A JP2011053560 A JP 2011053560A JP 2009203960 A JP2009203960 A JP 2009203960A JP 2009203960 A JP2009203960 A JP 2009203960A JP 2011053560 A JP2011053560 A JP 2011053560A
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resin composition
photosensitive resin
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carbon atoms
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Application number
JP2009203960A
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English (en)
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Masanori Hikita
政憲 疋田
Yohei Kubo
羊平 久保
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Fujifilm Corp
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Fujifilm Corp
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Abstract

【課題】耐熱性、及び透明性に優れる高分子化合物および、それを用いた感光性樹脂組成物を提供する。また、前記感光性樹脂組成物を使用した樹脂パターンの形成方法を提供する。さらに、信頼性の高い半導体装置用及び表示装置用の電子デバイスを提供する。
【解決手段】下記一般式(A)で表される高分子化合物、および感光剤を含む感光性樹脂組成物である。

一般式(A)中、Arは、炭素数6〜30の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の有機基を示しArは、炭素数6〜30の有機基を示す。Xは、ハロゲン原子を表す。Yは、酸性基または酸分解性基で保護された酸性基を含む基を表す。Zは、単結合又は2価の連結基を表す。a〜cは、各々独立に、0〜4の整数であり、a、b、及びcが同時に0となることはない。nは、1〜100,000の整数を表す。
【選択図】図1

Description

本発明は感光性樹脂組成物、高分子化合物、樹脂パターンの形成方法、および電子デバイスに関する。
半導体装置の表面保護膜、層間絶縁膜には、優れた耐熱性と電気特性、機械特性などを併せ持つポリイミド樹脂が用いられている。このポリイミド樹脂は、現在は一般に感光性ポリイミド前駆体組成物の形で供され、基板に塗布した後、活性光線によるパターニング、現像、熱イミド化処理等を施すことによって、半導体装置の表面保護膜、層間絶縁膜等及び表示装置の平坦化膜、層間絶縁膜等を容易に形成させることが出来、従来の非感光性ポリイミド前駆体組成物に比べて大幅な工程短縮が可能となるという特徴を有している。
ところが、感光性ポリイミド前駆体組成物は、その現像工程においては、現像液としてN-メチル-2-ピロリドンなどの大量の有機溶剤を用いる必要があり、近年の環境問題の高まりなどから、脱有機溶剤対策が求められてきている。
これを受け、最近になって、フォトレジストと同様に、アルカリ性水溶液で現像可能な感光性ポリイミド前駆体、感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体を用いた、耐熱性感光性樹脂材料の提案が各種なされている(例えば、特許文献1参照)。
またその他のポジ型感光性樹脂として、銅触媒による酸化カップリング重合を行うことで得られるポリフェニレンオキシド樹脂を用いた系がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−133088号公報 特開2000−275842号公報
しかし、特許文献1における感光性ポリイミド前駆体や感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体にナフトキノンジアジドを添加した前記耐熱性樹脂材料では、ナフトキノンジアジドのアルカリ性水溶液に対する溶解阻害効果が不十分であり、透明性が不十分という問題があった。また、特許文献2における前記ポリフェニレンオキシドでは、透明性および耐熱性が不足することがわかった。
上記事情から、本発明は、耐熱性、及び透明性に優れる高分子化合物を提供し、それを用いて耐熱性、及び透明性に優れた樹脂パターンまたは硬化膜を形成できうる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。また本発明は、前記感光性樹脂組成物の使用により、耐熱性、及び透明性に優れる樹脂パターンの形成方法を提供することを目的とし、さらに耐熱性、及び透明性の優れたパターンを形成することにより、信頼性の高い半導体装置用及び表示装置用の電子デバイスを提供すること目的とするものである。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> (A)下記一般式(A)で表される高分子化合物、および(B)感光剤を含む感光性樹脂組成物である。
一般式(A)中、Arは、炭素数6〜30の(a+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(b+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(c+2)価の有機基を示す。Xは、ハロゲン原子を表す。Yは、酸性基または酸分解性基で保護された酸性基を含む基を表す。Zは、単結合又は2価の連結基を表す。a〜cは、各々独立に、0〜4の整数であり、a、b、及びcが同時に0となることはない。nは、1〜100,000の整数を表す。
<2> 前記(B)感光剤が、光により酸を発生する化合物である前記<1>に記載の感光性樹脂組成物である。
<3> さらに、(C)架橋剤を含有する前記<1>または前記<2>に記載の感光性樹脂組成物である。
<4> 少なくとも、下記一般式(1)で表されるモノマーと、下記一般式(2)で表されるモノマーとを反応して得られる高分子化合物である。
一般式(1)および一般式(2)中、Arは、炭素数6〜30の(a+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(b+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(c+2)価の有機基を示す。XおよびXは、各々独立に、ハロゲン原子を表す。Yは、カルボキシ基または酸分解性基で保護された酸性基を含む基を表す。Zは単結合又は2価の連結基を表す。a〜cは、各々独立に、0〜4の整数であり、a、b、及びcが同時に0となることはない。
<5> 前記<1>〜<3>の何れか1つに記載の記載の感光性樹脂組成物を、基板上に塗布して感光性樹脂組成物層を形成する工程と、該感光性樹脂組成物層をパターン状に露光する工程と、露光後の感光性樹脂組成物層を、アルカリ水溶液および有機溶媒の少なくとも一方を用いて現像し、樹脂パターンを形成する工程を含む樹脂パターンの形成方法である。
<6> 前記<5>に記載の樹脂パターンの形成方法により得られるパターンを有する電子デバイスである。
本発明によれば、耐熱性、及び透明性に優れる高分子化合物を提供し、それを用いて耐熱性、及び透明性に優れた樹脂パターンまたは硬化膜を形成できうる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。また本発明は、前記感光性樹脂組成物の使用により、耐熱性、及び透明性に優れる樹脂パターンの形成方法を提供することを目的とし、さらに耐熱性、及び透明性の優れた樹脂パターンを形成することにより、信頼性の高い半導体装置用及び表示装置用の電子デバイスを提供することができる。
TFTを用いた有機EL表示装置
以下、本発明の感光性樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は((A)下記一般式(A)で表される高分子化合物、および(B)感光剤を含む。以下、感光性樹脂組成物の構成成分について説明する。
<(A)一般式(A)で表される高分子化合物>
(A)成分である高分子化合物は、下記一般式(A)で表される。
一般式(A)中、Arは、炭素数6〜30の(a+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(b+2)価の有機基を示しArは、炭素数6〜30の(c+2)価の有機基を示す。Xは、ハロゲン原子を表す。Yは、酸性基または酸分解性基で保護された酸性基を含む基を表す。Zは、単結合又は2価の連結基を表す。a〜cは、各々独立に、0〜4の整数であり、a、b、及びcが同時に0となることはない。nは、1〜100,000の整数を表す。
本発明における(A)高分子化合物は、電子デバイス製造分野で汎用の塗布溶剤に十分な溶解性を有し、該高分子化合物を用いた感光性樹脂組成物は均一であり不溶物の析出がなく、該感光性樹脂組成物により得られた樹脂パターンは、耐熱性、及び透明性に優れる。得られた樹脂パターンは、半導体装置用の表面保護膜・層間絶縁膜、及び表示装置用の平坦化膜・層間絶縁膜として利用できる。
本発明の感光性樹脂組成物は、特に電子デバイス用に有効である。本発明でいう電子デバイスとは、半導体装置用及び表示装置用の電子デバイスを意味し、本発明の感光性樹脂組成物は、半導体装置の表面保護膜、層間絶縁膜、表示装置用の平坦化膜、層間絶縁膜に特に効果を発揮するのである。
一般式(A)において、Arは、炭素数6〜30の(a+2)価の有機基を示す。ここで、前記aは、Arと結合するYの数、すなわちArが有する「酸性基または酸分解性基で保護された酸性基を含む基」の数である。Arは、芳香族環および脂肪族基の少なくとも一方を有する有機基であることが好ましい。より好ましくは、炭素数6〜24、かつ、芳香族環および脂肪族基の少なくとも一方を有する2〜6価(aが0〜4)の有機基であり、特に好ましくは、炭素数6〜20、かつ、芳香族環および脂肪族基の少なくとも一方を有する2〜6価(aが0〜4)の有機基である。
一般式(A)において、Arと結合するY、Arと結合するY、およびArと結合するYは、それぞれ、単独種でも複数種でもよく、各Yの数は、同一でも異なっていてもよい。
Arの構造態様として、下記構造(AR−1)が、下記一般式(1a)または一般式(1b)で示される構造であることが好ましい。

ここで、L、L、およびLは炭素数5〜30の複素環、炭素数6〜30の芳香族炭素環(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環等)、炭素数3〜30の脂肪族炭素環(シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環等)を表し、LとLは同一であっても異なっていてもよい。
構造(AR−1)が、前記一般式(1a)の如き態様を示す場合においては、Arが−(L−M−L)−に相当し、後述するようにここにおけるArは直接又は以下に示す連結基を介して結合する2つの環構造を有する構造をとり、構造(AR−1)が、前記一般式(1b)の如き態様を示す場合においては、Arが−L−に相当し、一つの環構造を表すことになる。
一般式(1a)中、Mは2価の連結基を表し、例えば、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基(置換基を有していてもよく、メチレン、エチレン、ヘキサフルオロイソプロピリデン等)、−O−、−S−、−SO−、−CO−、−N(R11)−、またはこれらを組み合わせてできる基を表し、R11は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアシル基を表す。
なお、L、L、およびMは、炭素数の合計が6〜30となる範囲で用いられる。
一般式(1a)中、Yおよびaは、一般式(A)におけるYおよびaと同義である。また、(Y)aは、L、L、およびMのいずれか1つのみに結合していてもよいし、L、L、およびMのいずれか2つ以上に結合していてもよい。L、L、およびMのいずれかに複数のYが結合するとき、それぞれのYは単独種であっても異種であってもよい。
既述のとおり、一般式(A)におけるaとbとcとは、同時に0となることはないため、一般式(A)におけるbおよびcがいずれも0であるときは、(Y)aは、L、L、およびMのいずれか1つ以上、又はLに結合している必要がある。一方、一般式(A)におけるbまたはcが1以上の整数であるときは、(Y)aは、L、L、およびM、またはLに結合していなくてもよい。
一般式(A)のArは、炭素数6〜30の(b+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(c+2)価の有機基を示す。ここで、前記bは、Arが有する「酸性基または酸分解性基で保護された酸性基を含む基」の数であり、前記cは、Arが有する「酸性基または酸分解性基で保護された酸性基を含む基」の数である。ArおよびArは、芳香族環および脂肪族基の少なくとも一方を有する有機基であることが好ましい。
ArおよびArは、より好ましくは、炭素数6〜24、かつ、芳香族環および脂肪族基の少なくとも一方を有する2〜6価(aが0〜4)の有機基であり、特に好ましくは、炭素数6〜20、かつ、芳香族環および脂肪族基の少なくとも一方を有する2〜6価(aが0〜4)の有機基である。
ここで、Ar、およびArは、炭素数5〜30の複素環、炭素数6〜30の芳香族炭素環(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環等)、炭素数3〜30の脂肪族炭素環(シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環等)を表し、ArとArは同一であっても異なっていてもよい。
一般式(A)のZは単結合または2価の連結基を表し、例えば、炭素数1〜20のアルキレン基(置換基を有していてもよく、メチレン、エチレン、ヘキサフルオロイソプロピリデン等)、−O−、−S−、−SO−、−CO−、−N(R11)−、またはこれらを組み合わせてできる基を表し、R11は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアシル基を表す。
一般式(A)のAr〜Arは、各々独立に、Y以外に、1価の置換基を有していてもよく、該置換基の例としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、または沃素原子)、直鎖、分岐、環状のアルキル基(炭素数1〜20の、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基で、メチル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル、ビアダマンチル、ジアマンチル等)、アルキニル基(炭素数2〜10のアルキニル基で、エチニル、フェニルエチニル等)、アリール基(炭素数6〜10のアリール基で、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等)、アシル基(炭素数1〜10のアシル基で、アセチル、ベンゾイル等)、アリールオキシ基(炭素数6〜10のアリールオキシ基で、フェノキシ等)、アリールスルホニル基(炭素数6〜10のアリールスルホニル基で、フェニルスルホニル等)、アルコキシ基(炭素数1〜10のアルコキシ基で、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等)、ニトロ基、シアノ基、シリル基(炭素数1〜10のシリル基で、トリエトキシシリル、メチルジエトキシシリル、トリビニルシリル等)、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基で、メトキシカルボニル等)、カルバモイル基(炭素数1〜10のカルバモイル基で、カルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル等)等が挙げられる。これらの置換基はさらに別の1価の置換基で置換されていてもよい。
一般式(A)において、Xはハロゲン原子を表し、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。Xは、フッ素原子または塩素原子であることが好ましい。
一般式(A)において、Yは酸性基または酸分解性基で保護された酸性基を含む基を表し、具体的には、一般式(y1)で表される。
−A−(B−PG) (y1)
一般式(y1)中、Aは(n+1)価の連結基を表し、PGは水素原子または酸分解性基を表し、Bは酸分解性基PGにより酸性を示す部位が保護された酸性基の部分構造を表す。nは1〜5の整数を表し、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1及び2であり、特に好ましくは1である。
PGが分解(脱離)して生成する酸性基としては、pKaが15以下であることが好ましく、より好ましくは2〜12である。PGが分解(脱離)して生成する酸性基(BH)の具体例としては、−OH、−COOH、−SOH、−SONH、−C(CF−OH等が挙げられ、−OH、−COOH、−SONH、および−C(CF−OHが好ましい。中でも、現像性の観点から、−OHおよび−COOHがより好ましい。
一般式(y1)のAとしての(n+1)価の連結基は、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−CO−、−N(R10)−、またはこれらを組み合わせてできる2価の基から任意の水素原子をn−1個除いた(n+1)価の基を表し、R10は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数1〜10のアシル基を表す。
PGで表される酸分解性基は、酸の作用により酸性基を発生できるものであれば特に限定されないが、酸性基に含まれるヘテロ原子と共に酸分解性の、エーテル、エステル、アセタール、ケタール、シリルエーテル、またはシリルエステルを形成できる基が代表的である。
PGで表される酸分解性基としては、3級アルキル基(炭素数4〜15の、好ましくは炭素数4〜13の3級アルキル基で、例えば、t−ブチル基、t−アミル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基)、下記一般式(y2)、(y3)、および(y4)で表されるものが好ましい。

一般式(y2)において、R20はアルキル基(炭素数1〜10の、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル)を表し、R21およびR22は、水素原子またはアルキル基(炭素数1〜10の、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル)を表す。R20とR21とがともにアルキル基である場合に、互いに結合して炭素環を形成してもよい。
一般式(y3)において、R23はアリール基(炭素数6〜20のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)を表し、R24はアルキル基(炭素数1〜10の、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル)を表す。R23で表されるアリール基は置換基を有していてもよく、好ましい置換基は、Arで表される基の置換基として挙げたものと同じである。
一般式(y4)において、R25〜R27はアルキル基(炭素数1〜10の、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル)またはアリール基(炭素数6〜20のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)を表す。
好ましいPGの具体例としては、t−ブチル基、t−アミル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基、メトキシメチル基、エトキシエチル基等のアルコキシアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、アルコキシ置換テトラヒドロピラニル基、アルコキシ置換テトラヒドロフラニル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。
一般式(A)において、a〜cは、各々独立に、0〜4の整数を表し、好ましくは0〜3の整数を表し、より好ましくは0〜2の整数を表す。
ただし、a、b、およびcは同時に0となることはなく、(a+b+c)は1以上である。(a+b+c)としては、好ましくは1〜4の整数を表し、より好ましくは1〜3の整数を表し、特に好ましくは1または2である。
一般式(A)において、nは繰り返し単位の数を表し、1〜100,000の整数である。nは1〜50,000の整数であることが好ましく、1〜10,000の整数であることがより好ましい。
本発明における(A)高分子化合物は、分子量に特に制限はないが、アルカリ溶解速度、膜物性等の面で、重量平均分子量(Mw)で、1,000〜500,000が好ましく、3,000〜300,000がより好ましく、5,000〜200,000が特に好ましい。また、同様の観点から、数平均分子量(Mn)で、500〜250,000が好ましく、1,500〜150,000がより好ましく、2,500〜100,000がさらに好ましい。
なお、本発明において重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて求めることができる。なお、数平均分子量(Mn)は、HNMRスペクトル測定によっても求めることができる。
以下に、(A)高分子化合物の具体例([ ]で括られた繰り返し単位を有する)、並びにその重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、保護率とは、保護された酸性基の割合(%)である。
(A)高分子化合物としては、上記の中でも、透明性の観点から、酸性基としてCOOH基を有するものが好ましい。
(A)高分子化合物は、透明性、現像性の観点から、本発明の感光性樹脂組成物の全固形分質量に対して、20質量%〜80質量%含まれていることが好ましく、30質量%〜70質量%含まれていることがより好ましい。
(A)高分子化合物は、フェノール性水酸基を2つ有するモノマー化合物(以下、「以下、「OHモノマー」とも称する)と、ハロゲン原子を2つ有するモノマー化合物(以下、「以下、「ハロゲンモノマー」とも称する)を反応溶媒中、無機塩存在下、重合させて得ることができる。この反応の一例(反応スキーム1)を以下に示す。
前記反応スキーム1中、Ar〜Ar、Y、Z、およびa〜cは、前記一般式(A)おけるAr〜Ar、Y、Z、およびa〜cと同義である。nは、繰り返し単位の数を表し、一般式(A)におけるnと同じである。X、Xは、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を表す。
NMPは、N−メチル−2−ピロリジノン(「N−メチルピロリドン」ともいう)を表す。
本発明者らは、上記の反応スキーム1のようにして得られる高分子化合物の中でも、少なくとも、下記一般式(1)で表されるモノマーと、下記一般式(2)で表されるモノマーとを反応して得られる高分子化合物(以下、「高分子化合物A2」ともいう)は、新規な化合物であることを見出した。
一般式(1)および一般式(2)中、Arは、炭素数6〜30の(a+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(b+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(c+2)価の有機基を示す。XおよびXは、各々独立に、ハロゲン原子を表す。Yは、カルボキシ基または酸分解性基で保護された酸性基を含む基を表す。Zは単結合又は2価の連結基を表す。a〜cは、各々独立に、0〜4の整数であり、a、b、及びcが同時に0となることはない。
本発明の高分子化合物A2は、カルボキシル基または酸分解性基で保護された酸性基を含むことで、酸性基としてスルホン酸基やホスホン基またはそれらの塩を含む高分子化合物に比べ、現像性が良好である。
一般式(1)および一般式(2)中のAr〜Ar、X、Z、およびa〜cは、前記一般式(A)中のAr〜Ar、X、Z、およびa〜cと同義であり、好ましい態様も同じである。XはXと同義であり、好ましい態様も同じである。また、Yで表される「酸分解性基で保護された酸性基を含む基」は、一般式(A)中のYで表される「酸分解性基で保護された酸性基を含む基」と同義であり、好ましい範囲も同じである。
高分子化合物A2は、本発明の効果を損なわない限度において、更に他のモノマー、例えば、炭素数6未満のジオール等を反応させてもよい。
本発明の高分子化合物A2は、一般式(1)で表されるモノマーであるフェノール性水酸基を2つもつ化合物と、一般式(2)で表されるモノマーであるハロゲン原子を2つもつ化合物を反応溶媒中、無機塩存在下、重合させて得ることができる。この反応の一例(反応スキーム2)を以下に示す。
前記反応例中、Ar〜Ar、X、X、Y、Z、およびa〜cは、前記一般式(1)および一般式(2)おけるAr〜Ar、X、X、Y、Z、およびa〜cと同義である。nは、繰り返し単位の数を表し、一般式(A)におけるnと同じである。
NMPは、N−メチル−2−ピロリジノンを表す。
前記反応スキーム1に示したOHモノマーとハロゲンモノマーとの重合反応、および、前記一般式(1)で表されるモノマーと一般式(2)で表されるモノマーとの重合反応(反応スキーム2における反応)は溶媒中で行うことが好ましい。
以下、重合反応の詳細は、高分子化合物A2を得るための重合反応を中心に説明する。
上記重合反応で使用する溶媒は、原料モノマーが必要な濃度で溶解可能であり、かつ得られる重合体から形成する膜の特性に悪影響を与えないものであればどのようなものを使用してもよい。
例えば水やメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、アセトン、アルコールアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、メチルベンゾエート等のエステル系溶媒、ジブチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン、メシチレン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、ペンタメチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、1,4−ジ−t−ブチルベンゼン、1,3,5−トリエチルベンゼン、1,3,5−トリ−t−ブチルベンゼン、4−t−ブチル−オルトキシレン、1−メチルナフタレン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、N−メチルピロリジノン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、四塩化炭素、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒などが利用できる。
これらの中でより好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、アニソール、トルエン、キシレン、メシチレン、イソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、1,3,5−トリ−t−ブチルベンゼン、1−メチルナフタレン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、N−メチルピロリジノン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンであり、特に好ましくは、N−メチルピロリジノン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒である。これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
重合反応に用いる有機溶媒の沸点は50℃以上が好ましく、より好ましくは100℃以上であり、特に好ましくは150℃以上である。
反応液中の溶質の濃度は好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。
上記重合反応に用いられる無機塩は、反応系中において一般式(1)のモノマーを求核性の金属塩に変換できるものであれば特に制限はないが、一般式(1)で表されるモノマーのアルカリ金属塩を生成するものが好ましい。従って一般式(1)のアルカリ金属塩を別途合成し使用するか、重合反応前または同時に塩を形成しながら反応を進めることができる。アルカリ金属塩の種類としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられるが、特に好ましいのはカリウムとナトリウムである。アルカリ塩を形成させるために用いられる金属化合物としては、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などが挙げられ、特に水酸化物および炭酸塩が好ましい。従って、一般式(1)のアルカリ塩を形成させるためには、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムが好ましい。
上記重合反応に用いられる無機塩は1種のみ、または2種以上を混合して用いてもよい。
これらアルカリ金属塩の使用量はその種類によって差があり、また基質によっても異なるが、一般式(1)で表されるモノマーの量を基準にその1〜8倍モルの範囲が好ましい。更に好ましくは2〜4倍モルの範囲である。アルカリ金属塩の量が、一般式(1)で表されるモノマーの量に対して1倍モル以下では一般式(1)で表されるモノマーのアルカリ金属塩を充分に生成させることができず、従って高分子量の高分子化合物を得ることが困難となる。また、8倍モル以上の過剰量は、経済的に得策ではない。
前記(A)高分子化合物および本発明の高分子化合物A2の製造における実際の重合反応は、以下に示す種々の形式で実施することができる。例えば、
(I)重合溶媒の存在下、一般式(1)で表されるモノマーとアルカリ金属塩と共沸脱水溶媒を加え、一般式(1)で表されるモノマーのアルカリ金属塩を共沸脱水させながら生成させた後、一般式(2)で表されるモノマーを加え、重合を行う方法、
(II)重合溶媒の存在下、一般式(1)で表されるモノマー、アルカリ金属塩、共沸脱水溶媒、そして一般式(2)で表されるモノマーを加え、共沸脱水を実施し一般式(2)で表されるモノマーのアルカリ金属塩を生成させながら重合を行う方法、
(III)一般式(1)で表されるモノマーのアルカリ金属塩を別途生成し、重合溶媒存在下、これに一般式(2)で表されるモノマーを加え重合させる方法、
(IV)一般式(1)で表されるモノマーのアルカリ金属塩の水溶液を重合溶媒に加え、共沸溶媒と共に一般式(2)で表されるモノマーを更に加え重合を行う方法などが挙げられる。
上記の重合方法の例で明らかなように、共沸による脱水は水と共沸する共沸溶媒が必要に応じて用いられる。その例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン類などの芳香族炭化水素の他、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素も挙げられるが、水と共沸すれば特に限定されるものではない。また、共沸溶媒の使用量は、反応系に存在する水分の量および共沸組成などから決定することができる。共沸溶媒を使用した脱水においては、水を共沸溶媒とともに留出させ、留出物は冷却されて凝縮し、水と共沸溶媒は二層に分離する。分離した共沸溶媒層が反応系に還流するようにしておけば、共沸溶媒が有効に使用されるため、大過剰の共沸溶媒を使用せずに脱水を完了することができる。共沸脱水に要する時間も、反応系に存在する水分の量、使用する共沸溶媒の量などによって異なるが、実用面からは10時間以内で行われることが好ましく、さらに5時間以内で完了することが一層好ましい。
本発明における重合反応の最適な条件は、溶媒の種類、濃度等によって異なるが、反応温度について、好ましくは内温0℃〜230℃、より好ましくは100℃〜230℃、特に好ましくは140℃〜200℃で、反応時間について好ましくは1〜50時間、より好ましくは2〜40時間、特に好ましくは3〜30時間の範囲である。
また、高分子化合物の酸化分解を抑制するために不活性ガス雰囲気下(例えば窒素、アルゴン等)で反応させることが好ましい。また、望まない光反応を抑制するために遮光条件で重合することも好ましい。
一般式(1)及び(2)で表されるモノマーは、高分子化合物を合成する際に、それぞれ1種ずつで使用してもよいし、一方を1種用い他方を2種以上用いてもよく、それぞれ2種以上を使用してもよい。
また、一般式(1)および(2)で表されるモノマーを用いて高分子化合物を合成する際の、一般式(1)で表されるモノマーと一般式(2)で表されるモノマーとの仕込み比は、目的物が合成できる範囲であれば、どのような仕込み比でもよい。
一般式(1)で表されるモノマーと一般式(2)で表されるモノマーとの好ましい仕込み比は、一般式(1)で表されるモノマーの一般式(2)で表されるモノマー(2)に対するモル比で、0.6〜1.4の範囲に入ることが好ましい。更に好ましくは0.8〜1.2の範囲であり、特に高分子量の高分子化合物を得る目的のためには、上記のモル比を1付近にするのが良い。
以下に、一般式(1)で表されるモノマーの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。

一般式(1)で表されるモノマーとしては、上記(a−1)〜(a−57)の中でも、透明性、現像性の観点から、a−1、a−3、a−15、a−16、a−17、a−18及び、a−40、が好ましく、a−3、a−15、及びa−40がより好ましい。
次に、一般式(2)で表されるモノマーの具体例を示すが、本発明は、これらに限定されるものではない。

一般式(2)で表されるモノマーとしては、上記b−1〜b−34の中でも、透明性、現像性の観点から、b−1、b−2、b−3、b−22、b−23、及びb−30〜b−34が好ましく、b−23、及びb−30〜b−34がより好ましい。
<(B)感光剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)感光剤を含む。
(B)感光剤は、露光により画像を形成する機能を感光性樹脂組成物に付与するかつ/またはそのきっかけを与える化合物を指す。具体的には、(B1)露光による酸を発生する化合物(光酸発生剤)や、(B2)感光性のキノンジアジド化合物(キノンジアジド感光剤)を挙げることができる。これら感光剤は2種以上を併用して用いることもできる。また、感度調整のために、増感剤などを併用して用いることもできる。
(B1)光酸発生剤
光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。好ましい感光剤としては、スルホン酸を発生する化合物であるイミドスルホネート、オキシムスルホネート、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
また、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物を樹脂の主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号明細書、独国特許第3914407号明細書、および特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号の各公報等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等の各明細書に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
(B2)キノンジアジド感光剤
(B2)キノンジアジド感光剤は、1,2−キノンジアジド化合物であることが好ましく、1,2−ナフトキノンジアジド基を有する化合物であることがより好ましい。
1,2−キノンジアジド化合物の中で、ニトロベンジル基を有する化合物、2,4,6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルを含まないことが好ましく、以下、「1,2−キノンジアジド化合物」はこれらの化合物を除いたものを指すものとする。
本発明における(B2)キノンジアジド感光剤は、1,2−キノンジアジド部分構造を有する化合物であることが好ましく、分子内に少なくとも1個の1,2−キノンジアジド部分構造を有することを要し、2個以上の部分構造を有することが好ましい。
(B2)キノンジアジド感光剤として好ましく使用される、1,2−キノンジアジド化合物は、未露光部においては感光性樹脂組成物塗布膜のアルカリ溶解性を抑制し、露光部ではカルボキシ基を発生することにより感光性樹脂組成物塗布膜のアルカリ溶解性を向上させるため、ポジ型のパターン形成を可能とする。
1,2−キノンジアジド化合物は、例えば、1,2−キノンジアジドスルホニルクロリド類と、ヒドロキシ化合物、アミノ化合物などと、を脱塩酸剤の存在下で縮合反応させることで得られる。
1,2−キノンジアジド化合物としては、例えば、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド等を挙げることができる。具体的には、J.Kosar著“Light−Sensitive Systems”、pp.339〜352(1965)、John Wiley&Sons社(New York)やW.S.De Forest著“Photoresist”50(1975)、McGraw−Hill,Inc,(New York)に記載されている1,2−キノンジアジド化合物、特開2004−170566号公報、特開2002−40653号公報、特開2002−351068号公報、特開2004−4233号公報、特開2004−271975号公報等に記載されている1,2−キノンジアジド化合物を挙げることができる。特開2008−224970号公報の段落0066〜0081に記載されているものも好ましい。
本発明においては、1,2−キノンジアジド化合物の中でも、1,2−ナフトキノンジアジド基を有する化合物が好ましい。1,2−ナフトキノンジアジド基を有する化合物を用いると高感度で現像性が良好となる。
1,2−ナフトキノンジアジド基を有する化合物の中でも、以下の構造を有する化合物が特に高感度であることから好ましく使用することができる。
更に、最も好ましい1,2−ナフトキノンジアジド基を有する化合物としては、下記化合物である。DにおけるHと1,2−ナフトキノンジアジド基の割合(モル比)としては、感度と透明性の観点から50:50〜1:99であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物において、(B)感光剤の配合量は、露光部と未露光部の溶解速度差と、感度の許容幅の点から、(A)高分子化合物固形分の総量を100質量部としたとき、1〜100質量部が好ましく、3質量部〜80質量部がより好ましく、5質量部〜30質量部が最も好ましい。
1,2−キノンジアジド化合物としては、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(C)架橋剤
本発明の感光性樹脂組成物は、改質剤として、更に(C)架橋剤を含有することが好ましい。
ここで、(C)架橋剤とは、酸によりポリマーと架橋する材料であり、例えばメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの基で置換されたメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物、ウレア化合物、フェノール化合物もしくはフェノールのエーテル化合物や、エポキシ化合物、オキセタン化合物、チオエポキシ化合物、イソシアネート化合物、アジド化合物、またはアルケニルエーテル基などの2重結合を含む化合物を挙げることができるが、膜物性、耐熱性の点でメチロール系架橋剤、メラミン系・グリコールウリル系架橋剤が好ましく使用される。
また、以下に示す(C1)アルコキシメチル基又はアシルオキシメチル基を含有する化合物、(C2)メタクリロイル基又はアクリロイル基を含む化合物、及び(C3)エポキシ基又はオキセタニル基を含む化合物が好ましい。
(C1)アルコキシメチル基又はアシルオキシメチル基を含有する化合物
本発明の感光性樹脂組成物にはアルコキシメチル基又はアシルオキシメチル基を含有する化合物を添加してもよい。この中でもアルコキシメチル基を含有する化合物が好ましく使用できる。アルコキシメチル基含有化合物としては、アルコキシメチル化メラミン、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン、アルコキシメチル化グリコールウリル及びアルコキシメチル化尿素等が好ましい。これらはそれぞれメチロール化メラミン、メチロール化ベンゾグアナミン、メチロール化グリコールウリル及びメチロール化尿素のメチロール基をアルコキシメチル基に変換することにより得られる。このアルコキシメチル基の種類については特に限定されるものではなく、例えばメトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基等を挙げることができるが、アウトガスの観点から、特にメトキシメチル基が好ましい。
これらの架橋性化合物のうち、アルコキシメチル化メラミン、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン、アルコキシメチル化グリコールウリルが好ましい架橋性化合物として挙げられ、透明性の観点から特にアルコキシメチル化グリコールウリルが好ましい。
これらアルコキシメチル基含有化合物は、市販品として入手可能であり、例えば、サイメル300、301、303、370、325、327、701、266、267、238、1141、272、202、1156、1158、1123、1170、1174、UFR65、300(以上、三井サイアナミッド(株)製)、ニカラックMx−750、−032、−706、−708、−40、−31、−270、−280、−290、ニカラックMs−11、ニカラックMw−30HM、−100LM、−390、(以上、三和ケミカル社製)などを好ましく使用することができる。
これら(C1)アルコキシメチル基又はアシルオキシメチル基を含有する化合物重量部の添加量は、(A)高分子化合物固形分の100質量部に対して、好ましくは0.05質量部〜50質量部、より好ましくは0.5質量部〜20質量部である。この範囲で添加することにより、現像時の好ましいアルカリ溶解性と、硬化後の膜の優れた耐溶剤性が得られる。
(C2)メタクリロイル基又はアクリロイル基を含む化合物
本発明の感光性樹脂組成物は、膜物性を向上させる目的で、メタクリロイル基又はアクリロイル基を含む化合物を使用してもよい。
メタクリロイル基又はアクリロイル基を含む化合物とは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルからなる群から選択される化合物である。本化合物添加により膜物性が向上することがわかっている。そのため、アクリロイル基、メタクリロイル基を1分子中に2個以上、更に好ましくは4個以上ある化合物が好ましい。
好ましい具体例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンやグリセリン、ビスフェノール等の多官能アルコールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加反応した後で(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号等の各公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号等の各公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(C3)エポキシ基又はオキセタニル基を含む化合物
本発明の感光性樹脂組成物は、膜物性を向上させる目的で、エポキシ基又はオキセタニル基を含む化合物を使用してもよい。
エポキシ基又はオキセタニル基を含む化合物は一般にエポキシ樹脂、オキセタン樹脂と呼ばれる化合物である。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、クレゾールノボラック型、ビフェニル型、脂環式エポキシ化合物などである。
例えばビスフェノールA型としては、エポトートYD−115、YD−118T、YD−127、YD−128、YD−134、YD−8125、YD−7011R、ZX−1059、YDF−8170、YDF−170など(以上東都化成社製)、デナコールEX−1101、EX−1102、EX−1103など(以上ナガセ化成社製)、プラクセルGL−61、GL−62、G101、G102(以上ダイセル化学工業社製)の他に、これらの類似のビスフェノールF型、ビスフェノールS型も挙げることができる。またEbecryl 3700、3701、600(以上ダイセルユーシービー製)などのエポキシアクリレートも使用可能である。
クレゾールノボラック型としては、エポトートYDPN−638、YDPN−701、YDPN−702、YDPN−703、YDPN−704など(以上東都化成社製)、デナコールEM−125など(以上ナガセ化成社製)、
ビフェニル型としては3,5,3’,5’−テトラメチル−4,4’ジグリシジルビフェニルなどがあげられる。
脂環式エポキシ化合物としては、セロキサイド2021、2081、2083、2085、エポリードGT−301、GT−302、GT−401、GT−403、EHPE−3150(以上ダイセル化学工業社製)、サントートST−3000、ST−4000、ST−5080、ST−5100など(以上東都化成社製)などを挙げることができる。他にアミン型エポキシ樹脂であるエポトートYH−434、YH−434L、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の骨格中にダイマー酸を変性したグリシジルエステル等も使用できる。
これらのエポキシ樹脂の中で、好ましくはノボラック型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物が好ましく、エポキシ当量が180〜250のものが特に好ましい。このような素材としてはエピクロンN−660、N−670、N−680、N−690、YDCN−704L(以上DIC社製)、EHPE3150(ダイセル化学工業社製)を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物においては、2種以上のエポキシ樹脂を含有してもよい。
オキセタン樹脂として、アロンオキセタンOXT−101、OXT−121、OXT−211、OXT−221、OXT−212、OXT−610、OX−SQ、PNOX(以上東亞合成製)を用いることができる。
またオキセタン樹脂は、単独でまたはエポキシ樹脂と混合して使用することができる。特にエポキシ樹脂との併用で用いた場合には反応性が高く、膜物性を向上させる観点から好ましい。
これらの架橋剤は2種以上併用して用いることができる。
(C)架橋剤の感光性樹脂組成物への添加量は(A)高分子化合物固形分の総量を100質量部としたとき、1〜20質量部が好ましく、3〜15質量部がより好ましい。
(D)熱酸発生剤
本発明では、低温硬化での膜物性等を改良するために、熱酸発生剤を使用してもよい。
本発明の熱酸発生剤とは、熱により酸が発生する化合物であり、通常、熱分解点が130℃〜250℃、好ましくは150℃〜220℃の範囲の化合物であり、例えば、加熱によりスルホン酸、カルボン酸、ジスルホニルイミドなどの低求核性の酸を発生する化合物である。
発生酸としてはpKaが2以下と強い、スルホン酸や電子吸引基の置換したアルキル乃至はアリールカルボン酸、同じく電子吸引基の置換したジスルホニルイミドなどが好ましい。電子吸引基としてはF原子などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、ニトロ基、シアノ基を挙げることができる。
熱酸発生剤としては、上記露光により酸を発生する光酸発生剤の適用が可能である。例えばスルホニウム塩やヨードニウム塩等のオニウム塩、N−ヒドロキシイミドスルホネート化合物、オキシムスルホネート、o−ニトロベンジルスルホネート等を挙げることができる。中でもN−ヒドロキシイミドスルホネート化合物、オキシムスルホネート、o−ニトロベンジルスルホネートが好ましい。
また、本発明においては露光光の照射によって実質的に酸を発生せず、熱によって酸を発生するスルホン酸エステルを使用することも好ましい。
露光光の照射によって実質的に酸を発生していないことは、化合物の露光前後でのIRスペクトル、NMRスペクトル測定により、スペクトルに変化がないことで判定することができる。
スルホン酸エステルの重量平均分子量(Mw)は、一般的には230〜1000、好ましくは230〜800である。
例えば、下記一般式(TA−10)で表されるスルホン酸エステルを挙げることができる。

一般式(TA−10)において、R13およびR14はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜10の直鎖または分岐または環状のアルキル基または置換を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を示す。置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ビニル基、アセチレン基炭素数1〜10の直鎖または環状のアルキル基が挙げられる。
スルホン酸エステルの好ましい具体例として下記が挙げられる。

スルホン酸エステルとして、下記一般式(TA−20)で表される化合物が、耐熱性の点でより好ましく使用できる。

一般式(TA−20)において、Aは、m価の連結基を表し、mは、2〜8の整数を表す。R16は、アルキル基、アリール基、アラルキル基、または環状アルキル基を表し、R15は、水素原子、アルキル基、またはアラルキル基を表す。
一般式(TA−20)において、Aとしてのm価の連結基は、例えば、アルキレン基(例えばメチレン、エチレン、プロピレン等)、シクロアルキレン基(シクロへキシレン、シクロペンチレン等)、アリーレン基(1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、ナフチレン等)、エーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、およびこれらに基を組み合わせた基などの2価の基の任意の水素原子を(m−2)個除いたm価の基が挙げられる。Aとしての連結基の炭素数は一般的に1〜15であり、1〜10であることが好ましく、1〜6であることがさらに好ましい。
一般式(TA−20)において、R15およびR16のアルキル基としては、一般的には炭素数1〜20のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜15のアルキル基、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基である。具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル等を挙げることができる。
15およびR16のアラルキル基としては、一般的には炭素数7〜25のアラルキル基であり、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基、更に好ましくは炭素数7〜15のアラルキル基である。具体的にはベンジル、トルイルメチル、メシチルメチル、フェネチル等を挙げることができる。
16の環状アルキル基としては、一般的には炭素数3〜20の環状アルキル基であり、好ましくは炭素数4〜20の環状アルキル基、更に好ましくは炭素数5〜15の環状アルキル基である。具体的にはシクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル、樟脳基等を挙げることができる。
一般式(TA−20)において、Aとしての連結基は、さらに置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基(炭素数1〜10のアルキル基であり、具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル等)、アラルキル基(炭素数7〜15のアラルキル基であり、具体的にはベンジル、トルイルメチル、メシチルメチル、フェネチル等)、アリール基(炭素数6〜10のアリール基であり、具体的にはフェニル、トルイル、キシリル、メシチル、ナフチル等)、アルコキシ基(アルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい、炭素数1〜10のアルコキシ基であり、具体的には、メトキシ、エトキシ、直鎖又は分岐プロポキシ、直鎖又は分岐ブトキシ、直鎖又は分岐ペントキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等)、アリールオキシ基(炭素数6〜10のアリールオキシ基であり、具体的にはフェノキシ、トルイルオキシ、1−ナフトキシ等)、アルキルチオ基(直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい、炭素数1〜10のアルキルチオ基であり、具体的には、メチルチオ、エチルチオ、直鎖又は分岐プロピルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(炭素数6〜10のアリールチオ基であり、具体的にはフェニルチオ、トルイルチオ、1−ナフチルチオ等)、アシルオキシ基(炭素数2〜10のアシルオキシ基で、具体的には、アセトキシ、プロパノイルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、アルコキシカルボニル基(炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基であり、具体的にはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、直鎖又は分岐プロポキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル等)、を挙げることができる。
一般式(TA−20)において、R16はアルキル基またはアリール基が好ましい。R15は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基またはエチル基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
本発明で使用できるスルホン酸エステルとしては、下記化合物を例としてあげることができるが、これらに限られない。

本発明で使用可能なスルホン酸エステルは、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成したものを用いてもよい。スルホン酸エステルは、例えば、塩基性条件下、スルホニルクロリド乃至はスルホン酸無水物を対応する多価アルコールと反応させることにより合成することができる。
スルホン酸エステルの感光性樹脂組成物への添加量は、一般式(1)で表されるモノマーと一般式(2)で表されるモノマーとを反応して得られる(A)高分子化合物を100質量部としたとき、1〜20質量部が好ましく、特に好ましくは2〜15質量部である。
(E)密着促進剤
本発明における感光性樹脂組成物には、必要により密着性付与のための有機ケイ素化合物、シランカップリング剤、レベリング剤等の密着促進剤を添加してもよい。
これらの例としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、尿素プロピルトリエトキシシラン、トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム、アセチルアセテートアルミニウムジイソプロピレートなどが挙げられる。感光性樹脂組成物に密着促進剤を用いる場合は、(A)高分子化合物100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。
(F)溶媒(溶剤)
溶媒は本発明の感光性樹脂組成物を溶解できるものであれば特に限定されないが、塗布時に溶媒が必要以上に蒸発して塗布時に感光性樹脂組成物の固形分が析出しないようにするため、100℃以上の沸点の溶剤が好ましい。
好ましい溶媒には、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3―エトキシプロピオン酸エチル、3―メトキシプロピオン酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシブタノール、シクロヘキサノンを挙げることができる。
また、N−メチルピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン(GBL)、プロピレンカーボネートなど沸点が高い溶媒を補助的に使用してもよい。
しかしながら、キュア(硬化)後に膜中に溶媒が残留すると十分な膜物性が得られないために、キュア温度以上の沸点の溶媒(高沸点溶媒)を溶媒中の30質量%以上含むことは好ましくない。高沸点溶媒の添加量は、30質量%以下であり、好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
<樹脂パターンの形成方法>
本発明の樹脂パターンの形成方法は、本発明の感光性樹脂組成物を、基板上に塗布して感光性樹脂組成物層を形成する工程(感光性樹脂組成物層形成工程)と、該感光性樹脂組成物層をパターン状に露光する工程(露光工程)と、露光後の感光性樹脂組成物層を、アルカリ水溶液および有機溶媒の少なくとも一方を用いて現像し(現像工程)、樹脂パターンを形成する工程を含む。
さらに、必要に応じて、基板上に塗布形成された感光性樹脂組成物層を乾燥する工程等の他の工程を含んでいてもよい。
以下、本発明の樹脂パターン形成方法について詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物を用いて、パターン状の硬化膜を形成する方法としては、(1)本発明の感光性樹脂組成物を適当な基板上にコートし、(2)コートされたこの基板をベーキングし(プリベーク)、(3)活性光線または放射線で露光し、(4)必要に応じ後加熱、(5)現像液で現像し、(6)必要に応じ全面露光し、そして(7)熱硬化(ポストベーク)するといった樹脂パターン形成方法が用いられる。この樹脂パターン形成方法を用いることで、基板上に、所望の形状(パターン)の硬化膜を形成することができる。
なお、前記現像液には、アルカリ水溶液および有機溶媒の少なくとも一方が用いられる。
コートされ、露光された基板を、現像に先立って、必要に応じて高温でベーキングすることもできる。また、現像された基板を、硬化前にリンスしてもよい。現像後、熱硬化(ポストベーク)に先立って、必要に応じて後露光することもできる。
このように、本発明の感光性樹脂組成物を、加熱硬化後の厚みが所定厚み(例えば0.1〜30μm)になるように、半導体素子上またはガラス基板上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱硬化して半導体装置用または表示装置用の樹脂パターンを形成することができる。
以下、樹脂パターンを形成する方法についてより詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、好適な基板上にコートされる。
基板は、例えばシリコンウエハのような半導体基材またはセラミック基材、ガラス、金属またはプラスチックである。半導体装置用にはシリコンウエハを、表示装置用にはガラス基板を用いるのが一般的である。コーティング方法には、スプレーコーティング、スピンコーティング、スリットコーティング、オフセット印刷、ローラーコーティング、スクリーン印刷、押し出しコーティング、メニスカスコーティング、カーテンコーティング、およびディップコーティング等があるが、これらに限られない。
感光性樹脂組成物層を基板にコーティングした後は、残留する溶媒を蒸発させるために、方法に応じて、約70〜130℃の高められた温度で数分から半時間ベーキングすることが好ましい。
次いで、得られた乾燥した感光性樹脂組成物層はマスクを通して好ましいパターンで活性光線または放射線に露光される(露光工程)。
活性光線または放射線として、X線、電子ビーム、紫外線、可視光線などが使用し得る。最も好ましい放射線は波長が436nm(g−ライン)、405nm(h−ライン)および365nm(i−ライン)を有するものである。
この露光工程により、基板上の感光性樹脂組成物層には、現像液により現像される領域と、現像されない領域と、が形成される。本発明の感光性樹脂組成物を、ポジ作用を有する組成物として用いる場合、露光部が現像液により現像される領域となる。
活性光線または放射線によって露光された感光性樹脂組成物層を約70〜130℃の温度に加熱するのが好ましい。露光された感光性樹脂組成物層は短時間、一般的には数秒〜数分、この温度範囲で加熱することが好ましい。本方法のこの段階は、露光後ベーキングと称されることがある。
次いで、該コーティング膜は、アルカリ水溶液および有機溶媒の少なくとも一方を用いた現像液で現像される(現像工程)。この現像により、感光性樹脂組成物層の露光部が現像液により現像され、未露光部が基板上に残ることで、所望な形状(パターン)の感光性樹脂組成物層が形成される。アルカリ水溶液を用いた現像液が現像性の観点から好ましい。
前記アルカリ水溶液としては、無機アルカリ(例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア水)、1級アミン(例えば、エチルアミン、n−プロピルアミン)、2級アミン(例えば、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン)、3級アミン(例えば、トリエチルアミン)、アルコールアミン(例えば、トリエタノールアミン)、4級アンモニウム塩(例えば、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド)、およびこれらの混合物が挙げられる。
アルカリ水溶液としては、上記の中でもテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを含有する水溶液が好ましい。
現像液には、アルカリ水溶液および有機溶媒の少なくとも一方に加えて、界面活性剤が添加されていてもよい。
現像はディップ、スプレー、パドリング、または他の同様な現像方法によって行なうことができる。
現像後、基板上に残存する感光性樹脂組成物層は、場合によっては、脱イオン水を使用してすすぎ洗いされてもよい。
現像後には、基板上に残存する感光性樹脂組成物層は、全面露光される。全面露光の露光エネルギーは100〜1000mJ/cmのエネルギーであることが好ましい。全面露光をすることは、表示装置用の感光性樹脂組成物として用いる場合、透明性の向上の観点から好ましい。
次いで、現像後において基板上に残存する感光性樹脂組成物層は、最終的なパターン状の硬化膜を得るため、熱硬化処理が施される。この熱硬化は、耐熱性、耐薬品性、膜強度の大きい硬化膜を形成するために実施される。一般的な感光性ポリイミド前駆体組成物を用いた場合は、約300〜400℃の温度で加熱硬化されてきた。一方、本発明の感光性樹脂組成物は、300℃未満、より具体的には200〜250℃の加熱により、従来の感光性ポリイミド前駆体組成物と同等以上の膜物性を有する硬化膜が得られる。
<電子デバイス>
本発明の感光性樹脂組成物を用いて、本発明の樹脂パターンの形成方法によって形成されたパターン状の硬化膜は、透明性及び耐熱性に優れ、特に、電子デバイス用に有効である。既述のように、本発明でいう電子デバイスとは、有機EL表示装置、及び液晶表示装置用の電子デバイスを意味し、本発明の感光性樹脂組成物は、この有機EL表示装置、及び液晶表示装置用の平坦化膜、層間絶縁膜に特に効果を発揮する。また、本発明の感光性樹脂組成物は、上記のような硬化膜が得られることから、マイクロレンズへ適用することもできる。
特に、層間絶縁膜に適用される場合には、本発明の感光性樹脂組成物は以下のような樹脂パターン形成方法に適用され、所望の形状の層間絶縁膜を形成することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
<合成例>
実施例に用いた(A)高分子化合物の合成例は下記合成例1〜合成例13のとおりである。なお、前記一般式(1)で表されるモノマー成分を「モノマー1」、前記一般式(2)で表されるモノマー成分を「モノマー2」と称する。
〔高分子化合物A−1、A−2の合成〕
・モノマー1:前記a−15
・モノマー2:4、4’−ジフルオロベンゾフェノン(前記b−23)
(合成例1)
N−メチル−2−ピロリジノン195ml、トルエン97mlにジフェノール酸(前記a−15;東京化成工業(株)製)25.0g(87.3mmol)、4、4’−ジフルオロベンゾフェノン(前記b−23)19.0g(東京化成工業(株)製)(87.3mmol)、炭酸カリウム36.2g(261.9mmol)を添加し、150℃で4時間撹拌した後、トルエンを留去した。さらに180℃で16時間反応を行うことで、重合溶液を得た。反応終了後、重合溶液から無機塩を濾別し、塩酸水溶液に注ぎ、重合体を析出させた。析出固体を水洗後、50℃で減圧乾燥し、高分子化合物(A−1)40gを得た。高分子化合物(A−1)の数平均分子量(Mn)は、HNMRスペクトル(BRUKER社製)から算出したところ、7,000であった。
得られた高分子化合物(A−1)20.0g(40.0mmol)を0.2リットルのフラスコ中に仕込み、THF80gを加えて溶解し、フラスコを0℃に冷却した。クロロメチルメチルエーテル(東京化成工業(株)製)4.50g(55.9mmol)を滴下後、トリエチルアミン5.66g(55.9mmol)を滴下し、1時間撹拌した。この反応液を蒸留水1リットルに投入し、析出物を回収、洗浄した後、減圧乾燥して高分子化合物(A−2)を得た。保護された酸性基の割合は60%であった。
〔高分子化合物B−1、B−2の合成〕
・モノマー1:前記a−3
・モノマー2:4、4’−ジフルオロベンゾフェノン(前記b−23)
(合成例2)
合成例1におけるジフェノールモノマー(a−15)87.3mmolを(a−3;東京化成工業(株)製)13.5g(87.3mmol)に替えて高分子化合物(B−1)を合成した。高分子化合物(B−1)の数平均分子量(Mn)は、東ソー株式会社製のGPC(装置:HLC−8220,カラム温度:40℃、流速:0.3ml/min,カラム:TSK−GEL;SUPER−AWシリーズ、溶媒:LiBr濃度10mmol/LのNMP溶液、数平均分子量(Mn)は標準ポリスチレン換算)で測定した結果、9,000であった。(B−1)にクロロメチルメチルエーテル(55.9mmol)を用いて保護基の導入反応を合成例1と同様にして行い高分子化合物(B−2)を得た。保護された酸性基の割合は61%であった。
〔高分子化合物B−3、B−4の合成〕
・モノマー1:前記a−3、および前記a−40
・モノマー2:4、4’−ジフルオロベンゾフェノン(前記b−23)
(合成例3)
合成例1におけるジフェノールモノマー(a−15)87.3mmolを(a−3;東京化成工業(株)製)10.1g(65.5mmol)、および(a−40;東京化成工業(株)製)2.4g(21.8mmol)に替え、高分子化合物(B−3)を合成した。高分子化合物(B−3)の数平均分子量(Mn)は、東ソー株式会社製のGPC(装置:HLC−8220,カラム温度:40℃、流速:0.3ml/min,カラム:TSK−GEL;SUPER−AWシリーズ、溶媒:LiBr濃度10mmol/LのNMP溶液、数平均分子量(Mn)は標準ポリスチレン換算)で測定した結果、9,000であった。(B−3)にクロロメチルメチルエーテル(55.9mmol)を用いて保護基の導入反応を合成例1と同様にして行い高分子化合物(B−4)を得た。保護された酸性基の割合は60%であった。
〔高分子化合物C−1、C−2の合成〕
・モノマー1:前記a−15
・モノマー2:2、4’−ジフルオロベンゾフェノン(前記b−30)
(合成例4)
N−メチル−2−ピロリジノン195ml、トルエン97mlにジフェノール酸(a−15;東京化成工業(株)製)25.0g(87.3mmol)、2、4’−ジフルオロベンゾフェノン(前記b−30)19.0g(アルドリッチ社製)(87.3mmol)、炭酸カリウム36.2g(261.9mmol)を添加し、150℃で4時間撹拌した後、トルエンを留去した。さらに180℃で16時間反応を行うことで、重合溶液を得た。反応終了後、重合溶液から無機塩を濾別し、塩酸水溶液に注ぎ、重合体を析出させた。析出固体を水洗後、50℃で減圧乾燥し、高分子化合物(C−1)40gを得た。高分子化合物(C−1)の数平均分子量(Mn)は、HNMRスペクトル(BRUKER社製)から算出したところ、7,000であった。
得られた高分子化合物(C−1)20.0g(40.0mmol)を0.2リットルのフラスコ中に仕込み、THF80gを加えて溶解し、フラスコを0℃に冷却した。クロロメチルメチルエーテル(東京化成工業(株)製)4.50g(55.9mmol)を滴下後、トリエチルアミン5.66g(55.9mmol)を滴下し、1時間撹拌した。この反応液を蒸留水1リットルに投入し、析出物を回収、洗浄した後、減圧乾燥して高分子化合物(C−2)を得た。保護された酸性基の割合は61%であった。
〔高分子化合物D−1、D−2の合成〕
・モノマー1:前記a−3
・モノマー2:2、4’−ジフルオロベンゾフェノン(前記b−30)
(合成例5)
合成例4におけるジフェノールモノマー(a−15)87.3mmolを(a−3;東京化成工業(株)製)13.5g(87.3mmol)に替えて高分子化合物(D−1)を合成した。高分子化合物(D−1)の数平均分子量(Mn)は、東ソー株式会社製のGPC(装置:HLC−8220,カラム温度:40℃、流速:0.3ml/min,カラム:TSK−GEL;SUPER−AWシリーズ、溶媒:LiBr濃度10mmol/LのNMP溶液、数平均分子量(Mn)は標準ポリスチレン換算)で測定した結果、9,000であった。(D−1)にクロロメチルメチルエーテル(55.9mmol)を用いて保護基の導入反応を合成例1と同様にして行い高分子化合物(D−2)を得た。保護された酸性基の割合は60%であった。
〔高分子化合物E−1、E−2の合成〕
・モノマー1:前記a−15
・モノマー2:4、4’−ジフルオロジフェニルメタン(前記b−31)
(合成例6)
N−メチル−2−ピロリジノン195ml、トルエン97mlにジフェノール酸(a−15;東京化成工業(株)製)25.0g(87.3mmol)、4、4’−ジフルオロジフェニルメタン(前記b−31)17.8g(東京化成工業(株)製)(87.3mmol)、炭酸カリウム36.2g(261.9mmol)を添加し、150℃で4時間撹拌した後、トルエンを留去した。さらに180℃で16時間反応を行うことで、重合溶液を得た。反応終了後、重合溶液から無機塩を濾別し、塩酸水溶液に注ぎ、重合体を析出させた。析出固体を水洗後、50℃で減圧乾燥し、高分子化合物(E−1)40gを得た。高分子化合物(E−1)の数平均分子量(Mn)は、HNMRスペクトル(BRUKER社製)から算出したところ、7,000であった。
得られた高分子化合物(E−1)20.0g(40.0mmol)を0.2リットルのフラスコ中に仕込み、THF80gを加えて溶解し、フラスコを0℃に冷却した。クロロメチルメチルエーテル(東京化成工業(株)製)4.50g(55.9mmol)を滴下後、トリエチルアミン5.66g(55.9mmol)を滴下し、1時間撹拌した。この反応液を蒸留水1リットルに投入し、析出物を回収、洗浄した後、減圧乾燥して高分子化合物(E−2)を得た。保護された酸性基の割合は58%であった。
〔高分子化合物F−1、F−2の合成〕
・モノマー1:前記a−3
・モノマー2:4、4’−ジフルオロジフェニルメタン(前記b−31)
(合成例7)
合成例6におけるジフェノールモノマー(a−15)87.3mmolを(a−3;東京化成工業(株)製)13.5g(87.3mmol)に替えて高分子化合物(F−1)を合成した。高分子化合物(F−1)の数平均分子量(Mn)は、東ソー株式会社製のGPC(装置:HLC−8220,カラム温度:40℃、流速:0.3ml/min,カラム:TSK−GEL;SUPER−AWシリーズ、溶媒:LiBr濃度10mmol/LのNMP溶液、数平均分子量(Mn)は標準ポリスチレン換算)で測定した結果、9,000であった。(F−1)にクロロメチルメチルエーテル(55.9mmol)を用いて保護基の導入反応を合成例1と同様にして行い高分子化合物(F−2)を得た。保護された酸性基の割合は60%であった。
〔高分子化合物G−1、G−2の合成〕
・モノマー1:前記a−15
・モノマー2:4、4’−ジフルオロビフェニル(前記b−32)
(合成例8)
N−メチル−2−ピロリジノン195ml、トルエン97mlにジフェノール酸(a−15;東京化成工業(株)製)25.0g(87.3mmol)、4、4’−ジフルオロビフェニル(前記b−32)16.6g(東京化成工業(株)製)(87.3mmol)、炭酸カリウム36.2g(261.9mmol)を添加し、150℃で4時間撹拌した後、トルエンを留去した。さらに180℃で16時間反応を行うことで、重合溶液を得た。反応終了後、重合溶液から無機塩を濾別し、塩酸水溶液に注ぎ、重合体を析出させた。析出固体を水洗後、50℃で減圧乾燥し、高分子化合物(G−1)40gを得た。高分子化合物(G−1)の数平均分子量(Mn)は、HNMRスペクトル(BRUKER社製)から算出したところ、7,000であった。
得られた高分子化合物(G−1)20.0g(40.0mmol)を0.2リットルのフラスコ中に仕込み、THF80gを加えて溶解し、フラスコを0℃に冷却した。クロロメチルメチルエーテル(東京化成工業(株)製)4.50g(55.9mmol)を滴下後、トリエチルアミン5.66g(55.9mmol)を滴下し、1時間撹拌した。この反応液を蒸留水1リットルに投入し、析出物を回収、洗浄した後、減圧乾燥して高分子化合物(G−2)を得た。保護された酸性基の割合は59%であった。
〔高分子化合物H−1、H−2の合成〕
・モノマー1:前記a−3
・モノマー2:4、4’−ジフルオロビフェニル(前記b−32)
(合成例9)
合成例8におけるジフェノールモノマー(a−15)87.3mmolを(a−3;東京化成工業(株)製)13.5g(87.3mmol)に替えて高分子化合物(H−1)を合成した。高分子化合物(H−1)の数平均分子量(Mn)は、東ソー株式会社製のGPC(装置:HLC−8220,カラム温度:40℃、流速:0.3ml/min,カラム:TSK−GEL;SUPER−AWシリーズ、溶媒:LiBr濃度10mmol/LのNMP溶液、数平均分子量(Mn)は標準ポリスチレン換算)で測定した結果、9,000であった。(H−1)にクロロメチルメチルエーテル(55.9mmol)を用いて保護基の導入反応を合成例1と同様にして行い高分子化合物(H−2)を得た。保護された酸性基の割合は63%であった。
〔高分子化合物I−1、I−2の合成〕
・モノマー1:前記a−15
・モノマー2:4、4’−ジクロロジフェニルジスルフィド(前記b−33)
(合成例10)
N−メチル−2−ピロリジノン195ml、トルエン97mlにジフェノール酸(a−15;東京化成工業(株)製)25.0g(87.3mmol)、4、4’−ジクロロジフェニルジスルフィド(前記b−33)25.1g(東京化成工業(株)製)(87.3mmol)、炭酸カリウム36.2g(261.9mmol)を添加し、150℃で4時間撹拌した後、トルエンを留去した。さらに180℃で16時間反応を行うことで、重合溶液を得た。反応終了後、重合溶液から無機塩を濾別し、塩酸水溶液に注ぎ、重合体を析出させた。析出固体を水洗後、50℃で減圧乾燥し、高分子化合物(I−1)40gを得た。高分子化合物(I−1)の数平均分子量(Mn)は、HNMRスペクトル(BRUKER社製)から算出したところ、7,000であった。
得られた高分子化合物(I−1)20.0g(40.0mmol)を0.2リットルのフラスコ中に仕込み、THF80gを加えて溶解し、フラスコを0℃に冷却した。クロロメチルメチルエーテル(東京化成工業(株)製)4.50g(55.9mmol)を滴下後、トリエチルアミン5.66g(55.9mmol)を滴下し、1時間撹拌した。この反応液を蒸留水1リットルに投入し、析出物を回収、洗浄した後、減圧乾燥して高分子化合物(I−2)を得た。保護された酸性基の割合は62%であった。
〔高分子化合物J−1、J−2の合成〕
・モノマー1:前記a−3
・モノマー2:4、4’−ジクロロジフェニルジスルフィド(前記b−33)
(合成例11)
合成例10におけるジフェノールモノマー(a−15)87.3mmolを(a−3;東京化成工業(株)製)13.5g(87.3mmol)に替えて高分子化合物(J−1)を合成した。高分子化合物(J−1)の数平均分子量(Mn)は、東ソー株式会社製のGPC(装置:HLC−8220,カラム温度:40℃、流速:0.3ml/min,カラム:TSK−GEL;SUPER−AWシリーズ、溶媒:LiBr濃度10mmol/LのNMP溶液、数平均分子量(Mn)は標準ポリスチレン換算)で測定した結果、9,000であった。(J−1)にクロロメチルメチルエーテル(55.9mmol)を用いて保護基の導入反応を合成例1と同様にして行い高分子化合物(J−2)を得た。保護された酸性基の割合は60%であった。
〔高分子化合物K−1、K−2の合成〕
・モノマー1:前記a−15
・モノマー2:4、4’−ジクロロジフェニルスルホキシド(前記b−34)
(合成例12)
N−メチル−2−ピロリジノン195ml、トルエン97mlにジフェノール酸(a−15;東京化成工業(株)製)25.0g(87.3mmol)、4、4’−ジクロロジフェニルスルホキシド(前記b−34)23.7g(東京化成工業(株)製)(87.3mmol)、炭酸カリウム36.2g(261.9mmol)を添加し、150℃で4時間撹拌した後、トルエンを留去した。さらに180℃で16時間反応を行うことで、重合溶液を得た。反応終了後、重合溶液から無機塩を濾別し、塩酸水溶液に注ぎ、重合体を析出させた。析出固体を水洗後、50℃で減圧乾燥し、高分子化合物(K−1)40gを得た。高分子化合物(K−1)の数平均分子量(Mn)は、HNMRスペクトル(BRUKER社製)から算出したところ、7,000であった。
得られた高分子化合物(K−1)20.0g(40.0mmol)を0.2リットルのフラスコ中に仕込み、THF80gを加えて溶解し、フラスコを0℃に冷却した。クロロメチルメチルエーテル(東京化成工業(株)製)4.50g(55.9mmol)を滴下後、トリエチルアミン5.66g(55.9mmol)を滴下し、1時間撹拌した。この反応液を蒸留水1リットルに投入し、析出物を回収、洗浄した後、減圧乾燥して高分子化合物(K−2)を得た。保護された酸性基の割合は61%であった。
〔高分子化合物L−1、L−2の合成〕
・モノマー1:前記a−3
・モノマー2:4、4’−ジクロロジフェニルスルホキシド(前記b−34)
(合成例13)
合成例12におけるジフェノールモノマー(a−15)87.3mmolを(a−3;東京化成工業(株)製)13.5g(87.3mmol)に替えて高分子化合物(L−1)を合成した。高分子化合物(L−1)の数平均分子量(Mn)は、東ソー株式会社製のGPC(装置:HLC−8220,カラム温度:40℃、流速:0.3ml/min,カラム:TSK−GEL;SUPER−AWシリーズ、溶媒:LiBr濃度10mmol/LのNMP溶液、数平均分子量(Mn)は標準ポリスチレン換算)で測定した結果、9,000であった。(L−1)にクロロメチルメチルエーテル(55.9mmol)を用いて保護基の導入反応を合成例1と同様にして行い高分子化合物(L−2)を得た。保護された酸性基の割合は60%であった。
前記合成例1〜13で用いたモノマー1およびモノマー2の化学構造を示す。
〔実施例1〕
<感光性樹脂組成物1の調製>
−感光性樹脂組成物1組成−
・合成例1で合成した高分子化合物(A−1) 12質量部
・TAS−200 5質量部
・架橋剤1 5質量部
・溶媒(PGMEA) 78質量部
上記組成の高分子化合物(A−1)、TAS−200〔感光剤、東洋合成(株)製、エステル化率66%〕、および架橋剤1を、上記組成の溶媒(PGMEA;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)に溶解した後、孔径0.2μmのPTFEフィルターで濾過し、感光性樹脂組成物1を得た。
前記TAS−200および架橋剤1の化学構造は下記のとおりである。

<評価>
得られた感光性樹脂組成物1を用いて、1)透明性の評価、および2)耐熱性の評価を行なった。
1)透明性の評価
ガラス基板(コーニング1737、0.7t(コーニング社製))上に、スピンナーを用いて、感光性樹脂組成物1を塗布した後、90℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして膜厚3.0μmの塗膜を形成した。得られた塗膜にキヤノン(株)製PLA−501F露光機(超高圧水銀ランプ)で積算照射量が300mJ/cm(照度:20mW/cm)となるように露光し、このシリコン基板を液晶セルオーブン内にて220℃で1時間加熱して硬化膜を得た。この硬化膜を有するガラス基板の光線透過率を、分光光度計「150−20型ダブルビーム((株)日立製作所製)」を用いて400nm〜800nmの範囲の波長で測定した。測定で得られた光線透過率の最低値を表1に示す。この値が95%以上のとき、透明性は良好といえる。
2)耐熱性の評価
上記の透明性の評価と同様にしてガラス基板(コーニング1737、0.7t(コーニング社製))上に硬化膜を形成し、得られた硬化膜の膜厚(T)を測定した。次いで、この硬化膜基板を液晶セルオーブン内にて240℃で1時間追加ベークした後、当該硬化膜の膜厚(t)を測定し、追加ベークによる膜厚変化率{|t−T|/T}×100〔%〕を算出した。結果を表1に示す。この値が2%以下のとき、耐熱性は良好といえる。
〔実施例2〜実施例19〕
感光性樹脂組成物1の調製において、高分子化合物(A−1)、TAS−200、および架橋剤1を下記表1に示す成分、量に変更し、溶媒を下記表1に示す量に変更した他は同様にして、感光性樹脂組成物2〜感光性樹脂組成物19を調製した。下記表1中、「組成物」欄の「量」の単位は、〔質量部〕である。
さらに、実施例1において、感光性樹脂組成物1の代わりに感光性樹脂組成物2〜感光性樹脂組成物19を用いたほかは、実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物2〜感光性樹脂組成物19について評価した。
なお、表1中のCGI−1311、およびEHPE−3150の詳細は次のとおりである。
・CGI−1311(下記構造)
チバスペシャルティケミカルズ(株)製
・EHPE−3150
ダイセル化学工業社製、脂環型エポキシ樹脂、重量平均分子量(Mw)5000
〔比較例1〕
感光性樹脂組成物1の調製において、高分子化合物(A−1)の代わりに、比較ポリマー1を用いた他は同様にして、感光性樹脂組成物101を調製した。さらに、実施例1において、感光性樹脂組成物1の代わりに、感光性樹脂組成物101を用いた他は、同様にして、1)透明性の評価、および2)耐熱性の評価を行なった。評価結果を表1に示す。
なお、比較ポリマー1は、特開2000−275842号公報の実施例1に記載の方法にしたがって合成した。
すなわち、2−(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ−6−メチルフェノールと2,6−キシレノールを酸化カップリング重合し、塩酸で脱保護した比較例ポリマー1を得た。
〔比較例2〕
感光性樹脂組成物2の調製において、高分子化合物(A−1)の代わりに、比較ポリマー1を用いた他は同様にして、感光性樹脂組成物102を調製した。さらに、実施例2において、感光性樹脂組成物2の代わりに、感光性樹脂組成物102を用いた他は、同様にして、1)透明性の評価、および2)耐熱性の評価を行なった。評価結果を表1に示す。
〔比較例3〕
感光性樹脂組成物3の調製において、高分子化合物(A−1)の代わりに、比較ポリマー1を用いた他は同様にして、感光性樹脂組成物103を調製した。さらに、実施例3において、感光性樹脂組成物3の代わりに、感光性樹脂組成物103を用いた他は、同様にして、1)透明性の評価、および2)耐熱性の評価を行なった。評価結果を表1に示す。
〔比較例4〕
感光性樹脂組成物1の調製において、高分子化合物(A−1)の代わりに、比較ポリマー2を用いた他は同様にして、感光性樹脂組成物104を調製した。さらに、実施例1において、感光性樹脂組成物1の代わりに、感光性樹脂組成物104を用いた他は、同様にして、1)透明性の評価、および2)耐熱性の評価を行なった。評価結果を表1に示す。
なお、比較ポリマー2は、特開2004−133088号公報の実施例5に記載の方法にしたがって合成した。
すなわち、乾燥空気気流下、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸2無水物155g(マナック(株)製、0.5モル)、3−ヒドロキシフェニルエタノール138g(東京化成(株)製、1.0モル)をガンマブチロラクトン2000mlとピリジン79g(東京化成(株)製、1.0モル)を加え、50℃で6時間攪拌を続けた。その後、溶液を−10℃に冷却して、ジシクロヘキシルカルボジイミド206g(東京化成(株)製、1.0モル)をガンマブチロラクトン2000mlに溶解した溶液を内部の温度が0℃を越えないように滴下していった。滴下終了後、−10℃で30分攪拌を続け、その後、温度を徐々に上げていき、20℃にした。20℃で4,4’−ジアミノジフェニルエーテル51g(和歌山精化工業(株)製、0.4モル)、3,5−ジアミノ安息香酸(東京化成(株)製、0.1モル)を加えた。このまま、20℃で2時間、その後40℃で2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、ろ過して反応で生じた副生物を除去し、この溶液を水50Lに投入して、白色沈殿を得た。この沈殿をろ過で集めて、さらに水5Lで洗浄した。この白色沈殿を50℃の真空乾燥機で48時間乾燥して、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸エステルの粉体(比較ポリマー2)を得た。
〔比較例5〕
感光性樹脂組成物2の調製において、高分子化合物(A−1)の代わりに、比較ポリマー2を用いた他は同様にして、感光性樹脂組成物105を調製した。さらに、実施例2において、感光性樹脂組成物2の代わりに、感光性樹脂組成物105を用いた他は、同様にして、1)透明性の評価、および2)耐熱性の評価を行なった。評価結果を表1に示す。
〔比較例6〕
感光性樹脂組成物3の調製において、高分子化合物(A−1)の代わりに、比較ポリマー2を用いた他は同様にして、感光性樹脂組成物106を調製した。さらに、実施例3において、感光性樹脂組成物3の代わりに、感光性樹脂組成物106を用いた他は、同様にして、1)透明性の評価、および2)耐熱性の評価を行なった。評価結果を表1に示す。
上記表1より、(A)高分子化合物を含有する実施例の感光性樹脂組成物は、比較例の感光性樹脂組成物に比べ、透明性と耐熱性に優れることがわかった。
<表示装置の作製方法>
本発明の電子デバイスの作製方法を、以下、有機EL表示装置の作製方法を例に挙げて説明するが、本発明は前記感光性樹脂組成物を用いて形成される平坦化膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとることができる。
TFTを用いた有機EL表示装置の作製方法を、図1を用いて説明する。
ガラス基板6上にボトムゲート型のTFT1を形成し、このTFT1を覆う状態でSiから成る絶縁膜3を形成した。次に、この絶縁膜3に、ここでは図示を省略したコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFT1に接続される配線2(高さ1.0μm)を絶縁膜3上に形成した。この配線2は、TFT1間又は、後の工程で形成される有機EL素子とTFT1とを接続するためのものである。
更に、配線2の形成による凹凸を平坦化するために、配線2による凹凸を埋め込む状態で絶縁膜3上へ平坦化層(平坦化膜)4を形成した。絶縁膜3上への平坦化膜4の形成は、実施例4で調製した感光性樹脂組成物4を基板上にスピン塗布し、ホットプレート上でプリベーク(900℃×2分)した後、マスク上から高圧水銀灯を用いてi線(365nm)を100mJ/cm(照度20mW/cm)照射した後、アルカリ水溶液にて現像して樹脂パターンを形成し、220℃で1時間の加熱処理を行った。該感光性樹脂組成物を塗布する際の塗布性は良好で、露光、現像、焼成の後に得られた硬化膜には、しわやクラックの発生は認められなかった。更に、配線2の平均段差は500nm、作製した平坦化膜の膜厚は2000nmであった。
次に、得られた平坦化膜4上に、ボトムエミッション型の有機EL素子を形成した。まず、平坦化膜4上に、ITOからなる第一電極5を、コンタクトホール7を介して配線2に接続させて形成した。その後、レジストを塗布、プリベークし、所望のパターンのマスクを介して露光し、現像した。このレジストパターンをマスクとして、ITOエッチャント用いたウエットエッチングによりパターン加工を行った。その後、レジスト剥離液(モノエタノールアミンとDMSOの混合液)を用いて該レジストパターンを剥離した。こうして得られた第一電極は、有機EL素子の陽極に相当する。
次に、第一電極の周縁を覆う形状の絶縁層(絶縁膜)8を形成した。絶縁層には、実施例4で調製した感光性樹脂組成物4を用い、前記と同様の方法で絶縁膜8を形成した。この絶縁層を設けることによって、第一電極とこの後の工程で形成する第二電極との間のショートを防止することができる。
更に、真空蒸着装置内で所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して設けた。次いで、基板上方の全面にAlから成る第二電極を形成した。得られた上記基板を蒸着機から取り出し、封止用ガラス板と紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いて貼り合わせることで封止した。
以上のようにして、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1が接続してなるアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られた。駆動回路を介して電圧を印加したところ、良好な表示特性を示し、信頼性の高い有機EL表示装置であることが分かった。
1:TFT
2:配線
3:絶縁膜
4:平坦化膜
5:第一電極
6:ガラス基板
7:コンタクトホール
8:絶縁膜

Claims (6)

  1. (A)下記一般式(A)で表される高分子化合物、および(B)感光剤を含む感光性樹脂組成物。

    〔一般式(A)中、Arは、炭素数6〜30の(a+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(b+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(c+2)価の有機基を示す。Xは、ハロゲン原子を表す。Yは、酸性基または酸分解性基で保護された酸性基を含む基を表す。Zは単結合又は2価の連結基を表す。a〜cは、各々独立に、0〜4の整数であり、a、b、及びcが同時に0となることはない。nは、1〜100,000の整数を表す。〕
  2. 前記(B)感光剤が、光により酸を発生する化合物である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. さらに、(C)架橋剤を含有する請求項1または請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 少なくとも、下記一般式(1)で表されるモノマーと、下記一般式(2)で表されるモノマーとを反応して得られる高分子化合物。

    〔一般式(1)および一般式(2)中、Arは、炭素数6〜30の(a+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(b+2)価の有機基を示し、Arは、炭素数6〜30の(c+2)価の有機基を示す。XおよびXは、各々独立に、ハロゲン原子を表す。Yは、カルボキシ基または酸分解性基で保護された酸性基を含む基を表す。Zは単結合又は2価の連結基を表す。a〜cは、各々独立に、0〜4の整数であり、a、b、及びcが同時に0となることはない。〕
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を、基板上に塗布して感光性樹脂組成物層を形成する工程と、該感光性樹脂組成物層をパターン状に露光する工程と、露光後の感光性樹脂組成物層を、アルカリ水溶液および有機溶媒の少なくとも一方を用いて現像し、樹脂パターンを形成する工程を含む樹脂パターンの形成方法。
  6. 請求項5に記載の樹脂パターンの形成方法により得られるパターンを有する電子デバイス。
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