JP2011048360A - ワイヤグリッド偏光子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のワイヤグリッド偏光子100は、基材101と、基材101上に一定の間隔で一定の方向に略平行に延在して設けられた金属ワイヤ102と、金属ワイヤ102の少なくとも一部を覆って設けられた粘着剤層104と、を有し、粘着剤層104の酸価が5.0mgKOH/g以下、接着強度が1.5N/25mm以上であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
基材101は、目的とする波長領域において実質的に透明であればよい。例えば、ガラスなどの無機材料や樹脂材料を基材101に用いることができる。他にも、樹脂材料を基材101に用いることができる。基材101として樹脂基材を用いることにより、ロールプロセスが可能になる、ワイヤグリッド偏光板にフレキシブル性を持たすことができる、等のメリットがある。基材101に用いることができる樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィン樹脂(COP)、架橋ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂などの非晶性熱可塑性樹脂や、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂などの結晶性熱可塑性樹脂や、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系などの紫外線(UV)硬化性樹脂や熱硬化性樹脂などが挙げられる。また、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂と、ガラスなどの無機基材、上記熱可塑性樹脂、トリアセテート樹脂とを組み合わせたり、単独で用いて基材101を構成させたりすることが出来る。
金属ワイヤ102は、基材101上に一定の間隔で一定の方向に略平行に延在するように形成することができる。例えば、格子状凹凸形状を有する樹脂基材の凸部の少なくとも一方の側の側面に接して設けることができる。金属ワイヤ102として用いる金属としては、アルミニウム、銀、銅、白金、金またはこれらの各金属を主成分とする合金などが挙げられる。特に、アルミニウムもしくは銀を用いて金属ワイヤ102を形成することにより、可視域での吸収損失を小さくすることができるため好ましい。
粘着剤層104は、酸を極力含まない材料を用いて形成する。酸を極力含まない材料で金属ワイヤ102を被覆することにより、高温高湿度環境下において水滴の付着による金属ワイヤ層102の劣化を抑制すると共に、粘着剤層104に含まれる酸に起因して金属ワイヤ102が劣化することを抑制することができる。酸を極力含まない材料としては、酸価が5.0mgKOH/g以下である材料を用いる。この数値以下の酸強度であれば、以下の実施例で説明するが、粘着剤層104に含まれる酸によって金属ワイヤ102が劣化して、ワイヤグリッド偏光子100の偏光度が変動することを抑制することができる。
また、図1(A)に示したワイヤグリッド偏光子100において、粘着剤層104上に光学材料105を設けた構成としてもよい(図1(B)参照)。粘着剤層104を介して、ワイヤグリッド偏光板103と光学材料を重畳することにより、ワイヤグリッド偏光子100の強度が向上すると共に、金属ワイヤ102の損傷を防止できる。また、ワイヤグリッド偏光子100の強度を向上させることにより、該ワイヤグリッド偏光子100のハンドリング性を向上させることができる。図1(B)に示す構成では、粘着剤層104が水滴に対しての保護膜として、光学材料がワイヤグリッド偏光子100の強度を向上させる保護膜としての効果を奏する。
ワイヤグリッド偏光子100において、金属ワイヤ102の延在方向に垂直な面内における基材101の断面形状に制限はないが、透過偏光性能の観点から基材101の断面形状を格子状凹凸形状とすることが好ましい。格子状凹凸形状としては、例えば、台形、矩形、方形、プリズム状や、半円状などの正弦波状などが挙げられる。ここで、正弦波状とは凹部と凸部の繰り返しからなる曲線部をもつことを意味する。なお、曲線部は湾曲した曲線であればよく、例えば、凸部にくびれがある形状も正弦波状に含める。透過率の観点から基材断面形状は矩形もしくは正弦波状であることが好ましい。
一般に、ワイヤグリッド偏光板103は、金属ワイヤ102のピッチ幅が小さくなるほど幅広い帯域で偏光特性を示すことが出来、ワイヤの間隔が、100nm以上1300nm以下で用いられるのが通常であるが、近赤外〜赤外領域のみの偏光特性を考慮する場合、ピッチは300nm程度以下であればよく、ピッチの下限は、対象とする領域の1/4〜1/3であれば実用的に使用可能な範囲となる。
金属ワイヤ102の形成方法においては特に制限は無い。電子線リソグラフィ法或いは干渉露光法によるマスクパターンニングとドライエッチングを用いて形成する方法や斜め蒸着法による形成などが挙げられるが、生産性、光学対称性の観点から斜め蒸着法が好ましい。また、光学特性の観点から、不要な金属はエッチングにより除去することが好ましい。エッチング方法は、基材や誘電体層に悪影響を及ぼさず、金属部分が選択的に除去できる方法であれば特に限定は無いが、生産性の観点からアルカリ性の水溶液に浸漬させる方法が好ましい。
粘着剤層104の形成方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、離型処理された2枚のPET間に粘着剤が形成された粘着シートを利用することができる。粘着シートの片面の離型PETを剥がし、ワイヤグリッド偏光板上にローラー等で均一に圧力をかけながら、粘着剤層をワイヤグリッド面に貼合し、粘着剤層を形成する。また、UV硬化型の粘着剤を用いる場合は、ワイヤグリッド偏光板上に粘着剤溶液を塗布後、光学基材と密着させる。そして、UV光を照射し、粘着剤を硬化させることで、粘着剤層を形成することができる。
基材101を構成する材料と金属ワイヤ102との密着性向上の為に、両者の間に両者と密着性の高い誘電体材料を設けることができる。基材101と金属ワイヤ102の密着性が高いと、基材101からの金属ワイヤ102の剥離を防ぎ、偏光度の低下を抑えることが出来る。好適に用いることが出来る誘電体としては、例えば、珪素(Si)の酸化物、窒化物、ハロゲン化物、炭化物の単体又はその複合物(誘電体単体に他の元素、単体又は化合物が混じった誘電体)や、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、イットリウム(Y)、ジルコニア(Zr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、バリウム(Ba)、インジウム(In)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、セリウム(Ce)、銅(Cu)などの金属の酸化物、窒化物、ハロゲン化物、炭化物の単体又はそれらの複合物を用いることができる。誘電体材料は、透過偏光性能を得ようとする波長領域において実質的に透明であることが好ましい。誘電体材料の積層方法には特に限定は無く、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理的蒸着法を好適に用いることができる。
粘着剤層の接着強度は、試験板をSUS鋼板からガラス板へと変更した以外は、JIS−Z−0237に則って測定した。粘着剤層として用いる粘着剤を幅25mmに切り出し、その一方の面をPETフィルムに貼合して作製した試験片を、試験板のガラス板に貼合した。試験板に貼合し、20分放置後、引張試験機(剥離速度300mm/分、剥離角度180°の条件)を用いてガラスと粘着剤の接着力を測定した。
粘着剤3.0gを100mlのN,N−ジメチルホルムアミドに加え、一晩攪拌し、溶解させた。JIS−K−8001に記載されるフェノールフタレイン溶液もしくは、0.1gのチモールブルーをエタノール(95)50mlに溶かし、水を加えて100mlにしたチモールブルー溶液を数滴加えた。粘着剤を溶解させた試料溶液は、JIS−K−0070に記載の0.1mol/lの水酸化カリウム(KOH)エタノール溶液を用いて、攪拌しながら中和滴定を行うことで酸価を測定した。KOH溶液は、ファクター既知の0.1mol/lの塩酸を用いて中和滴定を行うことで、実際に溶かした量から算出されるKOHの濃度と、上記の滴定で得られた結果から算出される濃度の比(ファクター)を求めたものを使用した。滴定の終点はフェノールフタレインを用いた場合では、薄い紅色が30秒間続いた点を終点とした。粘着剤によっては、DMFへ溶解した際、薄く黄色に色づくものがあり、この場合は、フェノールフタレインの変色による終点の判断が難しくなるため、チモールブルーを使用した。チモールブルーを用いた場合、黄緑色が30秒間続いた点を終点とした。また、粘着剤中にUV吸収剤などを含む場合も、DMFへの溶解により、薄く黄色に色づくことがあるため、チモールブルーを使用した。終点の判断は、濃い黄色が30秒間続いた点を終点とし、酸価は以下の式を用いて算出した。
A:酸価(mgKOH/g)
B:滴定に用いた0.1mol/l KOHエタノール溶液の量(ml)
f:0.1mol/l KOHエタノール溶液のファクター
S:粘着剤の質量(g)
光学特性は、波長λで金属ワイヤに対して平行に振動する電場ベクトル成分の光、および直交方向に振動する電場ベクトル成分の光の透過光強度を測定し、P’(λ)を波長λにおける偏光度として、以下の式を用いることで求めた。
(Imaxは各波長λで金属ワイヤに対して直交方向に振動する電場ベクトル成分の光の透過光強度、Iminは各波長での平行に振動する電場ベクトル成分の光での透過光強度)
面内位相差値の測定機器として、平行ニコル法を利用した偏光解析装置である王子計測機器製KOBRA−WRを用いた。測定光の波長を550nmとし、入光角度が0度の場合の位相差値を面内位相差値とした。
格子状凹凸形状転写フィルムの作製には、Ni製金型(以下、「金型A」とする。)を用いた。金型Aはピッチ幅130nmの格子状凹凸形状を有し、格子の延在する方向に垂直な断面における凹凸形状が略正弦波状であった。基材は、厚み80μmのトリアセチルセルロース樹脂(以下、「TAC」とする。)フィルム(TD80UL−H:富士写真フィルム社製)とし、該TACフィルムの波長550nmにおける面内位相差値は3.2nmで、遅相軸はMD方向と略一致していた。該TACフィルムにアクリル系紫外線硬化樹脂(屈折率1.52)を約3μm塗布し、塗布面を下に、TACフィルムのTD方向と金型Aの格子状凹凸形状の延在方向が略平行になるようにしながら、金型AとTACフィルム間に空気が入らないように乗せた。TACフィルム側から中心波長365nmの紫外線ランプを用いて紫外線を1000mJ/cm2照射し、金型Aの格子状凹凸形状を転写した。TACフィルムを金型から剥離し、縦300mm、横200mmの格子状凹凸形状を転写したフィルムを作製した。(以下これを、「転写フィルムA」とする。)
次に転写フィルムAの格子状凹凸形状転写表面に、スパッタリング法により誘電体層として二酸化珪素を成膜した。スパッタリング装置条件は、Arガス圧力0.2Pa、スパッタリングパワー770W/cm2、被覆速度0.1nm/sとし、転写フィルム上の誘電体厚みが平膜換算で3nmとなるように成膜した。
次に誘電体層を成膜した転写フィルムAの格子状凹凸形状転写表面に、真空蒸着によりアルミニウム(Al)を成膜した。Alの蒸着条件は、常温下、真空度2.0×10−3Pa、蒸着速度40nm/sとした。Alの厚みを測定するため表面が平滑なガラス基板を転写フィルムと同時に装置に挿入し、平滑ガラス基板上のAl厚みをAl平均厚みとした。格子の長手方向と垂直に交わる平面内において基材面の法線と蒸着源のなす角度を蒸着角θと定義し、今回全ての転写フィルムで蒸着角θを20°、Al平均厚み120nmとして蒸着させた。なお、ここでいう平均厚みとは、平滑ガラス基板上にガラス面に垂直方向から物質を蒸着させたと仮定した時の蒸着物の厚みのことを指し、蒸着量の目安として使用している。
次に不要Alの除去を目的として、Alを蒸着した転写フィルムAを0.1重量%水酸化ナトリウム水溶液に室温下で60秒間浸漬させた。その後すぐに水洗いし、フィルムを乾燥させた。ここで得られたワイヤグリッド偏光板をワイヤグリッド偏光板1とする。なお、ワイヤグリッド偏光板1の金属ワイヤの延在方向は基板のTD方向と略平行であり、基板の遅相軸方向とは略直交であった。
アクリル系粘着剤1(屈折率1.47)の片面をPETフィルムに、もう一方の面をガラス板に貼合し、粘着剤のガラスとの接着強度を測定したところ8.6N/25mmであった。アクリル系粘着剤1をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、0.8mgKOH/gであった。アクリル系粘着剤1の片面を、TACフィルム(TD80UL−H:富士フイルム社製)に対して、ローラーで均一に圧力をかけていくことで貼合した。該TACフィルムのMD方向をワイヤグリッド偏光板1の基材のMD方向と略平行になるように、ローラーで均一に圧力をかけながらアクリル系粘着剤1をワイヤグリッド偏光板1の金属ワイヤ層上に貼合することで、ワイヤグリッド偏光子1を作製した。
アクリル系粘着剤2(屈折率1.53)(開発品名「EW1501」 エリエールテクセル社製)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ17.1N/25mmであった。アクリル系粘着剤2をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、5.0mgKOH/gであった。アクリル系粘着剤2を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子2を作製した。
アクリル系粘着剤3(屈折率1.48)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ1.5N/25mmであった。粘着剤3をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は3.0mgKOH/gであった。粘着剤3を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子3を作製した。
アクリル系粘着剤4(屈折率1.48)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ6.9N/25mmであった。アクリル系粘着剤4をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は6.0mgKOH/gであった。アクリル系粘着剤4を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子4を作製した。
アクリル系粘着剤5(屈折率1.47)(製品名「SK−1478」 綜研化学社製)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ15.4N/25mmであった。粘着剤5をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は37.0mgKOH/gであった。粘着剤5を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子5を作製した。
アクリル系粘着剤6(屈折率1.49)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ0.7N/25mmであった。粘着剤6をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は0.5mgKOH/gであった。粘着剤6を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子6を作製した。
ワイヤグリッド偏光子1からワイヤグリッド偏光子6(実施例1、実施例2、実施例3、比較例1、比較例2、及び比較例3)及びワイヤグリッド偏光板1の偏光度を測定した結果を表1に示す。それぞれの値は、600nmから650nm、650nmから700nm、700nmから780nm、1100nmから1200nmでの偏光度の平均値である。
ワイヤグリッド偏光子1からワイヤグリッド偏光子6を、温恒温恒湿槽(型式:μ―2002 いすゞ製作所社製)に入れ、槽内の環境を85℃85%RHに設定し、恒温恒湿試験を500時間行った。ワイヤグリッド偏光子1からワイヤグリッド偏光子5の偏光度の初期値からの変化を表2に示す。それぞれの偏光度変化値は、試験後、600nmから650nm、650nmから700nm、700nmから780nmでの偏光度の平均値を求め、それらの値と初期値との差として求めた。
紫外線吸収剤を含有するアクリル系粘着剤7(屈折率1.47)(製品名「RA600」スミロン社製)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ6.7N/25mmであった。アクリル系粘着剤7をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は0.5mgKOH/gであった。アクリル系粘着剤7を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子7を作製した。
屈折率調整剤を含有するアクリル系粘着剤8(屈折率1.52)(開発品名「HP152−25」 エリエールテクセル社製)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ16.0N/25mmであった。アクリル系粘着剤8をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は5.0mgKOH/gであった。アクリル系粘着剤8を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子8を作製した。
ワイヤグリッド偏光子7およびワイヤグリッド偏光子8(実施例4、実施例5)の偏光度を測定した結果を表3に示す。それぞれの値は、600nmから650nm、650nmから700nm、700nmから780nm、1100nmから1200nmでの偏光度の平均値である。
ワイヤグリッド偏光子7およびワイヤグリッド偏光子8(実施例4、実施例5)を、温恒温恒湿槽(型式:μ―2002 いすゞ製作所社製)に入れ、槽内の環境を85℃85%RHに設定し、恒温恒湿試験を500時間行った。ワイヤグリッド偏光子7およびワイヤグリッド偏光子8の偏光度の初期値からの変化を表4に示す。それぞれの偏光度変化値は、試験後、600nmから650nm、650nmから700nm、700nmから780nmでの偏光度の平均値を求め、それらの値と初期値との差として求めた。
ワイヤグリッド偏光子1、ワイヤグリッド偏光子4、ワイヤグリッド偏光子5、及びワイヤグリッド偏光子7(実施例1、比較例1、比較例2、及び実施例4)を温恒温恒湿槽(型式:μ―2002 いすゞ製作所社製)に入れ、槽内の環境を85℃85%RHに設定し、恒温恒湿試験を500時間行った。それぞれのワイヤグリッド偏光子の近赤外光における偏光度変化を表5に示す。偏光度変化の値は試験後、1100nmから1200nmでの偏光度の平均値を求め、その値と初期値との差として求めた。
アクリル系粘着剤1の片面を、COPフィルム(商品名「ARTON Gタイプ」:JSR社製)に対して、ローラーで均一に圧力をかけることで貼合した。該COPフィルムの波長550nmにおける面内位相差は12.2nmであり、遅相軸方向と該フィルムのMD方向は略一致しており、ワイヤグリッド偏光板1の基材のMD方向と光学基材である該COPフィルムのMD方向が略平行になるよう、ローラーで均一に圧力をかけながら粘着剤1を、ワイヤグリッド偏光板1の金属ワイヤ層上に貼合することで、ワイヤグリッド偏光子9を作製した。
実施例6と同様の手法で、アクリル系粘着剤1を貼合したCOPフィルムのMD方向と、ワイヤグリッド偏光板1の基材のMD方向のなす角が略45°の角度になるよう、ワイヤグリッド偏光板1の金属ワイヤ層上に貼合することで、ワイヤグリッド偏光子10を作製した。
ワイヤグリッド偏光子9およびワイヤグリッド偏光子10の偏光度を測定した結果を表6に示した。偏光度は、測定光である直線偏光をCOPフィルム側から正面入光し、得られた平行透過率および直交透過率から算出した。それぞれの値は、600nmから650nm、650nmから700nm、700nmから780nmでの偏光度の平均値である。
実施例1と同様の手法で、アクリル系粘着剤1を貼合したTACフィルムのMD方向と、ワイヤグリッド偏光板1の基材のMD方向のなす角が略45°の角度になるよう、ワイヤグリッド偏光板1の金属ワイヤ層上に貼合することで、ワイヤグリッド偏光子11を作製した。
ワイヤグリッド偏光子1および、ワイヤグリッド偏光子11を温恒温恒湿槽(型式:μ―2002 いすゞ製作所社製)に入れ、槽内の環境を85℃85%RHに設定し、恒温恒湿試験を150時間行った。試験後、貼合したTACフィルムを下側にしてワイヤグリッド偏光子を平滑なガラス板上に置き、それぞれの偏光子のガラス平板上からの反りを定規で測定することで、ワイヤグリッド偏光子の形状変形を評価した。
101 基材
102 金属ワイヤ
103 ワイヤグリッド偏光板
104 粘着剤層
105 光学材料
Claims (11)
- 基材と、前記基材上に一定の間隔で一定の方向に略平行に延在して設けられた金属ワイヤと、前記金属ワイヤの少なくとも一部を覆って設けられた粘着剤層と、を有し、前記粘着剤層の酸価が5.0mgKOH/g以下、接着強度が1.5N/25mm以上であることを特徴とするワイヤグリッド偏光子。
- 前記粘着剤層を介して、前記基材と重畳するように光学材料が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤグリッド偏光子。
- 前記光学材料が光学基材であることを特徴とする請求項2に記載のワイヤグリッド偏光子。
- 前記粘着剤層の屈折率と前記光学材料との屈折率差が0.3以内であることを特徴とする請求項2に記載のワイヤグリッド偏光子。
- 前記基材及び前記光学材料の面内位相差の遅相軸方向が前記金属ワイヤの延在方向と略平行もしくは略直交であることを特徴とする請求項4に記載のワイヤグリッド偏光子。
- 前記基材が樹脂基材であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
- 前記粘着剤層がアクリル系粘着剤で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
- 前記粘着剤層がシリコン系粘着剤で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
- 前記粘着剤層が紫外線吸収剤を含んでいることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
- 前記粘着剤層が屈折率調整剤を含んでいることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
- 前記金属ワイヤの間隔が、100nm以上1300nm以下であることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
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