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JP2011048360A - ワイヤグリッド偏光子 - Google Patents

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JP2011048360A JP2010172713A JP2010172713A JP2011048360A JP 2011048360 A JP2011048360 A JP 2011048360A JP 2010172713 A JP2010172713 A JP 2010172713A JP 2010172713 A JP2010172713 A JP 2010172713A JP 2011048360 A JP2011048360 A JP 2011048360A
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Seiji Sugimura
昌治 杉村
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Asahi Kasei E Materials Corp
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Abstract

【課題】高温度高湿度環境下においても保護層の剥がれがなく偏光性能も維持できる耐久性に優れたワイヤグリッド偏光子を提供すること。
【解決手段】本発明のワイヤグリッド偏光子100は、基材101と、基材101上に一定の間隔で一定の方向に略平行に延在して設けられた金属ワイヤ102と、金属ワイヤ102の少なくとも一部を覆って設けられた粘着剤層104と、を有し、粘着剤層104の酸価が5.0mgKOH/g以下、接着強度が1.5N/25mm以上であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面に微細な凸凹構造を持ち、高偏光度を有する偏光板の耐久性向上に関する。
近年のフォトリソグラフィー技術の発達により、光の波長レベルのピッチを有する微細構造パターンを形成することができるようになってきた。このように非常に小さいピッチのパターンを有する部材や製品は、半導体分野だけでなく、光学分野において利用範囲が広く有用である。
例えば、金属などで構成された導電体線が特定のピッチで格子状に配列してなる凸凹構造を持つワイヤグリッドは、そのピッチが入射光(例えば、可視光の波長400nmから800nm)に比べてかなり小さいピッチ(例えば、2分の1以下)であれば、導電体線に対して平行に振動する電場ベクトル成分の光をほとんど反射し、導電体線に対して直交する電場ベクトル成分の光をほとんど透過させるため、単一偏光を作り出す偏光板として使用できる。ワイヤグリッド型偏光素子(ワイヤグリッド偏光板)は、透過しない光を反射し再利用することができるので、光の有効利用の観点からも望ましいものである。
このようなワイヤグリッド偏光板としては、例えば、特許文献1に開示されているものがある。このワイヤグリッド偏光板は、入射光の波長より小さいグリッド周期で間隔が置かれた金属ワイヤを備えている成形体である。
ワイヤグリッド偏光板は、上記のような原理から、可視光から近赤外光、赤外光に至る広い範囲で、優れた偏光特性を有する。そのため、近年、近赤外光や赤外光の利用が盛んなセキュリティ分野などにおいて、ワイヤグリッド偏光板は有用な偏光子として期待されている。特に、セキュリティ分野では、誤作動のない製品設計が求められるため、使用される部材には厳しい温度湿度環境下においても高い製品安定性が必要とされる。
ところで、ワイヤグリッド偏光板は通常、可視光から赤外光に及ぶ広い波長域で光の吸収が少ないアルミニウムや銀などで、金属ワイヤを形成する。そのような金属ワイヤを露出させた状態で用いた場合、高湿度環境下では気温の変動などにより、空気中の水分が凝集し、金属ワイヤに水滴が付着することで、金属と水とが反応し、ワイヤが劣化してしまうという懸念があった。また露出された金属ワイヤは、強度が非常に低く、硬質な物体との接触によって、容易に破壊され、光学性能が低下してしまう。そのような問題を解決するには、金属ワイヤを保護するための層を設けることが必要とされていた。
金属ワイヤ上に保護層を設けたワイヤグリッド偏光板が特許文献2に開示されている。このワイヤグリッド偏光板は、金属ワイヤの先端部と保護基材に設けられた粘着剤層とを接着させることで、物理的な接触による金属ワイヤの破壊を防いでいる。
特開2002−328234号公報 特開2008−96677号公報
しかしながら、金属ワイヤ上に保護層を設けたワイヤグリッド偏光板を厳しい温度湿度環境下で長期間使用する場合、保護層と金属ワイヤの先端部だけの接触では十分な密着性を確保できているとは言えず、保護層が剥離してしまう可能性があった。また、充分な密着性を確保できていたとしても、粘着剤層を介して金属ワイヤと保護層とを接着する場合、粘着剤層に酸成分が含まれると、金属ワイヤが酸成分と反応することで、偏光性能が低下する可能性がある。このため、従来の技術では、金属ワイヤ上に保護層を設けたワイヤグリッド偏光板の高温度高湿度環境下での長期信頼性においては、必ずしも十分に保護層の剥離と偏光性能の低下を抑制することはできない問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、高温度高湿度環境下においても保護層の剥がれがなく偏光性能も維持できる耐久性に優れたワイヤグリッド偏光子を提供することを目的とする。
本発明者が鋭意検討の結果、金属ワイヤ上に酸価が所定の数値以下、粘着力が所定の数値以上の粘着剤層を設けることによって、目的とする波長での偏光性能を維持したまま、高温度高湿度環境下における耐久性にも優れたワイヤグリッド偏光子を作製することに成功した。具体的には、以下の通りのものである。
本発明のワイヤグリッド偏光子の一態様は、基材と、前記基材上に一定の間隔で一定の方向に略平行に延在して設けられた金属ワイヤと、前記金属ワイヤの少なくとも一部を覆って設けられた粘着剤層と、を有し、前記粘着剤層の酸価が5.0mgKOH/g以下、接着強度が1.5N/25mm以上であることを特徴とする。
本発明のワイヤグリッド偏光子の一態様において、前記粘着剤層を介して、前記基材と重畳するように光学材料が設けられていることが好ましい。
本発明のワイヤグリッド偏光子の一態様において、前記光学材料が光学基材であることが好ましい。
本発明のワイヤグリッド偏光子の一態様において、前記粘着剤層の屈折率と前記光学材料との屈折率差が0.3以内であることが好ましい。
本発明のワイヤグリッド偏光子の一態様において、前記基材及び前記光学材料の面内位相差の遅相軸方向が前記金属ワイヤの延在方向と略平行もしくは略直交であることが好ましい。
本発明のワイヤグリッド偏光子の一態様において、前記基材が樹脂基材であることが好ましい。
本発明のワイヤグリッド偏光子の一態様において、前記粘着剤層がアクリル系粘着剤で形成されていることが好ましい。
本発明のワイヤグリッド偏光子の一態様において、前記粘着剤層がシリコン系粘着剤で形成されていることが好ましい。
本発明のワイヤグリッド偏光子の一態様において、前記粘着剤層が紫外線吸収剤を含んでいることが好ましい。
本発明のワイヤグリッド偏光子の一態様において、前記粘着剤層が屈折率調整剤を含んでいることが好ましい。
本発明のワイヤグリッド偏光子の一態様において、前記金属ワイヤの間隔が、100nm以上1300nm以下であることが好ましい。
本発明の一態様によれば、基材と、基材上に一定の間隔で一定の方向に略平行に延在して設けられた金属ワイヤと、金属ワイヤの少なくとも一部を覆って設けられた粘着剤層とを有するワイヤグリッド偏光子において、粘着剤層の酸価を5.0mgKOH/g以下、接着強度を1.5N/25mm以上にすることによって、高温度高湿度環境下においても保護層の剥がれがなく偏光性能も維持できるワイヤグリッド偏光子を提供することができる。
ワイヤグリッド偏光子の一構成例を説明する図である。
以下に、ワイヤグリッド偏光子の一例について図面を参照して説明する。
ワイヤグリッド偏光子100は、基材101及び該基材101上に設けられた金属ワイヤ102を含むワイヤグリッド偏光板103と、金属ワイヤ102の少なくとも一部を覆って設けられた粘着剤層104とを少なくとも有している(図1(A)参照)。
<基材>
基材101は、目的とする波長領域において実質的に透明であればよい。例えば、ガラスなどの無機材料や樹脂材料を基材101に用いることができる。他にも、樹脂材料を基材101に用いることができる。基材101として樹脂基材を用いることにより、ロールプロセスが可能になる、ワイヤグリッド偏光板にフレキシブル性を持たすことができる、等のメリットがある。基材101に用いることができる樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィン樹脂(COP)、架橋ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂などの非晶性熱可塑性樹脂や、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂などの結晶性熱可塑性樹脂や、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系などの紫外線(UV)硬化性樹脂や熱硬化性樹脂などが挙げられる。また、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂と、ガラスなどの無機基材、上記熱可塑性樹脂、トリアセテート樹脂とを組み合わせたり、単独で用いて基材101を構成させたりすることが出来る。
<金属ワイヤ>
金属ワイヤ102は、基材101上に一定の間隔で一定の方向に略平行に延在するように形成することができる。例えば、格子状凹凸形状を有する樹脂基材の凸部の少なくとも一方の側の側面に接して設けることができる。金属ワイヤ102として用いる金属としては、アルミニウム、銀、銅、白金、金またはこれらの各金属を主成分とする合金などが挙げられる。特に、アルミニウムもしくは銀を用いて金属ワイヤ102を形成することにより、可視域での吸収損失を小さくすることができるため好ましい。
また、図1に示すワイヤグリッド偏光子100において、基材101面内の遅相軸方向が金属ワイヤ102の延在方向と±10度以内に略平行ないし略直交となるように基材101を配設することが好ましい。これにより、透過光の偏光度の低下を避けることができる。さらに好ましくは±5度以内である。また、透過光の偏光度への影響を考慮すると、波長550nmにおける面内位相差値は30nm以下が好ましく、さらに好ましくは15nm以下である。同時に、ワイヤグリッド偏光子100を光学機器に使用する場合には、透過光の透過率、偏光度の面内ムラに注意をする必要がある。該面内ムラの原因の一つは、基材101の面内位相差値のムラである。基材101面内の任意の2点で、波長550nmの面内位相差値を測定し、該面内位相差値差が10nm以下である場合、透過光の透過率、偏光度の面内ムラの問題を避けることができる。さらに好ましくは位相差値差5nm以下である。
<粘着剤層>
粘着剤層104は、酸を極力含まない材料を用いて形成する。酸を極力含まない材料で金属ワイヤ102を被覆することにより、高温高湿度環境下において水滴の付着による金属ワイヤ層102の劣化を抑制すると共に、粘着剤層104に含まれる酸に起因して金属ワイヤ102が劣化することを抑制することができる。酸を極力含まない材料としては、酸価が5.0mgKOH/g以下である材料を用いる。この数値以下の酸強度であれば、以下の実施例で説明するが、粘着剤層104に含まれる酸によって金属ワイヤ102が劣化して、ワイヤグリッド偏光子100の偏光度が変動することを抑制することができる。
また、粘着剤層104は、粘着力が強い材料を用いることが好ましい。粘着力が高い材料を用いることにより、粘着剤層104をワイヤグリッド偏光板103に対して永久接着させることを可能とし、高温高湿度環境において粘着剤層104の剥離を抑制することができる。粘着力が強い材料としては、ガラスに対する粘着力が1.5N/25mm以上である材料を用いればよいが、好ましくは5.0N/25mm以上である。
また、ワイヤグリッド偏光板を後述する光学材料で重畳する場合、粘着剤層104と光学材料との屈折率差が0.3以内であることが好ましい。屈折率差を0.3以内にすることで、屈折率差に起因する反射を抑制することができる。また、凹凸構造の延在方向に対して垂直な平面上において、ワイヤグリッド偏光板の透過軸方向に振動する光がワイヤグリッド偏光子に、傾斜した方向から入光する場合は、前記屈折率差に起因する反射光量はさらに低下し、透過光量を大きくすることができる。
粘着剤層104の具体的な材料としては、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等の樹脂を使用することができる。耐熱性を考慮する場合には、シリコン系樹脂を主成分とする粘着剤(以下、「シリコン系粘着剤」という)が好ましい。また、透明性や接着力、コストなどを考慮する場合には、アクリル系樹脂を主成分とする粘着剤(以下、「アクリル系粘着剤」という)が好ましく、さらに、該粘着剤の樹脂構造中にはヒドロキシル基を有することが偏光特性の低下抑止の観点からより好ましい。
粘着剤層104は、金属ワイヤ102の少なくとも一部を覆うように設ければよい。金属ワイヤ102との粘着力を向上させるためには、金属ワイヤ102より多くの部分(例えば、金属ワイヤ102の全面)を覆うように粘着剤層104を形成することが好ましい。
また、粘着剤層104には、機能付加の要求に応じ、添加剤が使用できる。添加剤とは、屈折率調整剤や粘着付与剤、充填剤、顔料、希釈剤等であり、粘着剤の安定性を向上させる紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤等が挙げられる。添加剤を含んだ粘着剤層も粘着剤層と称し、酸価が5.0mgKOH/g以下の範囲であれば、添加剤の使用に制限は無い。例えば、粘着剤層104中に屈折率調整剤を用いることで、積層体である該偏光子の界面の屈折率差による透過率の低下を防ぐことが可能となる。また粘着剤層104に紫外線吸収剤を添加することで、過度の紫外線照射で黄色に着色する可能性を低減できる。
<光学材料>
また、図1(A)に示したワイヤグリッド偏光子100において、粘着剤層104上に光学材料105を設けた構成としてもよい(図1(B)参照)。粘着剤層104を介して、ワイヤグリッド偏光板103と光学材料を重畳することにより、ワイヤグリッド偏光子100の強度が向上すると共に、金属ワイヤ102の損傷を防止できる。また、ワイヤグリッド偏光子100の強度を向上させることにより、該ワイヤグリッド偏光子100のハンドリング性を向上させることができる。図1(B)に示す構成では、粘着剤層104が水滴に対しての保護膜として、光学材料がワイヤグリッド偏光子100の強度を向上させる保護膜としての効果を奏する。
なお、光学材料としては、目的とする波長領域において実質的に光が透過する材料であればよい。その一例としては、拡散板や、偏光板、位相差板、プリズム、レンズなどが挙げられる。拡散板や、偏光板、位相差板、プリズム、レンズは、ガラスなどの無機材料もしくは樹脂材料からなるため、多くの場合それらの屈折率は1.3から1.8程度である。そのうち、重畳される粘着剤層104との界面の屈折率差が0.3以内になるものを用いることが望ましい。また、光学材料の替わりに光学基材を用いることもできる。光学基材は、材質面に関して、ガラスなどの無機材料を用いることもできるが、フレキシブル性を持たすことができる等のメリットがある樹脂材料を用いることが好ましい。具体的には、トリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)、シクロオレフィンポリマーフィルム(COPフィルム)等が挙げられる。
また、基材101がフィルムであり、重畳する光学基材105が樹脂材料からなるフィルムである場合、両フィルムの面内の遅相軸方向がワイヤグリッド構造の金属ワイヤ延在方向と±10度以内に略平行ないし略直交となるよう配設されることが好ましく、さらに好ましくは±5度以内である。これは偏光度への影響を考慮し、厳しい温度湿度環境に置かれた後のフィルムの膨張ないし収縮によるワイヤグリッド偏光子の形状変形を避けるためである。光学用途に適したフィルムは、MD方向(フィルムの長手方向)ないしTD方向(フィルム幅方向)に遅相軸方向を有しているが、熱の影響によるフィルムの膨張ないし収縮する方向もMD方向ないしTD方向と略一致する。従って、ワイヤグリッド構造の金属ワイヤ延在方向と整合させることが効果的となる。
ワイヤグリッド偏光板103と光学基材105を組み合わせて用いることで、厳しい温度湿度環境に対する耐久性に優れ、可視光から赤外光で利用可能、より好ましくは近赤外光から赤外光で利用可能なワイヤグリッド偏光子100とすることができる。なお、ここでいう可視光とは380nmから780nmまでの波長の光を指し、近赤外光とは0.78μmから2.5μm、赤外光とは2.5μmから4.0μmまでの波長の光を指す。
<基材断面形状>
ワイヤグリッド偏光子100において、金属ワイヤ102の延在方向に垂直な面内における基材101の断面形状に制限はないが、透過偏光性能の観点から基材101の断面形状を格子状凹凸形状とすることが好ましい。格子状凹凸形状としては、例えば、台形、矩形、方形、プリズム状や、半円状などの正弦波状などが挙げられる。ここで、正弦波状とは凹部と凸部の繰り返しからなる曲線部をもつことを意味する。なお、曲線部は湾曲した曲線であればよく、例えば、凸部にくびれがある形状も正弦波状に含める。透過率の観点から基材断面形状は矩形もしくは正弦波状であることが好ましい。
基材101として、格子状凹凸構造を有する基材を用いる場合、その製造方法は特に限定されない。例えば、本出願人の出願の特許第4147247号公報に記載の方法を挙げることができる。特許第4147247号公報によれば、干渉露光法を用いて作製したピッチ230nmから250nmの格子状凸部がつくる凹凸格子を有する金属スタンパを用いて、凹凸格子を熱可塑性樹脂に熱転写し、凹凸格子を付与した熱可塑性樹脂を格子の長手方向と平行な方向に、延伸倍率が4倍から6倍の自由端一軸延伸加工を施す。その結果、前記熱可塑性樹脂に転写された凹凸格子のピッチが縮小され、ピッチが120nm以下の微細凹凸格子を有する樹脂基材(延伸済み)が得られる。続いて、得られた微細凹凸格子を有する樹脂基材(延伸済み)から、電解メッキ法などを用いて微細凹凸格子を有する金属スタンパを作製する。この金属スタンパを用いて、樹脂基材の表面にその微細凹凸格子を転写、形成することで、ピッチが120nm以下の格子状凸部を有する樹脂基材を得ることが可能となる。
<ピッチ幅>
一般に、ワイヤグリッド偏光板103は、金属ワイヤ102のピッチ幅が小さくなるほど幅広い帯域で偏光特性を示すことが出来、ワイヤの間隔が、100nm以上1300nm以下で用いられるのが通常であるが、近赤外〜赤外領域のみの偏光特性を考慮する場合、ピッチは300nm程度以下であればよく、ピッチの下限は、対象とする領域の1/4〜1/3であれば実用的に使用可能な範囲となる。
<金属ワイヤ形成方法>
金属ワイヤ102の形成方法においては特に制限は無い。電子線リソグラフィ法或いは干渉露光法によるマスクパターンニングとドライエッチングを用いて形成する方法や斜め蒸着法による形成などが挙げられるが、生産性、光学対称性の観点から斜め蒸着法が好ましい。また、光学特性の観点から、不要な金属はエッチングにより除去することが好ましい。エッチング方法は、基材や誘電体層に悪影響を及ぼさず、金属部分が選択的に除去できる方法であれば特に限定は無いが、生産性の観点からアルカリ性の水溶液に浸漬させる方法が好ましい。
<粘着剤層の形成方法>
粘着剤層104の形成方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、離型処理された2枚のPET間に粘着剤が形成された粘着シートを利用することができる。粘着シートの片面の離型PETを剥がし、ワイヤグリッド偏光板上にローラー等で均一に圧力をかけながら、粘着剤層をワイヤグリッド面に貼合し、粘着剤層を形成する。また、UV硬化型の粘着剤を用いる場合は、ワイヤグリッド偏光板上に粘着剤溶液を塗布後、光学基材と密着させる。そして、UV光を照射し、粘着剤を硬化させることで、粘着剤層を形成することができる。
<誘電体層>
基材101を構成する材料と金属ワイヤ102との密着性向上の為に、両者の間に両者と密着性の高い誘電体材料を設けることができる。基材101と金属ワイヤ102の密着性が高いと、基材101からの金属ワイヤ102の剥離を防ぎ、偏光度の低下を抑えることが出来る。好適に用いることが出来る誘電体としては、例えば、珪素(Si)の酸化物、窒化物、ハロゲン化物、炭化物の単体又はその複合物(誘電体単体に他の元素、単体又は化合物が混じった誘電体)や、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、イットリウム(Y)、ジルコニア(Zr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、バリウム(Ba)、インジウム(In)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、セリウム(Ce)、銅(Cu)などの金属の酸化物、窒化物、ハロゲン化物、炭化物の単体又はそれらの複合物を用いることができる。誘電体材料は、透過偏光性能を得ようとする波長領域において実質的に透明であることが好ましい。誘電体材料の積層方法には特に限定は無く、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理的蒸着法を好適に用いることができる。
なお、本発明は、特に近赤外、赤外領域において光学特性を損なうことなく用いることが出来るため、該領域において使用する形態が好ましく用いられる。具体的にはカメラや赤外線通信機器、静脈認証などのセキュリティ機器、医療関連の検査装置などの用途として用いられる。ただし、上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することができる。また、上記実施の形態における材質、数量などについては一例であり、適宜変更することができる。その他、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施することができる。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
まず、実施例中の測定値の測定方法について説明する。
<粘着剤層の接着強度>
粘着剤層の接着強度は、試験板をSUS鋼板からガラス板へと変更した以外は、JIS−Z−0237に則って測定した。粘着剤層として用いる粘着剤を幅25mmに切り出し、その一方の面をPETフィルムに貼合して作製した試験片を、試験板のガラス板に貼合した。試験板に貼合し、20分放置後、引張試験機(剥離速度300mm/分、剥離角度180°の条件)を用いてガラスと粘着剤の接着力を測定した。
<粘着剤層の酸価>
粘着剤3.0gを100mlのN,N−ジメチルホルムアミドに加え、一晩攪拌し、溶解させた。JIS−K−8001に記載されるフェノールフタレイン溶液もしくは、0.1gのチモールブルーをエタノール(95)50mlに溶かし、水を加えて100mlにしたチモールブルー溶液を数滴加えた。粘着剤を溶解させた試料溶液は、JIS−K−0070に記載の0.1mol/lの水酸化カリウム(KOH)エタノール溶液を用いて、攪拌しながら中和滴定を行うことで酸価を測定した。KOH溶液は、ファクター既知の0.1mol/lの塩酸を用いて中和滴定を行うことで、実際に溶かした量から算出されるKOHの濃度と、上記の滴定で得られた結果から算出される濃度の比(ファクター)を求めたものを使用した。滴定の終点はフェノールフタレインを用いた場合では、薄い紅色が30秒間続いた点を終点とした。粘着剤によっては、DMFへ溶解した際、薄く黄色に色づくものがあり、この場合は、フェノールフタレインの変色による終点の判断が難しくなるため、チモールブルーを使用した。チモールブルーを用いた場合、黄緑色が30秒間続いた点を終点とした。また、粘着剤中にUV吸収剤などを含む場合も、DMFへの溶解により、薄く黄色に色づくことがあるため、チモールブルーを使用した。終点の判断は、濃い黄色が30秒間続いた点を終点とし、酸価は以下の式を用いて算出した。
A=B×f×5.611/S
A:酸価(mgKOH/g)
B:滴定に用いた0.1mol/l KOHエタノール溶液の量(ml)
f:0.1mol/l KOHエタノール溶液のファクター
S:粘着剤の質量(g)
<光学特性>
光学特性は、波長λで金属ワイヤに対して平行に振動する電場ベクトル成分の光、および直交方向に振動する電場ベクトル成分の光の透過光強度を測定し、P’(λ)を波長λにおける偏光度として、以下の式を用いることで求めた。
P’(λ)=[(Imax−Imin)/(Imax+Imin)]×100 %
(Imaxは各波長λで金属ワイヤに対して直交方向に振動する電場ベクトル成分の光の透過光強度、Iminは各波長での平行に振動する電場ベクトル成分の光での透過光強度)
<面内位相差値の測定>
面内位相差値の測定機器として、平行ニコル法を利用した偏光解析装置である王子計測機器製KOBRA−WRを用いた。測定光の波長を550nmとし、入光角度が0度の場合の位相差値を面内位相差値とした。
次に、本実施例で用いたワイヤグリッド偏光板の作製方法について以下に説明する。
(紫外線硬化樹脂を用いた格子状凹凸形状転写フィルムの作製)
格子状凹凸形状転写フィルムの作製には、Ni製金型(以下、「金型A」とする。)を用いた。金型Aはピッチ幅130nmの格子状凹凸形状を有し、格子の延在する方向に垂直な断面における凹凸形状が略正弦波状であった。基材は、厚み80μmのトリアセチルセルロース樹脂(以下、「TAC」とする。)フィルム(TD80UL−H:富士写真フィルム社製)とし、該TACフィルムの波長550nmにおける面内位相差値は3.2nmで、遅相軸はMD方向と略一致していた。該TACフィルムにアクリル系紫外線硬化樹脂(屈折率1.52)を約3μm塗布し、塗布面を下に、TACフィルムのTD方向と金型Aの格子状凹凸形状の延在方向が略平行になるようにしながら、金型AとTACフィルム間に空気が入らないように乗せた。TACフィルム側から中心波長365nmの紫外線ランプを用いて紫外線を1000mJ/cm照射し、金型Aの格子状凹凸形状を転写した。TACフィルムを金型から剥離し、縦300mm、横200mmの格子状凹凸形状を転写したフィルムを作製した。(以下これを、「転写フィルムA」とする。)
なお、屈折率の測定には、レーザー屈折計(モデル2010 メトリコン社製)を使用して、測定するサンプルを一昼夜25℃の恒温室で養生した後、屈折率を測定した。同装置による波長532nm、632.8nm及び824nmの屈折率の測定結果からコーシーの分散公式を利用して屈折率の波長分散図を求め、波長589nmの屈折率を求めた。
(スパッタリング法を用いた誘電体層の形成)
次に転写フィルムAの格子状凹凸形状転写表面に、スパッタリング法により誘電体層として二酸化珪素を成膜した。スパッタリング装置条件は、Arガス圧力0.2Pa、スパッタリングパワー770W/cm、被覆速度0.1nm/sとし、転写フィルム上の誘電体厚みが平膜換算で3nmとなるように成膜した。
(真空蒸着法を用いた金属の蒸着)
次に誘電体層を成膜した転写フィルムAの格子状凹凸形状転写表面に、真空蒸着によりアルミニウム(Al)を成膜した。Alの蒸着条件は、常温下、真空度2.0×10−3Pa、蒸着速度40nm/sとした。Alの厚みを測定するため表面が平滑なガラス基板を転写フィルムと同時に装置に挿入し、平滑ガラス基板上のAl厚みをAl平均厚みとした。格子の長手方向と垂直に交わる平面内において基材面の法線と蒸着源のなす角度を蒸着角θと定義し、今回全ての転写フィルムで蒸着角θを20°、Al平均厚み120nmとして蒸着させた。なお、ここでいう平均厚みとは、平滑ガラス基板上にガラス面に垂直方向から物質を蒸着させたと仮定した時の蒸着物の厚みのことを指し、蒸着量の目安として使用している。
(不要Alの除去)
次に不要Alの除去を目的として、Alを蒸着した転写フィルムAを0.1重量%水酸化ナトリウム水溶液に室温下で60秒間浸漬させた。その後すぐに水洗いし、フィルムを乾燥させた。ここで得られたワイヤグリッド偏光板をワイヤグリッド偏光板1とする。なお、ワイヤグリッド偏光板1の金属ワイヤの延在方向は基板のTD方向と略平行であり、基板の遅相軸方向とは略直交であった。
(実施例1)
アクリル系粘着剤1(屈折率1.47)の片面をPETフィルムに、もう一方の面をガラス板に貼合し、粘着剤のガラスとの接着強度を測定したところ8.6N/25mmであった。アクリル系粘着剤1をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、0.8mgKOH/gであった。アクリル系粘着剤1の片面を、TACフィルム(TD80UL−H:富士フイルム社製)に対して、ローラーで均一に圧力をかけていくことで貼合した。該TACフィルムのMD方向をワイヤグリッド偏光板1の基材のMD方向と略平行になるように、ローラーで均一に圧力をかけながらアクリル系粘着剤1をワイヤグリッド偏光板1の金属ワイヤ層上に貼合することで、ワイヤグリッド偏光子1を作製した。
(実施例2)
アクリル系粘着剤2(屈折率1.53)(開発品名「EW1501」 エリエールテクセル社製)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ17.1N/25mmであった。アクリル系粘着剤2をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、5.0mgKOH/gであった。アクリル系粘着剤2を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子2を作製した。
(実施例3)
アクリル系粘着剤3(屈折率1.48)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ1.5N/25mmであった。粘着剤3をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は3.0mgKOH/gであった。粘着剤3を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子3を作製した。
(比較例1)
アクリル系粘着剤4(屈折率1.48)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ6.9N/25mmであった。アクリル系粘着剤4をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は6.0mgKOH/gであった。アクリル系粘着剤4を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子4を作製した。
(比較例2)
アクリル系粘着剤5(屈折率1.47)(製品名「SK−1478」 綜研化学社製)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ15.4N/25mmであった。粘着剤5をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は37.0mgKOH/gであった。粘着剤5を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子5を作製した。
(比較例3)
アクリル系粘着剤6(屈折率1.49)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ0.7N/25mmであった。粘着剤6をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は0.5mgKOH/gであった。粘着剤6を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子6を作製した。
(偏光度の測定1)
ワイヤグリッド偏光子1からワイヤグリッド偏光子6(実施例1、実施例2、実施例3、比較例1、比較例2、及び比較例3)及びワイヤグリッド偏光板1の偏光度を測定した結果を表1に示す。それぞれの値は、600nmから650nm、650nmから700nm、700nmから780nm、1100nmから1200nmでの偏光度の平均値である。
Figure 2011048360
それぞれのワイヤグリッド偏光子1からワイヤグリッド偏光子6は、保護層を貼合後、その断面構造を走査型電子顕微鏡で確認したところ、凹凸構造が粘着剤により完全に埋め込まれていることが確認されたが、ワイヤグリッド偏光板1と比較しても、ワイヤグリッド偏光子2(実施例2)を除いて長波長側の可視光および、赤外光において、高偏光度を維持していた。
(偏光度の測定2)
ワイヤグリッド偏光子1からワイヤグリッド偏光子6を、温恒温恒湿槽(型式:μ―2002 いすゞ製作所社製)に入れ、槽内の環境を85℃85%RHに設定し、恒温恒湿試験を500時間行った。ワイヤグリッド偏光子1からワイヤグリッド偏光子5の偏光度の初期値からの変化を表2に示す。それぞれの偏光度変化値は、試験後、600nmから650nm、650nmから700nm、700nmから780nmでの偏光度の平均値を求め、それらの値と初期値との差として求めた。
Figure 2011048360
試験後、ワイヤグリッド偏光子6では、端部においてワイヤグリッド偏光板から保護層が剥離していた。この原因は、ワイヤグリッド偏光板の熱や水分の吸収による寸法変化などに、粘着剤が追従できなかったためである。また、その他のワイヤグリッド偏光子1からワイヤグリッド偏光子5においては、端部での剥離などは確認されなかった。
その他のワイヤグリッド偏光子1からワイヤグリッド5を比較すると、85℃85%RHにおける試験で、粘着剤の酸価によって偏光度変化の値に明確な差が現れた。酸価5.0mgKOH/g以下の粘着剤を使用したワイヤグリッド偏光子1からワイヤグリッド偏光子3では、試験後も偏光度の値はほとんど低下しなかったが、酸価6.0mgKOH/g以上の粘着剤を使用したワイヤグリッド偏光子4およびワイヤグリッド偏光子5は、大きく偏光度が低下していた。また、3つの波長域での偏光度の低下を比較すると、長波長側において偏光度の低下幅が減少する傾向を見出した。粘着剤によって金属ワイヤは大気中の水分からは保護されているため、ワイヤグリッド偏光子4およびワイヤグリッド偏光子5における性能低下は、水分による金属ワイヤの劣化ではなく、粘着剤中に含まれる酸成分によって金属ワイヤが腐蝕されたことに起因する。
(実施例4)
紫外線吸収剤を含有するアクリル系粘着剤7(屈折率1.47)(製品名「RA600」スミロン社製)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ6.7N/25mmであった。アクリル系粘着剤7をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は0.5mgKOH/gであった。アクリル系粘着剤7を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子7を作製した。
(実施例5)
屈折率調整剤を含有するアクリル系粘着剤8(屈折率1.52)(開発品名「HP152−25」 エリエールテクセル社製)を実施例1と同様の手法で、その接着強度を測定したところ16.0N/25mmであった。アクリル系粘着剤8をDMFに溶解させ、酸価を測定したところ、その値は5.0mgKOH/gであった。アクリル系粘着剤8を用いた以外は、実施例1と同様の手法でワイヤグリッド偏光子8を作製した。
(偏光度の測定3)
ワイヤグリッド偏光子7およびワイヤグリッド偏光子8(実施例4、実施例5)の偏光度を測定した結果を表3に示す。それぞれの値は、600nmから650nm、650nmから700nm、700nmから780nm、1100nmから1200nmでの偏光度の平均値である。
Figure 2011048360
(偏光度の測定4)
ワイヤグリッド偏光子7およびワイヤグリッド偏光子8(実施例4、実施例5)を、温恒温恒湿槽(型式:μ―2002 いすゞ製作所社製)に入れ、槽内の環境を85℃85%RHに設定し、恒温恒湿試験を500時間行った。ワイヤグリッド偏光子7およびワイヤグリッド偏光子8の偏光度の初期値からの変化を表4に示す。それぞれの偏光度変化値は、試験後、600nmから650nm、650nmから700nm、700nmから780nmでの偏光度の平均値を求め、それらの値と初期値との差として求めた。
Figure 2011048360
表4の結果から、粘着剤中に紫外線吸収剤(ワイヤグリッド偏光子7)や屈折率調整剤(ワイヤグリッド偏光子8)を含んでいた場合でも、酸価が5.0mgKOH/g以下であれば、大幅な偏光度の低下は起こらないことがわかった。
(偏光度の測定5)
ワイヤグリッド偏光子1、ワイヤグリッド偏光子4、ワイヤグリッド偏光子5、及びワイヤグリッド偏光子7(実施例1、比較例1、比較例2、及び実施例4)を温恒温恒湿槽(型式:μ―2002 いすゞ製作所社製)に入れ、槽内の環境を85℃85%RHに設定し、恒温恒湿試験を500時間行った。それぞれのワイヤグリッド偏光子の近赤外光における偏光度変化を表5に示す。偏光度変化の値は試験後、1100nmから1200nmでの偏光度の平均値を求め、その値と初期値との差として求めた。
Figure 2011048360
表5の結果より、近赤外光においても可視光と同様に、酸価の高いワイヤグリッド偏光子4(比較例1)およびワイヤグリッド偏光子5(比較例2)は、粘着剤中の酸成分によって金属ワイヤが腐食されるため、偏光度が大きく低下していた。一方で酸価の低いワイヤグリッド偏光子1(実施例1)およびワイヤグリッド偏光子7(実施例4)では、金属ワイヤの腐蝕が発生しないため、偏光度の値は変化しなかった。本発明のワイヤグリッド偏光子は、(偏光度の測定2)の結果も含めると、使用する光の波長が長波長側になるに従い、偏光度の低下幅が減少する傾向があり、1200nm以上の近赤外光、赤外光においても同様の効果を示す。また、すべての偏光子において、剥がれは確認されなかった。
(実施例6)
アクリル系粘着剤1の片面を、COPフィルム(商品名「ARTON Gタイプ」:JSR社製)に対して、ローラーで均一に圧力をかけることで貼合した。該COPフィルムの波長550nmにおける面内位相差は12.2nmであり、遅相軸方向と該フィルムのMD方向は略一致しており、ワイヤグリッド偏光板1の基材のMD方向と光学基材である該COPフィルムのMD方向が略平行になるよう、ローラーで均一に圧力をかけながら粘着剤1を、ワイヤグリッド偏光板1の金属ワイヤ層上に貼合することで、ワイヤグリッド偏光子9を作製した。
(実施例7)
実施例6と同様の手法で、アクリル系粘着剤1を貼合したCOPフィルムのMD方向と、ワイヤグリッド偏光板1の基材のMD方向のなす角が略45°の角度になるよう、ワイヤグリッド偏光板1の金属ワイヤ層上に貼合することで、ワイヤグリッド偏光子10を作製した。
(偏光度の測定6)
ワイヤグリッド偏光子9およびワイヤグリッド偏光子10の偏光度を測定した結果を表6に示した。偏光度は、測定光である直線偏光をCOPフィルム側から正面入光し、得られた平行透過率および直交透過率から算出した。それぞれの値は、600nmから650nm、650nmから700nm、700nmから780nmでの偏光度の平均値である。
Figure 2011048360
COPフィルムのMD方向とワイヤグリッド偏光板1の基材のなす角が略平行であるワイヤグリッド偏光子9に比べ、略45°であるワイヤグリッド偏光子10では、偏光度が大きく低下していた。これは、COPフィルムの面内位相差値が直線偏光である測定光の偏光状態を変化させるためである。ワイヤグリッド偏光子10に入光する測定光が、金属ワイヤと直交する方向に振動する直線偏光である平行透過率測定では、ワイヤグリッド偏光子9の場合と比較し、透過率が低下する。逆に、金属ワイヤと平行となる方向に振動する直線偏光を用いる直交透過率測定においては、ワイヤグリッド偏光子9の場合と比較し、高透過率となる。従って、ワイヤグリッド偏光子9の場合と比較し、ワイヤグリッド偏光子10の偏光度は低下した。
(実施例8)
実施例1と同様の手法で、アクリル系粘着剤1を貼合したTACフィルムのMD方向と、ワイヤグリッド偏光板1の基材のMD方向のなす角が略45°の角度になるよう、ワイヤグリッド偏光板1の金属ワイヤ層上に貼合することで、ワイヤグリッド偏光子11を作製した。
(偏光子の反り測定)
ワイヤグリッド偏光子1および、ワイヤグリッド偏光子11を温恒温恒湿槽(型式:μ―2002 いすゞ製作所社製)に入れ、槽内の環境を85℃85%RHに設定し、恒温恒湿試験を150時間行った。試験後、貼合したTACフィルムを下側にしてワイヤグリッド偏光子を平滑なガラス板上に置き、それぞれの偏光子のガラス平板上からの反りを定規で測定することで、ワイヤグリッド偏光子の形状変形を評価した。
ワイヤグリッド偏光子1は、その反りが最大でも1.0mm以内であったが、ワイヤグリッド偏光子11では、ワイヤグリッド偏光板の基材側に大きく反り、その方向は貼合したTACフィルムのMD方向に略一致した。最も反りの大きい部分を測定すると、その値は7.0mmであった。これは、ワイヤグリッド偏光板の基材であるTACフィルムと、粘着剤を介して貼合したTACフィルムの収縮もしくは膨張方向が一致しないことに起因する。その結果、ワイヤグリッド偏光子の形状が大きく変形することとなった。
本発明ワイヤグリッド偏光子は、光学機器等、偏光が有用な用途において、好適に用いられる。
100 ワイヤグリッド偏光子
101 基材
102 金属ワイヤ
103 ワイヤグリッド偏光板
104 粘着剤層
105 光学材料

Claims (11)

  1. 基材と、前記基材上に一定の間隔で一定の方向に略平行に延在して設けられた金属ワイヤと、前記金属ワイヤの少なくとも一部を覆って設けられた粘着剤層と、を有し、前記粘着剤層の酸価が5.0mgKOH/g以下、接着強度が1.5N/25mm以上であることを特徴とするワイヤグリッド偏光子。
  2. 前記粘着剤層を介して、前記基材と重畳するように光学材料が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤグリッド偏光子。
  3. 前記光学材料が光学基材であることを特徴とする請求項2に記載のワイヤグリッド偏光子。
  4. 前記粘着剤層の屈折率と前記光学材料との屈折率差が0.3以内であることを特徴とする請求項2に記載のワイヤグリッド偏光子。
  5. 前記基材及び前記光学材料の面内位相差の遅相軸方向が前記金属ワイヤの延在方向と略平行もしくは略直交であることを特徴とする請求項4に記載のワイヤグリッド偏光子。
  6. 前記基材が樹脂基材であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
  7. 前記粘着剤層がアクリル系粘着剤で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
  8. 前記粘着剤層がシリコン系粘着剤で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
  9. 前記粘着剤層が紫外線吸収剤を含んでいることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
  10. 前記粘着剤層が屈折率調整剤を含んでいることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
  11. 前記金属ワイヤの間隔が、100nm以上1300nm以下であることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一に記載のワイヤグリッド偏光子。
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