JP2011044321A - 燃料電池用ガス拡散層付きセパレータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セパレータの面積を大きくしてもガス拡散層にクラックが生じにくい燃料電池用ガス拡散層付きセパレータの製造方法を提供する。
【解決手段】セパレータ用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む粘性組成物を薄板状に成形、乾燥してセパレータ用焼結前成形板を製造する工程、セパレータ用焼結前成形板を焼結してセパレータ用焼結板を製造する焼結工程、セパレータ用焼結板を圧密してセパレータ用焼結圧密板を製造する圧密工程、ガス拡散層用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む発泡性スラリーを薄板状に成形、乾燥してなるガス拡散用焼結前発泡成形板をセパレータ用焼結圧密板の表面に積層した複合板を製造する工程、この複合板を焼結してガス拡散層付きセパレータを製造する工程を含み、セパレータ用焼結板の破断伸びを0.4%以上、密度比を80%以上とし、セパレータ用焼結圧密板の密度比を90%以上とする。
【選択図】図1
【解決手段】セパレータ用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む粘性組成物を薄板状に成形、乾燥してセパレータ用焼結前成形板を製造する工程、セパレータ用焼結前成形板を焼結してセパレータ用焼結板を製造する焼結工程、セパレータ用焼結板を圧密してセパレータ用焼結圧密板を製造する圧密工程、ガス拡散層用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む発泡性スラリーを薄板状に成形、乾燥してなるガス拡散用焼結前発泡成形板をセパレータ用焼結圧密板の表面に積層した複合板を製造する工程、この複合板を焼結してガス拡散層付きセパレータを製造する工程を含み、セパレータ用焼結板の破断伸びを0.4%以上、密度比を80%以上とし、セパレータ用焼結圧密板の密度比を90%以上とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池用ガス拡散層付きセパレータの製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池は、空気極および燃料極(電極)に空気および燃料(燃料流体)をそれぞれ供給し、各電極での電気化学反応によって電力を得る装置である。従来、固体高分子型燃料電池では、固体高分子膜(電解質膜)と、固体高分子膜の両面に設けられた触媒層と、これら固体高分子膜および各触媒層を挟むように設けられたガス拡散層とからなる単セルを、金属板等のセパレータを介して直列に積層する構成(セルスタック)が採用されている。
セパレータは、隣接する各単セルの空気と燃料との混合を防ぐとともに、単セル同士を電気的に接続している。ガス拡散層は、各触媒層に燃料流体をそれぞれ供給するために、導電性の多孔質材料からなる薄板や、セパレータの表面に形成された多数の溝等によって構成されている。
例えば特許文献1では、セパレータに多孔質材を拡散接合することにより、セパレータと多孔質材との接触面積を大きくして電気抵抗を低下させ、効率の向上を図っている。この特許文献1記載の技術では、セパレータとして、厚さが0.2mmのステンレス鋼の平板が用いられ、多孔質体のガス拡散層としては、同じくステンレス鋼の粉末を発泡焼結させたものが用いられている。そして、このステンレス鋼の粉末をバインダー及び発泡剤と混合してなる発泡性スラリーをセパレータの表面にドクターブレード法又はスクリーン印刷によって所定の厚さに塗工し、これを乾燥、焼結することにより、セパレータにガス拡散層を拡散接合してなるガス拡散層付きセパレータを得るようにしている。
ところで、セパレータの表面に塗工した発泡性スラリーは、乾燥、焼結される際に大きく収縮する。この場合、セパレータの面積が小さいものは、収縮による影響は少ないが、セパレータの面積が大きくなると、ガス拡散層にクラックが生じ易い。このため、特許文献1記載の方法では、セパレータの面積を大きくして燃料電池の大容量化を図ることが難しい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、セパレータの面積を大きくしてもガス拡散層にクラックが生じにくい燃料電池用ガス拡散層付きセパレータの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池用ガス拡散層付きセパレータの製造方法は、セパレータ用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む粘性組成物を薄板状に成形、乾燥してセパレータ用焼結前成形板を製造する工程、前記セパレータ用焼結前成形板を焼結してセパレータ用焼結板を製造する焼結工程、前記セパレータ用焼結板を圧密してセパレータ用焼結圧密板を製造する圧密工程、ガス拡散層用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む発泡性スラリーを薄板状に成形、乾燥してなるガス拡散層用焼結前発泡成形板を前記セパレータ用焼結圧密板の表面に積層した複合板を製造する工程、この複合板を焼結してガス拡散層付きセパレータを製造する工程を含み、前記セパレータ用焼結板の破断伸びを0.4%以上、密度比を80%以上とし、前記セパレータ用焼結圧密板の密度比を90%以上とすることを特徴とする。
従来技術でガス拡散層にクラックが生じるのは、ガス拡散層を焼結する際の収縮率がセパレータの金属板と大きく異なることが原因である。したがって、クラックの発生を防止するためには、両者の収縮率を近づければよいと考えられるが、燃料電池のセパレータは、スタックされた単セルを気密に隔離するためのものであるから、これをガス拡散層と同じような通気性に優れる多孔質体とすることはできない。
本発明者は、セパレータを焼結体によって製造するとしても、焼結後の破断伸びを0.4%以上、密度比を80%以上とし、その焼結後に圧密加工を施すことによって密度比を90%以上まで高め、更にこれを再焼結することにより密度比が98.5〜100%のセパレータを得ることができることを見出すとともに、その製造プロセスにおいて2回の焼結工程を経ることに着目し、その再焼結時の熱処理を利用してガス拡散用成形板を焼結するようにしたのである。
本発明の製造方法において、前記複合板を製造する工程は、前記セパレータ用焼結圧密板の表面にガス拡散層用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む発泡性スラリーを薄板状に成形して乾燥することにより行うことができる。
セパレータ用焼結圧密板をキャリアシートとして利用して発泡性スラリーを塗工することができ、その塗工作業によりセパレータ用焼結圧密板の上にガス拡散用焼結前成形板を直接積層することができる。
セパレータ用焼結圧密板をキャリアシートとして利用して発泡性スラリーを塗工することができ、その塗工作業によりセパレータ用焼結圧密板の上にガス拡散用焼結前成形板を直接積層することができる。
また、本発明の製造方法において、前記複合板を製造する工程は、予め前記ガス拡散層用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む発泡性スラリーを薄板状に成形、乾燥して前記ガス拡散層用焼結前発泡成形板を製造しておき、このガス拡散層用焼結前発泡成形板を前記セパレータ用焼結圧密板の上に積層することにより行うことができる。
ガス拡散用焼結前発泡成形板を予め成形しておくことにより、その乾燥工程時にガス拡散用焼結前発泡成形板単体で収縮させることになり、積層後の収縮率の差をさらに小さくすることができる。
ガス拡散用焼結前発泡成形板を予め成形しておくことにより、その乾燥工程時にガス拡散用焼結前発泡成形板単体で収縮させることになり、積層後の収縮率の差をさらに小さくすることができる。
そして、これらの製造方法によって製造されたガス拡散層付きセパレータは、密度比が99.4〜100%のセパレータの表面に通気性に優れるガス拡散層が拡散接合しており、両者の間の電気抵抗が小さく、燃料流体を均一に拡散させて供給することができる。
本発明のガス拡散層付きセパレータの製造方法によれば、セパレータを焼結体によって形成したことにより、このセパレータの再焼結時の収縮率と、その上で焼結されるガス拡散層の収縮率とが近くなり、両者の収縮率差に基づくガス拡散層のクラックの発生を防止することができる。この場合、セパレータとしては、破断伸びが0.4%以上、密度比80%以上の焼結板から密度比90%以上に圧密して再焼結することにより製造しており、最終の密度比を98.5〜100%とすることができ、しかも、その再焼結工程を利用してガス拡散層を焼結するようにしており、効率的に製造することができる。
以下、本発明のガス拡散層付きセパレータの製造方法の実施形態について説明する。
この実施形態の製造方法は、図1のフローチャートに示したように、結着剤、可塑剤、溶剤とセパレータ用チタン原料粉を混合して粘性組成物を調製する工程と、その粘性組成物を薄板状に成形および乾燥してセパレータ用焼結前成形板を製造する工程と、セパレータ用焼結前成形板を脱脂・焼結してセパレータ用焼結板を製造する工程と、セパレータ用焼結板を圧密してセパレータ用焼結圧密板を製造する工程とを備え、これら一連のセパレータ製造用のプロセスとは別に、結着剤、発泡剤、可塑剤、溶剤とガス拡散層用チタン原料粉を混合して発泡性スラリーを調製する工程を有し、その発泡性スラリーをセパレータ用焼結圧密板の上に薄板状に成形および乾燥してガス拡散層用焼結前発泡成形板を積層した複合板を製造する工程と、この複合板全体を焼結してガス拡散層付きセパレータを製造する工程とを含んでいる。
これら各工程を順に説明する。S1〜S8の符号は図1のフローチャートの工程に対応する。
この実施形態の製造方法は、図1のフローチャートに示したように、結着剤、可塑剤、溶剤とセパレータ用チタン原料粉を混合して粘性組成物を調製する工程と、その粘性組成物を薄板状に成形および乾燥してセパレータ用焼結前成形板を製造する工程と、セパレータ用焼結前成形板を脱脂・焼結してセパレータ用焼結板を製造する工程と、セパレータ用焼結板を圧密してセパレータ用焼結圧密板を製造する工程とを備え、これら一連のセパレータ製造用のプロセスとは別に、結着剤、発泡剤、可塑剤、溶剤とガス拡散層用チタン原料粉を混合して発泡性スラリーを調製する工程を有し、その発泡性スラリーをセパレータ用焼結圧密板の上に薄板状に成形および乾燥してガス拡散層用焼結前発泡成形板を積層した複合板を製造する工程と、この複合板全体を焼結してガス拡散層付きセパレータを製造する工程とを含んでいる。
これら各工程を順に説明する。S1〜S8の符号は図1のフローチャートの工程に対応する。
(セパレータ用粘性組成物の調製工程:S1)
結着剤は、水溶性のものと有機溶剤溶解性のもののどちらも利用することができる。水溶性の結着剤にはたとえば、メチルセルロース系、エチルセルロース系、ポリビニルアルコール系の結着剤を使用でき、有機溶剤溶解性の結着剤にはたとえば、アクリル系、ポリビニルブチラール系、エチルセルロース系の結着剤を使用できる。
可塑剤は、水溶性結着剤を使用する場合にはグリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコールなどを使用でき、有機溶剤溶解性結着剤を使用する場合にはフタル酸エステルなどを使用できる。
溶剤は、水溶性結着剤を使用する場合には水を使用し、有機溶剤溶解性結着剤を使用する場合にはエタノール、トルエン、イソプロパノール、ターピネオール、ブチルカルビトール、シクロヘキサン、メチルエチルケトンなどが使用できる。ただし、工程の環境負荷低減を考慮すると水溶性の結着剤を使用することが望ましい。
結着剤は、水溶性のものと有機溶剤溶解性のもののどちらも利用することができる。水溶性の結着剤にはたとえば、メチルセルロース系、エチルセルロース系、ポリビニルアルコール系の結着剤を使用でき、有機溶剤溶解性の結着剤にはたとえば、アクリル系、ポリビニルブチラール系、エチルセルロース系の結着剤を使用できる。
可塑剤は、水溶性結着剤を使用する場合にはグリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコールなどを使用でき、有機溶剤溶解性結着剤を使用する場合にはフタル酸エステルなどを使用できる。
溶剤は、水溶性結着剤を使用する場合には水を使用し、有機溶剤溶解性結着剤を使用する場合にはエタノール、トルエン、イソプロパノール、ターピネオール、ブチルカルビトール、シクロヘキサン、メチルエチルケトンなどが使用できる。ただし、工程の環境負荷低減を考慮すると水溶性の結着剤を使用することが望ましい。
チタン原料粉はチタン粉、水素化チタン粉、チタン合金粉の1種または2種以上の混合粉を使用できる。チタン原料粉の粒子径は、チタン含有粘性組成物が適度な粘性と流動性を示し、薄板状に成形しやすくできるような粒子径が望ましく、平均粒子径4μm〜200μm、さらに望ましくは8μm〜50μmの範囲がよい。この平均粒子径は、レーザー回折法により測定される。
チタン含有粘性組成物の配合組成において、チタン原料粉に対する結着剤の割合が、後述する焼結前成形板の強さを決めるので、焼結前成形板の強さという観点からは結着剤の割合が高い方がよい。しかし、それが高くなると、焼結前成形板を焼結して得られるチタン焼結薄板に含まれる炭素量と酸素量が増加して、次工程の圧密時に破損しやすくなる。従って、チタン原料粉に対する結着剤の割合を低く抑制する必要があり、その結果、チタン原料粉に対する結着剤の配合比率Bは質量%で0.03%〜3%、望ましくは0.1%〜1%の範囲がよい。
チタン含有粘性組成物の配合組成において、チタン原料粉に対する結着剤の割合が、後述する焼結前成形板の強さを決めるので、焼結前成形板の強さという観点からは結着剤の割合が高い方がよい。しかし、それが高くなると、焼結前成形板を焼結して得られるチタン焼結薄板に含まれる炭素量と酸素量が増加して、次工程の圧密時に破損しやすくなる。従って、チタン原料粉に対する結着剤の割合を低く抑制する必要があり、その結果、チタン原料粉に対する結着剤の配合比率Bは質量%で0.03%〜3%、望ましくは0.1%〜1%の範囲がよい。
しかし、チタン原料粉に対する結着剤の配合比率が質量%で1%を下回ると、焼結前成形板の強さが不十分になり、例えばドクターブレード法で成形する場合にキャリヤシートから焼結前成形板を剥離できなくなるなどの不具合が生じる。そこで、その問題を解決するために種々の検討を行った結果、可塑剤の配合比率を調整することで不具合を克服できることを見出した。すなわち、チタン原料粉に対する可塑剤の配合比率を質量%で2%以上とすることで焼結前成形板に可撓性と伸び性が付与されて破損しにくくなる。一方で可塑剤の配合比率が30%を超えると乾燥時にベナードセル(コーティングした塗料の乾燥過程において未乾燥の塗料が対流して塗膜表面に多数発生する特殊なセル構造)が形成して焼結前成形板の密度が不均一になったり、乾燥しにくくなったりすることから、チタン原料粉に対する可塑剤の配合比率Pは2〜30%、望ましくは4%〜20%になるように配合するとよい。
(薄板成形および乾燥工程:S2)
次に、前述のように調製したチタン含有粘性組成物を薄板状に成形し、溶剤を蒸発させて、焼結前成形板を製造する。
チタン含有粘性組成物の成形は、ドクターブレード法などの粘性組成物をキャリヤシート上に直接塗布する方法、リップコーティング法などの粘性組成物をキャリヤシート上に押出しながら塗布する方法、オフセット印刷、グラビア印刷などの粘性組成物を転写塗布する方法、のいずれの方法を利用してもよい。ドクターブレード法、リップコーティング法は、チタン含有粘性組成物が均一分散し易いので成形方法として好ましい。
乾燥は、溶剤の蒸発が速すぎると焼結前成形板にクラックが入ってしまうことがあるので、クラックが入らない温度および風量を選んで行う。
次に、前述のように調製したチタン含有粘性組成物を薄板状に成形し、溶剤を蒸発させて、焼結前成形板を製造する。
チタン含有粘性組成物の成形は、ドクターブレード法などの粘性組成物をキャリヤシート上に直接塗布する方法、リップコーティング法などの粘性組成物をキャリヤシート上に押出しながら塗布する方法、オフセット印刷、グラビア印刷などの粘性組成物を転写塗布する方法、のいずれの方法を利用してもよい。ドクターブレード法、リップコーティング法は、チタン含有粘性組成物が均一分散し易いので成形方法として好ましい。
乾燥は、溶剤の蒸発が速すぎると焼結前成形板にクラックが入ってしまうことがあるので、クラックが入らない温度および風量を選んで行う。
(焼結前圧密工程:S3)
次に、このようにして得られた焼結前成形板を厚さ減少率が1〜20%の範囲で圧密する。この焼結前の段階で圧密することで、焼結後の密度を上げ、焼結後の伸びを向上させることができる。圧密の方法は一軸プレス、ロール圧延、その他、どのような方法を用いてもよいが、長尺品を連続的に製造する場合にはロール圧延法が適している。
次に、このようにして得られた焼結前成形板を厚さ減少率が1〜20%の範囲で圧密する。この焼結前の段階で圧密することで、焼結後の密度を上げ、焼結後の伸びを向上させることができる。圧密の方法は一軸プレス、ロール圧延、その他、どのような方法を用いてもよいが、長尺品を連続的に製造する場合にはロール圧延法が適している。
(焼結工程:S4)
次に、圧密した焼結前成形板を焼結してチタン焼結板を製造する。
焼結前成形板はチタン原料粉の他に結着剤と可塑剤を含んでいる。可塑剤は通常、300℃以下で蒸発してしまうのでチタンの焼結に悪影響を及ぼさない。これに対して、結着剤は、非酸化性雰囲気では約500℃までにほぼ90%以上が熱分解するが、一部が残炭成分として800℃以上まで残り、800℃を超えると残炭成分がチタンと反応して炭化チタン粒子を形成するようになる。炭化チタン粒子が形成するとチタン焼結板が脆くなって、次工程の圧密工程で破損する原因となる。従って、焼結の昇温過程では、残炭量を少なく抑制するために結着剤を十分に分解、除去できるように、結着剤の熱分解温度の前後で昇温速度を遅くしたり、保持時間を設定したりすることが望ましい。具体的には、350〜600℃の温度範囲に10〜300分保持するとよい。
焼結の雰囲気は、チタンは酸化しやすく、窒化しやすいので、アルゴン雰囲気、もしくは真空中で行う。焼結の温度は、チタン原料粉の粒径等にも依存するが、950℃〜1400℃、望ましくは1000〜1360℃で20〜60分保持するとよい。この焼結により、破断伸びが0.4%以上、密度比が80%以上のチタン焼結板とする。破断伸びの測定方法については後述する。密度比は、寸法および質量から算出される。
次に、圧密した焼結前成形板を焼結してチタン焼結板を製造する。
焼結前成形板はチタン原料粉の他に結着剤と可塑剤を含んでいる。可塑剤は通常、300℃以下で蒸発してしまうのでチタンの焼結に悪影響を及ぼさない。これに対して、結着剤は、非酸化性雰囲気では約500℃までにほぼ90%以上が熱分解するが、一部が残炭成分として800℃以上まで残り、800℃を超えると残炭成分がチタンと反応して炭化チタン粒子を形成するようになる。炭化チタン粒子が形成するとチタン焼結板が脆くなって、次工程の圧密工程で破損する原因となる。従って、焼結の昇温過程では、残炭量を少なく抑制するために結着剤を十分に分解、除去できるように、結着剤の熱分解温度の前後で昇温速度を遅くしたり、保持時間を設定したりすることが望ましい。具体的には、350〜600℃の温度範囲に10〜300分保持するとよい。
焼結の雰囲気は、チタンは酸化しやすく、窒化しやすいので、アルゴン雰囲気、もしくは真空中で行う。焼結の温度は、チタン原料粉の粒径等にも依存するが、950℃〜1400℃、望ましくは1000〜1360℃で20〜60分保持するとよい。この焼結により、破断伸びが0.4%以上、密度比が80%以上のチタン焼結板とする。破断伸びの測定方法については後述する。密度比は、寸法および質量から算出される。
(圧密工程:S5)
次に、チタン焼結板を圧密し、チタン焼結圧密板を製造する。
圧密の方法は一軸プレス、ロール圧延、その他、どのような方法を用いてもよいが、長尺品を連続的に製造する場合にはロール圧延法が適している。焼結シート圧延法では、被圧延材の面内の密度分布が小さいので、難加工材でも容易にロール圧延できる。圧密体の密度比としては90%以上のものを得ることができる。
次に、チタン焼結板を圧密し、チタン焼結圧密板を製造する。
圧密の方法は一軸プレス、ロール圧延、その他、どのような方法を用いてもよいが、長尺品を連続的に製造する場合にはロール圧延法が適している。焼結シート圧延法では、被圧延材の面内の密度分布が小さいので、難加工材でも容易にロール圧延できる。圧密体の密度比としては90%以上のものを得ることができる。
(ガス拡散層用発泡性スラリーの調製工程:S6)
チタン原料粉として、チタン粉、水素化チタン粉、またはこれらの混合粉を使用し、このチタン原料粉に、結着剤(有機バインダー)、発泡剤、可塑剤、溶剤及び必要に応じて界面活性剤を混合して発泡性スラリーを作製する。
例えば、チタン原料粉として、平均粒径5〜30μmの水素化チタン粉と、水素化チタン粉を脱水素処理することにより得られた平均粒径10〜30μmの純チタン粉の混合粉を使用する。これらの混合粉を結合させる結着剤としては、水溶性のメチルセルロースまたはポリビニルアルコールを使用する。また、発泡剤としてネオペンタン、ヘキサンおよびペプタンを使用し、可塑剤としてグリセリンおよびエチレングリコール、溶剤として水、界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩を使用する。これらの原料を、混合粉:5〜80質量%、結着剤:0.05〜10質量%、発泡剤:0.05〜10質量%、可塑剤:0.1〜15質量%、界面活性剤:0.05〜5質量%、溶剤(水):残部、の比率で混合して、発泡性スラリーが調整される。
チタン原料粉として、チタン粉、水素化チタン粉、またはこれらの混合粉を使用し、このチタン原料粉に、結着剤(有機バインダー)、発泡剤、可塑剤、溶剤及び必要に応じて界面活性剤を混合して発泡性スラリーを作製する。
例えば、チタン原料粉として、平均粒径5〜30μmの水素化チタン粉と、水素化チタン粉を脱水素処理することにより得られた平均粒径10〜30μmの純チタン粉の混合粉を使用する。これらの混合粉を結合させる結着剤としては、水溶性のメチルセルロースまたはポリビニルアルコールを使用する。また、発泡剤としてネオペンタン、ヘキサンおよびペプタンを使用し、可塑剤としてグリセリンおよびエチレングリコール、溶剤として水、界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩を使用する。これらの原料を、混合粉:5〜80質量%、結着剤:0.05〜10質量%、発泡剤:0.05〜10質量%、可塑剤:0.1〜15質量%、界面活性剤:0.05〜5質量%、溶剤(水):残部、の比率で混合して、発泡性スラリーが調整される。
(焼結前発泡成形板積層工程:S7)
次に、この発泡性スラリーをセパレータ用焼結圧密板の上に薄板状に成形し、発泡、乾燥させることにより、ガス拡散層用焼結前発泡成形板をセパレータ用焼結圧密板の上に積層状態に製造する。
その成形は、前述したセパレータ用焼結前成形板の製造と同様にドクターブレード法などの方法を採用することができる。図2はドクターブレード法によってセパレータ用焼結圧密板の上にガス拡散層用焼結前発泡成形板を積層している状態を示している。適当な長さに裁断したセパレータ用焼結圧密板1を水平に搬送しながら、その上にホッパー2内の発泡性スラリー3をドクターブレード4によって薄く延ばして均一厚さに塗工する。そして、この発泡性スラリーが塗工された焼結圧密板1を発泡槽5に送り、発泡槽5で湿度が75〜95%、温度が30〜40℃、滞留時間が10〜20分の条件の下、発泡性スラリーをスポンジ状に発泡させる。続いて、乾燥槽6に送り、温度が50〜70℃、滞留時間が50〜70分の条件の下で乾燥させることにより、焼結圧密板1の上に、スポンジ状の焼結前発泡成形板7が積層状態に形成される。この焼結前発泡成形板7は、スラリー中の発泡剤が発泡したことにより、互いに連通する複数の空孔を備えた3次元網目構造を有し、その網目構造の骨格部分がチタン粉末により構成されている。
このセパレータ用焼結圧密板1にガス拡散層用焼結前発泡成形板7を積層した複合板8に対して、焼結前発泡成形板7の表面をわずかに圧延(スキン圧延)して、焼結前発泡成形板7の平坦性及び厚さの均一性の向上を図った後、必要に応じて所定の長さ毎に切断する。
次に、この発泡性スラリーをセパレータ用焼結圧密板の上に薄板状に成形し、発泡、乾燥させることにより、ガス拡散層用焼結前発泡成形板をセパレータ用焼結圧密板の上に積層状態に製造する。
その成形は、前述したセパレータ用焼結前成形板の製造と同様にドクターブレード法などの方法を採用することができる。図2はドクターブレード法によってセパレータ用焼結圧密板の上にガス拡散層用焼結前発泡成形板を積層している状態を示している。適当な長さに裁断したセパレータ用焼結圧密板1を水平に搬送しながら、その上にホッパー2内の発泡性スラリー3をドクターブレード4によって薄く延ばして均一厚さに塗工する。そして、この発泡性スラリーが塗工された焼結圧密板1を発泡槽5に送り、発泡槽5で湿度が75〜95%、温度が30〜40℃、滞留時間が10〜20分の条件の下、発泡性スラリーをスポンジ状に発泡させる。続いて、乾燥槽6に送り、温度が50〜70℃、滞留時間が50〜70分の条件の下で乾燥させることにより、焼結圧密板1の上に、スポンジ状の焼結前発泡成形板7が積層状態に形成される。この焼結前発泡成形板7は、スラリー中の発泡剤が発泡したことにより、互いに連通する複数の空孔を備えた3次元網目構造を有し、その網目構造の骨格部分がチタン粉末により構成されている。
このセパレータ用焼結圧密板1にガス拡散層用焼結前発泡成形板7を積層した複合板8に対して、焼結前発泡成形板7の表面をわずかに圧延(スキン圧延)して、焼結前発泡成形板7の平坦性及び厚さの均一性の向上を図った後、必要に応じて所定の長さ毎に切断する。
(仕上げ焼結工程:S8)
次に、ガス拡散層用焼結前発泡成形板とセパレータ用焼結圧密板との複合板をジルコニア製の平板状圧縮部材(図示せず)の間に挟んで、当該複合板に対して10〜100g/cm2の押圧力が作用するように荷重を加える。これにより、焼結前発泡成形板の表面は焼結圧密板の上面に所定の圧力で押し付けられた状態になる。なお、上記押圧力は、上記加重を、発泡成形板における焼結圧密板側の全面積で割ることによって単純に計算した値である。また、上記平板状圧縮部材は、焼結圧密板や発泡成形板と反応しないものであれば、ジルコニア以外の材質のものであってもよい。
そして、平板状圧縮部材によって押圧された複合板に対して、真空中又はアルゴン雰囲気において、350〜600℃の温度範囲に10〜300分保持して、発泡成形板における結着剤成分を除去する脱脂を行い、さらに真空中又はアルゴン雰囲気において、950℃〜1400℃、望ましくは1000〜1360℃で20〜60分保持することにより、発泡成形板からガス拡散層を焼成するとともに、焼結圧密板の上面に拡散接合する。また、この焼結工程により、焼結圧密板が再焼結され、密度比98.5〜100%の緻密なチタン板のセパレータとなる。
次に、ガス拡散層用焼結前発泡成形板とセパレータ用焼結圧密板との複合板をジルコニア製の平板状圧縮部材(図示せず)の間に挟んで、当該複合板に対して10〜100g/cm2の押圧力が作用するように荷重を加える。これにより、焼結前発泡成形板の表面は焼結圧密板の上面に所定の圧力で押し付けられた状態になる。なお、上記押圧力は、上記加重を、発泡成形板における焼結圧密板側の全面積で割ることによって単純に計算した値である。また、上記平板状圧縮部材は、焼結圧密板や発泡成形板と反応しないものであれば、ジルコニア以外の材質のものであってもよい。
そして、平板状圧縮部材によって押圧された複合板に対して、真空中又はアルゴン雰囲気において、350〜600℃の温度範囲に10〜300分保持して、発泡成形板における結着剤成分を除去する脱脂を行い、さらに真空中又はアルゴン雰囲気において、950℃〜1400℃、望ましくは1000〜1360℃で20〜60分保持することにより、発泡成形板からガス拡散層を焼成するとともに、焼結圧密板の上面に拡散接合する。また、この焼結工程により、焼結圧密板が再焼結され、密度比98.5〜100%の緻密なチタン板のセパレータとなる。
このような製造プロセスにより、図3に示すガス拡散層付きセパレータ11が製造される。このガス拡散層付きセパレータ11は、密度比98.5〜100%の緻密な焼結体からなるセパレータ12の表面に、50〜97%の高気孔率の3次元網目構造を有するガス拡散層13が拡散接合によって一体化した構造とされる。そして、その製造プロセスにおいて、ガス拡散層13は、その発泡性スラリーがセパレータ用焼結圧密板の上に塗工されてから仕上げ焼結工程が終了するまでの間に例えば20〜30%収縮するが、セパレータ用焼結圧密板も仕上げ焼結工程において2〜5%収縮し、セパレータとして金属溶製板を用いた場合に比べて、両者の収縮率差が小さくなるので、ガス拡散層13のクラックの発生を防止することができる。
以上の実施形態では、セパレータ用焼結圧密板の上に発泡性スラリーを直接塗工してガス拡散層用焼結前発泡成形板を形成したが、発泡性スラリーを別途キャリアシートの上に塗工して、発泡、乾燥することにより、ガス拡散層用焼結前発泡成形板を形成しておき、これをセパレータ用焼結圧密板の上に重ねて複合板とするようにしてもよい。
前述の実施形態のようにセパレータ用焼結圧密板の上に発泡性スラリーを直接塗工してガス拡散層用焼結前発泡成形板を形成する場合は、ガス拡散層としては、発泡スラリーの発泡、乾燥工程と焼結工程との両方で収縮が生じることになるが、別途、ガス拡散層用成形板を成形しておく方法の場合は、発泡スラリーの発泡、乾燥時にガス拡散層用焼結前発泡成形板単体で数%程度収縮させておくことになり、これをセパレータ用焼結圧密板の上に積層した後の焼結工程時の両者の収縮率の差をさらに小さくすることができる。
前述の実施形態のようにセパレータ用焼結圧密板の上に発泡性スラリーを直接塗工してガス拡散層用焼結前発泡成形板を形成する場合は、ガス拡散層としては、発泡スラリーの発泡、乾燥工程と焼結工程との両方で収縮が生じることになるが、別途、ガス拡散層用成形板を成形しておく方法の場合は、発泡スラリーの発泡、乾燥時にガス拡散層用焼結前発泡成形板単体で数%程度収縮させておくことになり、これをセパレータ用焼結圧密板の上に積層した後の焼結工程時の両者の収縮率の差をさらに小さくすることができる。
以下、本発明の効果確認のために行った試験結果について説明する。
まず、焼結により高密度のセパレータを製造するための条件を確認するために行った試験について説明する。
チタン含有粘性組成物としては、表1に示す成分組成のチタン原料粉、結着剤、可塑剤を混合して調整した。表1中、実施例4のチタン原料粉は、チタン(Ti)粉末と水素化チタン(TiH2)粉末とを10:90の質量比で混合して得た混合粉である。また、結着剤の配合比B及び可塑剤の配合比Pは、それぞれチタン原料粉の質量を100としたときの質量比である。
まず、焼結により高密度のセパレータを製造するための条件を確認するために行った試験について説明する。
チタン含有粘性組成物としては、表1に示す成分組成のチタン原料粉、結着剤、可塑剤を混合して調整した。表1中、実施例4のチタン原料粉は、チタン(Ti)粉末と水素化チタン(TiH2)粉末とを10:90の質量比で混合して得た混合粉である。また、結着剤の配合比B及び可塑剤の配合比Pは、それぞれチタン原料粉の質量を100としたときの質量比である。
次に、この表1に示す各試料をドクターブレード法により薄板状に成形し、これを乾燥して焼結前成形板を製造した。この焼結前成形板の厚さは0.07〜0.35mmであった。このうち、実施例6については、この焼結前成形体の段階でプレスによって圧延した。この圧延により、板厚は0.32mmから0.30mmに減少した。
そして、この焼結前成形板を表2に示す条件で脱脂処理を行った後に焼結処理することにより、チタン焼結板を製造した。焼結工程はアルゴン雰囲気で行った。製造されたチタン焼結板の厚さ、密度比、破断伸び、炭素量、酸素量を測定した。
密度比は試料の寸法及び重量から算出した。試料の平面寸法はノギスを用い、厚さはマイクロメータを用いて測定した。
破断伸びは、図4に示すように、幅10mm、長さ100mmの長方形板状の試料片21の両端部を引張り試験機のチャック22により挟持し、その標点間距離Lが60mm、クロスヘッドの速度が0.5mm/分として、破断時のチャック22間の標点間距離Lの伸び(%)をクロスヘッド位置で測定した。
炭素量は、燃焼−赤外線吸収法により、酸素量は、不活性ガス融解−赤外線吸収法により、それぞれ測定した。
そして、この焼結前成形板を表2に示す条件で脱脂処理を行った後に焼結処理することにより、チタン焼結板を製造した。焼結工程はアルゴン雰囲気で行った。製造されたチタン焼結板の厚さ、密度比、破断伸び、炭素量、酸素量を測定した。
密度比は試料の寸法及び重量から算出した。試料の平面寸法はノギスを用い、厚さはマイクロメータを用いて測定した。
破断伸びは、図4に示すように、幅10mm、長さ100mmの長方形板状の試料片21の両端部を引張り試験機のチャック22により挟持し、その標点間距離Lが60mm、クロスヘッドの速度が0.5mm/分として、破断時のチャック22間の標点間距離Lの伸び(%)をクロスヘッド位置で測定した。
炭素量は、燃焼−赤外線吸収法により、酸素量は、不活性ガス融解−赤外線吸収法により、それぞれ測定した。
次に、表2のようにして得られたチタン焼結板をロール圧延により圧密してチタン焼結圧密板とし、これを表3に示す条件で再焼結して、目的のチタン薄板(セパレータ)を製造した。この再焼結工程も、アルゴン雰囲気で行った。中間製造体であるチタン焼結圧密板の厚さ、密度比、及び最終製品であるチタン薄板の厚さ、密度比はそれぞれ表3に示す通りであった。
この表3から明らかなように、実施例の方法とすることにより、99.4%以上の高密度で薄肉のチタン薄板を製造することができた。この場合、いずれの実施例も炭素量は0.3%以下、酸素量は0.5%以下で、従来のチタン薄板の用途において実用上問題ない純度であった。一方、比較例の方法の場合、試料7及び試料8では、チタン焼結圧密板にクラックが生じたものがあったため、クラックが生じなかったものについて密度比を測定し、再焼結したが、チタン薄板を所望の密度比にまで高めることはできなかった。また、実施例6に示すように、焼結前に成形体を若干圧延して焼結することにより、破断伸びを向上させ(表2参照)、再焼結後に密度比100%のチタン薄板を得ることができた。
次に、上記のように焼結により製造されるチタン薄板と金属溶製材からなるチタン平板とをセパレータとして用い、これらの上にガス拡散層となるガス拡散層用焼結前発泡成形板を積層して焼結した。この場合、焼結により製造されるチタン薄板においては、その一連の製造プロセスの中で、再焼結工程の前のチタン焼結圧密板にガス拡散層用焼結前発泡成形板を積層して、これらを一体に焼結した。したがって、チタン焼結圧密板に対しては再焼結処理となる。
そして、ガス拡散層の寸法として幅、長さ、厚みを変えた4種類のものを製作し、仕上げ焼結工程として、真空雰囲気で480℃×30分の脱脂処理後、1200℃×60分の焼結処理を行い、ガス拡散層のクラックの有無を目視により確認した。2mm以上のクラックが発生したものを×とし、発生していなかったものを○とした。その結果を表4に示す。
そして、ガス拡散層の寸法として幅、長さ、厚みを変えた4種類のものを製作し、仕上げ焼結工程として、真空雰囲気で480℃×30分の脱脂処理後、1200℃×60分の焼結処理を行い、ガス拡散層のクラックの有無を目視により確認した。2mm以上のクラックが発生したものを×とし、発生していなかったものを○とした。その結果を表4に示す。
表4では、チタン焼結圧密板を「焼結シート」とし、金属溶製材からなるチタン平板を「金属平板」としている。また、これら焼結シート又は金属平板へのガス拡散層用成形板の積層方法として、これら焼結シート又は金属平板の上に発泡性スラリーを塗工して発泡、乾燥させる方法と、予めガス拡散層用焼結前発泡成形板をドクターブレード法によって製造しておき、これを焼結シート又は金属平板に重ねる方法との両方について実施し、前者を「スラリー塗工」、後者を「グリーン乗せ」と表記した。なお、積層した複合板をジルコニア製の平板状圧縮部材の間に挟んで、20g/cm2又は30g/cm2の圧力を付与して焼結した。
この表4から明らかなように、セパレータに金属平板を用いたものは、50mm×50mmの小面積のものはクラックの発生が認められなかったが、面積が大きくなるとガス拡散層にクラックが認められた。これに対して、焼結シートのセパレータとすることにより、50mm×50mmの小面積のものから200mm×200mmの広い面積のものまでのいずれにもガス拡散層にクラックの発生は認められなかった。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。たとえば、水溶性の結着剤を使用する場合に粘性組成物にアルコールなどの消泡剤を添加するなどしてもよい。
また、図1に示す工程では、焼結前成形体を圧密加工してから焼結するようにしたが、焼結前成形体の圧密加工は必ずしも必須ということではない。
さらに、セパレータについての最初の焼結工程と、後の仕上げ焼結工程とで、その温度及び保持時間の範囲はいずれも同じ範囲としたが、その範囲内で、最初の焼結工程時の温度より仕上げ焼結工程時の温度を高くし、保持時間は仕上げ焼結工程の方を短く設定してもよいし、逆に、最初の焼結工程時の温度より仕上げ焼結工程時の温度より低くし、保持時間は仕上げ焼結工程の方を長く設定してもよい。また、両焼結工程とも同じ温度、同じ保持時間に設定してもよい。
また、セパレータ、ガス拡散層ともにチタンを原料としたが、ステンレス鋼等の他の金属粉を原料としてもよい。
また、図1に示す工程では、焼結前成形体を圧密加工してから焼結するようにしたが、焼結前成形体の圧密加工は必ずしも必須ということではない。
さらに、セパレータについての最初の焼結工程と、後の仕上げ焼結工程とで、その温度及び保持時間の範囲はいずれも同じ範囲としたが、その範囲内で、最初の焼結工程時の温度より仕上げ焼結工程時の温度を高くし、保持時間は仕上げ焼結工程の方を短く設定してもよいし、逆に、最初の焼結工程時の温度より仕上げ焼結工程時の温度より低くし、保持時間は仕上げ焼結工程の方を長く設定してもよい。また、両焼結工程とも同じ温度、同じ保持時間に設定してもよい。
また、セパレータ、ガス拡散層ともにチタンを原料としたが、ステンレス鋼等の他の金属粉を原料としてもよい。
1 セパレータ用焼結圧密板
2 ホッパー
3 発泡性スラリー
4 ドクターブレード
5 発泡槽
6 乾燥槽
7 ガス拡散層用焼結前発泡成形板
11 ガス拡散層付きセパレータ
12 セパレータ
13 ガス拡散層
2 ホッパー
3 発泡性スラリー
4 ドクターブレード
5 発泡槽
6 乾燥槽
7 ガス拡散層用焼結前発泡成形板
11 ガス拡散層付きセパレータ
12 セパレータ
13 ガス拡散層
Claims (4)
- セパレータ用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む粘性組成物を薄板状に成形、乾燥してセパレータ用焼結前成形板を製造する工程、前記セパレータ用焼結前成形板を焼結してセパレータ用焼結板を製造する焼結工程、前記セパレータ用焼結板を圧密してセパレータ用焼結圧密板を製造する圧密工程、ガス拡散層用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む発泡性スラリーを薄板状に成形、乾燥してなるガス拡散用焼結前発泡成形板を前記セパレータ用焼結圧密板の表面に積層した複合板を製造する工程、この複合板を焼結してガス拡散層付きセパレータを製造する工程を含み、前記セパレータ用焼結板の破断伸びを0.4%以上、密度比を80%以上とし、前記セパレータ用焼結圧密板の密度比を90%以上とすることを特徴とするガス拡散層付きセパレータの製造方法。
- 前記複合板を製造する工程は、前記セパレータ用焼結圧密板の表面にガス拡散層用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む発泡性スラリーを薄板状に成形して乾燥することにより行うことを特徴とする請求項1記載のガス拡散層付きセパレータの製造方法。
- 前記複合板を製造する工程は、予め前記ガス拡散層用金属粉、結着剤、可塑剤、溶剤を含む発泡性スラリーを薄板状に成形、乾燥して前記ガス拡散層用焼結前発泡成形板を製造しておき、このガス拡散層用焼結前発泡成形板を前記セパレータ用焼結圧密板の上に積層することにより行うことを特徴とする請求項1記載のガス拡散層付きセパレータの製造方法。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の製造方法によって製造されたガス拡散層付きセパレータ。
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