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JP2011043218A - 流体制御弁 - Google Patents

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JP2011043218A JP2009192317A JP2009192317A JP2011043218A JP 2011043218 A JP2011043218 A JP 2011043218A JP 2009192317 A JP2009192317 A JP 2009192317A JP 2009192317 A JP2009192317 A JP 2009192317A JP 2011043218 A JP2011043218 A JP 2011043218A
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seat ring
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Masahito Arai
雅人 新井
Osamu Shimane
修 島根
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Denso Corp
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Abstract

【課題】 バタフライバルブ2の全閉時におけるEGRガス洩れ量の増加およびシール性能の低下を防止することを課題とする。
【解決手段】 EGRVの内部には、弾性保持部に一定の圧縮変形を与えられた状態で使用される板スプリングが設置されている。また、バルブシャフト1には、平面部31およびカム部33が隣設して設けられている。そして、カム部33は、EGRVのバルブ開度が第1バルブ開度以上の場合に、シートリング4の摺動部36と摺動接触して、バルブ回転軌跡の外側に板スプリングの弾性力に抗してシートリング4を押し出すように構成されている。したがって、EGRVのバルブ開度が第1バルブ開度以上の場合に、シートリング4をバタフライバルブ2と摺動接触させないようにすることで、シートリング4のシート面42における偏摩耗の発生を抑制できる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、シャフトの回転軸線(回転軸)がバルブの中心位置(バルブ中心、シートリングとのシール位置)より偏心した流体制御弁に関するもので、特に内燃機関より流出した排気ガスを制御する排気ガス制御弁に係わる。
[従来の技術]
従来より、図6ないし図8に示したように、シャフト101の回転軸線(回転軸)がバタフライ型のバルブ102の中心位置(バルブ中心、シートリング106とのシール位置)より所定の軸線方向距離分だけ偏心した吸気制御弁が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
バルブ102は、その外周面が、球面の一部を構成する外周シール面(当接面)103となっている。
ここで、バルブ102の全閉時には、エンジン本体104およびハウジング105に弾性支持される円環状のシートリング106のバルブシート部(バルブシート面)107にバルブ102の当接面103が密着するように構成されている。
なお、エンジン本体104の円筒部(内部に吸気ポートを形成する円筒部)111とハウジング105の内周凸部112との距離は、図8に示したように、シートリング106の厚さよりも僅かに大きくなっている。したがって、シートリング106は、シャフト101の回転軸線方向に対して垂直な軸線方向に移動可能に弾性支持されている。このとき、エンジン本体104の円筒部111に形成された環状溝113にゴム製のOリング114が圧縮状態で装着されている。そして、シートリング106は、Oリング114の付勢力でハウジング105の内周凸部112に向けて付勢されている。
また、ハウジング105の内周凹部115の内径は、図8に示したように、シートリング106の外径よりも僅かに大きくなっている。したがって、シートリング106は、径方向に移動可能に弾性支持されている。このとき、シートリング106の外周面に形成された環状溝116に樹脂製の保持リング109が装着されており、シートリング106は保持リング109を介してハウジング105の内周凹部115に摺動自在に当接している。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献1に記載の吸気制御弁においては、バルブ102の全閉位置から中間位置を経て全開位置に至るまでのバルブ回転範囲内で常にバルブ102とシートリング106のシート面107とが摺動しており、シャフト101が全閉位置から全開位置に向けて回転するに従って、バルブ102とシートリング106との摺動部の接触面積が変化(減少)する。これにより、シートリング106のシート面107に偏摩耗(真円ズレ)が発生し、バルブ102の全閉時にシートリング106のシート面107における偏摩耗により生じる隙間(バルブ102の当接面103との間に形成される隙間)から吸気が洩れる等の不具合が発生する。すなわち、シートリング106に発生する偏摩耗によって、バルブ102の全閉時における吸気洩れ量が増加するという問題が生じる。
ここで、図9ないし図11に示したように、特許文献1に記載の吸気制御弁を高温の排気ガス(EGRガス)の流量を制御するEGR制御弁に適用した場合には、シャフト101、バルブ102およびシートリング106の材質が全て耐熱性の金属材料(例えばステンレス鋼等)となる。
このEGR制御弁の場合、シャフト101が回転することにより、バルブ102とシートリング106との摺動箇所が変化する。
なお、バルブ102の全閉時には、図9に示したように、バルブ102の当接面103とシートリング106のシート面107との密着シール(全周シール)となり、バルブ102の当接面103とシートリング106のシート面107との接触面積が最も大きくなる。
また、バルブ102が全閉開度から中間開度まで回転した場合には、図10に示したように、バルブ102とシートリング106との摺動部(2段モーション無し時の摺動部:バルブ×シートリング)121の接触面積がバルブ102の全閉時よりも小さくなる。
また、バルブ102が中間開度から全開開度まで回転した場合には、図11に示したように、バルブ102とシートリング106との摺動部(2段モーション無し時の摺動部:バルブ×シートリング)122の接触面積が図10の中間開度の時よりも小さくなる。
したがって、EGR制御弁においては、バルブ102の全閉開度から全開開度に至るまで常にバルブ102とシートリング106のシート面107とが摺動しており、シャフト101が回転するに従って、バルブ102とシートリング106との摺動部の接触面積が小さくなるため、バルブ102とシートリング106との摺動部121、122、特に摺動部122において偏摩耗量が大きくなる。
これにより、バルブ102の全閉時においてシートリング106のシート面107における偏摩耗により生じる隙間からEGRガスが洩れるため、バルブ102の全閉時におけるシール性能が低下するという問題が生じる。
特開2005−344803号公報
本発明の目的は、シートリングのシール部における偏摩耗の発生を抑制することで、バルブの全閉時における流体洩れ量の増加およびシール性能の低下を防止することのできる流体制御弁を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、シャフトの回転軸線がバルブの中心位置より偏心した流体制御弁のハウジング(の内部)には、流体流路を流通する流体の流れ方向に移動可能にシートリングが設置されている。また、ハウジング(の内部)には、シートリングを弾性保持(フローティング支持)する弾性部材が設置されている。
そして、シートリング(の内周部)には、バルブが全閉した際にバルブが密着するシール部が設けられている。また、シャフト(の周方向の一部)には、シャフトの回転に伴ってバルブが所定の開度以上に開弁している際に、シートリング(の摺動部)に摺動接触してシャフトの回転に伴って移動するバルブ移動軌跡(シャフトの回転軸線を中心とするバルブの回転軌跡)の外側に弾性部材の弾性力に抗してシートリングを押し出すカム部が設けられている。
これによって、シャフトの回転に伴ってバルブが所定の開度以上に開弁すると、シャフトに設けられたカム部が、バルブ移動軌跡(シャフトの回転軸線を中心とするバルブの回転軌跡)の外側、つまり流体の流れ方向においてシートリングがバルブから離脱する側にシートリングを押し出される。
したがって、バルブが所定の開度以上に開弁している場合には、シートリングのシール部がバルブと摺動接触することはない。これにより、バルブが所定の開度以上に開弁している場合に、シートリングをバルブと摺動接触させないようにすることで、シートリングのシール部における偏摩耗の発生を抑制できるので、バルブの全閉時(シートリングのシール部にバルブが密着した時)における流体洩れ量の増加およびシール性能の低下を防止することができる。
なお、シャフトのカム部が摺動接触するシートリングの摩耗箇所(摺動部)は、シートリングのシール部と異なる部位(例えばシートリングの側面(シャフト側端面))が望ましい。
また、バルブが全閉した際には、弾性部材により(常時)弾性保持されたシートリングのシール部がバルブに密着するので、シートリングのシール部とバルブとの間に高いシールを保つことができる。つまり弾性部材がシートリングを弾性保持することにより、バルブの全閉時におけるシートリングのシール部とバルブとの密着シール性を向上することができる。
また、シャフトの回転に伴ってバルブが所定の開度以上に開弁した際には、弾性部材の弾性力に抗してシートリングがバルブから離脱する側に動く(カム部によりバルブ移動軌跡の外側に押し出される)ので、シャフトに固定されたバルブが滑らかに回転運動することができる。これにより、バルブが所定の開度以上に開弁したバルブの開弁時におけるシートリングとバルブとの摺動トルクを低減することができる。
したがって、バルブの全閉時におけるシートリングのシール部とバルブとの密着シール性の向上とバルブの開弁時におけるシートリングとバルブとの摺動トルクの低減との両立を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、弾性部材は、シートリングに対してシートリングのシール部をバルブに押し付ける方向に弾性力を発生する。なお、弾性部材は、金属製の板スプリング、あるいは金属製のウェーブワッシャとゴム製のリップシールにより構成しても良い。
請求項3に記載の発明によれば、バルブは、球面の一部で構成された当接面を有している。これにより、バルブが全閉した際に、バルブの当接面がシートリングのシール部に密着することで、ハウジング内に形成される流体流路が閉鎖される。また、バルブの当接面がシートリングのシール部より離脱すると、ハウジング内に形成される流体流路が開放される。
請求項4に記載の発明によれば、シャフトは、シャフトの周方向の一部が平面カットされている。そして、この平面カット部を、バルブが所定の開度以下に閉弁している際に、シートリングとの間に間隔を隔てて対向する対向部としたり、また、バルブを取り付ける取付部としたりしても構わない。また、平面カット部をシャフトの周方向に2つ設け、これらの平面カット部間にカム部を設けても良い。
請求項5に記載の発明によれば、カム部は、シャフトの回転に伴ってバルブが所定の開度以下に閉弁している際に、シートリングとの摺動接触が解除されてシートリングから離脱するように構成されている。なお、カム部は、上記の平面カット部に隣設して設けられる。つまりカム部は、シャフトの周方向の一部に設けられる。例えばシャフトの周方向の一部を半径方向の外側に突出させたり、また、シャフトの外径と同一のシャフト外径部と上記の平面カット部とを滑らかに繋ぐ傾斜面または湾曲面(シャフトの周方向の一部)をカム部として利用したりしても構わない。
請求項6に記載の発明によれば、弾性部材を金属とすることで、経時変化に対して、シートリングとの間のシール力を一定に保つことが容易となり、弾性部材の耐久劣化を防止することができる。
請求項7に記載の発明によれば、弾性部材は、ゴム材料により形成されている。
請求項8に記載の発明によれば、ハウジングの流路壁面とシートリングの外周面との間に配設されている。この場合、弾性部材によって、ハウジングの流路壁面とシートリングの外周面との間をシールすることができるので、バルブの全閉時(シートリングのシール部にバルブが密着した時)における流体洩れ量の増加およびシール性能の低下を防止することができる。
ここで、シートリングに対して弾性力を発生する弾性部材を、ハウジングの流路壁面に固定しても良い。また、弾性部材を、ハウジングの流路壁面に弾性接触させても良い。
請求項9に記載の発明によれば、弾性部材は、シートリングの外周面に弾性接触してシートリングを弾性保持(フローティング支持)する弾性保持部を有している。そして、シートリングの外周面と弾性部材の弾性保持部との間に、シートリングの外周面と弾性保持部との間をシールするシール部材を挟み込むことで、シートリングの径方向(または流体の流れ方向)の位置ばらつきやシートリングの動き(カム部により押し出される際の動き)を吸収することができるので、バルブの全閉時(シートリングのシール部にバルブが密着した時)における流体洩れ量の増加およびシール性能の低下を防止することができる。 請求項10に記載の発明によれば、シートリングは、流体流路の一部を構成する連通路の周囲を周方向に取り囲むように設置された(円筒状の)ノズルである。このノズル(の内周部)には、バルブが全閉した際にバルブが密着する(円環状の)シール部が設けられている。また、弾性部材は、ノズル(シートリング)の周囲を周方向に取り囲むように設置された(円筒状の)弾性保持部を有している。
請求項11に記載の発明によれば、シートリングは、シャフトの回転に伴ってバルブが所定の開度以上に開弁している際に、シャフトの周方向の一部に設けられたカム部に摺動接触される摺動部を有している。
請求項12に記載の発明によれば、シートリングの一部である摺動部に、耐摺動性または耐摩耗性を高めるための表面処理またはコーティングを施している。すなわち、シートリングの一部に、表面処理またはコーティングを施すことにより、バルブとシートリングとの摺動箇所に表面処理またはコーティングを施した場合と比べて、表面処理剤またはコーティング剤の塗布範囲や塗布量が少なくて済み、低コスト化を図ることができる。
請求項13に記載の発明によれば、シャフトの一部であるカム部に、耐摺動性または耐摩耗性を高めるための表面処理またはコーティングを施している。すなわち、シャフトの一部に、表面処理またはコーティングを施すことにより、バルブとシートリングとの摺動箇所に表面処理またはコーティングを施した場合と比べて、表面処理剤またはコーティング剤の塗布範囲や塗布量が少なくて済み、低コスト化を図ることができる。
EGRガス流量制御弁(EGRV)の全閉状態を示した断面図である(実施例1)。 EGRVの全開状態を示した断面図である(実施例1)。 (a)はEGRVの主要部を示した断面図で、(b)は(a)の拡大図である(実施例1)。 (a)〜(c)はシャフトの回転に伴うシートリングのEGRガス流方向の動きを示した説明図である(実施例1)。 EGRVの主要部を示した断面図である(実施例2)。 吸気制御弁の全閉状態を示した説明図である(従来の技術)。 吸気制御弁の中間開度の状態を示した説明図である(従来の技術)。 吸気制御弁の主要部を示した断面図である(従来の技術)。 EGR制御弁の全閉状態を示した斜視図である(従来の技術)。 EGR制御弁の中間開度の状態を示した斜視図である(従来の技術)。 EGR制御弁の全開状態を示した斜視図である(従来の技術)。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本発明は、シートリングのシール部における偏摩耗の発生を抑制することで、バルブの全閉時における流体洩れ量の増加およびシール性能の低下を防止するという目的を、シャフトの周方向の一部に、シャフトの回転に伴ってバルブが所定の開度以上に開弁している際に、シートリング(の摺動部)に摺動接触してシャフトの回転に伴って移動するバルブ移動軌跡(シャフトの回転軸線を中心とするバルブの回転軌跡)の外側に弾性部材の弾性力に抗してシートリングを押し出すカム部を設けたことで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図4は本発明の実施例1を示したもので、図1はEGRガス流量制御弁(EGRV)の全閉状態を示した図で、図2はEGRVの全開状態を示した図である。
本実施例の内燃機関の排気ガス還流装置は、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関(エンジン)に使用されるもので、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出した排気ガス(内燃機関の排気ガス)の一部であるEGRガスを、エキゾーストマニホールドまたはエキゾーストダクト等の排気管から、インテークマニホールドまたはインテークダクト等の吸気管に再循環させるEGRシステム(内燃機関のEGR装置)である。
吸気管の内部には、エンジンの各気筒毎の燃焼室および吸気ポートに連通する吸気通路が形成されている。また、排気管の内部には、エンジンの各気筒毎の燃焼室および排気ポートに連通する吸気通路が形成されている。
EGRシステムは、自動車等の車両のエンジンルームに搭載されている。このEGRシステムは、排気管内に形成される排気通路から吸気管内に形成される吸気通路へEGRガスを還流させる排気ガス還流管を備えている。
この排気ガス還流管の途中には、排気ガス(EGRガス)の流量を制御する排気ガス流量制御弁(EGRガス流量制御弁:以下EGRVと呼ぶ)が設置されている。
本実施例のEGRVは、バルブシャフト1の回転軸線(回転軸)がバタフライバルブ2の中心位置(バルブ中心、シートリング4とのシール位置)より所定の距離分だけEGRガス流方向の下流側(または上流側)に偏心した排気ガス制御弁(流体制御弁)である。
EGRVは、回転軸線方向に真っ直ぐに延びるバルブシャフト(EGRVの弁軸)1と、このバルブシャフト1の回転軸線に対してバルブ中心が偏心したバタフライバルブ(EGRVの弁体)2と、このバタフライバルブ2を開弁作動方向(または閉弁作動方向)に駆動する電動アクチュエータと、バタフライバルブ2の回転角度(バルブ開度)を検出するバルブ開度センサと、バルブシャフト1を回転自在に支持するバルブハウジング3とを備えている。
本実施例のバルブハウジング3の内部には、バルブシャフト1が回転自在に支持されている。また、バルブハウジング3の内部には、バタフライバルブ2が開閉自在(回転自在)に収容されている。また、バルブハウジング3の内部には、バタフライバルブ2が全閉した際にバタフライバルブ2が密着するシートリング4が配設されている。このシートリング4は、金属製の板スプリング5およびシール部材6を介して、バルブハウジング3にEGRガス流方向および半径方向に弾性保持(フローティング支持)されている。
また、金属製のバルブハウジング3と合成樹脂製のセンサカバー11との間に形成される空間(アクチュエータ収容空間)内には、バタフライバルブ2を閉弁作動方向(または開弁作動方向)に付勢するコイルスプリング(バルブ付勢手段)12が設置されている。 そして、バルブハウジング3の内部には、排気管から吸気管へEGRガスを還流させる排気ガス還流路13〜15が形成されている。なお、排気ガス還流路14は、流体流路の一部を構成すると共に、排気ガス還流路13と排気ガス還流路15とを連通する連通路(開口部)であって、シートリング4の内部に形成される。
ここで、本実施例では、バルブハウジング3の内部において排気ガス還流路13から排気ガス還流路14を経由して排気ガス還流路15に向けてEGRガスが流れるように構成しているが、バルブハウジング3の内部において排気ガス還流路15から排気ガス還流路14を経由して排気ガス還流路13に向けてEGRガスが流れるように構成しても良い。
本実施例のバルブシャフト1は、耐熱性に優れる耐熱性材料(例えばステンレス鋼または耐熱鋼等)によって形成されており、バルブハウジング3に設けられた第1、第2貫通孔16、17の内部に回転自在または摺動自在に収容されている。このバルブシャフト1は、その回転軸線方向に垂直な断面が円形状に形成された円形断面シャフト(円形金属シャフト)である。
また、バルブシャフト1の回転軸線方向の一端部(図示上端部)には、断面円形状の第1摺動部(径小部)21が設けられている。また、バルブシャフト1の回転軸線方向の他端部(図示下端部)には、第1摺動部21よりも外径が大きい断面円形状の第2摺動部(径大部:バルブシャフト1の中で最も外径が大きい最大径部)22が設けられている。
また、第2摺動部22よりも回転軸線方向の一端側(センサカバー側)には、最終減速ギヤ23の内周部にインサート成形されたバルブギヤプレート24をかしめ等の固定手段によって固定するためのかしめ固定部25が一体的に形成されている。つまり、バルブシャフト1には、最終減速ギヤ23が組み付けられている。
そして、バルブシャフト1の第1摺動部21は、ブッシング26を介して、バルブハウジング3の第1貫通孔16の孔壁面に回転自在に支持されている。また、バルブシャフト1の第2摺動部22は、オイルシール27およびボールベアリング29を介して、バルブハウジング3の第2貫通孔17の孔壁面に回転自在に支持されている。
そして、第1摺動部21と第2摺動部22との間には、断面Dカット形状の軸方向部30が設けられている。この軸方向部30には、バルブシャフト1の円周方向の一部が平面カットされた平面部(取付部)31、およびバルブシャフト1の円周方向の一部が軸方向部30の最大外径部と同一径(外径)とされたカム部(当接部)33が設けられている。 ここで、バルブシャフト1の平面部31は、軸方向部30の最大外径部よりも回転軸線側に所定の窪み量分だけ引っ込んだ位置で、バルブシャフト1の回転軸線方向に平行な平面を有している。この平面部31は、バタフライバルブ2が第2バルブ開度以下に閉弁している際に、シートリング4との間に所定(EGR流方向)の隙間を隔てて対向して配置される対向部である。
また、平面部31とカム部33との間に形成される段差は、平面部31に対して垂直な面であっても、平面部31とカム部33とを滑らかに繋ぐ傾斜面(円弧面)であっても構わない。
バルブシャフト1のカム部33は、バルブシャフト1の軸方向部30の円周方向の一部に設けられ、平面部31に隣設して設けられている。このカム部33は、バルブシャフト1の回転軸線を中心にした所定の曲率半径(軸方向部30の外径)を持つ円弧状の凸曲面(湾曲面)を有している。なお、カム部33の最頂面が、バルブシャフト1の軸方向部30の外径よりも径方向の外側に突出した位置に設けられていても構わない。つまりカム部33が軸方向部30の外径よりも大きい最大外径部であっても良い。
カム部33は、バタフライバルブ2が第1バルブ開度以上に開弁(回転)している時に、肉厚部34および肉薄部35等を有するシートリング4の摺動部(肉厚部34のシャフト側端面)36に摺動接触する。そして、カム部33は、バルブシャフト1の回転に伴って移動(開弁作動方向に回転)するバルブ移動軌跡(バルブ回転軌跡)の外側に板スプリング5の弾性力(シートリング4のシート面42をバタフライバルブ2の当接面41に押し付ける方向に付勢する弾性力)に抗してシートリング4を押し出すように構成されている。
カム部33は、バタフライバルブ2が第2バルブ開度以下に閉弁している時に、シートリング4の摺動部36との摺動接触が解除されてシートリング4の摺動部36から離脱する(離れる)ように構成されている。
例えばバタフライバルブ2を全閉開度の状態から全開開度の状態へ開弁作動方向に回転させる場合に、バタフライバルブ2の開度が第1バルブ開度以上になった時点でバルブシャフト1のカム部33がシートリング4の摺動部36に接触(当接)するように構成しても良い。また、バタフライバルブ2を全開開度の状態から全閉開度の状態へ閉弁作動方向に回転させる場合に、バタフライバルブ2の開度が第2バルブ開度以下になった時点でバルブシャフト1のカム部33がシートリング4の摺動部36から離脱する(離れる)ように構成しても良い。
なお、第1、第2バルブ開度は、同じ開度であっても、異なっていても構わない。また、第1、第2バルブ開度間にヒステリシスを有するようにしても良い。
バタフライバルブ2は、耐熱性に優れる耐熱性材料(例えばステンレス鋼または耐熱鋼等)によって円板形状に形成されている。このバタフライバルブ2は、バルブシャフト1の平面部31の中央部(排気ガス還流路13中に配設されている部分:バルブ取付部)にレーザー溶接等の溶接手段を用いて取り付けられている。
バタフライバルブ2は、バルブハウジング3およびシートリング4に対して相対回転して排気ガス還流路13〜15を開閉する回転型バルブである。また、バタフライバルブ2は、円形状のバルブプレートにより構成されている。
また、バタフライバルブ2は、エンジン運転時に、エンジン制御ユニット(エンジン製装置:以下ECUと言う)からの制御信号に基づいて、排気ガス還流路13〜15を全閉する全閉位置から、排気ガス還流路13〜15を全開する全開位置に至るまでのバルブ作動範囲で回転動作されることで、排気ガス還流路13〜15、特に排気ガス還流路14の開口面積(排気ガス流通面積)を変更してEGR量を可変制御する。
なお、バタフライバルブ2の全閉時には、排気ガス還流路13〜15を閉鎖(全閉)する全閉位置(全閉開度の状態)に設定される。また、バタフライバルブ2の全開時には、排気ガス還流路13〜15を全開する全開位置(全開開度の状態)に設定される。また、バタフライバルブ2は、エンジン運転状況に応じて全閉位置と全開位置との中間の中間開度に設定される。
ここで、バタフライバルブ2の全閉位置とは、図1に示したように、バタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42との間の隙間が最小となる位置で、且つ排気ガス還流路13〜15の内部を流れるEGRガスのEGR量(EGRガス洩れ量)が最小となる全閉開度(θ=0°)のことである。
また、バタフライバルブ2の全開位置とは、図2に示したように、バタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42との間の隙間が最大となる位置で、且つ排気ガス還流路13〜15の内部を流れるEGRガスのEGR量が最大となる全開開度(θ=70〜90°)のことである。
バタフライバルブ2は、球面の一部で構成された外周面(当接面、外周シール面)41を有している。バタフライバルブ2の当接面41は、バタフライバルブ2により排気ガス還流路13〜15を全閉した際にシートリング4のシート面(シール部)42に密着する。そして、バタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42とが密着すると、バルブハウジング3内に形成される排気ガス還流路13〜15が閉鎖される。また、バタフライバルブ2の当接面41がシートリング4のシート面42から離脱すると、排気ガス還流路13〜15が開放される。
バタフライバルブ2は、シートリング4のEGRガス流方向の寸法よりも薄い板厚(肉厚)を有している。
バタフライバルブ2の板厚方向の一端面(バタフライバルブ2の全閉時にEGRガス流方向の上流側に位置する上流側端面)には、バルブシャフト1の外周部に形成された平面部(平面カット部)31にレーザー溶接等の溶接手段を用いて支持固定される円形状の大径側端面43が形成されている。また、バタフライバルブ2の板厚方向の他端面(バタフライバルブ2の全閉時にEGRガス流方向の下流側に位置する下流側端面)には、大径側端面43よりも外径が小さい円形状の小径側端面44が形成されている。
ここで、EGRVのバタフライバルブ2を駆動するモータは、ECUによって電子制御されるモータ駆動回路を介して、自動車等の車両に搭載されたバッテリに電気的に接続されている。
本実施例の電動アクチュエータは、電力の供給を受けて駆動力を発生するモータ、およびこのモータの駆動力をバルブシャフト1に伝達する動力伝達機構等を有している。
動力伝達機構は、モータの回転速度を所定の減速比となるように例えば2段減速すると共に、モータの駆動力(モータトルク)を増大させてバルブシャフト1を駆動する歯車減速機構によって構成されている。この歯車減速機構は、モータのモータシャフト(出力軸)に固定されたモータギヤ、このモータギヤに噛み合う中間減速ギヤ、およびこの中間減速ギヤに噛み合う最終減速ギヤ23を有している。
最終減速ギヤ23は、合成樹脂により形成されている。この最終減速ギヤ23の内周部には、金属材料よりなるバルブギヤプレート24がインサート成形されている。また、最終減速ギヤ23の円周方向の一部には、円弧状の外周部が形成されている。この外周部の外周面には、中間減速ギヤと噛み合う複数の凸状歯(ギヤ部)45が形成されている。
また、最終減速ギヤ23の外周部の円周方向の一端部には、全閉側ストッパ部が設けられている。この全閉側ストッパ部は、バタフライバルブ2が全閉位置を越えて閉弁作動方向に回転動作した際に、バルブハウジング3に一体的に形成されたブロック状の全閉側ストッパに捩じ込まれる全閉側ストッパ部材(最大全閉開度調整用スクリュー)に機械的に係止される。これにより、最終減速ギヤ23の全閉側ストッパ部が全閉側ストッパまたは全閉側ストッパ部材に当接した際に、バルブシャフト1、バタフライバルブ2および最終減速ギヤ23等の可動部材(回転部材)のこれ以上の閉弁作動方向への回転動作が規制される。
また、最終減速ギヤ23の外周部の円周方向の他端部には、全開側ストッパ部が設けられている。この全開側ストッパ部は、バタフライバルブ2が全開位置を越えて開弁作動方向に回転動作した際に、バルブハウジング3に一体的に形成されたブロック状の全開側ストッパに捩じ込まれる全開側ストッパ部材(最大全開開度調整用スクリュー)に機械的に係止される。これにより、最終減速ギヤ23の全開側ストッパ部が全開側ストッパまたは全開側ストッパ部材に当接した際に、バルブシャフト1、バタフライバルブ2および最終減速ギヤ23等の可動部材(回転部材)のこれ以上の開弁作動方向への回転動作が規制される。
また、バルブハウジング3および最終減速ギヤ23には、コイルスプリング12が巻装されるスプリング内径ガイド46、47が形成されている。なお、コイルスプリング12の回転軸線方向の一端部は、バルブハウジング3のスプリングフックに係止されており、また、コイルスプリング12の回転軸線方向の他端部は、最終減速ギヤ23のスプリングフックに係止されている。
ここで、バルブシャフト1を介して、バタフライバルブ2を駆動するモータは、ECUによって通電制御(駆動)されるように構成されている。このECUには、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムまたは制御ロジックおよび各種データを保存する記憶装置(ROMやRAM等のメモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)、電源回路、タイマー等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。
また、ECUは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づいて、エンジン制御(例えばエンジンの運転状況に対応してEGRVのバルブ開度を制御するEGR制御)を実行するように構成されている。
また、ECUは、イグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)されると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づくエンジン制御が強制的に終了されるように構成されている。
なお、エンジン停止時に、EGRVのモータの駆動力またはコイルスプリング12等の付勢力を利用して、バタフライバルブ2が全閉位置より僅かに開弁作動方向に開弁した中間開度の状態(中間位置)に保持された状態で停止するようにしても良い。
このマイクロコンピュータには、クランク角度センサ、アクセル開度センサ、バルブ開度センサ、エアフロメータ、吸気温度センサおよび冷却水温度センサ等が接続されている。そして、各種センサからのセンサ信号は、A/D変換器でA/D変換された後に、ECUに内蔵されたマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。
バルブ開度センサは、長期間磁力を安定して発生し続ける永久磁石よりなる2つのマグネット51と、これらのマグネット51より放出される磁束を検出する非接触式の磁気検出素子を有するホールIC52と、マグネット51より出た磁束をホールIC52に集中させるための分割型のステータコア(磁性体)53とを備え、マグネット51の回転角度に対するホールIC52の出力変化特性を利用してバタフライバルブ2の回転角度(EGRVのバルブ開度)を検出する非接触式の回転角度検出装置である。すなわち、バルブ開度センサは、分割型のステータコア53の対向部間に形成される磁束検出ギャップ、つまりホールIC52を通過する磁束密度の変化に基づいてEGRVのバルブ開度を検出する。
2つのマグネット51は、バルブシャフト1の回転軸線方向の他端部、特に最終減速ギヤ23の内周部に固定されている。なお、マグネット51の代わりに、電力の供給を受けると磁力を発生する電磁石を用いても良い。
ホールIC52は、センサカバー11にモールド成形された分割型のステータコア53の対向部間に形成される磁束検出ギャップに設置されている。なお、ホールIC52の代わりに、ホール素子単体、磁気抵抗素子等の非接触式の磁気検出素子を用いても良い。
センサカバー11は、バルブハウジング3の外側の開口部を覆うとともに、モータのコイル端末線やホールIC52のセンサリード線に電気的に接続する複数のターミナル54を保持するコネクタハウジング55を形成している。
バルブハウジング3は、例えば耐熱アルミニウム合金のダイカストまたはアルミニウム合金系の鋳物、あるいは耐熱性に優れる耐熱性材料(例えば鉄系の鋳物、鋳鉄)によって所定の形状に形成されている。このバルブハウジング3は、断面円形状の排気ガス還流路13〜15の内部にバタフライバルブ2を全閉位置から全開位置に至るまで回転方向に開閉自在(回転自在)に保持する装置であり、この前後に配される両方の排気ガス還流管(あるいは排気管または吸気管)に締結ボルトを用いて締め付け固定されている。
バルブハウジング3は、内部に排気ガス還流路(第1流体流路)13が形成された円筒状のEGRガスパイプ部(第1パイプ部)61、および内部に排気ガス還流路(第2、第3流体流路)14、15が形成された円筒状のEGRガスパイプ部(第2パイプ部)62を有している。なお、第1パイプ部61は、第2パイプ部62よりも流路径(開口面積)が小さくなっている。これにより、2つの第1、第2パイプ部61、62間には、円環状の段差63が設けられている。
バルブハウジング3は、内部にバルブシャフト1が挿入される第1、第2貫通孔16、17を有している。これらの第1、第2貫通孔16、17は、バルブハウジング3の外壁部(ブロック)をバルブシャフト1の回転軸線方向に貫通している。なお、バルブハウジング3に形成される第1貫通孔16の開口部は、プラグ64により気密的に塞がれている。
バルブハウジング3の第1貫通孔16の孔壁面には、バルブシャフト1の第1摺動部21を回転自在に軸支する軸受け部材(ブッシング26等)が嵌合保持されている。また、バルブハウジング3の第2貫通孔17の孔壁面には、バルブシャフト1の第2摺動部22を回転自在に軸支する軸受け部材(オイルシール27およびボールベアリング29等)が嵌合保持されている。
そして、バルブハウジング3の第1、第2貫通孔16、17よりもEGRガス流方向の上流側には、排気通路側の排気ガス還流管(あるいはエンジンの排気管の分岐部、特にエキゾーストマニホールドの分岐部)に取り付けられる第1結合面が設けられている。この第1結合面上では、排気通路から排気ガス還流路13〜15内に向けてEGRガスを導入するための入口ポートが開口している。
また、バルブハウジング3の第1、第2貫通孔16、17よりもEGRガス流方向の下流側には、吸気通路側の排気ガス還流管(あるいはエンジンの吸気管の合流部、特にインテークマニホールドの合流部)に取り付けられる第2結合面が設けられている。この第2結合面上では、排気ガス還流路13〜15から吸気通路内に向けてEGRガスを導出するための出口ポートが開口している。
また、バルブハウジング3の排気ガス還流路14側には、板スプリング5との間にシール部材6を挟み込む円環状の段差65が設けられている。この段差65の内径は、シートリング4の最大外径部よりも大きくなっている。なお、段差65には、シール部材6が当接しているが、シール部材6を設置しない場合には、段差65に板スプリング5が当接する。あるいは段差65との間に所定の隙間を隔てて板スプリング5が対向配置される。
また、バルブハウジング3の第2パイプ部62の流路壁面には、板スプリング5の外周部が圧入固定される円筒状の圧入部(圧入面)66が設けられている。
また、バルブハウジング3の外壁部には、センサカバー11との間に、コイルスプリング12および歯車減速機構(モータギヤ、中間減速ギヤ、最終減速ギヤ23等)を収容するギヤ収容空間を形成するアクチュエータケース67が一体的に形成されている。
シートリング4は、耐熱性、耐摩耗性に優れるステンレス鋼または耐熱鋼または合成樹脂(全芳香族ポリイミド樹脂)またはカーボン入りの4フッ化エチレン樹脂(PTFE)等によって円筒形状に形成されている。このシートリング4の内部には、エンジンの各気筒毎の燃焼室に連通すると共に、排気ガス還流路13と排気ガス還流路15とを連通する排気ガス還流路14が形成されている。つまりシートリング4は、流体流路の一部を構成する排気ガス還流路14の周囲を円周方向に取り囲むように設置された円錐台筒状(または円筒状)のノズルである。
シートリング4は、バルブハウジング3の内部において、排気ガス還流路13〜15を流通するEGRガス流方向の上流側および下流側に移動可能に設置されている。
また、シートリング4は、バルブシャフト1の軸方向部側(EGRガス流方向の上流側)に配設される円錐台筒形状の肉厚部34、およびバルブシャフト1の軸方向部側に対して逆側(EGRガス流方向の下流側)に配設されて、肉厚部34よりも肉厚の薄い円筒形状の肉薄部(円筒部、ノズル)35等を有している。
シートリング4の内周部、特に肉厚部34の内周面は、バタフライバルブ2の全閉時に、バタフライバルブ2の当接面41が密着するシート面(バルブシート部、バルブシート面、内周シート面)42となっている。
このシート面42のEGRガス流方向の上流側端に形成される第1開口部(排気ガス還流路14の入口部)は、バタフライバルブ2の大径側端面43の外周部が隙間なく密着することが可能な開口面積を有している。また、シート面42のEGRガス流方向の下流側端に形成される第2開口部(排気ガス還流路14の出口部)は、バタフライバルブ2の小径側端面44の外周部が隙間なく密着することが可能で、且つ第1開口部よりも小さい開口面積を有している。
なお、シート面42は、バタフライバルブ2の当接面41の球面形状に対応するように凹曲面形状に形成されている。
シートリング4の上流側端面、特に肉厚部34の上流側端面には、バタフライバルブ2が第1バルブ開度以上に開弁している際に、バルブシャフト1の軸方向部30の円周方向の一部に設けられるカム部33に摺動接触される摺動部(摺動面)36が設けられている。この摺動部36は、2段モーション時の摺動部(バルブシャフト×シートリング)であり、バタフライバルブ2が第2バルブ開度以下に閉弁している際に、バルブシャフト1の軸方向部30の円周方向の一部に設けられる平面部31との間に所定の隙間を隔てて対向配置される対向部である。
シートリング4の外周部、特に肉厚部34の外周部には、シール部材6を介して、板スプリング5が弾性接触する円筒状の外周凸部(被当接部)68が設けられている。外周凸部68は、肉薄部35よりも外径が大きくなっている。また、外周凸部68は、肉薄部35との間に円環状の段差69を有している。
板スプリング5は、金属材料により形成されている。具体的には、例えばステンレス鋼またはバネ鋼等の金属円環板(金属薄板)をプレス成形することにより板スプリング5が形成されている。この板スプリング5は、シール部材6を介して、バルブハウジング3の流路壁面(圧入部66)とシートリング4の肉厚部34の外周部(外周凸部68)との間に設置されている。そして、板スプリング5は、シートリング4に対して、シートリング4の肉厚部34の内周面(シート面42)をバタフライバルブ2の当接面41に押し付ける方向(径方向およびEGRガス流方向)に弾性力(弾性反発力)を発生する弾性部材である。
板スプリング5の外周部には、バルブハウジング3の流路壁面に固定される円錐台筒状(円筒状)の嵌合部71が設けられている。この嵌合部71の外周面には、バルブハウジング3の圧入部66に圧入固定される圧入面が形成されている。
また、板スプリング5の内周部には、シートリング4を径方向(排気ガス還流路14の中心軸線を中心にした半径方向、放射方向)および排気ガス還流路14の中心軸線方向(EGRガス流方向)に弾性保持(フローティング支持)する円錐台筒状の弾性保持部72が設けられている。そして、嵌合部71と弾性保持部72との間には、嵌合部71と弾性保持部72とを繋ぐ円環状の連結部73が設けられている。
弾性保持部72は、シール部材6を介して、シートリング4の肉厚部34の外周面に弾性接触する。この弾性保持部72は、連結部73の端部(排気ガス還流路14の中心軸線側端部)をEGRガス流方向の下流側に折り曲げることで形成されている。なお、弾性保持部72の先端部(下流側端部)74は、排気ガス還流路14の中心軸線側に折り曲げられている。連結部73は、嵌合部71の端部(上流側端部)を排気ガス還流路14の中心軸線側に折り曲げることで形成されている。
そして、板スプリング5は、バルブハウジング3の流路壁面(圧入部66)とシートリング4の肉厚部34の外周部(外周凸部68)との間に挟み込まれることで、弾性保持部72に一定の圧縮(変形)を与えられた状態で使用される。
シール部材6は、例えば4フッ化エチレン樹脂(PTFE)等の合成樹脂材料または耐熱性に優れるフッ素ゴムまたはニトリルゴム(NBR)等の合成ゴム材料により形成されている。このシール部材6は、シートリング4の肉厚部34の外周部(外周凸部68)の外周面と板スプリング5の弾性保持部72の内周面との間をシールする。
シール部材6の外周部には、バルブハウジング3の段差65と板スプリング5の連結部73との間に挟み込まれる円環状のフランジ75が設けられている。
シール部材6の内周部には、シートリング4の肉厚部34の外周部(外周凸部68)の外周面(円錐台筒状のテーパ面または球面の一部)と板スプリング5の弾性保持部72の内周面(円錐台筒状のテーパ面または球面の一部)との間に挟み込まれる円錐台筒状の弾性シール部76が設けられている。
弾性シール部76は、シートリング4の肉厚部34の外周部(外周凸部68)の外周面と板スプリング5の弾性保持部72の内周面との間をシールする。なお、弾性シール部76の先端部(下流側端部)77は、排気ガス還流路14の中心軸線側に折り曲げられている。また、弾性シール部76の先端部77は、弾性保持部72の先端部74と略同等の内径を有している。
ここで、シートリング4と板スプリング5との間にシール部材6を介装しなくても、シートリング4の肉厚部34の外周部(外周凸部68)の外周面と板スプリング5の弾性保持部72の内周面との間のシール性能を十分確保できるのであれば、シール部材6を設置しなくても良い。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の排気ガス還流装置に組み込まれるEGRVの作用を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
EGRVのバタフライバルブ2を開弁作動方向に駆動する場合には、先ずECUがエンジンの運転状況(運転状態)に対応して設定される制御目標値(目標開度)を演算する。そして、モータに電力を供給し、モータのモータシャフトを開弁作動方向に回転させる。これにより、モータの駆動力(モータトルク)が、モータギヤ、中間減速ギヤおよび最終減速ギヤ23に伝達される。そして、最終減速ギヤ23からモータの駆動力が伝達されたバルブシャフト1が、最終減速ギヤ23の回転に伴って所定の回転角度だけ開弁作動方向に回転する。
このとき、バルブシャフト1の平面部31の中央部に固定されたバタフライバルブ2は、バルブシャフト1の回転軸線を中心にした回転運動を行う。これにより、シール部材6の弾性シール部76を介して板スプリング5の弾性保持部72に弾性保持されたシートリング4のシート面42に当接面41が密着(図1、図3および図4(a)参照)していたバタフライバルブ2が、シートリング4のシート面42から離脱(離座)し、排気ガス還流路13〜15、特に排気ガス還流路(流路孔)14が開放される。
したがって、バタフライバルブ2は、制御目標値に相当するバルブ開度に開弁制御される。これにより、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出した排気ガスの一部であるEGRガスが、排気管内に形成される排気通路から、EGRV内に形成される排気ガス還流路13〜15を経て吸気管内に形成される吸気通路に再循環される。すなわち、EGRガスがエンジンの各気筒毎の吸気ポートおよび燃焼室に供給される吸入空気(エアクリーナで濾過された清浄な空気)に混入される。
ここで、バルブシャフト1の回転に伴ってバタフライバルブ2が第1バルブ開度まで開弁すると、それまでは所定の隙間を隔ててシートリング4の摺動部36に対向していたバルブシャフト1の軸方向部30が、シートリング4の摺動部36に接触する(図4(b)参照)。そして、バルブシャフト1の回転に伴ってバタフライバルブ2が第1バルブ開度以上に開弁すると、バルブシャフト1の軸方向部30の円周方向の一部に設けられるカム部33がシートリング4の摺動部36に摺動接触しながら、バルブシャフト1の回転に伴って移動(開弁作動方向に回転)するバルブ移動軌跡(バルブ回転軌跡)の外側に板スプリング5の弾性力(シートリング4のシート面42をバタフライバルブ2に押し付ける付勢力)に抗してシートリング4を押し出す(図4(c)参照)。
そして、バルブシャフト1の回転に伴ってバタフライバルブ2が全開位置(全開開度の状態)まで開弁すると、図2に示したように、バタフライバルブ2の大径側端面43および小径側端面44が排気ガス還流路13〜15を流通するEGRガス流方向に沿うように配置される。したがって、バタフライバルブ2が第1バルブ開度以上に開弁している期間は、バタフライバルブ2とシートリング4との摺動はなく、バルブシャフト1のカム部33とシートリング4の摺動部36とが摺動接触するだけであり、従来の技術と比較すると、シートリング4の摩耗部位がシート面42と異なる部位(摺動部36)に変わる。
一方、バタフライバルブ2が第1バルブ開度以上に開弁している状態から、バタフライバルブ2を全閉作動させる場合には、モータへの電力の供給を停止する、あるいはモータへの電力の供給を制限する。したがって、コイルスプリング12の付勢力(スプリング荷重)によって、バタフライバルブ2が全閉位置に戻される。
このとき、バタフライバルブ2が第2バルブ開度よりも大きい開度の場合は、バルブシャフト1の軸方向部30の円周方向の一部に設けられるカム部33がシートリング4の摺動部36に摺動接触しているので、バルブ移動軌跡(バルブ回転軌跡)の外側にシートリング4が押し出された状態が継続される。
そして、バルブシャフト1の回転に伴ってバタフライバルブ2が第2バルブ開度まで閉弁すると、バルブシャフト1のカム部33とシートリング4の摺動部36との摺動接触が解除されて、カム部33がシートリング4の摺動部36から離脱する。このとき、シール部材6の弾性シール部76を介して板スプリング5の弾性保持部72に弾性保持されたシートリング4のシート面42の周方向の一部にバタフライバルブ2が摺動接触する。そして、バルブシャフト1の回転に伴ってバタフライバルブ2が全閉開度まで閉じると、シートリング4のシート面42にバタフライバルブ2の当接面41が密着する(図1、図3および図4(a)参照)。
したがって、バタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42との間が完全に密着シールされる。これにより、バタフライバルブ2が全閉した際(バタフライバルブ2の全閉時)におけるEGRガスの洩れが確実に抑止されるため、EGRガスが吸入空気に混入しなくなる。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の排気ガス還流装置は、バルブシャフト1の回転軸線(回転軸)がバタフライバルブ2の中心位置(バルブ中心)より所定の距離分だけEGRガス流方向の下流側(または上流側)に偏心したEGRガス流量制御弁(EGRV)を備えている。そして、バルブシャフト1の軸方向部30の平面部31に溶接固定(支持固定)されるバタフライバルブ2の当接面41は、球面の一部で構成されている。
このEGRVのバルブハウジング3の内部には、バルブハウジング3の流路壁面(圧入部66)とシートリング4の肉厚部34の外周部(外周凸部68)との間に挟み込まれることで、弾性保持部72に一定の圧縮(変形)を与えられた状態で使用される板スプリング5が設置されている。この板スプリング5には、シール部材6を介して、バルブハウジング3の流路壁面(圧入部66)とシートリング4の肉厚部34の外周部(外周凸部68)との間に、シートリング4に対して、シートリング4の肉厚部34の内周面(シート面42)をバタフライバルブ2の当接面41に押し付ける方向(径方向およびEGRガス流方向)に弾性力を発生する弾性保持部72が設けられている。すなわち、シートリング4は、板スプリング5およびシール部材6を介して、バルブハウジング3の内部で径方向およびEGRガス流方向に弾性保持されている。
また、バルブシャフト1の軸方向部30には、平面カットされた平面部31および凸曲面(湾曲面)とされたカム部33とがバルブシャフト1の円周方向に隣設して設けられている。そして、バルブシャフト1の平面部31とシートリング4の摺動部36とは、バタフライバルブ2の開度が第1バルブ開度よりも小さい時、あるいは第2バルブ開度以下の時に、所定(EGRガス流方向)の隙間を隔てて対向して配置されるように構成されている。また、バルブシャフト1のカム部33は、バタフライバルブ2が第1バルブ開度以上に開弁した時、あるいは第2バルブ開度よりも大きい時に、シートリング4の摺動部36と摺動接触して、バタフライバルブ2のバルブ移動軌跡(バルブ回転軌跡)の外側に板スプリング5の弾性力に抗してシートリング4を押し出すように構成されている。
したがって、バタフライバルブ2が第1バルブ開度以上に開弁した際、つまりEGRVのバルブ開度が第1バルブ開度以上の場合に、シートリング4をバタフライバルブ2と摺動接触させないようにすることで、シートリング4のシート面42における偏摩耗の発生を抑制することができる。これにより、バタフライバルブ2の全閉時、つまりバタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42とが密着シールしている時におけるEGRガス洩れ量の増加およびシール性能の低下を防止することができる。
また、バタフライバルブ2が全閉した際には、シール部材6の弾性シール部76を介して板スプリング5の弾性保持部72により(常時)弾性保持されたシートリング4のシート面42がバタフライバルブ2の当接面41に密着するので、バタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42との間に高いシールを保つことができる。つまり板スプリング5の弾性保持部72がシートリング4を弾性保持することにより、バタフライバルブ2の全閉時におけるバタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42との密着シール性を向上することができる。
また、バルブシャフト1の回転に伴ってバタフライバルブ2が第1バルブ開度以上に開弁した際には、シール部材6の弾性シール部76を介して板スプリング5の弾性保持部72の弾性力に抗してシートリング4がバタフライバルブ2から離脱する側に動く(カム部33によりバルブ移動軌跡の外側に押し出される)ので、バルブシャフト1に固定されたバタフライバルブ2が滑らかに回転運動することができる。これにより、バタフライバルブ2が第1バルブ開度以上に開弁したバタフライバルブ2の開弁時におけるバタフライバルブ2とシートリング4との摺動トルクを低減することができる。
したがって、バタフライバルブ2の全閉時におけるバタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42との密着シール性の向上とバタフライバルブ2の開弁時におけるバタフライバルブ2とシートリング4との摺動トルクの低減との両立を図ることができる。
また、シートリング4の肉厚部34の外周面(円錐台筒状のテーパ面)と板スプリング5の弾性保持部72の内周面(円錐台筒状のテーパ面)との間には、シートリング4の肉厚部34の外周面と板スプリング5の弾性保持部72の内周面との間をシールするシール部材6の弾性シール部76が挟み込まれている。したがって、シートリング4の半径方向(またはEGRガス流方向)の位置ばらつきやシートリング4の動き(カム部33によりEGRガス流方向に押し出される際の動き)を吸収することができる。これにより、バタフライバルブ2の全閉時(バタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42とが密着シールしている時)におけるEGRガス洩れ量の増加およびシール性能の低下を防止することができる。
ここで、シートリング4の弾性保持部材として使用される合成ゴムや天然ゴム等の弾性材料(Oリング114やパッキン)は、その圧縮を元に戻そうとする圧力でシール性能を発揮するが、長期間使用すると一部が永久変形(歪み)してシール性能が低下するという不具合がある。なお、圧縮永久歪みとは、圧縮変形を起こさせる力を完全に取り除いた後も、残存する変形のことである。
そこで、板スプリング5を金属材料(例えばステンレス鋼またはバネ鋼等の金属円環板(板ばね))とすることで、経時変化に対して、バタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42との間の密着シール力を一定に保つことが容易となり、板スプリング5の耐久劣化を防止することができる。
なお、シートリング4の一部である摺動部36に、耐摺動性または耐摩耗性を高めるための表面処理またはコーティングを施しても良い。すなわち、シートリング4の一部に、表面処理またはコーティングを施すことにより、例えば従来の技術のようにバルブとシートリングとの摺動箇所に表面処理またはコーティングを施した場合と比べて、表面処理剤(二硫化モリブデン等)またはコーティング剤(フッ素樹脂(PTFE)等)の塗布範囲や塗布量が少なくて済み、低コスト化を図ることができる。
また、バルブシャフト1の一部であるカム部33に、耐摺動性または耐摩耗性を高めるための表面処理またはコーティングを施している。すなわち、バルブシャフト1の一部に、表面処理またはコーティングを施すことにより、例えば従来の技術のようにバルブとシートリングとの摺動箇所に表面処理またはコーティングを施した場合と比べて、表面処理剤(二硫化モリブデン等)またはコーティング剤(フッ素樹脂(PTFE)等)の塗布範囲や塗布量が少なくて済み、低コスト化を図ることができる。
図5は本発明の実施例2を示したもので、EGRガス流量制御弁(EGRV)の主要部を示した図である。
本実施例の排気ガス還流装置は、バルブシャフト1の回転軸線(回転軸)がバタフライバルブ2の中心位置(バルブ中心)より所定の距離分だけEGRガス流方向の下流側(または上流側)に偏心したEGRガス流量制御弁(EGRV)を備えている。
本実施例のEGRVは、バルブシャフト1と、当接面41が球面の一部で構成された円板形状のバタフライバルブ2と、このバタフライバルブ2を駆動する電動アクチュエータと、EGRVのバルブ開度を検出するバルブ開度センサと、バルブシャフト1を回転自在に支持すると共に、バタフライバルブ2を回転自在(開閉自在)に収容する金属製のバルブハウジング3と、このバルブハウジング3のアクチュエータケース67の開口部を塞ぐセンサカバーとを備えている。
本実施例のバルブハウジング3の内部には、バルブシャフト1が回転自在に支持されている。また、バルブハウジング3の内部には、バタフライバルブ2が開閉自在(回転自在)に収容されている。また、バルブハウジング3の内部には、バタフライバルブ2が全閉した際にバタフライバルブ2の当接面41が密着するシート面42を有するシートリング4が配設されている。このシートリング4は、合成ゴム製のリップシール(弾性部材)7および金属製のウェーブワッシャ(弾性部材)8を介して、バルブハウジング3にEGRガス流方向および半径方向に弾性保持(フローティング支持)されている。
バルブシャフト1の第1摺動部21は、ベアリング28を介して、バルブハウジング3の第1貫通孔16の孔壁面に回転自在に軸支されている。また、バルブシャフト1の第2摺動部22は、ボールベアリング29を介して、バルブハウジング3の第2貫通孔17の孔壁面に回転自在に軸支されている。そして、バルブシャフト1の第1、第2摺動部21、22間に設けられる軸方向部30には、バルブシャフト1の円周方向の一部が平面カットされた2つの平面部31、32、およびバルブシャフト1の円周方向の一部が軸方向部30の最大外径部と同一径(外径)とされたカム部33が設けられている。
そして、バルブシャフト1の軸方向部30には、2つの平面部31、32を連通する2つの挿通孔81が形成されている。また、バタフライバルブ2には、2つの挿通孔81に連通するように2つのネジ穴82が形成されている。そして、バタフライバルブ2は、バルブシャフト1の軸方向部30の平面部31に、締結ネジ等のスクリュー9を用いて締め付け固定されている。スクリュー9は、平面部32側から2つの挿通孔81を貫通して、2つのネジ穴82に捩じ込まれている。
本実施例では、バルブシャフト1に挿通孔81を設け、また、バタフライバルブ2にネジ穴82を設けたが、バルブシャフト1にスクリュー9が螺合するネジ穴を設け、また、バタフライバルブ2に挿通孔を設けても良い。
なお、図5に示した矢印は、バルブハウジング3に対するバルブシャフト1の組み付け作業において、バルブハウジング3に設けられた第1、第2貫通孔16、17に対するバルブシャフト1の挿入方向を示す。そして、バルブハウジング3に対するバルブシャフト1の組み付けが終了してから、バルブシャフト1に対するバタフライバルブ2の組み付け作業が開始される。
バルブハウジング3は、内部に排気ガス還流路13、14が形成された円筒状の第1パイプ部61、および内部に排気ガス還流路15が形成された円筒状の第2パイプ部62を有している。また、2つの第1、第2パイプ部61、62間には、円環状の段差63が設けられている。
第1パイプ部61の流路壁面には、リップシール7の外周部を弾性保持する円筒状の保持部(取付部)83、およびウェーブワッシャ8の抜け止めを行うためのCリングやスナップリング等の固定リング10を圧入固定する円筒状の圧入部84が設けられている。
また、バルブハウジング3の外壁部(アクチュエータケース67)には、ブロック状の全閉側ストッパまたはブロック状の全開側ストッパが設けられている。そして、全閉側ストッパまたは全開側ストッパには、全閉側ストッパ部材(最大全閉開度調整用スクリュー)または全開側ストッパ部材(最大全開開度調整用スクリュー)85が捩じ込まれている。
シートリング4は、耐熱性、耐摩耗性に優れるステンレス鋼または耐熱鋼または合成樹脂(全芳香族ポリイミド樹脂)またはカーボン入りの4フッ化エチレン樹脂(PTFE)等によって円筒形状に形成されている。このシートリング4の内部には、エンジンの各気筒毎の燃焼室に連通すると共に、排気ガス還流路13と排気ガス還流路15とを連通する排気ガス還流路14が形成されている。つまりシートリング4は、流体流路の一部を構成する排気ガス還流路14の周囲を円周方向に取り囲むように設置された円筒状のノズルである。
シートリング4は、バルブハウジング3の内部において、排気ガス還流路13〜15を流通するEGRガス流方向の上流側および下流側に移動可能に設置されている。また、シートリング4の内周部には、バタフライバルブ2を全閉した際に、バタフライバルブ2の当接面41が密着するシート面42が設けられている。
シートリング4の下流側端面には、バタフライバルブ2が第1バルブ開度以上に開弁している際に、バルブシャフト1の軸方向部30の円周方向の一部に設けられるカム部33に摺動接触される摺動部(摺動面)36が設けられている。この摺動部36は、バタフライバルブ2が第2バルブ開度以下に閉弁している際に、バルブシャフト1の軸方向部30の円周方向の一部に設けられる平面部31との間に所定の隙間を隔てて対向配置される対向部である。
また、シートリング4の外周部には、リップシール7を収容する円環状の外周溝(円周方向溝)86が設けられている。また、シートリング4のシャフト側に対して反対側の端面には、ウェーブワッシャ8を保持する円環状の嵌合凸部87が設けられている。
リップシール7は、耐熱性、耐摩耗性に優れるフッ素ゴムまたはニトリルゴム(NBR)等の合成ゴム材料によって二重円筒形状に形成されている。このリップシール7は、シートリング4に対して、シートリング4のシート面42をバタフライバルブ2の当接面41に押し当てる方向(径方向の内側)に弾性力(弾性反発力)を発生する第1弾性部材である。
リップシール7の外周部には、バルブハウジング3の保持部83に圧入される円筒状のゴムリップ91が設けられている。このゴムリップ91は、バルブハウジング3の保持部83に弾性接触する。
リップシール7の内周部には、シートリング4を径方向(排気ガス還流路14の中心軸線を中心にした半径方向、放射方向)に弾性保持(フローティング支持)する円筒状のゴムリップ(弾性保持部)92が設けられている。このゴムリップ92は、シートリング4の外周面に弾性接触する。
ゴムリップ91、92間には、ゴムリップ91、92のバルブシャフト側端部同士を繋ぐ円環状の連結部93が設けられている。
そして、リップシール7は、バルブハウジング3の保持部83とシートリング4の外周部との間に挟み込まれることで、ゴムリップ91、92に一定の圧縮(変形)を与えられた状態で使用される。
ウェーブワッシャ8は、金属材料により形成されている。具体的には、例えばステンレス鋼またはバネ鋼等の金属円環板(金属薄板)をプレス成形することによりウェーブワッシャ8が形成されている。このウェーブワッシャ8は、バルブシャフト1の回転軸線方向に対して垂直なEGRガス流方向への弾性変形が可能で、且つ円周方向に波形成形された円環状の弾性体である。また、ウェーブワッシャ8は、シートリング4の上流側端面(摺動部36側に対して逆側の端面)と固定リング10との間に(EGRガス流方向に圧縮された状態で)挟み込まれている。
また、ウェーブワッシャ8は、シートリング4に対して、シートリング4のシート面42をバタフライバルブ2の当接面41に押し当てる方向(EGRガス流方向)に弾性力(与圧、弾性反発力)を発生する第2弾性部材である。つまり、ウェーブワッシャ8は、それ全体が、シートリング4をEGRガス流方向に弾性保持(フローティング支持)する弾性保持部を構成する。
固定リング10は、バルブハウジング3の流路壁面に形成される圧入部84に圧入されて嵌合保持されている。この固定リング10は、シートリング4からウェーブワッシャ8が離脱(抜ける)のを防止する。
以上により、本実施例のEGRVにおいては、ハウジング3の流路壁面とシートリング4の外周面との間をリップシール7のゴムリップ91、92および連結部93によりシールしている。これにより、EGRVを長期間使用して仮にリップシール7のゴム弾性力(弾性反発力)が劣化してもリップ形状のセルフシール効果によって、バルブハウジング3の流路壁面とシートリング4の外周面との間のシール性能を確保することができる。
また、リップシール7およびウェーブワッシャ8が、シートリング4のシート面42をバタフライバルブ2の当接面41に押し当てる方向に付勢しているので、バタフライバルブ2が全閉した際に、シートリング4のシート面42がバタフライバルブ2の当接面41に密着する。これにより、バタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42との間に高いシール性能を保つことができる。つまりリップシール7の弾性力およびウェーブワッシャ8の弾性力によってシートリング4をバルブハウジング3の内部で弾性保持することにより、バタフライバルブ2の全閉時におけるバタフライバルブ2の当接面41とシートリング4のシート面42との密着シール性を向上することができる。
[変形例]
本実施例では、バルブシャフト1を介してバタフライバルブ2を駆動する電動アクチュエータ(バルブ駆動装置)を、モータと動力伝達機構(例えば歯車減速機構等)とを備えた電動アクチュエータによって構成したが、シャフトを介してバルブを駆動する電動アクチュエータを、電磁式または電動式負圧制御弁を備えた負圧作動式アクチュエータや、コイルを含む電磁石を備えた電磁アクチュエータによって構成しても良い。
また、EGRVのバタフライバルブ2を閉弁方向または開弁方向に付勢するコイルスプリング(バルブ付勢手段)12を設置しなくても良い。この場合には、部品点数や組付工数を削減できる。また、本実施例では、内部に流体通路が形成されたハウジングを、EGRガスパイプの途中に接続したバルブハウジング3によって構成しているが、ハウジングを、吸気管の一部または排気管の一部を成すハウジングによって構成しても良い。
本実施例では、本発明の流体制御弁を、排気ガス(EGRガス、流体)の流量を制御するEGRVに適用しているが、本発明の流体制御弁を、排気ガスの温度を制御する排気ガス制御弁に適用しても良い。また、本発明の流体制御弁を、内燃機関の燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御するスロットルバルブ等の空気量制御弁、内燃機関の燃焼室内より排出される排気ガスの流量を制御する排気ガス流量制御弁、スロットルバルブをバイパスする吸入空気量を制御するアイドル回転速度制御弁等の空気流量制御弁に適用しても良い。
また、本実施例では、本発明の流体制御弁を、EGRV等の流体流量制御弁に適用しているが、このような流体流量制御弁に限定する必要はなく、流体通路開閉弁、流体通路切替弁、流体圧力制御弁に適用しても良い。また、本発明の流体制御弁を、タンブル流制御弁やスワール流制御弁等の吸気流制御弁、吸気通路の通路長や通路断面積を変更する吸気可変弁等に適用しても良い。また、自動車等の車両に搭載される内燃機関(例えば走行用エンジン)として、ディーゼルエンジンだけでなく、ガソリンエンジンを用いても良い。
本実施例では、バタフライバルブ2が全閉開度の状態から第1バルブ開度以上に開弁した時点で、バルブシャフト1のカム部33がシートリング4の摺動部36に接触(当接)するように構成されているが、バタフライバルブ2が全閉開度の状態から第1バルブ開度以上に開弁する直前または直後に、バルブシャフト1のカム部33がシートリング4の摺動部36に接触(当接)するように構成しても良い。また、バタフライバルブ2が全閉開度の状態から開弁した直後に、バルブシャフト1のカム部33がシートリング4の摺動部36に接触(当接)するように構成しても良い。また、バタフライバルブ2が全開開度の状態に到達する直前に、バルブシャフト1のカム部33がシートリング4の摺動部36に接触(当接)するように構成しても良い。すなわち、バルブとシートリングが離れるタイミングは、全閉開度の状態および全開開度の状態を除いて自由に設定しても良い。
本実施例では、バルブシャフト1の外周部に形成された平面部(平面カット部)31とバタフライバルブ2の板厚方向の一端面(大径側端面43)との接合箇所を、レーザー溶接しているが、バルブシャフト1の外周部に形成された平面部(平面カット部)31とバタフライバルブ2の板厚方向の一端面(大径側端面43)との接合箇所を、ティグ溶接、ミグ溶接、電子ビーム溶接、アーク溶接しても良い。
1 バルブシャフト(EGRVの弁軸)
2 バタフライバルブ(EGRVの弁体)
3 バルブハウジング
4 シートリング(ノズル)
5 板スプリング(弾性部材)
6 シール部材
7 リップシール(第1弾性部材)
8 ウェーブワッシャ(第2弾性部材)
13 排気ガス還流路(流体流路)
14 排気ガス還流路(流体流路の一部を構成する連通路)
15 排気ガス還流路(流体流路)
31 バルブシャフトの平面部(取付部)
33 バルブシャフトのカム部(当接部)
36 シートリングの摺動部(摺動面)
91 リップシールのゴムリップ
92 リップシールのゴムリップ(弾性保持部)

Claims (13)

  1. 内部に流体流路が形成されたハウジングと、
    このハウジングの内部に開閉自在に収容されて、前記流体流路を開閉するバルブと、
    前記ハウジングの内部に回転自在に支持されて、前記バルブを固定するシャフトと
    を備え、
    前記シャフトの回転軸線が前記バルブの中心位置より偏心した流体制御弁において、
    前記ハウジングは、前記流体流路を流通する流体の流れ方向に移動可能に設置されたシートリング、およびこのシートリングを弾性保持する弾性部材を有し、
    前記シートリングは、前記バルブが全閉した際に前記バルブが密着するシール部を有し、
    前記シャフトは、前記バルブが所定の開度以上に開弁している際に、前記シートリングに摺動接触して前記シャフトの回転に伴って移動するバルブ移動軌跡の外側に前記弾性部材の弾性力に抗して前記シートリングを押し出すカム部を有していることを特徴とする流体制御弁。
  2. 請求項1に記載の流体制御弁において、
    前記弾性部材は、前記シートリングに対して前記シール部を前記バルブに押し付ける方向に弾性力を発生することを特徴とする流体制御弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の流体制御弁において、
    前記バルブは、球面の一部で構成された当接面を有していることを特徴とする流体制御弁。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の流体制御弁において、
    前記シャフトは、前記シャフトの周方向の一部が平面カットされていることを特徴とする流体制御弁。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の流体制御弁において、
    前記カム部は、前記バルブが所定の開度以下に閉弁している際に、前記シートリングとの摺動接触が解除されて前記シートリングから離脱するように構成されていることを特徴とする流体制御弁。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の流体制御弁において、
    前記弾性部材は、金属材料により形成されていることを特徴とする流体制御弁。
  7. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の流体制御弁において、
    前記弾性部材は、ゴム材料により形成されていることを特徴とする流体制御弁。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載の流体制御弁において、
    前記弾性部材は、前記ハウジングの流路壁面と前記シートリングの外周面との間に配設されていることを特徴とする流体制御弁。
  9. 請求項1ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載の流体制御弁において、
    前記弾性部材は、前記シートリングの外周面に弾性接触して前記シートリングを弾性保持する弾性保持部を有し、
    前記シートリングの外周面と前記弾性保持部との間には、前記シートリングの外周面と前記弾性保持部との間をシールするシール部材が挟み込まれていることを特徴とする流体制御弁。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の流体制御弁において、
    前記シートリングは、前記流体流路の一部を構成する連通路の周囲を周方向に取り囲むように設置されたノズルであって、
    前記弾性部材は、前記ノズルの周囲を周方向に取り囲むように設置された弾性保持部を有していることを特徴とする流体制御弁。
  11. 請求項1ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載の流体制御弁において、
    前記シートリングは、前記バルブが所定の開度以上に開弁している際に、前記カム部に摺動接触される摺動部を有していることを特徴とする流体制御弁。
  12. 請求項11に記載の流体制御弁において、
    前記摺動部には、耐摺動性または耐摩耗性を高めるための表面処理またはコーティングが施されていることを特徴とする流体制御弁。
  13. 請求項1ないし請求項12のうちのいずれか1つに記載の流体制御弁において、
    前記カム部には、耐摺動性または耐摩耗性を高めるための表面処理またはコーティングが施されていることを特徴とする流体制御弁。
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