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JP2010524501A - 昆虫細胞のための合成の発現ベクター - Google Patents

昆虫細胞のための合成の発現ベクター Download PDF

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Abstract

本発明は、昆虫細胞中での天然様異種タンパク質の発現のための最適化された発現ベクターに関する。本発明の組成物は、組み合わせられた場合に異種タンパク質の発現および分泌の増大を生じる発現ベクターの要素を提示するヌクレオチド配列である。要素には、昆虫細胞中で機能的である、転写活性化因子、コアプロモーター、分泌シグナル、および3’非翻訳領域を定義する配列が含まれる。最適化されたベクターに含まれる要素は、全て合成によって導かれるか、または自然界に存在している昆虫配列の修飾された変異体である。

Description

本発明は、一般的には、昆虫細胞中での異種タンパク質の生産のための改良された発現ベクターの設計に関する。改良された発現ベクターは、元来合成のものであるか、または最適化された要素一連の調節要素からなり、高レベルでの組み換え体タンパク質の発現を提供するように組み立てられる。加えて、本発明は、ワクチン処方物中での使用のためにこれらの改良された発現ベクターを利用する組換え体サブユニットタンパク質の生産に関する。
組み換え体タンパク質を発現させ、分泌させるための多数の異種細胞発現システムが、開発されている。一般的には、真核生物宿主細胞をベースとするシステムが、適切な折り畳みと翻訳後修飾が必要な真核生物タンパク質の発現のために使用され、それにより、「天然様」タンパク質の生産が可能となる。一般的に利用されている主要な真核生物宿主細胞のタイプには以下;酵母を含む真菌、昆虫、植物、および哺乳動物の4種類がある。
使用される組み換え体タンパク質発現システムの選択は、所望の用途に応じて様々である。選択されるシステムは、所望のタンパク質産物の適切な折り畳みとプロセシング、一貫性、および生産性(コスト効果)のような重要な基準を満たさなければならない(Schmidt,Appl.Microbiol.Biotechnol.(2004)65:363−372)。昆虫細胞をベースとする発現システムは、培養の容易さ、浸透圧に対する高い耐性、および大規模な培養の際の副産物の濃度、および一般的には高い発現レベルに基づいて必要生産能力を満たす可能性がある(Ikonomouら、Appl.Microbiol Biotechnol.(2003)62:1−20)。最近、昆虫細胞をベースとする発現システムの使用がより一般的となっている。これらのシステムは真核生物システムの所望の特性のうちのほとんどを提供するが、より低い商品原価のような利点も追加する。昆虫細胞システムは、昆虫ウイルスベクター(例えば、バキュロウイルス)での宿主細胞の感染、または宿主細胞のゲノムへの発現プラスミドの組み込みによる安定な細胞株の作成のいずれかに基づく。
バキュロウイルス発現システム(BES)は、組み換え体タンパク質の発現に利用される主要な昆虫細胞培養システムとして浮上してきた。このシステムは、バキュロウイルスとして知られている昆虫ウイルス由来のベクターの使用に基づく。これらのベクターは、所望のタンパク質産物をコードする組み換え体ウイルスを作成するために使用される。組み換え体ウイルスは宿主昆虫細胞を感染させるために使用され、宿主昆虫細胞は、次いで所望の組み換え体タンパク質を発現する。クローニングの容易さと「生産時間」に関してはこのシステムには利点があるが、いくつかの欠点もまた存在する。BESの使用における主要な課題は、これが宿主細胞のウイルス感染をベースとすることである。これは、感染の72〜96時間後に細胞の溶解と細胞死を生じる(Farrellら、Biotech.Biogen.(1998)60:656−663;Deo and Park,Biotechnol.Appl.Biochem.(2006)43:129−135)。結果として、感染の後期には、昆虫細胞のプロセシング機構は、所望の産物のプロセシングも低下してしまう程度にまで低下する。これにより、細胞が生成物を生産できる時間が限られ、生産される産物の形態変化につながる可能性があることがさらに重要である。さらには、細胞の溶解によって、所望の産物の質に影響を及ぼす可能性もある細胞性の酵素が放出されてしまう。
組み換え体タンパク質の発現のための安定に形質転換された昆虫細胞の使用は、BESの使用の代換手段である。安定に形質転換された昆虫細胞株をベースとする発現システムは非溶解性であり、適切な折り畳みと翻訳後修飾を必要とする分泌型産物の安定した長期にわたる生産を提供する。培養培地への産物の分泌は、精製プロセスのためのより純粋な出発材料を提供し、基本的な方法で最終的なタンパク質産物を精製するのを可能にする。これにより、より高品質な産物が導かれる(Kirkpatrick and Shatzman in Gene Expression Systems:Using Nature for the Art of Expression(1999)pp.289−330)。
Drosophila melanogaster細胞発現システム(「Drosophila発現システム」)は、Drosophilaプロモーターを含む発現ベクターとDrosophila S2細胞(「S2細胞」)の使用に基づく確立されている異種タンパク質発現システムである(Schneider,Embryol.Exp.Morph.(1972)27:353−365)。S2細胞は、ベクターの中に導入された異種配列に対応するタンパク質を発現する安定な細胞株を確立するために、これらのベクターで形質転換される(Johansen,H.ら、Genes Dev.(1989)3:882−889;Ivey−Hoyle,M.、Curr.Opin.Biotechnol.(1991)2:704−707;Culp,J.S.ら、Biotechnology(NY)(1991)9:173−177;米国特許第5,550,043号;同第5,681,713号;同第5,705,359号;同第6,046,025号)。この昆虫細胞発現システムは、様々な供給源に由来する多数のタンパク質の生産に成功していることが示されている。Drosophila S2細胞システムの中で発現させることが成功しているタンパク質の例としては、HIV gp120(Culp,J.S.ら、Biotechnology(NY)(1991)9:173−177;Ivey−Hoyle,M.、Curr.Opin.Biotechnol.(1991)2:704−707)、ヒトドーパミンβ−ヒドロラーゼ(Binら、Biochem.J.(1996)313:57−64)、ヒト血管細胞接着タンパク質(Bernardら、Cytotechnol.(1994)15:139−144)が挙げられる。これらの例のそれぞれにおいて、発現レベルはこれまでに利用されてきた他の発現システムよりも高かった。
高レベルの発現に加えて、Drosophila発現システムは、天然様の生物学的機能を維持している異種タンパク質を発現できることが示されている(Binら、Biochem.J.(1996)313:57−64)、(Incardona and Rosenberry,Mol.Biol.Cell.(1996)7:595−611)。より近年の例によって、この発現システムが天然様の構造を持つ分子を生産できることがX線結晶学実験によって示された(Modisら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(2003)100:6986−6991)、(Modisら、Nature(2004)427:313−319)、(Xuら、Acta.Crystallogr.D Biol.Crystallogr(2005)61:942−950)。他の2つの最近の刊行物では、高品質な産物を生産するDrosophila発現システムの能力も明らかにされている。第1の報告においては、Schmetzerら(J.Immun.(2005)174:942−952)は、タンパク質の折り畳みと天然の立体構造について、Drosophilaで発現したEpCAMタンパク質に対してバキュロウイルスで発現したEpCAMタンパク質を比較した。具体的には、BESで発現したEpCAMとDrosophilaで発現したEpCAMが、変性したDrosophilaで発現したEpCAMに対して比較された。BESで発現したEpCAMは、変性させられていないDrosophilaで発現したEpCAMタンパク質および変性したDrosophilaで発現したEpCAMタンパク質と比較して部分的に折り畳まれた状態であることが決定された。これは、BESで発現したタンパク質が不完全に折り畳まれた状態であることを示している。一方、Drosophilaで発現したEpCAMタンパク質はより完全に折り畳まれた状態をとっていた。この論文の著者らは、Drosophilaで発現したタンパク質は「天然の」状態であると考え、一方、バキュロウイルスで発現したタンパク質はそうではないと考えた。第2の報告において、Gardsvollら(Prot.Exp.Purif.(2004)34:284−295)は、S2細胞中でのウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体(uPAR)の発現により、CHO細胞中で発現されたuPARよりもグリコシル化(5箇所のN結合部位)に関してより均質な産物が生じたことを明らかにしている。
異種タンパク質の発現のための宿主細胞としてDrosophila S2細胞を利用した多数の研究に基づくと、これらの細胞は発現システムにおいて所望の多くの特性を有していることが明らかである。組み換え体タンパク質を生産させるためにこれらの細胞を利用した報文を精査すると、タンパク質産物の発現レベルは、通常は5μg/ml〜50μg/mlの範囲である。バイオテクノロジー製造の要求の高まりを満たすことができるタンパク質生産システムには、高い発現レベルが所望の。一貫して高いレベルの発現を得るためには、以下の宿主細胞株、増殖培地、または発現ベクターのうちの任意のものあるいはすべての最適化が必要であろう。
任意の異種タンパク質発現システムの開発には、所望の組み換え体タンパク質産物の発現を駆動する発現ベクター中に様々な調節制御要素(あるいは本明細書中以後、「調節要素」もしくは「制御要素」、または単に「要素」と呼ばれ、これにはそれぞれの単数形も含まれる)の組み立てが必要である。これらの調節制御要素には、転写活性化因子およびエンハンサー、転写開始因子および終結要素、翻訳開始および停止要素、ならびに分泌シグナルリーダー配列が含まれる。組み換え体タンパク質産物の分泌のための発現ベクターの5つの主要な調節制御要素は以下である:1)近位プロモーター、2)コアプロモーター、3)5’非翻訳領域、4)分泌シグナルペプチド、および5)3’非翻訳領域。これらの要素のそれぞれについて、任意の最適化がまず最初に別々に行われなければならない。一旦個々の要素が最適化されると、これらは組み立てられ、所定の要素の組み立てが適合し、所望の組み換え体タンパク質産物の効率的な発現を指示できることを確実にするために試験されなければならない。要素の様々な組み合わせの組み立てにおいて、複数の要素が「動作可能であるように連結される」こともまた重要である。「動作可能であるように連結される」は、多くの転写機能および翻訳機能が1つ1つの要素の処理の結果であるように、それぞれの個々の要素の機能、さらには、組み合わせられた要素の機能を維持する様式での様々な要素間での機能的連結をいう。したがって、「動作可能であるように連結される」は、様々な要素のヌクレオチド配列が連結され、連続しており、必要である場合には、適切なタンパク質をコードするリーディングフレームを維持するために連続するように連結されることを意味する。
成功を収めている発現ベクターが多く開発されているが、完全に最適化されたシステムはあまり一般的ではない。さらに、最も進化したシステムは自然界に存在している配列の使用をベースとし、すなわち、様々な調節要素が既存の(自然界に存在している)遺伝子配列からとられる。過去数年間にわたっては、合成配列の使用が最適化された発現ベクターを開発するための手段として使用されてきた。
「プロモーター」は、2つの基本的部分であるコアプロモーターと近位プロモーターからなる。プロモーターは所定の遺伝子のコード配列の上流に位置する。コアプロモーターは、所定の遺伝子の正確な転写開始を指示することができる最小ヌクレオチド配列と定義される。真核生物のコアプロモーターは、RNAポリメラーゼII複合体による開始の指示に関与している。コアプロモーターは、通常、転写開始部位(INR)をまたぐ配列、さらに具体的には、INRの上流と下流の35〜45ヌクレオチドの配列(70〜90ヌクレオチドの全長)と線引きされる。コアプロモーターによって結合される領域には、以下の保存されている調節モチーフの1つ以上が含まれ得る:TFIIB認識要素(BRE)、TATAボックス、開始因子(INR)、モチーフテン要素(motif ten element)(MTE)、下流のプロモーター要素(DPE)、および下流のコア要素(DCE)。調節制御要素の中の特定のヌクレオチド配列は用語「要素」を含む当該分野で認識されている名称を持ち、そのような配列は、本明細書中では一般的な用語「モチーフ」と呼ばれ;特異的な当該分野で認識されている名称(例えば、BRE、MTE、DPE、およびDCE)は引例での意味と同じ意味を本明細書中で持つが、それにもかかわらずこれらは本明細書中では「モチーフ」(例えば、「MTEモチーフ」)と呼ばれる。コアプロモーターの役割と組成、およびそれらの構成要素の個々のモチーフは、Ohlerら(Genome Biol.,(2002)3:1−12)、Smale and Kadonaga(Ann.Rev.Biochem.(2003)72:449−479),FitzGeraldら(Genome Biol.(2006)7:R53)、Gershenzonら(BMC Genomics(2006)7:161)、およびJuven−Gershonら(Biochem.Soc.Trans.(2006)34:1047−1050)によって概説されている。DPEモチーフ(Kutach and Kadonaga,Mol.Cell.Biol.(2000)20:4754−4764)とMTEモチーフ(Limら、Genes Dev.(2004)18:1606−1617)を定義している研究もまた報告されている。ほとんどの遺伝子のコアプロモーターにはこれらのモチーフの1つ以上が様々な組み合わせで含まれるが、これらのモチーフのいずれをも含まない遺伝子も小さい割合で存在する。いくつかの生物由来のコアプロモーターを精査すると、共通のコアプロモーター、またはコアプロモーターを含むモチーフの共通のサブセットは存在しないが、コアプロモーターの中に見られるモチーフであるINRモチーフがほぼ共通していることが明らかである(FitzGeraldら、Genome Biol.(2006)7:R53)。
真核生物の近位プロモーターは、一般的には、コアプロモーターのすぐ上流にある配列と定義される。近位プロモーターの長さには大きな開きがある。近位プロモーターはコアプロモーター領域に結合したポリメラーゼ開始複合体を順に活性化させる転写因子を動員する転写活性化因子モチーフからなる。転写活性化因子モチーフの性質と数は所定のプロモーターについて大きな開きがある。
プロモーターの最適化は、様々な要素もしくはモチーフの意図的置換および試験、合成のプロモーターライブラリーの使用、または個々の調節要素もしくはモチーフの無作為の置換によって行うことができる。最適化されたプロモーターまたは合成のプロモーターの開発のためのこれらの様々なアプローチの例が報告されている。Liら(Nature Biotechnol.(1999)17:241−245)らの研究においては、筋肉特異的プロモーターの転写を駆動させるための、無作為に組み立てられた転写因子結合部位を評価するアプローチが報告された。Edelmanら(Proc.Natl.Acad.Sci.(2000)97:3038−3043)には、コアプロモーターの転写活性を強化する合成の近位プロモーターを選択するための、高スループットの選択手順が記載されている。Tornoeら(Gene(2002)297:21−32)は、ウイルスのプロモーター要素とヒトのプロモーター要素を組み合わせた、哺乳動物細胞中で使用される合成プロモーターのセットを構築した。合成の哺乳動物プロモーターは、様々な活性を持つプロモーターを得るために、コンセンサス配列が置換され、他の非コンセンサス配列が無作為化されることによってさらに最適化された。Lactobacillus中での遺伝子発現のための合成のプロモーターの開発においては、Rudら(Microb.(2006)152:1011−1019)は、プロモーターの性能を改善するために、調節要素の間のスペーサー配列が無作為化された調節要素のコンセンサス配列を利用した。この様式で、彼らは高い活性を持つ合成のプロモーターを同定することができた。Juven−Gershonら(Nature Methods(2006)3:917−922)らによる研究においては、最適化されたコアプロモーターの開発が、様々なDrosophila遺伝子とウイルス遺伝子に由来するコアプロモーターモチーフを組み合わせることによって行われた。この研究はコアプロモーターのMTEモチーフ(Limら、Genes Dev.(2004)18:1606−1617)の使用に集中していた。このストラテジーによって、高い転写活性を持つコアプロモーターが得られた。これらの報告に基づくと、どの調節要素および構成要素であるモチーフが機能性プロモーターを構成するかを実験により決定する必要があることが明らかである。これには、モチーフのどの組み合わせが使用されるか、どの順序でモチーフが組み立てられるか、モチーフと要素がどの方向で挿入されるかが含まれる。利用されるモチーフまたは要素が、合成配列をベースとするものであるか、または最適化された配列をベースとするものであるかは必須である。プロモーターの最適化によっては発現の改善が生じるが、プロモーターは完全に機能性である、最適化された発現ベクターに必要な調節要素の1つの態様を提示するにすぎない。
メッセンジャーRNA(mRNA)の5’非翻訳領域(5’UTR)の配列は、真核生物mRNAからの遺伝子発現の転写後調節において重要な役割を担っている。様々なモチーフの配列の可変性と重要性、ならびにmRNAの5’UTR領域の特徴は報告されている(Kozak,J.Mol.Biol.(1994)235:95−110)およびKozak,Gene(2005)361:13−37)。5’UTRの性質はメッセージの安定性と翻訳効率において役割を担っている。所定のmRNAの安定性と翻訳可能性は、組み換え体タンパク質を効率よく発現する能力に影響を与えるであろう。したがって、組み換え体タンパク質の最適生産のための発現ベクターの設計には、5’UTRが、所定の宿主細胞システムにおいて効率的な様式で機能するその能力について評価されることが必要である。5’UTRは、記載されたようにmRNAの重要な部分であり、遺伝子プロモーターの3’末端に含まれるDNA配列によってコードされる。したがって、プロモーターのDNA配列を定義する状況においては、これには通常、5’UTR配列(INRから開始メチオニンコドンまでの領域)が含まれる。
5’UTRを伴うmRNAの3’非翻訳領域(3’UTR)の配列は、遺伝子発現の転写後調節において重要な役割を担っている。3’UTRの性質は、メッセージの安定性、核から細胞質への輸送、および細胞内局在化において役割を担っている。これらの因子はそれぞれ、所定のメッセージの翻訳効率に対して、最終的にはタンパク質の発現レベルに対して影響を及ぼす可能性がある。したがって、組み換え体タンパク質の最適生産のための発現ベクターの設計には、3’UTRが所定の宿主細胞システムにおいて効率的な様式で機能するその能力について評価されることが必要である。
細胞から分泌されるほとんどのタンパク質は、タンパク質を細胞の分泌経路に向けるN末端シグナル配列を含む。真核生物細胞中では、分泌シグナルまたはシグナルペプチドは小胞体膜と相互作用して分泌プロセスを開始させる。真核生物のシグナル配列は、N末端から始まってC末端に向かって、それぞれ、塩基性領域、疎水性領域、および極性領域の3つの構造的領域に分けられている(von Heijne,Nuc.Acids Res.(1986)14:4683−4690)および(Bendtsenら、J.Mol.Biol.(2004)340:783−795)。長年にわたって、多数の分泌シグナルが同定され、組み換え体タンパク質の分泌を指示するために使用されている。多くの様々なシグナル配列が使用され、機能性であることが示されているが、所定の細胞のタイプについての最適な配列を定義している報告はわずかしかない。3つの構造領域に関する一般的特性と役割は、von Heijne(Nuc.Acids Res.(1986)14:4683−4690)によって、およびBendtsenら(J.Mol.Biol.(2004)340:783−795)によって詳細に記載されているように十分に確立されているが、どれが最適な分泌シグナルを構成するかに関して比較できる実験データはほとんど存在しない。ほとんどの報文では、グラム陽性細菌または酵母の分泌シグナルの特性決定と最適化が取り扱われている(Le Loirら、Microb.Cell Fact.(2005)4:2、およびHofmann and Schultz,Gene(1991)101:105−111)。IL−2分泌シグナルの最適化が記載されている1つの報告では、最適化の利点が明確に示されている(Zhangら、J.Gene Med.(2005)7:354−365)。
多量の高品質な組み換え体タンパク質を生産することができる安定な細胞株を作成するために昆虫細胞において使用される最適化された発現ベクターの開発には、発現させられる異種タンパク質の転写と翻訳を駆動させるために使用することができる適切な調節要素(コアプロモーター要素を含むがこれに限定されない)の同定が必要である。さらに、合成の調節要素を設計することができ、発現ベクターの機能をさらに最適化するために利用することができる。Limら、Genes Dev.(2004)18:1606−1617,Kutach and Kadonaga,Mol.Cell.Biol.(2000)20:4754−4764)、およびJuven−Gershonら、Biochem.Soc.Trans.(2006)34:1047−1050の開示は、コアプロモーター要素、具体的には、TATAボックス、INR、MTE、およびDPEモチーフの新規の配列もしくは異種配列、および/またはそれらの間隔を明けることに限定されている。組み換え体タンパク質の発現の調節制御の完全な最適化には、コアプロモーターの中のモチーフだけではなく、複数の調節要素が最適化されることが必要である。
Drosophilaならびに他の昆虫についての多くの調節要素が公知であるが、どれが昆虫細胞中での異種タンパク質の発現のための最適な要素を構成するかはわかっていない。現在の技術と方法により、現在の豊富な知識に基づいて発現ベクターになるように調節要素を組み立てられる可能性が提供される。可能性はあるが、全ての試みがそのような成功に至っていないことは良く知られていることである。1つの細胞のタイプにおいて機能する組み換え体発現調節要素は、必ずしも別の細胞のタイプにおいても機能するわけではない。例えば、Olsenら(非特許文献1)は、S2細胞中での異種タンパク質の発現を駆動するプロモーターのシリーズ能力を評価し、試験された全てのプロモーターが他の細胞のタイプにおいて機能することが示されているにもかかわらず、Drosophila MtnAだけがマイクログラム量の産物を生じたことを見出した。別の例においては、Lepidopteron細胞中で十分に機能するIEプロモーターをベースとするBombyx mori発現ベクター(Farrellら、非特許文献2)は、S2細胞中での異種タンパク質の発現を適切に駆動することができなかった(未公開データ)。したがって、S2細胞を使用して高レベルの高品質な異種タンパク質を一貫して発現する可能性を決定するための系統的評価が必要である。バイオテクノロジーの分野では、好ましい商品原価で組み換え体タンパク質を効率的に生産する能力が成功のための重要な鍵である。Drosophila S2細胞を使用してこの目的を達成するためには、適切な発現ベクターのさらなる開発が必要である。
付加的な利点が得られる適切な様式での複数の調節要素の組み合わせは、発現ベクターの有用性をさらに高めることができる。したがって、解決されるべき技術的問題点は以下である:(1)昆虫細胞中での多量の高品質な組み換え体タンパク質の発現を駆動することができる発現ベクターの中に含められる調節要素の同定、(2)機能が改善された機能的調節要素の合成バージョンの設計、および(3)組み合わせによりタンパク質発現の生産性の付加的増大を生じる複数の調節要素の最適な組み合わせの決定。安定な昆虫発現システムにおけるさらなる改良によっては、多量の高品質なタンパク質が必要である場合のタンパク質の製造に関する、例えば、感染性疾患(例えば、インフルエンザ)またはバイオ・テロリズムの可能性がある生物に対するサブユニットワクチンの生産のための細胞をベースとするシステムにおいて、新しい基本骨格を提供できる可能性がある。
Cytotechnol.(1992)10:157−167 Biotechnol.Bioeng.(1998)60:656−663
本発明により、安定に形質転換された昆虫細胞中での異種組み換え体タンパク質の高レベルの発現を提供するように組み合わせられた合成の調節要素と最適化された調節要素からなる発現ベクターが提供される。具体的には、本発明は、Drosophila melanogaster S2細胞が宿主細胞として使用される場合の異種タンパク質の発現に関する。
以下に記載されるpHBI−10(配列番号10)発現ベクターとpHBI−11(配列番号11)発現ベクターは以下:近位プロモーター、コアプロモーター、5’UTR、分泌シグナル配列、および3’UTR、の5つの調節要素からなる。これらの5つの要素は、発現カセットを作るように動作可能であるように連結される。発現カセットに含まれるこれらの調節制御要素は、それぞれが、Drosophila S2細胞中での使用のために最適化される;しかしながら、本発明の調節要素を定義するヌクレオチド配列は、これらの配列の最適化された性質または合成の性質が原因で、自然界においてはDrosophilaゲノム配列中には見られない。
本発明の発現ベクターは、異種タンパク質の高レベルでの発現と、異種タンパク質の形質転換された細胞の培養培地中への分泌を指示することができる。具体的には、記載される発現ベクターには、1)合成の最適化された誘導性の近位プロモーター、2)合成の最適化されたRNAポリメラーゼIIコアプロモーター、3)短縮型の最適化された5’UTR配列、4)合成の最適化された分泌シグナル配列、および5)最適化された3’UTR配列が含まれる。
本発明によって、異種遺伝子配列を最適化された発現ベクターにクローニングし、天然様の構造を維持している組み換え体タンパク質の高レベルの分泌を生じる昆虫細胞を形質転換するために最適化された発現ベクターを利用するための方法も提供される。
3×R MRE−3×R MRE−SCP1−TolloMTE−Δ111合成プロモーターの配列。近位プロモーター領域とコアプロモーター領域中にある調節モチーフがそれぞれ示される。 3×R MRE−3×R MRE−SCP7合成プロモーターの配列。近位プロモーター領域とコアプロモーター領域中の調節モチーフがそれぞれ示される。 pMTtPA発現ベクター、pHBI−10発現ベクター、およびpHBI−11発現ベクターの比較。それぞれのベクターについての調節制御要素が図3に列挙される。 pHBI−10プラスミドマップ。完全なプラスミドのプラスミドマップが示される。pHBI−10ベクターには、TolloMTE−Δ111合成コアプロモーターが含まれる。 pHBI−11プラスミドマップ。完全なプラスミドのプラスミドマップが示される。pHBI−11ベクターには、SCP7合成コアプロモーターが含まれる。
本発明により、発現するタンパク質の遺伝子配列を持つこれらの発現ベクターで安定に形質転換された昆虫細胞からの高レベルの高品質なタンパク質の発現を駆動するために使用される発現ベクターになるように組み合わせられた、一連の最適化された調節要素が提供される。合成の調節要素と最適化された調節要素の単一の発現ベクター中での使用によっては、発現される産物について好ましい商品原価を提供するレベルで、安定な昆虫発現システム中で組み換え体タンパク質を確実に、かつ迅速に生産する能力が生じる。
用語「調節要素」(または「調節制御要素」もしくは「制御要素」もしくは単に「要素」)は、所定の遺伝子配列の結果であるタンパク質産物の発現に関与している転写プロセスおよび/または翻訳プロセスにおいて公知の機能を持つ、発現ベクター中のセグメントをいう。調節要素は、結合部位として、または移行部位をマークするかのいずれかとして作用する定義された配列をいう用語「調節モチーフ」(または単に「モチーフ」)とは区別される。一般的には、調節要素は複数の調節モチーフからなる。
用語「合成の」調節要素は、自然界に存在するとは認められていない配列をいう。さらに具体的には、本明細書中に記載される合成の要素は、Drosophilaのゲノム配列中には見られない。用語「最適化された」調節要素は、自然界に存在している配列から導かれ、それらの機能が高まるように変更された配列をいう。最適化された調節要素の特異的配列は、最適化された配列が導かれた配列の自然界に存在している変異体は示さない;したがって、最適化された調節要素(およびその中のモチーフ)もまた合成と呼ぶことができる。
「発現カセット」は、動作可能であるように連結される他の転写調節制御要素および翻訳調節制御要素とのプロモーター要素の組み合わせを意味する。異種遺伝子配列は、上記遺伝子配列の発現の目的のために発現カセットに挿入することができる。発現カセットは、所望の遺伝子産物のmRNAの生産を生じる転写を指示することができる。発現カセットは発現ベクターを生じるようにプラスミドに挿入される。そのような発現ベクターは、宿主細胞中での異種タンパク質の発現を指示する。
用語「形質転換された」は、細胞のDNAを介する形質転換をいう。これは、導入されたDNAの細胞のゲノムへの組み込みの後に安定な細胞株を生じるプロセスにおける、昆虫細胞へのプラスミドDNAの導入をいう。この用語は、用語「トランスフェクション」の代わりに使用され、「トランスフェクション」は同じ状況でしばしば使用される。本発明者らは、もともとはトランスフェクションと呼ばれる培養された細胞へのウイルスDNA導入とは区別するために、培養された細胞へのプラスミドDNAの導入について用語「形質転換」を使用する。本発明の発現ベクター中にはウイルスDNA配列は存在せず、これらの発現ベクターの細胞への導入によってはウイルス様粒子の生産または細胞の溶解は生じないので、用語「形質転換された」が好ましい。
「発現」または「発現された」は、細胞に付随する産物として、または培養培地中の分泌型産物として容易に検出することができる組み換え体タンパク質産物を生産させるための、発現ベクターと宿主細胞(例えば、Drosophila S2細胞)を使用するタンパク質の生産を意味する。
「分泌」は、培養された宿主細胞から培養培地への発現された組み換え体タンパク質の分泌を意味する。発現され、分泌されたタンパク質は、配列が所定のタンパク質をコードするように発現カセットに動作可能であるように連結された所定の遺伝子配列の結果である。
用語「産物」は、その産物をコードする遺伝子配列を持つ発現ベクターがその中に導入された宿主細胞によって発現される、任意の組み換え体タンパク質、その全長またはサブユニットをいう。
昆虫細胞は、適切に折り畳まれた、翻訳後修飾されたタンパク質を発現する能力を提供するが、一方では簡単であり、比較的安価な増殖条件を提供する、別の真核生物発現システムである。安定に形質転換された昆虫細胞発現システムの使用によっては、宿主昆虫細胞のバキュロウイルス感染をベースとするものを上回る利点が提供される。これに基づいて、S2細胞が選択された昆虫細胞宿主として選択された。結果として、安定に形質転換された昆虫細胞について発現ベクターを最適化する試みは特異的なDrosophila遺伝子ならびに完全なDrosophilaゲノムの分析によって導かれたデータに基づいた。
本発明の好ましい実施形態においては、発現ベクターのコアプロモーターは、転写開始部位(INR)をまたぐ配列、さらに具体的には、INRの上流と下流の35〜45ヌクレオチドの配列(70〜90ヌクレオチドの全長)と定義される。INRモチーフの「A」(アデニン)ヌクレオチドは+1と指定される。本発明のコアプロモーターには、自然界には見られないモチーフの組み合わせが含まれる。これらのコアプロモーターは既知の調節モチーフからなる;しかしながら、モチーフの組み合わせは特有であり、本発明のコアプロモーター中のモチーフのうちのいくつかはコンセンサス配列に基づき、コアプロモーター調節要素を形成するように組み合わせられる場合には最適な機能になるようにさらに調整される。本明細書中に記載される発現ベクターのコアプロモーター中の既知の重要な領域は、TATAボックス、転写開始部位(INR)、モチーフテン要素(MTE)、および下流のプロモーター要素(DPE)である。これらの4つのコア調節モチーフのうちの少なくとも3つを含む合成のコアプロモーターを持つ本発明のプロモーターが、配列番号1、配列番号2、および配列番号3に示される。本発明においては、合成のコアプロモーター(配列番号2および配列番号3)は、適切な上流の調節要素(例えば、近位プロモーター)と連結された場合には、高レベルの発現を駆動することができる。
本発明のなお別の好ましい実施形態においては、5’UTR配列は、INRモチーフの「A」(アデニン」ヌクレオチドから開始メチオニンコドンの直前にある配列中のヌクレオチドまでの配列と定義される。本発明の5’UTRは比較的短い5’UTRを有しており、3’末端にはDrosophilaコンセンサスKozak配列が含まれる。本発明の2つの合成のコアプロモーターによって指示される転写によって生じるmRNAの5’UTRを定義する配列は、配列番号4および配列番号5に示される。
本発明の別の好ましい実施形態においては、コアプロモーターの転写を駆動し、高レベルの発現を生じる近位プロモーターに含まれる上流の調節要素は、多数の金属応答要素(metal responsive element)(MRE)からなる合成の配列である。この合成の近位プロモーターは、11ヌクレオチドによって間隔を隔てられた2セットの3×MREからなる。MREは全て、図1および図2に示されるように、転写の開始方向に対して逆方向で配向されている。この合成の近位プロモーターの配列は配列番号6に示される。
本発明のなお別の好ましい実施形態においては、最適化された分泌シグナルペプチドの配列が提供される。全長、N末端の基本的な領域、および疎水性領域の組成を変化させることによって、最適化されたシグナルペプチド配列が設計され、発現されたタンパク質の形質転換細胞の培養培地中への分泌の指示に使用されるように合成された。分泌シグナルを持つ同じリーディングフレーム中へのタンパク質コード配列のクローニングを可能にし、分泌シグナル切断部位に対してネガティブな影響を与えることのない制限酵素部位もまた設計され、分泌シグナル配列の中に組み込まれた。合成の分泌シグナルのアミノ酸配列と、ペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号7および配列番号8に示される。
本発明のなお別の好ましい実施形態においては、本発明の発現ベクターによって生産されるmRNA転写物の3’UTR配列は、キチナーゼ様タンパク質と呼ばれる、高度に発現され、分泌されるタンパク質をコードする遺伝子に由来する天然のDrosophila 3’UTR配列の最適化されたバージョンである(Kirkpatrickら、Gene(1995)153:147−154)。キチナーゼ様タンパク質は、S2細胞中で最も豊富に発現され、分泌されるタンパク質のうちの1つである。この理由から、キチナーゼ様タンパク質(CLP)をコードする遺伝子が3’UTRの最適化のベースとして選択された。CLP遺伝子由来の3’UTRには典型的なポリアデニル化シグナルモチーフであるAATAAAは含まれない。この3’UTRに対して行われた修飾と短縮によって高レベルの発現が生じた。本発明の3’UTRの配列は配列番号9に示される。
本発明のより好ましい実施形態においては、S2細胞中での高レベルの発現を指示する機能性発現カセットになるような、転写要素と翻訳要素の両方を含む上記に記載された5つの調節要素の組み合わせが開示される。利用されたコアプロモーター配列の中でのみ異なる2種類の組み立てられた発現カセットの配列が、配列番号10および配列番号11に示される。
したがって、本発明により、異種タンパク質の高レベルの発現を駆動することができる合成の調節要素と最適化された調節要素からなる発現ベクターが提供される。これらの合成の発現ベクターは、S2細胞中で異種タンパク質を発現させるために使用される場合には、多量の高品質なタンパク質の経済的な生産が可能である。全てが合成のものである調節制御要素、あるいは、合成の調節制御要素と野生型の調節制御要素の組み合わせ、または合成の調節制御要素とコンセンサス調節制御要素の組み合わせ、または合成の調節制御要素と野生型の調節制御要素とコンセンサス調節制御要素の組み合わせを発現カセットにおいて使用することができる。以下の実施例は、全て合成の要素を使用することにより、高レベルの異種タンパク質の発現が生じる(または「駆動される」)ことを示す。一部の調節制御要素が合成のものである場合には、残りの要素は、所定のタイプの宿主細胞を用いて研究するための当該分野で公知の野生型要素(最適化されていない)であると仮定される。
上記に示された記載と以下の実施例は主にDrosophila S2細胞とともに最適化された発現ベクターを使用することに関するが、ベクターと方法は、プラスミドDNAでの宿主細胞の形質転換後に安定な細胞株を生じる他の昆虫細胞株にも適用できる。
以下の実施例は説明の目的のために提供され、限定を目的として提供されるものではない。
以下の実施例には、昆虫細胞中で使用される合成の発現ベクターの開発を記載する。これらの実施例は、製品開発に商業的に適しているレベルで、Drosophila S2細胞中で異種タンパク質を効率的に発現させる能力を明らかにする。
これらの実施例は、S2細胞中でタンパク質を発現させる能力を高める個々の調節要素の能力と、どの変化がこれらの要素の機能の増強に寄与するかを決定するために行われた試みを明らかにする。以下に示される結果は、様々な要素とこれらの要素の修飾により、高レベルの発現、または極めて小さな発現を生じることができ、また検出できる発現を生じないこともできる。したがって、機能性であり、効果的な調節要素の選択は実験によって決定されなければならない。このように、本明細書中に記載される発明は、記載される発現カセットがその組成のほとんどが合成のものであり、高レベルのタンパク質発現を指示する点で特有である。
(実施例1)
Drosophila S2細胞中で異種タンパク質の発現を駆動するための非Drosophilaプロモーターの使用
S2細胞中で高レベルの高品質な産物を駆動することができる別の発現ベクターを同定するための試みにおいて、他の昆虫に由来するプロモーターを含む発現ベクターを評価した。この研究には、標準的なS2細胞の培養および形質転換方法を利用した(Van der Straten,Methods in Mol.and Cell Biol.(1989)1:1−8;Culpら、Biotechnology(1991)9:173−177;Kirkpatrick and Shatzman,In Gene Expression Systems:Using Nature for the Art of Expression,Fernandez and Hoeffler編,Academic Press,(1999)289−330)。ATCCから入手したDrosophila S2細胞(Schneider,J.Embryol.Exp.Morph.(1972)27:353−365)を利用した。S2細胞は、Excell 420培地(SAFC,St Louis,MO)中で増殖するように適応しており、本明細書中に記載する全ての手順と培養は、Excell 420培地中で行った。培養物は、通常は、1×10細胞/mlの密度で播種し、5日〜7日間経過させた。全ての培養物を26℃〜27℃でインキュベートした。目的の遺伝子が挿入された発現プラスミドを、リン酸カルシウム法によってS2細胞に形質転換した。S2細胞をハイグロマイシンBでの選択のために、1μgのpCoHygroに対して20μgの発現プラスミドの割合で、pCoHygroプラスミドで同時形質転換した。形質転換後、0.3mg/mlのハイグロマイシンに耐性がある細胞を選択した。安定な細胞を選択したら、これらを適切な産物の発現について評価した。発現の評価のために、選択した細胞株の5mlの培養物を2×10細胞/mlで播種し、0.2mMの硫酸銅の存在下で、26℃で7日間培養した。培養物を、細胞に付随する画分と培養培地の両方の中で、組み換え体タンパク質の発現について評価した。タンパク質をSDS−PAGEによって分離し、クマシーブルーで染色したか、またはニトロセルロース上にブロットしたかのいずれかを行った。発現されるタンパク質に特異的な抗体をウェスタンブロットをプローブするために使用した。1μg/ml(1mg/L)以上の発現レベルは、SDS−PAGEゲルのクマシー染色によってS2培養物中で容易に検出される。
試験した第1の昆虫プロモーターは、Bombyx mori(カイコガ)細胞質アクチンA3プロモーターであった。このプロモーターは、安定に形質転換されたB.mori細胞の高レベルの発現のために設計された発現ベクターの中で使用されている。発現ベクターpIE1/153Aには、アクチンA3プロモーターに加えて、B.mori核多角体病ウイルス(BmPNV)前記初期(ie−1)転写因子と、BmNPVの相同反復3(HR3)領域が含まれている(Farrellら、(Biotech.Bioeng.(1998)60:656−663)。鱗翅目細胞に形質転換された場合に、この発現ベクターが組み換え体タンパク質の高レベルの発現を駆動することが示されている。
インフルエンザヘマグルチニン(HA)細胞外ドメイン(H3 HA−Ecto)およびマラリアメロゾイト表面タンパク質1 p42 C末端断片(MSP1−p42)のようなサブユニットタンパク質をコードする様々な遺伝子をpIE/153Aベクターにクローニングし、その後、得られた組み換え体プラスミドを使用してS2細胞を形質転換した。H3 HA−Ecto配列は、566アミノ酸残基のタンパク質をコードするH3N2インフルエンザ株A/Fujian/411/02の全長HA遺伝子配列(HA0)から導いた。具体的には、利用した配列は受託番号ISDN38157(ISD,www.flu.lanl.gov)のヌクレオチド配列から導いた。HA0タンパク質配列には、N末端の16アミノ酸の分泌シグナル配列と、C末端の膜アンカーが含まれる。可溶性H3 HA−Ectoの発現のために、全長タンパク質のGln17〜Gly526までの配列を含むNおよびC短縮型分子(HA2の残基175、X31結晶構造のC末端のアナログ、Wilsonら、Nature(1981)289:366−373)を発現させた。H3 HA−Ectoのヌクレオチド配列とアミノ酸配列、ならびに発現は、国際公開第2007/022425号に詳細に開示されている。マラリアMSP1−p42配列は、Plasmodium falciparumのFUP株(Genbank受託番号M37213)から導いた。PCR増幅によって得られたMSP−1 p42をコードする配列は、MSP−1タンパク質のアミノ酸Ala1333〜Ser1705をコードする。MSP1−p42のヌクレオチド配列とアミノ酸配列、および発現は、国際公開第2006/026625号に詳細に開示されている。
インフルエンザのサブユニットタンパク質とマラリアのサブユニットタンパク質のいずれについても、発現レベルは、発現をpIE/153Aベクターによって駆動させた場合には、S2細胞中では1μg/ml未満であった。これらの結果に基づくと、pIE/153Aベクターは、S2細胞を形質転換するために使用した場合には、組み換え体サブユニットタンパク質の高レベルの発現を指示しない。
試験した第2の昆虫プロモーターは、Anopheles gambiae(蚊)のメタロチオネイン1プロモーターであった。S2細胞中で高レベルの発現を駆動するその能力についてこのプロモーターを試験するために、Drosophila melanogasterのメタロチオネインプロモーター領域(MtnA)をDrosophila発現ベクターpMTtPAから除去し、Anophelesプロモーターで置き換えた。培養されたDrosophila細胞中での組み換え体タンパク質の発現のためのpMTtPA発現ベクターとその使用方法は、米国特許第5,550,043号;同第5,681,713号;同第5,705,359号;同第6,046,025号に記載されている。米国特許第5,681,713号に記載されているプラスミドpCoHygroを、S2細胞の同時形質転換後のハイグロマイシン選択のために使用した。pMTtPA発現ベクターには以下の要素が含まれている:Drosophilaメタロチオネインプロモーター(MtnA)、ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)プレ−プロシグナル配列、およびSV40初期ポリアデニル化シグナル(Culpら、Biotechnol.(1991)9:173−177)。pCoHygroプラスミドによっては、ハイグロマイシンについての選択マーカーが提供される(van der Stratenら、Methods in Mol.And Cell Biol.(1989)1:1−8)。ハイグロマイシン遺伝子は、Drosophila COPIA転位要素長末端反復の転写制御下にある。pMTtPAベクターは、外来のXhoI部位を含む15塩基対のBamHI断片を欠失させることによって修飾した。この修飾したベクターをpMTtΔXhoと呼び、これは、固有のBglII部位とXhoI部位を利用して挿入断片の指向性クローニングを可能にする。このベクターを、HindIII制限酵素部位を付加し、Drosophila「コンセンサスKozak配列」(Cavener,Nuc.Acids Res.(1987)15:1353−1361)をtPAプレ−プロシグナル配列の開始メチオニンコドンの直前に付加することによってさらに修飾した。具体的には、ATGの直前にあるpMTtPA中の12ヌクレオチドの配列TGTGAAGCAATCをAAGCTTAACAACに変更した(最初の6ヌクレオチドはHindIII制限酵素部位を示し、第2の6ヌクレオチドはDrosophilaのコンセンサスKozak配列を示す)。このさらに修飾されたベクターをpMT−KtΔXhoと呼ぶ。HindIII制限酵素部位はtPAプレ−プロシグナル配列の翻訳開始コドンの直前にあるプロモーター配列のクローニングを可能にする。Anophelesのメタロチオネインプロモーター断片は、Anophelesゲノムデータベース(www.ensembl.org/Anopheles_gambiae/)中の配列から導いた。具体的には、1833ヌクレオチドのプロモーター断片は、Anopheles gambiaeのメタロチオネイン1遺伝子(UniProtKB/TrEMBL登録名Q52P92_ANOGA)の翻訳開始コドンの上流にある配列を示す。この遺伝子は、Chromosome 2R上の位置11,911,992−11,912,384に見ることができ、Drosophila MtnA遺伝子のホモログである。このヌクレオチド配列は、5’末端のKpnI制限酵素部位と3’末端のHindIII制限酵素部位の付加を用いて化学合成した(DNA2.0,Menlo Park,CA)。pMT−KtΔXhoベクターをKpnIとHindIIIで消化してDrosophilaプロモーターを除去し、Anophelesプロモーターで置き換えた。得られたプラスミドをpAgMT−KtΔXhoと呼ぶ。その後、H3 HA−Ecto配列をpAgMT−KtΔXhoベクターにクローニングした。
H3 HA−Ectoサブユニットタンパク質をコードするpAgMT−KtΔXho発現プラスミドを使用してS2細胞を形質転換した。安定な細胞株の選択の際には、細胞を、硫酸銅の存在下で培養した場合の分泌型のH3 HA−Ectoタンパク質の発現についてスクリーニングした。Anophelesメタロチオネインプロモーターによって駆動されたH3 HA−Ectoサブユニットの発現によっては、予想した分子量の均質な産物が生じた。Anophelesプロモーターによって駆動されたH3 HA−Ectoの発現はBombyxプロモーターによって駆動された発現よりも大きかったが、発現レベルはなおも相当に低く、およそ1μg/mlであった。このレベルは、およそ30μg/mlであったDrosophila MtnAプロモーターを利用した場合のH3 HA−Ectoの発現レベルよりもはるかに低い。
(実施例2)
Drosophila S2細胞についての合成のコアプロモーターの設計
コアプロモーターは、所定の遺伝子の転写開始を指示できる最小ヌクレオチド配列と定義される。真核生物のコアプロモーターは、RNAポリメラーゼII複合体による開始の指示に関与している。コアプロモーターは、通常、転写開始部位(INR)をまたぐ配列、さらに具体的には、INRの上流と下流の35〜45ヌクレオチドの配列(70〜90ヌクレオチドの全長)と定義される。5’UTRをコードする配列はINRで始まり、翻訳を開始するATGコドンまで続く。5’UTRをコードする配列は比較的短い50ヌクレオチドから、さらに長い数百ヌクレオチドまでの範囲の長さで変化する。先に記載したように、コアプロモーターには通常、以下:TFIIB認識要素(BRE)、TATAボックス、開始因子(INR)、モチーフテン要素(MTE)、下流のプロモーター要素(DPE)、および下流のコア要素(DCE)、の配列モチーフの1つ以上が含まれ得る。Drosophilaを含むいくつかの生物に由来するコアプロモーターを精査すると、共通のコア要素は存在しないことが明らかである;しかしながら、INRモチーフはほぼ共通している(FitzGeraldら、Genome Biol.(2006)7:R:53)。組み換え体タンパク質の高レベルの発現を導く転写を指示することができる強いコアプロモーターを作成する試みにおいて、これらの要素を全て組み込んだDrosophilaの合成のコアプロモーターを設計した。コアプロモーターを構成する様々なDrosophila調節モチーフのコンセンサス配列を利用した。これらのコンセンサス調節モチーフはOhlerら(Genome Biology(2002)3:1−12;Kutach and Kadonaga,Mol.Cell.Biol.(2000)20:4754−4764;Smale and Kadonaga Ann.Rev.Biochem.(2003)72:449−479;Limら、Genes Dev.(2004)18:1606−1617;FitzGeraldら、Genome Biol.(2006)7:R53;Gershenzonら、BMC Genomics(2006)7:161)によって記載されている。
Drosophilaの合成プロモーターを構築するために、以下のDrosophilaコンセンサス調節モチーフ、GGGCGCCを含むBRE、TATAAAを含むTATA、TCAGTCを含むINR、CGAACGGAACを含むMTE、およびGGTTCGを含むDPEを含むコアプロモーターを設計した。この合成のコアプロモーターを、Anophelesメタロチオネイン1 5’UTRの部分に有用させた。Anophelesメタロチオネイン1 5’UTRのコアプロモーターへの融合により、Drosophia MtnAプロモーターのものと類似する、翻訳を開始するATGに対するINRの位置が生じる。この合成のプロモーターを化学合成し、これを合成のコアプロモーター1(SCP1)と呼ぶ。SCP1プロモーターの配列を配列番号1に列挙する。
化学合成したSCP1には、既存の発現ベクターへのクローニングのために、その5’末端にXbaI部位を、その3’末端にHindIII部位を含めた。
実施例1に記載したpMT−KtΔXho発現ベクターを、MtnAプロモーターのTATAボックス配列の7ヌクレオチド上流にXbaI制限酵素部位を挿入することによってさらに修飾した。このプラスミドをpMT−X−KtΔXhoと呼ぶ。これにより、XbaI制限酵素とHindIII制限酵素での消化によるMtnAコアプロモーター(5’UTRを含む)の除去、および別のコアプロモーターと5’UTR配列の挿入を可能にした。この様式で、SCP1をpMT−X−KtΔXho発現ベクターに挿入した。
(実施例3)
Drosophila S2細胞中で異種タンパク質の発現を駆動できる転写活性化因子要素を含む近位プロモーターの設計
コアプロモーターにおいて転写レベルをアップレギュレートさせる(これは次いで、S2細胞中で高い発現レベルを生じる)試みにおいて、合成の近位プロモーターを、様々な転写活性化因子要素を含むように設計した。自然界に存在している近位プロモーターをS2細胞中での使用のために利用するのではなく、合成の近位プロモーターを開発することを選択することは、2つの昆虫プロモーターを用いた実施例1の結果に、哺乳動物のプロモーターとウイルス起源のプロモーターがS2細胞中では十分に機能しないことを明らかにしたOlsenら(Cytotechnology(1992)10:157−167)の研究にも基づく。したがって、合成の近位プロモーターを、Drosophilaプロモーター由来の調節モチーフを含むように設計した。近位プロモーターの構成には、個々の調節モチーフコンセンサス配列の反復の組み立て、または異なるコンセンサス調節モチーフの組み合わせの組み立てを含めた。合成の近位プロモーターを、コアプロモーターに連結させた場合に高レベルの転写を指示するそれらの能力について評価した。評価した第1のタイプの転写調節要素は、Drosophila DNA複製関連要素(DRE)であった。DNA複製関連タンパク質をコードするDrosophila遺伝子のプロモーターは、コンセンサスDRE配列5’−TATCGATAを含む。特異的DRE結合因子であるDNA複製関連要素因子、すなわちDREFはDREに結合し、対照DRE下で複数の遺伝子をポジティブに調節し、高レベルの発現を生じる。Drosophilaプロモーターのコンピューターによる研究(Ohlerら、Genome Biology(2002)3:1−12)は、DRE要素が多くのDrosophilaプロモーター中に見られることを示した。これは、事実上、最も一般的な転写要素である。Hiroseら(Journal of Biological Chemistry(1993)268:2092−2099)の研究においては、DREの複数のコピーが組み立てられ、ルシフェラーゼレポーター遺伝子を制御するDrosophila MtnAコアプロモーターに連結した。DREはルシフェラーゼの発現をアップレギュレートさせ、発現レベルは付加されたDREの数とともに増大した。近位プロモーターを含む合成のDREの構成においては、配列
Figure 2010524501
(DREコンセンサスを太字の斜体で示す)を使用した。合成のDRE近位プロモーターは以下:1×DRE、2×DRE、および4×DRE、であった。近位プロモーターを含むDREをMtnA近位プロモーターの除去(KpnI−XbaI)と、MtnAコアプロモーターのすぐ上流の別の近位プロモーターの挿入によって、実施例2に記載したように、pMT−X−KtΔXhoベクターにクローニングした。DRE反復は全て、同じ正方向(5’〜3’方向)とした。これらのベクターをpDRE−X−KtΔXhoと呼ぶ。これらのDRE発現プラスミドでの組み換え体タンパク質の発現を評価するために、実施例1に記載したH3 HA−Ecto遺伝子配列をこれらのベクターに挿入し、発現レベルを評価するために使用した。
H3 HA−Ectoサブユニットタンパク質をコードするpDRE−X−KtΔXho発現プラスミドを使用してS2細胞を形質転換した。安定な細胞株の選択後、これらを分泌型のH3 HA−Ectoタンパク質の発現についてスクリーニングした。DRE近位プロモーター構築物は全て、測定可能なH3 HA−Ecto発現を生じることが全くできなかった。
評価した第2のタイプの転写調節要素は、Drosophila GAGA要素であった。Drosophila GAGA転写調節因子は、別の(GA)または(CT)配列(GAGA要素)に結合するその能力について命名される。この転写因子は、影響を受ける遺伝子を取り巻くクロマチン構造を作り直すことにより、遺伝子発現を増大させると考えられている(Granokら、Current Biology(1995)5:238−241)。GAGA要素は、様々なDrosophila遺伝子のプロモーター中に見られる。これは、これらの遺伝子の遠位プロモーター、近位プロモーター、およびさらにはコアプロモーター中に見られる(Soellerら、Mol.Cell.Biology(1993)13:7961−7970)。Soellerら(1993)の研究では、複数のGAGA要素がコアプロモーターの転写を駆動できたことが明らかにされた。
1つのGAGA要素をDRE要素と組み合わせた2つの近位プロモーターを設計した。これらの2つの構成は以下:GAGA−2×DREおよび2×DRE−GAGA−2×DRE、であった。DRE近位プロモーターと同様に、これらの近位プロモーターを発現ベクターpMT−X−KtΔXho中のMtnAコアプロモーターの上流に挿入した。これらのDRE−GAGA発現プラスミドでの組み換え体タンパク質の発現を評価するために、実施例1に記載したH3 HA−Ecto遺伝子配列をプロモーターとして使用した。
H3 HA−Ectoサブユニットタンパク質をコードするDRE−GAGA組み合わせプロモーターを持つ発現プラスミドを使用してS2細胞を形質転換した。安定な細胞株の選択の際には、細胞を、分泌型のH3 HA−Ectoタンパク質の発現についてスクリーニングした。これらの構築物はいずれも、測定可能なタンパク質発現を全く生じることができなかった。
評価した第3のタイプの転写調節要素は、Drosophila金属応答要素(MRE)であった。特異的なMRE結合因子である金属応答性転写因子、すなわち、MTF−1はMREに結合し、MREの制御下にある複数の遺伝子をポジティブに調節し、高レベルの発現を生じる。MTF−1によって調節されるDrosophila遺伝子のプロモーターには、コンセンサスMRE配列5’−TGCACACが含まれる。4コピーのMREが最小プロモーターの転写を駆動できることが明らかにされている(Zhangら、Mol.Cell.Biol.(2001)21:4505−4514)。
pMTtPAΔXho発現ベクター中のMtnA近位プロモーターの欠失分析は、配列
Figure 2010524501
(コンセンサス配列を太字の斜体で示す)を持つMREの欠失がMtnAプロモーターの強さに最も大きな影響を与えることを示していた。したがって、1コピー以上のMRE配列
Figure 2010524501
を含む合成の近位プロモーターを設計した。合成のMRE近位プロモーターは以下の通りである:2×、3×、4×、5×、6×、8×のMRE。これらの近位プロモーターの構成の中のMREは全て、5’〜3’方向(正方向)で頭から尾の向きで配置した。DRE近位プロモーターを用いた場合と同様に、MRE近位プロモーターを発現ベクターpMT−X−KtΔXho中のMtnAコアプロモーターの上流に挿入した。これらの合成のMREプロモーター発現ベクターでの組み換え体タンパク質の発現を評価するために、実施例1に記載したH3 HA−Ecto遺伝子配列を複数のベクターに挿入した。
H3 HA−Ectoサブユニットタンパク質をコードするMRE近位プロモーターを持つ発現プラスミドを使用してS2細胞を形質転換した。安定な細胞株の選択の際には、細胞を、分泌型のH3 HA−Ectoタンパク質の発現についてスクリーニングした。これらの構築物はMREを含むので、発現の評価には、培養物を0.2mMのCuSOで誘導することと、26℃で7日間培養することが必要であった。
これらのS2形質転換体の分析により、MREユニットの数が増えるにしたがい、遺伝子発現のレベルも増大し、6×MREで最大に達することが明らかとなった。発現レベルは8×を用いた場合には低下した。したがって、合成のMRE近位プロモーターを利用したさらなる発現分析は、6×MREの構成に基づいた。
6×MRE合成近位プロモーターを使用して、天然のMtnA近位プロモーターと合成の6×MRE近位プロモーターの比較を可能にする発現構築物の1つのシリーズを作成した。発現構築物のこのシリーズにおいては、2つの近位プロモーターを、3つの異なる最小プロモーターまたはコアプロモーターに連結させた:1)Drosophila MtnA、2)Anopheles MtnA、および3)実施例2に記載したSCP1。得られた6つの構築物を、その後、H3 HA−Ectoレポーター遺伝子と連結させた。6×MRE近位プロモーターとDmMtnA近位プロモーターはいずれも、所定の個々のコアプロモーターのそれぞれを比較した場合には、flu遺伝子の発現レベルを同等のレベルにまで駆動することができた。例えば、6×MRE近位MtnAコアとDmMtnA近位MtnAコアは、H3 HA−Ectoタンパク質の同等のレベルの発現を生じた。6×MRE近位プロモーターを用いたこのデータは、この実施例で試験した最初の2つの転写活性化因子を用いた場合には成功しなかったにもかかわらず、機能性の合成の近位プロモーターを設計できることを示している。
6×MRE近位プロモーターとDmMtnA近位プロモーターの比較によってはまた、MtnAコアプロモーターを含む構築物中でのH3 HA−Ectoの発現レベルが、SCP1を含むそのような構築物よりもおよそ4倍高かったことが明らかになった。したがって、実施例4に記載するように、別のコアプロモーターを評価する試みを行い、また、実施例5に記載するように、合成のコアプロモーターをさらに最適化する試みも行った。
(実施例4)
Drosophila S2細胞中で異種タンパク質の発現を駆動する「スーパーコアプロモーター」の評価
Juven−Gershonら(Nature Methods(2006)3:917−922)には、後生動物である宿主細胞中でRNAポリメラーゼIIによる高レベルのRNA転写を指示する「スーパーコアプロモーター」と呼ばれるコアプロモーターの構成と分析が記載されている。同じ「スーパーコアプロモーター」の使用はまた、PCT公開番号PCT/US2006/020394(Kadonaga and Gershon、優先日2005年5月25日)にも開示されている。これらの刊行物に記載されている「スーパーコアプロモーター」は、「Kadonagaコアプロモーター」または「KCP」と呼ばれるであろう。Kadonagaコアプロモーターは、INR要素とMTE要素を含み、状況に応じてTATA要素および/またはDPE要素を含む最小プロモーターからなり、これらはいくつかの異なるDrosophila遺伝子とウイルス遺伝子に由来する。構成に関しては、いずれもDrosophila MTE調節モチーフを最初に記載したGenes and Developmentの論文(Limら、Genes Dev.(2004)18:1606−1617)に大きく依存するために、KCPコアプロモーターと、本明細書中に記載されるコアプロモーターに対して類似性がある。Kadonagaコアプロモーターは、Drosophila S2細胞を含む後生動物である宿主細胞中での異種タンパク質の発現に有用であると記載されている。したがって、本発明者らは、Hawaii Biotech,Inc.において、安定に形質転換されたS2細胞中での異種タンパク質の発現の状況においてKadonagaコアプロモーターの機能性を試験するために、Kadonagaコアプロモーターを含む3種類の構築物を作成した。
隣接する適切な制限酵素部位を持つKadonagaコアプロモーターを合成した。KCP合成配列を、近位プロモーター配列とコアプロモーター配列を除去した、実施例9に記載する、配列番号10によって定義する、HBI−10発現ベクターに挿入した。得られたKCP/HBI−10ハイブリッド発現ベクターには、1R5L(配列番号7)分泌シグナルに連結されたKCP、H3 HA−Ectoレポーター遺伝子、およびOp−CLP−3’UTR(配列番号9)が含まれる。KCP/HBI−10ベクターには、近位プロモーターは含まれない。したがって、2つのさらなる構築物を、この「基本のKCP/HBI−10ハイブリッドベクター」から作成した。このKCPに加えて、第1のさらなる構築物には6×MRE近位プロモーターが含まれ(「6×MRE/KCP/HBI−10」)、第2のさらなる構築物にはサイトメガロウイルス(CMV)エンハンサーが含まれる(「CMV/KCP/HBI−10」);それぞれの近位プロモーターはKCP配列のすぐ上流に挿入した。CMVエンハンサーは、Juven−Gershonら(Nature Methods(2006)3:917−922、これについてはKadonaga博士が連絡先の著者である)によって使用されたものと同じである。これらの構築物を3連でDrosophila S2細胞に形質転換し、H3 HA−Ectoの発現レベルを決定した。
2つの構築物CMV/KCP/HBI−10およびKCP/HBI−10(近位プロモーターまたはエンハンサーは存在しない)は、単独で、最小レベルのH3 HA−Ecto発現、すなわち、<1μg/mlを示した。したがって、このデータは、1)KCPは単独では低レベルの分泌型タンパク質しか提供しないこと、2)この発現レベルは形質転換されたDrosophila S2細胞においてCMVエンハンサーによっては増強または増大しないことを示している。6×MRE/KCP/HBI−10構築物は、粗上清中で、2〜3μg/mlのH3 HA−Ectoタンパク質の発現と分泌を生じた。6×MRE−SCP1の類似する構築物を使用した以前の実験では、10ug/mlの同じH3−HAタンパク質の発現が得られており、同じ6×MRE近位プロモーターに連結されたKCPよりもおよそ2〜3倍高かった。2つの構築物の間ではコアプロモーターだけが異なるので、実施例2と実施例3に記載したSCP1は、形質転換されたDrosophila S2細胞中でのKadonagaコアプロモーターと6×MRE近位プロモーターの使用によって生じる発現よりもおよそ2〜3倍大きい分泌型の異種タンパク質の発現レベルを提供すると結論付けることができる。MREまたはMREをベースとする近位プロモーターの使用は、Limら(Genes Dev.(2004)18:1606−1617)またはJuven−Gershonら(Nature Methods(2006)3:917−922)の参考文献には開示されていなかった。
Kadonagaコアプロモーターを哺乳動物細胞中での使用のために最適化した。HeLa S3細胞中でのKCPの使用について示したデータは、一過性のトランスフェクションと高感度蛍光アッセイに限定されていた;したがって、Drosophila細胞の安定な形質転換の際にKCPコアプロモーターを用いて得られた結果に基づくと、一過性のトランスフェクションと高感度レポーターアッセイの使用は、全ての細胞のタイプにおいて高レベルで異種タンパク質を発現し、分泌する能力の指標ではない。KCPの構成には、哺乳動物細胞の中でのタンパク質の発現のために古くから使用されてきたCMVおよびAdMLのようなウイルスプロモーターの要素が含まれる。それにもかかわらず、KCPを使用した場合に対して、SCP1を使用した場合のDrosophila細胞中での分泌型の異種タンパク質の安定な発現の2倍〜3倍の増大は、注目に値し、予想以上である。
(実施例5)
Drosophila S2細胞中での異種タンパク質の発現のための合成のコアプロモーターの最適化
実施例2に記載した最初のSCP1の構成には、BRE、TATAボックス、INR、MTE、およびDPEを持つコアプロモーターが含まれている。これらのモチーフをそれぞれ除去し、発現に対するそれらの除去の影響を評価した。それぞれの場合において、発現レベルはわずかに低くなるようであった。BRE、TATA、INR、MTE、およびDPEモチーフを所定の調節モチーフを提示する別の配列のいずれかを含む別の配列で、またはコアプロモーター中の同じ位置には調節モチーフを欠いている配列で、個別に交換することによって、SCPをのさらなる最適化を試みた。例えば、野生型のDrosophila MtnAコアプロモーターには、BRE、MTE、またはDPEモチーフが欠けているが、なおも、実施例3に示したデータに基づくと、Drosophila MtnAコアプロモーターは、これまでに試験した中で最強の野生型コアプロモーターである。SCP1中のBRE配列の除去と、これを「天然の」配列で置き換えることによっては、レポーター遺伝子産物の発現レベルには変化は生じず、BREの存在が自然なことである、すなわち、これは転写に対して明らかな影響は与えないことを示している。TATAボックスの場合には、SCP1のTATAとINRの間の間隔を、Drosophila MtnAのTATAボックスとその対応するINRとの間の間隔に適合するように3ヌクレオチド短くした。除去した3ヌクレオチド(ACA)は、TATAボックスのすぐ3’側にあるヌクレオチドであった。この変化により、レポーター遺伝子の発現レベルのわずかな低下が生じ、これは、SCP1中の間隔がMtnA中の間隔よりも好ましいことを示している。SCP1のINR(TCAGTC)をGCATCAに変え、6個のヌクレオチドのうちの3個を変化させた。この変化によっては、レポーター遺伝子産物の発現がおよそ50%増大した。
SCP1には、5’UTRをコードする配列が含まれ、これは190ヌクレオチドの長さである。SCP1のこの部分はAnopheles Mtn遺伝子に由来する。この配列が転写/発現に有用であるかまたは有害であるかは判っていない。この配列の寄与を決定するために、この配列について2種類の欠失構築物を作成した。第1のものは、3’末端から60ヌクレオチドの配列を除去した。この変化によっては、発現レベルのわずかな増大が生じた。第2のものは、3’末端から127ヌクレオチドの配列を除去した。この変化によっては、およそ2倍の発現レベルの増大が生じた。このSCP1の短縮バージョンをSCP1Δ111と呼び、コアプロモーターに対する修飾をさらに評価するために使用した。
転写レベルに対するTollo MTEの効果は、Limら(Genes Dev.(2004)18:1606〜1617)に記載されている。したがって、SCP1Δ111中で使用したコンセンサスMTEを、Drosophila Tolloプロモーター中で見られるものに変えた。Tollo MTE配列でのコンセンサスMTEの置換によっては、およそ2〜3倍の発現レベルの増大が生じた。SCP1コアへのTollo MTEの挿入は、明らかに、発現レベルに対して極めてポジティブな影響を有していた。Tollo MTEが挿入されたコアプロモーターを「SCP1−TolloMTEΔ111」と呼び、このコアプロモーターを含むプロモーター配列を配列番号2に列挙する。
コアプロモーターの更なる最適化を試験した。高い発現を生じた先の3つの段落に記載したポジティブな態様を組み込んだ3種類の新規のコアプロモーターのセットを設計した。3つの重要なモチーフと5’UTR要素の特異的な組み合わせは以下である:1)TATAAAと、INRに対してもともとのSCP1によって定義される間隔を含むTATAモチーフ、2)INR配列モチーフGCATCA、3)Drosophila Tollo由来のMTE配列モチーフ、および4)短縮型5’UTR(Δ111)要素。3種類の新規のコアプロモーターSCP5、SCP6、およびSCP7を設計した。3種類のこれらのコアプロモーターは全て、SCP1由来のBRE配列モチーフ(存在する場合にはGGGCGCCを含む)を欠いている。配列が異なる3種類の新規のコアプロモーターはDPEモチーフによって占められている。SCP5には、Drosophila Tollo遺伝子由来のDPE(GGACGC)が含まれており、SCP6には、SCP1で使用したコンセンサスDPE(GGTTCG)が含まれており、SCP7はDPEを欠いており、これには代わりに、SCP5配列およびSCP6配列と同じ間隔を提供する「ニュートラルフィラー(neutral filler)」配列が含まれている。SCP1、SCP5、SCP6、およびSCP7を、それらのSCP配列だけが異なる同じDrosophila S2発現構築物中で比較した場合には、SCP7の構成によって最も高い発現レベルが生じた。SCP7配列を配列番号3に列挙する。
先に議論したように、メッセンジャーRNA(mRNA)の5’非翻訳領域(5’UTR)の配列は、真核生物のmRNAからの遺伝子発現の翻訳後調節において重要な役割を担っている。5’UTRは、INRから開始メチオニンコドンまでの領域によって定義される;したがって、プロモーターのDNA配列の定義の状況においては、これには通常、5’UTR配列が含まれる。これは、SCP1−TolloΔ111プロモーターとSCP7プロモーターについて列挙された配列についてもその通りである。SCP1−TolloMTEΔ111プロモーターから得られた5’UTRをΔ111 5’UTRと呼び、配列番号4として列挙する;SCP7プロモーターから得られた5’UTRをΔ111−7 5’UTRと呼び、配列番号5として列挙する。
(実施例6)
Drosophila S2細胞中での異種タンパク質の発現のための合成のMRE転写活性化因子の最適化
自然界では、転写活性化因子の様々な組み合わせが近位プロモーター中で見られる。これに基づいて、実施例3に記載したGAGA要素とMRE要素の組み合わせを作成して、モチーフのこの組み合わせによって高レベルの転写が、最終的には高レベルの発現が生じるかどうかを決定した。2種類のGAGA−MRE近位プロモーターの構成を試験した。これらは以下:GAGA−2×MREおよび2×MRE−GAGA−2×MRE、の通りである。
2種類のGAGA−MRE近位プロモーターを、実施例3に記載したベクターpMT−X−KtΔXho中のXbaI制限酵素部位を利用して実施例3に記載した様々なコアプロモーターの直前の領域にクローニングした。GAGA−DRE近位プロモーターを含むプラスミドでの安定なS2細胞株の形質転換と選択の後、H3 HA−Ecto産物の発現を評価した。利用したMREへのGAGA要素の付加によっては、GAGA要素を含まない同様のMRE構築物と比較して、発現レベルは増大も低下もしなかった。
多くの近位プロモーターにおいては、同じタイプの複数の転写因子結合部位を、多くの場合には、正方向と逆方向の両方において見ることができる。これは、DrosophilaのMtn遺伝子ファミリーの近位プロモーターにおいて見られる内因性のMREについてもその通りである。したがって、MREの方向によって近位プロモーターの機能を改善することができるかどうかを決定する試みにおいて、合成のMRE近位プロモーターの1つのシリーズを、正方向MRE配列と逆方向MRE配列の様々な組み合わせを使用して作成した。逆方向(R)MREは、単に、実施例3に記載した正方向(F)MRE配列の逆方向の構成成分である。逆方向MREは配列
Figure 2010524501
(コンセンサスMRE配列を太字の斜体で示す)を有する。新規の近位プロモーターのこのシリーズは、様々な組み合わせで配置された正方向MREおよび/または逆方向MREの3×反復から構成されている。これらの組み合わせは以下:3×F MRE、3×R MRE、3×F MRE−3×R MRE、3×R MRE−3×F MRE、3×F MRE−3×F MRE、および3×R MRE−3×R MRE、の通りとした。3×MRE反復単位の間の間隔は11ヌクレオチドとした。スペーサーの配列はATCAAACTAGAである。
実施例3と同様に、正方向および逆方向でMREを含む近位プロモーターを、発現ベクターpMT−X−KtΔXho中に、MtnAコアプロモーターの上流に挿入した。SCP1コアを含む同様の発現プラスミドもまた構築した。これらの合成のMREプロモーター発現ベクターを用いた組み換え体タンパク質の発現を評価するために、実施例1に記載したH3 HA−Ecto遺伝子配列をベクターに挿入した。
H3 HA−Ectoサブユニットタンパク質をコードするMRE近位プロモーターを持つ発現プラスミドを使用してS2細胞を形質転換した。正方向MREと逆方向MREの組み合わせを含むプラスミドでの安定なS2細胞株の形質転換と選択の後、H3 HA−Ecto産物の発現を評価した。これらの構築物にはMREが含まれているので、発現の評価には、0.2mMのCuSOでの培養物の誘導と、26℃で7日間の培養が必要であった。
これらのS2形質転換体の分析により、様々な正方向と逆方向の組み合わせを使用した場合には、これらが様々なレベルの発現を生じ、その全てが実施例3の6×MREよりも大きかったことが明らかになった。3×F MRE−3×F MREでさえ、6×MREよりもわずかに高い発現を生じた(約2倍大きい)。これは、6×MRE近位プロモーター配列と3×F MRE−3×F MRE近位プロモーター配列との間にわずかな相違しかない11ヌクレオチドのスペーサーの結果であり得る。3×F MRE−3×R MREによって指示された発現は、3×F MRE−3×F MREによって指示された発現とほぼ等しかった。3×R MRE−3×F MREによって指示された発現は6×MREよりもおよそ3倍大きく、3×R MRE−3×R MREによって指示された発現は6×MREよりもおよそ4〜5倍大きかった。したがって、3×R MRE−3×R MREを、実施例9に記載するように、合成の要素または最適化された要素だけからなる完全な発現カセットを作成するために、選択した調節要素を組み合わせたさらなる構築物において使用するための近位プロモーターとして選択した。合成の近位プロモーター3×R MRE−3×R MREを配列番号6に列挙する。
(実施例7)
Drosophila S2細胞中での異種タンパク質の発現のための合成の分泌シグナルの構成と最適化
分泌シグナルペプチドは、細胞からの分泌のために標的化されるタンパク質の発現において重要な役割を担っている。したがって、生産の間に培養培地中に分泌されるように組み換えタンパク質を指示する発現ベクター中での最適な配列の使用は、そのような発現ベクターの有用性にとって重要である。Zhangら(J.Gene Med.(2005)7:354−365)によって示された分泌シグナルの最適化の例は、分泌シグナルの最適化の利点を明らかに示している;しかしながら、この特異的な例は植物に適用されており、記載された分泌シグナルの変更を他の真核生物細胞のタイプに適用できるかは明らかではない。したがって、3種類の分泌シグナルの1つのシリーズを、どのタイプの配列の変更によって、安定に形質転換されたS2細胞の培養培地へのタンパク質産物の発現の増大を生じるかを確立するために設計した。合成の分泌シグナルの構成は、von Heijne(Nuc.Acids Res.(1986)14:4683−4690)によって最初に記載され、Bendtsenら(J.Mol.Biol.(2004)340:783−795)によってさらに詳細に論じられたマトリックスの表に従った。試験した3種類の分泌シグナルの第1のセットには全て、切断領域に同じ配列を含め、疎水性領域の配列の長さを変えて塩基性領域中の電荷を持つ残基の数を変えた。試験した3種類のシグナルペプチドのアミノ酸配列は以下の通りであり、括弧内に名称を示す:
Figure 2010524501
1R5L配列は、疎水性コアの長さが長くなっているので、1R4L配列のアミノ酸長よりも1アミノ酸長く(付加された「L」は太字の斜体の書体で示した)、2R5L配列は、さらに電荷を持つ残基が、同じ疎水性コアを維持したまま塩基性領域に付加されているので、1R5L配列よりも1残基長い(付加された「R」は太字の斜体の書体で示した)。1R4L配列、1R5L配列、および2R5L配列の長さはそれぞれ、17アミノ酸、18アミノ酸、および19アミノ酸である。これらの3種類の分泌シグナルを、pMtaf発現ベクター中に、H3 HA−Ectoドメイン遺伝子に動作可能であるように連結させた。これらの3種類の分泌シグナルを利用したH3 HA−Ecto産物の発現と分泌を、tPA分泌シグナルを利用した同様のH3 HA−Ectoドメイン構築物と比較した。実施例1に記載したように、S2細胞の形質転換、安定な細胞株の選択、および培養培地中の産物の発現レベルについてのスクリーニングの際には、1R5Lが最も高い発現レベルを生じ、tPAを含む構築物よりもおよそ2倍大きく、2R5Lを含む構築物よりもおよそ3倍大きく、1R4L(tPAと同じ)を含む構築物よりもおよそ2倍大きかったことを決定した。さらに、1R5L配列中での偶然の突然変異Q〜H(−2位)によっては、発現の予想以上のさらなる増大が生じ、これはもともとの1R5L配列のおよそ2倍であった。H残基を含む1R5L配列を1R5L(H)と呼び、実施例9に開示する最終的な発現ベクターにおいて使用した。
これらの分泌シグナル配列の構成において、ヘキサヌクレオチド配列AACAACを、開始メチオニンコドンの直前に配置した。これは、Cavener(Nuc.Acids Res.(1987)15:1353−1361)によって記載されたDrosophilaのコンセンサスKozak配列を示す。
分泌シグナル配列の構成もまた、切断部位のGのすぐ後ろにあるTアミノ酸残基またはSアミノ酸残基の使用について評価した。適切なコドンがこれらの残基について選択されれば、G/TおよびG/S切断部位の配列は、それぞれ、制限エンドヌクレアーゼ切断部位KpnIおよびBamHIをコードする。これらの切断部位配列はいずれも十分に機能した。これらはいずれも、分泌シグナルと同じリーディングフレームに融合する、所望のタンパク質コード配列の便利な挿入を提供する。
1R5L(H)最適化分泌シグナルの配列はMRTIIALLLLLTVSGAHGである。切断部位の後ろにある好ましいアミノ酸はSである。最適化された分泌シグナルをコードするヌクレオチド配列と対応するアミノ酸配列を、それぞれ配列番号7および配列番号8に列挙する。
(実施例8)
Drosophila S2細胞中での異種タンパク質の発現のための別の3’UTR要素の評価
遺伝子の3’UTRとmRNAは、それぞれ、遺伝子発現の転写レベルおよび翻訳レベルで重要な役割を担っている(Klocら、Cell(2002)108:533−544によって概説されている)。したがって、ポリアデニル化の改善を助け、核から細胞質へのmRNAの転位を改善し、mRNAの安定性を改善し、mRNAの粗面小胞体への局在化を妨害しない、発現ベクター中での最適な3’UTR配列の使用は、培養培地中への生成物の放出を指示する発現ベクターの有用性にとって重要である。これらの理由から、発現プラスミドの設計において3’UTRが最適化のために考慮されることが推奨されているからである。(van der Veldenら、Biotechniques(2001)31:572−582)。
Drosophila pMTtPA発現プラスミドは、ウイルスSV40初期3’UTR配列を終結とポリアデニル化のために利用する。これは機能的ではあるが、このSV40配列が使用される際には改善の余地があると思われる。例えば、昆虫システム中での異種発現のための3’UTRの最適化はVan Oersら(J.Gen.Virol.(1999)2253−2262)によって報告されている。彼らはSV40初期3’UTRをバキュロウイルスの3’UTRで置換し、発現レベルを増大させた。彼らはどの部分が発現の増大に寄与しているかを決定するために新規の3’UTRを細かく調べることは行わなかったが、この研究により3’UTRの中での変化が異種タンパク質の発現を改善できることが明らかとなった。残念なことに、個々の発現システムは特有のものであり、何がS2細胞中での分泌型産物の発現のための最適な3’UTRを構成するかを決定することが必要である。
ほとんどの真核生物の3’UTR要素の主要な特徴は、ポリアデニル化シグナル配列(ポリAシグナル)であり、これはAATAAAである。ポリAシグナルは、核の中に、ポリアデニル化が起こる場所にある、新しく転写されたmRNAの3’末端切断部位の定義に関与する。いくつかの3’UTRにおいては、保存された配列は、切断部位のすぐ下流で観察される。これらの配列は下流配列要素(DSE)と呼ばれ、3’UTR切断部位の定義を助けると考えられる。
pMTtPAベクターおよび誘導体の中に存在するSV40初期3’UTRは138塩基長であり、これには2つの推定のポリAシグナルが含まれる。ポリAテールの付加のための切断部位はヌクレオチド96に存在する。ヌクレオチド96〜ヌクレオチド138の間の配列中には、切断を助けるであろうDSEモチーフを提示すると考えられる配列が存在する。
高レベルの発現を生じるであろう3’UTR配列を同定する試みにおいて、多くのDrosophila遺伝子上の3’UTRを評価した。重要な基準は3’UTRがおよそ100ヌクレオチドの長さであり、分泌型の産物をコードする遺伝子に由来することである。Kirkpatrickら(Gene(1995)143:147−154)によって記載されたDrosophilaのキチナーゼ様タンパク質(CLP)はS2細胞に由来する最も豊富に存在する分泌型タンパク質のうちの1つであり、これらの基準を満たす。この3’UTRはAATAAA配列を構成するポリAシグナルを持たない。Kirkpatrickらは、ポリAシグナルがAATATAまたはCATAAAのいずれかであると示唆している。
Kirkpatrickら(1995)においては、CLP 3’UTR切断部位は、ポリA配列がmRNAに対して付加された位置(ヌクレオチド106)によって定義されている。Drosophila遺伝子コレクション(Drosophila Gene Collection)(Berkeley Drosophila Genome Project,www.fruitfly.org/DGC/)に由来するCLP cDNAクローンLD21619に基づくと、切断部位は、7〜11ヌクレオチドさらに下流にある。Kirkpatrickらの配列、LD21619配列、および対応するDrosophilaゲノム配列由来の配列の配列アラインメントにより、Kirkpatrickらの配列中のヌクレオチド43位にある1ヌクレオチドの誤りが同定され、A〜Gへの変化であった。この変化は、AAAAAAAではなくAAGAAAA(「変異体ポリAシグナル」)の配列を生じる。CLP 3’UTR中には別のAAGAAA配列も存在する。これらのAAGAAA配列の位置に基づいて、本発明者らは、これらのうちの1つがポリAシグナルとして作用する可能性があり、2番目のものが最も可能性が高いと仮定した。発現ベクター中のCLP 3’UTRの最初の試験のために、117ヌクレオチドの長さの断片を選択した。この断片には、AAGAAA変異体ポリAシグナルの両方が含まれている。また、様々な供給源のCLP配列のアラインメントに基づくと、この117ヌクレオチドの断片は、示唆された切断部位(すなわち、2つの変異体ポリAシグナルのそれぞれの付近)のいずれかで切断できるであろう。
117ヌクレオチドのCLP 3’UTR配列を、SV40初期3’UTRを除去した発現ベクターpMTtPAΔXhoに付加した。117ヌクレオチドのCLP 3’UTRの挿入によっては、レポーターH3 HA−Ectoタンパク質の発現において1.5倍の増大が生じた。AAGAAA配列がポリAシグナルとして作用するかどうかを明らかにするための試みにおいて、2つの推定されるシグナル中のG残基をT残基に突然変異させて、コンセンサスポリA配列に適合させた。この変化によっては、SV40初期3’UTRを持つ同じ発現ベクターと比較して、発現の3倍の増大が生じた。さらなる実験においては、CLP 3’UTR中の推定されるポリアデニル化部位を両方変異させて配列を破壊した(第1のAAGAAAをACGCAAに変化させ、第2のAAGAAAをAATGAAに変化させた)。これらの変化によっては、発現レベルに劇的な低下が生じた。これは、これらの推定されるポリアデニル化シグナルのうちの少なくとも1つがポリAシグナルとして作用することをさらにサポートする。
さらなる下流の配列がDSEとして機能するために必要であるかどうかを決定するために、3’UTRを、対応する位置にあるゲノム配列に基づいてさらに20ヌクレオチド伸張させた。伸張させた3’UTRは、発現レベルを2倍〜3倍低下させ、これは予想以上であった。
これらの結果に基づいて、G〜Tへの2つの突然変異を持つ117ヌクレオチドのCLP−3’UTRを、実施例9に記載する複数の調節要素を組み合わせた発現ベクターの組み立てるにおける使用のために選択した。この最適化された3’UTRはより高い発現レベルを生じ、これをOp−CLP−3’UTRと呼ぶ。Op−CLP−3’UTRの配列を配列番号9に列挙する。
(実施例9)
Drosophila S2細胞中での異種タンパク質の発現の増大のための調節要素の組み合わせを含む発現ベクターの評価
S2細胞中での組み換え体タンパク質産物の発現のための最適化された発現ベクターを作成するためには、以下の5つの調節要素のそれぞれが必要である:近位プロモーター、コアプロモーター、5’UTR、分泌シグナル、および3’UTR。理想的には、これらの5つの要素のそれぞれが最適化され、それらの要素の組み合わせによって、より高レベルの産物の発現を生じる発現カセットが得られるであろう。先の実施例では、以下の最適化した要素を同定した:合成の近位プロモーター3×R MRE−3×R MRE、合成のコアプロモーターSCP1−TolloMTEΔ111およびSCP7、コンセンサスKozak配列を持つ短縮型5’UTR、合成の分泌シグナル1R5L(H)、および最適化した3’UTR Op−CLP−3’UTR。
これらの最適化した調節要素の組み合わせを評価するための第1の工程として、1R5L分泌シグナルとOp−CLP−3’UTRを、実施例3に記載したpMT−X−KtΔXho中の、それぞれtPA分泌シグナルとSV40初期3’UTRを置換するために使用した。これらの2つの最適化した要素を含む発現ベクターをpHBI−5と呼ぶ。レポーター遺伝子(例えば、H3 HA−Ecto)をpHBI−5にクローニングし、それらの発現を評価した。一般的には、発現レベルは、pMT−X−KtΔXhoにクローニングした同じレポーター遺伝子について見られた発現レベルよりも1.5倍高く、1R5L分泌シグナルおよびOp−CLP−3’UTRによって個々に見られた改善は付加的ではなかったことを示している;しかしながら、発現レベルは、pMT−X−KtΔXhoベクターによって駆動されたレベルよりもなお高かった。
5つの要素を全て含む2つの発現カセットを組み立てた。2つのカセットは、2つのコアプロモーターをそのために使用したことに関して異なる。第1のカセットにはSCP1−TolloMTEΔ111コアプロモーターが含まれており、第2のカセットにはSCP7コアプロモーターが含まれている。これらの発現カセットを、それぞれHBI−10およびHBI−11と呼ぶ。カセット全体の配列を配列番号10(HBI−10)と配列番号11(HBI−11)に列挙する。図1および図2は、HBI−10とHBI−11の、それぞれの近位プロモーター領域とコアプロモーター領域の配列を示し、全てに注釈をつけた。pMTtPAと比較したHBI−10およびHBI−11の相違を、図3に表の形式でまとめた。
HBI−10発現カセットとHBI−11発現カセットを、pBR322クローニングベクターに挿入して、S2細胞発現ベクターpHBI−10およびpHBI−11を作成した。これらの2つのS2細胞発現ベクターについてのプラスミドマップを、それぞれ図4と図5に示す。
pHBI−10発現ベクターとpHBI−11発現ベクターを利用したH3 HA−Ecto産物の発現の評価により、pHBI−11が、pMT−X−KtΔベクターと比較しておよそ3倍高い発現レベルが生じ、pHBI−10によっては、pMT−X−KtΔベクターによって指示された同じH3 HA−Ecto産物の発現と比較しておよそ2倍高い発現レベルが生じたことが明らかになった。
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Claims (14)

  1. 発現カセットを含む、培養された昆虫細胞中での異種タンパク質の発現および分泌のための発現ベクターであって、前記発現カセットには、異種遺伝子配列の挿入によって発現ベクターで安定に形質転換された細胞からのタンパク質の発現を生じるように、発現カセットの中に動作可能であるように連結された近位プロモーター要素とコアプロモーター要素からなる合成のプロモーターが含まれる、発現ベクター。
  2. 配列番号6に示される近位プロモーター3×R MRE−3×R MRE配列および、配列番号2に示される合成のコアプロモーターSCP1−TolloMTEΔ111配列をさらに含む、請求項1に記載の合成のプロモーター。
  3. 配列番号6に示される近位プロモーター3×R MRE−3×R MRE配列および配列番号3に示される合成のコアプロモーターSCP7配列をさらに含む、請求項1に記載の合成のプロモーター。
  4. 組み合わせにより異種タンパク質の発現を駆動できるように、合成の近位プロモーターとコアプロモーターに動作可能であるように連結された合成の5’UTR要素をさらに含む、請求項2または3に記載の発現ベクター。
  5. 組み合わせにより異種タンパク質の発現と分泌を駆動できるように、合成の近位プロモーター、コアプロモーター、および5’UTR要素に動作可能であるように連結された合成の分泌シグナル配列をさらに含む、請求項4に記載の発現ベクター。
  6. 組み合わせにより異種タンパク質の発現と分泌を駆動できるように、合成の近位プロモーター、コアプロモーター、5’UTR、および合成の分泌シグナル配列要素に動作可能であるように連結された合成の3’UTR配列をさらに含む、請求項5に記載の発現ベクター。
  7. 配列番号4に示される配列を含む、請求項4に記載の合成の5’UTR。
  8. 配列番号5に示される配列を含む、請求項4に記載の合成の5’UTR。
  9. 配列番号7に示される1R5L(H)をコードする配列を含む、請求項5に記載の合成の分泌シグナル配列。
  10. 配列番号9に示されるOp CLP 3’UTR配列を含む、請求項6に記載の合成の3’UTR。
  11. 配列番号10に示される発現カセットを含む、培養された昆虫細胞中での異種タンパク質の発現と分泌のための発現ベクター。
  12. 配列番号11に示される発現カセットを含む、培養された昆虫細胞中での異種タンパク質の発現と分泌のための発現ベクター。
  13. 前記昆虫細胞がDrosophila細胞である、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12に記載の発現ベクターの使用。
  14. 前記昆虫細胞がDrosophila S2細胞である、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12に記載の発現ベクターの使用。
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