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JP2010518830A - 血友病aの処置のための新規第viii因子 - Google Patents

血友病aの処置のための新規第viii因子 Download PDF

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JP2010518830A JP2009550317A JP2009550317A JP2010518830A JP 2010518830 A JP2010518830 A JP 2010518830A JP 2009550317 A JP2009550317 A JP 2009550317A JP 2009550317 A JP2009550317 A JP 2009550317A JP 2010518830 A JP2010518830 A JP 2010518830A
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Abstract

本発明は、A2および/またはC2ドメインに少なくとも一つの置換を有する、改良されたヒトFVIII変異体に関する。本発明はまた、特にインヒビターを有する患者における血友病Aの処置にそれらを使用することに関する。

Description

発明の分野
本発明は、止血の分野、さらに具体的には血友病Aの分野に関する。本発明はヒト第VIII因子変異体およびその使用に関する。
技術的背景
第VIII因子(FVIII)は、主として肝細胞および類洞内皮細胞により合成される。FVIIIの血漿濃度は、0.1〜0.2mg/lに含まれるが、その循環型形態は不活性であり、フォンウィルブラント因子(vWF)と会合している。FVIIIは、血液凝固の内因性経路(いわゆる内因系経路)に主な役割を果たす。血管が外傷によって損傷すると、出血がトリガーされる。これに応答して、傷害部位を塞ぐ凝血の形成をもたらす、複雑に連鎖した事象からなる止血過程が開始する。血液凝固は、傷害を受けた血管壁に血小板が接着したときに開始する。傷害が激しい場合、傷害部位の血小板凝集物では、血流を止めるための止血栓を形成するには不十分である。したがって、凝固因子が介入するが、その目的は、トロンビンの作用により可溶性フィブリノーゲン分子から生成したフィブリンネットワークを形成することである。不溶性線維から構成されるこのネットワークの形成は、凝血を固くつなぎ留めるために重要である。カスケードは、経時的に、そして各段階で、前駆タンパク質が活性化プロテアーゼに変換され、そのプロテアーゼがカスケードの次の前駆タンパク質を切断するか、またはその前駆タンパク質の切断のための補因子として作用することを意味すると理解されたい。したがって、FVIIIは、トロンビンおよび第Xa因子の作用によってFVIIIaにタンパク質分解的に切断される。この活性血液凝固促進形態(FVIIIa)で、FVIIIは、因子FXに対する因子FIXaのタンパク質分解効率を著しく増加させる。
血友病Aは、FVIIIをコードする劣性遺伝子の突然変異を原因とする活性化FVIIIの欠乏を特徴とする出血性障害である。一部のまれな例では、血友病Aは、FVIIIに対する自己抗体の自然発生に起因することがあり、これは、後天性血友病Aとして知られている。
血友病は、出血に応答した血液凝固の欠損として出現する。未処置の血友病Aは、外傷後に、時に自然出血の後にさえ、特に関節への過度の出血などの症状を示す。血友病Aは、最もよくみられる凝固障害であり、男性出生5000〜10000人あたり1人に起こる。全ての血友病患者が同様または同程度に発症するわけではない。例えば、血友病Aは、i)FVIIIレベルが「正常な」循環レベルの1%以下の場合に重症で;ii)FVIIIレベルが「正常」の1〜5%範囲にある場合に中等度であり;そしてiii)FVIIIレベルが正常の5〜30%の場合に軽症とみなされる。これらの3種類の血友病Aは、以下の頻度で起こる:血友病患者の50%は重症の形態、10%は中等度の形態、そして40%は軽症の形態を有する。
多数の遺伝的異常が、FVIIIをコードする遺伝子に関連していた。該遺伝子は、X染色体長腕の先端(ローカスXq28)に位置する。血友病Aは、この遺伝子の異常に起因する。その以上はX連鎖劣性遺伝障害であり、男性および女性がこの障害を伝えることができるが、男性のみが罹患する。この分子の欠損は、遺伝子の突然変異、欠失または逆位でありうる。ミスセンス点突然変異を有する大部分の患者は、軽症または中等度の疾患を有する。欠失は以下の2種類に分類される:i)小欠失;ii)大欠失(>1kb)。大部分の大欠失は重症表現型を付与する。遺伝的逆位に関して、イントロン22の逆位が最も高頻度であり、重症血友病A症例の多数(45%)の原因である。別の逆位であるイントロン1は、頻度は低い(3%)ものの、重症の疾患を引き起こしうる。
要約すれば、これらの突然変異は、機能的に正常なFVIII分子の産生減少または機能的に欠損したFVIII分子の量的に正常な産生のいずれかをもたらす。
FVIII遺伝子は、アミノ酸(aa)2351個のポリペプチド鎖(配列番号2)をコードし、このポリペプチド鎖は、19aaのシグナルペプチドおよび2332aaの成熟タンパク質(330kDa)(配列番号3)に対応する。FVIII前駆体のヌクレオチド配列を配列番号1に、対応するタンパク質配列を配列番号2に示す。FVIII前駆体は、N末端からC末端の順に、以下の7個の機能的ドメインが連なったものからなる:A1、a1、A2、a2、B、a3、A3、C1およびC2(Vehar et al., 1984, Nature, 312:337-342)。
FVIIIは、アルギニン1313および1648で最初の細胞内タンパク質分解を受け、以下からなるFVIIIヘテロ二量体を産生する:i)A1−a1−A2−a2−B重鎖;ii)a3−A3−C1−C2軽鎖。FVIIIは、血漿中でヘテロ二量体として循環する。これら二つの鎖の間の相互作用は、とりわけ、ドメインA1およびA3にキレートした銅分子が存在することにより確実になる。血漿中に分泌された直後に、FVIIIは、プロテアーゼからFVIIIを保護するフォンウィルブラント因子(vWF)と非常に高親和性の会合を形成する。FVIIIおよびvWFは非共有結合性複合体を形成するが、この複合体において結合は、主にFVIIIの以下の二つの領域を介して起こる:軽鎖のN末端領域および2303〜2332でのC末端領域(C2ドメイン)。凝固の間に、FVIIIは、以下の三つの部位でトロンビンおよび第Xa因子によって切断される:i)トロンビンは軽鎖のアルギニン1689ならびに重鎖のアルギニン372およびアルギニン740で切断する;ii)第XA因子は、アルギニン336、アルギニン372およびアルギニン740でFVIIIを切断する。これらの切断のうち二つが共通である(アルギニン372およびアルギニン740)。アルギニン372およびアルギニン1689での切断は、FVIIIが凝固カスケードに参加するために不可欠である。これらの切断は、FVIIIを活性化(FVIIIaとも知られている)(「a」は「活性」の意)するが;FVIIIaの活性化に加えて、これらの切断の結果として、170kDaのBドメインの除去およびvWFからのFVIIIaの解離が生じる。
アミノ酸741〜1648により規定されるFVIIIのBドメインは、場合によりヒトFVIIIの代わりに使用することができるブタFVIII(米国特許第6,458,563号;国際公開公報第01/68109号;米国特許第6,770,744号)を含めたリコンビナントFVIIIの活性の損失なしに、完全または部分的に欠失させることができる(Toole et al., 1986, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 83 (16):5939-5942;Eaton et al., 1986, Biochemistry, 25 (26):8343-8347;Langer et al., 1988, Behring Inst. Mitt, 82:16-25;Meulien et al., 1988, Protein Eng, 2(4):301-6;および米国特許第4,868,112号)。
突然変異は、その大部分が点突然変異であるが、FVIIIの血液凝固促進活性を喪失せずにFVIIIの異なる部位に挿入することができる(米国特許第5,744,446号;米国特許第5,859,204号;米国特許第6,060,447号;米国特許第6,180,371号;米国特許第6,228,620号;米国特許第6,376,463号;EP1561757;国際公開公報第02/24723号;国際公開公報第97/49725号)。EP1502921および国際公開公報第2005/111074号は、安定性が向上したヒトFVIIII変異体を記載している。
動物細胞におけるFVIII産生を増加させるためのFVIII cDNAの改変を記載している他の特許(US2003/0083257;国際公開公報第2005/040213号;および米国特許第6,780,614号)を引用することもできる。cDNAの改変は、US2002/165177;US2002/0182684;EP1048726;EP1283263に開示されている。
投与されるFVIIIの単位数は、FVIIIに関するWHO標準を参照して国際単位(IU)で表現される。FVIII活性は、(正常なヒト血漿に対する)パーセンテージとして、または(国際標準に対する)国際単位のいずれかで表現される。FVIIIの活性の1国際単位(IU)は、正常なヒト血漿1mlに含有されるFVIIIの量に等しい。血漿FVIIIアッセイは、クロノメトリック法または発色法のいずれかにより実施することができる。
血友病A(重症および中等度形態)は、一般に、欠乏した凝固因子の反復注射またはその潅流に基づく予防的または治癒的補充療法により処置される。血友病Aを有する患者は、以下の異なる種類の血漿由来FVIIIまたはリコンビナントFVIIIで処置される:i)リコンビナント;ii)半精製血漿産物;iii)従来のカラムまたはイムノアフィニティーカラムで精製された血漿産物。最初のリコンビナントFVIII濃縮物は、安定化剤としてアルブミンを含有していた。これらには、Kogenate(登録商標)(Bayer)、Helixate(登録商標)(Bayer製造、Aventis販売)、およびRecombinate(登録商標)(Baxter)が挙げられる。Kogenate(登録商標)FS(Bayer)、Helixate(登録商標)FS(Bayer)、およびReFactoMC(Wyeth)などの新しい無アルブミン製剤が開発された。それにもかかわらず、これらの製剤は、これらのリコンビナントタンパク質の製造段階の間に使用された細胞培養培地に起因する痕跡量のアルブミンを含有する。
リコンビナントヒトFVIIIは、いっそう最適化する必要がある。実際に、FVIIIは、生理的条件で比較的不安定で、血中で低い活性を有し、非常に低濃度が存在し(0.1〜0.2μg/ml)、そして10〜12時間の半減期を有する。
重症血友病Aの患者の約30%では、補充療法は、通常使用される処置の失敗を導く、FVIIIに特異的な合併症を引き起こす。実際に患者は、補充療法後に外因性リコンビナントFVIIIに対する抗体を生じるおそれがある。これらの抗FVIII抗体は、FVIIIの血液凝固促進活性を阻害することから、「阻害抗体」または「インヒビター」という名前である。さらなるFVIIIの潅流は、これらの抗体により無効にされ、「既往反応」として知られている現象により阻害抗体の量の増加を生じる。
急速に患者がFVIIIで処置不能になった場合、インヒビターの「力価」が測定される。この力価は、国際ベセスダ単位(BU)で表現される。1BUのインヒビターは、正常血漿1ml中のFVIIIの半量を不活性化することに対応する。10BU未満の場合に力価は「低」く、10BUを超える場合に「高」い。
インヒビターの力価が比較的低い場合に、血友病の患者にKogenate(登録商標)FS、Helixate(登録商標)FS、Recombinate(登録商標)、およびReFactoMCなどの前記FVIII濃縮物を与えてもよいが、これは、インヒビターの力価上昇を誘導するという重大なリスクをもつことから、これは厳密にモニターしなければならない。
阻害抗体をコントロールする方法の一つは、「de Bonn」プロトコールに準じて大用量のFVIIIの投与により免疫トレランスを誘導することである。一部の患者では阻害抗体の力価が非常に高いため、毒性の理由から患者を大用量のFVIIIで処置することができない。
「Bonn-Malmoプロトコール」として知られている第2のアプローチは、一方でインヒビターのex vivo免疫吸着直後の血液の再注入、そしてもう一方で免疫抑制剤と併用した大用量のFVIIIの注入に基づく。これらの処置は、リコンビナントFVIIIの点から見て極めて高価であり、そして部分的な成功を収めた。
別のアプローチは、内因系凝固経路におけるFVIIIの必要性を「回避」するために、以下を使用することによって凝固因子を供給することにある:i)第II、VII、IXおよびX因子を含有する血漿由来活性化プロトロンビン複合体(FEIBA(登録商標) VH, Factor Eight Inhibitor Bypassing Activity; Baxter);ii)リコンビナント活性化第VIIa因子(rFVIIa;NovoSeven(登録商標)/Niastase(登録商標);NovoNordisk)。
該アプローチは、明らかな成功を収めているが、それにもかかわらず、この種の治療法に関連する副作用の発生(投与回数に関係した追加的な出血または逆に血栓事象など)により相殺される。
注射後に循環FVIIIレベルが増加し、次いでその半減期に関係して徐々に減少することに留意すべきである。FVIIIの半減期は、8〜16時間の範囲で、平均は12時間であり、反復注射の問題を提起する。
別の選択肢は、ヒトFVIIIに対する抗体を避ける目的で、ブタFVIIIを使用することにある。ヒトFVIIIに対するインヒビターを発生した患者は、半精製ブタFVIII(Hyate:C)でうまく処置された。それでも、US2004/0249134に言及されたように、ブタFVIIIの数回の注射後に抗ブタFVIIIインヒビターも発生したことから、この成功は単に部分的であった。この現象により、処置を終了せざるを得なくなるおそれがある。IpsenおよびOctagenは、現在、米国のEmory大学と共同して、OBI−1として知られているリコンビナントブタFVIIIをHyate:Cの代用として共同開発している(国際公開公報第2005107776号)。
したがって、ブタFVIIIの投与は、インヒビターを用いた血友病A患者の処置のための決定的な解決法ではない。
以上のように、今日、インヒビターを用いた、または用いない、血友病Aを有する個体のための理想的な処置はない。これらの阻害抗体の発生に関連した市販のFVIIIに基づく処置に伴い遭遇される様々な問題は、血液凝固促進比活性を保持し、そして阻害抗体により認識されるエピトープを喪失した新規FVIIIを迅速に設計する努力を推進した。
少数の研究しか、「阻害」抗体のエピトープ特異性に取り組んでいない。一部の阻害抗体は、以下のFVIII分子の小領域を認識すると思われる:i)軽鎖のC2ドメイン(2181−2321);ii)重鎖のA2ドメイン(484−509);iii)A3ドメイン(1694−2019)(Prescott et al., 1997, Blood, 89:3663-3671;Barrow et al., 2000, Blood, 95:557-561)。
セリン2173とチロシン2332の間の18kDaのC2ドメインは、膜リン脂質結合ドメインおよびvWF結合ドメインの一部を有する。C2ドメインに対する阻害抗体は、血液凝固促進活性に必要なリン脂質への結合を主に遮断するが、vWFとの相互作用もまた遮断する。メチオニン2199、フェニルアラニン2200、バリン2223、リシン2227、ロイシン2251およびロイシン2252という位置での突然変異は、FVIIII活性ならびにリン脂質および/またはvWFへの結合におけるこれらのアミノ酸の重要性を例示している(Pratt et al., 1999, Nature, 402:439-442)。
抗A2抗体は、第X因子の補助因子としてFVIIIaの機能を阻害する(Lollar et al., 1994, J. Clin. Invest. 93:2497-2504)。A2の主エピトープは、アルギニン484とロイシン508の間に位置した(Healey et al., 1995, J. Biol. Chem, 270:14505-14509)。
A3および/またはC2ドメインに対する抗体は、FVIIIとvWFの間の相互作用の安定化を阻止し、活性化FIXへのFVIII軽鎖の結合もまた妨害する。
インヒビターは、患者によって非常に不均一であり、エピトープの特異性は経時的に変化しうる。FVIIIの阻害動態の研究から、以下の2種類の同種抗体が明らかとなった:外因性FVIIIを完全に中和するI型抗体、およびFVIIIの活性を決して完全には阻害しないII型抗体。II型抗体は、飽和しないか、またはその濃度に応じて漸減する親和性を示すことから、FVIIIの血液凝固促進活性を完全には遮断しない。
阻害抗体により認識することができる領域は、特許US2003/147900および国際公開公報第00/48635号に引用されている。これらの露出した抗原性FVIII領域は、1649−2019位、108−355位、403−725位および2085−2249位である。
さらに、US2005/0256304は、置換が抗原性を減少させる見込みのあるヒトFVIIIにおける以下の位置のセットを記載している:197、198、199、201、202、407、411、412、419、515、517、613、617、636、637、638、639、823、1011、1013、1208、1209、1210、1254、1255、1257、1262、1264、1268、1119、1120、1121、1122、および1123。
ヒトFVIIIの抗原性は、インヒビターの認識部位のグリコシル化により減少しうる。該方法は、米国特許第6,759,216号およびJP2004141173に開示されている。
別の選択肢は、以下のドメインでインヒビターにより通常認識されるヒトFVIIIエピトープを置換することにある:i)A2(484−509);ii)A3(1694−2019)、a3(1649−1687);iii)C2(2181〜2321)。この解決は、ハイブリッドのリコンビナントタンパク質であるヒト/ブタFVIIIの使用に基づく。
阻害抗体の主なターゲットは、FVIIIのA2およびC2ドメインに位置する(Saenko et al., Haemophilia, 2002)。実際に、阻害抗体の90%は、一般に、ヒトA2およびC2ドメインに対すると考えられている(Barrow et al., 2000, Blood, 95:564-569)。そのうえ、ヒトインヒビターは、ブタFVIIIに弱い活性を有することが示された(Koshihara et al., Blood, 1995)。
したがって、ブタ配列によるヒトFVIIIエピトープの置換は、阻害抗体に対して反応性の低いハイブリッド分子を誘導すると予想される。したがって、ヒトA2およびC2ドメインが、対応するブタドメインに交換された(Lubin et al., 1994, J. Biol. Chem., 269:8639-8641)。しかし、またしても抗ブタFVIII抗体が、最終的に、患者をインヒビターで処置中に発生した。
多数の特許が、血液凝固促進活性を保持しているヒト/動物FVIIIハイブリッドについて記載している。本明細書に使用されるようなヒト/動物ハイブリッドは、ヒトFVIII配列と動物起源のFVIII配列の間の少なくとも一つのアミノ酸の任意の組み合わせ(置換)を意味する。該ハイブリッドは、一方で、領域(機能的サブユニットまたは構造ドメイン)を対応する動物領域により置換することによって製造された。例えば、米国特許第5,888,974号;米国特許第5,663,060号;米国特許第5,583,209号;EP1359222;米国特許第5,744,446号;国際公開公報第93/20093号;および国際公開公報第95/24427号という特許は、ヒトおよび非ヒトFVIIIの重鎖および軽鎖の組み合わせ由来の、ならびに/またはヒト/ブタFVIIIドメインの組み合わせ由来のハイブリッドFVIII分子を提供する。
米国特許第5,744,446号は、ヒトA2ドメインの配列が対応するマウスまたはブタの配列により置換されたヒト/ブタFVIII変異体を記載している。A2ドメインの置換されたフラグメントは、373−540、373−508、445−508、484−508、404−508、489−508および484−489である。
米国特許第5,364,771号は、ヒトおよび非ヒトFVIII由来の軽鎖および重鎖の組み合わせの組み合わせから得られるFVIIIハイブリッド、すなわちA2ドメインがブタA2ドメインに交換されたヒトFVIIIを精製する方法を提供している。
他方で、いくつかの特許では、該ハイブリッドは、動物起源(ブタ、イヌまたはマウス)の対応するアミノ酸によるヒトFVIIIの一つまたは数個のアミノ酸の点置換により形成される。例えば、US2004/0197875は、ヒトFVIIIのある位置でチャージするコドンの改変を開示している。該位置は、ブタFVIII配列に関して規定される。EP1454916は、ヒトcDNAへのブタのコドン導入を記載している。
これらの特許の間で、A2ドメインの領域におけるヒト/ブタFVIIIハイブリッドを開発するための研究が検討された。EP1359222は、このようなハイブリッドを作製する目的で、ブタA2ドメイン配列の研究を記載している。US2003/166536;米国特許第6,376,463号;国際公開公報第00/71141号は、484〜508位での、すなわち国際公開公報第00/71141号については486、490、491、493、494、496、498、499、500、502、503、504、505、506、507位、および米国特許第5,859,204号については485、487、488、489、492、495、501、508位での、A2ドメインにおける主要なエピトープでのヒトFVIIIのアミノ酸置換を記載している。特に、アルギニン484、プロリン485、チロシン487、セリン488、アルギニン489、プロリン492、バリン495、フェニルアラニン501、およびイソロイシン508位にアラニン置換が加えられた。抗原性減少を付与するこれらの置換は、治療的見地から関心がもたれる。
同様に、米国特許第6,180,371号では、アルギニン484はセリンにより、プロリン485はアラニンにより、アルギニン489はグリシンにより、プロリン492はロイシンにより置換されている。これらの変異体を用いると、抗体によるFVIIIの血液凝固促進機能の阻害は、軽減または全く消失した。アルギニン484、アルギニン489およびフェニルアラニン501で各コドンがアラニンで置換されている二重または三重突然変異体の治療的関心が示唆されている。
置換がC2ドメインにだけ及ぶFVIII変異体を開示している特許もまたある。
US2004/249134;国際公開公報第03/047507号;国際公開公報第02/24723号;米国特許第6,770,744号は、メチオニン2199、フェニルアラニン2200、バリン2223、リシン2227、ロイシン2251およびロイシン2252位での置換を記載している。該置換は、Bドメインを欠如したFVIIIに導入された。2215、2220、2320、2195、2196、2290および2313位のアミノ酸がアラニンで置換された。
2223位に関してヒトとブタFVIIIを比較すると、バリンがアラニンに交換されている。この突然変異は、Prattの論文「Structure of the C2 domain of human FVIII」(Nature, 1999, 402:439-442)および米国特許第6,770,744号に挙げられている。
2199、2200、2223および2227などの、ある突然変異位置の組み合わせは、いくつかの抗C2ドメイン阻害抗体に対するFVIIIの抗原性を低下させるが、その全てがFVIIIの血液凝固活性を保持することが記載されている。
国際公開公報第WO99/46274号およびUS2005/0079584において、J. Lollarのグループは、免疫原性がより低いFVIIIを構成するために潜在的に関心がもたれる領域である2181〜2243を記載している。この領域は、ヒト/ブタハイブリッドの抗原性の研究によって、ごくおおまかに規定された。ヒトとブタの間のFVIIIの配列2181〜2243のアライメントにより、以下の位置に17個の差異が開示された:2181、2182、2195、2196、2197、2199、2207、2216、2222、2224、2225、2226、2227、2228、2234、2238、2243。J. Lollarのグループは、これらの17個の位置でのアラニン、メチオニン、セリン、グリシンまたはロイシンによる置換により、阻害抗体を回避することができるFVIIIタンパク質を生成しうると推測している。この仮説は、関心がもたれる突然変異体のどの抗原性研究によっても支持されていない。
最後に、米国特許第6,180,371号;US2002/182670;US2003/068785;US2005/079584;国際公開公報第99/46274号;米国特許第7,012,132号;国際公開公報第2005/046583号などの特許は、FVIIIのA2およびC2ドメインの両方に置換をもつヒト/ブタ ハイブリッドを提供しているが、これは、両ドメインを認識する阻害抗体による阻害を低下させることを目的とする。特に、国際公開公報第2005/046583号は、484、489、492、2199、2200、2251および2252位でのA2およびC2ドメインにおけるアミノ酸置換を記載している。使用されたFVIIIは、Bドメインを欠如している。484位だけは、アルギニンがアラニンにより置換されている。
要約すると、多数の研究が新規なFVIII変異体について言及しているものの、インヒビターを有する患者を処置することができる現在市販の改変FVIII変異体がないことから、新規な、免疫原性のより低いFVIIIの必要性が依然としてある。さらに、向上した比活性または向上した分泌能力を有する変異体もまた、リコンビナントFVIIIの産生を促進するために、または患者の処置を向上するために大変関心深い。
発明の概要
したがって、本発明は、新規な改良FVIII変異体を提供する。該変異体は、全てがそれらの血液凝固促進活性のコアを保持しているものの、阻害抗体により認識されるエピトープを喪失しているか、または向上した比活性を有するか、または向上した分泌能を有する。該変異体は、これらの特徴の組み合わせもまた有しうる。例えば、本発明は、免疫原性がより低く、かつ向上した比活性および/または向上した分泌能を有する変異体に関する。同様に、本発明は、向上した比活性および/または向上した分泌能を有する変異体に関する。
本発明の第1の目的は、A2ドメインの462、409、507、629、400、562、403、518、414、496、421、493、486、および494位の残基、ならびにC2ドメインの2206、2212、2226、2244、2261、2275、2280、2281、2282、2289、2294、2311、2312、および2316位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体である。特定の態様では、ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体は、単一置換からなる。別の特定の態様では、ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体は、さらに、C2ドメインの2202位の残基およびA2ドメインの437位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含む。特定の態様では、ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体は、好ましくは前記群より選択される、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15個のアミノ酸の置換を含む。好ましくは、そのアミノ酸は、アラニン、メチオニン、セリン、グリシン、およびロイシンより選択されるアミノ酸により置換される。さらに好ましくは、そのアミノ酸は、アラニンにより置換される。好ましくは、生物学的に活性なFVIII誘導体は、Bドメインの部分欠失または全欠失にあるFVIIIである。
特定の態様では、変異体は、阻害抗体に対して天然ヒトFVIIIよりも減少した抗原性を有し、天然ヒトFVIIIの血液凝固促進活性の50%に少なくとも等しい血液凝固促進活性を保持する。好ましい態様では、本発明は、A2ドメインの462、409、507および629位の残基、ならびにC2ドメインの2289、2294、2312、および2316位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。該変異体は、C2ドメインの2202位の残基およびA2ドメインの437位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換をさらに含みうる。さらに好ましい態様では、本発明は、A2ドメインの462、409、507および629位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。別の態様では、本発明は、409+462、409+507、462+507、409+629、462+629、507+629からなる群より選択される二つの置換の組み合わせを含むか、またはそれからなる、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。なお別の態様では、本発明は、409+462+507、462+507+629、409+462+629、409+507+629からなる群より選択される三つの置換の組み合わせを含むか、またはそれからなる、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。別の特定の態様では、本発明は、409、462、507および629位の四つの置換の組み合わせを含むか、またはそれからなる改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。
さらに、阻害抗体による阻害を防止する(confer abolition)これらの突然変異は、これらの抗原性のより低い突然変異体の任意の相対的な活性喪失の補償を可能にする、より高い比活性を付与する突然変異と組み合わせると、大変興味深いことが判明しうる。特定の態様では、変異体は、天然ヒトFVIIIよりも向上した比活性を有する。好ましい態様では、本発明は、C2ドメインの2177、2183、2186、2191、2196、2204、2205、2213、2217、2235、2258、2264、2268および2269位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換をさらに含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。
阻害抗体による阻害を防止する該突然変異はまた、分泌能の向上を賦与する突然変異と組み合わせると、これらの抗原性のより低い突然変異体の任意の相対的な分泌喪失の補償を可能にすることによって、大変興味深いことが判明しうる。特定の態様では、本発明は、C2ドメインの2175、2199、2200、2215、2251、2252および2278位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換をさらに含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。FVIII活性の少なくとも50%を保持した突然変異体の大規模製造はまた、それらの使用を、そのタンパク質の追加の機能を分析する状況で成し遂げることを可能にする。その免疫原性、分泌および比活性のモデュレーションに加えて、以下のFVIIIの性質は、本明細書に記載された突然変異分子を使用することによって向上しうるであろう:
−フォンウィルブラント因子への結合による、FVIIIまたは循環FVIIIaの半減期の向上;
−A2ドメインの安定化による分子の内因性安定性の向上によるその有効期間の増大;
−血小板、細胞表面または循環ミクロパーティクル由来のリン脂質への結合によるFXaの形成向上;
−FIXaおよびFXへの結合によるFXaの生成向上;
−例えば低密度リポタンパク質レセプター関連タンパク質(LRP)、低密度リポタンパク質レセプター(LDLR)、超低密度リポタンパク質レセプター(VLDLR)、メガリン(megaline)または同定されうる任意の他のレセプターなどの、FVIIIまたはFVIIIaの異化を担う分子に対するその結合減少による循環FVIIIの半減期向上;
−例えば活性化プロテインC、FXa、FIXaなどの血管プロテアーゼによるFVIIIまたはFVIIIaのタンパク質分解減少による有効期間の増大。
本発明の第2の目的は、本発明に記載のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体をコードする核酸、該核酸を含む発現カセット、該核酸または該発現カセットを含むベクター、好ましくは発現ベクター、および本発明に記載の核酸、発現カセットまたはベクターを含むホスト細胞に関する。好ましくは、このベクターは、プラスミドおよびウイルスベクターより選択することができる。本発明はまた、本発明に記載のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体を製造するための、本発明に記載の核酸、発現カセット、発現ベクターまたはホスト細胞の使用に関する。
本発明の第3の目的は、本発明に記載のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体を含む薬学的組成物に関する。したがって、本発明は、医薬としての、本発明に記載のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。本発明はさらに、血友病Aの処置のための、本発明に記載のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。この処置は、治療的または予防的でありうる。特定の態様では、処置される患者は、インヒビターを有する患者である。別の態様では、処置される患者は、インヒビターの任意の発生前の血友病患者である。本発明は、同時に、本発明に記載のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体を投与することを含む、血友病Aを処置するための方法に関する。
本発明の第4の目的は、血友病Aの処置のための医薬を調製するための、本発明に記載のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体の使用に関する。この処置は、治療的または予防的でありうる。特定の態様では、処置される患者は、インヒビターを有する患者である。別の態様では、処置される患者は、任意のインヒビターを発生する前の血友病患者である。本発明はまた、本発明に記載のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体を投与することを含む、血友病Aを処置するための方法に関する。
本発明の第5の目的は、血友病Aを有する患者におけるインヒビターの型を診断するための、本発明に記載の一つもしくは複数のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体の使用に関する。
凝固カスケードの簡略スキームである。Ca:カルシウム依存的段階。PL:血液血小板膜のリン脂質。TF:組織因子。TFPI:外因系凝固インヒビター。FVIIIaの役割は、FIXaがFXを活性化する触媒効率を増大させることである。FXaとFVaの集合は、トロンビン形成の有意な増加をトリガーする。 一次スクリーニングの結果を示す図である:産生した795個のうち359個のアラニン突然変異体の全活性=これらの359個の位置のFVIII活性の機能的マッピング。 一次スクリーニングの結果を示す図である:産生した795個のうち359個のアラニン突然変異体の全活性=これらの359個の位置のFVIII活性の機能的マッピング。 一次スクリーニングの結果を示す図である:産生した795個のうち359個のアラニン突然変異体の全活性=これらの359個の位置のFVIII活性の機能的マッピング。 一次スクリーニングの結果を示す図である:産生した795個のうち359個のアラニン突然変異体の全活性=これらの359個の位置のFVIII活性の機能的マッピング。 一次スクリーニングの結果を示す図である:産生した795個のうち359個のアラニン突然変異体の全活性=これらの359個の位置のFVIII活性の機能的マッピング。 培地中のFVIII産生を示す図である;8個の突然変異体は同条件で非突然変異FVIIIよりもずっと高い産生レベルを示した。 同条件で非突然変異FVIIIと比べた最高比活性の15個の突然変異体。 FVIII突然変異体E518Aによる阻害への血清TDの防止の測定例を示す図である。阻害防止は、パーセンテージとして表現する:[(b−a)/a]×100;(式中、「a」は、WTの残留活性パーセンテージ(血清+IgG/血清−IgG)を表し、「b」は、突然変異体の残留活性パーセンテージである(血清+IgG/血清−IgG)。 5人の患者(TD、GC、PR、SLおよびFS)からの阻害抗体による阻害への野生型FVIIIに対するFVIII−4A2の防止をベセスダアッセイで測定した図である。阻害抗体と共にインキュベーション後に測定した残留活性を、非免疫抗体と共にインキュベーション後の残留活性で除算する。このように残留活性パーセンテージを決定する。 5人の患者(TD、GC、PR、SLおよびFS)からの阻害抗体による阻害への野生型FVIIIに対するFVIII−4A2の防止をベセスダアッセイで測定した図である。阻害抗体と共にインキュベーション後に測定した残留活性を、非免疫抗体と共にインキュベーション後の残留活性で除算する。このように残留活性パーセンテージを決定する。 抗A2ドメイン抗体(GMA012)およびウサギポリクローナル抗体によるFVIII−4A2突然変異体の阻害減少を測定した図である。 固体支持体上での抗C2ドメイン抗体(ESH4)および抗A2ドメイン抗体(GMA012)を用いたELISAによる野生型FVIIIに対するFVIII−4A2のタイトレーション比較を示す図である。 トロンビンによるFVIII−4A2および野生型FVIII活性化の測定比較を示す図である。 トロンビン(IIa)による活性化後のFVIII−4A2および野生型FVIIIについてのA2ドメインの解離およびその結果としての活性喪失の測定比較を示す図である。 4人の患者(TD、GC、SLおよびFS)由来の阻害抗体による阻害への野生型FVIIIに対するFVIII−3A2の防止をベセスダアッセイにより測定したものを示す図である。阻害抗体と共にインキュベーション後に測定した残留活性を、非免疫抗体と共にインキュベーション後の残留活性で除算して、残留活性パーセンテージを得る。 4人の患者(TD、GC、SLおよびFS)由来の阻害抗体による阻害への野生型FVIIIに対するFVIII−3A2の防止をベセスダアッセイにより測定したものを示す図である。阻害抗体と共にインキュベーション後に測定した残留活性を、非免疫抗体と共にインキュベーション後の残留活性で除算して、残留活性パーセンテージを得る。 表1:一次スクリーニングの結果;非突然変異FVIII活性に比べて少なくとも50%の全活性を保持し、二次スクリーニングのために選択された158個のアラニン突然変異体の表である。 表1:一次スクリーニングの結果;非突然変異FVIII活性に比べて少なくとも50%の全活性を保持し、二次スクリーニングのために選択された158個のアラニン突然変異体の表である。 表1:一次スクリーニングの結果;非突然変異FVIII活性に比べて少なくとも50%の全活性を保持し、二次スクリーニングのために選択された158個のアラニン突然変異体の表である。 表2:二次スクリーニング:インヒビターを有する5人の血友病患者由来の血清に対して改変された抗原性を示す30個の突然変異体に関するベセスダアッセイを示す表である。結果は、図5に例示するように各突然変異体についての阻害防止パーセンテージとして表現する。 表2:二次スクリーニング:インヒビターを有する5人の血友病患者由来の血清に対して改変された抗原性を示す30個の突然変異体に関するベセスダアッセイを示す表である。結果は、図5に例示するように各突然変異体についての阻害防止パーセンテージとして表現する。 表2:二次スクリーニング:インヒビターを有する5人の血友病患者由来の血清に対して改変された抗原性を示す30個の突然変異体に関するベセスダアッセイを示す表である。結果は、図5に例示するように各突然変異体についての阻害防止パーセンテージとして表現する。 表2:二次スクリーニング:インヒビターを有する5人の血友病患者由来の血清に対して改変された抗原性を示す30個の突然変異体に関するベセスダアッセイを示す表である。結果は、図5に例示するように各突然変異体についての阻害防止パーセンテージとして表現する。 表3:インヒビターを有する5人の血友病患者由来の血清に対して改変された抗原性を示す30個の突然変異体についての非突然変異FVIII活性に比べた比活性および全活性の比較を示す表である。 表4:8個の単一突然変異体FVIII409A、FVIII462A、FVIII507A、FVIII629A、FVIII2289A、FVIII2294A、FVIII2312AおよびFVIII2316Aから産生した全てのFVIII二重突然変異体の表である。 表5:阻害抗体に対する4人の血友病患者TD、GC、SLおよびPRの血清由来の阻害抗体に対する6個の二重A2突然変異体の発色の比活性および阻害防止パーセンテージを示す表である。
発明の説明
本発明は、リコンビナントFVIIIで処置された血友病A患者の30%に起こる重症合併症、すなわち処置により誘導される、外因性リコンビナントFVIIIに対する免疫応答の発生を消散するための解決法を提供する。提供される解決法は、阻害抗体により通常認識されるエピトープの抗原性が減少したリコンビナントヒトFVIII分子を生成させることにある。本発明のFVIII変異体は、該抗体により通常認識される一つまたは複数のエピトープを喪失していた。
本発明は、天然FVIIIに比べて向上した比活性を有するヒトFVIII変異体を生成させることにある他の解決法を提供する。
最後に、本発明は、リコンビナントFVIIIの製造にとって、そして潜在的遺伝子療法の点で興味深い、より大きい分泌能を有するFVIII変異体を提供する。
これらの変異体における突然変異により付与される、異なる性質は、組み合わせると大変興味深いことがある。非限定的な例では、突然変異が阻害抗体による阻害を防止する故に抗原性がより低下している変異体における任意の相対的な活性喪失を、変異体の比活性向上を付与する突然変異は、補償できよう。別の非限定的な例では、より高い分泌能を付与する突然変異は、阻害抗体による阻害を防止する突然変異と組み合わせると、例えば、抗原性がより低い該突然変異体の任意の相対的な分泌喪失の補償を可能にすることにより興味深い。
本明細書では、置換を表すために以下の用語を使用する:S409Aは、配列番号3の409位のセリン残基のアラニンによる置換を示す。置換は、他の19個のアミノ酸より選択される別の一つによる、または天然アミノ酸によるアミノ酸残基の交換を表す。「置換」および「突然変異」という用語は、互換性である。「+」という記号は、置換の組み合わせを示す。
「含む」は、変異体またはそのフラグメントが、配列番号3を参照して示されるような一つまたは複数の置換を有するが、その変異体またはそのフラグメントが、他の改変、特に置換、欠失または挿入を有しうることを意味する。
「からなる」は、変異体またはそのフラグメントが、配列番号3を参照して示される置換のみを有することを意味する。
「変異体」は、特に、配列番号3の配列により表されるポリペプチドと少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15個の残基、好ましくは1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の残基が異なるポリペプチドを表す。
FVIIIのA2、A3またはC2ドメインのアミノ酸を、アラニンにより系統的に置換した。これらのヒトFVIII突然変異体の産生は、哺乳動物細胞で実施された。これらの変異体の一次スクリーニングは、それらの血液凝固促進活性に基づいた。各突然変異体の全活性は、発色アッセイにより測定し、参照としての非突然変異ヒトFVIIIの発色アッセイと比較した。FVIII変異体の活性は、当業者に公知の任意の方法により、好ましくは本明細書後記の実施例3に記載された方法に準じて測定できる。次いで、一次スクリーニングで最も活性であると選択されたFVIII変異体を、第2の特徴、すなわちFVIII活性を阻害する能力から選択された血友病患者由来の血清に対する抗原性の喪失について評定した。該抗体を用いた該二次スクリーニングは、改変ベセスダアッセイに相当する。FVIII変異体の抗原性の改変は、当業者に公知の任意の方法により、好ましくは下記実施例4に記載された方法に準じて測定することができる。
改良された変異体を選択することができた。これらの候補医薬のいくつかは、血液凝固活性を保持しただけでなく、それらは、選ばれた血友病患者の血清由来の阻害抗体による阻害を部分的に回避した。これらのFVIIIは、患者の血清由来の阻害抗体により通常認識される一つまたは複数のエピトープを喪失していた。さらに、候補医薬は、野生型FVIIIよりも高い比血液凝固活性を有した。別の興味深い特徴は、候補医薬が分泌能向上を示したことである。
したがって一態様では、本発明は、「インヒビター」として知られている抗FVIII抗体により通常認識される少なくとも一つのエピトープを喪失しているが、好ましくは非突然変異FVIIIよりも高い、それに類似した、または近い血液凝固活性を保持しているリコンビナントヒトFVIII変異体に関する。
本発明は、C2およびA2ドメインにおけるアミノ酸のアラニンまたは他の任意のアミノ酸による少なくとも一つの置換を含むヒトFVIII変異体を記載する。
特に、本発明は、ヒトFVIIIの158個のアラニン突然変異体を記載する。本明細書に使用されるような「アラニン突然変異体」は、アラニン残基によるアミノ酸の置換を含む突然変異体を意味する。特に該突然変異体は、C2ドメインの2316、2177、2181、2182、2183、2186、2189、2191、2197、2199、2200、2204、2205、2206、2212、2213、2214、2217、2221、2225、2226、2235、2239、2242、2244、2250、2251、2252、2253、2256、2258、2261、2263、2264、2268、2269、2270、2273、2274、2275、2277、2278、2280、2281、2282、2284、2289、2292、2294、2296、2311、2312、2317、2321および2324位ならびにA2ドメインの378、383、391、398、399、400、403、406、407、408、409、410、413、414、415、416、417、421、429、432、440、442、444、445、449、452、454、455、462、464、468、481、486、490、491、493、494、496、497、498、499、500、507、512、517、518、519、520、523、524、526、530、532、534、539、540、543、550、552、556、559、562、567、568、573、578、588、592、596、597、600、601、602、604、607、611、621、624、628、629、632、633、640および642位に位置する残基にアラニン置換を有する。
残基の位置は、配列番号3に例示されるようなアミノ酸2332個のヒトFVIIIのタンパク質配列を参照して示される。
本発明は、2316、2177、2181、2182、2183、2186、2189、2191、2197、2199、2200、2204、2205、2206、2212、2213、2214、2217、2221、2225、2226、2235、2239、2242、2244、2250、2251、2252、2253、2256、2258、2261、2263、2264、2268、2269、2270、2273、2274、2275、2277、2278、2280、2281、2282、2284、2289、2292、2294、2296、2311、2312、2317、2321および2324位の残基からなる群より選択される、C2ドメインの少なくとも一つのアミノ酸の置換を含むヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。この変異体は、さらに、2175、2195、2196、2202、2215および2222位に少なくとも一つの残基の置換を含みうる。この残基は、アラニン、メチオニン、セリン、グリシン、およびロイシンより選択されるアミノ酸、好ましくはアラニンにより置換されうる。該アミノ酸は、20種の天然アミノ酸のうちでタンパク質の抗原性を減少させることが知られている。これらの位置での、特にアラニンによる一つまたは複数の置換の結果として、特に阻害抗体により認識される一つまたは複数のエピトープを喪失し、かつその血液凝固促進活性を保持している改良されたFVIII変異体が生じる。本発明はまた、2316、2177、2181、2182、2183、2186、2189、2191、2197、2199、2200、2204、2205、2206、2212、2213、2214、2217、2221、2225、2226、2235、2239、2242、2244、2250、2251、2252、2253、2256、2258、2261、2263、2264、2268、2269、2270、2273、2274、2275、2277、2278、2280、2281、2282、2284、2289、2292、2294、2296、2311、2312、2317、2321および2324位の残基からなる群より選択される、C2ドメインの少なくとも一つのアミノ酸の置換を含むFVIII軽鎖に関する。この軽鎖は、さらに、2175、2195、2196、2202、2215および2222位の少なくとも一つの残基の置換を含みうる。
本発明はさらに、好ましくは378、383、391、398、399、400、403、406、407、408、409、410、413、414、415、416、417、421、429、432、440、442、444、445、449、452、454、455、462、464、468、481、486、490、491、493、494、496、497、498、499、500、507、512、517、518、519、520、523、524、526、530、532、534、539、540、543、550、552、556、559、562、567、568、573、578、588、592、596、597、600、601、602、604、607、611、621、624、628、629、632、633、640および642位の残基からなる群より選択される、A2ドメインの少なくとも一つのアミノ酸の置換を含むか、または有するヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。この変異体はさらに、377、379、405、434、437、485、488、489、492、495、501、508および623位に少なくとも一つの残基の置換を含みうる。この残基は、アラニン、メチオニン、セリン、グリシン、およびロイシンより選択されるアミノ酸、好ましくはアラニンにより置換されうる。これらの位置での、特にアラニンによる一つまたは複数の置換の結果として、特に阻害抗体により認識される一つまたは複数のエピトープを喪失し、かつその血液凝固促進活性を保持している改良されたFVIII変異体が生じる。本発明はまた、場合によりBドメインを完全または部分的に欠如したFVIII重鎖に関し、この重鎖は、378、383、391、398、399、400、403、406、407、408、409、410、413、414、415、416、417、421、429、432、440、442、444、445、449、452、454、455、462、464、468、481、486、490、491、493、494、496、497、498、499、500、507、512、517、518、519、520、523、524、526、530、532、534、539、540、543、550、552、556、559、562、567、568、573、578、588、592、596、597、600、601、602、604、607、611、621、624、628、629、632、633、640および642位の残基からなる群より選択される、A2ドメインの少なくとも一つのアミノ酸の置換を含む。この変異体はさらに、377、379、405、434、437、485、488、489、492、495、501、508および623位に少なくとも一つの残基の置換を含みうる。
本発明はさらに、C2ドメインの2316、2177、2181、2182、2183、2186、2189、2191、2197、2199、2200、2204、2205、2206、2212、2213、2214、2217、2221、2225、2226、2235、2239、2242、2244、2250、2251、2252、2253、2256、2258、2261、2263、2264、2268、2269、2270、2273、2274、2275、2277、2278、2280、2281、2282、2284、2289、2292、2294、2296、2311、2312、2317、2321および2324位の残基、ならびにA2ドメインの378、383、391、398、399、400、403、406、407、408、409、410、413、414、415、416、417、421、429、432、440、442、444、445、449、452、454、455、462、464、468、481、486、490、491、493、494、496、497、498、499、500、507、512、517、518、519、520、523、524、526、530、532、534、539、540、543、550、552、556、559、562、567、568、573、578、588、592、596、597、600、601、602、604、607、611、621、624、628、629、632、633、640および642位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含むかまたは有する、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含むヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。特定の態様では、ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体は、さらに、C2ドメインの2175、2195、2196、2202、2215および2222位の残基、ならびにA2ドメインの377、379、405、434、437、485、488、489、492、495、501、508および623位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含む。特定の態様では、ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体は、前記群より好ましくは選択される、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15個のアミノ酸の置換を含む。
好ましい態様では、本発明は、低下した抗原性を有し、かつC2ドメインの2206、2212、2226、2244、2261、2275、2280、2281、2282、2289、2294、2311、2312、および2316位の残基、ならびにA2ドメインの400、403、409、414、421、462、486、493、494、496、507、518、562、および629位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。別の態様では、該変異体は、さらに、C2ドメインの2202位の残基およびA2ドメインの437位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つの置換を含みうる。この残基は、アラニン、メチオニン、セリン、グリシン、およびロイシンより選択されるアミノ酸、好ましくはアラニンにより置換されうる。特定の態様では、該ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体は、単一置換を有する。該単一置換は、好ましくは、A2ドメインにおけるL400A、L400M、L400S、L400G、D403A、D403M、D403S、D403G、D403L、S409A、S409M、S409G、S409L、N414A、N414M、N414S、N414G、N414L、R421A、R421M、R421S、R421G、R421L、L462A、L462M、L462S、L462G、L486A、L486M、L486G、K493M、K493S、K493G、K493L、G494A、G494M、G494L、K496A、K496S、K496G、K496L、E507A、E507M、E507S、E507L、E518A、E518M、E518S、E518G、E518L、R562A、R562M、R562S、R562G、R562L、V629A、V629M、V629S、V629GおよびV629Lという置換、ならびにC2ドメインにおけるS2206A、S2206G、S2206M、S2206L、L2212A、L2212M、L2212S、L2212G、P2226A、P2226M、P2226S、P2226G、P2226L、T2244A、T2244M、T2244S、T2244G、T2244L、L2261A、L2261M、L2261S、L2261G、F2275A、F2275M、F2275S、F2275G、F2275L、V2280A、V2280M、V2280S、V2280G、V2280L、K2281A、K2281M、K2281S、K2281G、K2281L、V2282A、V2282M、V2282S、V2282G、V2282L、S2289A、S2289M、S2289G、S2289L、V2294A、V2294M、V2294S、V2294G、V2294L、Q2311A、Q2311M、Q2311S、Q2311G、Q2311L、S2312A、S2312M、S2312G、S2312L、Q2316A、Q2316M、Q2316S、Q2316GおよびQ2316Lという置換からなる群より選択される。別の態様では、本発明は、A2ドメインにおけるL400A、L400M、L400S、L400G、D403A、D403M、D403S、D403G、D403L、S409A、S409M、S409G、S409L、N414A、N414M、N414S、N414G、N414L、R421A、R421M、R421S、R421G、R421L、L462A、L462M、L462S、L462G、L486A、L486M、L486G、K493M、K493S、K493G、K493L、G494A、G494M、G494L、K496A、K496S、K496G、K496L、E507A、E507M、E507S、E507L、E518A、E518M、E518S、E518G、E518L、R562A、R562M、R562S、R562G、R562L、V629A、V629M、V629S、V629GおよびV629Lという置換、ならびにC2ドメインにおけるS2206A、S2206G、S2206M、S2206L、L2212A、L2212M、L2212S、L2212G、P2226A、P2226M、P2226S、P2226G、P2226L、T2244A、T2244M、T2244S、T2244G、T2244L、L2261A、L2261M、L2261S、L2261G、F2275A、F2275M、F2275S、F2275G、F2275L、V2280A、V2280M、V2280S、V2280G、V2280L、K2281A、K2281M、K2281S、K2281G、K2281L、V2282A、V2282M、V2282S、V2282G、V2282L、S2289A、S2289M、S2289G、S2289L、V2294A、V2294M、V2294S、V2294G、V2294L、Q2311A、Q2311M、Q2311S、Q2311G、Q2311L、S2312A、S2312M、S2312G、S2312L、Q2316A、Q2316M、Q2316S、Q2316GおよびQ2316Lという置換からなる群より選択される、少なくとも一つの置換を含むヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。該FVIII変異体は、該抗体により通常認識される一つまたは複数のエピトープを喪失していることから、非突然変異ヒトFVIIIに比べて減少した抗原性を有する。さらに、これらは、非突然変異ヒトFVIIIに比べて少なくとも50%、好ましくは60または75%の全活性を保持している。
なおさらに好ましい態様では、本発明は、減少した抗原性を有し、かつ非突然変異ヒトFVIIIに比べて少なくとも100%の全活性を保持し、かつA2ドメインの409、462、507、および629位の残基、ならびにC2ドメインの2289、2294、2312、および2316位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つアミノ酸の置換を含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。別の態様では、該変異体は、さらに、C2ドメインの2202位の残基、ならびにA2ドメインの437位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つアミノ酸の置換を含みうる。この残基は、アラニン、メチオニン、セリン、グリシン、およびロイシンより選択されるアミノ酸、好ましくはアラニンにより置換されうる。特定の態様では、該ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体は、単一置換を有する。該置換は、好ましくは、S409A、S409M、S409G、S409L、L462A、L462M、L462S、L462G、E507A、E507M、E507S、E507L、V629A、V629M、V629S、V629G、V629L、S2289A、S2289M、S2289G、S2289L、V2294A、V2294M、V2294S、V2294G、V2294L、S2312A、S2312M、S2312G、S2312L、Q2316A、Q2316M、Q2316S、Q2316GおよびQ2316Lという置換からなる群より選択される。別の態様では、本発明は、S409A、S409M、S409G、S409L、L462A、L462M、L462S、L462G、E507A、E507M、E507S、E507L、V629A、V629M、V629S、V629G、V629L、S2289A、S2289M、S2289G、S2289L、V2294A、V2294M、V2294S、V2294G、V2294L、S2312A、S2312M、S2312G、S2312L、Q2316A、Q2316M、Q2316S、Q2316GおよびQ2316Lという置換からなる群より選択される、少なくとも一つの置換を含むヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。
さらなる態様では、本発明は、減少した抗原性を有し、かつ409+462、409+507、462+507、409+629、462+629および507+629、好ましくは409+462、409+507および462+507からなる群より選択される二つの置換の組み合わせを含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。特定の態様では、該ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体は、S409A+L462A、S409A+L462M、S409A+L462S、S409A+L462G、S409A+E507A、S409A+E507M、S409A+E507S、S409A+E507G、S409A+E507L、S409A+V629A、S409A+V629M、S409A+V629S、S409A+V629G、S409A+V629L、S409M+L462A、S409M+L462M、S409M+L462S、S409M+L462G、S409M+E507A、S409M+E507M、S409M+E507S、S409M+E507G、S409M+E507L、S409M+V629A、S409M+V629M、S409M+V629S、S409M+V629G、S409M+V629L、S409G+L462A、S409G+L462M、S409G+L462S、S409G+L462G、S409G+E507A、S409G+E507M、S409G+E507S、S409G+E507G、S409G+E507L、S409G+V629A、S409G+V629M、S409G+V629S、S409G+V629G、S409G+V629L、S409L+L462A、S409L+L462M、S409L+L462S、S409L+L462G、S409L+E507A、S409L+E507M、S409L+E507S、S409L+E507G、S409L+E507L、S409L+V629A、S409L+V629M、S409L+V629S、S409L+V629G、S409L+V629L、L462A+E507A、L462A+E507M、L462A+E507S、L462A+E507G、L462A+E507L、L462A+V629A、L462A+V629M、L462A+V629S、L462A+V629G、L462A+V629L、L462M+E507A、L462M+E507M、L462M+E507S、L462M+E507G、L462M+E507L、L462M+V629A、L462M+V629M、L462M+V629S、L462M+V629G、L462M+V629L、L462S+E507A、L462S+E507M、L462S+E507S、L462S+E507G、L462S+E507L、L462S+V629A、L462S+V629M、L462S+V629S、L462S+V629G、L462S+V629L、L462G+E507A、L462G+E507M、L462G+E507S、L462G+E507G、L462G+E507L、L462G+V629A、L462G+V629M、L462G+V629S、L462G+V629G、L462G+V629L、E507A+V629A、E507A+V629M、E507A+V629S、E507A+V629G、E507A+V629L、E507M+V629A、E507M+V629M、E507M+V629S、E507M+V629G、E507M+V629L、E507S+V629A、E507S+V629M、E507S+V629S、E507S+V629G、E507S+V629L、E507G+V629A、E507G+V629M、E507G+V629S、E507G+V629G、E507G+V629L、E507L+V629A、E507L+V629M、E507L+V629S、E507L+V629GおよびE507L+V629Lからなる群より選択される、好ましくはS409A+L462A、S409A+L462M、S409A+L462S、S409A+L462G、S409A+E507A、S409A+E507M、S409A+E507S、S409A+E507G、S409A+E507L、S409M+L462A、S409M+L462M、S409M+L462S、S409M+L462G、S409M+E507A、S409M+E507M、S409M+E507S、S409M+E507G、S409M+E507L、S409G+L462A、S409G+L462M、S409G+L462S、S409G+L462G、S409G+E507A、S409G+E507M、S409G+E507S、S409G+E507G、S409G+E507L、S409L+L462A、S409L+L462M、S409L+L462S、S409L+L462G、S409L+E507A、S409L+E507M、S409L+E507S、S409L+E507G、S409L+E507L、L462A+E507A、L462A+E507M、L462A+E507S、L462A+E507G、L462A+E507L、L462M+E507A、L462M+E507M、L462M+E507S、L462M+E507G、L462M+E507L、L462S+E507A、L462S+E507M、L462S+E507S、L462S+E507G、L462S+E507L、L462G+E507A、L462G+E507M、L462G+E507S、L462G+E507GおよびL462G+E507Lからなる群にある、二つの置換の組み合わせを含む。
なお別の態様では、本発明は、409+462+507、462+507+629、409+462+629、409+507+629からなる群より選択される三つの置換の組み合わせ、好ましくは409+462+507を含む改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。特定の態様では、該ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体は、S409A+L462A+E507A、S409A+L462A+E507M、S409A+L462A+E507S、S409A+L462A+E507G、S409A+L462A+E507L、S409A+L462M+E507A、S409A+L462M+E507M、S409A+L462M+E507S、S409A+L462M+E507G、S409A+L462M+E507L、S409A+L462S+E507A、S409A+L462S+E507M、S409A+L462S+E507S、S409A+L462S+E507G、S409A+L462S+E507L、S409A+L462G+E507A、S409A+L462G+E507M、S409A+L462G+E507S、S409A+L462G+E507G、S409A+L462G+E507L、S409M+L462A+E507A、S409M+L462A+E507M、S409M+L462A+E507S、S409M+L462A+E507G、S409M+L462A+E507L、S409M+L462M+E507A、S409M+L462M+E507M、S409M+L462M+E507S、S409M+L462M+E507G、S409M+L462M+E507L、S409M+L462S+E507A、S409M+L462S+E507M、S409M+L462S+E507S、S409M+L462S+E507G、S409M+L462S+E507L、S409M+L462G+E507A、S409M+L462G+E507M、S409M+L462G+E507S、S409M+L462G+E507G、S409M+L462G+E507L、S409G+L462A+E507A、S409G+L462A+E507M、S409G+L462A+E507S、S409G+L462A+E507G、S409G+L462A+E507L、S409G+L462M+E507A、S409G+L462M+E507M、S409G+L462M+E507S、S409G+L462M+E507G、S409G+L462M+E507L、S409G+L462S+E507A、S409G+L462S+E507M、S409G+L462S+E507S、S409G+L462S+E507G、S409G+L462S+E507L、S409G+L462G+E507A、S409G+L462G+E507M、S409G+L462G+E507S、S409G+L462G+E507G、S409G+L462G+E507L、S409L+L462A+E507A、S409L+L462A+E507M、S409L+L462A+E507S、S409L+L462A+E507G、S409L+L462A+E507L、S409L+L462M+E507A、S409L+L462M+E507M、S409L+L462M+E507S、S409L+L462M+E507G、S409L+L462M+E507L、S409L+L462S+E507A、S409L+L462S+E507M、S409L+L462S+E507S、S409L+L462S+E507G、S409L+L462S+E507L、S409L+L462G+E507A、S409L+L462G+E507M、S409L+L462G+E507S、S409L+L462G+E507G、S409L+L462G+E507L、S409A+L462A+V629A、S409A+L462A+V629M、S409A+L462A+V629S、S409A+L462A+V629G、S409A+L462A+V629L、S409A+L462M+V629A、S409A+L462M+V629M、S409A+L462M+V629S、S409A+L462M+V629G、S409A+L462M+V629L、S409A+L462S+V629A、S409A+L462S+V629M、S409A+L462S+V629S、S409A+L462S+V629G、S409A+L462S+V629L、S409A+L462G+V629A、S409A+L462G+V629M、S409A+L462G+V629S、S409A+L462G+V629G、S409A+L462G+V629L、S409M+L462A+V629A、S409M+L462A+V629M、S409M+L462A+V629S、S409M+L462A+V629G、S409M+L462A+V629L、S409M+L462M+V629A、S409M+L462M+V629M、S409M+L462M+V629S、S409M+L462M+V629G、S409M+L462M+V629L、S409M+L462S+V629A、S409M+L462S+V629M、S409M+L462S+V629S、S409M+L462S+V629G、S409M+L462S+V629L、S409M+L462G+V629A、S409M+L462G+V629M、S409M+L462G+V629S、S409M+L462G+V629G、S409M+L462G+V629L、S409G+L462A+V629A、S409G+L462A+V629M、S409G+L462A+V629S、S409G+L462A+V629G、S409G+L462A+V629L、S409G+L462M+V629A、S409G+L462M+V629M、S409G+L462M+V629S、S409G+L462M+V629G、S409G+L462M+V629L、S409G+L462S+V629A、S409G+L462S+V629M、S409G+L462S+V629S、S409G+L462S+V629G、S409G+L462S+V629L、S409G+L462G+V629A、S409G+L462G+V629M、S409G+L462G+V629S、S409G+L462G+V629G、S409G+L462G+V629L、S409L+L462A+V629A、S409L+L462A+V629M、S409L+L462A+V629S、S409L+L462A+V629G、S409L+L462A+V629L、S409L+L462M+V629A、S409L+L462M+V629M、S409L+L462M+V629S、S409L+L462M+V629G、S409L+L462M+V629L、S409L+L462S+V629A、S409L+L462S+V629M、S409L+L462S+V629S、S409L+L462S+V629G、S409L+L462S+V629L、S409L+L462G+V629A、S409L+L462G+V629M、S409L+L462G+V629S、S409L+L462G+V629G、S409L+L462G+V629L、S409A+E507A+V629A、S409A+E507A+V629M、S409A+E507A+V629S、S409A+E507A+V629G、S409A+E507A+V629L、S409A+E507M+V629A、S409A+E507M+V629M、S409A+E507M+V629S、S409A+E507M+V629G、S409A+E507M+V629L、S409A+E507S+V629A、S409A+E507S+V629M、S409A+E507S+V629S、S409A+E507S+V629G、S409A+E507S+V629L、S409A+E507G+V629A、S409A+E507G+V629M、S409A+E507G+V629S、S409A+E507G+V629G、S409A+E507G+V629L、S409A+E507L+V629A、S409A+E507L+V629M、S409A+E507L+V629S、S409A+E507L+V629G、S409A+E507L+V629L、S409M+E507A+V629A、S409M+E507A+V629M、S409M+E507A+V629S、S409M+E507A+V629G、S409M+E507A+V629L、S409M+E507M+V629A、S409M+E507M+V629M、S409M+E507M+V629S、S409M+E507M+V629G、S409M+E507M+V629L、S409M+E507S+V629A、S409M+E507S+V629M、S409M+E507S+V629S、S409M+E507S+V629G、S409M+E507S+V629L、S409M+E507G+V629A、S409M+E507G+V629M、S409M+E507G+V629S、S409M+E507G+V629G、S409M+E507G+V629L、S409M+E507L+V629A、S409M+E507L+V629M、S409M+E507L+V629S、S409M+E507L+V629G、S409M+E507L+V629L、S409G+E507A+V629A、S409G+E507A+V629M、S409G+E507A+V629S、S409G+E507A+V629G、S409G+E507A+V629L、S409G+E507M+V629A、S409G+E507M+V629M、S409G+E507M+V629S、S409G+E507M+V629G、S409G+E507M+V629L、S409G+E507S+V629A、S409G+E507S+V629M、S409G+E507S+V629S、S409G+E507S+V629G、S409G+E507S+V629L、S409G+E507G+V629A、S409G+E507G+V629M、S409G+E507G+V629S、S409G+E507G+V629G、S409G+E507G+V629L、S409G+E507L+V629A、S409G+E507L+V629M、S409G+E507L+V629S、S409G+E507L+V629G、S409G+E507L+V629L、S409L+E507A+V629A、S409L+E507A+V629M、S409L+E507A+V629S、S409L+E507A+V629G、S409L+E507A+V629L、S409L+E507M+V629A、S409L+E507M+V629M、S409L+E507M+V629S、S409L+E507M+V629G、S409L+E507M+V629L、S409L+E507S+V629A、S409L+E507S+V629M、S409L+E507S+V629S、S409L+E507S+V629G、S409L+E507S+V629L、S409L+E507G+V629A、S409L+E507G+V629M、S409L+E507G+V629S、S409L+E507G+V629G、S409L+E507G+V629L、S409L+E507L+V629A、S409L+E507L+V629M、S409L+E507L+V629S、S409L+E507L+V629G、S409L+E507L+V629L、L462A+E507A+V629A、L462A+E507A+V629M、L462A+E507A+V629S、L462A+E507A+V629G、L462A+E507A+V629L、L462A+E507M+V629A、L462A+E507M+V629M、L462A+E507M+V629S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別の特定の態様では、本発明は、409、462、507および629位の四つの置換の組み合わせを含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。特定の態様では、該ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体は、S409A+L462A+E507A+V629A、S409A+L462A+E507A+V629M、S409A+L462A+E507A+V629S、S409A+L462A+E507A+V629G、S409A+L462A+E507A+V629L、S409A+L462A+E507M+V629A、S409A+L462A+E507M+V629M、S409A+L462A+E507M+V629S、S409A+L462A+E507M+V629G、S409A+L462A+E507M+V629L、S409A+L462A+E507S+V629A、S409A+L462A+E507S+V629M、S409A+L462A+E507S+V629S、S409A+L462A+E507S+V629G、S409A+L462A+E507S+V629L、S409A+L462A+E507G+V629A、S409A+L462A+E507G+V629M、S409A+L462A+E507G+V629S、S409A+L462A+E507G+V629G、S409A+L462A+E507G+V629L、S409A+L462A+E507L+V629A、S409A+L462A+E507L+V629M、S409A+L462A+E507L+V629S、S409A+L462A+E507L+V629G、S409A+L462A+E507L+V629L、S409A+L462M+E507A+V629A、S409A+L462M+E507A+V629M、S409A+L462M+E507A+V629S、S409A+L462M+E507A+V629G、S409A+L462M+E507A+V629L、S409A+L462M+E507M+V629A、S409A+L462M+E507M+V629M、S409A+L462M+E507M+V629S、S409A+L462M+E507M+V629G、S409A+L462M+E507M+V629L、S409A+L462M+E507S+V629A、S409A+L462M+E507S+V629M、S409A+L462M+E507S+V629S、S409A+L462M+E507S+V629G、S409A+L462M+E507S+V629L、S409A+L462M+E507G+V629A、S409A+L462M+E507G+V629M、S409A+L462M+E507G+V629S、S409A+L462M+E507G+V629G、S409A+L462M+E507G+V629L、S409A+L462M+E507L+V629A、S409A+L462M+E507L+V629M、S409A+L462M+E507L+V629S、S409A+L462M+E507L+V629G、S409A+L462M+E507L+V629L、S409A+L462S+E507A+V629A、S409A+L462S+E507A+V629M、S409A+L462S+E507A+V629S、S409A+L462S+E507A+V629G、S409A+L462S+E507A+V629L、S409A+L462S+E507M+V629A、S409A+L462S+E507M+V629M、S409A+L462S+E507M+V629S、S409A+L462S+E507M+V629G、S409A+L462S+E507M+V629L、S409A+L462S+E507S+V629A、S409A+L462S+E507S+V629M、S409A+L462S+E507S+V629S、S409A+L462S+E507S+V629G、S409A+L462S+E507S+V629L、S409A+L462S+E507G+V629A、S409A+L462S+E507G+V629M、S409A+L462S+E507G+V629S、S409A+L462S+E507G+V629G、S409A+L462S+E507G+V629L、S409A+L462S+E507L+V629A、S409A+L462S+E507L+V629M、S409A+L462S+E507L+V629S、S409A+L462S+E507L+V629G、S409A+L462S+E507L+V629L、S409A+L462G+E507A+V629A、S409A+L462G+E507A+V629M、S409A+L462G+E507A+V629S、S409A+L462G+E507A+V629G、S409A+L462G+E507A+V629L、S409A+L462G+E507M+V629A、S409A+L462G+E507M+V629M、S409A+L462G+E507M+V629S、S409A+L462G+E507M+V629G、S409A+L462G+E507M+V629L、S409A+L462G+E507S+V629A、S409A+L462G+E507S+V629M、S409A+L462G+E507S+V629S、S409A+L462G+E507S+V629G、S409A+L462G+E507S+V629L、S409A+L462G+E507G+V629A、S409A+L462G+E507G+V629M、S409A+L462G+E507G+V629S、S409A+L462G+E507G+V629G、S409A+L462G+E507G+V629L、S409A+L462G+E507L+V629A、S409A+L462G+E507L+V629M、S409A+L462G+E507L+V629S、S409A+L462G+E507L+V629G、S409A+L462G+E507L+V629L、S409M+L462A+E507A+V629A、S409M+L462A+E507A+V629M、S409M+L462A+E507A+V629S、S409M+L462A+E507A+V629G、S409M+L462A+E507A+V629L、S409M+L462A+E507M+V629A、S409M+L462A+E507M+V629M、S409M+L462A+E507M+V629S、S409M+L462A+E507M+V629G、S409M+L462A+E507M+V629L、S409M+L462A+E507S+V629A、S409M+L462A+E507S+V629M、S409M+L462A+E507S+V629S、S409M+L462A+E507S+V629G、S409M+L462A+E507S+V629L、S409M+L462A+E507G+V629A、S409M+L462A+E507G+V629M、S409M+L462A+E507G+V629S、S409M+L462A+E507G+V629G、S409M+L462A+E507G+V629L、S409M+L462A+E507L+V629A、S409M+L462A+E507L+V629M、S409M+L462A+E507L+V629S、S409M+L462A+E507L+V629G、S409M+L462A+E507L+V629L、S409M+L462M+E507A+V629A、S409M+L462M+E507A+V629M、S409M+L462M+E507A+V629S、S409M+L462M+E507A+V629G、S409M+L462M+E507A+V629L、S409M+L462M+E507M+V629A、S409M+L462M+E507M+V629M、S409M+L462M+E507M+V629S、S409M+L462M+E507M+V629G、S409M+L462M+E507M+V629L、S409M+L462M+E507S+V629A、S409M+L462M+E507S+V629M、S409M+L462M+E507S+V629S、S409M+L462M+E507S+V629G、S409M+L462M+E507S+V629L、S409M+L462M+E507G+V629A、S409M+L462M+E507G+V629M、S409M+L462M+E507G+V629S、S409M+L462M+E507G+V629G、S409M+L462M+E507G+V629L、S409M+L462M+E507L+V629A、S409M+L462M+E507L+V629M、S409M+L462M+E507L+V629S、S409M+L462M+E507L+V629G、S409M+L462M+E507L+V629L、S409M+L462S+E507A+V629A、S409M+L462S+E507A+V629M、S409M+L462S+E507A+V629S、S409M+L462S+E507A+V629G、S409M+L462S+E507A+V629L、S409M+L462S+E507M+V629A、S409M+L462S+E507M+V629M、S409M+L462S+E507M+V629S、S409M+L462S+E507M+V629G、S409M+L462S+E507M+V629L、S409M+L462S+E507S+V629A、S409M+L462S+E507S+V629M、S409M+L462S+E507S+V629S、S409M+L462S+E507S+V629G、S409M+L462S+E507S+V629L、S409M+L462S+E507G+V629A、S409M+L462S+E507G+V629M、S409M+L462S+E507G+V629S、S409M+L462S+E507G+V629G、S409M+L462S+E507G+V629L、S409M+L462S+E507L+V629A、S409M+L462S+E507L+V629M、S409M+L462S+E507L+V629S、S409M+L462S+E507L+V629G、S409M+L462S+E507L+V629L、S409M+L462G+E507A+V629A、S409M+L462G+E507A+V629M、S409M+L462G+E507A+V629S、S409M+L462G+E507A+V629G、S409M+L462G+E507A+V629L、S409M+L462G+E507M+V629A、S409M+L462G+E507M+V629M、S409M+L462G+E507M+V629S、S409M+L462G+E507M+V629G、S409M+L462G+E507M+V629L、S409M+L462G+E507S+V629A、S409M+L462G+E507S+V629M、S409M+L462G+E507S+V629S、S409M+L462G+E507S+V629G、S409M+L462G+E507S+V629L、S409M+L462G+E507G+V629A、S409M+L462G+E507G+V629M、S409M+L462G+E507G+V629S、S409M+L462G+E507G+V629G、S409M+L462G+E507G+V629L、S409M+L462G+E507L+V629A、S409M+L462G+E507L+V629M、S409M+L462G+E507L+V629S、S409M+L462G+E507L+V629G、S409M+L462G+E507L+V629L、S409G+L462A+E507A+V629A、S409G+L462A+E507A+V629M、S409G+L462A+E507A+V629S、S409G+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さらなる好ましい態様では、本発明は、改良された比活性を有し、かつC2ドメインの2177、2183、2186、2191、2204、2205、2206、2213、2217、2235、2258、2264、2268および2269位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。該変異体は、さらに、C2ドメインの2196位でアミノ酸の置換を含みうる。さらに、より高い比活性を付与する該突然変異は、阻害抗体による阻害を防止する突然変異と組み合わせると、例えばより低い抗原性の該突然変異体の任意の相対的な活性喪失の補償を可能にすることによって、大変興味深いことが判明しうる。したがって、特定の態様では、本発明は、A2ドメインの400、403、409、414、421、462、486、493、494、496、507、518、562、および629位の残基、ならびにC2ドメインの2206、2212、2226、2244、2261、2275、2280、2281、2282、2289、2294、2311、2312、および2316位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含み、かつC2ドメインの2177、2183、2186、2191、2204、2205、2213、2217、2235、2258、2264、2268および2269位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換をさらに含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。好ましくは、該変異体は、A2ドメインの409、462、507および629位の残基、ならびにC2ドメインの2289、2294、2312および2316位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含み、かつC2ドメインの2177、2183、2186、2191、2204、2205、2213、2217、2235、2258、2264、2268および2269位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換をさらに含む。
追加の好ましい態様では、本発明は、向上した分泌能を有し、かつC2ドメインの2199、2200、2215、2251、2252、2278、および2316位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つアミノ酸の置換を含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。該変異体は、さらに、C2ドメインの2175位にアミノ酸の置換を含みうる。さらに、より高い分泌能を付与する該突然変異は、阻害抗体による阻害を防止する突然変異と組み合わせると、例えばより低い抗原性の該突然変異体の任意の相対的な分泌喪失の補償を可能にすることによって、大変興味深いことが判明しうる。したがって、特定の態様では、本発明は、A2ドメインの400、403、409、414、421、462、486、493、494、496、507、518、562、および629位の残基、ならびにC2ドメインの2206、2212、2226、2244、2261、2275、2280、2281、2282、2289、2294、2311、2312、および2316位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含み、かつC2ドメインの2175、2199、2200、2215、2251、2252および2278位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換をさらに含む、改良されたヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体に関する。好ましい方法で、該変異体は、A2ドメインの409、462、507および629位の残基、ならびにC2ドメインの2289、2294、2312および2316位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換を含み、そしてC2ドメインの2175、2199、2200、2215、2251、2252および2278位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換をさらに含む。
FVIII活性の少なくとも50%を保持する突然変異体の広い産生はまた、それらの使用を、そのタンパク質の追加の機能を分析する状況で成し遂げることを可能にする。その免疫原性、分泌および比活性のモデュレーションに加えて、以下のFVIIIの性質は、記載された突然変異体分子を使用することにより向上しうる:
−フォンウィルブラント因子への結合によるFVIIIまたは循環FVIIIaの半減期の向上;
−A2ドメインの安定化による、分子の内因性安定性の向上によるその有効期間の増大;
−血小板、細胞表面または循環ミクロパーティクル由来のリン脂質への結合によるFXaの形成向上;
−FIXaおよびFXへの結合によるFXaの生成向上;
−例えば低密度リポタンパク質レセプター関連タンパク質(LRP)、低密度リポタンパク質レセプター(LDLR)、超低密度リポタンパク質レセプター(VLDLR)、メガリンまたは同定されうる任意の他のレセプターなどの、FVIIIまたはFVIIIaの異化を担う分子に対するその結合減少による循環FVIIIの半減期向上;
−例えば活性化プロテインC、FXa、FIXaなどの血管プロテアーゼによるFVIIIまたはFVIIIaのタンパク質分解減少による有効期間の増大。
好ましくは、生物学的に活性なFVIII誘導体は、Bドメインの完全または部分的欠失にあるFVIIIである。本発明のヒトFVIII変異体は、ハイブリッドFVIIIではない。それは、A2もしくはC2ドメインまたはその少なくとも15個の連続するアミノ酸のセグメントの、別の種のFVIIIドメインによる置換を有さない。特に、A2ドメインのセグメント373−540、373−508、445−508、484−508、404−508、489−508および/または484−489は、別の種のセグメントにより置換されていない。特定の態様では、この変異体のポリペプチド配列は、任意の欠失または切断を含まずに、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15個の置換が、好ましくは1、2、3、4、5、6、7または8個の置換が、配列番号3に記載されるようなヒトFVIIIの配列と異なる。特定の態様では、この変異体は、単一置換を含む。別の特定の態様では、この変異体は、本発明に記載の群より選択される1〜8個の置換の組み合わせを含む。
「阻害抗体」または「インヒビター」は、FVIIIを認識またはそれに結合し、かつその生物学的活性、特にその血液凝固促進活性を阻害する任意の抗体を表す。特に、該抗体は、好ましくはi)軽鎖のC2ドメイン(2181−2321);ii)重鎖のA2ドメイン(484−509);またはiii)A3ドメイン(1694−2019)を認識することができる。市販の阻害抗体の例には、ESH−8(強インヒビター;領域2248/2285を認識;6300BU/mg;抗C2;America Diagnostica)、GMA−8015(抗A2;Green Mountain)、抗C2 ESH−4抗体(強インヒビター;領域2303/2332;AmericaDiagnostica)、抗C2 Bo2C11抗体(Jacquemin et al., 1998、Blood, 92(2):496-506)が含まれる。
「インヒビターを有する患者」は、血清中にFVIII阻害抗体を有する患者である。該抗体の認識プロファイルは、患者毎に異なる。本発明に記載の改良されたFVIIIは、一つまたは複数の種類の阻害抗体を少なくとも部分的に避けるFVIIIである。
「FVIIIの生物学的に活性な誘導体」は、FVIIIの血液凝固促進活性を保持するヒトFVIII由来の任意のタンパク質またはペプチドを表す。例えば、このような生物学的に活性なFVIII誘導体は、Bドメイン(741−1648)が部分的または全体的に欠失したFVIIIでありうる(Toole et al., 1986, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 83 (16):5939-5942;Pittman, 1993, Blood, 81:2925-2935;Eaton et al., 1986, Biochemistry, 25 (26):8343-8347;Langer et al., 1988, Behring Inst. Mitt, 82:16-25;Meulien et al., 1988, Protein Eng, 2(4):301-6;および米国特許第4,868,112号)。さらに、この用語はまた、安定化されたA2ドメインを有するFVIII突然変異体(国際公開公報第97/40145号)、より高く発現させるFVIII突然変異体(Swaroop et al., 1997, JBC, 272:24121-24124)、減少した抗原性を有するFVIII突然変異体(Lollar, 1999, Thromb. Haemost. 82:505-508)、別々に発現した軽鎖および重鎖から再構成されたFVIII(Oh et al., 1999, Exp. Mol. Med. 31:95-100)、HSPG(ヘパラン硫酸プロテオグリカン)およびLRP(低密度リポタンパク質レセプター関連タンパク質)などのFVIII異化関連レセプターへの減少した結合を示すFVIII突然変異体(Ananyeva et al., 2001, TCM, 11:251-257)、向上した比活性を示すFVIII突然変異体(US2004/0249134)を表す。同様に考慮されるのは、FVIIIセグメントが第V因子の対応するセグメントにより交換されているFVIII変異体である(Marquette et al., 1995, JBC, 270:10297-10303、Oertel et al., 1996, Thromb. Haemost., 75:36-44)。さらに、該用語は、一つまたは複数の置換、欠失または挿入を含む任意のFVIIIを表す。例えば、この用語には、本出願の緒言に記載された変異体、特に点突然変異を含む変異体が含まれる。特に、この用語には、出願である国際公開公報第2006/027111号に記載されたように、アルギニン336および562の、そして2001〜2020位に含まれる領域に突然変異を含む、APC(活性化プロテインC)による切断にさらに低感受性のFVIIIが含まれる。この用語には、さらに、例えばA2ドメインとA3ドメインの間に一つまたは複数のジスルフィド結合を作るように一つまたは複数のシステインが導入された、安定化されたFVIII突然変異体が含まれる(国際公開公報第02103024号;Gale et Pellequer, 2003, J Thromb Haemost, 1(9):1966-71)。特許JP2005112855およびRU2244556/RU2253475は、それぞれ、単独でまたはvWFと会合してFVIIIを安定化させる、生物学的に安定でアルブミンを有さない組成物を提供する。この用語はまた、官能基の結合、例えばPEG化、グリコシル化により改変された任意のFVIIIを表す(例えばUS2005009148、US2003077752など)。さらに、この変異体は、加水分解に耐えるように改変されたペプチド結合を含みうる。
特に、この変異体は、天然ヒトFVIIIに比べて、阻害抗体に対して低下した抗原性を有し、そして天然ヒトFVIIIの活性の少なくとも50%に等しい血液凝固促進活性を保持する。例えば、一つの適切なアッセイは、Rizzaらに記載された一段階または二段階凝固アッセイである(Rizza et al., 1982, Coagulation assay of Factor VIIIa and FIXa, Bloom ed. The Hemophilias. NY Churchchill Livingston 1992)。好ましい態様では、この変異体は、天然ヒトFVIIIに等しい血液凝固促進活性を保持する。さらに好ましい態様では、この変異体は、天然ヒトFVIIIよりも高い血液凝固促進活性を有する。
FVIIIの血液凝固促進活性は、当業者に公知の任意の方法により測定される。好ましくは、該血液凝固促進活性はクロノメトリックアッセイまたは発色アッセイにより測定される。なおさらに好ましくは、FVIII活性は、例えばVon Clauss(A. Acta Haematologica, 1957, 17:237)により記載されたようなクロノメトリックアッセイにより、またはRosen(Scand. J. Haematol. 1984, 33 (Suppl 40):139-145)により記載されたようなクロノメトリックアッセイにより測定される。
本発明は、本発明に記載のヒトFVIII変異体をコードする核酸に関する。本発明はまた、本発明に記載の核酸の発現カセットに関する。本発明はさらに、本発明に記載の核酸または発現カセットを含むベクターに関する。このベクターは、プラスミドおよびウイルスベクターより選択することができる。
核酸は、DNA(cDNAまたはgDNA)、RNA、またはこれら二つの混合物でありうる。核酸は、一本鎖形態もしくは二本鎖形態またはこれら二つの混合物でありうる。核酸は、例えば改変された結合、改変されたプリンもしくはピリミジン塩基、または改変された糖を含む改変されたヌクレオチドを含みうる。核酸は、化学合成、組換え、突然変異誘発などを含めた当業者に公知の任意の方法により調製することができる。
発現カセットは、本発明に記載のヒトFVIII変異体の発現に必要な全てのエレメント、特にホスト細胞での転写および翻訳に必要なエレメントを含む。ホスト細胞は、原核または真核でありうる。特に、発現カセットは、プロモーターおよびターミネーターと、場合によりエンハンサーを含む。プロモーターは、原核または真核でありうる。好ましい原核プロモーターの例には:Lacl、LacZ、pLacT、ptac、pARA、pBAD、バクテリオファージT3またはT7のRNAポリメラーゼプロモーター、ポリヘドリンプロモーター、λファージのPRまたはPLプロモーターが挙げられる。好ましい真核プロモーターの例には:CMV初期プロモーター、HSVチミジンキナーゼプロモーター、SV40初期または後期プロモーター、マウスメタロチオネイン−Lプロモーター、およびいくつかのレトロウイルスのLTR領域が挙げられる。一般に、適切なプロモーターを選択するために、当業者は、Sambrookらの研究(1989)またはFullerらにより記載された技法(1996; Immunology in Current Protocols in Molecular Biology)を都合よく参考にしてもよい。
本発明は、本発明に記載のヒトFVIII変異体をコードする核酸または発現カセットを有するベクターに関する。このベクターは、好ましくは発現ベクターであり、すなわちそれは、ホスト細胞における変異体の発現に必要なエレメントを含む。ホスト細胞は原核生物例えばE. coli、または真核生物でありうる。真核生物は、酵母(例えば、S. cerevisiae)または真菌類(例えばAspergillus属由来)などの下等真核生物、または昆虫、哺乳動物または植物細胞などの高等真核生物でありうる。細胞は、哺乳動物細胞、例えばCOS、CHO(米国特許第4,889,803号;米国特許第5,047,335号)でありうる。特定の態様では、この細胞は非ヒトおよび非胚性である。このベクターは、プラスミド、ファージ、ファージミド、コスミド、ウイルス、YAC、BAC、Agrobacterium由来pTiプラスミドなどでありうる。このベクターは、好ましくは、複製起点、多重クローニング部位および選択遺伝子からなる群より選択される一つまたは複数のエレメントを含む。好ましい態様では、このベクターはプラスミドである。原核ベクターの例には、非限定的に以下が挙げられる:pQE70、pQE60、pQE−9(Qiagen)、pbs、pD10、phagescript、psiX174、pbluescript SK、pbsks、pNH8A、pNH16A、pNH18A、pNH46A(Stratagene);ptrc99a、pKK223−3、pKK233−3、pDR540、pBR322、およびpRIT5(Pharmacia)、pET(Novagen)。真核生物ベクターの例には、非限定的に以下が挙げられる:pWLNEO、pSV2CAT、pPICZ、pcDNA3.1(+)Hyg(Invitrogen)、pOG44、pXT1、pSG(Stratagene);pSVK3、pBPV、pCI−neo(Stratagene)、pMSG、pSVL(Pharmacia);およびpQE−30(QLAexpress)。ウイルスベクターの例には、非限定的に、アデノウイルス、AAV、HSV、レンチウイルスなどが挙げられる。好ましくは、発現ベクターは、プラスミドまたはウイルスベクターである。
本発明に記載のFVIIIについてのコード配列は、シグナルペプチドを含んでも含まなくてもよい。コード配列がシグナルペプチドを含まないとき、場合によりメチオニンをN末端に付加することができる。または、異種シグナルペプチドを導入することができる。該異種シグナルペプチドは、E. coliなどの原核生物または真核生物由来、特に哺乳動物、昆虫または酵母細胞由来でありうる。さらに、ヌクレオチド配列はまた、イントロンセグメント、特に異種イントロンを含みうる。該イントロンセグメントは、FVIII変異体の発現向上を可能にすることができる。そのような構築物は、出願である国際公開公報第2005/040213号に記載されている。例えば、ヌクレオチド配列は、本発明に記載の一つまたは複数の置換を含むFVIII変異体をコードするように配列番号5の改変された配列を含みうる。
本発明は、細胞をトランスフォーメーションまたはトランスフェクションするために、本発明に記載の核酸、発現カセットまたはベクターを使用することに関する。本発明は、ヒトFVIII変異体をコードする核酸、発現カセットまたはベクターを含むホスト細胞、および本発明に記載のリコンビナントヒトFVIII変異体を製造するためのその使用に関する。特定の態様では、この細胞は、非ヒトおよび非胚性である。本発明はまた、本発明に記載のリコンビナントヒトFVIII変異体を製造するための方法に関し、その方法は、本発明に記載の核酸、発現カセットまたはベクターにより細胞をトランスフォーメーションまたはトランスフェクションすること;トランスフォーメーション/トランスフェクションされた細胞を培養すること;および細胞により産生されたヒトFVIII変異体を収集することを含む。代替の態様では、本発明に記載のリコンビナントヒトFVIII変異体を製造するための方法は、本発明に記載の核酸、発現カセットまたはベクターを含む細胞を提供すること;トランスフェクション/トランスフォーメーションされた細胞を培養すること;およびその細胞により産生されたヒトFVIII変異体を収集することを含む。特に、この細胞は、その変異体をコードする核酸により一過的または安定的な方法でトランスフォーメーション/トランスフェクションすることができる。該核酸は、エピソーム形態または染色体形態でその細胞内に含まれていてもよい。リコンビナントタンパク質の製造方法は、当業者に周知である。例えば、不死化ヒト細胞系における製造のための国際公開公報第0170968号に記載された特異的方法、植物における製造のための国際公開公報第2005/123928号、トランスジェニック動物の乳汁における製造のためのUS2005/229261などを挙げることができる。
本発明は、本発明に記載のヒトFVIII変異体を含む薬学的組成物、および血友病Aの処置のための医薬を調製するための該FVIII変異体の使用に関する。好ましくは血友病Aは、重症および中等度である。該処置は、治癒的または予防的でありうる。特定の態様では、処置される患者は、インヒビターを有する患者である。
したがって、本発明に記載のFVIII変異体は、二つの主要な種類の血友病患者、すなわち、変異体が該阻害抗体を避ける能力のせいでFVIII阻害抗体を発生した患者、および変異体が阻害抗体の発生を誘導するリスクが現在使用されている分子よりも低いせいで、そのようなインヒビターをまだ発生していない患者に使用することができる。該FVIII変異体は、血友病Aを有する全ての患者により利用可能であろう。
したがって、本発明は、本発明に記載のFVIII変異体を含む薬学的組成物に関する。この薬学的組成物は、さらに、突然変異FVIIIを安定化するための化合物、例えば血清アルブミン、vWF(フォンウィルブラント因子)またはFVIII結合部位を含むそのフラグメント、ビタミンK依存性凝固因子、およびスクロースなどの多糖を含みうる。本発明はまた、本発明に記載のFVIII突然変異体をコードする核酸、本発明に記載のベクターまたはホスト細胞を含む薬学的組成物に関する。そのような組成物は、遺伝子療法の状況で有用でありうる。薬学的組成物は、さらに、薬学的に許容される賦形剤または担体を含んでもよい。そのような賦形剤および担体は、当業者に周知であり[Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th edition, A. R. Gennaro, Ed., Mack Publishing Company (1990); Pharmaceutical Formulation Development of Peptides and Proteins, S. Frokjaer and L. Hovgaard, Eds., Taylor & Francis (2000);およびHandbook of Pharmaceutical Excipients, 3rd edition, A. Kibbe, Ed., Pharmaceutical Press (2000)]、生理食塩水およびリン酸緩衝液を含む。本発明に記載のFVIII変異体はまた、リン脂質または等価物を用いて薬学的組成物に、例えばリポソーム、ナノパーティクルなどの形態に製剤化することができる(国際公開公報第2004/071420号;国際公開公報第2004/091723号)。薬学的組成物は、さらに、一つまたは複数の他の活性成分を含みうる。
本発明はまた、医薬としての本発明に記載のFVIII変異体に関する。本発明はさらに、医薬としての、本発明に記載のFVIII突然変異体をコードする核酸、発現カセット、ベクターまたはホスト細胞に関する。
本発明のヒトFVIII変異体は、重症および中等度の血友病Aの場合の補充療法として使用することができる。阻害抗体を発生するリスクがより低く、連続的に使用可能なことは、異なる現存のリコンビナントヒトまたはハイブリッドFVIIIよりも大きな長所である。
該改良されたヒトFVIII変異体は、好ましくは、すでにインヒビターを発生した患者を処置することだけでなく、予防的処置にも向けられる。
加えて、該FVIIIの系統的投与は、血友病Aを有する任意の患者における予防的処置のために成し遂げることができよう。したがって、例えば外科的手技の間に出血のリスクを減らすこと、またはインヒビターの発生を予防することを想像できよう。該FVIIIの投与はまた、例えば事故、病的な出血の間の、または外科手技により引き起こされる緊急処置の場合に考慮できよう。
本発明の薬学的組成物は、経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、局所(topical)、局部(local)、気管内、鼻腔内、経皮、直腸内、眼内、耳介内投与に適し、該活性成分は1回用量として投与することができる。好ましくは、薬学的組成物は、静脈内、皮下または筋肉内投与に適する。
処置の投薬量は、FVIII欠乏の重症度に応じて変化させることができる。通常、投薬量は、考慮される患者の出血エピソードの重症度および長さに関して回数、期間および単位が調整される。FVIIIは、例えば標準的な凝固アッセイを用いて、出血を抑止するように用量決定される。本発明に記載のFVIII変異体の有効量には、非限定的に、体重1kgあたり約5〜50、好ましくは10〜50、なおさらに好ましくは20〜40単位が含まれうる。投与回数は、例えば8〜24時間毎でありうる。処置期間は、例えば1〜10日、または出血が停止するまででありうる。[例えば:Roberts, H. R., and M. R. Jones, Hemophilia and Related Conditions--Congenital Deficiencies of Prothrombin (Factor II, Factor V, and Factors VII to XII), "Ch. 153, 1453-1474,1460, Hematology, Williams, W. J. et al., ed. (1990)を参照されたい。]
この処置は、単回静脈内注射または必要に応じて長期にわたる定期的もしくは連続投与の形態でありうる。この処置はまた、リポソームを異なる時間間隔で1回または複数回皮下または経口経路により施行してもよい。
本発明は、凝固障害、特に血友病Aの処置のための医薬を調製するための、本発明に記載のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体の使用に関する。この処置は、治癒的または予防的でありうる。特定の態様では、処置される患者は、インヒビターを有する患者である。本発明はまた、本発明に記載のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体を投与することを含む、血友病Aを処置するための方法に関する。
本発明はさらに、凝固障害、特に血友病Aの処置のための医薬を調製するための、本発明に記載のFVIII変異体をコードする核酸の使用に関する。
本発明のFVIII変異体はまた、別の活性化合物と組み合わせてもよい。例えば、本発明はまた、凝固障害、特に血友病AまたはBの処置のための、第IXa因子と組み合わせた、本発明に記載のFVIII変異体の使用に関する。該組み合わせは、国際公開公報第2004/103397号に記載されている。
本発明はさらに、血友病Aを有する患者におけるインヒビターの種類を診断するための、本発明に記載の一つもしくは複数のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体の使用に関する。特に、阻害抗体の存在は、血清試料または体液(リンパ液、尿など)からアッセイされる。阻害抗体の検出は、ELISA、電気泳動的ブロッティング、ラジオイムノアッセイによる免疫学的検出、およびFVIII活性アッセイ(例えば凝固アッセイ)により実施することができる。
実際に本発明者らは、インヒビターにより特異的に認識される位置を野生型ヒトFVIIIから同定した。該位置は、血友病に存在する阻害抗体の種類を明らかにするために、個別に、同じドメイン内で組み合わせて、またはA2およびC2ドメインの間で組み合わせて使用することができる。実際に、阻害抗体を診断する必要性は重大である。該インヒビターのタイトレーションは、あらゆる補充療法に先行して必要である。したがって、本発明者らは、阻害抗体を判断するために本発見を使用することを提案する。血友病患者におけるベセスダアッセイ(インヒビター力価のアッセイ)は、ELISAに移行する前後に実施することができるが、ELISAにおいて捕捉抗原は、別々または組み合わせて採用された本発明のFVIII変異体に対応する。インヒビターの力価は、野生型FVIIIを用いて実施された対照では有意に減少するであろう。インヒビターの力価が不変のままであるような一つまたは複数の変異体の組み合わせは、インヒビターを用いた血友病患者のための処置として使用される。したがって、この診断は、本発明に記載のヒトFVIII変異体の送達をコントロールおよびターゲティングすることを可能にする。
したがって、本発明は、以下を含む処置のための方法に関する:
本発明に記載の一つまたは複数のFVIII変異体に対する、患者の血清試料に含有される阻害抗体の認識検査;
該阻害抗体により認識されない一つまたは複数のFVIII突然変異体の選択;および
b)より選択される一つまたは複数のFVIII突然変異体の投与。
好ましい方法で、患者の試料と本発明に記載のFVIII変異体の間の認識検査は、ベセスダアッセイにより実施される。対照として、認識検査は好ましくは野生型FVIIIで実施される。
本発明は、本発明に記載の一つまたは複数のFVIII変異体を含む診断キットに関する。
本発明はまた、インヒビターを有する患者における血友病Aの処置のための医薬を調製するための、本発明に記載の一つもしくは複数のヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体の使用に関し、その患者の血清は、該ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体を認識する抗体を含有しない。
本明細書に引用される全ての参考文献は、参照により本出願に含まれる。本発明の他の特徴および長所は、限定のためではなく例示のために提供される以下の実施例で明らかとなろう。
実施例
実施例1:分子生物学
1および13位に第IX因子の二つの切断されたイントロンを有するFVIII相補DNA(5012bp)(配列番号4)を、ベクター(pcDNA3.1 GS, Invitrogen)のNotIとXho1制限部位の間にクローニングし、哺乳動物細胞にこのタンパク質を発現させた。pcDNA/FVIII構築物は、10439bpのプラスミドに相当した。この遺伝子は、FVIIIの活性に不可欠な五つの機能的ドメインA1、A2、A3、C1およびC2を含む。BドメインがFVIIIの血液凝固促進機能に何ら優れた役割を果たさないことが以前に示されたが、本発明者らは、このドメインの欠失を有するFVIIIを産生させることを選択した。A1およびA2ドメインをコードする領域は、それぞれイントロンを有する。コードしているエキソンの間にこれら二つのイントロン領域を挿入すると、ヒトFVIIIの発現が有意に向上する。この遺伝子によりコードされるタンパク質配列を配列番号5に示す。
突然変異誘発戦略は、FVIIIのターゲティングされたドメイン、すなわちA2、A3およびC2に単一アラニン突然変異体の全てを系統的に生成することにあった。該突然変異体は、US2004/0048268に記載されたMassive Mutagenesis(登録商標)法により生成された。
先に述べたように、ドメインA2、C2およびA3は、阻害抗体によるFVIII認識の優先的なターゲットであることが示された。これらの機能的ドメインにおける各アミノ酸を、A2ドメインのイントロンセグメントとは別にアラニンにより置換した。以下の位置にアラニン突然変異を導入するように、一連の795個のオリゴヌクレオチド(32塩基長)を設計および製造した:i)376−719[A2];ii)2173−2325[C2];iii)1691−2025[A3]。本発明に使用されるヒトFVIIIの突然変異についての付番システムは、Woodら(Nature, 1984, 312:330-337)により定義されたものである。部位特異的突然変異誘発の後に、本発明者らは、考慮された位置でアラニン突然変異をライブラリーの各突然変異体が有したことをチェックするために、2回の連続的配列決定を行った。FVIIIのC2、A2およびA3ドメインにおけるアラニン突然変異体のこの集合は、この分子についてこれまでに実施された最初の包括的部位特異的突然変異体ライブラリーである。
実施例2:COS−7哺乳動物細胞におけるヒトFVIIIアラニン突然変異体の発現
FVIIIは通常、哺乳動物細胞に発現される(Toole et al., 1984, Nature, 312:342-347;Gitschier et al., 1984, Nature, 312:326-330;Wood et al., 1984, Nature, 312:330-337;Vehar et al., 1984, Nature, 312:337-342;国際公開公報第8704187号;国際公開公報第8808035号;国際公開公報第8803558号;米国特許第4757006号)。
ネイティブまたは突然変異pcDNA/FVIII構築物でCOS−7細胞をトランスフェクションするために、該細胞が90%集密度に達したときにトリプシン処理した。COS−7細胞を1/4の比で再度捲種した(すなわち細胞が表面にいったん接着したときに約25%の集密度が得られるように)。細胞が70〜80%集密度に達したときに、COS−7細胞の一過性トランスフェクションを90mm培養プレートで実施した(ウェル1個あたり6ml)。トランスフェクションは、体積18μlのFuGENE-6(Roche, Meylan, France)について約6μgのDNAを用いて実施した。
トランスフェクションの前に、FuGENE-6を、無血清IMDM培地で希釈し、室温で5分間インキュベーションした。FuGENE-6/DNA混合物を室温で15分間放置し、次いで完全培地中の細胞に滴加した。トランスフェクションの24時間後にFVIIIを含有する最初の上清を収集し;次いで新鮮培地6mlを細胞に注いだ。48時間後に培養上清(6ml)を収集し、小分けし、凝固(発色)アッセイまで−20℃で保存した。野生型FVIIIの平均発現レベルをELISA(Stago販売のELISAキット)により予測し、そのレベルは、20〜60ng/mlに含まれた。
全ての細胞培養試薬をInvitrogenから入手した。COS−7細胞(SV40をトランスフォーメーションされたアフリカミドリザル腎細胞)を、イソコブ改変ダルベッコ培地(IMDM)を使用した標準的な培養条件(37℃、湿潤5% CO雰囲気中)で成長させた。IMDMにL−グルタミンアナログ(glutamax)、非働化ウシ胎児血清(終濃度10%)および抗生物質(ペニシリン40U/mlおよびストレプトマイシン0.1mg/ml)を添加した。
実施例3:一次スクリーニング:ヒトFVIIIアラニン突然変異体の機能分析
一次スクリーニングは、同体積のCOS−7細胞培養上清で得られた全凝固活性の測定値と関連する(図1)。凝固活性測定の二つの異なるアッセイであるクロノメトリックアッセイおよび発色アッセイを一次スクリーニングに使用した。
クロノメトリック活性は、被験FVIII分子を希釈したものをFVIII欠乏血漿(Stago)の存在下のイミダゾール緩衝液中でインキュベーションした後に測定した。カルシウムの添加により凝固が開始し、血餅が形成するまでの時間をMDA-II装置(BioMerieux, Marcy-l' Etoile)で測定した。795個のアラニン突然変異体の血液凝固活性は、National Hemophilia Treatment Center(Hospices Civils de Lyon)のロボット工学プラットフォームでのクロノメトリックアッセイにより測定した。全てのアラニン突然変異体のクロノメトリック活性を、各トランスフェクションについての内部標準として使用した野生型FVIIIの活性と比較した。非突然変異FVIIIに対する全活性のこれらの測定の結果は、以下の2種類の突然変異体を識別した:I)野生型FVIIIの活性の少なくとも50%を保持した突然変異体;ii)野生型FVIIIの活性の50%未満を有する突然変異体。図2に、分析した795個のアラニン突然変異体のうち359個の凝固活性を示す。これらのデータは、血液凝固活性についてこれらのFVIII残基のそれぞれの機能マッピングを表し;アラニン突然変異により抑制される血液凝固活性は、検討された残基がFVIIIの血液凝固活性に不可欠であることを示す。
非突然変異FVIIIの全活性の50%超を保持した158個の突然変異体を、二次スクリーニングのためにこのクロノメトリックアッセイにより選択した。それらの活性は、最初に第2の凝固アッセイ、すなわち上記発色アッセイによりまず確認した。このアッセイはまた、National Hemophilia Treatment Center(Hospices Civils de Lyon)のロボット工学プラットフォームで行った。158個の選択されたアラニン突然変異体の発色活性は、Coamatic Factor VIIIキット(Chromogenix, Instrumentation Laboratory, Milan, Italy)を用いて、製造業者の説明書に準じて実施した。簡潔には、提供された希釈緩衝液で培養上清(50μl)を希釈し、37℃で4分間予備インキュベーションした。次いで、37℃で予熱した反応媒質(50μl)を4分間加え、その後、37℃で顕色媒質50μlを添加した。マイクロタイタープレートを振盪後直ちに、経時的な生成物の形成を分光光度計を用いて405nmで測定した。生成物の形成はmUOD/minで表した。値が200mUOD/minよりも大きかった場合、より高い希釈倍率を使用してアッセイを繰り返した。
表1は、非突然変異FVIII活性の50%超を保持した158個の突然変異体の活性を示す。該158個の突然変異体は、二次スクリーニングのために選択した。
実施例4:二次スクリーニング:ヒトFVIII阻害抗体に対する抗原性喪失の評価
二次スクリーニングは、一次スクリーニング後に選択された158個の突然変異体に関して下記のように実施された、ベセスダアッセイ類似のアッセイに関連する;該アッセイは、阻害血清(または抗体)を被験FVIII分子または参照標準と接触させる段階およびクロノメトリックアッセイによりFVIIIの血液凝固活性を測定する段階を含む。
異なるFVIII構築物によりトランスフェクションされたCOS細胞と48時間接触した後に得られた培養上清を使用した。該上清は、完全培地[(IMDM、Invitrogen)、10%ウシ胎児血清、2mM L−グルタミン、100U/mlペニシリン、100mg/mlストレプトマイシン]中で産生した。上清を新鮮完全培地に希釈して、約10〜20%(1FVIII単位=100%活性=200ng/ml)の範囲に含まれる最終クロノメトリック活性を得た。希釈または無希釈の培養上清(140μl)を150μlのFVIII枯渇ヒト血漿(Stago, Asnieres, France)に添加した。次いで、抗体希釈物(10μl)をこの混合物に添加した。これらの抗体は、インヒビターを有する血友病患者からプロテインAを用いて精製されたIgG画分である。非血友病対照からのIgG画分を同様に得た。ベセスダインヒビター力価は、血漿由来のインヒビター活性と同一であった。したがって、精製プロトコールは、抗体のインヒビター活性に影響しなかった。最初に抗体を新鮮完全培地で希釈し、一定の抗体希釈物または系列希釈物のいずれかを用いて測定を行った。使用された一定の抗体濃度は、12.5%活性を有するリコンビナントFVIII標準溶液の50%阻害を生じる濃度であった。試料を37℃の水浴中で1時間30分間インキュベーションした。次いで、MDA-II装置(BioMerieux, Marcy-l' Etoile)で血液凝固活性を測定し、CHO細胞系で安定的に産生された同一のFVIIIから樹立した標準曲線と対比した。結果は、患者の血清由来の阻害抗体による所与の突然変異体の血液凝固活性の阻害の防止を表すパーセンテージとして表現する。該パーセンテージは、FVIII突然変異体E518Aについて図5に示すように計算した。表された阻害防止は、パーセンテージ=−[(b−a)/a]×100であり;式中、「a」は、WTの残留活性パーセンテージ(血清+IgG/血清−IgG)であり、「b」は、突然変異体の残留活性パーセンテージ(血清+IgG/血清−IgG)である。
表2に、30個の単一突然変異体について、5人の血友病患者由来の血清についての阻害への防止のパーセンテージを示す。該突然変異体を、一次スクリーニングで選択された158個の突然変異体の二次スクリーニングで選択した。血清TDおよびSLについての突然変異体2316、血清GCについての突然変異体2294、血清FSについての突然変異体403ならびに血清PRについての突然変異体2275などのように、いくつかの突然変異体は、ある種の血清を用いた阻害に対して高パーセンテージの防止を示す。
患者の血清を、それらの高いベセスダ力価(10BU超)およびそれらの異なるインヒビタープロファイルから選択した。これらの患者は、もはやFVIII注射で処置することができず、バイパス製剤を必要とする。したがって、これらの患者の一人の阻害抗体によるFVIII活性阻害をたとえ部分的であっても向こうにするFVIIIアラニン突然変異体を得ることは、インヒビターを有する血友病患者を処置する将来的なアプローチに向けた大きな一歩である。多数の突然変異体および異なる検査血清で得られた種々のデータから、大部分の阻害抗体を避けることができるが、その血液凝固促進活性は保持しているような改良されたFVIIIを誘導する突然変異の組み合わせを作り出すことが可能になるであろう。
トランスフェクションに関するFVIIIの発現レベルの再現性は、以下の野生型FVIIIの比活性により照査された。実際に、抗原の測定(Stago製市販ELISAキット)から計算された比活性は、異なるトランスフェクションで産生した野生型FVIIIと同一であった。同様に、野生型FVIIIの活性の少なくとも50%を保持した突然変異体について抗原濃度を測定し、それからそれらの比活性を決定した。比活性は、ELISAキット(Stago FVIIIキット)で得られたタンパク質濃度(ng/ml)に対する、発色アッセイで測定された全活性(mUOD/min)に相当する。表3は、二次スクリーニングで選択された30個の突然変異体の全活性および比活性の比較データを示す。
8個のFVIIIアラニン突然変異体2175、2199、2200、2215、2251、2252、2278および2316は、本発明の範囲内で使用されるCOS細胞産生培地への平均分泌能力を遙かに超える平均能力を示した。図3は、これら8個の突然変異体について得られたデータを示す。これらの突然変異体の全凝固活性を、発色アッセイにより測定した。それらの濃度は、野生型FVIIIの約2〜4倍であった。この性質は、リコンビナントFVIIIの製造のために興味深く、新世代FVIIIの製造コストを下げることを可能にすることができよう。また、それは、血友病患者のための遺伝子療法に好都合でありうる。さらに、より大きい分泌能を付与するこれらの突然変異は、阻害抗体による阻害を防止する突然変異と組み合わせると、例えば該抗原性のより低い突然変異体の任意の相対的な分泌喪失の補償を可能にすることによって、大変興味深くなりうる。
15個の突然変異体2177、2183、2186、2191、2196、2204、2205、2206、2213、2217、2235、2258、2264、2268および2269は、野生型FVIIIよりもはるかに高い比活性を示したが、野生型FVIIIに近い高い産生レベル(10ng/ml超の濃度)を維持した。これらの15個の突然変異体の比活性を図4に示す。これらの突然変異体の全凝固活性を、発色アッセイにより測定した。この性質は、患者に注射されるFVIIIのより少量または回数の少ない投与を可能にすると思われることから、興味深い。さらに、より高い比活性を付与するこれらの突然変異は、阻害抗体による阻害を防止する突然変異と組み合わせると、抗原性のより低い該突然変異体の任意の相対的な活性喪失の補償を可能にすることによって、大変興味深くなりうる。
実施例5:二次スクリーニングで選択された最良の単一突然変異体の選択および組み合わせ
二次スクリーニングで選択された30個の単一突然変異体のうち、それらの各突然変異を組み合わせるために8個を選び、それぞれの注目すべき性質の累積/相加効果を得た。これらの突然変異体についての選択基準は複雑であり、以下のパラメーターを考慮した:
−インヒビターを有する血友病患者由来の検査血清の少なくとも一つについて少なくとも25%の阻害防止;
−非突然変異FVIIIに対して少なくとも100%の血液凝固全活性;および
−再現性的に良好なレベルの発現。
8個の選択された突然変異体は、A2ドメインにおける突然変異体409、462、507および629ならびにC2ドメインにおける突然変異体2289、2294、2312および2316であった。以前に言及したように、選択基準は、表3に示すような高い比活性(発現レベルに対する血液凝固活性)を考慮に入れた。この比活性レベルは、異なる実験で一定でなければならなかった。
当業者に公知の突然変異誘発法により、8個の単一突然変異409、462、507、629、2289、2294、2312および2316の組み合わせから生じた28個の二重突然変異体(表4に示す6個のA2二重突然変異体+6個のC2二重突然変異体+16個のA2−C2二重突然変異体)を構築した。これらの突然変異体を、実施例2に記載されたようにCOS−7哺乳動物細胞に一過性発現させた。前の実施例に記載したように、それらの発現レベルおよびそれらの活性レベルをそれぞれELISAおよび発色アッセイ(mUOD/min)により測定した。次いで、これら28個の突然変異体を、血友病患者由来の抗体による阻害へのそれらの防止について評定した。A2二重突然変異体は、患者の血清由来の抗体の一つまたは全てについて有意な阻害防止を示したが、C2ドメイン突然変異を有する組み合わせ(6個のC2二重突然変異体+16個のA2−C2二重突然変異体)は、有意でない、またはゼロの阻害防止を示した。
表5は、6個のA2二重突然変異体の比活性、および実施例4と同様に計算した、4人の血友病患者TD、GC、SLおよびPR由来の血清による阻害へのそれらの防止のパーセンテージを示す。特に好ましい二重突然変異体は、4人の患者のうち最低3人由来の抗体を有意に防止した。これは、A2ドメインにおける4個の単一突然変異の累積効果を例示している。したがって、選択は、4つの突然変異409、507、462および629の組み合わせに基づいた。三重突然変異体およびこれら4個の突然変異409、507、462および629を含む四重突然変異体もまた構築した。
実施例6:四重突然変異体(FVIII−4A2)の構築および特徴付け
4個の選択されたA2突然変異409、462、507、629の組み合わせから得られた四重突然変異体を、当業者に公知の古典的突然変異誘発法により構築した。実施例9に記載されるように得られたCHO細胞系で四重突然変異体を製造した。5人の血友病患者FS、TD、GC、PRおよびSL由来の抗体による阻害へのそれの防止についてもまた、この突然変異体を特徴づけた。阻害抗体と共にインキュベーション後に測定された残留活性を、非免疫抗体と共にインキュベーション後に残った残留活性で除算する。このように残留活性のパーセンテージを測定したが、これを図6のグラフに表示する。これらのグラフに、インヒビターを有する、異なる患者由来の抗体に異なる希釈を行ったものと接触した後のFVIII−4A2の残留活性を図示する。阻害抗体と共にインキュベーションされた後に、FVIII−4A2突然変異体がずっと高いクロノメトリック活性を保持したことが明らかに分かる。したがって、最高の阻害抗体濃度についての残留活性の増加は230〜450%の範囲であり、残留活性の該パーセンテージは、阻害抗体の起源と使用される濃度の両方に依存した。
FVIII−4A2への抗体の直接結合が改変されたかどうかを測定するために、上記と同じプロトコールに準じて患者の血清の代わりに以下の三つの追加的な抗体を使用した:患者の抗体のために使用されたものと同じプロトコールから生成された抗A2ドメイン抗体(GMA012、Green Mountain Antibodies)、抗C2ドメイン抗体(ESH4、American Diagnostica)およびウサギポリクローナル抗体。二つの抗A2ドメイン抗体、ウサギポリクローナル抗体およびGMA012についてのこれらの対照実験の結果を図7に示す。明らかに、FVIII−4A2のA2ドメインにおける突然変異は、FVIII−4A2が抗A2ドメイン抗体GMA012およびウサギポリクローナル抗体を回避できるようにした(図に示す)。他方、ESH4については野生型FVIIIに対するFVIII−4A2の阻害の有意差はみられなかった(データは示さず)。これらの結果を阻害防止のデータと関連させると、一方でA2ドメインにおける突然変異導入により患者の抗体を回避させ、他方で認識が野生型FVIIIに類似していることから、FVIII−4A2のC2ドメインは損傷していないことが示される。フォンウィルブラント因子との、および完全なFVIII活性(カルシウムおよびリン脂質の結合)に必要な補因子との相互作用を担うのがC2ドメインであることから、後者のポイントは、FVIII−4A2活性に重要である。
実施例7:FVIII−4A2突然変異体の特徴付け
a)ELISA
実施例9に記載されたプロトコールに準じて野生型FVIIIと同じCHO細胞系でFVIII−4A2を製造した。これを同じプロトコールで精製したことから(実施例9にも記載)、機能的分析でFVIIIと比較した。ELISAキットでFVIII−4A2の濃度を測定した(下記プロトコール参照)。導入された突然変異がこのキットを用いた突然変異FVIIIの定量を変化させなかったことをチェックするために、一連のモノクローナル抗体を使用して追加の対照実験を行った。これによって、類似した濃度の野生型FVIIIおよびFVIII−4A2が、軽鎖C2ドメインに対する抗体ESH−4により等しく認識されたことが示された。阻害防止のデータに一致して、野生型FVIIIに比べてGMA012抗体によるFVIII−4A2の認識は大きく減少した。これらのデータを図8に示す。
これらの実験のためのELISAアッセイのプロトコールを下に記載する。
試薬を50mM CAPS(pH9.0)で少なくとも5倍希釈し、4℃で一晩インキュベーションして、対象となる生成物をELISAプレート支持体(Nunc Maxisorb)上にコーティングした。次いで、ウェルをTBS−T緩衝液(50mM Tris−HCl(pH8.0)、100mM NaCl、5mM MgCl、0.01% Tween20、0.05% BSA)で2回洗浄し、次いで、TBS−3% BSA(50mM Tris−HCl(pH8.0)、100mM NaCl、5mM MgCl、0.01%Tween−20、3%BSA)で1時間ブロッキングした。次いで、プレートにコーティングされたものに結合する試薬をTBS−3%BSAで希釈し、室温で1時間30分インキュベーションし、次いで、TBS−Tで3回洗浄した。一次抗体およびホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)に結合した二次抗体をTBS−3%で希釈し、それぞれ室温で1時間30分添加した。二次抗体を2000倍希釈した。二つの抗体のインキュベーションの合間にプレートをTBS−Tで3回洗浄し、次いで、もう一度洗浄してから、基質であるOPD/尿素混合物(Sigma)を添加した。2.5M HSOを添加することにより酵素反応を停止させた。吸光度を490nmで読み取った。
b)比活性の測定
FVIII−4A2突然変異体の比活性は、発色活性を濃度で除算することによって決定した。これらの比活性を野生型と比較した。野生型FVIIIの発色活性は約15±1ODU/min・μgであり、FVIII−4A2の発色活性は約27±11ODU/min・μg、すなわちより高い活性であった。
c)トロンビンによる活性化
野生型FVIIIおよびFVIII−4A2(0.125Uまたは25ng)を10μMのホスファチジルコリン:ホスファチジルセリンの80:20混合物および0.1mg/ml BSAを含有する40mM HEPES緩衝液、100mM NaCl、5mM CaCl2に希釈し、次いで、37℃で5分間インキュベーションした。トロンビン(0.05U)を加え、その作用を異なる時間に測定した。各時間に一定分量を取り出し、FXaを生成させるために同緩衝液に希釈したヒルジン(0.5U)、第IXa因子(50nM)および第X因子(200nM)の混合物と共にインキュベーションした。FXa基質pNAPEP−25を直ちに加え、発色産物の形成を405nmで測定した。初速度を測定し、1分間あたりに形成したFXaの量を計算した。
野生型FVIIIおよびFVIII−4A2は、トロンビン添加の1〜2分後にピークに達するFVIII活性の急速な増加に続いて約2〜3分の半減期での該活性の急速な減少を伴う同一のトロンビン応答プロファイルを示した。図9に示された結果は、FVIII−4A2が、野生型FVIIIと同じく、トロンビンによって認識されるが、4個の突然変異の一つにより引き起こされたおそれのある活性の相対的な減少を伴うことを示している。
d)A2ドメインの解離
野生型FVIIIおよびFVIII−4A2を上記のように1分間活性化させた。次いで、ヒルジンを添加し、FVIIIaを37℃で異なる時間放置した。該時間に一定分量を取り出し、リン脂質、FIXaおよびFXの混合物と共にインキュベーションした。FXaを5分間形成させ、次いで、停止緩衝液を加えた(Tris 50mM(pH8.8)、475mM NaCl、9mM EDTA)。形成したFXaの量を上記のように測定した。
FVIIIaを異なる時間インキュベーションしてから、その残留活性を測定した。経時的な活性の喪失は、A2ドメインの解離に対応した。野生型FVIIIおよびFVIII−4A2の活性喪失プロファイルは同様であったが、それぞれの動態は異なった。実際に、野生型FVIIIは3分という半減期を有したが、FVIII−4A2の半減期は11分であった。この増加した安定性から、発色アッセイで観察されたより高い比活性を説明できよう。この検査では、FVIIIaを4分間インキュベーションしてから、基質を加えた。このように野生型FVIIIは、この検査の間にFVIII−4Aよりも速くその活性を喪失した。結果を図10に示す。
実施例8:FVIII−3A2突然変異体の構築および特徴付け
以下の4個の三重FVIII−3A2突然変異体を構築した:FVIII−3A2(409−462−507)、FVIII−3A2(462−507−629)、FVIII−3A2(409−462−629)、FVIII−3A2(409−507−629)。
FVIII−3A2(409−462−507)の比活性の測定
FVIII−3A2突然変異体(409−462−507)の比活性は、発色活性またはクロノジェニック活性を濃度で除算することによって決定した。これらの比活性を野生型FVIIIと比較した。FVIII−3A2(409−462−507)の発色活性は、野生型FVIIIの発色活性の98%であった。これらの結果は、FVIII−3A2の629位に突然変異が不在であることが、FVIII−4A2よりも高い血液凝固活性をもたらすことを示している。
FVIII−3A2(409−462−507)の阻害防止
この突然変異体をまた、4人の血友病患者FS、TD、GCおよびSL由来の抗体による阻害へのそれの防止について分析した。阻害抗体と共にインキュベーション後に測定された残留活性を、非免疫抗体と共にインキュベーション後に残留した活性により除算した。このように残留活性のパーセンテージを決定し、図11の曲線に表した。これらの曲線は、インヒビターを有する、異なる患者由来の抗体に異なる希釈を行ったものと接触した後のFVIII−3A2(409−462−507)の残留活性を示している。FVIII−3A2突然変異体(409−462−507)を使用すると、阻害抗体と共にインキュベーションした後にずっと高いクロノメトリック活性を保持できるようになることが明らかに見てとれる。したがって、突然変異409−462−507の組み合わせは、残留活性の増加を招く、より大きい阻害防止をもたらす。残留活性のこのパーセンテージは、阻害抗体の起源と使用される濃度の両者に依存する。
実施例9:FVIII−4A2を発現しているCHO細胞系の製造およびFVIIIの精製/製造
CHO細胞系の製造
FVIIIを発現しているCHO細胞系(ECACC85050302)は、Plantierら(Thrombosis and Haemostasis 2001; 86 p.596)に記載されたように生成させた。簡潔には、加湿5%CO雰囲気中で細胞を37℃で維持した。10%ウシ胎児血清および1%ペニシリン−ストレプトマイシンを添加したIMDM培地で細胞を成長させた。細胞(7×10個)をトリプシン処理し、PBSに再懸濁し、次に、対象のcDNA(7μg)の存在下でエレクトロポレーションに供した。次いで、ゲネチシン(geneticin)(0.6mg/ml)の存在下で細胞を再播種した。個別のクローンを選択し、継代し、増幅させた。細胞がFVIIIを合成する能力は、培地の発色活性を測定することによって決定した。最良産生性のクローンを増幅させ、3個のフラスコに成長させた。産生を5日間かけて行い、その間に細胞を1日中完全培地中でインキュベーションし、3回洗浄し、次いで、血清の代わりに1% BSAを含有するIMDM培地で一晩インキュベーションした。BSA含有培地を収集し、2500rpm、4℃で10分間遠心分離し、−30℃で保存した。その日のうちに細胞を完全培地に戻した。
FVIII突然変異体(FVIII−3A2およびFVIII−4A2)の精製および製造
精製プロトコールは、Jenkinsら(Blood, 2004)により記載される技法に基づいた。培地を解凍し、40%(m/V)(NHSOを添加した。培地を4℃で一晩振盪し、次いで、14000rpm、4℃で30分間遠心分離した。ペレット1容を10容の20mM MES(pH6.0)、100mM NaCl、5mM CaCl、0.01% Tween−20緩衝液に再懸濁し、同様であるが200mM NaClを含有する緩衝液で一晩透析した。透析液を13,000rpm、室温で10分間遠心分離し、次いで、2ml/minでFLPC Sepharose FFカラムにロードした。このカラムは、同緩衝液で予め平衡化しておいた。FVIIIを0.2〜1MのNaCl勾配で溶出させた。最高の発色活性を有する画分をプールし、50mM HEPES(pH7.4)、100mM NaCl、5mM NaClおよび0.01% Tween−20緩衝液で透析した。透析液を小分けし、−80℃で保存した。SDS−PAGE 10%アクリルアミドで泳動した後に、硝酸銀染色およびイムノブロットによりタンパク質の質を評定した。FVIII濃度をAsserachrom FVIII:Agキット(Stago, Asnieres, France)により測定した。

Claims (24)

  1. ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体が、A2ドメインの462、409、507、629、400、562、403、518、414、496、421、493、486、および494位の残基、ならびにC2ドメインの2206、2212、2226、2244、2261、2275、2280、2281、2282、2289、2294、2311、2312、および2316位の残基からなる群より選択される少なくとも一つのアミノ酸の置換を含み、該位置が配列番号3に示されることを特徴とする、ヒトFVIII変異体またはその生物学的に活性な誘導体。
  2. 変異体が、A2ドメインの462、409、507、および629位の残基、ならびにC2ドメインの2289、2294、2312、および2316位の残基からなる群より選択される少なくとも一つのアミノ酸の置換を含み、該位置が配列番号3に示されることを特徴とする、請求項1記載の変異体。
  3. 変異体が、A2ドメインの462、409、507、および629位の残基からなる群より選択される少なくとも一つのアミノ酸の置換を含み、該位置が配列番号3に示されることを特徴とする、請求項1記載の変異体。
  4. 単一置換を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載の変異体。
  5. 変異体が、C2ドメインの2202位の残基およびA2ドメインの437位の残基からなる群より選択される少なくとも一つのアミノ酸の置換をさらに含み、該位置が配列番号3に示されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載の変異体。
  6. 変異体が、409+462、409+507、462+507、409+629、462+629および507+629からなる群より選択される二つの置換の組み合わせを含むか、またはそれからなり、該位置が配列番号3に示されることを特徴とする、請求項1記載の変異体。
  7. 変異体が、409+462+507、462+507+629、409+462+629および409+507+629からなる群より選択される三つの置換の組み合わせを含むか、またはそれからなり、該位置が配列番号3に示されることを特徴とする、請求項1記載の変異体。
  8. 変異体が、409、462、507および629位の四つの置換の組み合わせを含むか、またはそれからなり、該位置が配列番号3に示されることを特徴とする、請求項1記載の変異体。
  9. 変異体が、C2ドメインの2177、2183、2186、2191、2196、2204、2205、2213、2217、2235、2258、2264、2268および2269位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換をさらに含み、該位置が配列番号3に示されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項記載の変異体。
  10. 変異体が、C2ドメインの2175、2199、2200、2215、2251、2252および2278位の残基からなる群より選択される、少なくとも一つのアミノ酸の置換をさらに含み、該位置が配列番号3に示されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項記載の変異体。
  11. 変異体のポリペプチド配列が、任意の欠失または切断を含まずに、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15個の置換により配列番号3の配列と異なることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項記載の変異体。
  12. ドメインBの部分的または全体的欠失にあることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項記載の変異体。
  13. アミノ酸が、アラニン、メチオニン、セリン、グリシン、およびロイシンより選択されるアミノ酸、好ましくはアラニンにより置換されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項記載の変異体。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項記載の変異体をコードする核酸。
  15. 請求項14記載の核酸の発現ベクターまたはカセット。
  16. 請求項1〜13のいずれか一項記載の変異体を含む薬学的組成物。
  17. 血友病Aの処置のための医薬を調製するための、請求項1〜13のいずれか一項記載の変異体の使用。
  18. 処置される患者が、インヒビターを有する血友病患者であることを特徴とする、請求項17記載の使用。
  19. 処置される患者が、インヒビターの発生前の血友病患者であることを特徴とする、請求項17記載の使用。
  20. 医薬としての、請求項1〜13のいずれか一項記載の変異体。
  21. 血友病Aの処置に使用するための、請求項1〜13のいずれか一項記載の変異体。
  22. 処置される患者が、インヒビターを有する血友病患者であることを特徴とする、請求項21記載の変異体。
  23. 処置される患者が、インヒビターの発生前の血友病患者であることを特徴とする、請求項22記載の変異体。
  24. 血友病Aを有する患者におけるインヒビターの種類の診断のための、請求項1〜13のいずれか一項記載の一つまたは複数の変異体の使用。
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