従って、本発明は、ランプの黒化によって引き起こされる問題を回避しながら、長期間飽和閾値を下回って放電ランプを駆動する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、放電ランプ、具体的には高圧又は超高圧放電ランプを駆動する方法であって、前記ランプの内部の黒化のレベルを表す黒化値が決定される工程を有する方法を提供する。語‘表す(represent)’は、黒化値がランプの内側の黒化のレベルに関連することを意味することを意図する。すなわち、黒化値は、ランプの黒化の程度の直接的な指標を与える。この黒化値は、ランプの動作の存続期間に従って連続的に調整され得る。回復パラメータは黒化値に基づいて計算される。この回復パラメータもやはり連続的に調整され得る。ランプ電力が飽和電力レベルを上回って増大する場合に、ランプは、特定の回復時間の間、回復パラメータに従って駆動される。あるランプタイプのための回復時間は、例えば、黒化値から導出され得、あるいは、そのランプタイプに関して実行される試験の間に行われる観測から得られる所定値であっても良い。
本発明に従う方法により、たとえ黒化が起こるとしても、長期間、飽和又は減光モードでランプを駆動することが可能である。如何なる蓄積された黒化も、飽和閾値を上回る動作モードでの臭素再生サイクルによって破壊(除去)され得ることが分かっている。従って、本発明に従って、減光動作モードの間に蓄積する黒化は、制御される‘回復(recovery)’動作期間の間に除去又は破壊される。この期間に、ランプは、ランプが過熱しないことを確実にするために回復パラメータを用いて駆動される。このような制御された期間の終わりまでに、すなわち、回復時間が経過すると、黒化は原則的に分解又は破壊されている。これにより、ランプの内壁は有効にきれいにされ、ランプ電力はランプに対する如何なる有害な影響も伴わずに定格ランプ電力へともう一度増大することができる。本発明に従う方法の明白な利点は、プロジェクタシステムにおけるランプが、ランプに対する有害な影響を伴わずに、例えば50時間及びそれ以上といった特に長い期間、飽和動作モードで駆動され得ることである。このことは、今まで、上述されたような従来の方法によっては実現不可能であった。
上述されたように、ランプは、ランプの壁での好ましくない温度上昇が減光動作相の完了後に回避される場合に黒化から‘回復(recover)’する。本発明に従う方法では、前記黒化値から導出される回復パラメータは、ランプへ印加される電力の制御されるレベルでありうる。これにより、ランプでの温度は急減に増大することを防止される。あるいは、回復パラメータは、ランプの強制冷却に影響を及ぼして、ランプの壁での温度が、ランプへのダメージが起こりうるレベルに達しないことを確かにすることができる。
プロジェクタシステムで放電ランプを駆動する適切な駆動配置は、前記ランプの内部の黒化のレベルを表す黒化値を決定する黒化値決定ユニットと、前記黒化値に基づいて回復パラメータを計算する回復パラメータ計算ユニットとを有する。当該駆動配置は、更に、ランプ電力が飽和電力レベルを上回って増大する場合に、前記回復パラメータに従って特定の回復時間の間前記ランプの動作を制御する制御ユニットを有する。このような駆動配置は、また、前記黒化値から回復時間を導出する回復時間計算ユニットを有することができる。
残りの従属請求項及び続く記載は、本発明の特に有利な実施形態及び特徴を開示する。
如何なる適切なパラメータ又は値も、黒化値に達することを監視され得る。例えば、ランプの黒化のレベルは、その光出力を測定することによって推定され得る。飽和モードで駆動されているランプが、ランプ電力が一定の電力レベルに保たれているにもかかわらず光出力の低下を示す場合は、その光出力の低下は、ランプの内部でのタングステン沈着物の生成に起因すると考えられる。その場合に、光出力の低下の範囲はランプでの黒化のレベルを示しうる。
試験は、ランプが飽和モードで駆動される時間の長さに黒化が直接的に関連することを示している。言い換えると、ランプが飽和モードで駆動される時間が長ければ長いほど、ランプは、蓄積された黒化を完全に除去するために、非飽和モードでますます長く駆動される必要がある。ランプは、飽和及び非飽和モードで交互に駆動され得、恐らくは様々な時間長さで、1のモードから他のモードへと変化する。従って、本発明の特に好ましい実施形態では、前記黒化値は、前記ランプが飽和電力レベルを下回る電力レベルで駆動される飽和時間と、前記ランプが飽和電力レベルを上回る電力レベルで駆動される非飽和時間とに基づく。
また、試験は、回復が黒化よりも早いことを示している。すなわち、黒化を分解するためにランプが駆動されるべき時間の長さは、黒化が蓄積した飽和モードでランプによって以前に費やされた時間の長さよりも短い。ランプのタイプに依存して、蓄積した黒化の分解は、蓄積自体よりも最大で10倍速い。従って、本発明の好ましい実施形態で、前記黒化値は、前記飽和時間から前記非飽和時間の倍数を引くことによって決定される正味の飽和時間に基づく。あるタイプのランプに関して、この倍数は、例えば、5から10の間にある。
正味の時間は、黒化のレベルがこの正味の飽和時間に直接的に関連することから、黒化値として直接的に使用され得る。しかし、正味の飽和時間は、また、例えば、ある係数による調整によって、あるいは、それに付加することによって又はそれから時間値を引き算することによって、黒化値に変換され得る。
背景技術で記載されたように、ランプは、如何なる著しい黒化も起きることなく、比較的短い期間に飽和モードで駆動され得る。例えば、あるランプのタイプに関して、この時間期間は30分を有する。ランプが飽和モードでより長く駆動される場合にのみ、如何なる著しい黒化も起こりうる。従って、本発明に従う方法では、あるランプタイプのための最初の‘黒化のない’時間は正味の飽和時間から差し引かれ得る。例えば、30分に対応する値が黒化値から差し引かれ得る。代替的に、適切なタイマを用いて、前記黒化値は、飽和モードでランプを駆動する場合に、最初の所定時間が経過した後、最初に計算され得る。
飽和及び非飽和時間の関数として黒化値を決定するよう、上述されるように、タイマを使用することが最も簡単である。このようなタイマは、瞬間的な電力レベルに関する情報を有して何らかの方法で当該駆動配置へ接続される必要がある。しかし、本発明の特に有利な実施形態では、前記黒化値は、ビデオ投影システムのフレームレートが容易に決定され得ることから、単純にビデオのフレームを数えることによって得られ、ランプ電力は、一般に、フレームごとに、そのフレームに関して必要とされる光出力を与えるよう調整される。従って、前記黒化値は、前記ランプ電力が前記飽和電力レベルを下回るフレームの数から、前記ランプ電力が前記飽和電力レベルを上回るフレームの数の倍数を引いた値を有することができる。例えば、ランプ電力が飽和閾値よりも大きいフレームごとに、カウンタの値は5ずつ減少することができる。カウンタがある第1の閾値に達するならば、取るに足らない黒化も残っていないので、如何なる黒化も処理する必要はない。他方で、ランプ電力が飽和閾値を上回って増大する場合にカウンタの値が第2の閾値を上回る場合は、ランプは、カウンタが第2の閾値に達するまで、残りの回復期間の間、回復パラメータに従って駆動される。これらの第1及び第2の閾値は、望ましくは同一の閾値である。閾値は、例えば、ランプが如何なる著しい黒化も起こることなく減光モードで駆動され得るところの、あるランプタイプのための時間に対応する値でありうる。あるいは、閾値はゼロであっても良い。
望ましくは、単純なアップ/ダウン・カウンタが黒化値を記録するために使用され得る。このようなカウンタは、ソフトウェアで、又は直接的に、カウンタの外のソリッドステート回路の配置を用いてハードウェアで、実現され得る。本発明に従う駆動配置は、黒化値を与えるようランプの動作の間にフレームを数える適切なカウンタを有することができる。このカウンタは、ランプの飽和動作モードでレンダリングされるフレームごとに1ずつ増分し、一方、非飽和モードでレンダリングされるフレームごとに所定量だけ減少することができる。
上述されるように、黒色のタングステン沈着物がランプの壁面に形成される飽和レベルでの動作の期間の後に定格電力へ戻ることは、バルブの内壁の黒色被膜における吸収により、バルブの壁での温度の著しい上昇を生じさせうる。本発明に従う方法は、ランプでの温度がこのような臨界レベルを下回って保たれることを確かにする2つの可能な方法を提供する。
本発明に従う第1のアプローチでは、前記回復パラメータは、前記ランプへ印加される電力が前記回復時間の存続期間の間前記ランプの定格電力出力を下回って保たれるべき値を有する。前記回復時間の発生時に、電力は、依然として飽和閾値を上回ったままで最小であり、回復時間の終わりまでに定格又は完全な電力レベルが印加され得るまで制御されて増大する。プロジェクタシステムの他の減光可能なコンポーネントは、必要とされる減光の一部分を提供するよう配置され得る。これにより、全体の減光がランプのみによって提供される必要はない。このようにして、ランプ電力が突然に増大する場合に、必要とされる光出力は、回復期間に、制御される方法でこれらのコンポーネントを減光せず、同時に、回復パラメータに従ってランプを駆動することによって、提供され得る。
代替的に、本発明に従う第2のアプローチで、前記回復パラメータは、冷却配置のエアフローが前記回復時間の存続期間の間増大することができる値を有する。増大するエアフローは、外部からのバルブの増大した冷却をもたらし、バルブ壁面が取り返しがつかないまでにダメージをうけうる点にバルブ壁面の温度が達しないことを確かにする。エアフローが増大されるべき量は、また、プロジェクタシステムによって配備される既存の冷却配置の具現化に、例えば、冷却スリット、冷却ファンのタイプ、プロジェクタ内のエアフローの特徴等のジオメトリにある程度依存しうる。
明らかに、両アプローチを組み合わせること、すなわち、冷却配置を用いてランプへ強制冷却を加えながらランプへの電力をより低いレベルに保つことが可能である。
ランプの黒化は、上述されるように、吸収に起因してより高い壁面温度をもたらすので、飽和モードの間の水銀蒸発は、時間にわたって、より高い電力レベルで起こりうる。言い換えると、飽和閾値は一時的に高まる。従って、正味の飽和時間を正確に決定するよう、飽和閾値におけるこのような変化は、上昇した飽和閾値が飽和時間に割り当てられるべき時間量の増大と、非飽和時間に割り当てられるべき時間量の減少とをもたらしうることから、考慮に入れられるべきである。従って、本発明の好ましい実施形態で、飽和閾値又は飽和電力レベルは、飽和モードでの長期にわたる動作の間にランプでの変化した状態を考慮に入れるよう調整される。1つのアプローチで、飽和閾値は、ランプにおいて電圧及び電流を連続的に監視することによって決定され得る。しかし、これは、適切な制御回路又は付加的なソフトウェアを必要としうる。
従って、本発明の特に好ましい実施形態で、あるランプタイプに対して飽和試験で得られる既知の値は、補正された飽和閾値を得るよう黒化値とともに適用され得る。例えば、飽和モードで費やされるフレームの正味の数は、飽和閾値が調整されるべき値を得るよう所定の一定値を用いて調整され得る。試験で得られる前記一定値は、ドライバユニットソフトウェアで容易にプログラミングされ得る。これにより、飽和閾値の調整は、ランプで電圧値及び電流値を連続的に測定する必要なく実行され得る。このようにして飽和閾値を調整することによって、ランプが実際に飽和モードで駆動される存続期間は、高い精度を有して決定される。これにより、回復パラメータ及び回復存続期間も高い精度で決定され得る。
プロジェクタシステム、従って、更に、そのランプをオフする信号は、不注意又は意図的のいずれであろうと、ランプが依然として減光相にある間に生成され得る。しかし、ランプが減光モードで動作している間に蓄積された如何なる黒化も残る。当然、黒化値が失われることが有利であり、これにより、ランプの壁面に蓄積した黒化は、ランプが後に再びオンされる場合に取り除かれ得る。従って、本発明の特に有利な実施例で、黒化値は、当該駆動配置の不揮発性メモリに記憶される。これにより、その値は、たとえ電力が切断され又はプロジェクタシステムがオフされるとして、記憶に留められている。当該駆動配置は、如何なる適切な種類の不揮発性メモリも有することができる。このメモリは、黒化値の記憶のために設けられ得、あるいは、他の目的のために他の値を記憶するためにも使用され得る。
本発明の他の目的及び特徴は、添付の図面に関連して考えられる以下の詳細な記載から明らかになるであろう。しかし、当然、図面は単に本発明の説明のために設計されたものであり、本発明の限定の定義として用いられるわけではない。図中、同じ参照番号は、全体を通して同じ対象を表す。
図面に表される要素の寸法は、明りょうさのために選択されたものであり、必ずしも実際の相対的な寸法を反映しているわけではない。
図1には、時系列の演色を用いるプロジェクタシステム10の基本構成が示されている。時系列の演色で、画像における異なる色、すなわち、赤、緑及び青は次々にレンダリングされる。このような演色処理は、目の反応時間のためにユーザによって認識されない。
ランプ1の光は、赤r、緑g及び青bの色セグメントを有するカラーホイール上に反射板11内で焦点を合わせられる。明りょうさのために、3つのセグメントしか示されない。一般に、最新のカラーホイールは、赤、緑、青、赤、緑、青の連続を有する6つのセグメントを有し、一部のホイールは、更に、白色のセグメントを有する。スポークSP、又は遷移領域は、セグメントr、g、bの間で見つけられる。このカラーホイール12は、赤色画像、緑色画像、又は青色画像のいずれか1つが発生するように、一定のペースで駆動される。次いで、カラーホイール12に従って発生する赤、緑、又は青の光は、表示ユニット14が一様に照射されるように、コリメータレンズ13によって焦点を合わせられる。ここで、表示ユニット14はチップであり、その上には個々の表示素子としての多数の非常に小さい移動可能な鏡を配置されている。夫々の鏡は、画像画素に関連付けられている。鏡は、光によって照射される。夫々の鏡は、投影領域上の画像画素、すなわち、結果として現れる画像の明暗に従って傾けられる。これにより、光は、プロジェクタレンズ15を通って投影領域に反射され(図示せず。)、あるいは、プロジェクタレンズ15から離れて吸収装置に反射される。このようにして、投影領域は、また、投影される画像を暗くし又は減光するために減光可能なコンポーネントとしてもある程度使用され得る。ミラー配列の個々の鏡は格子を形成する。これにより、如何なる画像も生成され得、例えば、ビデオフレームがレンダリングされ得る。単一フレームにおける様々な輝度レベルのレンダリングは、パルス幅変調方法を用いて達成される。この方法で、表示装置の各表示素子は、光が画像存続期間のある部分の間は投影領域の対応する画素領域に当たり、残りの時間は投影領域に当たらないように制御される。このようなプロジェクタシステムの例として、テキサス・インスツルメントのDLPシステムがある。
当然、本発明は、唯1つの種類のプロジェクタシステムに限定されず、その他の種類のプロジェクタシステムとともに使用され得る。
図には、更に、ランプ1が駆動配置70によって制御されることが示されている。これについては、後で詳細に説明する。次いで、この駆動配置70はビデオ制御ユニット124によって制御される。ここで、ビデオ制御ユニット124は、カラーホイール12及び表示ユニット14の同期を管理する。ビデオ信号120等の信号120は、この図に示されているように、ビデオ制御ユニット124に入力され得、要求される目標の光出力レベル121は、予め駆動配置70へ適切な信号としてビデオ制御ユニット124によって供給される。これにより、ランプ電力は、要求される目標の光出力レベルを提供するよう調整され得る。ビデオ制御ユニット124は、また、駆動配置70へフレーム信号122の形でフレーム情報を供給することができる。更に、駆動配置70からの適切な信号125は、プロジェクタシステム10のいずれかの他の減光可能なコンポーネント、この例では表示ユニット14が配置されるべき範囲をビデオ制御ユニット124に知らせる。ビデオ制御ユニット124は、適切な制御信号126を用いて、表示ユニット14を制御することができる。
図2には、図1で記載されるプロジェクタシステムで使用され得る高圧水銀蒸気放電ランプ1が示されている。ランプ1は、石英ガラスの楕円状のアーク管20を特徴とする。アーク管20の端部は、円筒形の石英部分21、22によって接続されている。それらの石英部分21、22には、モリブテンフォイル(foil)23、24が真空気密方式で密封されている。モリブテンフォイル23、24の内側端部は、アーク管20へ突出しているタングステン電極25、26へ接続されており、バルブに突出している端部でタングステンのコイル又はラッピングを支える。モリブテンフォイル23、24の外側端部は、ランプの外側に至る電流供給配線27、28へ接続されている。
アーク管20は、希ガス及び水銀で満たされている。更に、少量の臭素もアーク管20に存在する。このようなランプ1の動作の原理、及び具体的には、ガスへの臭素付加によりタングステンがアーク管の内壁に沈着しないことを確かにする再生サイクルは、いわゆる当業者には知られている。液体形態に凝縮される水銀は、また、再生サイクルが中断されるという結果を伴って、臭素原子が液体状の水銀によって結合されるという事実により、上述された最新のランプ駆動方法に問題を与える。本発明は、ここで記載されるようなランプのタイプに限定されない。
図3には、200ワットのUHPランプに関して水銀圧と動作電力との間の関係が示されている。水銀(Hg)の圧力は菱形のマークによって示されている。明らかなように、120ワットの動作電力(すなわち、このランプの飽和閾値。)を下回ると、水銀は液化し始める。図3には、更に、積分光出力と動作電力との間の関係(丸印)が示されている。
最新の方法では、UHPランプの光出力の減少は、ランプが飽和状態で動作しないことを確かにするよう約30%に制限されている。これにより、黒化(blackening)は起こらない。本発明に従う方法では、続く図4で示されるように、このようなランプは、ランプの結果として起こる黒化がその後の回復相で取り除かれるので、飽和閾値をかなり下回る電力レベルで駆動され得る。
図4には、およそ飽和閾値(132W)を上回って且つ飽和閾値(60W)を下回って駆動される132ワットUHPランプに関して光出力対時間のグラフが示されている。約1260分から1570分の間の範囲で、ランプの光出力は、ランプの内壁での黒化の生成により大幅に落ちる。時間1570分で、ランプ電力は飽和閾値を上回るレベルまで大きくされる。光出力は、完全な光出力がもう一度供給されるまで徐々に増大する。これは、黒化が止まり、ランプ内壁がきれいにされたことを意味する。
図5には、132ワットのランプに関して減光モードで費やされる時間対回復時間のグラフが示されている。このグラフは、ランプが一定の時間長さの間飽和モードで駆動され、次いで、黒化の停止(内壁の清浄)のために必要とされる時間が測定されるところの試験シーケンスで観測される値を用いて得られたものである。グラフには、回復時間が黒化時間の一部を有することが示されている。例えば、200分にわたって蓄積される黒化は、飽和閾値を超える電力レベルでの約30分の動作で壊される。
本明細書で記載されるように、次の黒化を伴って飽和モードでランプを駆動した後にランプの低下電力レベルへ突然に戻ることは、図6に示されるように、ランプの温度の急峻な高まりを生じさせる。このような高い温度は、一般に、石英が再結晶するために、ランプの内壁に好ましくない‘白化(whitening)’をもたらし、意に満たない光出力及びランプの寿命の短縮を生じさせる。
本発明に従う方法では、ランプの温度は、特定の回復時間の存続期間に、回復パラメータに従ってランプを駆動することによって、すなわち、ランプ電力を定格電力レベルまでゆっくりと増大させることによって及び/又は更なる強制冷却を適用することによって、このような好ましくないレベルへの上昇を防止される。回復パラメータが決定される方法については、以下で、図7を用いて詳細に説明する。
図7には、ランプ1、この場合に120ワットのUHPバーナーを駆動するための本発明に従う駆動配置70の実施例が示されている。駆動配置70は、とりわけ、直流変換器18と、整流段40と、イグニッション配置45とを有する。明りょうさのために、関連する回路のみが図に表されている。
制御回路30は、変換器18、整流段40及びイグニッション配置45を制御し、ランプ1で駆動配置70の電圧挙動を監視する。整流段40は、4つのスイッチ46、47、48、49を制御するドライバ50を有する。イグニッション配置45は、イグニッション制御装置41及びイグニッション変圧器を有する。イグニッション変圧器は、2つのチョーク43、44を用いて、ランプ1の供給配線27、28へ対称性を有する高電圧を供給する。これにより、ランプ1は点灯することができる。
直流変換器18は、例えば、380ボルトの外部直流供給16によって給電される。直流変換器18は、スイッチ32、ダイオード19、インダクタンス33及びコンデンサ31を有する。制御回路30は、レベル変換器39を介してスイッチ32を、ひいては、ランプ1での電流を制御する。このようにして、ランプの光出力は、ビデオ制御ユニット24によって供給される輝度レベル信号121によって指示されるように増減され得る。
電圧測定ユニット35は、コンデンサ31に並列に接続されており、2つの抵抗37、38を有する分圧器の形で実現される。コンデンサ34は抵抗38に並列に接続されている。電圧測定のために、低下した電圧が分圧器37、38を介してコンデンサ31で迂回され、アナログ/デジタル変換器を用いて制御回路30で測定される。コンデンサ34は、測定信号における高周波歪みを減らす働きをする。ランプ1での電流は、電流測定ユニット36を用いて制御回路30で監視される。電流測定ユニット36は、また、誘導の原理で動作する。測定された電圧及び電流を用いて、制御回路30は瞬間的なランプ圧力を推定することができ、ランプが飽和モード又は非飽和モードで駆動されているかどうかを決定することができる。更に、これらの測定値は、また、ランプの飽和閾値におけるあらゆる変更を決定するためにも使用され得る。制御回路30は電力レベル信号61を出力することができる。電力レベル信号61は、簡単に、ランプ1が飽和モードで駆動されている場合には‘1’の値、及びランプ1が非飽和モードで駆動されている場合には‘0’の値を有するブール信号であっても良い。
ビデオ制御ユニット124は、フレーム信号122を駆動配置70へ供給する。本発明のこの実施例では、飽和及び非飽和モードでレンダリングされるフレームの数は、ランプで蓄積される黒化の指標を与えるために使用される。フレーム信号122及び制御回路30から電力レベル信号61を用いて、黒化値決定ユニット6は、特定のフレームに関して飽和閾値を上回る又は下回る電力レベルで駆動されているかどうかを決定する。カウンタ8は、飽和閾値を下回る電力レベルでレンダリングされるフレームごとに1つだけ増分し、飽和閾値を上回る電力レベルでレンダリングされるフレームごとに一定量だけ減少する。ここで、カウンタ8の出力Nは黒化値Nである。この値は、ランプの動作の間に生ずる蓄積された黒化の直接的な指標である。例えば、飽和閾値を下回る正味50時間の動作の後に、50ヘルツ(すなわち、毎秒50フレーム。)で駆動されるランプの黒化値Nは50・60・60=180,000である。
このカウンタ8は製造時にゼロに設定され得、ランプが飽和閾値を上回って十分に長い期間駆動される場合にも同じくゼロの値に達することができる。更に、カウンタ8は不揮発性メモリ5へ接続されている。これにより、黒化値Nは、ランプがオフされる場合にメモリ5に格納される。駆動配置70は、ランプが交換される場合を認識する幾つかの手段を装備され得る。これにより、この場合に、カウンタ8は、回復モードにおける初期時間に駆動されるべき新しいランプに不利益を全く及ぼさないが、ゼロにリセットされ得る。
黒化値Nは回復パラメータ計算ユニット7へ転送される。次いで、回復パラメータ計算ユニット7は回復パラメータ2を計算する。本発明のこの実施例で、回復パラメータ2は、ランプが回復モードの間の回復時間に駆動されるべき電力レベルであり、この値は、黒化値Nに従って連続的に調整される。
例えば、飽和閾値を下回る最初の30分の動作では、黒化は無視可能であると考えられる。これにより、ランプ電力に対する調整は、ランプ電力が飽和電力より下から飽和電力の上へと増大する場合に必要とされない。ある種類のUHPランプのための試験によれば、飽和閾値を下回る長期の動作の後に、ランプ電力は最初に定格ランプ電力を15%以上下回るべきでないことが分かっている。
この情報は、120ワットのランプに関して、調整されたランプ電力P
nomを計算するための以下の式をもたらす:
ここで、係数2.02・10
−6はランプの試験で得られる。
従って、例えば、飽和閾値を下回る正味50時間の動作の後に、黒化値は9・106であり(50時間の存続期間の間毎秒50フレーム)、調整されるランプ電力は、最初に、(120−18)ワット=102ワットよりも高くあるべきではない。
同様の式は、他のタイプのランプに関して、製品リリース試験の間にそれらの挙動を観測して測定を実行することによって決定され得る。
フレームカウンタ8は、ランプのタイプに適したレートで、飽和閾値を上回る動作の間に減少し続ける。この実施例で、カウンタ8は、飽和閾値を上回ってレンダリングされるフレームごとに5ずつ減少する。従って、飽和閾値を上回る1時間の動作の後、黒化値は9・106から9・105まで減少している。明らかに、ランプ電力は、黒化値Nに従ってこの時間の間に連続的に増大する。また、黒化値Nは連続的に減少する。明らかに、カウンタ8は90,000の値に達することができる。その後に、黒化は壊される必要がある。あるいは、カウンタ8は、ランプが飽和閾値を下回ってもう一度動作する場合に再び増分する。
この実施例で、回復パラメータ2が適用される時間、すなわち、回復時間の存続期間は5の係数によって与えられる。これは、この実験的に決定される値が、カウンタ8が減少するレートであるからです。言い換えると、この例では、回復時間は、(最初の30分に対応する値の引き算の後)正味の飽和時間の5分の1、又は黒化値の5分の1であり、明示的に計算される必要はない。カウンタ8が90,000の値に達すると、120ワットであるランプ1の定格電力出力はもはや調整されず、ランプ1はその完全な光出力を提供することができる。
上述されるように、プロジェクタシステム10の他の減光可能なコンポーネントは、必要とされる減光の一部分を提供するために配置され得る。このようにして、ランプ1が飽和モードで駆動されるようにランプ電力が低減される場合に、他の減光可能なコンポーネント、例えば、表示ユニットは、全体の減光がランプ1のみによって提供される必要がないように配置され得る。このようにして、ランプ電力が突然に増大する場合に、減光可能なコンポーネントは更なる輝度を提供するために減光され得ず、一方、ランプ1自体は、最初に、回復パラメータに従って回復期間の間駆動される。このために、制御ユニット30からの信号125は、ビデオ制御ユニット124へ供給され、他の減光可能なコンポーネントが配置されるべきレベルを示す。
図8には、この場合にファン51を有する冷却配置4を備える駆動配置70´が示されている。一般に、プロジェクタシステム用の冷却配置は、駆動配置の熱に弱いコンポーネント及びランプの過熱を防ぐために、ランプが連続的に冷却気流を与えられることを確かにする。本発明のこの実施例で、冷却配置4のエアフロー3は、また、ランプ1が飽和モードで長期間駆動された後にランプ電力が公称の電力レベルまで上昇する場合に、図6に示されるようにランプ1の温度が極めた高いレベルに達しないことを確かにするためにも使用され得る。本明細書で記載されるように、エアフロー3が増える値は、冷却スリット、冷却ファンのタイプ、プロジェクタ内のエアフローのディテール等のジオメトリに依存する。
この実施例で、正味の飽和時間に対応する黒化値Nは、ランプ電力信号61及びフレーム信号122を用いて、先の図7の下で記載される方法で決定される。黒化値計算ユニット6´の回復パラメータ計算ブロック7´で、冷却配置4のエアフロー3が増やされるべき値は、以前に製造者が行った試験でこのようなランプのタイプに関して決定される式N・2・10−6に従って計算される。これは、冷却配置4から出力されるエアフロー3を然るべく調整するよう適切な回復パラメータ2´として出力される。回復時間計算ユニット9で、エアフロー調整が保たれるべき存続期間は、式3・N・10−6(分)に従って決定され、適切な制御信号91の形で回復パラメータ計算ブロック7´へ転送される。これにより、回復パラメータ計算ブロック7´は、冷却配置4用の制御装置として有効に動作する。
例えば、50時間の正味の飽和時間の後に、Nは9・10−6の値を有する。これにより、付加的な冷却のパーセンテージは18%を有し、付加的な冷却は27分間適用される。試験は、示されるべきビデオコンテンツの輝度に依存して、ランプ電力がもう一度公称の電力レベルの値を少なくとも10%だけ下回る場合に、増やされた冷却は弱められ得ることを示している。これは、以前に蓄積された如何なる黒化もこのようなより低い電力レベルで破壊され続けるからである。
本発明は好ましい実施例及びその変形例の形で開示されてきたが、多数の付加的な変更及び改良が本発明の適用範囲を逸脱することなくそれらの実施例に対して行われ得ることは明らかである。例えば、本発明に従うプロジェクタシステムで使用される冷却配置は、付加的なパーセンテージの冷却を提供するために補助的な冷却ファンを設けられ得る。その場合に、この冷却ファンは、回復期間の間オンされる。この場合に、回復パラメータは、補助冷却ファンがオンされるべきことを示す‘オン’、及び回復期間が経過すると補助冷却ファンは停止されるべきことを示す‘オフ’等のブール値を有する。
明りょうさのために、本願全体を通しての“1つの(a、an)”の使用は複数個を除かず、“有する(comprising)”は他のステップ又は要素を除かないことは明らかである。また、“ユニット(unit)”又は“モジュール(module)”は、単一エンティティとして明示されない限りは、多数のブロック又は装置を有しうる。