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JP2010500070A - 生体材料 - Google Patents

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JP2010500070A JP2009523346A JP2009523346A JP2010500070A JP 2010500070 A JP2010500070 A JP 2010500070A JP 2009523346 A JP2009523346 A JP 2009523346A JP 2009523346 A JP2009523346 A JP 2009523346A JP 2010500070 A JP2010500070 A JP 2010500070A
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ヴィ ヤナス、イオアニス
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Abstract

複合生体材料の製造方法であって:1つまたは複数のコラーゲン、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、コラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチド、および任意に無機物質を含む第1実質的固形構成部分を用意し、前記構成部分は少なくとも多孔性の表面部分を有し;1つまたは複数のコラーゲン、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、コラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチド、液体担体、および任意に無機物質を含む液体構成部分を用意し;前記液体構成部分を、前記第1構成部分の前記多孔性表面部分と接触させ;前記液体構成部分を、複数の固形結晶または粒子に液体担体が変わる温度まで冷却し;複数の固形結晶または粒子の少なくともいくつかを、昇華および/または気化により除くこと、を含む製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は生物医学的利用のための人工骨材料の分野に関し、特に組織工学用の、例えばコラーゲン、リン酸カルシウムおよび任意にグリコサミノグリカンを含む層状スキャフォールドに関する。
自然骨は、コラーゲン、グリコサミノグリカン類を含む非コラーゲン性有機相および、リン酸カルシウムの生体複合材料である。その複雑な階層構造により、高い剛性、強度および破壊靱性を含む非常に優れた力学的な特性を示し、その結果骨は、日常生活でさらされている生理的ストレスに耐えることができる。本分野において研究者が取り組んでいる課題は、ヒトや動物体内にある人工材料の内部や周辺で自然骨が増殖することのできる組成や構造を有する人工材料を製造することである。
骨は、生体環境中で形成された骨様アパタイト層を介して、ヒト生体中でリン酸カルシウムと直接結合すること(生物活性と称される特性)が観察されている。他方では、コラーゲンおよび、コラーゲンやグリコサミノグリカン類などの他の生物有機化学物質を含む共重合体は、ヒト生体中の骨の生産や維持を担うものを含む、多くの細胞種の接着および増殖に最適な基質であることが知られている。
ヒドロキシアパタイトは、骨置換材料中の成分として最も一般的に用いられるリン酸カルシウムである。しかしこれは、ブラッシュ石、リン酸三カルシウムおよびリン酸八カルシウムなどの他の形態のリン酸カルシウム材料と比較すると、比較的不溶性の物質である。アパタイトの溶解度が相対的に低いことは、生体中でのこの材料の再吸収速度が特に遅いので、生体材料を製造する際に不利になる可能性がある。
ヒドロキシアパタイトなどのリン酸カルシウムは力学的に堅い物質である。しかしこれらは、自然骨と比較すると比較的もろい。コラーゲンは力学的に強靭な物質であるが、自然骨と比較するとその剛性は比較的低い。コラーゲンとグリコサミノグリカン類の共重合体を含む物質はコラーゲン単独のものよりより強靭でより堅いが、自然骨と比較するとまだその剛性は比較的低い。
ヒドロキシアパタイトよりも力学的靭性を改良し、コラーゲンおよび、コラーゲンとグリコサミノグリカン類の共重合体よりも剛性を改良した人工骨置換材料を製造する先の試みには、コラーゲンとアパタイトを機械的混合により結合することが含まれる。このような機械的方法はEP-A-0164484中に記載されている。
より最近の開発では、ヒドロキシアパタイト、コラーゲンおよびコンドロイチン−4−硫酸を機械的に混合したものを含む骨置換材料の製造がある。これはEP-A-0214070中に記載されている。この文献ではさらにコンドロイチン−4−硫酸のコラーゲンへの脱水熱架橋が記されている。アパタイト、コラーゲンおよびコンドロイチン−4−硫酸を含む材料は生体適合性が良いことが見出されている。アパタイトの、コラーゲンおよび任意にコンドロイチン−4−硫酸との機械的混合により、アパタイトをコラーゲン/コンドロイチン−4−硫酸でコーティングされた粒子が実質的に形成される。このような材料は生体適合性があるものの、ヒトや動物体内にあるとき自然骨の内部増殖に限界があり、人工材料のリン酸カルシウム相を再利用しないことが明らかとなっている。
先の研究で、凍結乾燥手順のパラメーターを制御して、コラーゲンと1つまたは複数のグリコサミノグリカン類(GAGs)の多孔性スキャフォールドを製造できる手段が開発されている。これらの方法により、パラメーターを、外傷や損傷部位における治癒反応に著しい効果があることが知られているものに制御し、細孔の大きさやアスペクト比などのスキャフォールドの特徴を変化させることができる。しかし、骨格および筋骨格の異常を含む損傷の治療には、無機質を含まないコラーゲン−GAGスキャフォールドではなく、骨の材料組成および力学的特性と厳密に一致する多孔性スキャフォールドを製造する技術を開発する必要がある。
出願者の先の国際特許出願、PCT/GB2006/000797、2006年3月6日出願、は生物医学的利用のための材料に関し、特に例えば、コラーゲン、リン酸カルシウムおよび任意にグリコサミノグリカンを含む、多孔性一枚構造スキャフォールドおよび多孔性層状スキャフォールドに関する。PCT/GB2006/000797の内容を、ここに添付した書類中に、本発明のよりよい理解の助けとなるようにまた詳述する。
組織工学用改良型スキャフォールド材料を継続して使用および開発することにより、層状スキャフォールド材料の開発が必要であることが明らかとなった。生体において問題の多い生理学的部位には、1つまたは複数の組織型間の境界が含まれる。特定の組織型および細胞種には専用のスキャフォールド構造の開発が必要であることが指摘されており、多くの場合、生物学的に活性なスキャフォールド構造は組織間、細胞間、および用途間によって著しく変化しうる[1]。このような所見から、より複雑な組織における損傷部位や境界面の損傷を含む部位の治療には(すなわち、軟骨の損傷はその下の骨をも損傷やすく、腱や靱帯の損傷は骨や筋肉への付着部に近い)、スキャフォールド構造中のはっきりした境界面と同様にスキャフォールド構造中に段階的な変化があるスキャフォールドの開発が必要であることが示唆される。
特に、外傷、奇形または疾患により損傷を受けた骨格部位の修復には、一連の特定の課題がある。皮膚、神経および他のほとんどの組織中の異常とは異なり、骨格の異常は複数の異なった組織型(すなわち骨、軟骨、腱および靱帯)にわたり、通常の力学的負荷を受ける場所を含み、また石灰化組織と非石灰化組織間を横断する境界面(例えば靱帯付着部、骨/軟骨境界面の「石灰化線」)を含む。
現在のスキャフォールドを製造する技術には、物理的構造、力学的特性または化学的組成などのパラメーターに明確に段階的な変化があるスキャフォールドを製造するための適当な手順が含まれていない。軟骨だけ、または骨と軟骨の両方をふくむ関節の異常などの損傷を治療するために、多孔性層状スキャフォールドを用いる組織工学法を開発しようとしている近年の取り組みは、限られた数しかない。これらの構成体により、骨と軟骨の同時再生の誘導を試みているが、それはそれぞれに対して別のスキャフォールドを用いるものである[2〜9]。
この新しい取り組みは有望ではあるが、2つの重大な欠点により、今までに報告された層状スキャフォールドの有効性が制限される可能性がある。1つ目は、スキャフォールドの各層に用いられる材料に関するものである。再吸収可能な合成ポリマーは軟骨層に用いられる唯一の材料であり、また多くの場合、これらの多くのスキャフォールド中の骨性部位の構成部分でもある。合成ポリマーは加工しやすいが、コラーゲンなどの天然ポリマーと比べて細胞の付着および増殖をほとんど促進しないことが知られており、分解により、潜在的に細胞毒性のある酸を高濃度に放出する可能性がある。さらに、腱または靱帯の修復を必要とする用途に対して、再吸収可能な合成ポリマーは、架橋されているにもかかわらず、リハビリテーション運動中にかかる減弱された負荷に耐えることにさえ不十分な強度や剛性しか有していない。
現在の層状スキャフォールドの2つめの欠点は、各層間の境界面に関するものである。生体内でのコラーゲン繊維の連続性は、自然関節および腱/靱帯付着部などの多くの組織間の境界面にわたって観察される。円滑な変化(緩やかな境界面)による系により、本質的な力学的安定性がこれらの部位に与えられ、力学的な不具合が起こることなく生理学的負荷にこれらが耐えることができる。一方、大多数の既存の層状スキャフォールドははっきりした境界面を有し、2つの異種の材料間に明確な境界を形成する。縫合[7]、フィブリン接着[3]および他の方法[4、5]は、この境界面を強化するために行われるが、しかし境界面の剥離はまだ管理された動物モデルにおいてでさえ報告されている。また、これらの縫合および接着方法は高度の技術を要し再現可能性に乏しく、従って臨床環境には実用的ではないことに注意すべきである。
多くの適用に対して、範囲の限定された不均一性を有する層状スキャフォールド構造を、さらに広く製造することができる新規技術が必要とされていることが明らかである。最も重要なことは、適切な中間層結合を有する層状スキャフォールド構造を製造するために適した技術を開発することである。これは、有意な力学的負荷がかけられ、したがって中間層の層間剥離の機会が増える領域で使用されるスキャフォールドにとって特に重大な問題である。
層状多孔性コラーゲンスキャフォールドを製造する技術を開発することは、さらに不可欠な重要事項である。コラーゲンスキャフォールドは、天然の細胞外マトリックスの類似物として多くの異なった組織工学研究に成功裏に利用されており、コラーゲンスキャフォールドは従来から凍結乾燥により製造されている。コラーゲン、他の適切なタンパク質および液体担体の懸濁液を適当な温度条件下で凝固させ、コラーゲン繊維に囲まれた氷結晶の相互浸透網状組織とする。そして冷凍懸濁液を昇華し、凍った液体担体を除くと、後に多孔性スキャフォールド構造が残る。スキャフォールド孔のサイズはスラリーの凍結工程によって規定される。この製造技術の重要な利点は、コラーゲン繊維の連続性がスキャフォールドの全体にわたって観測されることである。しかし、細孔の大きさおよび形状の大きく異なる層状スキャフォールドを製造するには、極めて注意深く温度環境を調節する必要がある。さらに、化学組成、架橋密度および材料特性などの特性が著しく異なるスキャフォールドの製造は、すべての構造を同時に、単一凝固ステップ中に懸濁液の混合により形成しようとすれば、極めて困難になる。
本発明はPCT/GB2006/000797に記載された発明の延長であり、先行技術に関するいくつかの問題を処理することが目的である。
したがって、本発明は、
1つまたは複数のコラーゲン、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、コラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチド類、および任意に無機物質を含む第1実質的固形構成部分を用意し、前記構成部分は少なくとも多孔性の表面部分を有し;
1つまたは複数のコラーゲン、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、コラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチド類、液体担体、および任意に無機物質を含む液体構成部分を用意し;
前記液体構成部分を、前記第1構成部分の前記多孔性表面部分と接触させ;
前記液体構成部分を、複数の固形結晶または粒子に液体担体が変わる温度に冷却し;
複数の固形結晶または粒子の少なくともいくつかを、昇華および/または気化により除くこと、を含む複合生体材料の製造方法を提供する。
本方法はさらに:
1つまたは複数のコラーゲン、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、コラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチド、および任意に無機物質を含む第2実質的固形構成部分を用意し、前記構成部分は少なくとも多孔性の表面部分を有し;
前記液体構成部分を、前記第1構成部分および第2構成部分間に挟み、前記多孔性表面部分と接触させ;
前記第1構成部分および第2構成部分間の前記液体構成部分を、複数の固形結晶または粒子に液体担体が変わる温度に冷却し;
複数の固形結晶または粒子の少なくともいくつかを昇華および/または気化により除き、第1構成部分および第2構成部分間の中間層とすること、を含んでもよい。
ここで用いられる用語「生体材料」は、ヒトまたは動物の生体に適合する材料を意味する。
ここで用いられる用語「スラリー」は、スラリー、溶液、懸濁液、コロイド溶液および分散液を含む。
ここで用いられる用語「コラーゲン」は、組み換えヒト(rh)コラーゲンを含む。
ここで用いられる用語「構成部分」は、例えば特定の化学的、構造的および/または材料特性を有するスキャフォールドの異なる部分をいう。用語「スキャフォールド」は最終的な多構成部分スキャフォールド構造をいう。
用語「複合スキャフォールド」と「層状スキャフォールド」は同義語であり、各層の材料組成が隣接層の材料組成と一般に実質的に異なる2つ以上の層を含むスキャフォールドをいう。用語「単層スキャフォールド」または「一枚構造スキャフォールド」は同義語であり、各層の材料組成が全体にわたってほとんど均質である1層のみを含むスキャフォールドをいう。
ここで用いられる用語「多孔性」は、材料がマクロ孔および/またはミクロ孔を含んでもよいことを意味する。細孔は表面上にあってもよく、また大半の材料の中へ広がってもよい。マクロ孔性は一般に、約10ミクロンより大きい細孔に関する特徴をいう。ミクロ孔性は一般に、約10ミクロン未満の細孔に関する特徴をいう。当然のことながら、材料中に連続気泡と独立気泡が組み合わさっていてもよい。例えば、材料は通常マクロ孔とミクロ孔の両方を含むだろう。マクロ孔性は通常連続気泡構造であるが、独立気泡成分があってもよい。
本発明による方法は、一連の個々の構成部分を含む多孔性複合/層状スキャフォールドを製造するために何度でも繰り返すことができる一連のステップを含む。これらの個々の構成部分を互いに別々に製造後、共合成工程を何度でも繰り返すことによって一緒に接合して、異なった構造、力学的特性および/または組成特性(例えば細孔の大きさ、相対密度、細孔の形状、剛性、化学組成、架橋密度、分解速度)の範囲を有する一つの複合/層状スキャフォールドを形成することができる。
より大きな複合/層状スキャフォールド構造を組み立てた後、物理的架橋法(例えば脱水熱架橋、紫外線架橋)、化学的架橋法(例えばカルボジイミド架橋、グルタルアルデヒド架橋)または酵素混合物(例えばコラゲナーゼ、ディスパーゼ)を用いたスキャフォールドの部分分解を含む製造後工程ステップを何度も行うことができる。スキャフォールドの水和を含む何らかの処理を行った後、液体成分を、例えば凍結乾燥工程を用いて除くことができる。
本発明は好ましくは、例えば、生体内で見られるものとよく似た、スキャフォールド構成部分層間でコラーゲン繊維が連続した、連続(緩やかな)境界面の製造を可能にする。本発明者らは、製造後、これが異種相を互いに縫合または接着することに関する問題を解決することを見出した。
本発明による方法は、個々のスキャフォールド構成部分を、液体状態から実質的に同時に形成する必要がないという有利性を提供する。これは、すべてのスラリーを一緒に積層化し固化させる液相共合成(liquid-phase co-synthesis)と対照的である。
第1構成部分および第2構成部分(もしあれば)は、固形物または本質的に固形として提供される。
第1構成部分および/または第2構成部分は、コラーゲンおよび任意にグリコサミノグリカンを通常含むだろう。
第1構成部分および/または第2構成部分は、リン酸カルシウム材などの無機物質を通常含むだろう。例として1つまたは複数のブラッシュ石、リン酸八カルシウムおよびアパタイトが挙げられる。
アパタイトは、カルシウムおよびリン酸塩を含む無機物類であり、一般式:Ca5(PO43(X)、ここでXはイオン、すなわち通常OH-、F-およびCl-であってよく、当業者に公知の他のイオンでもよい、を有する。用語「アパタイト」はまたケイ素置換アパタイトなどの置換アパタイトを含む。用語「アパタイト」はアパタイトの具体例であるヒドロキシアパタイトを含む。ヒドロキシアパタイトはまた例えばケイ素などの他の化学種で置換されてもよい。
本発明の1つの好ましい態様において、第1構成部分および/または第2構成部分を、コラーゲンとリン酸カルシウム材の共沈物から形成する。本発明の他の好ましい態様において、第1構成部分および/または第2構成部分を、コラーゲンとグリコサミノグリカンの共沈物から形成する。
第1構成部分および/または第2構成部分を、コラーゲン、リン酸カルシウム材およびグリコサミノグリカンの3種類の共沈物から形成することが好都合である。
好ましい実施形態において、第1構成部分は、コラーゲン、グリコサミノグリカンおよび任意にリン酸カルシウム材を含み、第2構成部分(もしあれば)は、コラーゲン、グリコサミノグリカンおよびリン酸カルシウム材を含む。
液体構成部分は、コラーゲンおよび任意にグリコサミノグリカンを通常含むだろう。
液体構成部分は、リン酸カルシウム材などの無機物質をさらに含んでもよい。例として1つまたは複数のブラッシュ石、リン酸八カルシウムおよびアパタイトが挙げられる。
液体担体は水を含むことが好ましい。
液体構成部分を懸濁液の形、例えばコラーゲンの懸濁液またはスラリーの形で準備することができる。懸濁液/スラリーは、グリコサミノグリカンおよび/またはリン酸カルシウム材のうちの1つまたは両方をさらに含んでもよい。
液体構成部分は、コラーゲンとグリコサミノグリカンの共沈物および/またはコラーゲン、リン酸カルシウム材およびグリコサミノグリカンの3種類の共沈物を含む懸濁液/スラリーであることが好ましい。
あるいは、スラリーは、コラーゲンとリン酸カルシウム材および任意にグリコサミノグリカンの機械的な混合物を単に含んでもよい。これは、例えばEP-A-0164484およびEP-A-0214070に記載されているような従来技術によって製造することができる。
リン酸カルシウム材を、例えば1つまたは複数のブラッシュ石、リン酸八カルシウムおよび/またはアパタイトから選択することができる。リン酸カルシウム材はブラッシュ石を含むことが好ましい。
懸濁液/スラリーのpHは、好ましくは2.5〜6.5、より好ましくは2.5〜5.5、さらに好ましくは3.0〜4.5、さらにより好ましくは3.8〜4.2である。
懸濁液/スラリー組成物は、1つまたは複数のグリコサミノグリカン類を含んでもよい。スラリー組成物は、1つまたは複数のリン酸カルシウム材を含んでもよい。
懸濁液/スラリー中に他の化学種(例えば銀、ケイ素、シリカ、食塩、糖など)が存在することは除外されない。
当然のことながら、他の成分が懸濁液/スラリー中に存在してもよい。例えば、増殖因子、遺伝子、薬物または他の生物学的に活性な物質を任意に、単独でまたは併用して、懸濁液/スラリーに加えてもよい。
複数の固形結晶または粒子のうち少なくともいくつかを昇華および/または気化により除き、第1構成部分および第2構成部分間の中間層とすることができる。好ましい方法は昇華である。
好ましい実施形態において、本発明による複合生体材料の製造方法は:
(a)1つまたは複数のコラーゲン(組み換えヒト(rh)コラーゲンを含む)、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、コラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチド、および任意に無機物質を含む第1実質的固形構成部分を用意し、前記構成部分は少なくとも多孔性の表面部分を有し;
(b)1つまたは複数のコラーゲン(組み換えヒト(rh)コラーゲンを含む)、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、コラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチド、および任意に無機物質を含む第2実質的固形構成部分を用意し、前記構成部分は少なくとも多孔性の表面部分を有し;
(c)1つまたは複数のコラーゲン(組み換えヒト(rh)コラーゲンを含む)、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、コラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチド、液体担体、および任意に無機物質を含む液体構成部分を用意し;
(d)前記液体構成部分を、前記第1構成部分および第2構成部分間に挟み、前記多孔性表面部分と接触させ;
(e)前記第1構成部分および第2構成部分間の前記液体構成部分を、複数の固形結晶または粒子に液体担体が変わる温度に冷却し;
(f)複数の固形結晶または粒子の少なくともいくつかを昇華および/または気化により除き、第1構成部分および第2構成部分間の中間層とすること、を含む。
本発明において、例えばコラーゲン懸濁液の薄層を、第1構成部分と第2構成部分(例えばスキャフォールド)の間に配置し、各スキャフォールド中の最初の数層の細孔に吸着させることが都合がよい。そしてスキャフォールドを2回目の凍結乾燥に付すと、それぞれ異なったスキャフォールド構成部分間にコラーゲン繊維の相互浸透網状組織が得られる。必要であれば、この工程をもちろん複数回繰り返してもよい。
懸濁液/スラリーの化学的特性および物理的特性(例えば粘度)を、第1構成部分および第2構成部分の化学的性質および物理的性質に応じて選択することができる。例えば、もし第1構成部分および第2構成部分中の細孔が極めて小さければ、粘性の低い懸濁液/スラリーを選択して、細孔中への浸透を確実にすることができる。
複数の固形結晶または粒子に液体担体が変わる温度に液体構成部分を冷却するステップおよび、複数の固形結晶または粒子の少なくともいくつかを昇華および/または気化により除くステップは、凍結乾燥法により行うことができる。
もし液体担体が水であれば、昇華ステップは、型枠と冷凍懸濁液/スラリーの周囲の環境を水/氷/水蒸気系の三重点未満に減圧し、続いて達成された減圧で固相−気相転移温度より高い温度に昇温させることを含む。周囲の液体蒸気分圧が、その温度での冷凍液の分圧より低ければ、生成物中の氷は昇華により直接、水蒸気に変換される。温度を通常0℃以上に上昇させる。このステップを行い、氷の結晶を冷凍懸濁液/スラリーから昇華により除く。
凍結乾燥パラメーターを調節して、細孔の大きさおよびアスペクト比を要望通りに制御することができる。一般的に、冷却速度がより遅く最終凍結温度がより高ければ(例えば1分あたり約0.25℃で約−10℃の温度までの冷却)、より高いアスペクト比を有する大きな細孔が優位になり、一方冷却速度がより速く最終凍結温度がより低ければ(例えば1分あたり約2.5℃で約−40℃の温度までの冷却)、小さな等軸の細孔の形成が優位になる。
本発明の方法を型枠中で行うことができる。この用語「型枠」には第1構成部分、第2構成部分および液体構成部分を成形、保持または支持することができる何らかの型枠、容器または担体を含む。従って、最も単純な形態における型枠には単に支持面を含むことができる。型枠は何らかの望ましい形状であってよく、ポリマー(ポリスルホン、ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、金属(ステンレス鋼、チタン、コバルト・クロムなど)、セラミックス(アルミナ、ジルコニアなど)、ガラスセラミックス、およびガラス(ホウケイ酸ガラスなど)を含む何らかの適当な材料から型枠を製造することができる。
第1構成部分の組成物は第2構成部分の組成物とは通常同じではないだろう。
液体構成部分の組成物は、第1構成部分の組成物または第2構成部分の組成物(もしあれば)とは通常同じではないだろう。
本発明による方法によって製造された複合生体材料を、多層スキャフォールドの製造に用いてもよく、ここで少なくとも2つの層は多孔性である。すべての多層はコラーゲンを含むことが好ましく、またグリコサミノグリカンを含むことが好ましい。少なくとも1つの層はさらにリン酸カルシウム材を含むことが好ましい。
第1構成部分および/または第2構成部分を、出願者の先行国際出願、PCT/GB2006/000797、2006年3月6日出願、に記載の方法によって調製してもよい。その内容をここに添付した書類中に詳述する。さらに、液体構成部分のスラリー組成物に関しては、PCT/GB2006/000797に記載のとおりであってもよい。
出願者の先行公開出願、PCT/GB04/004550、2004年10月28日出願、にはコラーゲン、ブラッシュ石およびグリコサミノグリカンの3種類の共沈物およびその調製方法が記載されている。PCT/GB04/004550の内容を本願に引用して援用する。PCT/GB04/004550に記載の方法には:コラーゲン、カルシウム源、リン源およびグリコサミノグリカンを含む酸性水溶液を用意し;コラーゲン、ブラッシュ石およびグリコサミノグリカンを共に水溶液から沈殿させ、3種類の共沈物を形成することを含む。用語「共沈物」は2つまたは3つの化合物の沈殿物を意味し、ここで化合物は実質的に同時に、同じ溶液/分散液から沈殿する。これは、成分の機械的混合から生成した物質、特にこれらの成分が別々に、例えば異なった溶液中で沈殿したものとは区別される。共沈物の微細構造は、その成分の機械的混合から生成した物質とは、実質的に異なる。
共沈物の調製工程において、カルシウム源は、1つまたは複数の硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、カルシウムアルコキシド、水酸化カルシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、グルコン酸カルシウムおよびヘパリンのカルシウム塩から選択されることが好ましい。ヘパリンのカルシウム塩は、ブタ腸粘膜由来であってもよい。適当なカルシウム塩は、例えばシグマアルドリッチ社から市販されている。リン源は、1つまたは複数のリン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸、オルトリン酸水素二ナトリウム二水和物(Na2HPO4・2H2O、時にGPRソレンセン塩(GPR Sorensen's salt)といわれる)およびリン酸トリメチル、リン酸のアルカリ金属塩(例えばNaやK)、リン酸のアルカリ土類塩(例えばMgやCa)から選択されることが好ましい。
グリコサミノグリカンは、繰返し二糖単位を含む長鎖非分岐多糖を含む高分子種である。好ましくは、グリコサミノグリカンは、1つまたは複数のコンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸およびヒアルロン酸から選択される。コンドロイチン硫酸はコンドロイチン−4−硫酸またはコンドロイチン−6−硫酸であってよく、ともに例えばシグマアルドリッチ社から市販されている。コンドロイチン−6−硫酸はサメ軟骨由来であってもよい。ヒアルロン酸はヒト臍帯由来であってもよい。ヘパリンはブタ腸粘膜由来であってもよい。
コラーゲンは可溶性でも不溶性でもよく、いかなる動物中のいかなる組織由来であってよく、従来技術を何度も用いて抽出してもよい。
沈殿を、コラーゲン、カルシウム源、リン源およびグリコサミノグリカンを酸性水溶液中で混合し、沈殿ができるまで溶液を放置するか、溶液を撹拌するか、アンモニアなどの塩基性滴定剤を用いて滴定するか、作成済みのブラッシュ石などの核形成剤を添加するか、カルシウム源の添加速度を変化させるか、またはこれらのまたは従来知られている多くの他の方法を組み合わせることにより生じさせることができる。
本発明による複合生体材料を、筋骨格用および歯科用組織再生スキャフォールドとして用いることが好都合である。
本発明による複合生体材料を、代用骨または歯科材料として用いてもよい。したがって本発明は、ここに記載したような生体材料を含む、人工骨材料、骨インプラント、骨移植片、代用骨、骨スキャフォールド、充填剤、コーティング剤またはセメントを提供する。
複合生体材料を多層スキャフォールドの形で提供することが好都合である。特に本発明は、筋骨格用および歯科用組織再生スキャフォールドを提供する。本発明による多層(すなわち2つ以上の層の)スキャフォールドを、例えば骨/軟骨境界面(例えば関節)、骨/腱境界面(例えば腱付着部)、骨/靱帯境界面(例えば靱帯付着部)および歯/靱帯境界面(例えば歯/歯周靱帯接合部)に適用してもよい。
しかし本発明は主に組織工学用スキャフォールドに関し、本発明による材料を、生体中でかなり長期間存在するインプラントの製造に用いてもよい。例えば、半永久インプラントは腱および靱帯への適用に必要とされるだろう。
本発明を以下に、2つの好ましい合成実施形態:固相共合成および固液共合成に関連して詳述する。これらの方法は、本発明者らにより開発され、非常に異なった構成部分特性を有する多構成部分スキャフォールドの製造を可能にした。本発明者らは、生体内で見られるものとよく似た、スキャフォールド構成部分層間で連続したコラーゲン繊維を有する、連続(緩やかな)境界面の製造方法を提供する。本発明者らは、製造後に異種相を互いに縫合または接着することに関する問題を解決する。
本発明による固相共合成および固液共合成方法は、個々のスキャフォールド構成部分を実質的に同時に液体状態から形成する必要がないという有利性を提供する。これは、すべてのスラリーを一緒に積層化し固化させる液相共合成と対照的である。
本合成方法は、一連の個々の構成部分を含む多孔性スキャフォールドを製造するために、何回も繰り返すことができる一連のステップを含む。これらの個々の構成部分を互いに別々に製造し、その後共合成工程を何度も繰り返して接合し、異なった構造、力学的特性または組成特性(すなわち、細孔の大きさ、相対密度、細孔形状、剛性、化学組成、架橋密度、分解速度)の範囲を有する単一スキャフォールドを形成する。
固相共合成方法および固液共合成方法を、実施例を用いて以下にさらに詳細に説明する。
「固相共合成」
固相共合成の場合、多構成部分スキャフォールドの各構成部分層を別々に製造する。そしてスキャフォールド構造の最終3次元マトリックスを別々の構成部分範囲から第2凍結乾燥方法を用いて組み立てる。例えば、コラーゲン懸濁液の薄層を各スキャフォールド間に配置し、各スキャフォールド中の最初の数層の細孔に吸着させる。そしてスキャフォールドを2回目の凍結乾燥に付し、それぞれ異なったスキャフォールド構成部分間にコラーゲン繊維の相互浸透網状組織を得る。必要であれば、この工程をもちろん複数回繰り返してもよい。
「固相共合成:ステップ1:スラリーの調製」
水性コラーゲンスラリーの何らかの組み合わせを製造することができる。タイプIコラーゲン[10、11]、タイプIIコラーゲン[12]または無機質を含んだタイプIコラーゲン/GAG/ブラッシュ石スラリーを製造する詳細な製造手順がある(例えばPCT/GB04/004550参照)。
「固相共合成:ステップ2:多孔性コラーゲン構成部分の製造」
各構成部分を、異なったコラーゲンスラリーから凍結乾燥によって製造することができる。異なった平均細孔径、形状、および方向を有するスキャフォールドを製造できる様々な凍結乾燥手順が公開されており[10、11、13〜15]、いかなるこれらの手順を、各スキャフォールド構成部分の形成に用いてもよい。簡単にいえば、各コラーゲン懸濁液を型枠中に入れ;型枠は、何らかの望ましい形状であることができ、いくつの材料(すなわち、ポリマー、金属、セラミックス、ガラス、またはガラスセラミックス)からでも製造することができる。そして、型枠を冷凍環境に置くことにより、懸濁液を型枠中で凝固させ;凝固は速やかにまたはゆっくり、支配的な方向または均一に起こることができ、また凝固環境の温度を何らかの方法で制御して、懸濁液を完全に凝固させ、コラーゲン繊維に囲まれた氷結晶の相互浸透網状組織とすることができる。そして凝固懸濁液を昇華させて氷結晶を除き、それ自体が均質のスキャフォールド構造を構成する多孔性構成部分とする。
個々の構成部分をいくつでも、異なった凍結手順を用いて、異なった型枠中で、異なった懸濁液から製造してもよい。
「固相共合成:ステップ3:製造後工程」
製造後工程ステップを何度も各構成部分について、凍結乾燥後行ってもよい。このような製造後工程には、物理的架橋法(すなわち、脱水熱架橋、紫外線架橋)[11、13、16〜18]、化学的架橋法(すなわち、カルボジイミド架橋、グルタルアルデヒド架橋)[11、16]または酵素混合物(すなわち、コラゲナーゼ、ディスパーゼ)を用いるスキャフォールドの部分分解が含まれる。スキャフォールドの水和を含む何らかの処理を行った後、液体成分を、第2凍結乾燥工程を用いて除くことができる。再度、容器の成形、凍結手順および昇華手順を何度でも行い、液体成分をスキャフォールドから除いてもよい。
「固相共合成:ステップ4:固相共合成」
各構成部分を完全に処理した後、個々の構成部分を、固相共合成を用いて接合することができる。コラーゲン懸濁液の薄層を、個々のスキャフォールド構成部分間に配置する。この工程を繰り返してすべての個々のスキャフォールド構成部分を接合し、異なる領域を有するより大きなスキャフォールドとする。コラーゲン懸濁液は各スキャフォールド間の境界と局所的に水和し、一時的にスキャフォールドに貼り付く。そして組み立てられたスキャフォールドを、何度もの凝固および昇華手順の1回により凍結乾燥し;凍結乾燥後、スキャフォールド構成部分は、スキャフォールド構成部分間の各境界面にわたって広がるコラーゲン繊維の相互連結網状組織によって互いに保持される。
「固相共合成:ステップ5:製造後工程」
より大きなスキャフォールド構造を組み立てた後、製造後工程ステップを何度も行うことができる。このような工程についてはすでにステップ3に列挙した。このような工程後、スキャフォールドを再び凍結乾燥し、多様な異種の構造および組成特性を有する多孔性のコラーゲンスキャフォールドを製造することができる。
「固液共合成」
固液共合成の場合、最終スキャフォールドの、1つまたは複数の構成部分層を別々に製造する。そしてスキャフォールド構造の最終3次元マトリックスを、1回または複数回のさらなる凍結乾燥方法を用いて組み立てる。コラーゲン懸濁液を、例えば、すでに製造された構成部分と配置し、構成部分スキャフォールド中に吸着させる。そして懸濁液−スキャフォールド系を2回目の凍結乾燥に付し、それぞれ異なったスキャフォールド構成部分間にコラーゲン繊維の相互浸透網状組織を得る。この工程をもちろん、もし必要であれば別の懸濁液/スラリーと共に、最終スキャフォールド構造を形成するように、複数回繰り返してもよい。
固液共合成方法は固相共合成方法と類似しており、何回も繰り返すことができる一連のステップを含み、一連の個々の多孔性構成部分を含む多孔性スキャフォールドを製造する。また固相共合成方法と同様に、それ自体は均質な多孔性スキャフォールドを含む1つまたは複数の多孔性構成部分を、凍結乾燥法によって結合する。しかし固液共合成方法は、少なくとも1つの構成部分を、凍結乾燥によって、1つまたは複数のすでに製造された構成部分と完全に接触するように配置されたスラリーから形成するという点において、固相共合成方法とは異なる。
「固液共合成:ステップ1:スラリーの調製」
水性コラーゲンスラリーの何らかの組み合わせを製造することができる。タイプIコラーゲン[10、11]、タイプIIコラーゲン[12]または無機質を含んだタイプIコラーゲン/GAG/ブラッシュ石スラリーを製造する詳細な製造手順がある(例えばPCT/GB04/004550参照)。
「固液共合成:ステップ2:多孔性構成部分の製造」
1つまたは複数の構成部分スキャフォールドを、異なったコラーゲンスラリーから、固相共合成に関して上に記載した1つまたは複数の凍結乾燥法を用いて製造する。
「固液共合成:ステップ3:すでに製造した多孔性構成部分の製造後工程」
製造後工程ステップを何度も、固相共合成に関して上に記載した凍結乾燥の後に、各スキャフォールド構成部分に対して行ってもよい。
「固液共合成:ステップ4:固液共合成」
各スキャフォールド構成部分の処理を完全に行った後、1つまたは複数のスラリーを、1つまたは複数のすでに製造した多孔性構成部分と完全に接触するように配置し;スラリーを、隣接したすでに製造した構成部分の細孔中に一定時間拡散させた後に、前記1つまたは複数のスラリーを凝固させ、凍結乾燥によって昇華させ、すでに製造した構成部分と完全に結合した新しいスキャフォールド構成部分の多相スキャフォールドを形成する。このステップを何回でも繰り返して、構成部分をいくつでも含む多相スキャフォールドを製造してもよい。
「固液共合成:ステップ5:製造後工程」
完全なスキャフォールド構造を組み立てた後、製造後工程ステップを何度も行うことができる。このような工程についてはすでにステップ3に列挙した。工程後、スキャフォールドを再び凍結乾燥し、多様な異種の構造および組成特性を有する多孔性のコラーゲンスキャフォールドを製造することができる。
本発明に記載の方法は、多構成部分スキャフォールドの製造に複数の利点を提供する。特に:
−スキャフォールドの異なる領域中に、個々に制御された物理的特性(すなわち、細孔の大きさ、細孔の形状、架橋密度、分解速度)、力学的特性(すなわち係数)、および化学的特性(すなわち、無機物含量、コラーゲン含量、グリコサミノグリカン含量)を有すること
−主成分であるコラーゲンの抱合を介した細胞付着の改善
−異なった構成部分間の境界にわたって相互に連結されたコラーゲン繊維構造による強い境界面強度
−固相共合成による、スキャフォールド中の化学組成の異なった隣接層間に限定された化学物質の拡散
本発明を以下に、さらに下記の実施例および図面を用いて説明する。
2層スキャフォールドを形成する実施例1Cによる固相共合成によって製造された2構成部分スキャフォールドを示した図であり、上部領域は、無機質を含まないタイプIIコラーゲンスキャフォールドから成り、一方下部領域は、無機質を含んだタイプIコラーゲンスキャフォールドから成る。 実施例1Cによる固相共合成により製造された層状スキャフォールド中の無機物(CaおよびP)の元素分析を示した図であり、無機物は主に、無機質を含んだ領域(下の一組の緑の線の間)にもっぱら認められる。 実施例1Cによる、無機質を含んだタイプIコラーゲンスキャフォールド構成部分および無機質を含まないタイプIIコラーゲンスキャフォールド構成部分から形成された層状スキャフォールド中の無機物の相対濃度を示した図である。
〔実施例1:固相共合成〕
A.無機質(ブラッシュ石)を含んだタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカンスキャフォールドの製造
「懸濁液の調製」
PCT/GB04/004550にすでに記載されているように、無機質(ブラッシュ石)を含んだコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液を、タイプIコラーゲン(インテグラライフサイエンス社、Plainsboro、NJ、米国)、コンドロイチン6−硫酸(シグマアルドリッチ社、St.Louis、MO、米国)、オルトリン酸(H3PO4、BDHラボラトリーサプライズ(BDH Laboratory Supplies)、Poole、英国)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2、シグマアルドリッチ社)および硝酸カルシウム(Ca(NO32・4H2O、シグマアルドリッチ社)から調製した。
「凍結乾燥」
10mm層の無機質(ブラッシュ石)を含んだタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液を、底厚8mmの長方形の(25mm×50mm)ポリスルホン型枠中に入れた。すでに記載した温度傾斜法(temperature ramping technique)[10、15]を用いて、無機質(ブラッシュ石)を含んだタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液を凝固させた:凍結乾燥器の温度を、室温から−20℃まで、あらかじめ規定された速度(3℃/分)で変化させた後、−20℃で600分間保持し、完全に凝固させた[15];完全に凝固させた後、冷凍懸濁液を25℃の温度で24時間200mTorrの圧力で昇華させ、250μmより大きい平均細孔径を有するコラーゲン−グリコサミノグリカンスキャフォールドとした。
「製造後工程」
スキャフォールドをその型枠から外し、あらかじめ規定されたカルボジイミド(液体化合物として)架橋処理により架橋させた[16]。架橋後、スキャフォールドを繰り返しリン酸緩衝生理食塩水(PBS、シグマアルドリッチ社)と脱イオン水中で洗浄した。水和したスキャフォールドを、−40℃の一定温度の凍結乾燥器に60分間戻し、続いて昇華(0℃、17時間、200mTorr)させ、液体成分をスキャフォールドから除いた。
B.無機質を含まないタイプIIコラーゲン−グリコサミノグリカンスキャフォールドの製造
「懸濁液の調製」
作成済みのタイプIIコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液(ガイストリッヒバイオマテリアルズ(Geistlich Biomaterials)、Wolhusen、スイス)[12]を冷蔵庫から出し、室温に戻した。
「凍結乾燥」
3mm層のタイプIIコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液を、底厚8mmの長方形の(25mm×50mm)ポリスルホン型枠中に入れた。すでに記載した温度傾斜法[10、15]を用いて、タイプIIコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液を凝固した。凍結乾燥器の温度を、室温から−40℃まで、あらかじめ規定された速度(1.4℃/分)で変化させた後、−40℃で60分間保持し完全に凝固させた[15];完全に凝固させた後、冷凍懸濁液を0℃の温度で17時間200mTorrの圧力で昇華させ、約100μmの平均細孔径を有するコラーゲン−グリコサミノグリカンスキャフォールドを製造した。
「製造後工程」
スキャフォールドをそのポリスルホン型枠から外し、スキャフォールド剛性を強化しスキャフォールド分解速度を遅くするために、既述の脱水熱架橋処理により架橋した[11、13];簡単にいえば、脱水熱架橋を105℃の温度で24時間50mTorrの圧力で行った。
C.2層スキャフォールドを形成する固相共合成
「懸濁液の調製」
少量の既述の無機質を含まないタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液を、タイプIコラーゲン(インテグラライフサイエンス社)、酢酸(シグマアルドリッチ社)、およびコンドロイチン6−硫酸(シグマアルドリッチ社)から調製した[10、11、15]。
「固相共合成」
無機質(ブラッシュ石)を含んだタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカンスキャフォールドを、最初のスキャフォールド製造中に用いた長方形のポリスルホン型枠中に入れた。無機質を含まないタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液の薄層を、無機質(ブラッシュ石)を含んだスキャフォールドの上面全体に広げた。タイプIIコラーゲン−グリコサミノグリカンスキャフォールドを、懸濁液層の上部に配置した。両スキャフォールドを、コラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液で境界面に沿って水和した。
すでに記載した温度傾斜法[10、15]を用いて、2つのすでに形成されたスキャフォールド間の境界面に沿ったタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液を凝固した。凍結乾燥器の温度を、室温から−40℃まで、あらかじめ規定された速度(1.4℃/分)で変化させた後、−40℃で60分間保持し、完全に凝固させた[15];完全に凝固させた後、冷凍懸濁液を、0℃の温度で17時間200mTorrの圧力で昇華させた。
この方法により、2つの異なる領域(無機質を含んだタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカンと無機質を含まないタイプIIコラーゲン−グリコサミノグリカンスキャフォールド)を有する層状スキャフォールドが製造される。2つのスキャフォールド層は、2つの元のスキャフォールド間の境界面に広がる薄いタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカンスキャフォールド構造によって、ともに保持される(図1〜3参照)。
〔実施例2:固液共合成〕
A.無機質(ブラッシュ石)を含んだタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカンスキャフォールドの製造
「懸濁液の調製」
既述の(PCT/GB04/004550参照)無機質(ブラッシュ石)を含んだコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液を、タイプIコラーゲン(インテグラライフサイエンス社、Plainsboro、NJ、米国)、コンドロイチン6−硫酸(シグマアルドリッチ社、St.Louis、MO、米国)、オルトリン酸(H3PO4、BDHラボラトリーサプライズ(BDH Laboratory Supplies)、Poole、英国)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2、シグマアルドリッチ社)および硝酸カルシウム(Ca(NO32・4H2O、シグマアルドリッチ社)から調製した。
「凍結乾燥」
無機質(ブラッシュ石)を含んだタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液の10mm層を、底厚8mmの長方形の(25mm×50mm)ポリスルホン型枠中に入れた。すでに記載した温度傾斜法[10、15]を用いて、無機質(ブラッシュ石)を含んだタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカン懸濁液を凝固させた。凍結乾燥器の温度を、室温から−20℃まで、あらかじめ規定された速度(3℃/分)で変化させた後、−20℃で600分間保持し、完全に凝固させた[15];完全に凝固させた後、冷凍懸濁液を25℃の温度で24時間200mTorrの圧力で昇華させ、250μmより大きい平均細孔径を有するコラーゲン−グリコサミノグリカンスキャフォールドとした。
「製造後工程」
スキャフォールドをその型枠から外し、あらかじめ規定されたカルボジイミド(液体化学品に基づく)架橋処理により架橋した[16]。架橋後、スキャフォールドを、リン酸緩衝生理食塩水(PBS、シグマアルドリッチ社)と脱イオン水中で繰り返し洗浄した。水和したスキャフォールドを、−40℃の一定温度の凍結乾燥器に60分間戻し、続いて昇華(0℃、17時間、200mTorr)させ、液体成分をスキャフォールドから除いた。
B.2層スキャフォールドを形成する固液共合成
「懸濁液の調製」
タイプIウシアキレス腱コラーゲンの0.05Mリン酸懸濁液(デブロケーシングス(Devro Casings)、Moodiesburn、Chyston、スコットランド)を含む冷凍高粘性スラリーを室温に戻した。
「固液共合成」
無機質(ブラッシュ石)を含んだタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカン多孔性構成部分を、最初のスキャフォールド製造中に用いた長方形のポリスルホン型枠中に入れた。そして2mm層の高粘性タイプIコラーゲン懸濁液を、無機質を含んだ多孔性構成部分の上面全体に広げ、多孔性構成部分/スラリー構造物を15分間置いておくことにより、細孔構造の表面に近い範囲に浸透させた。
すでに記載した温度傾斜法[10、15]を用いて、高粘性タイプIコラーゲン懸濁液を凝固した。凍結乾燥器の温度を、室温から−40℃まで、あらかじめ規定された速度(1.4℃/分)で変化させた後、−40℃で60分間保持し、完全に凝固させた[15];凝固後、冷凍懸濁液を0℃の温度で17時間200mTorrの圧力で昇華させた。
「製造後工程」
スキャフォールドをそのポリスルホン型枠から外し、既述のカルボジイミド架橋処理により架橋し[19]、スキャフォールド剛性を強化し、スキャフォールド分解速度を遅くした。
この方法により、2つの異なる領域(無機質を含んだタイプIコラーゲン−グリコサミノグリカンおよび無機質を含まないタイプIコラーゲン層)を有する層状スキャフォールドが製造される。
本発明は、異なった構造特性、組成特性および機械的特性の範囲を有する大きな多孔性スキャフォールドを製造する新規方法を記載する。第1工程は固相共合成を含む。第2工程は固液共合成を含む。
固相共合成により、より大きなスキャフォールド構造の異なった構成部分を別々に製造し、そして例えば、凍結乾燥により相互浸透コラーゲン繊維網状組織を形成するコラーゲンスラリーの薄層を介して、一緒に付着させることができる。この方法により、制御された物理的特性(すなわち、細孔の大きさ、細孔形状、架橋密度、分解速度)、力学的特性(すなわち係数)、および化学的特性(すなわち、無機物含量、コラーゲン含量、グリコサミノグリカン含量)を、異なる領域中に有する専用のスキャフォールドを製造できる。
固液共合成により、異種のスキャフォールド構成部分を別々に製造し、そして他のスラリーと共に、凍結乾燥によって、より大きなスキャフォールド構造に組み立てることができる。この方法により、制御された物理的特性(すなわち、細孔の大きさ、細孔形状、架橋密度、分解速度)、力学的特性(すなわち係数)、および化学的特性(すなわち、無機物含量、コラーゲン含量、グリコサミノグリカン含量)を、異なる領域中に有する専用のスキャフォールドを製造できる。特に重要なことは、固相共合成方法と固液共合成方法を用いて達成された、異なったスキャフォールド領域間の境界面強度が強いことと、スキャフォールド成分間の化学物質の拡散が有益でない場合に、隣接したスキャフォールド領域間の化学物質の拡散を制御できることである。
EP-A-0164484 EP-A-0164484 EP-A-0214070
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添付書類
出願者の先行国際特許出願、PCT/GB2006/000797、2006年3月6日出願、の内容を以下に詳述する。
本発明は生物医学的利用のための人工骨材料の分野に関し、特に組織工学用の、コラーゲン、リン酸カルシウムおよび任意にグリコサミノグリカンを含む多孔性一枚構造スキャフォールドおよび多孔性層状スキャフォールドに関する。
自然骨は、コラーゲン、グリコサミノグリカン類を含む非コラーゲン性有機相および、リン酸カルシウムの生体複合材料である。その複雑な階層構造により、高い剛性、強度および破壊靱性を含む非常に優れた力学的な特性を示し、それによって骨は、日常生活でさらされている生理的ストレスに耐えることができる。本分野において研究者が取り組んでいる課題は、ヒトや動物体内の人工材料の内部や周辺で自然骨が増殖することのできる組成や構造を有する人工材料を製造することである。
骨は、生体環境中で形成された骨様アパタイト層を介して、ヒト生体中でリン酸カルシウムと直接結合すること(生物活性と称される特性)が観察されている。他方では、コラーゲンおよび、コラーゲンやグリコサミノグリカン類などの他の生物有機化学物質を含む共重合体は、ヒト生体中の骨の生産や維持を担うものを含む、多くの細胞種の付着および増殖に最適な基質であることが知られている。
ヒドロキシアパタイトは、骨置換材料中の成分として最も一般的に用いられるリン酸カルシウムである。しかしこれは、ブラッシュ石、リン酸三カルシウムおよびリン酸八カルシウムなどの他の形態のリン酸カルシウム材料と比較すると、比較的不溶性の物質である。アパタイトの溶解度が相対的に低いことは、生体中でのこの材料の再吸収速度が特に遅いので、生体材料を製造する際に不利になる可能性がある。
ヒドロキシアパタイトなどのリン酸カルシウムは力学的に堅い物質である。しかしこれらは、自然骨と比較すると比較的もろい。コラーゲンは力学的に強靭な物質であるが、自然骨と比較するとその剛性は比較的低い。コラーゲンとグリコサミノグリカン類の共重合体を含む物質は、コラーゲンのみのものよりより強靭でより堅いが、自然骨と比較するとまだその剛性は比較的低い。
ヒドロキシアパタイトよりも力学的靭性を改良し、コラーゲンおよび、コラーゲンとグリコサミノグリカンの共重合体よりも剛性を改良した人工骨置換材料を製造する先の試みには、コラーゲンとアパタイトを機械的混合により結合することが含まれる。このような機械的方法はEP-A-0164484中に記載されている。
より最近の開発では、ヒドロキシアパタイト、コラーゲンおよびコンドロイチン−4−硫酸を機械的に混合したものを含む骨置換材料の製造がある。これはEP-A-0214070中に記載されている。この文献ではさらにコンドロイチン−4−硫酸のコラーゲンへの脱水熱架橋が記されている。アパタイト、コラーゲンおよびコンドロイチン−4−硫酸を含む材料は生体適合性が良いことが見出されている。アパタイトの、コラーゲンおよび任意にコンドロイチン−4−硫酸との機械的混合により、アパタイトをコラーゲン/コンドロイチン−4−硫酸でコーティングした粒子が実質的に形成される。このような材料は生体適合性があるものの、ヒトや動物の体内にあるとき自然骨の内部増殖に限度があり、人工材料のリン酸カルシウム相を再利用しないことが明らかとなっている。
外傷、奇形または疾患により損なわれた骨格部位の修復には、整形外科医にとって特別な課題があり、その中には、皮膚、神経および他のほとんどの組織中の異常とは異なり、骨格の異常は複数の異なった組織型(すなわち骨、軟骨、腱および靱帯)にわたり、通常の力学的負荷を受ける場所を含み、また石灰化組織と非石灰化組織間を横切る境界面(例えば靱帯付着部、骨/軟骨境界面の「石灰化線」)を含む。
既存の臨床的アプローチは、再吸収できない補綴インプラント、自家または同種組織移植、化学薬品、細胞移植またはこれらの方法の組み合わせによる骨格異常の修復を目指している。これらのアプローチは、単一組織型の治療にいくらかの成功を収めているが、例えば関節の異常などの、石灰化組織と非石灰化組織間の境界面が含まれる場合、よくても回復中、すなわち、不完全となる。さらに、既存の治療が最もうまくいっても、ドナー側からの組織の摘出および/または骨、軟骨、靱帯または腱の縫合が必要である。前者の方法にはドナー側の不足およびドナー側の罹患の問題があり、一方後者は施術が困難で、縫合穴の形での別の異常を引き起こしてしまう。
用語「複合スキャフォールド」と「層状スキャフォールド」は同義語であり、各層の材料組成がその隣接層の材料組成と実質的に異なる2つ以上の層を含むスキャフォールドをいう。用語「単一層スキャフォールド」または「一枚構造スキャフォールド」は同義語であり、各層の材料組成が全体にわたってほとんど均質である1層のみを含むスキャフォールドをいう。
軟骨だけまたは骨と軟骨の両方をふくむ関節の異常を治療するために、多孔性層状スキャフォールドを用いる組織工学法を開発しようとしている近年の取り組みは、限られた数しかない。これらの構成体により、骨と軟骨の同時再生を試みているが、それはそれぞれに対して別のスキャフォールドを用いるものである(Niederauerら、2000年;Schaeferら、2000年;Gaoら、2001年;Gaoら、2002年;Schaeferら、2002年;Sherwoodら、2002年;Hungら、2003年;HunzikerおよびDriesang、2003年)。
層状スキャフォールドの別の特徴は、骨層を軟骨下骨板と直接接着することにより、縫合せずに固定できる可能性があることである。もし軟骨性部位が骨性部分としっかりと接着されたままであるなら、さらなる固定は必要ない。縫合しない固定により、腱や靱帯の骨への付着部を含む異常をまた治療できるかもしれない。
この新しい取り組みは有望ではあるが、2つの欠点により、今までに報告された層状スキャフォールドの有効性が制限される可能性がある。1つ目は、スキャフォールドの各層に用いられる材料に関するものである。再吸収可能な合成ポリマーは軟骨層に用いられる唯一の材料であり、また多くの場合、これらの多くのスキャフォールド中の骨性部位の構成成分でもある。合成ポリマーは加工しやすいが、コラーゲンなどの天然ポリマーと比べて細胞の付着および増殖をほとんど促進しないことが知られており、さらに分解により高濃度の酸を放出する可能性がある。さらに、腱または靱帯の修復を必要とする用途に対して、再吸収可能な合成ポリマーは、架橋されているにもかかわらず、リハビリテーション運動中にかかる減弱された負荷に耐えることにさえ不十分な強度や剛性しか有していない。
通常の層状スキャフォールドの第2の欠点は、各層間の境界面に関するものである。自然関節および腱/靱帯付着部は、石灰化領域と非石灰化領域間でコラーゲン繊維が連続性を持っていることにより特徴づけられる。円滑な変化(緩やかな境界面)による系により、本質的な力学的安定性がこれらの部位に与えられ、力学的な不具合が起こることなく生理学的負荷にこれらが耐えることができる。一方、大多数の既存の層状スキャフォールドははっきりした境界面を有し、2つの異種の材料間に明確な境界を形成する。縫合(Schaeferら、2000年)、フィブリン接着(Gaoら、2001年)および他の方法(Gaoら、2002年;Hungら、2003年)は、この境界面を強化するために行われている。しかし、境界面の剥離はまだ管理された動物モデルにおいてでさえ報告されている。これらの縫合および接着方法はまた高度の技術を要し、再現性に乏しい。
先の研究で、凍結乾燥手順のパラメーターを制御して、コラーゲンと1つまたは複数のグリコサミノグリカン類(GAGs)の多孔性スキャフォールドを製造できる手段が開発されている(Yannasら、1989年;O’Brienら、2004年;O’Brienら、2005年;Loreeら、1989年)。これらの方法により、パラメーターを、外傷や損傷部位における治癒反応に著しい効果があることが知られているものに制御し、細孔の大きさやアスペクト比などのスキャフォールドの特徴を変化させることができる。しかし、骨格および筋骨格の異常を含む損傷の治療には、無機質を含まないコラーゲン−GAGスキャフォールドではなく、骨の材料組成および力学的特性と厳密に一致する多孔性スキャフォールドを製造する技術を開発する必要がある。
本発明は先行技術に関連する、少なくともいくつかの問題を解決しようとするものである。
無機物質および有機物質を含む複合生体材料の製造方法であって、本方法は:
(a)液体担体、無機物質および有機物質を含む第1スラリー組成物を用意し;
(b)スラリーの型枠を用意し;
(c)スラリーを型枠中に入れ;
(d)型枠中に入れたスラリーを、複数の固形結晶または粒子に液体担体が変わる温度に冷却し;
(e)複数の固形結晶または粒子のうち少なくともいくつかを、好ましくは昇華および/または気化により除き、無機物質および有機物質を含む多孔性複合材料を残し;
(f)材料を型枠から外すこと、を含む。
ここで用いられる用語「生体材料」は、ヒトまたは動物の生体に適合する材料を意味する。
ここで用いられる用語「スラリー」は、スラリー、溶液、懸濁液、コロイド溶液および分散液を含む。
無機物質はリン酸カルシウム材を通常含むだろう。
有機物質は生物有機種、例えば水性媒体中に溶解または懸濁してスラリーを形成することができるものを通常含むだろう。例としては、1つまたは複数のアルブミン、グリコサミノグリカン類、ヒアルロナン、キトサン、およびコラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチドが挙げられる。コラーゲンは好ましい材料であり、任意にグリコサミノグリカンと共に用いられる。
ここで用いられる用語「コラーゲン」は、組み換えヒト(rh)コラーゲンを含む。
好ましい実施形態において、無機物質はリン酸カルシウム材を含み、有機物質はコラーゲンおよび任意にグリコサミノグリカンを含む。これにより、リン酸カルシウム材およびコラーゲンおよび任意にグリコサミノグリカンを含む多孔性複合材料となる。第1スラリーは、コラーゲンおよびリン酸カルシウム材の共沈物を含むことが好ましい。第1スラリーは、コラーゲン、リン酸カルシウム材およびグリコサミノグリカンの3種類の共沈物を含むことがより好ましい。
あるいは、第1スラリーは、コラーゲンとリン酸カルシウム材および任意にグリコサミノグリカンの機械的な混合物を単に含んでもよい。これを、例えばEP-A-0164484およびEP-A-0214070に記載されているような従来技術によって製造してもよい。機械的混合物をスラリーの形成に用いてもよいが、コラーゲンおよびリン酸カルシウム材の共沈物またはコラーゲン、リン酸カルシウム材およびグリコサミノグリカンの3種類の共沈物が好ましい。
リン酸カルシウム材を、例えば1つまたは複数のブラッシュ石、リン酸八カルシウムおよび/またはアパタイトから選択することができる。リン酸カルシウム材はブラッシュ石を含むことが好ましい。
スラリーのpHは、好ましくは2.5〜6.5、より好ましくは2.5〜5.5、さらに好ましくは3.0〜4.5、さらにより好ましくは3.8〜4.2である。
スラリー組成物は、1つまたは複数のグリコサミノグリカン類を含んでもよい。スラリー組成物は、1つまたは複数のリン酸カルシウム材を含んでもよい。
前駆スラリー中に他の化学種(例えば銀、ケイ素、シリカ、食塩、糖など)が存在することは除外されない。
複数の固形結晶または粒子のうち少なくともいくらかを昇華および/または気化により除き、コラーゲン、リン酸カルシウム材および任意にグリコサミノグリカンを含む多孔性複合材料を残す。好ましい方法は昇華である。
ステップ(d)および(e)を凍結乾燥法により行うことができる。もし液体担体が水であれば、昇華ステップは、型枠と冷凍スラリーの周囲の環境を水/氷/水蒸気系の三重点未満に減圧し、続いて達成された減圧で固相−気相転移温度より高い温度に昇温させることを含む。周囲の液体蒸気分圧が、その温度で冷凍液の分圧より低ければ、生成物中の氷は昇華により直接、水蒸気に変換される。温度を通常0℃以上に上昇させる。このステップを行い、氷の結晶を冷凍スラリーから昇華により除く。
凍結乾燥パラメーターを調節して、細孔の大きさとアスペクト比を要望通りに制御することができる。一般的に、冷却速度がより遅く最終凍結温度がより高ければ(例えば1分あたり約0.25℃で約−10℃の温度までの冷却)、より高いアスペクト比を有する大きな細孔が優位になり、一方冷却速度がより速く最終凍結温度がより低ければ(例えば1分あたり約2.5℃で約−40℃の温度までの冷却)、小さな等軸の細孔の形成が優位になる。
ここで用いられる用語「型枠」は、スラリー組成物を、成形、保持または支持することのできる何らかの型枠、容器または担体を含むことを意図する。従って、最も単純な形態における型枠には単に支持面を含むことができる。型枠は何らかの望ましい形状であってよく、ポリマー(ポリスルホン、ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、金属(ステンレス鋼、チタン、コバルト・クロムなど)、セラミックス(アルミナ、ジルコニアなど)、ガラスセラミックス、およびガラス(ホウケイ酸ガラスなど)を含む何らかの適当な材料から型枠を製造することができる。
出願者の先行出願、PCT/GB04/004550、2004年10月28日出願、には、コラーゲン、ブラッシュ石およびグリコサミノグリカンの3種類の共沈物およびその調製方法が記載されている。PCT/GB04/004550の内容を本願に引用して援用する。
PCT/GB04/004550に記載の方法には:コラーゲン、カルシウム源、リン源およびグリコサミノグリカンを含む酸性水溶液を用意し;コラーゲン、ブラッシュ石およびグリコサミノグリカンを共に水溶液から沈殿させ、3種類の共沈物を形成することを含む。
用語「共沈物」は2つまたは3つの化合物の沈殿物を意味し、ここで化合物は実質的に同時に、同じ溶液/分散液から沈殿する。これは、成分の機械的混合から生成した物質、特にこれらの成分が別々に、例えば異なった溶液中で沈殿したものとは区別される。共沈物の微細構造は、その成分の機械的混合から生成した物質とは、実質的に異なる。
共沈物の調製工程において、カルシウム源は、1つまたは複数の硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、カルシウムアルコキシド、水酸化カルシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、グルコン酸カルシウムおよびヘパリンのカルシウム塩から選択されることが好ましい。ヘパリンのカルシウム塩は、ブタ腸粘膜由来であってもよい。適当なカルシウム塩は、例えばシグマアルドリッチ社から市販されている。リン源は、1つまたは複数のリン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸、オルトリン酸水素二ナトリウム二水和物(Na2HPO4・2H2O、時にGPRソレンセン塩といわれる)およびリン酸トリメチル、リン酸のアルカリ金属塩(例えばNaやK)、リン酸のアルカリ土類塩(例えばMgやCa)から選択されることが好ましい。
グリコサミノグリカンは、繰返し二糖単位を含む長鎖非分岐多糖を含む高分子種である。好ましくは、グリコサミノグリカンは、1つまたは複数のコンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸およびヒアルロン酸から選択される。コンドロイチン硫酸はコンドロイチン−4−硫酸またはコンドロイチン−6−硫酸であってもよく、ともに例えばシグマアルドリッチ社から市販されている。コンドロイチン−6−硫酸はサメ軟骨由来であってもよい。ヒアルロン酸はヒト臍帯由来であってもよい。ヘパリンはブタ腸粘膜由来であってもよい。
コラーゲンは可溶性でも不溶性でもよく、いかなる動物中のいかなる組織由来であってもよく、従来技術を何度も用いて抽出してもよい。
沈殿を、コラーゲン、カルシウム源、リン源およびグリコサミノグリカンを酸性水溶液中で混合し、沈殿ができるまで溶液を放置するか、溶液を撹拌するか、アンモニアなどの塩基性滴定剤を用いて滴定するか、作成済みのブラッシュ石などの核形成剤を添加するか、カルシウム源の添加速度を変化させるか、またはこれらのまたは従来知られている多くの他の技術を組み合わせることにより生じさせることができる。
当然のことながら他の成分がスラリー中に存在してもよい。例えば、増殖因子、遺伝子、薬物または他の生物学的に活性な物質を、単独でまたは組み合わせてスラリーに任意に加えてもよい。
好ましい実施形態において、本発明による方法はさらに:液体担体、有機物質および任意に無機物質を含む第2スラリー組成物を用意し;前記冷却ステップより前、前記第1スラリー組成物を入れる前または後に前記第2スラリー組成物を型枠中に入れることを含むことが好都合である。
既述のとおり、有機物質は、1つまたは複数のコラーゲン(組み換えヒト(rh)コラーゲンを含む)、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、およびコラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチドを通常含むだろう。
第2スラリー組成物は、例えばリン酸カルシウム材などの無機物質を含んでもよい。
第2スラリー組成物は、液体担体、コラーゲン、任意にリン酸カルシウム材および任意にグリコサミノグリカンを含むことが好ましい。この実施形態においては、第2スラリー組成物は、コラーゲンとグリコサミノグリカンの共沈物、またはコラーゲンとリン酸カルシウム材の共沈物、またはコラーゲン、グリコサミノグリカンおよびリン酸カルシウム材の3種類の共沈物を含むことが好ましい。共沈物についてはすでに第1スラリーの調製に関して論じている。
あるいは、第2スラリーは、コラーゲンおよび、任意にリン酸カルシウム材とグリコサミノグリカンのうちの1つまたは両方の機械的混合物を単に含んでもよい。機械的混合物についてはすでに第1スラリーの調製に関して論じている。
もしあれば、第2スラリー中のリン酸カルシウム材を、1つまたは複数のブラッシュ石、リン酸八カルシウムおよび/またはアパタイトから選択してもよい。
第1スラリー組成物および第2スラリー組成物を、第1層および第2層として型枠中に通常入れるだろう。例えば、第1スラリーを型枠中に入れ、続いて第2スラリーを入れる。そして型枠内容物をステップ(d)、(e)および(f)に付すことができる。したがって、本方法を多層化材料の形成に用いてもよく、そのうち少なくとも1層はコラーゲン、リン酸カルシウム材および任意にグリコサミノグリカンを含む多孔性複合材料を含むことが好ましい。第2スラリー組成物から生成する層は、多孔性層または非多孔性層であることができる。もし多孔性層が望ましければ、細孔を、第2スラリー中に生成した複数の固形結晶または粒子の昇華および/または気化により作り出すことができる。この方法はすでに第1スラリーに関して論じており、凍結乾燥法を含むことが好ましい。
本工程は液相中で行われ、これは第1スラリー層および第2スラリー層間に拡散をもたらす。
層を、いかなる層の順序または配置方法で堆積させてもよい。層を例えば、垂直に(すなわち層の上に重ねて)、水平に(すなわち層の横に)および/または放射状に(下層の上に球状の層があるように)位置させることができる。
本発明による成型方法によれば、組織工学用の多孔性一枚構造スキャフォールドおよび多孔性層状スキャフォールドを製造することができる。
第1スラリー組成物と第2スラリー組成物を型枠中に入れた後、型枠の内容物を冷却ステップの前に最大24時間まで、寝かせることが好ましい。
これにより種々のスラリー成分が隣接層間で内部拡散するので好都合である。これにより層間結合強度が強化されることになる。
第1スラリー中の液体担体は水を含むことが好ましい。第2スラリー中の液体担体もまた水を含むことが好ましい。
当然のことながら、前記冷却ステップより前、前記第1スラリー組成物および/または第2スラリー組成物を加える前または後に、さらにスラリー層を型枠中に入れることができる。
冷却ステップより前に型枠中に入れたスラリーの温度は通常、スラリーの粘度に影響を及ぼすだろう。温度が高すぎると、スラリーの粘度が極端に低くなり、第2スラリーを加えたとたんに、第1層と第2層が完全に(従って好ましくなく)混合してしまうかもしれない。温度が高すぎると、コラーゲンが変性するかもしれないことにもまた留意されたい。他方では、温度が低すぎると、効率的に拡散、平滑化または成形させるにはスラリーの粘度が高くなりすぎ、氷の結晶が速くできてしまう危険性がある。したがって、本発明者らは、冷却ステップより前に型枠中に入れた第1スラリーの温度は、好ましくは2〜40℃の範囲、より好ましくは4〜37℃、さらにより好ましくは20〜37℃であることを見出した。もし多層スラリー組成物を用いるなら、これらの範囲はまた別のスラリーにも適用できる。
型枠中に入れた第1スラリーを冷却するステップは、≦0℃の温度で行うことが好ましい。より好ましくは、本冷却ステップは−100〜0℃の範囲の温度で行われ、好ましくは−80〜−10℃、より好ましくは−40〜−20℃である。もし多層スラリー組成物を用いるなら、これらの範囲はまた別のスラリーにも適用できる。
型枠中に入れた第1スラリーの冷却ステップは、好ましくは0.02〜10℃/分の冷却速度、より好ましくは0.02〜6.0℃/分の冷却速度、さらにより好ましくは0.2〜2.7℃/分の冷却速度で行われる。もし多層スラリー組成物を用いるなら、これらの範囲はまた別のスラリーにも適用できる。
一般的に、冷却速度がより遅く最終凍結温度がより高ければ(例えば1分あたり0.25℃で−10℃の温度までの冷却)、より高いアスペクト比を有する大きな細孔が優位になり、一方冷却速度がより速く最終凍結温度がより低ければ(例えば1分あたり2.5℃で−40℃の温度までの冷却)、小さな等軸の細孔の形成が優位になる。
型枠中に入れたスラリーの冷却ステップは、好ましくは1〜200kPaの圧力で、より好ましくは50〜150kPaの圧力で、さらにより好ましくは50〜101.3kPaの圧力で行われる。もし多層スラリー組成物を用いるなら、これらの範囲はまた別のスラリーにも適用できる。本発明者らは、圧力が50kPa未満であればスラリー中に気泡が生成する可能性があり、一方圧力が200kPaより大きい隣接層との過度の混合が起こるかもしれないことを見出した。
型枠中に入れた第1スラリーの厚さは、好ましくは0.1〜500mm、より好ましくは0.5〜20mm、さらにより好ましくは1.0〜10mmである。もし多層スラリー組成物を用いるなら、これらの範囲はまた別のスラリーにも適用できる。層の厚さが500mmを超えると完全には凝固しにくくなり、一方層の厚さが0.1mm未満だとほとんど瞬間的に凍結していまい、氷の結晶核形成および成長の進行を正確に制御することが困難になる。
型枠中に入れる前の第1スラリーの粘度は、好ましくは0.1〜50Pa・s、より好ましくは0.1〜10Pa・s、さらにより好ましくは0.5〜5Pa・sである。もし多層スラリー組成物を用いるなら、これらの範囲はまた別のスラリーにも適用できる。スラリーの粘度が非常に高いと、拡散、平滑化および成形が難しくなる可能性があり、一方粘度が極端に低いと、第2スラリーを加えたとたんに、第1層と第2層が完全に(従って好ましくなく)混合してしまうかもしれない。
第1スラリー中の、少なくともいくらかの固形結晶または粒子を昇華により除くステップは、好ましくは0〜0.08kPaの圧力で、より好ましくは0.0025〜0.08kPaの圧力で、さらにより好ましくは0.0025〜0.04kPaの圧力で行われる。もし多層スラリー組成物を用いるなら、これらの範囲はまた別のスラリーにも適用できる。圧力が水の三重点(約0.08kPa)より高いと、昇華の代わりに融解が起こる危険性があり、一方圧力を極端に低くすることは困難で、昇華の促進には必要ない。
第1スラリー中の、少なくともいくらかの固形結晶または粒子を昇華により除くステップに関しては、昇華の継続時間が短かすぎると、残った水や溶媒がスキャフォールド壁の再溶解を引き起こし、したがって細孔構造を危ういものにする可能性がある。したがって、本発明者らは、このステップは好ましくは96時間以下、より好ましくは12〜72時間、さらにより好ましくは24〜36時間行われることを見出した。もし多層スラリー組成物を用いるなら、これらの範囲はまた別のスラリーにも適用できる。
第1スラリー中の、少なくともいくらかの固形結晶または粒子を昇華により除くステップは、好ましくは−10〜60℃の温度で、より好ましくは0〜40℃の温度で、さらに好ましくは20〜37℃の温度で、さらにより好ましくは25〜37℃の温度で行われる。もし多層スラリー組成物を用いるなら、これらの範囲はまた別のスラリーにも適用できる。もし昇華中の温度が低すぎると、完全に昇華するまでに必要な時間が極端に長くなる可能性があり、一方極端に高い温度だと(すなわち40℃を超える)、コラーゲンが変性する危険性がある。
もし材料がコラーゲンおよびグリコサミノグリカンを含むなら、本発明による方法は、多孔性複合生体材料中のコラーゲンおよびグリコサミノグリカンを架橋するステップをさらに含んでもよい。架橋は通常、昇華後に材料を型枠から外した後、行われるだろう。架橋は、共沈物を、1つまたは複数のガンマ線放射、紫外線放射、脱水熱処理、グルコース、マンノース、リボースおよびショ糖などの簡単な糖による非酵素的糖化に付すこと、3種類の共沈物を、1つまたは複数のグルタルアルデヒド、カルボジイミド(例えばエチルジメチルアミノプロピルカルボジイミド)および/またはノルジヒドログアヤレチック酸と接触させること、またはこれらの方法のなんらかの組み合わせにより行うことができる。これらの方法は技術的に通常のものである。
もし材料がリン酸カルシウムを含むなら、本発明による方法は、多孔性複合生体材料中の少なくともいくらかのリン酸カルシウム材を他のリン酸カルシウム相に変換させるステップをさらに含むことができる。例えば本方法は、多孔性複合生体材料中の少なくともいくらかのブラッシュ石をリン酸八カルシウムおよび/またはアパタイトに変換するステップを含んでもよい。ブラッシュ石のリン酸八カルシウムおよび/またはアパタイトへの変換を加水分解により行うことが好ましい。相変換は通常、材料を型枠から外した後(および任意に架橋後)に行われるだろう。
アパタイトはカルシウムおよびリン酸塩を含む無機物類であり、一般式:Ca5(PO43(X)、ここでXはイオン、すなわち通常OH-、F-およびCl-であってよく、当業者に公知の他のイオンでもよい、を有する。用語「アパタイト」は、ケイ素置換アパタイトなどの置換アパタイトをまた含む。用語「アパタイト」は、アパタイトの具体例であるヒドロキシアパタイトを含む。ヒドロキシアパタイトは、例えばケイ素などの他の化学種でまた置換されてもよい。
上述のように、前記冷却ステップより前、前記第1スラリー組成物および/または第2スラリー組成物を加える前または後に、さらにスラリー層を型枠中に入れることができる。さらなるスラリー層は、例えば液体担体、コラーゲン、任意にリン酸カルシウム材、および任意にグリコサミノグリカンをまた通常含むだろう。種々のスラリー成分が隣接層に内部拡散するように、型枠の内容物を、冷却ステップの前に最大24時間まで、寝かせることが好ましい。
したがって本発明は、1層、2層またはそれ以上の層を含む複合生体材料の製造方法を提供する。少なくとも1つの層は、コラーゲン、リン酸カルシウム材、およびまた好ましくはグリコサミノグリカンの多孔性生体複合材料を含むことが好ましい。すべての層は、コラーゲンを含むことが好ましい。
本発明による複合生体材料を、例えば多孔性一枚構造スキャフォールド、または少なくとも1つの層が多孔性である多層スキャフォールドの製造に用いてもよい。本発明による複合生体材料を、筋骨格用および歯科用組織再生スキャフォールドとして用いることが好都合である。
本発明による方法は、第1層および第2層中の有機成分としてコラーゲンを包含することを含むことが好ましい(コラーゲンは、第1層および第2層中の主有機成分であることが好ましい)。もし別の層が存在するなら、本方法は、1つまたは複数の、これらのさらなる層中の有機成分としてコラーゲンを包含することを含むことが好ましい(コラーゲンは、1つまたは複数のさらなる層中の主有機成分であることがまた好ましい)。本方法はすべての層、従って同時に液相中のそれらの境界面を製造することを含む。これにより、内部拡散を介して層間の強い境界面を作ることになる。用語「内部拡散」は、異なる組成の2つのスラリーが完全に接触するように配置されるとき、分子拡散またはブラウン運動の結果として起こる混合をいう。
第2の態様において、本発明は合成複合生体材料を提供し、ここで少なくとも一部の生体材料は、リン酸カルシウム材および、1つまたは複数のコラーゲン(組み換えヒト(rh)コラーゲンを含む)、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサンまたはコラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチドを含む多孔性共沈物から形成され、ここでマクロ孔の大きさの範囲(孔径)は好ましくは1〜1000ミクロン、より好ましくは200〜600ミクロンである。材料はコラーゲンを含むことが好ましい。リン酸カルシウム材は、1つまたは複数のブラッシュ石、リン酸八カルシウムおよび/またはアパタイトから選択されることが好ましい。多孔性材料は、コラーゲンとリン酸カルシウム材の共沈物を含むことが好ましい。これについてはすでに本発明の第1態様に関して論じている。
ここで用いられる用語「多孔性」は、材料がマクロ孔および/またはミクロ孔を含んでもよいことを意味する。マクロ孔性は一般に、約10ミクロンより大きい細孔に関する特徴をいう。ミクロ孔性は一般に、約10ミクロン未満の細孔に関する特徴をいう。当然のことながら、材料中に連続気泡と独立気泡のいかなる組み合わせがあってもよい。例えば材料は、マクロ孔とミクロ孔の両方を通常含むだろう。マクロ孔性は通常連続気泡構造であるが、独立気泡成分があってもよい。
本発明の第2態様による多孔性材料中のマクロ孔の大きさの範囲(孔径)は、通常1〜1200ミクロン、好ましくは10〜1000ミクロン、より好ましくは100〜800ミクロン、さらにより好ましくは200〜600ミクロンである。
本発明の第2態様による多孔性材料中の平均アスペクト比の範囲は、好ましくは1〜50、より好ましくは1〜10、最も好ましくは約1である。
本発明の第2態様による多孔性材料中の細孔の大きさの分布(平均孔径の標準偏差)は、好ましくは1〜800ミクロン、より好ましくは10〜400ミクロン、さらにより好ましくは20〜200ミクロンである。
本発明の第2態様による多孔性材料中の有孔率は、好ましくは50〜99.99vol%、より好ましくは70〜98vol%である。
本発明の第2態様による多孔性材料中の連続気泡有孔率の割合(連続気泡および独立気泡の両細孔の全数の割合として測定)は、好ましくは1〜100%、より好ましくは20〜100%、さらにより好ましくは90〜100%である。
第3の態様において、本発明は合成複合生体材料を提供し、ここで少なくとも一部の生体材料は、リン酸カルシウム材および、2つ以上のコラーゲン(組み換えヒト(rh)コラーゲンを含む)、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサンおよびコラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチドを含む多孔性材料から形成される。本材料は、コラーゲンおよびグリコサミノグリカンを含むことが好ましい。リン酸カルシウム材は、1つまたは複数のブラッシュ石、リン酸八カルシウムおよび/またはアパタイトから選択されることが好ましい。多孔性材料は、コラーゲン、グリコサミノグリカンおよびリン酸カルシウム材の3種類の共沈物を含むことが好ましい。これについてはすでに本発明の第1態様に関して論じている。本発明の第2態様による多孔性材料中のマクロ孔の大きさの範囲(孔径)はまた第3態様にも適用できる。平均アスペクト比範囲、細孔の大きさの分布、有孔率および連続気泡有孔率の割合も同じである。
第4態様において、本発明は:
本発明の第2態様または第3態様に記載の複合生体材料の形成された第1層;および
第1層に結合し、コラーゲン、またはコラーゲンとグリコサミノグリカンの共沈物、またはコラーゲンとリン酸カルシウム材の共沈物、またはコラーゲン、グリコサミノグリカンおよびリン酸カルシウム材の3種類の共沈物を含む材料の形成された第2層、を含む合成複合生体材料を提供する。リン酸カルシウム材は、1つまたは複数のブラッシュ石、リン酸八カルシウムおよび/またはアパタイトから選択されることが好ましい。
第1層と第2層を一体化して形成することが好ましい。これを、液相共合成を含む方法により好都合に行うことができる。これには、前駆物質を含むスラリーの配置により、多層を含む材料の、高密度または多孔性の隣接層を形成し、液体担体を前記スラリーから除く前に各層と互いに完全に接触させる工程と、前記液体担体をすべての層から除くことを好ましくは実質的に同時に行う工程を含む。前駆物質スラリーが完全に接触するように、液体担体を除く前に(すなわちまだ液相中にある間に)配置することにより、隣接スラリー間に相互拡散がおこる。これにより、生成する材料の隣接層間の境界に相互拡散帯ができ、その内部の材料組成は、隣接層の材料組成の中間物となる。相互拡散帯が存在することで、力学的強度および安定性が隣接層間の境界面に与えられる。したがって、第1層および第2層を、内部拡散層を介して互いに結合することが好ましい。
あるいは、第1層と第2層を、中間層を介して互いに結合してもよい。用語「中間層」は、中間層結合強度を改善する目的、または生成するスキャフォールドの隣接層間を、細胞、分子または体液が通過することを阻止する目的で、2つの他の層の間に独立して置かれた何らかの層をいい、例えばコラーゲン、グリコサミノグリカン、フィブリン、抗血管新生薬(例えばスラミン)、増殖因子、遺伝子または何らかの他の成分を含んでもよい。中間層は、その組成物が隣接層の組成物とは異なるスラリーとして別に置かれ、一方内部拡散層は、隣接層間の内部拡散の結果としてのみ形成されることから、中間層は内部拡散層とは区別される。
第1層は多孔性である。第2層もまた多孔性であることが好ましいが、もし必要であれば、非多孔性層または実質的に非多孔性層であることができる。
本発明の第2態様による多孔性材料中のマクロ孔の大きさの範囲(孔径)をまた、第4態様による実施形態中の第1層および/または第2層に適用できる。平均アスペクト比の範囲、細孔の大きさの分布、有孔率および連続気泡有孔率の割合も同じである。
第2、第3および第4態様のいずれにおいても、生体材料は、第1層および/または第2層に結合した1つまたは複数のさらなる層を含んでもよく、各前記のさらなる層を、コラーゲン、またはコラーゲンとグリコサミノグリカンの共沈物、またはコラーゲンとリン酸カルシウム材の共沈物、またはコラーゲン、グリコサミノグリカンおよびリン酸カルシウム材の3種類の共沈物を含む材料から形成することが好ましい。リン酸カルシウム材は、1つまたは複数のブラッシュ石、リン酸八カルシウムおよび/またはアパタイトから選択されることが好ましい。第1層、第2層および前記1つまたは複数のさらなる層を一体化して形成することが好ましく、隣接層を、液相共合成によって通常形成される内部拡散層を介して互いに結合することが好ましい。通常、少なくとも1つの前記さらなる層は多孔性であるだろう。再度、本発明の第2態様による多孔性材料中のマクロ孔の大きさの範囲(孔径)を、1つまたは複数のこれらのさらなる層にまた適用することができる。平均アスペクト比範囲、細孔の大きさの分布、有孔率および連続気泡有孔率の割合も同じである。
隣接層間の細孔の大きさの相違は、ほとんど無視できる程度から+/−1000ミクロン程度の変動であってよい。
特に明記しない限り、以下の記述を、本発明のいずれの態様にも適用できる。
もし材料がコラーゲンとグリコサミノグリカンを含むなら、コラーゲンとグリコサミノグリカンは架橋されてもよい。
コラーゲンは材料中に、好ましくは1〜99wt%の量、より好ましくは5〜90wt%、さらにより好ましくは15〜60wt%存在する。
グリコサミノグリカンは材料中に、好ましくは0.01〜20wt%の量、より好ましくは1〜12wt%、さらにより好ましくは1〜5.5wt%存在する。
もし材料がブラッシュ石を含むなら、コラーゲンとブラッシュ石の重量比は、好ましくは10:1〜1:100、より好ましくは5:1〜1:20である。
もし材料がリン酸八カルシウムを含むなら、コラーゲンとリン酸八カルシウムの重量比は、好ましくは10:1〜1:100、より好ましくは5:1〜1:20である。
コラーゲンとグリコサミノグリカンの重量比は8:1〜30:1であることが好ましい。
本発明による生体材料を、代用骨または歯科材料として用いてもよい。したがって本発明は、ここに記載したような生体材料を含む人工骨材料、骨インプラント、骨移植片、代用骨、骨スキャフォールド、充填剤、コーティング剤またはセメントを提供する。
生体材料を、多層スキャフォールドの形で提供することが好都合である。特に本発明は、筋骨格用および歯科用組織再生スキャフォールドを提供する。本発明による多層(すなわち2つ以上の層の)スキャフォールドを、例えば骨/軟骨境界面(例えば関節)、骨/腱境界面(例えば腱付着部)、骨/靱帯境界面(例えば靱帯付着部)および歯/靱帯境界面(例えば歯/歯周靱帯接合部)に適用してもよい。
しかし本発明は主に組織工学用スキャフォールドに関し、本発明による材料を、生体中でかなり長期間存在するインプラントの製造に用いてもよい。例えば、半永久インプラントは、腱および靱帯への適用に必要とされるだろう。
本発明は、ここに記載したような方法によって得られた多孔性複合生体材料をさらに提供する。
「合成方法」
本発明を、実施例を用いて以下にさらに詳細に説明する。好ましい合成方法は一連のステップを含み、これを全てまたは一部に適用して、1つまたは複数の層を有する多孔性スキャフォールドを製造することができ、ここで少なくとも1つの層は、コラーゲン、グリコサミノグリカンおよびリン酸カルシウム材の3種類の共沈物を含むことが好ましい。
「ステップ0:スラリーの調製」
無機質を含むコラーゲン/GAG/ブラッシュ石スラリーの調製は、出願者の先行特許出願、PCT/GB04/004550、2004年10月28日出願、に概説された方法を用いて行うことができる。PCT/GB04/004550の内容を本願に引用して援用する。
無機質を含まないコラーゲン/GAGスラリーの調製は、Yannasら、1989年;O’Brienら、2004年;O’Brienら、2005年;Loreeら、1989年に概説された方法を用いて行うことができる。
増殖因子、遺伝子、薬物または他の生物学的に活性な物質を、単独でまたは組み合わせてスラリーに任意に加えて、機械的に混合し、この段階でスキャフォールド中へのこれらの混和を促進してもよい。1層より大きいスキャフォールドの場合、1層中に混和される生物学的に活性な物質は、次の層に混和される物質と同じである必要はない。
「ステップI:成型」
ステップI−a:第1層の成型
ステップI−b:第2層の成型
ステップI−c:第3層の成型
ステップI−n:第n層の成型
成型ステップは、水が主希釈剤である、溶液、懸濁液、コロイド溶液または分散液の形でのスラリーを型枠中に次々と加えることを含み、ここで少なくとも1つのスラリーは、コラーゲン、1つまたは複数のグリコサミノグリカンおよびリン酸カルシウムであるブラッシュ石の3種類の共沈物を含み、すべてのスラリーはコラーゲンを含む。
型枠はいかなる望ましい形状であってよく、ポリマー(ポリスルホン、ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、金属(ステンレス鋼、チタン、コバルト・クロムなど)、セラミックス(アルミナ、ジルコニアなど)、ガラスセラミックス、およびガラス(ホウケイ酸ガラスなど)を含むいかなる複数の材料から製造されてもよい。
型枠を、層化を促進するように具体的に構成してもよい。
層を例えば、垂直に(すなわち層の上に重ねて)、水平に(すなわち層の横に)および/または放射状に(下層の上に球状の層があるように)位置させることができる。
スキャフォールドが1層を含む場合には、成型される単一層は、コラーゲン、ブラッシュ石であることが好ましいリン酸カルシウム材および、任意にグリコサミノグリカンを含む共沈物のスラリーを含む。好ましくは、スラリーは、コラーゲン、ブラッシュ石およびグリコサミノグリカンを含む3種類の共沈物を含む。本層の好ましい厚さは、表1のしかるべき部分に規定されている。
スキャフォールドが2つの層を含む場合には、成型される少なくとも1つの層は、コラーゲン、ブラッシュ石であることが好ましいリン酸カルシウム材および、任意にグリコサミノグリカンを含む共沈物のスラリーを含む。好ましくは、スラリーは、コラーゲン、ブラッシュ石およびグリコサミノグリカンを含む3種類の共沈物を含む。この層の好ましい厚さは、表1のしかるべき部分に規定されている。他の層は、コラーゲン、任意にリン酸カルシウム材および、任意にグリコサミノグリカンを含むスラリーを含む。このスラリー組成物は、コラーゲンとグリコサミノグリカンの共沈物、コラーゲンと、ブラッシュ石などのリン酸カルシウム材の共沈物または、コラーゲン、グリコサミノグリカンおよび、ブラッシュ石であることが好ましいリン酸カルシウム材の3種類の共沈物を含むことが好ましい。
さらなる層が要望通りに含まれてもよく、これらのさらなる層は、コラーゲン、任意にリン酸カルシウム材および、任意にグリコサミノグリカンを含むスラリーから形成されることが好ましい。さらにスラリー組成物は、コラーゲンとグリコサミノグリカンの共沈物、コラーゲンと、ブラッシュ石などのリン酸カルシウム材の共沈物または、コラーゲン、グリコサミノグリカンおよび、ブラッシュ石であることが好ましいリン酸カルシウム材の3種類の共沈物を含むことが好ましい。
コラーゲンおよび好ましくはまたグリコサミノグリカンが各層中に存在するならば、そして少なくとも1つの層がまた、例えばブラッシュ石などのリン酸カルシウム材を含むならば、各次の層中のスラリーの組成物は同一であっても、わずかに異なっていても、または著しく異なっていてもよい。
「ステップII:内部拡散」
共拡散ステップは、成型された層状スラリーの各層を内部拡散させることを含む。このステップを、隣接層間でスラリー成分を内部拡散させ、したがって凝固および昇華後の層間結合強度を強化する目的で行う。内部拡散ステップに好ましい状態を、表2のしかるべき部分に列挙する。
「ステップIII:制御された冷却」
制御された冷却ステップは、スラリーを含む型枠を、制御された速度で0℃未満の最終温度まで冷却する環境中に配置することを含む。このステップを開始し、スラリー中での氷結晶核形成および増殖の速度を制御する。その後、氷結晶を昇華により除き、多孔性スキャフォールドを残す。氷結晶網の構造は、スキャフォールドの最終細孔構造を決定するだろう。冷却に好ましいパラメーターを表3に列挙する。
「ステップIV:アニーリング」
アニーリングステップは、スラリーを、制御された冷却ステップの最終温度で一定時間放置することを含む。このステップを行い、スラリーの完全なまたは実質的に完全な凍結を確実にする。アニーリングに好ましいパラメーターを表4に列挙する。
「ステップV:昇華」
昇華ステップは、冷凍スラリーを、制御された冷却ステップおよびアニーリングステップのおおよその最終温度で保ちながら、型枠と冷凍スラリーの周囲環境の圧力を、水/氷/水蒸気系の三重点未満に減圧し、続いて達成された減圧で固相−気相転移温度より高い温度に昇温させること(通常≧0℃)を含む。このステップを行い、冷凍スラリーから氷結晶を昇華により除く。水の除去手段として気化より昇華が有利な点は、氷結晶の既存の網状組織構造を正確に模倣した間隙の網状組織(すなわち細孔)が残ることである。もし氷が溶融するなら、氷結晶網はその形状を失い、生成する細孔網の構造は損なわれる。昇華ステップに好ましいパラメーターを表5に列挙する。
「ステップV+I:架橋」
必要であれば、本方法はまた架橋ステップを含み、コラーゲンとグリコサミノグリカンを架橋してもよい。これは出願者の先行特許出願、PCT/GB04/00455O、2004年10月28日出願、に記載されている。PCT/GB04/004550の内容を本願に引用して援用する。
〔実施例〕
「実施例I:コラーゲン/GAG/CaPの単一層スキャフォールド」」
「材料」
コラーゲン:ウシ腱由来タイプI微細繊維コラーゲン(microfibrillar collagen)、インテグラライフサイエンス社、Plainsboro、NJ、米国
GAG:サメ軟骨由来コンドロイチン−6−硫酸、ナトリウム塩、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国)
カルシウム源:(i)水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国);(ii)硝酸カルシウム(Ca(NO32・4H2O)、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国)
リン源:オルトリン酸(H3PO4)、BDHラボラトリーサプライズ(BDH Laboratory Supplies)(Poole、英国)
架橋剤:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(=EDAC)、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国);N−ヒドロキシスクシンイミド(=NHS)、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国)
「手順」
「ステップ0:スラリーの調製」
3.8644gのコラーゲンを、氷浴中で冷却した171.4mLの0.1383M H3PO4中に、19mm直径のステータを装備したホモジナイザーを用いて90分間15000rpmで混合することにより分散し、高粘性のコラーゲン分散液を得た。平行して、0.3436gのコンドロイチン−6−硫酸(GAG)を14.3mLの0.1383M H3PO4中に室温で、周期的な振動により溶解させ、GAG溶液を生成するためにGAGを分散溶解した。90分後、14.3mLのGAG溶液を、混合コラーゲン分散液に約0.5mL/分の速度で、15000rpmで連続的にホモジナイズしながら加え、生成した高粘性コラーゲン/GAG分散液をさらに90分間混合した。90分の混合後、1.804gのCa(OH)2と0.780gのCa(NO32・4H2Oを高粘性コラーゲン/GAG分散液に30分かけて、15000rpmの一定混合速度で加え、pHが約4.0のコラーゲン/GAG/CaPスラリーを得た。コラーゲン/GAG/CaPスラリーを25℃で48時間、スターラー(stir plate)上で混合しながら放置し、その後40℃でさらに12時間置いておく。そして冷却したスラリーを、真空フラスコ中で25時間にわたって25Paの圧力で脱ガスした。
「ステップI:成型」
15mLの無機質を含むコラーゲン/GAG/CaPスラリーを、長さ50mm、幅30mm、深さ10mmのポリスルホン型枠中に、自動分注器を用いて加えた。すべての大きな気泡を、手動式分注器を用いてスラリーから除いた。
「ステップII:内部拡散」
実施例1のスキャフォールドは1層だけを含むので、内部拡散ステップは不要である。
「ステップIII:制御された冷却」
型枠およびスラリーをバーチス(VirTis)、ジェネシス(Genesis)凍結乾燥機(温度制御されたステンレス鋼棚を装備)中に配置し、凍結乾燥機の棚温度を4℃から−20℃まで、1分あたり約2.4℃の速度で下げた。
「ステップIV:アニーリング」
凍結乾燥機の棚温度を−20℃で10時間保った。
「ステップV:昇華」
−20℃の棚温度のまま、型枠と(いまや凍結している)スラリーを含む庫内を25Pa(約200mTorr)未満に減圧した。そして庫内の温度を37℃に上げ、昇華を36時間続けた。そして減圧を除き、温度を室温に戻し、50mm×30mm×10mmの大きさのコラーゲン/GAG/CaPの単一層スキャフォールドを得た。
「ステップV+I:架橋」
スキャフォールドを40mLの脱イオン水中で20分間水和した。20mLの0.035M EDAC溶液と0.014M NHSを、スキャフォールドと脱イオン水を含む容器に加え、スキャフォールドを室温で2時間、穏やか撹拌しながら架橋させた。EDAC溶液を除き、スキャフォールドをリン酸緩衝溶液(PBS)で洗浄後、37℃で2時間、新たなPBS中で軽く攪拌しながら温めた。PBS中で2時間後、スキャフォールドを脱イオン水中で、10分間隔で2回、37℃で軽く攪拌しながら温めることにより洗浄した。そしてスキャフォールドを、室温から−20℃への1分あたり約2.4℃の速度での制御された冷却、続く−20℃で約5時間のアニーリング、そして25Pa未満37℃での昇華により凍結乾燥して残留した水を除き、およそ50mm×30mm×10mmの大きさの架橋コラーゲン/GAG/CaPスキャフォールドとした。
生成した1層スキャフォールドのX線マイクロトモグラフィー像、走査電子顕微鏡像、イオン分布図および圧縮機構挙動(compressive mechanical behaviour)を検討した。X線マイクロトモグラフィー(X-ray microtomographic image)に関して注目すべきは、スキャフォールド全体にわたって材料組成および有孔率ともに実質的に均質であることである。同一スキャフォールドの連続断面図から、スキャフォールド孔構造が均質であることが明らかとなり;また細孔の相互連続性が高度であり、細孔の形態が等軸で、マクロ孔の大きさが大きい(500ミクロンの平均直径)ことが明らである。SEMにおいても同様のマクロ孔形態を示し、一方またいくつかのマクロ孔壁中に明らかな、わずかなミクロ孔性が存在することが認められる。スキャフォールド壁部分の高倍率(4000×)二次(すなわち物質表面に感度が高い)および後方散乱(すなわち組成物に感度が高い)電子像により、約1〜2ミクロンの大きさの突起小節の形でわずかな位相偏差が存在するが、スキャフォールド壁の組成均質性が示される。カルシウム分布図およびリン分布図から、スキャフォールド全体にわたって実質的に組成が均質であることが、スキャフォールド全体にわたって両元素が均等に分布することともに確認される。乾燥状態における単一層スキャフォールドを、崩壊、亀裂またはその全体性を失うことなく、外科用メス、安全かみそりの刃および穿孔刃(角膜移植時に用られる円形の切断器具)などの一般の手術器具を用いて、何らかの望ましい形状に切断することができる。乾燥状態における単一層スキャフォールドの性質は、多孔性固形物に特徴的な3段階の変形を示し、762+/−188kPaの弾性係数および85.2+/−11.7kPaの圧縮降伏応力を有する。乾燥スキャフォールドの降伏強さにより、しっかりした指の圧力(例えば異常部位への挿入時)に、恒久的に変形することなく耐えることができ、さらに強い指の圧力がかかるとき(例えば、外科医がインプラントの形状を修正することによる)でもまだ形作られていることは注目に値する。水和状態における単一層スキャフォールドの圧縮変形は、圧縮荷重下で3段階の機構挙動を示すが、しかし乾燥スキャフォールドの対応する特性よりおよそ1ケタ低い弾性係数(4.12+/−0.76kPa)および降伏応力(0.29+/−0.11kPa)を有する。さらに、粘弾性のひずみ回復の事実は、続く崩壊並行領域(collapse plateau region)における圧縮応力の解放として観測された。
〔実施例II:無機質を含む−無機質を含まない2層スキャフォールド〕
「材料」
コラーゲン(無機質を含むスラリー用):ウシ腱由来のタイプI微小繊維系コラーゲン、インテグラライフサイエンス社、Plainsboro、NJ、米国
GAG(無機質を含むスラリー用):サメ軟骨由来のコンドロイチン−6−硫酸、ナトリウム塩、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国)
タイプIIコラーゲン
+GAG(無機質を含まないスラリー用):タイプIIコラーゲンおよび
ブタ軟骨由来の可溶化GAG(コラーゲン/GAG)スラリー、ガイストリッヒバイオマテリアルズ(Geistlich Biomaterials)(Wolhusen、スイス)。
カルシウム源:(i)水酸化カルシウム(Ca(OH)2)シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国);(ii)硝酸カルシウム、Ca(NO32・4H2O、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国)
リン源:オルトリン酸(H3PO4)、BDHラボラトリーサプライズ(BDH Laboratory Supplies)(Poole、英国)
架橋剤:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(=EDAC)、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国);N−ヒドロキシスクシンイミド(=NHS)、シグマアルドリッチ社 (St.Louis、MO、米国)
「ステップ0:スラリーの調製」
「無機質を含むスラリーの調製」
3.8644gのコラーゲンを、氷浴中で冷却した171.4mLの0.1383M H3PO4中に、19mm直径のステータを装備したホモジナイザーを用いて90分間15000rpmで混合することにより分散し、高粘性のコラーゲン分散液を得た。平行して、0.3436gのコンドロイチン−6−硫酸(GAG)を、14.3mLの0.1383M H3PO4中に室温で、周期的な振動により溶解させ、GAG溶液を生成するためにGAGを分散溶解した。90分後、14.3mLのGAG溶液を混合コラーゲン分散液に、約0.5mL/分の速度で、15000rpmで連続的にホモジナイズしながら加え、生成した高粘性コラーゲン/GAG分散液をさらに90分間混合した。90分の混合後、1.804gのCa(OH)2と0.780gのCa(NO32・4H2Oを、高粘性コラーゲン/GAG分散液に30分かけて、15000rpmの一定混合速度で加え、pHが約4.0のコラーゲン/GAG/CaPスラリーを得た。そして冷却したスラリーを真空フラスコ中で25時間にわたって25Paの圧力で脱ガスし、ホモジナイザーを用いて30分かけて再混合後、再度48時間脱ガスした。
「無機質を含まないスラリーの調製」
タイプIIコラーゲン/GAGスラリーを冷蔵庫から出し、室温に戻した。
「ステップI:成型」
2.5mLの無機質を含まないタイプIIコラーゲン/GAGスラリーをポリスルホン配合型枠(combination polysulphone mould)の底部に配置した。その基部は、長さ50mm、幅30mm、深さ2mmであった。スラリーを、安全かみそりの刃を用いて平面に均した。長さ50mm、幅30mm、深さ6mmの、同じくポリスルホン製の上部カラーを、平滑化した無機質を含まないスラリーを含む型枠の底部に取り付けた。9mLの無機質を含むコラーゲン/GAG/CaPスラリーを、平滑化した無機質を含まない層の上部および前の空の上部カラーの中に、均等に分散するよう配置した。すべての大きな気泡を、手動式分注器を用いてスラリーから除いた。
「ステップII:内部拡散」
層状スラリーを、凍結乾燥機に配置する前に、室温、常圧で全4時間放置した。
「ステップIII:制御された冷却」
型枠および層状スラリーを、バーチス(VirTis)、ジェネシス(Genesis)凍結乾燥機(温度制御されたステンレス鋼棚を装備)中に配置し、凍結乾燥機の棚温度を4℃から−40℃まで、1分あたり約−2.4℃の速度で下げた。
「ステップIV:アニーリング」
凍結乾燥機の棚温度を−40℃で10時間保った。
「ステップV:昇華」
−40℃の棚温度のまま、型枠と(いまや凍結している)層状スラリーを含む庫内を25Pa(約200mTorr)未満に減圧した。そして庫内の温度を37℃に上げ、昇華を36時間続けた。そして減圧を除き、温度を室温に戻し、2mm厚さの無機質を含まない層と6mm厚さの無機質を含む層を含む50mm×30mm×8mmの大きさのコラーゲン/GAG/CaPの2層スキャフォールドを得た。
「ステップV+I:架橋」
スキャフォールドを32mLの脱イオン水中で20分間水和した。18mLの0.035M EDAC溶液と0.014M NHSを、スキャフォールドと脱イオン水を含む容器に加え、スキャフォールドを室温で2時間、穏やか撹拌しながら架橋させた。EDAC溶液を除いた後、スキャフォールドをリン酸緩衝溶液(PBS)で洗浄し、37℃で2時間、新たなPBS中で軽く攪拌しながら温めた。PBS中で2時間後、スキャフォールドを脱イオン水中で、10分間隔で2回、37℃で軽く攪拌しながら温めることにより洗浄した。そしてスキャフォールドを、室温から−20℃への1分あたり約−2.4℃の速度での制御された冷却、続く−20℃で5時間のアニーリング、最後に25Pa未満37℃で24時間の昇華により凍結乾燥して残留した水を除き、2mm厚さの無機質を含まない層と6mm厚さの無機質を含む層を含むおよそ50mm×30mm×8mmの大きさの架橋層状コラーゲン/GAG/CaPスキャフォールドを得た。
得られた2層スキャフォールドのX線マイクロトモグラフィー像、走査電子顕微鏡像およびイオン分布図を検討した。上記の方法によって製造した2層スキャフォールドの9.5mm×9.5mm円筒断面のX線マイクロトモグラフィー像には、無機質を含む層を示す不透明な下部領域と、一方無機質を含まない層を示すより半透明な領域が含まれる。両層は、有孔率および組成物に関して共に概して均一である。無機質を含む層中のマクロ孔の大きさの平均は約400ミクロンであり、一方無機質を含まない層中のそれはほぼ700ミクロンであり;無機質を含む層および無機質を含まない層中の細孔はともに等軸形態である。SEM画像から、無機質を含まない層の平面図にはミクロ孔性がほとんどないことが示され、一方境界面範囲の画像から、無機質を含む層と無機質を含まない層を隔てる大きな空隙や他の不連続性はないことが分かる。圧縮荷重下の2層スキャフォールドの性質を調べた。圧縮荷重を負荷すると、無機質を含まない柔軟な層は圧縮しはじめ、無機質を含むスキャフォールド中にいくらかの有意な変形を誘導するには不十分な応力において、ほぼ完全に軟骨性部分は圧縮される。負荷が解放された後、無機質を含まないコラーゲン/GAG層はほとんど瞬間的にその本来の形状に戻る。水和状態における2層スキャフォールドの力学的性質を調べた。一旦水和されると、無機質を含まないコラーゲン/GAG層は低度の負荷で圧縮されうる。乾燥状態とは異なり、水和された無機質を含まない部分は1回目の圧縮荷重負荷後、完全にはその本来の厚さには戻らないが、代わりに無機質を含む部分の断面を覆う。しかしこの最初の圧縮の後は、無機質を含まない層は各次の圧縮荷重負荷の後、その圧縮された厚さに戻る。2層スキャフォールドの無機質を含まない層が、関節中の骨と軟骨の境界面にわたる外科的に異常な壁に接着する能力を調べた。スライドガラスは骨軟骨欠損壁に類似しており、無機質を含まない層がこの表面に接着する能力は、これらのスキャフォールドが、スキャフォールドの無機質を含まない層と隣接した関節軟骨間の隙間を残すことなく、このような欠損部分とその周囲に充填できる能力を示す。
〔実施例III:無機質を含む−無機質を含まない−無機質を含む3層スキャフォールド〕
「材料」
コラーゲン(無機質を含むスラリー用):ウシ腱由来のタイプI微小繊維系コラーゲン、インテグラライフサイエンス社(Plainsboro、NJ、米国)
GAG(無機質を含むスラリー用):サメ軟骨由来のコンドロイチン−6−硫酸、ナトリウム塩、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国)
カルシウム源:(i)水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国);(ii)硝酸カルシウム(Ca(NO32・4H2O)、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国)
リン源:オルトリン酸(H3PO4)、BDHラボラトリーサプライズ(BDH Laboratory Supplies)(Poole、英国)
コラーゲン(無機質を含まないコラーゲン−GAGスラリー用):ブタ真皮由来のペプシン可溶化85%タイプI、15%タイプIII、日本ハム(大阪、日本)
GAG(無機質を含まないスラリー用):サメ軟骨由来のコンドロイチン−6−硫酸、ナトリウム塩、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国)
無機質を含まないコラーゲンおよびGAG用希釈剤:氷酢酸(CH3COOH)、フィッシャーサイエンティフィック(Loughborough、英国)
架橋剤:ノルジヒドログアヤレチック酸(NDGA)、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国);
リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)、BDHラボラトリーサプライズ(BDH Laboratory Supplies)(Poole、英国)
塩化ナトリウム(NaCl)、シグマアルドリッチ社(St.Louis、MO、米国)
「ステップ0:スラリーの調製」
「無機質を含むスラリーの調製」
3.8644gのコラーゲンを、氷浴中で冷却した171.4mLの0.1383M H3PO4中に、19mm直径のステータを装備したホモジナイザーを用いて90分間15000rpmで混合することにより分散させ、高粘性のコラーゲン分散液を得た。平行して、0.3436gのコンドロイチン−6−硫酸(GAG)を14.3mLの0.1383M H3PO4中に室温で、周期的な振動により溶解させ、GAG溶液を生成するためにGAGを分散溶解した。90分後、14.3mLのGAG溶液を混合コラーゲン分散液に、約0.5mL/分の速度で、15000rpmで連続的にホモジナイズしながら加え、生成した高粘性コラーゲン/GAG分散液をさらに90分間混合した。90分の混合後、1.804gのCa(OH)2と0.780gのCa(NO32・4H2Oを高粘性コラーゲン/GAG分散液に30分かけて、15000rpmの一定混合速度で加え、pHが約4.0のコラーゲン/GAG/CaPスラリーを得た。そして冷却したスラリーを真空フラスコ中で25時間にわたって25Paの圧力で脱ガスし、ホモジナイザーを用いて30分かけて再混合後、再度48時間脱ガスした。
「無機質を含まないスラリーの調製」
1.9322gのタイプI/IIIコラーゲンを、氷浴中で冷却した171.4mLの0.05M酢酸中に、19mm直径のステータを装備したホモジナイザーを用いて90分間15000rpmで混合することにより分散させ、高粘性のコラーゲン分散液を得た。平行して、0.1718gのコンドロイチン−6−硫酸(GAG)を28.6mLの0.05M酢酸中に室温で、周期的な振動により溶解させ、GAG溶液を生成するためにGAGを分散溶解した。90分後、14.3mLのGAG溶液を混合コラーゲン分散液に、約0.5mL/分の速度で、15000rpmで連続的にホモジナイズしながら加え、生成した高粘性コラーゲン/GAG分散液をさらに90分間混合した。
「ステップI:成型」
3.5mLの無機質を含むコラーゲン/GAG/CaPスラリーをポリスルホン配合型枠の底部に配置した。その底部は、長さ50mm、幅30mm、深さ3mmであった。スラリーを、安全かみそりの刃を用いて平面に均した。長さ50mm、幅30mm、深さ5mmの、同じくポリスルホン製の中間カラーを、平滑化した無機質を含むスラリーを含む型枠の基部に取り付けた。7.5mLの無機質を含まないコラーゲン/GAGスラリーを、平滑化した無機質を含まない層の上部および前の空の中間カラーの中に、均等に分散するよう配置した。長さ50mm、幅30mm、深さ3mmの、同じくポリスルホン製の上部カラーを、平滑化した無機質を含まないスラリーの上の型枠の中間部に取り付けた。3.5mLの無機質を含むコラーゲン/GAG/CaPスラリーを、平滑化した無機質を含まない層の上部および前の空の上部カラーの中に、均等に分散するよう配置した。すべての大きな気泡を、手動式分注器を用いてスラリーから除いた。
「ステップII:内部拡散」
3層スラリーを、凍結乾燥機に配置する前に、室温、常圧で20分間放置した。
「ステップIII:制御された冷却」
型枠および3層スラリーを、バーチス(VirTis)、アドバンテージ(Advantage)凍結乾燥機(温度制御されたステンレス鋼棚を装備)中に配置し、凍結乾燥機の棚温度を4℃から−40℃まで、1分あたり約−2.4℃の速度で下げた。
「ステップIV:アニーリング」
凍結乾燥機の棚温度を−40℃で10時間保った。
「ステップV:昇華」
−40℃の棚温度のまま、型枠と(いまや凍結している)3層スラリーを含む庫内を25Pa(約200mTorr)未満に減圧した。そして庫内の温度を37℃に上げ、昇華を36時間続けた。そして減圧を除き、温度を室温に戻し、3mm厚さの2つの無機質を含む層に挟まれた5mm厚さの無機質を含まない中間層を含む50mm×30mm×11mmの大きさの3層スキャフォールドを得た。
「ステップVI:架橋」
3層スキャフォールドを、リン酸緩衝生理食塩水中の0.1M NaH2PO4および0.15M NaCl(PBS;pH7.0)中で30分間水和した。NDGAを1N NaOH中に懸濁し、PBSを加えてNDGAの3mg/mL PBS溶液とした;そしてスキャフォールドをこの溶液中で、24時間かき混ぜながら水和した。3層スキャフォールドをNDGA−PBS溶液から除き、脱イオン水で洗浄した。そしてスキャフォールドを、室温から−20℃まで、1分あたり約2.4℃の速度での制御された冷却、続く−20℃で5時間のアニーリング、最後に25Pa未満37℃で24時間の昇華により凍結乾燥して残留した水を除き、乾燥架橋スキャフォールドとした。そして次の処理を0.1mg/mLの濃度のNDGAで行った。そしてスキャフォールドを70%エタノール中で6時間洗浄し、その後室温で24時間PBS中で洗浄した。そしてスキャフォールドを、室温から−20℃まで、1分あたり約2.4℃の速度での制御された冷却、続く−20℃で5時間のアニーリング、最後に25Pa未満37℃で24時間の昇華により2回目の凍結乾燥を行い、残留した水を除いた。
下記の表中のパラメーターは、特に明記しない限り、本発明のいずれの態様にも適切な値または組み合わせである。
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・Gao J, Dennis JE, Solchaga LA, Awadallah AS, Goldberg VM, Caplan AI. 2001. Tissue-Engineered Fabrication of an Osteochondral Composite Graft Using Rat Bone Marrow-Derived Mesenchymal Stem Cells. Tissue Engineering 7: 363-371.
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本発明は複数の範囲に適応でき、例えば下記を提供する。
「関節軟骨修復製品:2層スキャフォールド」
2層スキャフォールドには、骨髄由来幹細胞を関節軟骨の損傷部位に補充する、従来の最も重要な外科的方法の効果を高める可能性がある。例えば、発泡スチロールに似た、乾燥した、2cm×2cm×1cm角の乾燥、真空パックの、ガンマ線滅菌された材料を用意し、これらのスキャフォールドを外科用メスまたは他の器具を用いて切断し、指やとがっていない器具の圧力だけにより欠損部に容易に挿入し、縫合または接着をせずに直接部位に結合することができる。
「膝蓋骨靱帯ドナー側修復製品:3層スキャフォールド」
3層スキャフォールドは、膝前部の痛みを軽減し、膝蓋骨靱帯破裂および膝蓋骨骨折の危険性を減らしながら、前十字靱帯(ACL)再建中の膝蓋骨靱帯(膝蓋腱)ドナー側の再生を促進する可能性がある。
「腱修復製品:2層スキャフォールド」
広範囲に無機質を含まない構成部分を有する2層スキャフォールドは、回旋腱板治療中の腱修復効果を改善する可能性、および現在効果的な治療法が存在しない小さい腱への適用に対処する可能性がある。
本発明を、大型動物試験に基づいてさらに検討した。要約を以下に示す。
「試験1:ヒツジの骨異常モデル」
本発明により、その構造および組成が片方は骨に、もう片方は非石灰化組織(例えば軟骨、靱帯、腱)によく似ており、その境界面は滑らかで安定な、層状組織再生用スキャフォールドの生産が可能になる。本発明によりさらに、このようなインプラントの骨部分の無機相の化学組成を計画的に変更することができる。
動物:骨格的に十分成長したテクセルコンチネンタルシープ(Texcel Continental sheep)(雌)。
欠損:外側大腿顆上の直径9mm×深さ9mmの海綿骨欠損。
移植期間:6週間。
実験群:実験群ごとに6つのインプラントを、同じ動物の各側に、同じインプラントタイプと対側性に移植した。
「対照群」
正対照:4か所を脛骨粗面から採取した海綿状自家移植片で充填した。
負対照:4か所を、無機相を全く含まないインプラントを含む対照インプラント(すなわちコンドロミメティック(ChondroMimetic)の骨側の有機成分のみを含む)で充填した。
研究目的:化学組成の異なる4つの実験インプラント群の性能の相違を確認し、これらのうちでコンドロミメティック(ChondroMimetic)の骨部分の最終組成として最も望ましいものを確認する。
重要な結果:3つの実験群はいずれも、何ら有害な免疫反応を引き起こさなかった;3実験群すべてに加えて無機質を含まない負対照群は、細胞を介した直接の置換機構を介して骨の内部成長を助けた;3インプラント群間に、統計的に有意な相違は認められなかった;すべての3実験群において観測された骨形成は、統計的に有意な水準で、負の対照群における骨形成より高かった。
移植設計に対する影響:この研究によって推定された直接の置換機構により、骨形成メカニズムは、従来の骨−グラフト置換において観察された特徴的な付加成長メカニズムよりも、胎児および新生児動物(ヒトを含む)中の増殖プレートにおいて起こる鋳型骨形成(templated bone formation)により類似していることが示唆される。無機質を含まない対照におけるこの置換機構の存在は、この特徴を与えるものはインプラントの有機成分であることを示している。
インプラントの骨部分の平均細孔径を小さくすることによってこの置換機構を説明するために、インプラントの細孔の大きさを変更するだろう。
3つの実験群の骨形成挙動において統計的に有意な相違がないことは、処理パラメーターを用いてインプラントの最も適当な無機物組成を確認してもよいことを示している。
「試験2:ヤギの骨軟骨異常モデル」
この研究の目的は、コンドロミメティック(ChondroMimetic)の性能を、骨髄刺激法(marrow stimulation technique)(骨軟骨病変ドリリング(subchondral drilling))の成績を改善する手段として評価することである。
動物:骨格的に十分成長したピレネーヤギ(Spanish goat)(雌)。
欠損:直径4mm×深さ6mmの骨軟骨の欠損(滑車溝中に1つ;外側顆上に1つ)。
移植期間:16週間。
実験群:コンドロミメティック(ChondroMimetic)実用試作品の6つのインプラント。
対照群:従来の骨軟骨病変ドリリングをシミュレートした6つの欠損(すなわちインプラントを含まない)。
研究目的:骨髄刺激の補助としてのコンドロミメティック(ChondroMimetic)の性能評価
結果:コンドロミメティック(ChondroMimetic)の取扱い性に関する外科医からの意見は、例外なく圧倒的に良好であった。
(添付書類終了)

Claims (24)

  1. 1つまたは複数のコラーゲン、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、コラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチドおよび、任意に無機物質を含む第1実質的固形構成部分を用意し、前記構成部分は少なくとも多孔性の表面部分を有し;
    1つまたは複数のコラーゲン、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、コラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチド、液体担体および任意に無機物質を含む液体構成部分を用意し;
    前記液体構成部分を、前記第1構成部分の前記多孔性表面部分と接触させ;
    前記液体構成部分を、複数の固形結晶または粒子に液体担体が変わる温度に冷却し;
    複数の固形結晶または粒子の少なくともいくつかを、昇華および/または気化により除くこと、を含む複合生体材料の製造方法。
  2. 1つまたは複数のコラーゲン、グリコサミノグリカン、アルブミン、ヒアルロナン、キトサン、コラーゲンのポリペプチド配列の一部を含む合成ポリペプチドおよび、任意に無機物質を含む第2実質的固形構成部分を用意し、前記構成部分は少なくとも多孔性の表面部分を有し;
    前記液体構成部分を、前記第1構成部分および第2構成部分間に挟み、前記多孔性表面部分と接触させ;
    前記第1構成部分および第2構成部分間の前記液体構成部分を、複数の固形結晶または粒子に液体担体が変わる温度に冷却し;
    複数の固形結晶または粒子の少なくともいくつかを昇華および/または気化により除き、第1構成部分および第2構成部分間の中間層とすること、をさらに含む請求項1に記載の方法。
  3. 第1構成部分および/または第2構成部分が無機物質を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 無機物質がリン酸カルシウム材を含む、請求項3に記載の方法。
  5. リン酸カルシウム材が、1つまたは複数のブラッシュ石、リン酸八カルシウムおよびアパタイトを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 第1構成部分および/または第2構成部分が、コラーゲンおよび任意にグリコサミノグリカンを含む、請求項1から5の何れか一つに記載の方法。
  7. 第1構成部分および/または第2構成部分が、コラーゲンとリン酸カルシウム材の共沈物から形成される、請求項1から6の何れか一つに記載の方法。
  8. 第1構成部分および/または第2構成部分が、コラーゲンとグリコサミノグリカンの共沈物から形成される、請求項1から6の何れか一つに記載の方法。
  9. 第1構成部分および/または第2構成部分が、コラーゲン、リン酸カルシウム材およびグリコサミノグリカンの3種類の共沈物から形成される、請求項1から6の何れか一つに記載の方法。
  10. 第1構成部分が、コラーゲンおよびグリコサミノグリカンおよび任意にリン酸カルシウム材を含み、第2構成部分が、コラーゲン、グリコサミノグリカンおよびリン酸カルシウム材を含む、請求項2から9の何れか一つに記載の方法。
  11. 液体構成部分が無機物質を含む、請求項1から10の何れか一つに記載の方法。
  12. 無機物質がリン酸カルシウム材を含む、請求項11に記載の方法。
  13. リン酸カルシウム材が、1つまたは複数のブラッシュ石、リン酸八カルシウムおよびアパタイトを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 液体構成部分が、コラーゲンおよび任意にグリコサミノグリカンを含む、請求項1から13の何れか一つに記載の方法。
  15. 液体担体が水を含む、請求項1から14の何れか一つに記載の方法。
  16. 液体構成部分を懸濁液の形で用意する、請求項1から15の何れか一つに記載の方法。
  17. 液体構成部分がコラーゲン懸濁液を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 液体構成部分をスラリーの形で用意する、請求項1から15の何れか一つに記載の方法。
  19. 液体構成部分が、コラーゲンおよび任意にグリコサミノグリカンおよび任意にリン酸カルシウム材を含むスラリーである、請求項18に記載の方法。
  20. 液体構成部分が、コラーゲンとグリコサミノグリカンの共沈物を含むスラリーである、請求項19に記載の方法。
  21. 液体構成部分が、コラーゲン、リン酸カルシウム材およびグリコサミノグリカンの3種類の共沈物を含むスラリーである、請求項19に記載の方法。
  22. 複合生体材料が多層スキャフォールドである、請求項1から21の何れか一つに記載の方法。
  23. 第1構成部分の組成物が第2構成部分の組成物と同じでない、請求項2から22の何れか一つに記載の方法。
  24. 液体構成部分の組成物が、第1構成部分の組成物または第2構成部分の組成物と同じでない、請求項2から23の何れか一つに記載の方法。
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