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JP2010239784A - アクチュエータ素子 - Google Patents

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JP2010239784A
JP2010239784A JP2009085388A JP2009085388A JP2010239784A JP 2010239784 A JP2010239784 A JP 2010239784A JP 2009085388 A JP2009085388 A JP 2009085388A JP 2009085388 A JP2009085388 A JP 2009085388A JP 2010239784 A JP2010239784 A JP 2010239784A
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Tomokazu Sendai
智一 千代
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Abstract

【課題】 電圧の印加によって伸縮するアクチュエータ素子であって、伸縮量を向上することのできるアクチュエータ素子を提供する。
【解決手段】 アクチュエータ素子は、線状部材を螺旋状に巻回して形成され、伸縮可能なコイル状のばね部と、電圧が印加されると伸縮する性質を有する薄膜部とを有するばね状構造体を備えるアクチュエータ素子であって、前記薄膜部が、前記線状部材の外周部に対して固定されて設けられ、該線状部材の軸線に沿って螺旋状に延在している。
【選択図】 図1A

Description

本発明は、アクチュエータ素子に関し、特に、電圧を印加することによって伸縮するアクチュエータ素子に関する。
医療用ロボット、福祉用ロボット、産業用ロボット、マイクロマシンなどの分野において、小型かつ軽量で、柔軟性に富むアクチュエータ素子の必要性が高まっている。
特に、低電圧で駆動し、応答性が速く、柔軟性に富み、小型化および軽量化が容易で、単位重量または単位体積当たりの発生力が大きく、しかも小電力で動作するアクチュエータ素子として、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリンおよびポリチオフェンなどの導電性高分子を用いたアクチュエータ素子(以下、「導電性高分子アクチュエータ素子」という)が注目されている。
これらの導電性高分子は、電気化学的な酸化還元によって伸縮または変形する現象、いわゆる電解伸縮を発現することが知られており、導電性高分子アクチュエータ素子は、導電性高分子における電解伸縮作用を利用して、アクチュエータとして機能させるように構成される。
このような導電性高分子アクチュエータ素子が、たとえば特許文献1に開示されている。このアクチュエータ素子は、導電性高分子と、コイル型の金属性ばね状部材または金属メッシュなどによって実現される伸縮性および導電性を有する導電性基体とによって構成される構造体を有しており、該構造体は、導電性基体を構成している各線材の間の空間を導電性高分子によって埋めるように、導電性高分子と導電性基体とが複合化されて形成されている。このように構成することによって、構造体の全体に十分な電圧が印加されることを可能にするとともに、線材を補強材として機能させて、アクチュエータ素子の機械的強度の向上を図っている。
特開2004−216868号公報
電解伸縮する導電性高分子によって形成されたフィルム体は、印加される電圧の大きさに応じて伸縮する変位量(以下、「伸縮量」という)も大きくなるが、その伸縮量は、フィルム体自身の長さに対して1〜2%と非常に小さい。したがって、このようなフィルム体を利用した従来のアクチュエータ素子では、十分な伸縮動作をさせることができず、すなわち十分な発生力を得ることができず、たとえば人工筋肉およびロボットアームの関節などといった実用的な用途における駆動源として用いることができないという問題がある。
特許文献1では、より大きな伸縮量を得るためには素子自体のサイズを大きくすることを前提とし、サイズを大きくした場合に生じる問題について解決している。すなわち、特許文献1によれば、より大きな伸縮量を得るためには、素子自体のサイズを大きくしなければならない。
本発明の目的は、電圧の印加によって伸縮するアクチュエータ素子であって、伸縮量を向上することのできるアクチュエータ素子を提供することである。
本発明は、線状部材を螺旋状に巻回して形成され、伸縮可能なコイル状のばね部と、
電圧が印加されると伸縮する性質を有する薄膜部とを有するばね状構造体を備えるアクチュエータ素子であって、
前記薄膜部が、前記ばね部の外周部に対して固定されて設けられ、該ばね部の軸線に沿って螺旋状に延在していることを特徴とするアクチュエータ素子である。
また本発明は、前記薄膜部は、導電性高分子によって形成されていることを特徴とする。
また本発明は、前記ばね部には、電極層が前記ばね部の軸線に沿って螺旋状に設けられ、前記薄膜部は該電極層に積層されて螺旋状に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、螺旋状に延びる薄膜部の螺旋方向への伸縮量を、ばね部の軸線方向へのばね状構造体の伸縮量に変換することができる。そして、このような伸縮量の変換によって、薄膜部が伸縮する伸縮量よりも大きな伸縮量で、ばね状構造体を伸縮させることができる。
本発明の第1の実施形態に係るアクチュエータ素子1を備えるアクチュエータ装置100の構成を概略的に示す断面図である。 図1Aに示すアクチュエータ装置100の平面図である。 図1Aにおける切断面線I−Iから見た断面図である。 アクチュエータ素子1に備えられるばね状構造体11の構成の一部を概略的に示す斜視図である。 第2の実施形態に係るアクチュエータ素子1aを構成するばね状構造体11aを説明するための図であり、図3(a)は、ばね状構造体11aの一部を拡大して示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)における切断面線III−IIIから見た断面図である。 第3の実施形態に係るアクチュエータ素子1bを説明するための図であり、図4(a)は、ばね状構造体11aの一部を拡大して示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)における切断面線IV−IVから見た断面図である。 第4の実施形態に係るアクチュエータ装置100cの構成を概略的に示す斜視図である。
図1Aは、本発明の第1の実施形態に係るアクチュエータ素子1を備えるアクチュエータ装置100の構成を概略的に示す断面図である。図1Bは、図1Aに示すアクチュエータ装置100の平面図である。図1Cは、図1Aにおける切断面線I−Iから見た断面図である。
アクチュエータ装置100は、電圧を印加することによって伸縮するばね状構造体11を有するアクチュエータ素子1と、可動部2と、筐体3と、底板4と、封止材5a,5b,5cと、案内部材6とを備える。アクチュエータ装置100は、ばね状構造体11を伸縮させることによって、可動部2が筐体3の軸線方向Pに沿って直線往復運動するように構成されている。すなわち、アクチュエータ装置100は、この可動部2を直線往復運動させることによって、アクチュエータ素子1において発生する力を、アクチュエータ装置100の外部に伝達することができるように構成されている。
アクチュエータ素子1は、円筒コイルばね状に形成された前記ばね状構造体11と、電解質溶液12と、作用電極13と、対向電極14と、作用電極13および対向電極14に電圧を印加する電源15とを備える。アクチュエータ素子1の詳細については後述する。
可動部2は、一体的に形成されている構成要素であり、円形板状の円板部2aと、直円柱状の軸部2bとを有する。円板部2aは、円板部2aの中心軸線と軸部2bの中心軸線とが一致するように、軸部2bの一端部に設けられている。また円板部2aは、軸部2bの外径よりも大きな外径を有し、後述する直円柱状の内部空間Sの外径よりも小さな外径を有する。
筐体3は、直円筒状に一体的に形成されている構成要素であり、ばね収容部3aと、軸部案内部3bとを有する。筐体3は、電気絶縁性を有する部材によって構成されている。ばね収容部3aと軸部案内部3bとは互いに異なる内径を有しており、したがって、筐体3の内壁面部には軸線方向Pに段差が形成されている。
ばね収容部3aは、軸部案内部3bの内径よりも大きな内径を有し、伸張状態におけるばね状構造体11の伸縮方向(すなわち、後述する軸線J2方向)の長さに比べて十分大きな長さで筐体3の軸線方向Pに沿って延びている。ばね収容部3aには、ばね状構造体11、および可動部2の円板部2aが収容される。ばね収容部3aにおける内壁面部には、該内壁面に沿って円筒状の後述する対向電極14が設けられる。
軸部案内部3bは、可動部2の軸部2bの外径よりも僅かに大きな内径を有し、該軸部2bの長手方向の長さよりも短い長さで軸線方向Pに沿って延びている。軸部案内部3bの内壁面部には、後述する封止材5aおよび案内部材6が取り付けられる。
底板4は、円形板状の部材によって構成され、筐体3の外径と同一または略同一の外径を有する。底板4は、電気絶縁性を有する部材によって構成されている。底板4は、筐体3におけるばね収容部3aの開口端部を塞ぐように、筐体3に対して取り付けられる。筐体3への取り付けに際して、ばね収容部3aと底板4との間には後述する封止材5bが設けられる。
また、底板4には、一表面から他表面に向かって底板4の中心軸線に沿って貫通する貫通孔が形成される。該貫通孔を規定する壁面部には、後述する封止材5cが取り付けられ、該貫通孔には、後述する作用電極13が挿通される。
この底板4を筐体3に対して取り付けることによって、筐体3の内部には、内部空間Sが形成される。すなわち、内部空間Sは、ばね収容部3aの内壁面部に設けられる対向電極14、筐体3内に形成される段差面部、および底板4の一方の表面部によって囲われる空間である。内部空間Sは密閉された空間であり、該内部空間Sには、後述する電解質溶液12が充填される。
封止材5a〜5cは、内部空間Sに充填される電解質溶液12が、内部空間Sから外部へ漏れ出すことを防止するために設けられるリング状の部材である。封止材5a〜5cは、電気絶縁性を有する部材によって構成されている。
封止材5aは、筐体3の軸部案内部3bにおける内壁面部に取り付けられ、詳細には、ばね収容部3aに隣接する側の端部近傍に、公知の接着手段によって固定して取り付けられる。また封止材5aには、可動部2の軸部2bが挿通される。すなわち、封止材5aは、筐体3の軸部案内部3bと軸部案内部3bに挿通された可動部2の軸部2bとの間に形成される間隙から電解質溶液12が漏れ出すことを防止している。封止材5aに挿通された可動部2の軸部2bは、軸線方向Pに沿って直線往復運動する際に、封止材5aに対して摺動する。
封止材5bは、筐体3におけるばね収容部3aの開口端部と底板4との間に間隙が形成されないように、公知の接着手段によって固定して取り付けられる。すなわち、封止材5bは、筐体3と筐体3に取り付けられた底板4との間から電解質溶液12が漏れ出すことを防止している。
封止材5cは、底板4に形成された貫通孔を規定する壁面部に、公知の接着手段によって固定して取り付けられる。また封止材5cには、後述する作用電極13が挿通される。すなわち、封止材5cは、底板4の貫通孔を規定する壁面部と該貫通孔に挿通される作用電極13との間に形成される間隙から電解質溶液12が漏れ出すことを防止している。
案内部材6は、たとえばベアリングによって実現され、筐体3の軸部案内部3bにおける内壁面部に設けられ、可動部2の軸部2bが挿通される。すなわち、案内部材6は、ばね状構造体11の伸縮によって直線往復運動する可動部2の軸部2bを案内する部材である。
以下、アクチュエータ素子1について詳細に説明する。
図2は、アクチュエータ素子1に備えられるばね状構造体11の構成の一部を概略的に示す斜視図である。ばね状構造体11は、線状部材23によって形成されるばね部21と、電圧を印加することによって伸縮する性質を有する薄膜部22とを含んでいる。
線状部材23は、軸線J1に沿って延びる長尺の部材であり、軸線J1に垂直な平面で切断した断面(以下、「横断面」という)が円形状であり、軸線J1に沿って同一または略同一の外径を有する。
ばね部21は、このような線状部材23を軸線J2まわりに螺旋状に巻回することによって形成されている。ばね部21は、詳細には、両端における座巻部を除き、線状部材23が等ピッチで、すなわち同一のピッチ角(螺旋状に巻回された線状部材23の螺旋軌道の軸線J2に対する角度)で巻回されて形成されている。
ばね部21は、このように形成されることによって、軸線J2方向に伸縮可能である。詳細には、ばね部21は、軸線J2方向に沿って圧縮荷重が付与されると軸線J2方向に収縮する。このとき、線状部材23の任意の横断面には、収縮に伴ってねじりモーメントが発生する。そして、その収縮した状態から圧縮荷重が除去されると弾性力によって元の状態に回復する。また、軸線J2方向に沿って引張荷重が付与されると軸線J2方向に伸張する。このとき、線状部材23の任意の横断面には、伸張に伴ってねじりモーメントが発生する。そして、その伸張した状態から引張荷重が除去されると弾性力によって元の状態に回復する。
薄膜部22は、線状部材23の外周部に対して固定して設けられ、線状部材23の軸線J1に沿って螺旋状に延在している。薄膜部22は、詳細には、少なくともばね部21の座巻部を除く部分において、螺旋状に等ピッチ、すなわち同一のピッチ角(すなわち、螺旋状に延在する薄膜部22の螺旋軌道の軸線J1に対する角度)で延在している。以下では、該ピッチ角をリード角と称する場合がある。また、ばね状構造体11において薄膜部22の延在する方向を螺旋方向J3とする。
このような構成を有するばね状構造体11は、一方の座巻部が底板4の一方の表面部に対して固定して設けられ、他方の座巻部が可動部2の円板部2aの一表面部、すなわち円板部2aにおいて軸部2bが設けられる側とは反対側の表面部に対して固定して設けられる。ばね状構造体11は、ばね部21の軸線方向J2と筐体3の軸線方向Pとを一致させて、内部空間Sに配置される。
作用電極13は、導電性を有する金属によって軸線に沿って延びるように形成され、軸線方向一方側の端部である連結端部と、軸線方向他方側の端部である電源側端部と、連結端部と電源側端部との間に設けられる挿通部とを有する。
作用電極13の前記連結端部は、線状部材23の一方の端部、すなわちばね部21の一方の座巻部における端部に形成された貫通孔に挿通されて、ばね部21と連結されている。作用電極13の前記電源側端部にはリード線が接続され、該リード線を介して、作用電極13と電源15とは電気的に接続されている。
作用電極13は、前述するように、底板4に形成される貫通孔を規定する壁面部に取り付けられる封止材5cに挿通された状態で、底板4に対して固定して設けられる。すなわち、作用電極13は、アクチュエータ装置100において、連結端部が内部空間Sに位置しており、挿通部において封止材5cに挿通され、電源側端部が外部に露出している。
対向電極14は、前述するように、導電性を有する金属によって円筒形状に形成され、ばね収容部3aにおける内壁面部に対して蒸着など公知の手段によって設けられる。また、筐体3のばね収容部3aには、外壁面から内壁面に向かって貫通する微小な貫通孔が形成されており、対向電極14は、その微小な貫通孔を介して外部に露出する露出部分を有する。その露出部分にはリード線が接続され、該リード線を介して、対向電極14と電源15とは電気的に接続されている。
電源15は、前述するように、リード線を介して、作用電極13および対向電極14と電気的に接続され、作用電極13および対向電極14に対して電圧を印加することができる。
本実施形態においては、線状部材23は、導電性を有する導体によって形成されており、たとえばチタンおよびステンレスなど腐食に対して強い金属によって形成されるのが好ましい。また、薄膜部22は、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリンおよびポリチオフェンなど、電気化学的な酸化還元によって伸縮または変形、すなわち電解伸縮する性質を有する公知の導電性高分子によって形成される。中でも、ポリピロールは、導電性高分子として安定であり、好適に用いることができる。
この薄膜部22は、長尺のフィルム状に成形された導電性高分子フィルムを線状部材23に対して公知の接着手段によって(たとえば、接着剤を用いて)接着などして固定しても良い。また薄膜部22は、電解重合法によって、線状部材23の外周面に螺旋方向J3に沿って螺旋状に延在するように形成しても良い。
本実施形態では、前述するように、線状部材23が導電性を有する金属によって形成されているので、線状部材23において薄膜部22が設けられていない外周面部が、絶縁層で覆われているのが好ましい。これは、アクチュエータ装置100において、コイルばね部材11が、電解質溶液12が充填された内部空間Sに設けられるからである。すなわち、線状部材23の外周面部が電解質溶液12に露出している場合、作用電極13および対向電極14に対して電圧を印加したとき、電解質溶液12から薄膜部22へのイオンの移動が、電解質溶液12から前記露出している外周面部へのイオンの移動よりも増大してしまい、金属に比べて導電率の高い薄膜部22へのイオンのドーピングが阻害されるからである。これにより薄膜部22の電界伸縮が阻害されてしまうので、これを防止するために、前記外周面部に対して、薄膜部22が設けられていない部分が電解質溶液12に露出しないように、絶縁層が設けられる。
また本実施形態では、前述するように、長尺のフィルム状に形成された導電性高分子フィルムを線状部材23の外周面に螺旋方向J3に沿って固定しているが、他の実施形態では、導電性高分子を線状部材23の外周面部を覆うように全面に電着または接着して積層し、線状部材23の外周面部を覆っている導電性高分子層の上から、さらに、該導電性高分子層が螺旋方向J3に沿って螺旋状に電解質溶液12に対して露出するように、絶縁層を設けても良い。これは、線状部材23の外周面部全面を覆っている導電性高分子層に対して、螺旋方向J3に平行に絶縁層を延在させることで実現することができる。この場合には、線状部材23の外周面部全面を覆っている導電性高分子層のうち、電解質溶液12に露出するように螺旋方向J3に延在している部分が、薄膜部22に対応する。
導電性高分子層が伸縮動作をする原理は、主として導電性高分子層内部への嵩高いイオンのドーピングによるものである。またドーピングされるイオンは、電解質溶液12から導電性高分子層を通って作用電極13へ引寄せられる。そのため、導電性高分子層と電解質溶液12との間に絶縁層が介在していると、絶縁層が設けられている部分の導電性高分子層へのイオンの拡散が阻害され、電解質溶液12に対して露出している部分の導電性高分子層に対してイオンのドーピングが行われ、電界伸縮が起こり線状部材23をねじる力を発生させることができる。
また電解質溶液12は、薄膜部22が電圧を印加されたときに該薄膜部22を伸縮させるための電解質、および該電解質を溶解するための溶媒を含む。前記電解質としては、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)およびカリウム(K)などを用いることができる。また前記溶媒としては、水および有機溶剤などを用いることができる。
以下、アクチュエータ装置100の動作について説明する。
アクチュエータ装置100は、図1に示すように、内部空間Sにばね状構造体11および可動部2が収容され、さらに、電解質溶液12が充填される。このとき、可動部2は、その軸部2bにおける円板部2aが設けられる側の一端部が電解質溶液12に浸漬し、該一端部とは反対側の他端部が外部に露出するように設けられている。可動部2が直線往復運動する際には、軸部2bにおける前記一端部と前記他端部との間の中間部分が、封止材5aおよび案内部材6に対して摺動している。可動部2の円板部2aは、その外径が内部空間Sの内径よりも小さくなるように形成されており、すなわち、可動部2が移動する際に、充填されている電解質溶液12は、円板部2aと対向電極14との間を流れることができる。
電圧が印加されていない初期状態から、電源15によって作用電極13および対向電極14に対して電圧が印加される。ばね状構造体11において、ばね部21は、導電性を有する導体によって形成されているので、薄膜部22に対して均一に電圧を印加させることができる。薄膜部22は、電圧を印加されると、電解質溶液12中のドーパントイオンがドープされて伸張する。このとき、薄膜部22の螺旋方向への伸張によって、ばね部21には任意の横断面においてねじりモーメントが発生する。このねじりモーメントの発生によって、ばね状構造体11は、伸張方向すなわち軸線J2方向に沿って伸張される。そして、可動部2は、このばね状構造体11の伸張によって、ばね状構造体11に押圧されて、その円板部2aが段差面に近接する方向に移動される。
また、ばね状構造体11が伸張している状態で、すなわち薄膜部22にドーパントイオンがドープされている状態で、電源15の極性を反転させて作用電極13および対向電極14に電圧を印加すると、薄膜部22は、薄膜部22にドープされているドーパントイオンが脱ドープされ、伸張状態から収縮し元の状態に回復する。これにより、ねじりモーメントは消失し、ばね部21は、自己の弾性回復力によって元の状態に復帰する。これに伴って、ばね状構造体11の他方の座巻部に固定されている可動部2は、元の位置まで移動する。
このように、ばね状構造体11によれば、螺旋状に延びる薄膜部22の軸線J3方向の伸びを、ばね部21の軸線J1方向への伸びに変換し、さらにばね部21の軸線J1方向への伸びをばね状構造体11の軸線J2方向への伸びに変換することができる。そして、このような伸びの変換によって、薄膜部22が伸張する伸張量よりも大きな伸張量で、ばね状構造体11を軸線J2方向へ伸張させることができる。すなわち、大きな発生力を生成することができる。
以下、薄膜部22が伸張する伸張量よりも大きな伸張量で、ばね状構造体11を伸張させることができるとする理由について説明する。
螺旋状に巻回されたばね部21の単位長さ、すなわち薄膜部22の1巻(1ピッチ)分に相当する長さについて考える。ここで、ばね部21の単位長さをLとし、薄膜部22の1巻分の螺旋方向長さをKとし、ばね部21の外径をdとし、ばね部21のコイル径をDとする。
薄膜部22の伸張率がQ[%]であると仮定する。このとき、薄膜部22の伸張によって、ばね部21はねじられる。ここで、単位長さのばね部21の一端部が固定されているものとすると、ばね部21の他端部側における薄膜部22の端部は、ばね部21の周方向に沿ってΔYだけ変位する。このとき、単位長さのばね部21のねじれ角をΔθとすると、Δθ=ΔY/(π×d)(ただし、ΔY=―π×d+√{(0.01×Q×K)2−K2})と表すことができる。したがって、ばね状構造体11の伸縮方向に関してばね部21の単位長さL当りの伸張量をΔδとすると、Δδ=D×tan(Δθ)と表すことができる。
具体的な数値を当てはめて計算する。D=10[mm]、d=2[mm]、L=1[mm]、Q=2[%]とする。このとき、単位長さのばね部21における薄膜部22の伸張量は、0.127mmと計算される。また、ばね状構造体11の伸縮方向に関してばね部21の単位長さ当りの伸張量Δδは、1.28mmと計算される。すなわち、薄膜部22が伸張する伸張量よりも大きな伸張量で、ばね状構造体11が伸張されている。なお、ばね状構造体11の伸張量は、前記コイル径Dおよびばね部21の有効巻数nの関数として増大させることができる。
表1は、d=2[mm]、Q=2[%]としたときのリード角とねじれ角との関係を示している。なお、表1におけるリード角は、上から順に、単位長さL=1[mm]、2[mm]、3[mm]、4[mm]、5[mm]に対応している。
Figure 2010239784
表1に示されるように、ねじれ角の増分はリード角の増分と同一ではないため、リード角が小さいほどばね部21全体としての伸縮量δは大きくなる。
図3は、第2の実施形態に係るアクチュエータ素子1aを構成するばね状構造体11aを説明するための図であり、図3(a)は、ばね状構造体11aの一部を拡大して示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)における切断面線III−IIIから見た断面図である。
上記の第1の実施形態に係るアクチュエータ素子1では、ばね状構造体11の構成として、線状部材23が導体の場合について記載したが、第2の実施形態に係るアクチュエータ素子1aでは、ばね状構造体11aにおける線状部材23aが、電気絶縁性を有する絶縁体によって形成されている。なお、第2の実施形態に係るアクチュエータ素子1aは、ばね状構造体11aを除く残余の構成については、第1の実施形態に係るアクチュエータ素子1と同様に構成される。第2の実施形態において、前述の実施形態における構成と同様の構成については同一の参照符を付し、同様の説明は省略する。
アクチュエータ素子1aでは、ばね部21aが、絶縁体によって形成される線状部材23aと、線状部材23aの軸線J1に沿って螺旋状に延在する電極層24aとによって構成される。線状部材23aは、たとえばポリアセタールおよびテフロン(登録商標)などによって形成されるのが好ましい。電極層24aは、導電性を有し、線状部材23aに対して積層されて固定される電極層として設けられる。電極層24aは、金属を鍍金接着するのが好ましい。
また薄膜部22aは、電極層24aに対して積層されて固定される。この薄膜部22aは、第1の実施形態と同様、長尺のフィルム状に成形された導電性高分子フィルムを電極層24aに対して公知の接着手段によって(たとえば、接着剤を用いて)接着などして固定しても良い。また薄膜部22aは、電解重合法によって、電極層24aに対して積層するように形成しても良い。電極層24aは、ばね部21aの一方の座巻部における端部に連結される作用電極13の連結端部と電気的に接続される。これにより、薄膜部22aに対して均一に電圧を印加させることができる。本実施形態では、薄膜部22aが電極層24aに対して積層されて固定されているが、他の実施形態では、電極層24aを設けずに、薄膜部22aを直接、線状部材23aに接着または印刷することによって、螺旋方向J3に沿って延在させても良い。
ばね状構造体11aがこのような構成を有する場合であっても、螺旋状に延びる薄膜部22aの伸張を、ばね部21aの軸線J2方向へのばね状構造体11aの伸張に変換することができる。そして、このような伸張の変換によって、薄膜部22aが伸張する伸張量よりも大きな伸張量で、ばね状構造体11aを伸張させることができる。すなわち、大きな発生力を生成することができる。
図4は、第3の実施形態に係るアクチュエータ素子1bを説明するための図であり、図4(a)は、ばね状構造体11aの一部を拡大して示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)における切断面線IV−IVから見た断面図である。
上記の第2の実施形態に係るアクチュエータ素子1aでは、第1の実施形態と同様に、内部空間Sにおいて電解質溶液12が充填されていたが、第3の実施形態に係るアクチュエータ素子1bでは、電解質溶液12に代えて電解質エラストマ12bが設けられる。電解質エラストマ12bとしては、吸水性ポリマーゲルに前述の電解質を含ませたゲル、またはイオン性液体を配合したエラストマ(ゴム)を用いることができる。イオン性液体としては、一般的なものとして、たとえばBMITFSI(1-butyl-3-methylimidazolium
bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)などであってもよい。
第3の実施形態に係るアクチュエータ素子1bは、第2の実施形態に係るアクチュエータ素子1aにおけるばね状構造体11aを有し、電解質エラストマ12bがばね部21aの軸線J1に沿って、ばね状構造体11aの外周を覆うように設けられる。電解質溶液12に替えて電解質エラストマ12bを設けたことによって、アクチュエータ素子1bにおける対向電極14bは、電解質エラストマ12bの外周部に設けられる。なお、第3の実施形態に係るアクチュエータ素子1bは、電解質エラストマ12bおよび対向電極14bを除く残余の構成については、第2の実施形態に係るアクチュエータ素子1aと同様に構成される。第3の実施形態において、前述の実施形態における構成と同様の構成については同一の参照符を付し、同様の説明は省略する。
電圧が印加されていない初期状態から、電源15によって作用電極13および電解質エラストマ12bの外周部に設けられる対向電極14bに対して電圧が印加される。ばね状構造体11aにおいて、電極層24aは、導電性を有する導体によって形成されているので、薄膜部22aに対して均一に電圧を印加させることができる。薄膜部22aは、電圧を印加されると、電解質エラストマ12b中のドーパントイオンがドープされて伸張する。このとき、薄膜部22aの螺旋方向への伸張によって、ばね部21aには任意の横断面においてねじりモーメントが発生する。このねじりモーメントの発生によって、ばね状構造体11aは、伸張方向すなわち軸線J2方向に沿って伸張される。そして、可動部2は、このばね状構造体11aの伸張によって、ばね状構造体11aに押圧されて、その円板部2aが段差面に近接する方向に移動される。
また、ばね状構造体11aが伸張している状態で、すなわち薄膜部22aにドーパントイオンがドープされている状態で、電源15の極性を反転させて作用電極13および対向電極14bに電圧を印加すると、薄膜部22aは、薄膜部22aにドープされているドーパントイオンが脱ドープされ、伸張状態から収縮し元の状態に回復する。これにより、ねじりモーメントは消失し、ばね部21aは、ばね部21aの弾性回復力によって元の状態に回復する。これに伴って、ばね状構造体11aの他方の座巻部に固定されている可動部2は、元の位置まで移動する。
アクチュエータ素子1bがこのような構成を有する場合であっても、螺旋状に延びる薄膜部22aの伸張を、軸線J2方向へのばね状構造体11aの伸張に変換することができる。そして、このような伸張の変換によって、薄膜部22aが伸張する伸張量よりも大きな伸張量で、ばね状構造体11aを伸張させることができる。すなわち、大きな発生力を生成することができる。
図5は、第4の実施形態に係るアクチュエータ装置100cの構成を概略的に示す斜視図である。第4の実施形態に係るアクチュエータ装置100cは、第1の実施形態に係るアクチュエータ装置100に、さらに圧縮コイルばね6cが設けられて構成されている。またアクチュエータ装置100cは、圧縮コイルばね6cが設けられることに伴って、ばね状構造体11が、底板4の一方の表面部および可動部2の円板部2aに対して固定されていない。
なお、第4の実施形態に係るアクチュエータ装置100cは、圧縮コイルばね6cを除く残余の構成については、第1の実施形態に係るアクチュエータ装置100と同様に構成される。第4の実施形態において、前述の実施形態における構成と同様の構成については同一の参照符を付し、同様の説明は省略する。
アクチュエータ装置100cは、可動部2が、軸部2bに圧縮コイルばね6cを挿通させた状態で、筐体3に対して装着される。すなわち、圧縮コイルばね6cは、筐体3内に形成される段差面部と、可動部2の円板部2aにおいて軸部2bが設けられる側の表面部との間に介在される。アクチュエータ装置100cでは、このような圧縮コイルばね6cが設けられているので、電圧の印加によりコイルばね部材11が伸張されると、コイルばね部材11に対して、圧縮コイルばね6cが圧縮されることにより発生する弾性回復力を作用させることができる。すなわち、この圧縮コイルばね6cによって、推力の調整が可能となる。
なお、第4の実施形態はこのような構成に限らず、アクチュエータ素子1を、第2の実施形態に係るアクチュエータ素子1a、および第3の実施形態に係るアクチュエータ素子1bに適宜変更しても良い。
上記の実施形態では、電圧を印加することによって伸縮する薄膜部22として、導電性高分子を用いる場合のみ説明しているが、薄膜部22に用いられる部材は、導電性高分子によって形成された部材に限らず、電圧を印加することによって伸縮する性質を有する他の部材、たとえば、チタン酸ジルコン酸塩などの圧電体、およびカーボンナノチューブによっても実現することができる。
以上に示した実施形態では、アクチュエータ素子1を用いてアクチュエータ装置100をアクチュエータとして機能させる場合について説明を行っているが、アクチュエータ素子1における電源15に代えて、たとえば電圧計を作用電極13と対向電極14との間に介在させて、センサ素子とすることもできる。
たとえば図1Aにおいて、電源15に代えて電圧計を設けた場合、可動部2が軸線方向Pに沿って変位することに伴って、ばね状構造体11は、該軸線方向P、すなわち軸線方向J2に沿って伸縮し、さらに、ばね状構造体11が伸縮することに伴って、薄膜部22が伸縮する。薄膜部22の伸縮は、電解質溶液12からのイオンのドープ・脱ドープによって生じ、このイオンのドープ・脱ドープにより作用電極13と対向電極14との間に電位差が生じる。このように逆の原理を利用して、作用電極13と対向電極14との間の電位差を電圧計で測定することによって、センサとして機能させることもできる。
1,1a,1b アクチュエータ素子
2 可動部
3 筐体
4 底板
5a,5b,5c 封止材
6c 圧縮コイルばね
11,11a ばね状構造体
12 電解質溶液
12b 電解質エラストマ
13 作用電極
14,14b 対向電極
15 電源
21,21a ばね部
22,22a 薄膜部
23,23a 線状部材
24a 電極層
S 内部空間
100,100c アクチュエータ装置

Claims (3)

  1. 線状部材を螺旋状に巻回して形成され、伸縮可能なコイル状のばね部と、
    電圧が印加されると伸縮する性質を有する薄膜部とを有するばね状構造体を備えるアクチュエータ素子であって、
    前記薄膜部が、前記ばね部の外周部に対して固定されて設けられ、該ばね部の軸線に沿って螺旋状に延在していることを特徴とするアクチュエータ素子。
  2. 前記薄膜部は、導電性高分子によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ素子。
  3. 前記ばね部には、電極層が前記ばね部の軸線に沿って螺旋状に設けられ、前記薄膜部は該電極層に積層されて螺旋状に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ素子。
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