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JP2010230469A - 二次電池劣化判定装置及び方法 - Google Patents

二次電池劣化判定装置及び方法 Download PDF

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JP2010230469A
JP2010230469A JP2009078063A JP2009078063A JP2010230469A JP 2010230469 A JP2010230469 A JP 2010230469A JP 2009078063 A JP2009078063 A JP 2009078063A JP 2009078063 A JP2009078063 A JP 2009078063A JP 2010230469 A JP2010230469 A JP 2010230469A
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JP2009078063A
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Kinnosuke Itabashi
欣之介 板橋
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Calsonic Kansei Corp
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Abstract

【課題】 時間の少ない判定で、精度よく二次電池の劣化度合いを判定することができる二次電池劣化判定装置及び方法を提供すること。
【解決手段】 周波数成分の異なる擬似白色二値信号を生成する擬似白色信号生成部2と、擬似白色二値信号が入力された際の端子電圧を検出する電圧センサ4と、二次電池7に負極の電荷移動抵抗性分をパラメータR1及びC1として有する電池モデル8が設定され、電池モデル8と検出電圧に基づいて、電池モデル8のパラメータを推定するパラメータ推定部5と、推定した負極の電荷移動抵抗成分のパラメータR1から二次電池の劣化度を判定する劣化度判定部6を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、二次電池劣化判定装置及び方法の技術分野に属する。
従来では、二次電池の電流積算量から過充電電気量を算出し、過充電電気量から二次電池の劣化度を演算している。
特開2006−10601号公報
しかしながら、従来では、電流積算に時間をかけないと精度を得られないものであった。
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、時間の少ない判定で、精度よく二次電池の劣化度合いを判定することができる二次電池劣化判定装置及び方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、充放電を行う二次電池の劣化度を判定する二次電池劣化判定装置であって、周波数成分の異なる擬似白色二値信号を生成し、前記二次電池へ入力する擬似白色信号生成手段と、前記擬似白色二値信号が入力された際の前記二次電池の端子電圧を検出する電圧検出手段と、前記二次電池に負極の電荷移動抵抗性分をパラメータとして有する電池モデルが設定され、前記電池モデルと検出電圧に基づいて、前記電池モデルのパラメータを推定するパラメータ推定手段と、推定した負極の電荷移動抵抗成分のパラメータから前記二次電池の劣化度を判定する劣化度判定手段と、を備えることを特徴とする。
よって、本発明にあっては、時間の少ない判定で、精度よく二次電池の劣化度合いを判定することができる。
実施例1の二次電池劣化判定装置のブロック構成を示す図である。 実施例1の二次電池劣化判定装置において同定される電池モデルの説明図である。 実施例1の擬似白色信号生成部の説明図である。 実施例1のM系列発生回路のシフトレジスタの数を説明する表図である。 M系列の例を説明するために示す図である。 M系列信号の一部拡大説明図である。 M系列信号の説明図である。 パラメータ推定部のブロック構成を示す説明図である。 SOC算出部の算出状態を示す説明図である。 実施例1におけるSOCとOCVの関係を示すグラフ図である。 劣化度判定部の劣化度と負極の電荷移動抵抗のテーブルデータの説明図である。 パラメータ算出部で実行されるパラメータ推定処理の流れを示すフローチャートである。 ARXモデルの説明図である。 二次電池システムの構成を示す説明図である。
以下、本発明の二次電池劣化判定装置及び方法を実現する実施の形態を、請求項1〜6に係る発明に対応する実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の二次電池劣化判定装置のブロック構成を示す図である。
実施例1の二次電池劣化判定装置1は、擬似白色信号生成部2、電流センサ3、電圧センサ4、パラメータ推定部5、劣化度判定部6を備え、二次電池7が接続される構成である。なお、二次電池7は、充放電が可能な電池である。例として電気自動車(以下EVと省略する)やハイブリッド車(以下HEVと省略する)などの駆動に用いられるものを挙げる。さらに、具体的な例としてリチウムイオン電池を挙げておく。
擬似白色信号生成部2は、所定電流値のM系列信号を作成し、二次電池7に入力する。詳細は後述する。
電流センサ3は、擬似白色信号生成部2から二次電池7に入力される電流値を検出する。
電圧センサ4は、二次電池7の端子間電圧を検出する。
パラメータ推定部5は、M系列信号の入力に対する出力電圧から二次電池7の電池モデルのパラメータを推定する。
劣化度判定部6は、パラメータ推定部5で推定された電池モデルのパラメータを用いて、劣化度を判定する。
次に同定する電池モデルについて説明する。
図2は実施例1の二次電池劣化判定装置1において同定される電池モデルの説明図である。
電池モデル8は、図2に示すように、開放電圧OCV、電解液における直流成分の抵抗R0、電池における電荷の移動抵抗として設定する抵抗R1,R2、コンデンサC1,C2により構成される。
この電荷移動抵抗は、周波数成分が2〜100kHzの成分として設定する。そして、周波数成分が100〜100kHz(時定数のより速い帯域)の抵抗R1及びコンデンサC1を並列にしたものと、周波数成分が2〜100Hz(時定数のより遅い帯域)の抵抗R2及びコンデンサC2を並列したものを直列にする。抵抗R1及びコンデンサC1を負極の電荷移動抵抗として設定し、抵抗R2及びコンデンサC2を正極の電荷移動抵抗として設定する。尚、今回設定したすべての帯域は電池の種類や温度,SOC(容量),SOH(劣化度合い)などの条件によってそれぞれの周波数帯域は変化するものとする。
次に擬似白色信号生成部2の詳細について説明する。
図3は実施例1の擬似白色信号生成部2の説明図である。図4は実施例1のM系列発生回路21のシフトレジスタの数を説明する表図である。
実施例1の擬似白色信号生成部2は、M系列発生回路21、信号調整部22を備えている。
M系列発生回路21は、Dレジスタ211と加算器212を備えている。
Dレジスタは、複数直列され、前段の出力を後段の入力とし、例えばD−FFによる演算を行い、結果を出力する。
加算器212は、複数直列され、それぞれのDレジスタ211の出力と、そのDレジスタ211の後段の出力の加算結果の加算を行い、後段の加算器212へ出力する。
ここで、M系列について説明する。
図5はM系列の例を説明するために示す図である。
M系列とは下式の線形漸化式で発生される1ビットの数列である。
Figure 2010230469
この式で、各項の値は0か1で、「+」記号は排他的論理和を示す。そのため、n番目の項はn−p番目とn−q番目の項とをXOR演算することによって得られる。但し、qは最終段に常にフィードバックされるので、q=1となる。
一般的に表わすと、M系列の周期Nは、N=2q−1で表わされる。
図5は、数式1において、p=3、q=1の場合を説明するものである。図5において、範囲Aの部分は、3ビットのパターンが全部で7種類あり、同じパターンのものはない。つまりM系列はpビットのパターンを全て1回ずつ発生する。各パターンの要素は、「0」と「1」の2通りずつだから、pビットで2p通りとなる。ただし、すべてのビットが0となるパターンだけは、信号無発生となるので、除く。
つまり、実施例1のM系列発生回路21では、図3において、Dレジスタ211の上下流のビット値がX〜Xk-nに対応した値となる。そして、図4から、実施例1では例えば、127通りのパターンを選択し、Dレジスタ211の数を7とする。
次に、信号調整部22について説明する。
図6はM系列信号の一部拡大説明図である。図7はM系列信号の説明図である。
信号調整部22では、図6に示すように、M系列発生回路21で発生されるM系列信号の最小単位を、最小時間幅、つまり構成上定められるクロック周期となるようにする。そして、M系列信号が、図7に示すように、例えば+1(A)と−1(A)の間でONとOFFを繰り返す方形波となるように調整し、擬似白色信号生成部2の出力として、二次電池7に出力する。
このM系列信号は、擬似白色性二値信号であり、+(ON)と−(OFF)の合計が同じ信号となる。そして、この信号のON幅は127通りのON幅を持ったものが1組(1周期)となる。
次にパラメータ推定部5の詳細について説明する。
図8はパラメータ推定部5のブロック構成を示す説明図である。
パラメータ推定部5は、SOC算出部51、開放電圧検出部52、過電圧算出部53、パラメータ算出部54、を備えている。
図9はSOC算出部の算出状態を示す説明図である。
SOC算出部51は、電流センサ2で検出する電流を積算してSOCを求める。なお、SOC(State of charge、以下SOCと省略する)は、バッテリ容量である。具体的には、図9に示すように充放電の繰り返しの時間と電流値で積算を行う。実施例1では、基地局においてこの充放電を意図的に行い、短時間でSOCを算出する。なお、車両の走行中に行われる充放電によりSOCを算出しておくようにしてもよい。
図10は実施例1におけるSOCとOCVの関係を示すグラフ図である。
開放電圧検出部52は、SOC(%)と開放電圧OCV(V)の関係を図10のように予め測定してデータとして備えるようにし、SOC算出部51からのSOC(%)によりOCV(V)を算出する。
過電圧算出部53では、M系列信号が入力される際に、電圧センサ4で測定した電池の端子電圧から、開放電圧検出部52で検出した開放電圧を減算(引く)して、過電圧ηを算出する。
パラメータ算出部54は、M系列信号に対する過電圧変化と、電流値から、直流抵抗R0、負極の電荷移動抵抗R1,正極の電荷移動抵抗R2、コンデンサ容量C1,C2のパラメータ推定を行う。
次に、劣化度判定部6について説明する。
図11は劣化度判定部の劣化度と負極の電荷移動抵抗のテーブルデータの説明図である。
劣化度判定部6は、図11に示す劣化度SOH(State of Health:以下SOH)と負極の電荷移動抵抗R1との関係を予めテーブルデータを、パラメータ推定部5から得る負極の電荷移動抵抗R1に基づいて参照し、劣化度SOHを判定する。
作用を説明する。
[パラメータ推定処理]
図12に示すのは、パラメータ算出部54で実行されるパラメータ推定処理の流れを示すフローチャートで、以下各ステップについて説明する。
ステップS1では、パラメータ算出部54が、擬似白色信号生成部2により与えた、クロック周期の異なるM系列信号に対する電池の出力電圧から同定用データを収集する。
ステップS2では、収集した同定用データにより、システム同定を行う。
例としてはARXモデルを用いたものを挙げておく。
ここで、ARXモデル(Auto-Regressive eXogeneousモデル)について説明する。
図13は、ARXモデルの説明図である。
まず、下式のように差分方程式を考える。
Figure 2010230469
これは、現在の出力y(t)を有限個の過去の出力データy(t-k)と入力データu(t-k)に関連付けるものである。
このように、構造は、3つの整数na,nb,nkによって定義され、引数naは極の数、nb-1は零点の数になる。一方、nkはシステムの純粋な時間遅れ(むだ時間)である。サンプル値制御のシステムに対して、むだ時間がなければ、一般的にはnkは1になる。複数入力システムに対して、nbとnkは、行ベクトルになる。ここでi番目の入力に関した次数/遅れになる。
ここで、パラメータベクトルを、以下のように定義する。
Figure 2010230469
そして、データベクトルを、以下のように定義する。
Figure 2010230469
すると、出力y(k)は次の式で表わすことができる。ここで、ωを白色雑音とする。
Figure 2010230469
また、2つの多項式を定義する。
Figure 2010230469
Figure 2010230469
そして、以下のように記述し、これをARXモデルとする。
(数8)
A(q)y(k)=B(q)u+ω(k)
ステップS3では、ステップS2で得た離散時間LTI同定モデルを連続時間LTIモデルに変換する。なお、LTIモデルは、線形時不変(linear time-invariant)のモデルである。これにより、連続した時間軸に対する特性評価を行えるようにする。
ステップS4では、ステップS3で得た連続時間LTIモデルの周波数特性を評価する。実施例1では、ボード線図による評価と、ナイキスト線図による評価を行う。
ステップS5では、ステップS4の結果より得た2つの周波数特性線図を、信頼できる周波数帯域で合成する。
ステップS6では、合成した周波数特性からカーブフィッティングにてパラメータ推定を行う。この処理の内容は、特開2007-178215で、インピーダンスの実軸成分と虚軸成分のプロット波形から交流回路定数としての反応抵抗R1〜R3、及びコンデンサ容量C1〜C3を得るのと同様の処理である。
[劣化度判定作用]
実施例1では、二次電池7を基地局等で保管する際や、基地局等で充電する際に二次電池7の劣化度を、二次電池劣化判定装置1により判定する。
走行中では、充放電や負荷により、電池状態は逐次変化している。そのため、精度よく劣化度を測定することが難しいが、実施例1では、基地局等で保管や充電等の際に測定することにより、一定した条件において測定している。
二次電池劣化判定装置1と二次電池7を電気的に接続すると、擬似白色信号生成部2で作成したM系列信号を二次電池7に入力し、これに対する出力電圧及により、パラメータ推定部5がステップS1〜S6の処理を行い、パラメータを推定する。
擬似白色信号生成部2で作成され、二次電池7に入力されるM系列信号は、電流値が実際の値とほぼ同じ値のプラスマイナスを同じにした矩形信号である。例えば、図7に示す+1(A)と−1(A)の矩形波である。これにより実際の電池の状態を変化させず(1周期において)に推定できることになる。
さらに、実施例1のM系列信号は、例えば127通りのON幅、つまり周波数で測定することになり、この周波数の値は、M系列発生回路21の各部の値を得ることにより把握が容易である。そのため、処理が容易になり、測定したい一通りの測定を容易に行うことができる。
これにより、ボード線図やナイキスト線図を容易に得ることになる。
また、必要によっては、周波数の種類を、図4を参照して増減させてもよい。
そして、M系列信号は、擬似白色性二値信号であり、プラスの値とマイナスの値の合計が同じであるので、この信号を入力された二次電池7では、充電される電流と放電する電流が同じとなりSOCの値は、例えば127通りのON幅の1周期で、変化しない状態となる。
二次電池7の内部抵抗値は二次電池7のSOCの値によって変化するが、実施例1ではSOCの値は変化しない状態で測定する。これにより、良好な電池モデル8の同定を行う。
また、実施例1では、図2に示すように、電池モデル8として、直流成分抵抗R0と負極の電荷移動抵抗R1、正極の電荷移動抵抗R2を設定し、開放電圧OCVと過電圧分を分けてパラメータである抵抗とコンデンサ容量の推定を行う。
過電圧ηは、次の関係から求められる。つまり、開放電圧OCV=端子電圧V+過電圧ηである。二次電池7は様々な素過程反応を含む化学反応を有しており、これを分離できるため、周波数特性を細分化して、詳細な等価回路モデルを構築する。
電池モデル8(等価回路)のパラメータは、次のように求められる。M系列信号に対する二次電池7の電圧の応答として、収集されるデータ(ステップS1)から、ARXモデルによりシステム同定を行う(ステップS2)。このステップS2によるシステム同定で得られるのは、離散系であるため、ボード線図、ナイキスト線図を得るために連続系へ変換し(ステップS3)、周波数特性の評価としてボード線図、ナイキスト線図を生成する(ステップS4)。そして、好ましくは、2つの線図から信頼できる周波数帯域を把握し、この部分で周波数特性を合成し(ステップS5)、合成した周波数特性から、電池モデル8(等価回路)のパラメータR1,R2,C1,C2を推定する。直流抵抗成分R0は、周波数特性結果の直達項(複素平面の虚部=0の時の実部の値)から容易に求まる。
このように実施例1では、電解液における直流抵抗成分と、抵抗とコンデンサの並列回路で構成される負極の電荷移動抵抗及び正極の電荷移動抵抗が電池モデル8として設定され、パラメータ推定される。
電池の劣化には、大きく分けてサイクル劣化と保存劣化がある。サイクル劣化すると、正極の電荷移動抵抗において、主に変化が表れる。また、保存劣化すると、負極の電荷移動抵抗において、主に変化が表れる。
実施例1では、正極、負極を有した等価回路モデルを構築し、パラメータ推定される電池モデル8としている。
また、電池の劣化は主に負極の劣化に支配されている。電池の負極の劣化が進行することにより負極と電解液の界面の電解移動抵抗、つまり等価回路モデル上の抵抗R1は増大する。実施例1では、得られた負極のパラメータである抵抗R1により劣化度を判定することによって、精度よく電池の劣化を判断する。
実施例1の作用を明確にするために、以下に説明を加える。
二次電池の劣化度を判定するには、電流積算によって満充電容量を求めて、その比率にて劣化度合いを判定することが考えられる。
しかし、電流積算にて満充電容量を求めるには時間が必要である。また、これと別に直流抵抗を用いて劣化度合いを判定することも考えられる。しかしながら、直流抵抗は電池の電解液のバルク抵抗や電荷移動抵抗、拡散抵抗の和であるため、精度よく劣化度合いを求めることが難しい。
実施例1では、電池が劣化することによって、正極、負極の電荷移動抵抗に主に変化が表れることを用いて、劣化判定を、正極、負極の電荷移動抵抗を設定して構築した劣化判定用の等価回路モデルにより行う。
そして、電荷移動抵抗に対応した帯域の信号成分を持つ擬似白色性信号を用いて、電池に入力して得られた出力からシステム同定を行い、パラメータ推定を行うことによって、劣化に影響力の強いパラメータを算出し、そのパラメータと劣化度合いとの関係(図11参照)から電池劣化判定を精度よく、時間をかけることなく行う。
電池は様々な素過程反応を含む科学反応によってその性能を示す。電池の化学反応はそれぞれ特有の応答時間が混在している。交流インピーダンス測定法によって、それぞれの素過程反応を含む化学反応を分離することができ、その結果、電池は、図2で示した等価回路モデルで表わすことが可能である。それぞれの素子は、電解液のバルク抵抗や電気二重層、電荷移動抵抗などの化学要因で表わすことが可能である。
電池が劣化することによって、電荷移動過程において変化が見られる原因としては次のことが挙げられる。充放電を繰り返すことによりSEI膜(固体電解質膜)の破壊・形成による容量の減少や、保存することによるSEI膜の形成による容量の減少、また正極にて不活性物質の形成などが上げられる。
効果を説明する。実施例1の二次電池劣化判定装置にあっては、下記に列記する効果を有する。
(1)充放電を行う二次電池7の劣化度を判定する二次電池劣化判定装置1であって、周波数成分の異なる擬似白色二値信号を生成し、二次電池7へ入力する擬似白色信号生成部2と、擬似白色二値信号が入力された際の二次電池7の端子電圧を検出する電圧センサ4と、二次電池7に負極の電荷移動抵抗性分をパラメータR1及びC1として有する電池モデル8(図2)が設定され、電池モデル8と検出電圧に基づいて、電池モデル8のパラメータを推定するパラメータ推定部5と、推定した負極の電荷移動抵抗成分のパラメータR1から二次電池の劣化度を判定する劣化度判定部6を備えるため、時間の少ない判定で、精度よく二次電池の劣化度合いを判定することができる。
(2)上記(1)において、電池モデル8(図2)には、負極の電荷移動成分のパラメータR1及びC1、正極の電荷移動成分のパラメータR2及びC2が設定されているため、電池の劣化において、サイクル劣化により主に変化が現れる正極の電荷移動抵抗と、保存劣化により主に変化が現れる負極の電荷移動抵抗を電池モデル8のパラメータとして算出し、電池の劣化に支配的な負極の電荷移動抵抗から劣化度を判定するので、より精度よく二次電池の劣化度合いを判定することができる。
(3)上記(1)又は(2)において、擬似白色信号生成部2は、複数の周波数成分を含み、プラス値とマイナス値の二値で構成されるとともに、その1組の合計の電流値変化が0となるM系列信号を擬似白色二値信号として生成するため、電池の状態を変化させることなく、周波数の異なる信号入力を行い、精度よく電池モデル8のパラメータ推定を行うことができ、これにより、時間の少ない判定で、精度よく二次電池の劣化度合いを判定することができる。
(4)上記(1)〜(3)において、パラメータ推定部5は、擬似白色二値信号が入力された際の二次電池の過電圧変化を算出する過電圧算出部53と、過電圧変化からパラメータを算出するパラメータ算出部54を備えたため、二次電池へ入力した擬似白色二値信号に対する出力を周波数応答性のよい過電圧変化により精度よく捉えることにより、複数周波数の特性から精度よく電池モデル8のパラメータ推定を行うことができる。
(5)上記(4)において、パラメータ算出部54は、過電圧変化からシステム同定を行い、離散時間モデルを算出するシステム同定処理(ステップS1)と、システム同定結果から得た離散時間モデルを連続時間モデルに変換するモデル変換処理(ステップS3)と、連続時間モデルの周波数特性を算出する周波数特性評価処理(ステップS4)と、周波数特性に合わせるようにしてパラメータを決定するパラメータ決定処理(ステップS6)を備えるため、処理負荷を抑制しつつ、制度よく、過電圧変化からパラメータを算出することができ、これにより、時間の少ない判定で、精度よく二次電池の劣化度合いを判定することができる。
(6)充放電を行う二次電池7の劣化度を判定する二次電池劣化判定方法であって、二次電池7に負極の電荷移動抵抗成分をパラメータR1及びC1として有する電池モデル8(図2)を設定し、周波数成分の異なる擬似白色二値信号を擬似白色信号生成部2で生成して二次電池7に入力し、擬似白色二値信号が入力された際の二次電池7の端子電圧を電圧センサ4で検出し、電池モデル8と検出した端子電圧に基づいて、電池モデル8のパラメータR1及びC1をパラメータ推定部5で推定し、パラメータR1から二次電池7の劣化度を劣化度判定部6で判定するため、時間の少ない判定で、精度よく二次電池の劣化度合いを判定することができる。
以上、本発明の電池モデル同定方法を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1では、ボード線図とナイキスト線図による評価の両方を行い、合成したが、どちらか一方であってもよい。
また例えば、実施例1では、モデルとしてARXモデルを用いたが、他のモデルを用いてもよい。
また例えば、実施例1の電池モデルの同定方法は、図14に示す構成に用いられるものであってもよい。
図14は二次電池システムの構成を示す説明図である。
図14に示す二次電池システムは、コントローラ91、電圧センサ92、電流センサ93、温度センサ94、二次電池95、負荷96を備え、コントローラ91により、各センサで検出される値により、二次電池95の充放電が制御される。コントローラ91では二次電池容量の劣化度等を演算し、この劣化度あるいは、劣化度と関係するSOCを用いた値等に基づいて制御を行うことになる。しかしながら各センサ値から演算されるこれらの値を直接測定することは難しい。例えば、HEVのように、車両の状態により充放電が繰り返される場合には、特に二次電池の状態を精度高く測定することは難しい。その際に、実施例1のように、基地局等やそこでの充電等の際に精度の高い測定を行っておくことは、車両が使用される場合に、より効率よく二次電池を運転できることになる。
本発明は、EVやHEVの二次電池に加え、他の移動体に用いられる二次電池に利用することができる。
1 二次電池劣化判定装置
2 擬似白色信号生成部
21 M系列発生回路
211 レジスタ
212 加算器
22 信号調整部
3 電流センサ
4 電圧センサ
5 パラメータ推定部
51 SOC算出部
52 開放電圧検出部
53 過電圧算出部
54 パラメータ算出部
6 劣化度判定部
7 二次電池
8 電池モデル
91 コントローラ
92 電圧センサ
93 電流センサ
94 温度センサ
95 二次電池
96 負荷
OCV 開放電圧
R0 直流抵抗成分
R1 (負極の)電荷移動抵抗成分
R2 (正極の)電荷移動抵抗成分
C1 (負極の電荷移動抵抗の)コンデンサ成分
C2 (正極の電荷移動抵抗の)コンデンサ成分

Claims (6)

  1. 充放電を行う二次電池の劣化度を判定する二次電池劣化判定装置であって、
    周波数成分の異なる擬似白色二値信号を生成し、前記二次電池へ入力する擬似白色信号生成手段と、
    前記擬似白色二値信号が入力された際の前記二次電池の端子電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記二次電池に負極の電荷移動抵抗性分をパラメータとして有する電池モデルが設定され、前記電池モデルと検出電圧に基づいて、前記電池モデルのパラメータを推定するパラメータ推定手段と、
    推定した負極の電荷移動抵抗成分のパラメータから前記二次電池の劣化度を判定する劣化度判定手段と、
    を備えることを特徴とする二次電池劣化判定装置。
  2. 請求項1に記載の二次電池劣化判定装置において、
    前記電池モデルには、負極の電荷移動成分、正極の電荷移動成分がパラメータとして設定されている、
    ことを特徴とする二次電池劣化判定装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の二次電池劣化判定装置において、
    前記擬似白色信号生成手段は、複数の周波数成分を含み、プラス値とマイナス値の二値で構成されるとともに、その1組の合計の電流値変化が0となるM系列信号を擬似白色二値信号として生成する、
    ことを特徴とする二次電池劣化判定装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の二次電池劣化判定装置において、
    前記パラメータ推定手段は、
    前記擬似白色二値信号が入力された際の前記二次電池の過電圧変化を算出する過電圧算出手段と、
    前記過電圧変化からパラメータを算出するパラメータ算出手段と、
    を備えたことを特徴とする二次電池劣化判定装置。
  5. 請求項4に記載の二次電池劣化判定装置において、
    前記パラメータ算出手段は、
    前記過電圧変化からシステム同定を行い、離散時間モデルを算出するシステム同定手段と、
    システム同定結果から得た離散時間モデルを連続時間モデルに変換するモデル変換手段と、
    連続時間モデルの周波数特性を算出する周波数特性評価手段と、
    周波数特性に合わせるようにしてパラメータを決定するパラメータ決定手段と、
    を備えることを特徴とする二次電池劣化判定装置。
  6. 充放電を行う二次電池の劣化度を判定する二次電池劣化判定方法であって、
    前記二次電池に負極の電荷移動抵抗成分をパラメータとして有する電池モデルを設定し、
    周波数成分の異なる擬似白色二値信号を前記二次電池に入力し、
    前記擬似白色二値信号が入力された際の前記二次電池の端子電圧を検出し、
    前記電池モデルと検出した端子電圧に基づいて、前記電池モデルのパラメータを推定し、
    前記パラメータから前記二次電池の劣化度を判定する、
    ことを特徴とする二次電池劣化判定方法。
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