JP2010227344A - 多針ミシンの照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】照明部材が上糸の糸掛け作業等の邪魔にならず、且つ針棒ケースの移動に関わりなく針落ち位置にて所定の照度を維持することができる多針ミシンの照明装置を提供する。
【解決手段】多針ミシンの照明装置は、チップLEDを有して針棒ケースの側面部に設けられ、且つ針棒の手前側及び縫針の手前側を開放するように配置された照明具27a,27bと、チップLEDの光量を調節する駆動回路48a,48bと、針棒ケースを照明具27a,27bと共に移動させることに伴い、チップLEDにより照明される被照明領域のうち少なくとも針落ち位置近傍が所定の照度を維持するように駆動回路48a,48bを制御する制御装置8とを備える。
【選択図】図6
【解決手段】多針ミシンの照明装置は、チップLEDを有して針棒ケースの側面部に設けられ、且つ針棒の手前側及び縫針の手前側を開放するように配置された照明具27a,27bと、チップLEDの光量を調節する駆動回路48a,48bと、針棒ケースを照明具27a,27bと共に移動させることに伴い、チップLEDにより照明される被照明領域のうち少なくとも針落ち位置近傍が所定の照度を維持するように駆動回路48a,48bを制御する制御装置8とを備える。
【選択図】図6
Description
本発明は、下端部に縫針を夫々装着した複数の針棒と、これらの針棒を上下動可能に支持する針棒ケースと、この針棒ケースを移動させることにより、複数の針棒のうち1つの針棒を針落ち位置に対して選択的に切換える針棒ケース移動機構とを備えた多針ミシンの照明装置に関する。
従来より、前記のように複数の縫針を備えた所謂多針ミシンにあっては、各針棒の針元や加工布の表面を照明する照明装置を備えたものが供されている。例えば、特許文献1の多針ミシンでは、針棒ケースの下面に、照明装置としての蛍光灯が、針棒の配列に沿って前側に張り出すように取付け固定されており、各針棒の針元を充分に照明するようになっている。
一方、特許文献2の多針ミシン(多色多頭式刺繍機)は、縫針に上糸を通すときにその糸通し部分を拡大して見るための拡大レンズと、糸通し部分を照らす照明具とを備えている。この多針ミシンでは、照明具及び拡大レンズが、何れも縫針近傍部の前側に当該縫針の配列に沿って配置されており、照明具で糸通し部分を直接照明しつつ、拡大レンズでその糸通し部分を拡大して見ることができる。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の多針ミシンでは、蛍光灯などの照明具が、各針棒や糸道経路(糸駒から縫針に至る前記上糸の経路)の手前側に配置されるため、糸道経路への上糸の糸掛けや縫針の交換作業の際に照明具が邪魔になるという課題がある。
また、多針ミシンでは、上記の針棒ケース移動機構により、針棒ケースを左右方向にスライド移動させるので、針棒ケース側に固定された照明具も針棒ケースと一体に同方向へ移動する。よって、針棒ケースがミシン本体に対して左右方向へ移動することに伴い、針落ち位置に対して照明具により照明される被照明領域がずれるため、当該針落ち位置における照度が低下する虞がある。
また、多針ミシンでは、上記の針棒ケース移動機構により、針棒ケースを左右方向にスライド移動させるので、針棒ケース側に固定された照明具も針棒ケースと一体に同方向へ移動する。よって、針棒ケースがミシン本体に対して左右方向へ移動することに伴い、針落ち位置に対して照明具により照明される被照明領域がずれるため、当該針落ち位置における照度が低下する虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、照明部材が上糸の糸掛け作業等の邪魔にならず、且つ針棒ケースの移動に関わりなく針落ち位置にて所定の照度を維持することができる多針ミシンの照明装置を提供することである。
上記した目的を達成するために、本発明の請求項1の多針ミシンの照明装置は、下端部に縫針を夫々装着した複数の針棒と、前記複数の針棒を上下動可能に支持する針棒ケースと、前記針棒ケースを移動させることにより、前記複数の針棒のうち1つの針棒を針落ち位置に対して選択的に切換える針棒ケース移動機構と、を備えた多針ミシンの照明装置であって、光源を有して前記針棒ケースの側面部に設けられ、且つ前記針棒の手前側及び前記縫針の手前側を開放するように配置された照明部材と、前記光源の光量を調節する調光手段と、前記針棒ケース移動機構により前記針棒ケースを前記照明部材と共に移動させることに伴い、前記光源により照明される被照明領域のうち少なくとも前記針落ち位置近傍が所定の照度を維持するように前記調光手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、針棒ケース移動機構により針棒ケースを照明部材と共に移動させると、制御手段は、針落ち位置近傍が所定の照度を維持するように調光手段を制御する。よって、複数の針棒のうち何れの針棒が選択されても、針落ち位置近傍において所定の照度を確保することができ、針棒ケースの移動に伴う従来の照度低下の問題を解消することができる。また、照明部材を針棒ケースの側面部に設けたので、針棒や縫針の手前側を完全に開放した状態で上糸の糸掛けや縫針の交換を行うことができる。つまり、照明部材が邪魔にならず、これらの作業をスムーズに行うことができる。
請求項2の多針ミシンの照明装置は、請求項1の発明において、照明部材を、前記針棒ケースの両側の側面部に夫々設けたことを特徴とする。
請求項3の多針ミシンの照明装置は、請求項1又は2の発明において、前記照明部材を、前記針棒ケースに対して支持する第1支持機構を備え、前記第1支持機構は、前記照明部材を、前記光源により前記被照明領域を照明する照明位置と、前記照明位置とは異なる退避位置との間で揺動可能に支持する支持部材と、前記照明部材を、前記照明位置に付勢する付勢部材と、を備えたことを特徴とする。
請求項4の多針ミシンの照明装置は、請求項1又は2の発明において、前記針棒ケースに対して前記照明部材の姿勢を変更可能に支持する第2支持機構を備えたことを特徴とする。
請求項3の多針ミシンの照明装置は、請求項1又は2の発明において、前記照明部材を、前記針棒ケースに対して支持する第1支持機構を備え、前記第1支持機構は、前記照明部材を、前記光源により前記被照明領域を照明する照明位置と、前記照明位置とは異なる退避位置との間で揺動可能に支持する支持部材と、前記照明部材を、前記照明位置に付勢する付勢部材と、を備えたことを特徴とする。
請求項4の多針ミシンの照明装置は、請求項1又は2の発明において、前記針棒ケースに対して前記照明部材の姿勢を変更可能に支持する第2支持機構を備えたことを特徴とする。
請求項1の多針ミシンの照明装置によれば、針棒ケース移動機構により針棒ケースを照明部材と共に移動させると、制御手段は、針落ち位置近傍が所定の照度を維持するように調光手段を制御する。よって、複数の針棒のうち何れの針棒が選択されても、針落ち位置近傍において所定の照度を確保することができ、針棒ケースの移動に伴う従来の照度低下の問題を解消することができる。また、照明部材を針棒ケースの側面部に設けたので、針棒や縫針の手前側を完全に開放した状態で上糸の糸掛けや縫針の交換を行うことができる。つまり、照明部材が邪魔にならず、これらの作業をスムーズに行うことができる。
請求項2の多針ミシンの照明装置によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、照明部材を、針棒ケースの両側の側面部に夫々設けることで、一方の照明部材の照明により生じる部品の影を、他方の照明部材の照明によって被照明領域に映らないように照明することができる。また、これによれば、1つの照明部材たけで照明する場合よりも、被照明領域を拡大することができると共に充分な照度を得ることができる。
請求項3の多針ミシンの照明装置によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、第1支持機構によって、照明部材を、光源により被照明領域を照明する照明位置と、照明位置とは異なる退避位置との間で揺動させることができる。従って、例えば糸掛け作業時に照明部材に外力が作用した場合、その照明部材を、糸掛け作業の邪魔にならないように退避位置へ逃がすことができる。また、この場合、照明部材は付勢部材により退避位置から照明位置へ復帰するため、操作者が照明部材を照明位置へ戻す操作を行う必要がない。
請求項4の多針ミシンの照明装置によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、第2支持機構によって、照明部材を操作者の所望の姿勢に変更することができ、使い勝手のよいものとすることができる。
請求項3の多針ミシンの照明装置によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、第1支持機構によって、照明部材を、光源により被照明領域を照明する照明位置と、照明位置とは異なる退避位置との間で揺動させることができる。従って、例えば糸掛け作業時に照明部材に外力が作用した場合、その照明部材を、糸掛け作業の邪魔にならないように退避位置へ逃がすことができる。また、この場合、照明部材は付勢部材により退避位置から照明位置へ復帰するため、操作者が照明部材を照明位置へ戻す操作を行う必要がない。
請求項4の多針ミシンの照明装置によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、第2支持機構によって、照明部材を操作者の所望の姿勢に変更することができ、使い勝手のよいものとすることができる。
<第1実施形態>
以下、本発明を多針式刺繍ミシン(以下、多針ミシンMと称す)に適用した第1実施形態について、図1〜図8を参照しながら説明する。図1は、後述する照明装置と共に示す多針ミシンMの正面図であり、操作者(ユーザ)が位置する方向を前方として説明する。
図1に示すように、多針ミシンMは、このミシン全体を支持する左右1対の脚部1と、その脚部1の後端部から立設された脚柱部2と、その脚柱部2の上部から前方に延びるアーム部3と、脚柱部2の下端部から前方に延びるシリンダベッド4と、アーム部3の前端部に装着された針棒ケース5とを備えている。
以下、本発明を多針式刺繍ミシン(以下、多針ミシンMと称す)に適用した第1実施形態について、図1〜図8を参照しながら説明する。図1は、後述する照明装置と共に示す多針ミシンMの正面図であり、操作者(ユーザ)が位置する方向を前方として説明する。
図1に示すように、多針ミシンMは、このミシン全体を支持する左右1対の脚部1と、その脚部1の後端部から立設された脚柱部2と、その脚柱部2の上部から前方に延びるアーム部3と、脚柱部2の下端部から前方に延びるシリンダベッド4と、アーム部3の前端部に装着された針棒ケース5とを備えている。
脚部1、脚柱部2、アーム部3及びシリンダベッド4は、ミシン本体7として一体的に構成されており、このミシン本体7側に、多針ミシンMの制御全般を司る制御手段としての制御装置8(図6参照)や操作パネル6等が配設されている。シリンダベッド4の上面には針板4a(図1にのみ図示)が設けられており、この針板4aに、後述する縫針10aの針落ち位置としての針穴Pが形成されている。
脚部1の上側には、左右方向向きのキャリッジ9が配置されており、このキャリッジ9の内部には、当該キャリッジ9の前側に設けられた枠取付台(図示略)をX方向(左右方向)に駆動させるX方向駆動機構(図示略)が設けられている。左右の脚部1内には、キャリッジ9をY方向(前後方向)に駆動させるY方向駆動機構が設けられている。刺繍縫製に供する加工布(図示略)は、矩形枠状の刺繍枠(図示略)に保持され、この刺繍枠が、前記枠取付台に取付けられる。こうして、刺繍枠は、Y方向駆動機構及びX方向駆動機構が夫々駆動されることにより、キャリッジ9と同期してY方向に移動し、或は枠取付台と共にX方向に移動して、加工布が布送りされる。
図示は省略するが、ミシン本体7には、アーム部3の上側に位置して6個の糸立て棒が立設された糸立て台が配設されており、各糸立て棒に糸駒が装着されている。また、アーム部3の前端部には、左右方向に延びるガイドレール3aが設けられており、前記針棒ケース5は、このガイドレール3aに沿って摺動するように支持されている。
脚部1の上側には、左右方向向きのキャリッジ9が配置されており、このキャリッジ9の内部には、当該キャリッジ9の前側に設けられた枠取付台(図示略)をX方向(左右方向)に駆動させるX方向駆動機構(図示略)が設けられている。左右の脚部1内には、キャリッジ9をY方向(前後方向)に駆動させるY方向駆動機構が設けられている。刺繍縫製に供する加工布(図示略)は、矩形枠状の刺繍枠(図示略)に保持され、この刺繍枠が、前記枠取付台に取付けられる。こうして、刺繍枠は、Y方向駆動機構及びX方向駆動機構が夫々駆動されることにより、キャリッジ9と同期してY方向に移動し、或は枠取付台と共にX方向に移動して、加工布が布送りされる。
図示は省略するが、ミシン本体7には、アーム部3の上側に位置して6個の糸立て棒が立設された糸立て台が配設されており、各糸立て棒に糸駒が装着されている。また、アーム部3の前端部には、左右方向に延びるガイドレール3aが設けられており、前記針棒ケース5は、このガイドレール3aに沿って摺動するように支持されている。
針棒ケース5には、左右方向に配列された上下方向に延びる6本の針棒10が上下動可能に支持されており、各針棒10の下端部には、縫針10aが夫々装着されている。また、針棒ケース5には、各針棒10に対応する6つの天秤12が上下動可能に装着されている。針棒ケース5の前面側には、合成樹脂製のカバー5aが取付けられており、針棒ケース5の上面側には、前下がりの傾斜状をなす糸調子台13がカバー5aの上端部と連なるように取付けられている。糸調子台13には、各縫針10aに供給される上糸の張力を調整する為の6つの糸調子器14が配設されている。上記の各糸立て棒の糸駒から延びる上糸は、対応する糸調子器14及び天秤12等に夫々掛けられた後、前記縫針10aの目孔(図示略)に夫々供給される。
図2に示すように、針棒ケース5は側面視にて略逆L字状をなし、その上側後端部には、左右方向に延びるコロ用取付板15が設けられている。図3は、この針棒ケース5近傍部の内部構造を平面図で示しており、同図に示すように、コロ用取付板15には、6本の針棒10に対応する6本のコロ軸17aが、針棒10間のピッチと同じピッチで配置されている。コロ軸17aは前後方向に突出しており、コロ軸17aの後部には円筒状のコロ17bが回動可能に設けられている。
一方、ミシン本体7側のアーム部3において、平面視にてH字状をなすミシン機枠(以下、固定フレーム20と称す)には、左右方向を指向する回動軸21が回動可能に設けられている。回動軸21における軸方向の中間部には、6つのコロ17bのうち1つのコロ17bに係合可能な螺旋状のカム面22aを有する螺旋カム22が固着されると共に、回動軸21の右端部にはギヤ部21aが固着されている。また、固定フレーム20の右側部には、クランク状の補助フレーム20aが固定されており、固定フレーム20と補助フレーム20aとの間に、ギヤ部21aと噛合する減速ギヤ機構23が配設されている。補助フレーム20aの右側部には、ステッピングモータからなる針棒ケース移動用モータ24が固定されている。このモータ24の回転軸24aは補助フレーム20aを貫通し、その先端部に、減速ギヤ機構23と噛合するギヤ部24bを有する。
一方、ミシン本体7側のアーム部3において、平面視にてH字状をなすミシン機枠(以下、固定フレーム20と称す)には、左右方向を指向する回動軸21が回動可能に設けられている。回動軸21における軸方向の中間部には、6つのコロ17bのうち1つのコロ17bに係合可能な螺旋状のカム面22aを有する螺旋カム22が固着されると共に、回動軸21の右端部にはギヤ部21aが固着されている。また、固定フレーム20の右側部には、クランク状の補助フレーム20aが固定されており、固定フレーム20と補助フレーム20aとの間に、ギヤ部21aと噛合する減速ギヤ機構23が配設されている。補助フレーム20aの右側部には、ステッピングモータからなる針棒ケース移動用モータ24が固定されている。このモータ24の回転軸24aは補助フレーム20aを貫通し、その先端部に、減速ギヤ機構23と噛合するギヤ部24bを有する。
ここで、針棒ケース移動用モータ24を正転駆動、或は逆転駆動させると、その回転運動が減速ギヤ機構23を介して回動軸21に伝わることにより、螺旋カム22を回転させる。この螺旋カム22の回転に伴い、カム面22aと係合する1つのコロ17bが、左側から右側へ或は右側から左側へ順次隣のコロ17bに切換わることで、針棒ケース5を左方向(図3中、矢印D1方向)或は右方向(同図中、矢印D2方向)に移動させる。これら回動軸21、螺旋カム22、減速ギヤ機構23、ギヤ部21a,24b、針棒ケース移動用モータ24等は、前記コロ軸17a、コロ17bと共に針棒ケース移動機構25を構成する。こうして、針棒ケース移動機構25は、針棒ケース5をミシン本体7に対して左右方向へ移動させることにより、6組の針棒10及び天秤12のうち1組の針棒10及び天秤12だけを針落ち位置(つまり使用位置)に対して択一的に切換える。この1組の針棒10及び天秤12は、脚柱部2に設けられたミシンモータ26(図6参照)の駆動により同期して上下動されると共に、シリンダベッド4の前端部に設けられた回転釜(図示略)と協働することによって、前記刺繍枠に保持された加工布に刺繍縫目が形成される。尚、針棒ケース5は、左端或は右端の針棒10が針落ち位置に対して切換えられた右端位置と左端位置(図3参照)との間を移動する。
前記操作パネル6には、後述する糸情報や刺繍模様等を表示する液晶ディスプレイ6aと、フレキシブルディスク(図示略)が挿入されるフレキシブルディスクドライブ(以下、「FDD27」と称す。図6参照)等が設けられている。液晶ディスプレイ6aは、刺繍模様、針棒10に対応する針棒番号(正面視にて右側から順に、1番から6番まで付された針棒10の番号)や糸情報、縫製作業に必要な各種の機能を実行させる機能名、更には各種の縫製関連情報等が表示される。この液晶ディスプレイ6aの前面には、透明電極からなる複数のタッチキーを有するタッチパネル6bが設けられており、このタッチキーがタッチ操作されることで、縫製に供する前記の刺繍模様の選択や、各種の機能の指示等が可能となっている。
図1に示すように、針棒ケース5の左右の側面部には、照明部材としての照明具27a、27bが配設されている。この一対の照明具27a,27bについて、図4、図5も参照しながら説明する。尚、図5(a)及び(b)は、左側の照明具27a及び右側の照明具27bの内部構造を示している。
図4に示すように、照明具27aは、開放面を有する矩形箱型容器状のカバー本体29と、その開放面を覆う透光部30とを有し、取付部材31により針棒ケース5の左側面部に取付けられている。この取付部材31は、例えばステンレス等の金属板製のもので、針棒ケース5に取付けられる上側取付部32と、カバー本体29等が取付けられる下側被取付部33と、これら上側取付部32及び下側被取付部33の間を繋ぐ繋ぎ部34とを一体に有し、全体として略L字状に屈曲形成されている。詳細には、上側取付部32は、針棒ケース5の前面及び側面に沿うように折り曲げられており、上側取付部32の前面部32aには、螺子用孔32bが形成されている。上側取付部32の側面部32cの後端には、螺子用孔32dを有する段付き状の取付片32eと、後述するリード線35をガイドするための段付き状のガイド片32fが設けられている。
下側被取付部33には、前後両端部に位置して一対の貫通孔33aが形成されると共に、貫通孔33aの直ぐ内側に位置して一対の螺子孔33bが形成されている。また、下側被取付部33の上側後端部には、リード線35を引き出すための切欠部33cが形成されている。取付部材31は、上側取付部32の螺子用孔32b,32dに挿通された螺子36,37(図2、図7参照)により、針棒ケース5の左側面部の下端部に取付けられている。この取付状態において、繋ぎ部34は、上側取付部32に対し下側被取付部33が例えば45度左側へ傾斜するように屈曲されている。これにより、照明具27aは、針穴Pの周辺部に対する左右方向の照明角度αが例えば45度に設定され、右斜め下方を照明するようになっている(図7(a)参照)。
図4に示すように、照明具27aは、開放面を有する矩形箱型容器状のカバー本体29と、その開放面を覆う透光部30とを有し、取付部材31により針棒ケース5の左側面部に取付けられている。この取付部材31は、例えばステンレス等の金属板製のもので、針棒ケース5に取付けられる上側取付部32と、カバー本体29等が取付けられる下側被取付部33と、これら上側取付部32及び下側被取付部33の間を繋ぐ繋ぎ部34とを一体に有し、全体として略L字状に屈曲形成されている。詳細には、上側取付部32は、針棒ケース5の前面及び側面に沿うように折り曲げられており、上側取付部32の前面部32aには、螺子用孔32bが形成されている。上側取付部32の側面部32cの後端には、螺子用孔32dを有する段付き状の取付片32eと、後述するリード線35をガイドするための段付き状のガイド片32fが設けられている。
下側被取付部33には、前後両端部に位置して一対の貫通孔33aが形成されると共に、貫通孔33aの直ぐ内側に位置して一対の螺子孔33bが形成されている。また、下側被取付部33の上側後端部には、リード線35を引き出すための切欠部33cが形成されている。取付部材31は、上側取付部32の螺子用孔32b,32dに挿通された螺子36,37(図2、図7参照)により、針棒ケース5の左側面部の下端部に取付けられている。この取付状態において、繋ぎ部34は、上側取付部32に対し下側被取付部33が例えば45度左側へ傾斜するように屈曲されている。これにより、照明具27aは、針穴Pの周辺部に対する左右方向の照明角度αが例えば45度に設定され、右斜め下方を照明するようになっている(図7(a)参照)。
カバー本体29は例えば合成樹脂材料からなり、その上面部(図4中、上側)には、開放面に連なるように切り欠いた取付板用切欠部29aが形成されると共に、他の面部には溝状をなす複数の放熱スリット29bが形成されている。図4、図5(a)に示すように、カバー本体29内部の隅部には、棒状の抜止部29cと、取付部材31の貫通孔33aに対応する一対のボス部29dとが一体に設けられている。また、ボス部29dの周縁部には、基端側に位置して径方向外側に突出する複数の小リブ29eが形成されると共に、カバー本体29の内壁には、一対の小突起部29fが形成されている。これら小リブ29e及び小突起部29fは、取付部材31の下側被取付部33に当接することで、カバー本体29内壁と下側被取付部33との間に隙間が生じるようになっている。
透光部30は、例えば透明なアクリル材からなり、全体として矩形板状をなす。透光部30の隅部には、前記ボス部29dに対応する一対の螺子用孔部30aが形成されている。透光部30の内面側には、図4中、破線で示す部分に略矩形状のシート取付部30bが形成されており、このシート取付部30bに、切欠き39aを有する拡散シート39が設けられている。拡散シート39は、光を拡散するためのシートである。シート取付部30bの周縁部には、拡散シート39を保持するための前後一対の係止部30cと、切欠き39aに嵌合することで拡散シート39の(表裏や種類等の)組付けミスを防止する凸部30dが形成されている。
透光部30は、例えば透明なアクリル材からなり、全体として矩形板状をなす。透光部30の隅部には、前記ボス部29dに対応する一対の螺子用孔部30aが形成されている。透光部30の内面側には、図4中、破線で示す部分に略矩形状のシート取付部30bが形成されており、このシート取付部30bに、切欠き39aを有する拡散シート39が設けられている。拡散シート39は、光を拡散するためのシートである。シート取付部30bの周縁部には、拡散シート39を保持するための前後一対の係止部30cと、切欠き39aに嵌合することで拡散シート39の(表裏や種類等の)組付けミスを防止する凸部30dが形成されている。
前記カバー本体29は、取付部材31の貫通孔33aに対しボス部29dを嵌合させてある。この状態で、透光部30の螺子用孔部30aに挿通された螺子38が当該ボス部29dに螺挿されることにより、カバー本体29と透光部30が取付部材31に取付け固定されている。
この照明具27aの内部には、取付部材31の下側被取付部33に重ねるように配置された放熱板40及び基板41が収容されている。放熱板40は例えばアルミニウム等の金属板からなり、放熱板40の周縁部は、後部側を除いて基板41を囲うように折り曲げられた折曲部40aとされている。放熱板40は、下側被取付部33の螺子孔33bに対応する貫通孔40bを有し、下側被取付部33に密接するように配置されている。
基板41は、その両端部と放熱板40の貫通孔40bとを貫通する一対の螺子42が下側被取付部33の螺子孔33bに螺挿されることにより、放熱板40を介して下側被取付部33に固定されている。この基板41には、光源として例えば、チップLED(以下、単にLED43と称す)が実装されると共に、カバー本体29の抜止部29cに臨む位置に、LED43への通電用のリード線35が接続されるコネクタ部41aが設けられている。図5(a)に示すように、リード線35は、コネクタ部41aから抜止部29cの下側を迂回し、取付部材31の後方の切欠部33c及びガイド片32f、並びに針棒ケース5の前面部及び上面部を経由して、ミシン本体7側の制御装置8に接続されている。尚、リード線35は、これに張力が作用した場合でも、抜止部29cの周りを迂回するように配線されているため、コネクタ部41aから外れないようになっている。
この照明具27aの内部には、取付部材31の下側被取付部33に重ねるように配置された放熱板40及び基板41が収容されている。放熱板40は例えばアルミニウム等の金属板からなり、放熱板40の周縁部は、後部側を除いて基板41を囲うように折り曲げられた折曲部40aとされている。放熱板40は、下側被取付部33の螺子孔33bに対応する貫通孔40bを有し、下側被取付部33に密接するように配置されている。
基板41は、その両端部と放熱板40の貫通孔40bとを貫通する一対の螺子42が下側被取付部33の螺子孔33bに螺挿されることにより、放熱板40を介して下側被取付部33に固定されている。この基板41には、光源として例えば、チップLED(以下、単にLED43と称す)が実装されると共に、カバー本体29の抜止部29cに臨む位置に、LED43への通電用のリード線35が接続されるコネクタ部41aが設けられている。図5(a)に示すように、リード線35は、コネクタ部41aから抜止部29cの下側を迂回し、取付部材31の後方の切欠部33c及びガイド片32f、並びに針棒ケース5の前面部及び上面部を経由して、ミシン本体7側の制御装置8に接続されている。尚、リード線35は、これに張力が作用した場合でも、抜止部29cの周りを迂回するように配線されているため、コネクタ部41aから外れないようになっている。
一方、右側の照明具27bは、左側の照明具27aと同じ部材からなる。即ち、図1、図5(b)に示すように、照明具27bは、カバー本体29、透光部30を有し、取付部材31´により針棒ケース5に取付けられている。ここで、取付部材31´は、正面視にて針棒ケース5を左右に2分する中心線L1(図7(a)参照)を対称軸として、取付部材31と略線対称の形状をなす上側取付部32´、下側被取付部33´及び繋ぎ部34´からなる。従って、繋ぎ部34´は、上側取付部32´が針棒ケース5右側面の下端部に取付けられた状態で、上側取付部32に対し下側被取付部33が例えば45度右側へ傾斜するように屈曲されている。これにより、照明具27bは、針穴Pの周辺部に対する左右方向の照明角度α(図7(a)参照)が例えば45度に設定され、左斜め下方を照明するようになっている。また、図5(b)に示すように、照明具27bのリード線35´は、コネクタ部41aから抜止部29cの下側を迂回して、カバー本体29内において前縁部及び上縁部を経由する。そして、リード線35´は、取付部材31´の切欠部33c及びガイド片32f、並びに針棒ケース5の前面部及び上面部を経由して、ミシン本体7側の制御装置8に接続されている。
こうして、照明具27a,27bは、針棒ケース5に対して針棒10や縫針10aの手前側を開放するように取付けられており、上糸の糸掛けや縫針10aの交換の際に邪魔にならず、且つ前記加工布の表面を充分に照明するようになっている。
こうして、照明具27a,27bは、針棒ケース5に対して針棒10や縫針10aの手前側を開放するように取付けられており、上糸の糸掛けや縫針10aの交換の際に邪魔にならず、且つ前記加工布の表面を充分に照明するようになっている。
続いて、本実施形態の制御系の構成について、図6のブロック図を参照しながら説明する。制御装置8は、マイクロコンピュータを主体に構成されており、内部にCPU8a、ROM8b、RAM8c、EEPROM8d、入出力インターフェース8e(I/O)、それらを結ぶバス8f等を有する。入出力インターフェース8eには、FDD27、タッチパネル6bが接続されていると共に、ミシンモータ26、針棒ケース移動用モータ24、液晶ディスプレイ6a、照明具27a,27bを夫々駆動する駆動回路45,46,47,48a,48bが接続されている。ここで、駆動回路48a,48bは、照明具27a,27bのLED43の光量を各別に調節する調光回路(調光手段)として、LED43の照度調整が可能に構成されている。
ROM8bには、種々の刺繍模様の刺繍データ、縫製制御プログラム,刺繍に用いられる複数種の糸に関する全ての糸情報のリストである全糸情報テーブル、前記糸駒から供給される上糸の糸情報と針棒10とをユーザが関連付けるための糸指定制御プログラム等が格納されている。また、詳しくは後述するように、ROM8bには、各針棒10の針落ち位置、つまり針棒10の針棒番号(正面視にて右側から順に、1番から6番まで付された針棒10の番号)に対応して設定された照明具27a,27bに対する電流値テーブル等が格納されている。尚、前記刺繍データには、刺繍糸情報(例えば、水色、黄緑、紫等、夫々の刺繍模様の糸色に関する情報)と針落ち点データとが、その刺繍糸情報の糸で刺繍する際の順序(刺繍順序)と共に設定されている。この刺繍データや電流値テーブル等を、前記フレキシブルディスク等の外部記憶装置に格納し、これらのデータをFDD27等から取り込むようにしてもよい。
ROM8bには、種々の刺繍模様の刺繍データ、縫製制御プログラム,刺繍に用いられる複数種の糸に関する全ての糸情報のリストである全糸情報テーブル、前記糸駒から供給される上糸の糸情報と針棒10とをユーザが関連付けるための糸指定制御プログラム等が格納されている。また、詳しくは後述するように、ROM8bには、各針棒10の針落ち位置、つまり針棒10の針棒番号(正面視にて右側から順に、1番から6番まで付された針棒10の番号)に対応して設定された照明具27a,27bに対する電流値テーブル等が格納されている。尚、前記刺繍データには、刺繍糸情報(例えば、水色、黄緑、紫等、夫々の刺繍模様の糸色に関する情報)と針落ち点データとが、その刺繍糸情報の糸で刺繍する際の順序(刺繍順序)と共に設定されている。この刺繍データや電流値テーブル等を、前記フレキシブルディスク等の外部記憶装置に格納し、これらのデータをFDD27等から取り込むようにしてもよい。
RAM8cには、針棒番号1〜6の針棒10の夫々に当該針棒番号と対応付けられて設定された糸色等の針棒糸情報を格納するメモリ、CPU8aで演算処理した演算結果を収容する各種メモリ、ポインタ、カウンタ等が必要に応じて設けられている。尚、針棒糸情報を、例えばユーザによるタッチパネル6bの操作により針棒番号ごとに入力し、或は前記糸立て棒に針棒糸情報を検知する糸情報センサを設け、この糸情報センサにより検出して、RAM8cに格納するようにしてもよい。また、この針棒糸情報と前記刺繍糸情報(刺繍模様の糸色)が一致するよう、縫製開始前に糸交換を行うことで縫製を中断させることなく行うことができる。
制御装置8は、前記縫製制御プログラム及び刺繍データ等に従って、各モータ24,26や各種のアクチュエータを駆動制御し、加工布に対する一連の縫製動作を実行する。この縫製の際、制御装置8は、刺繍データの刺繍糸情報及び刺繍順序と針棒糸情報とを比較して、刺繍糸情報に対応する上糸が供給された針棒10を、縫製に供する針棒10として針落ち位置に対し選択的に切換える。また、制御装置8は、その選択された針棒10に応じて電流値テーブルから該当する電流値を読み出して駆動回路48a,48bを夫々制御するように構成されている。この制御装置8及び駆動回路48a,48bは、照明具27a,27b及び取付部材31,31´と共に本発明の照明装置を構成する。
制御装置8は、前記縫製制御プログラム及び刺繍データ等に従って、各モータ24,26や各種のアクチュエータを駆動制御し、加工布に対する一連の縫製動作を実行する。この縫製の際、制御装置8は、刺繍データの刺繍糸情報及び刺繍順序と針棒糸情報とを比較して、刺繍糸情報に対応する上糸が供給された針棒10を、縫製に供する針棒10として針落ち位置に対し選択的に切換える。また、制御装置8は、その選択された針棒10に応じて電流値テーブルから該当する電流値を読み出して駆動回路48a,48bを夫々制御するように構成されている。この制御装置8及び駆動回路48a,48bは、照明具27a,27b及び取付部材31,31´と共に本発明の照明装置を構成する。
続いて、図7、図8を参照しながら、照明具27a,27b(LED43)の照度特性と、電流値テーブルについて説明する。ここで、図7は、照明具27a,27bの近傍部を拡大して示す正面図である。
図7(a)は、針棒ケース移動機構25により、針棒ケース5を、前述した左端位置と右端位置との間の中間位置に移動させた状態を示している。この状態において、両照明具27a,27bは、正面視にて前記中心線L1が対称軸となるような位置関係にある。また、照明具27a,27bは、夫々拡散シート39により、LED43から発光された光が拡散されることから指向性が弱められると共に、照明具27a,27bにより照明される被照明領域(図7中、二点鎖線参照)は比較的広範なものとなる。
図7(a)は、針棒ケース移動機構25により、針棒ケース5を、前述した左端位置と右端位置との間の中間位置に移動させた状態を示している。この状態において、両照明具27a,27bは、正面視にて前記中心線L1が対称軸となるような位置関係にある。また、照明具27a,27bは、夫々拡散シート39により、LED43から発光された光が拡散されることから指向性が弱められると共に、照明具27a,27bにより照明される被照明領域(図7中、二点鎖線参照)は比較的広範なものとなる。
この状態では、針穴P近傍において照明具27a,27bにより所定の照度(例えば300Lx以上)が確保されている。一方、図7(b)は、針棒ケース移動機構25により針棒ケース5を照明具27a,27bと共に左方へ移動させることで、針棒番号2の針棒10(以下、端に『針棒(i)』と称す。但し、iは針棒番号を表す。)を針落ち位置に対して切換えた状態を示している。この場合、針穴Pに対する照明具27a,27bの相対的な位置関係が不均衡になることから、針穴Pの近傍部において好適な照度を確保することができない虞がある。
そこで、発明者らは、針棒(1)〜針棒(6)を針落ち位置(針穴P)に対して切換える際、針穴P近傍において例えば300Lx以上の照度を維持するために必要な、照明具27a,27b(のLED43)の電流値を測定する実験を行った。この実験では、針穴P近傍の照度として、針穴Pの位置、及び針穴Pから左右に例えば30mm離間した位置PL,PRで照度測定を行い、それら測定点の照度が何れも300Lxを超えるように、照明具27a,27bの電流値を夫々増減させたときの値を測定している。
そこで、発明者らは、針棒(1)〜針棒(6)を針落ち位置(針穴P)に対して切換える際、針穴P近傍において例えば300Lx以上の照度を維持するために必要な、照明具27a,27b(のLED43)の電流値を測定する実験を行った。この実験では、針穴P近傍の照度として、針穴Pの位置、及び針穴Pから左右に例えば30mm離間した位置PL,PRで照度測定を行い、それら測定点の照度が何れも300Lxを超えるように、照明具27a,27bの電流値を夫々増減させたときの値を測定している。
図8は、針棒(1)〜針棒(6)を針落ち位置に対して順次切換えたときの、照明具27a,27b(LED43)の夫々の電流値Aと針穴P近傍の照度Lxとの関係を示している。同図から明らかなように、針穴P近傍において300Lx以上の照度を確保するには、左側の照明具27aの電流値Aを、針棒(1)に切換えた場合に最も高い値に設定し、針棒(2)、(3)…(6)に順次切換えることに伴い低く設定すればよいことがわかる。逆に、右側の照明具27bの電流値Aは、針棒(1)に切換えた場合に最も低い値に設定し、針棒(2)、(3)…(6)に順次切換えることに伴い高く設定すればよいことがわかる。そして、両照明具27a,27bの電流値Aは、前記針棒ケース5の中間位置で一致することとなる。この実験結果に基づいて、前記電流値テーブルは、針棒10の針棒番号(1)〜(6)に応じて、照明具27aの電流値が順次減少すると共に照明具27bの電流値が順次増加するように設定されている。
次に、上記構成の作用について説明する。
縫製を行うにあたって、ユーザは、タッチパネル6bを操作して所望の刺繍模様を設定し、必要に応じて各模様部の色や刺繍模様のサイズを編集する。そして、縫製が開始されると、制御装置8は、ユーザにより設定された刺繍模様の刺繍データに基づき、縫製制御プログラム従って、各モータ24,26や各種のアクチュエータを駆動制御し、加工布に対する一連の縫製動作を実行する。
この縫製の際、照明具27a,27bによって針穴P近傍が針棒ケース5の両側から所定の照度で照明される。また、この縫製における針棒10の切換えに際し、制御装置8は、以下の制御を行うことで、少なくとも針穴P近傍の所定の照度が維持されるようになっている。即ち、糸色を変更する場合、制御装置8は、刺繍データの刺繍糸情報及び刺繍順序と針棒糸情報とを比較して、刺繍糸情報に対応する上糸が供給された針棒10(例えば針棒(2))を、縫製に供する針棒10として決定する。このとき、制御装置8は、針棒ケース移動用モータ24を駆動させ、針棒ケース移動機構25により針棒ケース5を移動させることで、針棒(2)を針落ち位置に対し選択的に切換える(図7(b)参照)。
縫製を行うにあたって、ユーザは、タッチパネル6bを操作して所望の刺繍模様を設定し、必要に応じて各模様部の色や刺繍模様のサイズを編集する。そして、縫製が開始されると、制御装置8は、ユーザにより設定された刺繍模様の刺繍データに基づき、縫製制御プログラム従って、各モータ24,26や各種のアクチュエータを駆動制御し、加工布に対する一連の縫製動作を実行する。
この縫製の際、照明具27a,27bによって針穴P近傍が針棒ケース5の両側から所定の照度で照明される。また、この縫製における針棒10の切換えに際し、制御装置8は、以下の制御を行うことで、少なくとも針穴P近傍の所定の照度が維持されるようになっている。即ち、糸色を変更する場合、制御装置8は、刺繍データの刺繍糸情報及び刺繍順序と針棒糸情報とを比較して、刺繍糸情報に対応する上糸が供給された針棒10(例えば針棒(2))を、縫製に供する針棒10として決定する。このとき、制御装置8は、針棒ケース移動用モータ24を駆動させ、針棒ケース移動機構25により針棒ケース5を移動させることで、針棒(2)を針落ち位置に対し選択的に切換える(図7(b)参照)。
この場合、制御装置8は、切換えられた針棒(2)に応じて電流値テーブルから該当する電流値を読み出して駆動回路48a,48bを夫々制御する、これにより、左側の照明具27aの光量が比較的多くなるように調節されると共に、右側の照明具27bの光量が比較的少なくなるように調整され(図7(b)、図8参照)、以って針穴P近傍で例えば300Lx以上の照度が維持される。こうして、縫製中、針棒(1)〜(6)が針落ち位置に対して適宜切換えられても、その切換後の針棒ケース5の夫々の位置(つまり針穴Pに対する照明具27a,27bの相対的な位置関係)に応じて、制御装置8が駆動回路48a,48bを各別に制御することで、針穴P近傍において例えば300Lx以上の照度が得られることとなる。
以上のように本実施形態の照明装置は、照明具27a,27bのLED43の光量を夫々調節する調光手段としての駆動回路48a,48bと、針棒ケース移動機構25により針棒ケース5を照明具27a,27bと共に移動させることに伴い、被照明領域のうち少なくとも針落ち位置近傍が所定の照度を維持するように駆動回路48a,48bを制御する制御装置8とを備えている。この構成によれば、針棒(1)〜(6)のうち何れの針棒10が選択されても、針落ち位置近傍において所定の照度を確保することができる。従って、針棒ケースの移動に伴う従来の照度低下の問題を解消することができる。また、照明具27a,27bを針棒ケース5の側面部に設けたので、針棒10や縫針10aの手前側を完全に開放した状態で上糸の糸掛けや縫針10aの交換を行うことができ、照明具27a,27bが邪魔にならず、これらの作業をスムーズに行うことができる。
また、照明具27a,27bを、針棒ケース5の両側の側面部に夫々設けることで、一方の照明具27aの照明により生じる部品の影を、他方の照明具27bの照明によって被照明領域に映らないように照明することができる。また、これによれば、1つの照明具たけで照明する場合よりも、被照明領域を拡大することができると共に充分な照度を得ることができる。しかも、上記のように所定の照度を確保しながらも、制御装置8により駆動回路48a,48bを各別に制御し、一方の照明具の光量を減少させることで無駄な電力の消費を抑えることができる。従って、省エネルギーの観点からも好ましく、実用上において有益な照明装置とすることができる。
<第2実施形態>
図9〜図11は、本発明の第2実施形態を示すものであり、第1実施形態と異なるところを説明する。ここで、図9及び図11は左側の照明具27a近傍を拡大して示す側面図及び正面図である。また、図10は、照明具27aと共に示す取付部材の分解斜視図であり、第1実施形態と同一部分には同一符号を付している。尚、右側の照明具27bについては、左側の照明具27aと略左右対称の構造であるので、説明は省略する。
本第2実施形態の取付部材は、第1実施形態の取付部材31,31´と以下の点で相違する。即ち、取付部材としての第1支持機構51は、針棒ケース5に取付けられる上側取付部52と、前記下側被取付部33と、上側取付部52に対して下側被取付部33を揺動可能に支持する支持棒53とを備えて構成されている。詳細には、下側被取付部33の上端には、第1実施形態の上側取付部32及び繋ぎ部34に代えて、繋ぎ部55が一体的に設けられている。図10に示すように、繋ぎ部55は、その前後両側に上向きの一対の帯状部55aを有すると共に、その帯状部55aの先端部に、C字状をなす挿通部55bが設けられている。
図9〜図11は、本発明の第2実施形態を示すものであり、第1実施形態と異なるところを説明する。ここで、図9及び図11は左側の照明具27a近傍を拡大して示す側面図及び正面図である。また、図10は、照明具27aと共に示す取付部材の分解斜視図であり、第1実施形態と同一部分には同一符号を付している。尚、右側の照明具27bについては、左側の照明具27aと略左右対称の構造であるので、説明は省略する。
本第2実施形態の取付部材は、第1実施形態の取付部材31,31´と以下の点で相違する。即ち、取付部材としての第1支持機構51は、針棒ケース5に取付けられる上側取付部52と、前記下側被取付部33と、上側取付部52に対して下側被取付部33を揺動可能に支持する支持棒53とを備えて構成されている。詳細には、下側被取付部33の上端には、第1実施形態の上側取付部32及び繋ぎ部34に代えて、繋ぎ部55が一体的に設けられている。図10に示すように、繋ぎ部55は、その前後両側に上向きの一対の帯状部55aを有すると共に、その帯状部55aの先端部に、C字状をなす挿通部55bが設けられている。
一方、上側取付部52は、針棒ケース5の前面及び側面に沿うように折り曲げられており、上側取付部52の前面部52aには、螺子用孔52bが形成されている。また、上側取付部52における前面部52aの下端部には、前記の帯状部55aに当接可能な突状の第1規制部52cが設けられている。上側取付部52の側面部52dの後端には、螺子用孔52eを有する段付き状の取付片52fが設けられると共に、その直ぐ前側に位置して、帯状部55aに当接可能な左側に張出すフック状の第2規制部52gが設けられている。また、上側取付部52における側面部52dの下端部には、C字状をなす前後一対の挿通部52hが設けられている。上側取付部52は、前面部52aの螺子用孔52b,52eに挿通された螺子36,37(図9参照)により、針棒ケース5の左側面部の下端部に取付けられている。
上側取付部52の挿通部52hに下側被取付部33の挿通部55bを連ねた状態で、棒状の支持棒53が、当該挿通部52hに対して緩挿されると共に挿通部55bに対して圧入固定されている。この支持棒53により、下側被取付部33(照明具27a)が、針棒ケース5に対して揺動可能に支持されている。この照明具27aの揺動範囲は、繋ぎ部55の帯状部55aが第1規制部52c或は第2規制部52gに当接することで、図11(a)に示す照明位置と、図11(b)に示す退避位置との間に規制される。
上側取付部52の挿通部52hに下側被取付部33の挿通部55bを連ねた状態で、棒状の支持棒53が、当該挿通部52hに対して緩挿されると共に挿通部55bに対して圧入固定されている。この支持棒53により、下側被取付部33(照明具27a)が、針棒ケース5に対して揺動可能に支持されている。この照明具27aの揺動範囲は、繋ぎ部55の帯状部55aが第1規制部52c或は第2規制部52gに当接することで、図11(a)に示す照明位置と、図11(b)に示す退避位置との間に規制される。
また、支持棒53の外周部には、上側取付部52の一対の挿通部52h間に位置して、付勢部材としてのねじりコイルばね56が配置されている。ねじりコイルばね56は、一端56aが上側取付部52の側面部52dに係止され、他端56bが繋ぎ部55に係止されており、照明具27aを照明位置に保持するように付勢する。この場合、照明具27aは、照明位置において第1規制部52cに当接することで、前記照明角度αが例えば45度になるように設定されている。上記上側取付部52、下側被取付部33、繋ぎ部55及び支持棒53は支持部材57に相当し、ねじりコイルばね56と共に本発明の第1支持機構51を構成する。尚、左側の第1支持機構51´は、第1実施形態と同様、右側の第1支持機構51と略左右対称の形状をなすので、その説明を省略する。
以上のように本第2実施形態によれば、第1支持機構51、54´によって、照明具27a,27bを、LED43により被照明領域を照明する照明位置と、照明位置とは異なる退避位置との間で揺動させることができる。従って、図11(b)に示すように、例えば糸掛け作業時に照明具27a,27bに外力が作用した場合、その照明具27a,27bを、糸掛け作業等の邪魔にならないように退避位置へ逃がすことができる。また、この場合、照明具27a,27bはねじりコイルばね56により退避位置から照明位置へ復帰するため、ユーザが照明部材を照明位置へ戻す操作を行う必要がない。
<第3実施形態>
図12〜図15は、本発明の第3実施形態を示すものであり、第1実施形態と異なるところを説明する。ここで、図12は左側の照明具61aと取付部材の分解斜視図であり、第1実施形態と同一部分には同一符号を付している。尚、図13(a)及び(b)は、カバー本体29と透光部30を外した状態で示す、照明具61aと取付部材の左側及び右側からの斜視図である。また、右側の照明具61bについては、左側の照明具61aと略左右対称の構造であるので、説明は省略する。
先ず、照明具61aは、その外形寸法(カバー本体29と透光部30)が、第1実施形態の照明具27aよりも若干、大きく設定されている。もっとも、照明具61aのその余の構成は照明具27aと略同じであるので、その説明を省略する。
図12〜図15は、本発明の第3実施形態を示すものであり、第1実施形態と異なるところを説明する。ここで、図12は左側の照明具61aと取付部材の分解斜視図であり、第1実施形態と同一部分には同一符号を付している。尚、図13(a)及び(b)は、カバー本体29と透光部30を外した状態で示す、照明具61aと取付部材の左側及び右側からの斜視図である。また、右側の照明具61bについては、左側の照明具61aと略左右対称の構造であるので、説明は省略する。
先ず、照明具61aは、その外形寸法(カバー本体29と透光部30)が、第1実施形態の照明具27aよりも若干、大きく設定されている。もっとも、照明具61aのその余の構成は照明具27aと略同じであるので、その説明を省略する。
図12、図13と図4との対比から明らかなように、本第3実施形態の取付部材は、第1実施形態の取付部材31,31´と以下の点で相違する。即ち、取付部材としての第2支持機構65は、前記上側取付部32と、前記下側被取付部33と、上側取付部32に一体に設けられた繋ぎ部66とを有する。詳細には、図12に示すように、下側被取付部33は、上側取付部32及び繋ぎ部66とは別体をなしており、下側被取付部33の前後両端部は右方に夫々折り曲げられ、その折曲部67aに貫通孔67bが形成されている。
一方、繋ぎ部66は、前後両側に下向きの一対の帯状部66aを有しており、その帯状部66aの下端部に、C字状をなす挿通部66bが形成されている。また、繋ぎ部66には、一対の帯状部66a間に位置してばね取付部66cが形成されている。前記下側被取付部33の貫通孔67bと繋ぎ部66の挿通部66bと夫々支持棒68が挿通されることで、下側被取付部33(照明具61a)が針棒ケース5に対して揺動可能に支持されている。
支持棒68は略円柱状をなしており、その軸方向の中間部には径小部68aが形成されている。また、図14(a)に示すように、支持棒68の後端部には、外周部の一部を凹状に切欠いた平坦部68bが形成されている。この平坦部68bには、下側被取付部33の後端部に螺挿された螺子69が当接することで、支持棒68が下側被取付部33に対して回動しないように固定される。
一方、繋ぎ部66は、前後両側に下向きの一対の帯状部66aを有しており、その帯状部66aの下端部に、C字状をなす挿通部66bが形成されている。また、繋ぎ部66には、一対の帯状部66a間に位置してばね取付部66cが形成されている。前記下側被取付部33の貫通孔67bと繋ぎ部66の挿通部66bと夫々支持棒68が挿通されることで、下側被取付部33(照明具61a)が針棒ケース5に対して揺動可能に支持されている。
支持棒68は略円柱状をなしており、その軸方向の中間部には径小部68aが形成されている。また、図14(a)に示すように、支持棒68の後端部には、外周部の一部を凹状に切欠いた平坦部68bが形成されている。この平坦部68bには、下側被取付部33の後端部に螺挿された螺子69が当接することで、支持棒68が下側被取付部33に対して回動しないように固定される。
図13(a)に示すように、繋ぎ部66のばね取付部66cには、照明具61aの揺動方向の位置を保持する板ばね70が配置されている。板ばね70は、板状の固定部70aとこの固定部70aの側部に形成された半円筒状のばね片70bとを一体に有し、固定部70aにおいて2つの螺子71によりばね取付部66cに取付けられている。この板ばね70は、ばね片70bが径小部68aの外周面に対し弾性的に圧接することで、照明具61aの姿勢を任意の揺動位置に変更可能に保持する。また、ばね片70bは、径小部68aに嵌合することで、支持棒68を軸方向への移動不能に係止する。上記上側取付部32、下側被取付部33、繋ぎ部66、支持棒68、板ばね70等は、本発明の第2支持機構65を構成する。尚、第2支持機構65´は、第1実施形態と同様、第2支持機構65と左右対称の形状をなすので、その説明を省略する。
図15に示すように、照明具61aは、第2支持機構65により、水平軸(支持棒68)の周りに矢印D3方向に揺動可能に支持され、この照明具61aの姿勢は、任意の揺動位置で板ばね70により保持される。このように本第3実施形態によれば、照明具61a,61bは、第2支持機構65,65´によって針穴Pの周辺部に対する左右方向の照明角度αを調整可能に支持される。従って、照明具61a,61bをユーザの所望の姿勢に変更することができ、使い勝手のよいものとすることができる。
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。光源は、チップLED29に代えて、例えば、他のLED、蛍光灯、または電球等を用いてもよい。
第1〜第3実施形態では、針棒ケース5に対し一対の照明具27a,27b(或は照明具61a,61b)を設けたが、これに限定されるものではなく、照明装置として上記のように針落ち位置近傍が所定の照度を維持するように構成されていれば、照明具の数は1個でもよいし、或いは3個以上でもよい。また、照明角度αは、正面視における45度の傾斜角度に限定されるものではなく、上記した被照明領域も含め適宜変更することができる。
上記した実施形態では、制御装置8は、切換えられた針棒10に応じて電流値テーブルから該当する電流値を読み出して駆動回路48a,48bを夫々制御するように構成されているが、これに限定するものではない。即ち、制御装置は、針棒ケース移動機構25により針棒ケース5を照明部材と共に移動させることに伴い、針落ち位置近傍が所定の照度を維持するように調光手段としての調光回路を制御するものであればよい。
また、照度の300Lxという数値についても、これに限定するものではなく適宜設定すればよい。
第1〜第3実施形態では、針棒ケース5に対し一対の照明具27a,27b(或は照明具61a,61b)を設けたが、これに限定されるものではなく、照明装置として上記のように針落ち位置近傍が所定の照度を維持するように構成されていれば、照明具の数は1個でもよいし、或いは3個以上でもよい。また、照明角度αは、正面視における45度の傾斜角度に限定されるものではなく、上記した被照明領域も含め適宜変更することができる。
上記した実施形態では、制御装置8は、切換えられた針棒10に応じて電流値テーブルから該当する電流値を読み出して駆動回路48a,48bを夫々制御するように構成されているが、これに限定するものではない。即ち、制御装置は、針棒ケース移動機構25により針棒ケース5を照明部材と共に移動させることに伴い、針落ち位置近傍が所定の照度を維持するように調光手段としての調光回路を制御するものであればよい。
また、照度の300Lxという数値についても、これに限定するものではなく適宜設定すればよい。
M 多針ミシン
5 針棒ケース
8 制御手段
10 針棒
10a 縫針
25 針棒ケース移動機構
27a,27b 照明部材
48a,48b 調光手段
51 第1支持機構
56 付勢部材
57 支持部材
61a,61b 照明部材
65 第2支持機構
5 針棒ケース
8 制御手段
10 針棒
10a 縫針
25 針棒ケース移動機構
27a,27b 照明部材
48a,48b 調光手段
51 第1支持機構
56 付勢部材
57 支持部材
61a,61b 照明部材
65 第2支持機構
Claims (4)
- 下端部に縫針を夫々装着した複数の針棒と、
前記複数の針棒を上下動可能に支持する針棒ケースと、
前記針棒ケースを移動させることにより、前記複数の針棒のうち1つの針棒を針落ち位置に対して選択的に切換える針棒ケース移動機構と、を備えた多針ミシンの照明装置であって、
光源を有して前記針棒ケースの側面部に設けられ、且つ前記針棒の手前側及び前記縫針の手前側を開放するように配置された照明部材と、
前記光源の光量を調節する調光手段と、
前記針棒ケース移動機構により前記針棒ケースを前記照明部材と共に移動させることに伴い、前記光源により照明される被照明領域のうち少なくとも前記針落ち位置近傍が所定の照度を維持するように前記調光手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする多針ミシンの照明装置。 - 前記照明部材を、前記針棒ケースの両側の側面部に夫々設けたことを特徴とする請求項1記載の多針ミシンの照明装置。
- 前記照明部材を、前記針棒ケースに対して支持する第1支持機構を備え、
前記第1支持機構は、
前記照明部材を、前記光源により前記被照明領域を照明する照明位置と、前記照明位置とは異なる退避位置との間で揺動可能に支持する支持部材と、
前記照明部材を、前記照明位置に付勢する付勢部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の多針ミシンの照明装置。 - 前記照明部材を、前記針棒ケースに対して前記照明部材の姿勢を変更可能に支持する第2支持機構を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の多針ミシンの照明装置。
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