以下、本発明に係るレーザビーム・紫外線照射周辺露光装置およびその方法を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。 図1は、レーザビーム・紫外線照射周辺露光装置の一部を省略して側面方向から装置内を模式的に示す断面図、図2は、レーザビーム・紫外線照射周辺露光装置の一部を省略して背面方向からの装置内を模式的に示す断面図、図3(a)、(b)は、レーザビーム・紫外線照射周辺露光装置で使用される基板の一例を示す平面図、図4はレーザビーム・紫外線照射周辺露光装置のステージを示す側面図である。
図1に示すように、レーザビーム・紫外線照射周辺露光装置(以下、「本装置」という)1は、搬入される基板Wを保持するステージ2と、このステージ2に保持された基板Wおよびステージ2の所定位置を撮像する撮像手段4と、ステージ2に保持された基板Wを搬送あるいは移動させる移動搬送機構3と、この移動搬送機構3により搬送された基板Wのパターン領域Wpの周辺である周辺領域Wcにおいて識別マークMを露光するレーザビームユニット5と、基板Wの周辺領域Wcに露光された識別マークMを遮蔽してその他の周辺領域Wcに所定波長の紫外線を含む光(以下、「紫外線光」という)を照射する紫外線照射ユニット9と、移動搬送機構3、レーザビームユニット5、紫外線照射ユニット9を制御する制御機構20と、を主に備えている。
図3(a)、(b)に示すように、基板Wは、四角形状に形成され、例えば、2行3列のパターン領域Wpを形成し、かつ、各パターン領域Wpの周辺に周辺領域Wcを形成している。そして、基板Wの周辺領域Wcは、各パターン領域Wpを切断して切り離すときの切断代となるとともに、記号、文字、図形、あるいは、それらの組み合わせたもの等(以下、識別マークという)が形成される領域である。なお、ここでは、基板Wの周辺領域Wcは、縦横にそれぞれ識別マークM(M1,M2)が形成され、かつ、それぞれの識別マークMの照射面積が等しくなるように、ここでは形成されている。
図1および図4に示すように、ステージ2は、基板Wを保持するためのものであり、移動搬送機構3に支持された基台2aと、この基台2aに立設した支持柱2bと、この支持柱2bと基板Wとの対面する位置に形成された吸着用開口部2cと、当該ステージ2の位置を検出するための位置決めマーク2dとを備えている。
基台2aは、ここでは、取り扱う基板Wの面積と同等あるいはそれ以上の面積の平面を有する扁平な直方体に形成されており、複数の支持柱2bを当該基台2aの平面に直交する方向(垂直方向)に支持するものである。この基台2aは、複数の支持柱2bを垂直方向に支持することができるものであれば、例えば円盤形状にする等、特にその形状について限定されるものではない。なお、基台2aは、碁盤の目状に支持柱2bを着脱自在に設置する部位を予め設けておき、基板Wの大きさに応じて支持柱2bの数と位置を調整できるようにすると都合がよい。
支持柱2bは、基板Wに当接して基板を水平(垂直方向に対して直交する平面)保持するためのものであり、基台2aから所定高さの位置で、基台2aに複数が設置されている。この支持柱2bは、ここでは、基板Wの搬入にロボットハンド(図示せず)を想定しているため、基板Wの裏面をロボットハンドの2本のフォーク(図示せず)で保持した状態で搬入されて来た時に、そのフォークによる受け渡しができる直線的な空間をあけた状態で、かつ、基板Wの水平が保つことができる間隔に複数が整列して配置されている。
また、支持柱2bは、その基板Wに当接する先端位置の形状を、ここでは、平面状に形成しており、その平面部分に、当該基板Wを真空吸着して保持するための吸着用開口部2cを有している。この吸着用開口部2cは、図示しない真空吸着機構から連通された状態に設けられている。なお、この吸着用開口部2cは、全ての支持柱2bに形成してもよく、また、基板Wを保持することができれば、所定位置の支持柱2bに形成するようにしてもよい。
位置決めマーク2dは、撮像手段4の基準位置に対応するように、ステージ2の基台2aの平面側に立設して、あるいは、基台2aの側面に沿って立設(図2参照)した支柱の先端に形成されている。この位置決めマーク2dは、例えば、支柱の先端となる基板側に十字マーク等として形成されており、少なくとも3箇所に形成されているが、撮像手段4の数に対応した数(ここでは4基)設置しても構わない。なお、位置決めマークの形状、設置高さは、特に限定されるものではない。また、ここでは、位置決めマーク2dは、基板Wが透明であるため、基板面の内側に配置されているものもあるが、基板Wがレジストインク等で覆われているために透明でない場合には、もちろん、基板Wの周辺となる位置でステージ2に設置されることになる。
ステージ2は、以上説明したように構成されていることで、支持柱2bと基台2aとにより基板Wを基台2aから所定間隔あけた位置に平面を保った状態で保持することができる。そのため、新たな搬入手段を配置する必要がなく、図示しないロボットハンド等の基板Wを装置間で搬送するような機構からそのまま受取ることができなかったことが解消される。
撮像手段4は、基板Wの上方から基板Wの所定位置およびステージの位置決めマーク2を撮像するためのものである。この撮像手段4は、支持フレームA1に案内レール等(図示せず)によりX方向およびY方向に移動自在に設置されており、例えば、CCDカメラ等が使用されている。この撮像手段4は、予め設定された基準位置で位置決めマーク2dを撮像し、その後、一直線方向であるX方向およびこのX方向に直交するY方向に自在に移動して基板Wのアライメントマークあるいは基板Wの角部(エッジ)のいずれか予め設定されている所定位置を撮像するように動作して、それぞれの画像データを取得して後記する制御機構20に出力している。
そして、撮像手段4により取得した画像データを解析して得られる基板位置と、ステージ位置とに基づいて、制御機構20からの指令により移動搬送機構3を介して整合作業が相対的に行われる。
移動搬送機構3は、基板Wの整合作業を行うとともに、移動経路Lに沿って基板Wを搬送し、かつ、露光時(レーザビームの照射時および紫外線光の照射時)に基板Wを所定速度で移動させるものである。この移動搬送機構3は、一方の直線方向であるX直線方向にステージ2を移動させる第1移動ガイド機構3Aと、このX直線方向に直交する直線方向であるY直線方向にステージ2を移動させる第2移動ガイド機構3Bと、ステージ2に保持された基板面に直交する垂線の垂線回りとなる回転方向(θ方向)にステージ2を移動させる第3移動ガイド機構3Cとを備えている。なお、ここで使用される第1ないし第3移動ガイド機構3A〜3Cは、直線方向に移動させるもの、あるいは、回転方向にステージ2を移動させるものであり、設置される位置、ガイドの長さ等の違いはあるが共通の構成を備えているため、第1移動ガイド機構3Aを主に説明することとする。
図2に示すように、第1移動ガイド機構3Aは、S極、N極を交互に配列した磁力ガイド(一次側ガイド)に沿って移動するリアクティングプレートを有するリニアモータ3aと、このリニアモータ3aに沿って設置した移動レール3b,3bとを備えている。なお、この第1移動ガイド機構3Aは、リニアモータ3aの両側に移動レール3b,3bを設置した構成としているが、移動レール3bはどちらか一方でもよく、当該移動レール3bの代わりにエア等による流体軸受けを用いる等であっても構わない。また、第1移動ガイド機構3Aは、リニアモータ3aを用いる構成であることが望ましいが、一定の精度で移動制御できるものであれば、サーボモータと送りネジによる移動機構等であってもよく、特に限定されるものではない。
移動搬送機構3は、ここでは、X直線方向にステージ2を移動させる第1移動ガイド機構3Aと、Y直線方向にステージを移動させる第2移動ガイド機構3Bとの間に回転方向にステージ2を回転移動させる第3移動ガイド機構3Cを設置しているが、第2移動ガイド機構3Bと第3移動ガイド機構3Cの上下位置を入れ替えて設置しても構わない。この移動搬送機構3により基板Wの整合作業を相対的に行う場合は、次のようにしている。
はじめに、移動搬送機構3は、搬入された基板Wを保持するステージ2を、Y直線方向に移動する第2移動ガイド機構3Bにより、予め設定された基準位置に移動する。そして、撮像手段4によりステージ2の位置決めマーク2d,2d,2dを撮像して後記する制御機構20に画像データを送る。さらに、撮像手段4により基板Wのエッジ(またはアライメントマーク(図示せず))を撮
像して制御機構20に画像データを送る。後記する制御機構20は、送られて来た画像データを解析して、基板位置とステージ位置とを比較するとともに、基板Wの整合位置を演算して移動搬送機構3を移動制御することで相対的に整合作業を行っている。なお、整合作業を行うとともに、予め入力された当該基板Wの品種データである識別マークM(図3参照)の形状および位置に基づいて、搬送先(レーザビームの露光位置(照射開始位置))に搬送できる位置にステージ2の位置を調整しても構わない。
移動搬送機構3は、制御機構20からの信号により、ここでは、主に第3移動ガイド機構3Cおよび第2移動ガイド機構3Bを用いて基板Wの整合作業を行っている。もちろん、第3移動ガイド機構3C、第2移動ガイド機構3Bあるいは第1移動ガイド機構3Aを用いて、基板Wの整合作業を行っても構わない。また、整合作業を行った後に、レーザビームユニット5の所定位置にX直線方向に搬送してから、Y直線方向に第2移動ガイド機構3Bを用いて露光位置に、位置調整するように移動する構成としても構わない。
つぎに、レーザビームユニット5について説明する。図1および図2に示すように、レーザビームユニット5は、基板Wの周辺領域Wcに識別マークMをレーザビームにより露光するためのものである。そして、このレーザビームユニット5は、図5に示すように、ここでは、支持フレームA1に支持されて固定され、レーザビームの光路長を調整する光路長調整ユニット6と、この光路長調整ユニット6で光路長を調整されたレーザビームを基板Wの周辺領域Wcに照射するレーザ照射ユニット7とを備えている。なお、図5は、本装置のレーザビームユニットの構成を模式的に示す模式図である。図5に示すように、レーザビームユニット5は、ここでは、レーザ照射ユニット7を3基有しており、一つのレーザビーム光源5aから照射されたレーザビームを分岐してそれぞれのレーザ照射ユニット7から基板Wの周辺領域Wcの三箇所にレーザビームを照射するように構成されている。
図5に示すように、光路長調整ユニット6は、レーザビーム光源5aと、光路調整反射鏡5bと、レーザビームの分岐手段6aを介して設置されたCCD撮像素子6bおよびパワーメータ6cとを備えている。 レーザビーム光源5aは、基板Wの周辺領域Wcに塗布されているレジストインクの露光領域に対応する波長が選択され、例えば、パルス出力するものであり、発光および消光を高速で交互に繰り返すものが使用されている。このため、繰り返し周波数を可変することで、所定時間内(sec)のレーザビームの積算強度を可変することが可能である。
光路調整反射鏡5bは、レーザビーム光源5aから照射されたレーザビームの光路長を レーザ照射ユニット7,7,7に入射するまでに調整するために所定位置に設置されるものである。この光路調整反射鏡5bは、レーザビームを全反射する全反射鏡と、当該レーザビームを分岐して反射する分岐反射鏡(ビームスプリッタ)とをそれぞれ所定の位置に設置している。そして、レーザビーム光源5aから光路を第1および第2のレーザ照射ユニット7,7に分岐する位置に、光路調整反射鏡5bの内、分岐反射鏡が設置されており、第3のレーザ照射ユニット7に反射する位置およびその他の位置には、全反射鏡が配置されている。この光路調整反射鏡5bは、レーザビーム光源5aからレーザ照射ユニット7のそれぞれに入射するレーザビームの光路長が全て等しくなる位置に設置されており、かつ、レーザビーム光源5aからはじめに反射されてから2回の反射により各レーザ照射ユニット7に反射する位置に設置されている。
なお、光路長調整ユニット6内の光路中には、レーザビームを分岐するビームスプリッタ等の分岐手段6aを介して、レーザビームの照射径および照射位置を測定するためのCCD撮像素子6bおよびレーザビームのパワーを測定するパワーメータ6cが設置されている。ここで測定された測定結果は、後記する制御機構20に送られる。そして、制御機構20に送られた当該測定結果は、レーザビーム光源5aの調整を行うために反映させている。
図5に示すように、レーザ照射ユニット7は、光路調整反射鏡5bから反射されたレーザビームを回折する音響光学素子7aと、この音響光学素子7aで回折されたレーザビームを所定方向に反射する反射鏡7b,7bと、この反射鏡7b,7bで反射されたレーザビームを偏向走査するガルバノミラユニット7cと、このガルバノミラユニット7cからのレーザビームを基板Wの周辺領域に照射するfθレンズ7dとを備えている。なお、レーザ照射ユニット7の音響光学素子7aからfθレンズ7dまでの光路には、レーザビームを測定して調整するためのレーザビーム測定調整機構8が設置されている。
音響光学素子7aは、レーザビームを回折するものであり、振幅変調あるいは周波数変調によりレーザビームの強度(輝度)を調整するものである。この音響光学素子7aは、反射鏡7b,7bで光路を変更した後の位置に設置する構成としても構わない。
反射鏡7bは、レーザビームの光路の向きを調整するものであり、ここではレーザビームを全反射させている。この反射鏡7bは、レーザビームを反射することができるものであれば、特に限定されるものではない。
ガルバノミラユニット7cは、ガルバノミラーを有し、レーザビームを偏向走査するものであり、後記する制御機構20からの信号により識別マークMをレーザビームにより露光できるように、当該レーザビームを偏向走査している。なお、このガルバノミラユニット7cは、ガルバノミラーを制御する構成について、限定されるものではない。
fθレンズ7dは、ガルバノミラユニット7cのガルバノミラーで偏向されたレーザビームを平らな像面に集光し、走査することができるものである。このfθレンズ7dは、入射瞳径、走査角、走査範囲、テレセントリック性等の構成を、ガルバノミラーおよびレーザビームの波長等に対応させたものであれば、特に限定されるものではい。
図5に示すように、レーザビーム測定調整機構8は、反射鏡7bからのレーザビームをビームスプリッタ等の分岐手段により分岐してパワーを測定するパワーメータ8aと、レーザビームのスポット径あるいはコリメーションの範囲を広げる等の操作を行うビームエキスパンダ8cと、分岐手段によりレーザビームを分岐してレーザビーム径および照射位置を測定するCCD撮像素子8bを備えている。そして、このレーザビーム測定調整機構8で測定された結果は、後記する制御機構20に送られ、適切なレーザビームの状態になるように、音響光学素子7aあるいはビームエキスパンダ8cを介して調整されるように反映される。
以上の構成を備えるレーザビームユニット5は、以下のように動作する。すなわち、基板Wがレーザビーム照射開始位置に移動すると、レーザビーム光源5aを点灯してレーザビームを光路長調整ユニット6の各光路調整反射鏡5bを介して各レーザ照射ユニット7,7,7の音響光学素子7a,7a,7aに導き、当該音響光学素子7a,7a,7aからガルバノミラユニット7c,7c,7cおよびfθレンズ7d,7d,7dを介してレーザビームヘッド5A,5A,5Aにより、レーザビームを基板Wの周辺領域に照射して識別マークM1(図3参照)を露光する。このとき、照射されるレーザビームは、基板Wの移動方向に対して直交する方向に走査して、かつ、基板Wを所定速度で移動しながら識別マークM1を露光している。なお、レーザビームユニット5は、そのレーザビームヘッド5A,5A,5Aの設置間隔は固定されているため、ガルバノミラユニット7c,7c,7cによるレーザビームの振り幅の範囲で、基板Wのサイズあるいは識別マークの形成位置に対応している。
図1、図2および図6に示すように、紫外線照射ユニット9は、基板Wの移動経路の上方において、レーザビームユニット5に隣り合う位置に設置されており、基板Wの周辺領域Wcに紫外線光を照射するためのものである。この紫外線照射ユニット9は、ここでは、基板WのX直線方向に直交する方向に移動できるように、2基が移動機構12を介して設置されている。なお、図6は、本装置の紫外線照射ユニットの構成を、一部を切欠いて示す断面図である。
なお、図6に示すように、移動機構12は、すでに説明した第1移動ガイド機構3Aと同じようにリニアモータ12aおよびLMガイド(移動レール)12b、12bを備えており、迅速にかつ精密な移動制御を行うことができるものである。
図6に示すように、紫外線照射ユニット9は、紫外線光を照射する放電灯9aと、この放電灯9aに設けられ光を集光するように反射する楕円反射鏡9bと、この楕円反射鏡9bにより集光された光路中に設置された光路シャッタ機構9cと、この光路シャッタ機構9cより基板W側の光路で楕円反射鏡9bからの光の集光位置に設置されたフライアイレンズ9dと、このフライアイレンズ9dを透過してくる光を平行光として基板Wの周辺領域Wcに照射するための照射用レンズ9eと、この照射用レンズ9eからの光の少なくとも一部を遮光(隠蔽)する構成を有する照射領域調整シャッタ機構10と、照射面積を変更する照射面積調整シャッタ機構13と、を備えている。
なお、紫外線照射ユニット9は、前記した放電灯9a等の各構成を筐体9k内に設置しており、筐体9kの下面となる基板Wと対面する位置で、照射用レンズ9eからの照射光の光路となる位置に照射口9mを形成している。さらに、紫外線照射ユニット9は、照射する照射光を計測する計測器11を筐体9kに備えるか、あるいは、紫外線照射ユニット9が所定位置に移動機構12を介して移動して停止したときに、照射口9mに対応して計測できる位置に計測器11が設置されている。
放電灯9aは、基板Wの周辺領域Wcに塗布されているレジストインクを露光させる紫外線光(所定波長の紫外線を含む光)を照射するものであり、例えば、アーク放電により点灯する水銀ランプが用いられている。
楕円反射鏡9bは、放電灯9aから照射された光を所定位置に集光する曲面(楕円回転曲面の一部)を備えるものである。なお、この楕円反射鏡9bは、赤外線を透過して基板W側に照射させない構成であっても構わない。
光路シャッタ機構9cは、光源(放電灯9aおよび楕円反射鏡9b)側からの光を遮断あるいは通過させるものであり、擬似光源の役割を果すものである。この光路シャッタ機構9cは、光路に対面して遮光(遮蔽)する遮光板9c1と、この遮光板9c1を光路または光路から外れた退避位置に移動させる駆動部9c2とを備えている。この光路シャッタ機構9cは、基板Wの周辺領域Wcを露光するときと、照射光を測定するときに遮光板9c1を光路から退避位置に移動させている。
フライアイレンズ9dは、光の照度分布を整えるものである。このフライアイレンズ9dは、複数のレンズがアレー状に整列されたレンズ群、あるいは、当該レンズ群が光軸方向に複数配置されたものである。このフライアイレンズ9dは、例えば、光源からの照射光の集光位置に配置されている。
照射用レンズ9eは、フライアイレンズ9dを透過して照度分布が整えられた紫外線光を、平行光として基板Wの周辺領域Wcに照射するためのものである。この照射用レンズ9eは、凸レンズがここでは使用されており、フライアイレンズ9dから拡散された状態で送られてくる光を平行光にすることができれば、単レンズあるいは複合レンズのいずれであっても構わない。
つぎに、図7および図8を参照して、照射領域調整シャッタ機構10の構成を説明する。図7は、本装置の照射領域調整シャッタ機構の全体を筐体の一部を切欠いて模式的に示す斜視図、図8は本装置の照射領域調整シャッタ機構のX直線方向における移
動を行う構成部分を模式的に示す分解斜視図である。
照射領域調整シャッタ機構10は、基板Wのパターン領域Wpおよび識別マークMの位置に紫外線光が照射されないように照射口9mの開口幅を調整するものである。この照射領域調整シャッタ機構10は、ここでは、3枚の隠蔽板T1(パターン領域隠蔽板),T2(第1識別マーク隠蔽板),T3(第2識別マーク隠蔽板)と、この隠蔽板T1,T2,T3を所定方向に移動させるように設置された隠蔽板移動手段10A(第3移動手段),10B(第1移動手段),10C(第4移動手段)およびY方向移動手段10D(第2移動手段)と、を備えている。なお、ここでは、照射領域調整シャッタ機構10は、1枚の隠蔽板T1をY直線方向に移動制御し、かつ、2枚の隠蔽板T2,T3をX直線方向およびY直線方向に移動制御するようにしている。
隠蔽板移動手段10Aは、第1フレーム体10A1に設けられており、第1フレーム体10A1に設置された第1駆動モータ10A2と、この第1駆動モータ10A2からの回転を伝達する送りネジ10A3と、この送りネジ10A3に沿って移動する移動ベース10A4と、この移動ベース10A4に固定された後記する第2フレーム体10B1をスライドさせるためのスライド機構10A5と、を備えている。
第1フレーム体10A1は、紫外線照射ユニット9の筐体9k内に、その一部を固定させた状態で設置されている。この第1フレーム体10A1は、送りネジ10A3に沿って配置された板フレーム10aに所定面積の開口が形成されており、移動ベース10A4が、その開口の範囲において移動できるように構成されている。そして、第1フレーム体10A1は、第1駆動モータ10A2を固定して、かつ、送りネジ10A3を支持するように対面する位置に板フレーム10b,10cを有している。また、第1フレーム体10A1は、板フレーム10b,10cを所定間隔で離間した位置に対面して設置される構成であれば、板フレーム10aを設けなくても構わない(例えば、板フレーム10aに対面する位置に板フレーム(図示せず)を設ける構成、あるいは、板フレーム10b、10cを筐体9k側に固定する構成)。
第1駆動モータ10A2は、サーボモータ等の回転制御を行うことができるものであり、その構成は限定されるものではない。 送りネジ10A3は、第1駆動モータ10A2の回転を伝達できるものであれば、その構成を限定されるものではない。 移動ベース10A4は、送りネジ10A3の回転により、当該送りネジ10A3に沿って移動するように雌ネジが対応する位置に形成されており、後記する第2フレーム体10B1を支持するように構成されている。
スライド機構10A5は、第1フレーム体10A1(板フレーム10a)に案内レール10A6およびこの案内レール10A6に沿って移動する移動部10A7と、を備えており、移動部10A7が後記する第2フレーム体10B1側に固定されている。このスライド機構10A5は、送りネジ10A3の左右に配置される構成としても構わない。
以上の構成の隠蔽板移動手段10Aは、第1駆動モータ10A2を駆動させ、送りネジ10A3を所定数回転させると、移動ベース10A4が送りネジ10A3に沿って移動することで、後記する第2フレーム体10B1をスライド機構10A5の案内レールに沿ってY直線方向に移動させることができるものである。なお、ここでは、第1フレーム体10A1により、第2フレーム体10B1を懸架してY直線方向にスライドさせて所定位置に移動させるように構成している。
隠蔽板移動手段10Bおよび隠蔽板移動手段10Cは、第2フレーム体10B1に設けられており、それぞれ第2駆動モータ10B2、第3駆動モータ10C2と、送りネジ10B3,10C3と、この送りネジ10B3,10C3に沿って移動する移動ベース10B4,10C4と、この移動ベース10B4,10C4の移動方向に沿って配置されたスライド機構10B5,10C5とを備えており、隠蔽板T2,T3がスライド機構10B5,10C5に沿って移動するように設置されている。
第2フレーム体10B1は、前記したように第1フレーム体10A1にY直線方向に自在にスライドできるように懸架されている。このフレーム体10b1は、第1フレーム体10A1側に設置した板フレーム10dと、この板フレーム10dの両端側に対面するように設けた板フレーム10e,10fとを備えている。なお、隠蔽板T1をY直線方向に移動するY方向移動手段10Dは、板フレーム10dの所定位置に設けられている。
第2駆動モータ10B2および第3駆動モータ10C2は、サーボモータ等の回転制御を行うことができるものであり、その構成は限定されるものではない。 送りネジ10B3,10C3は、送りネジ10A3に直交する方向に所定間隔に並列して配置されており、第2駆動モータ10B2および第3駆動モータ10C2の回転を伝達できるものであれば、その構成を限定されるものではない。
移動ベース10B4,10C4は、送りネジ10B3,10C3の回転により、当該送りネジ10B3,10C3に沿って移動するベース本体b1,c1と、このベース本体b1,c1に設けられた接続片b2、c2と、を備えている。そして、移動ベース10B4,10C4は、送りネジ10B3,10C3に沿って移動するベース本体b1,c1の所定位置に雌ネジが形成されており、ここでは、接続片b2,c2は、当該ベース本体b1,c1の上端と下端にそれぞれ配置され、送りネジ10B3,10C3に沿って移動するときに接続片b2,c2が互いに交差して移動できるように構成されている。
スライド機構10B5,10C5は、送りネジ10B3,10C3と平行に配置された案内レール10B6,10C6と、この案内レール10B6,10C6に沿って移動する 移動部10B7,10C7とを有している。このスライド機構10B5,10C5は、案内レール10B6,10C6を段違いに配置しており、接続片b2,c2の先端に、案内レール10B6,10C6上をスライドする移動部10B7,10C7が接続されている。なお、移動部10B7,10C7には、隠蔽板T2,T3が着脱自在に取り付けられている。
また、隠蔽板T2、T3の配置されている側となる第2フレーム体10B1の位置(板フレーム10d)には、Y方向移動手段10Dを介して隠蔽板T1が設けられている。このY方向移動手段10Dは、サーボモータ等の回転制御を行うことができる第4駆動モータ10D2と、この第4駆動モータ10D2の回転を伝達させる送りネジ10D3と、この送りネジ10D3に沿って移動する移動部10D4とを主に備え、隠蔽板T1を照射口9mに対して平行に移動できるように構成されている。なお、移動部10D4には隠蔽板T1が着脱自在に取り付けられている。
隠蔽板T1は、ここでは、紫外線光が照射しても軟化あるいは劣化し難い金属板により形成されるとともに、照射口9mの開口幅より広い面積になるように形成されている。また、隠蔽板T2,T3は、先端側に隠蔽部t2a,t3aが形成されており、その隠蔽部t2a,t3aに連続して開口部t2b、t3bが形成されている。この隠蔽板T2,T3は、照射口9mの開口幅より狭い幅で、かつ、同じ大きさに形成されており、露光される識別マークMの大きさに対応して予め設定された寸法に隠蔽部t2a,t3bが形成されている。なお、識別マークMの大きさがいろいろ異なる場合には、隠蔽板T2,T3は同じ大きさに形成されている必要がなく、識別マークMに合わせて適宜変更してよい。また、図7に示すように、隠蔽板T2,T3は、隠蔽部t2a,t3aを開口部t2b,t3bを介して支えるときに、なるべく隠蔽部t2a,t3aの位置以外では光を遮蔽したくないことと、高速で移動させることに耐えられるように、開口部t2b,t3bに亘って細線状の支持線部t2c(t3c)を設ける構成にすると都合がよい。隠蔽部t2a,t3aは、移動したときに水平状態が維持されれば、この細線状の支持線部t2c(t3c)の複数のみで支持する構成としても構わない。なお、隠蔽板T1,T2,T3は、ここでは、異なる高さにそれぞれは位置されており、交差して移動することができるように構成されている。
以上のように構成された照射領域調整シャッタ機構10は、隠蔽板移動手段10Bおよび隠蔽板移動手段10CならびにY方向移動手段10Dが、以下のように動作する。 すなわち、第2駆動モータ10B2および第3駆動モータ10C2の駆動により送りネジ10B3,10C3を回転させることで移動ベース10B4,10C4を移動させスライド機構10B5,10C5に沿って隠蔽板T2、T3を、照射口9mを横切るように移動させる。隠蔽板T2,T3の移動は、基板Wと同じ速度で同じ方向に移動させ、照射口9mを横切ったとき、所定のタイミングで、今まで移動した方向とは反対方向に高速で移動させて照射口9mを横切るようにする。なお、Y直線方向における隠蔽板T2、T3の位置決めは、隠蔽板移動手段10Aにより、第2フレーム体B1を移動させることにより行っている。また、隠蔽板T1は、基板Wの周辺領域Wcに識別マークが形成されていない場合か、あるいは、移動機構12による移動により照射口9mの一端辺側を位置調整して、かつ、照射口9mの他端辺側に紫外線光を照射したくない領域がある場合に当該隠蔽板T1が使用される。
つぎに、図9を参照して、照射面積調整シャッタ機構13について説明する。図9は、本装置の照射面積調整シャッタ機構を筐体の一部を切り欠いて模式的に示す断面図である。図9に示すように、照射面積調整シャッタ機構13は、照射光の照射面積を変更するためのものである。この照射面積調整シャッタ機構13は、照射用レンズ9eを支持する支持体9f側に対面して配置した同じ構成のシャッタ機構13A,13Aが設置されている。そして、シャッタ機構13Aは、照射用レンズ9eから照射される照射光の幅を調整する幅調整遮光板13aと、この幅調整遮光板13aを直線的に移動させる幅調整遮光板移動部13bと、この幅調整遮光板移動部13bの駆動力を伝達する送りネジ13cと、この送りネジ13cおよび幅調整遮光板移動部13bを支持して支持体9fに固定するフレーム13dと、を備えている。
この照射面積調整シャッタ機構13は、基板Wの移動速度に対応して照射面積が適正な状態となるように、予め制御機構20からの制御により幅調整遮光板13a,13aを移動させる。つまり、一辺側の幅調整遮光板13と他辺側の幅調整遮光板13aとの空間幅を調整する。例えば、レーザビームによって識別マークMを露光する照射時間相当の移動速度が、紫外線光により周辺領域Wcを露光するときの基準となる移動速度より遅く、過剰露光となる場合には照射面積を基準より小さくする。すなわち、照射面積調整シャッタ機構13は、照射口9mの一辺側あるいは一辺側と他辺側の幅調整遮光板13a,13aで覆う面積を多くして、基板Wの周辺領域Wcに照射される照射面積を狭くし、基板の移動速度においてトータルの時間で周辺領域Wcの単位面積当たりに紫外線光を照射する総合の照射エネルギーが基準で設定された値と等しくなるように、制御できるように設定されている。 なお、調整遮光板13a,13aの基準位置は、例えば、照射口9mの一辺側あるいは一辺側と他辺側から一部を覆う位置とすることで、照射面積を大きくあるいは小さく調整することができる。 また、照射面積調整シャッタ機構13は、どちらか一方のシャッタ機構13Aを備える構成としても構わない。照射面積調整シャッタ機構13は、後記する制御機構20により基板Wの移動速度が設定されたときに当該制御機構20からの信号により照射面積が決定される。この照射面積の決定を行う具体的な動作については後記する。
つぎに、紫外線光の計測器11について説明する。図1に示すように、計測器11は、紫外線照射ユニットから照射される紫外線光の照度を計測するものである。この計測器11は、照度計測部11aと、この照度計測部11aを照射光路上となる計測位置、および、退避位置に移動させる照度計測部移動機構11bとを備えている。そして、計測器11は、計測した計測結果を後記する制御機構20に送っている。この計測器11により計測した計測結果は、紫外線照射ユニットの放電灯9aに印加する電圧あるいは電流を調整することで、照射光を調整するために反映される。計測器11は、例えば、基板Wの周辺領域Wcに対する露光作業が終了したときに、制御機構20からの信号により計測作業を行い、照射光の計測およびその結果による放電灯9aの調整が行われて動作するようにここでは構成されている。
図10を参照して、制御機構20の構成を説明する。図10は本装置の制御機構を示すブロック図である。制御機構20は、図10に示すように、入力手段21と、カメラ駆動制御手段22と、画像データ入力手段23と、位置検出手段24と、整合手段25と、基板位置演算手段26と、移動搬送機構駆動制御手段27と、レーザビーム照射駆動制御手段28と、紫外線照射駆動制御手段29と、計測手段30と、記憶手段31と、を備えている。
入力手段21は、基板Wの品種データ等を入力するためのものである。この入力手段21は、キーボード、スキャナ、マウス等のデータを入力することができるものであれば、特にその構成を限定されるものではない。
なお、ここで入力される品種データは、基板Wのサイズ、パターン領域Wpのサイズおよび位置、周辺領域Wcのサイズおよび位置、識別マーク(文字、記号、図形等)の種類、サイズ、露光位置、露光照度および露光速度、周辺領域Wc(一方の直線方向と、他方の直線方向)の露光照度(レーザビームおよび紫外線光)等であり、予め入力手段21から入力されて記憶手段31に記憶されている。また、本装置1において、レーザビームユニット5の露光速度、露光照度、あるいは、紫外線照射ユニット9の単位面積あたりの露光照度等、周辺露光作業に必要となるデータは入力手段21から予め入力され記憶手段31に記憶されている。
カメラ駆動制御手段22は、撮像手段4を駆動制御するためのものであり、基板Wがステージ2に搬入されて保持されることでセンサ等(図示せず)により生じる始動信号、および、位置検出手段24の信号により、撮像手段4を移動制御している。
画像データ入力手段23は、撮像手段4により撮像された画像データを入力するためのものであり、入力した画像データを位置検出手段24に出力している。
位置検出手段24は、画像データ入力手段23から送られて来る画像データを解析して位置データとし、基板位置およびステージ位置とを検出するものである。この位置検出手段24により検出された基板位置およびステージ位置の位置データは、整合手段25に出力されるとともに、検出が終了したことを示す信号をカメラ駆動制御手段22に出力している。
整合手段25は、位置検出手段24から送られて来た基板位置データおよびステージ位置データに基づいて、移動搬送機構3をどれだけ整合移動すればよいかを演算するため、演算した整合位置データを移動搬送機構駆動制御手段27に出力している。
基板位置演算手段26は、整合手段25から送られてきた基板Wの整合位置データと、記憶手段31に記憶されている基板Wの品種データとに基づいて、基板Wのレーザビーム照射開始位置、紫外線照射開始位置、移動速度、基板の90度回転移動位置、90度回転移動後における移動速度、レーザビーム照射開始位置、紫外線照射開始位置等を演算するものである。
例えば、基板位置演算手段26は、基板Wの品種データである基板サイズ、パターン領域サイズ、周辺領域サイズ、識別マークのサイズ、識別マークの位置を示す各データと、基板Wの整合位置データとにより基板Wをレーザビームユニット5においてレーザビーム照射開始位置を演算している。また、基板位置演算手段26は、基板Wの移動速度を、識別マークのサイズと、識別マークの露光照度とにより演算している。この基板位置演算手段26で演算された結果は、移動搬送機構駆動制御手段27に出力されている。
また、基板位置演算手段26は、移動搬送機構駆動制御手段27から送られてくる基板位置データを反映させて、前記した各位置および移動速度等を演算している。
移動搬送機構駆動制御手段27は、整合手段25または基板位置演算手段26から送られて来る各データに基づいて、移動搬送機構3を駆動制御する。この移動搬送機構駆動制御手段27は、移動搬送機構3を駆動制御した結果、レーザビームを照射するタイミング及び紫外線を照射するタイミング、シャッタ機構10を制御するタイミング等を示す移動指示データをレーザビーム照射駆動制御手段28および紫外線照射駆動制御手段29に送っている。
レーザビーム照射駆動制御手段28は、記憶手段31に予め記憶されている基板Wの品種データと、移動搬送機構駆動制御手段27から送られてくる基板Wの位置データに基づいて、レーザビームユニット5を駆動制御する。このレーザビーム照射駆動制御手段28は、レーザビームの照射を終了することを示す照射停止信号をレーザビームユニット7に出力するとともに、計測手段30から送られて来る計測結果データに基づいて、レーザビームユニット7を調整する。なお、レーザビーム照射駆動制御手段28は、計測結果データに基づいて、具体的には、レーザビームユニット7のレーザビーム光源5a,音響光学素子7aあるいはビームエキスパンダ8cをそれぞれ予め設定されたレーザビームの状態(照度、照射面積等)になるように適宜調整することも行っている。
紫外線照射駆動制御手段29は、記憶手段に予め記憶されている基板Wの品種データと、移動搬送機構駆動制御手段27から送られてくる基板Wの位置データに基づいて、紫外線照射ユニット9(照射領域調整シャッタ機構10および照射面積調整シャッタ機構13を含む)を駆動制御するものである。この紫外線照射駆動制御手段29は、紫外線光の照射を停止する(光路シャッタ機構による光路の遮断)照射停止信号を紫外線照射ユニット9に出力するとともに,計測手段30から送られて来る計測結果データに基づいて、紫外線照射ユニット9を調整する。なお、紫外線照射駆動制御手段29は、計測結果データに基づいて、放電灯9aの入力電圧あるいは入力電流を調整することで予め設定された光照度の状態に調整する。
計測手段30は、光路長調整ユニット6、レーザビーム測定調整機構8および計測器11からの計測データをレーザビーム照射駆動制御手段28と紫外線照射駆動制御手段29に出力するものである。
また、記憶手段31は、基板Wの品種データを記憶するためのものであり、ハードディスク等のデータを記憶することができるものであれば、その構成を限定されるものではない。
つぎに、本装置1の動作について、図11、図12、図13を主として適宜図1から図10を参照して説明する。なお、図11は、レーザビーム・紫外線照射周辺露光装置の動作を示すフローチャート、図12は基板の端部側における周辺領域を所定波長の紫外線を含む光で露光している状態を模式的に示す斜視図、図13は、基板の中央側における周辺領域を所定波長の紫外線を含む光で露光している状態を模式的に示す斜視図である。ここで示す図13では、分かりやすいように、隠蔽板T1の上下方向における位置が、隠蔽板T2,T3より下に示して説明するが、実際の構成は、図7および図8に示すように、隠蔽板T1が隠蔽板T2,T3より上に配置されている。
図11に示すように、本装置1は、はじめに、図示しないハンドラ等により基板の底面を吸着保持された状態でステージ2に基板Wがステージ2上に搬入される(S1)。そして、ステージ2に基板Wが搬入されると、支持柱2bの先端に形成されている吸着用開口部2cにより基板Wが吸着されることでステージ2に基板Wが保持される(搬入ステップS2)。なお、ここでは、基板Wの搬入が行われるときには、移動搬送機構3は、その第2移動ガイド機構3BによりY直線方向にステージ2を移動させて基板Wを受取りに行くようにしている。
ステージ2に基板Wが保持されると、始動信号が制御機構20のカメラ駆動制御手段22に送られ撮像手段4を予め設定された基準位置に移動させるとともに、移動搬送機構3を基準位置に移動させ、撮像手段4によりステージ2の位置決めマーク2dを撮影するとともに、基板Wの予め設定された位置に撮像手段4を移動させ、例えば、基板エッジ部分(あるいはアライメントマーク(図示せず))を撮影して、画像データを制御機構20に画像データ入力手段23により入力するとともに、位置検出手段24により、入力された画像データを解析して基板位置およびステージ位置を検出する(検出ステップS3)。
基板Wおよびステージ2の位置が検出されると、それぞれの位置に基づいてステージ2を整合移動して整合手段25、移動搬送機構駆動制御手段27等を介して移動搬送機構3を作動させ整合作業が行われる(整合ステップS4)。この整合作業では、基板Wのθ方向における整合移動を行っており、その後、基板WをX直線方向およびY直線方向に移動したときにレーザビームの照射および紫外線光の照射が行うことができる相対的な位置に基板Wを整合移動させている。
そして、制御機構20の整合手段25は、整合された基板Wの整合位置を基板位置演算手段26に出力するとともに、移動搬送機構駆動制御手段27に出力している。基板位置演算手段26では、送られて来た基板Wの整合位置データと、記憶手段31に記憶されている基板Wの品種データに基づいて、基板Wのレーザビーム照射における移動位置(レーザビーム照射開始位置)および移動速度を演算する(演算ステップS5)。このとき、後記する基板Wを90度回転移動したときの移動位置および移動速度についても演算している。
基板Wの移動位置および移動速度が演算されると、移動搬送機構駆動制御手段27により移動搬送機構の第1移動ガイド機構3A(あるいは第2移動ガイド機構3B)を介して、X直線方向(あるいはY直線方向)に基板Wを保持したステージ2を移動させ、レーザビームユニット5の直下における所定位置(例えば基板Wの周辺領域Wcにおける識別マークの先頭位置)に搬送する(S6)。基板Wが所定位置に搬送されると、基板Wを所定速度で移動させるとともに、レーザビームユニット5を作動させ、各レーザビームヘッド5A,5A、5Aからレーザビームを照射して識別マークを順次露光していく(レーザビーム照射ステップS7)。
レーザビームを照射する際には、基板Wを移動させる移動搬送機構3の移動速度と、レーザビームによる露光を行う露光スピードとを同期させて行うようにしている。つまり、音響光学素子7a(AOM)とガルバノミラユニット7c(ガルバノミラー)とを同期させ、AOMが高速シャッタからの1次光を回折してマーキング光を確保することで、高速露光を可能にしている。そのため、レーザビームの照射を行っているときに基板Wを停止することなく所定の速度で移動させることができる。
このとき、本装置1は、紫外線照射ユニット9側では、制御機構20により、記憶手段31に記憶されている基板Wの品種データと、移動搬送機構駆動制御手段27から送られる基板Wの位置データに基づいて、移動機構12を介して筐体9kをY直線方向に移動させ、照射口9mの一端辺側が、基板Wのパターン領域Wpを隠蔽して周辺領域Wc側に光照射できる位置に位置合わせされて調整される(S8)(図12(a)参照)。
それとともに、制御機構20は、基板Wの周辺領域Wcに識別マークM1がレーザビームの照射により露光されて紫外線照射ユニット9側に送られて来たときに、紫外線光の照射場所が、基板Wの両側における周辺領域Wcである場合には、照射領域調整シャッタ機構10の隠蔽板T1を使用せずに、隠蔽板T2、T3を使用するように照射領域調整シャッタ機構10を制御して周辺露光を行う準備をする。そして、実際に基板Wが紫外線照射ユニット9の紫外線光の照射開始位置に到達したときに、光路シャッタ機構9cを動作させ、紫外線光を基板Wの周辺領域Wcに隠蔽板T1,T2,T3のいずれかを使用して紫外線光を照射する(紫外線照射ステップS10)。
基板WのX直線方向における識別マークM1およびその周辺領域Wcが露光されると、基板Wは、X直線方向(一方の直線方法)と、Y直線方向(他方の直線方向)と、の両方の周辺領域Wcが露光終了したかを判定して(S11)(例えば、第3移動ガイド機構3Cの基板W一枚に対する作動状態により)「No」であるときには、X直線方向における移動終端あるいは整合作業を行った移動始端まで一旦もどされて、その移動終端あるいは移動始端のいずれかにおいて、移動搬送機構3の第3移動ガイド機構3Cにより、ステージ2を90度回転させ、基板Wを90度回転移動させる(S12)。そして、前記したよ うに、ステップ6(S6)からステップ10(S10)までの作業を同様に行うことで基板Wの周辺領域Wcにおいて識別マークM2を露光するとともに、残りの周辺領域Wcを露光することで基板Wの全ての周辺領域Wcについての周辺露光を終了する。
基板Wの周辺露光が終了すると、基板Wは、基板Wの移動終端側に形成した搬出口側(図示せず)から、あるいは、基板Wを搬入した搬入口側からロボットハンド(図示せず)により搬出される(S13)。そして、新たな基板Wが搬入され、前記した各ステップS1〜S13を繰り返すことで、適宜基板Wの周辺露光作業を行う。
ここで、ステージ2の移動速度について説明する。 制御機構20の移動搬送機構駆動制御手段27は、あらかじめ設定された照射エネルギー基づいて基板Wの移動速度を決定する。しかし、識別マークMの領域が大きかったり、レジストインクの必要露光量が大きかったりすると、レーザビームユニット5によるマーキングに時間がかかることがある。このような場合には、移動搬送機構駆動制御手段27は、レーザビームユニット5のマーキングに必要な時間を計算して、基板Wの移動速度Saを決定する。一方、基板Wの移動速度Saでは、紫外線照射ユニット9における周辺露光が過剰露光になってしまう場合がある。このため、紫外線照射駆動制御手段29は、基板Wの移動速度Saを移動搬送機構駆動制御手段27から受け取る。そして、照射領域調整シャッタ機構10は、幅調整遮光板13aの位置を調整する。 逆に、紫外線に対するレジストインクの必要露光量の関係で、移動搬送機構駆動制御手段27は、紫外線照射ユニット9における露光時の基板Wの移動速度Sbを決定することもある。この場合には、レーザビーム照射駆動制御手段28は、基板Wの移動速度Sbを移動搬送機構駆動制御手段27から受け取る。そして、レーザビームユニット5は、移動速度Sbに合わせたレーザビームの強度を決定する。
たとえば、移動搬送機構駆動制御手段27から送られて来た信号が移動速度Saであった場合は、その移動速度Saに対応して照射面積調整シャッタ機構13の照射面積を、紫外線照射駆動制御手段29を介して制御する。すなわち、移動速度Saに対して照射面積がどれだけあれば適正な露光状態となるのかを、紫外線照射駆動制御手段29は、例えば、予め設定されている演算式の中に移動速度Saを代入することで、照射面積を演算しその演算結果から幅調整遮光板13aの移動量(移動位置)を求め、幅調整遮光板移動部13bを制御している。
また、移動搬送機構駆動制御手段27から送られて来た信号が移動速度Sbであった場合は、レーザビーム照射駆動制御手段28は、レーザビーム光源5aへ励起光量を変えることによってレーザビーム強度を変更したり、またはレーザビームの繰り返し周波数を変えることによってレーザビームの積算強度を変更したり、音響光学素子7aの変調によりレーザビーム強度を変えて、移動速度Sbに対応することができる。さらに、その移動速度Sbに対応してガルバノミラユニット7cにおけるレーザビームの反射方向を、移動速度Sbに対応するように、レーザビーム照射駆動制御手段28を介して制御している。 このようにして、レーザビーム照射駆動制御手段28と、紫外線照射駆動制御手段29とは、基板Wの移動速度に対応して動作するように構成されている。なお、移動速度Saと移動速度Sbが同じ場合には、それぞれのユニット5,9において、基準として設定されている動作により露光作業が行われるように制御される。
つぎに、具体的に基板Wの周辺領域Wcを露光する場合について、図12および図13を参照してさらに説明する。すなわち、図12(a)、(b)に示すように、照射領域調整シャッタ機構10は、隠蔽板T2を隠蔽板移動手段10AによりY直線方向にスライド機構10A5を介して位置合わせを行い、隠蔽板T2の隠蔽部t2aの位置を、識別マークM1の位置に重なり光を遮光する位置とする。なお、ここでは、隠蔽部t2aは、識別マークM1,M2と同じ面積となるものが予め取り付けられている。紫外線照射ユニット9は、基板Wの周辺領域Wcが照射口9mに近づいたら、光路シャッタ機構9cを作動させ遮光板9c1を光路から退避するように移動させることで、放電灯9a側からの紫外線光を周辺領域Wcに照射している。
そして、識別マークM1の位置が基板Wの移動とともに送られてくると、その識別マークの位置に重なっている隠蔽板T2の隠蔽部t2aが、基板Wの移動速度と同期した速度で照射口9mを横切るように移動し、識別マークM1を隠蔽した状態で、残りの周辺領域Wcに紫外線光が照射されて周辺露光を行っている。
また、図12(c)に示すように、基板Wの周辺領域Wcにおいて、つぎの識別マークM1が照射口9mに連続しているときのために、隠蔽板T3が隠蔽板T2と同様に識別マークM1と重なる位置として、基板Wの移動速度と同期させて移動することで、つぎの識別マークM1を隠蔽した状態で、残りの周辺領域Wcに紫外線光を照射して周辺露光を行っている。
さらに、図12(d)に示すように、すでに一度、照射口9mを横切って識別マークM1を隠蔽した隠蔽板T2は、所定のタイミングで基板Wの移動方向とは反対方向で照射口9mを再び横切るように高速で移動させる。なお、このとき、基板Wの周辺領域Wcの露光作業が行われているが、照射口9mを横切るときに高速で移動させることから、周辺領域Wcに対する露光作業の妨げになることはない。そして、隠蔽板T2は、先ほどと同じように、3つめの識別マークM1に重なる位置に位置決めされ、基板Wと同じ移動速度で照射口9mを横切るように移動することで、識別マークM1を隠蔽して他の周辺領域Wcを露光することができる。
このように、照射領域調整シャッタ機構10は、隠蔽板T2,T3により識別マークを隠蔽(遮光)するときには、基板Wと同じ移動速度で移動して照射口9mを横切り、つぎの識別マークに対応するときには、基板Wの移動方向とは反対方向に高速で照射口9mを横切るように移動することを繰り返し行うことで、識別マークM1(M2)の数が増えても対応することが可能となる。
また、図13(a)〜(d)に示すように、基板Wの周辺領域Wcの両側にパターン領域が存在する場合には隠蔽板T1を、隠蔽板T2,T3と合わせて使用することで対応している。
図13(a)に示すように、はじめに、移動機構12を介して筐体9kをY直線方向に移動させ、照射口9mの一端が、基板Wのパターン領域Wpを隠蔽できる位置に調整する。そして、隠蔽板T1を使用するときには、第2フレーム体10B1をスライド機構10A5に沿って所定位置に移動させ、隠蔽板T2,T3のY直線方向の位置決めを行う。さらに、Y方向移動手段10Dを介して、隠蔽板T1をY直線方向に移動させてパターン領域Wpが隠蔽できる位置まで送り出し、周辺領域Wcの反対側のパターン領域Wpに光照射できないように照射口9mのY直線方向における所定幅を遮光する。
そして、照射口9mの照射面積を隠蔽板T1で狭めた状態において、隠蔽板T2,T3を使用して、図12(b)〜(d)ですでに説明したようにして、識別マークM1を遮蔽しながら周辺領域Wcを露光することで、周辺領域Wcの両側にパターン領域Wpが配置された状態の周辺露光を行っている。なお、照射領域調整シャッタ機構10の制御は、制御機構20の紫外線照射駆動制御手段29により、基板Wの品種データおよび基板Wの位置データに基づいて、適宜行われている。
基板WのX直線方向における識別マークM1およびその周辺領域Wcが露光されると、基板Wは、X直線方向(一方の直線方法)と、Y直線方向(他方の直線方向)と、の両方の周辺領域Wcが露光終了したかを判定して(S11)(例えば、第3移動ガイド機構3Cの基板W一枚に対する作動状態により)「No」であるときには、X直線方向における移動終端あるいは整合作業を行った移動始端まで一旦もどされて、その移動終端あるいは移動始端のいずれかにおいて、移動搬送機構3の第3移動ガイド機構3Cにより、ステージ2を90度回転させ、基板Wを90度回転移動させる。そして、前記したように、ステ ップ6(S6)からステップ10(S10)までの作業を同様に行うことで基板Wの周辺領域Wcにおいて識別マークM2を露光するとともに、残りの周辺領域Wcを露光することで基板Wの全ての周辺領域Wcについての周辺露光を終了する。
基板Wの周辺露光が終了すると、基板Wは、基板Wの移動終端側に形成した搬出口側(図示せず)から、あるいは、基板Wを搬入した搬入口側からロボットハンド(図示せず)により搬出される。
なお、基板Wの種類によっては、図3で示す基板Wの真ん中の周辺領域Wcに識別マークが形成されないものもあり、その場合には、図13において、隠蔽板T1のみによりY直線方向における照射口9mの光の遮蔽を行うことで周辺露光を終了することができる。
なお、基板Wの種類によっては、90度回転させたときに、図3に示すような、識別マークW2がない状態のものがある。そのような識別マークM2がない基板Wでは、レーザビームを使用することなく、紫外線照射ユニット9側の紫外線光の照射のみでよいため、移動機構12による筐体9kの位置合わせと、照射領域調整シャッタ機構10の隠蔽板1の位置合わせとにより、紫外線光の露光作業を行うことができる。そのため、基板Wの移動速度が基板Wのはじめの状態と変えて行うように、制御機構20が基板Wの品種データにより制御している。このように、識別マークM2がない状態であるため、90度回転したときの基板Wの移動速度は、照射口9mにおいて、照射面積調整シャッタ機構13による照射面積が最大になる状態において設定され、露光作業の効率が上がるように設定されている。
また、本装置1においては、紫外線照射ユニット9は、基板Wの周辺領域Wcにおける周辺露光が終了して、つぎの基板Wが搬送される前に、計測器11により照度が計測されている。 本装置1は、計測器11の照度計測部移動機構11bにより照度計測部11aを退避位置から測定位置に移動させ、照射口9mの直下に位置させる。そして、本装置1は、光路シャッタ機構9cの遮光板9c1を作動させ照射口9mから照度計測部11aに光照射を行い光の照度を測定している。そして、測定した測定結果は、制御機構20の計測手段30から紫外線照射駆動制御手段29に送られ、
放電灯9aに対する電流あるいは電圧の調整が行われ照度が調整される。
本装置1は、レーザビームユニット5においても、基板Wがレーザビームを照射する位置にないときに、レーザビームの状態を、CCD撮像素子6bおよびパワーメータ6c、あるいは、パワーメータ8aおよびCCD撮像素子8bにより行っており、例えば、レーザビーム光源5aの調整、音響光学素子7aの調整、あるいは、ビームエキスパンダ8cの調整のいずれか一つ以上を行うことで、レーザビームを常に適正な状態に維持している。
なお、本装置1は、図14に示すように、レーザビームユニット5の代わりにレーザビームユニット15の構成としても構わない。図14はレーザビームユニットの他の構成を模式的に示す側面図である。なお、光路長調整ユニット6の構成においては図5で示すものと変わらないため、説明を省略する。
レーザビームユニット15のレーザ照射ユニット17(ここでは3基)は、それぞれ同じ構成に形成されており、光路長調整ユニット6から光ファイバ15aを介してレーザビームが送られてくるように構成されている。
レーザ照射ユニット17は、光ファイバ15aからのレーザビームを所定方向に反射す る反射鏡17aと、この反射鏡17aにより反射されたレーザビームを所定のレーザビーム径として反射するデジタルマイクロミラーディバイス17bと、このデジタルマイクロミラーディバイス17bから反射されたレーザビームを所定のビーム径にして基板Wの周辺領域Wcに照射するためのビーム照射用レンズ17c、17dとを備えている。
なお、デジタルマイクロミラーディバイス17bは、レーザビームを反射する微小なミラー17b1と、このミラー17b1を一端側で支持するトーションピン17b2と、このトーションピン17b2の他端側に設けたヨーク17b3等を備え、トーションピン17b2支軸により所定角度(例えば、プラス12度およびマイナス12度)に傾斜できるように構成されているため、ヨーク17b3に流れる電流の状態で、トーションピン17b2がミラー17b1を所定角度に傾斜させることで、反射光の方向を制御するものである。
このデジタルマイクロミラーディバイス17bを用いることで、レーザ照射ユニット17は、レーザビームにより所望の識別マークMを基板Wの周辺領域Wcに照射して露光することができるものである。
以上説明したように、本装置1は、各構成において同じ機能を発揮できる状態であれば、その設置位置等が変更されていても構わない。例えば、照射面積調整シャッタ機構13は、筐体9kの照射口9mの外側に設置され、その照射口9の下側から遮光する構成としても構わない。また、紫外線照射ユニット9の数は、1つ、あるいは、3つ、4つとしても構わない。さらに、レーザビームユニット9のレーザ照射ユニット7は、3つ以上としてもよく、レーザビーム光源5aは、複数として、レーザ照射ユニット7を3つ以上としても構わない。