JP2010223363A - マグネシウム合金部材の締結構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マグネシウム合金から成る部材1とマグネシウムより貴な金属を主成分とする部材2をボルト3により締結するに際し、両部材1,2の締結面間に、アルコキシシランの部分縮合物で変性されたエポキシ樹脂中に平均粒径が70nm以下のアルミナ微粉末を質量比で0.5〜10%含み、3〜20μmの厚さの絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金部材4を介して締結する。
【選択図】図1
Description
しかしながら、マグネシウムはイオン化傾向の大きい(卑な)金属元素であることから、イオン化傾向が小さい他の金属材料に組み付けて締結する場合、電食(異種金属接触腐食)によって腐食するという弱点がある。
この締結構造においては、マグネシウム合金部材の締結部表面にカチオン電着塗装と粉体塗装を施す一方、亜鉛ニッケルめっきをしてコスマー処理を施したボルトを用い、ボルトの頭とマグネシウム合金部材との間にアルマイト処理したアルミニウム製ワッシャーを介装するようにしている。
すなわち、この絶縁用樹脂組成物は、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂及びメトキシシラン部分縮合物を縮合反応させてなるメトキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂を含むものである。
一方、特許文献2に記載されたような樹脂組成物から成る絶縁層をワッシャー表面上に形成することも考えられるが、アルマイト処理を代替するには、絶縁皮膜に耐スクラッチ性や耐磨耗性が必要とされ、上記のような締結構造における電食を防ぐには、充分ではないという問題がある。
また、同様の締結構造において、アルコキシシランの部分縮合物で変性されたエポキシ樹脂中に平均粒径が70nm以下のアルミナ微粉末を質量比で0.5〜10%含み、3〜20μmの厚さの絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金部材を介して両部材が締結されていることを特徴としている。
そして、第1及び第2の部材1,2の間にワッシャー4を介在させた状態で、第2の部材2に設けた挿通孔に挿通したボルト3を第1の部材1に形成しためねじ孔に螺着することによって、両部材1,2が締結されている。
ここで、上記絶縁塗膜の厚さを3〜20μmの範囲としたのは、塗膜厚さが3μmに満たない場合は、十分な塗膜強度が得られず、両部材間の絶縁性が不足することがあり、逆に20μmを超える塗膜厚さの場合には、締結部のゆるみという不都合が生じることによる。
これと同様の理由により、鋼製ボルトに亜鉛めっきを施しておくことは、好ましい形態である。
なお、鋼製ボルト3をマグネシウム合金製部材1に直接螺着する場合、ねじ部において鋼とマグネシウム合金の直接接触が生じることになるが、両者が緊密に螺着されていれば、ねじ部からの水などの浸入はなく、当該部位での電食はほとんど発生しないと考えられる。しかし、両部材の形状や使用環境によっては、ねじ部にシーラントを塗布しておくことが望ましい。
また、マグネシウム合金製部材同士の締結構造(図1において、第2の部材2もマグネシウム合金製)も考えられる。この場合には、鋼製の亜鉛めっきボルト3がMgよりも貴なFeを主成分とする第2の部材ということになり、ボルト3の頭部とマグネシウム合金製部材である部材2(この場合には第1の部材ということになる)との間に、絶縁塗膜を備えたワッシャー4を介在させることが必要となる。
両部材、すなわちマグネシウム合金製の第1の部材1と鋼製の第2の部材2の締結面、マグネシウム合金製の第1の部材1と鋼製のナットの締結面、あるいは鋼製ボルト3の頭部と鋼製の第2の部材の締結面の一方、又は両方に合計厚さが3〜20μmとなるように絶縁塗膜を形成する。
一般に、第2の部材2とマグネシウム合金製部材1との間の電位差は、アルミニウム合金製のワッシャー4とマグネシウム合金製部材1のとの間の電位差より大きい。この場合、厚めのワッシャー4を用いた方が第2の部材2とマグネシウム合金製部材1との間の距離を離すことができ、濡れた両部材1,2の間の表面を漏れ電流が流れる場合に、電食に関与する漏れ電流を小さくでき、電位差腐食を抑制することができることから好ましい。なお、ワッシャー4の板厚をボルト径の0.2〜0.4倍とすることがさらに好ましい。このとき、ワッシャー4の板厚がボルト径の0.5倍を超えると、発明の効果は損なわれないものの、重量やコストへの影響が生じ易くなる。
このような化成処理剤としては、クロメート表面処理剤(六価クロムを含む)等を例示することができる。これらに用いる化成処理剤には、上記のようにクロム成分を含むものもあるが、クロム成分を含有しない処理剤を使用することが環境対策上好ましい。
本発明のマグネシウム合金部材の締結構造においては、上記のように、第1の部材1(マグネシウム合金製)と第2の部材2(異種金属製)の締結面、あるいは両者の間に介在するアルミニウム合金部材の表面に絶縁塗膜が形成されている。そして、この絶縁塗膜は、上記したように、アルコキシシラン(R4−nSi(OR’)n)部分縮合物で変性されたエポキシ樹脂中に平均粒径が70nm以下のアルミナ微粉末を0.5〜10%含むものであって、3〜20μmの厚さを備えたものである。なお、このnは3又は4であると塗膜硬度が向上し好ましいが、防錆性能を加味すると、3であることが特に好ましい。
ここで、アルコキシシランの部分縮合物とは、具体的には、アルコキシ基含有シラン変性エポキシ樹脂等を指し、この部分縮合物で変性されたハイブリットエポキシ樹脂は、微細なシリカ部位(ポリシロキサンネットワーク)を有しており、通常のエポキシ樹脂に較べて耐熱性や硬度に優れたものとなり、本発明に用いる絶縁塗膜として優れた特性を発揮する。
エポキシ樹脂の硬化剤としては、多くの種類が知られているが、アミン系の硬化剤のうちで、メンセンジアミンを使って硬化された絶縁性エポキシ樹脂の塗膜は、耐アルカリ性に優れることから、電食防止特性の優れたものとなる。
すなわち、本発明に用いる有機無機複合エポキシ樹脂では、エポキシ樹脂と複合させるアルコキシシラン又はその縮重合シランの割合がSiO2換算量で30%超と多くすることによって、塗膜の熱膨張係数が小さくなり、熱的な安定性及び硬度を確保できる。
ここで、アルミナ微粉末の平均粒径を70nm以下としたのは、これを超えると均一分散せずに、凝集し易いという不都合が生じることによる。なお、塗料中に配合するアルミナ微粉末は、樹脂液中への分散性と耐傷付性付与の観点から、平均粒径が10〜40nmの範囲内であることがより好ましい。
本発明において「略球状」とは、一粒子の代表粒径Dを適切に設定するときとき、その粒子の投影された輪郭が0.85Dと1.15Dの二重円の間に納まることを言い、この条件を充たす「略球状粒子」が90%以上含まれる粒子の集合体を意味する。
このときの塗膜形成方法は、部材の形状や寸法に応じて、塗料の濃度や粘度の調整と併せて選択されるが、例えばディップアンドスピン法、ディップドレイン法、スプレー塗装法のいずれかの塗装方法を採用するのが好ましい。
塗料の主溶媒として、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、「PGME」と略記する)を用いた。
エポキシ樹脂として、荒川化学工業(株)製のアルコキシシランの部分縮合物で変性されたハイブリッドエポキシ樹脂のコンポセランE−103(メチルトリメトキシシラン変性品)とコンポセランE−102(テトラメトキシシラン変性品)を用いた。また、アデカ(株)製のアデカレジンEPU−78−11(ウレタン変性エポキシ樹脂)を比較例として用いた。
なお、上記MDAは、コンポセランに対して3.5%添加し、リカシッドMH−700は、コンポセラン1分子量に対し2.2当量、エポキシ部位に対して1.1当量用いた。
また、平均粒径600nmの角張った非球状をなすアルミナ粉末AKP−3000(住友化学(株)製)と、アルミナ以外のフィラーとして平均粒径22nmの略球状をなすシリカ微粉末のメトキシプロピルアセテート/メトキシプロパノール分散液であるNANOBYK−3650(ビックケミー・ジャパン(株)製)を用い、それぞれ比較例とした。
JIS H 4000に、A5052(Al−Mg系)及びA6061(Al−Mg−Si系)として規定されるアルミニウム合金から成る外径22mm、内径10.5mm、厚さ1.5mmのワッシャーを用意した。そして、後述するように各実施例及び比較例で調製した絶縁塗料をそれぞれ塗布し、後述する要領による防錆性能試験に供した。なお、一部については、絶縁塗料の塗布に先立って、クロムフリーの化成処理剤であるケミボンダー5703(日本シービーケミカル(株)製)及びアルサーフ501M(日本ペイント(株)製)を用いてリン酸塩皮膜を形成する化成処理を施した。
また、A6061合金から成るワッシャーに、絶縁塗料を施すことなくアルマイト処理及び三価クロム処理(クロメート皮膜を形成する処理)をしたものも用意し、比較例として同様の防錆性能試験に供した。
まず、PGME50重量部に硬化剤MDAを1.35重量部加えて1時間程撹拌することにより、硬化剤を溶かした溶液を得た。
次に、ナノテックアルミナ1重量部に対し、PGME3重量部と、分散剤BYK110(ビックケミー・ジャパン(株)製)0.014重量部を混合し、ボールミルにより分散処理することによってナノテックアルミナのスラリー(固形分25%)を得た。
まず、約1リットル容量のポリプロピレン瓶に、5mmと3mmのジルコニアボールを1:1の割合(各800g、ジルコニアボールはニッカトー(株)製YTZボール)を入れ、この中に上記スラリーをジルコニアボールと同じレベルになるまで入れ、密封した。そして、この瓶をボールミルの架台に載せた容器中に、瓶が縦に廻るように固定し、この容器を約60rpmで24時間回転することにより、上記アルミナ微粉末スラリーを分散処理した。
なお、この絶縁塗料の固形分(硬化後の塗膜)中に占めるアルミナ微粉末の含有量は、5.45%となる。
スプレー塗装機としては、アネスト岩田(株)製のWIDER SPRAYGUN W−61小型モデルを使用し、コンプレッサーの空気圧をレギュレーターで0.16MPa(1.6気圧)に調整して、スプレー塗装機に供給した。
スプレー塗装は斜め上の方向からも行い、上記ワッシャーの側部にも塗膜が形成されるようにした。
ワッシャーに形成された絶縁塗膜の膜厚は、当該ワッシャーにはボルト孔があり、平面部が小さくて測定し難いために、ワッシャーと共に金網上に並べておいた矩形のステンレス板に塗装された塗膜の厚さを誘電膜厚計で測り、この厚さを当該ワッシャーの塗膜厚さと見なした。その結果、平均膜厚は12μmであった。
PGME53.74重量部に対し、硬化剤MDAを1.35重量部加えて1時間程撹拌することによって、硬化剤の溶媒溶液を得た。
次に、この硬化剤のPGME溶液に、ナノアルミナ分散液NANOBYK−3610(平均粒径22nmのアルミナ微粉末を37%分散された状態で含む)7.80重量部(固形分2.88重量部)を混合した。
そして、上記実施例と同様の操作を繰り返すことによって、この絶縁塗料をA6061合金から成るワッシャーに塗装し、本例の絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金製ワッシャーを得た。なお、当該ワッシャーに形成された絶縁塗膜の平均厚さは、同様に測定した結果11.5μmであった。
酸無水物の硬化剤であるリカシッドMH−700を用い、コンポセランE−103の38.46重量部に対して、上記硬化剤を2.2当量(9.23重量部)加えたこと以外は、上記実施例1と同様に調合することによって、本例に用いるスプレー塗装用絶縁塗料を得た。なお、この絶縁塗料の固形分(硬化後の塗膜)中に占めるアルミナ微粉末の含有量は、5.45%となる。
そして、上記実施例と同様の操作を繰り返すことによって、この絶縁塗料をA6061合金から成るワッシャーに塗装し、本例の絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金製ワッシャーを得た。なお、当該ワッシャーに形成された絶縁塗膜の平均厚さは、同様の測定の結果、7.8μmであった。
A6061合金から成るワッシャーに、クロムフリー化成処理剤ケミボンダー5703を用いて化成処理した上で、絶縁塗膜を形成したこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金製ワッシャーを得た。なお、当該ワッシャーに形成された絶縁塗膜の平均厚さは、11.0μmであった。
A6061合金から成るワッシャーに、リン酸ジルコニウム系のクロムフリー化成処理剤アルサーフ501Mを用いて化成処理した上で、絶縁塗膜を形成したこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例の絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金製ワッシャーを得た。なお、当該ワッシャーに形成された絶縁塗膜の平均厚さは、同様の測定の結果、11.2μmであった。
A5052合金から成る同一寸法のワッシャーを用いたことを除き、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例の絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金製ワッシャーを得た。なお、当該ワッシャーに形成された絶縁塗膜の平均厚さは、11.1μmであった。
A5052合金から成るワッシャーを用いたこと以外は、上記実施例2と同様の操作を繰り返すことによって、本例の絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金製ワッシャーを得た。なお、当該ワッシャーに形成された絶縁塗膜の平均厚さは、11.0μmであった。
PGMEの配合量を40重量部に減らしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返し、本例に用いる塗装用絶縁塗料を得た。そして、A5052合金から成るワッシャーに上記絶縁塗料をディップアンドスピン法によって塗布し、本例の絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金製ワッシャーを得た。
すなわち、調製した絶縁塗料中に、ワッシャーを浸し、取り出したワッシャーを遠心機に取り付けたステンレス籠に入れて回転させ(回転半径150mm、回転速度400rpm)、表面に付着している余分の塗料を振り飛ばした後、同様に乾燥、硬化させた。なお、当該ワッシャーに形成された絶縁塗膜の平均厚さは、10.0μmであったが、膜厚には若干のむらが認められ、やや不均一となっていた。なお、平均厚さは、ワッシャーを切断した後、断面に出ている塗膜を測定して求めた。
アルコキシシラン変性エポキシ樹脂として、コンポセランE−103に替えて、コンポセランE−102(テトラメトキシシラン変性品、固形分含有量48.8%)を用いたことを除き、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例に用いるスプレー塗装用絶縁塗料を得た。
そして、A5052合金から成るワッシャーに上記絶縁塗料を実施例1と同様の方法でスプレー塗装し、本例の絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金製ワッシャーを得た。なお、当該ワッシャーに形成された絶縁塗膜の平均厚さは、同にして測定した結果、11.0μmであった。
アデカレジンEPU−78−11(ウレタン変性エポキシ樹脂、100%が樹脂成分)をPGMEで2倍に希釈してエポキシ樹脂の溶液を得た。
次に、このエポキシ樹脂のPGME溶液65重量部に対し、実施例1で用いたナノテックアルミナのスラリー11.60重量部(固形分2.90重量部)と、硬化剤アデカハードナーEH−3842を3.9重量部混合し、本例に用いるスプレー塗装用絶縁塗料を得た。
アルミナ微粉末のスラリーを配合することなく調製したスプレー塗装用塗料を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本比較例の塗膜を備えたアルミニウム合金製ワッシャーを得た。なお、当該ワッシャーに形成された絶縁塗膜の平均厚さは、8.0μmであった。
アルミナ微粉末のスラリーに替えて、ナノテックアルミナと同様に分散処理した平均粒径約600nmのアルミナ粉末AKP−3000のスラリーを配合したスプレー塗装用絶縁塗料を用いた他は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本比較例の塗膜を備えたアルミニウム合金製ワッシャーを得た。なお、当該ワッシャーに形成された絶縁塗膜の平均厚さは、6.5μmであった。
アルミナ微粉末のスラリーに替えて、ナノシリカスラリーNANOBYK−3650(平均粒径22nmのシリカ微粉末を31%含む分散液)を配合したスプレー塗装用絶縁塗料を用いた他は、実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本比較例の絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金製ワッシャーを得た。なお、当該ワッシャーに形成された絶縁塗膜の平均厚さは、7.0μmであった。
A6061合金から成り、上記寸法を備えたワッシャーにアルマイト処理を施すことによって、本比較例のアルミニウム合金製ワッシャーとした。
A6061合金から成り、上記寸法を備えたワッシャーに三価クロム処理を施すことによって、本比較例のアルミニウム合金製ワッシャーとした。
〔1〕評価用試験片の作製
図2に示すように、上述の実施例及び比較例により得られたそれぞれのアルミニウム合金製ワッシャー4を挿通した亜鉛めっきボルト3をマグネシウム合金製の第1の部材1に設けた雌ねじ孔に螺着することによって、電食評価用の締結構造試験片とした。なお、ボルト3の先端部周囲にシリコーンシーラントを塗布し、ねじ部からの塩水の浸入を防止するようにした。
なお、上記ボルト3は、亜鉛めっきした呼び径10mmの鋼製ボルトであって、この場合、マグネシウム合金製の第1の部材1に対して、異種金属から成る第2の部材に相当することになる。
上記によって作製した締結構造試験片を各実施例及び比較例についてそれぞれ3個ずつ塩水噴霧試験装置に入れ、JIS Z 2371に規定される方法に準拠した塩水噴霧試験を実施し、防錆性能を評価した。
試験結果としては、3個の試験片の内、2個目の試験片のマグネシウム合金製部材1に白錆を認めた時間をもって評価した。
上記同様に、それぞれ3個の締結構造試験片を試験装置内に収納し、塩化ナトリウム濃度50±5%、温度50±5℃の塩水の噴霧を20分、温度60±5℃での乾燥145分、温度65±5℃における湿潤75分を行った。続いて、上記温度での乾燥160分と湿潤80分を5回繰り返し(都合24時間)、これを1サイクルとして合計720時間(30回)繰り返す試験を行った。なお、各乾燥プロセスにおける相対湿度は30%未満とし、各湿潤プロセスにおける相対湿度は95±5%とした。
そして、720時間の試験終了後、マグネシウム合金製部材1に生じた腐食穴の深さを測定し、3個の試験片のうち、中間値を示す腐食穴深さをもって、複合サイクル腐食試験結果とした。
また、複合サイクル腐食試験によると、実施例1では、腐食深さが440μmであるのに対し、比較例1では腐食深さが980μmと明らかな差が認められた。
また、比較例2の複合サイクル腐食試験結果についても、実施例1では腐食深さが440μmであったのに対し、比較例2のワッシャーを用いた場合には、993μmと明白な差が認められた。
また、複合サイクル腐食試験による評価結果においても、比較例3の絶縁塗膜を備えたワッシャーを介在させた場合には、実施例1による腐食深さが440μmであったのに対し、1300μmの腐食深さであった。
実施例2と比較例4の絶縁塗料による塗膜を備えたワッシャーによる塩水噴霧試験と複合サイクル腐食試験結果を比べると、実施例2の防錆性能(白錆発生時間3000時間以上、腐食深さ430μm)の方が比較例4(白錆発生時間1200時間、腐食深さ1180μm)と比べ明らかに優れていることが確認された。
また、複合サイクル腐食試験においても、実施例1では440μmであるのに対し、実施例3では、520μmであり、硬化剤にMDAを使った絶縁塗料の方が優れていることが分かる。これは、耐アルカリ性に優れることによるものと推測される。
2 第2の部材
3 亜鉛めっきボルト
4 ワッシャー(アルミニウム合金部材)
Claims (10)
- マグネシウム合金から成る第1の部材とマグネシウムより貴な金属を主成分とする第2の部材の締結構造であって、両部材の締結面間に、アルコキシシランの部分縮合物で変性されたエポキシ樹脂中に平均粒径が70nm以下のアルミナ微粉末を質量比で0.5〜10%含み、3〜20μmの厚さの絶縁塗膜を備えていることを特徴とするマグネシウム合金部材の締結構造。
- マグネシウム合金から成る第1の部材とマグネシウムより貴な金属を主成分とする第2の部材の締結構造であって、アルコキシシランの部分縮合物で変性されたエポキシ樹脂中に平均粒径が70nm以下のアルミナ微粉末を質量比で0.5〜10%含み、3〜20μmの厚さの絶縁塗膜を備えたアルミニウム合金部材を介して両部材が締結されていることを特徴とするマグネシウム合金部材の締結構造。
- 上記アルミニウム合金部材がワッシャーであり、鋼製ボルトにより締結されていることを特徴とする請求項2に記載のマグネシウム合金部材の締結構造。
- 上記アルミニウム合金製ワッシャーの板厚が鋼製ボルトの径の0.1〜0.5倍であることを特徴とする請求項3に記載のマグネシウム合金部材の締結構造。
- 上記アルミニウム合金部材の表面に化成処理が施してあり、当該化成処理層を介して絶縁塗膜が形成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つの項に記載のマグネシウム合金部材の締結構造。
- 上記アルミナ微粉末の平均粒径が10〜40nmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載のマグネシウム合金部材の締結構造。
- 上記アルミナ微粉末の粒子形状が略球状であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載のマグネシウム合金部材の締結構造。
- 変性エポキシ樹脂の硬化剤がメンセンジアミンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載のマグネシウム合金部材の締結構造。
- 上記アルコキシシランがメチルトリメトキシシランであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載のマグネシウム合金部材の締結構造。
- 上記絶縁塗膜の形成方法がディップアンドスピン法、ディップドレイン法、スプレー塗装法のいずれかであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つの項に記載のマグネシウム合金部材の締結構造。
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