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JP2010219131A - スペーサ基板及び高周波モジュール - Google Patents

スペーサ基板及び高周波モジュール Download PDF

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JP2010219131A
JP2010219131A JP2009061427A JP2009061427A JP2010219131A JP 2010219131 A JP2010219131 A JP 2010219131A JP 2009061427 A JP2009061427 A JP 2009061427A JP 2009061427 A JP2009061427 A JP 2009061427A JP 2010219131 A JP2010219131 A JP 2010219131A
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Masaaki Ishida
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Abstract

【課題】高周波回路に対して高い電磁シールド性を有するキャビティ構造を構成するとともに自己のスルーホールを流れる信号に対するシールド効果も有するスペーサ基板及び当該スペーサ基板を使用した高周波モジュールを提供する。
【解決手段】スペーサ基板8は、絶縁性部材で構成され厚み方向に貫通する開口を有する絶縁基板と、絶縁基板の厚み方向の一端面から他端面にかけて設けられ、絶縁基板の開口を囲むように離散的に配置される複数のスルーホール配線と、絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、絶縁基板の外周に絶縁基板を囲んで配置されるとともに、一部のスルーホール配線に電気的に接続される外壁シールド10aと、絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、絶縁基板の開口をなす内周に開口を囲んで配置されるとともに、一部のスルーホール配線に電気的に接続される内壁シールド10bとを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁シールド性を有するキャビティ構造を構成するためのスペーサ基板及び当該スペーサ基板を用いた高周波モジュールに関する。
近年、携帯電話やノートパソコン等の携帯情報機器において、高機能化や小型化、低背化が進められている。これらの携帯情報機器は、通常、高周波集積回路を利用しており、1例としてマイクロ波帯やミリ波帯等の高周波帯の電磁波を使用する無線LAN(Local Area Network)が挙げられる。複数の高周波回路部品をモジュール基板に実装した高周波モジュールは、高機能化及び小型化を行う上で必要不可欠であるが、電磁波の漏洩遮断、外部からの干渉の遮断等の目的で電磁シールドを施す必要がある。特に、近年の回路の小型化に伴い集積回路内の配線間距離も短くなるため、配線間で生じる電磁結合に伴う特性変動や帰還による発振等の不具合が問題となり、さらには不要輻射を抑えて電波法の規格に合致させるためにも、高周波モジュールに設けられる電磁シールド構造は重要である。
図8は、従来の高周波モジュールの構成を示す断面図である。ここで、高周波モジュールは、モジュール基板2、板金シールド3、及び高周波回路部品4により構成され、マザー基板1(マザーボード基板)に実装されている。板金シールド3は、図8に示す高周波モジュールにおける電磁シールドの役割を果たす。すなわち板金シールド3は、金属により構成され、モジュール基板2上に実装された高周波回路部品4を覆うように設けられており、モジュール基板2の内部に設けられた図示されないグランド層に電気的に接続されるように半田付け等されている。これにより、板金シールド3は、モジュール基板2のグランド層とともにキャビティ構造を形成し、内部の高周波回路部品4を電磁的にシールドする。また、板金シールド3は、内蔵される高周波回路部品4を保護する役割もある。
板金シールド3は、例えば、高周波回路部品4を取り囲む塀に該当する部分(塀部)と蓋部とから構成される。この場合において、塀部は、予めモジュール基板2上に固定されるとともにモジュール基板2内のグランド層に電気的に接続されている。蓋部は、側面に所定の間隔を空けて設けられた複数の突起(エンボス部)を塀部に設けられた開口部(又は窪み等)に嵌合することにより固定される。このエンボス部をシールドの対象となる電磁波の4分の1波長よりも短い間隔で設けることにより、板金シールド3は、外部の電磁波から内部の高周波回路部品4を保護するとともに、内部の高周波回路部品4が発する電磁波を外部に漏らさない効果を有する。しかしながら、このような板金シールド3は、嵌め込み時に生ずる歪み等に起因して、外見上接触しているように見えながら実際にはきちんと接触しておらず、シールドが甘い場合がある。
さらに、上述した電磁シールド構造を構成するにあたり、板金シールド3は、高周波回路部品4との間に接触しない程度の間隙が必要であり、低背化を妨げる要因となる。また、板金シールド3は、塀部と蓋部とを固定するエンボス部の嵌合の構造を必要とする点において、コストや手間がかかるとともに低背化を妨げる一因となりうる。仮に板金シールド3が高周波回路部品4に接触しても問題無い程度の絶縁加工が施されていたとしても、板金シールド3が高周波回路部品4に接触することによりエンボス部の嵌合が不安定になる可能性が考えられるため、板金シールド3は、高周波回路部品4との間にある程度の間隙を確保せざるを得ない。エンボス部の嵌合が外れると、その隙間から電磁波が漏洩する可能性があるからである。そこで、板金シールド3を使用することなく同様のシールド効果を有し、且つ低背化が可能な高周波モジュールの構造が必要とされる。
図9は、従来の高周波モジュールの別の構成例を示す断面図である。当該高周波モジュールは、表面実装型半導体パッケージのBGA(Ball Grid Array)を採用しており、はんだボール5を電極としてモジュール基板2とマザー基板1を電気的に接続している。すなわち、はんだボール5は、信号線あるいはグランド線として両基板を接続している。ただし、図9に示すはんだボール5は、モジュール基板2内のスルーホールを介してグランド層9に接続されているため、グランド線である。モジュール基板2とマザー基板1との間の空間は、周囲をはんだボール5により囲まれキャビティ構造(キャビティ部6)を形成している。モジュール基板2に設けられたグランド層9とはんだボール5とマザー基板1内の図示されないグランド層とにより形成された電磁シールドは、キャビティ部6内でモジュール基板2に実装された高周波回路部品4を電磁的にシールドする。
このように、モジュール基板2とマザー基板1との間にキャビティ構造を形成して高周波回路部品4を内蔵することにより、当該高周波モジュールは、電磁シールドを形成するとともに、板金シールド3を不要として低背化を行うことができる。
特許文献1には、両面に部品を実装するモジュール基板を他のプリント基板に積層して接合する際に、半田付け回数を削減することができるとともに、モジュール基板の実装面積を広げることができるモジュール基板接合方法が記載されている。このモジュール基板接合方法は、両面に所要間隔で半田接合体を配設するとともに、両面の半田接合体を導通させる導通部を形成したスペーサをモジュール基板及び他のプリント基板間に介挿した状態でモジュール基板及び他のプリント基板をスペーサを介して一括半田付けするものである。特許文献1において、スペーサ、モジュール基板、及びプリント基板により囲まれた空間内に半導体部品が設けられた図が記載されている。
特開2001−177235号公報
しかしながら、図9に示すようなBGAによる高周波モジュールにおいて、はんだボール5内を通る信号は、何らシールドが施されておらず、外部からのノイズ源等による影響を受ける可能性があるとともに、外部に対する不要輻射を生ずる可能性がある。また、高周波回路部品4に対する電磁シールド効果を確保するために、はんだボール5は、シールドの対象となる電磁波の波長に応じて隣接する他のはんだボール5との間隔を調節する必要があり、場合によっては当該間隔を極度に狭くする必要がある。さらに、BGAによる半導体パッケージは、一度はんだ付けしてしまうと部分的な修正や交換は非常に困難であり、実装後は内部を確認できないという短所も有する。
特許文献1に記載されているようなスペーサを使用した場合においても上述した問題は依然として残り、スペーサ内を通る信号に対するシールドは不十分である。
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するもので、高周波回路に対して高い電磁シールド性を有するキャビティ構造を構成するとともに自己のスルーホールを流れる信号に対するシールド効果も有するスペーサ基板及び当該スペーサ基板を使用した高周波モジュールを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るスペーサ基板は、絶縁性部材で構成され厚み方向に貫通する開口を有する絶縁基板と、前記絶縁基板の厚み方向の一端面から他端面にかけて設けられた導電性部材であって、前記絶縁基板の前記開口を囲むように離散的に配置される複数のスルーホール配線と、前記絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、前記絶縁基板の外周に前記絶縁基板を囲んで配置されるとともに、一部の前記スルーホール配線に電気的に接続される外周シールド部と、前記絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、前記絶縁基板の前記開口をなす内周に前記開口を囲んで配置されるとともに、一部の前記スルーホール配線に電気的に接続される内周シールド部とを具備することを特徴とする。
また、本発明に係る高周波モジュールは、絶縁性部材で構成され厚み方向に貫通する開口を有する絶縁基板、前記絶縁基板の厚み方向の一端面から他端面にかけて設けられた導電性部材であって、前記絶縁基板の前記開口を囲むように離散的に配置される複数のスルーホール配線、前記絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、前記絶縁基板の外周に前記絶縁基板を囲んで配置されるとともに、一部の前記スルーホール配線に電気的に接続される外周シールド部、及び前記絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、前記絶縁基板の前記開口をなす内周に前記開口を囲んで配置されるとともに、一部の前記スルーホール配線に電気的に接続される内周シールド部を具備するスペーサ基板と、表面に複数の信号端子及び複数のグランド端子が設けられ、前記スペーサ基板が有する前記複数のスルーホール配線の各々が前記複数の信号端子と前記複数のグランド端子とのいずれかに電気的に接続されるとともに、前記スペーサ基板の厚み方向の一端面に接合されて前記開口の内部に収まる位置に高周波回路部品が実装された配線基板とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、小型低背化を実現するとともに、キャビティ内の高周波回路及びスペーサ基板のスルーホール内を通る信号に対する高い電磁シールド効果を得ることができる。
本発明の実施例1の形態の高周波モジュールの構成を示す断面図である。 本発明の実施例1の形態のスペーサ基板の構成を示す図である。 本発明の実施例1の形態の高周波モジュールの側面からの外観を示す図である。 本発明の実施例1の形態の高周波モジュールの信号配線を示す断面図である。 本発明の実施例1の形態の高周波モジュールのシールド構造を示す断面図である。 本発明の実施例1の形態の高周波モジュールのモジュール基板の実装面のパターンを示す図である。 本発明の実施例1の形態の高周波モジュールのモジュール基板に高周波回路部品及びスペーサ基板が実装された様子を示す図である。 従来の高周波モジュールの構成を示す断面図である。 従来の高周波モジュールの別の構成例を示す断面図である。
以下、本発明のスペーサ基板及び高周波モジュールの実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る高周波モジュールの構成を示す断面図である。この高周波モジュールは、図1(a)に示すように、モジュール基板2、高周波回路部品4、及びスペーサ基板8で構成され、マザー基板1に実装されている。モジュール基板2は、本発明の配線基板に対応し、高周波回路部品4を実装するための基板であり、場合に応じて積層構造を有する。なお、本実施例においてモジュール基板2は、半導体素子7を内蔵する素子内蔵基板の構成を有しているが、これは1例を示すものであり、必須の構成ではない。さらに、モジュール基板2は、図1(b)(c)に示すように、グランド層9(ベタGNDパターン)を有する。モジュール基板2は、後述するスペーサ基板8と接触する側にグランド端子を有しており、当該グランド端子にグランド層9がモジュール基板2内を通るスルーホールを介して電気的に接続されている。
スペーサ基板8は、高周波回路部品4が実装されたモジュール基板2とマザー基板1との間に設けられることを目的とする誘電体の基板であり、モジュール基板2の信号端子及びグランド端子とマザー基板1の信号端子及びグランド端子とをそれぞれ電気的に接続するための複数のスルーホールを有する。このスペーサ基板8は、1例としてFR4(ガラスエポキシ基板)を使用することが考えられ、モジュール基板2とマザー基板1との間に設けられた場合に高周波回路部品4の周囲を取り囲むキャビティ部が形成されるような枠状(額縁状)の形状を有している。
言い換えると、スペーサ基板8は、絶縁性部材で構成され厚み方向に貫通する開口を有する絶縁基板と、複数のスルーホール配線と、外壁シールド10aと、内壁シールド10bとを具備しており、当該開口により枠状(額縁状)の形状をなす。また、複数のスルーホール配線は、絶縁基板の厚み方向の一端面から他端面にかけて設けられた導電性部材であって、絶縁基板の開口を囲むように離散的に配置されている。この複数のスルーホール配線の各々は、絶縁部材の貫通孔に対して、内壁面に被膜された配線でもよいし、貫通孔を埋める中実な配線でもよい。この複数のスルーホール配線と、外壁シールド10a及び内壁シールド10bについては後述する。
また、スペーサ基板8は、図1(b)に示すように、外壁表面に設けられた金属による外壁シールド10aを備えている。外壁シールド10aは、本発明の外周シールド部に対応し、絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、絶縁基板の外周に絶縁基板を囲んで配置されるとともに、一部の貫通配線(スルーホール配線)に電気的に接続されている。すなわち、外壁シールド10aは、枠状のスペーサ基板8の外周表面を1周にわたって金属でメッキすることにより構成されており、モジュール基板2内のスルーホールを介してグランド層9に電気的に接続されている。
さらに、スペーサ基板8は、図1(c)に示すように、内壁表面に設けられた金属による内壁シールド10bを備えている。内壁シールド10bは、本発明の内周シールド部に対応し、絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、絶縁基板の開口をなす内周に開口を囲んで配置されるとともに、一部の貫通配線(スルーホール配線)に電気的に接続されている。すなわち、内壁シールド10bは、高周波回路部品4の周囲を囲む枠状のスペーサ基板8の内周全体に金属でメッキすることにより構成されており、外壁シールド10aと同様にモジュール基板2内のスルーホールを介してグランド層9に電気的に接続されている。スペーサ基板8がこれらの外壁シールド10a及び内壁シールド10bを備えている点は、従来技術と異なる点であり、本発明の大きな特徴である。
なお、図1において図示されていないが、スペーサ基板8は、外壁シールド10a及び内壁シールド10b以外にもグランド線に接続された複数のスルーホールを内部に有するとともに、それとは別に信号線に接続された複数のスルーホールも有する。これらのスルーホールについては後述する。
図2は、本発明の実施例1に係るスペーサ基板8の構成を示す図である。図2(a)は、スペーサ基板8を図2(b)におけるAの方向から見た場合の図であり、枠状のスペーサ基板8の内周の壁面が内壁シールド10bにより覆われていることを示す。
図2(b)は、スペーサ基板8を上側から見た図である。枠状のスペーサ基板8は、図2(b)に示すように、各辺に複数の信号端子11及びグランド端子12を有しており、各端子がモジュール基板2上の端子にはんだ付けされる。また、スペーサ基板8は、下側にも同様に複数の信号端子及びグランド端子を有している。これらの下側の信号端子及びグランド端子は、スペーサ基板8内部のスルーホールを介して上側の信号端子11及びグランド端子12に電気的に接続されており、高周波モジュールをマザー基板1に実装する際にマザー基板1上の端子にはんだ付けされる。
図2(c)は、スペーサ基板8を側面から見た場合の図であり、枠状のスペーサ基板8の外周の壁面が外壁シールド10aにより覆われていることを示す。
内壁シールド10bと外壁シールド10aとは、高周波回路部品4及び外部から電磁的にシールドされるように複数のスルーホールを取り囲む構成となっている。
スペーサ基板8に設けられた複数のスルーホールのうちモジュール基板2(あるいはマザー基板1)のグランド端子に接続されるスルーホールの両端は、当該スペーサ基板8の表面に設けられた金属パターン15を介して内壁シールド10b及び外壁シールド10aに電気的に接続されている。言い換えれば、スペーサ基板8のモジュール基板2側に設けられた複数のグランド端子12の各々と、スペーサ基板8のマザー基板1側に設けられた図示されない複数のグランド端子の各々とは、金属パターン15を介して内壁シールド10b及び外壁シールド10aに電気的に接続されている。
外壁シールド10a及び内壁シールド10bは、接地が十分でない場合にはアンテナ化して逆に信号を拾ったりノイズ源となることがあるため、上述したように多点においてグランドに落とすことにより、アンテナ化を回避して電磁シールド効果を高めることが重要である。一方、外壁シールド10a及び内壁シールド10bは、信号端子11に対応した箇所においては、図2に示すように金属パターン15も無く接地もされていない。したがって、枠状のスペーサ基板8に信号端子11が多数連続して設けられると、グランド端子12同士の間が広くなり、外壁シールド10a及び内壁シールド10bに対する接地点の間隔も広くなるため、電磁シールド効果が薄れて発振等の現象が生じる可能性もある。
したがって、グランド端子12同士の間隔は、シールドの対象となる電磁波の波長に応じて適切に設計する必要があり、例えば、シールド対象とする電磁波の4分の1波長以下に設計することが考えられる。あるいは、枠状のスペーサ基板8は、各辺に少なくとも1つのグランド端子12を備えることとし、必要最小限の電磁シールド効果を確保することも有効である。本実施例における枠状の当該スペーサ基板8において、開口を囲む絶縁基板の表面に、スルーホール配線と外壁シールド10a及び内壁シールド10bとを金属パターン15を介して電気的に接続する接続部が複数設けられている。例えば、この複数の接続部の隣り合う間隔は、シールド対象とする(所望の)電磁波を遮蔽するための所定距離以下とする。
図3は、本発明の実施例1に係る高周波モジュール13の側面からの外観を示す図である。本発明の高周波モジュール13は、スペーサ基板8と、高周波回路部品4が実装されたモジュール基板2とを具備し、マザー基板1上に実装されている。ここで、モジュール基板2は、表面に複数の信号端子19及び複数のグランド端子20が設けられており(図6参照)、スペーサ基板8の厚み方向の一端面に接合されている。スペーサ基板8が有する複数のスルーホール配線の各々は、複数の信号端子19と複数のグランド端子20とのいずれかに電気的に接続されている。
図3に示すように、モジュール基板2のモジュール基板側端子パッド16aとスペーサ基板8のスペーサ基板側端子パッド16bとは、はんだ付け等の方法により電気的、物理的に接合されている。このようにして、モジュール基板2の信号端子及びグランド端子とスペーサ基板8の信号端子11及びグランド端子12とは、それぞれ電気的に接続されている。また、スペーサ基板8とマザー基板1との間の接合も同様であり、スペーサ基板側端子パッド16cとマザー基板側端子パッド16dとは、はんだ付け等の方法により電気的、物理的に接合されている。
なお、端子パッドの存在しない場所においては、基板間にわずかな隙間17が存在する。ただし、図3に示す隙間17は、わかりやすく表現するために誇張した記載となっており、実際の隙間17における基板間距離は0.1mmに満たないほどのわずかなものである。隙間17の大きさによっては電磁波の漏洩も考えられるため、設計者は、隙間17の存在も考慮に入れてモジュール基板2の設計を行うことにより、より電磁シールド効果の高い高周波モジュール13を実現することができる。
図4は、マザー基板1上に実装された本発明の実施例1に係る高周波モジュール13の信号配線を示す断面図である。モジュール基板2上に実装された高周波回路部品4は、モジュール基板2、マザー基板1、及び枠状のスペーサ基板8により形成されたキャビティ部内に収納されている。図4に示すように、信号線14は、モジュール基板2上の高周波回路部品4とマザー基板1とをスペーサ基板8内に設けられたスルーホールを介して電気的に接続する。
なお、スペーサ基板8は、自己が有する複数のスルーホールと高周波回路部品4とが内壁シールド10bにより互いに電磁的にシールドされるように、自己の形状である枠の内側に高周波回路部品4が配置される位置でモジュール基板2と接合している。すなわち、高周波回路部品4は、スペーサ基板8を貫通する開口の内部に収まるように、モジュール基板2に実装されている。
図5は、マザー基板1上に実装された本発明の実施例1に係る高周波モジュール13のシールド構造を示す断面図である。上述したように、モジュール基板2は、スペーサ基板8に接触する側に設けられた自己のグランド端子に電気的に接続されたグランド層9を備える。また、スペーサ基板8もモジュール基板2に接触する側にグランド端子12を備えており、両グランド端子の端子パッドが半田付けにより接合されている。
スペーサ基板8のグランド端子12は、内部を通るスルーホール、外壁シールド10a、及び内壁シールド10bに電気的に接続されている。高周波モジュール13がマザー基板1に実装される際には、いずれのグランド経路もマザー基板1内のグランド層18に電気的に接続される。
スペーサ基板8は、自己の厚み方向の他端面がマザー基板1に接合されている。また、外壁シールド10a及び内壁シールド10bに電気的に接続されたスルーホール配線は、マザー基板1が有するグランド層18に電気的に接続されている。さらに、スペーサ基板8(高周波モジュール13)は、モジュール基板2のグランド層9、内壁シールド10b、及びグランド層18が高周波回路部品4を取り囲むようにマザー基板1に実装されている。
高周波モジュール13は、マザー基板1に実装されることで、グランド層9、内壁シールド10b、及びマザー基板1が有するグランド層18により高周波回路部品4を取り囲む電磁シールド空間を形成する。具体的には、高周波モジュール13をマザー基板1に実装することで、スペーサ基板8が有する複数のスルーホールのうち内壁シールド10b及び外壁シールド10aに電気的に接続されているスルーホールの他端がマザー基板1が有するグランド端子のいずれかに電気的に接続され、高周波モジュール13は、上述した電磁シールド空間を形成する。当該電磁シールド空間は、高周波回路部品4を外部の電磁波(ノイズ)から保護するとともに、高周波回路部品4の不要輻射が外部に漏洩するのを防止する。さらに、モジュール基板2が図1(a)に示すような素子内蔵基板である場合にも、当該電磁シールド空間は、半導体素子7を収容し、電磁的にシールドする。
なお、モジュール基板2に設けられたグランド層9やマザー基板1内のグランド層18は、高周波の特性に影響を与えないように、半導体等の高周波回路部品4に近接しないように距離をとって設計される。
次に、上述のように構成された本実施の形態の作用を説明する。まず、本実施例における高周波モジュール13の製造工程の1例について述べる。図6は、本発明の実施例1に係る高周波モジュール13のモジュール基板2の実装面のパターンを示す図である。モジュール基板2は、例えば10mm角のプリント基板であるため、実際には、1枚の広いプリント基板(親基板)から複数のモジュール基板2が多面取りされる。
図6に示すモジュール基板2のパターンは、スペーサ基板8と接続する側を示しており、複数の信号端子19及び周囲のグランドパターンと接続された複数のグランド端子20を有する。これらの端子パッド及び高周波回路部品4が実装される箇所には、予めはんだペーストが塗布されている。
図7は、本発明の実施例1に係る高周波モジュール13のモジュール基板2に高周波回路部品4及びスペーサ基板8が実装された様子を示す図である。図7に示すように、枠状のスペーサ基板8は、モジュール基板2の周縁部(複数の信号端子19及びグランド端子20)を覆うように額縁状に実装され、モジュール基板2の中央部に高周波回路部品4を設けるためのキャビティ空間を形成する。
高周波モジュール13は、親基板内に多面取りされた複数のモジュール基板2の各々の実装面にスペーサ基板8及び高周波回路部品4を実装したものをリフロー炉の中で過熱してはんだを溶かした後に冷却することによりはんだ付けし、その後、親基板から各モジュール基板2毎に裁断して得られる。このようにして得られた高周波モジュール13は、予めはんだペーストが塗布されたマザー基板1上に実装され、再びリフロー炉ではんだ付けされる。
これにより、高周波回路部品4が内蔵されたキャビティ部やモジュール基板2内の半導体素子7とスペーサ基板8内のスルーホールを通る信号線14とパッケージ外との間におけるアイソレーションを強化することができ、電磁結合に伴う特性変動や帰還による発振等の弊害を防止することができる。
具体的に説明すると、高周波回路部品4(あるいは半導体素子7)は、モジュール基板2のグランド層9、マザー基板1のグランド層18、及び内壁シールド10bにより囲まれて構成された電磁シールド空間内に設けられているため、パッケージ外部の電磁波(ノイズ)の影響を受けない。さらに、当該電磁シールド空間は、高周波回路部品4により発生した電磁波が不要輻射として外部に漏洩するのを防止する。
また、内部シールド10bは、高周波回路部品4とスペーサ基板8内のスルーホールとの間のアイソレーションを十分にとることができ、高周波回路部品4により発生した電磁波がスペーサ基板8内のスルーホールを通る信号に影響を与えるのを防止する。その一方で、内部シールド10bは、スペーサ基板8内のスルーホールを通る信号により発生した電磁波が高周波回路部品4に影響を与えるのを防止する。
また、外部シールド10aは、パッケージ外部とスペーサ基板8内のスルーホールとの間のアイソレーションを十分にとることができ、パッケージ外の電磁波(ノイズ)がスペーサ基板8内のスルーホールを通る信号に影響を与えるのを防止する。その一方で、外部シールド10aは、スペーサ基板8内のスルーホールを通る信号により発生した電磁波がパッケージ外部に不要輻射として漏洩するのを防止する。
その際、これらの外壁シールド10a及び内壁シールド10bは、複数のグランド端子12に対応して設けられた金属パターン15を介して多点においてグランドに接続されているため、より電磁シールド効果を高めてアイソレーションを十分にとることができる。
上述のとおり、本発明の実施例1の形態に係るスペーサ基板8及び高周波モジュール13によれば、高周波回路に対して高い電磁シールド性を有するキャビティ構造を構成するとともに、スペーサ基板8のスルーホールを流れる信号に対する高いシールド効果も得ることができる。
本発明の高周波モジュール13は、マザー基板1に実装した際に枠状のスペーサ基板8に囲まれたキャビティ部を構成して高周波回路部品4を収容するとともに、当該キャビティ部及びモジュール基板2に内蔵された半導体素子7に対してマザー基板1のグランド層18、スペーサ基板8の外壁シールド10a,内壁シールド10b、及びモジュール基板2のグランド層9を利用した電磁シールド空間を構成するため、板金シールドレス化により小型低背化を実現することができる。
特に、外壁シールド10a及び内壁シールド10bは、キャビティ内部の高周波回路部品4とパッケージ外部との間に二重の壁となってアイソレーションをとり、高周波回路部品4に対する強固な電磁シールド構造を構成する。
また、スペーサ基板8は、外壁シールド10a及び内壁シールド10bを備えることにより、自己のスペーサ基板8内のスルーホールを通る信号に対する高い電磁シールド効果を有し、パッケージ外部からの電磁波(ノイズ)や高周波回路部品4による電磁波の影響を排除するのみならず、当該スルーホールを通る信号による電磁波がパッケージ外部やキャビティ内部に漏洩することを防止する。
さらに、スルーホール配線と外壁シールド10a及び内壁シールド10bとが電気的に接続された接続部が開口を囲む絶縁基板の表面に複数設けられ、当該複数の接続部の隣り合う間隔が所望の電磁波を遮蔽するための所定距離以下になるように構成されることにより、電磁シールド効果を高めることができる。また、例えば、枠状のスペーサ基板8の各辺は、金属パターン15を介して外壁シールド10a及び内壁シールド10bに電気的に接続されたグランド端子用のスルーホールを少なくとも1つ具備するとした場合でも、外壁シールド10a及び内壁シールド10bに対する接地点の間隔が必要以上に広くなるのを防止し、電磁シールド効果を高めることができる。
すなわち、本実施例のスペーサ基板8及び高周波モジュール13は、小型低背化とEMI・干渉対策の両立を図るものであり、例えば小型で高性能な無線を搭載したシステムを実現することができる。
本発明は、携帯型パソコンや携帯電話等に利用される高周波回路を備える高周波モジュール及び当該高周波モジュールに使用されるスペーサ基板に適用可能である。
1…マザー基板、2…モジュール基板、3…板金シールド、4…高周波回路部品、5…はんだボール、6…キャビティ部、7…半導体素子、8…スペーサ基板、9…グランド層、10a…外壁シールド、10b…内壁シールド、11…信号端子、12…グランド端子、13…高周波モジュール、14…信号線、15…金属パターン、16a…モジュール基板側端子パッド、16b,16c…スペーサ基板側端子パッド、16d…マザー基板側端子パッド、17…隙間、18…グランド層、19…信号端子、20…グランド端子。

Claims (4)

  1. 絶縁性部材で構成され厚み方向に貫通する開口を有する絶縁基板と、
    前記絶縁基板の厚み方向の一端面から他端面にかけて設けられ、前記絶縁基板の前記開口を囲むように離散的に配置される複数のスルーホール配線と、
    前記絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、前記絶縁基板の外周に前記絶縁基板を囲んで配置されるとともに、一部の前記スルーホール配線に電気的に接続される外周シールド部と、
    前記絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、前記絶縁基板の前記開口をなす内周に前記開口を囲んで配置されるとともに、一部の前記スルーホール配線に電気的に接続される内周シールド部と、
    を具備することを特徴とするスペーサ基板。
  2. 前記開口を囲む前記絶縁基板の表面に、前記スルーホール配線と前記外周シールド部及び前記内周シールド部とを電気的に接続する接続部が設けられたことを特徴とする請求項1記載のスペーサ基板。
  3. 絶縁性部材で構成され厚み方向に貫通する開口を有する絶縁基板、前記絶縁基板の厚み方向の一端面から他端面にかけて設けられ、前記絶縁基板の前記開口を囲むように離散的に配置される複数のスルーホール配線、前記絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、前記絶縁基板の外周に前記絶縁基板を囲んで配置されるとともに、一部の前記スルーホール配線に電気的に接続される外周シールド部、及び前記絶縁基板の厚みとほぼ同じ幅であり、前記絶縁基板の前記開口をなす内周に前記開口を囲んで配置されるとともに、一部の前記スルーホール配線に電気的に接続される内周シールド部を具備するスペーサ基板と、
    表面に複数の信号端子及び複数のグランド端子が設けられ、前記スペーサ基板が有する前記複数のスルーホール配線の各々が前記複数の信号端子と前記複数のグランド端子とのいずれかに電気的に接続されるとともに、前記スペーサ基板の厚み方向の一端面に接合されて前記開口の内部に収まる位置に高周波回路部品が実装された配線基板と、
    を具備することを特徴とする高周波モジュール。
  4. 前記配線基板は、自己の前記複数のグランド端子に電気的に接続されたグランド層を具備し、
    前記スペーサ基板は、自己の厚み方向の他端面がマザー基板に接合されるとともに、前記外周シールド部及び前記内周シールド部に電気的に接続された前記スルーホール配線が前記マザー基板が有するグランド層に電気的に接続され、前記配線基板のグランド層、前記内周シールド部、及び前記マザー基板が有するグランド層が前記高周波回路部品を取り囲むように前記マザー基板に実装されることを特徴とする請求項3記載の高周波モジュール。
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JP2016031968A (ja) * 2014-07-28 2016-03-07 ローム株式会社 半導体装置

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