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JP2010210070A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置 Download PDF

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JP2010210070A
JP2010210070A JP2009059899A JP2009059899A JP2010210070A JP 2010210070 A JP2010210070 A JP 2010210070A JP 2009059899 A JP2009059899 A JP 2009059899A JP 2009059899 A JP2009059899 A JP 2009059899A JP 2010210070 A JP2010210070 A JP 2010210070A
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Taira Iraha
平 伊良波
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】無段変速機の実変速比を目標変速比に追従させる際の追従性を向上させることのできる無段変速機の制御装置を提供する。
【解決手段】無段変速機4の実変速比Rγを目標変速比Tγとするための指示圧Pinは、フィードフォワード圧Pinff及びフィードバック圧Pinfbに基づき算出される。無段変速機4に個体差や経年劣化等が生じている場合には、それによる実変速比Rγと目標変速比Tγとの間の定常的なずれをフィードバック圧Pinfbの増減を通じてなくすことが可能である。そして、無段変速機4の定常運転時、フィードバック圧Pinfbが初期値「0」から離れているときには、そのフィードバック圧Pinfbが上記定常的なずれに対応した値となる学習値G(i)として記憶され、以後は同学習値G(i)がフィードフォワード圧Pinffに反映される。
【選択図】図1

Description

本発明は、無段変速機の制御装置に関する。
自動車等の車両においては、内燃機関と車輪との間の回転伝達経路上に、車輪側の回転速度と内燃機関側の回転速度との比である変速比を変更するための変速機として、ベルト式の無段変速機を設けたものが知られている。
こうした無段変速機は、ベルトを巻き掛けたプライマリプーリとセカンダリプーリとを備えており、それらプーリに作用する油圧の調整を通じて変速比の調整を行う。プライマリプーリ及びセカンダリプーリのうち、セカンダリプーリは、上記油圧の作用を通じて生じる推力により上記ベルトを滑らないよう挟むものである。また、プライマリプーリは、上記油圧の作用を通じて生じる推力により駆動されて同プーリの回転中心から上記ベルトまでの距離を変更し、それによって無段変速機の変速比を調整するものである。なお、上記無段変速機における変速比の調整は、具体的には、無段変速機の実変速比を目標変速比とするための指示圧を算出し、その算出された指示圧に基づいて上記プライマリプーリに作用する油圧を調整することによって実現される。
プライマリプーリに作用する油圧を調整するための指示圧を算出する際には、例えば特許文献1に示されるように、目標変速比の実現に必要とされる上記油圧に対応する値として算出されるフィードフォワード圧が用いられる。ただし、このように算出される指示圧に基づきプライマリプーリに作用する油圧を調整したとしても、無段変速機の実変速比を必ずしも目標変速比とすることができるとは限らない。これは、無段変速機には個体差や経年劣化等が生じることは避けられず、そうした個体差や経年劣化の分だけ、上記算出される指示圧が実変速比を目標変速比とする値としての適正値からずれるためである。
また、特許文献1には、無段変速機の実変速比が目標変速比となるようプライマリプーリに作用する油圧のフィードバック制御を行うことも開示されている。こうしたフィードバック制御は、例えば以下のように行うことが考えられる。すなわち、プライマリプーリに作用する油圧の指示圧を算出する際、上記フィードフォワード圧だけでなくフィードバック圧も用いて同算出を行うようにし、無段変速機の実変速比と前記目標変速比との偏差に基づき同偏差が「0」に近づくようフィードバック圧を増減させる。このように増減されるフィードバック圧を用いて上記指示圧を算出し、その指示圧に基づきプライマリプーリに作用する油圧を調整することにより、無段変速機の個体差や経年劣化等の分だけ指示圧が適正値からずれるおそれのある場合でも、そのずれを上記フィードバック圧の増減を通じてなくすことができる。
特開2005−315374公報(段落[0020]〜[0030]、[0004]、[0005])
上述したように、フィードフォワード圧とフィードバック圧とに基づき指示圧を算出することで、その指示圧が無段変速機の個体差や経年劣化等の分だけ無段変速機の実変速比を目標変速比とするための適正値に対しずれることが抑制され、実変速比が上記個体差や経年劣化等の分だけ目標変速比に対しずれることが抑制されるようにはなる。なお、無段変速機の個体差や経年劣化等による実変速比の目標変速比に対するずれは定常的なものであり、その定常的なずれが上記フィードバック圧の増減を通じてなくなったときには、同フィードバック圧が上記定常的なずれに対応した値に収束した状態となる。
ただし、目標変速比は車両の運転状態等により大きく変動するため、実変速比を上記変動する目標変速比とすべくフィードバック圧が増減されると、同フィードバック圧も大きく変動することになる。このように大きく変動するフィードバック圧は、無段変速機の個体差や経年劣化等による実変速比の目標変速比に対する定常的なずれに対応した値へと速やかに収束させることが難しい値であり、上記定常的なずれに対応した値への収束が遅れることは避けられない。従って、フィードバック圧における上記定常的なずれに対応する値への収束に遅れが生じる分、上記変動する目標変速比に対し無段変速機の実変速比を追従させる際の追従性が低下する。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、無段変速機の実変速比を目標変速比に追従させる際の追従性を向上させることのできる無段変速機の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、ベルトが巻き掛けられたプライマリプーリとセカンダリプーリとの一方のプーリを油圧により駆動させて同プーリの回転中心から前記ベルトまでの距離を変更することにより変速比が調整される無段変速機に適用され、同無段変速機の実変速比を目標変速比とするための前記油圧の指示圧を算出し、その指示圧に基づき前記プーリに作用する油圧を調整する無段変速機の制御装置において、前記指示圧を、前記目標変速比の実現に必要とされる前記油圧として算出されるフィードフォワード圧、及び、前記実変速比と前記目標変速比との偏差に基づき同偏差を「0」に近づけるよう増減するフィードバック圧に基づき算出する算出手段と、前記無段変速機の入力回転速度が一定となる状態が定常運転と判断できるほど長く続いたとき、前記フィードバック圧の絶対値が予め定められた判定値以上であることを条件に、同フィードバック圧を学習値として記憶する学習手段と、前記記憶された学習値を前記算出手段により前記指示圧の算出が行われる際に前記フィードフォワード圧に反映させる反映手段と、を備えることを要旨とした。
無段変速機における実変速機の目標変速比への調整は、フィードフォワード圧及びフィードバック圧に基づき目標圧を算出し、その目標圧に基づきプライマリプーリに作用する油圧を調整することによって行われる。無段変速機の個体差や経年劣化等による影響に関しては、算出されるフィードフォワード圧の目標変速比の実現に必要とされる値に対する増大もしくは減少が生じ、フィードフォワード圧に基づき算出される指示圧が無段変速機の実変速比を目標変速比とするための適正値に対しずれた値となるということに現れる。こうした指示圧の適正値に対するずれは、実変速機と目標変速比との偏差に基づき同偏差を「0」に近づけるよう上記指示圧の算出に用いられるフィードバック圧が増減されることによって抑制される。そして、定常運転と判断されたときには、上記のように増減されるフィードバック圧が無段変速機の個体差や経年劣化等による実変速比の目標変速比に対する定常的なずれに対応した値に収束した状態となる。
仮に、こうしたフィードバック圧の増減だけで上記指示圧を適正値に調整し、無段変速機の個体差や経年劣化等による実変速比の目標変速比に対する定常的なずれを抑制しようとした場合、次のような不具合が生じることは避けられない。すなわち、目標変速比が大きく変動すると、実変速比を上記変動する目標変速比とすべくフィードバック圧も大きく変動するが、このように大きく変動するフィードバック圧は上記定常的なずれに対応した値へと速やかに収束させることが難しい値であって同収束に遅れが生じる。そして、フィードバック圧における上記定常的なずれに対応する値への収束に遅れが生じる分、上記変動する目標変速比に対し無段変速機の実変速比を追従させる際の追従性が低下する。
上記構成によれば、定常運転と判断されたとき、フィードバック圧が判定値以上であることを条件に、同フィードバック値が学習値として記憶される。こうして記憶された学習値は、無段変速機の実変速比の目標変速比に対する上記定常的なずれに対応した値となる。そして、学習値が上記定常的なずれに対応した値として記憶された後には、同記憶された学習値が常にフィードフォワード圧に反映され、その学習値の反映されたフィードフォワード圧に基づき指示圧を算出することで、同指示圧が上記定常的なずれをなくすことの可能な値として算出されることとなる。従って、このように算出される指示圧に基づきプライマリプーリに作用する油圧を調整することにより、目標変速比が大きく変動するとしても上述したような不具合が生じること、すなわち目標変速比に対し無段変速機の実変速比を追従させる際の追従性が低下するという不具合が生じることは抑制される。これにより、目標変速比に対し無段変速機の実変速比を追従させる際の追従性を向上させることができる。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリのうち、前記セカンダリプーリは油圧の作用を通じて生じる推力により前記ベルトを滑らないように挟むものであり、前記プライマリプーリは前記指示圧に基づき調整される油圧の作用を通じて生じる推力により駆動されて同プーリの回転中心から前記ベルトまでの距離を変更するものであり、前記フィードフォワード圧は、前記セカンダリプーリの推力と前記プライマリプーリの推力との比であって定常運転時に前記実変速比を前記目標変速比に保持可能なときの上記比を表す値である推力比に基づき算出されるものであり、前記推力比は、前記セカンダリプーリの実際の推力における前記ベルトの滑りを生じさせないための必要最小値に対する余裕度を表すセーフティファクタ、及び前記目標変速比に基づき、算出されるものとした。
無段変速機の個体差や経年劣化等による影響は、例えば、上記推力比における実値と算出値とがずれるというかたちで現れる。この場合、推力比に基づき算出されるフィードフォワード圧が目標変速比の実現に必要とされる値に対し大きすぎる値もしくは小さすぎる値になり、フィードフォワード圧に基づき算出される指示圧が無段変速機の実変速比を目標変速比とするための適正値に対しずれた値となる。その結果、無段変速機の個体差や経年劣化等による影響が、上記指示圧に基づきプライマリプーリに作用する油圧を調整したときの無段変速機における実変速比の目標変速比に対する定常的なずれとして現れる。上記構成によれば、こうした定常的なずれに対応する値として学習値が記憶され、以後は同学習値が常にフィードフォワード圧に反映される。そして、上記学習値の反映されたフィードフォワード圧に基づき指示圧を算出することで、同指示圧が上記定常的なずれをなくすことの可能な値として算出されることとなる。従って、このように算出される指示圧に基づきプライマリプーリに作用する油圧を調整することにより、目標変速比が大きく変動するとしても、その目標変速比に対し無段変速機の実変速比を追従させる際の追従性を向上させることができる。
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記学習値は、前記目標変速比及び前記セーフティファクタに基づき区画された複数の学習領域毎に用意され、前記学習手段は、前記無段変速機の入力回転速度が一定となる状態が定常運転と判断できるほど長く続いたとき、前記フィードバック圧の絶対値が予め定められた判定値以上であることを条件に、同フィードバック圧を現在の目標変速比及びセーフティファクタに対応する学習領域の学習値として記憶し、前記反映手段は、前記算出手段により前記指示圧の算出が行われる際、現在の目標変速比及びセーフティファクタに対応する学習領域の学習値を前記フィードフォワード圧に反映させることを要旨とした。
無段変速機の個体差や経年劣化等による影響は、目標変速比やセーフティファクタによって変わるため、上記影響に起因する無段変速機における実変速比の目標変速比に対する定常的なずれも目標変速比やセーフティファクタによって変わる。上記構成によれば、目標変速比及びセーフティファクタに基づき区画された複数の学習領域毎に学習値が用意され、それら学習値が上記定常的なずれに対応した値として各学習領域毎に記憶される。そして、現在の目標変速比及びセーフティファクタに対応する学習領域の学習値がフィードフォワード圧に反映され、同フィードフォワード圧に基づきプライマリプーリに作用する油圧の調整に用いられる指示圧が算出される。このため、現在の目標変速比やセーフティファクタが所定の学習領域から別の学習領域へと変化すると、それに合わせてフィードフォワード圧に反映される学習値も上記所定の学習領域に対応したものから上記別の学習領域に対応したものに切り換えられる。従って、現在の目標変速比やセーフティファクタが上記のように変化し、無段変速機の個体差や経年劣化等による実変速比の目標変速比に対する定常的なずれへの影響が変わったとしても、上記フィードフォワード圧に基づき指示圧を算出することで、同指示圧が的確に上記定常的なずれをなくすことの可能な値となるように算出される。
請求項4記載の発明では、請求項3記載の発明において、前記複数の学習領域のうち前記学習値の記憶が行われた領域の数をカウントし、同カウントした値が判定値以上であるとき、前記フィードバック圧の増減を停止する停止手段を更に備えた。
複数の学習領域全部のうち、ある程度の数の学習領域で学習値の記憶が行われれば、目標変速比に対し無段変速機の実変速比を追従させる際の追従性を向上させることができるという、上述した効果が得られるようになる。上記構成によれば、学習値の記憶が行われた学習領域の数が増えて上記効果が得られるようになったとき、フィードバック圧の増減を停止させて指示圧を算出する際の算出手段の負荷を軽減することが可能になる。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、前記停止手段は、前記フィードバック圧の増減の停止中にあって、前記プライマリプーリに作用する油圧を前記指示圧に基づき調整して実変速比を目標変速比とする際、前記目標変速比に対する前記実変速比のオーバーシュート、アンダーシュート、またはハンチングが生じていると判断されたときには、前記カウントした値を初期値「0」にリセットするとともに前記フィードバック圧の増減の停止を解除して同増減を再開することを要旨とした。
フィードバック圧の増減停止中、無段変速機の経年劣化が進んで同経年劣化の影響が大きくなる等、無段変速機の実変速比の目標変速比に対する定常的なずれが変化する(この例では大きくなる)と、記憶された学習値が上記定常的なずれに対応する値として不適切な値となる。この場合、上記学習値の反映されるフィードフォワード圧に基づき指示圧を算出しても、その指示圧が上記定常的なずれをなくすことの可能な値とはならなくなる。このため、プライマリプーリに作用する油圧を上記指示圧に基づき調整して実変速比を目標変速比とする際、目標変速比に対する実変速比のオーバーシュート、アンダーシュート、またはハンチングが生じるおそれがある。上記構成によれば、こうしたオーバーシュート、アンダーシュート、またはハンチングが生じていると判断されたとき、フィードバック圧の増減が再開され、各学習領域での学習値の記憶がやり直されることとなる。従って、フィードバック圧の増減停止中に無段変速機の実変速比の目標変速比に対する定常的なずれが変化したとしても、それに合わせて学習値を上記変化後の定常的なずれに対応した値として適切な値に記憶し直すことができる。
第1実施形態の制御装置が適用される自動車の駆動系を示す概略図。 油圧制御回路における無段変速機を駆動する部分の油圧回路図。 学習値の記憶手順を示すフローチャート。 学習領域を示す表。 指示圧の算出手順を示すフローチャート。 (a)〜(d)は、入力回転速度、フィードバック圧、フィードフォワード圧、及び変速比の推移を示すフローチャート。 第2実施形態における学習値の記憶手順を示すフローチャート。 無段変速機の実変速比及び目標変速比の推移を示すタイムチャート。 無段変速機の実変速比及び目標変速比の推移を示すタイムチャート。
[第1実施形態]
以下、本発明を、自動車に搭載されるベルト式の無断変速機に具体化した第1実施形態について、図1〜図6に従って説明する。
図1に示されるように、自動車の駆動系においては、エンジン1の回転がトルクコンバータ2、前後進切換装置3、及び無段変速機(CVT)4等を介して、車輪に伝達されることとなる。
エンジン1においては、その吸気通路5に設けられたスロットルバルブ6の開度(スロットル開度)が、自動車の運転者によって操作されるアクセルペダル7の踏み込み量(アクセル踏込量)など、運転者のエンジン1に対する出力要求に応じて制御される。このスロットル開度制御によってエンジン1の吸入空気量が調整されるとともに、同吸入空気量に対応した量の燃料噴射が燃料噴射弁13によって行われる。そして、エンジン1の燃焼室内に充填される燃料と空気とからなる混合気の量が調整され、これによりエンジン出力が変更される。従って、エンジン出力の制御は、スロットルバルブ6の開度制御を通じた吸入空気量の調整によって実現されることとなる。
トルクコンバータ2は、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト1aに連結されたポンプ翼車8と、前後進切換装置3及び無段変速機4にタービンシャフト9を介して連結されたタービン翼車10とを備え、流体を介してポンプ翼車8とタービン翼車10との間の回転伝達を行うようになっている。ポンプ翼車8にはオイルポンプ11が連結されている。このオイルポンプ11は、ポンプ翼車8の回転(エンジン回転)に基づき駆動され、無段変速機4を油圧駆動したり前後進切換装置3を作動させたりするためのオイルを吐出する。なお、オイルポンプ11のオイル吐出圧についてはエンジン回転速度が大となるほど高くなる。
前後進切換装置3は、無段変速機4の入力軸4aに対するタービンシャフト9からの入力回転の方向を正回転方向と逆回転方向との間で切り換えたり、当該入力軸4aへのタービンシャフト9からの回転の入力を遮断したりするものである。こうした前後進切換装置3の作動は、自動車の運転者によるシフトレバー28の操作に基づき、オイルポンプ11のオイル吐出圧を元に行われる。
無段変速機4は、自動車の駆動系におけるエンジン1と車輪との間の回転伝達経路上に設けられ、車輪側の回転速度とエンジン1側の回転速度との比である変速比を変更すべく駆動されるものである。こうした無段変速機4は、入力軸4aに設けられたプライマリプーリ18と、出力軸4bに設けられたセカンダリプーリ19と、それらプーリ18,19に巻き掛けられたベルト20とを備えている。無段変速機4における変速比の調整は、油圧制御回路21を通じてプライマリプーリ18及びセカンダリプーリ19に作用する油圧を調整することで実現される。
無段変速機4のセカンダリプーリ19は、上記油圧の作用を通じて同プーリ19の中心線方向に生じる推力により、上記ベルト20のプーリ18,19に対する滑りが生じないよう同ベルト20を挟むものである。詳しくは、セカンダリプーリ19は、固定シーブ19a及び可動シーブ19bを備えており、上記油圧を可動シーブ19bに作用させることにより同可動シーブ19bに上記中心線方向への推力を生じさせ、可動シーブ19bと固定シーブ19aとの間に上記ベルト20をプーリ18,19に対する滑りが生じないよう挟む。
また、プライマリプーリ18は、上記油圧の作用を通じて同プーリ18の中心線方向に生じる推力により、同中心線方向に駆動されるものである。詳しくは、プライマリプーリ18は、固定シーブ18a及び可動シーブ18bを備えており、上記油圧を可動シーブ18bに作用させることにより同可動シーブ18bに上記中心線方向への推力を生じさせ、可動シーブ18bを固定シーブ18aに対し上記ベルト20を間に挟んだ状態で接近・離間させる。こうしたプライマリプーリ18の駆動を通じて同プーリ18の回転中心から上記ベルト20までの距離が変更され、それによって無段変速機4における変速比の調整が行われる。
ここで、油圧制御回路21における無段変速機4の駆動を行う部分の詳細について図2を参照して説明する。
油圧制御回路21においては、オイルポンプ11から吐出されたオイルが油路31に供給される。この油路31は、無段変速機4のプライマリプーリ18にオイルを供給して同プーリ18に油圧を作用させるとともに、無段変速機4のセカンダリプーリ19にオイルを供給して同プーリ19に対し油圧を作用させるためのものである。
油圧制御回路21には、オイルポンプ11のオイル吐出圧を無段変速機4の油圧駆動等に用いられる油圧であるライン圧に調圧するプライマリレギュレータバルブ32が設けられている。更に、油圧制御回路21には、上記ライン圧を元にしてプライマリプーリ18に作用する油圧を調圧するプライマリプーリコントロールバルブ35と、同じくライン圧を元にしてセカンダリプーリ19に作用する油圧を調圧するセカンダリプーリコントロールバルブ33とが設けられている。プライマリプーリコントロールバルブ35はリニアソレノイドバルブ36により油圧を利用して駆動制御され、セカンダリプーリコントロールバルブ33はリニアソレノイドバルブ34により油圧を利用して駆動制御される。
セカンダリプーリ19に作用する油圧の調整に関しては、リニアソレノイドバルブ34の駆動制御を通じて、上記油圧の作用に基づき同プーリ19(図1)の中心線方向に生じる推力がベルト20とプーリ18,19との間に滑りを生じさせることのない値となるように行われる。また、プライマリプーリ18に作用する油圧の調整に関しては、リニアソレノイドバルブ36の駆動制御を通じて、上記油圧の作用に基づき同プーリ18(図1)の中心線方向に生じる推力が所望の変速比(目標変速比)を実現可能な値となるように行われる。例えば、変速比をロー側に変更しようとする際にはプライマリプーリ18の上記推力が小となるよう同プーリ18に作用する油圧が小とされ、変速比をハイ側に変更しようとする際にはプライマリプーリ18の上記推力が大となるよう同プーリに作用する油圧が大とされる。
次に、本実施形態における自動車の制御装置の電気的構成について、図1を参照して説明する。
この制御装置は、エンジン1の運転制御を行うエンジンコントロールコンピュータ25を備えている。このエンジンコントロールコンピュータ25には、前後進切換装置3の制御を行うとともに油圧制御回路21を制御して無段変速機4を油圧駆動するトランスミッションコントロールコンピュータ26が互いの間で通信可能に接続されている。
エンジンコントロールコンピュータ25には、アクセルペダル7の踏み込み量(アクセル踏込量)を検出するアクセルポジションセンサ27からの検出信号、及びスロットルバルブ6の開度を検出するスロットルポジションセンサ12からの検出信号が入力される。エンジンコントロールコンピュータ25は、アクセル踏込量等に基づきスロットルバルブ6を開度制御することによってエンジン1の吸入空気量を調整するとともに、吸入空気量に対応した量の燃料が噴射されるよう燃料噴射弁13を駆動して燃料噴射量制御を行う。エンジン1においては、こうしたスロットルバルブ6の開度制御による吸入空気量の調整を通じてエンジン出力が調整されるようになる。
一方、トランスミッションコントロールコンピュータ26には、セカンダリプーリ19に作用する油圧を検出する油圧センサ16からの検出信号、及びシフトレバー28の操作位置に対応した位置情報等が入力される。更に、トランスミッションコントロールコンピュータ26には、無段変速機4の入力回転速度(入力軸4aの回転速度)を検出する入力回転速度センサ29からの検出信号、及び無段変速機4の出力回転速度(出力軸4bの回転速度)を検出する出力回転速度センサ30からの検出信号等も入力される。そして、トランスミッションコントロールコンピュータ26は、油圧制御回路21の制御を通じて、無段変速機4の駆動及び前後進切換装置3の駆動を行う。
次に、無段変速機4を駆動するための油圧制御について説明する。
こうした油圧制御では、プーリ18,19に対するベルト20の滑りを抑制するためのセカンダリプーリ19に作用する油圧の調整、及び目標変速比を実現するためのプライマリプーリ18に作用する油圧の調整が行われる。
セカンダリプーリ19に作用する油圧の調整は、同油圧の指示圧TPout に基づき行われる。この指示圧TPout は、セカンダリプーリ19の上記推力の目標値である目標推力TWout 、及び同プーリ19に作用する油圧を受ける同プーリ19(可動シーブ19b)の受圧面積Aout に基づき、次の式(1)を用いて算出される。
TPout =TWout /Aout …(1)
TPout :セカンダリプーリに作用する油圧の指示圧
TWout :セカンダリプーリの目標推力
Aout :セカンダリプーリの受圧面積
式(1)の目標推力TWout は、無段変速機4の入力軸4aに入力されるトルクの推定値である推定入力トルクTt、及び同無段変速機4の実変速比Rγに基づき、ベルト20とプーリ18,19との間に滑りを生じさせることのない値となるよう算出される。なお、ここで用いられる推定入力トルクTtはエンジン1のスロットル開度に基づき求められ、実変速比Rγは無段変速機4の出力回転速度Nout 及び入力回転速度Ninに基づきそれらの比(Nout /Nin)として求められる。そして、式(1)を用いて算出される指示圧TPout に基づきセカンダリプーリ19に作用する油圧を調整することで、ベルト20のプーリ18,19に対する滑りが抑制されるようになる。
一方、プライマリプーリ18に作用する油圧の調整は、無段変速機4の実変速比Rγを目標変速比Tγとするための上記油圧の指示圧Pinに基づき行われる。ちなみに、無段変速機4の目標変速比Tγは、シフトレバー28の位置、アクセル踏込量、及び車速等に基づき、例えばエンジン1の燃費が最善となる変速比として設定される。なお、上記車速は出力回転速度Nout に基づき求められる。そして、上記指示圧Pinは、目標変速比Tγの実現に必要とされる上記油圧として算出されるフィードフォワード圧Pinff、及び、実変速比Rγと目標変速比Tγとの偏差Δγに基づき同偏差Δγを小さくするよう増減するフィードバック圧Pinfbに基づき、次の式(2)を用いて算出される。
Pin=Pinff+Pinfb …(2)
Pin :プライマリプーリに作用する油圧の指示圧
Pinff:フィードフォワード圧
Pinfb:フィードバック圧
式(2)を用いて算出される指示圧Pinに基づきプライマリプーリ18に作用する油圧を調整することで、同プーリ18が駆動されて同プーリ18の回転中心からベルト20までの距離が調整され、それによって無段変速機4の実変速比Rγが目標変速比Tγとされる。
なお、仮に指示圧Pinをフィードフォワード圧Pinffのみから算出したとすると、同指示圧Pinに基づきプライマリプーリ18に作用する油圧を調整したとき、実変速比Rγを目標変速比Tγとすることができない可能性がある。これは、無段変速機4には個体差や経年劣化等が生じることは避けられず、そうした個体差や経年劣化の分だけ、上記算出される指示圧Pin(=フィードフォワード圧Pinff)が実変速比Rγを目標変速比Tγとする値としての適正値からずれるためである。
しかし、式(2)のように指示圧Pinを算出することで、無段変速機4の個体差や経年劣化等によりフィードフォワード圧Pinffだけでは実変速比Rγを目標変速比Tγとすることができない場合には、実変速比Rγと目標変速比Tγとの偏差Δγに基づくフィードバック圧Pinfbの増減により指示圧Pinの上記適正値に対するずれをなくすことができる。ちなみに、上記偏差Δγは実変速比Rγから目標変速比Tγを減算することによって算出される。また、フィードバック圧Pinfbに関しては、上記偏差Δγが負の値であるときには増大され、上記偏差Δγが正の値であるときには減少される。このようにフィードバック圧Pinfbを増減させることにより、無段変速機4の個体差や経年劣化等による指示圧Pinの上記適正値からのずれをなくし、同指示圧Pinに基づきプライマリプーリ18に作用する油圧を調整したときに実変速比Rγを目標変速比Tγとすることができる。
なお、無段変速機4の個体差や経年劣化等による実変速比Rγの目標変速比Tγに対するずれは定常的なものであり、その定常的なずれが上記フィードバック圧Pinfbの増減を通じてなくなったときには、同フィードバック圧Pinfbが上記定常的なずれに対応した値に収束した状態となる。
次に、式(2)で用いられるフィードフォワード圧Pinffの算出の仕方について詳しく説明する。
このフィードフォワード圧Pinffは、実変速比Rγを目標変速比Tγに保持するためにプライマリプーリ18に作用させるべき油圧である定常項Pinc 、及び、変速時に変化する目標変速比Tγに合わせて実変速比Rγを変化させるためにプライマリプーリ18に作用させるベき油圧である変速項Pins に基づき、次の式(3)を用いて算出される。
Pinff=Pinc +Pins …(3)
Pinff:フィードバック圧
Pinc :定常項
Pins :変速項
式(3)の定常項Pinc は、セカンダリプーリ19の上記推力の実際の値である実推力RWout 、プライマリプーリ18に作用する油圧を受ける同プーリ18(可動シーブ18b)の受圧面積Ain、及び、プーリ18,19の各々推力の比を表す推力比τに基づき、次の式(4)を用いて算出される。
Pinc =RWout /(τ・Ain) …(4)
Pinc :定常項
RWout :フィードバック圧
Ain :プライマリプーリの受圧面積
τ :推力比
上記実推力RWout は、セカンダリプーリ19に作用している油圧の実測値である実油圧RPout に同プーリ19の受圧面積Aout を乗算することによって求められる。また、推力比τは、セカンダリプーリ19の上記推力の実際の値である実推力RWout とプライマリプーリ18の上記推力の実際の値である実推力RWinとの比(RWout /RWin)として算出される値である。具体的には、推力比τは、上述したように可変設定される目標変速比Tγ、及び、セカンダリプーリ19の実推力RWout の必要最小値Woutminに対する余裕度を表す値であるセーフティファクタSFに基づき、実験等により予め定められたマップを参照して算出される。
上記セーフティファクタSFに関しては、実推力RWout と必要最小値Woutminとの比(RWout /Woutmin)に基づき例えば「1」、「2」、「3」、「4」、「5」のように算出され、その値が大きくなるほど上記余裕度が大きいことを表すものとなっている。このセーフティファクタSFの算出に用いられる上記必要最小値Woutminは、ベルト20のプーリ18,19に対する滑りを抑制するうえで必要とされる実推力RWout の最小値を表す値である。同必要最小値Woutminは、スロットル開度から求められる推定入力トルクTt、プライマリプーリ18に対するベルト20の巻き掛け半径Rin、ベルト20とプライマリプーリ18との間の摩擦係数μ、及びプライマリプーリ18の挟み角αに基づき、次の式(5)を用いて算出される。
Woutmin=Tt・cosα /(2・μ・Rin) …(5)
Woutmin:必要最小値
Tt :推定入力トルク
α :プライマリプーリの挟み角
μ :摩擦係数
Rin :巻き掛け半径
上記巻き掛け半径Rinは、プライマリプーリ18の回転中心からベルト20までの最短距離を表す値であり、実変速比Rγに基づき実験等により予め定められたマップを参照して算出される。また、プライマリプーリ18の挟み角αは、同プーリ18の中心線と直交する平面に対する同プーリ18とベルト20との接触面の傾斜角度を表す値である。
また、式(3)の変速項Pins は、目標変速比Tγの変化速度を表す時間変化dgdt、及び、比例定数Kに基づき、次の式(6)を用いて算出される。
Pins =dgdt/K …(6)
Pins :変速項
dgdt:目標変速比の時間変化
K :比例定数
上記比例定数Kは、変化する目標変速比Tγに合わせて実変速比Rγを変化させるために必要とされるプライマリプーリ18に作用する油圧を、時間変化dgdtから求めるための定数である。この比例定数Kは、実変速比Rγ、入力回転速度Nin、及びセカンダリプーリ19に作用する実油圧RPout に基づき、実験等により予め設定されたマップを参照して算出される。
次に、式(2)で用いられるフィードバック圧Pinfbの算出の仕方について詳しく説明する。
このフィードバック圧Pinfbは、実変速比Rγと目標変速比Tγとの偏差Δγ、比例ゲインGp、及び積分ゲインGiに基づき、次の式(7)を用いて算出される。
Pinfb=Δγ・Gp+ΣΔγ・Gi …(7)
Pinb :フィードバック圧
Δγ :偏差
Gp :比例ゲイン
ΣΔγ:偏差積算値
Gi :積分ゲイン
式(7)における右辺の「Δγ・Gp」という項は、偏差Δγに比例した大きさをとる比例項である。この比例項「Δγ・Gp」は、上記偏差Δγに対応する分だけフィードバック圧Pinfbを増減させてプライマリプーリ18に作用する油圧を増減させ、実変速比Rγを目標変速比Tγに近づけるためのものである。また、比例項「Δγ・Gp」で用いられる比例ゲインGpは予め実験等によって求められた定数である。
また、式(7)における右辺の「ΣΔγ・Gi」という項は、上記比例項「Δγ・Gp」によるフィードバック圧Pinfbの増減だけでは打ち消すことのできない実変速比Rγと目標変速比Tγとの間の残留偏差を無くすための積分項である。この積分項「Δγ・Gp」は、上記残留偏差に対応する分だけプライマリプーリ18に作用する油圧を増減させて実変速比Rγと目標変速比Tγとの一致を図るためのものである。積分項「ΣΔγ・Gi」で用いられる偏差積算値ΣΔγは、所定の時間間隔で偏差Δγを足し込んでゆく積算処理を通じて得られる値である。この積算処理では、所定の時間間隔毎に「ΣΔγ←前回のΣΔγ+Δγ」という計算が実行される。また、積分項「ΣΔγ・Gi」で用いられる積分ゲインGiは予め実験等によって求められた定数である。
上記式(7)を用いて算出されるフィードバック圧Pinfbは、実変速比Rγと目標変速比Tγとの偏差Δγに基づき同偏差Δγを小さくするよう増減する。こうしたフィードバック圧Pinfbの増減を通じて、実変速比Rγを目標変速比Tγとするためのフィードバック制御が行われるようになる。そして、同フィードバック制御が行われると、無段変速機4の個体差や経年劣化等により実変速比Rγの目標変速比Tγに対する定常的なずれが生じたとしても、その定常的なずれを上記フィードバック圧Pinfbの増減を通じてなくすことができる。
次に、無段変速機4の実変速比Rγを目標変速比Tγとするためのプライマリプーリ18に作用する油圧の調整、すなわち指示圧Pinに基づく上記油圧の調整に関係して生じる不具合について説明する。
上記指示圧Pinは、フィードフォワード圧Pinffとフィードバック圧Pinfbとに基づき式(2)を用いて算出される。このように指示圧Pinを算出することで、無段変速機4の個体差や経年劣化等により指示圧Pinが無段変速機4の実変速比Rγを目標変速比Tγとするための適正値に対しずれることは抑制される。
すなわち、無段変速機4の個体差や経年劣化等の影響が実変速比Rγの目標変速比Tγのずれとして現れたとき、それら実変速比Rγと目標変速比Tγとの偏差Δγを「0」とするようフィードバック圧Pinfbが増減される。こうしたフィードバック圧Pinfbの増減により、無段変速機4の個体差や経年劣化等による指示圧Pinの上記適正値に対するずれをなくすことができ、ひいては同ずれによる実変速比Rγの目標変速比Tγに対する定常的なずれが抑制されるようになる。なお、上記のように実変速比Rγの目標変速比Tγに対する定常的なずれがなくなったときのフィードバック圧Pinfbは、上述したように、その定常的なずれに対応した値に収束した状態となる。
ただし、無段変速機4の目標変速比Tγは自動車の運転状態等により大きく変動するため、実変速比Rγを上記変動する目標変速比Tγとすべくフィードバック圧Pinfbが増減されると、同フィードバック圧Pinfbも大きく変動することになる。このように大きく変動するフィードバック圧Pinfbは、無段変速機4の個体差や経年劣化等による実変速比Rγの目標変速比Tγに対する定常的なずれに対応した値へと速やかに収束させることが難しい値であり、上記定常的なずれに対応した値への収束が遅れることは避けられない。従って、フィードバック圧Pinfbにおける上記定常的なずれに対応する値への収束に遅れが生じる分、上記変動する目標変速比Tγに対し無段変速機4の実変速比Rγを追従させる際の追従性が低下する。
次に、上記不具合を抑制するための本実施形態の対策について説明する。
無段変速機4の定常運転時には上記フィードバック圧Pinfbが安定し、そのときにフィードバック圧Pinfbが「0」から離れているときには、無段変速機4の個体差や経年劣化等に起因する実変速比Rγと目標変速比Tγとの間の定常的なずれが上記フィードバック圧Pinfbにより解消されている状態ということになる。この場合、フィードバック圧Pinfbが上記定常的なずれに対応した値に収束しており、そのフィードバック圧Pinfbを上記定常的なずれに対応した値である学習値G(i) としてトランスミッションコントロールコンピュータ26の不揮発性メモリに記憶することが行われる。そして、このように不揮発性メモリに学習値G(i) を記憶した後には、指示圧Pinが式(2)を用いて算出される際に上記記憶された学習値G(i) をフィードフォワード圧Pinffに反映させる。
以上のように、学習値G(i) の記憶が行われると、以後は同学習値G(i) がフィードフォワード圧Pinffに反映され、そのフィードフォワード圧Pinffに基づき指示圧Pinが上記定常的なずれをなくすことの可能な値として算出されるようになる。従って、このように算出される指示圧Pinに基づきプライマリプーリ18に作用する油圧を調整することにより、目標変速比Tγが大きく変動するとしても上述したような不具合が生じること、すなわち目標変速比Tγに対し無段変速機4の実変速比Rγを追従させる際の追従性が低下するという不具合が生じることは抑制される。これにより、目標変速比Tγに対し無段変速機4の実変速比Rγを追従させる際の追従性を向上させることができる。
図3は、学習値G(i) の記憶を行うための学習値記憶ルーチンを示すフローチャートである。この学習値記憶ルーチンは、トランスミッションコントロールコンピュータ26を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
同ルーチンにおいては、まず、入力回転速度Ninが一定となる状態が定常運転と判断できるほど長く続いたか否かの判断が行われる(S101)。ここで肯定判定であれば、フィードバック圧Pinfbの絶対値が予め定められた判定値a以上であることを条件に(S102:YES)、同フィードバック圧Pinfbを学習値G(i) として不揮発性メモリに記憶するための処理が行われる(S103)。ここで、上記学習値G(i) は図4に示されるように目標変速比Tγ及びセーフティファクタSFに基づき区画された複数の学習領域i(i=1〜20)毎に用意されており、上記ステップ103ではフィードバック圧Pinfbが現在の目標変速比Tγ比及びセーフティファクタSFに対応する学習領域iの学習値G(i) として記憶される。このように学習値G(i) の記憶が行われた後には、フィードバック圧Pinfbが「0」に設定されて初期化される(S104)。
図5は、記憶された学習値G(i) をフィードフォワード圧Pinffに反映させて指示圧Pinの算出を行う指示圧算出ルーチンを示すフローチャートである。この指示圧算出ルーチンは、トランスミッションコントロールコンピュータ26を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
同ルーチンにおいては、複数の学習領域iのうち、現在の目標変速比Tγ及びセーフティファクタSFに対応する学習領域iの学習値G(i) が取り込まれる(S201)。その後、取り込んだ学習値G(i) をフィードフォワード圧Pinffに反映させる処理が実行される(S202)。そして、学習値G(i) の反映されたフィードフォワード圧Pinff、及び学習値記憶ルーチン(図3)のステップS104での初期化後のフィードバック圧Pinfbに基づき、式(2)を用いて指示圧Pinの算出が行われる(S203)。ここで、上記ステップ202の処理におけるフィードフォワード圧Pinffへの学習値G(i) の反映は、例えば以下の[1]〜[3]のいずれかの手法を用いて実現される。
[1]式(3)を用いて算出されるフィードフォワード圧Pinffに学習値G(i) を加算する。この場合、学習値G(i) を加算した後のフィードフォワード圧Pinffが指示圧Pinの算出に用いられることとなる。
[2]式(4)を用いて算出される定常項Pinc に学習値G(i) を加算する。この場合、学習値G(i) を加算した後の定常項Pinc に基づきフィードフォワード圧Pinffが算出されることにより、フィードフォワード圧Pinffが上記学習値G(i) の反映された値となり、そのフィードフォワード圧Pinffが指示圧Pinの算出に用いられる。
[3]式(4)で用いられる推力比τに学習値G(i) を反映させる。具体的には、目標変速比Tγ及びセーフティファクタSFに基づき算出された推力比τに対し、上記学習値G(i) に基づき可変設定される変換係数Hを乗算することで、同乗算後の推力比τを学習値G(i) の反映された値とする。この場合、変換係数Hを乗算した後の推力比τに基づき定常項Pinc が算出され、更に同定常項Pinc に基づきフィードフォワード圧Pinffが算出されることにより、フィードフォワード圧Pinffが上記学習値G(i) の反映された値となり、そのフィードフォワード圧Pinffが指示圧Pinの算出に用いられる。
次に、学習値G(i) の記憶が行われ、その学習値G(i) がフィードフォワード圧Pinffに反映されるときのフィードフォワード圧Pinff及びフィードバック圧Pinfbの動きについて、図6のタイムチャートを参照して説明する。なお、図6において、(a)〜(b)はそれぞれ、入力回転速度Nin、フィードバック圧Pinfb、フィードフォワード圧Pinff、及び変速比の推移を示している。
図6の例では、タイミングT1からタイミングT2までの期間でフィードバック圧Pinfbが減少し、それに基づき実変速比Rγが目標変速比Tγに向けて増大側(ロー側)に変化する。この過程で目標変速比Tγに変化が生じない場合には、実変速比Rγが目標変速比Tγに到達する(T2)。その後、入力回転速度Ninが一定となる状態が定常運転と判断できるほど長くなったとき(T3)、フィードバック圧Pinfbの絶対値が判定値a以上であれば、同フィードバック圧Pinfbが現在の目標変速比Tγ及びセーフティファクタSFに対応した学習領域iの学習値G(i) として記憶される。上記のように学習値G(i) の記憶が行われると、その学習値G(i) がフィードフォワード圧Pinffに反映されるとともにフィードバック圧Pinfbが「0」に初期化されるため、それらフィードバック圧Pinfb及びフィードフォワード圧Pinffがそれぞれ図6(b)及び(c)に示されるように変化することとなる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)無段変速機4の個体差や経年劣化等が生じている場合、それによる実変速比Rγと目標変速比Tγとの間の定常的なずれをフィードバック圧Pinfbの増減を通じてなくすことが可能である。従って、無段変速機4の定常運転時、フィードバック圧Pinfbが「0」から離れているときには、上記定常的なずれがフィードバック圧Pinfbにより解消されている状態ということになる。この場合、フィードバック圧Pinfbが上記定常的なずれに対応した値に収束しており、そのフィードバック圧Pinfbが上記定常的なずれに対応した値となる学習値G(i) として記憶され、以後は同学習値G(i) がフィードフォワード圧Pinffに反映される。このように学習値G(i) がフィードフォワード圧Pinffに反映されると、同フィードフォワード圧Pinffに基づき指示圧Pinが上記定常的なずれをなくすことの可能な値として算出される。上記指示圧Pinに基づきプライマリプーリ18に作用する油圧を調整することにより、大きく変動する目標変速比Tγに対し無段変速機4の実変速比Rγを追従させる際の追従性が低下するという不具合が生じることは抑制される。これにより、目標変速比Tγに対し無段変速機4の実変速比Rγを追従させる際の追従性を向上させることができる。
(2)無段変速機4の個体差や経年劣化等による影響は、例えば、式(4)で用いられる推力比τ、すなわちマップを参照して算出される推力比τが実際の値からずれるというかたちで現れる。詳しくは、無段変速機4の個体差や経年劣化等による影響として、例えば、推力比τの算出に用いられる推定入力トルクTt及びセーフティファクタSFの算出値に対する実値のずれ、並びにリニアソレノイドバルブ36及びプライマリプーリコントロールバルブ35によりプライマリプーリ18に作用させる油圧の適正値に対するずれが生じる。そして、それらが上記算出される推力比τの実際の値からのずれというかたちで現れることとなる。この場合、推力比τに基づき算出されるフィードフォワード圧Pinffが目標変速比Tγの実現に必要とされる値に対し大きすぎる値もしくは小さすぎる値になり、フィードフォワード圧Pinffに基づき算出される指示圧Pinが実変速比Rγを目標変速比Tγとするための適正値に対しずれた値となる。その結果、無段変速機4の個体差や経年劣化等による影響が、上記指示圧Pinに基づきプライマリプーリ18に作用する油圧を調整したときの実変速比Rγの目標変速比Tγに対する定常的なずれとして現れるおそれがある。しかし、こうした定常的なずれに対応する値として学習値G(i) が記憶され、以後は同学習値G(i) が常にフィードフォワード圧Pinffに反映される。そして、上記学習値G(i) の反映されたフィードフォワード圧Pinffに基づき指示圧Pinを算出することで、同指示圧Pinが上記定常的なずれをなくすことの可能な値として算出される。従って、上記原因により実変速比Rγの目標変速比Tγに対する定常的なずれが生じる状況のもとでも、上記(1)と同様の効果が得られるようになる。
(3)無段変速機4の個体差や経年劣化等による影響は、目標変速比TγやセーフティファクタSFによって変わるため、上記影響に起因する実変速比Rγの目標変速比Tγに対する定常的なずれも目標変速比TγやセーフティファクタSFによって変わる。このため、目標変速比Tγ及びセーフティファクタSFに基づき区画された複数の学習領域i毎に学習値G(i) が用意され、それら学習値G(i) が上記定常的なずれに対応した値として各学習領域i毎に記憶される。そして、現在の目標変速比Tγ及びセーフティファクタSFに対応する学習領域iの学習値G(i) がフィードフォワード圧Pinffに反映され、同フィードフォワード圧Pinffに基づきプライマリプーリ18に作用する油圧の調整に用いられる指示圧Pinが算出される。このため、現在の目標変速比TγやセーフティファクタSFが所定の学習領域iから別の学習領域iへと変化すると、それに合わせてフィードフォワード圧Pinffに反映される学習値G(i) も上記所定の学習領域iに対応したものから上記別の学習領域iに対応したものに切り換えられる。従って、現在の目標変速比TγやセーフティファクタSFが上記のように変化し、無段変速機4の個体差や経年劣化等による上記定常的なずれへの影響が変わったとしても、上記フィードフォワード圧Pinffに基づき指示圧Pinを算出することで、同指示圧Pinが的確に上記定常的なずれをなくすことの可能な値となるように算出される。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図7〜図9に基づき説明する。
この実施形態は、複数の学習領域iのうち学習値G(i) の記憶が行われた領域の数をカウントし、同カウントした値が判定値以上であるとき、フィードバック圧Pinfbの増減を停止するようにしたものである。これにより、大きく変動する目標変速比Tγに対し無段変速機4の実変速比Rγを追従させる際の追従性を向上させるという効果を得つつ、指示圧Pinを算出する際のエンジンコントロールコンピュータ25の負荷の軽減を図ることが可能になる。
図7は、本実施形態の学習値記憶ルーチンを示すフローチャートである。
同ルーチンにおいては、まず、第1実施形態の学習値記憶ルーチン(図3)のステップS101〜S104に相当する処理(S301〜S304)が実行される。この一連の処理として、入力回転速度Ninが一定となる状態が定常運転と判断できるほど長く続いたか否かの判断が行われる(S301)。そして、ここで肯定判定であれば、フィードバック圧Pinfbの絶対値が予め定められた判定値a以上であることを条件に(S302:YES)、同フィードバック圧Pinfbが現在の目標変速比Tγ比及びセーフティファクタSFに対応する学習領域iの学習値G(i) として不揮発性メモリに記憶される(S303)。そして、このように学習値G(i) の記憶が行われると、フィードバック圧Pinfbが「0」に設定されて初期化される(S304)。
その後、全ての学習領域iのうち学習値G(i) の記憶が行われた領域の数をカウントする処理が行われ(S305)、そのカウントした値が予め定められた判定値b以上であれば(S306:YES)、フィードバック圧Pinfbの増減が停止される(S307)。このようにフィードバック圧Pinfbの増減が停止されると、そのフィードバック圧Pinfbは最後に増減された値に固定されることとなる。
また、フィードバック圧Pinfbの増減の停止中にあっては、実変速比Rγの目標変速比Tγに対するオーバーシュート、アンダーシュート、またはハンチングが生じているか否かが判断される(S308)。
上記オーバーシュートとは、実変速比Rγを増大側(ロー側)に変化させて目標変速比Tγへと調整する際、図8に実線で示されるように実変速比Rγが目標変速比Tγを越えて増大する現象のことである。そして、実変速比Rγ及び目標変速比Tγをモニタし、上記現象が生じている状況のもと、実変速比Rγが目標変速比Tγに対し所定値x1以上大きい状態が所定時間t1以上続くことに基づき、上記オーバーシュートが生じている旨判断される。なお、ここで用いられる所定値x1及び所定時間t1は、上記オーバーシュートが発生している旨の判断を的確に行うことのできる値として予め実験等により定められる。
上記アンダーシュートとは、実変速比Rγを減少側(ハイ側)に変化させて目標変速比Tγへと調整する際、図9に実線で示されるように実変速比Rγが目標変速比Tγを越えて減少する現象のことである。そして、実変速比Rγ及び目標変速比Tγをモニタし、上記現象が生じている状況のもと、実変速比Rγが目標変速比Tγに対し所定値x2以上大きい状態が所定時間t2以上続くことに基づき、上記アンダーシュートが生じている旨判断される。なお、ここで用いられる所定値x2及び所定時間t2は、上記アンダーシュートが発生している旨の判断を的確に行うことのできる値として予め実験等により定められる。
上記ハンチングとは、実変速比Rγを目標変速比Tγに到達させようとする際、図8及の破線や図9の破線で示されるように実変速比Rγが目標変速比Tγの増大側(ロー側)と減少側(ハイ側)との間で反転を繰り返す現象のことである。そして、実変速比Rγ及び目標変速比Tγをモニタし、上記現象が生じている状況のもと、定められた時間内での上記反転の発生回数が所定値x3以上となるとき、上記ハンチングが生じている旨判断される。なお、ここで用いられる所定値x3は、上記ハンチングが生じている旨の判断を的確に行うことのできる値として予め実験等により定められる。
以上のように、実変速比Rγの目標変速比Tγに対するオーバーシュート、アンダーシュート、またはハンチングが生じているか否かが判断される。そして、フィードバック圧Pinfbの増減の停止中にあって、上記オーバーシュート、アンダーシュート、及びハンチングのうちの少なくとも一つが生じていると、ステップS308で肯定判定がなされる。この場合、上記ステップS305でカウントした値が「0」にリセットされ(S309)、更にフィードバック圧Pinfbの増減停止が解除されて同増減が再開される(S310)。
以上詳述した本実施形態によれば、第1実施形態における(1)〜(3)の効果に加え、以下に示す効果が得られるようになる。
(4)複数の学習領域i全部のうち、ある程度の数の学習領域iで学習値G(i) の記憶が行われれば、目標変速比Tγに対し無段変速機4の実変速比Rγを追従させる際の追従性を向上させることができるという、上記(1)の効果が得られるようになる。従って、学習値学習ルーチンのステップS306(図7)で用いられる判定値bを適宜設定することで、上記(1)の効果が得られるようになったときにフィードバック圧Pinfbの増減を停止させ、指示圧Pinを算出する際のトランスミッションコントロールコンピュータ26の負荷を軽減することができる。
(5)フィードバック圧Pinfbの増減停止中、無段変速機4の経年劣化が進んで同経年劣化の影響が大きくなる等、無段変速機4の実変速比Rγの目標変速比Tγに対する定常的なずれが変化する(この例では大きくなる)と、記憶された学習値G(i) が上記定常的なずれに対応する値として不適切な値となる。この場合、上記学習値G(i) の反映されるフィードフォワード圧Pinffに基づき指示圧Pinを算出しても、その指示圧Pinが上記定常的なずれをなくすことの可能な値とはならなくなる。このため、プライマリプーリ18に作用する油圧を上記指示圧Pinに基づき調整して実変速比Rγを目標変速比Tγとする際、目標変速比Tγに対する実変速比Rγのオーバーシュート、アンダーシュート、またはハンチングが生じるおそれがある。上記フィードバック圧Pinfbの増減停止中、こうしたオーバーシュート、アンダーシュート、またはハンチングが生じていると判断されたときには、フィードバック圧Pinfbの増減が再開され、各学習領域iでの学習値G(i) の記憶がやり直されることとなる。従って、フィードバック圧Pinfbの増減停止中、無段変速機4の実変速比Rγの目標変速比Tγに対する定常的なずれが変化したとしても、それに合わせて学習値G(i) を上記変化後の定常的なずれに対応した値として適切な値に記憶し直すことができる。
[その他の実施形態]
なお、上記各実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・第2実施形態において、フィードバック圧Pinfbの増減停止中、実変速比Rγの目標変速比Tγに対するオーバーシュート、アンダーシュート、ハンチングが生じたとき、それらが生じた学習領域iのみでフィードバック圧Pinfbの増減停止を解除して同増減を再開し、上記学習領域iの学習値G(i) を再度記憶するようにしてもよい。
・第1及び第2実施形態において、学習領域iの数を適宜変更してもよい。
1…エンジン、1a…クランクシャフト、2…トルクコンバータ、3…前後進切換装置、4…無段変速機、4a…入力軸、4b…出力軸、5…吸気通路、6…スロットルバルブ、7…アクセルペダル、8…ポンプ翼車、9…タービンシャフト、10…タービン翼車、11…オイルポンプ、12…スロットルポジションセンサ、13…燃料噴射弁、16…油圧センサ、18…プライマリプーリ、18a…固定シーブ、18b…可動シーブ、19…セカンダリプーリ、19a…固定シーブ、19b…可動シーブ、20…ベルト、21…油圧制御回路、25…エンジンコントロールコンピュータ、26…トランスミッションコントロールコンピュータ(算出手段、学習手段、反映手段、停止手段)、27…アクセルポジションセンサ、28…シフトレバー、31…油路、32…プライマリレギュレータバルブ、33…セカンダリプーリコントロールバルブ、34…リニアソレノイドバルブ、35…プライマリプーリコントロールバルブ、36…リニアソレノイドバルブ、29…入力回転速度センサ、30…出力回転速度センサ。

Claims (5)

  1. ベルトが巻き掛けられたプライマリプーリとセカンダリプーリとの一方のプーリを油圧により駆動させて同プーリの回転中心から前記ベルトまでの距離を変更することにより変速比が調整される無段変速機に適用され、同無段変速機の実変速比を目標変速比とするための前記油圧の指示圧を算出し、その指示圧に基づき前記プーリに作用する油圧を調整する無段変速機の制御装置において、
    前記指示圧を、前記目標変速比の実現に必要とされる前記油圧として算出されるフィードフォワード圧、及び、前記実変速比と前記目標変速比との偏差に基づき同偏差を「0」に近づけるよう増減するフィードバック圧に基づき算出する算出手段と、
    前記無段変速機の入力回転速度が一定となる状態が定常運転と判断できるほど長く続いたとき、前記フィードバック圧の絶対値が予め定められた判定値以上であることを条件に、同フィードバック圧を学習値として記憶する学習手段と、
    前記記憶された学習値を前記算出手段により前記指示圧の算出が行われる際に前記フィードフォワード圧に反映させる反映手段と、
    を備えることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリのうち、前記セカンダリプーリは油圧の作用を通じて生じる推力により前記ベルトを滑らないように挟むものであり、前記プライマリプーリは前記指示圧に基づき調整される油圧の作用を通じて生じる推力により駆動されて同プーリの回転中心から前記ベルトまでの距離を変更するものであり、
    前記フィードフォワード圧は、前記セカンダリプーリの推力と前記プライマリプーリの推力との比であって定常運転時に前記実変速比を前記目標変速比に保持可能なときの上記比を表す値である推力比に基づき算出されるものであり、
    前記推力比は、前記セカンダリプーリの実際の推力における前記ベルトの滑りを生じさせないための必要最小値に対する余裕度を表すセーフティファクタ、及び前記目標変速比に基づき、算出されるものである
    請求項1記載の無段変速機の制御装置。
  3. 前記学習値は、前記目標変速比及び前記セーフティファクタに基づき区画された複数の学習領域毎に用意され、
    前記学習手段は、前記無段変速機の入力回転速度が一定となる状態が定常運転と判断できるほど長く続いたとき、前記フィードバック圧の絶対値が予め定められた判定値以上であることを条件に、同フィードバック圧を現在の目標変速比及びセーフティファクタに対応する学習領域の学習値として記憶し、
    前記反映手段は、前記算出手段により前記指示圧の算出が行われる際、現在の目標変速比及びセーフティファクタに対応する学習領域の学習値を前記フィードフォワード圧に反映させる
    請求項2記載の無段変速機の制御装置。
  4. 請求項3記載の無段変速機の制御装置において、
    前記複数の学習領域のうち前記学習値の記憶が行われた領域の数をカウントし、同カウントした値が判定値以上であるとき、前記フィードバック圧の増減を停止する停止手段を更に備える
    ことを特徴とする無段変速機の制御装置。
  5. 前記停止手段は、前記フィードバック圧の増減の停止中にあって、前記プライマリプーリに作用する油圧を前記指示圧に基づき調整して実変速比を目標変速比とする際、前記目標変速比に対する前記実変速比のオーバーシュート、アンダーシュート、またはハンチングが生じていると判断されたときには、前記カウントした値を初期値「0」にリセットするとともに前記フィードバック圧の増減の停止を解除して同増減を再開する
    請求項4記載の無段変速機の制御装置。
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