以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、液体を介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。なお、後述するように、本実施形態においては、液体として、第1液体LQ1と第2液体LQ2とが使用され、露光光ELは、第2液体LQ2を介して基板Pに照射される。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、マスクステージ1及び基板ステージ2の位置を光学的に計測する干渉計システム3と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光光ELの光路の少なくとも一部が第2液体LQ2で満たされるように液浸空間LSを形成可能な液浸部材4と、少なくとも投影光学系PL及び基板ステージ2を収容するチャンバ装置5と、少なくとも投影光学系PLを支持するボディ6と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置7とを備えている。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された多層膜とを含む。多層膜は、少なくとも感光膜を含む複数の膜が積層された膜である。感光膜は、感光材で形成された膜である。また、多層膜が、例えば反射防止膜、及び感光膜を保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
チャンバ装置5は、実質的に閉ざされた内部空間8を形成するチャンバ部材5Aと、内部空間8の環境(温度、湿度、クリーン度、及び圧力等)を制御する環境制御装置5Bとを有する。基板ステージ2は、内部空間8を移動する。チャンバ装置5は、少なくとも基板ステージ2が移動する空間(内部空間8)の環境を調整する。
本実施形態においては、内部空間8に、ボディ6が配置される。ボディ6は、支持面FL上に設けられた第1コラム9と、第1コラム9上に設けられた第2コラム10とを有する。第1コラム9は、第1支持部材11と、第1支持部材11に防振装置12を介して支持された第1定盤13とを有する。第2コラム10は、第1定盤13上に設けられた第2支持部材14と、第2支持部材14に防振装置15を介して支持された第2定盤16とを有する。また、本実施形態においては、支持面FL上に、防振装置17を介して、第3定盤18が配置されている。
照明系ILは、所定の照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を、均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMをリリース可能に保持するマスク保持部19を有し、マスクMを保持した状態で、第2定盤16のガイド面16G上を移動可能である。マスクステージ1は、駆動システム20の作動により、照明領域IRに対して、マスクMを保持して移動可能である。駆動システム20は、マスクステージ1に配置された可動子20Aと、第2定盤16に配置された固定子20Bとを有する平面モータを含む。マスクステージ1を移動可能な平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されている。マスクステージ1は、駆動システム20の作動により、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸AXはZ軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
投影光学系PLの複数の光学素子は、保持部材(鏡筒)21に保持されている。保持部材21は、フランジ21Fを有する。投影光学系PLは、フランジ21Fを介して、第1定盤13に支持される。なお、第1定盤13と保持部材21との間に防振装置を設けることができる。
投影光学系PLは、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面23を有する。射出面23は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子22に配置されている。投影領域PRは、射出面23から射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。本実施形態において、射出面23は−Z方向を向いており、XY平面と平行である。なお、−Z方向を向いている射出面23は、凸面であってもよいし、凹面であってもよい。
本実施形態において、終端光学素子22の光軸(投影光学系PLの像面近傍の光軸)AXは、Z軸とほぼ平行である。なお、終端光学素子22と隣り合う光学素子で規定される光軸を終端光学素子22の光軸とみなしてもよい。また、本実施形態において、投影光学系PLの像面は、X軸とY軸とを含むXY平面とほぼ平行である。また、本実施形態において、像面は、ほぼ水平である。ただし、像面はXY平面と平行でなくてもよいし、曲面であってもよい。
基板ステージ2は、基板Pをリリース可能に保持する基板保持部24を有し、第3定盤18のガイド面18G上を移動可能である。基板ステージ2は、駆動システム25の作動により、投影領域PRに対して、基板Pを保持して移動可能である。駆動システム25は、基板ステージ2に配置された可動子25Aと、第3定盤18に配置された固定子25Bとを有する平面モータを含む。基板ステージ2を移動可能な平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されている。基板ステージ2は、駆動システム25の作動により、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
基板ステージ2は、基板保持部24の周囲に配置され、射出面23と対向可能な上面26を有する。本実施形態において、基板ステージ2は、米国特許出願公開第2007/0177125号明細書等に開示されているような、基板保持部24の周囲の少なくとも一部に配置され、プレート部材Tの下面をリリース可能に保持するプレート部材保持部27を有する。本実施形態において、基板ステージ2の上面26は、プレート部材Tの上面を含む。上面26は、平坦である。なお、プレート部材Tが基板ステージ2からリリース可能でなくてもよい。
本実施形態において、基板保持部24は、基板Pの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持可能である。プレート部材保持部27は、プレート部材Tの上面26とXY平面とがほぼ平行となるように、プレート部材Tを保持可能である。
干渉計システム3は、XY平面内におけるマスクステージ1(マスクM)の位置を光学的に計測可能な第1干渉計ユニット3Aと、XY平面内における基板ステージ2(基板P)の位置を光学的に計測可能な第2干渉計ユニット3Bとを有する。基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置7は、干渉計システム3の計測結果に基づいて、駆動システム20,25を作動し、マスクステージ1(マスクM)及び基板ステージ2(基板P)の位置制御を実行する。
液浸部材4は、露光光ELの光路の周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、液浸部材4の少なくとも一部は、終端光学素子22の周囲の少なくとも一部に配置される。液浸部材4は、射出面23と対向する位置に配置された物体の表面(上面)と対向可能な下面30を有する。液浸部材4は、射出面23と、射出面23と対向する位置に配置された物体との間の露光光ELの光路が第2液体LQ2で満たされるように液浸空間LSを形成する。液浸空間LSを形成する第2液体LQ2の一部は、下面30の少なくとも一部と物体の表面(上面)との間に保持される。
液浸空間LSは、液体で満たされた部分(空間、領域)である。本実施形態において、射出面23と対向する位置に移動可能な物体は、基板ステージ2(プレート部材T)、及び基板ステージ2に保持された基板Pの少なくとも一方を含む。基板Pの露光中、液浸部材4は、終端光学素子22と基板Pとの間の露光光ELの光路が第2液体LQ2で満たされるように液浸空間LSを形成する。
本実施形態において、液浸部材4は、支持機構28に支持されている。本実施形態において、支持機構28は、第1定盤13に支持されている。本実施形態において、液浸部材4は、支持機構28を介して、第1定盤13に吊り下げられている。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。基板Pの露光時、制御装置7は、マスクステージ1及び基板ステージ2を制御して、マスクM及び基板Pを、光軸AX(露光光ELの光路)と交差するXY平面内の所定の走査方向に移動する。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。制御装置7は、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの第2液体LQ2とを介して基板Pに露光光ELを照射する。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pに投影され、基板Pは露光光ELで露光される。
次に、図2及び図3を参照して、液浸部材4について説明する。図2は、液浸部材4の近傍を示す側断面図、図3は、図2の一部を拡大した図である。なお、図2,図3においては、液浸部材4の下方に、射出面23および下面30と対向するように配置されている物体は基板Pである。
液浸部材4の少なくとも一部は、露光光ELの一部の光路及び終端光学素子22の周囲に配置されている。本実施形態において、液浸部材4は、環状の部材である。本実施形態において、XY平面内における液浸部材4の外形は、円形である。なお、液浸部材4の外形が、他の形状(例えば、矩形)でもよい。
本実施形態において、液浸部材4は、少なくとも一部が射出面23と対向するように配置されたプレート部31と、少なくとも一部が終端光学素子22の周囲に配置される本体部32とを有する。
液浸部材4の下面30は、投影光学系PLの射出面23から射出される露光光ELの光路Kの周囲の少なくとも一部に配置される。下面30は、プレート部31及び本体部32に配置されている。射出面23と対向する位置に移動可能な物体の表面は、下面30と対向可能である。図2,図3においては、基板Pの表面が下面30と対向している。
また、液浸部材4(プレート部31)は、露光光ELの光路Kの周囲の少なくとも一部に配置され、少なくとも一部が射出面22と対向する上面33を有する。本実施形態において、上面33は、下面30の逆方向(+Z方向)を向く。
プレート部31は、射出面23から射出された露光光ELが通過可能な開口34を有する。下面30及び上面33は、開口34の周囲に配置されている。基板Pの露光中、射出面23から射出された露光光ELは、開口34を介して、基板Pの表面に照射される。本実施形態において、開口34は、基板Pの走査方向(Y軸方向)と交差するX軸方向に長い。
上述したように、液浸部材4の下方に配置された物体の表面(上面)は、射出面23及び下面30と対向可能である。したがって、基板Pの露光の少なくとも一部において、基板Pの表面は、射出面23及び下面30と対向する。
本実施形態において、液浸部材4は、光路Kの周囲の少なくとも一部に配置され、第1液体LQ1及び第2液体LQ2を回収可能な回収口35と、終端光学素子22(投影光学系PL)の光軸AXに対する放射方向において回収口35の外側に配置され、第1液体LQ1を供給する第1液体供給口36と、光軸AXに対する放射方向において第1液体供給口36の外側に配置され、気体GDを供給する第1給気口37とを備えている。
また、液浸部材4は、第2液体LQ2を供給する第2液体供給口38を備えている。
本実施形態において、第1液体LQ1と第2液体LQ2とは、同じ種類の液体である。本実施形態においては、第1液体LQ1及び第2液体LQ2として、水(純水)を用いる。以下の説明において、第1液体LQ1及び第2液体LQ2を総称して適宜、液体LQ、と称する。
本実施形態において、回収口35、第1液体供給口36、及び第1給気口37は、−Z方向を向いている。本実施形態においては、回収口35、第1液体供給口36、及び第1給気口37のそれぞれは、液浸部材4の下面30に配置されている。液浸部材4の下方に配置された物体の表面(上面)は、回収口35、第1液体供給口36、及び第1給気口37と対向可能である。したがって、基板Pの露光の少なくとも一部において、基板Pの表面は、回収口35、第1液体供給口36、及び第1給気口37に面する。
本実施形態において、回収口35は、下面30において光路Kの周囲の少なくとも一部に配置されている。回収口35は、下面30(回収口35)と対向する物体(基板P)上の液体LQを回収可能である。本実施形態において、XY平面内における回収口35の形状は、環状である。本実施形態において、XY平面内における回収口35の形状は、円環状である。
なお、XY平面内における回収口35の形状が、矩形の環状でもよい。また、回収口35が、光路Kの周囲の一部に配置されていてもよい。例えば、回収口35が、光路(開口34)に対して、基板Pの走査方向の一方側(+Y側)及び他方側(−Y側)のみに配置されていてもよいし、下面30において光路Kの周囲に所定間隔で複数配置されていてもよい。
本実施形態において、回収口35には、多孔部材39が配置されている。多孔部材39は、複数の孔(openingsあるいはpores)を含むプレート状の部材である。なお、多孔部材39が、網目状に多数の小さい孔が形成された多孔部材であるメッシュフィルタでもよい。回収口35は、多孔部材39の孔を介して、物体(基板P)上の第1液体LQ1及び第2液体LQ2の少なくとも一方を回収する。
本実施形態において、下面30に、凹部40が形成されている。凹部40は、下面30に対向する物体(基板P)の表面から離れるように凹んでいる。凹部40の一部は、多孔部材39の下面で規定されている。凹部40は、多孔部材39の下面と、液浸部材4の内面40A,40Bとで規定される。本実施形態においては、多孔部材39の下面は、液浸部材4の下面30に対して+Z側(上方)に配置されている。
第1液体供給口36は、下面30において光路K(光軸AX)の周囲の少なくとも一部に配置されている。第1液体供給口36は、下面30(第1液体供給口36)と対向する物体(基板P)上に第1液体LQ1を供給可能である。本実施形態において、XY平面内における第1液体供給口36の形状は、環状である。本実施形態において、第1液体供給口36は、露光光ELの光路K(光軸AX)を囲むように形成されたスリット開口である。第1液体供給口36は、回収口35に沿うように配置されている。本実施形態において、XY平面内における第1液体供給口36の形状は、円環状である。
なお、XY平面内における第1液体供給口36の形状が、矩形の環状でもよい。また、第1液体供給口36が、光路K(光軸AX)の周囲の一部に配置されていてもよい。例えば、第1液体供給口36が、光路Kに対して、基板Pの走査方向の一方側(+Y側)及び他方側(−Y側)のみに配置されていてもよいし、下面において光路Kの周囲に所定間隔で複数配置されていてもよい。また、回収口35が光路K(光軸AX)の周囲に所定間隔で複数配置されている場合において、第1液体供給口36が、光軸AXに対する放射方向において、複数の回収口35のそれぞれに隣接するように複数配置されてもよい。
第1給気口37は、下面30において光路K(光軸AX)の周囲の少なくとも一部に配置されている。第1給気口37は、第1液体供給口36に対向する物体(基板P)と第1液体供給口36との間に向かって気体GDを供給する。すなわち、第1給気口37は、光軸AXに対する放射方向において内向きに、かつ下方に向かって気体GDを供給する。本実施形態において、XY平面内における第1給気口37の形状は、環状である。本実施形態において、XY平面内における第1給気口37の形状は、円環状である。本実施形態において、第1給気口37は、露光光ELの光路を囲むように形成されたスリット開口である。第1給気口37は、第1液体供給口36に沿うように配置されている。
なお、XY平面内における第1給気口37の形状が、矩形の環状でもよい。また、第1給気口37が、光路K(光軸AX)の周囲の一部に配置されていてもよい。例えば、第1給気口37が、光路Kに対して、基板Pの走査方向の一方側(+Y側)及び他方側(−Y側)のみに配置されていてもよいし、下面30において光路Kの周囲に所定間隔で複数配置されていてもよい。また、第1液体供給口36が光路Kの周囲に所定間隔で複数配置される場合において、第1給気口37が、光軸AXに対する放射方向において、複数の第1液体供給口36のそれぞれに隣接するように複数配置されてもよい。
本実施形態において、物体の表面(基板Pの表面、プレート部材Tの上面等)は、間隙G1を介して、下面30と対向する。本実施形態において、下面30は、XY平面とほぼ平行である。本実施形態において、第1給気口37の幅(スリット幅)G2は、間隙G1のサイズより小さい。なお、第1給気口37の幅G2は、光軸AXに対する放射方向における第1給気口37のサイズである。
上面33の少なくとも一部と射出面23とは、間隙G3を介して、対向する。本実施形態において、上面33は、XY平面とほぼ平行である。すなわち、本実施形態においては、上面33は、下面30とほぼ平行である。本実施形態において、上面33と射出面23とはほぼ平行である。なお、上面33が、XY平面に対して傾斜していてもよいし、下面30に対して傾斜していてもよいし、射出面23に対して傾斜していてもよい。
液浸部材4の本体部32は、射出面23よりも上方で、投影光学系PLの少なくとも一部と間隙G4を介して対向する内面41を有する。内面41は、終端光学素子22の側面22Aの少なくとも一部と間隙G4Aを介して対向する内側面41Aと、終端光学素子22の側面22Aの周囲に配置され、下方(−Z方向)を向く終端光学素子22の下面22Bと間隙G4Bを介して対向する上面41Bとを含む。
本実施形態において、側面22Aは、射出面23と異なる面であり、露光光ELが通過しない面である。本実施形態において、側面22Aは、射出面23の周囲から光軸AXに対する放射方向の外向きに、かつ上方(+Z方向)に向かって延びる。
本実施形態において、終端光学素子22は、側面22Aの周囲に配置されたフランジ部22Fを有し、下面22Bは、フランジ部22Fの下面を含む。
なお、上面41Bが、投影光学系PLの保持部材21の表面(下面)と対向していてもよいし、終端光学素子22の表面及び保持部材21の表面の両方と対向してもよい。また、内側面41Aが保持部材21の一部と対向してもよいし、終端光学素子22の側面22A及び保持部材21の一部と対向してもよい。
本実施形態において、第2液体供給口38は、射出面23から射出される露光光ELの光路Kに面するように、液浸部材4の所定部位に配置されている。本実施形態において、第2液体供給口38は、射出面23と上面33との間に第2液体LQ2を供給する。本実施形態において、第2液体供給口38は、内側面41Aに配置されている。
なお、第2液体供給口38を、側面22Aと対向するように、内側面41Aに配置し、側面22Aと内側面41Aとの間隙G4Aに第2液体LQ2を供給してもよい。
本実施形態においては、第2液体供給口38は、開口34(露光光ELの光路K)に対して+Y側及び−Y側のそれぞれに配置されている。なお、第2液体供給口38が、開口34(露光光ELの光路K)に対して+X側及び−X側のそれぞれに配置されてもよい。また、第2液体供給口38の数は、2つに限られない。第2液体供給口38は、露光光ELの光路Kの周囲において、3箇所以上の位置に配置されてもよい。
本実施形態において、第2液体供給口38からの第2液体LQ2は、射出面23から射出される露光光ELの光路Kに供給される。これにより、露光光ELの光路Kが第2液体LQ2で満たされる。
基板Pの露光の少なくとも一部において、第2液体供給口38から射出面23と上面33との間に供給された第2液体LQ2の少なくとも一部は、開口34を介して、下面30と基板Pの表面との間に供給され、射出面23と基板Pの表面との間の露光光ELの光路Kが第2液体LQ2で満たされる。また、第2液体LQ2の少なくとも一部は、下面30と基板Pの表面との間に保持される。基板Pは、射出面23と基板Pの表面との間の第2液体LQ2を介して、射出面23からの露光光ELで露光される。
本実施形態において、下面30と基板P(物体)との間に保持された第2液体LQ2によって、液浸空間LSの一部が形成される。本実施形態においては、基板Pに露光光ELが照射されているときに、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域が第2液体LQ2で覆われるように液浸空間LSが形成される。本実施形態の露光装置EXは、局所液浸方式を採用する。
以下、簡単のため、射出面23及び下面30と対向する位置に基板Pが配置され、液浸部材4と基板Pとの間に第2液体LQ2が保持されて液浸空間LSが形成される場合を例にして説明する。なお、上述のように、射出面23及び液浸部材4と他の部材(基板ステージ2のプレート部材T等)との間に液浸空間LSを形成することができる。
本実施形態においては、第2液体供給口38から供給された第2液体LQ2の少なくとも一部によって、射出面23と基板Pとの間の露光光ELの光路が第2液体LQ2で満たされ、射出面23及び下面30の少なくとも一部と基板Pの表面との間に液浸空間LSの一部が形成される。
本実施形態においては、光路Kは、第2液体供給口38から供給された第2液体LQ2によって満たされる。また、本実施形態において、下面30と基板Pの表面との間に保持される液体LQは、第2液体供給口38から開口34を介して供給された第2液体LQ2と、第1液体供給口36から基板Pの表面(下面30と基板Pの表面との間の空間)に供給された第1液体LQ1とを含む。
すなわち、本実施形態の液浸空間LSは、第1液体供給口36から供給された第1液体LQ1と第2液体供給口38から供給された第2液体LQ2とによって形成される。露光光ELの光路Kを含む液浸空間LSの中央部は、主に第2液体LQ2によって形成され、下面30と基板Pの表面との間における液浸空間LSの周縁部は、主に第1液体LQ1によって形成される。
本実施形態においては、液浸空間LSの液体LQの気液界面(メニスカス)は、下面30と基板Pの表面との間に配置される第1の界面LG1と、側面22Aと内側面41Aとの間に配置される第2の界面LG2とを含む。
界面LG1は、主に、第1液体供給口36から供給された第1液体LQ1の表面で形成される。一方、界面LG2は、主に、第2液体供給口38から供給された第2液体LQ2の表面で形成される。
本実施形態において、界面LG1は、光軸AXに対する放射方向において、第1給気口37より内側(光路Kの近く)に形成される。本実施形態においては、第1給気口37から供給された気体GDによって、第1液体供給口36と基板Pとの間に形成される液体LQ(第1液体LQ1)の界面LG1が制御される。すなわち、第1給気口37から、第1液体供給口36と基板Pの表面との間に向かって気体GDを供給することによって、下面30と基板Pの表面との間の液体LQ(第1液体LQ1)の界面LG1の位置及び形状の少なくとも一方を制御する。
上述したように、第1給気口37は、第1液体供給口36と基板Pの表面との間に向かって気体GDを供給する。本実施形態においては、基板Pの表面付近に向かって第1給気口37からの気体GDが射出される。本実施形態において、第1給気口37は、基板Pの表面に形成される界面LG1の下端が、界面LG1の上端よりも光路Kの近くに配置されるように気体GDを供給する。換言すれば、図3に示すように、第1給気口37は、光軸AXに対する放射方向において、基板Pの表面と界面LG1との交点の位置CPが、下面30と界面LG1との交点の位置C30より内側に配置されるように、気体GDを供給する。
本実施形態においては、基板Pの露光の少なくとも一部において、第1液体供給口36による第1液体LQ1の供給動作と、第2液体供給口38による第2液体LQ2の供給動作と、回収口35による液体LQの回収動作と、第1給気口37による気体GDの供給動作とが並行して実行される。第2液体供給口38から供給された第2液体LQ2で射出面23と基板Pの表面との間の露光光ELの光路が満たされる。また、第2液体LQ2の少なくとも一部は、下面30と基板Pの表面との間に保持される。また、第1液体供給口36から供給された第1液体LQ1の少なくとも一部が、下面30と基板Pの表面との間に保持される。第2液体供給口38から供給された第2液体LQ2と、第1液体供給口36から供給された第1液体LQ1とは、下面30と基板Pの表面との間において一体となり、液浸空間LSを形成する。
下面30と基板Pの表面との間の第1液体LQ1及び第2液体LQ2は、回収口35より回収される。回収口35は、下面30と基板Pの表面との間の第1液体LQ1及び第2液体LQ2の両方を回収することができる。第1液体供給口36による第1液体LQ1の供給動作と、第2液体供給口38による第2液体LQ2の供給動作と、回収口35による液体LQの回収動作とが並行して実行されることによって、終端光学素子22及び液浸部材4と基板Pとの間に形成される液浸空間LSの大きさ(体積)が定められる。その液浸空間LSの第1液体LQ1の界面LG1に、第1給気口37からの気体GDが供給されることによって、界面LG1の位置及び形状の少なくとも一方が調整される。
図2に示すように、第1液体供給口36は、供給流路42を介して、第1液体供給装置43と接続されている。供給流路42は、液浸部材4の内部流路44、及びその内部流路44と第1液体供給装置43とを接続する供給管の流路45を含む。第1液体供給装置43は、クリーンで温度調整された第1液体LQ1を、第1液体供給口36に供給することができる。
本実施形態において、内部流路44の流入口44Cは、液浸部材4の側面に配置されている。第1液体供給装置43からの第1液体LQ1は、流入口44Cを介して内部流路44に流入する。内部流路44は、光軸AXに対する放射方向において流入口44Cから内側に延びる第1部分44Aと、光路Kに近い第1部分44Aの一端と第1液体供給口36とを結ぶように設けられた第2部分44Bとを有する。本実施形態において、第1部分44A,及び第2部分44Bを含む内部流路44は、光軸AXを囲むように形成されている。
流入口44Cより内部流路44に流入した第1液体LQ1は、第1部分44Aにおいて、光軸AXを囲むように拡がって流れ、第2部分44Bに流入する。第2部分44Bに流入した第1液体LQ1は、その第2部分44Bを介して、第1液体供給口36に供給される。第1液体供給口36は、基板P上に第1液体LQ1を供給する。
本実施形態において、第2部分44Bは、光軸AX(Z軸)とほぼ平行である。なお、第2部分44Bが、光軸AXに対する放射方向において、内側に向かって傾斜していてもよい。すなわち、第1液体供給口36が、第1部分44Aと第2部分44Bとの接続部よりも光路Kの近くに配置されていてもよい。すなわち、第1液体供給口36が、回収口35と基板Pとの間に向かって第1液体LQ1が供給(射出)されるように、内部流路44(第2部分44B)が形成されていてもよい。
第1給気口37は、給気流路46を介して、気体供給装置47と接続されている。給気流路46は、液浸部材4の内部流路48、及びその内部流路48と気体供給装置47とを接続する給気管の流路49を含む。気体供給装置47は、クリーンで温度調整された気体GDを、第1給気口37に供給することができる。
本実施形態において、第1給気口37に供給される気体GDは、チャンバ装置5が調整する内部空間8の気体と同じ種類の気体である。本実施形態においては、第1給気口37は、チャンバ装置5が調整する内部空間8の温度及び湿度とほぼ同じ温度及び湿度の気体GD(空気)を供給する。また、本実施形態においては、第1液体供給口36から供給される第1液体LQ1の温度と、第1給気口37から供給される気体GDの温度とは、ほぼ同じである。なお、第1液体供給口36から供給される第1液体LQ1の温度と、第1給気口37から供給される気体GDの温度とが異なってもよい。例えば、気体GDの温度が、第1液体LQ1の温度より高くてもよい。気体GDの温度を、第1液体LQ1の温度より高くすることによって、界面LG1付近で生じる第1液体LQ1の気化によって液浸部材4と基板Pの少なくとも一方の温度変化を抑制することができる。
本実施形態において、内部流路48の流入口48Cは、液浸部材4の側面に配置されている。気体供給装置47からの気体GDは、流入口48Cを介して内部流路48に流入する。内部流路48は、光軸AXに対する放射方向において流入口48Cから内側に延びる第1部分48Aと、光路Kに近い第1部分48Aの一端と第1給気口37とを結ぶように設けられた第2部分48Bとを有する。本実施形態において、第1部分48A,及び第2部分48Bを含む内部流路48は、光軸AXを囲むように形成されている。
流入口48Cより内部流路48に流入した気体GDは、第1部分48Aにおいて、光軸AXを囲むように拡がって流れ、第2部分48Bに流入する。第2部分48Bに流入した気体GDは、その第2部分48Bを介して、第1給気口37に供給される。第1給気口37は、第1液体供給口36と基板Pの表面との間に気体GDを供給する。
本実施形態において、第2部分48Bは、光軸AXに対する放射方向において、内側に向かって傾斜している。すなわち、第1給気口37は、第1部分48Aと第2部分48Bとの接続部よりも光路Kの近くに配置されている。これにより、第1給気口37は、第1液体供給口36と基板Pとの間に向かって気体GDを円滑に供給することができる。
本実施形態においては、Z軸方向に関して、第1液体供給口36が配置されている位置と、第1給気口37が配置されている位置とは、ほぼ同じである。
なお、Z軸方向に関して、第1液体供給口36が配置されている位置と、第1給気口37が配置される位置とが異なってもよい。例えば、第1給気口37が、第1液体供給口36より+Z側に配置されてもよいし、−Z側に配置されてもよい。例えば、下面30の少なくとも一部に、光軸AXに対する放射方向において外側に向かって上方に傾斜する斜面を設け、その斜面に第1液体供給口36及び第1給気口37を配置してもよい。その場合、第1給気口37は、第1液体供給口36より+Z側に配置される。また、下面30の少なくとも一部に下方に突出する凸部を設け、その凸部に第1給気口37を配置してもよい。その場合、第1給気口37は、第1液体供給口36より−Z側に配置される。また、下面30の少なくとも一部に、光軸AXに対する放射方向において外側に向かって下方に傾斜する斜面を設け、その斜面に第1液体供給口36及び第1給気口37を配置してもよい。その場合、第1給気口37は、第1液体供給口36より−Z側に配置される。
また、図2に示すように、第2液体供給口38は、供給流路50を介して、第2液体供給装置51と接続されている。供給流路50は、液浸部材4の内部流路52、及びその内部流路52と第2液体供給装置51とを接続する供給管の流路53を含む。第2液体供給装置51は、クリーンで温度調整された第2液体LQ2を第2供給口52に供給することができる。
また、図2に示すように、回収口35は、回収流路54を介して、液体回収装置55と接続されている。本実施形態において、回収流路54は、液浸部材4の内部流路56、及びその内部流路56と液体回収装置55とを接続する回収管の流路57を含む。液体回収装置55は、真空システム(真空源と回収口35との接続状態を制御するバルブなど)を含み、回収口35から液体LQを吸引して回収することができる。
本実施形態において、制御装置7は、液体回収装置55を制御して、多孔部材39の下面側空間(多孔部材39の下面と基板Pの表面との間の空間)から上面側空間(回収流路54)へ液体LQのみが通過するように、多孔部材39の上面側と下面側との圧力差を制御することができる。本実施形態において、下面側空間の圧力は、雰囲気に開放され、チャンバ装置5によって制御されている。制御装置7は、多孔部材39の下面側から上面側へ液体LQのみが通過するように、液体回収装置55を制御して、下面側の圧力に応じて、上面側の圧力を調整する。すなわち、制御装置7は、多孔部材39の孔を介して、液体LQのみを回収し、気体は多孔部材39の孔を通過しないように、上面側空間の圧力と下側空間の圧力との差を調整する。多孔部材39の一側と他側との圧力差を調整して、多孔部材39の一側から他側へ液体LQのみを通過させる技術は、例えば米国特許第7292313号明細書などに開示されている。
なお、本実施形態において、「雰囲気」は、液浸部材4を取り囲む気体である。本実施形態において、液浸部材4を取り囲む気体は、チャンバ装置5によって形成される内部空間8の気体である。本実施形態において、チャンバ装置5は、環境制御装置5Bを用いて、内部空間8をクリーンな空気で満たす。また、チャンバ装置5は、環境制御装置5Bを用いて、内部空間8をほぼ大気圧に調整する。もちろん、内部空間8を大気圧よりも高く設定してもよい。
本実施形態において、投影光学系PLと液浸部材4の内面41との間隙G4は、雰囲気に開放されている。間隙G4は、内部空間8に面する開口58を介して、雰囲気に開放されている。第2液体供給口38から供給された第2液体LQ2の少なくとも一部は、間隙G4(G4A)に流入する。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法について説明する。
まず、制御装置7は、投影光学系PLの射出面23及び液浸部材4の下面30と基板Pの表面(あるいは基板ステージ2の上面26)とを対向させる。液浸部材4の下面30と基板Pの表面とは、間隙G1を介して対向する。
また、第1液体供給口36より供給された第1液体LQ1の少なくとも一部は、下面30と基板Pの表面との間に保持されている。制御装置7は、射出面23及び下面30と基板Pの表面とを対向させた状態で、第1液体供給装置43から第1液体LQ1を送出する。第1液体供給装置43から送出された第1液体LQ1は、供給流路42を介して、第1液体供給口36から基板P上に供給される。
また、制御装置7は、気体供給装置47から気体GDを送出する。気体供給装置47から送出された気体GDは、第1給気口37より、第1液体供給口36に対向する基板Pと第1液体供給口36との間に向かって供給される。第1給気口37より供給された気体GDの少なくとも一部は、第1液体LQ1の界面LG1に当たる。
また、制御装置7は、第2液体供給装置51から第2液体LQ2を送出する。また、制御装置7は、液体回収装置55を作動する。第2液体供給装置51から送出された第2液体LQ2は、供給流路50を介して、第2液体供給口38に供給される。第2液体供給口38から射出面23と上面33との間に供給された第2液体LQ2により、露光光ELの光路Kが満たされる。
また、第2液体供給口38から供給された第2液体LQ2の少なくとも一部は、開口34を介して、下面30と基板Pの表面との間に供給され、下面30と基板Pの表面との間に保持される。これにより、射出面23及び下面30の少なくとも一部と基板Pの表面との間に液浸空間LSの一部が形成される。
下面30と基板Pの表面との間の第1液体LQ1の少なくとも一部、及び下面30と基板Pの表面との間の第2液体LQ2の少なくとも一部は、回収口35より回収される。回収口35から回収された第1液体LQ1及び第2液体LQ2は、回収流路54を介して、液体回収装置55に回収される。
本実施形態においては、第2液体供給口38より開口34を介して下面30と基板Pの表面との間に供給された第2液体LQ2の少なくとも一部は、光軸AXに対する放射方向において外側に向かって流れ、回収口35から回収される。また、第1液体供給口36より下面30と基板Pの表面との間に供給された第1液体LQ1の少なくとも一部は、光軸AXに対する放射方向において内側に向かって流れ、回収口35から回収される。本実施形態においては、第1液体供給口36から供給された第1液体LQ1は、露光光ELの光路Kに供給されない。光軸AXに対する放射方向において開口34から外側に向かう第2液体LQ2の流れ、及び回収口35による液体LQの回収動作の少なくとも一方によって、第1液体供給口36から供給された第1液体LQ1は、露光光ELの光路Kに供給されずに、回収口35から回収される。
上述したように、第2液体供給口38から供給された第2液体LQ2と、第1液体供給口36から供給された第1液体LQ1とは、下面30と基板Pの表面との間において一体となり、液浸空間LSを形成する。回収口35は、多孔部材39の下面に接触した、液浸空間LSを形成する第1液体LQ1及び第2液体LQ2の少なくとも一方を回収する。
また、制御装置7は、第1,第2液体供給口36,38から供給された第1,第2液体LQ1,LQ2で液浸空間LSが形成された状態で、その液浸空間LSの界面LG1に向かって、第1給気口37より気体GDを供給する。
第1給気口37からの気体GDは、第1液体供給口36に対向する基板Pと第1液体供給口36との間に向かって供給される。第1給気口37から供給された気体GDによって、第1液体供給口36と基板Pとの間に形成される第1液体LQ1の界面LG1が制御される。
本実施形態において、第1給気口37は、光軸AXに対する放射方向において内側に向かって下方に傾斜するように気体GDを供給する。第1給気口37からの気体GDの少なくとも一部は、界面LG1に当たる。第1給気口37より供給された気体GDの力によって、界面LG1が制御され、図3に示すように、基板Pの表面に形成される界面LG1の下端が、界面LG1の上端よりも光路Kの近くに配置される。このように、本実施形態においては、基板Pの表面に形成される界面LG1の下端が、界面LG1の上端よりも光路Kの近くに配置されるように、第1給気口37より気体GDが供給される。
制御装置7は、第1液体供給口36による第1液体LQ1の供給動作と、第2液体供給口38による第2液体LQ2の供給動作と、回収口35による液体LQ(第1,第2液体LQ1,LQ2)の回収動作とを並行して実行して、露光光ELの光路Kが第2液体LQ2で満たされるように液浸空間LSを形成するとともに、第1給気口37からの気体GDの供給を実行して、その液浸空間LSの界面LG1を制御しつつ、基板Pの露光を開始する。
制御装置7は、照明系ILより露光光ELを射出して、マスクMを露光光ELで照明する。マスクMからの露光光ELは、投影光学系PLの射出面23から射出される。制御装置7は、射出面23と基板Pの表面との間の第2液体LQ2を介して、射出面23からの露光光ELで基板Pを露光する。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pに投影され、基板Pが露光光ELで露光される。基板Pの露光中にも、第1液体供給口36による第1液体LQ1の供給動作と、第2液体供給口38による第2液体LQ2の供給動作と、回収口35による液体LQの回収動作と、第1給気口37による気体GDの供給動作とが並行して実行される。
上述のように、本実施形態の露光装置EXは、走査型露光装置であり、基板Pの露光の少なくとも一部において、射出面23と基板Pとの間に第2液体LQ2が保持されている状態で(液浸空間LSが形成されている状態で)、基板PがXY平面内の所定方向に移動される。例えば、基板Pに対する露光光ELの照射中(スキャン露光中)においては、基板Pは、終端光学素子22及び液浸部材4に対してY軸方向に移動する。また、基板P上の複数のショット領域を順次露光する場合において、第1ショット領域の露光後、次の第2ショット領域を露光する場合、基板Pは、終端光学素子22及び液浸部材4に対して、例えばX軸方向、あるいはXY平面内におけるX軸に対する傾斜方向に移動(ステップ移動)する。また、スキャン露光中の移動、及びステップ移動に限られず、基板Pは、射出面23との間に第2液体LQ2を保持した状態で、様々な移動条件で移動する可能性がある。
基板Pの移動条件は、XY平面内における所定方向(例えば−Y方向)に関する移動速度、加速度(減速度)、及び移動距離(XY平面内における第1位置から第2位置へ移動するときの移動距離)の少なくとも一つを含む。
本実施形態においては、光軸AXに対する放射方向において回収口35の外側に第1液体供給口36が配置され、放射方向において第1液体供給口36の外側に第1給気口37が配置されているので、例えば、基板Pを高速、あるいは高加速度で移動した場合にも、液浸部材4と基板Pとの間の空間から液体LQが漏出したり、基板P上に液体LQ(膜、滴等)が残留したりすることを抑制できる。
図4は、比較例に係る液浸部材400を使用した場合の液浸空間Lsの挙動を示す模式図である。液浸部材400には、本実施形態の第1液体供給口(36)及び第1給気口(37)が設けられてない。例えば、終端光学素子22及び液浸部材400と基板pの表面との間に液体Lqが保持された状態で、基板Pが−Y方向に高速で移動した場合、液浸空間Lsを形成する液体Lqの少なくとも一部が、基板p上において膜となる可能性が高くなる。すなわち、図4に示す比較例においては、基板pの−Y方向への移動により、光軸AXに対する放射方向における、液体Lqの界面Lgの上端(界面Lgと液浸部材400の下面420との交点)の位置PJ1と界面Lgの下端(界面Lgと基板pの表面との交点)の位置PJ2との距離(ずれ量)LJが大きくなる可能性がある。その結果、液体Lqが、液浸部材400と基板Pの表面との間の空間から漏出したり、膜、滴等となって基板p上に残留したりする可能性がある。
このように、基板P上に液体LQが残留する原因の一つとして、液体Lqの界面Lgの位置及び形状の少なくとも一方が挙げられる。すなわち、基板P上に液体LQが残留する原因の一つとして、基板pの表面に形成される界面Lgの下端と、界面Lgの上端との位置関係(距離LJ)が挙げられる。そして、光軸AXに対する放射方向において、基板Pの表面に形成される界面Lgの下端が、界面Lgの上端より外側に配置され、その放射方向に関する下端と上端との距離LJが大きくなった場合、基板P上に液体Lqが残留する可能性が高くなると考えられる。
本実施形態においては、光軸AXに対する放射方向において、回収口35の外側に第1液体供給口36が配置され、その第1液体供給口36の外側に第1給気口37が配置されている。第1給気口37は、光軸AXに対する放射方向において第1液体供給口36の外側であって、第1液体供給口36の近傍に配置されている。すなわち、本実施形態においては、第1給気口37の近くに、常に界面LG1が配置される。これにより、制御装置7は、第1給気口37からの気体GDによって界面LG1の形状及び位置を円滑に制御することができる。
本実施形態においては、基板Pの表面に形成される界面LG1の下端が、界面LG1の上端よりも光路Kの近くに配置されるように、気体GDが供給される。これにより、基板P上において液体LQが薄膜化することを効果的に抑制できる。したがって、液体LQの漏出、残留等の発生をより効果的に抑制することができる。
本実施形態において、制御装置7は、基板Pが移動するときの移動条件に応じて、第1給気口37からの気体GDの供給条件を調整することができる。
例えば、制御装置7は、XY平面内の所定方向(例えばY軸方向)に関する基板Pの移動速度に応じて、第1給気口37から供給される気体GDの流速を調整する。
例えば、基板Pが−Y方向に高速で移動する場合、制御装置7は、光路Kに対して−Y側に配置されている第1給気口37から供給する気体GDの流速を高くする。例えば、気体供給装置47から送出される単位時間当たりの気体GDの供給量を調整することによって、気体GDの流速を調整することができる。基板Pの移動速度に応じて、気体GDの流速が調整されることによって、界面LG1の位置及び形状が変動したり、界面LG1の上端の位置C30と下端の位置CPとのずれ量が大きくなったりすることをより効果的に抑制することができる。
また、制御装置7は、XY平面内の所定方向(例えばY軸方向)に関する基板Pの加速度に応じて、第1給気口37から供給される気体GDの流速を調整することができる。例えば、基板Pが−Y方向に高加速度で移動する場合、制御装置7は、光路Kに対して−Y側に配置されている第1給気口37から供給する気体GDの流速を高くする。こうすることによっても、ずれ量LJが大きくなることを抑制できる。
また、制御装置7は、XY平面内の所定方向(例えばY軸方向)に関する基板Pの直線移動距離に応じて、第1給気口37から供給される気体GDの流速を調整することができる。
このように、制御装置7は、基板Pの移動条件に応じて、基板Pの移動方向と、基板Pの移動方向の前方側に配置されている第1給気口37からの気体GDの供給条件を調整することによって、位置C30と位置CPとのずれ量を小さくすることができ、液体LQの漏出、残留等の発生を抑制することができる。
なお、基板Pの移動条件に応じて、気体GDの供給条件を調整しなくてもよい。
なお、上述の説明では、基板P上に液浸空間LSが形成されている場合について説明したが、基板ステージ2(プレート部材T)上、あるいは基板ステージ2(プレート部材T)と基板Pとに跨るように液浸空間LSが形成されている場合も同様である。
以上説明したように、本実施形態によれば、界面LG1の位置及び形状の少なくとも一方を制御することによって、光軸AXに対する放射方向において界面LG1の位置が大きく変動したり、界面LG1の上端の位置C30と下端との位置CPのずれ量が大きくなったりすることを抑制することができる。したがって、下面30と対向する物体(基板P等)の表面に液体LQが残留したり、液体LQが漏出したりすることを抑制できる。したがって、スループットの低下を抑制しつつ、露光不良の発生を抑制できる。
なお、本実施形態において、下面30の少なくとも一部が、XY平面に対して傾斜していてもよい。例えば、下面30が、露光光ELの光路K(開口34)の周囲に配置され、XY平面とほぼ平行な第1領域と、第1領域の周囲の少なくとも一部において、光軸AXに対する放射方向において、外側に向かって上方に傾斜する第2領域とを含んでいてもよい。
なお、本実施形態において、第1給気口37に接続される内部流路48の第2部分48Bが、光軸AX(Z軸)とほぼ平行に配置されてもよい。すなわち、第1給気口37が、基板Pに向かって、基板Pの表面に対してほぼ垂直で入射するように、気体GDを供給してもよい。例えば、上述したように、第1液体供給口36が、光軸AXに対する放射方向において、内側に向かって斜め下方に向かって第1液体LQを射出している場合には、光軸AX(Z軸)とほぼ平行に、第1給気口37から気体GDを射出してもよい。
なお、本実施形態においては、基板Pの表面に形成される界面LG1の下端が、界面LG1の上端よりも光路Kの近くに配置されるように、気体GDが供給されるが、基板Pの表面に形成される界面LG1の上端が、界面LG1の下端よりも光路Kの近くに配置されるように、気体GDが供給されてもよい。界面LG1の上端が、界面LG1の下端よりも光路Kの近くに配置された場合でも、第1給気口37から供給される気体GDの力によって、界面LG1の上端の位置C30と下端の位置CPとのずれ量(距離)が大きくなることが抑制され、液体LQの漏出、残留等の発生を抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図5は、第2実施形態に係る液浸部材4Bの一例を示す図である。
本実施形態の液浸部材4Bは、間隙G4に流入した第2液体LQ2を回収するための回収口59と回収流路60、及び凹部40を雰囲気に開放するための内部流路62を備えている点で、第1実施形態の液浸部材4と異なる。
本実施形態において、回収口59は、内側面41Aに配置されている。回収口59は、回収流路60を介して、液体回収装置(不図示)と接続されている。回収口59は、第2液体供給口38から供給され、間隙G4に流入した第2液体LQ2の少なくとも一部を回収することができる。
本実施形態において、回収口59は、光軸AXの周囲に配置されたスリット開口である。なお、回収口59が、光軸AXの周囲の少なくとも一部において、所定間隔で複数配置されてもよい。
基板Pの露光の少なくとも一部において、第1液体供給口36による第1液体LQ1の供給動作と、第2液体供給口38による第2液体LQ2の供給動作と、回収口35による液体LQの回収動作と、第1給気口37による気体GDの供給動作と、回収口59による液体LQ(第2液体LQ2)の回収動作が並行して実行される。
また、凹部40を雰囲気に開放するための内部流路62の下端は、凹部40の内側の空間に面するように、凹部40の内面40Aに配置されている。また、本実施形態においては、内部流路62の上端は、間隙G4に面するように、内側面41Aに配置されている。
例えば凹部40の内側(多孔部材39の下面側)の液体LQ中に混入した気体(気泡など)は、内部流路62を介して、凹部40の外側(間隙G4)に排出される。間隙G4は、雰囲気に開放されており、凹部40から排出された気体は、内部空間8に排出される。
以上説明したように、本実施形態においても、基板P上での液体LQの残留、及び液浸部材4Bと基板Pとの間からの液体LQの漏出等の発生が抑制される。本実施形態によれば、間隙G4に流入した第2液体LQ2の少なくとも一部を回収する回収口59が設けられているので、間隙G4に流入した液体LQが、例えば液浸部材4Bの上面41Bと投影光学系PLの下面22Bとの間を介して、液浸部材4の外側へ漏出することが抑制される。
また、本実施形態によれば、内部流路62が設けられているので、凹部40に気体が残留することが抑制される。例えば、凹部40に多量の気体が混入した場合にも、その気体(気泡)が光路Kに浸入することを抑制することができる。その結果、露光不良が発生する可能性がある。本実施形態によれば、内部流路62によって、凹部40に存在する気体が円滑に排出されるので、露光不良の発生を抑制することができる。
なお、回収口59は、間隙G4Bに面する上面41Bに設けられてもよいし、液浸部材4Bの側面に設けられてもよい。
また、第2実施形態において、間隙G4に流入した第2液体LQ2を回収する回収口59(回収流路60)、及び凹部40を雰囲気に開放するための内部流路62のどちらか一方を省いてもよい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図6は、第3実施形態に係る液浸部材4Cの一例を示す図である。図7において、液浸部材4Cは、第1実施形態の液浸部材4と同様に、プレート部31と、内面41を有する本体部32とを備えている。
さらに、第1実施形態の液浸部材4と同様、液浸部材4Cは、回収口35と、第1液体供給口36と、第1給気口37と、第2液体供給口38とを備えている。
本実施形態において、液浸部材4Cは、間隙G4に気体GWを供給する第2給気口63を備えている。第2給気口63は、間隙G4に面するように配置されている。本実施形態において、第2給気口63は、終端光学素子22の側面22Aと対向する液浸部材4Cの内側面41Aに配置されている。内側面41Aは、側面22Aの周囲に配置され、側面22Aと間隙G4Aを介して対向する。間隙G4は、雰囲気に開放されている。本実施形態において、第2給気口63は、光軸AXの周囲に配置されたスリット開口である。なお、第2給気口63が、光軸AXの周囲の少なくとも一部において、所定間隔で複数配置されてもよい。
本実施形態において、第2給気口63は、チャンバ装置5によって調整される内部空間8の湿度より高い湿度の気体GWを間隙G4に供給する。第2給気口63は、間隙G4に流入した第2液体LQ2の界面LG2に気体GWが接触するように、気体GWを供給する。
第2給気口63は、液浸部材4Cの内部流路64を介して、気体供給装置65と接続されている。気体供給装置65は、内部空間8より高湿度の気体を第2給気口63に供給する。本実施形態において、気体供給装置65は、第2給気口63に、内部空間8の気体と同じ種類の気体を供給する。また、気体供給装置65は、第2液体LQ2と同じ種類の液体の蒸気で、第2供給口63に供給する気体を加湿する。本実施形態において、チャンバ装置5は、内部空間8をクリーンな空気で満たし、第2給気口63は、水蒸気で加湿された空気を間隙G4に供給する。
また、本実施形態においては、液浸部材4Cは、間隙G4に面するように配置され、第2給気口63から供給された気体GWの少なくとも一部を回収する回収口66を備えている。本実施形態において、回収口66は、液浸部材4Cの内側面41Aに配置されている。また、回収口66は、間隙G4の第2液体LQ2を回収可能である。
本実施形態において、回収口66は、第2給気口63よりも上方に配置されている。回収口66は、第2給気口63の上方で、第2給気口63に隣接するように配置されている。本実施形態において、回収口66は、光軸AXの周囲に配置されたスリット開口である。なお、回収口66が、光軸AXの周囲の少なくとも一部において、所定間隔で複数配置されていてもよい。
また、本実施形態においては、第1給気口37も、チャンバ装置5が調整する内部空間8の湿度より高い湿度の気体GWを供給する。第1給気口37は、内部空間8の気体と同じ種類の気体を供給する。また、第1給気口37は、第1液体LQ1と同じ種類の液体の蒸気で加湿された気体GWを供給する。本実施形態において、第1給気口37は、水蒸気で加湿された空気を、第1液体供給口36と基板Pの表面との間に供給する。
また、本実施形態においては、液浸部材4Cは、光軸AXに対する放射方向において、第1給気口37の外側に配置され、流体を回収可能な回収口67を備えている。回収口67は、液浸部材4Cの下面30に配置されている。本実施形態において、回収口67は、光軸AXの周囲に配置されたスリット開口である。なお、回収口67が、例えば光軸AXの周囲の少なくとも一部において、所定間隔で複数配置されていてもよい。
回収口67は、液浸部材4Cの内部流路68を介して、流体回収装置69と接続されている。回収口67は、第1給気口37から供給された気体GWの少なくとも一部を回収する。また、回収口67は、液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部を回収可能である。
基板Pの露光の少なくとも一部において、第1液体供給口36による第1液体LQ1の供給動作と、第2液体供給口38による第2液体LQ2の供給動作と、回収口35による液体LQの回収動作と、第1給気口37による気体GWの供給動作と、回収口67による気体GWの回収動作と、第2給気口63による気体GWの供給動作と、回収口66による気体GWの回収動作とが、並行して実行される。
本実施形態においても、基板P上での液体LQの残留、及び液浸部材4Cと基板Pとの間からの液体LQの漏出等の発生が抑制される。
また、第1給気口37から、液浸空間LSの第1液体LQ1の界面LG1に接触するように気体GWが供給される。第1給気口37による気体GWの供給動作が実行されることによって、液浸部材4Cの下面30側において、液浸空間LSの周囲を囲むように、高湿度の気体GWの空間(高湿度空間)が形成される。これにより、第1液体LQ1及び/又は第2液体LQ2が気化することが抑制される。したがって、第1液体LQ1及び/又は第2液体LQ2の気化熱による、第1液体LQ1、第2液体LQ2、液浸部材4C、液浸部材4Cに対向する物体(基板P)の少なくとも一つの温度変化の発生を抑制することができる。
また、第1給気口37から供給された気体GWの少なくとも一部は、回収口67から回収される。これにより、第1給気口37からの気体GWが、液浸部材4Cの下面30と基板Pの表面との間から外部(雰囲気)に流出することが抑制される。
また、第2給気口63からの気体GWは、間隙G4の第2液体LQ2の界面LG2に接触するように供給される。第2給気口63による気体GWの供給動作が実行されることによって、間隙G4において、第2液体LQ2の界面LG2を覆うように、高湿度の気体GWの空間(高湿度空間)が形成される。これにより、第2液体LQ2の気化が抑制される。したがって、第2液体LQ2の気化熱による、第2液体LQ2、終端光学素子22、液浸部材4Cの少なくとも一つの温度変化の発生を抑制することができる。
また、第2給気口63から供給された気体GWの少なくとも一部は、回収口66から回収される。これにより、第2給気口63からの気体GWが、液浸部材4と投影光学系PLとの間から外部(雰囲気)に流出することが抑制される。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1給気口37及び第2給気口63から高湿度の気体GWが供給されるので、液体LQの気化に起因する、液体(LQ1,LQ2)の温度変化、液体(LQ1,LQ2)と接触する物体(終端光学素子22、液浸部材4C、基板など)の温度変化の発生を抑制することができる。本実施形態によれば、上述のような温度変化の発生が抑制されるので、露光不良を抑制することができる。
なお、本実施形態において、第2給気口63を回収口66の下方に配置しなくてもよい。また、本実施形態において、第2給気口63と回収口66の少なくとも一方を、上面41Bに形成してもよい。また、本実施形態において、回収口66を省いてもよい。また、本実施形態において、回収口67を設けなくてもよい。また、本実施形態において、第2給気口63と回収口66の両方を省いてもよい。また、本実施形態において、第1給気口37から第1実施形態と同様に気体GDを供給してもよい。また、第2実施形態と同様に、本実施形態において、間隙G4に流入した第2液体LQ2を回収するための回収口(回収流路)と、凹部40を雰囲気に開放するための内部流路の少なくとも一方を液浸部材4Cに設けてもよい。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図7は、第4実施形態に係る液浸部材4Dの一例を示す図である。本実施形態においては、液浸部材4Dは、第1部材71及び第2部材72を含む。本実施形態において、第1部材71及び第2部材72のそれぞれは、環状の部材である。第1部材71の少なくとも一部は、露光光ELの一部の光路K及び終端光学素子22の周囲に配置されている。第2部材72は、第1部材71の上方において、終端光学素子22の周囲に配置されている。
第1部材71は、プレート部31Dと、本体部32Dとを有する。第2部材72は、本体部32Dの上面73と対向する下面74を有する。第2部材72は、下面74と上面73とが間隙G6を介して対向するように、第1部材71に対して所定の位置に配置される。
液浸部材4Dは、投影光学系PLの少なくとも一部と間隙G4を介して対向する内面41を有する。本実施形態において、間隙G4は、終端光学素子22の側面22Fと、第1部材71の内側面41Aaとの間隙G4Aa、側面22Fと第2部材72の内側面41Abとの間隙G4Ab、及び投影光学系PLの下面22Bと第2部材72の上面41Bとの間の間隙G4Bを含む。以下の説明において、側面22Fと内側面41Aaとの間隙G4Aa、及び側面22Fと内側面41Abとの間隙G4Abとを合わせて適宜、間隙G4A、と称する。
第1部材71(本体部32)の上面73と、第2部材72の下面74との間に、間隙G4(G4A)に面する第1開口75が形成される。本実施形態において、上面73と下面74との間の間隙G6は、内部空間8に面するように配置されている第2開口76を介して、雰囲気に開放されている。第2開口76は、第1開口75とは別の開口である。第1開口75は、間隙G6及び第2開口76を介して、雰囲気に開放されている。
また、間隙G4は、内部空間8に面するように配置されている開口58を介して、雰囲気に開放されている。
間隙G4の液体LQ(第2液体LQ2)は、第1開口75に流入可能である。すなわち、第1開口75は、終端光学素子22の射出面23側から間隙G4に流入した第2液体LQ2を回収可能である。第1開口75からの第2液体LQ2は、間隙G6に流入可能である。
液浸部材4Dは、第1開口75から間隙G6に流入した第2液体LQ2の少なくとも一部を回収する回収部80を備えている。
回収部80は、第1開口75から間隙G6に流入した第2液体LQ2の少なくなくとも一部を回収する。回収部80は、側面22Fと内側面41Aaとの間の間隙G4Aaからオーバーフローした第2液体LQ2を回収する。本実施形態において、回収部80の少なくとも一部は、光軸AXに対する放射方向において、内側面41Aaの上端部41Tの外側に配置されている。
本実施形態において、回収部80は、光軸AXに対する放射方向において第1開口75の外側に配置され、上方(+Z方向)を向く凹部81を有する。凹部81は、第1部材71の上面73に設けられている。凹部81は、上方を向く開口81Kを有する。回収部80は、開口81Kを介して凹部81に流入した第2液体LQ2を回収する。
間隙G4から第1開口75を介して間隙G6に流入した第2液体LQ2は、上面73及び下面74にガイドされながら、回収部80に向かって流れる。
凹部81は、光軸AXに対する放射方向において、上端部41Tの外側に設けられている。XY平面内において、凹部81は、環状である。なお、凹部81は、光軸AXの周囲の少なくとも一部において、所定間隔で複数配置されていてもよい。
凹部81は、間隙G4からの第2液体LQ2を貯めることができる。凹部81は、流入した第2液体LQ2を貯めることによって、間隙G4からの第2液体LQ2が間隙G4に戻ることを抑制する。
また、回収部80は、凹部81に流入した第2液体LQ2を回収する回収口82を有する。回収口82は、凹部81に貯めた液体LQを回収する。
本実施形態において、回収口82は、凹部81の内側に配置されている。換言すれば、回収口82は、凹部81の開口81Kより下方(−Z側)に配置されている。本実施形態において、回収口82は、凹部81の底部に配置されている。すなわち、凹部81の底部は、回収口82の少なくとも一部を含む。
本実施形態においては、XY平面内において、回収口82は、環状である。なお、回収口82が、光軸AXの周囲の複数の位置に分割して配置されてもよい。
回収口82は、第1部材71の内部流路83を介して、液体回収装置84と接続されている。
回収口82には、多孔部材85が配置されている。多孔部材85は、複数の孔(openingsあるいはpores)を含むプレート状の部材である。なお、多孔部材85が、網目状に多数の小さい孔が形成された多孔部材であるメッシュフィルタでもよい。
また、液浸部材4Dは、間隙G4に気体GWを供給する第3給気口86を備えている。第3給気口86は、チャンバ装置8が調整する内部空間8の湿度より高い湿度の気体GWを間隙G4に供給する。第3給気口86は、間隙G4に流入した第2液体LQ2の界面LG2に気体GWが接触するように、気体GWを供給する。
本実施形態において、第3給気口86は、間隙G6に面するように配置されている。本実施形態において、第3給気口86は、間隙G6に気体GWを供給する。間隙G4と間隙G6とは、第1開口75を介して接続されている。第3給気口86より間隙G6に供給された気体GWは、第1開口75を介して、間隙G4に供給される。これにより、間隙G6に流入した第2液体LQ2の界面LG2に、第3給気口86からの気体GWが接触する。また、間隙G6に流入した第2液体LQ2の界面LG2にも、第3給気口86からの気体GWが接触する。
本実施形態において、第3給気口86は、光軸AXに対する放射方向において、回収部80の外側に配置されている。本実施形態において、第3給気口86は、第2部材72の下面74に配置されている。第3給気口86は、光軸AXの周囲に配置されるスリット開口である。なお、第3給気口86は、光軸AXの周囲の少なくとも一部において、所定間隔で複数配置されてもよい。
第3給気口86は、第1開口75を介して間隙G4から間隙G6に流入した第2液体LQ2の界面LG2と対向する位置から、間隙G6に気体GWを供給する。第3給気口86から供給された気体GWは、間隙G6において、光軸AXに対する放射方向において内側に向かって流れ、第1開口75を介して、間隙G4に流入する。すなわち、高湿度の気体GWが、第1開口75を介して、間隙G4に供給される。これにより、間隙G4に流入した第2液体LQ2の界面LG2に気体GWが接触する。
また、本実施形態においては、液浸部材4Dは、間隙G4に面するように配置され、第3給気口86より第1開口75を介して間隙G4に供給された気体GWの少なくとも一部を回収する回収口87を備えている。本実施形態において、回収口87は、間隙G4(間隙G4B)に面するように配置されている。本実施形態において、回収口87は、間隙G4Bに面する第2部材72の上面41Bに配置されている。回収口87は、光軸AXの周囲に配置されたスリット開口である。なお、回収口87が、例えば光軸AXの周囲の少なくとも一部において、所定間隔で複数配置されてもよい。
第1開口75より間隙G4(間隙G4A)に供給された気体GWの少なくとも一部は、間隙G4Aから間隙G4Bに移動して、回収口87より回収される。これにより、高湿度の気体GWが、間隙G4の外部に流出することが抑制される。
また、本実施形態においては、液浸部材4Dの第1給気口37は、チャンバ装置5が調整する内部空間8の湿度より高い湿度の気体GWを供給する。また、液浸部材4Dは、第1給気口37から供給された気体GWの少なくとも一部を回収する回収口67とを備えている。
本実施形態においては、基板Pの露光の少なくとも一部において、第1液体供給口36による第1液体LQ1の供給動作と、第2液体供給口38による第2液体LQ2の供給動作と、回収口35による液体LQの回収動作と、第1給気口37による気体GWの供給動作と、回収口67による気体GWの回収動作と、第3供給口86(第1開口75)による気体GWの供給動作と、回収口87による気体GWの回収動作とが並行して実行される。
本実施形態においても、基板P上での液体LQの残留、及び液浸部材4Cと基板Pとの間からの液体LQの漏出等の発生が抑制される。
また、本実施形態においても、液体LQの気化熱の発生を抑制して、露光不良の発生を抑制しつつ、高スループットで基板Pを露光することができる。
本実施形態においても、第1給気口37から高湿度の気体GWが供給されるので、第1液体LQ1及び/又は第2液体LQ2の気化が抑制され、第1液体LQ1、第2液体LQ2、液浸部材4D(71)、液浸部材4D(71)に対向する物体(基板P)の少なくとも一方の温度変化の発生を抑制することができる。
また、本実施形態においても、第3給気口86による気体GWの供給動作が実行されることによって、第2液体LQ2の気化が抑制され、第2液体LQ2、終端光学素子22、液浸部材4D(71,72)の少なくとも一方の温度変化の発生を抑制することができる。特に、第3給気口86が間隙G6に面しているので、第2液体LQ2の気化が起きやすい、回収部80の周囲に気体GWの高湿度空間を形成できる。
なお、本実施形態において、第3供給口86を第1部材71の上面73に設けてもよい。
光軸AXに対する放射方向において、第3給気口86の外側に、第3給気口86から供給された気体GWの一部を回収する回収口を設けることができる。例えば、その回収口を上面73及び下面74の少なくとも一方に設けることができる。こうすることにより、間隙G6の外側に、第3給気口86からの気体GWが流出することが抑制される。
また、本実施形態において、第2部材72の内側面41Abに回収口87を設けてもよいし、回収口87を省いてもよい。また、本実施形態においても、回収口67を省いてもよい。また、本実施形態において、第3給気口86及び回収口87の両方を省いてもよい。
また、本実施形態において、第1給気口37から第1実施形態と同様に気体GDを供給してもよい。また、第2実施形態と同様に、本実施形態においても、凹部40を雰囲気に開放するための内部流路を液浸部材4D(第1部材71)に設けてもよい。
なお、本実施形態においては、液浸部材4Dが、第1部材71及び第2部材72で構成されている場合を例にして説明したが、1つの部材でもよい。すなわち、液浸部材4Dが、間隙G4に面する第1開口(75)と、第1開口(75)を介して間隙G4から間隙G6に流入した第2液体LQ2を回収する回収部(80)と、間隙G6を雰囲気に開放する第2開口(76)を有していれば、液浸部材4Dが1つの部材で構成されていてもよい。
また、第4実施形態において、回収部80が多孔部材85を有していなくてもよい。
なお、上述の第3及び第4実施形態において、第1給気口37から供給される気体GWと、第2給気口63(又は第3供給口86)から供給される気体GWとで、温度と湿度の少なくとも一方が異なっていてもよい。
なお、上述の第1〜第4実施形態において、多孔部材39の下面が液浸部材4の下面30とほぼ面一であってもよい。
また、上述の第1〜第4実施形態においては、回収口35、第1液体供給口36、及び第1給気口37が一つの部材に形成されていなくてもよい。例えば、回収口35が上述の液浸部材に設けられ、第1液体供給口36、及び第1給気口37が液浸部材と異なる部材に設けられていてもよい。
また、上述の第1〜第4実施形態において、終端光学素子22に対する液浸部材(4,4B,4C,4D(71、72)の位置は、固定されているが、液浸部材が終端光学素子22に対して可動でもよい。なお、第4実施形態においては、液浸部材4Dの第1部材と第2部材のどちらか一方のみが終端光学素子22に対して可動でもよいし、第1部材71及び第2部材72の両方が、終端光学素子22に対して可動でもよい。
また、上述の第1〜第4実施形態において、回収口35(多孔部材39)から液体(LQ1,LQ2)のみを回収しているが、気体とともに液体LQを回収してもよい。また、回収口35に多孔部材がなくてもよい。
また、上述の各実施形態において、液浸部材の下面30が射出面23よりも下方(−Z側)に配置されているが、下面30が射出面23と面一、あるいは射出面23より上方(+Z側)に配置されてもよい。
また、上述の各実施形態において、終端光学素子22の露光光ELが通過しない面が、射出面23の周縁から上方(+Z方向)に延びる面(側面22A)を有していなくてもよい。例えば、終端光学素子22の露光光ELが通過しない面が、光軸AXと垂直な方向に、(射出面23とほぼ面一)に延びていてもよい。
なお、上述の第1〜第4実施形態においては、第1液体LQ1と第2液体LQ2とが同じ液体である場合を例にして説明したが、異なる液体でもよい。例えば、第2液体LQ2として、基板Pの露光に適した所定の物性の液体を使用し、第1液体LQ1として、基板Pの表面に対する撥液性が第2液体LQ2より高い液体を使用してもよい。
なお、上述の各実施形態においては、第1液体LQ1と第2液体LQ2とが同じ液体であり、第1液体LQ1の温度と、第2液体LQ2の温度とがほぼ同じであるが、第1液体供給口37から供給される第1液体LQ1の温度と、第2液体供給口38から供給される第2液体LQ2の温度とが異なってもよい。また、内部流路44を流れる第1液体LQ1を用いて、液浸部材(4など)の温度調整を行ってもよい。また、第1液体LQ1と第2液体LQ2とでクリーン度が異なっていてもよい。 また、上述の各実施形態において、光路Kに第2液体LQ2のみで満たされるように説明したが、光路Kにおいて、第1液体LQ1と第2液体LQ2とが混在しても構わない。
なお、上述の各実施形態においては、投影光学系PLの終端光学素子22の射出側(像面側)の光路が第2液体LQ2で満たされているが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、終端光学素子22の入射側(物体面側)の光路も液体で満たされる投影光学系を採用することもできる。なお、終端光学素子22の入射側の光路に満たされる液体は、第2液体LQ2と同じ種類の液体でもよいし、異なる種類の液体でもよい。
なお、上述の各実施形態の液体LQは水であるが、水以外の液体であってもよい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等を用いることも可能である。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば対応米国特許第6611316号明細書に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許第6341007号明細書、米国特許第6208407号明細書、米国特許第6262796号明細書等に開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
更に、例えば米国特許第6897963号明細書、米国特許出願公開第2007/0127006号明細書等に開示されているような、基板を保持する基板ステージと、基準マークが形成された基準部材及び/又は各種の光電センサを搭載し、露光対象の基板を保持しない計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
また、上述の各実施形態では、露光光ELとしてArFエキシマレーザ光を発生する光源装置として、ArFエキシマレーザを用いてもよいが、例えば、米国特許第7023610号明細書に開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザなどの固体レーザ光源、ファイバーアンプなどを有する光増幅部、及び波長変換部などを含み、波長193nmのパルス光を出力する高調波発生装置を用いてもよい。さらに、上記実施形態では、前述の各照明領域と、投影領域がそれぞれ矩形状であるものとしたが、他の形状、例えば円弧状などでもよい。
なお、上述の各実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。可変成形マスクは、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)等を含む。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。自発光型画像表示素子としては、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、無機ELディスプレイ、有機ELディスプレイ(OLED:Organic Light Emitting Diode)、LEDディスプレイ、LDディスプレイ、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)等が挙げられる。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。このように投影光学系PLを用いない場合であっても、露光光はレンズ等の光学部材を介して基板に照射され、そのような光学部材と基板との間の所定空間に液浸空間が形成される。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
以上のように、本実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図8に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンを用いて露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。