JP2010283929A - 電動機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステータホルダ50の円筒部54の外周面とモータハウジング11の内壁との間の中間領域内は円筒部54の周方向に沿って油71が流通する環状油路60を構成し、モータハウジング11には、ステータホルダ50の円筒部54の周方向に沿って冷却液を流通させるウォータージャケット45が設けられ、油71の流通方向と冷却液の流通方向とが対向していることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
そこで、本発明の構成によれば、ステータホルダを介してステータをハウジングに固定することで、ステータホルダとハウジングとの間に中間領域が形成される。そして、ステータがハウジングとの間に中間領域を挟んで配置されているので、ステータの磁歪振動がハウジングに直接伝達されることがなく、ステータホルダとハウジングとの接触部分を経由して伝達されることになる。すなわち、ステータの外周面が直接、ハウジングの内壁面に密着配置されている構成に比べて、ステータの磁歪振動がハウジングまで伝達され難くなるので、磁歪振動がハウジングに伝達されることにより発生するノイズを低減することが可能になる。
そして、中間領域を伝熱体通路として利用することで、ステータとハウジングとの間に空気が介在している場合に比べて、ステータの伝熱性能を向上させることができる。すなわち、ステータで発生した熱は伝熱体を介して放熱され、伝熱体から冷媒通路内を流通する冷媒に向けて放熱される。したがって、電動機の過熱を防止して、モータ性能の低下を防止することができる。
この構成によれば、伝熱体通路内を流通する伝熱体は、伝熱体フィン間に案内されて伝熱体通路内を周方向に沿ってスムーズに流通することになる。これにより、伝熱体通路内における伝熱体の滞留を防ぐことができるので、伝熱体通路内における伝熱体の過熱を防止することができる。また、伝熱体通路の内面と伝熱体との伝熱面積を増加させることができるので、ステータで発生する熱は伝熱体フィンに速やかに伝達され、その後冷媒通路を流通する冷媒に向けて放熱される。したがって、伝熱体の熱交換を効率的に行うことができるので、電動機の過熱を防止して、モータ性能の低下を防止することができる。
同様に、冷媒通路に冷媒フィンを設けることで、冷媒通路内における冷媒の滞留を防いで、冷媒通路内で冷媒をスムーズに流通させることができるとともに、冷媒通路の内面と冷媒との間の熱交換を効率的に行うことができる。
この構成によれば、供給通路と伝熱体通路とを連通させる連通通路を設けるのみで、供給通路を流通する伝熱体を伝熱体通路内に供給することができる。これにより、伝熱体通路に伝熱体を循環させる循環系を新たに設ける必要がないので、構成の簡素化を図ることができる。
この構成によれば、連通通路から伝熱体通路に供給された伝熱体は、案内路に沿って伝熱体通路内を軸方向に流通することになる。これにより、伝熱体は伝熱体通路内の軸方向全域に亘って行き渡るとともに、案内路から伝熱体通路の周方向に沿って分配されることになる。したがって、ステータの全周に亘って伝熱体を均一に流通させることができるので、ステータの全体に亘って均一な伝熱性能を確保することができる。
この構成によれば、伝熱体が案内路の下流端で塞き止め部によって塞き止められると、塞き止められた伝熱体が伝熱体通路の周方向に沿って流通することになる。これにより、案内路を流通する伝熱体の流通方向を伝熱体通路の周方向に向けて指向させることができる。
この構成によれば、上流側から下流側に至るまで、案内路上を流通する伝熱体の流量の均一化を図ることができる。これにより、伝熱体通路内を流通する伝熱体を下流側まで確実に行き届かせることができるので、伝熱体通路内の全域に亘って伝熱体を均一に流通させることができる。その結果、ステータの全体に亘って均一な伝熱性能を確保することができる。
この構成によれば、案内路と伝熱体フィンとの間の通路が連続的に形成されるので、案内路上を流通する伝熱体は、案内路の幅方向両側に形成された伝熱体フィン間にスムーズに分配される。その後、伝熱体は、伝熱体フィン間を円筒部の周方向に沿って案内されるため、伝熱体通路の周方向及び軸方向に亘って伝熱体をスムーズに流通させることができる。
この構成によれば、伝熱体から伝熱体フィンに伝達された熱は、ハウジングを径方向に沿って伝達された後、速やかに冷媒フィンに伝達され、冷却フィンから冷媒に伝達されることになる。そのため、冷媒と伝熱体との間の熱交換の効率をより向上させることができる。
次に、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では本発明の電動機を燃料電池車両に搭載される車両用駆動モータユニットとして採用した場合について説明する。
(車両用駆動モータユニット)
図1は車両用モータユニットの概略構成断面図であり、図2は図1のA−A線に沿う断面図である。
図1,2に示すように、車両用モータユニット(以下、モータユニットという。)10は、ステータ21およびロータ22を備えたモータ23を収容するモータハウジング11と、モータハウジング11の一方側に締結され、モータ23のシャフト24からの動力を伝達する動力伝達部(不図示)を収容するギヤハウジング12と、ギヤハウジング12とモータハウジング11とを連結する共用ハウジング13と、モータハウジング11の他方側に締結され、モータ23の回転センサ25を収容するセンサハウジング14と、を備えている。そして、モータハウジング11の内部はモータボックス15として、ギヤハウジング12の内部はギヤボックス16として、センサハウジング14の内部はセンサボックス17として、それぞれ構成されている。
ティース部34は、周方向に等間隔に複数形成されており、隣り合うティース部34間に形成されたスロット(不図示)にはコイル35が巻き回されている。本実施形態では、コイル35は分布巻きで巻き回されている。
図1〜4に示すように、モータハウジング11は、ダイキャスト法等で形成されたアルミ等からなる円筒部44を備えている。円筒部44は、内径がステータホルダ50の外径よりも僅かながら大きく形成されたものであり、モータ23全体を覆うように形成されている。円筒部44を形成する壁部内には、周方向全周に亘ってウォータージャケット45が形成されている。このウォータージャケット45は、その内部に冷媒である冷却水を流通させるための流路であり、ウォーターポンプ(不図示)から送出される冷却水がウォータージャケット45内を循環するようになっている。ウォータージャケット45は、その軸方向における長さがステータ21の軸方向における長さと同等に形成されている。
導入口48は、円筒部44における重力方向に沿う最下部に配置される一方、排出口49は、円筒部44における重力方向に沿う最上部に配置されている。すなわち、導入口からウォータージャケット45内に供給された冷却水は、ウォータージャケット45の最下部から最上部に向かってウォータージャケット45内を流通するようになっている。
ここで、図3,4に示すように、ウォータージャケット45内における径方向内側の内面45a(円筒部44の内壁面側)には、径方向外側の内面45b(円筒部44の外壁面側)に向けて突出する複数のウォーターフィン46が形成されている。各ウォーターフィン46は、それぞれ周方向の全周に亘って形成されており、軸方向に沿って所定間隔毎に配置されている。
共通油路75は、モータハウジング11内において、ウォータージャケット45よりも外周側に形成され、円筒部44を軸方向に沿って延在している。そして、円筒部44の最上部には、共通油路75と環状油路60とを連通させる連通油路78が形成されている。この連通油路78は、円筒部44の軸方向他端側において径方向に沿って形成されたものであり、共通油路75を流通する油71の一部が連通油路78に分岐して環状油路60内へ供給されるようになっている。そして、環状油路60内を流通する油71は、環状油路60の最上部から供給され、環状油路60内を下方に向けて流通する。すなわち、本実施形態では、上述したウォータージャケット45内を流通する冷却液の流通方向と、環状油路60内を流通する油71の流通方向とが互いに逆方向(対向流)になっている。なお、本実施形態の油71は、ベアリング26,27の潤滑するための潤滑油等を用いることが可能であり、潤滑油を用いた場合にはベアリング26,27の潤滑とモータ23の冷却との双方の要求を満足させることができる。
次に、本実施形態のモータユニット10の作用について説明する。以下の説明では、モータユニット10の冷却方法として、冷却水及び油71の流通について説明する。
図1に示すように、モータ23を作動させると、ウォーターポンプ(不図示)及び油供給機構70のオイルポンプ72が作動する。
油供給機構70のオイルポンプ72が作動すると、油溜69に貯留された油71がオイルポンプ72によって汲み上げられる。そして、油溜69から汲み上げられた油71は、オイルポンプ72により共通油路75に送出され、モータユニット10の全体に流通する(図1中矢印L1参照)。具体的に、共通油路75を流通する油71の一部はまず軸方向一端側の軸受け供給油路76に分岐し、軸受け供給油路76内を流通した後、ベアリング26に供給される(図1中矢印L2)。これにより、ベアリング26の潤滑や冷却が行われ、その後、油71は油溜69に排出される。
ところで、モータ23が作動する際、コイル35に電流が流れるとステータ21に磁界が形成され、ステータ21とロータ22との間に生じる磁気的な吸引力や反発力が繰り返し発生することで、磁歪振動が発生する。この磁歪振動がモータハウジング11に伝達されることでモータハウジング11が振動し、ノイズになるという問題がある。特に、本実施形態のように燃料電池車両等の電気自動車の駆動源として搭載される比較的大きなモータユニット10においては、ステータ21の磁歪振動によるノイズが無視できない程大きくなる。
そして、中間領域を環状油路60として利用することで、ステータ21とモータハウジング11との間に空気が介在している場合に比べて、ステータ21の伝熱性能を向上させることができる。すなわち、ステータ21で発生した熱は油71を介して放熱され、油71からウォータージャケット45内を流通する冷却液に向けて放熱される。したがって、モータ23の過熱を防止して、モータ性能の低下を防止することができる。
この構成によれば、環状油路60内における高温側(下流側)の伝熱体と、ウォータージャケット45内における低温側(上流側)の冷却水との間で熱交換が行われるため、冷却水と油71とを並行に流通させた場合に比べて、冷却液と油71との間における熱交換の効率を向上させることができる。そのため、上流側から下流側にかけての油71の過熱を抑制することができる。したがって、環状油路60の上流側と下流側との間で発生する油71の温度バラツキを抑制することができる。
その結果、ステータ21と油71との熱交換が、ステータ21の全周に亘って均一に行われることになるので、ステータ21の全体を均一に冷却することができ、モータ性能の低下をより防止することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図5は第2実施形態のステータホルダを示す平面図(上面図)であり、図6は図5のC−C線に相当するモータユニットの断面図である。なお、以下の説明では上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
図5,6に示すように、本実施形態のモータユニット100(図6参照)は、ステータホルダ50における円筒部54の外周面に複数の油フィン(伝熱体フィン)157が形成されている。これら油フィン157は、それぞれ円筒部54の周方向における略全周に亘って形成されており、各油フィン157は軸方向に沿って所定間隔毎に配置されている。これら油フィン157は、円筒部54の外周面が径方向内側に向かって削り取られた溝間に形成され、円筒部54の外周面上に互いに平行に配置されている。
また、案内路155の軸方向他端側において、環状油路60内に油71を供給するための連通油路78の開口部と対向している。一方、案内路155は、円筒部54の軸方向一端側の端面で開放しないようになっており、円筒部54の軸方向一端側の端面には案内路155よりも径方向外側に向けて突出した塞き止め部156が形成されている。
また、案内路155の幅方向両側に油フィン157間に形成された溝が連通することになるので、案内路155上を流通する油71は、その途中で案内路155の幅方向両側に形成された油フィン157間にスムーズに分配される。その後、油71は、油フィン157間を周方向に沿って案内されるため、環状油路60の周方向及び軸方向に亘って油71をスムーズに流通させることができる。
図7は、上述した第2実施形態の変形例を示すステータホルダの平面図である。
上述した第2実施形態では、図5に示すように、案内路155の幅(周方向における幅)が、軸方向に沿って一様に形成されている場合について説明したが、図7に示すように、案内路255の幅を軸方向に沿って変化させても構わない。
この構成によれば、連通油路78から環状油路60内に供給された油71は、案内路255上を軸方向他端側から一端側に向けて流通する。この時、他端側から一端側に至るまで、案内路255上を流通する油71の流量の均一化を図ることができる。これにより、環状油路60の軸方向他端側から供給された油71を、軸方向一端側まで確実に行き届かせることができるので、環状油路60内の全域に亘って油71を均一に流通させることができる。その結果、ステータ21の全周に亘って均一な伝熱性能を確保することができ、ステータ21を全周に亘って均一に冷却することができる。
なお、上述した第1変形例では、案内路255の幅を変化させる場合について説明したが、図8に示すように、案内路355の深さ(径方向における深さ)を軸方向に沿って変化させても構わない。具体的に、本変形例のステータホルダ50における案内路355は、軸方向他端側から一端側にかけて案内路355の深さが深くなるように形成されている。
この構成によれば、案内路355上を流通する油71の流量を軸方向他端側から一端側にかけて効率的に流通させることができるので、他端側から一端側に至るまで、案内路355上を流通する油71の流量の均一化を図ることができる。
次に、本発明の第3変形例について説明する。図9は第3変形例におけるモータハウジングの内壁面を見た平面図であり、図10は図9のD−D線に相当するモータユニットの断面図である。
図9,10に示すように、本変形例のモータユニット400(図10参照)は、モータハウジング11に案内路455を、ステータホルダ50に油フィン157をそれぞれ別々に形成している点で上述した変形例と相違している。具体的に、図10に示すように、ステータホルダ50における円筒部54の外周面には、周方向全周に亘って上述した複数の油フィン157が形成されている。これら油フィン157は、軸方向に沿って所定間隔毎に配置されており、円筒部54の外周面上に互いに平行に形成されている。
この構成においても、上述した第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
次に、本発明の第4変形例について説明する。図11は第4変形例におけるモータハウジングの内壁面を見た平面図であり、図12は図11のE−E線に相当するモータユニットの断面図である。
図11,12に示すように、本変形例のモータユニット500(図12参照)は、案内路455及び油フィン557をモータハウジング11側に形成している点で、上述した各変形例と相違している。具体的に、モータハウジング11の円筒部44における内壁面には、周方向略全周に亘って複数の油フィン557が形成されている。これら油フィン557は、軸方向に沿って所定間隔毎に配置され、円筒部44の外周面上に互いに平行に形成されている。そして、油フィン557の両端は、案内路455の幅方向両側にそれぞれ連結されている。
この構成においても、上述した第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図13は第3実施形態におけるモータユニットの断面図であり、図14は図13のF−F線に沿う断面図である。
図13,14に示すように、本実施形態のモータユニット600は、上述したウォータージャケット45のウォーターフィン46と、環状油路60の油フィン657とが、軸方向における同一位置に形成されている点で上述した各実施形態と相違している。
油フィン657は、上述した第4変形例の油フィン557と同一構成のものであり、軸方向に沿って所定間隔毎に形成され、油フィン657の両端は、案内路455の幅方向両側にそれぞれ連結されている。
例えば、上述した各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
さらに、上述した実施形態では、本発明の電動機を燃料電池車両に搭載される車両用駆動モータユニット10として採用した場合について説明したが、これに限らず、各種電気自動車等に採用することも可能である。
Claims (8)
- ロータと、前記ロータの外周側に設けられた円環状のステータと、前記ロータ及び前記ステータが収納されたハウジングとを備えた電動機であって、
前記ステータは、ステータホルダを介して前記ハウジングに収納され、
前記ステータホルダは、内周面に前記ステータの外周面が密着配置された円筒部を備え、
前記ステータホルダは、前記円筒部の外周面と前記ハウジングの内壁との間に中間領域ができるように前記ハウジングに固定され、前記中間領域内は前記円筒部の周方向に沿って伝熱体が流通する伝熱体通路を構成し、
前記ハウジングには、前記ステータホルダの前記円筒部の周方向に沿って冷媒を流通させる冷媒通路が設けられ、
前記伝熱体の流通方向と前記冷媒の流通方向とが対向していることを特徴とする電動機。 - 前記伝熱体通路の内面には、前記伝熱体を周方向に沿って案内する伝熱体フィンが設けられる一方、前記冷媒通路の内面には、前記冷媒を周方向に沿って案内する冷媒フィンが設けられていることを特徴とする請求項1記載の電動機。
- 前記ロータは、その両端が軸受けに回転可能に支持されたシャフトを備え、
前記ハウジングにおける前記冷媒通路よりも外周側には、前記伝熱体を前記軸受けに供給するための供給通路が設けられ、
前記供給通路と前記伝熱体通路との間には、前記供給通路から分岐して形成され、前記供給通路と前記伝熱体通路とを連通させる連通通路が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電動機。 - 前記伝熱体通路の内面には、前記伝熱体を前記伝熱体通路の軸方向に沿って案内する案内路が設けられ、
前記案内路の流通方向における上流端と前記連通通路の流通方向における下流端とが、前記伝熱体通路の周方向における同位置に配置されていることを特徴とする請求項3記載の電動機。 - 前記案内路の流通方向における下流端には、前記案内路に沿って流通する前記伝熱体を塞き止める塞き止め部が形成されていることを特徴とする請求項4記載の電動機。
- 前記案内路は、上流側から下流側にかけて、前記円筒部の周方向における幅が広くなるように形成されていることを特徴とする請求項4または請求項5記載の電動機。
- 前記伝熱体通路の内面には、前記伝熱体を周方向に沿って案内する伝熱体フィンが設けられ、
前記案内路は、前記伝熱体フィンが前記円筒部の周方向における同位置で切り欠かれて形成されていることを特徴とする請求項4ないし請求項6の何れか1項に記載の電動機。 - 前記伝熱体フィン及び前記冷媒フィンは、それぞれ前記ハウジングの内壁面に形成されるとともに、前記ハウジングの軸方向における同位置に配置されていることを特徴とする請求項2記載の電動機。
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