JP2010280114A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高品質な空気入りタイヤを安定に製造しうる空気入りタイヤの製造方法の提供。
【解決手段】このタイヤの製造方法は、(1)リング状のコア24と、その断面が先細りな形状を呈するエイペックス26とを備えており、このエイペックス26が、このコア24と当接される底面38と、この底面38から尖端46に向かって延びる側面42とを備えており、この側面42に切欠き48が設けられているビード8が形成される工程と、(2)フォーマーに巻回され筒状とされたカーカスプライに、このビード8が組み合わされる工程と、(3)このビード8のエイペックス26が押し倒され、このカーカスプライがこのコア24の周りで折り返される工程と、(4)このカーカスプライの外側にトレッド及びサイドウォールが組み合わされ、ローカバーが得られる工程と、(5)このローカバーが、モールド内で加圧及び加熱される工程とを含む。
【選択図】図3
【解決手段】このタイヤの製造方法は、(1)リング状のコア24と、その断面が先細りな形状を呈するエイペックス26とを備えており、このエイペックス26が、このコア24と当接される底面38と、この底面38から尖端46に向かって延びる側面42とを備えており、この側面42に切欠き48が設けられているビード8が形成される工程と、(2)フォーマーに巻回され筒状とされたカーカスプライに、このビード8が組み合わされる工程と、(3)このビード8のエイペックス26が押し倒され、このカーカスプライがこのコア24の周りで折り返される工程と、(4)このカーカスプライの外側にトレッド及びサイドウォールが組み合わされ、ローカバーが得られる工程と、(5)このローカバーが、モールド内で加圧及び加熱される工程とを含む。
【選択図】図3
Description
本発明は、空気入りタイヤの製造方法に関する。詳細には、本発明は、ローカバー(未架橋タイヤとも称される)の成形工程の改良に関する。
空気入りタイヤは、多数の部材が組み合わされて構成される。タイヤは、例えば、一対のビードと、両ビードの間に架け渡されたカーカスとを備えている。
ビードは、コアと、このコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを備えている。コアは、非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)が巻かれてなる。エイペックスは、架橋ゴムからなる。カーカスは、並列された多数のコードを含むカーカスプライからなる。
タイヤの製造方法では、エイペックスはゴム組成物が押し出されて成形される。このエイペックスがコアに組み合わされ、リング状のビードが得られる。
上記ビードは、フォーマーに巻回され筒状とされたカーカスプライに組み合わされる。エイペックスは、内向きに押し倒されカーカスプライに密着される。カーカスプライは、コアの周りで折り返される。トレッド、サイドウォール等の部材がさらに組み合わされ、ローカバーが得られる。そして、このローカバーが、モールド内で加圧及び加熱され、タイヤが得られる。
高品質なタイヤを安定に製造するために、タイヤの製造方法に含まれる各工程について様々な検討がなされている。この検討の一例が、特開2006−35948公報に開示されている。この公報に記載の製造方法では、エイペックスのコアとの接触面に凸リブを設けられ、ビードの形成工程における、エイペックスのコアからの剥がれが防止されている。
エイペックスは、タイヤのサイドウォールの部分の剛性に寄与しうる。操縦安定性の観点から、高くて硬いエイペックスが採用されている。高硬度なエイペックスは、カーカスプライの折返し工程において、倒れにくい。このため、エイペックスとカーカスプライとの密着が不十分となり、両者の間にエアが残留してしまうことがある。エアの残留は、タイヤの品質に影響する。この製造方法では、高品質なタイヤを安定に製造することは難しい。
本発明の目的は、高品質な空気入りタイヤを安定に製造しうる空気入りタイヤの製造方法の提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、
(1)リング状のコアと、その断面が先細りな形状を呈するエイペックスとを備えており、このエイペックスが、このコアと当接される底面と、この底面から尖端に向かって延びる側面とを備えており、この側面に切欠きが設けられているビードが形成される工程と、
(2)フォーマーに巻回され筒状とされたカーカスプライに、このビードが組み合わされる工程と、
(3)このビードのエイペックスが押し倒され、このカーカスプライがこのコアの周りで折り返される工程と、
(4)このカーカスプライの外側にトレッド及びサイドウォールが組み合わされ、ローカバーが得られる工程と、
(5)このローカバーが、モールド内で加圧及び加熱される工程と
を含む。この製造方法では、この底面からこのエイペックスの尖端までのエイペックス高さに対する、この底面からこの切欠きの最大深さを示す位置までの高さの比率は、1/6以上1/2以下である。この切欠きの最大深さを示す位置におけるこのエイペックスの幅に対する、この切欠きの最大深さの比率は、1/4以上5/8以下である。この切欠きの最大幅は、2.0mm以上3.0mm以下である。
(1)リング状のコアと、その断面が先細りな形状を呈するエイペックスとを備えており、このエイペックスが、このコアと当接される底面と、この底面から尖端に向かって延びる側面とを備えており、この側面に切欠きが設けられているビードが形成される工程と、
(2)フォーマーに巻回され筒状とされたカーカスプライに、このビードが組み合わされる工程と、
(3)このビードのエイペックスが押し倒され、このカーカスプライがこのコアの周りで折り返される工程と、
(4)このカーカスプライの外側にトレッド及びサイドウォールが組み合わされ、ローカバーが得られる工程と、
(5)このローカバーが、モールド内で加圧及び加熱される工程と
を含む。この製造方法では、この底面からこのエイペックスの尖端までのエイペックス高さに対する、この底面からこの切欠きの最大深さを示す位置までの高さの比率は、1/6以上1/2以下である。この切欠きの最大深さを示す位置におけるこのエイペックスの幅に対する、この切欠きの最大深さの比率は、1/4以上5/8以下である。この切欠きの最大幅は、2.0mm以上3.0mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤの製造方法では、上記エイペックス高さは20mm以上65mm以下である。好ましくは、上記エイペックスの硬度は75以上97以下である。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法では、エイペックスに切欠きが設けられている。このエイペックスは、カーカスプライの折返し工程において、容易に押し倒される。この切欠きは、エイペックスとカーカスプライとの接触を促す。このため、エイペックスとカーカスプライとの間におけるエアの残留が抑制される。この製造方法では、タイヤのエア残り不良が効果的に防止されうるので、高品質なタイヤが安定に製造される。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1に示された空気入りタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、バンド14、インナーライナー16及びチェーファー18を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、乗用車に装着される。この図1において、左右方向が軸方向であり、上下方向が半径方向であり、紙面との垂直方向が周方向である。このタイヤ2は、図1中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。
トレッド4は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、トレッド面20を備えている。このトレッド面20は、路面と接地する。トレッド面20には、溝22が刻まれている。この溝22により、トレッドパターンが形成されている。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。サイドウォール6は、架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6よりも半径方向略内側に位置している。ビード8は、リング状である。ビード8は、コア24と、このコア24から半径方向外向きに延びるエイペックス26とを備えている。エイペックス26は、半径方向外向きに先細りである。
カーカス10は、カーカスプライ28からなる。カーカスプライ28は、両側のビード8の間に架け渡されている。カーカスプライ28は、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。カーカスプライ28は、コア24の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返されたカーカスプライ28の端30は、エイペックス26の半径方向外側に位置する端32よりも半径方向外側に位置している。図示されていないが、カーカスプライ28は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。このカーカス10は、ラジアル構造を有している。
ベルト12は、カーカス10の半径方向外側に位置している。ベルト12は、カーカス10と積層されている。ベルト12は、カーカス10を補強する。ベルト12は、内側層34及び外側層36からなる。図示されていないが、内側層34及び外側層36のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。内側層34のコードの傾斜方向は、外側層36のコードの傾斜方向とは逆である。
バンド14は、ベルト12を覆っている。図示されていないが、バンド14は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは実質的に周方向に延びており、螺旋状に巻かれている。このバンド14は、いわゆるジョイントレス構造を有する。
このタイヤ2では、ビード8を構成するエイペックス26は架橋ゴムからなる。図示されていないが、このタイヤ2の製造方法では、そのエイペックス26の形成工程において、押出機が用いられる。この押出機のヘッドには、ダイプレートが取り付けられている。このダイプレートにより、所定の形状を有する吐出口が構成される。この工程では、押出機に投入されたゴム組成物がこの吐出口から吐出されることにより、エイペックス26が形成される。
図2は、押出機で成形されたエイペックス26が示された断面図である。この図2において、紙面との垂直方向がエイペックス26の押出方向である。この図2には、吐出直後のエイペックス26が示されている。この図2に示されたエイペックス26の断面形状は、押出機に設けられた吐出口の形状と同等である。
図示されているように、エイペックス26の断面は、先細りな形状を呈している。このエイペックス26は、底面38と、第一側面40と、第二側面42とを備えている。底面38は、平坦である。この底面38は、押出方向に延在している。この底面38が、コア24と当接される。コア24との接着性が考慮され、この底面38が凹凸を含む面で構成されてもよい。第一側面40は、底面38の一の長縁44aからエイペックス26の尖端46に向かって延在している。この第一側面40は、平坦である。第二側面42は、底面38の他の長縁44bから尖端46に向かって延在している。この第二側面42は、切欠き48を有している。
切欠き48は、第二側面42の窪んだ部分である。この製造方法では、第二側面42の、この切欠き48以外の部分は平坦である。切欠き48は、エイペックス26の押出方向に延在している。この第二側面42において、この切欠き48は底面38と尖端46との間に位置している。換言すれば、この切欠き48はエイペックス26の中腹に位置している。
図2おいて、点PAで示されているのは切欠き48の縁である。点PBで示されているのは、この切欠き48の最も内側に位置する端である。この切欠き48は、この点PBにおいて最大深さを示す。この点PBは、この切欠き48の最大深さを示す位置である。図示されているように、この切欠き48はその幅が点PAから点PBに向かって漸減するように構成されている。この切欠き48の断面形状は、三角形である。この切欠き48は、この点PAにおいて最大幅を示す。
図示されていないが、押出機に設けられた吐出口の底面には、エイペックス26の切欠き48の位置の相当する位置に、その断面形状が三角形である凸条が設けられている。この凸条は、底面から突出している。この凸条は、吐出口を通過するゴム組成物の一部を掻き取る。したがって、この製造方法では、切欠き48はゴム組成物が吐出口を通過することにより形成される。この凸条の断面形状は、切欠き48の形状とは同等である。
この製造方法では、エイペックス26はコア24と組み合わされる。この組み合わせにより、ビード8が形成される。
図3は、図2のエイペックス26を用いて形成されたビード8の一部が示された断面斜視図である。この図3において、両矢印Xがタイヤ2の軸方向に相当する。両矢印Yが、このタイヤ2の半径方向に相当する。両矢印Zが、このタイヤ2の周方向に相当する。この周方向は、エイペックス26の押出方向にも相当する。
ビード8を構成するコア24は、非伸縮性ワイヤー50(典型的にはスチール製ワイヤー)が巻かれてなる。このワイヤー50は、周方向に延在している。このコア24は、リング状である。この製造方法では、押出機でエイペックス26を成形しつつ、このエイペックス26が、その底面38においてこのコア24と組み合わされる。このようにして形成されたビード8は、カーカスプライ28、サイドウォール6、トレッド4等の部材とともにフォーマーに供給される。このフォーマーにおいて、これら部材が組み合わされ、ローカバーが成形される。
図4は、ローカバー52の形成状況の一部が示された模式図である。この図4には、フォーマー54、カーカスプライ28及びビード8の一部が示されている。この図4において、左右方向がフォーマー54の軸方向である。上下方向が、フォーマー54の半径方向である。紙面との垂直方向が、フォーマー54の周方向である。なお、この図4には、形成途中にあるローカバー52が示されている。
フォーマー54は、略円柱状である。フォーマー54は、本体56と、可動部58とを備えている。図示されていないが、本体56は複数のセグメントからなる。この本体56は、拡径しうるように構成されている。可動部58は、本体56の軸方向外側に位置している。可動部58の外径は、本体56のそれよりも小さい。この可動部58は、本体56が拡径すると軸方向内向きに動くように構成されている。
カーカスプライ28は、フォーマー54に巻回されている。カーカスプライ28は、筒状を呈している。ビード8は、カーカスプライ28の外側に位置している。このビード8は、本体56の軸方向外側において、可動部58の半径方向外側に位置している。この本体56は、ビード8の軸方向内側へのスライドを防止している。これにより、ビード8の位置が固定される。このビード8は、そのエイペックス26の第二側面42に設けられた切欠き48が軸方向内側に位置するように、カーカスプライ28が巻回されたフォーマー54に嵌め合わされている。
この製造方法では、フォーマー54に巻回され筒状とされたカーカスプライ28に、ビード8は組み合わされる。この組み合わせに際し、ビード8は、その切欠き48を内側にして内向きにスライドされる。ビード8が所定の位置に到達すると、このビード8を構成するエイペックス26が軸方向内向きに押し倒され、その第二側面42がカーカスプライ28に当接される。カーカスプライ28は、コア24の周りで折り返され、このエイペックス26の第一側面40に当接される。この製造方法では、そのカーカスプライ28の折返し工程において、ビード8はカーカスプライ28に包み込まれる。なお、図4中、二点鎖線L1は倒された状態にあるエイペックス26が示された仮想線である。
この製造方法では、カーカスプライ28が折り返された後、フォーマー54の本体56が拡径されつつ可動部58が軸方向内向きに動かされ、カーカスプライ28の形状が整えられる。サイドウォール6、トレッド4等の部材がさらに組み合わされ、ローカバー52が得られる。ローカバー52は、所定の温度で保持されたモールドに投入される。ローカバー52は、このモールドのキャビティ面とブラダーの外面とに挟まれて加圧される。ローカバー52は、ブラダー及びモールドからの熱伝導により加熱される。加圧及び加熱により、ローカバー52のゴム組成物が流動しつつ、このゴム組成物が架橋反応を起こし、タイヤ2が得られる。
この製造方法では、エイペックス26に切欠き48が設けられている。このエイペックス26は、カーカスプライ28の折返し工程において、容易に押し倒される。この切欠き48は、エイペックス26の第二側面42とカーカスプライ28との接触を促す。この切欠き48は、第二側面42とカーカスプライ28との密着性に寄与しうる。この製造方法では、エイペックス26とカーカスプライ28との間におけるエアの残留が抑制される。この製造方法は、タイヤ2のエア残り不良を効果的に防止しうる。この製造方法によれば、高品質なタイヤ2が安定に製造される。この製造方法は、生産性に優れる。
前述したように、カーカスプライ28に組み合わされたビード8において、エイペックス26の切欠き48は軸方向において内側に位置している。このエイペックス26は、内向きに倒れやすい。この切欠き48は、第二側面42とカーカスプライ28との接触を促す。この切欠き48は、第二側面42とカーカスプライ28との密着性に寄与しうる。この製造方法では、エイペックス26とカーカスプライ28との間におけるエアの残留が抑制される。この製造方法は、タイヤ2のエア残り不良を効果的に防止しうる。この製造方法によれば、高品質なタイヤ2が安定に製造される。
図4に示されているように、切欠き48は軸方向内側から外側に向かって先細りである。このエイペックス26は、内向きに倒れやすい。この切欠き48は、第二側面42とカーカスプライ28との接触を促す。この切欠き48は、第二側面42とカーカスプライ28との密着性に寄与しうる。この製造方法では、エイペックス26とカーカスプライ28との間におけるエアの残留が抑制される。この製造方法は、タイヤ2のエア残り不良を効果的に防止しうる。この製造方法によれば、高品質なタイヤ2が安定に製造される。
後述するが、この製造方法では、エイペックス26に設けられる切欠き48の位置、大きさ等が適切に調節されている。このエイペックス26は、容易に押し倒される。この切欠き48は、第二側面42とカーカスプライ28との接触を促す。この切欠き48は、第二側面42とカーカスプライ28との密着性に寄与しうる。この製造方法では、エイペックス26とカーカスプライ28との間におけるエアの残留が抑制される。この製造方法は、タイヤ2のエア残り不良を効果的に防止しうる。この製造方法によれば、高品質なタイヤ2が安定に製造される。
この製造方法では、エイペックス26に切欠き48が設けられているので、高い硬度を有するエイペックス26が採用されても、このエイペックス26は容易に押し倒される。この切欠き48は、高硬度なエイペックス26を備えたタイヤ2における、エア残り不良を効果的に防止しうる。高硬度なエイペックス26は、タイヤ2の剛性に寄与しうる。このタイヤ2は、操縦安定性に優れる。したがって、この製造方法によれば、操縦安定性に優れるタイヤ2が安定に製造されうる。
この製造方法では、得られたタイヤ2の操縦安定性の観点から、エイペックス26の硬度は75以上とされてもよく、80以上とされてもよい。得られたタイヤ2の剛性過大が防止され、優れた乗り心地が維持されるという観点から、この硬度は97以下が好ましく、90以下がより好ましい。本発明において硬度は、「JIS K 6253」に準じて、タイプAのデュロメータによって測定される。この硬度は、温度が23℃である条件下で測定される。なお、この測定には、エイペックス26を構成するゴム組成物が架橋されることにより形成される試験片が用いられる。この試験片は、温度が160℃である金型内でゴム組成物が10分間保持されることで、得られる。
図2において、両矢印WBは切欠き48の最大幅である。この切欠き48の最大幅WBは、その一方の縁PAからその他方の縁PAまでの距離が計測されることにより得られる。二点鎖線L2は、エイペックス26の第二側面42に切欠き48がないと仮定した場合の第二側面42を表す仮想線である。両矢印DBは、切欠き48の最大深さである。この最大深さDBは、この仮想線L2から切欠き48の最大深さとなる位置PBまでの距離が計測されることにより得られる。実線L3は、最大深さ位置PBを通り、仮想線L2に直交する直線である。点PCは、この実線L3と第一側面40との交点である。両矢印DAは、仮想線L2からこの交点PCまでの長さを表している。この長さDAが、最大深さ位置PBにおけるエイペックス26の幅である。両矢印HAは、エイペックス26の底面38からその尖端46までの長さを表している。この長さHAが、エイペックス高さである。両矢印HBは、底面38から点PBまでの長さを表している。この長さHBが、底面38から最大深さ位置PBまでの高さである。
この製造方法では、エイペックス高さHAに対する高さHBの比率は、1/6以上1/2以下である。この比率が1/6以下に設定されることにより、カーカスプライ28の折返し工程において切欠き48がエイペックス26の倒れに効果的に寄与しうる。エイペックス26が倒れやすいので、エイペックス26とカーカスプライ28との当接が促される。エイペックス26とカーカスプライ28との間におけるエアの残留が抑制されるので、製造されたタイヤ2のエア残り不良が効果的に防止されうる。この製造方法は、高品質なタイヤ2を安定に製造しうる。この観点から、この比率は0.17以上がより好ましい。この比率が1/2以下に設定されたエイペックス26においても同様に、カーカスプライ28の折返し工程において切欠き48がエイペックス26の倒れに効果的に寄与しうる。エイペックス26が倒れやすいので、エイペックス26とカーカスプライ28との当接が促される。エイペックス26とカーカスプライ28との間におけるエアの残留が抑制されるので、製造されたタイヤ2のエア残り不良が効果的に防止されうる。この製造方法は、高品質なタイヤ2を安定に製造しうる。この観点から、この比率は0.33以下がより好ましい。
エイペックス高さHAは、20mm以上65mm以下が好ましい。この高さHAが20mm以上に設定されたエイペックス26は倒れやすい。このエイペックス26は、タイヤ2の操縦安定性に効果的に寄与しうる。この観点から、この高さHAは30mm以上がより好ましい。この高さが65mm以下に設定されることにより、乗り心地に対するこのエイペックス26の影響が抑制される。この観点から、この高さHAは60mm以下がより好ましい。
この製造方法では、幅DAに対する最大深さDBの比率は1/4以上5/8以下である。この比率が1/4以上に設定されることにより、カーカスプライ28の折返し工程において切欠き48がエイペックス26の倒れに効果的に寄与しうる。エイペックス26が倒れやすいので、エイペックス26とカーカスプライ28との当接が促される。エイペックス26とカーカスプライ28との間におけるエアの残留が抑制されるので、製造されたタイヤ2のエア残り不良が効果的に防止されうる。この製造方法は、高品質なタイヤ2を安定に製造しうる。この観点から、この比率は0.30以上がより好ましく、0.38以上がさらに好ましい。この比率が5/8以下に設定されることにより、エイペックス26の押出成形性が適切に維持される。この観点から、この比率は0.50以下がより好ましい。
最大深さDBは、2mm以上5mm以下が好ましい。この最大深さDBが2mm以上に設定されることにより、カーカスプライ28の折返し工程において切欠き48がエイペックス26の倒れに効果的に寄与しうる。エイペックス26が倒れやすいので、エイペックス26とカーカスプライ28との当接が促される。エイペックス26とカーカスプライ28との間におけるエアの残留が抑制されるので、製造されたタイヤ2のエア残り不良が効果的に防止されうる。この製造方法は、高品質なタイヤ2を安定に製造しうる。この観点から、この最大深さDBは3mm以上がより好ましい。この最大深さDBが5mm以下に設定されることにより、エイペックス26の押出成形性が適切に維持される。この観点から、この最大深さDBは4mm以下がより好ましい。
この製造方法では、切欠き48の最大幅WBは2.0mm以上3.0mm以下である。この最大幅WBが2.0mm以上に設定されることにより、カーカスプライ28の折返し工程において切欠き48がエイペックス26の倒れに効果的に寄与しうる。エイペックス26が倒れやすいので、エイペックス26とカーカスプライ28との当接が促される。エイペックス26とカーカスプライ28との間におけるエアの残留が抑制されるので、製造されたタイヤ2のエア残り不良が効果的に防止されうる。この製造方法は、高品質なタイヤ2を安定に製造しうる。この観点から、この最大幅WBは2.5mm以上がより好ましい。この最大幅WBが3.0mm以下に設定されることにより、エイペックス26の押出成形性が適切に維持される。この製造方法によれば、高品質なタイヤ2が安定に製造されうる。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図2に示されたエイペックスを用いてローカバーを成形し、このローカバーから図1に示されたタイヤ(タイヤサイズ:285/65R17)を1000本製造した。このエイペックスは、その底面においてコアと接合された。このエイペックスは、その第二側面の中腹に、切欠きを有している。この切欠きの最大幅WBは、2.5mmとされた。この切欠きの最大深さDBは、3mmとされた。この切欠きの最大深さを示す位置におけるエイペックスの幅DAは、8mmとされた。エイペックスの底面からこの切欠きの最大深さを示す位置PBまでの高さHBは、20mmとされた。エイペックス高さHAは、60mmとされた。このエイペックスの硬度は、80とされた。
図2に示されたエイペックスを用いてローカバーを成形し、このローカバーから図1に示されたタイヤ(タイヤサイズ:285/65R17)を1000本製造した。このエイペックスは、その底面においてコアと接合された。このエイペックスは、その第二側面の中腹に、切欠きを有している。この切欠きの最大幅WBは、2.5mmとされた。この切欠きの最大深さDBは、3mmとされた。この切欠きの最大深さを示す位置におけるエイペックスの幅DAは、8mmとされた。エイペックスの底面からこの切欠きの最大深さを示す位置PBまでの高さHBは、20mmとされた。エイペックス高さHAは、60mmとされた。このエイペックスの硬度は、80とされた。
[実施例4−6及び比較例4−5]
最大深さDBを変えて比率DB/DAを下記表1及び表2の通りとした他は実施例1と同等にして、タイヤを5000本製造した。
最大深さDBを変えて比率DB/DAを下記表1及び表2の通りとした他は実施例1と同等にして、タイヤを5000本製造した。
[実施例3及び7並びに比較例3及び7]
高さHB及び幅DAを変えて比率HB/HA及び比率DB/DAを下記表1及び表2の通りとした他は実施例1と同等にして、タイヤを2000本製造した。
高さHB及び幅DAを変えて比率HB/HA及び比率DB/DAを下記表1及び表2の通りとした他は実施例1と同等にして、タイヤを2000本製造した。
[比較例6]
高さHB、幅DA及び最大深さDBを変えて比率HB/HA及び比率DB/DAを下記表1及び表2の通りとした他は実施例1と同等にして、タイヤを2000本製造した。
高さHB、幅DA及び最大深さDBを変えて比率HB/HA及び比率DB/DAを下記表1及び表2の通りとした他は実施例1と同等にして、タイヤを2000本製造した。
[実施例2及び8並びに比較例2及び8]
最大幅WBを下記表1及び表2の通りとした他は実施例1と同等にして、タイヤを2000本製造した。
最大幅WBを下記表1及び表2の通りとした他は実施例1と同等にして、タイヤを2000本製造した。
[比較例1]
エイペックスに切欠きを設けなかった他は実施例1と同様にして、タイヤを10000本製造した。この比較例1は、従来のタイヤの製造方法である。
エイペックスに切欠きを設けなかった他は実施例1と同様にして、タイヤを10000本製造した。この比較例1は、従来のタイヤの製造方法である。
[タイヤの外観観察]
製造されたタイヤの外観を目視で観察し、エア残り不良の有無を確認した。製造されたタイヤに占めるエア残り不良が確認されたタイヤの本数の比率が、エア残り発生率として下記の表1及び表2に示されている。この数値が小さいほど、良好であることを表す。
製造されたタイヤの外観を目視で観察し、エア残り不良の有無を確認した。製造されたタイヤに占めるエア残り不良が確認されたタイヤの本数の比率が、エア残り発生率として下記の表1及び表2に示されている。この数値が小さいほど、良好であることを表す。
表1及び表2に示されるように、実施例の製造方法では、比較例の製造方法に比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された方法は、種々のタイヤの製造にも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・バンド
26・・・エイペックス
28・・・カーカスプライ
38・・・底面
40・・・第一側面
42・・・第二側面
48・・・切欠き
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・バンド
26・・・エイペックス
28・・・カーカスプライ
38・・・底面
40・・・第一側面
42・・・第二側面
48・・・切欠き
Claims (3)
- リング状のコアと、その断面が先細りな形状を呈するエイペックスとを備えており、このエイペックスが、このコアと当接される底面と、この底面から尖端に向かって延びる側面とを備えており、この側面に切欠きが設けられているビードが形成される工程と、
フォーマーに巻回され筒状とされたカーカスプライに、このビードが組み合わされる工程と、
このビードのエイペックスが押し倒され、このカーカスプライがこのコアの周りで折り返される工程と、
このカーカスプライの外側にトレッド及びサイドウォールが組み合わされ、ローカバーが得られる工程と、
このローカバーが、モールド内で加圧及び加熱される工程とを含んでおり、
この底面からこのエイペックスの尖端までのエイペックス高さに対する、この底面からこの切欠きの最大深さを示す位置までの高さの比率が、1/6以上1/2以下であり、
この切欠きの最大深さを示す位置におけるこのエイペックスの幅に対する、この切欠きの最大深さの比率が、1/4以上5/8以下であり、
この切欠きの最大幅が、2.0mm以上3.0mm以下である空気入りタイヤの製造方法。 - 上記エイペックス高さが、20mm以上65mm以下である請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 上記エイペックスの硬度が、75以上97以下である請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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| JP2009134810A JP2010280114A (ja) | 2009-06-04 | 2009-06-04 | 空気入りタイヤの製造方法 |
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