JP2010274585A - 熱線遮蔽性積層体、及び熱線遮蔽性合わせガラス - Google Patents
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Abstract
【課題】熱線遮蔽剤として(複合)タングステン酸化物を含んでいても変色による劣化が抑制され、優れた透明性を有する熱線遮蔽性積層体を提供する。
【解決手段】タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層と、前記熱線遮蔽層の少なくとも一方の表面に設けられた積層された接着樹脂層(A)とを有する熱線遮蔽性積層体であって、
前記接着樹脂層(A)が、酸化防止剤を含むことを特徴とする熱線遮蔽性積層体。
【選択図】なし
【解決手段】タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層と、前記熱線遮蔽層の少なくとも一方の表面に設けられた積層された接着樹脂層(A)とを有する熱線遮蔽性積層体であって、
前記接着樹脂層(A)が、酸化防止剤を含むことを特徴とする熱線遮蔽性積層体。
【選択図】なし
Description
本発明は、航空機、自動車のフロントガラスやサイドガラス、又は建築物の窓ガラスなどに用いられる熱線(赤外線)遮蔽性に優れる合わせガラスに関する。
一般に自動車に用いるガラス、特にフロントガラスには、ガラス板の間に透明接着剤層(中間膜)を挟持させた構造の合わせガラスが使用されている。この透明接着剤層は、例えばPVB膜、EVA膜等から形成され、この透明接着剤層の存在により、合わせガラスの耐貫通性等が向上している。また外部からの衝撃に対し、破損したガラスの破片は透明接着剤層に貼着したままとなるので、その飛散を防止している。このため、例えば自動車の合わせガラスが、盗難や侵入等を目的として破壊されても窓の開放を自由にすることができないため、防犯用ガラスとしても有用である。
一方、例えば自動車のドアガラス及び嵌め込みガラスは、一般に事故で破壊されることが少なく、従って上記フロントガラス程の耐貫通性等は必要としないので、僅かに強化された強度の低い1枚のガラス板が使用されている。ところが、このような1枚のガラス板のみを使用した場合、以下のような欠点がある。即ち、(1)耐衝撃性、耐貫通性等の点で合わせガラスに劣る、(2)盗難や侵入等を目的として破壊されると、割れて多数の破片となり、窓の開放を自由に行うことができる、等である。このため、ドアガラス及び嵌め込みガラス等にも、合わせガラスのような特性のガラスを使用することも検討されている。このような用途に適したガラスとして、ガラス板とプラスチックフィルムとを、透明接着剤層を介して接着したフィルム強化ガラスが、例えば特許文献1及び2に記載されている。
このような合わせガラスの2枚のガラス板、或いはフィルム強化ガラスのガラス板とプラスチックフィルムとを接着する透明接着剤層は、上述のように、優れた接着性と、耐貫通性が求められている。
上記の合わせガラスは、一般に、優れた接着性と耐貫通性を有しており、安全性には優れているが、熱線遮断性については考慮されていない。熱線遮断機能を有するガラスとしては、例えば、熱線カットガラスが市販されている。この熱線カットガラスは、直接太陽光の遮断を目的として、金属等の蒸着、スパッタリング加工によって、ガラス板の表面に金属/金属酸化物の多層コーティングが施されたものである。この多層コーティングは、外部からの擦傷に弱く、耐薬品性も劣る。このようなガラスは、例えば、EVA等からなる中間膜を積層して合わせガラスとされるのが一般的である。
また上記熱線カットガラスは、金属を使用しているので、透明性が低下したり、電磁波の透過を阻害し、携帯電話、カーナビ等の通信機能に悪影響をもたらすとの問題がある。さらに、上記熱線カットガラスは、多層コーティングを使用しているので高価となるとの問題もある。
そこで、中間膜中に熱線遮蔽剤を分散させた合わせガラスが提案されている。例えば、特許文献3には、軟質樹脂に熱線遮蔽剤として(複合)タングステン酸化物を分散させた中間膜を2枚のガラス基材で挟持した合わせガラスが提案されている。
特許文献3に記載の中間膜を有する合わせガラスでは、(複合)タングステン酸化物を使用することにより、熱線カット機能と透明性の両立が確保される。しかしながら、このようなタングステン化合物からなる熱線遮蔽剤を含む合わせガラスは、長期間使用した場合に、青色などに変色する問題がある。
そこで、本発明は、熱線遮蔽剤として(複合)タングステン酸化物を含んでいても変色による劣化が抑制され、優れた透明性を有する熱線遮蔽性積層体を提供することを目的とする。
タングステン化合物は、近赤外線の遮蔽効果には優れているが、これを用いた積層体では青変を伴う透過率変化が見られることがある。これは、フィルムが屋外で使用されるなどして、長時間太陽光に曝されることが原因と考えられる。すなわち、タングステン化合物は長時間に亘り太陽光、特に紫外線が照射されることにより劣化して5価タングステンを生成し、これにより青色に変色するのではないかと考えられる。
そこで、本発明者が種々の検討を行った結果、(複合)タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層上に、酸化防止剤を含む接着樹脂層を配置することにより、長期間に亘り変色を高く防止できることが分かった。
すなわち、本発明は、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層と、前記熱線遮蔽層の一方の表面に設けられた接着樹脂層(A)とを有する熱線遮蔽性積層体であって、
前記接着樹脂層(A)が、酸化防止剤を含むことを特徴とする熱線遮蔽性積層体により上記課題を解決する。
前記接着樹脂層(A)が、酸化防止剤を含むことを特徴とする熱線遮蔽性積層体により上記課題を解決する。
本発明の熱線遮蔽性積層体は、近赤外線を効率よくカットする(複合)タングステン酸化物を含み、且つこの(複合)タングステン酸化物の酸化劣化を抑制するために酸化防止剤を含む接着樹脂層を用いている。このように酸化防止剤を用いることにより、熱線遮蔽剤の酸化防止効果が特に高く、長期間に亘り熱線遮蔽性積層体が青色に変色するのを防止できる。したがって、本発明の熱線遮蔽性積層体は、熱線(赤外線)を効率よくカットし、且つ変色による劣化が高く抑制され、優れた透明性を長期に亘り維持することができる。
本発明の熱線遮蔽性積層体は、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層と、接着樹脂層(A)とを少なくとも有する。接着樹脂層(A)は、熱線遮蔽層の少なくとも一方の表面上に設けられ、且つ酸化防止剤を含む。このように酸化防止剤を含む接着樹脂層(A)を用いることにより、熱線遮蔽層に含まれる(複合)タングステン酸化物の酸化劣化を高く抑制することができる。したがって、熱線遮蔽性積層体は、熱線(赤外線)を効率よくカットし、且つ変色による劣化が高く抑制され、優れた透明性を長期に亘り維持することができる。
なお、本発明において、熱線とは、一般に赤外線、特に太陽光線の中でも温度を高く上昇させる780nm以上の波長を有する赤外線を意味する。
[接着樹脂層(A)]
接着樹脂層(A)は、接着樹脂及び酸化防止剤を含む。接着樹脂層(A)における酸化防止剤の含有量は、接着樹脂100質量部に対して、0.2〜2.0質量部、特に0.2〜1.0質量部であるのが好ましい。接着樹脂層(A)において、酸化防止剤の含有量が多すぎると、酸化防止剤の分散性が低下して、接着樹脂層(A)が白濁するなど透明性が低下する恐れがある。接着樹脂層(A)において、酸化防止剤の含有量が少なすぎると、(複合)タングステン酸化物の劣化を十分に抑制することができず、熱線遮蔽性積層体が変色する恐れがある。
接着樹脂層(A)は、接着樹脂及び酸化防止剤を含む。接着樹脂層(A)における酸化防止剤の含有量は、接着樹脂100質量部に対して、0.2〜2.0質量部、特に0.2〜1.0質量部であるのが好ましい。接着樹脂層(A)において、酸化防止剤の含有量が多すぎると、酸化防止剤の分散性が低下して、接着樹脂層(A)が白濁するなど透明性が低下する恐れがある。接着樹脂層(A)において、酸化防止剤の含有量が少なすぎると、(複合)タングステン酸化物の劣化を十分に抑制することができず、熱線遮蔽性積層体が変色する恐れがある。
接着樹脂層(A)に用いられる接着樹脂としては、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、及びポリビニルブチラール樹脂(PVB)が好ましく、EVA及びPVBがより好ましく、EVAが特に好ましい。EVAを使用することにより、各層間の優れた接着性を確保することができ、(複合)タングステン酸化物の酸化劣化を高く抑制することができる。
エチレン酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニル含有量は、EVA100質量部に対して、23〜38質量部であり、特に23〜28質量部であることが好ましい。この酢酸ビニル含有量が、23質量部未満であると、高温で架橋硬化させる場合に得られる樹脂の透明度が充分でなく、逆に38質量部を超えると成形性が低下する恐れがある。またEVAのメルト・フロー・インデックス(MFR)が、1.0〜30.0g/10分、特に1.5〜5.0g/10分であることが好ましい。
EVAを含む接着樹脂層(A)は、架橋剤として有機過酸化物を含むのが好ましい。EVA含有接着樹脂層(A)には、さらに必要に応じて、架橋助剤、接着向上剤、及び可塑剤などの種々の添加剤を含有させることができる。
有機過酸化物としては、100℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであれば、どのようなものでも併用することもできる。有機過酸化物は、一般に、成膜温度、組成物の調整条件、硬化(貼り合わせ)温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択される。特に、半減期10時間の分解温度が70℃以上のものが好ましい。
この有機過酸化物の例としては、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3−ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、コハク酸パーオキサイド、アセチルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレーオ及び2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドを挙げることができる。
接着樹脂層(A)における有機過酸化物の含有量は、EVA100質量部に対して、1〜10質量部、特に1〜5質量部であるのが好ましい。
架橋助剤としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等に複数のアクリル酸あるいはメタクリル酸をエステル化したエステル、さらに前述のトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートを挙げることができる。
EVA含有接着樹脂層(A)の接着力をさらに高めるために、接着向上剤として、シランカップリング剤を添加することができる。シランカップリング剤の例として、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。これらシランカップリング剤は、単独で使用しても、又は2種以上組み合わせて使用しても良い。また上記化合物の含有量は、EVA100質量部に対して5質量部以下であることが好ましい。
可塑剤としては、特に限定されるものではないが、一般に多塩基酸のエステル、多価アルコールのエステルが使用される。その例としては、ジオクチルフタレート、ジヘキシルアジペート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、ブチルセバケート、テトラエチレングリコールジヘプタノエート、トリエチレングリコールジペラルゴネートを挙げることができる。可塑剤は一種用いてもよく、二種以上組み合わせて使用しても良い。可塑剤の含有量は、EVA100質量部に対して5質量部以下の範囲が好ましい。
EVA含有接着樹脂層(A)は、紫外線吸収剤をさらに含んでいるのが好ましい。紫外線吸収剤を用いることにより、熱線遮蔽剤の酸化をさらに高く防止することができる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物及び、ヒンダードアミン系化合物等を使用することができる。ベンゾフェノン系化合物が特に好ましい。
ベンゾフェノン系化合物の好ましい例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルベンゾフェノン、2,2'、4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノンを挙げることができ、特に2−ヒドロキシ−4−n−オクチルベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノンが好ましい。
接着樹脂層(A)における紫外線吸収剤の含有量は、EVA100質量部に対して、好ましくは0.05〜1.0質量部、特に好ましくは0.1〜0.5質量部である。
EVA含有接着樹脂層(A)は、膜の種々の物性(機械的強度、接着性、透明性等の光学的特性、耐熱性、耐光性、架橋速度等)の改良あるいは調整、特に機械的強度の改良のため、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及び/又はエポキシ基含有化合物を含んでいることが好ましい。
使用するアクリロキシ基含有化合物及びメタクリロキシ基含有化合物としては、一般にアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体であり、例えばアクリル酸あるいはメタクリル酸のエステルやアミドを挙げることができる。エステル残基の例としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリル等の直鎖状のアルキル基、シクロヘキシル基、テトラヒドルフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプオピル基を挙げることができる。また、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとアクリル酸あるいはメタクリル酸のエステルも挙げることができる。アミドの例としては、ジアセトンアクリルアミドを挙げることができる。
エポキシ含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール(エチレンオキシ)5グリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテルを挙げることができる。
接着樹脂層(A)の厚さは、50μm〜2mm、特に400μm〜1mmであるのが好ましい。
EVAを用いた接着樹脂層(A)を作製するには、酸化防止剤、EVA、及び必要に応じて、有機過酸化物などを含む組成物を、混合した後、通常の押出成形、カレンダ成形(カレンダリング)等により成形する方法などが用いられる。
組成物の混合は、40〜100℃、特に60〜90℃の温度で加熱混練することにより行うのが好ましい。また、製膜時の加熱温度は、有機過酸化物が反応しない或いはほとんど反応しない温度とすることが好ましい。例えば、40〜100℃、特に60〜90℃とするのが好ましい。
また、EVAを含む上記組成物を有機溶剤に溶解させ、この溶液を適当な塗布機(コーター)で適当な支持体上に塗布、乾燥して塗膜を形成することにより層状物を得ることもできる。
[熱線遮蔽層]
本発明の熱線遮蔽性積層体に用いられる熱線遮蔽層は、熱線遮蔽剤として、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む。これらの(複合)タングステン酸化物は、可視光透過率を低下させることなく、優れた熱線遮蔽性を積層体に付与することができる。
本発明の熱線遮蔽性積層体に用いられる熱線遮蔽層は、熱線遮蔽剤として、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む。これらの(複合)タングステン酸化物は、可視光透過率を低下させることなく、優れた熱線遮蔽性を積層体に付与することができる。
熱線遮蔽層は、熱線遮蔽剤の他に、酸化防止剤をさらに含むのが好ましい。これにより、(複合)タングステン酸化物の酸化劣化をより高く防止することができる。
熱線遮蔽層における酸化防止剤の含有量は、熱線遮蔽層に用いられるバインダ樹脂100質量部に対して、0.1〜5.0質量部、特に0.1〜3.0質量部とするのが好ましい。このような量で酸化防止剤を使用することにより、熱線遮蔽層の透明性を低下させることなく、(複合)タングステン酸化物の酸化劣化をより高く防止することができる。
熱線遮蔽層は、上述した(複合)タングステン酸化物の他に、バインダ樹脂を含む。バインダ樹脂としては、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、及びポリビニルブチラール樹脂(PVB)などが挙げられる。なかでも、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、及びアクリル樹脂が好ましく用いられる。これらのバインダ樹脂は、耐光性に優れ、変色しにくい。また、これらのバインダ樹脂を用いた場合、熱線遮蔽層は、(複合)タングステン酸化物及びバインダ樹脂を含む樹脂組成物の硬化層であるのが好ましい。前記樹脂は一種単独で用いられてもよく、二種以上を併用してもよい。
フッ素樹脂の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、フルオロエチレンビニルエーテル(FEVE)及びエチレンクロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、下記構造:
(n=10〜1000)
を有する重合体Aを挙げることができる。これらの中で、上記重合体A、フルオロエチレンビニルエーテル(FEVE)が好ましい。これらの(共)重合体は、さらに官能基(例、アルコキシシリル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イミノ基、(メタ)アクリロイロキシ基、エポキシ基、カルボキシル基、スルホニル基、アクリレート型イソシアヌレート基、硫酸塩基)を有していても良い。市販されているフッ素樹脂の好ましい例としては、ルミフロン(登録商標、旭硝子(株)製)、サイトップ(登録商標、旭硝子(株)製)、ゼッフル(登録商標、ダイキン化学(株)製)、オプツール(登録商標、ダイキン化学(株)製)を挙げることができる。
を有する重合体Aを挙げることができる。これらの中で、上記重合体A、フルオロエチレンビニルエーテル(FEVE)が好ましい。これらの(共)重合体は、さらに官能基(例、アルコキシシリル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イミノ基、(メタ)アクリロイロキシ基、エポキシ基、カルボキシル基、スルホニル基、アクリレート型イソシアヌレート基、硫酸塩基)を有していても良い。市販されているフッ素樹脂の好ましい例としては、ルミフロン(登録商標、旭硝子(株)製)、サイトップ(登録商標、旭硝子(株)製)、ゼッフル(登録商標、ダイキン化学(株)製)、オプツール(登録商標、ダイキン化学(株)製)を挙げることができる。
シリコーン樹脂の例としては、ストレートシリコーンワニス及び変性シリコーンワニスを挙げることができる。ストレートシリコーンワニスは、通常、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシランの加水分解重合により製造される(使用時は、一般に塗布後、100℃以上で硬化される)。変性シリコーンワニスは、シリコーンワニスにアルキド、ポリエステル、アクリル、エポキシ等の樹脂を反応させたものである。市販されているシリコーン樹脂の好ましい例としては、シリコーンワニスKRシリーズ(信越化学(株)製)を挙げることができる。
オレフィン樹脂のモノマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等を挙げることができる。
アクリル樹脂のモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、;フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等のフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。アクリル樹脂は、これらのモノマーの単独重合体又は2種以上の共重合体、前記モノマーと他の共重合性単量体との共重合体を挙げることができる。
タングステン酸化物は、一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表される酸化物である。また、複合タングステン酸化物は、上記タングステン酸化物に、元素M(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素)を添加した組成を有するものである。これにより、z/y=3.0の場合も含めて、WyOz中に自由電子が生成され、近赤外線領域に自由電子由来の吸収特性が発現し、1000nm付近の近赤外線吸収材料として有効となる。本発明では、複合タングステン酸化物が好ましい。
上述した一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表記されるタングステン酸化物において、タングステンと酸素との好ましい組成範囲は、タングステンに対する酸素の組成比が3よりも少なく、さらには、当該熱線遮蔽剤をWyOzと記載したとき、2.2≦z/y≦2.999である。このz/yの値が、2.2以上であれば、熱線遮蔽剤中に目的以外であるWO2の結晶相が現れるのを回避することが出来るとともに、材料としての化学的安定性を得ることが出来るので有効な熱線遮蔽剤として適用できる。一方、このz/yの値が、2.999以下であれば必要とされる量の自由電子が生成され効率よい熱線遮蔽剤となり得る。
複合タングステン酸化物は、安定性の観点から、一般に、MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、(0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3)で表される酸化物であることが好ましい。アルカリ金属は、水素を除く周期表第1族元素、アルカリ土類金属は周期表第2族元素、希土類元素は、Sc、Y及びランタノイド元素である。特に、熱線遮蔽剤としての光学特性、耐候性を向上させる観点から、M元素が、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snのうちの1種類以上であるものが好ましい。
また、複合タングステン酸化物は、シランカップリング剤で処理されていることが好ましい。優れた分散性が得られ、優れた赤外線カット機能、透明性が得られる。
元素Mの添加量を示すx/yの値が0.001より大きければ、十分な量の自由電子が生成され熱線遮蔽効果を十分に得ることが出来る。元素Mの添加量が多いほど、自由電子の供給量が増加し、熱線遮蔽効果も上昇するが、x/yの値が1程度で飽和する。また、x/yの値が1より小さければ、熱線遮蔽層中に不純物相が生成されるのを回避できるので好ましい。
酸素量の制御を示すz/yの値については、MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物においても、上述のWyOzで表記される熱線遮蔽剤と同様の機構が働くことに加え、z/y=3.0においても、上述した元素Mの添加量による自由電子の供給があるため、2.2≦z/y≦3.0が好ましく、さらに好ましくは2.45≦z/y≦3.0である。
さらに、複合タングステン酸化物が六方晶の結晶構造を有する場合、当該酸化物の可視光領域の透過が向上し、近赤外領域の吸収が向上する。
この六角形の空隙に元素Mの陽イオンが添加されて存在するとき、可視光領域の透過が向上し、近赤外領域の吸収が向上する。ここで、一般的には、イオン半径の大きな元素Mを添加したとき当該六方晶が形成され、具体的には、Cs、K、Rb、Tl、In、Ba、Sn、Li、Ca、Sr、Feを添加したとき六方晶が形成されやすい。勿論これら以外の元素でも、WO6単位で形成される六角形の空隙に添加元素Mが存在すれば良く、上記元素に限定される訳ではない。
六方晶の結晶構造を有する複合タングステン酸化物が均一な結晶構造を有するとき、添加元素Mの添加量は、x/yの値で0.2以上0.5以下が好ましく、更に好ましくは0.33である。x/yの値が0.33となることで、添加元素Mが、六角形の空隙の全てに配置されると考えられる。
また、六方晶以外では、正方晶、立方晶のタングステンブロンズも熱線遮蔽効果がある。そして、これらの結晶構造によって、近赤外線領域の吸収位置が変化する傾向があり、立方晶<正方晶<六方晶の順に、吸収位置が長波長側に移動する傾向がある。また、それに付随して可視光線領域の吸収が少ないのは、六方晶<正方晶<立方晶の順である。このため、より可視光領域の光を透過して、より赤外線領域の光を遮蔽する用途には、六方晶のタングステンブロンズを用いることが好ましい。
また、本発明の複合タングステン酸化物の表面が、Si、Ti、Zr、Alの一種類以上を含有する酸化物で被覆されていることは、耐候性の向上の観点から好ましい。
本発明の複合タングステン酸化物は、例えば下記のようにして製造される。
上記一般式WyOzで表記されるタングステン酸化物、及び/又は、MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物は、出発原料を不活性ガス雰囲気もしくは還元性ガス雰囲気中で熱処理して得ることができる。
出発原料には、3酸化タングステン粉末、もしくは酸化タングステンの水和物、もしくは、6塩化タングステン粉末、もしくはタングステン酸アンモニウム粉末、もしくは、6塩化タングステンをアルコール中に溶解させた後乾燥して得られるタングステン酸化物の水和物粉末、もしくは、6塩化タングステンをアルコール中に溶解させたのち水を添加して沈殿させこれを乾燥して得られるタングステン酸化物の水和物粉末、もしくはタングステン酸アンモニウム水溶液を乾燥して得られる粉末、金属タングステン粉末から選ばれたいずれか一種類以上であることが好ましい。
ここで、タングステン酸化物を製造する場合には製造工程の容易さの観点より、タングステン酸化物の水和物粉末、もしくはタングステン酸アンモニウム水溶液を乾燥して得られる粉末、を用いることがさらに好ましく、複合タングステン酸化物を製造する場合には、出発原料が溶液であると各元素を容易に均一混合可能となる観点より、タングステン酸アンモニウム水溶液や、6塩化タングステン溶液を用いることがさらに好ましい。これら原料を用い、これを不活性ガス雰囲気もしくは還元性ガス雰囲気中で熱処理して、上述した粒径のタングステン酸化物、または/及び、複合タングステン酸化物を得ることができる。
また、上記元素Mを含む一般式MxWyOzで表される複合タングステン酸化物は、上述した一般式WyOzで表されるタングステン酸化物の出発原料と同様であり、さらに元素Mを、元素単体または化合物の形で含有するタングステン化合物を出発原料とする。ここで、各成分が分子レベルで均一混合した出発原料を製造するためには各原料を溶液で混合することが好ましく、元素Mを含む出発原料が、水や有機溶媒等の溶媒に溶解可能なものであることが好ましい。例えば、元素Mを含有するタングステン酸塩、塩化物塩、硝酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩、酸化物、等が挙げられるが、これらに限定されず、溶液状になるものであれば好ましい。
ここで、不活性雰囲気中における熱処理条件としては、650℃以上が好ましい。650℃以上で熱処理された出発原料は、十分な着色力を有し熱線遮蔽剤として効率が良い。不活性ガスとしてはAr、N2等の不活性ガスを用いることが良い。また、還元性雰囲気中の熱処理条件としては、まず出発原料を還元性ガス雰囲気中にて100〜650℃で熱処理し、次いで不活性ガス雰囲気中で650〜1200℃の温度で熱処理することが良い。この時の還元性ガスは、特に限定されないがH2が好ましい。また還元性ガスとしてH2を用いる場合は、還元雰囲気の組成として、H2が体積比で0.1%以上が好ましく、さらに好ましくは2%以上が良い。0.1%以上であれば効率よく還元を進めることができる。
水素で還元された原料粉末はマグネリ相を含み、良好な赤外線遮蔽特性を示し、この状態で熱線遮蔽剤として使用可能である。しかし、酸化タングステン中に含まれる水素が不安定であるため、耐候性の面で応用が限定される可能性がある。そこで、この水素を含む酸化タングステン化合物を、不活性雰囲気中、650℃以上で熱処理することで、さらに安定な熱線遮蔽剤を得ることができる。この650℃以上の熱処理時の雰囲気は特に限定されないが、工業的観点から、N2、Arが好ましい。当該650℃以上の熱処理により、熱線遮蔽剤中にマグネリ相が得られ耐候性が向上する。
本発明の複合タングステン酸化物は、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等のカップリング剤で表面処理されていることが好ましい。シランカップリング剤が好ましい。これによりバインダ樹脂との親和性が良好となり、透明性、熱線カット性の他、各種物性が向上する。
シランカップリング剤の例として、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシアクリルシランを挙げることができる。ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、トリメトキシアクリルシランが好ましい。これらシランカップリング剤は、単独で使用しても、又は2種以上組み合わせて使用しても良い。また上記化合物の含有量は、複合タングステン酸化物100質量部に対して5〜20質量部で使用することが好ましい。
本発明で使用される熱線遮蔽剤の平均粒子径は、透明性を保持する観点から、10〜800nm、特に10〜400nmであるのが好ましい。これは、800nmよりも小さい粒子は、散乱により光を完全に遮蔽することが無く、可視光線領域の視認性を保持し、同時に効率良く透明性を保持することができるからである。特に可視光領域の透明性を重視する場合は、さらに粒子による散乱を考慮することが好ましい。この粒子による散乱の低減を重視するとき、平均粒子径は20〜200nm、特に20〜100nmが好ましい。
なお、熱線遮蔽剤の平均粒子径は、熱線遮蔽層の断面を透過型電子顕微鏡により倍率100万倍程度で観測し、少なくとも100個の熱線遮蔽剤の投影面積円相当径を求め、その数平均値とする。
熱線遮蔽層における(複合)タングステン酸化物の含有量は、バインダ樹脂100質量部に対して、10〜500質量部、さらに20〜500質量部、特に30〜300質量部であるのが好ましい。
熱線遮蔽層は、(複合)タングステン酸化物以外に、必要により色素を含んでいてもよい。色素としては、一般に800〜1200nmの波長に吸収極大を有するもので、例としては、フタロシアニン系色素、金属錯体系色素、ニッケルジチオレン錯体系色素、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、ポリメチン系色素、アゾメチン系色素、アゾ系色素、ポリアゾ系色素、ジイモニウム系色素、アミニウム系色素、アントラキノン系色素、を挙げることができ、特にシアニン系色素又、フタロシアニン系色素、ジイモニウム系色素が好ましい。これらの色素は、単独又は組み合わせて使用することができる。
熱線遮蔽層は、上記色素をバインダ樹脂100質量部に対して、0.1〜20質量部、さらに1〜20質量部、特に1〜10質量部含有することが好ましい。
本発明では、熱線遮蔽層に、ネオン発光の吸収機能を付与することにより色調の調節機能を持たせても良い。このために、熱線遮蔽層にネオン発光の選択吸収色素を含有させても良い。
ネオン発光の選択吸収色素としては、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、アントラキノン系色素、フタロシアニン系色素、ポリメチン系色素、ポリアゾ系色素、アズレニウム系色素、ジフェニルメタン系色素、トリフェニルメタン系色素を挙げることができる。このような選択吸収色素は、585nm付近のネオン発光の選択吸収性とそれ以外の可視光波長において吸収が小さいことが必要であるため、吸収極大波長が575〜595nmであり、吸収スペクトル半値幅が40nm以下であるものが好ましい。
熱線遮蔽層の厚さは、0.1〜15μm、特に3〜10μmとするのが好ましい。
熱線遮蔽層は、後記する通り、プラスチックフィルム上に形成されるのが好ましい。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンアフタレート(PEN)フィルム、ポリエチレンブチレートフィルムを挙げることができ、PETフィルムが好ましい。プラスチックフィルムの厚さは、10〜400μm、特に20〜200μmであるのが好ましい。また、プラスチックフィルム表面には、接着性を向上させるために、予めコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理、プライマー層コート処理などの接着処理を施してもよい。
熱線遮蔽剤及びバインダ樹脂を含む熱線遮蔽層は、好ましくは、熱線遮蔽剤、バインダ樹脂、及び必要に応じて有機溶剤を含む樹脂組成物の硬化層である。熱線遮蔽層を作製するには、例えば、樹脂組成物をプラスチックフィルムなどの基材上に塗布し、単に乾燥させる方法などが用いられる。
樹脂組成物を硬化させる際は、重合開始剤を使用することが好ましい。例えば、熱硬化させる場合には熱重合開始剤を使用し、紫外線硬化させる場合には光重合開始剤を使用することが好ましい。
熱重合開始剤としては、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジーt−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、クミルパーオキシオクトエートなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンニトリルなどのアゾ化合物などを挙げられる。
光重合開始剤としては、樹脂の性質に適した任意の化合物を使用することができる。例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、イソプロピルチオキサントン、2−4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン系、その他特殊なものとしては、メチルフェニルグリオキシレートなどが使用できる。特に好ましくは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾフェノン等が挙げられる。これら光重合開始剤は、必要に応じて、4−ジメチルアミノ安息香酸のごとき安息香酸系叉は、第3級アミン系などの公知慣用の光重合促進剤の1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、光重合開始剤は、1種単独でまたは2種以上の混合で使用することができる。特に1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ社製、イルガキュア184)が好ましい。
光重合開始剤の量は、樹脂組成物に対して一般に0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。
熱線遮蔽層を作製する場合、バインダ樹脂、熱線遮蔽剤、必要に応じて重合開始剤、及び有機溶剤などを含む樹脂組成物を、プラスチックフィルム又は透明基材など所定の基材上に塗布し、乾燥させた後、必要に応じて加熱、又は紫外線、X線、γ線、電子線などの光照射により硬化させる方法が好ましく用いられる。乾燥は、プラスチックフィルム上に塗布した樹脂組成物を60〜150℃、特に70〜110℃で加熱することにより行うのが好ましい。乾燥時間は1〜10分間程度でよい。光照射は、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線を照射して行うことができる。
樹脂組成物に用いられる有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、イソプロピルアルコール等のアルコール類を挙げることができる。
[酸化防止剤]
接着樹脂層(A)及び熱線遮蔽層に用いられる酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤などが挙げられる。なかでも、(複合)タングステン酸化物の劣化を高く防止できることから、リン系酸化防止剤が好ましく挙げられる。
接着樹脂層(A)及び熱線遮蔽層に用いられる酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤などが挙げられる。なかでも、(複合)タングステン酸化物の劣化を高く防止できることから、リン系酸化防止剤が好ましく挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、ホスファイト化合物、ホスフェート化合物、ホスホナイト化合物、ホスホネイト化合物およびペンタエリスリトール型ホスファイト化合物などが挙げられる。
ホスファイト化合物としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリイソデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(ジエチルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−iso−プロピルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−n−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、およびトリス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。
さらに他のホスファイト化合物としては二価フェノールと反応し環状構造を有するものも使用できる。例えば、2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2'−エチリデンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイトなどを挙げることができる。
ホスフェート化合物としては、トリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクロルフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェートなどを挙げることができ、好ましくはトリフェニルホスフェート、トリメチルホスフェートである。
ホスホナイト化合物としては、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3'−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3'−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3'−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3'−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト等があげられ、テトラキス(ジ−tert−ブチルフェニル)−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(ジ−tert−ブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイトが好ましく、テトラキス(2,4−ジ−tert− ブチルフェニル)− ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイトがより好ましい。かかるホスホナイト化合物は上記アルキル基が2以上置換したアリール基を有するホスファイト化合物との併用可能であり好ましい。
ホスホネイト化合物としては、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、およびベンゼンホスホン酸ジプロピル等が挙げられる。
ペンタエリスリトール型ホスファイト化合物としては、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、ジノリルフェニルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−イソプロピルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−オクチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイトなどを挙げることができる。
ホスファイト化合物の中でも、式:P(OR1)3(式中、R1は炭素原子数が1〜20個であり且つ直鎖状又は分岐状のアルキル基、特に分岐状の脂肪族アルキル基である)で示されるトリアルキルホスファイトを使用するのが好ましく、トリイソデシルホスファイトを使用するのが特に好ましい。
本発明の熱線遮蔽性積層体では、用途に応じて他の機能を有する層をさらに有していてもよい。特に熱線遮蔽性積層体は、高い熱線遮蔽性を有するとともに、変色による劣化が高く抑制され、優れた透明性を長期に亘り維持することができることから、熱線遮蔽合わせガラス用中間膜として用いるのが好ましい。
熱線遮蔽性積層体が熱線遮蔽合わせガラス用中間膜として用いられる場合、接着樹脂層(A)は熱線遮蔽層の両面上に設けられるのが好ましい。このような熱線遮蔽性積層体の断面図を図1に示す。図1に示す熱線遮蔽性積層体は、熱線遮蔽層110が、2層の接着樹脂層(A)120により挟持された構成を有する。
熱線遮蔽性積層体が熱線遮蔽合わせガラス用中間膜として用いられる場合、熱線遮蔽層の一方の表面上に接着樹脂層(A)が設けられ、熱線遮蔽層の他方の表面上にはプラスチックフィルム、及び酸化防止剤を含まない接着樹脂層(B)がこの順で設けられるのが特に好ましい。このような熱線遮蔽性積層体の断面図を図2に示す。図2に示す熱線遮蔽性積層体は、プラスチックフィルム230上に形成された熱線遮蔽層210が、接着樹脂層(A)220及び接着樹脂層(B)240により挟持された構成を有する。このようにプラスチックフィルム230を用いることにより、(複合)タングステン酸化物の酸化劣化をより高く抑制することができる。
なお、接着樹脂層(B)は、酸化防止剤を含まない以外は、上述した接着樹脂層(A)と同じ構成を有する。
[熱線遮蔽合わせガラス]
上述した熱線遮蔽性積層体を用いた熱線遮蔽合わせガラスは、中間膜として熱線遮蔽性積層体、特に図1又は図2に示す熱線遮蔽性積層体が、2枚の透明基材の間に挟持され、これらが接着一体化された構造を有する。
上述した熱線遮蔽性積層体を用いた熱線遮蔽合わせガラスは、中間膜として熱線遮蔽性積層体、特に図1又は図2に示す熱線遮蔽性積層体が、2枚の透明基材の間に挟持され、これらが接着一体化された構造を有する。
このような熱線遮蔽性合わせガラスの好適な一実施形態を図3に示す。図3は、図2に示す中間膜を用いた熱線遮蔽性合わせガラスの概略断面図である。図3に示す熱線遮蔽性合わせガラスは、接着樹脂層(A)320及び接着樹脂層(B)340の間に、プラスチックフィルム330上に形成された熱線遮蔽層310が挟持された熱線遮蔽性積層体(中間膜)を有する。この熱線遮蔽性積層体は、さらに2枚の透明基材350により挟持され、これらが接着一体化されている。
図3に示す熱線遮蔽性合わせガラスが実際の用途に適用される場合、接着樹脂層(A)320が太陽光などの熱線を含む光が照射される側(受光面側)に配置され、接着樹脂層(B)340が受光面とは反対側(裏面側)に配置されるように熱線遮蔽性合わせガラスを使用するのが好ましい。例えば、熱線遮蔽性合わせガラスを建築物や乗り物の窓ガラスとして使用する場合には、接着樹脂層(A)320が室外側に配置され、接着樹脂層(B)340が室内側に配置されるようにする。このような配置とすることにより、熱線遮蔽合わせガラスの変色を高く防止することができる。
本発明の中間膜を用いた熱線遮蔽合わせガラスを作製するには、中間膜を2枚の透明基材の間に狭持して、得られた積層体を加熱圧着する手段などが用いられる。加熱圧着することにより、接着樹脂層が硬化して、中間膜と透明基材とを接着一体化することができる。
加熱圧着は、例えば、積層体を80〜120℃の温度で予備圧着し、100〜150℃(特に130℃付近)で10分〜1時間加熱処理することにより行われる。また、加熱処理は加圧下で行ってもよい。このとき、積層体を1.0×103Pa〜5.0×107Paの圧力で加圧しながら行うのが好ましい。
なお、本発明において、熱線遮蔽性合わせガラスにおける「ガラス」とは透明基材全般を意味するものであり、したがって「熱線遮蔽性合わせガラス」とは透明基材に中間膜を挟持してなるものを意味する。
本発明の熱線遮蔽性合わせガラスに用いられる透明基材は、特に限定されないが、例えば珪酸塩ガラス、無機ガラス板、無着色透明ガラス板などのガラス板の他、プラスチックフィルムを用いてもよい。前記プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンアフタレート(PEN)フィルム、ポリエチレンブチレートフィルムを挙げることができ、PETフィルムが好ましい。透明基材の厚さは、1〜20mm程度が一般的である。
熱線遮蔽性合わせガラスにおいて積層体の両側に配置されるそれぞれの透明基材は、同一の透明基材を用いてもよく、異なる透明基材を組み合わせて用いてもよい。透明基材の強度と合わせガラスの用途とを考慮して、透明基材の組み合わせを決定するのが好ましい。
本発明の熱線遮蔽性合わせガラスは、建築物や乗り物(自動車、鉄道車両、船舶)用の窓ガラス、プラズマディスプレイなどの電子機器、冷蔵庫や保温装置などのような各種装置の扉や壁部など、種々の用途に使用することができる。
以下、本発明を実施例により説明する。本発明は、以下の実施例により制限されるものではない。
(実施例1)
1.接着樹脂層(A)の作製
下記の配合を原料としてカレンダ成形法により接着樹脂層(A)(厚さ0.4mm)を得た。なお、配合物の混練は80℃で15分行い、またカレンダロールの温度は80℃、加工速度は5m/分であった。
1.接着樹脂層(A)の作製
下記の配合を原料としてカレンダ成形法により接着樹脂層(A)(厚さ0.4mm)を得た。なお、配合物の混練は80℃で15分行い、またカレンダロールの温度は80℃、加工速度は5m/分であった。
(接着樹脂層(A)の配合)
(1)EVA(EVA100質量部に対する酢酸ビニルの含有量25質量部、東ソー株式会社製 ウルトラセン635)100質量部、
(2)架橋剤(tert−ブチルパ−オキシ2−エチルヘキシルカーボネート;化薬アクゾ株式会社製 トリゴノックス117)2.5質量部、
(3)架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート;日本化成株式会社 TAIC(登録商標))2質量部、
(4)シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;信越化学株式会社製、KBM503)0.5質量部、
(5)酸化防止剤(トリイソデシルホスファイト;アデカスタブ3010 株式会社ADEKA製)0.2質量部、及び
(6)紫外線吸収剤(2,2'−ジヒドロキシ−4,4'ジメトキシベンゾフェノン)0.5質量部。
(1)EVA(EVA100質量部に対する酢酸ビニルの含有量25質量部、東ソー株式会社製 ウルトラセン635)100質量部、
(2)架橋剤(tert−ブチルパ−オキシ2−エチルヘキシルカーボネート;化薬アクゾ株式会社製 トリゴノックス117)2.5質量部、
(3)架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート;日本化成株式会社 TAIC(登録商標))2質量部、
(4)シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;信越化学株式会社製、KBM503)0.5質量部、
(5)酸化防止剤(トリイソデシルホスファイト;アデカスタブ3010 株式会社ADEKA製)0.2質量部、及び
(6)紫外線吸収剤(2,2'−ジヒドロキシ−4,4'ジメトキシベンゾフェノン)0.5質量部。
2.接着樹脂層(B)の作製
下記の配合を原料としてカレンダ成形法によりシート状の接着樹脂層(B)(厚さ0.4mm)を得た。なお、配合物の混練は80℃で15分行い、またカレンダロールの温度は80℃、加工速度は5m/分であった。
下記の配合を原料としてカレンダ成形法によりシート状の接着樹脂層(B)(厚さ0.4mm)を得た。なお、配合物の混練は80℃で15分行い、またカレンダロールの温度は80℃、加工速度は5m/分であった。
(接着樹脂層(B)の配合)
(1)EVA(EVA100質量部に対する酢酸ビニルの含有量25質量部、東ソー株式会社製 ウルトラセン635)100質量部、
(2)架橋剤(tert−ブチルパ−オキシ2−エチルヘキシルカーボネート;化薬アクゾ株式会社製 トリゴノックス117)2.5質量部、
(3)架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート;日本化成株式会社 TAIC(登録商標))2質量部、
(4)シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;信越化学株式会社製、KBM503)0.5質量部、及び
(5)紫外線吸収剤(2,2'−ジヒドロキシ−4,4'ジメトキシベンゾフェノン)0.5質量部。
(1)EVA(EVA100質量部に対する酢酸ビニルの含有量25質量部、東ソー株式会社製 ウルトラセン635)100質量部、
(2)架橋剤(tert−ブチルパ−オキシ2−エチルヘキシルカーボネート;化薬アクゾ株式会社製 トリゴノックス117)2.5質量部、
(3)架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート;日本化成株式会社 TAIC(登録商標))2質量部、
(4)シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;信越化学株式会社製、KBM503)0.5質量部、及び
(5)紫外線吸収剤(2,2'−ジヒドロキシ−4,4'ジメトキシベンゾフェノン)0.5質量部。
3.熱線遮蔽層の作製
下記成分を含む組成物をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ100μm)上に、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させ、高圧水銀灯により500mJ/cm2の積算光量で紫外線を照射することにより、PETフィルム上に熱線遮蔽層(厚さ8μm)を作製した。
下記成分を含む組成物をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ100μm)上に、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させ、高圧水銀灯により500mJ/cm2の積算光量で紫外線を照射することにより、PETフィルム上に熱線遮蔽層(厚さ8μm)を作製した。
(熱線遮蔽層形成用組成物の組成)
(1)ペンタエリスリトールトリアクリレート100質量部、
(2)光重合開始剤(イルガキュア184 チバ・スペシャリティケミカルズ社製)5質量部、
(3)Cs0.33WO3(平均粒径80nm)20質量部、及び
(4)メチルイソブチルケトン200質量部。
(1)ペンタエリスリトールトリアクリレート100質量部、
(2)光重合開始剤(イルガキュア184 チバ・スペシャリティケミカルズ社製)5質量部、
(3)Cs0.33WO3(平均粒径80nm)20質量部、及び
(4)メチルイソブチルケトン200質量部。
4.熱線遮蔽積層体、及び熱線遮蔽合わせガラスの作製
まず、PETフィルム上に形成された熱線遮蔽層を接着樹脂層(A)及び接着樹脂層(B)により挟持して熱線遮蔽積層体を得た。熱線遮蔽積層体における各部材の積層順序は、接着樹脂層(B)、PETフィルム、熱線遮蔽層、及び接着樹脂層(A)の順となるようにした。
まず、PETフィルム上に形成された熱線遮蔽層を接着樹脂層(A)及び接着樹脂層(B)により挟持して熱線遮蔽積層体を得た。熱線遮蔽積層体における各部材の積層順序は、接着樹脂層(B)、PETフィルム、熱線遮蔽層、及び接着樹脂層(A)の順となるようにした。
次に、熱線遮蔽積層体をさらに2枚のガラス基材(厚さ3mm)により挟持した。得られた積層体を、100℃で30分間加熱することにより仮圧着を行った後、オートクレーブ中で圧力13×105Pa、温度140℃の条件で30分間加熱した。これにより、接着樹脂層(A)及び(B)を硬化させて、透明基材と各層間が接着一体化された熱線遮蔽合わせガラス(図3)を得た。
(実施例2)
実施例1において、接着樹脂層(A)における酸化防止剤の含有量を0.2質量部から0.5質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
実施例1において、接着樹脂層(A)における酸化防止剤の含有量を0.2質量部から0.5質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
(実施例3)
実施例1において、接着樹脂層(A)における酸化防止剤の含有量を0.2質量部から0.5質量部に変更し、熱線遮蔽層の形成においてヒンダードフェノール系酸化防止剤(アデカスタブAO−20 株式会社ADEKA製)を0.1質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
実施例1において、接着樹脂層(A)における酸化防止剤の含有量を0.2質量部から0.5質量部に変更し、熱線遮蔽層の形成においてヒンダードフェノール系酸化防止剤(アデカスタブAO−20 株式会社ADEKA製)を0.1質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
(実施例4)
実施例1において、接着樹脂層(A)における酸化防止剤の含有量を0.2質量部から0.5質量部に変更し、熱線遮蔽層の形成において酸化防止剤(トリイソデシルホスファイト アデカスタブ3010 株式会社ADEKA製)を5.0質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
実施例1において、接着樹脂層(A)における酸化防止剤の含有量を0.2質量部から0.5質量部に変更し、熱線遮蔽層の形成において酸化防止剤(トリイソデシルホスファイト アデカスタブ3010 株式会社ADEKA製)を5.0質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
(実施例5)
実施例1において、接着樹脂層(A)における酸化防止剤の含有量を0.2質量部から2.0質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
実施例1において、接着樹脂層(A)における酸化防止剤の含有量を0.2質量部から2.0質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
(実施例6)
実施例1において、接着樹脂層(A)におけるチオエーテル系酸化防止剤(アデカスタブAO−503 株式会社ADEKA製)を2.0質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
実施例1において、接着樹脂層(A)におけるチオエーテル系酸化防止剤(アデカスタブAO−503 株式会社ADEKA製)を2.0質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
(実施例7)
実施例1において、接着樹脂層(A)における酸化防止剤として、2−メルカプトベンズイミダゾール (Sumilizer MB、住化ケムテックス株式会社製)を2.0質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
実施例1において、接着樹脂層(A)における酸化防止剤として、2−メルカプトベンズイミダゾール (Sumilizer MB、住化ケムテックス株式会社製)を2.0質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
(比較例1)
接着樹脂層(A)の作製において酸化防止剤を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
接着樹脂層(A)の作製において酸化防止剤を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
(比較例2)
接着樹脂層(A)の作製において酸化防止剤を使用せず、熱線遮蔽層の形成において酸化防止剤(トリイソデシルホスファイト アデカスタブ3010 株式会社ADEKA製)を5.0質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
接着樹脂層(A)の作製において酸化防止剤を使用せず、熱線遮蔽層の形成において酸化防止剤(トリイソデシルホスファイト アデカスタブ3010 株式会社ADEKA製)を5.0質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
(比較例3)
接着樹脂層(A)の作製において酸化防止剤を使用せず、熱線遮蔽層の形成において酸化防止剤(トリイソデシルホスファイト アデカスタブ3010 株式会社ADEKA製)を10.0質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
接着樹脂層(A)の作製において酸化防止剤を使用せず、熱線遮蔽層の形成において酸化防止剤(トリイソデシルホスファイト アデカスタブ3010 株式会社ADEKA製)を10.0質量部用いた以外は、実施例1と同様にして、熱線遮蔽合わせガラスを作製した。
(評価)
上記の通りに作製した熱線遮蔽合わせガラスについて、以下の評価を行った。結果は表1に示す。
上記の通りに作製した熱線遮蔽合わせガラスについて、以下の評価を行った。結果は表1に示す。
1.接着樹脂層(A)の外観評価
接着樹脂層(A)における酸化防止剤の相溶性を評価するために、接着樹脂層(A)の目視による外観評価を行った。表1の接着樹脂層(A)の外観評価について、接着樹脂層(A)が白濁していなかったものを「○」とし、接着樹脂層(A)が白濁していたものを「×」とした。
接着樹脂層(A)における酸化防止剤の相溶性を評価するために、接着樹脂層(A)の目視による外観評価を行った。表1の接着樹脂層(A)の外観評価について、接着樹脂層(A)が白濁していなかったものを「○」とし、接着樹脂層(A)が白濁していたものを「×」とした。
2.熱線遮蔽層の外観評価
熱線遮蔽層の目視による外観評価を行った。表1の熱線遮蔽層の外観評価について、熱線遮蔽層が光透過性の低下がなく、透過光の歪みがなく、且つ酸化防止剤が均一に分散されて塊の形成がないものを「○」とし、熱線遮蔽層が透過性の低下、透過光の歪み、又は酸化防止剤の塊の形成が生じていたものを「×」とした。
熱線遮蔽層の目視による外観評価を行った。表1の熱線遮蔽層の外観評価について、熱線遮蔽層が光透過性の低下がなく、透過光の歪みがなく、且つ酸化防止剤が均一に分散されて塊の形成がないものを「○」とし、熱線遮蔽層が透過性の低下、透過光の歪み、又は酸化防止剤の塊の形成が生じていたものを「×」とした。
3.近赤外線光(波長800nm)の吸光度
実施例、比較例で得られた熱線遮蔽合わせガラスに、促進耐候性試験機(キセノンウェザーメーターX75、スガ試験機(株)製)を用いて、温度58℃の雰囲気下、波長300〜400nmの紫外線を60W/m2の強度で5000時間照射した。また、紫外線の照射は、熱線遮蔽合わせガラスの接着樹脂層(A)が配置されている面側から行った。
実施例、比較例で得られた熱線遮蔽合わせガラスに、促進耐候性試験機(キセノンウェザーメーターX75、スガ試験機(株)製)を用いて、温度58℃の雰囲気下、波長300〜400nmの紫外線を60W/m2の強度で5000時間照射した。また、紫外線の照射は、熱線遮蔽合わせガラスの接着樹脂層(A)が配置されている面側から行った。
促進耐候性試験前後の熱線遮蔽合わせガラスについて、近赤外線光(波長800nm)の吸光度を分光光度計UV3100PC(島津製作所(株)製)により測定した。近赤外線光の吸光度が低下するにつれて、熱線遮蔽合わせガラスも青色に変色する。
4.全光線透過率
実施例、比較例で得られた熱線遮蔽合わせガラスに、上記と同様にして促進耐候性試験を行った。
実施例、比較例で得られた熱線遮蔽合わせガラスに、上記と同様にして促進耐候性試験を行った。
促進耐候性試験前後の熱線遮蔽性合わせガラスの厚み方向の全光線透過率を、全自動直読ヘイズコンピューターHGM−2DP(スガ試験機株式会社製)を用いて測定した。
比較例1の熱線遮蔽性合わせガラスでは、促進耐候性試験後に青色に変色し、吸光度及び全光線透過率が大きく低下していた。比較例2及び3の熱線遮蔽性合わせガラスでは、熱線遮蔽層における酸化防止剤の相溶性が低く、白濁を生じていた。これらに対して、実施例1〜7の熱線遮蔽性合わせガラスでは、白濁の他、青色への変色による吸光度及び全光線透過率の低下を生じることもなかった。
110、210、310:熱線遮蔽層
120、220、320:接着樹脂層(A)
230、330:プラスチックフィルム
240、340:接着樹脂層(B)
350:透明基材
120、220、320:接着樹脂層(A)
230、330:プラスチックフィルム
240、340:接着樹脂層(B)
350:透明基材
Claims (11)
- タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層と、前記熱線遮蔽層の少なくとも一方の表面に設けられた接着樹脂層(A)とを有する熱線遮蔽性積層体であって、
前記接着樹脂層(A)が、酸化防止剤を含むことを特徴とする熱線遮蔽性積層体。 - 前記接着樹脂層(A)における酸化防止剤の含有量が、接着樹脂100質量部に対して、0.2〜2.0質量部であることを特徴とする請求項1に記載の熱線遮蔽性積層体。
- 前記熱線遮蔽層が、酸化防止剤をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱線遮蔽性積層体。
- 前記熱線遮蔽層における酸化防止剤の含有量が、バインダ樹脂100質量部に対して、0.1〜5.0質量部であることを特徴とする請求項3に記載の熱線遮蔽性積層体。
- 前記酸化防止剤が、リン系酸化防止剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱線遮蔽性積層体。
- 前記酸化防止剤が、ホスファイト化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱線遮蔽性積層体。
- 前記タングステン酸化物が、一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素を表し、そして2.2≦z/y≦2.999である)で表され、そして
前記複合タングステン酸化物が、一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素を表し、そして0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3である)で表されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱線遮蔽性積層体。 - 接着樹脂層(A)が、前記熱線遮蔽層の両面上に設けられたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱線遮蔽性積層体。
- 前記熱線遮蔽層の他方の表面に、プラスチックフィルム、及び酸化防止剤を含まない接着樹脂層(B)がこの順で設けられたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱線遮蔽性積層体。
- 熱線遮蔽合わせガラス用中間膜であることを特徴とする請求項8又は9に記載の熱線遮蔽性積層体。
- 2枚の透明基材の間に請求項8又は9に記載の熱線遮蔽性積層体が挟持され、これらが接着一体化されてなる熱線遮蔽合わせガラス。
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