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JP2010270284A - スチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体 - Google Patents

スチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体 Download PDF

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JP2010270284A JP2009125675A JP2009125675A JP2010270284A JP 2010270284 A JP2010270284 A JP 2010270284A JP 2009125675 A JP2009125675 A JP 2009125675A JP 2009125675 A JP2009125675 A JP 2009125675A JP 2010270284 A JP2010270284 A JP 2010270284A
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Shotaro Maruhashi
正太郎 丸橋
Kirito Suzuki
基理人 鈴木
Takenori Kikuchi
武紀 菊地
Hidekazu Ohara
英一 大原
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Abstract

【課題】低い温度で成形された、即ち省エネルギー成形によりつくられ、かつ、耐油性の高いスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体を提供すること。
【解決手段】ATR−FTIRにより測定された発泡成形体表面の赤外線吸収スペクトルから得られる698cm-1および2850cm-1での吸光度比(D698/D2850)が2.5を超えて11.0以下であるスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体。
【選択図】なし

Description

本発明はスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体に関する。
ポリオレフィン系樹脂の発泡成形体は、ポリスチレン系樹脂発泡成形体と比較して柔らかく、繰り返しの応力に対しても歪の回復力が大きいという特徴の他に、耐油性、耐割れ性に優れることから、精密部品や重量製品の包装資材や衝撃吸収材、バンパー、フロアスペーサー等の自動車部材として広く利用されている。しかし、剛性が低く、型内発泡成形後の発泡成形体の収縮がおこりやすく、圧縮強度が低いという短所を有している。
このような欠点を改良する方法として、ポリエチレン系樹脂にスチレン系単量体を含浸させて重合させたスチレン改質ポリエチレン樹脂が知られており、特許文献1にはポリエチレン系樹脂として酢酸ビニル含有量が2〜10重量%、密度が0.915〜0.935g/cm3、メルトフローレートが0.1〜5g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体を使用する方法、特許文献2ではペレット状のポリエチレン粒子に有機過酸化物を含有したビニル芳香族モノマーを吸収させた後高温領域を通過させる方法、特許文献3には、融点95〜115℃のポリエチレン粒子にスチレン系単量体を含浸させて後第一の重合を行い、引き続いてスチレン系単量体の含浸と第二の重合を行う方法、さらに特許文献4にはポリエチレン系樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸重合させる際に特定の重合開始剤を使用する方法、さらに特許文献5にはアクリロニトリル−スチレン共重合体とポリエチレン系重合体を含むポリエチレン系樹脂核粒子を水性媒体中に懸濁させ、この懸濁液にスチレン系単量体を加え重合及び発泡剤含浸を行う発泡性スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の製造方法が開示されている。
上記文献に開示されているスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体は確かにポリオレフィン系樹脂発泡成形体よりも剛性が高く、型内発泡成形後の発泡成形体の収縮は起こりにくくなっている。
また、特許文献6には、ポリスチレン系樹脂をポリオレフィン系樹脂で改質した樹脂とのことが記載されているが、スチレン系モノマーがポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、100〜1000重量部の範囲で使用され、ATR法赤外分光分析により測定された粒子表面の赤外線吸収スペクトルから得られる698cm-1及び2850cm-1での吸光度比(D698/D2850)が0.1〜2.5の範囲であるオレフィン改質ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子が、優れた剛性、耐薬品性、耐衝撃性を有する発泡成形体を提供し得ることが開示されている。
これら特許文献1〜6に開示されている予備発泡粒子はいずれも良好な物性を有しているが、これらの予備発泡粒子を成形するには、通常、蒸気による成形が行われる。しかし、型内発泡成形時に使用する蒸気量を減少させる省エネルギー成形が難しい。特許文献6においても、得られた発泡成形体の融着率について評価がなされているが、発泡成形体を得る際の成形加熱条件については具体的に記載されていないため、当該文献の融着率の評価は、所定の成形加熱条件での相対的評価にとどまっている。ただ、開示されている予備発泡粒子はその表面にオレフィン成分が多いと記載されていることから、成形加熱温度も省エネルギー成形に適さない成形加熱温度であると推測される。
近年、製造過程の炭酸ガス排出量を低減させる取り組みがあり、低コスト以外の観点でも省エネルギー性が求められている。したがって省エネルギー成形で得られる発泡成形体が望まれている。昨今の燃料価格の高騰も相俟って、これらの優れた性質を有しつつも、少ない蒸気量、即ち低い温度で成形されたスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体が求められている。
特開平8−59754号公報 特開昭62−280237号公報 特開2006−70202号公報 特開2006−298956号公報 特開2007−308580号公報 特開2005−97555号公報
このような課題に鑑み、本発明は、低い温度で成形された、即ち省エネルギー成形によりつくられる耐油性の高いスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討の結果、様々なスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子について省エネルギー成形を検討した結果、省エネルギー成形ができ、かつ、良好な耐油性を有したスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体は、その表面をATR(Attenuated Total Reflection)−FTIRにより測定した場合、698cm-1および2850cm-1での吸光度比(D698/D2850)が所定範囲となっていることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、以下の構成よりなる。
〔1〕 ATR−FTIRにより測定された発泡成形体表面の赤外線吸収スペクトルから得られる698cm-1および2850cm-1での吸光度比(D698/D2850)が2.5を超えて11.0以下であるスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体。
〔2〕 ポリエチレン系樹脂100重量部に対して、スチレン系単量体150重量部以上400重量部以下が使用されてなる〔1〕記載のスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体。
〔3〕 熱キシレンに不溶なゲル成分量が10重量%以上50重量%以下である〔1〕または〔2〕記載のスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体。
本発明のスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体は、省エネルギー成形により製造でき、かつ、耐油性が良好である。
本発明のスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体は、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を発泡させて得られるスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形して得られる。
本発明のスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体は、ATR−FTIRにより測定された発泡成形体表面の赤外線吸収スペクトルから得られる698cm-1および2850cm-1での吸光度比(D698/D2850)が2.5を超えて11.0以下である。
省エネルギー成形されたスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体は、その表面の吸光度比(D698/D2850)が2.5より大きい。吸光度比(D698/D2850)が11以下であると、耐油性が良好である。好ましくは、吸光度比(D698/D2850)は、好ましくは3.0以上9.0以下、特に好ましくは3.5以上7.5以下である。
従来の耐油性、耐割れ性、表面の傷つきにくさなどの性質を有するスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体の表面はほとんどポリエチレン系樹脂成分である。これらの性能は、ポリエチレンに起因する性質であるため、発泡成形体表面をポリエチレン系樹脂成分とした方が一般的に優れていると考えられているからであり、そのため、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子をポリエチレン系樹脂粒子の内部にスチレンモノマーを取り込んだ状態で製造していることによる。
しかし本発明では、種々のスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子について省エネルギー成形を試みたところ、意想外にも、省エネルギー成形にて得られたスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体の表面にポリスチレン樹脂成分が多く存在していることがわかった。更に、突き詰めたところ、スチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体の表面のポリエチレン系樹脂成分とポリスチレン樹脂の成分の存在の度合いが、ATR−FTIRによる発泡成形体表面の赤外線吸収スペクトルから得られる698cm-1および2850cm-1での吸光度比(D698/D2850)を一定範囲であるスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体が、省エネルギー成形にて得られ、かつ耐油性を有することがわかった。
本発明におけるATR−FTIRとは、ATR(Attenuated Total Reflection)法を利用したFTIRである。ATR法とは屈折率の高い結晶を試料表面に圧着し、全反射条件を用いて試料表面を高感度に測定でき、透過法と類似のスペクトルを簡便に得ることができる手法である。光を透過しない高分子厚膜、樹脂、塗膜、紙、糸など一般的な工業材料の分析に広く用いられている。
光は試料と高屈折率結晶の界面で反射するのではなく、ある深さだけ試料側に入り込んでから全反射する。このとき試料に吸収のない波数領域では光は全反射するが、吸収のある領域では100%全反射するのではなく、吸収の強さに応じて全反射光の強度が落ちる。この反射エネルギーを測定すれば全反射スペクトルが得られる。
光のもぐりこみ深さ(測定深度)は使用する高屈折率結晶の屈折率、試料の屈折率、測定光の入射角、測定光の波数によって大きく変化するため、これらのパラメーターを特定しないと測定結果は比較できない。ATR法における測定深度には波数依存性があり、低波数ほど測定深度が深く、吸収強度が大きくなる。したがって、透過スペクトルとの比較の場合には補正が必要となる。以下の条件にてATR−FTIR測定を行った。
高屈折率結晶種:ダイアモンド
入射角 :45°±1°
測定領域 :4000cm-1〜400cm-1
測定深度の端数依存性:補正せず
反射回数 :1回
検出器 :TGS
分解能 :4cm-1
積算回数 :4回
その他 :試料と接触させずに測定した赤外線吸収スペクトルをバックグラウンドとして測定スペクトルに関与しない処理を実施
以上の条件で得られた赤外線吸収スペクトルは、次のようにピーク処理をしてそれぞれの吸光度を求めている。赤外線吸収スペクトルから得られる2850cm-1の吸光度とは、メチレン基のC−H間伸縮振動のうち対称伸縮による吸収スペクトルである。2930cm-1付近にメチレン基のC−H間伸縮振動のうち逆対称伸縮による吸収スペクトルがあり、2850cm-1と2930cm-1の吸収スペクトルは一部重なっている場合がある。
この重なりの度合いは分解能によって変化するため本発明では分解能を4cm-1と特定し、ピーク分離は実施せずに求めた。そして、2990cm-1と2700cm-1結ぶ直線をベースラインとして2880cm-1−2700cm-1間の最大吸光度を2850cm-1の吸光度(D2850)とした。
赤外線吸収スペクトルから得られる698cm-1の吸光度とは、芳香族ベンゼン環面外変角の吸収スペクトルである。他の吸収スペクトルが重なっている場合でもピーク分離は実施せずに求めた。そして、800cm-1と640cm-1結ぶ直線をベースラインとして800cm-1−640cm-1間の最大吸光度を698cm-1の吸光度(D698)とした。
以上のようにして得られた、698cm-1の吸光度(D698)と2850cm-1の吸光度(D2850)から吸光度比(D698/D2850)を求めた。
ATR法では、試料と高屈折率結晶の密着度合いによって測定で得られる赤外線吸収スペクトルの強度が変化するため、698cm-1の吸光度(D698)が0.08〜0.12となるように試料と高屈折率結晶の密着度合いを調節して測定する。
本発明の発泡成形体表面とは、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形した場合に金型内面と接触していた部分を指し、例えば、スチレン系樹脂予備発泡粒子の型内発泡成形において、一般的に表面スキンと呼ばれる部分である。
この発泡成形体表面と高屈折率結晶を圧着し、ATR−FTIRによって赤外線吸収スペクトルを測定する。
本発明のスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体の、ATR−FTIRにより測定された発泡成形体表面の赤外線吸収スペクトルから得られる698cm-1および2850cm-1での吸光度比(D698/D2850)が、2.5を超えて11.0以下とする代表的な要因としては、明確にはわからないが、例えば以下の要因が一つ或いは2以上揃うと、吸光度比(D698/D2850)が、2.5を超えて11.0以下となる傾向がある。
(1)ポリエチレン系樹脂にスチレンを含浸重合させる際の攪拌動力を好ましくは0.85kW/m3以上2.3kW/m3以下に設定して製造されたスチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を用いる。
(2)スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を容器中に水性媒体に分散させ、該容器内に発泡剤を入れ、加熱した後、容器の一端を開放し、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子と水性媒体とを容器内より低圧の雰囲気下に放出することでえられたスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形する。
(3)スチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体の熱キシレン不溶ゲル分量を10重量%以上35重量%以下に調整する。
(4)得られたスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子に、内圧を付与して加熱し更に発泡させた予備発泡粒子を用いて型内発泡成形を行う。
以下に、本発明の、スチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体の製造方法について述べる。
(ポリエチレン系樹脂粒子)
ポリエチレン系樹脂粒子を構成するポリエチレン系樹脂は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のエチレンの単独重合体、エチレンと、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等のα−オレフィンや酢酸ビニル、アクリル酸エステル、塩化ビニル等との共重合体があげられる。また、これらポリエチレン系樹脂にアクリロニトリル−スチレン共重合体を配合しても良い。
これらの中でもエチレン・酢酸ビニルの共重合体が重合時の安定性が高いため好ましい。
前記ポリエチレン系樹脂は、あらかじめ、例えば押出し機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール等を用いて溶融し、水中或いは空気中に押出し、ストランドカットまたは水中カットすることによりポリエチレン系樹脂粒子となす。形状はパウダー、ペレット状等の粒子状態であることが好ましい。これら粒子の平均粒重量は0.1mg/粒以上3mg/粒以下が好適な範囲である。0.1mg/粒より小さい場合は発泡剤の逸散が激しく高倍率化させにくくなる場合があり、3mg/粒より大きい場合は成形時の充填性が悪くなる恐れがある。この中でポリエチレン系樹脂を押し出し、水中カット方式により作製されたペレットが、球形化が容易であり好ましい。
本発明においては、目的に応じて可塑剤、気泡調整剤等の各種添加剤を使用することができる。可塑剤としては、例えば、ステアリン酸トリグリセライド、パルミチン酸トリグリセライド、ラウリン酸トリグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド等の脂肪酸グリセライド、ヤシ油、パーム油、パーム核油等の植物油、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート等の脂肪族エステル、流動パラフィン、シクロヘキサン等の有機炭化水素、トルエン、エチルベンゼン等の有機芳香族炭化水素等があげられ、これらは併用しても何ら差し支えない。
気泡調整剤としては、例えば、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド等の脂肪族ビスアマイドやステアリン酸アミド等の有機系気泡調整剤、タルク、シリカ、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム等の無機系気泡調整剤等があげられる。
特に、後述する除圧発泡を行う場合、無機系気泡調整剤を使用することが好ましく、好ましい使用量としてはポリエチレン系樹脂100重量部に対し、0.01重量部以上0.5重量部以下である。無機系気泡調整剤が0.01重量部より少ないと安定的に気泡を生成することが困難となり、0.5重量部より多く使用した場合は型内発泡成形時の融着が悪化する傾向がある。また、これらの各種添加剤は重合時や発泡剤含浸時に添加し、含浸させることも出来るし、あらかじめ前記ポリエチレン系樹脂に混ぜ込むことで使用することもできる。
(スチレン系単量体)
スチレン系単量体としては、スチレン、およびα−メチルスチレン、パラメチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン等のスチレン系誘導体を主成分として使用することができる。また、例えば、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のアクリル酸およびメタクリル酸のエステル、あるいはアクリロニトリル、ジメチルフマレート、エチルフマレート等のスチレン系誘導体と共重合が可能な単量体を1種または2種以上併用してもよい。更に、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレート等の多官能性単量体を使用することもできる。
ポリエチレン系樹脂粒子100重量部に対して、スチレン系単量体を好ましくは150重量部以上400重量部以下、更に好ましくは180重量部以上300重量部重合させる。当該範囲内であれば成形加工性と耐割れ性を有するスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子となる傾向がある。
スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を重合させる方法としては、攪拌機を具備した容器内に仕込んだポリエチレン系樹脂粒子を含む水性懸濁液に、スチレン系単量体を連続的にまたは断続的に添加することにより、ポリエチレン系樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸させ、重合させる。重合において、添加するスチレン系単量体の添加速度を任意に選択することで、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子の重量平均分子量に調整することや、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子の表面のスチレン濃度の調整が可能である。
重合に際し好ましい態様としては、ポリエチレン樹脂粒子100重量部に対し、スチレン系単量体25重量部以上100重量部以下を本質的に重合が進まない温度下で添加して含浸させ、残りのスチレン系単量体を加熱下で添加することである。「本質的に重合が進まない温度下」とは、使用する主たる重合開始剤の10時間半減期温度以下の温度であることを言う。重合に際し、添加するスチレン系単量体の一部を本質的に重合が進まない温度下で添加、含浸させることにより、重合場であるポリエチレン系樹脂粒子の粘度を変化させることができるため、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子の熱キシレンに不溶なゲル成分量及び重量平均分子量を調整し易い。
(重合)
重合温度は70℃以上90℃以下であると、所望の重量平均分子量であるスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子が得られるため、好ましい。前記重合においては、更に、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等メルカプタン系の連鎖移動剤やアクリロニトリル−スチレン系樹脂の重合に一般的に用いられるα−メチルスチレンダイマー等を併用しても良い。
(重合開始剤)
使用する重合開始剤としては、一般に熱可塑性重合体の製造に用いられるラジカル発生型重合開始剤を用いることができ、代表的なものとしては、例えば、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーピバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物が挙げられる。これらの重合開始剤は単独もしくは2種以上を混合して用いることができる。重量平均分子量は重合開始剤の量と反応温度により調整できる。
これら重合開始剤の使用量は、スチレン系単量体100重量部に対して0.05重量部以上1.0重量部以下であることが好ましく、さらには0.1重量部以上0.5重量部以下であることが所望の重量平均分子量得られる点で好ましい。
(架橋剤)
本発明においては、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形して得られるスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体の耐割れ性を向上させるために、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子内を架橋させることが好ましい。架橋を行うためにはラジカル種発生型架橋剤を使用することが出来る。具体的には、10時間半減期温度が100℃以上125℃以下のラジカル種発生型架橋剤が好ましい。このようなラジカル種発生型架橋剤としては、ジ−t−ブチルパーオキサイド(10時間半減期温度:123℃)、ジクミルパーオキサイド(10時間半減期温度:116℃)、t−ブチルパーオキシベンゾエ−ト(10時間半減期温度:104℃)、t−ブチルパーオキシアセテート(10時間半減期温度:102℃)、2,2−ビス−t−ブチルパーオキシブタン(10時間半減期温度:103℃)等があげられる。これらは、スチレン系単量体の添加前あるいはスチレン系単量体と共に重合系に添加することができる。
(架橋)
架橋反応における温度に特に限定はないが115℃以上145℃以下が好ましい。115℃未満では所望のゲル成分量を得るために時間が長くなる傾向がある。145℃を超える装置は設備負担が大きくなる傾向がある。
本発明のスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体の、熱キシレンに不溶なゲル成分量は、好ましくは5重量%以上50重量%以下、更に好ましくは10重量%以上35重量%以下である。当該範囲内であると、高倍率化しやすく、発泡成形体の表面のスチレン量が多いスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体が得られる傾向にある。
本発明における熱キシレンに不溶なゲル成分量は以下のようにして測定する。スチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体から0.4gの試験片を切り出し、200メッシュの金網袋中に入れ、大気圧下で沸騰させたキシレン450ml中に3時間浸漬して冷却後に一旦、取り出し、更に新たな沸騰させたキシレン中に樹脂を3時間浸漬して冷却後にキシレンから取り出す。その後、同様に1時間の浸漬、溶出を繰り返し、その後、常温下で1晩液切りした後に150℃のオーブン中で1時間乾燥させ、常温まで自然冷却させ、冷却後の残留分をゲル成分とし、初期のスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体に対するゲル成分の量の重量比率をゲル成分量とする。
(難水溶性無機物)
本発明においては、ポリエチレン系樹脂粒子を含む水性懸濁液中にて重合を行うが、その際、ポリエチレン系樹脂粒子同士の融着を防止するために難水溶性無機物を使用することが好ましい。使用できる難水溶性無機物としては、一般的に懸濁重合に用いられる難水溶性無機物、例えば、第三リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、ハイドロキシアパタイト、カオリン、リン酸マグネシウム、ピロリン酸ナトリウム、酸化マグネシウム等の難水溶性無機物があげられる。
また、難水溶性無機物と共にα−オレフィンスルフォン酸ソーダ、ドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ等のアニオン性界面活性剤を併用すると分散安定性が増すので効果的であるため好ましい。また、これらの難水溶性無機物等は重合中に追加しても良い。難水溶性無機物の使用量は種類によるが、ポリエチレン系樹脂粒子100重量部に対して、基本的に0.2重量部以上10重量部以下が好ましい。
本発明の水性懸濁液とは、ポリエチレン系樹脂粒子とスチレン系単量体液滴を攪拌等により水または水溶液に分散させた状態を指し、水中には水溶性の界面活性剤や単量体が溶解していても良く、また水に不溶の難水溶性無機物、開始剤、難燃剤、可塑剤等がともに分散していても良い。得られるスチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子と水の重量比は、樹脂粒子/水で1.0/0.6から1.0/3.0が生産性の面から好ましい。
(攪拌)
重合時の攪拌は、攪拌動力を好ましくは0.85kW/m3以上2.3kW/m3以下であると、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子の表面のスチレンの割合が多くなる傾向にあり、ひいては、スチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体表面の吸光度比が2.5超になる傾向がある。
(発泡方法)
スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を発泡しスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を得る方法としては、(1)スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を容器中に水性媒体に分散させ、該容器内に発泡剤を入れ、加熱した後、容器の一端を開放し、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子と水性媒体とを容器内より低圧の雰囲気下に放出する、いわゆる「除圧発泡」と呼ばれる方法、(2)スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を容器中に水性媒体と共に分散させ、該容器内に発泡剤を入れて発泡剤を含浸させた後に冷却して発泡性スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子とし、攪拌機を具備した容器内に発泡性スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を入れ、水蒸気等の熱源により加熱する、一般的に発泡性スチレン樹脂粒子の予備発泡に多用されている方法、(3)スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を容器中に入れ、撹拌しながら、該容器内に発泡剤を入れて発泡剤を含浸させた後に冷却して発泡性スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子とし、攪拌機を具備した容器内に発泡性スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を入れ水蒸気等の熱源により加熱する、いわゆる非水系発泡剤含浸法、が挙げられる。特に(1)の方法を選択することが、発泡剤の含浸と予備発泡を一連の操作で行うために過剰量の発泡剤を必要とせず、また、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子の表面のスチレンの存在状態を調整しやすいため、好ましい。
また、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子或いは発泡性スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子から得られたスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子に内圧を付与して更に発泡させる、いわゆる二段発泡を行い、より高い発泡倍率のスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子としてもよい。二段発泡を行うことにより、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子の表面のスチレンの存在状態を調整しやすい傾向がある。
(1)の方法において、具体的にはスチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を、一度容器より取り出して洗浄・乾燥を行った後に、除圧発泡用の容器に仕込み、発泡剤を追加した後に加熱昇温し、前記容器内の温度および圧力を所定に保ちながら容器の一端を開放し、例えば開孔径が1mmから10mmのオリフィス等を通して該容器内よりも低圧の雰囲気中、例えば大気中等の雰囲気中に内容物を放出し発泡させることにより、均一微細な気泡構造を有するスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を製造することができる。
この除圧発泡でいう水性媒体は、水に分散剤が溶解または分散したものを示し、分散剤は重合時の水性懸濁液に使用した難水溶性無機物を使用することができる。この除圧発泡の工程にて可塑剤、気泡調整剤等の各種添加剤を含浸させても良い。この方法では発泡剤の含浸と予備発泡を同時に行うことができ、また発泡剤は吸引設備により回収することができるため、効率的である。
(発泡剤)
本発明において使用することが出来る発泡剤としては、公知のものが挙げられ、例えば、プロパン、イソブタン、ノルマルブタン、イソペンタン、ノルマルペンタン、ネオペンタン等の脂肪族炭化水素類、ジフルオロエタン、テトラフルオロエタン等のオゾン破壊係数がゼロであるハイドロフルオロカーボン類等の揮発性発泡剤、空気、窒素、二酸化炭素等の無機ガス、水等があげられる。これらの発泡剤は併用しても何ら差し支えない。
また、発泡剤量としてはスチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子100重量部に対して10重量部以上30重量部以下であることが好ましく、より好ましくは15重量部以上25重量部以下である。10重量部未満以下では十分な発泡倍率を得ることができない上に、成形加工性の良好なスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を得ることが難しい場合がある。30重量部を超えると発泡剤含浸時の樹脂の分散状態が不安定となり、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子同士が凝集を起こしやすくなる。
(型内発泡成形)
スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子は、一般的な型内発泡成形方法によって成形され、スチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体となる。具体的には、閉鎖し得るが密閉しえない金型内に、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を充填し、加熱融着せしめてスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体とされる。
一般的な型内発泡成形方法では、蒸気を使用した加熱工程は、(1)金型加熱、(2)一方加熱、(3)逆一方加熱、(4)両面加熱からなっている。各工程を下記に説明する。
(1)金型加熱:金型を加熱する予備昇温工程
(2)一方加熱:金型内の空気を排除する目的で行われるものであり、蒸気を一方の金型から充填された予備発泡粒子の間隙に流し、これを他方の金型を通して系外に排出する工程である。
(3)逆一方加熱:蒸気を一方加熱の逆ルートで通す工程。
(4)両面加熱:予備発泡粒子を二次発泡させて最終的に発泡粒同士を融着させる工程。
型内発泡成形における製造コストを下げるためには、より低い蒸気圧力、より短い加熱時間が求められるが、低い蒸気圧力、短い加熱時間では予備発泡粒子同士の融着が難しい傾向があり融着率が低下するために従来のスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子ではより蒸気使用量を少なくした省エネルギー成形ができなかった。しかしながら、本発明のスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子は、低い蒸気圧力、短い加熱時間であっても融着性の良好なスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体が得られる。
以下に実施例及び比較例をあげるが、これによって本発明は制限されるものではない。尚、測定評価については以下の通り実施した。
<予備発泡粒子の嵩倍率の測定>
6177mlの容器に予備発泡粒子をすり切り一杯まで投入し、その予備発泡粒子の重量を測定した。予備発泡粒子の「嵩倍率」は以下の式により予備発泡粒子の嵩倍率A(ml/g)求めた。
A=B/C
(ただし、B:6177(ml)、C:予備発泡粒子の重量(g))
<融着率測定方法>
450mm×横300mm×高さ25mmの直方体形状の発泡成形体の表面にカッターで横方向に長さ300mm、深さ3mmの切り込み線を入れ、この切り込み線に沿って発泡成形体を二分割した。分割面における発泡粒子について、粒子内で破断している発泡粒子数Dと、粒子間の界面で剥離している発泡粒子数Eを測定し、以下の式により融着率を算出した。発泡粒子の一部が粒子間の界面で剥離している発泡粒子の場合には分割面に露出している発泡粒子断面積の50%以上が粒子間の界面である場合に粒子間の界面で剥離している発泡粒子とし、発泡粒子断面積の50%未満である場合には粒子内で破断している発泡粒子数として測定した。
融着率(%)=100×D/(D+E)
<吸光度比(D698/D2850)の測定方法>
PerkinElmer社製 SpectrumOneにユニバーサルATRアクセサリーを接続してATR−FTIRを測定した。高屈折率結晶はダイアモンドとし、測定領域4000〜400cm-1、検出器TGS、分解能4cm-1、積算回数4回、入射角45°±1°で実施した。
800cm-1と640cm-1結ぶ直線をベースラインとして800−640cm-1間の最大吸光度をF、2990cm-1と2700cm-1結ぶ直線をベースラインとして2880−2700cm-1間の最大吸光度をGとし、以下の式で発泡成形体表面の吸光度比(D698/D2850)とした。
発泡成形体の表面スキンが存在し、比較的平滑な場所を選択して10箇所測定し、10点の平均値を発泡成形体表面の吸光度比(D698/D2850)とした。
<耐油性の測定方法>
発泡成形体から100×100×25mmの試験片を4枚切り出した。表面スキンである100×100mmの面の片方にガソリン1.5gを均一に塗布した。60分後に表面を観察して変化なし:○、表面にしわが入った場合:△、表面が溶解した場合:×として評価した。
<ゲル分率の測定方法>
スチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体から0.4gの試験片を切り出し、200メッシュの金網袋中に入れ、大気圧下で沸騰させたキシレン450ml中に3時間浸漬して冷却後に一旦、取り出し、更に新たな沸騰させたキシレン中に樹脂を3時間浸漬して冷却後にキシレンから取り出す。その後、同様に1時間の浸漬、溶出を繰り返し、その後、常温下で1晩液切りした後に150℃のオーブン中で1時間乾燥させ、常温まで自然冷却させ、冷却後の残留分をゲル成分とし、初期のスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体に対するゲル成分の量の重量比率をゲル成分量とする。
(実施例1)
ポリエチレン系樹脂として、酢酸ビニル含有量5.0重量%(測定方法JIS K6924−2)、メルトフローレート0.5g/10分(測定方法JIS K 6924−2)、融点102℃(測定方法JIS K 7121)、密度0.922g/cm3(測定方法JIS K 7112)であるエチレン・酢酸ビニル共重合体を使用し、ポリエチレン系樹脂100重量部に対してタルク0.2重量部を混合し押出機内で溶融混合して造粒し、水中に押出した直後にカッティングすることで粒重量約1mg/粒の球状としたポリエチレン系樹脂粒子を作製した。
続いて6Lオートクレーブに水150重量部に、第3リン酸カルシウム1重量部、α−オレフィンスルフォン酸ソーダ0.024重量部、ポリエチレン系樹脂粒子30重量部を懸濁させ、スチレン15重量部に、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.26重量部(10時間半減期温度:74℃)、ラジカル種発生型架橋剤としてt−ブチルパーオキシベンゾエート(10時間半減期温度:104℃)0.60重量部を溶解させた溶液を添加した。その後、この水性懸濁液を70℃まで昇温し、30分間維持することでポリエチレン系樹脂粒子にスチレン単量体溶液を含浸させた。更に85℃まで昇温し、撹拌所要動力0.95kw/m3で撹拌しながらスチレン単量体55重量部を3時間40分かけて反応系中に滴下し重合を行い、更に125℃昇温して30分保持した。次いで40℃まで冷却後、スラリーを払い出し、脱水・乾燥することによりスチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を得た。
4.5Lオートクレーブに水150重量部、第3リン酸カルシウム2重量部、n−パラフィンスルホン酸ソーダ0.01重量部と先に作製したスチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子100重量部を仕込んだ。発泡剤として混合ブタン(ノルマルブタン/イソブタン比率=75/25)25重量部をオートクレーブに添加した後、140℃に昇温し30分保持した。その後、オートクレーブより開口径4mmのオリフィスを通して水性分散媒と共にスチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を大気圧下に放出し、嵩倍率30倍のスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を得た。大気圧下に放出している間、高圧窒素を導入することでオートクレーブ内の圧力が一定に保持されるように調整した。
得られたスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子をpH2に調整した塩酸水溶液に5分間浸漬し、その後水洗・乾燥させた。
室温で2日間養生させた予備発泡粒子を、ダイセンKR−57成形機を用いて450×300×25(t)mmサイズの金型にて下記二つの成形条件で成形を行った。
成形条件1:蒸気圧力0.07MPa、加熱時間(1)金型加熱2秒、(2)一方加熱3秒、(3)逆一方加熱2秒、(4)両面加熱15秒
成形条件2:蒸気圧力0.10MPa、加熱時間(1)金型加熱4秒、(2)一方加熱6秒、(3)逆一方加熱4秒、(4)両面加熱30秒
得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が83%、成形条件2が95%であり、吸光度比(D698/D2850)が3.0、耐油性は○、ゲル分は25.3重量%であった。
(実施例2)
撹拌所要動力を1.1とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が90%、成形条件2が98%であり、吸光度比(D698/D2850)が3.5、耐油性は○、ゲル分は26.2重量%であった。
(実施例3)
撹拌所要動力を1.4とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が95%、成形条件2が99%であり、吸光度比(D698/D2850)が5.0、耐油性は○、ゲル分は24.2重量%であった。
(実施例4)
撹拌所要動力を1.75とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が97%、成形条件2が99%であり、吸光度比(D698/D2850)が6.5、耐油性は○、ゲル分は23.2重量%であった。
(実施例5)
撹拌所要動力を2.0とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が98%、成形条件2が99%であり、吸光度比(D698/D2850)が7.5、耐油性は○、ゲル分は26.2重量%であった。
(実施例6)
撹拌所要動力を2.2とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が99%、成形条件2が99%であり、吸光度比(D698/D2850)が8.5、耐油性は△、ゲル分は25.5重量%であった。
(実施例7)
撹拌所要動力を2.5とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が99%、成形条件2が99%であり、吸光度比(D698/D2850)が10.0、耐油性は△、ゲル分は25.5重量%であった。
(実施例8)
ラジカル種発生型架橋剤t−ブチルパーオキシベンゾエートを0.1重量部とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が80%、成形条件2が95%であり、吸光度比(D698/D2850)が2.6、耐油性は△、ゲル分は5.0重量%であった。
(実施例9)
ラジカル種発生型架橋剤t−ブチルパーオキシベンゾエートを0.3重量部とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が81%、成形条件2が95%であり、吸光度比(D698/D2850)が2.8、耐油性は○、ゲル分は11.0重量%であった。
(比較例1)
撹拌所要動力を0.5とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が40%、成形条件2が90%であり、吸光度比(D698/D2850)が1.0、耐油性は○、ゲル分は25.8重量%であった。
(比較例2)
撹拌所要動力を0.70とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が60%、成形条件2が92%であり、吸光度比(D698/D2850)が2.0、耐油性は○、ゲル分は25.7重量%であった。
(比較例3)
撹拌所要動力を3.0とした以外は実施例1と同様に実施した。得られた発泡成形体の融着率は成形条件1が99%、成形条件2が99%であり、吸光度比(D698/D2850)が12.0、耐油性は×、ゲル分は26.1重量%であった。
Figure 2010270284

Claims (3)

  1. ATR−FTIRにより測定された発泡成形体表面の赤外線吸収スペクトルから得られる698cm-1および2850cm-1での吸光度比(D698/D2850)が2.5を超えて11.0以下であるスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体。
  2. ポリエチレン系樹脂100重量部に対して、スチレン系単量体150重量部以上400重量部以下が使用されてなる請求項1記載のスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体。
  3. 熱キシレンに不溶なゲル成分量が10重量%以上50重量%以下である請求項1または2記載のスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡成形体。
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