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JP2010268857A - ゴルフボール - Google Patents

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JP2010268857A
JP2010268857A JP2009121355A JP2009121355A JP2010268857A JP 2010268857 A JP2010268857 A JP 2010268857A JP 2009121355 A JP2009121355 A JP 2009121355A JP 2009121355 A JP2009121355 A JP 2009121355A JP 2010268857 A JP2010268857 A JP 2010268857A
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golf ball
mass
mark
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Toshiko Okabe
敏子 岡部
Takahiro Sajima
隆弘 佐嶌
Hirotaka Nakamura
拓尊 中村
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SRI Sports Ltd
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Abstract

【課題】塗膜および/またはマークの耐久性を低下させることなく、光輝性を付与して外観を個性化し、外観を向上させたゴルフボールを提供する。さらには、マークが本来果すべき視認性を一層高めたゴルフボールを提供する。
【解決手段】ゴルフボールは、ゴルフボール本体と、ゴルフボール本体表面上に形成されたマークと、前記ゴルフボール本体およびマークを被覆する塗膜とを有するゴルフボールであって、前記マークおよび/または塗膜が、透明基材1上に第1透明層2が形成されたコア材3上に、前記第1透明層2よりも低屈折率である第2透明層4および前記第2透明層4よりも高屈折率である第3透明層5とからなる複合層6が少なくとも1層形成されている光輝性材料を含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴルフボールに関するものであり、より詳細には、ゴルフボールの外観を向上する技術に関する。
ゴルフボールは、通常、白色であるが、高級感を高めたゴルフボールや、個性化された見栄えを有するゴルフボールへの要求が高まりつつある。このような要求に対して、塗膜やカバーに光輝性を付与したゴルフボールが提案されている。
例えば、特許文献1には、反射光の干渉作用により発色する顔料をボール表面のペイント層またはボール本体に含有し、見る角度によって色合いが変化することを特徴とするゴルフボールが開示されている。特許文献2には、ゴルフボール本体表面上に形成されたマークと、前記マークを被覆する透明被覆層が設けられているゴルフボールであって、前記透明被覆層は、基材樹脂と、ガラスフレークの表面が金属酸化物で被覆された光輝性材料とを含有し、Lab方式で表わしたときに、L≦40を満足する色調のマークを被覆していることを特徴とするゴルフボールが開示されている。特許文献3には、コアおよび該コアを被覆する2層以上のカバーからなるゴルフボールにおいて、カバーのうち最外層カバーの基材が熱可塑性樹脂であり、該熱可塑性樹脂100質量部に対してコレステリック液晶ポリマーを0.2〜5質量部含有すると共に、最外層カバーに隣接する内側カバーの基材が熱可塑性樹脂であり、該熱可塑性樹脂に100質量部に対して酸化チタンを1質量部以下、蛍光顔料を1質量部以下にそれぞれ含有することを特徴とするゴルフボールが開示されている。
また、通常、ゴルフボールの表面には、商品名や番号などを表す文字、数字または図柄などのマークが形成されている。近年、このようなマークについても高級感を高めたマークや、個性化された見栄えを有するマークが形成されているゴルフボールへの要求が高まりつつある。このような要求に対して、マーク用インキ組成物中に金属粉末などを配合することによって、光輝性を有するマークを形成したゴルフボールが提案されている。
例えば、特許文献4には、顔料と金属粉末とを含むインキ組成物によるマークが施されていることを特徴とするゴルフボールが開示されている。特許文献5には、表面に所定の図柄のマークが施されているゴルフボールであって、上記マークが光沢を発現させる性質を有する成分を含有するインキ組成物により施されていることを特徴とするゴルフボールが開示されている。特許文献6には、表面を樹脂コーティングされた金属粉末と顔料を必須成分として含有するインキ組成物によりマークが施されたことを特徴とするゴルフボールが開示されている。特許文献7には、コアと該コア上に成形された1層以上のカバー層を有し、カバー層の最外層に複数個からなるディンプルを有するゴルフボールにおいて、該ゴルフボールの構成要素の少なくとも一つ(塗膜、マーク)に、一つの希土類元素からなる希土類酸化物を1種または2種以上、あるいは複数個の希土類元素を任意の割合で混合した希土類複合酸化物を基材樹脂100質量部に対し、0.5〜30質量部含有することを特徴とするゴルフボールが開示されている(特許文献7、請求項1、段落0026)。
特開平6−170013号公報 特開2004−166719号公報 特開2005−52510号公報 特開平11−114093号公報 特開平11−319147号公報 特開2003−210617号公報 特開2007−136171号公報
液晶ポリマーの光輝性材料は、螺旋構造をしているために、温度によってピッチ幅が変化して光輝性が低下するという問題があった。また、液晶ポリマーの光輝性材料を使用するとカバーの耐久性が低下する傾向がある。
金属粉末、希土類酸化物粉末などの材料はインキ樹脂中での分散性が悪いため、インキ組成物の作製が困難となり、パッドスタンプなどでマークを施す場合にシリコーンパッドでの転写性が悪いなどの問題があった。また、ゴルフボールのマークは繰り返し打撃による衝撃に耐え得る十分な耐久性が必要である。しかしながら、上記のように金属粉末などの分散性が悪いため、マークが脆くなり易くて十分な耐久性が得られないという問題点があった。また、マークに光輝性を付与することができれば、単にマークに高級感などを付与するだけではなく、遠方などからのマークの視認性も高めることができる。
また、従来、塗膜やインキ組成物に用いられている光輝性材料では、得られる光輝性が十分でなかった。さらに、従来の光輝性材料において金属を基材とするものでは、光輝性材料自体の透明性が低く、塗膜やインキ組成物に用いた場合、得られるゴルフボールカバーやマークの発色性が低下する傾向があった。そのため、ゴルフボールの意匠性や、マークの視認性の観点から検討の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、塗膜および/またはマークの耐久性や発色性を低下させることなく、光輝性を付与して外観を個性化し、外観を向上させたゴルフボールを提供することを目的とする。さらには、マークが本来果すべき視認性を一層高めたゴルフボールを提供することを目的とする。
上記課題を解決することができた本発明のゴルフボールは、ゴルフボール本体と、ゴルフボール本体表面上に形成されたマークと、前記ゴルフボール本体およびマークを被覆する塗膜とを有するゴルフボールであって、前記マークおよび/または塗膜が、透明基材上に第1透明層が形成されたコア材上に、前記第1透明層よりも低屈折率である第2透明層および前記第2透明層よりも高屈折率である第3透明層とからなる複合層が少なくとも1層形成されている光輝性材料を含有することを特徴とする。
前記光輝性材料は、多層構造を有するため、得られるマーク、塗膜はより高い光輝性およびフリップフロップ効果による2色性が得られる。さらに、前記光輝性材料は、基材およびすべての層が高透明度であるため、顔料の発色性がよい。
前記第1透明層および第3透明層を構成する材料は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛およびオキシ塩化ビスマスよりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。前記第2透明層を構成する材料は、二酸化ケイ素、フッ化マグネシウム、酸化アルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。前記基材は、ガラスフレークが好適である。
前記マークは、前記光輝性材料を1質量%〜30質量%含有するインク組成物から形成されていることが好ましい。前記塗膜は、樹脂成分100質量部に対して、前記光輝性材料を0.05質量部〜20質量部含有することが好ましい。
本発明によれば、塗膜および/またはマークの耐久性を低下させることなく、光輝性を付与して外観を個性化し、外観を向上させたゴルフボールが得られる。さらには、マークが本来果すべき視認性を一層高めたゴルフボールが得られる。
本発明で使用する光輝性材料の断面構造を模式的に例示する断面図である。
本発明のゴルフボールは、ゴルフボール本体と、ゴルフボール本体表面上に形成されたマークと、前記ゴルフボール本体およびマークを被覆する光透過性塗膜とを有するゴルフボールであって、前記マークおよび/または塗膜が、透明基材上に第1透明層が形成されたコア材上に、前記第1透明層よりも低屈折率である第2透明層および前記第2透明層よりも高屈折率である第3透明層とからなる複合層が少なくとも1層形成されている光輝性材料を含有することを特徴とする。ここで、本発明において、透明とは完全な透明だけでなく半透明も含むものとする。
まず、本発明で使用する光輝性材料について、図1を参照して説明する。図1は本発明で使用する光輝性材料の断面構造を模式的に例示する断面図である。
本発明で用いる前記光輝性材料は、図1に示すように、少なくとも、透明基材1と第1透明層2からなるコア材3、第2透明層4および第3透明層5からなる複合層6とを有している。このような多層構造を有する光輝性材料を用いることにより、入射光が反射を起こす面(各層の界面)が多くなるため、得られるマーク、塗膜はより高い光輝性が得られる。また、前記光輝性材料は、各面で反射された反射光が干渉し合うことで色調が発現し、異なる屈折率を有する層が積層されているため、見る角度により色が変化する。従って、この光輝性材料を用いることにより、得られるマークや塗膜は、見る角度や光源によって色調が変化する、いわゆるフリップフロップ効果による多色性が得られ、より意匠性に優れたゴルフボールが得られる。
さらに、本発明で用いる前記光輝性材料は、基材およびすべての層が高透明度であるため、顔料の発色性がよい。すなわち、マークに用いた場合には、インキ組成物に含有される顔料の発色がよく、マークの視認性がより向上する。また、塗膜に用いられた場合には、マークやカバーが明るい色でもその明度を損なうことがなく、明度、彩度がより向上する。なお、金属コアを金属酸化物で被覆した光輝性材料では、光が金属コアを透過することができないので、マークやカバーがくすんでしまい発色が悪くなる。特に本発明で用いる光輝性材料は、基材およびすべての層が高透明度であるため、見る角度によって光輝性材料が実質的に透明となる。そのため、不透明または透明性の低い基材や被覆層を有する光輝性材料に比べて、塗膜の透明性(発色性)が優れる。
前記光輝性材料は、透明基材上に第1透明層が形成されたコア材上に、第2透明層および第3透明層とからなる複合層が少なくとも1層形成されている。なお、コア材上に複数の複合層が形成されていてもよいが、第1透明層、第2透明層および第3透明層が各1層あれば、本発明の効果が得られるため、経済性の観点から、複合層は一層が好ましい。
前記光輝性材料の態様としては、透明基材の両面に直接第1透明層が形成され、前記第1透明層上に直接第2透明層が積層され、前記第2透明層上に直接第3透明層が形成されている態様が好ましい。すなわち、図1に示すように、光輝性材料が、第3透明層/第2透明層/第1透明層/透明基材/第1透明層/第2透明層/第3透明層という7層構造を有することが好ましい。
前記透明基材としては、透明な小板であれば特に限定されないが、例えば、ガラスフレーク、マイカなどの無機材料;ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの透明樹脂などが用いることができる。これらの中でも、ガラスフレークが好ましく、特に硼珪酸ガラスからなるガラスフレークが好適である。前記基材の光の透過率は、75%以上が好ましい。
前記第1透明層および第3透明層を構成する材料としては、例えば、アナターゼ型二酸化チタン、ルチル型二酸化チタン、酸化鉄、二酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、オキシ塩化ビスマスなどを用いることができ、特に二酸化チタン(TiO2)が好適である。なお、第1透明層および第3透明層を構成する材料としては、異なる材料を用いることもできるが、同じ材料を用いることが好ましい。前記第2透明層を構成する材料としては、例えば、二酸化珪素、フッ化マグネシウム、酸化アルミニウムなどを用いることができ、特に二酸化珪素(SiO2)が好適である。なお、各層を形成する材料は、隣接する層間の屈折率の差が0.2以上、好ましくは0.6以上となれば、任意の材料の組合せを選ぶことができる。すなわち、第2透明層を構成する材料は、第1透明層および第3透明層を構成する材料よりも、屈折率が0.2以上低くなければならない。
前記光輝性材料は、硼珪酸ガラスのガラスフレークの両面に、直接TiO2からなる第1透明層が形成され、前記第1透明層上に直接SiO2からなる第2透明層が形成され、前記第2透明層上に直接TiO2からなる第3透明層が形成されている態様が最も好適である。このような、光輝性材料は、例えば、硼珪酸ガラスのガラスフレークを、ゾル−ゲル法を用いて、TiO2、SiO2およびTiO2の順に被覆することで作製できる。
前記第1透明層、第2透明層および第3透明層の厚みは、所望の色調(干渉色)により適宜調整すればよいが、一般的には、40nm〜250nm程度である。
前記光輝性材料の平均粒子径は5μm以上が好ましく、より好ましくは10μm以上、さらに好ましくは15μm以上であり、300μm以下が好ましく、より好ましくは200μm以下、さらに好ましくは150μm以下である。前記光輝性材料の平均粒子径が5μm以上であれば、光輝性材料による光輝性向上効果がより大きくなり、マークの視認性などがより向上する。また、光輝性材料の平均粒子径が300μm以下であれば、得られるマークや塗膜の耐久性がより向上する。なお、本願において、平均粒子径とは数平均粒子径である。
前記光輝性材料の平均厚みは0.5μm以上が好ましく、より好ましくは1μm以上であり、5μm以下が好ましく、より好ましくは3μm以下である。前記光輝性材料の平均厚みが0.5μm以上であれば、光輝性材料による光輝性向上効果がより大きくなり、得られるマークや塗膜の光輝性がより向上し、5μm以下であれば、得られるマークや塗膜の耐久性がより向上し、長期にわたり良好なゴルフボールの外観を維持することができる。
前記光輝性材料の具体例を商品名で例示すると、例えば、BASF社から市販されている「Firemist(登録商標) Colormotion Ruby」、「Firemist Colormotion Blue Topaz」、「Firemist Colormotion Amethyst」、「Firemist Colormotion Aquamarine」などが挙げられる。
本発明のゴルフボールは、ゴルフボール本体と、ゴルフボール本体表面上に形成されたマークと、前記ゴルフボール本体およびマークを被覆する塗膜とを有するゴルフボールであって、前記マークおよび/または塗膜が、前記光輝性材料を含有する。
すなわち、マークまたは塗膜の少なくとも一方に、前記光輝性材料を含有させておくことによって、外観に優れたゴルフボールが得られる。具体的な態様としては、マークのみが前記光輝性材料を含有する態様、ゴルフボール本体を被覆する塗膜のみが前記光輝性材料を含有する態様、マークと前記ゴルフボール本体を被覆する塗膜の両方が前記光輝性材料を含有する態様を挙げることができる。
以下、マークについて説明する。前記マークは、顔料を含有するインキ組成物から形成することができる。
光輝性材料を含む場合、前記光輝性材料のインキ組成物中の含有率は、1質量%以上が好ましく、より好ましくは1.5質量%以上、さらに好ましくは2.0質量%以上であって、30質量%以下が好ましく、より好ましくは25質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。光輝性材料の含有量が1質量%以上であれば、マークの光輝性がより向上する。また、光輝性材料の含有量が30質量%以下であれば、インキ組成物に含まれる光輝性材料が多くなりすぎず、マークの耐衝撃性がより良好となる。
インキ組成物は、光輝性材料を含むか含まないかにかかわらず、顔料を含有する。前記インキ組成物が含有する顔料とは、物体に色をつけるために使用する色素であり、かつ水、油、溶剤などの媒体に溶けない白色または有色の無機化合物および有機化合物である。前記顔料は、マークの所望の色が得られるものであれば特に限定されず、有機顔料、無機顔料のいずれであってもよい。前記顔料としては、例えば、カーボンブラックのような黒色顔料;酸化チタンのような白色顔料;群青、コバルト青、フタロシアニンブルーなどの青色顔料;アントラキノンバイオレット、ジオキサンバイオレット、メチルバイオレットなどの紫色顔料;チタンイエロー(20TiO2−NiO−Sb23)、リサージ(PbO)、黄鉛(PbCrO4)、黄色酸化鉄(FeO(OH))、カドミウムイエロー、ピグメントイエロー−1、ピグメントイエロー−12などの黄色顔料;べんがら(Fe23)、鉛丹(Pb34)、モリブレンレッド、カドミウムレッド、ピグメントレッド−3、ピグメントレッド−57、ピグメントオレンジ−13などの赤色顔料を挙げることができる。これらの顔料は、単独で若しくは2種類以上を混合して用いることができる。
インキ組成物中の前記顔料の含有率は、0.5質量%以上が好ましく、より好ましくは1質量%以上であり、20質量%以下が好ましく、より好ましくは10質量%以下である。前記顔料の含有率が0.5質量%以上であれば、顔料による色が強くなってマークがより鮮明になり、また20質量%以下であれば顔料による色が強くなりすぎず、光輝性材料による光輝性がより良好となる。
光輝性材料を含む場合、インキ組成物中の顔料と光輝性材料との含有率のバランスをとることが好ましい。マークの耐衝撃性、視認性および光輝性のバランスを調整することができるからである。顔料の含有率に対する光輝性材料の含有率の比率(光輝性材料[質量%]/顔料[質量%])は、0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは1以上であり、50以下が好ましく、より好ましくは40以下、さらに好ましくは30以下である。前記比率が0.1以上であれば、顔料に対する光輝性材料の含有率が高く、光輝性がより良好となる。また、前記比率が50以下であれば、インキ組成物中の光輝性材料が多くなりすぎず、マークの耐衝撃性がより良好となる。
本発明のインキ組成物は、前記光輝性材料と顔料とに加えて、好ましくは基材樹脂を含有し、さらに必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤、溶剤、可塑剤、その他の添加剤などを含有することができる。
前記基材樹脂としては、通常ゴルフボールのマーク用インキ組成物に用いられているものを使用することができ、特に限定されないが、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、硝化綿、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。これらの基材樹脂は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、密着性が優れる点でエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、硝化綿などが好ましい。基材樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、例えば、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートなどのポリイソシアネートを使用することが好ましい。
前記インキ組成物中の基材樹脂含有率(固形分)は、15質量%以上が好ましく、より好ましくは17質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、50質量%以下が好ましく、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは42質量%以下、特に好ましくは40質量%以下である。前記基材樹脂含有率が、15質量%以上であれば、マークのゴルフボール本体に対する密着性がより良好となり、また50質量%以下であれば、相対的に光輝性材料、顔料の配合量が増加するため、マークの色が強くなり視認性がより向上する。
上記紫外線吸収剤、光安定剤としては、通常ゴルフボールのマーク用インキに用いられているものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、トリアジン系及びニッケル錯体等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系等の光安定剤が挙げられる。
サリチル酸誘導体としては、フェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等;ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4,4’−メトキシベンゾフェノン等;ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等;シアノアクリレート系の紫外線吸収剤としては、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等;トリアジン系の紫外線吸収剤としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチロキシフェニル)−6−(2,4−ビス−ブチロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−{[2−ヒドロキシ−3−(2’−エチル)ヘキシル]オキシ}−2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。具体的には、住友化学社製の「スミソーブ(登録商標)130」、「スミソーブ 140」(いずれもベンゾフェノン系の紫外線吸収剤)、チバ・シペシャルティ・ケミカルズ社製の「TINUVIN (登録商標)234」、「TINUVIN 900」、「TINUVIN 326」、「TINUVIN P」(いずれもベンゾトリアゾール系)、BASF社製の「Uvinul(登録商標) N−35」(シアノアクリレート系)、チバ・シペシャルティ・ケミカルズ社製の「TINUVIN 1577」、「TINUVIN 460」、「TINUVIN 405」(トリアジン系)等が挙げられる。これらの紫外線吸収剤は1種類を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、本発明において使用可能な紫外線吸収剤はこれらに限定されるものではなく、従来公知の紫外線吸収剤はいずれも使用可能である。
ヒンダードアミン系等の光安定剤としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル){[3,5−ビス(1,1’−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル}ブチルマロネート、1−{2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。具体的には、チバ・シペシャルティ・ケミカルズ社製の「サノール(登録商標)LS−2626」、「TINUVIN 144」等が挙げられる。
前記紫外線吸収剤のインキ組成物中の含有率は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であって、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下である。前記光安定剤のインキ組成物中の含有率は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、さらに好ましくは0.3質量%以上であって、10質量%以下が好ましく、より好ましくは9質量%以下、さらに好ましくは8質量%以下である。紫外線吸収剤および光安定剤を含有することにより、紫外線の遮断効果や光に対する安定性向上効果を付与することができる。なお、これらの含有量が多すぎる場合には、相対的に他の構成材料の配合量が減少してマークの色が薄くなったり、マークの耐衝撃性、耐擦過傷性が低下する傾向がある。
前記溶剤としては、通常ゴルフボールのマーク用インキ組成物に用いられているものを使用することができ、特に限定されない。前記溶剤としては、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシメチルブチルアセテート、酢酸エチル、芳香族炭化水素など、またはそれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
前記溶剤のインキ組成物中の含有率は、20質量%以上が好ましく、より好ましくは25質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上であり、60質量%以下が好ましく、より好ましくは55質量%以下である。前記溶剤の含有率が、20質量%以上であれば、インキ組成物の粘度が高くなり過ぎず印刷作業性がより良好となり、60質量%以下であれば、マーク形成後の乾燥時間を短くすることができ、生産性がより良好となる。
前記添加剤としては、艶消剤、消泡剤、沈降防止剤などが挙げられ、艶消剤としてはコロイダルシリカ、低密度ポリエチレン粒子、中密度ポリエチレン粒子などを用いることができる。消泡剤としてはメチルシロキサンなどを用いることができる。艶消剤のインキ組成物中の含有率は、0.5質量%〜5質量%が好ましく、消泡剤のインキ組成物中の含有率は0.5質量%〜5質量%が好ましい。前記沈降防止剤としては、無水シリカ、アクリル系粘度調整剤、酸化ポリエチレン、アマイドワックスおよびベントナイトなどを用いることができる。前記沈降防止剤のインキ組成物中の含有率は、0.01質量%〜3.0質量%が好ましい。前記沈降防止剤としては、例えば、日本アエロジル社製のアエロジルが好適である。
前記インキ組成物の不揮発分は、20質量%以上が好ましく、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは35質量%以上であり、70質量%以下が好ましく、より好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは55質量%以下である。前記不揮発分が20質量%以上であれば、マークの「色むら」や「透け」などの発生をより抑制することができる。また、不揮発分が70質量%以下であれば、インキ組成物の粘度が高くなりすぎず、印刷性がより良好となる。
尚、本発明で使用するインキ組成物中の光輝性材料、顔料、溶剤、基材樹脂、その他の添加剤などの含有率は、マークの印刷方法に応じて、インキ組成物の合計が100質量%となるように上記範囲内から適宜選択することが好ましい。
次に、塗膜について説明する。前記塗膜は、ゴルフボール本体およびマークを被覆するように設けられていれば良い。前記塗膜は、樹脂成分を含有し、他の顔料などを含有しない所謂クリアーペイント層であっても良いし、また、樹脂成分と顔料とを含有する所謂エナメルペイント層であってもよいが、透明である必要がある。
塗膜が光輝性材料を含む場合、前記塗膜中の光輝性材料の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、0.05質量部以上が好ましく、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.5質量部以上であり、20質量部以下が好ましく、より好ましくは15質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。光輝性材料の含有量が樹脂成分100質量部に対して、0.05質量部以上であれば、塗膜の光輝性がより向上し、20質量部以下であれば、塗膜の耐衝撃性がより良好となる。
塗膜は、光輝性材料を含むか含まないかにかかわらず、樹脂成分を含有する。前記塗膜を構成する樹脂成分は、特に限定されず、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂などを使用できるが、後述する2液硬化型ポリウレタン樹脂を使用することが好ましい。2液硬化型ポリウレタン樹脂を使用すると、耐衝撃性に一層優れた塗膜が得られるからである。
前記2液硬化型ポリウレタン樹脂は、主剤と硬化剤とを反応し硬化させてなるポリウレタン樹脂であり、例えば、ポリオール成分を含有する主剤をポリイソシアネート化合物およびその誘導体で硬化させたものが挙げられる。
前記ポリオール成分を含有する主剤には、さらに以下に示すような特定のウレタンポリオールが含まれることが好ましい。ウレタンポリオールは、ポリイソシアネート化合物とポリオールとの反応により合成される。合成に使用するポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を2以上有するものであれば特に限定されず、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、3,3’−ビトリレン−4,4’−ジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)などの芳香族ポリイソシアネート;4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、水素添加キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)などの脂環式ポリイソシアネート又は脂肪族ポリイソシアネートなどのうちの1種または2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち、耐候性の観点から、非黄変性のポリイソシアネート(TMXDI、XDI、HDI、H6XDI、IPDI、H12MDI、NBDIなど)が好ましく使用される。尚、上記ポリイソシアネート化合物は、ウレタンポリオールを硬化させるための硬化剤としても使用することができる。
ウレタンポリオールの製造に使用されるポリオールとしては、水酸基を複数有するものであれば特に限定されず、例えば、低分子量のポリオールや高分子量のポリオールなどを挙げることができる。低分子量のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどのトリオールが挙げられる。高分子量のポリオールとしては、ポリオキシエチレングリコール(PEG)、ポリオキシプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)などのポリエーテルポリオール;ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキサメチレンアジペート(PHMA)などの縮合系ポリエステルポリオール;ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)のようなラクトン系ポリエステルポリオール;ポリヘキサメチレンカーボネートなどのポリカーボネートポリオール;およびアクリルポリオールなどが挙げられる。以上のようなポリオールのうち、重量平均分子量50〜2,000を有するもの、特に100〜1,000程度のポリオールが好ましく用いられる。尚、これらのポリオールは、1種または2種以上混合して用いてもよい。
前記ウレタンポリオールとは、上記ポリイソシアネート化合物とポリオールとが反応してウレタン結合を形成し、末端に水酸基を有するポリオールである。ここで、ウレタンポリオール中のウレタン結合の比率は、ウレタンポリオール1gに対して0.1mmol/g〜5mmol/gであることが好ましい。ウレタン結合の比率は、形成される塗膜の剛性と関係があり、0.1mmol/g以上であれば、形成される塗膜中のウレタン濃度が高く耐擦過傷性が良好となる。また、5mmol/g以下であれば、塗膜が硬くなりすぎず、ゴルフボール本体の変形に対する追随性が良好となり、塗膜の耐衝撃性が向上する。
また、ウレタンポリオールの重量平均分子量は、4,000以上、好ましくは4,500以上で、10,000未満、好ましくは9,000以下である。ウレタンポリオールの重量平均分子量が4,000以上であれば、短時間で乾燥することができ作業性、生産性がより良好となり、また、10,000未満であれば、相対的にウレタンポリオールの水酸基価が大きくなり、塗布後の反応量が多くなって下地との密着性がより向上する。またさらに、ウレタンポリオールの重量平均分子量が9,000以下であれば、水に濡れるような状態にあっても密着性の低下が少ない緻密な塗膜(又はクリアーペイント層)を形成できるからである。
ウレタンポリオールの水酸基価は15mgKOH/g以上が好ましく、より好ましくは73mgKOH/g以上であり、130mgKOH/g以下が好ましく、より好ましくは120mgKOH/g以下である。ウレタンポリオールの水酸基価が15mgKOH/g以上であれば、硬化剤との反応量がより多くなり、ボール本体との密着強度がより向上し、また、130mgKOH/g以下であれば、硬化剤との反応に時間がかかりすぎることがなく、乾燥時間が短くなって生産性がより良好となるとともに、インパクト時に割れを生じにくくなる。
以上のようなウレタンポリオールは、原料となるポリオールとポリイソシアネート化合物とを、ポリオール成分のヒドロキシル基がポリイソシアネート化合物のイソシアネート基に対してモル比で過剰になるような割合で、反応させることにより得られる。上記反応に際しては、溶剤やウレタン化反応に公知の触媒(ジブチル錫ジラウリレートなど)を使用することができる。尚、ウレタン結合の比率は、原料となるポリオールの分子量、ポリオールとポリイソシアネート化合物との配合比率などを調整することにより行うことができる。
前記主剤を構成するポリオール成分は、上記特定のウレタンポリオールそのものであること、すなわち主剤が実質的に上記特定のウレタンポリオールであることが好ましいが、前記ウレタンポリオール以外にもウレタンポリオールと相溶可能でウレタン結合を有しないポリオールが含まれていても良い。この場合のウレタン結合を有しないポリオールは、特に限定されず、上述したウレタンポリオール合成用の原料ポリオールを使用することができる。また、主剤中にウレタン結合を有しないポリオールが含まれる場合には、主剤中のウレタンポリオールの含有率が、50質量%以上が好ましく、より好ましくは80質量%以上となるようにすることが好ましい。主剤中のウレタンポリオールの含有率が50質量%以上であれば、相対的にウレタンポリオールの含有率が多くなるため、乾燥時間がより短くなる。
前記塗膜には、基材樹脂などのほかに、更に、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、蛍光増白剤、ブロッキング防止剤、顔料などの、一般にゴルフ用ペイントに含有され得る添加剤が含まれていてもよい。
前記紫外線吸収剤は、特に限定されず、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、トリアジン系、ニッケル錯体などを用いることができる。具体的には、ベンゾフェノン系としては住友化学社製の「スミソープ130」、「スミソープ140」など;ベンゾトリアゾール系としてはチバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製の「TINUVIN(登録商標)234」、「TINUVIN 900」、「TINUVIN 326」、「TINUVIN P」など;シアノアクリレート系としてはBASF社製の「Uvinul(登録商標) N−35」など;トリアジン系としてチバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製の「TINUVIN 1577」など;が挙げられる。
前記光安定剤は、特に限定されないが、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。具体的には、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製の「サノール(登録商標)LS−770」、「サノールLS−770P」、「サノールLS−765」、「サノールLS−292」、「サノールLS−2626」、「サノールLS−744」、「サノールLS−944」などが挙げられる。
前記蛍光増白剤は、特に限定されないが、例えば、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製の「ユビテックス(登録商標)OB」などが挙げられる。
なお、上記には塗膜を形成する組成物として、溶剤系塗料について説明したが、本発明には、水性アクリルポリオール、水性ウレタンポリオールなどの水性ポリオールと、水性ポリイソシアネートとからなる二液硬化型ウレタン系水性塗料も使用することができる。
本発明のゴルフボールの構造は、特に限定されず、ワンピースゴルフボール、ツーピースゴルフボール、スリーピースゴルフボール以上のマルチピースゴルフボール、或いは、糸巻きゴルフボールであってもよい。いずれの場合であっても、本発明を好適に適用できるからである。
次に、本発明のゴルフボールを製造する方法について、ツーピースゴルフボールの態様を例にとって説明するが、本発明は、かかる製造方法およびツーピースゴルフボールに限定されるものではない。ツーピースゴルフボールのコアとしては、従来公知のコアを使用することができ、例えば、基材ゴム、架橋開始剤、共架橋剤、充填材、老化防止剤などを含有するコア用ゴム組成物を加熱プレスして得られる。前記基材ゴムとしては、天然ゴムおよび/ または合成ゴムを使用することができ、例えば、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンポリブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などを使用できる。これらの中でも、特に、反発に有利なシス結合が40質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上のハイシスポリブタジエンを用いることが好ましい。
前記架橋開始剤としては、有機過酸化物を好適に使用できる。前記有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t―ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物が挙げられ、これらのうちジクミルパーオキサイドが好ましく用いられる。有機過酸化物の配合量は、基材ゴム100質量部に対して0.3質量部以上が好ましく、より好ましくは0.4質量部以上であり、5質量部以下が好ましく、より好ましくは3質量部以下である。有機過酸化物の配合量が0.3質量部以上であれば、コアが柔らかくなりすぎず反発性がより良好となり、5質量部以下であれば、コアが硬くなりすぎず、打球感がより良好となる。
前記共架橋剤としては、炭素数が3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸又はその金属塩を使用できる。前記金属塩を構成する金属としては、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ナトリウムを挙げることができ、反発性が高くなるということから、亜鉛を使用することが好ましい。前記α,β−不飽和カルボン酸又はその金属塩として好ましいのは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛である。
前記共架橋剤の使用量は、基材ゴム100質量部に対して、10質量部以上が好ましく、より好ましくは15質量部以上、さらに好ましくは20質量部以上であり、55質量部以下が好ましく、より好ましくは50質量部以下、さらに好ましくは48質量部以下である。共架橋剤の使用量が10質量部以上であれば、有機過酸化物の使用量を増加することなくコアを適当な硬さとできるため、コアの反発性がより良好となる。また、共架橋剤の使用量が55質量部以下であれば、コアが硬くなりすぎず、打球感がより良好となる。
前記充填材は、ゴルフボールのコアに通常配合されるものであればよく、無機塩(具体的には、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど)、高比重金属粉末(例えば、タングステン粉末、モリブデン粉末など)およびそれらの混合物が挙げられる。前記充填剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して、0.5質量部以上が好ましく、より好ましくは1質量部以上であり、30質量部以下が好ましく、より好ましくは20質量部以下である。前記充填剤の配合量が0.5質量以上であれば、比重調整がより容易となり、30質量部以下であれば、コア全体に占めるゴム分率が大きくなって反発性がより向上する。
前記コア用ゴム組成物には、基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物および充填剤に加えて、さらに、有機硫黄化合物、老化防止剤、しゃく解剤などを適宜配合することができる。老化防止剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上、1質量部以下であることが好ましい。また、しゃく解剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上、5質量部以下であることが好ましい。
前記コアは、前述のコア用ゴム組成物を混合、混練し、金型内で成形することにより得ることができる。この際の条件は、特に限定されないが、通常は130℃〜180℃、圧力2.9MPa〜11.8MPaで10分間〜40分間で行われる。
上記のようにして得られたコア上に、カバー用組成物を用いてカバー形成して、ゴルフボール本体を作製する。
前記カバー用組成物の樹脂成分としては、例えば、アイオノマー樹脂や熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。前記アイオノマー樹脂としては、例えば、エチレンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したもの、またはエチレンとα,β−不飽和カルボン酸とα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したものを挙げることができる。上記のα,β−不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸などが挙げられ、特にアクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。また、α,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸などのメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチルエステルなどが用いられ、特にアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルが好ましい。上記エチレンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体や、エチレンとα,β−不飽和カルボン酸とα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を中和する金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどの1価の金属イオン;マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、カドミウムなどの2価の金属イオン;アルミニウムなどの3価の金属イオン;錫、ジルコニウムなどのその他のイオンが挙げられるが、特にナトリウム、亜鉛、マグネシウムイオンが反発性、耐久性などから好ましく用いられる。
上記アイオノマー樹脂の具体例としては、三井・デュポン・ポリケミカル社製の「ハイミラン(登録商標)1555、1557、1605、1652、1702、1705、1706、1707、1855、1856」、デュポン社製の「サーリン(登録商標)8945、9945、6320」、エクソン社製の「IOTEK(登録商標) 7010、8000」などが挙げられる。これらのアイオノマー樹脂は、上記例示のものをそれぞれ単独または2種以上の混合物として用いてもよい。
また、前記熱可塑性エラストマーとしては、BASF社製の「エラストラン(登録商標)XNY90A、XNY97A、XNY585」などの熱可塑性ポリウレタンエラストマー;アルケマ社製の「ペバックス(PEBAX(登録商標))2533」などの熱可塑性ポリアミドエラストマー;東レ・デュポン社製の「ハイトレル(登録商標)3548、4047」などの熱可塑性ポリエステルエラストマー;三菱化学社製の「ラバロン(登録商標)」などの熱可塑性ポリスチレンエラストマーなどが挙げられる。
前記カバー用組成物には、顔料を加えてもよい。様々な色調を有するカバーが得られるからである。カバー用組成物中の顔料の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、より好ましくは0.02質量部以上、さらに好ましくは0.03質量部以上であり、1質量部以下が好ましく、より好ましくは0.5質量部以下、さらに好ましくは0.1質量部以下である。前記顔料の含有量が1質量部以下であれば、カバーの耐久性がより良好となる。また、顔料の含有量が0.01質量部以上であれば、よりはっきりと所望の色調が得られる。なお、顔料としては、前記インキ組成物に使用可能なものとして例示したものを用いることができる。
前記カバー用組成物は、さらに、炭酸カルシウムや硫酸バリウムなどの比重調整剤、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光材料または蛍光増白剤などを、カバーの性能を損なわない範囲で含有してもよい。
カバーを形成する方法としては、例えば、カバー材料をコア上へ直接射出成形する方法や、カバー材料を予め半球殻状のハーフシェルに成形し2枚のハーフシェルでコアを包み込んで加熱プレスする方法などを挙げることができる。また、カバーを被覆してゴルフボール本体を作製する際には、通常、表面にディンプルと呼ばれるくぼみが形成される。さらに、ゴルフボール本体表面は、必要に応じて、マークや塗膜などとの密着性を向上するために、サンドブラスト処理のような研磨処理がなされてもよい。
本発明では、ゴルフボール本体を作製した後、前記インキ組成物を用いてゴルフボール本体表面にマークが形成される。ゴルフボール本体表面にマークを形成する方法は、従来公知の方法を採用することができ、例えば、転写フィルムを用いて熱転写で印刷する熱転写印刷法、転写パッドを用いるパッド印刷法などが挙げられる。
インキ組成物を用いてマークを印刷した後、続けて塗料を塗布して塗膜を形成することが好ましい。前記塗膜は、上述した塗膜形成用組成物を、ゴルフボール本体を被覆するように塗装し、乾燥(或いは硬化)することにより形成される。塗膜形成用組成物の塗布方法は、特に限定されず、例えば、エアースプレーガン、静電塗装などを使用してゴルフボール本体に塗布することができる。
次いで、ゴルフボールの表面に塗布された塗膜形成用組成物を、例えば、30℃〜60℃の温度で1〜6時間程度処理して、塗膜を形成できる。塗膜の膜厚は、特に限定されないが5μm以上が好ましく、より好ましくは7μm以上、25μm以下、より好ましくは18μm以下である。膜厚が5μm以上であれば継続的な使用によっても塗膜が摩耗消失しにくくなり、膜厚が25μm以下であればディンプルの効果がより発揮されるようになり、ゴルフボールの飛行性能がより向上する。
前記塗膜は、好ましくは単層構造を有する。単層構造であれば、塗装工程を簡略化できる。特に、本発明によれば、単層構造であっても優れた塗膜物性(耐衝撃性)を発現する。また、前記塗膜は最外層のクリアーペイント層であることが好適である。
上記製法では、ツーピースゴルフボールの態様を例にとって説明したが、例えば、糸巻きゴルフボールの場合には、糸巻きコアを使用すればよく、スリーピース以上のマルチピースゴルフボールの場合には、コアとカバーとの間に少なくとも1層以上の中間層を設けることができる。前記糸巻きコアは、センターとそのセンターの周囲に糸ゴムを延伸状態で巻き付けることによって形成した糸ゴム層とから成り、従来公知のものを使用することができる。センターとしては液系(リキッドセンター)またはゴム系(ソリッドセンター)のいずれを用いてもよい。また、上記センター上に巻き付ける糸ゴムは、糸巻きゴルフボールの糸巻き層に従来から使用されているものと同様のものを使用することができ、例えば、天然ゴムまたは天然ゴムと合成ポリイソプレンに硫黄、加硫助剤、加硫促進剤、老化防止剤などを配合したゴム組成物を加硫することによって得られたものを用いてもよい。糸ゴムはセンター上に約10倍に引き伸ばして巻きつけて糸巻きコアを作製する。
また、スリーピース以上のマルチピースゴルフボールの中間層としては、例えば、ポリウレタン樹脂、アイオノマー樹脂、ナイロン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂;ポリスチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマーなどの熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。ここで、アイオノマー樹脂としては、例えば、エチレンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体中のカルボキシル基の少なくとも1部を金属イオンで中和したもの、またはエチレンとα,β−不飽和カルボン酸とα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したものが挙げられる。前記中間層には、さらに、硫酸バリウム、タングステンなどの比重調整剤、老化防止剤、顔料などが配合されていてもよい。
現在、ゴルフボールの質量は、ラージサイズボールの場合ルール上45.92g以下と定められているが、下限についての規格はない。本発明のゴルフボールの質量は、好ましくは44.0g以上、より好ましくは44.2g以上であって、好ましくは45.8g以下である。ゴルフボールの質量が44.0gより軽いと飛行中の慣性を失い、飛行後半で失速して飛距離が低下し、45.8gより重いと打球感が重く悪くなる。
また、本発明のゴルフボールの直径は、41.0mm〜44.0mmとすることが好ましく、より好ましくはラージサイズボールの規格に適する42.67mm以上であり、さらに好ましくは約42.75mmとする。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
[評価方法]
(1)光輝性
ゴルフボールを目視観察し、以下の評価基準に基づいて、マークまたは塗膜の光輝性を評価した。
◎:極めて鮮明な光輝性が認められる。
○:鮮明な光輝性が認められる。
△:光輝性が僅かに認められる(許容範囲)。
×:光輝性が認められない。
(2)視認性
マークが形成されたゴルフボールを晴天時に芝上において、50m離れたところから徐々にゴルフボールに近づいていき、マークの存在を認識し得た距離(m)を記録する。10名のゴルファーが評価をし、前記距離の平均値を算出して、各ゴルフボールの結果とした。
(3)マークの耐衝撃性
ツルーテンパー社製スイングロボットにドライバー(1W)を取り付け、ヘッドスピード45m/sでゴルフボールを100回繰返し打撃し、マークの剥離程度を観察し、下記基準に基づいて評価した。
◎:マークのいずれも剥離がなかった。
○:マークの剥離面積が1mm2以下。
△:マークの剥離面積が1mm2超4mm2以下(許容範囲)。
×:マークの剥離面積が4mm2超。
(4)塗膜の耐衝撃性
ツルーテンパー社製スイングロボットにドライバー(1W)を取り付け、ヘッドスピード45m/sでゴルフボールを100回繰返し打撃し、塗膜の剥離程度を観察し、下記基準に基づいて評価した。
◎:塗膜の剥離がなかった。
○:塗膜に1mm2未満の剥離が発生した。
△:塗膜に1mm2以上4mm2未満の剥離が発生した。
×:塗膜に4mm2以上の剥離が発生した。
(5)発色性
ゴルフボールNo.12〜22について、色彩色差計(ミノルタ社製、「CR−221」)により、マークが形成されていない部分のL*、a*、b*を測定し、明度L*、彩度C*={(a*2+(b*21/2を求め、発色性の度合いを評価した。なお、明度L*は、値が大きいほど色調が明るいことを示し、値が小さいほど色調が暗いことを示す。彩度C*は、値が大きいほど色調があざやかであることを示し、値が小さいほど色調がくすんでいることを示す。
[ゴルフボールの作製]
(1)コアの作製
表1に示す配合のコア用ゴム組成物を混練し、半球状キャビティを有する上下金型内で160℃、13分間加熱プレスすることにより直径39.3mmの球状コアを得た。
ポリブタジエンゴム:JSR社製、「BR11」
酸化亜鉛:東邦亜鉛社製、「銀嶺(登録商標)R」
アクリル酸亜鉛:日本蒸溜工業社製、「ZNDA−90S」
炭酸カルシウム:備北粉化工業社製
ジクミルパーオキサイド:日油社製、「パークミル(登録商標)D」
(2)カバー組成物の調製
表2に示した配合の材料を、二軸混練型押出機によりミキシングして、ペレット状のカバー用組成物を調製した。押出条件は、スクリュー径45mm、スクリュー回転数200rpm、スクリューL/D=35であり、配合物は、押出機のダイの位置で200℃〜260℃に加熱された。
ハイミラン1605:三井・デュポン・ポリケミカル社製、ナトリウムイオン中和エチレン−メタクリル酸共重合体アイオノマー樹脂
ハイミラン1706:三井・デュポン・ポリケミカル社製、亜鉛イオン中和エチレン−メタクリル酸共重合体アイオノマー樹脂
ハイミラン1707:三井・デュポン・ポリケミカル社製、ナトリウムイオン中和エチレン−メタクリル酸共重合体アイオノマー樹脂
(3)ゴルフボール本体の作製
上記で得たカバー用組成物を、前述のようにして得たコア上に直接射出成形することによりカバー層を形成し、直径42.7mmを有するツーピースゴルフボール本体を作製した。カバー成形用上下金型は、半球状キャビティを有し、ディンプル付きで、ディンプルの一部が進退可能なホールドピンを兼ねている。上記ホールドピンを突き出し、コアを投入後ホールドさせ、80トンの圧力で型締めした金型に210℃に加熱した樹脂を0.3秒で注入し、30秒間冷却して型開きしてゴルフボールを取り出した。
(4)マークおよび塗膜の形成
表3および表4に示したように、マーク用インキ組成物を調製し、これを用いて、ゴルフボール本体表面に幅8mm×高8mm×線幅2mmのマーク「X」をパッド印刷した。続いて、二液硬化型ポリウレタンを基材とするクリアー塗料を調製した。この塗料の主剤は、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリールとの混合物である。この主剤の水酸基価は、82mgKOH/gである。この塗料の硬化剤は、ヘキサメチレンジイソシアネートである。この塗料のNCO:OH等量比は、1.2:1.0である。この塗料を、カバーにスプレーガンにて塗装した。この塗料を40℃の温度下で120分間乾燥させ、厚みが約10μmである塗膜を得た。
得られたゴルフボールのマークおよび塗膜について、評価した結果を表3および表4に示す。なお、マークの評価については、ゴルフボールNo.1〜11、22についてのみ行い、塗膜の評価については、ゴルフボールNo.12〜22についてのみ行った。
インキ組成物の主剤、硬化剤、溶剤および光輝性材料としては、以下のものを使用した。
主剤:ナビタス社製二液硬化型「EPH−00メジウム」(エポキシ樹脂、固形分20質量%〜60質量%)
硬化剤:ヘキサメチレンジイソシアネート
溶剤:メトキシメチルブチルアセテート50質量%、アセチルアセトン20質量%、プレピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6質量%、酢酸エチル4質量%、芳香族混合炭化水素20質量%の混合物
光輝性材料1:BASF社製、「Firemist Colormotion Ruby(透明基材:硼珪酸ガラスのガラスフレーク、第1透明層:TiO2、第2透明層:SiO2、第3透明層:TiO2
光輝性材料2:BASF社製、「Firemist Colormotion Blue Topaz(透明基材:硼珪酸ガラスのガラスフレーク、第1透明層:TiO2、第2透明層:SiO2、第3透明層:TiO2
光輝性材料3:アルミフレーク(平均粒子径11.6μm、厚み20Å)
光輝性材料4:MERCK社製、「Iriodin(登録商標)100(マイカを酸化チタンで1層のみ被覆したもの、平均粒子径10μm〜60μm)」
ゴルフボールNo.1〜No.8は、前記光輝性材料を含有するインキ組成物によりマークが形成されているゴルフボールである。これらのゴルフボールのマークはいずれも光輝性および視認性が優れていることが分かる。また、ゴルフボールNo.1〜No.8の比較から、光輝性材料の含有率を高めることによって、マークの光輝性が高くなることが分かる。特に、光輝性材料の含有率を10質量%以上とすることで、優れた光輝性が得られること、および、光輝性材料の含有率が高くなりすぎると、耐衝撃性が低下する傾向があることが分かる。
ゴルフボールNo.9は、マークを形成するインキ組成物が、光輝性材料を含有しない例であるが、マークには光輝性が認められなかった。ゴルフボールNo.10,11は、マークを形成するインキ組成物が、光輝性材料としてアルミフレーク、または、マイカを酸化チタンで被覆したものを含有するものを使用した例である。これらのゴルフボールNo.10,11ではマークに光輝性は認められるものの、ゴルフボールNo.1〜8と比較して視認性が劣っていた。
ゴルフボールNo.12〜No.17は、塗膜が前記光輝性材料を含有するゴルフボールである。これらのゴルフボールの塗膜はいずれも光輝性および耐衝撃性が優れていることが分かる。また、ゴルフボールNo.12〜17,19,20の比較から、光輝性材料の含有率を高めることによって、光輝性が高くなること、および、光輝性材料の含有率が高くなりすぎると、耐衝撃性が低下する傾向があることが分かる。
ゴルフボールNo.18は、塗膜が光輝性材料を含有しない例であるが、塗膜には光輝性が認められなかった。ゴルフボールNo.21は、塗膜が、光輝性材料としてマイカを酸化チタンで被覆したものを含有するものを使用した例である。このゴルフボールNo.21では光輝性材料の含有率が10質量%以上であるにもかかわらず、優れた光輝性が得られず、また、耐衝撃性が劣っていた。
また、ゴルフボールNo.12〜17は、光輝性材料としてマイカを酸化チタンで被覆したものを含有するNo.21に比べて、明度L*および彩度C*が高い。すなわち、本願発明のゴルフボールは、不透明または透明性の低い基材を有する光輝性材料を用いたゴルフボールNo.21に比べて、カバーの色調がより明るく、あざやかであり、発色性に優れることがわかる。
ゴルフボールNo.22は、マークおよび塗膜の両方が前記光輝性材料を含有するゴルフボールである。このゴルフボールNo.22では、ゴルフボールNo.3と同様に、マークの光輝性、視認性および耐衝撃性に優れ、かつ、ゴルフボールNo.14と同様に、塗膜の光輝性、耐衝撃性および発色性に優れている。この結果から、前記光輝性材料をマークおよび塗膜の両方に含有させた場合でも、マークまたは塗膜のどちらか一方に含有させた場合と同様の効果が得られることがわかる。特に、マークの視認性については、同じインキ組成物を用いたゴルフボールNo.3よりも向上している。
本発明は、光輝性を付与して外観を個性化し、外観を向上させたゴルフボールに好適である。
1:基材、2:第1透明層、3:コア材、4:第2透明層、5:第3透明層、6:複合層

Claims (6)

  1. ゴルフボール本体と、ゴルフボール本体表面上に形成されたマークと、前記ゴルフボール本体およびマークを被覆する塗膜とを有するゴルフボールであって、
    前記マークおよび/または塗膜が、
    透明基材上に第1透明層が形成されたコア材上に、前記第1透明層よりも低屈折率である第2透明層および前記第2透明層よりも高屈折率である第3透明層とからなる複合層が少なくとも1層形成されている光輝性材料を含有することを特徴とするゴルフボール。
  2. 前記第1透明層および第3透明層を構成する材料が、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛およびオキシ塩化ビスマスよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 前記第2透明層を構成する材料が、二酸化ケイ素、フッ化マグネシウム、酸化アルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1または2に記載のゴルフボール。
  4. 前記基材が、ガラスフレークである請求項1〜3のいずれか一項に記載のゴルフボール。
  5. 前記マークが、前記光輝性材料を1質量%〜30質量%含有するインク組成物から形成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴルフボール。
  6. 前記塗膜が、樹脂成分100質量部に対して、前記光輝性材料を0.05質量部〜20質量部含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のゴルフボール。
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