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JP2010138044A - 半導体セラミック及び正特性サーミスタ - Google Patents

半導体セラミック及び正特性サーミスタ Download PDF

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JP2010138044A JP2008317477A JP2008317477A JP2010138044A JP 2010138044 A JP2010138044 A JP 2010138044A JP 2008317477 A JP2008317477 A JP 2008317477A JP 2008317477 A JP2008317477 A JP 2008317477A JP 2010138044 A JP2010138044 A JP 2010138044A
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Atsushi Kishimoto
敦司 岸本
Isato Katsu
勇人 勝
Masato Goto
正人 後藤
Naoaki Abe
直晃 阿部
Akiyoshi Nakayama
晃慶 中山
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Abstract

【課題】アルカリ金属元素やBiの含有量が少なくても、適度な高キュリー点を維持しつつ、製品間での抵抗値のバラツキを抑制できるようにした。
【解決手段】本発明の半導体セラミックは、一般式ABOで表されるペロブスカイト型構造を有するBaTiO系組成物を主成分とし、Aサイトを構成するBaの一部が、アルカリ金属元素、Bi、Ca、及び希土類元素で置換され、前記Aサイトを構成する元素の総モル数を1モルとしたときの前記アルカリ金属元素及び前記Biの含有量総計が、モル比換算で0.02〜0.09であり、かつ、前記Aサイトを構成する元素の総モル数を1モルとしたときの前記Caの含有量が、モル比換算で0.05〜0.20(好ましくは、0.125〜0.175)である。PTCサーミスタは、部品素体1が、この半導体セラミックで形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体セラミック及び正特性サーミスタに関し、より詳しくは正の抵抗温度係数(Positive Temperature Coefficient;以下、「PTC特性」という。)を有する半導体セラミック、及びヒータ等に使用される正特性サーミスタ(以下、「PTCサーミスタ」という。)に関する。
チタン酸バリウム(BaTiO)系の半導体セラミックは、電圧の印加により発熱し、正方晶から立方晶に相転移するキュリー点Tcを超えると抵抗値が急激に増大するPTC特性を有している。
PTC特性を有する半導体セラミックは、上述したように電圧印加による発熱でキュリー点Tcを超えると抵抗値が大きくなって電流が流れにくくなり、温度が低下する。そして、温度が低下して抵抗値が小さくなると再び電流が流れ易くなって温度が上昇する。半導体セラミックは、上述の過程を繰り返すことによって一定の温度又は電流に収束することから、ヒータ用サーミスタ又はモータ起動用サーミスタとして広く使用されている。
ところで、例えばヒータ用途に用いられるPTCサーミスタは、高温で使用されることから、キュリー点Tcの高いことが要求される。このため、従来では、BaTiOにおけるBaの一部をPbで置換することにより、キュリー点Tcを高くすることが行われていた。
しかしながら、Pbは環境負荷物質であることから、環境面を考慮すると実質的にPbを含まない非鉛系の半導体セラミックの開発が要請されている。
そこで、例えば、特許文献1には、BaTiOのBaの一部をBi−Naで置換したBa1-2X(BiNa)TiO(ただし、0<x≦0.15)なる構造において、Nb、Ta、又は希土類元素のいずれか一種又は一種以上を加えて窒素中で焼結した後、酸化性雰囲気で熱処理したBaTiO系半導体セラミックの製造方法が提案されている。
この特許文献1では、非鉛系でありながら、キュリー点Tcが140〜255℃と高く、抵抗温度係数が16〜20%/℃のBaTiO系半導体セラミックを得ている。
また、特許文献2には、組成式を、[(Al0.5A20.5)x(Ba1-y)1-x]TiO (但し、A1はNa、K、Liの一種又は二種以上、A2はBi、QはLa、Dy、Eu、Gdの一種又は二種以上)と表し、前記x、yが、0<x≦0.2、0.002≦y≦0.01を満足する半導体磁器組成物が提案されている。
この特許文献2でも、非鉛系の半導体セラミックでありながら、キュリー点Tcが130℃以上の組成物を得ている。
特開昭56-169301号公報 特開2005-255493号公報
特許文献1及び2の半導体セラミックでは、Baの一部をアルカリ金属及びBiの双方で置換することにより、キュリー点Tcの上昇を図っている。したがって、アルカリ金属やBiの含有量を増加させることにより、キュリー点Tcの高い半導体セラミックを得ることが可能である。
ところが、キュリー点Tcの高いPTCサーミスタを用いた場合、該PTCサーミスタの周辺が高温雰囲気に晒されることとなるため、他の周辺部品にも熱的影響を及ぼし、これら他の周辺部品には耐熱性が要求されることになる。したがって、用途によっては過度に高くなく適度なキュリー点Tcを有するように、アルカリ金属元素やBiの含有量を所定量以下に抑制するのが望まれる場合がある。
一方、アルカリ金属元素やBiの含有量が少なくなると、半導体化させるためには、より高温での焼成が必要になる。
しかしながら、アルカリ金属元素やBiは揮発性を有するため、高温で焼成するとより一層揮発し易くなる。特に、Biは高温焼成により、揮発を助長すると共に、揮発量の変動が生じ易い。
このようにアルカリ金属元素やBiの含有量を所定量以下に抑制しようとした場合、高温焼成を行う必要があるが、高温焼成すると、Biの揮発を助長すると共に、その揮発量も変動し易く、このため製品間で組成にバラツキが生じ、製品間での抵抗値のバラツキが大きくなるという問題点があった。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、アルカリ金属元素やBiの含有量が少なくても、適度な高キュリー点を維持しつつ、製品間での抵抗値のバラツキを抑制することのできる非鉛系の半導体セラミック、及びこれを使用したPTCサーミスタを提供することを目的とする。
本発明者らは、ペロブスカイト型構造(一般式ABO)を有する{Ba,(M1,Bi),Ca,Ln)}TiO系材料(M1はアルカリ金属元素、Lnは希土類元素を示す。)について鋭意研究したところ、Aサイト中のCaの含有量を、モル比換算で0.05〜0.20とすることにより、Aサイト中のアルカリ金属元素及びBiの含有量総計が、モル比換算で0.09以下と少ない場合であっても、製品間での電気抵抗率のバラツキを抑制できるという知見を得た。
本発明はこのような知見に基づきなされたものであって、本発明に係る半導体セラミックは、実質的にPbを含まない非鉛系の半導体セラミックであって、一般式ABOで表されるペロブスカイト型構造を有するBaTiO系組成物を主成分とし、Aサイトを構成するBaの一部が、アルカリ金属元素、Bi、Ca、及び希土類元素で置換され、前記Aサイトを構成する元素の総モル数を1モルとしたときの前記アルカリ金属元素及び前記Biの含有量総計が、モル比換算で0.02〜0.09であり、かつ、前記Aサイトを構成する元素の総モル数を1モルとしたときの前記Caの含有量が、モル比換算で0.05〜0.20であることを特徴としている。
尚、上述で「実質的にPbを含まない」とは、Pbを意図的に添加しないことをいい、本発明では、このようにPbを意図的に添加しない組成系を非鉛系という。
また、本発明の半導体セラミックは、前記Caの含有量は、モル比換算で0.125〜0.175であることを特徴としている。
また、本発明の半導体セラミックは、前記アルカリ金属元素が、Li、Na、及びKのうちの少なくとも1種であることを特徴としている。
また、本発明に係るPTCサーミスタは、部品素体の表面に一対の外部電極が形成されたPTCサーミスタにおいて、前記部品素体が、上記半導体セラミックで形成されていることを特徴としている。
本発明の半導体セラミックによれば、一般式ABOで表されるペロブスカイト型構造を有するBaTiO系組成物を主成分とし、Aサイトを構成するBaの一部が、アルカリ金属元素、Bi、Ca、及び希土類元素で置換され、前記Aサイトを構成する元素の総モル数を1モルとしたときの前記アルカリ金属元素及び前記Biの含有量総計が、モル比換算で0.02〜0.09であり、かつ、前記Aサイトを構成する元素の総モル数を1モルとしたときの前記Caの含有量が、モル比換算で0.05〜0.20(好ましくは、0.125〜0.175)であるので、適度なキュリー点Tcを維持しつつ、製品間で抵抗値のバラツキが抑制された半導体セラミックを得ることができる。
また、本発明のPTCサーミスタによれば、部品素体の表面に一対の外部電極が形成されたPTCサーミスタにおいて、前記部品素体が、上述した半導体セラミックで形成されているので、適度なキュリー点Tcを維持しつつ、製品間で抵抗値のバラツキの小さい非鉛系のPTCサーミスタを得ることができる。
次に、本発明の実施の形態を詳説する。
本発明の一実施の形態としての半導体セラミックは、主成分が一般式(A)で表されるペロブスカイト型構造を有している。
(Ba1-w-x-y-zM1BiCaLnTiO…(A)
ここで、M1は、Li、Na、及びKに代表されるアルカリ金属元素を示している。また、Lnは半導体化剤となる希土類元素を示している。この希土類元素Lnとしては、半導体化剤としての作用を奏するものであれば、特に限定されるものではないが、La、Y、Sm、Nd、Dy、及びGdの群から選択された1種以上を好んで使用することができる。
そして、Aサイト中のアルカリ金属元素M1のモル比w及びBiのモル比xの合計モル比(w+x)は数式(1)を満足し、Aサイト中に含有されるCaのモル比yは、数式(2)を満足している。
0.02≦w+x≦0.09…(1)
0.05≦y≦0.20…(2)
すなわち、合計モル比(w+x)が0.02≦w+x≦0.09と小さく、高温焼成が必要となる場合であっても、Caのモル比yを0.05≦y≦0.20とすることにより、適度なキュリー点Tcを維持しつつ、製品間での抵抗値のバラツキを抑制することが可能となる。
本実施の形態で、合計モル比(w+x)及びモル比yを数式(1)の範囲に設定したのは以下の理由による。
Baの一部をアルカリ金属元素M1及びBiで置換することにより、キュリー点Tcを上昇させることが可能である。そして、BaTiOのキュリー点Tcは120℃であることから、Na及びBiの添加効果を発揮するためには、キュリー点Tcは少なくとも130℃以上であるのが望ましい。そして、そのためにはアルカリ金属元素M1とBiの合計モル比(w+x)は、少なくとも0.02以上必要である。
一方、〔発明が解決しようとする課題〕でも述べたように、アルカリ金属元素M1及びBiの含有量を増量させると、キュリー点は上昇するものの、過度に上昇すると周辺部品に熱的影響を及ぼすことから、キュリー点Tcを160℃程度に抑制するのが望ましい場合がある。そして、そのためには合計モル比(w+x)を0.09以下に設定するのが良い。
そこで、本実施の形態では、アルカリ金属元素とBiの合計モル比(w+x)が0.02〜0.09となるように組成成分を配合している。
一方、上述したように合計モル比(w+x)を0.09以下に小さくなると、半導体化するためには高温焼成が必要となるが、一方でBiは揮発性を有することから高温焼成すると、製品間で抵抗値のバラツキが生じるおそれがある。
そこで、本実施の形態では、Caのモル比yが数式(2)に示す範囲となるように、Caを含有させることにより、製品間での抵抗値のバラツキを抑制している。
Caのモル比yを数式(2)に示す範囲に設定した理由は、Bi及びCaのイオン半径から説明することができる。
すなわち、R.D.Shanon 著、“Acta. Crystallography”A,32巻(1976年)によれば、Baイオンのイオン半径は1.49Å、Biイオンのイオン半径は1.17Å、Caイオンのイオン半径は1.14Åである。すなわち、Caイオンのイオン半径はBaイオンのイオン半径よりも小さい。
したがって、Baの一部をCaで置換すると、結晶格子が小さくなり、Baイオンに比べてイオン半径の小さいBiイオンがAサイト中に安定して固溶され易くなる。そしてこのようにBiイオンがAサイト中に安定して固溶される結果、Biは揮発し難くなる。そしてこれにより高温焼成してもBiの揮発量の変動を抑制することが可能となり、製品間での抵抗値のバラツキを抑制することが可能となる。
ただし、Caのモル比yが0.05未満の場合は、Caの含有量が過少であるため、結晶格子を十分に小さくすることができず、このためBiが安定してAサイトに固溶することができなくなり、高温焼成した場合にBiの揮発量のバラツキを抑制することができなくなる。
一方、Aサイト中のCaのモル比yが0.20を超えると、Caが固溶限界を超えて結晶粒界に析出し、異相が形成され、抵抗値のバラツキも大きくなる。
そこで、本実施の形態では、Aサイト中のCaのモル比yが0.05〜0.20となるように組成成分を配合している。また、製品間の抵抗値のバラツキをより一層低減させるためには前記モル比yは0.125〜0.175が好ましい。
尚、上述したモル比範囲でBaの一部をCaで置換することにより、結晶軸のc軸とa軸の比が大きくなって結晶の正方晶性が向上する。そしてその結果、自発分極が大きくなって粒界障壁を打ち消すことができ、これにより半導体セラミックの低抵抗化が可能となり、例えばヒータ用途に好適なPTCサーミスタを実現することが可能となる。
また、AサイトとBサイトのモル比mは特に限定されるものではないが、モル比mは0.992〜1.004の範囲で良好なPTC特性を得ることができる。
また、Aサイト中の希土類元素Lnのモル比zは0.0005〜0.015が好ましい。すなわち、希土類元素Lnは半導体化剤として添加されるが、モル比zが0.0005未満、又は0.015を超えると半導体化させるのが困難になるからである。
また、本発明は、PTC特性の向上の観点から、上記一般式(A)で表される主成分1モル部に対し、0.0001〜0.0020モル部のMnを添加するのも好ましい。
この場合、半導体セラミックは、一般式(B)で表される。
(Ba1-w-x-y-zM1BiCaLnTiO+nMn…(B)
ただし、nは、0.0001≦n≦0.0020である。
Mnは、アクセプタとしての作用を有することから、上述した範囲でMnを添加することにより、結晶粒界でアクセプタ準位を形成し、これによりPTC桁数を高めることができ、PTC特性をより一層向上させることが可能となる.Mnの添加形態としては、特に限定されるものではなく、酸化マンガンのゾルや粉末、或いは硝酸マンガン水溶液等、任意のマンガン化合物を使用することができる。
次に、上記半導体セラミックを使用したPTCサーミスタについて詳述する。
図1は上記PTCサーミスタの一実施の形態を模式的にした斜視図である。
すなわち、このPTCサーミスタは、上記半導体セラミックで形成された部品素体1と、該部品素体1の両端部(表面)に形成された一対の外部電極2a、2bとを備えている。尚、外部電極2a、2bは、Cu、Ni、Al、Cr、Ni−Cr合金、Ni−Cu等の導電性材料からなる一層構造又は多層構造で形成されている。
尚、この実施の形態では、外観が円柱状に形成されているが、円板状や直方体形状等であってもよい。
次に、この混合粉末に有機系溶剤及び高分子系分散剤を加え、PSZ(部分安定化ジルコニア)ボール等の粉砕媒体と共に、ボールミル内で湿式で十分に混合粉砕し、溶媒を乾燥させ、その後、所定目開きのメッシュを使用して整粒する。続いて、800〜1000℃の範囲で2時間熱処理し、仮焼粉を得る。この仮焼粉に、酢酸ビニル系の有機バインダ、純水、及び必要に応じてMn化合物を加え、再び粉砕媒体と共に湿式で十分に混合粉砕し、得られたスラリーを乾燥させ、原料粉末を得る。次いで、所定目開きのメッシュを使用して原料粉末を整粒し、その後一軸プレス等のプレス機を使用して加圧成形し、成形体を得る。
この成形体を大気雰囲気、窒素雰囲気、或いはこれらの混合気流中、500〜600℃で脱バインダ処理を行い、その後、酸素濃度が100〜10000体積ppm程度の窒素雰囲気下、半導体化する温度、例えば、最高焼成温度1250℃〜1450℃程度の高温で所定時間焼成し、焼結体である部品素体1を得る。
そして、部品素体1の両端部にめっき処理、スパッタ、電極焼き付け等により、外部電極2a、2bを形成し、これによりPTCサーミスタを作製することができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記半導体セラミックでは、BaTiOを主成分とし、Baの一部が所要量のアルカリ金属元素M1、Bi、Ca、及び半導体化剤としての希土類元素Lnで置換されていればよく、不可避不純物が混入しても特性に影響を与えるものではない。例えば、湿式での混合粉砕時に粉砕媒体に使用するPSZボールが、全体で0.2〜0.3重量%程度混入するおそれがあるが、特性に影響を与えるものではない、同様に素原料中に10重量ppm程度の微量のFe、Si、Cuが混入するおそれがあるが、特性に影響を与えるものではない。また、本発明の半導体セラミックは、非鉛系であるが、〔課題を解決するための手段〕の項でも述べたように、Pbを実質的に含まなければよく、特性に影響を与えない範囲で不可避的に10重量ppm以下の範囲で混入する程度のPbまでも排除するものではない。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
主成分の素原料となるBaCO、CaCO、NaCO、KCO、Bi、TiO、及びYを用意し、焼結後の組成が表1の組成となるように各素原料を秤量し、調合して混合粉末を得た。
次に、エタノール(有機系溶剤)と、高分子型の分散剤を混合粉末に加え、PSZボールと共に、ボールミル内で24時間湿式で混合粉砕し、その後エタノールを乾燥させ、目開き300μmのメッシュで整粒した。続いて800〜1000℃の温度範囲で2時間熱処理し、仮焼粉を得た。
次に、この仮焼粉に、酢酸ビニル系の有機バインダー、硝酸マンガン水溶液を加えて、PSZボールと共にボールミル内で16時間湿式で混合粉砕し、スラリーを作製した。尚、硝酸マンガン水溶液の添加量は、主成分1モル部に対しMn換算で0.00025モル部となるように調整した。
そして、このスラリーを乾燥させた後、目開き300μmのメッシュを用いて整粒し、原料粉末を得た。
次いで、この原料粉末を一軸プレスで9.8×10Pa(1000kgf/cm)の圧力で加圧して成形し、直径14mm、厚み2.5mmの円板状成形体を得た。
この円板状成形体を大気中、600℃の温度で2時間脱バインダ処理し、酸素濃度3000体積ppmの窒素雰囲気中、最高焼成温度1425℃又は1400℃で2時間焼成し、試料番号1〜23の焼結体(半導体セラミック)を得た。尚、合計モル比(w+x)が0.09以下の試料番号1〜19及び22、23については、最高焼成温度1425℃で焼成し、合計モル比(w+x)が0.10の試料番号20、21については最高焼成温度1400℃で焼成した。
尚、ここでの最高焼成温度とは、各焼結体の相対密度が90%となるのに必要な最も低い焼成温度である。
次いで、この焼結体をラップ研磨し、次いで、乾式めっきを施し、NiCr/NiCu/Agの三層構造の外部電極を形成し、これにより試料番号1〜23の試料を作製した。
次に、試料番号1〜23の各試料について、温度25℃(室温)での電気抵抗率ρ、PTC桁数ΔR及びキュリー点Tcを求めた。
ここで、電気抵抗率ρは、温度25℃で1Vの電圧を印加し、直流四端子法により測定した。
PTC桁数ΔRは、PTCサーミスタの能力を示す指標であり、数式(3)に示すように、電気抵抗率の極大値ρmaxと極小値ρminの比の対数で定義される。
ΔR=log(ρmax/ρmin)…(3)
したがって、温度Tと電気抵抗率ρとの特性(以下、「ρ−T特性」という。)を測定し、その極大値と極小値とからPTC桁数を求めた。
また、キュリー点Tcは、温度25℃での電気抵抗率ρが2倍になる温度とし、ρ−T特性からキュリー点Tcを求めた。
また、試料番号1〜23の各試料30個について数式(4)(5)に基づき、変動係数Δρ、及びバラツキ低減率Xを求めた。
Δρ=σ/ρave …(4)
X=(1−Δρ/Δρ)×100…(5)
ここで、ρaveは、各試料30個についての室温25℃における電気抵抗率の平均値、σはその標準偏差である。また、ΔρはCaを添加した場合の変動係数、ΔρはCaを添加しなかった場合の変動係数である。
このようにバラツキ低減率Xで製品間の抵抗バラツキを評価したのは、以下の理由による。
すなわち、NaとBiの合計モル比(w+x)が0.10になると、変動係数Δρが小さくなるため、Ca添加による電気抵抗率ρのバラツキ抑制効果を評価するのが困難である。
そこで、本実施例では、数式(5)で示すバラツキ低減率Xを定義し、Caを添加することにより、どの程度バラツキが低減したかを評価している。
表1は試料番号1〜23の各試料の成分組成、表2はその測定結果を示している。
尚、キュリー点は130〜160℃、バラツキ低減率Xは50%以上を良品と判断した。
Figure 2010138044
Figure 2010138044
試料番号3、4、5、14、18、19は、NaとBiの合計モル比(w+x)が0.02〜0.09と本発明範囲内であり、かつCaが含有されていない試料と、モル比yで0.15のCaを含有した試料を対比したものである。
試料番号3と4、試料番号5と14、及び試料番号18と19との対比から明らかなように、NaとBiの合計モル比(w+x)が0.02〜0.09と本発明範囲内であれば、モル比yで0.15のCaを添加することにより変動係数Δρが低下しており、バラツキ低減率Xも50%以上にできることが分かった。
同様に、試料番号22及び23から明らかなように、Naに代えてKを使用した場合も、モル比yで0.15のCaを添加することにより、変動係数Δρが低下し、バラツキ低減率Xも50%以上にできることが分かった。
これに対し試料番号1、2は、NaとBiの合計モル比(w+x)が0.01と少ないため、キュリー点Tcが130℃未満と低く、しかもCaを添加してもバラツキ低減率Xは11%と小さかった。
一方、試料番号17は、Caのモル比yが0.25と過剰であるため、固溶限界を超えたCaが結晶粒界に析出して異相を形成し、このためバラツキ低減率Xが4%と小さかった。
また、試料番号20、21は元々、NaとBiの合計モル比(w+x)が0.10と大きいため、キュリー点が160℃を超え、適度に高いキュリー点が求められる用途には向かない。しかも、Caをモル比yで0.15添加したとしてもバラツキ低減率は29%と小さいことが分かった。
また、試料番号6〜16は、NaとBiの合計モル比(w+x)が0.05、Caのモル比yが0.05〜0.20と本発明範囲内であるので、変動係数Δρは25%以下であり、バラツキ低減率Xも50%以上となった。特に、Caのモル比yが0.125〜0.175の試料番号7〜15は、変動係数Δρは20%以下であり、バラツキ低減率Xも60%以上に向上することが分かった。
本発明に係るPTCサーミスタの一実施の形態を示す斜視図である。
符号の説明
1 部品素体
2a、2b 外部電極

Claims (4)

  1. 実質的にPbを含まない非鉛系の半導体セラミックであって、
    一般式ABOで表されるペロブスカイト型構造を有するBaTiO系組成物を主成分とし、
    Aサイトを構成するBaの一部が、アルカリ金属元素、Bi、Ca、及び希土類元素で置換され、
    前記Aサイトを構成する元素の総モル数を1モルとしたときの前記アルカリ金属元素及び前記Biの含有量総計が、モル比換算で0.02〜0.09であり、
    かつ、前記Aサイトを構成する元素の総モル数を1モルとしたときの前記Caの含有量が、モル比換算で0.05〜0.20であることを特徴とする半導体セラミック。
  2. 前記Caの含有量は、モル比換算で0.125〜0.175であることを特徴とする請求項1記載の半導体セラミック。
  3. 前記アルカリ金属元素は、Li、Na、及びKのうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の半導体セラミック。
  4. 部品素体の表面に一対の外部電極が形成された正特性サーミスタにおいて、
    前記部品素体が、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の半導体セラミックで形成されていることを特徴とする正特性サーミスタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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