JP2010119250A - 系統安定化装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】系統安定化装置の制御部の変動検出部200cは、系統電流Isをローパスフィルタ201でフィルタリングした信号と、この信号をクッション回路210でクッション処理した信号とを減算し、増幅して電流指令Irefd00を求める。電流指令Irefd00と、電流指令Irefd00をクッション回路220でクッション処理した信号とを減算して充放電時間の短い系統安定化装置用電流指令Irefd1を求め、クッション回路220の出力を充放電時間の長い系統安定化装置用電流指令Irefd2とする。電流指令Irefd1の状態から運転状態を判定し、クッション時間変更部400により、単独運転時にはクッション回路220のクッション時間T4*をT4/Gとし、協調運転時にはクッション時間T4*をT4とする。
【選択図】図1
Description
近年、太陽光や風力などの自然エネルギーによる発電が利用されてきている。
図3に、既存の電力系統(配電系統よりも上位の系統)1と配電系統(マイクログリッド)10とが、線路インピーダンスLsと遮断器2を介して接続された例を示す。
そこで、この発電量の変動を吸収する目的で系統安定化装置が用いられる。
図4は、図3に示す配電系統(マイクログリッド)10に、1台の系統安定化装置20を備えた例である。系統安定化装置20は、分散電源11及び負荷12に対して、並列に接続されている。
電力変換器22は、制御部21から送られてくるゲート信号gに応じて動作し、順変換動作をするときには、配電系統10から得た交流電力を直流電力に変換してこの直流電力を直流充電部23に充電し、逆変換動作をするときには、直流充電部23に充電していた直流電力を交流電力に変換し、この交流電力を配電系統10に送る。
(1)系統連系運転時には、系統安定化装置20は、配電系統10に流入する系統電流Isを検出し、この系統電流Isから系統電力を求めて、この系統電力の変動を抑制するように動作する。
(2)自立運転時には、系統安定化装置20は、配電系統10内の系統電圧Vsを検出し、この系統電圧Vsの電圧振幅と周波数が安定となるように補償動作を行なう。
ここで、系統安定化装置20の制御部21の詳細を、図5を参照して説明する。
位相同期回路(PLL)101は、系統電圧Vsから系統電圧Vsの位相を示す基準位相信号θを出力する。正弦波発生器102は、基準位相信号θに同期した定格電圧となっている基準正弦波信号Kを出力する。
変動検出ブロック105,106は、微分機能とフィルタ機能を有するバンドバスフィルタであり、その構造の詳細は後述する。
このゲート信号gにより電力変換器22の動作制御が行なわれ、系統連系運転時において、系統電流Isの変動を抑制するために、電力変換器22から電力が出力される。
変動検出ブロック123,124は、微分機能とフィルタ機能を有するバンドバスフィルタであり、その構造の詳細は後述する。
このゲート信号gにより電力変換器22の動作制御が行なわれ、自立運転時において、系統電圧Vsの電圧振幅と周波数の変動を抑制するために、電力変換器22から電力が出力される。
変動検出ブロック105,106,123,124は、前述したように、バンドパスフィルタにより構成されている。
ここで、変動検出ブロック105,106,123,124として用いることができる、従来のバンドパスフィルタ50の構成を図6を参照して説明する。なお図6においてsは微分機能を示すラプラス演算子である。
なお、バンドパスフィルタ50の通過帯域周波数は、各変動検出ブロック105,106,123,124に要求されるフィルタリング特性に応じて決定される。また、決定された通過帯域周波数の高周波数側の遮断周波数をf1、低周波数側の遮断周波数をf2とし、遮断周波数をf1としたノイズ除去用ローパスフィルタの時定数をT1、遮断周波数をf2とした変動検出時間を設定するためのローパスフィルタの時定数をT2とする。
ローパスフィルタ52は、時定数が、変動検出する時間を設定する目的として決定した時定数T2となっている、一次遅れ特性を有するフィルタである。
両フィルタ51,52は、入力信号が入力されると、それぞれのフィルタ特性を利用して、入力信号をフィルタリングする。なお、入力信号とは、変動検出ブロック105であれば系統電流の有効分Isdであり、変動検出ブロック106であれば系統電流の無効分Isqであり、変動検出ブロック123であれば周波数信号Fであり、変動検出ブロック124であれば振幅信号Lである。
この変動分信号は、変動検出ブロック105であれば系統電流の有効分Isdの変動分である有効分の電流指令Irefdであり、変動検出ブロック106であれば系統電流の無効分Isqの変動分である無効分の電流指令Irefqであり、変動検出ブロック123であれば周波数信号Fの変動分である有効分の電流指令Irefdであり、変動検出ブロック124であれば振幅信号Lの変動分である無効分の電流指令Irefqである。
図7は、図3に示す配電系統(マイクログリッド)10に、2台の系統安定化装置20−1,20−2を備えた例である。系統安定化装置20−1,20−2は、分散電源11及び負荷12に対して、並列に接続されている。
なお、制御部21−1は、図5に示す制御部21と同様に、変動検出ブロック105,106,123,124を有している。
なお、制御部21−2は、図5に示す制御部21と同様に、変動検出ブロック105,106,123,124を有している。
ところで図7に示すように、1つの配電系統10に、2台の系統安定化装置20−1,20−2を配置した場合には、両者を協調運転させなければ、系統安定化装置20−1の出力電力と、系統安定化装置20−2の出力電力とが干渉して、系統電流の変動を補償することができないという問題がある。
そこで本願発明者は、各系統安定化装置の出力電流を監視せずに、系統安定化装置相互の干渉を防止しつつ系統安定化制御を行う系統安定化装置を開発した。
即ち、図7に示す系統安定化装置20−1の制御部21−1に備える第1〜第4の変動検出ブロック105,106,123,124として、図8に示す変動検出ブロック200aを採用し、図7に示す系統安定化装置20−2の制御部21−2に備える第1〜第4の変動検出ブロック105,106,123,124として、図9に示す変動検出ブロック200bを採用した系統安定化装置を開発した。
(1)図8に示す変動検出ブロック200a(電気二重層キャパシタを直流充電部とする系統安定化装置20−1側の変動検出ブロック)では、最終段の素子である出力スイッチ205が、α側に投入されており、
(2)図9に示す変動検出ブロック200b(鉛蓄電池を直流充電部とする系統安定化装置20−2側の変動検出ブロック)では、最終段の素子である出力スイッチ205が、β側に投入されている。
なお以下の動作説明では、図10(a)に示すように、負荷電流の有効分ILdがステップ的に1p.u.増加したときの状態で説明する。この場合、「p.u.」は単位記号であり1p.u.は定格値を示す。
また、以下の説明では、変動検出ブロック200a,200bを第1の変動検出ブロック105として適用した例を説明するが、変動検出ブロック200a,200bを第2〜第3の変動検出ブロック106,123,124としても適用することができることは勿論である。
クッション回路210は、リミッタ211と、遅延回路212と、減算器213と、加算器214とで構成されている。
クッション回路220は、リミッタ221と、遅延回路222と、減算器223と、加算器224とで構成されている。
ローパスフィルタ201は、入力信号(系統電流の有効分Isd)が入力されると、そのフィルタ特性を利用して、入力信号である系統電流の有効分Isdをフィルタリングする。
負荷電流の有効分ILdがステップ的に変化した場合には(図10(a)参照)、系統安定化装置20−1,20−2による系統安定化制御(変動補償)動作が行われるため、図10(b)に示すように、系統電流の有効分Isは、瞬時的に立ち上がった後、時間T3をかけて1p.u.まで直線的に増加(漸増)する。
なお、T3は、任意の時間に設定したクッション時間であり、Tsは1サンプル周期であり、Xはリミット値である。
なお、クッション時間T3により、鉛蓄電池による直流充電部23−2を備えた系統安定化装置20−2の充放電時間(変動補償時間)が設定される。
つまり、遅延回路212の出力信号を、リミッタ211の前段で負帰還している。
つまり、遅延回路212の出力信号を、リミッタ211の後段で正帰還している。
したがって、ローパスフィルタ201から減算器213に入力される信号値が、+X以下で−X以上である場合には、リミッタ211から出力される信号値は0となる。
一方、ローパスフィルタ201から減算器213に入力される信号値が、+X以上または−X以下である場合には、リミッタ211から出力される信号値は、その上限値・下限値がリミット値(+X,−X)で制限された値となる。
したがって、ローパスフィルタ201から減算器213に入力される信号値が、+X以上または−X以下である場合には、加算器214から出力される信号値は、直線的に増加していく。即ち、加算器214から出力される信号値は、1サンプル周期Ts毎に、リミット値の値(+Xまたは−X)だけ段階的に変化(増加または減少)していく。
したがって図10(c)に示すように、クッション信号aは時間T3をかけて1p.u.まで直線的に増加する信号となる。
なお、T4は、時間T3よりも短い任意の時間に設定したクッション時間であり、Tsは1サンプル周期であり、Xはリミット値である。
なお、クッション時間T4により、電気二重層キャパシタによる直流充電部23−1を備えた系統安定化装置20−1の充放電時間(変動補償時間)が設定される。
この電流指令Irefd2は、信号幅(時間軸の長さ)がT3と長く、時間T4をかけ電流指令Irefd00と等しくなるように直線的に増加した後、その後は電流指令Irefd00と同じ傾きで時間(T3−T4)をかけて直線的に零にまで減少する。
電流指令Irefd2はこのような特性となっているため、時間をかけて充放電を立ち上げて長時間の充放電を行う系統安定化装置20−2の電流指令として用いる。
この電流指令Irefd1は、図10(g)に示すように、信号幅(時間軸の長さ)がT4と短く、変動直後に1p.u.まで増加し、その後、時間T4をかけて零にまで立ち下がる特性となっている。
電流指令Irefd1は、このような特性となっているため、短時間で且つ高速な充放電を行う系統安定化装置20−1の電流指令として用いる。
しかし、鉛蓄電池を直流充電部とした系統安定化装置20−2を停止させて、電気二重層キャパシタを直流充電部とした系統安定化装置20−1を単独運転させると、詳細は後述するが、系統安定化装置20−1における変動補償時間が大きく伸びてしまうという問題がある。このような問題が生じるのは、図8,図9に示す方式は、2台の系統安定化装置により協調運転を行うことを前提としているためである。
このため、系統安定化装置20−1を単独運転させた場合には、蓄電デバイスである電気二重層キャパシタ23−1の残存容量がすぐに不足してしまい、連続した連動補償ができなくなるという問題が生じる。
電流指令Irefd00が非常に大きな値であるため、電流指令Irefd00をクッション処理して得たクッション信号bも、図11(f)に示すように、非常に大きな値となる。
電力系統が正常であるときには前記電力系統に接続され、前記電力系統に異常が発生したときには前記電力系統から遮断されるとともに、分散電源と負荷が接続された配電系統に、複数の系統安定化装置が備えられており、しかも一の系統安定化装置の充放電時間が、他の系統安定化装置の充放電時間よりも短くなっている系統システムにおいて、
前記系統安定化装置は、制御部と、前記制御部から送られてくるゲート信号に応じて順変換動作と逆変換動作をする電力変換器を有し、
前記制御部は、
前記電力系統が正常であるときには、前記電力系統から前記配電系統に流入する系統電流から系統電流の有効分と系統電流の無効分を求め、第1の変動検出ブロックにより前記系統電流の有効分に含まれる変動分を求めてこの変動分を有効分の電流指令とし、第2の変動検出ブロックにより前記系統電流の無効分に含まれる変動分を求めてこの変動分を無効分の電流指令とし、更に、前記電力変換器が入出力する変換器電流から変換器電流の有効分と変換器電流の無効分を求め、前記有効分の電流指令と前記変換器電流の有効分との偏差である有効分の電流偏差を零とし、且つ、前記無効分の電流指令と前記変換器電流の無効分との偏差である無効分の電流偏差を零とするゲート信号を出力し、
前記電力系統に異常が発生したときには、前記配電系統の系統電圧から系統電圧の周波数を示す周波数信号と系統電圧の振幅を示す振幅信号を求め、第3の変動検出ブロックにより前記周波数信号に含まれる変動分を求めてこの変動分を有効分の電流指令とし、第4の変動検出ブロックにより前記振幅信号に含まれる変動分を求めてこの変動分を無効分の電流指令とし、更に、前記電力変換器が入出力する変換器電流から変換器電流の有効分と変換器電流の無効分を求め、前記有効分の電流指令と前記変換器電流の有効分との偏差である有効分の電流偏差を零とし、且つ、前記無効分の電流指令と前記変換器電流の無効分との偏差である無効分の電流偏差を零とするゲート信号を出力し、
しかも、前記一の系統安定化装置の第1から第4の変動検出ブロックは、
ノイズ除去を目的として決定した時定数が設定されているローパスフィルタ(201)と、
前記ローパスフィルタ(201)の出力信号が入力され、第1のクッション時間が設定されており、入力信号の値に変化が生じたときに単位時間当たりの信号変化値を第1のクッション時間の長さに応じて緩やかにして信号を出力する第1のクッション回路(210)と、
前記ローパスフィルタ(201)の出力信号から前記クッション回路(210)の出力信号を減算して電流指令(Irefd0)を出力する減算器(202)と、
前記減算器(202)から出力された電流指令(Irefd0)を増幅して増幅した電流指令(Irefd00)を出力する増幅器(203)と、
前記増幅器(203)の出力信号が入力され、第1のクッション時間より長く且つ設定時間が可変な第2のクッション時間が設定されており、入力信号の値に変化が生じたときに単位時間当たりの信号変化値を第2のクッション時間の長さに応じて緩やかにして信号を出力する第2のクッション回路(220)と、
前記電流指令(Irefd00)から前記クッション回路(220)の出力信号を減算して第1の電流指令(Irefd1)を出力する減算器(204)と、
前記減算器(204)から出力される第1の電流指令(Irefd1)と、第2のクッション回路(220)の出力信号である第2の電流指令(Irefd2)の何れかを選択して出力する出力スイッチ(205)と、
前記第1の電流指令(Irefd1)の傾きと大きさを基に、一の系統安定化装置が単独運転しているか否かを判定する単独運転判定部と、
前記単独運転判定部により一の系統安定化装置が単独運転していると判断されたときには、前記第2のクッション時間を予め決めた短い時間に設定し、前記単独運転判定部により一の系統安定化装置が単独運転していないと判断されたときには、前記第2のクッション時間を予め決めた長い時間に設定するクッション時間変更部と、
を有することを特徴とする。
前記単独運転判定部は、
前記第1の電流指令(Irefd1)が予め決めた正の値を越え、しかも、第1の電流指令(Irefd1)の傾きが、零未満で且つ予め決めた負の値を越える場合に判定信号を出力する第1の単独運転判定回路と、
前記第1の電流指令(Irefd1)が予め決めた負の値未満で、しかも、第1の電流指令(Irefd1)の傾きが、零を越え且つ予め決めた正の値未満である場合に判定信号を出力する第2の単独運転判定回路と、
前記第1の電流指令(Irefd1)が予め決めた正の値未満である場合に判定信号を出力する絶対値判定回路と、
第1の単独運転判定回路と第2の単独運転判定回路の少なくとも一方から判定信号が一旦出力されると前記絶対値判定回路から判定信号が出力されるまでは、単独運転であると判定し、
前記絶対値判定回路から判定信号が出力されると単独運転ではないと判定することを特徴とする。
また一の系統安定化装置が単独運転された時には、変動検出ブロックに設定するクッション回路のクッション時間を短くすることにより、電流制御指令の長さが不要に長くなることを防止でき、一の系統安定化装置により短時間で迅速な変動補償を行うことができ、直流充電部の過放電を防止することができる。
なお、鉛蓄電池を直流充電部とする系統安定化装置20−2の制御部21−2(図7参照)に組み込んだ、第1〜第4の変動検出ブロック105,106,123,124(図5参照)としては、図9に示す変動検出ブロック200bをそのまま使用する。
実施例1に係る変動検出ブロック200cは、図8に示す変動検出ブロック200aに、単独運転判定部300とクッション時間変更部400を追加すると共に、クッション回路220のリミッタ221に設定するクッション時間T4*を、クッション時間変更部400により変更できるようにしたものである。
そこで以下では、図8に示す変動検出ブロック200aと同一機能を果たす部分には同一符号を付して重複する説明は省略し、実施例1に独得な部分を中心に説明をする。
この単独運転判定部300の詳細構成及び動作は後述するが、単独運転判定部300は、次のようにして単独運転がされているか協調運転がされているかを判定する。
0>ΔIrefd1>−1/2T4
となっており、且つ、
Irefd1>0.1p.u.
になっている場合に、系統安定化装置20−1が単独運転していると判定する。
なおT4は、電気二重層キャパシタを直流充電部とする系統安定化装置20−1による充放電時間(変動補償時間)として設定した時間である。
0<ΔIrefd1<1/2T4
となっており、且つ、
Irefd1<−0.1p.u.
になっている場合に、系統安定化装置20−1が単独運転していると判定する。
なおGは増幅器203に設定したゲインであり、G>1となっている。
また、クッション時間変更部400は、単独運転判定部300により系統安定化装置20−1,20−2が協調運転していると判定されたときには、クッション回路220のリミッタ221に設定するクッション時間T4*をT4とする。
単独運転の際に、従来と同様にクッション時間T4*がT4のままであったとすると、Irefd1の値が正の値になっているときには、その傾きΔIrefd1は、図11(g)に示すように−1/(G×T4)であり、Irefd1の値が負の値になっているときには、その傾きΔIrefd1は、1/(G×T4)であり、適正値の1/G倍になる。
このように、系統安定化装置20−1による変動補償時間をT4にすることができるため、変動補償時間が延びる現象を回避することができ、電気二重層キャパシタ23−1の過放電を防止しつつ、系統安定化装置20−1により最適な系統安定化制御(変動補償)動作を行うことができる。
ここで、単独運転判定部300の詳細について説明する。
単独運転判定部300は、第1の単独運転判定回路310と、第2の単独運転判定回路320と、絶対値判定回路330と、OR回路331と、フリップフロップ回路332とで構成されている。
第1の単独運転判定回路310は、電流指令Irefd1が正の値になっているときに、系統安定化装置20−1が単独運転されているか否かを判定するものである。
傾き範囲判定回路312は、0>ΔIrefd1>−1/2T4の関係が成り立つか否かを判定し、この関係が成り立つときにハイレベル信号Hを出力する。
値判定回路313は、Irefd1>0.1p.u.の関係が成り立つか否かを判定し、この関係が成り立つときにハイレベル信号Hを出力する。
AND回路314は、傾き範囲判定回路312と値判定回路313から共にハイレベル信号Hが出力されたときに、ハイレベル信号Hを出力する。
このように、両関係が成立したときに単独運転がされていると判断できる理由は、後述する。
傾き範囲判定回路322は、0<ΔIrefd1<1/2T4の関係が成り立つか否かを判定し、この関係が成り立つときにハイレベル信号Hを出力する。
値判定回路323は、Irefd1<−0.1p.u.の関係が成り立つか否かを判定し、この関係が成り立つときにハイレベル信号Hを出力する。
AND回路324は、傾き範囲判定回路322と値判定回路323から共にハイレベル信号Hが出力されたときに、ハイレベル信号Hを出力する。
このように、両関係が成立したときに単独運転がされていると判断できる理由は、後述する。
なお、フリップフロップ回路332は、その入力端子Sにハイレベル信号Hが一旦入力されると、その後に入力端子Sにハイレベル信号Hが入力されなくなっても、単独運転判定信号Xを継続して出力する。
そして、フリップフロップ回路332は、リセット端子Rにハイレベル信号Hが入力されるとリセット状態となり、単独運転判定信号Xの出力を停止する。
次に、第1の単独運転判定回路310において、
傾き範囲判定回路312により、0>ΔIrefd1>−1/2T4の関係(第1の関係)が成立したことを判定し、且つ、
値判定回路313により、Irefd1>0.1p.u.の関係(第2の関係)が成立したことを判定したときに、
系統安定化装置20−1の単独運転がされていると判断できる理由を説明する。
したがって、第1の関係では、傾きΔIrefd1の一方の閾値を−1/2T4としている。また傾きΔIrefd1が+の時はまだ負荷が変動している最中であると考え、単独運転の判断条件から除外するために、傾きΔIrefd1の他方の閾値を0としている。
図10や図11の説明では、負荷が投入されて負荷電流がステップ的に増加した場合を示している。しかし、実際には負荷電流がある程度の時間をかけてゆっくりと増加する場合も考えられる。この負荷電流の増加時間が系統安定化装置20−1の変動補償時間よりも短い場合では、系統安定化装置20−1は負荷電流の増加に追従して自身の出力電流を増加させ、負荷電流の増加が止まったら自身の出力電流を減少させる、という動作をしなければならない。この動作は単独運転でも協調運転でも同じである。
このため第1の関係において、判定条件を「0>ΔIrefd1>−1/2T4」としているのである
傾き範囲判定回路322により、0<ΔIrefd1<1/2T4の関係(第3の関係)が成立したことを判定し、且つ、
値判定回路323は、Irefd1<−0.1p.u.の関係(第4の関係)が成立したことを判定したときに、
系統安定化装置20−1の単独運転がされていると判断するようにしている。
この方法では、負荷変動が発生するたびに単独運転の検出を行うことになる。しかし、変動検出のたびに検出を行うことにより、系統安定化装置20−2が復帰した場合でも系統安定化装置20−1を停止して手動でリセットをかける必要がなくなり、すぐに協調運転を行うことができるようになる、という利点がある。
しかし、クッション時間T4*をT4/Gに修正すると、電流指令Irefd1の傾きは適正な値−1/T4に戻ってしまうため、クッション時間T4*を元の値であるT4に戻してしまおうとする。そうするとクッション時間T4*の値が振動を始めてしまう。これを防ぐために、フリップフロップ回路332を追加して、クッション時間T4*をT4/Gに固定しているのである。
このため以降では、実施例1と同一機能を果たす部分には同一符号を付して重複する説明は省略し、実施例2に独得な部分を中心に説明をする。
実施例2では、ローパスフィルタ401と、50Hzで信号サンプリングを行うサンプリング回路402を介して、電流指令Irefd1を、単独運転判定部300aに取り込んでいる。
単独運転判定部300aは、50Hzの周波数で単独運転の判定処理を行うようになっている。このように判定処理周波数を低周波数とすることができるため、演算負担を軽減することができる。
なお電源周波数は、本例では、50Hzである。
同様に、単独運転判定部300aの単独運転判定回路310bでは、遅延回路325と減算器326により傾き演算機能を実現している。つまり現在のサンプリング信号から1周期前のサンプリング信号を減算することにより、電流指令Irefd1の傾きΔIrefd1を演算している。
タイマ回路333は、OR回路331から出力されるハイレベル信号Hが、予め設定した設定時間以上継続したときに、このハイレベル信号Hをフリップフロップ回路332に送るようにしている。
この対策としては、微分結果(傾き)をある周期で積分して平均値を求め、その傾きの平均値を使って単独運転の判定を行う手法が考えられる。ここではある周期を電源周期と同じ50Hzとした。
しかし、このままではサンプリングと同じタイミングでノイズが混入することが考えられるため、実施例2ではローパスフィルタ401を追加した。
実施例2ではローパスフィルタ401を追加しているが、ローパスフィルタ401でも除去しきれないほどの大きなノイズが入力された場合は、誤動作をしてしまう可能性がある。
そこで、タイマ回路333を追加してこの問題を解決している。タイマ回路333を備えたことにより、設定時間内に1,2回のノイズが混入したとしても、単独運転が行われていると誤判定することがなくなる。
2 遮断器
10 配電系統
11 分散電源
12 負荷
20,20−1,20−2 系統安定化装置
21,21−1,21−2 制御部
22,22−1,22−2 電力変換器
23,23−1,23−2 直流充電部
24,26,26−1,26−2 電流検出器
25,25−1,25−2 電圧検出器
105,106,123,124,200a〜200d 変動検出ブロック
201 ローパスフィルタ
202 減算器
203 増幅器
204 減算器
205 出力スイッチ
210,220 クッション回路
211,221 リミッタ
212,222 遅延回路
213,223 減算器
214,224 加算器
300 単独運転判定部
310,320 単独運転判定回路
311,321 微分回路
312,322 傾き範囲判定回路
313,323 値判定回路
314,324 AND回路
315,325 遅延回路
316,326 減算器
330 絶対値判定回路
331 OR回路
332 フリップフロップ回路
333 タイマ回路
400 クッション時間変更部
401 ローパスフィルタ
402 サンプリング回路
Claims (2)
- 電力系統が正常であるときには前記電力系統に接続され、前記電力系統に異常が発生したときには前記電力系統から遮断されるとともに、分散電源と負荷が接続された配電系統に、複数の系統安定化装置が備えられており、しかも一の系統安定化装置の充放電時間が、他の系統安定化装置の充放電時間よりも短くなっている系統システムにおいて、
前記系統安定化装置は、制御部と、前記制御部から送られてくるゲート信号に応じて順変換動作と逆変換動作をする電力変換器を有し、
前記制御部は、
前記電力系統が正常であるときには、前記電力系統から前記配電系統に流入する系統電流から系統電流の有効分と系統電流の無効分を求め、第1の変動検出ブロックにより前記系統電流の有効分に含まれる変動分を求めてこの変動分を有効分の電流指令とし、第2の変動検出ブロックにより前記系統電流の無効分に含まれる変動分を求めてこの変動分を無効分の電流指令とし、更に、前記電力変換器が入出力する変換器電流から変換器電流の有効分と変換器電流の無効分を求め、前記有効分の電流指令と前記変換器電流の有効分との偏差である有効分の電流偏差を零とし、且つ、前記無効分の電流指令と前記変換器電流の無効分との偏差である無効分の電流偏差を零とするゲート信号を出力し、
前記電力系統に異常が発生したときには、前記配電系統の系統電圧から系統電圧の周波数を示す周波数信号と系統電圧の振幅を示す振幅信号を求め、第3の変動検出ブロックにより前記周波数信号に含まれる変動分を求めてこの変動分を有効分の電流指令とし、第4の変動検出ブロックにより前記振幅信号に含まれる変動分を求めてこの変動分を無効分の電流指令とし、更に、前記電力変換器が入出力する変換器電流から変換器電流の有効分と変換器電流の無効分を求め、前記有効分の電流指令と前記変換器電流の有効分との偏差である有効分の電流偏差を零とし、且つ、前記無効分の電流指令と前記変換器電流の無効分との偏差である無効分の電流偏差を零とするゲート信号を出力し、
しかも、前記一の系統安定化装置の第1から第4の変動検出ブロックは、
ノイズ除去を目的として決定した時定数が設定されているローパスフィルタ(201)と、
前記ローパスフィルタ(201)の出力信号が入力され、第1のクッション時間が設定されており、入力信号の値に変化が生じたときに単位時間当たりの信号変化値を第1のクッション時間の長さに応じて緩やかにして信号を出力する第1のクッション回路(210)と、
前記ローパスフィルタ(201)の出力信号から前記クッション回路(210)の出力信号を減算して電流指令(Irefd0)を出力する減算器(202)と、
前記減算器(202)から出力された電流指令(Irefd0)を増幅して増幅した電流指令(Irefd00)を出力する増幅器(203)と、
前記増幅器(203)の出力信号が入力され、第1のクッション時間より長く且つ設定時間が可変な第2のクッション時間が設定されており、入力信号の値に変化が生じたときに単位時間当たりの信号変化値を第2のクッション時間の長さに応じて緩やかにして信号を出力する第2のクッション回路(220)と、
前記電流指令(Irefd00)から前記クッション回路(220)の出力信号を減算して第1の電流指令(Irefd1)を出力する減算器(204)と、
前記減算器(204)から出力される第1の電流指令(Irefd1)と、第2のクッション回路(220)の出力信号である第2の電流指令(Irefd2)の何れかを選択して出力する出力スイッチ(205)と、
前記第1の電流指令(Irefd1)の傾きと大きさを基に、一の系統安定化装置が単独運転しているか否かを判定する単独運転判定部と、
前記単独運転判定部により一の系統安定化装置が単独運転していると判断されたときには、前記第2のクッション時間を予め決めた短い時間に設定し、前記単独運転判定部により一の系統安定化装置が単独運転していないと判断されたときには、前記第2のクッション時間を予め決めた長い時間に設定するクッション時間変更部と、
を有することを特徴とする系統安定化装置。 - 請求項1に記載の系統安定化装置において、
前記単独運転判定部は、
前記第1の電流指令(Irefd1)が予め決めた正の値を越え、しかも、第1の電流指令(Irefd1)の傾きが、零未満で且つ予め決めた負の値を越える場合に判定信号を出力する第1の単独運転判定回路と、
前記第1の電流指令(Irefd1)が予め決めた負の値未満で、しかも、第1の電流指令(Irefd1)の傾きが、零を越え且つ予め決めた正の値未満である場合に判定信号を出力する第2の単独運転判定回路と、
前記第1の電流指令(Irefd1)が予め決めた正の値未満である場合に判定信号を出力する絶対値判定回路と、
第1の単独運転判定回路と第2の単独運転判定回路の少なくとも一方から判定信号が一旦出力されると前記絶対値判定回路から判定信号が出力されるまでは、単独運転であると判定し、
前記絶対値判定回路から判定信号が出力されると単独運転ではないと判定することを特徴とする系統安定化装置。
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