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JP2010119245A - 交流電動機の制御装置 - Google Patents

交流電動機の制御装置 Download PDF

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JP2010119245A
JP2010119245A JP2008291668A JP2008291668A JP2010119245A JP 2010119245 A JP2010119245 A JP 2010119245A JP 2008291668 A JP2008291668 A JP 2008291668A JP 2008291668 A JP2008291668 A JP 2008291668A JP 2010119245 A JP2010119245 A JP 2010119245A
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JP2008291668A
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Hiroki Otani
裕樹 大谷
Hideto Hanada
秀人 花田
Katashige Yamada
堅滋 山田
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

【課題】トルク指令値(電流指令値)が急峻に変化した場合においても、電流応答性の劣化を抑制でき、かつ、過変調領域でも安定で高い電流応答性を確保する。
【解決手段】非干渉制御器22は、電流指令値Id*、Iq、d軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLq、モータ36の角速度ωを用いてd軸干渉成分vd_i、q軸干渉成分vq_iを算出する。非干渉誤差補正器18は、d軸電流指令値Idとd軸電流値Idとの偏差、q軸電流指令値Iqとq軸電流値Iqとの偏差、d軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLq、角速度ωに応じて、相互干渉成分の誤差を算出して相互干渉成分を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は交流電動機の制御装置に関し、特に電流フィードバック制御に関する。
直流電源を用いて交流電動機を駆動するために、インバータを用いた駆動方法が採用されている。インバータは、インバータ駆動回路によりスイッチング制御され、例えばパルス幅変調(PWM)波形電圧が交流電動機に印加される。
また、正弦波PWM制御、過変調PWM制御、矩形波電圧制御の3つの制御モードを適宜切り替えて交流電動機を駆動する方法も提案されている。ここで、正弦波PWM制御は、三角波比較PWMで電圧指令が三角波キャリアを超えない範囲の出力電圧での制御である。矩形波電圧制御は、1周期に1パルスを出力する理論上最大出力での制御である。過変調PWM制御は、正弦波PWM制御を超えて矩形波電圧制御までの出力電圧での制御である。図8に、これら3つの制御モードにおけるインバータの出力電圧波形、変調率、主な特徴をまとめて示す。また、図9に、これら3つの制御モードの回転数及びトルクに応じた切替図を示す。低回転数域A1ではトルク変動を小さくするために正弦波PWM制御モードが用いられ、中回転数域A2では過変調PWM制御モード、高回転数域A3では矩形波制御モードが用いられる。
一方、同期電動機のdq軸のベクトル制御において、電流応答性を向上させるために、d軸電流値及びq軸電流値に応じた相互干渉成分を打ち消す非干渉制御が知られている。下記の特許文献1には、d軸電流指令値及びq軸電流指令値から相互干渉成分を計算することで、非干渉制御の動作を安定させることが開示されている。具体的には、
d軸干渉成分=電動機角速度ω×q軸インダクタンスLq×q軸電流指令値Iq
q軸干渉成分=−電動機角速度ω×d軸インダクタンスLd×d軸電流指令値Id+ωφ
によりd軸及びq軸の干渉成分を算出する。また、下記の特許文献2には、d軸電圧指令値を非干渉制御により補償する、q軸干渉成分の演算に用いるq軸インダクタンスLqを以下の式で補正して算出することが開示されている。
非干渉成分の補正量α=(d軸積分項Sd−Id×電動機巻線抵抗Ra)/(ω×Iq)
補正後q軸インダクタンスLq’=Lq+α
さらに、特許文献3には、正弦波PWM制御、過変調制御、矩形波電圧制御の3つの制御モードを切り替えることが開示されている。
特開2004−40861号公報 特開2006−340530号公報 特開2008−11682号公報
しかしながら、特許文献1の式で干渉成分を算出する場合、d軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqが一定値である場合はともかく、突極型同期電動機のようにd軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqが電流振幅、位相により変化する場合には、相互干渉成分に誤差が生じてしまい、制御の応答性が改善しない問題がある。また、トルク指令値が急峻に変化した場合には、相互干渉成分はこれに比例して変化するが、比例積分制御の出力は電流偏差が生じた後にしか変化しないため電流応答性が改善されない問題もある。また、相互干渉成分と電流指令値と電流値偏差の比例積分制御では、電圧飽和した領域、すなわち三相電圧指令値の最大値が三角波波高値を超える過変調領域になると、相互干渉成分の誤差を補正できなくなり、dq軸電流指令値にdq軸電流値が追従できず制御が破綻してしまう問題もある。
また、特許文献2の方式では、d軸電流指令値Id*とd軸電流値Idの偏差を検出し、d軸電流指令値Id*の変動が予め定めた所定値より小さく、かつ、偏差の値が予め定めた所定値より小さい場合に、干渉成分の補正量αを算出しているが、この構成ではトルク指令を急峻に変化させたときに非干渉成分の補正量αがトルク指令の急峻な変化直後に更新されず、この領域では相互干渉成分に誤差が生じて電流応答性が向上しない問題がある。また、q軸インダクタンスLqをαで補正した後にq軸インダクタンスLq’を用いて非干渉制御を行うことで、d軸干渉成分の誤差を補正することができるが、d軸インダクタンスLdは補正しないためd軸干渉成分は誤差を含んだままであり、d軸電流の応答性を改善することができない問題がある。また、q軸インダクタンスのみ補正しており、電圧飽和した領域(三相電圧指令値の最大値が三角波波高値を超える過変調領域)になると、d軸干渉成分の誤差を補正できなくなり、d軸電流指令値にd軸電流が追従できず制御が破綻する問題がある。また、突極型同期電動機のようにd軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLqが電流振幅、位相により変化する場合、d軸干渉成分に誤差が生じたままであって制御応答性が向上しない問題がある。さらに、モータ温度で磁石が作る磁束鎖交数は変化するが、上記のようなq軸インダクタンスLqの補正では磁束鎖交数の変化を補正することができない。
本発明の目的は、トルク指令値(電流指令値)が急峻に変化した場合においても、電流応答性の劣化を抑制でき、かつ、過変調領域でも安定で高い電流応答性を確保できる装置を提供することにある。
本発明は、交流電動機を駆動するインバータと、前記インバータをスイッチング制御する制御手段であって、トルク指令値に応じたd軸電圧指令値及びq軸電圧指令値を演算する制御手段とを有する交流電動機の制御装置であって、前記制御手段は、前記トルク指令値に応じたd軸電流指令値及びq軸電流指令値を生成する生成手段と、前記d軸電流指令値及び前記q軸電流指令値に応じた相互干渉成分を算出する干渉成分算出手段と、前記d軸電流指令値と前記d軸電流値との偏差、前記q軸電流指令値と前記q軸電流値との偏差、d軸インダクタンス、q軸インダクタンス、前記交流電動機の角速度とに応じて、前記相互干渉成分の誤差を算出して前記相互干渉成分を補正する干渉成分誤差補正手段とを有することを特徴とする。
本発明の1つの実施形態では、前記干渉成分誤差補正手段は、積分制御により前記干渉成分誤差を補正する。
また、本発明の他の実施形態では、前記干渉成分誤差補正手段は、比例積分制御により前記干渉成分誤差を補正する。
また、本発明の他の実施形態では、さらに、前記トルク指令値の高調波成分を除去して前記生成手段に供給するローパスフィルタを有し、前記生成手段は、前記ローパスフィルタからのトルク指令値に応じて前記d軸電流指令値及び前記q軸電流指令値を生成する。
また、本発明の他の実施形態では、さらに、前記d軸電流指令値及び前記q軸電流指令値の高調波成分を除去して前記干渉成分算出手段及び前記干渉成分誤差補正手段に供給するローパスフィルタを有する。
また、本発明の他の実施形態では、さらに、前記d軸電流指令値及び前記q軸電流指令値に応じ、前記d軸電流指令値と前記q軸電流指令値の位相と振幅の関数としてd軸インダクタンス及びq軸インダクタンスをそれぞれ設定したマップを有し、前記干渉成分誤差補正手段は、前記マップにより設定された前記d軸インダクタンス及び前記q軸インダクタンスを用いて前記相互干渉成分の誤差を算出する。
また、本発明の他の実施形態では、前記干渉成分算出手段は、前記d軸電流指令値、前記q軸電流指令値、設定された前記d軸インダクタンス及び前記q軸インダクタンス、前記交流電動機の角速度とに応じて前記相互干渉成分を算出する。
また、本発明の他の実施形態では、前記制御手段は、さらに、前記d軸電圧指令値及び前記q軸電圧指令値に応じ、電圧指令が基準三角波のピーク値の範囲内である正弦波PWM制御モードと、電圧指令が基準三角波のピーク値を超える過変調モードと、矩形波電圧制御モードを切り替えて前記インバータをスイッチング制御するモード切替手段を有する。
本発明によれば、トルク指令値(電流指令値)が急峻に変化した場合においても、電流応答性の劣化を抑制でき、かつ、過変調領域でも安定で高い電流応答性を確保できる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態における制御装置の構成ブロック図を示す。ローパスフィルタ10は、電子制御装置(ECU:図示せず)にてアクセル開度やブレーキ踏み角に応じて生成されたトルク指令値Tから高周波ノイズを除去して電流指令生成部12に出力する。
電流指令生成部12は、ローパスフィルタ10からのトルク指令値T及び角速度ωに応じたd軸電流指令値Id及びq軸電流指令値Iqを生成して非干渉誤差補正器18に出力する。また、電流指令生成部12は、生成したd軸電流指令値Id及びq軸電流指令値Iqをインダクタンスマップ16に供給するとともに、非干渉制御器22及び電流PI(比例積分)制御器20にも供給する。
インダクタンスマップ16は、d軸電流指令値Id及びq軸電流指令値Iqに応じて、d軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqを算出するためのマップである。インダクタンスマップ16を参照して得られた、d軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqは、非干渉制御器22に供給される。
非干渉制御器22は、従来技術と同様に、d軸電流指令値Id及びq軸電流指令値Iqから相互干渉成分を演算する。すなわち、回転数計算器40で算出された角速度ωが非干渉制御器22に供給され、非干渉制御器22は、角速度ω、d軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLq、d軸電流指令値Id、q軸電流指令値Iqから、d軸干渉成分vd_iとq軸干渉成分vq_iを算出する。ここで、φは磁束鎖交数である。
非干渉誤差補正器18は、干渉成分の誤差を補正するブロックである。回転数計算器40で算出された角速度ωが非干渉誤差補正器18に供給される。また、インダクタンスマップ16を参照して得られたd軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqが非干渉誤差補正器18に供給される。さらに、3相/dq軸変換器48にて算出されたd軸電流値Id及びq軸電流値Iqをローパスフィルタ14で高周波成分を除去して得られるid_lpf及びiq_lpfが供給される。非干渉誤差補正器18は、これらを用いて干渉成分の誤差を補正する。具体的には、d軸干渉成分の誤差は−ω×Lq×(Iq−Iq_lpf)であり、q軸干渉成分の誤差はω×Ld×(Id−Id_lpf)である。なお、ローパスフィルタ14を用いるのは、d軸の電流値Id及びq軸の電流値Iqには検出ノイズの他に高次高調波(6次や12次であり、過変調領域では高次成分が増大する)が含まれているからである。また、これらのd軸干渉成分の誤差及びq軸干渉成分の誤差をそのまま用いてもよいが、予期しない電流指令変動の場合にも非干渉誤差補正制御が破綻しないように、積分制御したものを補正値とするのが望ましい。非干渉誤差補正器18は、算出したq軸干渉誤差補正電圧vq_c及びd軸干渉誤差補正電圧vd_cを加算器24、26に出力する。
電流PI制御器20は、d軸電流指令値Idとd軸電流値Idとの偏差(Id−Id)及びq軸電流指令値Iq+とq軸電流値Iqとの偏差(Iq−Iq)に応じて所定ゲインによるPI(比例積分)演算を行ってd軸電圧指令値(d軸比例積分電圧)vd_pi及びq軸電圧指令値(q軸比例積分電圧)vq_piを出力する。
加算器24は、非干渉制御器22からのvq_iと非干渉誤差補正器18からのvq_cと電流PI制御器20からのvd_piとを加算することでd軸電圧指令値vdを算出し電圧振幅リニア補正器28に出力する。
加算器26は、非干渉制御器22からのvd_iと非干渉誤差補正器18からのvd_cと電流PI制御器20からのvq_piとを加算することでq軸電圧指令値vqを算出して電圧振幅リニア補正器28に出力する。
電圧振幅リニア補正器28は、加算器24からのd軸電圧指令値vd_iとq軸電圧指令値vq_iを線形補償してそれぞれvd_l、vq_lとしてdq軸/3相変換器30に出力する。電圧振幅リニア補正器28は、正弦波PWM制御時にはdq軸電圧指令の振幅を補正せず、過変調PWM制御時において電圧指令値と出力電圧が等しくなるように電圧指令値を補正する。
dq軸/3相変換器30は、レゾルバ35からの回転位置(回転角度)θを基準として電圧指令値vd_l、vq_lを3相電圧vu、vv、vwに変換してPWM発生器32に出力する。
PWM発生器32は、3相電圧vu、vv、vwと三角波とを比較することで3相電圧vu、vv、vwの振幅に対応するパルス幅を有するスイッチング指令を生成してインバータ34に出力する。ここで、3相電圧vu、vv、vwが基準となる三角波のピーク値よりも大きくなると、三角波の周期よりも長いパルス幅を有するスイッチング指令が生成される(過変調制御モード)。
インバータ34は、PWM発生器32からのスイッチング指令に応じてモータ36を駆動する。
電圧振幅計算器44は、加算器24、26からのvd、vqに基づいて線間電圧振幅vampを算出する。具体的には、
vamp=|vd|・cosφv+|vq|・sinφv
φv=tan−1(vq/vd)
により算出する。また、電圧位相(電圧指令位相)φvを算出する。電圧振幅計算器44は、算出した線間電圧振幅vampを電圧振幅リニア補正器28及び制御モード判定器46に出力する。また、電圧位相を同期PWM位相制御器42に出力する。
制御モード判定器46は、システム電圧(コンデンサ電圧)VHに対する線間電圧vampの比である変調率Kmdを算出し、この変調率Kmdに応じて正弦波PWM制御モードと過変調制御モードと矩形波電圧制御モードのいずれかを選択する。正弦波PWM制御モードでは正弦波状の電圧指令値と搬送波(三角波)との電圧比較に従って制御するものであり、一定期間内でその基本波成分が正弦波となるようにデューティ比が制御される。基本波成分振幅はインバータ入力電圧の0.61倍までしか高めることができない。過変調PWM制御モードでは、搬送波の振幅を縮小するように歪ませた上で正弦波PWM制御と同様の制御を行うものである。この結果、基本波成分を歪ませることができ、変調率を0.61〜0.78の範囲まで高めることができる。矩形波電圧制御モードでは、一定期間内で、ハイレベル期間及びローレベル期間の比が1:1の矩形波1パルス分をモータに印加するもので、変調率は0.78まで高められる。選択結果のtc_modeは同期PWM判定器38に供給される。
同期PWM判定器38は、選択結果tc_modeに基づいて過変調PWM制御を行うための同期数N_SYNCを算出して電圧振幅リニア補正器28及び同期PWM位相制御器42に出力する。
同期PWM位相制御器42は、同期数N_SYNC、及びレゾルバ35からの回転位置θ、並びに電圧位相φvに応じて過変調PWM制御において同期PWMの三角波と電気指令値の位相を制御すべく、キャリア周波数fcをPWM発生器32に出力する。なお、矩形波電圧制御モードでは、電圧位相φvに従って3相電圧指令値(矩形波パルス)vu、vv、vwを発生し、PWM発生器32は、これら矩形波のvu、vv、vwに従ってスイッチング指令をインバータ34に出力する。その結果、電圧位相φvに従った矩形波パルスがモータ36の各相電圧として印加される。矩形波電圧制御モードでは、トルクのフィードバック制御によりモータトルク制御を行うことができる。但し、矩形波制御モードではモータ印加電圧の操作量が位相のみとなるため、モータ印加電圧の振幅及び位相を操作量とできるPWM制御モードと比較してその制御応答性は低い。
図2に、非干渉制御器22の構成を示す。非干渉制御器22は、既述したようにd軸干渉成分及びq軸干渉成分を演算する。具体的には、非干渉制御器22は、乗算器22a、22d、22c、22e、22f及び加算器22bを有する。
乗算器22aは、d軸電流指令値Idとd軸インダクタンスLdとを乗算し、Id×Ldを出力する。
加算器22bは、Id×Ldと磁束鎖交数φを加算してId×Ld+φを出力する。
乗算器22cは、加算器22bの出力に角速度ωを乗算し、d軸干渉成分vd_i
として出力する。すなわち、
vd_i=ω(Id×Ld+φ)
である。
乗算器22dは、q軸電流指令値Iqとq軸インダクタンスLqとを乗算し、Iq×Lqを出力する。
乗算器22eは、乗算器22dからの出力にマイナスを乗じて−Iq×Lqを出力する。
乗算器22fは、乗算器22eからの出力に角速度ωを乗じてq軸干渉成分vq_iとして出力する。すなわち、
vq_i=−ω×Lq×Lq
である。
図3に、非干渉誤差補正器18の構成を示す。非干渉誤差補正器18は、差分器18a、18e、乗算器18b、18c、18f、18g、積分制御器18d、18hを有する。
差分器18aは、d軸電流指令値Idとd軸電流値Id_lpf(図では簡易的にIdと記す)との差分を演算し、Id−Id_lpfを出力する。
乗算器18bは、差分器18aからの出力にd軸インダクタンスLdを乗じ、Ld×(Id−Id_lpf)を出力する。
乗算器18cは、乗算器18bからの出力に角速度ωを乗じ、ω×Ld×(Id−Id_lpf)を出力する。
積分器18dは、乗算器18cからの出力を積分ゲインKiで積分(1/s)してvd_cとして出力する。すなわち、
vd_c=Ki/s・{ω×Ld×(Id−Id_lpf)}
である。
差分器18eは、q軸電流指令値Iqとq軸電流値Iq_lpf(図では簡易的にIqと記す)との差分を演算し、Iq−Iq_lpfを出力する。
乗算器18fは、差分器18eからの出力にq軸インダクタンスLqを乗じ、Lq×(Iq−Iq_lpf)を出力する。
乗算器18gは、乗算器18fからの出力に角速度ω及び−1を乗じ、−ω×Lq×(Iq−Iq_lpf)を出力する。
積分器18hは、乗算器18gからの出力を積分ゲインKiで積分(1/s)してvq_cとして出力する。すなわち、
vq_c=Ki/s・{−ω×Lq×(Iq−Iq_lpf)}
である。
図2及び図3におけるd軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqは、いずれもインダクタンスマップ16により設定される。
図4に、インダクタンスマップ16の一例を示す。インダクタンスマップ16は、入力されるd軸電流指令値Id及びq軸電流指令値Iqに対し、対応するd軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqを出力するためのテーブルである。テーブルは、入力値と出力値を規定したものであり、関数として規定することもできる。図では、関数としてマップを規定している。上のグラフはd軸インダクタンスのマップであり、下のグラフはq軸インダクタンスのマップである。両マップにおいて、横軸は電流指令位相φ=tan−1(Iq/Id)であり、実線、破線、一点鎖線はそれぞれ異なる電流値を示す。
このように、本実施形態では、非干渉誤差補正器18を設け、d軸干渉誤差補正電圧vd_cとq軸干渉成分誤差補正電圧Vq_cをそれぞれ、
vd_c=Ki/s・{ω×Ld×(Id−Id_lpf)}
vq_c=Ki/s・{−ω×Lq×(Iq−Iq_lpf)}
により算出し、これらの補正電圧を用いて、加算器24、26にて、
vd=vd_pi+vq_i+vq_c
vq=vq_pi+vd_i+Vd_c
により干渉成分誤差を補正してd軸電圧指令値及びq軸電圧指令値を算出する。インダクタンスとモータ角速度と電流偏差を積分制御して得られた非干渉成分誤差補正電圧を加算することで、トルク指令値(電流指令値)が急峻に変化した場合でも電流制御性の劣化を抑制することができる。また、トルク指令値をローパスフィルタ10を介して電流指令生成部12に供給することで、dq軸電流指令値が急峻に変化しないように制御しており、非干渉制御及び非干渉誤差補正制御の出力が急変せず、安定に動作できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態では、dq軸電流指令値の急減を抑制するためにトルク指令値Tに対してローパスフィルタ10をかけているが、このローパスフィルタ10の代わりに電流指令値Id、Iqにローパスフィルタをかけて非干渉誤差補正器18に供給してもよい。
図5に、この場合の構成を示す。トルク指令値Tはそのまま(ローパスフィルタ10をかけることなく)電流指令生成部12に供給される。電流指令生成部12と非干渉誤差補正器18との間にローパスフィルタ13が設けられる。電流指令生成部12からの電流指令値Id、Iqはローパスフィルタ13に供給され、高調波成分が除去される。
また、本実施形態では、インダクタンスマップ16を設け、電流指令値及び電流指令位相に応じたd軸インダクタンスとq軸インダクタンスを設定して非干渉制御器22に供給して干渉成分電圧を算出し、かつ、非干渉誤差補正器18で干渉成分誤差補正電圧を算出しているが、インダクタンスマップ16を用いなくてもよい。
図6に、この場合の構成を示す。非干渉制御器22は、ローパスフィルタ10からのトルク指令値Tと、回転数計算器40からの角速度ωとから、予め試験して得られたマップを用いてd軸干渉成分vd、q軸干渉成分vqを直接算出して出力する。−ω×Lq×Iq、ω×(Ld×Id×φ)を計算しておいた結果をマップとして保持してもよい。
非干渉誤差補正器18は、Ld、Lqを定数として既述した式により干渉成分誤差補正値を算出して出力する。
さらに、本実施形態では、非干渉誤差補正器18で積分制御しているが、比例積分制御してもよい。
図7に、この場合の非干渉誤差補正器18の構成を示す。図3の構成に加え、比例ゲインがKpの乗算器18i、18jが付加され、その出力をそれぞれ積分器18d、18hからの出力に加算器18m、18nで加算する。
また、本実施形態では、非干渉制御器22においてインダクタンスマップ16により設定されたd軸インダクタンスLd及びq軸インダクタンスLqを用いて相互干渉成分を算出しているが、非干渉誤差補正器18によりdq軸電圧指令値を補正できるのであるから、d軸インダクタンス及びq軸インダクタンスをある固定値として用いてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、d軸干渉成分及びq軸干渉成分を打ち消すために相互干渉成分を算出して出力するとともに、d軸インダクタンス及びq軸インダクタンスが変化するような場合においても、干渉成分の誤差を補正することで制御応答性の劣化を抑制することができる。
実施形態の全体構成図である。 図1における非干渉制御器の構成図である。 図1における非干渉誤差補正器の構成図である。 図1におけるインダクタンスマップの説明図である。 他の実施形態の全体構成図である。 さらに他の実施形態の構成図である。 非干渉誤差補正器の他の構成図である。 各制御モードの説明図である。 各制御モードの切替説明図である。
符号の説明
10 ローパスフィルタ、12 電流指令生成部、13 ローパスフィルタ、16 インダクタンスマップ、18 非干渉誤差補正器、22 非干渉制御器、32 PWM発生器、34 インバータ、36 モータ。

Claims (9)

  1. 交流電動機を駆動するインバータと、
    前記インバータをスイッチング制御する制御手段であって、トルク指令値に応じたd軸電圧指令値及びq軸電圧指令値を演算する制御手段と、
    を有する交流電動機の制御装置であって、
    前記制御手段は、
    前記トルク指令値に応じたd軸電流指令値及びq軸電流指令値を生成する生成手段と、
    前記d軸電流指令値及び前記q軸電流指令値に応じた相互干渉成分を算出する干渉成分算出手段と、
    前記d軸電流指令値と前記d軸電流値との偏差、前記q軸電流指令値と前記q軸電流値との偏差、d軸インダクタンス、q軸インダクタンス、前記交流電動機の角速度とに応じて、前記相互干渉成分の誤差を算出して前記相互干渉成分を補正する干渉成分誤差補正手段と、
    を有することを特徴とする交流電動機の制御装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記干渉成分誤差補正手段は、積分制御により前記干渉成分誤差を補正することを特徴とする交流電動機の制御装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    前記干渉成分誤差補正手段は、比例積分制御により前記干渉成分誤差を補正することを特徴とする交流電動機の制御装置。
  4. 請求項1記載の装置において、さらに、
    前記トルク指令値の高調波成分を除去して前記生成手段に供給するローパスフィルタと、
    を有し、前記生成手段は、前記ローパスフィルタからのトルク指令値に応じて前記d軸電流指令値及び前記q軸電流指令値を生成することを特徴とする交流電動機の制御装置。
  5. 請求項1記載の装置において、さらに、
    前記d軸電流指令値及び前記q軸電流指令値の高調波成分を除去して前記干渉成分算出手段及び前記干渉成分誤差補正手段に供給するローパスフィルタ
    を有することを特徴とする交流電動機の制御装置。
  6. 請求項1記載の装置において、さらに、
    前記d軸電流指令値及び前記q軸電流指令値に応じ、前記d軸電流指令値と前記q軸電流指令値の位相と振幅の関数としてd軸インダクタンス及びq軸インダクタンスをそれぞれ設定したマップ
    を有し、前記干渉成分誤差補正手段は、前記マップにより設定された前記d軸インダクタンス及び前記q軸インダクタンスを用いて前記相互干渉成分の誤差を算出することを特徴とする交流電動機の制御装置。
  7. 請求項6記載の装置において、
    前記干渉成分算出手段は、前記d軸電流指令値、前記q軸電流指令値、前記マップにより設定された前記d軸インダクタンス及び前記q軸インダクタンス、前記交流電動機の角速度とに応じて前記相互干渉成分を算出することを特徴とする交流電動機の制御装置。
  8. 請求項1記載の装置において、
    前記干渉成分算出手段は、前記d軸電流指令値、前記q軸電流指令値、設定された前記d軸インダクタンス及び前記q軸インダクタンス、前記交流電動機の角速度とに応じて前記相互干渉成分を算出することを特徴とする交流電動機の制御装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の装置において、
    前記制御手段は、さらに、
    前記d軸電圧指令値及び前記q軸電圧指令値に応じ、電圧指令が基準三角波のピーク値の範囲内である正弦波PWM制御モードと、電圧指令が基準三角波のピーク値を超える過変調モードと、矩形波電圧制御モードを切り替えて前記インバータをスイッチング制御するモード切替手段
    を有することを特徴とする交流電動機の制御装置。
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