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JP2010114776A - 音響トランスデューサ - Google Patents

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JP2010114776A
JP2010114776A JP2008287043A JP2008287043A JP2010114776A JP 2010114776 A JP2010114776 A JP 2010114776A JP 2008287043 A JP2008287043 A JP 2008287043A JP 2008287043 A JP2008287043 A JP 2008287043A JP 2010114776 A JP2010114776 A JP 2010114776A
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JP2008287043A
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English (en)
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Yasuaki Yasumoto
本 恭 章 安
Naoko Yanase
瀬 直 子 梁
Ryoichi Ohara
原 亮 一 尾
Shingo Masuko
子 真 吾 増
Kenya Sano
野 賢 也 佐
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

【課題】メンブレンを有する音響トランスデューサに関し、メンブレン裏面の音圧の制御と音響トランスデューサの感度の向上とを両立する。
【解決手段】基板の裏面に形成され、音響容量として機能する裏面空洞(201)と、前記基板の表面側に開口され、前記裏面空洞の側方に位置し、音響抵抗として機能する通気孔(2021,2022)と、前記裏面空洞の側方に位置し、前記裏面空洞と前記通気孔とを連絡する連絡路(2031,2032)と、が設けられた基板(111)と、前記基板の表面に形成され、前記裏面空洞の上部に位置し、前記通気孔の側方に位置する音響素子(112)と、を備えることを特徴とする音響トランスデューサ。
【選択図】図1

Description

本発明は、音響トランスデューサに関し、例えば、メンブレン構造を有する音響トランスデューサの通気構造に関する。
近年需要が拡大している音響トランスデューサの例として、携帯機器用の小型マイクロフォンが挙げられる。従来、携帯機器用の小型マイクロフォンとしては、エレクトレット膜と呼ばれる特殊な有機膜を用いたECM(Electret Condenser Microphone)が主流であった。しかしながら、ECMには、リフロー耐性を持たない、小型化すると感度が低下する、等の問題があった。
一方で近年、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて製造されるSi(シリコン)マイクロフォンが開発された。Siマイクロフォンは、小型かつ高感度であるのに加えて、リフローによる実装が可能であるため、急速に普及しつつある。
現在開発がなされているMEMSマイクロフォンでは、音圧を検知して振動するダイアフラムと、バックプレートと呼ばれる背面電極との間の静電容量の変化を検知する。このマイクロフォンでは、ダイアフラムとバックプレートとの間にDCバイアスが印加され、両者の間隔が音圧により変化すると、蓄積電荷の電荷量が変化する。当該マイクロフォンでは、当該電荷量の変化を検出することで、音圧を検出するのが一般的である。この方法では、小型化による感度の低下を、ダイアフラムとバックプレートとの間隔を狭めることで防ぐことができ、小型化に有利といえる。
また、音圧を検出する別の方法として、圧電体を用いる手法が提案されている。この手法では、圧電体を含む1枚のメンブレンを用意し、音圧によりメンブレンに生じたたわみを、圧電体を挟む電極間に生じる電位差により検出することになる。この手法では、1枚のメンブレンのみを用意すればよいため、音響トランスデューサの製造プロセスが、静電検出型の場合に比べて単純なものとなる。
圧電体の例としては、AlN,ZnO,PZT等の強誘電体が挙げられる。この中では特に、AlNが、LSIプロセスに対し高い整合性を有する。十分な圧電性を発揮するためには、AlNは、高度にc軸配向した結晶性を有する必要がある。そのためには、下部電極の選択や、圧電体加工前の処理が重要なポイントとなる。
圧電体を用いた音響トランスデューサでは、外部からの音圧により生じたメンブレンのたわみにより、メンブレン裏面にも音圧が発生する。音響トランスデューサの特性は、この音圧を上手に逃がす方法に大いに依存している。メンブレン裏面に発生した音圧が、メンブレンを振動させ、音響トランスデューサの特性低下を招くことのないよう、メンブレン裏面の音圧を制御する仕組みや構造が望まれている。
従来の音響トランスデューサでは、メンブレンを貫通する通気孔を設けることで、メンブレン裏面で発生した音圧を逃がしている。しかしながら、このような通気孔には、音波がキャビティ内に回り込み、音響トランスデューサの感度が低下するという問題がある。このように、上記の通気孔には、音圧を逃がすという利点がある反面、音波が回り込むという欠点があり、音圧の問題と音波の問題とがトレードオフの関係にある。メンブレンを貫通する通気孔の存在は、メンブレンの動きを少なくし、音響トランスデューサの感度の向上の足かせとなる。
なお、特許文献1には、シリコンマイクロホンチップと、キャビティ用の開口部を持つ回路基板と、受音用の開口部を持つケーシングとを備えるマイクロホンチップパッケージの例が記載されている。
また、特許文献2には、音響センサチップとハウジングとの間に背室が形成され、背室と外部との間の音響抵抗を設定する通気孔が音響センサチップの支持部に設けられている音響センサの例が記載されている。
特開2007−60285号公報 特開2006−325034号公報
本発明は、メンブレンを有する音響トランスデューサに関し、メンブレン裏面の音圧の制御と音響トランスデューサの感度の向上とを両立することを課題とする。
本発明の一の態様は例えば、基板の裏面に形成され、音響容量として機能する裏面空洞と、前記基板の表面側に開口され、前記裏面空洞の側方に位置し、音響抵抗として機能する通気孔と、前記裏面空洞の側方に位置し、前記裏面空洞と前記通気孔とを連絡する連絡路と、が設けられた基板と、前記基板の表面に形成され、前記裏面空洞の上部に位置し、前記通気孔の側方に位置する音響素子と、を備えることを特徴とする音響トランスデューサである。
本発明によれば、メンブレンを有する音響トランスデューサに関し、メンブレン裏面の音圧の制御と音響トランスデューサの感度の向上とを両立することが可能になる。
本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の音響トランスデューサ101の側方断面図である。図1の音響トランスデューサ101は、SOI(Semiconductor On Insulator)基板111と、圧電素子112と、リッド113とを備える。SOI基板111は、本発明の基板の例に相当し、圧電素子112は、本発明の音響素子の例に相当する。
SOI基板111は、半導体基板121と、埋込絶縁膜122と、半導体層123とを備える。半導体基板121はここでは、シリコン基板である。埋込絶縁膜122はここでは、シリコン酸化膜である。半導体層123はここでは、シリコン層である。図1では、SOI基板111の表面がS1で示され、SOI基板111の裏面がS2で示されている。本実施形態の埋込絶縁膜122は、後述の空洞や孔を形成する際に、エッチングストッパ膜として利用される。埋込絶縁膜122は、エッチングストッパ膜として利用可能な膜であれば、絶縁膜以外の膜としても構わない。このような膜の例としては、メタル膜が挙げられる。
圧電素子112は、下部電極131と、圧電膜132と、上部電極133とを備える。下部電極131は、SOI基板111の表面S1に形成されている。下部電極131はここでは、半導体層123内に形成された活性層である。下部電極131は、メタル電極としてもよいが、活性層とする方が製造工程が少なくて済む。図1では、下部電極131用のコンタクトプラグがPで示されている。圧電膜132は、下部電極131上に形成されている。圧電膜132はここでは、AlN(アルミニウムナイトライド)膜である。上部電極133は、圧電膜132上に形成されている。上部電極133はここでは、Al(アルミニウム)電極である。
なお、上記活性層(下部電極131)は、半導体層123の表面へのイオン注入により形成される。上記活性層は例えば、半導体層123の表面にイオン注入マスクパターンを形成し、半導体層123にP(リン)イオンを打ち込むことで形成される。Pイオンの打ち込み条件は例えば、180keV及び1×1015atoms/cm2とする。これにより、圧電素子112の下部電極131として機能する活性層が形成される。
リッド113は、SOI基板111の裏面S2に形成されている。SOI基板111とリッド113は、接着剤141により接着されている。
本実施形態の音響トランスデューサ101は、MEMSマイクロフォンとなっている。図1では、圧電素子112を含むメンブレンがMで示されている。メンブレンMは、図1に示すように、音響容量CMとして機能する。
SOI基板111には、図1に示すように、裏面空洞201と、第1及び第2の通気孔2021,2022と、第1及び第2の連絡路2031,2032とが設けられている。
裏面空洞201は、SOI基板111の裏面S2に形成されており、圧電素子112の下部に位置している。本実施形態では、圧電素子112の下部に裏面空洞201を設けることで、圧電素子112を含むメンブレンMが形成されている。裏面空洞201は、図1に示すように、音響容量C1として機能する。
第1及び第2の通気孔2021,2022は、SOI基板111の表面S1に開口されており、裏面空洞201の側方に位置している。本実施形態では、これらの通気孔2021,2022は、圧電素子112を貫通する位置ではなく、圧電素子112の側方に形成されている。通気孔2021,2022はそれぞれ、図1に示すように、音響抵抗R1,R2として機能する。
第1及び第2の連絡路2031,2032は、SOI基板111の裏面S2に形成されており、裏面空洞201の側方に位置している。第1の連絡路2031は、裏面空洞201と第1の通気孔2021とを連絡しており、第2の連絡路2032は、裏面空洞201と第2の通気孔2022とを連絡している。このように、本実施形態では、裏面空洞201と通気孔2021,2022は、直接的には繋がっておらず、連絡路2031,2032を介して間接的に繋がっている。
本実施形態では、第1の連絡路2031は、通気孔2021側に位置する第1の連絡空洞2111と、裏面空洞201側に位置する第1の連絡孔2121とを有する。また、第2の連絡路2032は、通気孔2022側に位置する第2の連絡空洞2112と、裏面空洞201側に位置する第2の連絡孔2122とを有する。連絡空洞2111,2112はそれぞれ、図1に示すように、音響容量C2,C3として機能する。また、連絡孔2121,2122はそれぞれ、図1に示すように、音響抵抗R3,R4として機能する。
図1の音響トランスデューサ101の音響容量及び音響抵抗に関する等価回路を、図2Aに示す。図2Aでは、構成Xと構成YとCMとが並列接続され、これらとC1とが直列接続されている。構成Xでは、R1とC2とR3とが直列接続されており、構成Yでは、R2とC3とR4とが直列接続されている。
以上のように、本実施形態では、SOI基板111の表面S1に通気孔2021,2022が開口されている。これにより、本実施形態では、メンブレン裏面で発生した音圧を逃がすことができる。加えて、本実施形態では、通気孔2021,2022が、圧電素子112を貫通する位置ではなく、圧電素子112の側方に形成されている。上述のように、メンブレンを貫通する通気孔の存在は、メンブレンの動きを少なくし、音響トランスデューサの感度の向上の足かせとなる。本実施形態によれば、通気孔2021,2022を圧電素子112の側方に設けることで、このような問題を解消することができる。
このように、本実施形態によれば、メンブレン裏面の音圧の制御と、音響トランスデューサ101の感度の向上とを両立することが可能になる。
また、本実施形態では、裏面空洞201と通気孔2021,2022とを連絡路2031,2032を介して接続する構造を採用している。これにより、通気孔2021,2022を、裏面空洞201とは離して、圧電素子112の側方に形成することが可能となっている。本実施形態の連絡路2031,2032は、圧電素子112の表面と裏面空洞201との間の圧力ダンパーとして作用する。これにより、メンブレンMのたわみが良くなる。
また、上述のように、本実施形態では、通気孔2021,2022は、圧電素子112を貫通する位置ではなく、圧電素子112の側方に形成されている。これにより、本実施形態では、通気孔が圧電素子を貫通する場合と比べて、圧力ダンピング特性の有効幅が広くなり、音響トランスデューサ101の特性の大幅な向上が実現される。
従来の音響トランスデューサでは、通気孔が圧電素子内に形成されていたため、感度の点で問題があった。一方、本実施形態の音響トランスデューサ101では、図1に示すように、通気孔2021,2022を圧電素子112から離れた位置に形成することで、感度の向上を図っている。本実施形態では更に、連絡空洞2111,2112と連絡孔2121,2122をそれぞれ音響容量と音響抵抗とし、これらを圧電素子112の表面と裏面空洞201との間の圧力ダンパーとして作用させている。
メンブレンMに音の振動が効率よく集中するためには、音響容量CMが、音響容量C1,C2,C3に比べて小さいことが必要である。ここで、メンブレンM,裏面空洞201,第1の連絡空洞2111,第2の連絡空洞2112の音響インピーダンスをそれぞれ、ZM、Z1,Z2,Z3とすると、音響インピーダンスZMは、音響インピーダンスZ1,Z2,Z3に比べて大きいことが必要である。
音響抵抗R1,R2を高めるためには、通気孔2021,2022の断面積を狭くするか、長さを長くする必要がある。断面積の微細化は、歩留まりの低下との間にトレードオフの関係があり下限があるため、音響抵抗R1,R2は、通気孔2021,2022の長さにより調節するのが望ましい。
しかしながら、通気孔2021,2022の長さは、半導体層123及び埋込絶縁膜122の厚さに相当するため、その調節には限界がある。通気孔2021,2022の長さは通常、10μm以下と短い。また、エッチャーの寸法制御性から、上記断面積の径あるいは幅は、2μm以上、望ましくは5μm以上が好ましい。このように、音響トランスデューサ101の音響抵抗を、通気孔2021,2022の断面積や長さの設定により制御するのは難しい。
これに対し、連絡孔2121,2122は、SOI基板111の水平方向にその長さをとることが可能である。その長さは例えば、200μmとすることが可能である。更には、直線パターンと直角パターンを組み合わせて連絡孔2121,2122を迷路状にすることにより、上記長さを更に延長することも可能である。また、連絡孔2121,2122の幅は、SOI基板111の裏面S2に浅いトレンチを形成することで狭くでき、エッチャーの寸法制御性からも微細化が容易である。
図3及び図4は、図1の音響トランスデューサ101の製造工程図である。
まず、SOI基板111を用意する(図3A)。SOI基板111はここでは、6インチウエハとする。次に、SOI基板111の表面S1に、位置合わせ用のマークパターンを形成する。マークパターンは、シリコン層である半導体層123の表面に、ドライエッチングにより形成される。
当該ドライエッチングは、シリコンを加工可能な任意の方法で行うことができる。当該ドライエッチングはここでは、CF4,CHF3等のガスを使用したRIE(Reactive Ion Etching)エッチャーにより行う。当該エッチング用のエッチングマスクとしては、通常のフォトレジストを使用可能である。エッチングマスクとしてここでは、厚さ1.3μmのノボラック系i線ポジレジストを使用する。エッチング深さは、使用するステッパーの性能に適した150nmとする。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びSH洗浄処理により剥離する。
次に、半導体層123の表面に、下部電極131を、イオン注入により形成する(図3A)。下部電極131は、半導体層123の表面にイオン注入マスクパターンを形成し、半導体層123にP(リン)イオンを打ち込むことで形成される。イオン注入マスクパターンは、上記のポジレジストを使用して形成する。Pイオンの打ち込み条件は、180keV及び1×1015atoms/cm2とする。イオン注入後、ポジレジストマスクをアッシャー及びSH洗浄処理により剥離する。
次に、下部電極131上に、圧電膜132を、スパッタにより堆積する(図3A)。圧電膜132の材料はAlN、厚さは1000nmとする。スパッタ装置としては、膜応力のウエハ面内分布が±50MPa以下となるような装置を使用する。次に、圧電膜132を、メンブレン形状に加工する。この際、下部電極131用のコンタクトホールも形成する。圧電膜132の加工は、上記のポジレジストで加工パターンを形成した後、Cl2,BCl3等のガスを使用したRIEエッチャーにより行う。この際、エッチング速度や加工断面形状を制御するために、Ar,O2,N2等のガスを更に加えてもよい。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びフォトレジスト剥離液処理により剥離する。
次に、圧電膜132上に、上部電極133の電極材料を、スパッタにより堆積する(図3A)。当該電極材料はAl、当該電極材料の厚さは500nmとする。次に、当該電極材料を、上部電極133や、下部電極131用のコンタクトプラグPに加工する。当該電極材料の加工は、上記のポジレジストで加工パターンを形成した後、Cl2,BCl3等のガスを使用したRIEエッチャーにより行う。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びフォトレジスト剥離液処理により剥離する。
このようにして、本実施形態では、SOI基板111の表面S1に圧電素子112が形成される(図3A)。
次に、SOI基板111の表面S1に、通気孔2021,2022を開口する(図3B)。本実施形態では、通気孔2021,2022を、圧電素子112の側方に形成する。通気孔2021,2022の加工は、上記のポジレジストで加工パターンを形成した後、C48及びSF6ガスを使用したボッシュ方式のD−RIE(Deep Reactive Ion Etching)にて行う。通気孔2021,2022の加工は、Cl2,BCl3等のガスを使用したRIEエッチャーにより行っても構わない。通気孔2021,2022を形成する際のエッチングでは、埋込絶縁膜122がエッチングストッパ膜として利用され、半導体層123がエッチングされる。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びフォトレジスト剥離液処理により剥離する。
次に、SOI基板111の裏面S2に、裏面空洞201及び連絡路2031,2032を形成する(図4A)。本実施形態では、裏面空洞201を、圧電素子112の下部に形成し、連絡路2031,2032を、通気孔2021,2022の下部周辺に形成する。これらの加工は、上記のポジレジストで厚さ5μmの加工パターンを形成した後、C48及びSF6ガスを使用したボッシュ方式のD−RIEにて行う。これらを形成する際のエッチングでは、埋込絶縁膜122がエッチングストッパ膜として利用され、半導体基板121がエッチングされる。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びフォトレジスト剥離液処理により剥離する。
なお、本実施形態では、裏面空洞201及び連絡空洞2111,2112の深さは、400μmなのに対し、連絡孔2121,2122の深さは、1μmとする。そのため、本実施形態では、連絡孔2121,2122の加工は、裏面空洞201及び連絡空洞2111,2112の加工とは別に行う。本実施形態では、上記D−RIEに先立ち、厚さ5μmのポジレジストマスクを形成し、連絡孔2121,2122の加工を、塩素系RIEによるドライエッチングにて行う。
次に、裏面空洞201及び通気孔2021,2022の底部に残る埋込絶縁膜122を除去する(図4B)。これにより、メンブレンMの下部の埋込絶縁膜122が除去されると共に、通気孔2021,2022と連絡路2031,2032とが繋がる。これらの加工は、C48及びO2ガスを使用したRIEエッチャーにより行う。
次に、SOI基板111をダイシングにより音響トランスデューサ101ごとに個片化し、各個片の裏面にリッド113を接合する(図4B)。当該接合では、リッド113上にAuSiパターンを形成し、個片化されたSOI基板111の裏面S2にリッド113を加熱接合する。AuSiパターンの代わりに、Auパターンや、エポキシ等のレジンを用いてもよい。
ここで、第1実施形態と比較例との比較を行う。図5は、比較例の音響トランスデューサ101の側方断面図である。
図1に示す第1実施形態では、通気孔2021,2022が、圧電素子112を貫通する位置ではなく、圧電素子112の側方に形成されている。これに対し、図5に示す比較例では、通気孔2021,2022が、圧電素子112内に形成されており、圧電素子112を貫通している。また、第1実施形態では、連絡路2031,2032が設けられているのに対し、比較例では、連絡路2031,2032は設けられていない。
図6は、第1実施形態及び比較例の音響トランスデューサ101の感度−周波数特性を表す。図6の横軸は、音の周波数を表し、図6の縦軸は、音響トランスデューサ101の感度を表す。図6において、曲線Xは、第1実施形態についての実験結果を表し、曲線Yは、比較例についての実験結果を表す。
図6では、矢印Aで示すように、第1実施形態の音響トランスデューサ101の感度が、比較例の音響トランスデューサ101の感度よりも高くなっていることが解る。これは、圧力ダンパーの効果や、ばね常数低下の効果等によるものである。
また、図6では、矢印Bで示すように、第1実施形態の音響トランスデューサ101が検出可能な最低周波数が、比較例の音響トランスデューサ101が検出可能な最低周波数よりも低くなっていることが解る。これは、第1実施形態における音響抵抗が、比較例における音響抵抗よりも高いこと等によるものである。
以上のように、本実施形態では、裏面空洞201が圧電素子112の下部に形成され、通気孔2021,2022が圧電素子112の側方に形成され、裏面空洞201と通気孔2021,2022とが連絡路2031,2032により連絡される。これにより、本実施形態では、メンブレン裏面の音圧の制御と、音響トランスデューサ101の感度の向上とを両立することが可能になる。
以下、第2から第9実施形態の音響トランスデューサ101について説明する。第2から第9実施形態は、第1実施形態の変形例であり、第2から第9実施形態については、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態の音響トランスデューサ101の側方断面図である。
本実施形態では、第1及び第2の連絡路2031,2032はそれぞれ、第1及び第2の連絡空洞2111,2112を有する。連絡空洞2111,2112はそれぞれ、図7に示すように、音響容量C2,C3として機能する。本実施形態では、図1に示す連絡孔2121,2122の部分の断面積が十分に広くなっており、図1に示す音響抵抗R3,R4はほぼ0になっている。
図7の音響トランスデューサ101の音響容量及び音響抵抗に関する等価回路を、図2Bに示す。図2Bでは、構成Xと構成YとCMとが並列接続され、これらとC1とが直列接続されている。構成Xでは、R1とC2とが直列接続されており、構成Yでは、R2とC3とが直列接続されている。
図7の音響トランスデューサ101は、図3及び図4に示す製造工程により製造可能である。但し、図4Aの工程において、第1実施形態では、連絡孔2121,2122の深さを1μmとするのに対し、第2実施形態では、これらに相当する部分の深さを200μmとする。そして、第2実施形態では、上記部分のマスク開口寸法を、裏面空洞201及び連絡空洞2111,2112のマスク開口寸法200μmに比べて極端に短い1μmとすることにより生じるローディング効果エッチングを利用し、上記部分を、裏面空洞201及び連絡空洞2111,2112と同時にD−RIEにより加工する。
ここで、第2実施形態と上述の比較例との比較を行う。
図8は、第2実施形態及び比較例の音響トランスデューサ101の感度−周波数特性を表す。図8において、曲線Xは、第2実施形態についての実験結果を表し、曲線Yは、比較例についての実験結果を表す。
図8では、矢印Aで示すように、第2実施形態の音響トランスデューサ101の感度が、比較例の音響トランスデューサ101の感度よりも高くなっていることが解る。第1実施形態と同様である。
また、図8では、矢印Bで示すように、第2実施形態の音響トランスデューサ101が検出可能な最低周波数が、比較例の音響トランスデューサ101が検出可能な最低周波数よりも低くなっていることが解る。これも、第1実施形態と同様である。
以上のように、本実施形態では、第1実施形態と同様に、裏面空洞201が圧電素子112の下部に形成され、通気孔2021,2022が圧電素子112の側方に形成され、裏面空洞201と通気孔2021,2022とが連絡路2031,2032により連絡される。これにより、本実施形態では、第1実施形態と同様に、メンブレン裏面の音圧の制御と、音響トランスデューサ101の感度の向上とを両立することが可能になる。
また、本実施形態では、第1実施形態とは異なる連絡路2031,2032の構成を採用する。本実施形態には例えば、連絡孔2121,2122に相当する部分を、裏面空洞201及び連絡空洞2111,2112と同時に加工可能であるという利点がある。一方、第1実施形態には例えば、音響トランスデューサ101の音響抵抗を調節するのが比較的容易であるという利点がある。
(第3及び第4実施形態)
図9は、第3実施形態の音響トランスデューサ101の側方断面図である。
本実施形態では、第1及び第2の連絡路2031,2032はそれぞれ、第1及び第2の連絡孔2121,2122を有する。連絡孔2121,2122はそれぞれ、図9に示すように、音響抵抗R3,R4として機能する。本実施形態では、図1に示す連絡空洞2111,2112は形成されておらず、図1に示す音響容量C2,C3はほぼ0になっている。また、本実施形態では、第1及び第2の通気路2021,2022が、SOI基板111を貫通している。
図10は、第4実施形態の音響トランスデューサ101の側方断面図である。
第4実施形態の音響トランスデューサ101は、第3実施形態の音響トランスデューサ101と同様の構成を有する。但し、第4実施形態では、第1及び第2の連絡孔2121,2122がそれぞれ、第1及び第2の通気路2021,2022を貫通している。一方、第3実施形態では、第1及び第2の連絡孔2121,2122はそれぞれ、第1及び第2の通気路2021,2022を貫通していない。
図9,図10の音響トランスデューサ101の音響容量及び音響抵抗に関する等価回路を、図2Cに示す。図2Cでは、構成Xと構成YとCMとが並列接続され、これらとC1とが直列接続されている。構成Xでは、R1とR3とが直列接続されており、構成Yでは、R2とR4とが直列接続されている。
以上のように、第3及び第4実施形態では、第1実施形態と同様に、裏面空洞201が圧電素子112の下部に形成され、通気孔2021,2022が圧電素子112の側方に形成され、裏面空洞201と通気孔2021,2022とが連絡路2031,2032により連絡される。これにより、第3及び第4実施形態では、第1実施形態と同様に、メンブレン裏面の音圧の制御と、音響トランスデューサ101の感度の向上とを両立することが可能になる。
また、第3及び第4実施形態では、第1実施形態とは異なる連絡路2031,2032の構成を採用する。第3及び第4実施形態には例えば、連絡空洞2111,2112を形成する工程が不要になるという利点がある。一方、第1実施形態には例えば、音響トランスデューサ101の音響容量を調節するのが比較的容易になるという利点がある。音響容量の調節が容易になれば、音響容量CMを音響容量C1,C2,C3に比べて小さくすることで、メンブレンMに音の振動を効率よく集中させやすくなる。
(第5実施形態)
図11は、第5実施形態の音響トランスデューサ101の側方断面図である。図11の音響トランスデューサ101は、基板311と、音響素子312と、リッド113とを備える。基板311は、本発明の基板の例に相当し、音響素子312は、本発明の音響素子の例に相当する。
基板311は、半導体基板121と、シリコン酸化膜322と、ポリシリコン層323とを備える。半導体基板121はここでは、シリコン基板である。図11では、基板311の表面がS1で示され、基板311の裏面がS2で示されている。本実施形態では、半導体基板121とポリシリコン層323との間に、シリコン酸化膜322を介在させているが、例えば、シリコン酸化膜322以外の絶縁膜を介在させても構わない。
音響素子312は、下部電極131と、静電キャビティ332と、上部電極133と、第1の絶縁膜334と、第2の絶縁膜335とを備える。下部電極131は、基板311の表面S1に形成されている。下部電極131はここでは、ポリシリコン層323内に形成された活性層である。下部電極131は、メタル電極としてもよいが、活性層とする方が製造工程が少なくて済む。上部電極133は、下部電極131の上方に静電キャビティ332を介して形成されている。上部電極133はここでは、Al(アルミニウム)電極又はTi(チタン)電極である。
第1の絶縁膜334はここでは、シリコン窒化膜である。上部電極133は、第1の絶縁膜334の下面に形成され、第1の絶縁膜334により支持されている。第2の絶縁膜335はここでは、TEOS膜である。第2の絶縁膜335は、静電キャビティ332の側方において、下部電極131と上部電極133との間に介在している。
なお、上記活性層(下部電極131)は、ポリシリコン層323の表面へのイオン注入により形成される。上記活性層は例えば、ポリシリコン層323の表面にイオン注入マスクパターンを形成し、ポリシリコン層323にP(リン)イオンを打ち込むことで形成される。Pイオンの打ち込み条件は例えば、180keV及び1×1015atoms/cm2とする。これにより、音響素子312の下部電極131として機能する活性層が形成される。
リッド113は、基板311の裏面S2に形成されている。基板311とリッド113は、接着剤141により接着されている。
本実施形態の音響トランスデューサ101は、静電方式のMEMSマイクロフォンとなっている。図11では、ポリシリコン層323と下部電極131とを含むメンブレンがMで示されている。メンブレンMは、図11に示すように、音響容量CMとして機能する。
基板311には、図11に示すように、裏面空洞201と、第1及び第2の通気孔2021,2022と、第1及び第2の連絡路2031,2032とが設けられている。
裏面空洞201は、基板311の裏面S2に形成されており、音響素子312の下部に位置している。本実施形態では、音響素子312の下部に裏面空洞201を設けることで、ポリシリコン層323と下部電極131とを含むメンブレンMが形成されている。裏面空洞201は、図11に示すように、音響容量C1として機能する。
第1及び第2の通気孔2021,2022は、基板311の表面S1側に開口されており、裏面空洞201の側方に位置している。本実施形態では、これらの通気孔2021,2022は、音響素子312を貫通する位置ではなく、音響素子312の側方に形成されている。通気孔2021,2022は、音響素子312の側方において、基板311、第1の絶縁膜334、第2の絶縁膜335等を貫通している。通気孔2021,2022はそれぞれ、図11に示すように、音響抵抗R1,R2として機能する。
第1及び第2の連絡路2031,2032は、基板311の裏面S2に形成されており、裏面空洞201の側方に位置している。第1の連絡路2031は、裏面空洞201と第1の通気孔2021とを連絡しており、第2の連絡路2032は、裏面空洞201と第2の通気孔2022とを連絡している。このように、本実施形態では、裏面空洞201と通気孔2021,2022は、直接的には繋がっておらず、連絡路2031,2032を介して間接的に繋がっている。
本実施形態では、第1及び第2の連絡路2031,2032はそれぞれ、第1及び第2の連絡孔2121,2122を有する。連絡孔2121,2122はそれぞれ、図11に示すように、音響抵抗R3,R4として機能する。
本実施形態では更に、上部電極133及び第1の絶縁膜334に、多数の通気孔401が形成されている。これらの通気孔401は、上部電極133と第1の絶縁膜334とを貫通しており、静電キャビティ332と外部とを連絡している。
図11の音響トランスデューサ101の音響容量及び音響抵抗に関する等価回路を、図2Dに示す。図2Dでは、構成Xと構成YとCMとが並列接続され、これらとC1とが直列接続されている。構成Xでは、R1とR3とが直列接続されており、構成Yでは、R2とR4とが直列接続されている。
図12及び図13は、図11の音響トランスデューサ101の製造工程図である。
まず、シリコン基板である半導体基板121を用意する(図12A)。半導体基板121はここでは、6インチウエハとする。次に、半導体基板121上に、シリコン酸化膜322を形成する。次に、シリコン酸化膜322上に、ポリシリコン層323を形成する。こうして、基板311が形成される(図12A)。次に、基板311の表面S1に、位置合わせ用のマークパターンを形成する。マークパターンは、ポリシリコン層323の表面に、ドライエッチングにより形成される。
当該ドライエッチングは、ポリシリコンを加工可能な任意の方法で行うことができる。当該ドライエッチングはここでは、CF4,CHF3等のガスを使用したRIEエッチャーにより行う。当該エッチング用のエッチングマスクとしては、通常のフォトレジストを使用可能である。エッチングマスクとしてここでは、厚さ1.3μmのノボラック系i線ポジレジストを使用する。エッチング深さは、使用するステッパーの性能に適した150nmとする。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びSH洗浄処理により剥離する。
次に、ポリシリコン層323の表面に、下部電極131を、イオン注入により形成する(図12A)。下部電極131は、ポリシリコン層323の表面にイオン注入マスクパターンを形成し、ポリシリコン層323にP(リン)イオンを打ち込むことで形成される。イオン注入マスクパターンは、上記のポジレジストを使用して形成する。Pイオンの打ち込み条件は、180keV及び1×1015atoms/cm2とする。イオン注入後、ポジレジストマスクをアッシャー及びSH洗浄処理により剥離する。
次に、下部電極131上に、第2の絶縁膜335を、TEOS−CVD(Chemical Vapor Deposition)により堆積する(図12A)。第2の絶縁膜335の材料はTEOS、厚さは300nmとする。次に、第2の絶縁膜335を、メンブレン形状等を含む所定の形状に加工する。第2の絶縁膜335の加工は、上記のポジレジストで加工パターンを形成した後、CF4ガスを使用したドライエッチャーにより行う。この際、エッチング速度や加工断面形状を制御するために、Ar,O2,N2等のガスを更に加えてもよい。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びSH洗浄処理により剥離する。
次に、下部電極131及び第2の絶縁膜335上に、静電キャビティ332(図12A)用の犠牲層を塗布する。当該犠牲層の材料は感光性ポリイミド樹脂、厚さは5μmとする。次に、当該犠牲層をリソグラフィにより加工して、犠牲層パターンを形成する。
次に、当該犠牲層パターン上に、上部電極133の電極材料を、スパッタにより堆積する(図12A)。当該電極材料はTi、当該電極材料の厚さは100nmとする。次に、当該電極材料を、上部電極133に加工する。当該電極材料の加工は、上記のポジレジストで加工パターンを形成した後、塩素系ドライエッチングにて行う。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びフォトレジスト剥離液処理により剥離する。
次に、上部電極133上に、第1の絶縁膜334を堆積する(図12A)。第1の絶縁膜334の材料はシリコン窒化物、厚さは300nmとする。次に、第1の絶縁膜334を、上部電極133の取り出し口を含む所定の形状に加工する。第1の絶縁膜334の加工は、上記のポジレジストで加工パターンを形成した後、CF4ガスを使用したドライエッチャーにより行う。次に、第2の絶縁膜335を、下部電極131の取り出し口や通気孔2021,2022のパターンを含む所定の形状に加工する。第2の絶縁膜335の加工は、上記のポジレジストで加工パターンを形成した後、CF4ガスを使用したドライエッチャーにより行う。これにより、通気孔2021,2022が、ポリシリコン層323の上面まで開口される。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びフォトレジスト剥離液処理により剥離する。
このようにして、本実施形態では、基板311の表面S1に音響素子312が形成される(図12A)。
次に、通気孔2021,2022の加工を更に行う(図12B)。ここでの通気孔2021,2022の加工は、上記のポジレジストで加工パターンを形成した後、D−RIEにて行う。これにより、通気孔2021,2022が、シリコン酸化膜322の上面まで開口される。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びフォトレジスト剥離液処理により剥離する。
次に、基板311の表面S1側に、上部電極133及び下部電極131の取り出し配線用の配線材料を、スパッタにより堆積する。当該配線材料はAl、当該配線材料の厚さは500nmとする。次に、当該配線材料を、上部電極133及び下部電極131の取り出し配線に加工する。当該配線材料の加工は、上記のポジレジストで加工パターンを形成した後、Cl2,BCl3等のガスを使用したRIEエッチャーにより行う。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びフォトレジスト剥離液処理により剥離する。
次に、基板311の裏面S2に、連絡路2031,2032を形成する(図13A)。連絡路2031,2032の加工は、上記のポジレジストで加工パターンを形成した後、CF4ガスを使用したドライエッチャーにより行う。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びフォトレジスト剥離液処理により剥離する。
次に、基板311の裏面S2に、裏面空洞201を形成する(図13A)。この際、通気孔2021,2022の下方部分も同時に形成する。これらの加工は、上記のポジレジストで厚さ5μmの加工パターンを形成した後、D−RIEにて行う。これらを形成する際のエッチングでは、シリコン酸化膜322がエッチングストッパ膜として利用され、半導体基板121がエッチングされる。エッチング後、ポジレジストマスクをアッシャー及びフォトレジスト剥離液処理により剥離する。
次に、裏面空洞201及び通気孔2021,2022の底部に残るシリコン酸化膜322を除去する(図13B)。これにより、メンブレンMの下部のシリコン絶縁膜322が除去されると共に、通気孔2021,2022が基板311の表面S1側から裏面S2側へと貫通して、通気孔2021,2022と連絡路2031,2032とが繋がる。これらの加工は、C48及びO2ガスを使用したRIEエッチャーにより行う。
次に、基板311をダイシングにより音響トランスデューサ101ごとに個片化し、各個片の裏面にリッド113を接合する(図13B)。当該接合では、リッド113上にAuSiパターンを形成し、個片化された基板311の裏面S2にリッド113を加熱接合する。AuSiパターンの代わりに、Auパターンや、エポキシ等のレジンを用いてもよい。
ここで、第5実施形態と上述の比較例との比較を行う。
図14は、第5実施形態及び比較例の音響トランスデューサ101の感度−周波数特性を表す。図14において、曲線Xは、第5実施形態についての実験結果を表し、曲線Yは、比較例についての実験結果を表す。
図14では、矢印Aで示すように、第5実施形態の音響トランスデューサ101の感度が、比較例の音響トランスデューサ101の感度よりも高くなっていることが解る。第1実施形態と同様である。
また、図14では、矢印Bで示すように、第5実施形態の音響トランスデューサ101が検出可能な最低周波数が、比較例の音響トランスデューサ101が検出可能な最低周波数よりも低くなっていることが解る。これも、第1実施形態と同様である。
以上のように、本実施形態では、第1実施形態と同様に、裏面空洞201が音響素子312の下部に形成され、通気孔2021,2022が音響素子312の側方に形成され、裏面空洞201と通気孔2021,2022とが連絡路2031,2032により連絡される。これにより、本実施形態では、第1実施形態と同様に、メンブレン裏面の音圧の制御と、音響トランスデューサ101の感度の向上とを両立することが可能になる。
また、第1実施形態では、圧電素子112が使用されるのに対し、第5実施形態では、静電方式の音響素子312が使用される。第5実施形態には例えば、圧電素子112を使用する必要がないため、通常の半導体製造プロセスで音響トランスデューサ101を製造できるという利点がある。第5実施形態には更には、SOI基板111を使用する必要がないため、製造コストを削減できるという利点がある。一方、第1実施形態には例えば、静電キャビティ332のような中抜きの空間を形成する必要がないという利点がある。
(第6及び第7実施形態)
図15は、第6実施形態の音響トランスデューサ101の側方断面図である。
本実施形態では、第1の連絡路2031は、通気孔2021側に位置する第1の連絡空洞2111と、裏面空洞201側に位置する第1の連絡孔2121とを有する。また、第2の連絡路2032は、通気孔2022側に位置する第2の連絡空洞2112と、裏面空洞201側に位置する第2の連絡孔2122とを有する。連絡空洞2111,2112はそれぞれ、図15に示すように、音響容量C2,C3として機能する。また、連絡孔2121,2122はそれぞれ、図15に示すように、音響抵抗R3,R4として機能する。
本実施形態では更に、通気孔401(図11)の代わりに、通気孔402が設けられている。通気孔402は、ポリシリコン層323と下部電極131とを貫通しており、静電キャビティ332と裏面空洞201とを連絡している。通気孔402は、図15に示すように、音響抵抗RXとして機能する。また、静電キャビティ332は、図15に示すように、音響容量CXとして機能する。
図16は、第7実施形態の音響トランスデューサ101の側方断面図である。
第7実施形態の音響トランスデューサ101は、第6実施形態の音響トランスデューサ101と同様の構成を有する。但し、第6実施形態と第7実施形態とでは、第1及び第2の連絡孔2121,2122の形成位置が異なっている。
図15及び図16の音響トランスデューサ101の音響容量及び音響抵抗に関する等価回路を、図2Eに示す。図2Eでは、構成Xと構成YとCMとが並列接続され、これらと構成Zとが直列接続されている。構成Xでは、R1とC2とR3とが直列接続されており、構成Yでは、R2とC3とR4とが直列接続されている。また、構成Zでは、C1とRXとCXとが直列接続されている。
以上のように、第6及び第7実施形態では、第5実施形態と同様に、裏面空洞201が音響素子312の下部に形成され、通気孔2021,2022が音響素子312の側方に形成され、裏面空洞201と通気孔2021,2022とが連絡路2031,2032により連絡される。これにより、第6及び第7実施形態では、第5実施形態と同様に、メンブレン裏面の音圧の制御と、音響トランスデューサ101の感度の向上とを両立することが可能になる。
また、第6及び第7実施形態では、静電キャビティ332と裏面空洞201とを連絡する通気孔402が設けられている。これにより、これらの実施形態では、音響抵抗RX及び音響容量CXを利用することで、音響トランスデューサ101の音響抵抗及び音響容量を調節することが比較的容易となっている。
(第8及び第9実施形態)
図17は、第8実施形態の音響トランスデューサ101の側方断面図である。
本実施形態では、第1及び第2の連絡路2031,2032はそれぞれ、第1及び第2の連絡孔2121,2122を有する。連絡孔2121,2122はそれぞれ、図17に示すように、音響抵抗R3,R4として機能する。また、本実施形態では、第1及び第2の通気路2021,2022が、基板311等を貫通している。
本実施形態では更に、通気孔401(図11)の代わりに、通気孔402が設けられている。通気孔402は、ポリシリコン層323と下部電極131とを貫通しており、静電キャビティ332と裏面空洞201とを連絡している。通気孔402は、図17に示すように、音響抵抗RXとして機能する。また、静電キャビティ332は、図17に示すように、音響容量CXとして機能する。
図18は、第9実施形態の音響トランスデューサ101の側方断面図である。
第9実施形態の音響トランスデューサ101は、第8実施形態の音響トランスデューサ101と同様の構成を有する。但し、第9実施形態では、通気孔401及び通気孔402の両方が設けられている。
図17及び図18の音響トランスデューサ101の音響容量及び音響抵抗に関する等価回路を、図2Fに示す。図2Fでは、構成Xと構成YとCMとが並列接続され、これらと構成Zとが直列接続されている。構成Xでは、R1とR3とが直列接続されており、構成Yでは、R2とR4とが直列接続されている。また、構成Zでは、C1とRXとCXとが直列接続されている。
以上のように、第8及び第9実施形態では、第5実施形態と同様に、裏面空洞201が音響素子312の下部に形成され、通気孔2021,2022が音響素子312の側方に形成され、裏面空洞201と通気孔2021,2022とが連絡路2031,2032により連絡される。これにより、第8及び第9実施形態では、第5実施形態と同様に、メンブレン裏面の音圧の制御と、音響トランスデューサ101の感度の向上とを両立することが可能になる。
また、第8及び第9実施形態では、静電キャビティ332と裏面空洞201とを連絡する通気孔402が設けられている。これにより、これらの実施形態では、音響抵抗RX及び音響容量CXを利用することで、音響トランスデューサ101の音響抵抗及び音響容量を調節することが比較的容易となっている。
以上、本発明の具体的な態様の例を、第1から第9実施形態により説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
第1実施形態の音響トランスデューサの側方断面図である。 音響トランスデューサの音響容量及び音響抵抗に関する等価回路を表す。 第1実施形態の音響トランスデューサの製造工程図(1/2)である。 第1実施形態の音響トランスデューサの製造工程図(2/2)である。 比較例の音響トランスデューサの側方断面図である。 第1実施形態の音響トランスデューサの感度−周波数特性を表す。 第2実施形態の音響トランスデューサの側方断面図である。 第2実施形態の音響トランスデューサの感度−周波数特性を表す。 第3実施形態の音響トランスデューサの側方断面図である。 第4実施形態の音響トランスデューサの側方断面図である。 第5実施形態の音響トランスデューサの側方断面図である。 第5実施形態の音響トランスデューサの製造工程図(1/2)である。 第5実施形態の音響トランスデューサの製造工程図(2/2)である。 第5実施形態の音響トランスデューサの感度−周波数特性を表す。 第6実施形態の音響トランスデューサの側方断面図である。 第7実施形態の音響トランスデューサの側方断面図である。 第8実施形態の音響トランスデューサの側方断面図である。 第9実施形態の音響トランスデューサの側方断面図である。
符号の説明
101 音響トランスデューサ
111 SOI基板
112 圧電素子
113 リッド
121 半導体基板
122 埋込絶縁膜
123 半導体層
131 下部電極
132 圧電膜
133 上部電極
141 接着剤
201 裏面空洞
202 通気孔
203 連絡路
211 連絡空洞
212 連絡孔
311 基板
312 音響素子
322 シリコン酸化膜
323 ポリシリコン層
332 静電キャビティ
334 第1の絶縁膜
335 第2の絶縁膜
401 通気孔
402 通気孔

Claims (5)

  1. 基板の裏面に形成され、音響容量として機能する裏面空洞と、前記基板の表面側に開口され、前記裏面空洞の側方に位置し、音響抵抗として機能する通気孔と、前記裏面空洞の側方に位置し、前記裏面空洞と前記通気孔とを連絡する連絡路と、が設けられた基板と、
    前記基板の表面に形成され、前記裏面空洞の上部に位置し、前記通気孔の側方に位置する音響素子と、
    を備えることを特徴とする音響トランスデューサ。
  2. 前記音響素子は、
    前記基板の表面に形成され、前記裏面空洞の上部に位置し、前記通気孔の側方に位置する下部電極と、
    前記下部電極上に形成された圧電膜と、
    前記圧電膜上に形成された上部電極と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の音響トランスデューサ。
  3. 前記音響素子は、
    前記基板の表面に形成され、前記裏面空洞の上部に位置し、前記通気孔の側方に位置する下部電極と、
    前記下部電極の上方に静電キャビティを介して形成された上部電極と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の音響トランスデューサ。
  4. 前記音響素子には、前記上部電極又は前記下部電極を貫通する通気孔が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の音響トランスデューサ。
  5. 前記連絡路は、音響容量として機能する連絡空洞と、音響抵抗として機能する連絡孔のいずれか一方又は両方を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の音響トランスデューサ。
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