JP2010192391A - 燃料電池用多孔膜複合体、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体、及びこれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極の剥離を抑制できかつ、硬化した樹脂部と高分子電解質との密着性を高くできる、燃料電池用多孔膜複合体、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体、及びこれらの製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】燃料電池用多孔膜複合体10は、導電性多孔膜3と、導電性多孔膜3の外周縁部に導電性多孔膜3の厚み方向全体に亘って樹脂が含浸された樹脂部2と、を備える。この樹脂は、熱を加えることなく硬化させうる樹脂である。
【選択図】図1
【解決手段】燃料電池用多孔膜複合体10は、導電性多孔膜3と、導電性多孔膜3の外周縁部に導電性多孔膜3の厚み方向全体に亘って樹脂が含浸された樹脂部2と、を備える。この樹脂は、熱を加えることなく硬化させうる樹脂である。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池用多孔膜複合体、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体、及びこれらの製造方法に関する。
固体高分子形燃料電池は、一般に、一対の電極層の両面に、高分子電解質膜と、ガス拡散層とをこの順にそれぞれ積層してなる複合体を備え、この複合体は一対のセパレータに挟持される。そして、ガス拡散層から外部に、燃料としての水素や酸化剤としての空気等が漏れるのを防止するために、ガス拡散層の外周縁部にガスケットとして機能させるべく樹脂を含浸させ、含浸された樹脂を高分子電解質膜と密着させる場合がある。例えば、このようなガスケットの一例として、例えば、特許文献1には、ガス拡散層の外周縁部に熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を含浸し、さらにこの外周縁部にある樹脂を高分子電解質膜と接着する態様が、特許文献2には、ガス拡散層の外周縁部にゴム含浸部よりなる平ガスケット部を形成させ、該平ガスケット部に特定の凹部とリップ部を設ける態様が、記載されている。
特許文献1によれば、ガス拡散層に含浸された樹脂が熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であるため、ガス拡散層に含浸された樹脂と高分子電解質膜との接着性を高めて十分にシール性を発現させるためには、ガス拡散層に含浸された樹脂と高分子電解質膜とを接着させる際に、熱プレスする必要があると考えられる。しかしながら、発明者等が検討したところ、熱プレスを行なうと、高分子電解質膜が熱収縮し、高分子電解質膜と電極との間で剥離が生じる場合があった。
また、特許文献2に記載された態様は、平ガスケット部に特定の凹部とリップ部を設けるために複雑な形成方法を必要とするものであり、さらにガス拡散層に含浸させるゴムの種類やどのようにゴムを含浸させてゴムと高分子電解質膜とを密着させるかについては記載がなく十分な密着性が得られにくい。
そこで、本発明では、電極の剥離を抑制でき、容易に製造可能で、かつ、樹脂と高分子電解質膜との密着性を高くできる、燃料電池用多孔膜複合体、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体、及びこれらの製造方法の提供を目的とする。
本発明に係る燃料電池用多孔膜複合体は、導電性多孔膜と、導電性多孔膜の外周縁部にその厚み方向全体に亘って樹脂が含浸された樹脂部と、を備え、この樹脂は熱を加えることなく硬化させうる樹脂である。
本発明によれば、含浸された樹脂が、熱を加えることなく硬化させうる樹脂である。このため、この樹脂部を高分子電解質膜と接触させた状態で硬化させてガスケットとしての硬化樹脂部を得る場合に、樹脂を加熱する必要がない。したがって、高分子電解質膜が加熱されて熱収縮することが抑制され、高分子電解質膜からの電極の剥離等の不具合が抑制される。また、樹脂部を高分子電解質膜と接触して硬化させることにより、樹脂部と高分子電解質との密着性を高くできる。
ここで、熱を加えることなく硬化させうる樹脂は、水分又は光を与えると硬化する樹脂であることが好ましい。
水分又は光を与えると硬化する樹脂は、空気中の湿気等の水分や、可視光、紫外線等の光によって硬化することから、硬化作業が容易である。
また、本発明に係る燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体は、前記燃料電池用多孔膜複合体の樹脂部を硬化させた硬化樹脂部を有する第2の燃料電池用多孔膜複合体と電解質膜−電極接合体とを備える。したがって、この第2の燃料電池用多孔膜複合体は、導電性多孔膜、及び、この導電性多孔膜の外周縁部に導電性多孔膜の厚み方向全体に亘って含浸された、熱を加えることなく硬化させうる樹脂を硬化させてなる硬化樹脂部を有する。電解質膜−電極接合体は、高分子電解質膜の両面中央部にそれぞれ電極層が形成されたものである。そして、各第2の燃料電池用多孔膜複合体の硬化樹脂部が電解質膜−電極接合体の高分子電解質膜の各面の外周縁部と接触するように、電解質膜−電極接合体が、一対の燃料電池用多孔膜複合体間に配置されている。
このような燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体は、熱を加えることなくガスケットとしての硬化樹脂部を形成できるので、高分子電解質膜が加熱されて熱収縮することが抑制されることができ、これにより高分子電解質膜からの電極の剥離等の不具合を抑制することが可能となる。また、硬化樹脂部と高分子電解質膜との密着性を高くできる。
ここで、高分子電解質膜は炭化水素系高分子電解質膜であることが好ましい。
炭化水素系高分子電解質膜は、硬化樹脂部との密着性により優る傾向があり、また、フッ素系電解質膜のようにフッ素を使用しないことから低コストな製造も可能となる。
本発明に係る固体高分子形燃料電池は、上述の燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体を含む。
本発明に係る燃料電池用多孔膜複合体の製造方法は、導電性多孔膜の外周縁部に、熱を加えることなく硬化させうる樹脂を、導電性多孔膜の厚み方向全体に亘って含浸させる工程を備える。
本発明により、上述の燃料電池用多孔膜複合体を好適に製造できる。
ここで、樹脂を含浸させる工程においては、導電性多孔膜の外周縁部上に樹脂を塗布し、その後、樹脂が塗布された導電性多孔膜を一対の板間に挟んでプレスすることが好ましい。
その外周縁部に樹脂が塗布された導電性多孔膜を一対の板間に挟んでプレスすると、樹脂を導電性多孔膜の厚み方向全体に亘って迅速に含浸させることができる。
また、樹脂を含浸させる工程の前に、導電性多孔膜の中央部をスペーサで覆う工程を備えることが好ましい。
導電性多孔膜の中央部をスペーサで覆うことによって、導電性多孔膜の外周縁部に選択的に樹脂を含浸させ、その内側には樹脂を含浸させないことが容易となる。
本発明に係る燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体の製造方法は、高分子電解質膜の両面中央部にそれぞれ電極層が形成された電解質膜−電極接合体を、一対の上述の燃料電池用多孔膜複合体の間に、各燃料電池用多孔膜複合体の樹脂部が電解質膜−電極接合体の高分子電解質膜の各面の外周縁部と接触するように配置する工程と、このように配置された状態で樹脂を、熱を加えることなく硬化させる工程と、を備える。
本発明によれば、シール性の高いシール構造を容易に製造できる。
ここで、配置する工程では一対の導電性多孔膜複合体と電解質膜−電極接合体をプレスすることが好ましい。
導電性多孔膜−ガスケット複合体と電解質膜−電極接合体をプレスすると、より硬化された樹脂の高分子電解質膜との密着性をより高められる。
本発明により、電極の剥離を抑制でき、容易に製造可能で、かつ、樹脂と高分子電解質膜との密着性を高くできる、燃料電池用多孔膜複合体、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体、及びこれらの製造方法が提供される。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。なお、各図の寸法は説明のために誇張している部分があり、必ずしも実際の寸法比とは一致しない。
(燃料電池用多孔膜複合体)
図1(a)は燃料電池用多孔膜複合体10の斜視図であり、図1(b)は図1(a)のIb−Ib断面図である。燃料電池用多孔膜複合体10は、導電性多孔膜3、及び、導電性多孔膜3の外周縁部に環状に設けられた硬化樹脂部の前駆体としての樹脂部2を備えている。
図1(a)は燃料電池用多孔膜複合体10の斜視図であり、図1(b)は図1(a)のIb−Ib断面図である。燃料電池用多孔膜複合体10は、導電性多孔膜3、及び、導電性多孔膜3の外周縁部に環状に設けられた硬化樹脂部の前駆体としての樹脂部2を備えている。
導電性多孔膜3は、いわゆるガス拡散層であり、燃料電池の電極に供給される燃料である水素や酸化剤である空気や酸素などを、十分に拡散させる役割を有するものである。導電性多孔膜3としては、例えば、カーボンペーパーやカーボンクロスなどが使用できる。導電性多孔膜3のサイズは、燃料電池のセルのサイズに依存するが、例えば10cm×15cm、または7cm×7cmとすることができる。また、導電性多孔膜3の厚みは、例えば、60〜400μmとすることができる。好ましくは、100〜350μmである。
樹脂部2は、燃料電池内に供給される水素や酸素などが燃料電池の外に漏れないようにするための硬化樹脂部の前駆体であり、この硬化樹脂部はガスケット(封止部材)として機能するものである。そして、樹脂部2は、導電性多孔膜3の外周縁部に環状に形成されている。樹脂部2は、それぞれ樹脂から形成された含浸部2b及び突出部2aを有する。含浸部2bは、導電性多孔膜3の環状の外周縁部に対して、導電性多孔膜3の厚み全体に亘って樹脂を含浸させた部分である。突出部2aは、含浸部2bから導電性多孔膜3の厚み方向に突出する部分であり、好ましくは、含浸部2bと同じ樹脂により形成されている。導電性多孔膜3の中央部には、樹脂は含浸しておらず、表裏面とも導電性多孔膜3が外部に露出している。
突出部2aが導電性多孔膜3の厚み方向に突出する高さである厚みT2aは、後述する電解質膜−電極接合体の電極の厚みとほぼ同等とされ、例えば、1μm以上50μm以下とすることができる。
突出部2aは、導電性多孔膜3の一方(図1では上面側)の主面にのみ形成されており、多孔膜複合体10の他方(図1では下面側)の主面は平坦である。燃料電池セルを構成する際には、多孔膜複合体10の主面のうち、電解質膜−電極接合体(詳しくは後述)と接合しない面(図1では下面)にセパレータと接触させる必要があることから、多孔膜複合体10の主面のうち、電解質膜−電極接合体と接合しない面が平坦であるとより簡易に組み立てることが可能となる。なお、燃料電池の構成等によっては、突出部2aを導電性多孔膜3の他方の面にも設けても実施は可能である。
樹脂部2の樹脂は、熱を加えることなく硬化させうる樹脂、言い換えると、硬化させるために熱を必要としない樹脂である。硬化とは、架橋や重合等の反応によって樹脂の流動性が不可逆的に低下することをいい、溶融した熱可塑性樹脂を冷却して固化させる場合のような流動性が可逆的に低下することは含まない。熱を加えることなく硬化させうる樹脂としては、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂でなければよく、例えば、水分又は光を与えると硬化する樹脂が挙げられる。
水分を与えると硬化する樹脂としては、アクリル変性シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリ(2−シアノアクリル酸エステル)などが挙げられる。
光を与えると硬化する樹脂としては、電子線などの放射線、紫外線や可視光線などの光により硬化する樹脂が挙げられ、例えば、光硬化性イミドや、可視光硬化性樹脂、紫外線硬化性シリコーン樹脂、紫外線硬化性アクリル樹脂、紫外線硬化性エポキシ樹脂などがあげられる。
本実施形態においては、硬化処理を簡易に行なえることから、空気中の湿気等の水分で硬化する、いわゆる湿気硬化性樹脂がより好ましい。
また、導電性多孔膜中に含浸させる必要があることから、樹脂を含浸させる際にはこの樹脂は、室温(約23℃)における粘度が500Pa・s(23℃)以下程度の流動性を有することが好ましい。
(燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体)
続いて、上述の多孔膜複合体10を備える燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体100について説明する。図2(a)は、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体100の斜視図であり、図2(b)は図2(a)のIIb−IIb断面図である。燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体100は、一対の第2の燃料電池用多孔膜複合体10’により、電解質膜−電極接合体30を挟持してなるものである。なお、第2の燃料電池用多孔膜複合体10’は、上述の燃料電池用多孔膜複合体10における樹脂部2を熱を与えることなく硬化させて硬化樹脂部2’としたものであり、含浸部2bは含浸部2b’、突出部2aは突出部2a’となっている。
続いて、上述の多孔膜複合体10を備える燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体100について説明する。図2(a)は、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体100の斜視図であり、図2(b)は図2(a)のIIb−IIb断面図である。燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体100は、一対の第2の燃料電池用多孔膜複合体10’により、電解質膜−電極接合体30を挟持してなるものである。なお、第2の燃料電池用多孔膜複合体10’は、上述の燃料電池用多孔膜複合体10における樹脂部2を熱を与えることなく硬化させて硬化樹脂部2’としたものであり、含浸部2bは含浸部2b’、突出部2aは突出部2a’となっている。
(電解質膜−電極接合体)
電解質膜−電極接合体30は、水素イオン(プロトン)を伝導する高分子電解質膜4及びその両面にそれぞれ電極5を有する。
電解質膜−電極接合体30は、水素イオン(プロトン)を伝導する高分子電解質膜4及びその両面にそれぞれ電極5を有する。
(高分子電解質膜)
高分子電解質膜4としては、水素イオン(プロトン)が伝導するイオン伝導体であり、フッ素系高分子膜でも炭化水素系高分子電解質膜でもよい。本実施形態においては、前記硬化樹脂部との密着性がより高くなることから、炭化水素系高分子電解質膜が好ましく、具体的には、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリパラフェニレン、ポリベンズイミダゾール、ポリスルフィド、ポリスチレン、ポリフェニレンスルフィドなどにイオン交換基を導入したものが挙げられる。また、イオン交換基は酸性基であることが好ましく、例えば、スルホン酸基(−SO3H)、カルボキシル基(−COOH)、ホスホン酸基(−PO3H2)、リン酸基(−OPO3H2)、スルホニルイミド基(−SO2NHSO2−)及びフェノール性水酸基からなる群より選ばれるカチオン交換基(酸性基)があげられる。これらの中でも、酸性基としては、スルホン酸基及びホスホン酸基がより好ましく、スルホン酸基が特に好ましい。高分子電解質の厚みは特に制限されないが、例えば、数〜50μm程度とすることができる。
高分子電解質膜4としては、水素イオン(プロトン)が伝導するイオン伝導体であり、フッ素系高分子膜でも炭化水素系高分子電解質膜でもよい。本実施形態においては、前記硬化樹脂部との密着性がより高くなることから、炭化水素系高分子電解質膜が好ましく、具体的には、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリパラフェニレン、ポリベンズイミダゾール、ポリスルフィド、ポリスチレン、ポリフェニレンスルフィドなどにイオン交換基を導入したものが挙げられる。また、イオン交換基は酸性基であることが好ましく、例えば、スルホン酸基(−SO3H)、カルボキシル基(−COOH)、ホスホン酸基(−PO3H2)、リン酸基(−OPO3H2)、スルホニルイミド基(−SO2NHSO2−)及びフェノール性水酸基からなる群より選ばれるカチオン交換基(酸性基)があげられる。これらの中でも、酸性基としては、スルホン酸基及びホスホン酸基がより好ましく、スルホン酸基が特に好ましい。高分子電解質の厚みは特に制限されないが、例えば、数〜50μm程度とすることができる。
電極5は、高分子電解質膜4の両面中央部にそれぞれ形成されており、それぞれアノード触媒層及びカソード触媒層として機能する。電極5は、カーボンなどの導電性物質からなる電極基材と、当該基材上に担持された白金などの触媒と、を有し、電子を取り出す役割も担う。このような触媒を担持してなる基材は、例えば、高分子電解質をバインダーとして固着してなることで電極5を形成し、該電極5は高分子電解質4に固定されている。なお、この場合も電極は、電子を取り出す役割も担う。電極5の厚みは特に制限されないが、例えば、数〜50μm程度とすることができる。電極の厚みが1μm未満では、触媒機能を発揮することが困難であり、50μmより厚いと担持する触媒量が増加することから、コストが高くなってしまう傾向がある。硬化樹脂部2’の突出部2a’の厚みは、電解質膜−電極接合体30における電極の厚みと同等となるように調整すればよく、概ね、突出部2aの厚みは、突出部2aと同程度となる。電極5は、高分子電解質膜4の環状の外周縁部には形成されず、高分子電解質膜4の外周縁部は露出している。
そして、図2(b)に示すように、各第2の燃料電池用多孔膜複合体10’の突出部2a’が、電解質膜−電極接合体30の露出する外周縁部と接触するように、電解質膜−電極接合体30が一対の第2の燃料電池用多孔膜複合体10’間に配置されている。そして、硬化樹脂部2’の突出部2a’内の窪みに電極5が入りこんでおり、電極5は導電性多孔膜3と接触している。
なお、このような燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体100を両側からセパレータ90で挟みこむことにより燃料電池セルが構成される。また、このセルを複数、例えば、数十〜数百積層することにより燃料電池スタックが構成される。
セパレータは、その材質に特に制限はなく、カーボン系材料のものも金属系材料のものも用いることができ、電子伝導性が高く、電気化学反応で生じる電圧のロスが極力抑制されるものが望ましい。また、燃料電池の運転開始から定常運転までの起動性を高める観点から、高い熱伝導率を有する材質が好ましく、燃料ガスの散逸を防止するため、ガスバリア性の高い材質が好ましい。
(燃料電池用多孔膜複合体の製造方法)
続いて、燃料電池用多孔膜複合体10の製造方法について説明する。図3(a)〜(e)は、燃料電池用多孔膜複合体10の製造方法の一実施形態を示す斜視図である。まず、図3(a)に示すように導電性多孔膜3を用意する。次に、図3(b)に示すように、スペーサSPで導電性多孔膜3の中央部を覆う。スペーサSPの材質は、樹脂の流れを妨げるものであれば特に限定されないが、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)板が挙げられる。スペーサSPの厚みは、形成すべき突出部2aの厚みと同程度としておくことが好ましい。次に、図3(c)に示すように、導電性多孔膜3におけるスペーサSPに覆われていない外周縁部の上に、熱を加えることなく硬化させうる樹脂2cを塗布する。
続いて、燃料電池用多孔膜複合体10の製造方法について説明する。図3(a)〜(e)は、燃料電池用多孔膜複合体10の製造方法の一実施形態を示す斜視図である。まず、図3(a)に示すように導電性多孔膜3を用意する。次に、図3(b)に示すように、スペーサSPで導電性多孔膜3の中央部を覆う。スペーサSPの材質は、樹脂の流れを妨げるものであれば特に限定されないが、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)板が挙げられる。スペーサSPの厚みは、形成すべき突出部2aの厚みと同程度としておくことが好ましい。次に、図3(c)に示すように、導電性多孔膜3におけるスペーサSPに覆われていない外周縁部の上に、熱を加えることなく硬化させうる樹脂2cを塗布する。
次に、図3(d)及び図4に示すように、導電性多孔膜3及びスペーサSP及び樹脂2cを、積層方向から、一対のプレス板8、8によりプレスする。これにより、樹脂2cが導電性多孔膜3に含浸して図4に示すように樹脂による含浸部2bが形成されると共に、スペーサSPによって形成されるプレス板8と導電性多孔膜3との隙間に樹脂による突出部2aが形成され、これによって樹脂部2が形成される。このプレス時には、プレス板を加熱する必要はなく、好ましくはプレス板の温度を50℃以下とすることが好ましい。
プレス用の板8は、プレスするときの圧力に耐えられる、表面が滑らかなものであれば、特に材質を問わないが、例えば、鏡面出ししたSUS板が好ましい。プレスする条件としては、使用する樹脂によって異なるが、0.1〜30kgf/cm2、5秒間〜10分間でプレスすればよく、例えば、湿気硬化性樹脂を用いて、鏡面出ししたSUS板を用いる場合は、常温の20〜30℃環境下で、0.1〜30kgf/cm2、5秒間〜10分間でプレスすることにより、導電性多孔膜の外周縁部に樹脂が含浸する。
プレス後、図3(e)に示すように、スペーサSPを除去することにより、燃料電池用多孔膜複合体10が完成する。なお、燃料電池用多孔膜複合体10を製造する工程は、製造後の樹脂部2の樹脂が完全に硬化したものとならないように、水分量や光環境等の樹脂の硬化を促進させる要因を制御した環境下にて行なう必要がある。なお、製造後の樹脂部2の樹脂が完全硬化状態でなければ、製造後の樹脂部2の樹脂が半硬化した状態となるようにしてもよい。
(燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体の製造方法)
図5は、本実施形態の燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体100の製造方法を示している。まず、図5(a)に示すように、一対の多孔膜複合体10の間に、高分子電解質膜4の両面に電極5が形成された電解質膜−電極接合体30を配置し、これらを重ね合わせて図5(b)のような積層体100aを形成する。このとき、燃料電池用多孔膜複合体10の樹脂部2の突出部2aが電解質膜−電極接合体30の高分子電解質膜4の外周縁部と接触するようにこれらを配置する。
図5は、本実施形態の燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体100の製造方法を示している。まず、図5(a)に示すように、一対の多孔膜複合体10の間に、高分子電解質膜4の両面に電極5が形成された電解質膜−電極接合体30を配置し、これらを重ね合わせて図5(b)のような積層体100aを形成する。このとき、燃料電池用多孔膜複合体10の樹脂部2の突出部2aが電解質膜−電極接合体30の高分子電解質膜4の外周縁部と接触するようにこれらを配置する。
続いて、図5(b)に示すように、この積層体100aを、プレス板11a、11bでプレスする。このとき、プレス板は加熱せず、プレス板の温度を50℃以下とすることが好ましい。プレス圧は、樹脂部2の形成時と同程度とすることが好ましい。
そして、この状態で、樹脂部2の樹脂を硬化させることができる環境を樹脂部2に与える。例えば、樹脂部2の樹脂が水分を与えることにより硬化する樹脂であれば、樹脂部2を、水分を含むガス中、例えば大気中に晒せばよく、また、樹脂部2の樹脂が光を与えることにより硬化する樹脂であれば、樹脂部2を光に晒せばよい。
これにより、樹脂部2の樹脂が高分子電解質膜4の外周縁部と接触した状態で、熱が与えられることなく硬化し、図5(c)に示すように、硬化の完了した樹脂からなる硬化樹脂部2’を有する第2の燃料電池用多孔膜複合体10’を備えた燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体100が完成する。このようにして製造された硬化樹脂部2’は、高分子電解質膜4との接着性が高い。また、硬化樹脂部2’の樹脂が熱を与えることなく硬化されるので、高分子電解質膜4が加熱されて熱収縮することによる、高分子電解質膜4からの電極5の剥離等の不具合を抑制できる。さらに、簡素な工程で燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体を組み立てることができる。
本発明は上記実施形態に限定されず様々な変形態様が可能である。例えば、上記実施形態では、樹脂部2が突出部2aを有し、硬化樹脂部2’が突出部2a’を有しているが、含浸部2b、含浸部2b’を有していれば、突出部2a、突出部2a’が無くても実施は可能である。
以下に、実施例及び比較例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
まず、導電性多孔膜として、7cm×7cmのカーボンペーパー((株)東レ製、製品名:TGP−H−060)を、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなる5cm×5cmの大きさのシート材をスペーサとして用意した。次に、導電性多孔膜の中央部をスペーサで覆った。
まず、導電性多孔膜として、7cm×7cmのカーボンペーパー((株)東レ製、製品名:TGP−H−060)を、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなる5cm×5cmの大きさのシート材をスペーサとして用意した。次に、導電性多孔膜の中央部をスペーサで覆った。
そして、導電性多孔膜の外周縁部に、湿気硬化型樹脂(セメダイン社製、製品名:スーパーX No.8008:アクリル変性シリコーン樹脂)を5g/cm2の割合で塗布した。その後、2枚の鏡面出ししたSUS板(200mm×200mm、厚み100mm)を用意し、樹脂が塗布された導電性多孔膜をスペーサと共にその間に挟みこんで、樹脂が導電性多孔膜の中に充分に含浸するように、25℃雰囲気下で20kgf・cm−2の力を加えて1分間プレスした。プレス後、スペーサを除去することによって、導電性多孔膜の外周縁部に未硬化の湿気硬化型樹脂の含浸部及び突出部を備えた、燃料電池用多孔膜複合体を成形した。この工程は、室温(約23℃)下で、湿度20〜50%RHとなるような環境で行い、樹脂が硬化完了しないようにした。
(高分子電解質の合成)
末端にクロロ基を有するポリエーテルスルホン(住友化学社製、製品名:住化エクセルPES5200P、Mn=5.2×104、Mw=8.8×104)2.10重量部、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム5.70重量部、2,2−ビピリジル9.32重量部、ジメチルスルホキシド(DMSO)142.23重量部、及び、トルエン55.60重量部を、窒素雰囲気下、反応容器内に入れて撹拌した。次いで、容器内を10kPa前後まで減圧し、内温を60〜70℃に昇温して、8時間還流脱水した。脱水後、トルエンを留去し、内温を65℃に保持した状態でビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)15.407重量部を添加した。添加後、内温70℃で5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、メタノールにポリマーを析出させ、析出したポリマーを6N塩酸及び水で洗浄し、さらに90℃以上の熱水で2時間洗浄して濾別、乾燥し、ブロック共重合体である高分子電解質を得た。
末端にクロロ基を有するポリエーテルスルホン(住友化学社製、製品名:住化エクセルPES5200P、Mn=5.2×104、Mw=8.8×104)2.10重量部、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム5.70重量部、2,2−ビピリジル9.32重量部、ジメチルスルホキシド(DMSO)142.23重量部、及び、トルエン55.60重量部を、窒素雰囲気下、反応容器内に入れて撹拌した。次いで、容器内を10kPa前後まで減圧し、内温を60〜70℃に昇温して、8時間還流脱水した。脱水後、トルエンを留去し、内温を65℃に保持した状態でビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)15.407重量部を添加した。添加後、内温70℃で5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、メタノールにポリマーを析出させ、析出したポリマーを6N塩酸及び水で洗浄し、さらに90℃以上の熱水で2時間洗浄して濾別、乾燥し、ブロック共重合体である高分子電解質を得た。
(高分子電解質膜の作製)
上記で得られた高分子電解質をDMSOに、約15質量%の濃度となるように溶解させて、高分子電解質溶液を得た。この高分子電解質溶液をガラス板上に滴下し、ガラス基板上の高分子電解質溶液を、ワイヤーコーターを用いて均一に塗り広げた。この際、ワイヤーコーターのクリアランスを変えることで、塗工厚みをコントロールした。塗布後、高分子電解質溶液を80℃で常圧乾燥して膜を形成させた。これを1mol/Lの塩酸に浸漬した後、イオン交換水で洗浄し、さらに常温で乾燥して、厚さ20μmの高分子電解質膜を得た。
上記で得られた高分子電解質をDMSOに、約15質量%の濃度となるように溶解させて、高分子電解質溶液を得た。この高分子電解質溶液をガラス板上に滴下し、ガラス基板上の高分子電解質溶液を、ワイヤーコーターを用いて均一に塗り広げた。この際、ワイヤーコーターのクリアランスを変えることで、塗工厚みをコントロールした。塗布後、高分子電解質溶液を80℃で常圧乾燥して膜を形成させた。これを1mol/Lの塩酸に浸漬した後、イオン交換水で洗浄し、さらに常温で乾燥して、厚さ20μmの高分子電解質膜を得た。
(電解質膜−電極接合体の作製)
まず、電解質膜−電極接合体を製造するために必要な触媒インクを作製した。すなわち、市販の5重量%ナフィオン溶液(高分子電解質の溶液、溶媒:水と低級アルコールの混合物)6mLに、50重量%白金が担持された白金担持カーボンを1.00g投入した後、さらにエタノールを13.2mL加えた。これにより得られた混合物を1時間超音波処理した後、スターラーで5時間攪拌して触媒インクを得た。次に、上述した製造方法で得られた高分子電解質膜の片面の中央部における5.2cm角の領域に、スプレー法により上記の触媒インクを塗布した。この際、吐出口から膜までの距離は6cmとし、ステージ温度は75℃に設定した。同様の方法で8回の重ね塗りを行った後、塗布物をステージ上に15分間放置し、これにより溶媒を除去してアノード触媒層を形成させた。得られたアノード触媒層は、その組成と塗布重量から算出して0.6mg/cm2の白金を含有していた。続いて、高分子電解質膜のアノード触媒層と反対側の面にも同様に触媒インクを塗布して、0.6mg/cm2の白金を含むカソード触媒層を形成した。これにより、電解質膜−電極接合体を得た。
まず、電解質膜−電極接合体を製造するために必要な触媒インクを作製した。すなわち、市販の5重量%ナフィオン溶液(高分子電解質の溶液、溶媒:水と低級アルコールの混合物)6mLに、50重量%白金が担持された白金担持カーボンを1.00g投入した後、さらにエタノールを13.2mL加えた。これにより得られた混合物を1時間超音波処理した後、スターラーで5時間攪拌して触媒インクを得た。次に、上述した製造方法で得られた高分子電解質膜の片面の中央部における5.2cm角の領域に、スプレー法により上記の触媒インクを塗布した。この際、吐出口から膜までの距離は6cmとし、ステージ温度は75℃に設定した。同様の方法で8回の重ね塗りを行った後、塗布物をステージ上に15分間放置し、これにより溶媒を除去してアノード触媒層を形成させた。得られたアノード触媒層は、その組成と塗布重量から算出して0.6mg/cm2の白金を含有していた。続いて、高分子電解質膜のアノード触媒層と反対側の面にも同様に触媒インクを塗布して、0.6mg/cm2の白金を含むカソード触媒層を形成した。これにより、電解質膜−電極接合体を得た。
(燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体の作製)
得られた一対の燃料電池用多孔膜複合体の突出部を有する面をそれぞれ内側に向け、内部に上記で作製した電解質膜−電極接合体を挟み込み、突出部が電解質膜の外周縁部にそれぞれ接触するようにして、25℃雰囲気下で10kgf/cm2の力を加えて5分間プレスし、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体を得た。この工程は大気中で行った。
得られた一対の燃料電池用多孔膜複合体の突出部を有する面をそれぞれ内側に向け、内部に上記で作製した電解質膜−電極接合体を挟み込み、突出部が電解質膜の外周縁部にそれぞれ接触するようにして、25℃雰囲気下で10kgf/cm2の力を加えて5分間プレスし、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体を得た。この工程は大気中で行った。
(比較例1)
まず、実施例1と同様に、導電性多孔膜の中央部をスペーサで覆った。次に、導電性多孔膜の外周縁部に、熱可塑性型樹脂(東洋紡社製、製品名:バイロン グレードGM400)からなるシート材をのせた。その後、一対の鏡面出ししたSUS板(200mm×200mm、厚み100mm)を用意し、熱可塑性型樹脂が配置された導電性多孔膜をスペーサと共にその間に挟みこんで、溶融した樹脂が導電性多孔膜の中に充分に含浸するように、140℃で20kgf/cm2の力を加えて1分間、熱プレスした。プレス後、樹脂を冷却して固化させ、その後、スペーサを除去することによって、導電性多孔膜の外周縁部に熱可塑性型樹脂が含浸し、含深部と突出部とを有する燃料電池用多孔膜複合体を成形した。その後、得られた一対の燃料電池用多孔膜複合体の突出部を有する面をそれぞれ内側に向け、内部に、上記で作製した電解質膜−電極接合体を挟み込み、突出部が電解質膜の外周縁部にそれぞれ接触するようにして、140℃雰囲気下で10kgf/cm2の力を加えて5分間プレスし、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体を得た。
まず、実施例1と同様に、導電性多孔膜の中央部をスペーサで覆った。次に、導電性多孔膜の外周縁部に、熱可塑性型樹脂(東洋紡社製、製品名:バイロン グレードGM400)からなるシート材をのせた。その後、一対の鏡面出ししたSUS板(200mm×200mm、厚み100mm)を用意し、熱可塑性型樹脂が配置された導電性多孔膜をスペーサと共にその間に挟みこんで、溶融した樹脂が導電性多孔膜の中に充分に含浸するように、140℃で20kgf/cm2の力を加えて1分間、熱プレスした。プレス後、樹脂を冷却して固化させ、その後、スペーサを除去することによって、導電性多孔膜の外周縁部に熱可塑性型樹脂が含浸し、含深部と突出部とを有する燃料電池用多孔膜複合体を成形した。その後、得られた一対の燃料電池用多孔膜複合体の突出部を有する面をそれぞれ内側に向け、内部に、上記で作製した電解質膜−電極接合体を挟み込み、突出部が電解質膜の外周縁部にそれぞれ接触するようにして、140℃雰囲気下で10kgf/cm2の力を加えて5分間プレスし、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体を得た。
(実施例1及び比較例1の結果)
実施例1で製作した燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体は、多孔膜複合体の硬化樹脂部と、電解質膜−電極接合体の高分子電解質膜とが、硬化した樹脂によって強固に密着しており、外観も良好であった。一方、比較例1で製作した燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体は、多孔膜複合体の樹脂部と電解質膜−電極接合体の高分子電解質膜とが密着しているものの、高分子電解質膜からの電極の剥離が見られた。これは、熱プレスにより、高分子電解質膜が収縮したためと考えられる。
実施例1で製作した燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体は、多孔膜複合体の硬化樹脂部と、電解質膜−電極接合体の高分子電解質膜とが、硬化した樹脂によって強固に密着しており、外観も良好であった。一方、比較例1で製作した燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体は、多孔膜複合体の樹脂部と電解質膜−電極接合体の高分子電解質膜とが密着しているものの、高分子電解質膜からの電極の剥離が見られた。これは、熱プレスにより、高分子電解質膜が収縮したためと考えられる。
2・・・樹脂部、2a…突出部、2b…含浸部、2’・・・硬化樹脂部、2a’…突出部、2b’…含浸部、3・・・導電性多孔膜、4・・・高分子電解質膜、5・・・電極、SP・・・スペーサ、8、11・・・プレス板、10・・・燃料電池用多孔膜複合体、10’・・・第2の燃料電池用多孔膜複合体、30・・・電解質膜−電極接合体、90・・・セパレータ、100・・・燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体。
Claims (10)
- 導電性多孔膜と、
前記導電性多孔膜の外周縁部に前記導電性多孔膜の厚み方向全体に亘って樹脂が含浸されてなる樹脂部と、を備え、
前記樹脂は、熱を加えることなく硬化させうる樹脂である、燃料電池用多孔膜複合体。 - 前記熱を加えることなく硬化させうる樹脂が、水分又は光を与えると硬化する樹脂である、請求項1に記載の燃料電池用多孔膜複合体。
- 請求項1又は2に記載の燃料電池用多孔膜複合体の樹脂部を硬化させた硬化樹脂部を有する第2の燃料電池用多孔膜複合体と、
高分子電解質膜の両面中央部にそれぞれ電極層が形成された電解質膜−電極接合体と、を備え、
前記各燃料電池用多孔膜複合体の前記硬化樹脂部が前記膜−電極接合体の高分子電解質膜の各面の外周縁部と接触するように、前記電解質膜−電極接合体が、一対の前記燃料電池用多孔膜複合体間に配置された、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体。 - 前記高分子電解質膜が炭化水素系高分子電解質膜である、請求項3に記載の燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体。
- 請求項3又は4の燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体を含む、固体高分子形燃料電池。
- 導電性多孔膜の外周縁部に、熱を加えることなく硬化させうる樹脂を、前記導電性多孔膜の厚み方向全体に亘って含浸させる工程を備える、燃料電池用多孔膜複合体の製造方法。
- 前記樹脂を含浸させる工程では、前記導電性多孔膜の外周縁部上に樹脂を塗布し、その後、前記樹脂が塗布された導電性多孔膜を、一対のプレス板に挟んでプレスする、請求項6に記載の燃料電池用多孔膜複合体の製造方法。
- 前記樹脂を含浸させる工程の前に、前記導電性多孔膜の中央部をスペーサで覆う工程をさらに備える、請求項6又は7に記載の燃料電池用多孔膜複合体の製造方法。
- 高分子電解質膜の両面中央部にそれぞれ電極層が形成された電解質膜−電極接合体を、一対の請求項1又は2に記載の燃料電池用多孔膜複合体の間に、前記各燃料電池用多孔膜複合体の樹脂部が前記膜−電極接合体の高分子電解質膜の各面の外周縁部と接触するように配置する工程と、前記配置された状態で前記樹脂を、熱を加えることなく硬化させる工程と、を備える燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体の製造方法。
- 前記配置する工程では前記一対の導電性多孔膜複合体と前記電解質膜−電極接合体をプレスする、請求項9に記載の燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体の製造方法。
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| JP2009038027A JP2010192391A (ja) | 2009-02-20 | 2009-02-20 | 燃料電池用多孔膜複合体、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体、及びこれらの製造方法 |
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| JP2009038027A JP2010192391A (ja) | 2009-02-20 | 2009-02-20 | 燃料電池用多孔膜複合体、燃料電池用電解質膜−電極−多孔膜複合体、及びこれらの製造方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013077385A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-25 | Dexerials Corp | 電池用セパレータシート、その製造方法及び電池 |
| CN105992691A (zh) * | 2013-12-03 | 2016-10-05 | 东丽电池隔膜株式会社 | 叠层多孔质膜及其制造方法 |
-
2009
- 2009-02-20 JP JP2009038027A patent/JP2010192391A/ja not_active Withdrawn
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| CN105992691B (zh) * | 2013-12-03 | 2017-12-01 | 东丽株式会社 | 叠层多孔质膜及其制造方法 |
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