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JP2010177161A - 透明導電性フィルム - Google Patents

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JP2010177161A JP2009021344A JP2009021344A JP2010177161A JP 2010177161 A JP2010177161 A JP 2010177161A JP 2009021344 A JP2009021344 A JP 2009021344A JP 2009021344 A JP2009021344 A JP 2009021344A JP 2010177161 A JP2010177161 A JP 2010177161A
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寿久 大谷
Eiji Kusano
英二 草野
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

【課題】低い体積抵抗率を有する透明導電性薄膜からなる透明導電性フィルムを提供する。
【解決手段】透明プラスチックフィルム基材上の少なくとも一方の面に結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜が積層された透明導電性フィルムであって、透明導電性薄膜のX線回折ピークのうち酸化インジウムの(400)面が最も強く、かつ、透明導電性薄膜の体積抵抗率が6×10−4Ω・cm以下であることを特徴とする透明導電性フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、透明プラスチックフィルム基材上に低抵抗率の酸化インジウムを主成分とした透明導電膜をスパッタリング法により積層した透明導電性フィルムに関するものである。
透明プラスチック基材上に、透明でかつ抵抗が小さい薄膜を積層した透明導電性フィルムは、その導電性を利用した用途、例えば、液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のようなフラットパネルディスプレイや、タッチパネルの透明電極等として、電気・電子分野の用途への展開が検討されている。
これらの用途のうち、タッチパネルの透明電極用途が最も早くから実用研究がなされている。タッチパネルの透明電極は、透明導電性薄膜を抵抗膜として利用するため、比較的高い抵抗の方が好ましい。特許文献1及び2にあるように厚み20nmで表面抵抗値が500〜1000Ω/□が好ましい。透明導電性薄膜の厚みとその表面抵抗値を乗じたものが、透明導電性薄膜の体積抵抗率になるが、タッチパネル用途で用いられている透明導電性薄膜の体積抵抗率は1×10−3〜2×10−3Ω・cmである。
しかしながら、従来の透明導電性フィルムは次のような課題を有している。近年急速に研究が進んでいるフレキシブルな有機エレクトロルミネッセンス(以下有機ELと略記する)ディスプレイ等の透明電極に使用するためには、タッチパネルとは異なり、より低い表面抵抗値を有する透明導電性薄膜が好ましい。有機ELディスプレイは特許文献3にあるように電流を流すことで生じる発光現象を利用している。そのため、ディスプレイの輝度を向上するためには電流を多く流す必要がある。そこで透明電極である透明導電性薄膜の表面抵抗値が高いと電流を流すために高電圧が必要となり、消費電力の高いディスプレイになってしまう。
表面抵抗値は体積抵抗率を膜厚で除したものであるので、タッチパネルに用いられている体積抵抗率が1×10−3〜2×10−3Ω・cmの透明導電性薄膜をそのまま用いて低い表面抵抗値を得ようとすると、非常に厚い透明導電性薄膜を用いる必要がある。非常に厚い透明導電性薄膜は透過率が不十分であり、生産性も著しく低下してしまう。そのため、体積抵抗率が低い透明導電性薄膜が必要となる。
フレキシブルではない有機ELディスプレイには透明導電性薄膜をガラス上に成膜したものが透明電極に用いられている。このガラス上の透明導電性薄膜の体積抵抗率は2×10−4〜5×10−4Ω・cmと低い。このような低い体積抵抗率を有する透明導電性薄膜を成膜するためには、成膜時の基板温度を200℃以上で行うことが有効である(特許文献4、5)。しかしながら、フレキシブルディスプレイにするために、ガラスではなくプラスチックフィルムを基板として用いる際には、プラスチックフィルムの耐熱性の観点から、成膜時に基板温度を200℃以上にあげることは極めて難しい。
そこで、特許文献6にあるように基板温度が室温であっても、成膜時の水の分圧を極めて低くすることで結晶性の透明導電性薄膜を得る方法が提案されているが、有機ELディスプレイの透明電極に用いるにはまだ体積抵抗率が高い。また、透明導電性薄膜の材料をこれまで主流であったスズをドープした酸化インジウムではなく、亜鉛をドープした酸化インジウムを用いる検討を行われているが、十分に低い体積抵抗率を有する透明導電性薄膜は得られていない(特許文献7)。
特開2007−95660号公報 特開2006−179010号公報 特開2008−294184号公報 特開2000−108244号公報 特開2002−170430号公報 特開2000−144379号公報 特開2001−121641号公報
本発明の目的は、上記の従来の問題点に鑑み、フレキシブルな有機ELディスプレイの透明電極に用いても効率よく発光できる低抵抗な透明導電性フィルムであり、特に透明導電性薄膜の体積抵抗率が1×10−4〜6×10−4Ω・cmであることを特徴とする透明導電性フィルムを産業上利用できる手段で提供することにある。
本発明は、上記のような状況に鑑みなされたものであって、上記の課題を解決することができた透明導電性フィルムとは、以下の構成よりなる。
1.透明プラスチックフィルム基材上の少なくとも一方の面に結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜が積層された透明導電性フィルムであって、透明導電性薄膜のX線回折ピークのうち酸化インジウムの(400)面が最も強く、かつ、透明導電性薄膜の体積抵抗率が1×10−4〜6×10−4Ω・cmであることを特徴とする透明導電性フィルム。
2.透明導電性薄膜の結晶粒径が5〜15nmであることを特徴とする1.に記載の透明導電性フィルム。
3.透明導電性薄膜のキャリア濃度が5×1020〜2×1021cm−3であり、かつ、キャリア移動度が15〜25cm/V/sであることを特徴とする1.又は2.いずれかに記載の透明導電性フィルム。
上記の通り、本発明によれば、透明プラスチックフィルム上の少なくとも一方の面に透明導電膜を成膜するときに透明導電性薄膜の酸化インジウムの結晶配向、結晶粒径、及びキャリア濃度、キャリア移動度を前記記載の範囲に制御することによって、極めて低い体積抵抗率を有する透明導電性フィルムを作製できる。
本発明の実施例1−3のX線回折パターンを示した図である。 本発明の比較例1のX線回折パターンを示した図である。
本発明の透明導電性フィルムは、透明プラスチックフィルム基材上の少なくとも一方の面に結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜が積層された透明導電性フィルムであって、透明導電性薄膜のX線回折ピークのうち酸化インジウムの(400)面が最も強く、かつ、透明導電性薄膜の体積抵抗率が1×10−4〜6×10−4Ω・cmである。
<結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜>
通常、酸化インジウムからなる透明導電性薄膜の結晶構造を解析するには、X線回折測定を行う。X線回折パターンはInternational Centre for Diffraction Dataに収録されている。測定結果とこのデータベースとの比較することで酸化インジウムのどの結晶面からの回折パターンであるかを検証できる。このデータベースにも示されているように酸化インジウムの粉体は(222)面からの回折パターンが最も強い。通常のスパッタリング法で成膜した酸化インジウム薄膜も(222)面からの回折パターンが最も強い。しかしながら、このような成膜方法では基板温度が室温近傍の条件では十分に低い体積抵抗率を有する酸化インジウムを主成分とする透明導電性薄膜を得ることは出来ない。
そこで、結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜の結晶配向を制御することで、基板温度が室温であっても、極めて低い体積抵抗率を有することを見出した。すなわち、酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜のX線回折ピークのうち、(400)面が最も強い強度を有する酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜を成膜することで、基板温度が室温であっても6×10−4Ω・cm以下の体積抵抗率を有する結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜を得ることが可能となる。
本発明の透明導電性フィルムを得るためには下記〔1〕又は〔2〕の方法(〔1〕プラズマアシストスパッタリング法、〔2〕イオンビームアシストスパッタリング法)が望ましい。
〔1〕プラズマアシストスパッタリング法
透明プラスチックフィルム基材上の少なくとも一方の面に結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電膜を成膜する方法において、スパッタリング時にターゲットと基板の中間位置でプラズマを発生させて、堆積粒子を高エネルギー化する方法が有効である。プラズマの発生方法としては、直流放電、高周波放電、マイクロ波放電などを用いることが可能であるが、放電の安定性及び均一性の観点から高周波放電が好ましい。さらに、高周波電力に印加方法として、平行平板電極又はコイル状電極に容量結合型もしくは誘導結合型が挙げられるが、薄膜への電極材料のコンタミを極力少なくし、さらに、高密度プラズマ発生のために、コイル状電極に電極に誘導結合型で13.56MHzの高周波を印加して放電を行うことが好ましい。
このように高密度プラズマをターゲットと基板の中間位置でプラズマを発生させることは低い体積抵抗率を有する結晶質の酸化インジウムを主成分とする透明導電性薄膜を成膜するために有効な方法である。具体的なプラズマ密度は、1×10〜1×1011cm−3の範囲は好ましい。プラズマ密度が1×10cm−3未満では堆積粒子を高エネルギー化する効果が十分でなく、1×1011cm−3より高いプラズマ密度を得るためには工業的に用いることが出来る高周波電源が存在しない。またこのプラズマの電子温度は0.2〜20eVの範囲であることが好ましい。0.2eV未満の電子温度では低温すぎて十分に高いプラズマ密度を得ることが出来ず、20eVを超える電子温度では高温すぎるため、プラズマが不安定になってしまう。また、ターゲットと基板の中間位置でのプラズマ電位は−10〜200Vの範囲が好ましい。−10V未満のプラズマ電位では放電が十分に安定せず、200Vを超えるプラズマ電位ではこの電位から基板に入射するエネルギーが高すぎるため、入射したイオンにより透明導電性薄膜にダメージを与えてしまい、低い堆積抵抗率を有する透明導電性薄膜を成膜できない。
スパッタリング中に用いるガスとしてはArなどの希ガスの他に酸素などの反応性ガスを用いて、抵抗値が一番低くなる酸素分圧で透明導電薄膜を成膜することが好ましい。放電圧力は0.1〜3.0Paの範囲が好ましい。0.1Pa未満の放電圧力では放電の安定性が不十分であり、3.0Paよりも高い放電圧力では堆積粒子と放電ガス粒子との衝突により堆積粒子のエネルギーが失われてしまい、低い堆積抵抗率を有する透明導電性薄膜を成膜できない。
スパッタリングを行うための放電方式としては、直流放電、パルス放電、高周波放電を用いることが出来るが、結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜を成膜するためには、堆積速度及び異常放電抑制の観点から、パルス放電は好ましい。パルス周波数は50〜250kHzの範囲が好ましい。50KHz未満のパルス周波数では異常放電抑制の効果が十分ではなく、250KHzを超えるパルス周波数は生産性が十分ではない。また、パルス幅は0.5〜10μsが好ましい。0.5μs未満のパルス幅では異常放電抑制の効果が十分ではなく、10μsを超えるパルス幅は生産性が十分ではない。また、パルス印加時の電圧は0〜50Vの範囲が好ましい。0V未満のパルス電圧では異常放電抑制の効果が十分ではなく、50Vを超えるパルス電圧では放電が不安定になってしまう。
また、成膜中は基板温度を80℃以下に保持して基板上に透明導電膜を形成することが望ましい。80℃以上にするとフィルムからの水、有機ガス等の不純物ガスが大量に発生するため結晶質部を有する透明導電膜の成膜、すなわちペン摺動耐久性が優れた透明導電膜の成膜を阻害する。
〔2〕イオンビームアシストスパッタリング法
透明プラスチックフィルム基材上の少なくとも一方の面に結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電膜を成膜するには、スパッタリングを行いながら、イオンビームアシストを行うことが望ましい。イオンビームとスパッタされた堆積粒子を衝突させることで、堆積粒子のエネルギーを向上させることが出来る。
イオンビームのエネルギーは30〜200eVが好ましい。30eV未満のエネルギーでは堆積粒子の高エネルギー化の効果が不十分であり、また、十分な量のイオンを引き出すことが出来ない。200eVを超えるエネルギーのイオンビームは、基板に直接入射した際に透明導電性薄膜にダメージを与えてしまい、低い体積抵抗率を有する透明導電性薄膜を成膜できない。また、イオン電流密度は0.02〜5.0mA/cmの範囲が好ましい。ビーム電流密度が0.02mA/cm未満の時は照射の効果がなく、5.0mA/cmを越える時は照射量が多すぎ、基板であるプラスチックフィルムが熱変形してしまう。イオン種としては、アルゴン、ヘリウム、クリプトン等の希ガスや酸素等の反応性ガス等がよい。
以上に述べた〔1〕プラズマアシストスパッタリング法、〔2〕イオンビームアシストスパッタリング法にて成膜した結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜は、X線回折ピークの(400)面が最も強く、かつ、透明導電性薄膜の体積抵抗率が1×10−4〜6×10−4Ω・cmである。
本発明における透明導電性薄膜の結晶粒径が5〜15nmであることが望ましい。結晶粒径が5nm未満では低い堆積抵抗率を得ることが難しく、15nmよりも大きい結晶粒径では透明導電性薄膜のフレキシビリティが不十分になってしまう。
本発明における透明導電性薄膜のキャリア濃度が5×1020〜2×1021cm−3であり、かつ、キャリア移動度が15〜25cm/V/sであることが望ましい。キャリア濃度が5×1020cm−3未満又はキャリア移動度が15cm/V/s未満では低い堆積抵抗率を得ることが難しい。キャリア濃度が2×1021cm−3よりも高く、又は、キャリア移動度が25cm/V/sよりも大きい透明導電性薄膜は工業的に適した生産性で成膜を行うことが出来ない。
本発明における結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電膜は、酸化スズを0.5〜20質量%含むことが望ましい。酸化スズは0.5〜15質量%を含むことが望ましい。酸化スズが0.5%未満では全光線透過率は実用的な水準より低くなるので望ましくない。酸化スズが20質量%より大きい場合は結晶化が困難となり低い体積抵抗率を有する透明導電性薄膜を成膜できない。
本発明における結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜の厚みは、10〜300nmであることが望ましい。透明導電性薄膜の厚みが10nm未満になると膜が不均一になってしまうため導電性が十分に発現しない。また、透明導電性薄膜の厚みが300nmより厚くなると全光線透過率が実用的な水準より低くなる。また、透明導電性薄膜のフレキシビリティも不足してしまうため、好ましくない。
<透明プラスチックフィルム基材>
本発明で用いる透明プラスチックフィルムとは、有機高分子をフィルム状に溶融押出し又は溶液押出しをして、必要に応じ、長手方向及び/又は幅方向に延伸、冷却、熱固定を施したフィルムであり、有機高分子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルファン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、セルロースプロピオネート、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキサイド、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ノルボルネン系ポリマー等が挙げられる。
これらの有機高分子のなかで、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、シンジオタクチックポリスチレン、ノルボルネン系ポリマー、ポリカーボネート、ポリアリレート等が好適である。また、これらの有機高分子は他の有機重合体の単量体を少量共重合しても構わない。また、他の有機高分子をブレンドしてもよい。
本発明で用いる透明プラスチックフィルムの厚みは、10〜350μmの範囲であることが好ましく、70〜260μmの範囲が特に好ましい。プラスチックフィルムの厚みが10μm以下では機械的強度が不足する。一方、厚みが350μmを越えると、プラスチックフィルムの剛性によりフレキシビリティが十分でなくなる。
本発明で用いる透明プラスチックフィルムの全光線透過率は70〜100%が好ましく、本発明の透明導電性フィルムの全光線透過率は70〜95%が好ましい。透明導電性フィルムの全光線透過率が低い場合は、ディスプレイ用途に使用する場合に視認性が悪くなるので全光線透過率が高い透明プラスチックフィルムを基材に使用することが好ましい。
本発明で用いる透明プラスチックフィルムは、本発明の目的を損なわない範囲で、前記フィルムをコロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、オゾン処理等の表面活性化処理を施してもよい。
<硬化型樹脂層>
透明プラスチックフィルムと透明導電性薄膜との密着性を向上させるために、プラスチックフィルム上の硬化性樹脂からなるアンカーコート層を形成してもよい。
本発明で用いる前記硬化型樹脂は、加熱、紫外線照射、電子線照射等のエネルギー印加により硬化する樹脂であれば特に制限はなく、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。生産性の観点からは、紫外線硬化型樹脂を主成分とすることが好ましい。
このような紫外線硬化型樹脂としては、例えば、多価アルコールのアクリル酸又はメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレート樹脂、ジイソシアネート、多価アルコール及びアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル等から合成されるような多官能性のウレタンアクリレート樹脂等を挙げることができる。必要に応じて、これらの多官能性の樹脂に単官能性の単量体、例えば、ビニルピロリドン、メチルメタクリレート、スチレン等を加えて共重合させることができる。
また、透明導電性薄膜と硬化型樹脂層との付着力を向上するために、硬化型樹脂層の表面を表面処理することが有効である。具体的な手法としては、カルボニル基、カルボキシル基、水酸基を増加するためにグロー又はコロナ放電を照射する放電処理法、アミノ基、水酸基、カルボニル基等の極性基を増加させるために酸又はアルカリで処理する化学薬品処理法等が挙げられる。
前記の紫外線硬化型樹脂は、通常、光重合開始剤を添加して使用される。光重合開始剤としては、紫外線を吸収してラジカルを発生する公知の化合物を特に制限なく使用することができ、このような光重合開始剤としては、例えば、各種ベンゾイン類、フェニルケトン類、ベンゾフェノン類等を挙げることができる。光重合開始剤の添加量は、紫外線硬化型樹脂100質量部当たり通常1〜5質量部とすることが好ましい。
また、本発明において硬化型樹脂層には、主たる構成成分である硬化型樹脂のほかに、硬化型樹脂に非相溶な樹脂を併用することが好ましい。マトリックスの硬化型樹脂に非相溶な樹脂を少量併用することで、硬化型樹脂中で相分離が起こり非相溶樹脂を粒子状に分散させることができる。この非相溶樹脂の分散粒子により、硬化型樹脂表面に凹凸を形成させ、広領域における表面粗さを向上させることができる。
硬化型樹脂が前記の紫外線硬化型樹脂の場合、非相溶樹脂としてはポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂等が例示される。
前記の紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤及び非相溶樹脂は、それぞれに共通の溶剤に溶解して塗布液を調製する。使用する溶剤には特に制限はなく、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のようなアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のようなエステル系溶剤、ジブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のようなエーテル系溶剤、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のようなケトン系溶剤、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ等のような芳香族炭化水素系溶剤等を単独に、あるいは混合して使用することができる。
塗布液中の樹脂成分の濃度は、コーティング法に応じた粘度等を考慮して適切に選択することができる。例えば、塗布液中に紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤及び高分子量のポリエステル樹脂の合計量が占める割合は、通常は20〜80質量%である。また、この塗布液には、必要に応じて、その他の公知の添加剤、例えば、シリコーン系レベリング剤等を添加してもよい。
本発明において、調製された塗布液は透明プラスチックフィルム基材上にコーティングされる。コーティング法には特に制限はなく、バーコート法、グラビアコート法、リバースコート法等の従来から知られている方法を使用することができる。
また、硬化型樹脂層の厚みは0.1〜15μmの範囲であることが好ましい。より好ましくは0.5〜10μmの範囲であり、特に好ましくは1〜8μmの範囲である。硬化型樹脂層の厚みが0.1μm未満の場合には、突起が十分に形成されにくくなる。一方、15μmを超える場合には生産性の観点から好ましくない。
以下に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。なお、実施例における各種測定評価は下記の方法により行った。
(1)全光線透過率
JIS−K7136に準拠し、日本電色工業(株)製NDH−1001DPを用いて、全光線透過率を測定した。
(2)表面抵抗値
JIS−K7194に準拠し、4端子法にて測定した。測定機は、三菱油化(株)製 Lotest AMCP−T400を用いた。
(3)X線回折測定及び結晶粒径
透明導電性薄膜の結晶性評価は、X線回折装置(リガク製RINT2035G2)を用いて行った。薄膜回転試料台を用い、X線入射角を2°に固定し2θ軸のみを走査することにより薄膜のX線回折パターンを検出した。X線はCu Kα 1(波長:154.2pm)を用い、管電圧40kV、管電流30mA、ゴニオメータRINT Ultimaシリーズ用試料水平ゴニオメータ、発散スリット0.2mm、散乱スリット及び受光スリットはopenとし、走査モードを連続モードを用い、スキャンスピード10.000°/min、スキャンステップ0.020°で測定を行った。この結果の最も強いピークを有する角度から、ICDD(International Centerfor DiffractionData)のJCPDS(Joint Commiteeon PowderDiffractionStandartds)標準回折データを基に、最も強いピーク強度を有する結晶面を同定した。
結晶粒径DはX線回折測定の結果から、最も回折強度が強いピークの半値幅β、X線波長λ、回折ピークのブラック角θから、Sherrerの式、
D=0.9λ/βcosθ
を用いて、算出した。
(4)体積抵抗率、キャリア濃度、キャリア移動度
ホール効果測定装置(株式会社東陽テクニカ製、ResiTest8300)を用いて、Van der Pauw’s法により体積抵抗率を測定し、ホール効果測定法によりキャリア濃度を測定し、キャリア移動度を算出した。測定温度は25℃とした。
(5)透明導電性薄膜の厚み(膜厚)
透明導電性薄膜層を積層したフィルム試料片を1mm×10mmの大きさに切り出し、電子顕微鏡用エポキシ樹脂に包埋した。これをウルトラミクロトームの試料ホルダに固定し、包埋した試料片の短辺に平行な断面薄切片を作製した。次いで、この切片の薄膜の著しい損傷がない部位において、透過型電子顕微鏡(JEOL社製、JEM−2010)を用い、加速電圧200kV、明視野で観察倍率1万倍にて写真撮影を行って得られた写真から膜厚を求めた。
実施例、比較例において使用した透明プラスチックフィルムは、片面に易接着層を有する二軸配向透明PETフィルム(東洋紡績社製、A4100、厚み125μm)である。
〔実施例1−1、1−2、1−3〕
透明導電性フィルムを得る手法は上記の〔1〕の方法を採用した。スパッタリングを行う前の到達真空度は2×10−3Paとした。不活性ガスとしてアルゴンを導入し、酸素をアルゴンに対して1.5%導入し全圧を0.5Paにした。なお、この1%の酸素導入量は最も抵抗値が低くなることを予めの予備テストで確認している。
酸化スズを10%含有する酸化インジウム焼結ターゲットに1W/cmの電力密度で電力を投入し、パルスDCマグネトロンスパッタリング法により、透明導電膜を成膜した。
パルス周波数は100kHz、パルス幅1μsとした。透明導電性薄膜の膜厚は成膜時間を調整することで200nmに制御した。また、ターゲットと基板との中間位置に1ターンのコイルを設置した。このコイルに周波数が13.56MHzの高周波電力50W、100W、150Wを印加し高周波誘導プラズマのよるアシストを行った。また、基板は加熱も冷却も行わず、室温とした。結果を表1に示した。
〔実施例2〕
透明導電性フィルムを得る手法は上記の〔2〕の方法を採用した。スパッタリングを行う前の到達真空度は2×10−3Paとした。不活性ガスとしてアルゴンを導入し、酸素をアルゴンに対して1.0%導入し全圧を0.5Paにした。なお、この1%の酸素導入量は最も抵抗値が低くなることを予めの予備テストで確認している。
酸化スズを10%含有する酸化インジウム焼結ターゲットに1W/cmの電力密度で電力を投入し、パルスDCマグネトロンスパッタリング法により、透明導電膜を成膜した。
パルス周波数は100kHz、パルス幅1μsとした。透明導電性薄膜の膜厚は成膜時間を調整することで200nmに制御した。
また、Veeco社製RFイオンビーム装置も用いてイオンビームアシストを行いながら成膜を行った。放電ガスにはArを用い、イオンビーム電圧は100V、イオンビーム電流密度は0.1mA/cmとした。また、基板は加熱も冷却も行わず、室温とした。結果を表1に示した。
〔比較例1〕
高周波誘導プラズマのよるアシストを行わなかった以外は実施例1と同様に透明導電性フィルムを作製して、評価した。結果を表1に示した。
〔比較例2〕
200Wの高周波誘導プラズマのよるアシストを行った以外は実施例1と同様に透明導電性フィルムを作製して、評価した。結果を表1に示した。
〔比較例3〕
イオンビーム電圧を200Vとした以外は実施例2と同様にして透明導電性フィルムを作製して、評価した。結果を表1に示した。
表1に記載のとおり、実施例1−1、1−2、1−3、2に記載の透明導電性フィルムは、低い体積抵抗率の透明導電性薄膜が得られている。一方、比較例1の透明導電性薄膜の体積抵抗率が高い。また、比較例2、3もアシストのエネルギーが高すぎるために、体積抵抗率が高くなってしまっている。
上記の通り、本発明によれば、透明プラスチックフィルムの少なくとも一方の面に透明導電性薄膜を成膜するときに、その結晶配向面を制御することで低い体積抵抗率を有する透明導電性フィルムを作製できるので、有機ELディスプレイなどの用途に極めて有効である。

Claims (3)

  1. 透明プラスチックフィルム基材上の少なくとも一方の面に結晶質の酸化インジウムを主成分とした透明導電性薄膜が積層された透明導電性フィルムであって、透明導電性薄膜のX線回折ピークのうち酸化インジウムの(400)面が最も強く、かつ、透明導電性薄膜の体積抵抗率が1×10−4〜6×10−4Ω・cmであることを特徴とする透明導電性フィルム。
  2. 透明導電性薄膜の結晶粒径が5〜15nmであることを特徴とする請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 透明導電性薄膜のキャリア濃度が5×1020〜2×1021cm−3であり、かつ、キャリア移動度が15〜25cm/V/sであることを特徴とする請求項1又は2いずれかに記載の透明導電性フィルム。
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