以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態では、一例として、本発明を適用した場合の移動通信システムの実施形態について、図を用いて詳細に説明する。
[1.第1実施形態]
まず、本発明を適用した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
[1.1 移動通信システムの概要]
図1は、本実施形態における移動通信システム1の概略を説明するための図である。移動通信システム1は、コアネットワークに複数の無線アクセスネットワークが接続されている。無線アクセスネットワークはそれぞれ異なる無線アクセスネットワークであり、異なる無線アクセスシステムに基づくものでよい。例えば、本図に示すように、無線アクセスネットワークAと無線アクセスネットワークBがコアネットワークに接続されており、無線アクセスネットワークAとしてはE−UTRAN、無線アクセスネットワークBとしては無線LANを用いたNon−3GPPアクセスネットワークである。また、無線アクセスネットワークA や、無線アクセスネットワークBには、移動局としてUE10が接続されている。
なお、これらの無線アクセスネットワークは、これに限らず、WiMAXや3GPP2既定の無線アクセスシステム等の他の無線アクセスシステムに基づく無線アクセスネットワークでよいし、3つ以上の無線アクセスネットワークへ接続されてよいことは勿論である。
コアネットワークには、制御局としてP−GW20と、S−GW30と、MME40(Mobile Management Entity)と、管理局としてFME60(Flow Management Entity)が配置されている。
P−GW20は、インターネットやIMS網といった外部PDN(Packet Data Network:パケット通信ネットワーク)と接続され、コアネットワークとそれらのPDNとを接続するゲートウェイとして機能するとともに、UE10宛のフローを各無線アクセスネットワークへ振り分ける。
S−GW30は、無線アクセスネットワークAのローカルモビリティアンカーとして機能し、UE10が接続しているeNB70と接続され、P−GW20とeNB70との間でパケットを転送する。なお、P−GW20とS−GW30とは物理的に同一ノードで構成される場合もある。
MME40は、シグナリングを行うエンティティであり、UE10のEPSベアラの確立手続きを主導する。EPSベアラとは、UE10とS−GW30との間で確立されるユーザIPパケットを転送する論理パスのことである。UE10は、複数のEPSベアラを確立することができ、EPSベアラ別に異なるサービス品質クラスを割り当てることができる。またUE10が確立するフローは、EPSベアラに結び付けられ、無線アクセスネットワークAを介して送受信される。
FME60は、UE10の通信するフローに対する転送路の切り替え手続きを主導する。UE10の通信フローはアプリケーションや通信相手によって識別される通信データである。さらに、転送路は無線アクセスネットワークAを介してUE10とP−GW20の間で確立されるEPSベアラや、無線アクセスネットワークBを介してUE10とP−GW20との間で確立する転送路であり、UE10またはP−GW20からの要求に従い、これらの複数の転送路間での切り替え手続きを主導する。
UE10とFME60はIP(Internet Protocol)レベルで接続され、直接制御情報の送受信が行える。具体的には、UE10は無線アクセスネットワークAや無線アクセスネットワークBを介して転送路が確立されている状態において、P−GW20からIPアドレスの割り当てが行われており、それらの転送路を介してIPレベルの通信を行うことができる状態にある。UE10はFME60のIPアドレスを保持しており、複数の転送路のいずれかによって、IP通信によりフローに対する転送路を切り替えるための制御情報の送受信を行う。このように、図1に示すUE10とFME60の接続は、互いのIPアドレスを用いて直接IP通信することができることを示している。
また、FME60はP−GW20と接続されており、接続は上述したようなIPレベルの接続でもよいし、FME60はP−GW20と同一の装置で構成されてもよい。FME60とP−GW20は、UE10のフローに対する転送路を切り替えるための制御情報の送受信を行う。
無線アクセスネットワークAは、少なくとも1つの基地局eNB70を備え、S−GW30を介してコアネットワークに接続される。
また、無線アクセスネットワークBはゲートウェイ装置であるGW50を経由して、コアネットワークと接続される。また、コアネットワークと無線アクセスネットワークBとの間に信頼関係がある(具体的には、コアネットワーク内で提供されるUE10の認証機能の使用が許されている)場合には、GW50はPCRF60に接続され、GW50自体も無線アクセスネットワークB内に設置される。
UE10は、eNB70経由で無線アクセスネットワークAに接続されるとともに、無線アクセスネットワークBにも同時接続でき、それぞれの無線アクセスネットワークを介してコアネットワークに接続されている。
[1.2 装置構成]
続いて、各装置構成について簡単に説明する。なお、MME40及びeNB70は、EPSを利用した移動通信システムにおける従来の装置と同様に構成されているため、その詳細な説明を省略する。
[1.2.1 UEの装置構成]
図2は、移動局であるUE10の構成を示す。UE10の具体的な一例としては、複数のアクセスネットワークを介してコアネットワークに同時接続する携帯端末や、PDA等の端末が想定される。UE10は、制御部100に、LTEインタフェース110と、WLANインタフェース120と、記憶部130と、ベアラ確立処理部140と、パケット送受信部150と、フロー切り替え処理部160がバスを介して接続されている。
制御部100は、UE10を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部130に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより処理を実現する。
LTEインタフェース110及びWLANインタフェース120は、UE10が、各無線アクセスネットワークに接続するための機能部である。LTEインタフェース110は、無線アクセスネットワークAに接続するためのインタフェースであり、WLANインタフェース120は無線アクセスネットワークBに接続するためのインタフェースとなる。また、LTEインタフェース110及びWLANインタフェース120には、それぞれ外部アンテナが接続されている。
記憶部130は、UE10の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部130は、フロー管理情報132とを記憶する。
図7に示されているように、フロー管理情報132には、UE10のIPアドレス(以下、HoA;Home Addressと呼ぶ)と、UE10が通信するフローと、フローを送受信する転送路とが対応付けられて管理される。なお、各フローはTFT(Traffic Flow Template)と呼ばれるフローを識別するフィルター情報の集合で定義される。各フィルター情報に宛先アドレスやポート番号を指定することができるので、結果としてTFTによって特定アプリケーションのトラフィックフローや特定の通信相手とのフローを識別することができる。
ベアラ確立処理部140は、無線アクセスネットワークAを介したS−GW30との通信路であるEPSベアラを確立するための処理を実行する機能部である。
パケット送受信部150は、具体的なデータ(パケット)を送受信する機能部である。上位層から受け取ったデータを、パケットとして分解し送信する。また、受信したパケットを上位層に渡す機能を実現する。パケットを送信する際は、フローに対して送信する転送路をフロー管理情報132から決定し、送信を行う。
フロー切り替え処理部160は、フローの伝送路を切り替えるための処理を実行する機能部である。無線アクセスネットワークを切り替えて通信を行うための要求を、LTEインタフェース110もしくはWLANインタフェース120を通してFME60へ送信し、FME60からの応答を受信する。さらに応答に応じて転送路の切り替えを行う。
[1.2.2 P−GWの構成]
次に、本実施形態における制御局であるP−GW20の構成について図3をもとに説明する。P−GW20は、制御部200に、送受信部210と、記憶部230と、パケット送受信部250と、PMIP処理部260とがバスを介して接続されている。
制御部200は、P−GW20を制御するための機能部である。制御部200は、記憶部230に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより処理を実現する。
送受信部210は、ルータもしくはスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)などにより送受信する。
記憶部230は、P−GW20の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部230は、バインディング情報232と、フロー割り当てリスト234とを記憶する。
バインディング情報232は、P−GW20がUE10宛の通信データを受信した際に、当該通信データをUE10に転送するための伝送路を決定するために用いられるデータベースである。ここで、バインディング情報232の一例を図8に示す。
図8に示されているように、UE10のIPアドレス(以下、HoA;Home Addressと呼ぶ)と、UE10が接続している無線アクセスネットワークのアクセスシステム種別(例えば、「無線アクセスネットワークA」)と、その無線アクセスネットワークへの伝送路(例えば、「PMIPトンネル1」)とが関連付けて記録されている。
ここで、アクセスシステム種別は、UE10が接続しているアクセスネットワークを識別する識別子であり、例えば、3GPP_UTRAN、3GPP_E―UTRAN、WiMAX、WLAN、3GPP2_CDMA2000−1Xなどのように無線アクセス技術も含めて識別する。また、無線アクセスネットワークを識別する無線アクセスシステムの運用を行う事業者コード等でもよい。
フロー割り当てリスト234は、図9に示されているようにUE10のHoA(UE10アドレス)と、確立されているフロー(例えば、「デフォルト(TFT0)」)と、当該フローを伝送するアクセスネットワークを識別するアクセスシステム種別(例えば、「無線アクセスネットワークA」)とをUE10毎に管理する。このフロー割り当てリスト234は、P−GW20がUE10宛のフローを受信した場合に、当該フローをUE10に転送するためのアクセスネットワークを決定するために用いられる。
パケット送受信部250は、具体的なデータ(パケット)を送受信する機能部である。上位層から受け取ったデータを、パケットとして分解し送信する。また、受信したパケットを上位層に渡す機能を実現する。
PMIP処理部260は、無線アクセスネットワークA及び無線アクセスネットワークBを介してUE10と接続するために、P−GW20とS−GW30との間及びP−GW20とGW50との間で用いられる転送路(PMIPトンネルと呼ぶ)を確立するための機能部である。
[1.2.3 S−GWの構成]
次に、本実施形態におけるS−GW30の構成について図4をもとに説明する。図4はS−GW30の構成を示した図であり、制御部300に、送受信部310と、記憶部330と、ベアラ確立処理部340と、パケット送受信部350と、PMIP処理部360とがバスを介して接続されている。
制御部300は、S−GW30を制御するための機能部である。制御部300は、記憶部330に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより処理を実現する。
送受信部310は、ルータもしくはスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)などにより送受信する。
記憶部330は、S−GW30の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。
ベアラ確立処理部340は、無線アクセスネットワークAを介したUE10との通信路であるEPSベアラを確立するための処理を実行する機能部である。
パケット送受信部350は、具体的なデータ(パケット)を送受信する機能部である。上位層から受け取ったデータを、パケットとして分解し送信する。また、受信したパケットを上位層に渡す機能を実現する。
PMIP処理部360は、無線アクセスネットワークAを介してUE10がP−GW20と接続するために、P−GW20とS−GW30との間で用いられるPMIPトンネルを確立するための機能部である。
[1.2.4 GW50の構成]
次に、本実施形態におけるGW50の構成について図5をもとに説明する。図5はGW50の構成を示した図であり、制御部500に、送受信部510と、記憶部530と、パケット送受信部550と、PMIP処理部560とがバスを介して接続されている。
制御部500は、GW50を制御するための機能部である。制御部500は、記憶部530に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより処理を実現する。
送受信部510は、ルータもしくはスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)などにより送受信する。
記憶部530は、GW50の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。
パケット送受信部550は、具体的なデータ(パケット)を送受信する機能部である。上位層から受け取ったデータを、パケットとして分解し送信する。また、受信したパケットを上位層に渡す機能を実現する。
PMIP処理部560は、無線アクセスネットワークBを介してUE10がP−GW20と接続するために、P−GW20とGW50との間で用いられるPMIPトンネルを確立するための機能部である。
[1.2.6 FMEの構成]
次に、本実施形態における管理局であるFME60の構成について図6をもとに説明する。図6はFME60の構成を示した図であり、制御部600に、送受信部610と、フロー切り替え処理部620と、記憶部630と、とがバスを介して接続されている。
制御部600は、FME60を制御するための機能部である。制御部600は、記憶部630に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより処理を実現する。
送受信部610は、ルータもしくはスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)などにより送受信する。
フロー切り替え処理部620は、フローを切り替えるための処理を実行する機能部である。UE10から無線アクセスネットワークを切り替えて通信を行うための要求を受信し、要求に基づく転送路への切り替え処理を完了し、UE10へ応答を送信する。
記憶部630は、FME60の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部630は、フロー管理リスト632を記憶する。
フロー管理リスト632は、UE10毎に、確立されているフローとそのフローが割り当てられているアクセスネットワークのアクセスシステム種別と、さらに当該フローの要求するサービス品質とを関連付けて記録するデータベースである。
フロー管理リスト632のデータ構成の一例を図10をもとに説明する。図に示すように、UE10識別子(例えば、「UE1」)に、フロー(例えば、「デフォルト(TFT0)」)と、アクセスシステム種別(例えば、「無線アクセスネットワークA」)とが対応づけて記憶されている。
[1.3 処理の説明]
次に、図1に示すネットワークにおいて、UE10が無線アクセスネットワークA及び無線アクセスネットワークBのそれぞれを介してコアネットワークに接続する手続きについて、図11を用いて説明する。
[1.3.1 無線アクセスネットワークA経由のUEアタッチ処理]
まず、UE10は無線アクセスネットワークA経由でコアネットワークに接続するために、非特許文献2に規定された従来手法に従って、アタッチ要求をeNB70経由でMME40に送信する(S1002)。アタッチ要求内には加入者の識別情報(IMSI:International Mobile Subscriber Identify等)、接続先PDNを識別するAPN(Access Point Name)と、UE10の保有機能を示すUE capabilityなどが含まれる。
MME40は、従来方法に従って、アタッチ要求に含まれている加入者識別情報を取り出し、ユーザ認証及びアクセス許可の処理を行う(S1004)。そしてMME40は、接続が許可されたUE10に対して、デフォルトEPSベアラ確立のためにベアラ設定要求をS−GW30に送信する(S1006)。ベアラ設定要求には、IMSIとP−GW20のIPアドレスとAPNが含まれており、P−GW20のIPアドレスはAPNに基づいて決定される。なお、デフォルトEPSベアラは、EPSベアラの1つであるが、特定のEPSベアラに結び付けられていないフローの伝送路として用いられる。
S−GW30はベアラ設定要求を受信し、P−GW20との間でPMIPトンネルの確立手続きを開始する。PMIPトンネルは、P−GW20とS−GW30間、及びP−GW20とGW50間に移動局毎に確立される伝送路である。
具体的には、S−GW30はP−GW20にバインディング更新要求を送信する(S1010)。ただし、ここで従来方法と異なり、バインディング更新要求には、IMSIから生成されるMN_NAI(Mobile Node Network Access Identifier;UEの識別子)だけでなくEPSベアラに結び付けられていないフローを識別するTFT0と、アクセスシステム種別も含まれる。
さらに、従来と異なり、バインディング更新要求を受信したP−GW20は、UE10の識別子と、フロー情報と、アクセスシステム種別とを含めてフロー情報通知をFME60へ送信する(S1012)。UE10の識別子としては、IMSIから生成されるMN_NAI、フロー情報としてはTFT0、アクセスシステム種別にはアクセスネットワークAを送信する。
FME60は、フロー情報通知を受信し、図10(a)に示すように、フロー管理リスト632にUE識別子、フロー情報及びアクセスシステム種別を管理する。
さらに、P−GW20は従来手法に基づき、UEにHoAを割り当て、バインディング更新応答をS−GW30に返信する(S1014)。メッセージ内には、HoAが含まれる。さらにS−GW30との間にPMIPトンネル1を確立し、図8(a)に示されたようにバインディング情報232を作成する。また、バインディング更新要求に含まれた情報から図9(a)に示されたようにフロー割り当てリスト234を作成する。
続いて、従来手法に基づきS−GW30は、ベアラ設定応答をMME40に送信する(S1016)。MME40はベアラ設定応答を受信し、eNB70経由でUE10にアタッチ許可を送信する(S1018)。
UE10はアタッチ許可を受信し、アタッチ完了をeNB70経由でMME40に送信する(S1020)。これで、UE10はユーザデータの送受信可能状態に遷移する。
また、UE10は、図7(a)に示されたようにフロー管理情報132を作成する。具体的には、デフォルトのTFT(TFT0)で識別されるフローを送信する転送路を確立したデフォルトEPSベアラとすることを管理する。
次に、MME40はアタッチ完了を受信し、従来手法に基づいてeNB70のIPアドレスを含んだベアラ更新要求をS−GW30へ送信する(S1022)。S−GW30はベアラ更新応答をMME40に返信する(S1024)とともに、eNB70のIPアドレスを取得し、デフォルトEPSベアラを確立する。
以上で、UE10は無線アクセスネットワークA経由でのコアネットワークへのアタッチ処理を完了する。以後、P−GW20はHoA宛にPDNから送信された通信データを受信し、フロー割り当てリスト234を参照して利用する無線アクセスネットワークを決定し、バインディング情報232に基づいて伝送路としてPMIP1トンネルを選択する。そして、当該通信データは、PMIPトンネル1を経由して、S−GW30まで転送され、その後デフォルトEPSベアラを用いてeNB70経由でUE10まで転送される。
UE10が通信データを送信する場合は、フロー管理情報132を参照してデフォルトEPSベアラへ送信する。S−GW30では、デフォルトEPSベアラに対応づけられたPMIPトンネル1へ送信する。これにより、UE10からPDN宛に送信される通信データは、PDNからUE10へ送信される伝送路と同じ伝送路で運ばれる。
上記の例では、P−GW20はフロー情報通知(S1012)をFME60へ送信し、FME60はフロー管理リスト632を更新するとしたが、S−GW30がFME60へフロー情報通知を送信してもよい。
さらに、S−GW30の送信タイミングは、ベアラ設定要求受信後(S1006)に送信してもよいし、P−GW20からバインディング更新応答受信後(S1014)に送信してもよい。
[1.3.2 無線アクセスネットワークA経由のフロー確立処理]
続けて、UE10は2つのフロー(以下、それぞれフロー1、フロー2とする)をPDNに向けて確立する。どちらのフローについても、例えば、UE10内のポリシー情報により、無線アクセスネットワークBよりも無線アクセスネットワークAのほうに高い優先順位が設定されているので、フロー1及びフロー2は無線アクセスネットワークA経由で確立される。
具体的には、まず、それぞれのフローで要求されるサービス品質クラスが割り当てられた特定EPSベアラ(以下、特定EPSベアラ1及び特定EPSベアラ2とする)を確立する(S1028、S1036)。
UE10は、特定EPSベアラが確立されると、図7(b)に示すようにフロー管理情報132を更新する。具体的には、フロー1(TFT1)を送信する転送路を特定EPSベアラ1とし、フロー2(TFT2)を送信する転送路が特定EPSベアラ2であることを管理する。
S−GW30はTFT1及びTFT2と、そのアクセスシステム種別とを含んだバインディング更新要求を順次P−GW20に送信する(S1030、S1038)。さらに、特定EPSベアラ1及び特定EPSベアラ2は、PMIPトンネル1と対応づけて管理する。さらに、TFT1は特定EPSベアラ1に、TFT2は特定EPSベアラ2に対応づけて管理する。
P−GW20はFME60へフロー情報通知を送信する(S1032,S1040)。FME60は、図10(b)に示すようにフロー管理リスト632を更新する。これにより、UE10がフロー1(TFT1)及びフロー2(TFT2)を通信するためのアクセスネットワークが無線アクセスネットワークAであると管理する。
また、P−GW20は、バインディング更新応答をS−GW30に送信する(S1034、S1042)。さらに、図9(b)に示すようにフロー割り当てリスト234を更新する。具体的には、フロー1(TFT1)及びフロー2(TFT2)を送信するアクセスシステムが無線アクセスシステムAであることを管理する。
以上により、P−GW20とUE10の間では、フロー1(TFT1)及びフロー2(TFT2)は、PMIPトンネル1及び割り当てられた特定EPSベアラを経由して、送受信することができる。
具体的には、P−GW20は、フロー1(TFT1)及びフロー2(TFT2)のデータ送信時、フロー割り当てリスト234から無線アクセスネットワークを決定し、さらにバインディング情報232から伝送路を決定して送信する。
S−GW30では、PMIPトンネル1から受信したフローを、フローに対応する特定EPSベアラへ送信することでUE10はデータを受信する。
UE10は、フロー1(TFT1)及びフロー2(TFT2)のデータ送信時、フロー管理情報132から送信する転送路を決定して送信する。S−GW30では、UE10から受信した転送路に対応するPMIPトンネルへ送信することにより、P−GW20はデータを受信する。
以上のフロー1及びフロー2の確立手続きは、非特許文献2に規定された従来手法に従って行われるが、従来と異なる点は、S−GW30がP−GW20へ送信するバインディング情報更新要求(S1030,S1038)にフロー識別情報及びアクセスシステム種別を付与して送信し、P−GW20がそれらをフロー割り当てリスト234で管理する点である。
さらに、P−GW20がFME60へフロー情報通知(S1032,S1040)を送信し、FME60がフロー管理リスト632でフロー情報を管理する点である。
また、特定EPSベアラ確立時、UE10がフロー管理情報132を更新し、フローを送信する転送路を決定する点である。
上記の例では、P−GW20はフロー情報通知(S1032,S1040)をFME60へ送信し、FME60はフロー管理リスト632を更新するとしたが、S−GW30がFME60へフロー情報通知を送信してもよい。
さらに、S−GW30の送信タイミングは、特定EPSベアラの確立後(S1028,S1036)に送信してもよいし、P−GW20からバインディング更新応答受信後(S1034、S1042)に送信してもよい。
[1.3.3 無線アクセスネットワークB経由のUEアタッチ処理]
続けてUE10は移動と共に、WLANインタフェース120を用いて無線アクセスネットワークBを検出し、無線アクセスネットワークAとの接続を維持しながら、無線アクセスネットワークB経由で図12又は図13に示されたようにコアネットワークへの接続処理を開始する。
コアネットワークと無線アクセスネットワークB間に信頼関係がない場合には、図12に示されているように、UE10は非特許文献2に規定された無線アクセスネットワークへの接続の手続きに従って、GW50との間で、認証・アクセス許可及び暗号化トンネル(以下、IPsecトンネルと呼ぶ)の確立処理を開始する(S1100)。また、その処理内においてUE10は、HoA及び接続しているAPNをGW50に通知する。
GW50は、通知されたAPNからP−GW20のIPアドレスを決定し、バインディング更新要求をP−GW20に送信する(S1102)。ただし、ここで従来方法と異なり、バインディング更新要求には、HoAとMN_NAIに加えて、アクセスシステム種別(ここでは無線アクセスネットワークBとする)が含まれる。
P−GW20は、バインディング更新応答をGW50に送信し(S1106)、P−GW20とGW50の間で新たにPMIPトンネル2を確立するとともに、図8(b)に示されたようにバインディング情報232を更新する。ここで、従来手法と異なるのは、UE10が無線アクセスネットワークB経由でコアネットワークへ接続した後も、バインディング情報には、PMIPトンネル1とのバインディング情報を残し、フロー割り当てリストに基づいて確立されているフロー1及びフロー2は、依然として無線アクセスネットワークA経由で通信を行うものとする。
GW50はバインディング更新応答を受信した後、UE10との間でIPsecトンネルを確立し(S1108)、IPsecトンネルとPMIPトンネル2を対応づけて管理する。以後、IPsecトンネルとPMIPトンネル2が無線アクセスネットワークB経由の伝送路となる。
一方、コアネットワークと無線アクセスネットワークB間に信頼関係がある場合には、図13に示されているように、UE10は非特許文献2に規定された無線アクセスネットワークへの接続手続きに従って、GW50との間で、認証・アクセス許可処理を開始する(S1150)。また、その処理内においてUE10は、HoA及び接続しているAPNをGW50に通知する。
GW50は通知されたAPNからP−GW20のIPアドレスを決定し、バインディング更新要求をP−GW20に送信する(S1152)。ただし、ここで従来方法と異なり、バインディング更新要求には、HoAとMN_NAIに加えて、アクセスシステム種別(ここでは無線アクセスネットワークBとする)が含まれる。
P−GW20は、バインディング更新要求を受信し、バインディング更新応答をGW50に送信する(S1154)。そしてP−GW20とGW50との間で新たにPMIPトンネル2を確立するとともに、図8(b)に示されたようにバインディング情報232を更新する。ここで、従来手法と異なり、UE10が無線アクセスネットワークB経由でコアネットワークへ接続した後も、バインディング情報には、PMIPトンネル1とのバインディング情報を残し、フロー割り当てリストに基づいて確立されているフロー1及びフロー2は、依然として無線アクセスネットワークA経由で通信を行うものとする。
GW50はバインディング更新応答を受信した後、UE10との間で無線リンクを確立し、無線リンクとPMIPトンネル2を対応づけて管理する。以後、無線リンクとPMIPトンネル2が無線アクセスネットワークB経由の伝送路となる。
以上でUE10は、無線アクセスネットワークB経由のアタッチ処理を完了し、2つの無線アクセスネットワーク経由でコアネットワークに接続される。
[1.3.4 フロー2の無線アクセスネットワークBへの切り替え処理]
UE10が上述した手順により無線アクセスネットワークA及び無線アクセスネットワークBの双方に接続しており、無線アクセスネットワークAを介しフロー1及びフロー2の通信を行っている状態において、特定EPSベアラ2及びPMIPトンネル1の転送路で通信を行っているフロー2を、無線アクセスネットワークBを介した転送路へハンドオーバさせる手順を図14により説明する。
ハンドオーバ契機は、UE10がフロー2に対しては無線アクセスネットワークAより無線アクセスネットワークBを優先して通信を行うなどのポリシー情報を予め保持することにより、UE10が無線アクセスネットワークBへの接続を検知することでハンドオーバ契機としてもよいし、ネットワークの運用者が無線アクセスネットワークの通信状態を監視し、無線アクセスネットワークAの輻輳状態を検知することでUE10へハンドオーバを要求し、その要求をハンドオーバ契機としてもよいし、UE10のユーザの操作によりハンドオーバ契機としてもよい。
まず、UE10はフローハンドオーバ要求をFME60へ送信する(S1202)。フローハンドオーバ要求には、UEの識別子とフロー情報とハンドオーバさせるアクセスシステム種別とを含んで送信する。具体的にはUEの識別子としてIMSIから生成されるMN_NAIと、フロー2を識別するTFT2と、無線アクセスネットワークBを通知する。
UE10は予め保持するFME60のIPアドレスに宛てて要求を送信する。送信手段はHTTPやXMLなどを用いて送信してもよい。ここでUE10はFME60のIPアドレスへ直接送信する。つまり、送信手段は無線アクセスネットワークAへの接続手続きで送受信する制御情報や、無線アクセスネットワークBへの接続手続きで送受信する制御情報に含めて要求を送受信するのではなく、それらとは独立したIPレベルの送受信手段により行う。
図14の例ではLTEインタフェース110からフローハンドオーバ要求(S1202)を送信するように示したが、WLANインタフェース120から送信してもよい。UE10は複数の無線アクセスネットワークに接続し、P−GW20へ複数の転送路を確立している場合には、任意の転送路によってFME60へ要求を送信することができる。
FME60はフローハンドオーバ要求(S1202)を受信し、フロー管理リスト632を確認し、図10(b)に示すようにフロー2が無線アクセスネットワークAで通信を行っていることを確認し、P−GWへフロー切り替え要求を送信する(S1204)。フロー切り替え要求には、UEの識別子とフロー情報とハンドオーバさせるアクセスシステム種別を含んで送信する。具体的にはUEの識別子としてIMSIから生成されるMN_NAIと、フロー2を識別するTFT2と、無線アクセスネットワークBを通知する。
P−GW20は、フロー切り替え要求を受信し、フロー割り当てリスト234を図9(c)に示すようにフロー2(TFT2)に対するアクセスシステム種別を、無線アクセスネットワークAから無線アクセスネットワークBに更新する。ここにおいて、P−GW20は無線アクセスネットワークAを介して送信していた転送路を、無線アクセスネットワークBを介して送信するよう切り替える。具体的には、P−GW20はフロー2をUE10へ送信する際、フロー割り当てリスト234から無線アクセスネットワークBを解決し、さらにバインディング情報からPMIPトンネル2を解決することで、PMIPトンネル2へフロー2の情報を送信する。
さらに、P−GW20はフロー切り替え応答をFME60へ送信する(S1206)。
FME60はフロー切り替え応答を受信し、図10(c)のようにフロー管理リスト632を更新する。具体的には、フロー2(TFT2)に対するアクセスシステム種別を無線アクセスネットワークAから無線アクセスネットワークBへ変更する。
さらに、FME60はフローハンドオーバ応答をUE10へ送信する(S1208)。
UE10は、フローハンドオーバ応答を受信し、フロー管理情報132を図7(c)のように更新し、フロー2(TFT2)に対する転送路を特定EPSベアラ2からIPsecトンネルもしくは無線リンクを介した転送路へ切り替える。これにより、フロー2の通信データはIPsecトンネルもしくは無線リンクを介した転送路と、PMIPトンネル2を介してP−GW20へ送信されるようになる。
また、P−GW20は、通信路の切り替え後、不要となった特定EPSベアラの解放処理を行う(S1210)。具体的にはフロー2のために確立されていた特定EPSベアラ2の解放処理を行う。解放手続きは従来手続きに従い、P−GW20,S−GW30,MME40,ENB70及びUE10が制御情報を送受信することで行う。
以上の手続きにより、無線アクセスネットワークAを介した特定EPSベアラ2とPMIP1の転送路で通信を行っていたフロー2のデータ送受信は、無線アクセスネットワークBを介したIPsecもしくは無線リンクとPMIP2の転送路へ切り替えて送受信することができる。
ここで、UE10とFME60が送受信するフローハンドオーバ要求(S1202)及び応答(S1208)は、無線アクセスネットワークへ接続する制御情報や転送路確立のための制御情報を拡張したものではなく、UE10とFME60がIPレベルで直接送受信する独立した送受信手段である。これにより、UE10は接続する無線アクセスネットワークの種別にかかわらず、同様の手段によりFME60へ要求することが可能になる。
例えば、無線アクセスネットワークへ接続する制御情報や転送路確立のための制御情報を拡張する方法では、UE10がある時点でどの無線アクセスシステムに接続しているかを事前に予測できないため、接続する可能性のある総ての無線アクセスシステムに対して、その制御情報でフローハンドオーバ要求(S1202)に含まれる情報を送信できるよう拡張する必要が生じてしまう。
また、もし各無線アクセスシステムの制御情報を拡張しないようにし、例えばひとつのアクセスシステムの制御情報を拡張し、フローハンドオーバ要求(S1202)に含まれる情報を送信できるように拡張した場合、フローをハンドオーバさせるためには、少なくともその無線アクセスシステムに接続していることが必須となってしまう制限が生じる。そうすると、例えば無線アクセスネットワークAの制御情報を拡張した場合、無線アクセスネットワークBと無線アクセスネットワークCとの間でフローのハンドオーバを行うにもかかわらず、無線アクセスネットワークAへも接続していないと実行できないという制限が生じてしまう。
それに比べて、本実施形態では、接続するアクセスネットワークの種別にかかわらない方法で、UE10はフローのハンドオーバを要求することができ、新たな無線アクセスシステムが今後コアネットワークに接続されるようなことを想定しても、同様の手法を用いることができるため、より拡張性が高い。
[1.3.5 フロー2の無線アクセスネットワークAへの切り替え処理]
さらに、UE10が無線アクセスネットワークBを介した転送路で通信を行うフロー2は、無線アクセスネットワークAを介した転送路へ切り替えることもできる。ハンドオーバ手順を図15により説明する。
ハンドオーバの初期状態としては、UE10は図12もしくは図13で説明した手順により、IPsecトンネルもしくは無線リンクとPMIPトンネル2による転送路でフロー2の通信を行っている。
UE10は図7(c)に示すフロー管理情報132を保持する。UE10は、フロー管理情報132により、フロー2(TFT2)はIPsecトンネルもしくは無線リンクへ送信する。GW50では、IPsecトンネルもしくは無線リンクに対応づけられたPMIPトンネル2へ送信することによりP−GW20はデータを受信する。これによりUE10の送信するフロー2の通信データはIPsecトンネルもしくは無線リンクとPMIPトンネル2による転送路でP−GW20へ送信される。
一方で、P−GW20は図8(b)に示すバインディング情報232と図9(c)に示すフロー割り当てリスト234を保持する。P−GW20は、フロー割り当てリスト234により、フロー2(TFT2)は無線アクセスネットワークBへ送信することを決定し、バインディング情報232により、無線アクセスネットワークBへの通信はPMIPトンネル2へ送信することを決定する。S−GW30では、PMIPトンネル2とIPsecトンネルもしくは無線リンクが対応付けられており、これにより、P−GW20の送信するフロー2の通信データはIPsecトンネルもしくは無線リンクとPMIPトンネル2による転送路でUE10へ送信される。
さらに、FME60では、図10(c)に示すフロー管理リスト632を保持する。UE10が通信を行うフロー2は、無線アクセスネットワークBを介して通信していることを管理している。
ハンドオーバ契機は、UE10がフロー2に対しては無線アクセスネットワークBより無線アクセスネットワークAを優先して通信を行うなどのポリシー情報を保持することにより、UE10が無線アクセスネットワークAへの接続を検知することでハンドオーバ契機としてもよいし、ネットワークの運用者が無線アクセスネットワークの通信状態を監視し、無線アクセスネットワークBの輻輳状態を検知することでUE10へハンドオーバを要求し、その要求をハンドオーバ契機としてもよいし、UE10のユーザの操作によりハンドオーバ契機としてもよい。
まず、UE10はフローハンドオーバ要求をFME60へ送信する(S1302)。フローハンドオーバ要求には、UEの識別子とフロー情報とハンドオーバさせるアクセスシステム種別とを含んで送信する。具体的にはUEの識別子としてIMSIから生成されるMN_NAIと、フロー2を識別するTFT2と、無線アクセスネットワークAを通知する。
UE10は予め保持するFME60のIPアドレスに宛てて要求を送信する。送信手段はHTTPやXMLなどを用いて送信してもよい。ここでUE10はFME60のIPアドレスへ直接送信する。つまり、送信手段は無線アクセスネットワークAへの接続手続きで送受信する制御情報や、無線アクセスネットワークBへの接続手続きで送受信する制御情報に含めて要求を送受信するのではなく、それらとは独立したIPレベルの送受信手段により行う。
図15の例ではLTEインタフェース110からフローハンドオーバ要求(S1302)を送信するように示したが、WLANインタフェース120から送信してもよい。UE10は複数の無線アクセスネットワークに接続し、P−GW20へ複数の転送路を確立している場合には、任意の転送路によってFME60へ要求を送信することができる。
FME60はフローハンドオーバ要求(S1302)を受信し、フロー管理リスト632を確認し、図10(c)に示すようにフロー2が無線アクセスネットワークBで通信を行っていることを確認し、P−GWへフロー切り替え要求を送信する(S1304)。フロー切り替え要求には、UEの識別子とフロー情報とハンドオーバさせるアクセスシステム種別を含んで送信する。具体的にはUEの識別子としてIMSIから生成されるMN_NAIと、フロー2を識別するTFT2と、無線アクセスネットワークAを通知する。
P−GW20は、フロー切り替え要求を受信し、フロー割り当てリスト234を図9(b)に示すようにフロー2(TFT2)に対するアクセスシステム種別を、無線アクセスネットワークBから無線アクセスネットワークAに更新する。ここにおいて、P−GW20は無線アクセスネットワークBを介して送信していた転送路を、無線アクセスネットワークAを介して送信するよう切り替える。具体的には、P−GW20はフロー2をUE10へ送信する際、フロー割り当てリスト234から無線アクセスネットワークAを解決し、さらにバインディング情報からPMIPトンネル1を解決することで、PMIPトンネル1へフロー2の情報を送信する。
S−GW30は、PMIPトンネル1に対応づけられた転送路を解決し、UE10へデータを送信する。S−GW30とUE10の間で複数の転送路があるものの、フロー2に対応する特定EPSベアラが確立されていない本例では、デフォルトEPSベアラによりUE10へデータを送信することができる。
さらに、P−GW20はフロー切り替え応答をFME60へ送信する(S1306)。
FME60はフロー切り替え応答を受信し、図10(b)のようにフロー管理リスト632を更新する。具体的には、フロー2(TFT2)に対するアクセスシステム種別を無線アクセスネットワークBから無線アクセスネットワークAへ変更する。
さらに、FME60はフローハンドオーバ応答をUE10へ送信する(S1308)。
UE10は、フローハンドオーバ応答を受信し、フロー管理情報132を図7(d)のように更新し、フロー2(TFT2)に対する転送路を、IPsecトンネルまたは無線リンクからデフォルトEPSベアラへ変更する。UE10はフロー2のデータを送信する際、フロー管理情報132からデフォルトEPSベアラを解決し、送信する。S−GW30では、デフォルトEPSベアラに対応づけられるPMIPトンネル1に受信データを送信し、P−GW20はデータを受信する。これにより、UE10の送信するフロー2の通信データはデフォルトEPSベアラとPMIPトンネル1を介してP−GW20へ送信されるようになる。
以上の手順により、無線アクセスネットワークBを介して通信を行っていたUE10のフロー2は、無線アクセスネットワークAを介して通信を継続することができる。
ここで、UE10とFME60が送受信するフローハンドオーバ要求(S1302)及び応答(S1308)は、無線アクセスネットワークへ接続する制御情報や転送路確立のための制御情報を拡張したものではなく、UE10とFME60がIPレベルで直接送受信する独立した送受信手段である。これにより、UE10は接続する無線アクセスネットワークの種別にかかわらず、同様の手段によりFME60へ要求することが可能になる。
したがって本実施形態では、接続するアクセスネットワークの種別にかかわらない方法で、UE10はフローのハンドオーバを要求することができ、新たな無線アクセスシステムが今後コアネットワークに接続されるようなことを想定しても、同様の手法を用いることができるため、より拡張性の高い方法である。
[2.第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、ネットワーク構成及び装置構成は第1実施形態と同様であり、詳細説明は省略する。
第1の実施形態では、フローのハンドオーバ先である無線アクセスネットワークAの転送路がQoSをサポートしないデフォルトEPSベアラであったのに対し、第2の実施形態ではフローの要求するQoSをサポートした特定EPSベアラにハンドオーバする点が異なる。
[2.1 フロー2の無線アクセスネットワークAへの切り替え処理]
図16により、フロー2の無線アクセスネットワークAへの切り替え手順を説明する。
ハンドオーバの初期状態としては、UE10は図12もしくは図13で説明した手順により、IPsecトンネルもしくは無線リンクとPMIPトンネル2による転送路でフロー2の通信を行っている。
UE10は図7(c)に示すフロー管理情報132を保持する。UE10は、フロー管理情報132により、フロー2(TFT2)はIPsecトンネルもしくは無線リンクへ送信する。GW50では、IPsecトンネルもしくは無線リンクに対応づけられたPMIPトンネル2へ送信することによりP−GW20はデータを受信する。これによりUE10の送信するフロー2の通信データはIPsecトンネルもしくは無線リンクとPMIPトンネル2による転送路でP−GW20へ送信される。
一方で、P−GW20は図8(b)に示すバインディング情報232と図9(c)に示すフロー割り当てリスト234を保持する。P−GW20は、フロー割り当てリスト234により、フロー2(TFT2)は無線アクセスネットワークBへ送信することを決定し、バインディング情報232により、無線アクセスネットワークBの通信はPMIPトンネル2へ送信することを決定する。S−GW30では、PMIPトンネル2とIPsecトンネルもしくは無線リンクが対応付けられており、これにより、P−GW20の送信するフロー2の通信データはIPsecトンネルもしくは無線リンクとPMIPトンネル2による転送路でUE10へ送信される。
さらに、FME60では、図10(c)に示すフロー管理リスト632を保持する。UE10が通信を行うフロー2は、無線アクセスネットワークBを介して通信していることを管理している。
ハンドオーバ契機は、UE10がフロー2に対しては無線アクセスネットワークBより無線アクセスネットワークAを優先して通信を行うなどのポリシー情報を保持することにより、UE10が無線アクセスネットワークAへの接続を検知することでハンドオーバ契機としてもよいし、ネットワークの運用者が無線アクセスネットワークの通信状態を監視し、無線アクセスネットワークBの輻輳状態を検知することでUE10へハンドオーバを要求し、その要求をハンドオーバ契機としてもよいし、UE10のユーザの操作によりハンドオーバ契機としてもよい。
まず、UE10はフローハンドオーバ要求をFME60へ送信する(S1402)。フローハンドオーバ要求には、UEの識別子とフロー情報とハンドオーバさせるアクセスシステム種別とを含んで送信する。具体的にはUEの識別子としてIMSIから生成されるMN_NAIと、フロー2を識別するTFT2と、無線アクセスネットワークAとを通知する。さらに、第1の実施形態とは異なり、フロー2の要求するQoS情報を含めて送信する。QoS情報には、保証するビットレートなどを用いてもよいし、システム内で共有するサービス品質クラスにより要求してもよい。
UE10は予め保持するFME60のIPアドレスに宛てて要求を送信する。送信手段はHTTPやXMLなどを用いて送信してもよい。ここでUE10はFME60のIPアドレスへ直接送信する。つまり、送信手段は無線アクセスネットワークAへの接続手続きで送受信する制御情報や、無線アクセスネットワークBへの接続手続きで送受信する制御情報に含めて要求を送受信するのではなく、それらとは独立したIPレベルの送受信手段により行う。
図16の例ではLTEインタフェース110からフローハンドオーバ要求(S1402)を送信するように示したが、WLANインタフェース120から送信してもよい。UE10は複数の無線アクセスネットワークに接続し、P−GW20へ複数の転送路を確立している場合には、任意の転送路によってFME60へ要求を送信することができる。
FME60はフローハンドオーバ要求(S1402)を受信し、フロー管理リスト632を確認し、図10(c)に示すようにフロー2が無線アクセスネットワークBで通信を行っていることを確認する。さらに、第1の実施形態とは異なり、UE10とS−GW30間の特定EPSベアラ2をネットワーク主導のベアラ確立処理により確立する(S1404)。特定EPSベアラ2はQoS情報に基づいて確立されるものであり、フロー2の要求する通信品質を満たす転送路である。
ネットワーク主導のベアラ確立処理にはいくつかの変形例があるため、詳細は後述する。EPSベアラ2の確立後は、S−GW30では、特定EPSベアラ2とPMIPトンネル1を対応づけて管理する。さらに、P−GW20から送信されるUE10へのデータを送信する際には、PMIPトンネル1に対応する複数のベアラのうち、フロー2に対しては特定EPSベアラ2を選択するために、フロー2を識別するTFT2と特定EPSベアラ2を対応づけて管理する。
その後、P−GWへフロー切り替え要求を送信する(S1408)。フロー切り替え要求には、UEの識別子とフロー情報とハンドオーバさせるアクセスシステム種別とを含んで送信する。具体的にはUEの識別子としてIMSIから生成されるMN_NAIと、フロー2を識別するTFT2と、無線アクセスネットワークAとを通知する。
P−GW20は、フロー切り替え要求を受信し、フロー割り当てリスト234を図9(b)に示すようにフロー2(TFT2)に対するアクセスシステム種別を、無線アクセスネットワークBから無線アクセスネットワークAに更新する。ここにおいて、P−GW20は無線アクセスネットワークBを介して送信していた転送路を、無線アクセスネットワークAを介して送信するよう切り替える。具体的には、P−GW20はフロー2をUE10へ送信する際、フロー割り当てリスト234から無線アクセスネットワークAを解決し、さらにバインディング情報からPMIPトンネル1を解決することで、PMIPトンネル1へフロー2の情報を送信する。
S−GW30は、PMIPトンネル1に対応づけられた転送路を解決し、UE10へデータを送信する。さらに、S−GW30とUE10の間で複数の転送路がある場合には、フローに対応する転送路を解決する。具体的には、PMIPトンネル1に対応づけられた複数のベアラのうち、フロー2に対応する特定EPSベアラ2へデータを送信することにより、UE10はデータを受信する。
さらに、P−GW20はフロー切り替え応答をFME60へ送信する(S1408)。
FME60はフロー切り替え応答を受信し、図10(b)のようにフロー管理リスト632を更新する。具体的には、フロー2(TFT2)に対するアクセスシステム種別を無線アクセスネットワークBから無線アクセスネットワークAへ変更する。
さらに、FME60はフローハンドオーバ応答をUE10へ送信する(S1410)。
UE10は、フローハンドオーバ応答を受信し、フロー管理情報132を図7(b)のように更新し、フロー2(TFT2)に対する転送路を、IPsecトンネルまたは無線リンクから特定EPSベアラ2へ変更する。UE10はフロー2のデータを送信する際、フロー管理情報132から特定EPSベアラ2を解決し、送信する。S−GW30では、特定EPSベアラ2に対応づけられるPMIPトンネル1に受信データを送信し、P−GW20はデータを受信する。これにより、UE10の送信するフロー2の通信データは特定EPSベアラ2とPMIPトンネル1を介してP−GW20へ送信されるようになる。
以上の手順により、無線アクセスネットワークBを介して通信を行っていたUE10のフロー2は、無線アクセスネットワークAを介して通信を継続することができる。
ここで、UE10とFME60が送受信するフローハンドオーバ要求(S1402)及び応答(S1410)は、無線アクセスネットワークへ接続する制御情報や転送路確立のための制御情報を拡張したものではなく、UE10とFME60がIPレベルで直接送受信する独立した送受信手段である。これにより、UE10は接続する無線アクセスネットワークの種別にかかわらず、同様の手段によりFME60へ要求することが可能になる。
したがって本実施形態では、接続するアクセスネットワークの種別にかかわらない方法で、UE10はフローのハンドオーバを要求することができ、新たな無線アクセスシステムが今後コアネットワークに接続されるようなことを想定しても、同様の手法を用いることができるため、より拡張性の高い方法である。
[2.1.1 特定EPSベアラ確立処理(第1処理例)]
図16により説明したネットワーク主導のベアラ確立処理(S1404)の第1の処理例を図17により説明する。
FME60はUE10がアタッチしているS−GW30の情報を保持しておき、S−GW30に対してベアラ確立要求を送信する(S1502)。ベアラ確立要求には、UEの識別子とフロー情報とQoS情報とを含んで送信する。具体的にはUEの識別子としてIMSIから生成されるMN_NAIと、フロー2を識別するTFT2と、フロー2の要求するQoS情報とを含めて送信する。QoS情報には、保証するビットレートなどを用いてもよいし、システム内で共有するサービス品質クラスにより要求してもよい。
FME60がS−GW30の情報を保持するための方法としては、図11で説明したP−GW20がFME60に送信するフロー情報通知(S1012)にS−GW30のIPアドレスを含めることで保持してもよいし、S−GW30がFME60のIPアドレスを予め保持することにより、バインディング更新応答(S1014)を受信後、FME60へ自身のIPアドレスを通知してもよい。
もしくは、従来システムにおいて、MME40はUE10に対するS−GW30の情報を保持していることから、FME60はベアラ確立要求を送信する(S1502)前にMME40に問い合わせを行い、S−GW30のIPアドレスを解決してもよい。その際には、FME60はMME40のIPアドレスを予め保持することにより問い合わせを行う。
S−GW30は、FME60からベアラ確立要求を受信すると、従来手法に基づいて特定EPSベアラ2を確立し(S1504)し、P−GW20間の転送路であるPMIPトンネル1と特定EPSベアラ2を対応づけて管理する。さらに、PMIPトンネル1に対応づけられる複数のEPSベアラからEPSベアラを特定するために、フロー2とEPSベアラ2を対応づけて管理する。
ベアラ確立応答をFME60へ送信する(S1506)。
以上で特定EPSベアラ2を確立する。
[2.1.2 特定EPSベアラ確立処理(第2処理例)]
図16により説明したネットワーク主導のベアラ確立処理(S1404)の第2の処理例を図18により説明する。本例では、図17により説明した第1の処理例とは、FME60がS−GW30のIPアドレスを保持せず、S−GW30へのベアラ確立要求を送信しない点が異なる。
図1で説明したネットワーク構成の装置に加え、コアネットワーク内にUE10に対応するS−GW30の情報を保持する管理装置を設置する。
FME60は管理装置のIPアドレスを予め保持しておき、管理装置に対してベアラ確立要求を送信する(S1602)。ベアラ確立要求には、UEの識別子とフロー情報とQoS情報とを含んで送信する。具体的にはUEの識別子としてIMSIから生成されるMN_NAIと、フロー2を識別するTFT2と、フロー2の要求するQoS情報とを含めて送信する。QoS情報には、保証するビットレートなどを用いてもよいし、システム内で共有するサービス品質クラスにより要求してもよい。
管理装置は、S−GW30のIPアドレスを保持しておき、S−GW30に対して受信したベアラ確立要求を送信する(S1604)。
管理装置がS−GW30の情報を保持するための方法としては、図11で説明したP−GW20がFME60に送信するフロー情報通知(S1012)を管理装置にも送信し、当該フロー情報通知内にS−GW30のIPアドレスを含めることで保持してもよい。
もしくは、従来システムにおいて、MME40はUE10に対するS−GW30の情報を保持していることから、管理装置はベアラ確立要求を送信する(S1604)前にMME40に問い合わせを行い、S−GW30のIPアドレスを解決してもよい。その際には、管理装置はMME40のIPアドレスを予め保持することにより問い合わせを行う。
S−GW30は、管理装置からベアラ確立要求を受信すると、従来手法に基づいて特定EPSベアラ2を確立し(S1606)し、P−GW20間の転送路であるPMIPトンネル1と特定EPSベアラ2を対応づけて管理する。さらに、PMIPトンネル1に対応づけられる複数のEPSベアラからEPSベアラを特定するために、フロー2とEPSベアラ2を対応づけて管理する。
S−GWはベアラ確立応答を管理装置に送信する(S1608)。
以上で特定EPSベアラ2を確立する。そして、管理装置はベアラ確立応答をFME60へ送信する(S1610)。
本例では、図17で説明した第1の処理例と比較すると、FME60がベアラ確立要求をS−GW30へ送信しないため、個々の移動局毎にS−GW30のIPアドレスを保持する必要がない。従来システムの手続きにおいて、UE10のアタッチするS−GW30の情報を保持する装置が規定されている。したがって、管理装置が当該装置と同様の機能を備え、S−GW30へベアラ確立要求を送信することができれば、FME60は管理装置のIPアドレスのみを保持し、管理装置へ要求を送信することで特定EPSベアラを確立することができる。
これにより、図17で説明した第1の処理例に説明したようなS−GW30のIPアドレスを解決する手続きが不要になる。
従来システムの手続きにおいて、S−GW30のIPアドレスを保持する装置には、例えばP−GW20がある。したがって、管理装置の一例としてはP−GW20であってよい。その際には、図19のように、FME60はベアラ確立要求をP−GW20へ送信し(S1702)、P−GW20はベアラ確立要求をS−GW30送信する(S1704)。
その後、S−GW30とUE10との間に従来手法どおりに特定EPSベアラ2を確立し(S1706)、S−GW30はベアラ確立応答をP−GW20へ送信し(S1708)する。
最後にP−GW20はベアラ確立応答をFME60へベアラ確立応答を送信して確立手続きを完了する(S1710)。
また、図17では管理装置をP−GW20として説明したが、管理装置はUE10が接続するS−GW30の情報を保持する装置であれば、MME40であってもよいし、その他の装置であってもよい。
[3.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。